JP2021143359A - メタル蒸着マスクユニットの作製方法 - Google Patents

メタル蒸着マスクユニットの作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】蒸着マスクユニットを効率よく、高い歩留りで、または低コストで製造するための方法を提供すること。【解決手段】この方法は、第1の支持基板上にレジストフィルムを配置すること、レジストフィルム上に剥離層を形成すること、レジストフィルムの側面から内側に向かってレジストフィルムを露光すること、複数の開口を有する少なくとも一つの蒸着マスクを剥離層上に形成すること、少なくとも一つの窓を有する支持フレームを、少なくとも一つの窓が少なくとも一つの蒸着マスクの複数の開口と重なるように、剥離層上に配置すること、および少なくとも一つの蒸着マスクと支持フレームを互いに固定する接続部をめっき法によって形成することを含む。【選択図】図7

Description

本発明の実施形態の一つは、蒸着マスクユニットの作製方法に関する。
フラットパネル型表示装置の一例として、液晶表示装置や有機電界発光表示装置が挙げられる。これらの表示装置は、絶縁体、半導体、導電体などの様々な材料を含む薄膜が基板上に積層された構造体であり、これらの薄膜が適宜パターニング、接続され、表示装置としての機能が発現される。
薄膜を形成する方法は、大別すると気相法、液相法、固相法に分類される。気相法は物理的気相法と化学的気相法に分類され、前者の代表的な例として蒸着法が知られている。蒸着法のうち最も簡便な方法が真空蒸着法であり、高真空下において材料を加熱することで材料を昇華、あるいは蒸発(以下、昇華と蒸発を総じて気化と呼ぶ)させて材料の蒸気を生成し、この蒸気を目的とする領域(以下、蒸着領域)で固化、堆積することで材料の薄膜を得ることができる。この時、蒸着領域に選択的に薄膜を形成し、それ以外の領域(以下、非蒸着領域)には材料を堆積させないために、非蒸着領域を物理的に遮蔽するマスクが用いられる(特許文献1、2参照)。当該マスクは蒸着マスクなどと呼ばれる。
特開2009−87840号公報 特開2013−209710号公報
本発明の実施形態の一つは、蒸着マスクユニットの作製方法を提供することを課題の一つとする。例えば、本発明の実施形態の一つは、蒸着マスクユニットを効率よく、高い歩留りで、または低コストで製造するための方法を提供することを課題の一つとする。
本発明の実施形態の一つは、蒸着マスクユニットを作製する方法である。この方法は、第1の支持基板上にレジストフィルムを配置すること、レジストフィルム上に剥離層を形成すること、レジストフィルムの側面から内側に向かってレジストフィルムを露光すること、複数の開口を有する少なくとも一つの蒸着マスクを剥離層上に形成すること、少なくとも一つの窓を有する支持フレームを、少なくとも一つの窓が少なくとも一つの蒸着マスクの複数の開口と重なるように、剥離層上に配置すること、および少なくとも一つの蒸着マスクと支持フレームを互いに固定する接続部をめっき法によって形成することを含む。
本発明の実施形態の一つは、支持基板である。支持基板は、第1の金属板と、第1の金属板上の光硬化性の粘着層と、粘着層上の金属層とを有し、粘着層は第1の金属板の側面と金属層の側面から露出し、硬化されている。
本発明の実施形態の一つに係る方法で作製される蒸着マスクユニットが適用可能な蒸着装置の模式的上面図と側面図。 本発明の実施形態の一つに係る方法で作製される蒸着マスクユニットの模式的上面図。 本発明の実施形態の一つに係る方法で作製される蒸着マスクユニットの模式的断面図。 本発明の実施形態の一つに係る方法で作製される蒸着マスクユニットの模式的断面図。 本発明の実施形態の一つに係る、蒸着マスクユニットを作製する方法を示す模式的断面図。 本発明の実施形態の一つに係る、蒸着マスクユニットを作製する方法を示す模式的断面図。 本発明の実施形態の一つに係る、蒸着マスクユニットを作製する方法を示す模式的断面図と上面図。 本発明の実施形態の一つに係る、蒸着マスクユニットを作製する方法を示す模式的断面図。 本発明の実施形態の一つに係る、蒸着マスクユニットを作製する方法を示す模式的断面図。 本発明の実施形態の一つに係る、蒸着マスクユニットを作製する方法を示す模式的断面図と上面図。 本発明の実施形態の一つに係る、蒸着マスクユニットを作製する方法を示す模式的上面図と上面図。 本発明の実施形態の一つに係る、蒸着マスクユニットを作製する方法を示す模式的断面図。 本発明の実施形態の一つに係る、蒸着マスクユニットを作製する方法を示す模式的断面図。 本発明の実施形態の一つに係る、蒸着マスクユニットを作製する方法を示す模式的断面図。 本発明の実施形態の一つに係る、蒸着マスクユニットを作製する方法を示す模式的断面図。 本発明の実施形態の一つに係る、蒸着マスクユニットを作製する方法を示す模式的断面図。 本発明の実施形態の一つに係る、蒸着マスクユニットを作製する方法を示す模式的断面図。 本発明の実施形態の一つに係る、蒸着マスクユニットを作製する方法を示す模式的断面図。
以下、本発明の各実施形態について、図面等を参照しつつ説明する。但し、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。本明細書と各図において、既出の図に関して説明したものと同様の機能を備えた要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略することがある。
