JP2021146526A - 転写加飾体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】精細度が高い絵柄が印刷された加飾フィルムを使用して、位置精度に優れる転写加飾体の製造方法を提供する。【解決手段】工程(1):枚葉式印刷機および水なし平版印刷版を用いて、加飾フィルム34を製造する工程、工程(2):前記加飾フィルムと被加飾体とを、貼り合わせる工程および、工程(3):工程(2)の後、前記加飾フィルムの基材を剥離し、絵柄層を被加飾体に転写する工程を含み、前記絵柄と前記基材はともに四角形であり、、かつ、前記工程(2)において、転写されるすべての被加飾体を包含し、かつ、前記基材に包含されるように設定した四角形の領域の対角線の交点と前記加飾フィルムの基材の対角線の交点との距離が0mm以上3.0mm以下となるように位置を調整する。【選択図】図5

Description

本発明は、転写加飾体の製造方法に関する。
凹凸のある立体面や曲面を有する構造体に文字や絵柄を印刷する加飾方法として、転写加飾が知られている。転写加飾とは、離型基材の片面に印刷を施して得た加飾フィルムを、印刷面が接触するように構造体に貼り合わせた後、基材を剥離することにより印刷面を被加飾体に残し、印刷面を被加飾体表面に転写する方法である。
加飾フィルムに印刷面を形成する方法として、グラビア印刷が用いられている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、グラビア印刷は高額であり、多品種小ロット化が進む加飾分野においては、コストの面で課題があった。また、近年の環境規制を背景に、杢目、メッキ、塗装の代替として、より高精細な印刷が求められているが、グラビア印刷では高精細化が困難であった。そこで、グラビア印刷にかわり、オフセット印刷やスクリーン印刷、インクジェットなどの方法により、印刷面を形成することも提案されている(例えば、特許文献2〜3参照)。
特開2015−77713号公報 特開2007−276406号公報 特開2017−65136号公報
オフセット印刷は、印刷版が比較的安価であり、高精細化に適している。しかしながら、一般的なオフセット印刷方式である水あり印刷は、印刷時に湿し水を使用するため、非吸収性原反であるフィルム基材への印刷において、高精細化が困難である課題があった。
また、転写加飾において、被加飾体における絵柄の転写位置がずれると良品率が著しく低下する課題があった。近年、複数の転写加飾体を繋げて連続した意匠を表現するなど、より精細度の高い加飾体が求められている。
そこで、本発明は、絵柄の精細度および位置精度に優れる転写加飾体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明による転写加飾体の製造方法は、
工程(1):枚葉式印刷機および水なし平版印刷版を用いて、絵柄の位置を調整して基材に絵柄層を印刷し、加飾フィルムを製造する工程、
工程(2):前記加飾フィルムと被加飾体とを、位置を調整して貼り合わせる工程、および、
工程(3):工程(2)の後、前記加飾フィルムの基材を剥離し、絵柄層を被加飾体に転写する工程を含み、
前記絵柄と前記基材はともに四角形であり、
前記工程(1)において、前記絵柄における対角線の交点と前記基材における対角線の交点との距離が0mm以上3.0mm以下となるように前記絵柄の位置を調整して基材に絵柄層を印刷し、
かつ、前記工程(2)において、転写されるすべての被加飾体を包含し、かつ、前記基材に包含されるように設定した四角形の領域の対角線の交点と前記加飾フィルムの基材の対角線の交点との距離が0mm以上3.0mm以下となるように位置を調整する、
転写加飾体の製造方法である。
本発明の転写加飾体の製造方法によれば、被加飾体に、精細度の高い絵柄を位置精度よく転写することができる。
工程(1)加飾フィルム製造工程における位置調整方法の一態様を示す模式図である。 工程(2)貼り合わせ工程における位置調整方法の一態様を示す模式図である。 工程(2)貼り合わせ工程における位置調整方法の別の一態様を示す模式図である。 工程(2)貼り合わせ工程における位置調整方法の別の一態様を示す模式図である。 被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点距離の測定方法を示す模式図である。 実施例における絵柄の位置精度の評価方法を示す模式図である。 実施例における加飾フィルムの2色目の印刷位置精度の評価方法を示す模式図である。
本発明は、
工程(1):枚葉式印刷機および水なし平版印刷版を用いて、絵柄の位置を調整して基材に絵柄層を印刷し、加飾フィルムを製造する工程(以下、「加飾フィルム製造工程」と記載する場合がある)、
工程(2):前記加飾フィルムと被加飾体とを、位置を調整して貼り合わせる工程(以下、「貼り合わせ工程」と記載する場合がある)、および、
工程(3):工程(2)の後、前記加飾フィルムの基材を剥離し、絵柄層を被加飾体に転写する工程(以下、「転写工程」と記載する場合がある)を含む、
転写加飾体の製造方法である。以下に、各工程について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、目的や用途に応じて種々に変更して実施することができる。ここで、本発明における絵柄層とは、インキを硬化させた層を指し、1つ以上の絵柄層により、または、必要に応じてインキが転写されていない非絵柄層とともに、絵柄を形成する。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
工程(1)加飾フィルム製造工程
工程(1)加飾フィルム製造工程は、枚葉式印刷機および水なし平版印刷版を用いて、絵柄の位置を調整して基材に絵柄層を印刷し、加飾フィルムを製造する工程である。枚葉式印刷機は、基材毎に印刷を行うため、基材の縦方向および横方向に絵柄の位置を調整することができる。また、前述のとおり、水あり印刷は、印刷時に湿し水を使用するため、非吸収性原反であるフィルム基材への印刷において、高精細化が困難である課題があるのに対し、水なし平版印刷版を用いる水なし印刷は、印刷時に湿し水を使用しないため、精細度の高い絵柄を印刷することができる。さらに、絵柄を位置調整して基材に絵柄層を印刷することにより、後述する工程(2)貼り合わせ工程において、絵柄層を被加飾体の所定の位置に転写することが可能となる。
(加飾フィルム)
加飾フィルムは、基材上に絵柄層を有する。さらに、必要に応じて、クリア層や接着層を有することが好ましい。クリア層を有することにより、転写加飾体の耐傷性、耐候性、意匠性を向上させることができ、接着層を有することにより、転写加飾体における絵柄層と被加飾体との密着性を向上させることができる。これらの層を有する場合、基材、クリア層、絵柄層、接着層をこの順に有することが好ましい。
基材は、フィルムである。基材を構成する材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂;アクリル系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。これらの中でも、絵柄層の離型性の観点から、オレフィン系樹脂が好ましい。また、基材には、離型性を向上させるために、例えば、表面自由エネルギーを低下させるような表面処理が施されていてもよい。
基材の50℃における貯蔵弾性率は、1,000MPa以上が好ましい。後述のとおり、水なし平版印刷版は非画線部にシリコーンゴム層を有する。このような水なし平版印刷版を用いた印刷の場合、高温環境下においてインキの流動性が高くなり、非画線部のシリコーンゴム層が、インキを反発しにくくなる。その結果、基材の非画線部にもインキが付着する「地汚れ」と呼ばれる現象が発生する。水なし平版印刷に特有の課題であるかかる「地汚れ」を抑制するためには、工程(1)における印刷工程において、インキの温度を50℃以下にすることが好ましく、水なし平版印刷版や基材の温度も50℃以下にすることが好ましい。そこで、本発明においては、印刷工程における温度の指標として、50℃を選択し、基材の50℃における貯蔵弾性率に着目した。基材の50℃における貯蔵弾性率を1,000MPa以上とすることにより、印刷工程において基材が受ける張力や印圧による寸法変化を抑制し、絵柄の精細度および位置精度をより向上させることができる。基材の50℃における貯蔵弾性率は、2,000MPa以上がより好ましい。一方、基材の50℃における貯蔵弾性率は、3,000MPa以下が好ましい。基材の50℃における貯蔵弾性率を3,000MPa以下とすることにより、印刷工程において基材の折れや凹みなど変形を抑制し、絵柄の位置精度をより向上させることができる。
後述する工程(2)貼り合わせ工程において、複雑な形状の被加飾体に貼り合わせる場合には、加飾フィルムを軟化温度に加熱し、その延伸性を高めることが好ましい。軟化した加飾フィルムに被加飾体を押し当て、圧力差によって被加飾体の表面に加飾フィルムを追従させながら接着することにより、複雑な形状の被加飾体にも加飾フィルムを接着させることができる。この場合の加熱温度は、100〜130℃が好ましい。そこで、本発明においては、貼り合わせ工程における温度の指標として、120℃を選択し、基材の120℃における貯蔵弾性率に着目した。基材の120℃における貯蔵弾性率は、100MPa以下が好ましい。基材の120℃における貯蔵弾性率を100MPa以下とすることにより、工程(2)貼り合わせ工程における基材の延伸性を向上させ、加飾フィルムの成型性を向上させることができる。基材の120℃における貯蔵弾性率は、30MPa以下がより好ましい。一方、基材の120℃における貯蔵弾性率は、0.5MPa以上が好ましい。基材の120℃における貯蔵弾性率を0.5MPa以上とすることにより、後述する工程(2)貼り合わせ工程および工程(3)転写工程において、アウトモールド転写法を用いる場合に、真空成型機や真空圧空成型機における加飾フィルムのドローダウンを抑制し、絵柄の精細度および位置精度をより向上させることができる。
