JP2021143643A - 斜板式液圧回転機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】高効率かつ信頼性の高い斜板式液圧回転機械を提供する。【解決手段】ケーシング2と、回転軸4と、複数のシリンダ6が形成されたシリンダブロック5と、複数のピストン8と、該各ピストン8の突出端部に装着されたシュー9と、斜板10と、前記各シュー9を前記斜板10の摺動面に当接させるリテーナ11と、前記リテーナ11を前記斜板10に向けて押圧するリテーナガイド12とを備えて構成されており、前記リテーナ11の前記シュー9との接触面において、前記シュー9を前記リテーナ11の内外周方向に傾動可能に支持するシュー支持支点19を有する。【選択図】図9

Description

本発明は、例えば油圧ショベル、油圧クレーン、ホイールローダ等の建設機械において、油圧ポンプまたは油圧モータとして用いられる斜板式液圧回転機械に係り、特に信頼性・効率の向上に寄与する斜板式液圧回転機械に関する。
この種の斜板式液圧回転機械は、一般に、中空なケーシングと、該ケーシング内に回転可能に設けられた回転軸と、該回転軸と一体に回転するようにケーシング内に設けられ周方向に離間して軸方向に伸長する複数のシリンダが形成されたシリンダブロックと、該シリンダブロックの各シリンダ内に往復動可能に挿嵌され軸方向の一端側がシリンダから突出した複数のピストンと、該各ピストンの突出端部に装着されたシューと、シリンダブロックと対向してケーシング内に設けられシリンダブロックと対向する面に各シューが摺動する摺動面が形成された斜板と、各シューと各ピストンの突出端部との間に位置して回転軸に挿通され各シューを斜板の摺動面に当接させる環状なリテーナと、該リテーナとシリンダブロックとの間に位置して回転軸に挿嵌され外周面によってリテーナを斜板に向けて押圧するリテーナガイドとを備えて構成されている。
各シューは、静圧軸受を介して斜板の摺動面と接触している。具体的には、各シューの中央部には静圧ポケットが設けられ、この静圧ポケットと連通する油路が、各ピストンと各シューとに設けられている。そして、シリンダ内の潤滑油がこの油路を介して静圧ポケットに供給されると、ピストンからの押し付け力とバランスして、適正な厚みの油膜がシューと斜板の間に形成され、各シューは斜板と直接接触することなく円滑に摺動することができる。斜板式液圧回転機械の一回転において、シューは高圧と低圧とが切り替わるために挙動が不安定になりやすく、各シューをリテーナにて斜板に押圧することで安定した動作を可能としている(特許文献1参照)。
リテーナは押圧バネによる力によって各シューを斜板に押し付けるため、一般的に平らな円板形状であるリテーナは、組み立てた状態においてシューの斜板式液圧回転機械の内周側でリテーナと強く接触し、外周側でシューと隙間が開くような弾性変形した状態となる。この対策として、組み立てた状態でリテーナがシューと緊密に接触するように弾性変形した状態でリテーナのシューと接触する面が平坦になる形状にあらかじめリテーナを加工しておく手法が知られている(特許文献2参照)。
特開2013−2411号公報 特開平10−184533号公報
しかし、前述した従来技術の斜板式液圧回転機械においては、次のような課題がある。
各部品は製作時の加工誤差を有する。また、各摺動部の摩耗によって、押圧バネによる力が低下し、これによって弾性変形量が変化してしまい、リテーナがシューに緊密に接触しない状態となってしまうことが懸念される。