本明細書および特許請求の範囲において、ある構造体の上に他の構造体を配置する態様を表現するにあたり、単に「上に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある構造体に接するように、直上に他の構造体を配置する場合と、ある構造体の上方に、さらに別の構造体を介して他の構造体を配置する場合との両方を含むものとする。
以下、「ある構造体が他の構造体から露出するという」という表現は、ある構造体の一部が他の構造体によって覆われていない態様を意味し、この他の構造体によって覆われていない部分は、さらに別の構造体によって覆われる態様も含む。
以下、本発明の実施形態の一つに係る蒸着マスクユニット100の作製方法について説明する。
1.蒸着装置
本作製方法によって作製される蒸着マスクユニット100は、有機化合物、無機化合物、または有機化合物と無機化合物を含む膜を蒸着法によって形成する際、目的とする蒸着領域に選択的に膜を形成するために用いることができる。図1(A)と図1(B)に、蒸着による膜形成の際に用いられる典型的な蒸着装置の模式的上面図と側面図を示す。蒸着装置は、種々の機能を有する複数のチャンバーで構成される。チャンバーの一つが図1(A)に示す蒸着チャンバー160であり、蒸着チャンバー160は、隣接するチャンバーとロードロック扉162で仕切られ、内部が高真空の減圧状態、あるいは窒素やアルゴンなどの不活性ガスで満たされた状態が維持されるよう構成される。したがって、図示しない減圧装置やガス吸排気機構などが蒸着チャンバー160に接続される。
蒸着チャンバー160は、基板などの膜が形成される対象物が収納可能な空間を提供する。図1(A)、図1(B)に示した例では、基板180の下に蒸着源164が配置され、蒸着源164には蒸着される材料が充填される。蒸着源164において材料が加熱されて気化し、材料の蒸気が蒸着マスクユニット100の開口102a(後述)を介して基板180の表面へ到達すると冷却されて固化し、材料が堆積して基板180上(図1(B)では基板180の下側の面上)に材料の膜を与える。図1(A)に示す例では、概ね長方形の形状を有し、基板180の一つの辺に沿って配置された蒸着源164(リニアソースとも呼ばれる)が備えられているが、蒸着源164は任意の形状持つことが可能であり、基板180の重心に重なるような、いわゆるポイントソースと呼ばれる蒸着源164でもよい。ポイントソースの場合には、基板180と蒸着源164の相対的な位置は固定され、基板180を回転するための機構を設けてもよい。
リニアソース型の蒸着源164が用いられる場合、蒸着チャンバー160は基板180と蒸着源164が相対的に移動するよう構成される。図1(A)では、蒸着源164が固定され、その上を基板180が移動する例が示されている。図1(B)に示すように、蒸着チャンバー160にはさらに、基板180と蒸着マスクユニット100を保持するためのホルダー170、ホルダー170を移動するための移動機構168、シャッター166などが備えられる。ホルダー170によって基板180と蒸着マスクユニット100の互いの位置関係が維持され、移動機構168によって基板180と蒸着マスクユニット100が蒸着源164の上を移動することができる。シャッター166は、材料の蒸気を遮蔽する、あるいは基板180への到達を許容するために蒸着源164の上に設けられ、図示しない制御装置によって開閉が制御される。図示しないが、蒸着チャンバー160には、材料の蒸着速度をモニターするためのセンサ、材料による汚染を防ぐための防着板、蒸着チャンバー160内の圧力をモニターするための圧力計などが備えられる。
2.蒸着マスクユニット
蒸着マスクユニット100の上面模式図を図2に、図2の鎖線A−A´に沿った断面模式図を図3に示す。蒸着マスクユニット100は少なくとも一つ、または複数の蒸着マスク102を有する。以下の説明では、一つの蒸着マスクユニット100が複数の蒸着マスク102を有する例を用いて説明する。図2、図3では、6枚の蒸着マスク102を含む蒸着マスクユニット100が示されている。
各蒸着マスク102は、蒸着マスク102を貫通する複数の開口102aを備える。各蒸着マスク102において、開口102a以外の領域を非開口部と呼ぶ。非開口部は複数の開口102aを取り囲む。蒸着マスクユニット100はさらに、蒸着マスク102を支持する支持フレーム110を備え、蒸着マスク102は、少なくとも一つの接続部120を介して支持フレーム110に固定される。接続部120の数は蒸着マスク102の数と同一とすることができる(図2参照)。各接続部120は、対応する蒸着マスク102の複数の開口102aを囲み、支持フレーム110と蒸着マスク102に接する。
