JP2021141303A - 絶縁電線及びコイル - Google Patents

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Abstract

【課題】部分放電開始電圧を上昇させ、絶縁体の劣化を防止でき、占積率を悪化させないことを実現できる絶縁電線及びその絶縁電線で形成したモータ用のコイルを提供する。【解決手段】導体1と、導体1の外周に設けられた絶縁被覆2、3とを有するコイル用の絶縁電線10であって、コイルに巻いたときに、電圧が高くなって部分放電が発生しやすい部位用の厚い絶縁被覆3と、電圧が高くならずに部分放電が発生しづらい部位用の薄い絶縁被覆2とで構成され、厚い絶縁被覆3と薄い絶縁被覆2とが任意の間隔で繰り返し設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、部分放電(コロナ放電)開始電圧を上昇させるべく、絶縁被覆の厚さを任意に変えることができる絶縁電線、及びそのテープ巻き絶縁電線で形成したモータ用のコイル等に関する。
絶縁電線は各種製品に使用されている。そのうち、絶縁電線がモータ等の回転電気機器のコイル用巻線等として使用される場合には、高電圧が印加された状態で使用される。その際、絶縁被覆された表面で激しい部分放電(コロナ放電)が発生することがある。そうした部分放電は、局部的な温度上昇が生じたりオゾンやイオンが発生したりすることにより絶縁被覆が加速度的に劣化して生じる現象である。部分放電の発生は、部品が使用される機器の寿命を短くするという問題を生じさせる。
近年、小型かつ高出力のモータの需要が高まるなか、印加電圧を高めることができるコイルが要求されている。しかし、印加電圧を高くすると、コイルにかかる電圧が高くなって部分放電が発生しやすくなってしまう。こうした問題に対し、部分放電が発生する電圧(部分放電開始電圧という。)を高くすることが望まれ、部分放電開始電圧を上昇させるべく、エナメル線の絶縁被覆の厚肉化、樹脂押し出しによる絶縁被覆の厚肉化、発泡による絶縁被覆の低誘電率化等がなされてきた。しかし、いずれの方法もコイル巻き線の占積率が低下したり、被膜強度が低下したりして、部分放電開始電圧の上昇には限界があった。
部分放電は、モータの固定子スロット導体部(スロット導体部とは、スロットに電線が配置された態様のことをいう。)を接続する「渡り部」に高電圧が印加されることで発生しやすい。このような問題を解決するため、例えば、特許文献1,2には、絶縁電線のスロット導体部と渡り部で絶縁材料の厚さや材料を変更することで、部分放電等の抑制を行うことが記載されている。
具体的には、特許文献1には、導体をコイル状に巻き回して成型した後に、スロット導体部と渡り部となる部分の各々において絶縁層を形成させ、それぞれの絶縁層の厚さを変える方法が記載されている。また、特許文献2には、絶縁層を形成する樹脂の気泡の総体積等を調整することにより、絶縁電線の長さ方向における渡り部となる部分の比誘電率をスロット導体部となる部分の比誘電率よりも低くする方法が記載されている。
特開2008−236924号公報 特開2015−138678号公報
しかしながら、コイル設計時に求められるとおりの絶縁性能を発揮できる絶縁層を有する絶縁電線の製造には、上述のような絶縁電線の製造方法では多くの工数や複雑な工程を必要としなければならなかった。また、コイル設計時に求められるとおりの絶縁性能を発揮できるように厚さを変えた絶縁被膜を有する絶縁電線は、エナメル焼付け手段で製造したり樹脂押し出し手段で製造したりすることが困難であった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、多くの工数や複雑な工程を有さずに製造ができ、部分放電開始電圧を上昇させ、絶縁体の劣化を防止でき、占積率を悪化させないことを実現できる絶縁電線、及びその絶縁電線で形成したモータ用のコイルを提供することにある。
(1)本発明に係る絶縁電線は、導体と、該導体の外周に設けられた絶縁被覆とを有するコイル用の絶縁電線であって、コイル形状に巻いたときに、電圧が高くなって部分放電が発生しやすい部位用の厚い絶縁被覆と、電圧が高くならずに部分放電が発生しづらい部位用の薄い絶縁被覆とで構成され、前記厚い絶縁被覆と前記薄い絶縁被覆とが任意の間隔で繰り返し設けられている、ことを特徴とする。