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、高効率かつ信頼性の高い斜板式液圧回転機械を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明に係る斜板式液圧回転機械は、ケーシングと、該ケーシング内に回転可能に設けられた回転軸と、該回転軸と一体に回転するように前記ケーシング内に設けられ周方向に離間して軸方向に伸長する複数のシリンダが形成されたシリンダブロックと、該シリンダブロックの各シリンダ内に往復動可能に挿嵌され軸方向の一端側が前記シリンダから突出した複数のピストンと、該各ピストンの突出端部に装着されたシューと、前記シリンダブロックと対向して前記ケーシング内に設けられ前記シリンダブロックと対向する面に各シューが摺動する摺動面が形成された斜板と、前記各シューと前記各ピストンの突出端部との間に位置して前記各シューを前記斜板の摺動面に当接させるリテーナと、該リテーナと前記シリンダブロックとの間に位置して外周面によって前記リテーナを前記斜板に向けて押圧するリテーナガイドとを備えて構成されており、前記リテーナの前記シューとの接触面において、前記シューを前記リテーナの内外周方向に傾動可能に支持するシュー支持支点を有することを特徴とする。
本発明は、以上の構成を備えることで、高効率かつ信頼性の高い斜板式液圧回転機械を提供することが可能である。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の斜板式液圧回転機械の一実施形態を示す断面図である。 図1に示す斜板式液圧回転機械におけるシューとリテーナの接触部の斜視図である。 図1に示す斜板式液圧回転機械におけるシューとリテーナの接触部の断面図である。 組み立て前のシュー、リテーナ、リテーナガイド、押圧バネの略示図である。 組み立てた状態におけるシュー、リテーナ、リテーナガイド、押圧バネの略示図である。 リテーナが変形しないと仮定した場合の、シュー摺動面油膜の圧力分布と遠心力によるモーメントを説明する図である。 リテーナが押圧バネによって変形した場合の、シュー摺動面油膜の圧力分布と遠心力によるモーメントを説明する図である。 本発明の斜板式液圧回転機械の第1の実施形態におけるシューとリテーナの接触部の概略図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)の破線A部の断面図である。 本発明の斜板式液圧回転機械の第1の実施形態におけるシューとリテーナの接触部の断面図である。 本発明の斜板式液圧回転機械の第1の実施形態における、リテーナが変形した状態のシューとリテーナの接触部の断面図である。 本発明の斜板式液圧回転機械の第2の実施形態におけるシューとリテーナの接触部の概略図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)の破線A部の断面図、(c)は(a)の破線B部の断面図である。 本発明の斜板式液圧回転機械の第3の実施形態におけるシューとリテーナの接触部の概略図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
以下、本発明に係る斜板式液圧回転機械の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、各実施形態に共通する斜板式液圧回転機械の概略構成を、図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7に基づいて説明し、その後、各実施形態の特徴構成を各実施形態毎に具体的に説明する。
図1は、本発明の斜板式液圧回転機械の一実施形態を示す断面図である。
図1に示す斜板式液圧回転機械1は、フロントケーシング3aとリアケーシング3bとから構成される中空のケーシング2内に、回転軸としてのシャフト4(の両端)が軸受13に支持されることで回転自在に収納され、このシャフト4には、シリンダブロック5がこのシャフト4と一体に回転するようにスプライン15を介して連結されている。シリンダブロック5の周方向には、複数のシリンダ6が円周状に(詳しくは、周方向に離間して軸方向に伸長するように)形成されており、各シリンダ6内には、ピストン8が往復動可能に挿嵌されて配置されている。これらの各ピストン8のシリンダ6から突出した端部(突出端部)には、シュー9が球面継手構造によって揺動可能に連設されており、このシュー9の片面(ピストン8側とは反対側の面)は、フロントケーシング3aに傾転可能に保持された斜板10の表面に摺動されている。