蒸着時には、蒸着領域と開口102aが重なり、非蒸着領域と非開口部が重なるように蒸着マスクユニット100と基板180が配置され、材料の蒸気が開口102aを通過し、蒸着領域上に材料が堆積する。複数の開口102aの配置に制約はないが、例えば表示装置の表示領域に設けられる複数の画素のそれぞれに膜を形成する場合には、複数の開口102aが基板180上の画素が設けられる領域に重なるように設けられる。したがって、複数の画素がマトリクス状に配列する場合には、複数の開口102aもマトリクス状に配列される。一つの蒸着マスクユニット100を用いて複数の表示装置を製造する場合には、マザーガラスと呼ばれる大型の基板180上に複数の表示装置の表示領域が形成される。この場合、複数の開口102aは、複数の表示領域にそれぞれ対応する複数の開口群102bを形成するように設けられる。隣接する開口群102b間の距離は、各開口群102bにおける隣接する開口102a間の距離よりも大きい。
支持フレーム110は、少なくとも一つの窓110aを有する(図3)。蒸着マスクユニット100が複数の蒸着マスク102を有する場合には、少なくとも一つの窓110aは複数の窓110aを含む。この場合、窓110aの数と蒸着マスク102の数は同じでもよい。各窓110aは、蒸着マスク102の複数の開口102aと重なるように設けられる。すなわち、複数の開口102aは支持フレーム110からいずれかの窓110aを介して露出する。各開口群102bも支持フレーム110からいずれかの窓110aを介して露出する。支持フレーム110の一部は、隣接する開口群102bの間で接続部120と接する。
隣接する窓110aに挟まれる領域Ra、および蒸着マスクユニット100の端部の領域Rb(図3参照)のより詳細な模式的断面図を図4(A)、図4(B)にそれぞれ示す。図4(A)に示すように、支持フレーム110は蒸着マスク102と直接接触せず、接続部120を介して蒸着マスク102の非開口部と固定される。図示しないが、支持フレーム110は蒸着マスク102の一部と重なってもよい。領域Rbでも同様であり、図4(B)に示すように、支持フレーム110は蒸着マスク102と直接接触せず、接続部120を介して蒸着マスク102の非開口部と固定される。この領域Rbでも、支持フレーム110は蒸着マスク102の一部と重なってもよい。
図4(A)、図4(B)に示すように、接続部120は支持フレーム110の上面と接しないことが好ましい。換言すると、接続部120は支持フレーム110の上面から離隔することが好ましい。蒸着マスクユニット100の作製方法は後述するが、接続部120が支持フレーム110の上面から離隔することで、支持フレーム110を介して隣接する接続部120が一体化されて支持フレーム110に対して歪みが生じることを防ぐことができ、蒸着マスクユニット100の形状を安定化させることができる。図4(A)、図4(B)では、接続部120の最上層は支持フレーム110の上面と同一平面上に位置するが、接続部120の最上層は支持フレーム110の上面よりも低くてもよい。すなわち、接続部120の最上層は、支持フレーム110の上面と蒸着マスク102の間に位置してもよい。
蒸着マスク102や接続部120はニッケルや銅、チタン、クロムなどの0価の金属を含み、ニッケルを含むことが好ましい。蒸着マスク102と接続部120の材料の組成は互いに同一でもよい。支持フレーム110も0価の金属を含み、金属としてはニッケル、鉄、コバルト、クロム、マンガンなどから選択される。例えば支持フレーム110は鉄とクロムを含む合金、鉄、ニッケル、マンガンの合金でもよく、合金には炭素が含まれていてもよい。
3.蒸着マスクユニットの作製方法
蒸着マスクユニット100の作製方法の一例を図5(A)から図18(B)を用いて説明する。
3−1.剥離層の形成
まず、蒸着マスク102を形成するための平坦な面を形成する。具体的には、第1の支持基板130上に、レジストマスク132を形成する(図5(A))。
第1の支持基板130は、この上に形成または配置される剥離層134や第2の支持基板138(後述)などを支持する機能を有する基板である。第1の支持基板130は、ガラスや石英、プラスチック、あるいは銅やアルミニウム、チタン、鉄、ニッケル、コバルト、クロム、モリブデン、マンガンなどの金属、若しくはこれらの合金を含む。第1の支持基板130が合金を含む場合、合金は、例えば鉄とクロムを含む合金、鉄、ニッケル、およびマンガンの合金でもよく、合金には炭素が含まれていてもよい。ガラスや石英、プラスチックを含む基板を用いる場合には、上述した金属や合金の膜が形成された基板を用いてもよい。後述するように、第1の支持基板130上には剥離層134が形成される。剥離層134を電解めっき法で形成する場合には、電解めっきの際の給電のための電極としても機能できるため、金属基板または合金基板を第1の支持基板130として使用することが好ましい。
レジストマスク132は、第1の支持基板130上に形成される剥離層134の形状を決定するため、剥離層134が第1の支持基板130上で形成する輪郭を囲むように形成される。したがって、図示しないが、レジストマスク132は第1の支持基板130上で閉じた形状を有するように設けられる。レジストマスク132の形成方法に制約はなく、公知のネガ型またはポジ型のレジストを第1の支持基板130上に形成し、フォトマスクを介する露光、現像によって形成すればよい。レジストは液体でもよく、固体でもよい。後者の場合、レジストはレジストフィルムとも呼ばれる。なお、後述する剥離工程を容易にするため、レジストマスク132は、その外側の側面132aか第1の支持基板130の端部から離隔するように形成することが好ましい。