ここで、基材の貯蔵弾性率は、基材を任意の一方向およびその方向に直交する方向に、長さ60mm×幅45mmの矩形に切り出したサンプルについて、動的粘弾性測定装置(レオロジ製、DVE−V4 FTレオスペクトラ)を用いて測定することができる。測定条件は、周波数:10Hz、試長:20mm、変位振幅:10μm、測定温度範囲:25℃〜160℃、昇温速度:5℃/分とし、各方向の50℃、120℃における貯蔵弾性率(E’)を求める。基材の任意の一方向およびその方向に直交する方向の両方向において、貯蔵弾性率が前述の範囲にあることが好ましい。
前述の貯蔵弾性率を有する基材としては、例えば、オレフィン系フィルム“デコフィット”(登録商標)Q01CK(商品名、東レ(株)製)などが挙げられる。
基材の形状は、枚葉式印刷機で使用できる四角形であり、正方形、長方形が好ましい。基材の形状を四角形とすることにより、工程(1)加飾フィルム製造工程において、基材における対角線の交点を、絵柄との位置調整に用いることができる。
絵柄層は、着色、柄模様、木目調、金属調などの装飾を付加する絵柄を構成する層であり、枚葉式印刷機を用いて、水なし印刷により基材にインキを印刷した後、硬化させることにより形成される。絵柄は、絵柄層、または、絵柄層と非絵柄層から構成される。非絵柄層は、インキのない領域である。絵柄の形状を四角形とすることにより、工程(1)加飾フィルム製造工程において、絵柄における対角線の交点を、基材との位置調整に用いることができる。
クリア層を構成する材料としては、透明性の高い樹脂が好ましく、耐傷性の観点から、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂がより好ましい。熱硬化性樹脂としては、例えば、熱硬化性アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。光硬化性樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーンアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。クリア層は、さらに、必要に応じて、光重合開始剤、硬化剤、硬化促進剤、粘結剤、表面調整剤、顔料、可塑剤、紫外線吸収剤、紫外線反射剤、光安定剤などを含有してもよい。なお、光硬化性樹脂を使用する場合は、加飾フィルムの成型性をより向上させる観点から、工程(2)貼り合わせ工程後に硬化処理をすることが好ましい。
クリア層の厚みは、耐傷性の観点から、10μm以上が好ましく、15μm以上がより好ましく、20μm以上がさらに好ましい。一方、クリア層の厚みは、意匠性の観点から、100μm以下が好ましく、80μm以下がより好ましく、60μm以下がさらに好ましい。
接着層を構成する材料としては、感熱タイプの接着剤や感圧タイプの接着剤などが挙げられる。被加飾体として樹脂成型体を用いる場合、樹脂に合せて接着層を設計することができる。例えば、アクリル系樹脂成型体の場合はアクリル系樹脂を含む接着剤が好ましく、ポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂成型体、ポリカーボネート系樹脂成型体、スチレン共重合体系樹脂成型体、ポリスチレン系樹脂成型体の場合は、これらの樹脂と親和性の高いアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを含む接着剤が好ましく、ポリプロピレン系樹脂成型体の場合は、塩素系ポリオレフィン系樹脂、塩素化エチレン―酢酸ビニル共重合体系樹脂、環化ゴム、クマロンインデン系樹脂などを含む接着剤が好ましい。
接着層の厚みは、10μm以上50μm以下が好ましい。
(水なし平版印刷版)
水なし平版印刷版は、後述する水なし平版印刷版原版に露光・現像を施して得られる、シリコーンゴム層を有する印刷版である。
水なし平版印刷版原版は、基板上に、少なくとも感熱層および/または感光層と、シリコーンゴム層とを有することが好ましい。基板と感熱層または感光層との間に、さらに有機層を有することがより好ましい。
基板としては、従来印刷版に用いられ、印刷工程における寸法変化の少ない紙、金属板、プラスチックフィルムなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。これらの中でも、寸法変化が少ないことからアルミニウム板が好ましい。
有機層は、水なし平版印刷版に柔軟性を付与したり、基板あるいは感熱層および/または感光層との接着を補助する機能を有することが好ましい。有機層は、現像液や印刷時に使用する溶剤に対する耐性が高いことが好ましく、例えば、特開2004−199016号公報、特開2004−334025号公報などに開示される金属キレート化合物を含有することが好ましい。また、有機層は、酸化チタンなどの顔料を含むことが好ましく、可視光透過率を抑え、機械読み取りによる検版性を付与することができる。
感熱層は、レーザー光を熱に変換(光熱変換)する機能を有し、発生した熱によって、感熱層の少なくとも表面が分解し、もしくは現像液への溶解性が高まる、またはシリコーンゴム層との接着力が低下することが好ましい。また、感光層は、光によって、感光層の少なくとも表面が分解し、もしくは現像液への溶解性が高まる、またはシリコーンゴム層との接着力が低下することが好ましい。このような感熱層を構成する材料としては、例えば、以下の組成物が挙げられる。
(A)活性水素を有するポリマー、有機錯化合物、および光熱変換物質を含む組成物。
(B)活性水素を有するポリマー、架橋剤、および光熱変換物質を含む組成物。
(C)自己反応性を持つ活性水素を有するポリマー、および光熱変換物質を含む組成物。
前記感熱層は、レーザー光を照射することで、光熱変換物質から発生した熱により、(A)に示した組成物においては、活性水素を有するポリマーと有機錯化合物とで構成されていた架橋構造、(B)に示した組成物においては、当該ポリマーと架橋剤とで構成されていた架橋構造、(C)に示した組成物においては、当該ポリマーの自己反応で形成された架橋構造が分解される。
活性水素を有するポリマーとしては、カルボキシル基または水酸基を有するアクリル樹脂類、ポリウレタン類、ポリウレア類、ポリアミド類、エポキシ樹脂類、ポリアルキレンイミン類、ノボラック樹脂類、セルロース誘導体類などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
自己反応性を持つ活性水素を有するポリマーとしては、レゾール樹脂類、メラミン樹脂類などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
有機錯化合物は、金属と有機化合物とからなり、活性水素を有するポリマーへの架橋剤として機能する。有機錯化合物としては、金属に有機配位子が配位した有機錯塩、金属に有機配位子および無機配位子が配位した有機無機錯塩、金属と有機分子が酸素を介して共有結合している金属アルコキシド類などが挙げられる。
有機錯化合物を形成する金属としては、印刷インキやインキ洗浄剤に対する耐性の観点から、Al(III)Ti(IV)が好ましく、配位子としては、アセチルアセトンやアセト酢酸エステルなどが好ましい。より具体的には、チタニウムジイソプロポキシドビス(アセチルアセトネート)、チタニウムジ−n−ブトキシドビス(アセチルアセトネート)、チタニウムジイソプロポキシドビス(エチルアセトアセテート)、チタニウムジ−n−ブトキシドビス(エチルアセトアセテート)、チタニウムトリ−n−ブトキシドモノ(エチルアセトアセテート)、チタニウムトリイソプロポキシドモノ(メタクリルオキシエチルアセトアセテート)、チタニウムオキサイシドビス(アセチルアセトネート)などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
架橋剤としては、活性水素に対する反応性を有する官能基を複数有する多官能性化合物が好ましい。例えば、多官能イソシアネート、多官能ブロックドイソシアネート、多官能エポキシ化合物、多官能(メタ)アクリレート化合物、多官能アルデヒド化合物、多官能メルカプト化合物、多官能アルコキシシリル化合物、多官能アミン化合物、多官能カルボン酸化合物、多官能ビニル化合物、多官能ジアゾニウム塩、多官能アジド化合物、ヒドラジンなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
光熱変換物質としては、赤外線または近赤外線を吸収する顔料や染料が好ましい。赤外線または近赤外線を吸収する顔料としては、カーボンブラックが好ましく、赤外線または近赤外線を吸収する染料としては、エレクトロニクス用や記録用の染料で、最大吸収波長が700nm〜1500nmの範囲にあるシアニン系染料、アズレニウム系染料、スクアリリウム系染料、クロコニウム系染料、アゾ系分散染料、ビスアゾスチルベン系染料、ナフトキノン系染料、アントラキノン系染料、ペリレン系染料、フタロシアニン系染料、ナフタロシアニン金属錯体系染料、ポリメチン系染料、ジチオールニッケル錯体系染料、インドアニリン金属錯体染料、分子間型CT染料、ベンゾチオピラン系スピロピラン、ニグロシン染料などが好ましいく。これらを2種以上用いてもよい。
