JP2021145052A - 半導体素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】素子製造用の基板を再使用可能な半導体素子の製造方法を提供する。【解決手段】半導体素子の製造方法は、基板1の第1面1a上にマスク2を形成し、第1結晶成長領域E1を露出させるマスク形成工程と、第1結晶成長領域E1上に半導体層3を形成する素子形成工程と、マスク2を除去するマスク除去工程と、半導体層3を分離する素子分離工程と、基板1の半導体層3が分離された表面を研磨する研磨工程と、を含む。研磨工程の後に、基板1の研磨された表面上にマスク2を形成し、第2結晶成長領域E2を露出させるマスク再形成工程と、第2結晶成長領域E2上に半導体層3を形成する素子再形成工程と、マスク2を除去するマスク再除去工程と、半導体層3を分離する素子再分離工程と、基板1の半導体層3が分離された表面を研磨する再研磨工程とを含む基板再使用工程を、1回以上行う。【選択図】図1A

Description

本開示は、半導体素子の製造方法に関する。
半導体素子の製造方法として、基板の一方主面上に、開口部を有するマスクを形成した後、横方向エピタキシャル成長法を用いて、開口部に露出する露出面から半導体素子となる半導体層を成長させる方法が知られている(例えば、下記の特許文献1を参照)。成長させた半導体層は、支持基板等に転写されて、基板から分離される。
また、半導体層を分離した後の基板上に新たな半導体層を成長させる、基板の再使用方法も知られている(例えば、下記の特許文献2を参照)。
特開2011−066390号公報 特開2013−251304号公報
横方向エピタキシャル成長法を用いた半導体素子の製造方法では、基板の一方主面の縁部領域に半導体結晶が異常成長することがある。異常成長した半導体結晶は、支持基板等に転写されにくいため、基板上に残ることがある。異常成長した半導体結晶が基板上に残っていると、基板を再使用する場合に、半導体層が正常に成長しない虞がある。このように、基板の再使用方法には改善の余地がある。
本開示の半導体素子の製造方法は、半導体結晶の成長の起点を含む第1面を有する基板の該第1面の部分領域上に、前記半導体結晶の成長を抑制する堆積抑制マスクを形成し、前記第1面に前記堆積抑制マスクに覆われていない第1結晶成長領域を露出させるマスク形成工程と、
気相成長によって、前記第1結晶成長領域から前記堆積抑制マスクの上にかけて半導体結晶を成長させ、素子を構成する半導体層を形成する素子形成工程と、
前記堆積抑制マスクを除去するマスク除去工程と、
前記半導体層を前記基板から分離する素子分離工程と、
前記基板の前記半導体層が分離された表面の、少なくとも縁部領域を研磨する研磨工程と、を含む。
前記研磨工程の後に、
前記半導体層を分離した後の前記基板を使用する基板再使用工程であって、
前記基板の前記半導体層が分離された前記表面の前記部分領域上に、堆積抑制マスクを形成し、前記基板の前記半導体層が分離された前記表面に前記堆積抑制マスクに覆われていない第2結晶成長領域を露出させるマスク再形成工程と、
気相成長によって、前記第2結晶成長領域から堆積抑制マスク上にかけて半導体結晶を成長させ、再度、素子を構成する半導体層を形成する素子再形成工程と、
前記堆積抑制マスクを除去するマスク再除去工程と、
形成された前記半導体層を前記基板から分離する素子再分離工程と、
前記基板の前記半導体層が分離された表面の、少なくとも縁部領域を研磨する再研磨工程と、
を有する基板再使用工程を、1回以上行なう。
また、本開示の半導体素子の製造方法は、半導体結晶の成長の起点を含む第1面を有する基板の該第1面の部分領域上に、前記半導体結晶の成長を抑制する堆積抑制マスクを、前記第1面の縁部領域を少なくとも覆うように形成し、前記第1面に前記堆積抑制マスクに覆われていない第1結晶成長領域を露出させるマスク形成工程と、
気相成長によって、前記第1結晶成長領域から前記堆積抑制マスクの上にかけて半導体結晶を成長させ、素子を構成する半導体層を形成する素子形成工程と、
前記堆積抑制マスクを除去するマスク除去工程と、
前記半導体層を前記基板から分離する素子分離工程と、を含む。
前記素子分離工程の後に、
前記半導体層を分離した後の前記基板を使用する基板再使用工程であって、
前記基板の前記半導体層が分離された表面の部分領域上に、該表面の縁部領域を少なくとも覆うように堆積抑制マスクを形成し、前記基板の前記半導体層が分離された前記表面に前記堆積抑制マスクに覆われていない第2結晶成長領域を露出させるマスク再形成工程と、
気相成長によって、前記第2結晶成長領域から堆積抑制マスク上にかけて半導体結晶を成長させ、再度、素子を構成する半導体層を形成する素子再形成工程と、
前記堆積抑制マスクを除去するマスク再除去工程と、
形成された前記半導体層を前記基板から分離する素子再分離工程と、
を有する基板再使用工程を、1回以上行なう。
本開示の半導体素子の製造方法によれば、基板を再使用する場合に、正常な半導体結晶を成長させることが可能になる。