この後、剥離層134を第1の支持基板130上に形成する(図5(B))。後述するように、剥離層134は、第2の支持基板138をその上に形成される蒸着マスクユニット100から剥離することを促進するため、あるいは蒸着マスク102となるめっき層を成長させるための機能層であり、例えばニッケルやモリブデン、タングステンなどの金属薄膜を用いることができる。剥離層134は、例えば20μm以上200μm以下、または40μm以上150μm以下の厚さとなるよう、無電解めっき法、電解めっき法(以下、無電解めっき法と電解めっき法を総じてめっき法と記す)、スパッタリング法、または化学気相堆積(CVD)法を利用して形成すればよい。
第2の支持基板138上には、レジストフィルム136が形成される(図5(C))。第2の支持基板138は、蒸着マスクユニット100を形成する際に蒸着マスク102や支持フレーム110を保持する機能を有する基板であり、第1の支持基板130で利用可能な材料を含むことができる。例えば第1の支持基板130と第2の支持基板138は、いずれも鉄、ニッケル、およびマンガンの合金でもよい。この場合、これらの金属の組成が第1の支持基板130と第2の支持基板138の間で異なっていてもよい。
レジストフィルム136には、ネガ型の光硬化性樹脂が含まれる。すなわち、光によって硬化する高分子またはオリゴマーが含まれる。レジストフィルム136の厚さは任意に選択することができ、例えば20μm以上500μm以下、50μm以上200μm以下、または50μm以上100μm以下の範囲から適宜選択すればよい。当該膜厚を確保するために、レジストフィルム136を積層してもよい。
任意の構成として、レジストフィルム136に対して露光(一次露光)を行ってもよい(図5(C))。この一次露光は、レジストフィルム136の上面、すなわち、第2の支持基板138とは反対側の面を通して光を照射することで行えばよい。なお、この一次露光では、レジストフィルム136を完全には硬化せず、可撓性を維持するように露光が行われる。換言すると、露光後のレジストフィルム136が依然として弾性変形可能なように露光が行われる。このように一次露光を行うことで、レジストフィルム136の上面は接着性を保持することができ、その結果、剥離層134との間で十分な接着強度を維持することができる。
引き続き、剥離層134とレジストフィルム136が互いに接触するよう、第1の支持基板130と第2の支持基板138を貼り合わせる(図5(D))。この時、第1の支持基板130と第2の支持基板138の上下関係に制約はなく、前者の上に後者を配置してもよく、後者の上に前者を配置してもよい。レジストフィルム136の表面は、露光前は粘性を有しており、一次露光も粘性が維持されるように行われる。したがって、第1の支持基板130と第2の支持基板138を貼り合わせることで、剥離層134とレジストフィルム136が互いに固定される。また、一次露光を行うことで、レジストフィルム136は露光前よりも可撓性が低下するため、剥離層134をレジストフィルム136上で安定的に固定することができ、その後の工程におけるパターニング精度を確保することができる。
この後、剥離層134と第1の支持基板130の間の界面で剥離を行い、第1の支持基板130を除去する(図6(A))。剥離は、第1の支持基板130と第2の支持基板138の一方を固定し、他方を物理的に除去することで行えばよい。レジストマスク132よりも外側に形成される剥離層134は、第1の支持基板130とともに除去される(図6(A))。レジストフィルム136の形状が剥離層134の形状よりも大きい場合、図6(B)に示すように、レジストフィルム136の端部が剥離層134から露出する。この場合には、剥離層134から露出した端部を物理的に、あるいは現像液を用いて除去してもよい(図6(C))。
ここで、レジストフィルム136に対して端面露光を行う。具体的には、光源140を用い、光源140から出射される光がレジストフィルム136の側面136aを通してレジストフィルム136に照射されるように露光を行う(図7(A))。例えば、光源140から出射される最大強度の光の進行方向が光源から直接、あるいは第2の支持基板138の上面で反射した後に側面136aを通過するように露光を行えばよい。端面露光は、レジストフィルム136の全ての側面136aに対して行うことが好ましい。すなわち、図7(B)に示すように、光源140をレジストフィルム136の外周に沿って一定の速度で移動させながら行うことが好ましい。この際、光源140から出射される光がレジストフィルム136の側面136aを通過するよう、光源140の方向が適宜調整される。
光源140の構成は任意であり、レジストフィルム136に含まれる光硬化性樹脂の硬化に有効な光(例えば365nmの波長の紫外線、あるいは可視光など)が出射されるように構成される。光源140からの光は、レーザでもよく、非コヒーレント光でもよい。光源140の出力もレジストフィルム136の大きさや厚さ、レジストフィルム136に含まれる光硬化性樹脂の感光性、光源140の移動速度などによって適宜選択することができ、例えば1000mW以上6000mW以下、2000mW以上6000mW以下、または3000mW以上5000mW以下の範囲から適宜選択すればよい。光源140の移動速度もレジストフィルム136の大きさや光源140の出力によって調整すればよく、例えば0.1cm/s以上20cm/s以下、1.0cm/s以上10cm/s以下、または1.0cm/s以上5.0cm/s以下の範囲から適宜選択される。