つまり、斜板10は、シリンダブロック5と対向してフロントケーシング3a内に設けられ、シリンダブロック5と対向する面(摺動面)に各シュー9の片面が摺動する。リテーナ11は、各シュー9と各ピストン8(の突出端部)との間に位置してシャフト4に挿通される環状平板からなり、その周方向には、各シュー9と各ピストン8を挿通する複数の挿通穴18が形成されている(図2参照)。このリテーナ11は、シャフト4が挿嵌されたリテーナガイド12(の外周面)によりシリンダブロック5から押圧バネ14を介して押圧されることで、シュー9(の片面)を斜板10(の摺動面)に押し当て、運転時にシュー9が暴れることを抑制している。
一方、リアケーシング3bには、シリンダブロック5が摺動する弁板7が固定されており、この弁板7には、シリンダブロック5の複数のシリンダ6に対して交互に連通する図示しない高圧ポートと低圧ポートとが形成されている。
したがって、本例の斜板式液圧回転機械1は、シャフト4を図示しない原動機にて回転駆動した場合には、シャフト4と一体にシリンダブロック5が回転し、これに伴って各シュー9が斜板10上を摺動しながら回転し、これにより各ピストン8がシリンダ6内を往復動する。ピストン8の伸長時には、弁板7の低圧ポートから供給された作動油がシリンダ6内に吸い込まれ、ピストン8の収縮時には、シリンダ6内に吸い込まれた作動油がピストン8にて圧縮されて、圧縮された作動油が弁板7の高圧ポートから吐出されることで、油圧ポンプとして機能する。
また、この斜板式液圧回転機械1は、弁板7の高圧ポートから供給された作動油がシリンダ6内に流入し、これによりピストン8がシリンダ6内を往復動し、このピストン8の往復動に伴って各シュー9が斜板10上を摺接しながら回転し、これによりシリンダブロック5が回転し、このシリンダブロック5の回転と一体にシャフト4が回転することで、油圧モータとしても機能する。
図2および図3は、図1に示す斜板式液圧回転機械1におけるシュー9とリテーナ11の接触部の概略図であり、図2は斜視図、図3は断面図である。前述したように、環状平板からなるリテーナ11には、ピストン8およびシュー9(の球面継手構造)を挿通する挿通穴18が周方向に離間して複数開けられており、ここにピストン8を通してシュー9を押さえ、運転時にシュー9が暴れるのを抑制している。また、各シュー9の中央部には静圧ポケット17および該静圧ポケット17と連通する油路としての通油孔16が設けられ、各シュー9は、静圧軸受を介して斜板10の摺動面と接触している。
ここで、図4と図5を用いてリテーナ11の弾性変形に関して説明する。図4は、組み立て前のシュー9、リテーナ11、リテーナガイド12、押圧バネ14の略示図である。リテーナ11は一般的に平らな円板形状であり、押圧バネ14が縮み、リテーナ11に力が作用しない状態では、リテーナ11はシュー9と緊密に接触した状態となる。図5は、組み立てた状態におけるシュー9、リテーナ11、リテーナガイド12、押圧バネ14の略示図である。押圧バネ14によってリテーナ11に力が作用すると、シュー9はリテーナ11の内周側で強く接触し、リテーナ11は外周側でシュー9と隙間が開くような弾性変形した状態となる。
次に、図6と図7を用いてシュー9に作用する力とその姿勢に関して説明する。シリンダ6内が高圧になると、シュー9と斜板10との摺動面には、連通する通油孔16から静圧ポケット17に高圧の作動油が流れ込み、油膜圧力分布25が生じる。これによって、シュー9と斜板10が固体接触することを防止している。また、斜板式液圧回転機械1の回転によって、遠心力によるモーメント26がシュー9に作用する。図6は、リテーナ11が弾性変形しないと仮定した場合であり、シュー9に遠心力によるモーメント26が作用しても、リテーナ11と接触することでシュー9は斜板10と水平に近い状態を維持することができる。図7は、リテーナ11が弾性変形した状態であり、リテーナ11の内周側でシュー9と接触する位置が支点となるため、遠心力によるモーメント26によってシュー9はリテーナ11に張り付きやすくなり、内周側の斜板10との隙間が狭く、外周側の斜板10との隙間が広くなる。よって、この弾性変形量が大きくなればなるほど、シュー9の内周側は斜板10と接触してかじりやすくなり、固体接触による摩擦係数の増大が機械効率を悪化させ、また焼き付きによる信頼性低下の可能性がある。一方で外周側の隙間が大きくなることで作動油が漏れやすくなり、容積効率も悪化する懸念がある。