この発明によれば、部分放電が発生しやすい部位における絶縁電線の絶縁被覆が厚いので、例えば渡り部での部分放電開始電圧を上昇させることができ、スロット導体部では絶縁電線の絶縁被覆が薄いので、占積率を悪化させずに高めることができる。それらの部位が任意の間隔で繰り返し設けられているので、例えば三相誘導モータ用のコイルとして好ましく適用した場合、モータのスロット導体部では薄い絶縁被覆とし、モータのスロット導体部を接続する渡り部の高電圧が印加される部位では厚い絶縁被覆とすることができる。
本発明に係る絶縁電線において、前記厚い絶縁被覆と前記薄い絶縁被覆は、厚い領域と薄い領域とを所定の間隔で有する絶縁テープ(以下「厚さ変化絶縁テープ」という。)が前記導体の外周に巻かれて形成されている。
この発明によれば、上記厚さ変化絶縁テープが導体の外周に巻かれることにより、厚い絶縁被覆と薄い絶縁被覆とが任意の間隔で繰り返し設けられた絶縁電線とすることができる。
本発明に係る絶縁電線において、前記厚い絶縁被覆及び前記薄い絶縁被覆は、視認性が異なるよう構成されている。
この発明によれば、絶縁被覆の厚さによって視認性の異なる状態とすることで、薄い絶縁被覆と厚い絶縁被覆を見分けることが可能になる。これにより、コイル形成時に作業者や判別センサー等によって薄い絶縁被覆と厚い絶縁被覆を判別することができ、コイル製造の工程をより容易にすることができる。
本発明に係る絶縁電線において、前記厚さ変化絶縁テープは、基材テープと該基材テープの一方の主面上に貼り合わされた貼り合わせテープとで構成されている、又は、基材テープと該基材テープの一方の主面上に貼り合わされた貼り合わせテープと該貼り合わせテープを覆う形で該貼り合わせテープ上にさらに貼り合わされたカバーテープとで構成されている。
この発明によれば、厚さ変化絶縁テープを、基材テープと貼り合わせテープとで構成される簡易な構造、又は、基材テープと貼り合わせテープとカバーテープとで構成されるいわゆるサンドイッチ構造とすることができる。
本発明に係る絶縁電線において、前記厚さ変化絶縁テープは前記基材テープの一方の主面上及び前記貼り合わせテープ上、又は前記基材テープの他方の主面上に形成された接着層をさらに有し、前記導体の外周に最初に巻かれている厚さ変化絶縁テープは、前記接着層を内側(導体側)又は外側にして巻かれており、さらにその上に設けられる他の厚さ変化絶縁テープは、前記貼り合わせテープ面側を内側にするとともに前記接着層を内側にして巻かれている。
この発明によれば、基材テープの平面側の他方の主面を導体に強固に接着させることができる。なお、さらに重ね巻きする場合、厚さ変化絶縁テープの上にさらに設けられる他の厚さ変化絶縁テープは、貼り合わせテープ面側を内側にし且つ接着層も内側にして巻くことにより、絶縁被覆の外観を均一に且つ滑らかにすることができる。また、絶縁被覆の剥離を容易にするためには、前記導体の外周に最初に巻かれている厚さ変化絶縁テープは、前記接着層を外側にして巻かれることにより実現できる。
本発明に係る絶縁電線において、前記導体の外周に前記厚さ変化絶縁テープが巻かれ、該厚さ変化絶縁テープの外周にさらに他の厚さ変化絶縁テープ又は厚さ一定絶縁テープが巻かれ、前記厚い絶縁被覆と前記薄い絶縁被覆とが繰り返されている。
この発明によれば、複数の厚さ変化絶縁テープが巻かれて厚い絶縁被覆をさらに厚くして絶縁耐圧を高めた絶縁電線や、厚さ一定絶縁テープがさらに巻かれて薄い絶縁被覆を厚くして占積率を調整してなる絶縁電線とすることができる。
本発明に係る絶縁電線において、前記厚さ変化絶縁テープが巻かれた上に、さらに他の厚さ変化絶縁テープが巻かれている場合において、前記他の厚さ変化絶縁テープが有する厚い領域が、既に形成された厚い絶縁被覆の上に重なるように重ね巻きされている。
この発明によれば、他の厚さ変化絶縁テープが有する厚い領域が、既に形成された厚い絶縁被覆の上に重なるように重ね巻きされているので、厚い絶縁被覆をさらに厚くすることができる。
本発明に係る絶縁電線において、前記厚さ変化絶縁テープが巻かれた上に、さらに他の厚さ変化絶縁テープ又は厚さ一定絶縁テープが重ねて巻かれている場合において、前記他の厚さ変化絶縁テープ及び前記厚さ一定絶縁テープは、前記厚さ変化絶縁テープとの巻き方向を変えて重ね巻きされている。