第1実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための各工程の断面を示す図である。 第1実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための各工程の断面を示す図である。 第2実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための各工程の断面を示す図である。 第2実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための各工程の断面を示す図である。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図面は、図解を容易にするために、模式的に示されている。
<第1実施形態>
図1Aにおける工程a1,b1,c1,d1,e1は、半導体素子の製造に使用されていない初期状態の基板を用いる、半導体素子の第1回目の製造工程に相当する。図1Bにおける工程a2,b2,c2,d2,e2は、基板再使用工程を示す。図1Bに示す工程は、半導体素子の製造に少なくとも1回使用された基板を用いる、半導体素子の第2回目以降の製造工程に相当する。
具体的には、「工程a1」はマスク形成工程を示し、「工程a2」はマスク再形成工程を示す。「工程b1」は素子形成工程を示し、「工程b2」は素子再形成工程を示す。「工程c1」はマスク除去工程を示し、「工程c2」はマスク再除去工程を示す。「工程d1」は素子分離工程を示し、「工程d2」は素子再分離工程を示す。「工程e1」は研磨工程を示し、「工程e2」は再研磨工程を示す。
各工程で共通して使用する基板1は、半導体結晶の成長の起点を含む一方主面(以下、第1面ともいう)1aと、第1面1aに対して反対側に位置する他方主面(以下、第2面ともいう)1bとを有する。基板1の、第1面1aを含む表面層は、窒化物半導体で構成されている。本実施形態で使用する基板1は、例えば、窒化ガリウム(GaN)単結晶インゴットから切り出したGaN基板である。
基板1は、窒化物半導体中にSiなどの不純物がドープされたn型基板であってもよく、窒化物半導体中にMgなどの不純物がドープされたp型基板であってもよい。基板1における不純物密度は、例えば、1×1019cm−3程度以下である。また、基板1としては、GaN基板のほか、サファイア基板、炭化ケイ素(SiC)基板等のGaN以外の基板の表面にGaN層を形成した基板を使用してもよい。
基板1は、表面層がGaN層である基板に限定されることはなく、表面層がGaN系半導体で構成されている基板であってもよい。ここでいう「GaN系半導体」とは、例えば、AlGaInN(0≦x≦1;0≦y≦1;0≦z≦1;x+y+z=1)によって構成されるものいう。
基板1の第2面1bには、後述の工程による基板1の変質または窒化物半導体の分解を抑制するための保護層4が形成されてもよい。保護層4は、例えば、酸化アルミニウムまたはアルミナ等を含んでいてもよい。保護層4は、基板1の、第1面1aと第2面1bとを接続する端面1cにも形成されてもよい。
保護層4が無い場合には、基板1の第2面1bが徐々に熱分解し変質しやすい。そのため、第2面1bの熱輻射率の面内分布が生じて、半導体結晶の成長条件が最適条件からずれやすく、量産性を低下させる要因となる。一方、この実施形態のように、基板1の第2面1bに保護層4を位置させることによって、基板1の第2面1bの変質を抑制することができる。ひいては、半導体結晶の成長条件を安定させ、量産性を向上させることができる。
初期状態の基板1を用いた半導体素子の製造方法は、図1の工程a1,b1,c1,d1に相当する。マスク形成工程a1では、基板1の第1面1a部分領域上に堆積抑制マスク2を形成する。素子形成工程b1では、マスクされた基板1の第1面1a上に半導体層3を形成する。マスク除去工程c1では、エッチングにより堆積抑制マスク2を除去する。素子分離工程d1では、半導体層3を基板1から分離する。研磨工程e1では、基板1における半導体層3が分離された表面を研磨する。
(a1)マスク形成工程
マスク形成工程a1では、基板1の第1面1aの部分領域1ac上に、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて、半導体結晶(半導体層3)の成長を抑制する堆積抑制マスク(以下、単に、マスクともいう)2を形成する。
マスク形成工程a1では、先ず、第1面1aの全面に堆積抑制マスク2を形成する。堆積抑制マスク2は、例えば酸化シリコン(SiO)層とすることができる。マスク形成工程a1では、PCVD(Plasma Chemical Vapor Deposition)法等を用いて、第1面1a上に酸化シリコンを30〜500nm程度積層する。
次に、第1面1aの全面に形成した堆積抑制マスク2の、第1面1aに対向する面とは反対側の面(堆積抑制マスク2の表側の面)にフォトレジストを塗布し、レジスト層(図示せず)を形成する。フォトレジストは、ポジ型のフォトレジストでも、ネガ型のレジストでもよい。
次に、堆積抑制マスク2の所定のパターンに対応するマスクパターンが描かれたフォトマスク(図示せず)を準備する。続いて、フォトマスクを、基板1に対して、所定の位置に位置付けた後、フォトマスクに描かれたマスクパターンをレジスト層に露光および現像する。フォトマスクは、例えば、ガラス基板にクロム(Cr)、チタン(Ti)またはタングステン(W)等でマスクパターンが描かれたものでよい。