これにより、レジストフィルム136の外周部136bが硬化され、この外周部136bに囲まれる内部136cは未硬化あるいは一次露光によって準硬化された状態を維持する(図7(C))。内部136cを未硬化あるいは準硬化状態とすることでより安定的に剥離層134を固定することができるため、その後の工程において剥離層134が意図せず剥離することが防止され、剥離層134上において行われるパターニングの精度を確保することができる。さらに、詳細は後述するが、外周部136bを形成することで蒸着マスクユニット100の製造歩留りが向上し、効率よく、かつ低コストで蒸着マスクユニット100を提供することが可能となる。
以上の工程により、第2の支持基板138上にレジストフィルム136を介して剥離層134が形成される。この状態における剥離層134の上面(第2の支持基板138に対して反対の面)は、剥離前には第1の支持基板130と接していた面である。したがって、平坦性の高い第1の支持基板130を用いることで、剥離層134の上面に平坦な面を形成することができる。
3−2.蒸着マスクの形成
次に、剥離層134上に、レジストマスク144を形成する。レジストマスク144は、複数の開口102a、および後述するダミーパターン106を形成する領域に選択的に島状に形成される。具体的には、ネガ型またはポジ型のレジスト142を剥離層134上に形成し(図8(A))、フォトマスクを介する露光、現像によってレジストマスク144が形成される(図8(B))。レジスト142は液体でもよく、レジストフィルムでもよい。なお、レジストマスク144の形成は、後述する剥離工程において剥離層134を蒸着マスクユニット100から容易に剥離することができるよう、剥離層134の外縁部にも形成することが好ましい。
露光後のレジスト142の現像では、現像液をレジスト142に接触させ、その後水を含む洗浄液を用いて第1の支持基板130やレジストマスク144を洗浄する。洗浄直後には第2の支持基板138上に洗浄液の液滴が残存するが、この液滴は、圧縮された窒素または空気を第1の支持基板130の上面に対して平行または斜めに供給して吹き飛ばすことで取り除かれる(図8(B)における矢印参照)。
この現像工程においては、未硬化のレジスト142のみを選択的に除去することが好ましい。しかしながら、レジスト142に含まれる材料とレジストフィルム136に含まれる材料はいずれも光硬化性樹脂であり、基本構造は同一、あるいは類似する。したがって、未硬化のレジスト142は、レジストフィルム136と比較して、現像液に対する溶解性は必ずしも高いとは限らない。このため、上述した端面露光によって硬化された外周部136b(図7(C)参照)を設けない場合、レジストフィルム136に由来する光硬化性樹脂が現像液に溶解する。その結果、洗浄時に使用される洗浄液も微量の光硬化性樹脂を含むことになる。
このような状況下において圧縮された窒素または空気が剥離層134の側面に当たると(図8(B)における左端の矢印)、乱流が発生し、この乱流によって光硬化性樹脂を含む洗浄液の液滴が飛散し、レジストマスク144に付着することがある。レジストマスク144にこの液滴が付着し、その後液滴中の溶媒が蒸発すると、レジストマスク144上に光硬化性樹脂が析出する。その結果、レジストマスク144の形状が変化し、後に形成される蒸着マスク102の開口102aのパターンをフォトマスクのパターン通りに制御することができなくなる。このことは、蒸着マスクユニット100の製造歩留り低下の原因となる。
しかしながら上述したように、本発明の実施形態の一つでは、レジスト142の形成前にレジストフィルム136に対して端面露光が行われる。このため、外周部136bは硬化したレジストフィルム136によって構成され、現像液に溶解しない。また、未硬化のまたは準硬化された内部136cは、硬化した外周部136bによって囲まれるため、現像液と接触しない。したがって、現像液によってレジストフィルム136の内部136cは溶解せず、洗浄液中にレジストフィルム136に由来する光硬化性樹脂は含まれない。この理由により、洗浄液の液滴がレジストマスク144に付着しても、レジストフィルム136に由来する光硬化性樹脂はレジストマスク144に付着しない。その結果、フォトマスクのパターンに従う精密なパターンニングが施されたレジストマスク144を形成することができ、蒸着マスク102の開口102aのパターンを精密に制御することができる。このことは、蒸着マスクユニット100の効率的な製造と高い歩留りに寄与する。
次に、めっき法を利用し、レジストマスク144によって被覆されていない領域に金属膜を成長させ、蒸着マスク102、およびダミーパターン106を形成する(図9(A))。めっきパターンの形成は、一段階で行ってもよく、数段階に分けて行ってもよい。複数の段階で行う場合、異なる段階で異なる金属が形成されるよう、めっきを行ってもよい。また、めっきは、めっきパターンの上面がレジストマスク144の上面よりも低くなるように行ってもよく、高くなるように行ってもよい。後者の場合、表面を研磨することでめっきパターン上面の平坦化を行ってもよい。この後、レジストマスク144を剥離液によるエッチング、および/またはアッシングによって除去することで、複数の開口102aを有する蒸着マスク102、およびダミーパターン106が形成される(図9(B))。