この発明によれば、複数の絶縁テープが重ねて巻かれている場合、それら絶縁テープは巻き方向を変えて重ね巻きされているので、絶縁被覆厚さを均一に且つ表面を滑らかにすることができる。
本発明に係る絶縁電線において、前記厚い絶縁被覆は、その両端部にテーパー部を有している。
この発明によれば、厚い絶縁被覆のテーパー部は厚い絶縁被覆を薄い絶縁被覆に滑らかに変化させている。
この場合において、前記厚い絶縁被覆と前記薄い絶縁被覆は、厚い領域と薄い領域とを所定の間隔で有する厚さ変化絶縁テープが前記導体の外周に巻かれて形成されており、前記厚さ変化絶縁テープは、前記厚い領域と前記薄い領域との境界線が該厚さ変化絶縁テープの長手方向に対して斜めに形成されている。
この発明によれば、厚さ変化テープの境界線部分が巻かれる絶縁電線の外径が急激に変化するのを減少させることができる。その結果、外径の変位が小さくなり、表面を滑らかにすることができる。
本発明に係る絶縁電線において、前記導体の長手方向に対する前記厚さ変化絶縁テープの巻き角度をθ1とし、前記厚さ変化絶縁テープの長手方向に対する前記厚い領域と前記薄い領域との境界線の角度をθ2とし、前記厚さ変化絶縁テープの前記境界線と前記導体の長手方向との角度をθ3としたとき、前記θ1が10°〜60°の範囲内であり、前記θ2が10°〜90°の範囲内である、前記θ2が前記θ3よりも大きくなる方向に巻かれている。特に、前記θ3が0°であることが好ましい。
本発明に係る絶縁電線において、絶縁外被として押出樹脂層がさらに設けられている。
(2)本発明に係るコイルは、上記本発明に係る絶縁電線を巻いて得られるものであって、電圧が高くなって部分放電が発生しやすい部位における前記絶縁電線の絶縁被覆が厚く、電圧が高くならず部分放電が発生しづらい部位における前記絶縁電線の絶縁被覆が薄い、ことを特徴とする。
この発明によれば、部分放電が発生しやすい部位における絶縁電線の絶縁被覆が厚いので、例えば渡り部での部分放電開始電圧を上昇させることができ、部分放電が発生しづらい部位の絶縁被覆が薄いので、占積率を悪化させずに高めることができる。それらの部位が任意の間隔で繰り返し設けられているので、例えば三相誘導モータ用のコイルとして好ましく適用した場合、モータのスロット導体部では薄い絶縁被覆とし、モータのスロット導体部を接続する渡り部の高い電圧が印加される部位では厚い絶縁被覆とすることができる。
本発明によれば、部分放電開始電圧を上昇させ、絶縁体の劣化を防止でき、占積率を悪化させないことを実現できる絶縁電線、及びその絶縁電線で形成したモータ用のコイルを提供することができる。
本発明に係る絶縁電線の例を示す斜視図である。 厚さ変化絶縁テープの一例を示す模式図である。 厚さ変化絶縁テープの断面図の例であり、(A)は基材テープ上に貼り合わせテープが設けられた厚さ変化絶縁テープであり、(B)は基材テープ上に貼り合わせテープを設け、さらにその上にカバーテープを設けた厚さ変化絶縁テープである。 第1実施形態の絶縁被覆構造を示す縦断面図である。 第2実施形態の絶縁被覆構造を示す縦断面図である。 第3実施形態の絶縁被覆構造を示す縦断面図である。 第4実施形態の絶縁被覆構造を示す縦断面図である。 絶縁テープの形態例を示す構成図であり、(A)は厚い領域と薄い領域との境界線がテープの長手方向に直交する例であり、(B)は厚い領域と薄い領域との境界線がテープの長手方向に対して所定の角度θ2になっている例である。 図8(B)に示すテープを導体に対して所定の巻き角度θ1で巻いた形態例であり、(A)はテープの境界線角度θ2よりも、テープの境界線と導体の長手方向との角度θ3が小さくなる巻き方向で巻く例であり、(B)はテープの境界線角度θ2よりも、テープの境界線と導体の長手方向との角度θ3が大きくなる巻き方向で巻く例である。 図8(B)に示すテープを導体に対して所定の巻き角度θ1で巻く例であり、テープの境界線角度θ2とテープの巻き角度θ1とが同じで、境界線と導体の長手方向との角度θ3が0°になる例である。 ラップ巻きの形態例を示す外観図であり、(A)は厚さ変化絶縁テープをハーフラップ巻きした例であり、(B)は重ね巻きする厚さ変化絶縁テープを3分の1ラップ巻きした例である。 三相誘導モータ用コイルの構成展開図である。