次に、露光および現像したレジスト層を硬化させた後、レジスト層に覆われていない、堆積抑制マスク2の不要部位を、HF(フッ酸)系ウェットエッチング、またはCF等のフッ素系のガスを用いたドライエッチングによって取り除く。続いて、レジスト層を取り除くことによって、基板1の第1面1aの部分領域1ac上に堆積抑制マスク2を形成することができる。レジスト層は、溶剤によるリフトオフ、アッシング等公知の方法を用いて取り除くことができる。
マスク2とマスク2との間の溝(上向き開口)から覗く露出面E1は、第1面1aが露出する第1結晶成長領域である。第1結晶成長領域は、素子形成工程b1において、半導体結晶の成長の起点となる領域である。
露出面E1の並行方向(図1における左右方向)における幅である開口幅または溝幅は、例えば2〜20μmでよい。また、実施形態における、堆積抑制マスク2の並行方向の幅は、例えば150〜200μmに設定される。
堆積抑制マスク2の並行方向の幅と、露出面E1の並行方向の幅との関係は、続いて行われる素子形成工程b1において形成される半導体層3の、基板1の第1面1aに垂直な方向の結晶成長速度と、基板1の第1面1aに平行な方向の結晶成長速度との比率、および、成長させる半導体層3の厚みを考慮して設定すればよい。
本実施形態では、堆積抑制マスク2は、例えば図1Aに示すように、ストライプ状のパターンとされている。堆積抑制マスク2のパターンとしては、ストライプ状のほか、帯状体を縦横に直交するように複数配置した格子状であってもよい。一定の間隔(リピートピッチ)で分断された開口が複数回繰り返される、いわゆるリピート柄(パターン)であれば、どのようなパターンでもよい。
堆積抑制マスク2を構成するマスク材料は、気相成長によって、マスク材料の表面を起点として、半導体層が成長しない材料であればよい。堆積抑制マスク2を構成するマスク材料としては、酸化シリコン以外では、例えば、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化チタン(TiO)、酸化アルミニウム(AlO)等の酸化物を用いることができる。堆積抑制マスク2を構成するマスク材料として、クロム(Cr)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)およびニオブ(Nb)等から選択される遷移金属を使用してもよい。また、マスク材料の堆積方法は、蒸着、スパッタ、および塗布硬化等、マスク材料に適合した方法を適宜用いることができる。
(b1)素子形成工程
素子形成工程b1では、第1結晶成長領域である露出面E1から、隣接する堆積抑制マスク2上にかけて広がるように、半導体結晶をエピタキシャル成長(Epitaxial Lateral Overgrowth;ELO)させ、素子を構成する半導体層3を形成する。実施形態における半導体層3は窒化物半導体であり、エピタキシャル成長によって、窒化物半導体を、露出面E1から、堆積抑制マスク2の溝の上縁開口を越えて、該堆積抑制マスク2の上にまで、成長させる。
素子形成工程b1では、III族(第13族元素)原料に塩化物を用いるハイドライド気相成長(Hydride Vapor Phase Epitaxy;HVPE)法、III族原料に有機金属を用いる有機金属気相成長(Metal Organic Chemical Vapor Deposition;MOCVD)法、または分子線気相成長(Molecular Beam Epitaxy;MBE)法等の気相成長法を用いることができる。
例えば、半導体層3であるGaN層をMOCVD法で成長させる場合、先ず、堆積抑制マスク2がパターン形成された基板1を、エピタキシャル装置の反応室に挿入し、水素ガス、窒素ガス、または、水素と窒素の混合ガスと、アンモニア等のV族原料(第15族元素含有)ガスを供給しながら、基板1を加熱して、所定の成長温度、例えば1050〜1100℃まで、昇温させる。
続いて、基板1の温度が安定してから、上記の混合ガスおよびV族原料ガスの他に、トリメチルガリウム(TMG)等のIII族(第13族元素)を含有した原料を供給して、結晶成長領域である露出面E1から半導体層3をエピタキシャル成長させる。
このとき、Si等のn型不純物またはMg等のp型不純物等の原料ガスを供給し、ドープ量を調整することにより、所望の導電型のGaN層を得ることができる。また、成長結晶が堆積抑制マスク2間の溝の上縁開口を越える、または成長結晶が溝を埋め尽くす前に、原料の供給を一旦止めて、半導体結晶の成長を停止させる。このようにして、原料の供給を再開させる前に、素子分離工程d1における半導体層3の分離を容易にする「脆弱部」を、部分的な層または膜として形成してもよい。
脆弱部の例としては、例えば、GaN層を結晶成長させる場合、マスク2とマスク2との間の溝内における上縁開口側の半導体層3と露出面E1側の半導体層3との間に、GaNと、BN、AlN、InN等との混晶結晶からなる層を、脆弱部として形成してもよい。
上記の他、脆弱部として、結晶成長層とは格子定数の異なる、AlGaInN(0≦x≦1;0≦y<1;0≦z≦1;x+y+z=1)からなる半導体層3を形成してもよい。また、AlGaN層とGaN層を交互に積層した、超格子構造の脆弱部を形成してもよい。脆弱部は、結晶の成長条件を周期的に変化させて、GaNの結晶粒の大きい層と結晶粒の小さな層とを交互に積層したものであってもよい。脆弱部は、GaNのn型不純物として使用されるSiの濃度を変化させる等して、不純物濃度を変化させた層であってもよい。