隣接する窓110aの間の領域Raでは、図10(A)の模式的断面図に示すように、蒸着マスク102の形成と同時にダミーパターン(以下、第1のダミーパターン)106−1が剥離層134上に形成される。第1のダミーパターン106−1と蒸着マスク102の間には溝(以下、第1の溝)104−1が形成され、この第1の溝104−1によって第1のダミーパターン106−1と蒸着マスク102が離隔する。このため、図10(B)の上面模式図に示すように、一つの第1のダミーパターン106−1は一つの蒸着マスク102を囲む。第1のダミーパターン106−1と蒸着マスク102は同時に形成されるため、これらは互いに同一の組成と厚さを有することができる。
蒸着マスクユニット100の端部の領域Rbでも同様であり、図11(A)に示すように、蒸着マスク102の形成と同時にダミーパターン(以下、第2のダミーパターン)106−2が剥離層134上に形成される。第2のダミーパターン106−2と蒸着マスク102の間には溝(以下、第2の溝)104−2が形成され、この第2の溝104−2によって第2のダミーパターン106−2と蒸着マスク102が離隔する。図11(B)の上面模式図に示すように、第2のダミーパターン106−2は、複数の蒸着マスク102、および図11(B)では図示されない複数の第1のダミーパターン106−1を囲む。第2のダミーパターン106−2と蒸着マスク102も同時に形成されるため、これらも互いに同一の組成と厚さを有することができる。
3−3.開口の保護
後述するように、蒸着マスク102上には支持フレーム110が配置され、その後めっき法によって接続部120が形成されることで蒸着マスク102と支持フレーム110が互いに固定される。したがって、接続部120の形成の際に開口102aに金属がめっきされることを防ぐため、複数のレジストマスク148を用いて開口102aを保護する。
具体的には、図9(C)に示すように、まず、レジストフィルム146を複数の蒸着マスク102を覆うように配置する。レジストフィルム146は、複数の蒸着マスク102の開口102aの全て、および第1のダミーパターン106−1と第2のダミーパターン106−2を含むダミーパターン106を覆うように配置される。レジストフィルム146は、後に形成される接続部120に覆われないような厚さで形成することが好ましい。したがって、レジストフィルム146の厚さは、50μm以上500μm以下、60μm以上200μm以下、あるいは100μm以上200μm以下の範囲から選択すればよい。
次に、レジストフィルム146をフォトマスク150を用いて露光する。フォトマスク150は遮光部150aと透光部150bを有する。図12(A)に示すように、フォトマスク150は、領域Raにおいては、レジストフィルム146のうち、蒸着マスク102の開口102aと重なる部分、および蒸着マスク102の非開口部の一部と重なる部分が露光され、第1のダミーパターン106−1と重なる部分、および蒸着マスク102の非開口部の他の一部と重なる部分が露光されないように構成、配置される。すなわち、透光部150bが蒸着マスク102の開口102aと非開口部の一部と重なり、遮光部150aが第1のダミーパターン106−1と非開口部の他の一部と重なるように構成、配置される。
一方、領域Rbでは、図13(A)に示すように、フォトマスク150は、透光部150bが蒸着マスク102の開口102aと非開口部の一部と重なり、遮光部150aが第2のダミーパターン106−2と蒸着マスク102の非開口部の他の一部と重なるように構成、配置される。
レジストフィルム146はネガ型のレジストであり、光によって硬化する高分子またはオリゴマーが含まれる。露光部は現像液に対する溶解性が大幅に低下し、現像後に露光部がマスクとして残存する。一方、未露光部は現像によって除去される。したがって、領域Raでは、現像によって生成する複数のレジストマスク148は、複数の開口102aと非開口部の一部を覆い、非開口部の他の一部と第1のダミーパターン106−1がレジストマスク148から露出する(図12(B))。一方、領域Rbでは、レジストマスク148は、複数の開口102aと非開口部の一部を覆い、非開口部の他の一部と第2のダミーパターン106−2がレジストマスク148から露出する(図13(B))。後述するように、レジストマスク148から露出する非開口部に接続部120が形成され、これによって蒸着マスク102と支持フレーム110が接合される。
ここまでの工程により、開口102aの全てを覆う複数のレジストマスク148が形成される。
3−4.支持フレームの作成
支持フレーム110は、金属板112をエッチング加工することで形成される。具体的には、ニッケルや鉄、コバルト、クロム、マンガンなどを含む金属または合金を含む金属板112上にレジスト152を形成し、フォトマスク156を介して露光し(図14(A))、引き続く現像によってレジストマスク154を形成する(図14(B))。レジスト152は液体のレジストでもよく、フィルム状のレジストでもよい。また、レジスト152はネガ型でもポジ型でもよい。ネガ型の場合には、図14(A)に示すように、支持フレーム110が形成される領域に透光部156bが重なり、エッチングによって除去する領域、すなわち、窓110aを形成する領域に遮光部156aが重なるよう、フォトマスク156を構成、配置すればよい。この後、レジストマスク154で覆われた領域以外を現像によって除去することにより、支持フレーム110が得られる(図14(C))。レジストマスク154はその後、剥離液および/またはアッシングによって除去される。