シリコーンゴム層は、インキ反発性により非画線部を形成する。シリコーンゴム層を形成する材料としては、例えば、付加反応型シリコーンゴム層組成物、縮合反応型シリコーンゴム層組成物、付加反応型と縮合反応型の両方を含有するシリコーンゴム層組成物などが挙げられる。
水なし平版印刷版原版を露光および現像することにより、本発明に用いられる水なし平版印刷版を得ることができる。露光工程は、水なし平版印刷版原版に潜像を形成する工程であり、現像工程は、露光した水なし平版印刷版原版に物理刺激を与えて、露光部または未露光部のいずれかのインキ反発層のみを除去する工程である。
露光工程において用いられる光源としては、感熱層の吸収波長との関係から、近赤外領域付近に発光波長領域が存在する半導体レーザーやYAGレーザーが好ましく、780nm、830nm、1064nmの波長のレーザー光がより好ましい。
現像方法としては、例えば、(I)乾燥した不織布、脱脂綿、布、スポンジなどで版面を拭き取る方法、(II)現像液を含浸した不織布、脱脂綿、布、スポンジなどで版面を拭き取る方法、(III)現像液で版面を前処理した後に水道水などをシャワーしながら回転ブラシで擦る方法、(IV)高圧の水や温水、水蒸気を版面に噴射する方法などが挙げられる。
現像液としては、例えば、HP−7N、WH−3、PP−1、PP−3、PP−F、PP−FII、PTS−1、CP−1、CP−Y、CP−X、NP−1、DP−1(何れも東レ(株)製)などが挙げられる。また、画線部の視認性や網点の計測精度を高める目的から、現像液にクリスタルバイオレット、ビクトリアピュアブルー、アストラゾンレッド等の染料を添加して、現像と同時に画線部の染色を行ってもよいし、現像の後に上記の染料を添加した液によって染色してもよい。
上記現像工程の一部または全部は、自動現像機により自動的に行うこともできる。自動現像機としては、例えば、TWL−650シリーズ、TWL−860シリーズ、TWL−1160シリーズ(共に東レ(株)製)などが挙げられる。
加飾フィルムは、絵柄の対角線上であって非絵柄層に印を有することが好ましく、後述する工程(2)貼り合わせ工程において、加飾フィルムと被加飾体の位置調整に用いることができる。また、加飾フィルムは、基材の対角線上に貫通孔を有することが好ましく、後述する工程(2)貼り合わせ工程において、加飾フィルムと被加飾体の位置調整に用いることができる。
(加飾フィルムの製造方法)
工程(1)においては、前述のとおり、枚葉式印刷機および水なし平版印刷版を用いて、絵柄の位置を調整して基材に絵柄層を印刷する。より具体的には、まず、枚葉式印刷機に水なし平版印刷版を配し、インキが供給されたインキローラーを水なし平版印刷版の表面に接触させ、水なし平版印刷版の画線部にはインキを付着させ、水なし平版印刷版の非画線部はインキを反発させる。その後、画像様にインキが付着した水なし平版印刷版を、直接基材と接触させるか、一旦ブランケットに接触させた後、ブランケットを基材と接触させることにより、画像様のインキを基材に転写する。水なし平版印刷版の損傷を抑制する観点から、後者の方法が好ましい。
印刷機としては、枚葉式印刷機を使用する。水なし平版印刷版が装着でき、ブランケットを有する枚葉式印刷機が好ましい。ブランケットは、インキ転移性に優れることが好ましく、基材により多くのインキを転移することができ、絵柄層の隠蔽性を向上させることができる。また、ブランケットは、基材に転写したインキを平滑にできることが好ましく、絵柄の精細度をより向上させることができる。
印刷により基材に転写されたインキは、硬化されて絵柄層を構成する。インキとしては、市販のオフセット印刷用インキ、スクリーン印刷用インキなどが挙げられる。インキの硬化方式は、油性(酸化重合)、UV(紫外線)、EB(電子線)硬化型のいずれでもよいが、硬化速度が速く、生産性が高く、また、低温処理により基材の寸法精度をより向上させることができるUVまたはEB硬化型インキが好ましい。
UV硬化型インキやEB硬化型インキは、シリコーンオイルを含有することが好ましい。ここで、シリコーンオイルとは、架橋に関与しない遊離成分のシリコーン化合物を指す。シリコーンオイルがインキとシリコーンゴム層との間に液膜として存在することにより、流動性の高いインキでも剥離し易くなり、地汚れを抑制することができる。
インキをUV(紫外線)、EB(電子線)などの活性エネルギー線により硬化させる場合、紫外線照射装置としては、例えば、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、LED等が挙げられ、電子線照射装置としては、10,000〜50,000eVの電子線を放出できる電子線照射装置が好ましく用いられる。
工程(1)加飾フィルム製造工程において、四角形の絵柄における対角線の交点と、四角形の基材における対角線の交点との距離が、0mm以上3.0mm以下となるように、絵柄の位置を調整して基材に絵柄層を印刷することが重要である。ここでは、四角形の絵柄と加飾フィルムの基材とのそれぞれにおいて、対角線の交点をとり、この交点を用いて位置を調整する。かかる位置調整により、後述する工程(2)貼り合わせ工程において、絵柄層が被加飾体の所定の位置に転写され、絵柄の位置精度を向上させることができる。
図1に、工程(1)加飾フィルム製造工程における位置調整方法の一態様の模式図を示す。基材への絵柄層の転写(印刷)にあたり、基材10の対角線の交点11と、絵柄12の対角線の交点13とが重なるか、近接するように印刷することが好ましい。すなわち、基材10の対角線の交点11と、絵柄12の対角線の交点13との直線距離14が、0mm以上3.0mm以下となるように絵柄の位置を調整して基材に絵柄層を印刷する。直線距離14が3.0mmを超えると、後述する工程(2)貼り合わせ工程において加飾フィルムと被加飾体を位置調整して貼り合わせても、絵柄の位置精度が低下する。かかる交点の距離は、2.0mm以下が好ましく、特に、複数の転写加飾体において連続した絵柄を有する場合、0.5mm以下がより好ましい。
絵柄層は1色でも複数色でもよい。絵柄層が1色の場合、絵柄層の位置調整は1色目の印刷において行われる。絵柄層が2色以上の場合、2色目以降の印刷は、2色目以降の印刷における絵柄と、1色目の絵柄との位置を調整して行うことが好ましい。2色目以降の印刷を1色目の印刷位置にあわせることにより、絵柄の輪郭のボケを抑制し、グラデーションのなだらかな階調表現により、絵柄の精細度をより向上させることができる。
加飾フィルムがクリア層を有する場合、クリア層の形成方法としては、例えば、基材上に、前述のクリア層を形成する材料を直接塗布する方法や、一旦キャリアフィルムへクリア層を形成した後、基材に転写する方法などが挙げられる。クリア層を塗布後、高温で乾燥する場合には、後者の方法が好ましい。クリア層を形成する材料の塗布方法としては、例えば、ローラー塗布法、刷毛塗布法、スプレー塗装法、浸漬塗装法、グラビアコーター、ダイコーター、コンマコーター、バーコーター、ナイフコーターを用いた方法などが挙げられる。
加飾フィルムが接着層を有する場合、接着層の形成方法としては、例えば、絵柄層上に、前述の接着層を形成する材料を塗布する方法や、印刷する方法などが挙げられる。接着剤を構成する材料の塗布方法としては、例えば、ローラー塗布法、グラビアコーター、コンマコーターを用いた方法などが挙げられ、印刷方法としては、例えば、グラビア印刷、スクリーン印刷などが挙げられる。
工程(2)貼り合わせ工程および工程(3)転写工程
工程(2)貼り合わせ工程は、工程(1)加飾フィルム製造工程により得られた加飾フィルムと被加飾体とを、位置を調整して貼り合わせる工程である。基材に絵柄が位置調整された加飾フィルムを、さらに、被加飾体に位置調整して貼り合わせることにより、得られる転写加飾体における絵柄の位置精度を向上させることができる。また、工程(3)転写工程は、工程(2)の後、加飾フィルムの基材を剥離し、絵柄層を被加飾体に転写する工程である。
被加飾体としては、例えば、ポリプロピレン、アクリル、スチレン、ポリアクリロニトリル・スチレン、ポリアクリロニトリル・ブタジエン・スチレンなどの樹脂成型体や、金属部材、木材などが挙げられる。
(貼り合わせおよび転写方法)
貼り合わせおよび転写方法としては、真空成型法、真空圧空成型法、プラグアシスト成型法、熱プレス成型法などのアウトモールド転写法などが挙げられる。より具体的には、例えば、真空成型法または真空圧空成型法を例に挙げると、加飾フィルムの四隅または四辺を真空成型機または真空圧空成型機に付属する枠に固定し、ヒーターなどを用いて、加飾フィルムを軟化温度まで加熱した後、加飾フィルムに圧力差をかけて、加飾フィルムを被加飾体に追従させる(貼り合わせ工程)。この場合の加熱温度は、100〜130℃が好ましい。その後、加飾フィルムが貼り付けられた成型体から基材のみを剥離することにより、絵柄層が転写された転写加飾体を得ることができる(転写工程)。
工程(2)貼り合わせ工程において、転写されるすべての被加飾体を包含し、かつ、基材に包含されるように設定した四角形の領域の対角線の交点と、加飾フィルムの基材の対角線の交点との距離が、0mm以上3.0mm以下となるように位置を調整することが重要である。ここでは、前述の四角形の領域と加飾フィルムの基材とのそれぞれにおいて、対角線の交点をとり、この交点を用いて位置を調整する。(2)貼り合わせ工程においては、前述のとおり、複雑な形状の被加飾体に貼り合わせる場合など、加飾フィルムを軟化温度以上に加熱することが一般的である。このとき、軟化した加飾フィルムの中心は下方にドローダウンしやすい傾向にあり、加飾フィルムの対角線の交点の位置は垂直方向には変化するものの、水平方向には変化しない。そこで、本発明においては、対角線の交点の位置を調整することにより、加熱による位置精度の低下を抑制し、絵柄の位置精度を向上させることができる。