脆弱部を形成することによって、半導体素子Sを基板1から分離するとき、脆弱部に応力が集中して亀裂を発生させ易くなり、半導体素子Sを基板1から容易に分離することができる。
脆弱部を形成した場合には、その脆弱部の上面(表面)を起点として、続けてGaNを気相成長させる。脆弱部を形成しない場合には、マスク2とマスク2の間の露出面E1を起点として、GaNを気相成長させる。
半導体層3は、結晶成長面が堆積抑制マスク2の上縁を越えた後は、堆積抑制マスク2の上面に沿って横方向(図1における左右方向)に成長する。そのため、半導体層3は、貫通転位が少ない、発光ダイオード(Light Emitting Diode;LED)およびレーザダイオード(Laser Diode;LD)素子等への使用に適した半導体層とすることができる。
素子形成工程b1は、それぞれのマスク2間の露出面E1から成長を始めた各半導体層3が、隣接する半導体層3に接触または互いに重なる前に終了する。これは、隣接する半導体層3同士が接すると、その接触部分において、クラックまたは貫通転位等の結晶欠陥が生じやすくなるためである。
(c1)マスク除去工程
素子形成工程b1の完了後、基板1を気相成長装置(エピタキシャル装置)から取り出し、成長した半導体層3を実質的に侵さないエッチャントを用いて、堆積抑制マスク2を除去する。
例えば、SiO膜からなるマスクの場合、HF系ウェットエッチングを行なう。エッチングによって、各堆積抑制マスク2が除去される。半導体層3は、図1の(c1)に示すように、露出面E1上に位置する細い接続部によって基板1と接続された、略T字状の形状となる。これにより、半導体層3の分離を円滑に行なうことができるようになる。
(d1)素子分離工程
素子分離工程d1は、1つの面(下面)に、AuSn等の材料を用いた半田からなる接着層5を有する支持基板6などの部材または治具などを用いて、半導体層3を基板1から分離し、それぞれ、個々の半導体素子Sとする工程である。
例えば、下面に接着層5を有する支持基板6を、基板1の半導体層3が形成された面(第1面1a)に対向させる。続いて、支持基板6を基板1に向けて押圧し、接着層5を加熱することによって、半導体層3を接着層5に接着させる。
その後、接着層5に接着し一体となった半導体層3を、上方に引き剥がすように外力を加え、これら半導体層3を、基板1の第1面1aから引き上げる。これにより、半導体素子Sの本体を、傷付けることなく分離することができる。素子分離工程d1は、半導体層3に劈開面を形成する工程、および半導体層3に電極、配線導体等を形成する工程を含んでもよい。素子分離工程d1では、支持基板6の代わりに、例えば、樹脂から成る基材の表面に粘着剤が塗布されたダイシングテープを用いてもよい。
(e1)研磨工程
素子形成工程b1において、例えば図1Aに示すように、基板1の半導体層3が分離された表面(以下、単に、第1面ともいう)1aの縁部領域1aaに、半導体素子Sとなる半導体層3とは異なる半導体結晶7が異常成長することがある。半導体結晶7は、通常、半導体層3のような略T字状の形状を有しておらず、支持基板6の接着層5に接着されにくいため、素子分離工程d1において、基板1から分離されないことがある。縁部領域1aaに半導体結晶7が残っている場合、基板再使用工程において、正常な半導体結晶の成長が行えないことがある。なお、本明細書における縁部領域1aaとは、第1面1aにおける、第1面1aの周縁からの距離が所定の第1距離以下である環状の領域を指す。第1距離は、例えば、100〜300μmの範囲の距離である。
研磨工程e1は、第1面1aの少なくとも縁部領域1aaを研磨する工程である。研磨工程e1を行うことにより、縁部領域1aaに異常成長した半導体結晶7を取り除くことができる。これにより、基板再使用工程において、正常な半導体結晶を成長させることが可能になる。
研磨工程e1では、縁部領域1aaのみに機械研磨法またはエッチング法による研磨(以下、一次研磨ともいう)を施し、縁部領域1aaにより囲まれた中央領域1abに研磨を施さなくてもよい。これにより、縁部領域1aaに異常成長した半導体結晶7を効率よく取り除くことができる。また、中央領域1abを含む、基板1の中央部の板厚が大きく減少することを抑制できる。このため、基板再使用工程において、第1面1aの中央領域1abを用いて、正常な半導体結晶を成長させることができる。その結果、半導体素子の製造における工程を簡略化することが可能になり、また基板の再使用可能回数を増加させることが可能になる。ひいては、半導体素子の製造コストを低減することが可能になる。
一次研磨で用いられる機械研磨法としては、公知の機械研磨法を用いることができる。例えば、一次研磨では、ダイヤモンド砥粒、立方晶窒化ホウ素砥粒等を含む固定砥粒を有する研磨パッド8を、縁部領域1aaに対して押圧しながら、基板1に対して相対運動させるグラインド加工を用いることができる。
また、例えば、一次研磨では、ダイヤモンド砥粒、立方晶窒化ホウ素砥粒等を含む研磨液を供給しつつ、不織布等から成る研磨パッド8を、縁部領域1aaに対して押圧しながら、基板1に対して相対運動させるラッピング加工を用いることができる。上記のグラインド加工およびラッピング加工において、研磨パッド8と基板1との相対運動の態様、研磨液の供給量、研磨用砥粒の粒径等は、半導体結晶7の寸法および形状、半導体結晶7が異常成長した箇所等に応じて、適宜設定することができる。