3−5.支持フレームの配置と接合部の形成
次に、支持フレーム110を支持基板138上に配置する。具体的には、第1のダミーパターン106−1と第2のダミーパターン106−2と重なるように、剥離層134を介して蒸着マスク102を第2の支持基板138上に配置する(図15(A)、図16(A))。すなわち、一つの窓110aが複数の開口102aと一つのレジストマスク148と重なるように支持フレーム110が配置される。この時、支持フレーム110に接着剤158を設け、接着剤158によって支持フレーム110を第1のダミーパターン106−1と第2のダミーパターン106−2に接着してもよい。接着剤158としては、例えばアクリル系接着剤やエポキシ系接着剤でもよく、あるいはレジストフィルム146と同様のレジストフィルムを用いてもよい。レジストフィルムを用いる場合には、その厚さはレジストフィルム146の厚さよりも小さくてもよい。具体的には、1μm以上20μm以下、または1μm以上10μm以下の範囲から接着剤158としてのレジストフィルムの厚さを選択することができる。レジストフィルムを接着剤158として用いる場合、接着力を維持するため、レジストフィルムは露光しなくてもよい。
なお、任意の構成として、支持フレーム110の上面に保護膜159を形成してもよい(図15(A)、図16(A))。保護膜159としては、レジストフィルム146と同様のレジストフィルムを用いればよい。この場合も、レジストフィルムを露光してもよく、しなくてもよい。保護膜159を形成することで、引き続くめっきによる接続部120の形成の際、支持フレーム110の上面に接続部120が形成されず、隣接する蒸着マスク102が接続部120によって直接連結されることを防ぐことができる。
この後、めっき法を用い、接続部120を形成する。接続部120は、支持フレーム110、および蒸着マスク102の非開口部のうちレジストマスク148から露出した部分から主に成長し、その結果、図15(B)、図16(B)に示すように、蒸着マスク102の非開口部の上面、および支持フレーム110の窓110aを構成する側面110bと接する接続部120が形成される。これにより、蒸着マスク102と支持フレーム110が固定される。
なお、図16(B)において、支持フレーム110の左側、すなわち最外周にも接続部120と同時にめっき層121が形成される。めっき層121は、蒸着マスクユニット100を用いた蒸着工程においては基板180よりも外側に位置するため、特に問題としないが、必要に応じて、図16(A)で示した状態においてレジストマスク148を用いて、最外周を覆い、めっき層121が形成されないようにしてもよい。
この時、接続部120は、レジストマスク148の上面を覆わないように形成される。これは、接続部120がレジストマスク148の上面を覆う場合には、引き続くレジストマスク148の剥離液による除去の際に不良が発生することがあるためである。具体的には、レジストマスク148が剥離液によって膨潤すると体積が膨張し、これによってレジストマスク148上において接続部120に応力が発生し、その結果、接続部120が破損することがある。接続部120をレジストマスク148の上面を覆わないように形成することで、この不具合を効果的に抑制することができる。レジストフィルム146を上述した範囲の厚さを有するように設けることで、接続部120に対して十分な接合強度で蒸着マスク102を支持フレーム110に固定することを許容することができ、かつ、レジストマスク148の上面を覆わないように接続部120を形成することができる。
3−6.支持基板と剥離層の除去
その後、レジストマスク148を剥離液を用いるエッチングによって除去する(図17(A)、図18(A))。この時、保護膜159も除去される。さらに、第2の支持基板138と剥離層134を順次剥離する。接着剤158を剥離層134の剥離と同時に、または剥離層134の剥離後に除去することで、接着剤158とともに第1のダミーパターン106−1と第2のダミーパターン106−2が除去される(図17(B)、図18(B))。
以上の工程により、蒸着マスクユニット100を作製することができる。
上述したように、本実施形態では、開口102aとダミーパターン106の形状を決定するためのレジストマスク144を形成するための現像時において、剥離層134と第2の支持基板138を固定するためのレジストフィルム136の内部136cは、端面露光によって硬化する外周部136bによって現像液との接触が防止される。このため、現像後の洗浄工程において、レジストフィルム136に由来する光硬化性樹脂を含む液滴がレジストマスク144上に飛散することがなく、レジストマスク144の精密なパターニングが破壊されることが防止される。これにより、蒸着マスクユニット100の製造における不良発生が効果的に防止され、効率よく、かつ、高い歩留りで蒸着マスクユニット100を提供することが可能となる。