図2に、工程(2)貼り合わせ工程における位置調整方法の一態様の模式図を示す。加飾フィルムと被加飾体との貼り合わせにあたり、全ての被加飾体24を包含する任意の四角形の領域23を設定したとき、加飾フィルム20の基材21の対角線の交点22と、前記四角形の領域23の対角線の交点25とが重なるか、近接するように貼り合わせることが好ましい。すなわち、基材21の対角線の交点22と、四角形の領域23の対角線の交点25との直線距離26が、0mm以上3.0mm以下となるように位置を調整して貼り合わせる。直線距離26が3.0mmを超えると、絵柄の位置精度が低下する。かかる交点の距離は、2.0mm以下が好ましく、特に、複数の転写加飾体において連続した絵柄層を有する場合、0.5mm以下がより好ましい。
本発明において、前述の工程(1)加飾フィルム製造工程における基材と絵柄の位置合わせと、工程(2)貼り合わせ工程における基材と被加飾体を含む四角形の領域の位置合わせを、いずれも基材の対角線の交点を基準として行うことから、基準を合わせるための換算処理を要することなく、容易に位置調整することができる。
工程(2)貼り合わせ工程における位置調整手段としては、例えば、目視やカメラによりズレ量を確認し微調整する方法や、加飾フィルムに設けた印の透過光量により調整する方法(位置調整方法A)、加飾フィルムに設けた貫通孔と成型機に固定されたピンとを用いて調整する方法(位置調整方法B)などが挙げられる。位置調整方法AおよびBについて、以下に説明する。
図3に、工程(2)貼り合わせ工程における位置調整方法の別の一態様の模式図を示す。加飾フィルム20の、絵柄27の対角線上であって非絵柄層28に印2aを形成する。かかる印としては、他の領域と透過光量が異なるものが好ましく、例えば、貫通孔などの光を透過する印や、ベタ画像などの遮光する印などが挙げられる。工程(2)貼り合わせ工程において、加飾フィルムに光を照射し、印を透過する光量により、加飾フィルムと被加飾体の位置調整を行うことが好ましい。より具体的には、成型機の、加飾フィルムと被加飾体とを貼り合わせた時に交点22と交点25が重なるか、近接する状態で、前記印と重なる位置に、透過光源を予め設置すれば、目視、カメラや受光装置などを用いて、印を透過する光量を測定することができる。これにより、工程22と25が重なるか、近接するように位置調整することができる。
透過光源は成型機に予め設置されるため、透過光源を設置した位置には被加飾体を配置することができないことから、透過光源の幅は5mm以下が好ましく、1mm以下がより好ましい。
前記印の形状としては、円形、矩形などが挙げられる。例えば、円形の場合、位置精度をより向上させ、絵柄を印刷する範囲を広くする観点から、直径は5mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましい。また、1枚の加飾フィルムに設ける印の個数は、加飾フィルムと被加飾体の平行の調整を容易にする観点から、2個以上が好ましい。一方、1枚の加飾フィルムに設ける印の個数は、4個以下が好ましい。
図4に、工程(2)貼り合わせ工程における位置調整方法の別の一態様の模式図を示す。加飾フィルム20の基材21の対角線上に設けられた貫通孔29と、アウトモールド転写法に用いられる成型機に固定されたピンとにより、加飾フィルムと被加飾体の位置調整を行うことが好ましい。より具体的には、加飾フィルム20の基材21の対角線上に、貫通孔29を設ける。成型機の、加飾フィルムと被加飾体とを貼り合わせた時に、貫通孔29と重なる位置に、ピンを予め設置し、貫通孔29にピンを通すことにより、交点22と交点25が重なる、あるいは、近接するように位置調整することができる。ここで、ピンは加飾フィルムを固定する成型機の枠に設置してもよい。また、ピンの形状は先端が底辺より細い構造が好ましい。
ピンは成型機に予め設置されるため、ピンを設置した位置には被加飾体を配置することができないことから、ピンの幅は、10mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましい。
貫通孔の形状としては、円形、矩形などが挙げられる。ピンへの脱着の容易さから、円形が好ましい。の例えば、円形の場合、位置精度をより向上させ、絵柄を印刷する範囲を広くする観点から、直径は10mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましい。また、1枚の加飾フィルムに設ける貫通孔の個数は、加飾フィルムと被加飾体の平行の調整を容易にする観点から、2個以上が好ましい。一方、1枚の加飾フィルムに設ける貫通孔の個数は、4個以下が好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。まず、各特性の評価方法について説明する。
(1)基材の貯蔵弾性率の測定
各実施例および比較例において用いた基材の短辺方向、および、その方向に直交する長辺方向に、長さ60mm×幅45mmの矩形に切り出したサンプルについて、動的粘弾性測定装置DVE−V4 FTレオスペクトラ(レオロジー製)を用いて、下記の条件下、各方向の50℃、120℃における貯蔵弾性率(E’)を求めた。
周波数:10Hz
試長:20mm
変位振幅:10μm
測定温度範囲:25℃〜160℃
昇温速度:5℃/分。
(2)基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離の測定
各実施例および比較例において用いた加飾フィルムについて、直尺13604(2m、シンワ測定(株)製)を用いて、基材の対角線を描き、その交点を求めた。同様に、絵柄の対角線を描き、その交点を求めた。求めた基材の交点と絵柄の交点の直線距離を、ポイントノギスNDT12−P15M((株)ミツトヨ製)を用いて測定した。
(3)全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離の測定
図5に、実施例における全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点距離の測定方法の模式図を示す。被加飾体として、大きさ80mm×100mm、厚さ10mmのポリプロピレン製樹脂型を用いた。被加飾体を並べるステージ30上に、この被加飾体31を、縦2列、横2列に50mmの間隔をあけて4個配置した。このとき、4個の被加飾体に接する四角形の大きさは210mm×300mmであるが、各辺を1.4倍した大きさ294mm×420mmの相似な四角形を、全ての被加飾体を包含する四角形の領域とした。ステージ30に、この四角形の領域32の対角線の交点33を描いておいた。
各実施例および比較例により得られた加飾フィルム34について、直尺13604(2m、シンワ測定(株)製)を用いて、対角線を描き、その交点35を描いた。この加飾フィルム34を真空圧空成型装置の枠に固定し、ステージ30と加飾フィルム34の一方を上下に移動して近接させ、交点33と交点35の直線距離36を、ポイントノギスNDT12−P15M((株)ミツトヨ製)を用いて測定した。
(4)転写加飾体における絵柄層の位置精度の評価
図6に、実施例における絵柄層の位置精度の評価方法の模式図を示す。各実施例および比較例において、1色目の絵柄層を印刷する時に、被加飾体40の4隅に、被加飾体40の端部から10mmの位置に、大きさ10mm×10mmのマーク41を形成した。各実施例および比較例において得られた各4体の転写加飾体について、ポイントノギスNDT12((株)ミツトヨ製)を用いて、各マーク41の端部から被加飾体40の端部までの寸法a1、a2、b1、b2、c1、c3、d1、d2をそれぞれ測定し、ズレ量z1=(a1−b1)/2、z2=(a2−b2)/2、z3=(c1−d1)/2、z4=(c2−d2)/2をそれぞれ算出し、以下の基準により位置精度を評価した。S、AまたはBであれば、位置精度は良好と判断できる。
S:4体の各z1〜z4のうち、絶対値が最も大きいズレ量が1mm未満。
A:4体の各z1〜z4のうち、絶対値が最も大きいズレ量が1mm以上2mm未満。
B:4体の各z1〜z4のうち、絶対値が最も大きいズレ量が2mm以上3mm未満。
C:4体の各z1〜z4のうち、絶対値が最も大きいズレ量が3mm以上、または、ズレが大きく測定不可。
(5)加飾フィルムの絵柄層の2色目の位置精度の評価
図7に、実施例における加飾フィルムの2色目の印刷位置精度の評価方法の模式図を示す。実施例12において、加飾フィルムに1色目の絵柄層を印刷する時に、加飾フィルムの4隅に、大きさ5mm×5mmのマーク51を印刷し、2色目の絵柄層を印刷する時に、加飾フィルムの4隅に、大きさ2mm×2mmのマーク52を印刷した。測定顕微鏡STM7−MF(オリンパス製)を用いて、形成したマーク51と52の距離5a、5b、5c、5dをそれぞれ測定し、ズレ量x1=(5a−5b)/2、x2=(5c−5d)/2それぞれ算出し、以下の基準により位置精度を評価した。A、BまたはCであれば、位置精度は良好であると判断できる。
A:4箇所の各x1〜x2のうち、絶対値が最も大きいズレ量が0.05mm未満。
B:4箇所の各x1〜x2のうち、絶対値が最も大きいズレ量が0.05mm以上0.1mm未満。
C:4箇所の各x1〜x2のうち、絶対値が最も大きいズレ量が0.1mm以上0.2mm未満。
D:4箇所の各x1〜x2のうち、絶対値が最も大きいズレ量が0.2mm以上。
(6)転写加飾体の精細度の評価