[第1の実施形態]
図8(a)、図8(b)は、本発明の斜板式液圧回転機械1の第1の実施形態におけるシュー9とリテーナ11の接触部の概略図であり、図8(a)は斜視図、図8(b)は図8(a)の破線A部の断面図である。
本第1の実施形態では、前述した問題を解消するために、リテーナ11にシュー支持支点19を設け、シュー9がリテーナ11の弾性変形に関わらずシュー支持支点19で接触する構造である。シュー支持支点19は、リテーナ11の片面(ピストン8側とは反対側であって斜板10側の面)、より詳しくは、リテーナ11の挿通穴18周りのシュー9との接触面において周方向(換言すればリテーナ11中心周り)の両側に設けられる。また、挿通穴18(シュー9)の周方向の両側に設けられたシュー支持支点19によりシュー9の中心に近い位置で支持することで、斜板式液圧回転機械1が動作時にシュー9が斜板10に対して水平に近い状態を維持しやすい構造である。本例において、シュー支持支点19は、リテーナ11の片面の周方向に(換言すればリテーナ11中心周りに)かつシュー9の中心に近い位置を通るように環状に形成された突起(面)で構成される。すなわち、ここでは、シュー支持支点19は、リテーナ11の周方向に形成された各挿通穴18間を平面視円弧状につなぐように形成された突起(面)で構成される。また、本例において、シュー支持支点19は、リテーナ11と一体に形成(成形)されている。この凸状のシュー支持支点19により、シュー9がリテーナ11の内外周方向(径方向)に傾動可能に支持されるため、前述したように、斜板式液圧回転機械1が動作時にシュー9が斜板10に対して水平に近い状態を維持しやすくなる。シュー支持支点19の形状(断面形状)は、シュー9がリテーナ11の内外周方向に傾動可能であればどのような形状でもよいが、滑らかな動作、また接触部の耐久性を考慮すると、リテーナ11上に回転円弧形状で設けるのが望ましい。円弧の径は、ヘルツの接触理論より最大接触圧を算出し、少なくともシュー9とリテーナ11の材料強度のほうが最大接触圧よりも高くなるように設計する。回転円弧形状は、円周方向に均等な形状とすることで加工も比較的容易となる。
図9は、本発明の斜板式液圧回転機械1の第1の実施形態におけるシュー9とリテーナ11の接触部の断面図である。
ここで、シュー支持支点19の(径方向の)中心位置21(すなわち、シュー9との接触点の位置ないしシュー9の支持点の位置)は、シュー中心位置20よりも外周側にあることが望ましい。シュー9には、前述した通り動作中は回転による遠心力が作用するため、外周側の隙間が広くなりやすい。そこで、シュー支持支点19をシュー9の重心位置(ここでは、シュー中心位置20)よりも外周側に設置することで、高速回転中に、シュー9は水平な状態を保持しやすくなる。
図10は、本発明の斜板式液圧回転機械の第1の実施形態における、リテーナ11が変形した状態のシュー9とリテーナ11の接触部の断面図である。
ここで、シュー9が水平に近い状態を維持するためには、変形したリテーナ11とシュー9の接触位置がシュー支持支点19(のみ)となる必要がある。よって、シュー支持支点19の高さはシュー9とリテーナ11間の隙間27が存在するように設定する必要がある。つまり、凸状のシュー支持支点19の高さはリテーナ11の変形量を考慮して設定する必要がある。
このように、本第1の実施形態では、前記リテーナ11の前記シュー9との接触面において、前記シュー9を前記リテーナ11の内外周方向(径方向)に傾動可能に支持するシュー支持支点19を有する。また、前記シュー支持支点19は、シュー中心位置20よりも外周側に位置することが望ましい。以上の構成を備えることで、リテーナ11が押圧バネ14によって弾性変形する場合においても、回転中にシュー9が斜板10に接触することなくシュー9と斜板10がかじることを防止し、高効率かつ信頼性の高い斜板式液圧回転機械1を提供することが可能である。