また、例えば、一次研磨では、アルミナ、SiC等から成る研磨材を圧縮気体に混ぜて縁部領域1aaに吹き付けるサンドブラスト加工が用いられてもよい。
一次研磨で用いられるエッチング法としては、公知のエッチング法を用いることができる。例えば、一次研磨では、塩素系、フッ素系、臭素等のガスを用いた反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching;RIE)を用いることができる。
また、例えば、一次研磨では、水酸化カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ性のエッチャントに基板1を浸漬し、エッチャントの温度を所定温度に維持するウェットエッチングを用いることができる。アルカリ性のエッチャントの代わりに、例えば、リン酸、ピロリン酸等の酸性のエッチャントが用いられてもよい。
エッチング法による一次研磨を行う場合、基板1の表面のうち縁部領域1aaだけを露出させるレジストを予め形成しておく。これにより、縁部領域1aaに異常成長した半導体結晶7取り除くとともに、基板1の中央部の板厚が大きく減少することを抑制できる。
研磨工程e1では、縁部領域1aaを研磨した後に、第1面1aの全領域に、エッチング法または化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing;CMP)法による研磨(以下、二次研磨ともいう)を施してもよい。これにより、第1面1aを平坦化できるとともに、素子形成工程b1において第1面1aに生じることがあるピットまたは転移等の欠陥1dを取り除くことができる。それゆえ、基板再使用工程において、良質な半導体結晶を成長させることが可能になる。
二次研磨で用いられるエッチング法としては、一次研磨で用いられるエッチング法と同様のエッチング法を用いることができる。
二次研磨で用いられるCMP法としては、公知のCMP法を用いることができる。例えば、二次研磨では、コロイダルシリカ等の研磨材を含む研磨液を供給しつつ、研磨定盤に貼付された研磨パッドを、第1面1aに対して押圧しながら、基板1に対して相対運動させるCMP法を用いることができる。CMP法による二次研磨において、研磨パッドと基板1との相対運動の態様、研磨液に含まれる化合物、研磨液のpHおよび供給量等は、半導体結晶7の寸法および形状、必要とされる研磨レート等に応じて、適宜設定することができる。
次に、研磨工程e1の完了後に1回以上行われる、基板再使用工程について説明する。
基板再使用工程は、「工程a2」〜「工程e2」によって構成される。「工程a2」はマスク再形成工程を示し、「工程b2」は素子再形成工程を示し、「工程c2」はマスク再除去工程を示し、「工程d2」は素子再分離工程を示し、「工程e2」は再研磨工程を示す。
(a2)マスク再形成工程
マスク再形成工程a2では、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて、基板1の半導体層3が分離された表面(以下、単に、第1面ともいう)1aの部分領域1ad上に、新たな堆積抑制マスク2を形成して、基板1の半導体層3が分離された第1面1aに堆積抑制マスク2に覆われていない露出面(以下、第2結晶成長領域ともいう)E2を露出させる。マスク再形成工程a2は、マスク形成工程a1と同様の工程であるため、詳細な説明は省略する。なお、第2結晶成長領域E2は、第1結晶成長領域E1に含まれていてもよく、第1結晶成長領域E1に含まれない、第1結晶成長領域E1とは異なる領域であってもよい。
(b2)素子再形成工程
素子再形成工程b2では、第2結晶成長領域である露出面E2から、隣接する堆積抑制マスク2の上に広がるように半導体結晶を成長させ、素子を構成する半導体層3を形成する。素子再形成工程b2は、素子形成工程b1と同様の工程であるため、詳細な説明は省略する。
(c2)マスク再除去工程
素子再形成工程b2の完了後、成長した半導体層3を実質的に侵さないエッチャントを用いて、堆積抑制マスク2を除去する。マスク再除去工程c2は、マスク除去工程c1と同様の工程であるため、詳細な説明は省略する。
(d2)素子再分離工程
素子再分離工程d2は、半導体層3を基板1から分離し、それぞれ、個々の半導体素子Sとする工程である。素子再分離工程は、素子分離工程d1と同様の工程であるため、詳細な説明は省略する。
(e2)再研磨工程
再研磨工程e2は、第1面1aの少なくとも縁部領域1aaを研磨する工程である。再研磨工程e2を行うことにより、素子再形成工程b2において縁部領域1aaに異常成長した半導体結晶7を取り除くことができる。これにより、次回の基板再使用工程において、正常な半導体結晶を成長させることが可能になる。