各実施例および比較例により得られた4体の転写加飾体について、倍率100倍のルーペを用いて細線を観察し、断線せず再現している最小線幅をそれぞれ求め、以下の基準により精細度を評価した。SまたはAであれば、精細度は良好であると判断できる。
S:4体の最小線幅のうち、最も大きい線幅が20μm未満。
A:4体の最小線幅のうち、最も大きい線幅が20μm以上25μm未満。
B:4体の最小線幅のうち、最も大きい線幅が25μm以上。
(7)加飾フィルムの成型性
400℃の遠赤外線ヒーターを用いて、各実施例および比較例により得られた加飾フィルムを120℃に加熱し、50℃に加熱したポリプロピレン製樹脂型(底面直径150mm)に沿って、真空・圧空成型(圧空:0.2MPa)を行い、基材/クリア層/絵柄層/接着層/ポリプロピレン製樹脂型の構成体を得た。得られた構成体について、型に沿って成型できた状態(絞り比:成型高さ/底面直径)から、以下の基準により成型性を評価した。S、A、BまたはCであれば、成型性は良好であると判断できる。
S:絞り比1.0以上。
A:絞り比0.9以上1.0未満。
B:絞り比0.8以上0.9未満。
C:絞り比0.7以上0.8未満。
D:絞り比0.7未満。
(8)転写加飾体における絵柄層の2色目の精細度の評価
実施例12により得られた4体の転写加飾体の帯状のベタ画像部を、それぞれ3波長蛍光灯下、反射にて目視観察を行い、輪郭のボケの状態が最も悪い転写加飾体について、以下の基準により精細度の評価を行った。A、BまたはCであれば、精細度は良好であると判断できる。
A:輪郭にボケの発生が認められない。
B:輪郭にほとんどボケの発生が認められない。
C:輪郭にボケの発生が若干認められるが、実用上問題ないレベル。
D:顕著な輪郭のボケの発生が認められる。
各実施例および比較例に用いた材料について、以下に記載する。
(製造例1)水なし平版印刷版原版の製造
水なし平版印刷版原版を、以下の方法により作製した。厚み0.24mmの脱脂したアルミ基板(三菱アルミ(株)製)上に、下記の有機層組成物溶液を塗布し、200℃で90秒間乾燥し、厚み10.0μmの有機層を設けた。なお、有機層組成物溶液は、下記成分を室温にて撹拌混合することにより得た。
<有機層組成物溶液>
(a)活性水素を有するポリマー:エポキシ樹脂:“エピコート”(登録商標)1010(ジャパンエポキシレジン(株)製):35質量部
(b)活性水素を有するポリマー:ポリウレタン:“サンプレン”(登録商標)LQ−T1331D(三洋化成工業(株)製、固形分濃度:20質量%):375質量部
(c)アルミキレート:アルミキレートALCH−TR(川研ファインケミカル(株)製):10質量部
(d)レベリング剤:“ディスパロン”(登録商標)LC951(楠本化成(株)製、固形分:10質量%):1質量部
(e)酸化チタン:“タイペーク”(登録商標)CR−50(石原産業(株)製)のN,N−ジメチルホルムアミド分散液(酸化チタン50質量%):60質量部
(f)N,N−ジメチルホルムアミド:730質量部
(g)メチルエチルケトン:250質量部。
次いで、感熱層組成物溶液を上記有機層上に塗布し、140℃で90秒間加熱乾燥し、厚み1.5μmの感熱層を設けた。なお、感熱層組成物溶液は、下記成分を室温にて撹拌混合することにより得た。
<感熱層組成物溶液>
(a)赤外線吸収染料(シアニン色素):NK5559((株)林原製、最大吸収波長:774nm):16.0質量部
(b)有機錯化合物:チタニウム−n−ブトキシドビス(アセチルアセトネート):“ナーセム”(登録商標)チタン(日本化学産業(株)製、濃度:73質量%、溶剤としてn−ブタノール:27質量%を含む):15.0質量部
(c)フェノールホルムアルデヒドノボラック樹脂:“スミライトレジン”(登録商標)PR53195(住友ベークライト(株)製):60質量部
(d)ポリウレタン:“ニッポラン”(登録商標)5196(日本ポリウレタン(株)製、濃度:30質量%、溶剤としてメチルエチルケトン:35質量%、シクロヘキサノン:35質量%を含む):25質量部
(e)テトラヒドロフラン:1044質量部。
次いで、塗布直前に調製したシリコーンゴム層組成物溶液−1を上記感熱層上に塗布し、140℃で80秒間加熱し、平均膜厚2.1μmのシリコーンゴム層を設けることにより、水なし平版印刷版原版を得た。なお、シリコーンゴム層組成物溶液−1は、下記成分を室温にて撹拌混合することにより得た。
<シリコーンゴム層組成物溶液−1>
(a)α,ω−ジビニルポリジメチルシロキサン:DMS−V52(重量平均分子量15,500、GELEST Inc.製):51.28質量部
(b)α,ω−両末端シラノールポリジメチルシロキサン:TF13(重量平均分子量400,000、東レ・ダウコーニング(株)製):34.19質量部
(c)メチルハイドロジェンシロキサンHMS−151(分子量:1950、GELEST Inc.製):5.98質量部
(d)ビニルトリス(メチルエチルケトオキシイミノ)シラン:2.57質量部
(e)白金触媒SRX212(東レ・ダウコーニング(株)製):5.98質量部
(f)“アイソパー”(登録商標)E(エッソ化学(株)製):900質量部。
(製造例2)水なし平版印刷版−1の製造
製造例1により得られた平版印刷版原版に対し、CTP用露光機“PlateRite”8900N−E((株)SCREEN製)を用いて、照射エネルギー:125mJ/cm(ドラム回転数:210rpm)の条件で露光を行った。このとき、縦550mm×横650mmの水なし平版印刷版原版に、前記評価方法(3)に記載のとおり配置した全ての被加飾体の中央の位置に転写されるように、縦100mm×線幅40、30、25、20、15、10μmの6本の細線と、縦40mm×横20mmと縦20mm×横40mmの帯状のベタ画像を設けた。また、前記評価方法(4)および(5)において用いるマークを設けた。
露光した水なし平版印刷原版を、自動現像機TWL−1160F(東レ(株)製)に速度40cm/分で通し、DP−1(東レ(株)製)を用いて版面を前処理した後、水道水をシャワーしながら回転ブラシで版面を擦ることにより、水なし平版印刷版−1を製造した。得られた水なし平版印刷版−1について、倍率100倍のルーペを用いて細線を観察したところ、断線せず再現している最小線幅は10μmであった。
(製造例3)水なし平版印刷版―2の製造
製造例1により得られた平版印刷版原版に対し、CTP用露光機“PlateRite”8900N−E((株)SCREEN製)を用いて、照射エネルギー:125mJ/cm(ドラム回転数:210rpm)の条件で露光を行った。このとき、縦550mm×横650mmの水なし平版印刷版原版に、製造例2の水なし平版印刷版−1で設けた縦40mm×横20mmと縦20mm×横40mmの帯状のベタ画像と同じ位置に、同じ形状の帯状のベタ画像を設けた。また、前記評価方法(5)において用いるマークを設けた。
露光した水なし平版印刷原版を、自動現像機TWL−1160F(東レ(株)製)に速度40cm/分で通し、DP−1(東レ(株)製)を用いて版面を前処理した後、水道水をシャワーしながら回転ブラシで版面を擦ることにより、水なし平版印刷版−2を製造した。得られた水なし平版印刷版−2について、倍率100倍のルーペを用いて細線を観察したところ、断線せず再現している最小線幅は10μmであった。
(製造例4)水なし平版印刷版−3の製造
縦21mm×横30mmの四角形のベタ画像の中心に、直径5mmの円形状の貫通孔の印が、印の中心が絵柄の対角線上に位置するように4個設定したこと以外は製造例2と同様にして、水なし平版印刷版−3を製造した。得られた水なし平版印刷版−3について、倍率100倍のルーペを用いて細線を観察したところ、断線せず再現している最小線幅は10μmであった。
(製造例5)水なし平版印刷版−4の製造
貫通孔の印を直径3mmの円形状の貫通孔としたこと以外は製造例4と同様にして、水なし平版印刷版−4を製造した。得られた水なし平版印刷版−4について、倍率100倍のルーペを用いて細線を観察したところ、断線せず再現している最小線幅は10μmであった。
(製造例6)水なし平版印刷版−5の製造
貫通孔の印を直径1mmの円形状の貫通孔としたこと以外は製造例4と同様にして、水なし平版印刷版−5を製造した。得られた水なし平版印刷版−4について、倍率100倍のルーペを用いて細線を観察したところ、断線せず再現している最小線幅は10μmであった。
(製造例7)水あり平版印刷版の製造
水あり平版印刷版原版“SUPERIA”(登録商標)XP−F(商品名、富士フイルム(株))に対し、CTP用露光機PlateRite8900N−E(商品名、(株)SCREEN製)を用いて、照射エネルギー:125mJ/cm(ドラム回転数:210rpm)の条件で露光を行った。このとき、製造例2と同様に、6本の細線と2種のベタ画像、マークを設けた。
露光した水あり平版印刷版原版を、自動現像機XP−940R(富士フイルム(株)製)に速度140cm/分で通し、現像液XP−D(富士フイルム(株)製)を用いて処理することにより、水あり平版印刷版を製造した。
(製造例8)グラビアシリンダーの製造
銅メッキを施したシリンダーに対し、グラビアシリンダー用電子彫刻機Vision3(OHIO社製)を用いて、線幅300、200、100、50、25、20μmの6本の細線と、縦20mm×横20mmのベタ画像を、セル深度30μmになるように彫刻した。その後、クロムメッキすることにより、グラビアシリンダーを製造した。
[実施例1]
(工程1:加飾フィルム製造工程)