[第2の実施形態]
図11(a)、図11(b)、図11(c)は、本発明の斜板式液圧回転機械1の第2の実施形態におけるシュー9とリテーナ11の接触部の概略図であり、図11(a)は斜視図、図11(b)は図11(a)の破線A部の断面図、図11(c)は図11(a)の破線B部の断面図である。
シュー支持支点19の形状は、シュー9が内外周方向に傾動可能であればどのような形状でもよく、図11(a)に示すように、各シュー9の周方向の両側にそれぞれシュー支持支点19を分散して設けてもよい。つまり、本例において、シュー支持支点19は、リテーナ11の片面の周方向に(換言すればリテーナ11中心周りに)かつシュー9の中心に近い位置を通るように分散して配置された突起(ここでは、各シュー9の周方向の両側に形成された平面視円形状の突起)で構成される。このような構造の場合、図11(b)に示すように、シュー支持支点19はリテーナ11と別部材で設置すると製作しやすい。また、別部材とすることで強度の高い材料(例えばSUJ2やFCD等)を選択することが可能となり、高さ調整シム22によって加工誤差による各シュー支持支点19の高さの違いをキャンセルすることもできる(図11(c))。
なお、本実施形態の斜板式液圧回転機械1を回転方向が一方向、つまり油圧ポンプとして動作させる場合、図11(c)に示すように、シュー9の進行方向(回転方向)23側のシュー支持支点19を低く、もう一方、すなわち、シュー9の進行方向(回転方向)23とは逆側のシュー支持支点19を高くすることで、動作中にシュー9と斜板10の摺動面がくさび形状となり、介在する油膜の動圧効果によってシュー9が浮上しやすくなるため、さらなる信頼性の向上が期待できる。
このように、本第2の実施形態においても、前述した第1の実施形態と同様、リテーナ11が押圧バネ14によって弾性変形する場合においても、回転中にシュー9が斜板10に接触することなくシュー9と斜板10がかじることを防止し、高効率かつ信頼性の高い斜板式液圧回転機械1を提供することが可能である。また、前記斜板式液圧回転機械1の回転方向が一方向である場合、前記シュー9の回転方向側に位置する前記シュー支持支点19よりも、前記シュー9の回転方向とは逆側に位置する前記シュー支持支点19が高く設置されていることで、さらなる信頼性の向上を図ることができる。
[第3の実施形態]
図12(a)、図12(b)は、本発明の斜板式液圧回転機械1の第3の実施形態におけるシュー9とリテーナ11の接触部の概略図であり、図12(a)は斜視図、図12(b)は断面図である。
リテーナ11の弾性変形量が大きい場合、シュー支持支点19を、シュー9の内周側がリテーナ11と接触しない高さにする必要がある。そこで、図12(a)、図12(b)に示すように、リテーナ11のシュー支持支点19よりも内周側で、かつシュー9と対向する領域にリテーナ切欠部24を設けることで、シュー9の内周側がリテーナ11と接触することを回避することが可能となる。
このように、本第3の実施形態においても、前述した第1の実施形態と同様、リテーナ11が押圧バネ14によって弾性変形する場合においても、回転中にシュー9が斜板10に接触することなくシュー9と斜板10がかじることを防止し、高効率かつ信頼性の高い斜板式液圧回転機械1を提供することが可能である。また、前記リテーナ11の前記シュー支持支点19よりも内周側で、かつ前記シュー9と対向する領域が切り欠かれていることで(リテーナ切欠部24)、回転中にシュー9が斜板10に接触することをより確実に回避でき、さらなる信頼性・効率の向上を図ることができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形形態が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、第1の実施形態における環状(平面視円弧状)のシュー支持支点19をリテーナ11と別部材にて設置してもよいし、第2の実施形態における分散して配置されているシュー支持支点19をリテーナ11と一体に形成してもよい。また、第1の実施形態においても、斜板式液圧回転機械1を回転方向が一方向、つまり油圧ポンプとして動作させる場合、(シュー支持支点19が一定の高さではなく、)シュー9の進行方向(回転方向)23側のシュー支持支点19を低く、シュー9の進行方向(回転方向)23とは逆側のシュー支持支点19を高くするようにしてもよい。