再研磨工程e2では、研磨工程e1と同様に、縁部領域1aaのみに機械研磨法またはエッチング法による研磨を施し、中央領域1abに研磨を施さなくてもよい。これにより、縁部領域1aaに異常成長した半導体結晶7を効率よく取り除くことができる。また、基板1の中央部の板厚が大きく減少することを抑制できる。このため、基板再使用工程において、第1面1aの中央領域1abを用いて、正常な半導体結晶を成長させることができる。その結果、半導体素子の製造における工程を簡略化することが可能になり、また基板の再使用可能回数を増加させることが可能になる。ひいては、半導体素子の製造コストを低減することが可能になる。縁部領域1aaの研磨に用いられる機械研磨法およびエッチング法は、研磨工程e1における一次研磨で用いられる機械研磨法およびエッチング法とそれぞれ同様であるため、詳細な説明は省略する。
また、再研磨工程e2では、研磨工程e1と同様に、縁部領域1aaを研磨した後に、第1面1aの全領域に、エッチング法または化学機械研磨法による研磨を施してもよい。これにより、第1面1aを平坦化できるとともに、素子再形成工程b2において第1面1aに生じることがあるピットまたは転移等の欠陥1dを取り除くことができる。それゆえ、基板再使用工程において、良質な半導体結晶を成長させることが可能になる。第1面1aの全領域の研磨に用いられるエッチング法および化学機械研磨法は、研磨工程e1における二次研磨で用いられるエッチング法および化学機械研磨法とそれぞれ同様であるため、詳細な説明は省略する。
このように、本実施形態の半導体素子の製造方法によれば、基板再使用工程において、正常な半導体結晶を成長させることが可能になる。また、第1面1aの縁部領域1aaのみに研磨を施す場合には、半導体素子の製造における工程を簡略化することが可能になり、また基板の再使用可能回数を増加させることが可能になる。このため、半導体素子の製造コストを低減することが可能になる。さらに、第1面1aの全領域に研磨を施す場合には、基板再使用工程において、良質な半導体結晶を成長させることが可能になる。
基板再使用工程は、2回以上繰り返して行ってもよい。本実施形態の半導体素子の製造方法によれば、研磨により基板1の板厚が大きく減少する虞を低減できるため、基板1の再使用可能回数を増加させることが可能になる。
このように、実施形態の半導体素子の製造方法によれば、基板1の再生に要するコストを圧縮することができ、ひいては、半導体素子の製造コストを低減することが可能になる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る半導体素子の製造方法について説明する。
図2A,2Bは、第2実施形態に係る半導体素子の製造方法を説明するための図である。図2Aの工程f1,g1,h1,i1は、半導体素子の製造に使用されていない初期状態の基板を用いる、半導体素子の第1回目の製造工程に相当する。図2Bの工程f2,g2,h2,i2は、基板再使用工程を示すものであり、半導体素子の製造に少なくとも1回使用された基板を用いる、半導体素子の第2回目以降の製造工程に相当する。
図2A,2Bにおいて、「工程f1」はマスク形成工程を示し、「工程f2」はマスク再形成工程を示す。「工程g1」は素子形成工程を示し、「工程g2」は素子再形成工程を示す。「工程h1」はマスク除去工程を示し、「工程h2」はマスク再除去工程を示す。「工程i1」は素子分離工程を示し、「工程i2」は素子再分離工程を示す。
本実施形態の半導体素子の製造方法は、第1実施形態の半導体素子の製造方法に対して、マスク形成工程f1およびマスク再形成工程f2において形成される堆積抑制マスクの構成が異なり、その他については同様の構成であるので、同様の構成については、第1実施形態と同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
(f1)マスク形成工程
マスク形成工程f1では、PCVD法等を用いて、基板1の第1面1aの部分領域1ae上に半導体結晶の成長を抑制する堆積抑制マスク2aを形成する。本実施形態では、第1面1aの縁部領域1aaを少なくとも覆うように堆積抑制マスク2を形成し、第1面1aに堆積抑制マスク2aに覆われていない露出面(第2実施形態における第1結晶成長領域(以下、第3結晶成長領域ともいう))E3を露出させる。
堆積抑制マスク2aは、30〜500nm程度の厚みを有する酸化シリコン(SiO)層とすることができる。また、堆積抑制マスク2aは、例えば図2Aに示すように、縁部領域1aa上に位置する環状部分2aaと、環状部分2aaにより囲まれたストライプ状部分2abとを有する。環状部分2aaは、縁部領域1aaの全体に亘って延びており、環状部分2aaの幅が、例えば、100〜300μmである。
堆積抑制マスク2aは、ストライプ状部分2abの代わりに、一定の間隔で分断された開口が複数回繰り返されるリピート柄の部分を有してもよい。堆積抑制マスク2aは、例えば、ストライプ状部分2abの代わりに、帯状体を縦横に直交するように複数配置した格子状部分を有してもよい。
堆積抑制マスク2aを構成するマスク材料は、気相成長によって、マスク材料の表面を起点として、半導体層が成長しない材料であればよい。堆積抑制マスク2aを構成するマスク材料としては、酸化シリコン以外では、例えば、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化チタン(TiO)、酸化アルミニウム(AlO)等の酸化物を用いることができる。堆積抑制マスク2aを構成するマスク材料として、クロム(Cr)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)およびニオブ(Nb)等から選択される遷移金属を使用してもよい。また、マスク材料の堆積方法は、蒸着、スパッタ、および塗布硬化等、マスク材料に適合した方法を適宜用いることができる。