本発明に係る絶縁電線及びコイルについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は、その技術的特徴を有する限り各種の変形が可能であり、以下の説明及び図面の形態に限定されない。
[絶縁電線]
本発明に係る絶縁電線10は、図1、図4〜図7に示すように、導体1と、導体1の外周に設けられた絶縁被覆2,3とを有するコイル用の絶縁電線10であって、コイルに巻いたときに、電圧が高くなって部分放電が発生しやすい部位用の厚い絶縁被覆3と、電圧が高くならずに部分放電が発生しづらい部位用の薄い絶縁被覆2とで構成され、厚い絶縁被覆3と薄い絶縁被覆2とが任意の間隔で繰り返し設けられている、ことに特徴を有する。こうした絶縁電線10を巻いて得られるコイル40は、図12のコイル構成展開図に示すように、電圧が高くなって部分放電が発生しやすい部位における絶縁電線10の絶縁被覆3が厚く、電圧が高くならずに部分放電が発生しづらい部位における絶縁電線10の絶縁被覆2が薄いように構成されている。
本発明に係る絶縁電線10は、部分放電が発生しやすい部位における絶縁電線の絶縁被覆3が厚いので、例えば渡り部での部分放電開始電圧を上昇させることができ、部分放電が発生しづらい部位における絶縁電線の絶縁被覆2が薄いので、占積率を悪化させずに高めることができる。それらの部位が任意の間隔で繰り返し設けられているので、例えば三相誘導モータ用のコイル40として好ましく適用した場合、モータのスロット導体部では薄い絶縁被覆2とし、モータのスロット導体部を接続する渡り部の高電圧が印加される部位では厚い絶縁被覆3とすることができる。その結果、部分放電開始電圧を上昇させ、絶縁体の劣化を防止でき、占積率を悪化させないことを実現できる絶縁電線、及びその絶縁電線で形成したモータ用のコイルを提供することができる。
以下、各構成について説明する。
(導体)
導体1は、絶縁電線10、特にコイル用の絶縁電線10の中心導体として適用されているものであれば特に限定されず、どのような種類の導体でもよく、材質や撚り構成も問わない。例えば、長手方向に延びる1本の素線で構成されたものでもよく、数本の素線を撚り合わせて構成されたものでもよいし、リッツ線として構成されたものであってもよい。素線は、良導電性金属であればその種類は特に限定されないが、銅線、銅合金線、アルミニウム線、アルミニウム合金線、銅アルミニウム複合線等の良導電性の金属導体、又はそれらの表面にめっき層が施されたものを好ましく挙げることができる。コイル用の観点からは、銅線、銅合金線が特に好ましい。めっき層としては、はんだめっき層、錫めっき層、金めっき層、銀めっき層、ニッケルめっき層等が好ましい。さらに、「導体」や「素線」は、絶縁・酸化防止用等のエナメル層等で覆われたものも、本発明で言う導体や素線に包含される。素線の断面形状も特に限定されないが、断面形状が円形又は略円形の線材であってもよいし、矩形形状であってもよい。
導体1の断面形状も特に限定されないが、円形(楕円形を含む。)であってもよいし矩形等であってもよい。コイル用として好ましく使用可能なように電気抵抗(交流抵抗、導体抵抗)が小さくなるように、導体1の断面サイズはできるだけ大きいことが望ましく、例えば、円形の素線の外径は0.05〜4mm程度を挙げることができる。また、矩形の素線の場合には、短辺0.3〜5mm、長辺0.5〜10mm程度を挙げることができる。これらの導体1の断面サイズは、コイルが用いられる用途によって適宜選択されるが、この断面サイズが小さければ小さいほど、後述の絶縁被覆2,3の密着性や位置決めの精度を高くする必要がある。
(絶縁被覆)
絶縁被覆2,3は、図1に示すように、導体1の外周に設けられている。絶縁被覆は、コイルに巻いたときに、電圧が高くなって部分放電が発生しやすい部位用の厚い絶縁被覆3と、電圧が高くならずに部分放電が発生しづらい部位用の薄い絶縁被覆2とで構成され、それらが任意の間隔で繰り返し設けられている。部分放電が発生しやすい部位の絶縁被覆3は、例えば渡り部での部分放電開始電圧を上昇させることができ、部分放電が発生しづらい部位の絶縁被覆2は、例えば占積率を悪化させずに高めることができる。