基材として大きさ636mm×469mmの四角形のオレフィン系フィルム“デコフィット”Q01CK(商品名、東レ(株)製)を用いた。前述の評価方法(1)に記載の方法により基材の各方向の貯蔵弾性率を測定したところ、2,500MPa/2,450MPa(50℃)、3MPa/3MPa(120℃)であった。かかる基材に、アプリケーターを用いて、ウレタンアクリレート樹脂UF−TCI−1(商品名、共栄社化学(株)製)を塗工し、80℃で10分間乾燥を行い、厚み50μmのクリア層を形成した。
枚葉式印刷機(2色機)オリバー266EPZ(商品名、桜井グラフィックシステムズ(株)製)の排紙部に速度可変式コンベアを内蔵した紫外線照射装置を連結し、ブランケット バルカン(商品名、ガデリウス製)をブランケット胴に備え付けた印刷試験機を準備した。印刷試験機の版胴に、上記製造例2により得られた水なし平版印刷版−1を装着した。前記基材の対角線の交点と、絵柄の対角線の交点との距離が0.5mm以下になるように位置調整し、版胴表面温度を50℃に調整しながら、油性インキ アルポ GT SOYA−M(商品名、(株)T&K TOKA製、墨インキ)を用いて、5000sphの速度で絵柄層を印刷した。印刷時に地汚れの発生は認められず、前述の評価方法(2)に記載の方法により基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離を測定したところ、0.2mmであった。
さらに、絵柄の上に、アプリケーターを用いて、酸変性塩素化ポリオレフィン“スーパークロン”(登録商標)892L(商品名、日本製紙(株)製)を塗工し、80℃で10分間乾燥を行い、厚み20μmの接着層を形成し、加飾フィルムを得た。
(工程2:貼り合わせ工程)
全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と工程1により得られた加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離が1.0mm以下となるように加飾フィルムの位置を調整した。前述の評価方法(3)に記載の方法により全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離を測定したところ、0.3mmであった。400℃の遠赤外線ヒーターを用いて、加飾フィルムを120℃になるように加熱し、50℃に加熱した前述の評価方法(3)に記載したとおりに配置した4個のポリプロピレン製樹脂型(大きさ80mm×100mm、厚さ10mm)に沿って、真空・圧空成型(圧空:0.2MPa)を行い、基材/クリア層/絵柄層/接着層/ポリプロピレン製樹脂型の構成体を得た。
(工程3:転写工程)
得られた構成体に、照射強度が2000mJ/cm2となるように紫外線を照射してクリア層を硬化させた後、構成体から基材を剥離し、転写加飾体を得た。
前述の評価方法(4)、(6)および(7)に記載の方法により転写加飾体を評価したところ、位置精度、精細度、成型性ともにSであり、良好な結果が得られた。
[実施例2]
工程1:加飾フィルム製造工程において、基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離が1.0mm以下になるように位置調整したこと以外は実施例1と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄層の対角線の交点の距離は0.7mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は0.6mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、位置精度はA、精細度および成型性はともにSであり、良好な結果が得られた。
[実施例3]
工程1:加飾フィルム製造工程において、基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離が2.0mm以下になるように位置調整したこと以外は実施例1と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄層の対角線の交点の距離は1.5mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は0.8mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、位置精度はA、精細度および成型性はともにSであり、良好な結果が得られた。
[実施例4]
工程2:貼り合わせ工程において、全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離が2.0mm以下になるよう位置調整したこと以外は実施例1と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は0.3mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は1.8mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、位置精度はA、精細度および成型性はともにSであり、良好な結果が得られた。
[実施例5]
工程1:加飾フィルム製造工程において、基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離が1.0mm以下になるように位置調整したこと以外は実施例4と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は0.7mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は1.3mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、位置精度はA、精細度および成型性はともにSであり、良好な結果が得られた。
[実施例6]
工程1:加飾フィルム製造工程において、基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離が2.0mm以下になるように位置調整したこと以外は実施例4と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は1.3mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は1.2mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、位置精度はA、精細度および成型性はともにSであり、良好な結果が得られた。
[実施例7]
工程2:貼り合わせ工程において、全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離が3.0mm以下になるよう位置調整したこと以外は実施例1と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は0.4mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は2.5mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、位置精度はB、精細度および成型性はともにSであり、実用上問題ない結果が得られた。
[実施例8]
工程1:加飾フィルム製造工程において、基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離が1.0mm以下になるように位置調整したこと以外は実施例7と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は0.8mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は2.2mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、位置精度はB、精細度および成型性はともにSであり、実用上問題ない結果が得られた。
[実施例9]
工程1:加飾フィルム製造工程において、基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離が2.0mm以下になるように位置調整したこと以外は実施例7と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は1.6mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は2.9mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、位置精度はB、精細度および成型性はともにSであり、実用上問題ない結果が得られた。
[実施例10]
オレフィン系フィルム“デコフィット”Q01CK(東レ(株)製)を“デコフィット”Q16CK(東レ(株)製、型式Q16CK)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。“デコフィット”Q16CKの各方向の貯蔵弾性率を測定したところ、2,900MPa/2,840MPa(50℃)、100MPa/98MPa(120℃)であった。印刷時に地汚れの発生は認められなかった。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は0.1mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は0.6mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、精細度はS、位置精度および成型性はAであり、良好な結果が得られた。