(g1)素子形成工程
素子形成工程g1では、第3結晶成長領域である露出面E3から、隣接する堆積抑制マスク2aの上に広がるように半導体結晶を成長させ、素子を構成する半導体層3を形成する。素子形成工程g1は、素子形成工程b1と同様の工程であるため、詳細な説明は省略する。
(h1)マスク除去工程
素子形成工程g1の完了後、成長した半導体層3を実質的に侵さないエッチャントを用いて、堆積抑制マスク2aを除去する。マスク除去工程h1は、マスク除去工程c1と同様の工程であるため、詳細な説明は省略する。
(i1)素子分離工程
素子分離工程i1は、半導体層3を基板1から分離し、それぞれ、個々の半導体素子Sとする工程である。素子分離工程i1は、素子分離工程d1と同様の工程であるため、詳細な説明は省略する。
本実施形態では、縁部領域1aaが堆積抑制マスク2aによって覆われているため、縁部領域1aaから半導体結晶が異常成長することを抑制できる。これにより、第1面1aを研磨することなく、基板1を再使用することができる。その結果、半導体素子の製造における工程数を削減することが可能になり、また基板の再使用可能回数を増加させることが可能になる。ひいては、半導体素子の製造コストを低減することが可能になる。
素子分離工程i1の完了後、基板再使用工程を開始する前に、第1面1aにエッチング法またはCMP法による研磨を施してもよい。これにより、第1面1aを平坦化できるとともに、素子形成工程g1において第1面1aに生じることがあるピットまたは転移等の欠陥1dを取り除くことができる。それゆえ、基板再使用工程において、半導体結晶を正常に成長させることが可能になる。なお、素子分離工程i1と基板再使用工程との間に施される研磨は、研磨工程e1の二次研磨と同様の研磨であるため、詳細な説明は省略する。
次に、素子分離工程i1の完了後に1回以上行われる、基板再使用工程について説明する。
基板再使用工程は、「工程f2」〜「工程i2」によって構成される。「工程f2」はマスク再形成工程を示し、「工程g2」は素子再形成工程を示し、「工程h2」はマスク再除去工程を示し、「工程i2」は素子再分離工程を示す。
(f2)マスク再形成工程
マスク再形成工程f2では、基板1における半導体層3が分離された表面(以下、単に、第1面ともいう)1aの部分領域1af上に、第1面1aの縁部領域1aaを少なくとも覆うように新たな堆積抑制マスク2aを形成して、第1面1aに堆積抑制マスク2aに覆われていない露出面(第2実施形態における第2結晶成長領域(以下、第4結晶成長領域ともいう))E4を露出させる。マスク再形成工程f2は、マスク形成工程f1と同様の工程であるため、詳細な説明は省略する。第4結晶成長領域E4は、第3結晶成長領域E3に含まれていてもよく、第3結晶成長領域E3に含まれない、第3結晶成長領域E3とは異なる領域であってもよい。
(g2)素子再形成工程
素子再形成工程g2では、第4結晶成長領域である露出面E4から、隣接する堆積抑制マスク2aの上に広がるように半導体結晶を成長させ、素子を構成する半導体層3を形成する。素子再形成工程g2は、素子形成工程g1と同様の工程であるため、詳細な説明は省略する。
(h2)マスク再除去工程
素子再形成工程g2の完了後、成長した半導体層3を実質的に侵さないエッチャントを用いて、堆積抑制マスク2aを除去する。マスク再除去工程h2は、マスク除去工程h1と同様の工程であるため、詳細な説明は省略する。
(i2)素子再分離工程
素子再分離工程i2は、半導体層3を基板1から分離し、それぞれ、個々の半導体素子Sとする工程である。素子再分離工程i2は、素子分離工程i1と同様の工程であるため、詳細な説明は省略する。
本実施形態では、縁部領域1aaが堆積抑制マスク2aによって覆われているため、縁部領域1aaから半導体結晶が異常成長することを抑制できる。これにより、素子再分離工程i2の完了後、第1面1aを研磨することなく、次回の基板再使用工程を開始することができる。その結果、半導体素子の製造における工程数を削減することが可能になり、また基板の再使用可能回数を増加させることが可能になる。ひいては、半導体素子の製造コストを低減することが可能になる。
素子再分離工程i2の完了後、次回の基板再使用工程を開始する前に、第1面1aにエッチング法またはCMP法による研磨を施してもよい。これにより、第1面1aを平坦化できるとともに、素子再形成工程g2において第1面1aに生じることがあるピットまたは転移等の欠陥1dを取り除くことができる。それゆえ、次回の基板再使用工程において、良質な半導体結晶を成長させることが可能になる。なお、素子再分離工程i2と次回の基板再使用工程との間に行う研磨は、研磨工程e1の二次研磨と同様の研磨であるため、詳細な説明は省略する。
このように、本実施形態の半導体素子の製造方法によれば、基板再使用工程において、正常な半導体結晶を成長させることが可能になる。さらに、半導体素子の製造における工程数を削減することが可能になり、また基板の再使用可能回数を増加させることが可能になるため、半導体素子の製造コストを低減することが可能になる。さらに、第1面1aの全領域に研磨を施す場合には、基板再使用工程において、良質な半導体結晶を成長させることが可能になる。