本発明の実施形態として上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。また、各実施形態の作製方法を基にして、当業者が適宜工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
上述した各実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、または、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
100:蒸着マスクユニット、102:蒸着マスク、102a:開口、102b:開口群、104−1:第1の溝、104−2:第2の溝、106:ダミーパターン、106−1:第1のダミーパターン、106−2:第2のダミーパターン、110:支持フレーム、110a:窓、110b:側面、112:金属板、120:接続部、121:めっき層、130:第1の支持基板、132:レジストマスク、132a:側面、134:剥離層、136:レジストフィルム、136a:側面、136b:外周部、136c:内部、138:第2の支持基板、140:光源、142:レジスト、144:レジストマスク、146:レジストフィルム、146a:露光部、146b:未露光部、148:レジストマスク、150:フォトマスク、150a:遮光部、150b:透光部、152:レジスト、154:レジストマスク、156:フォトマスク、156a:遮光部、156b:透光部、158:接着剤、159:保護膜、160:蒸着チャンバー、162:ロードロック扉、164:蒸着源、166:シャッター、168:移動機構、170:ホルダー、180:基板

Claims (13)

  1. 第1の支持基板上にレジストフィルムを配置すること、
    前記レジストフィルム上に剥離層を形成すること、
    前記レジストフィルムの側面から内側に向かって前記レジストフィルムを露光すること、
    複数の開口を有する少なくとも一つの蒸着マスクを前記剥離層上に形成すること、
    少なくとも一つの窓を有する支持フレームを、前記少なくとも一つの窓が前記少なくとも一つの蒸着マスクの前記複数の開口と重なるように、前記剥離層上に配置すること、および
    前記少なくとも一つの蒸着マスクと前記支持フレームを互いに固定する接続部をめっき法によって形成することを含む、蒸着マスクユニットを製造する方法。
  2. 前記露光は光源を用いて行われ、
    前記露光は、前記光源から照射される最大強度を有する光の進行方向が前記側面を通過するように行われる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記光源は、紫外光を照射するように構成される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記露光は、前記光源を前記レジストフィルムの外周に沿って移動させながら行われる、請求項2に記載の方法。
  5. 前記剥離層は、第2の支持基板上に金属層を含む薄膜として形成され、
    前記方法はさらに、
    前記剥離層と前記レジストフィルムが互いに接触するように、前記第1の支持基板と前記第2の支持基板を貼り合わすこと、
    前記第1の支持基板を剥離することで前記剥離層を前記第2の支持基板上に転置することを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記第1の支持基板と前記第2の支持基板を貼り合わす前に、前記レジストフィルムを前記レジストフィルムの上面から露光することをさらに含み、
    前記レジストフィルムの前記露光は、前記レジストフィルムが可撓性を維持するように行われる、請求項5に記載の方法。
  7. 前記レジストフィルムの前記露光の前に、前記レジストフィルムのうち、前記剥離層から露出する部分を除去することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記支持フレームの前記配置の前に、前記複数の開口を覆う第2のレジストマスクを前記少なくとも一つの蒸着マスク上に形成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記接続部は、前記第2のレジストマスクと重ならないように形成される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記少なくとも一つの蒸着マスクは複数の蒸着マスクを含み、
    前記少なくとも一つの窓は複数の窓を含み、
    前記支持フレームの前記配置は、前記複数の窓のそれぞれが、対応する前記蒸着マスクの前記複数の開口と重なるように行われる、請求項1に記載の方法。
  11. 第1の金属板と、
    前記第1の金属板上の光硬化性の粘着層と、
    前記粘着層上の金属層と、を有し、
    前記粘着層は前記第1の金属板の側面と前記金属層の側面から露出し、硬化されている支持基板。
  12. 前記硬化は、前記粘着層の側面に対して配置された光源からの露光により行われ、
    前記露光は、光源から照射される最大強度を有する光の進行方向が前記粘着層の側面と交差するように行われる、請求項11に記載の支持基板。
  13. 前記粘着層は、紫外光によって硬化する樹脂を含む、請求項11に記載の支持基板。
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