[実施例11]
工程1:加飾フィルム製造工程において、油性インキ アルポ GT SOYA−M(商品名、(株)T&K TOKA製、墨インキ)をUVインキ FD“アクワレス”(登録商標)FC BEPS−M(東洋インキ(株)製、墨インキ)に変更し、出力120W/cm2のメタルハライドランプを使用し、焦点距離150mm、流れ方向のランプハウスの幅100mmの条件で紫外線照射を実施したこと以外は実施例1と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。印刷時に地汚れの発生は認められなかった。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は0.4mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は0.5mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、位置精度、精細度および成型性はともにSであり、良好な結果が得られた。
[実施例12]
(工程1:加飾フィルム製造工程)
基材として大きさ636mm×469mmの四角形のオレフィン系フィルム“デコフィット”Q01CK(商品名、東レ(株)製)に、実施例1と同様にして厚み50μmのクリア層を形成した。
実施例1と同様に準備した印刷試験機の版胴の1胴目と2胴目に、それぞれ1色目用の水なし平版印刷版として製造例2により得られた水なし平版印刷版−1と、2色目用の水なし平版印刷版として製造例3により得られた水なし平版印刷版−2を装着した。前記基材の対角線の交点と、絵柄の対角線の交点との距離が0.5mm以下になるように位置調整し、版胴表面温度を50℃に調整しながら、1色目に油性インキ アルポ GT SOYA−M(商品名、(株)T&K TOKA製、墨インキ)を用いて、2色目に油性インキ アルポ GT SOYA−M(商品名、(株)T&K TOKA製、紅インキ)を用いて、5000sphの速度で絵柄層を印刷した。基材への1色目の絵柄の位置調整は、基材の送り出し位置、幅方向の基材位置調整により実施した。2色目の絵柄の位置調整は、1色目の印刷位置とのズレが少なくなるように、2胴目に装着した水なし平版印刷版の装着位置を調整することにより行った。さらに、実施例1と同様にして厚み20μの接着層を形成し、加飾フィルムを得た。1色目、2色目ともに印刷時に地汚れの発生は認められなかった。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離を測定したところ、0.2mmであった。前述の評価方法(5)に記載の方法により加飾フィルムの絵柄層の2色目の位置精度を評価したところ、評価結果はAであり、非常に良好な結果が得られた。
(工程2:貼り合わせ工程および工程3:転写工程)
工程1により得られた加飾フィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、転写加飾体を製造した。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は0.6mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、位置精度はA、精細度および成型性はともにSであり、良好な結果が得られた。また、前述の評価方法(8)に記載の方法により絵柄層の2色目の精細度を評価したところ、評価結果はAであり、良好な結果が得られた。
[実施例13]
工程1:加飾フィルム製造工程において、製造例2により得られた水なし平版印刷版−1を製造例4により得られた水なし平版印刷版−3に変更したこと、工程2:貼り合わせ工程において、成型装置の被加飾体を並べたステージに、投光径が直径1mmの円形となるように遮光板で調整したLED照明を、全ての被加飾体を包含する四角形の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点を重ねたときに前記印の中心と一致する位置に4台設置し、加飾フィルムの位置調整を、印の中心を前記LED照明が4個の印すべて透過するように目視により行ったこと以外は実施例1と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は0.5mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は2.7mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、前記印の円形の絵柄層がない領域が透過光源の投光径より若干大きいため、全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離が若干大きくなり、位置精度はBであったが、精細度および成型性はともにSであり、実用上問題ない結果が得られた。
[実施例14]
工程1:加飾フィルム製造工程において、製造例4により得られた水なし平版印刷版−3を製造例5により得られた水なし平版印刷版−4に変更したこと以外は実施例13と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。印に変更基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は0.4mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は1.3mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、前記印の貫通孔円形の大きさを実施例13に比べ小さくしたことにより、位置精度は向上してAであった。精細度および成型性はともにSであり、良好な結果が得られた。
[実施例15]
工程1:加飾フィルム製造工程において、製造例4により得られた水なし平版印刷版−3を製造例6により得られた水なし平版印刷版−5に変更したこと以外は実施例13と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は0.3mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は0.3mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、位置精度、精細度および成型性はともにSであり、良好な結果が得られた。
[実施例16]
工程2:貼り合わせ工程において、加飾フィルムの基材の対角線上に、基材の角から20mm離れた場所に中心が位置するよう直径10mmの円形の貫通孔を各角に合計4個あけたこと、底辺の直径が4mmの4個のピンを、4個のピンを結ぶ線の交点が、全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と一致するように、加飾フィルムを固定する成型機の枠に設置し、加飾フィルムの位置調整を、前記貫通孔が前記ピンに通るように加飾フィルムを設置して行ったこと以外は実施例1と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は0.5mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は2.7mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、貫通孔が大きく容易にピンに貫通孔が入ったため、位置精度はBであったが、精細度および成型性はともにSであり、実用上問題ない結果が得られた。
[実施例17]
工程2:貼り合わせ工程において、コーナーから20mm離れた場所に中心が位置するよう直径7mmの円形の貫通孔をあけたこと以外は実施例16と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は0.4mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は1.9mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、位置精度はA、精細度および成型性はともにSであり、良好な結果が得られた。
[実施例18]
工程2:貼り合わせ工程において、コーナーから20mm離れた場所に中心が位置するよう直径4mmの円形の貫通孔をあけたこと以外は実施例16と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は0.3mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は1.2mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、位置精度はA、精細度および成型性はともにSであり、良好な結果が得られた。
[比較例1]
工程1:加飾フィルム製造工程において、絵柄を位置調整しないで基材に印刷したこと以外は実施例1と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は3.6mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は0.8mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、精細度および成型性はともにSであったが、位置精度はCであった。
[比較例2]