1 基板
1a 第1面
1aa 縁部領域
1ab 中央領域
1ac,1ad,1ae,1af 部分領域
1b 第2面
1c 端面
1d 欠陥
2,2a 堆積抑制マスク
2aa 環状部分
2ab ストライプ状部分
3 半導体層
4 保護層
5 接着層
6 支持基板
7 半導体結晶
8 研磨パッド
E1 露出面(第1結晶成長領域)
E2 露出面(第2結晶成長領域)
E3 露出面(第3結晶成長領域)
E4 露出面(第4結晶成長領域)
S 半導体素子

Claims (10)

  1. 半導体結晶の成長の起点を含む第1面を有する基板の該第1面の部分領域上に、前記半導体結晶の成長を抑制する堆積抑制マスクを形成し、前記第1面に前記堆積抑制マスクに覆われていない第1結晶成長領域を露出させるマスク形成工程と、
    気相成長によって、前記第1結晶成長領域から前記堆積抑制マスクの上にかけて半導体結晶を成長させ、素子を構成する半導体層を形成する素子形成工程と、
    前記堆積抑制マスクを除去するマスク除去工程と、
    前記半導体層を前記基板から分離する素子分離工程と、
    前記基板の前記半導体層が分離された表面の、少なくとも縁部領域を研磨する研磨工程と、を含み、
    前記研磨工程の後に、
    前記半導体層を分離した後の前記基板を使用する基板再使用工程であって、
    前記基板の前記半導体層が分離された前記表面の部分領域上に、堆積抑制マスクを形成し、前記基板の前記半導体層が分離された前記表面に前記堆積抑制マスクに覆われていない第2結晶成長領域を露出させるマスク再形成工程と、
    気相成長によって、前記第2結晶成長領域から堆積抑制マスク上にかけて半導体結晶を成長させ、再度、素子を構成する半導体層を形成する素子再形成工程と、
    前記堆積抑制マスクを除去するマスク再除去工程と、
    形成された前記半導体層を前記基板から分離する素子再分離工程と、
    前記基板の前記半導体層が分離された表面の、少なくとも縁部領域を研磨する再研磨工程と、
    を有する基板再使用工程を、1回以上行なう半導体素子の製造方法。
  2. 前記研磨工程は、前記縁部領域に機械研磨法またはエッチング法による研磨を施す、請求項1に記載の半導体素子の製造方法。
  3. 前記研磨工程は、前記縁部領域を研磨した後に、前記半導体層が分離された前記表面の全領域にエッチング法または化学機械研磨法による研磨を施す、請求項2に記載の半導体素子の製造方法。
  4. 前記再研磨工程は、前記縁部領域に機械研磨法またはエッチング法による研磨を施す、請求項1〜3のいずれかに記載の半導体素子の製造方法。
  5. 前記再研磨工程は、前記縁部領域を研磨した後に、前記半導体層が分離された前記表面の全領域にエッチング法または化学機械研磨法による研磨を施す、請求項4に記載の半導体素子の製造方法。
  6. 半導体結晶の成長の起点を含む第1面を有する基板の該第1面の部分領域上に、前記半導体結晶の成長を抑制する堆積抑制マスクを、前記第1面の縁部領域を少なくとも覆うように形成し、前記第1面に前記堆積抑制マスクに覆われていない第1結晶成長領域を露出させるマスク形成工程と、
    気相成長によって、前記第1結晶成長領域から前記堆積抑制マスクの上にかけて半導体結晶を成長させ、素子を構成する半導体層を形成する素子形成工程と、
    前記堆積抑制マスクを除去するマスク除去工程と、
    前記半導体層を前記基板から分離する素子分離工程と、を含み、
    前記素子分離工程の後に、
    前記半導体層を分離した後の前記基板を使用する基板再使用工程であって、
    前記基板の前記半導体層が分離された表面の部分領域上に、該表面の縁部領域を少なくとも覆うように堆積抑制マスクを形成し、前記基板の前記半導体層が分離された前記表面に前記堆積抑制マスクに覆われていない第2結晶成長領域を露出させるマスク再形成工程と、
    気相成長によって、前記第2結晶成長領域から堆積抑制マスク上にかけて半導体結晶を成長させ、再度、素子を構成する半導体層を形成する素子再形成工程と、
    前記堆積抑制マスクを除去するマスク再除去工程と、
    形成された前記半導体層を前記基板から分離する素子再分離工程と、
    を有する基板再使用工程を、1回以上行なう半導体素子の製造方法。
  7. 前記素子分離工程と前記基板再使用工程との間に、前記半導体層が分離された前記表面にエッチング法または化学機械研磨法による研磨を施す、請求項6に記載の半導体素子の製造方法。
  8. 前記基板再使用工程は、前記素子再分離工程の後に、前記半導体層が分離された前記表面にエッチング法または化学機械研磨法による研磨を施す、請求項6または7に記載の半導体素子の製造方法。
  9. 前記堆積抑制マスクは、酸化シリコンを含むものを用いる、請求項1〜8のいずれかに記載の半導体素子の製造方法。
  10. 前記堆積抑制マスクは、タングステン、モリブデン、タンタルおよびニオブからなる元素群のうち、少なくとも1種の元素を含有するものを用いる、請求項1〜8のいずれかに記載の半導体素子の製造方法。
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