また、図示実施形態では、シュー9側に球面継手構造が設けられているが、ピストン8側に設けた球面継手構造を介して、ピストン8とシュー9とを接続してもよい(特許文献2参照)。
1 斜板式液圧回転機械
2 ケーシング
3a フロントケーシング
3b リアケーシング
4 シャフト(回転軸)
5 シリンダブロック
6 シリンダ
7 弁板
8 ピストン
9 シュー
10 斜板
11 リテーナ
12 リテーナガイド
13 軸受
14 押圧バネ
15 スプライン
16 通油孔
17 静圧ポケット
18 嵌挿穴
19 シュー支持支点
20 シュー中心位置
21 シュー支持支点の中心位置
22 高さ調整シム(第2の実施形態)
23 シューの進行方向(回転方向)
24 リテーナ切欠部(第3の実施形態)
25 油膜圧力分布
26 遠心力によるモーメント
27 シューとリテーナ間の隙間

Claims (8)

  1. ケーシングと、該ケーシング内に回転可能に設けられた回転軸と、該回転軸と一体に回転するように前記ケーシング内に設けられ周方向に離間して軸方向に伸長する複数のシリンダが形成されたシリンダブロックと、該シリンダブロックの各シリンダ内に往復動可能に挿嵌され軸方向の一端側が前記シリンダから突出した複数のピストンと、該各ピストンの突出端部に装着されたシューと、前記シリンダブロックと対向して前記ケーシング内に設けられ前記シリンダブロックと対向する面に各シューが摺動する摺動面が形成された斜板と、前記各シューと前記各ピストンの突出端部との間に位置して前記各シューを前記斜板の摺動面に当接させるリテーナと、該リテーナと前記シリンダブロックとの間に位置して外周面によって前記リテーナを前記斜板に向けて押圧するリテーナガイドとを備えて構成されている斜板式液圧回転機械であって、
    前記リテーナの前記シューとの接触面において、前記シューを前記リテーナの内外周方向に傾動可能に支持するシュー支持支点を有することを特徴とする斜板式液圧回転機械。
  2. 請求項1に記載の斜板式液圧回転機械において、
    前記シュー支持支点は、シュー中心位置よりも外周側に位置することを特徴とする斜板式液圧回転機械。
  3. 請求項1に記載の斜板式液圧回転機械において、
    前記シュー支持支点は、リテーナ中心周りに環状に配置されていることを特徴とする斜板式液圧回転機械。
  4. 請求項1に記載の斜板式液圧回転機械において、
    前記シュー支持支点は、リテーナ中心周りに分散して配置されていることを特徴とする斜板式液圧回転機械。
  5. 請求項1に記載の斜板式液圧回転機械において、
    前記斜板式液圧回転機械の回転方向が一方向である場合、前記シューの回転方向側に位置する前記シュー支持支点よりも、前記シューの回転方向とは逆側に位置する前記シュー支持支点が高く設置されていることを特徴とする斜板式液圧回転機械。
  6. 請求項1に記載の斜板式液圧回転機械において、
    前記シュー支持支点は、前記リテーナと一体に形成されていることを特徴とする斜板式液圧回転機械。
  7. 請求項1に記載の斜板式液圧回転機械において、
    前記シュー支持支点は、前記リテーナと別部材にて設置されていることを特徴とする斜板式液圧回転機械。
  8. 請求項1に記載の斜板式液圧回転機械において、
    前記リテーナの前記シュー支持支点よりも内周側で、かつ前記シューと対向する領域が切り欠かれていることを特徴とする斜板式液圧回転機械。
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