工程1:加飾フィルム製造工程において、絵柄を位置調整しないで基材に印刷したこと以外は実施例4と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は3.5mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は1.6mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、精細度および成型性はともにSであったが、位置精度はCであった。
[比較例3]
工程1:加飾フィルム製造工程において、絵柄を位置調整しないで基材に印刷したこと以外は実施例7と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は3.9mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は2.8mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、精細度および成型性はともにSであったが、位置精度はCであった。
[比較例4]
工程2:貼り合わせ工程において、加飾フィルムを位置調整しないで被加飾体に貼り合わせたこと以外は実施例1と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は0.2mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は4.4mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、精細度および成型性はともにSであったが、位置精度はCであった。
[比較例5]
工程1:加飾フィルム製造工程において、基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離が1.0mm以下になるように位置調整したこと以外は比較例4と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。
基材の対角線の交点と絵柄層の対角線の交点の距離は0.9mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は4.2mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、精細度および成型性はともにSであったが、位置精度はCであった。
[比較例6]
工程1:加飾フィルム製造工程において、基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離が2.0mm以下になるように位置調整したこと以外は比較例4と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄層の対角線の交点の距離は1.3mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は3.9mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、精細度および成型性はともにSであったが、位置精度はCであった。
[比較例7]
工程1:加飾フィルム製造工程において、絵柄を基材に位置調整しないで印刷したこと以外は比較例4と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄層の対角線の交点の距離は3.6mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は4.4mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、精細度および成型性はともにSであったが、位置精度はCであった。
[比較例8]
上記製造例2により得られた水なし平版印刷版−1を上記製造例7により得られた水あり平版印刷版に変更し、油性インキ アルポGT SOYA−M(商品名、(株)T&K TOKA製、墨インキ)を油性インキBEST ONE“スーパーテック”(登録商標)GT(商品名、(株)T&K TOKA製、墨インキ)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、加飾フィルムおよび転写加飾体を製造した。基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は0.2mmであった。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は0.8mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、位置精度はA、成型性はSであったが、精細度はBであった。
[比較例9]
(工程1:加飾フィルム製造工程)
基材として幅1150mm、長さ500mのオレフィン系フィルム“デコフィット”Q01CK(商品名、東レ(株)製)に、グラビアコーターを用いて、ウレタンアクリレート樹脂UF−TCI−1(商品名、共栄社化学(株)製)を塗工し、100℃で3分間乾燥を行い、厚み50μmのクリア層を形成した。
FB型グラビア印刷機(富士機械工業(株)製)に上記製造例9により得られたグラビアシリンダーを取り付け、油性インキ“エコカラー”(登録商標)HG(商品名、東洋インキ(株)製、墨インキ)を用いて、グラビアシリンダーの幅方向中心と基材の幅方向の中心が重なるように、幅方向のみ位置調整をして絵柄層を印刷した後、636mm×469mmの大きさで切り出した。
さらに、絵柄の上に、アプリケーターを用いて、酸変性塩素化ポリオレフィン“スーパークロン”892L(日本製紙(株)製)を塗工し、80℃で10分間乾燥を行い、厚み20μmの接着層を形成し、加飾フィルムを得た。前述の評価方法(2)に記載の評価方法により基材の対角線の交点と絵柄の対角線の交点の距離は4.1mmであった。
(工程2:貼り合わせ工程および工程3:転写工程)
工程1により得られた加飾フィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、転写加飾体を製造した。全ての被加飾体を包含する四角形の領域の対角線の交点と加飾フィルムの基材の対角線の交点の距離は4.8mmであった。実施例1と同様に転写加飾体を評価したところ、成型性はSであったが、位置精度はC、精細度はBであった。
10.基材
11.基材の対角線の交点
12.絵柄
13.絵柄の対角線の交点
14.交点11と交点13の直線距離
20.加飾フィルム
21.基材
22.基材の対角線の交点
23.全ての加飾体を包含する四角形の領域
24.被加飾体
25.四角形23の対角線の交点
26.交点22と交点25の直線距離
27.絵柄
28.非絵柄層
29.貫通孔
2a.印
30.ステージ
31.被加飾体
32.全ての加飾体を包含する四角形の領域
33.四角形32の対角線の交点
34.加飾フィルム
35.加飾フィルムの基材の対角線の交点
36.交点33と交点35の直線距離
40.被加飾体
41.マーク
a1,a2,b1,b2,c1,c2,d1,d2:被加飾体の端部からマーク41までの距離
51.1色目のマーク
52.2色目のマーク
5a,5b,5c,5d:マーク51端部とマーク52端部までの距離

Claims (6)

  1. 工程(1):枚葉式印刷機および水なし平版印刷版を用いて、絵柄の位置を調整して基材に絵柄層を印刷し、加飾フィルムを製造する工程、
    工程(2):前記加飾フィルムと被加飾体とを、位置を調整して貼り合わせる工程、および、工程(3):工程(2)の後、前記加飾フィルムの基材を剥離し、絵柄層を被加飾体に転写する工程を含み、
    前記絵柄と前記基材はともに四角形であり、
    前記工程(1)において、前記絵柄における対角線の交点と前記基材における対角線の交点との距離が0mm以上3.0mm以下となるように前記絵柄の位置を調整して基材に絵柄層を印刷し、かつ、
    前記工程(2)において、転写されるすべての被加飾体を包含し、かつ、前記基材に包含されるように設定した四角形の領域の対角線の交点と前記加飾フィルムの基材の対角線の交点との距離が0mm以上3.0mm以下となるように位置を調整する、
    転写加飾体の製造方法。
  2. 前記工程(1)における絵柄層の印刷が複数色で行われ、2色目以降の印刷における絵柄と、1色目の絵柄との位置を調整する請求項1に記載の転写加飾体の製造方法。
  3. 前記加飾フィルムが、前記絵柄の対角線上であって非絵柄層に印を有し、前記工程(2)において、前記加飾フィルムに光を照射し、前記印を透過する光量により前記加飾フィルムと被加飾体の位置調整を行う、請求項1または2に記載の転写加飾体の製造方法。
  4. 前記工程(2)および工程(3)をアウトモールド転写法により行い、前記加飾フィルムにおいて、前記基材の対角線上に設けられた貫通孔と、アウトモールド転写法に用いられる成型機に固定されたピンとによって、工程(2)における前記加飾フィルムと被加飾体の位置調整を行う、請求項1または2に記載の転写加飾体の製造方法。
  5. 前記絵柄の対角線の交点と前記基材の対角線の交点との距離が0mm以上2.0mm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の転写加飾体の製造方法。
  6. 前記加飾フィルムの基材の50℃における貯蔵弾性率が1000MPa以上であり、120℃にける貯蔵弾性率が100MPa以下である請求項1〜5のいずれかに記載の転写加飾体の製造方法。
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