絶縁被覆2,3の材料は特に限定されないが、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂(PET、PEN等)、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等のような絶縁テープで用いられる材料を好ましく適用できる。また、アルミニウム箔、銅箔、又はそれらに錫めっき、ニッケルめっき、金めっき等を施した金属箔等の導電性の材料を用いてもよい。また、それらの樹脂材料の中でも誘電材料として用いられるPFA、ETFE、FEP等の低誘電率のフッ素系樹脂であってもよいし、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリル樹脂等の樹脂であってもよい。
薄い絶縁被覆2は、厚さが2〜500μmの範囲内であることが好ましく、厚い絶縁被覆3は、薄い絶縁被覆2よりも厚く且つ厚さが4〜1000μmの範囲内であることが好ましい。それぞれの厚さは、絶縁電線10を使用するコイルの特性に応じて設定される。薄い絶縁被覆2では、少なくとも要求される絶縁耐圧を満たす厚さ以上であることが望ましく、通常、2μm以上であることが好ましい。一方、厚い絶縁被覆3では、少なくとも要求される部分放電開始電圧を上昇させることができる程度の絶縁耐圧を満たす厚さ以上であることが望ましく、通常、4μm以上であることが好ましい。なお、厚い絶縁被覆3の厚さは、薄い絶縁被覆2の厚さの1.5倍以上であればよいが2倍以上であることが好ましい。
絶縁被覆2,3は、互いに視認性が異なることが好ましい。具体的には、絶縁被覆2,3それぞれの色や模様、凹凸状態等を変化させることで視認性が異なる状態とすることができる。絶縁被覆2,3を、互いに視認性の異なる状態とすることで、薄い絶縁被覆2と厚い絶縁被覆3を見分けることが可能になる。これにより、コイル形成時に作業者や判別センサー等によって薄い絶縁被覆2と厚い絶縁被覆3を判別することができ、コイル製造の工程をより容易にすることができる。なお、厚い絶縁被覆3の色を薄い絶縁被覆2の色よりも濃くした形態、又は、厚い絶縁被覆3を着色して薄い絶縁被覆2を着色しない形態が、後述する厚さ変化絶縁テープ20を用いた場合の製造工程の容易性から好ましい。
薄い絶縁被覆2と厚い絶縁被覆3の本体部3bは、図1(A)(B)に示すように、その間がテーパー部3aになっている。テーパー部3aは、薄い絶縁被覆2との境界部分から本体部3bの境界部分にかけてその厚さが増していくように形成されている。厚い絶縁被覆3は、本体部3bを有し、絶縁電線10の長手方向の本体部3bの両端部にテーパー部3aを有している。厚い絶縁被覆3がテーパー部3aを有することで、絶縁電線10の外径の変位が小さくなり、絶縁被覆厚さを滑らかに変化させることができる。
なお、図1(A)に示す形態に比べて図1(B)に示す形態は、テーパー部3aの長手方向の長さが長く形成された場合の絶縁電線10である。このように、テーパー部3aが長く形成されていることで、絶縁電線10の外径の変位を小さくし、絶縁被覆厚さをより滑らか変化させることができる。
テーパー部3aは、テーパー比(「テーパー径の差/テーパー部分の軸方向の長さ」のことである。)では、0.5/1000〜20/1000の範囲が好ましい。テーパー比が0.5/1000よりも小さい場合は、テーパー部3aの軸方向の長さが長すぎ、適切な絶縁厚を得にくくなることがある。また、テーパー比が20/1000よりも大きくなる場合は、薄い絶縁被覆2から厚い絶縁被覆3への外径の変位が大きく、絶縁特性で問題が発生する場合がある。テーパー比は、より好ましくは1.0/1000〜13/1000であり、望ましくは1.5/1000〜6.0/1000である。
(厚さ変化絶縁テープ)
厚さ変化絶縁テープ20は、図1及び図2に示すように、薄い領域Bとなるテープ部21と、厚い領域Aとなるテープ部22とを所定の間隔で有している。この厚さ変化絶縁テープ20が導体1の外周に巻かれることにより、絶縁被覆2,3が導体1の外周に形成され、薄い絶縁被覆2と厚い絶縁被覆3とが任意の間隔で繰り返し設けられた絶縁電線10となる。詳しくは、図2に示すテープ部21が導体1の外周に巻かれることにより薄い絶縁被覆2を形成し、テープ部22が導体1の外周に巻かれることにより厚い絶縁被覆3を形成する。
薄い領域Bとなるテープ部21と厚い領域Aとなるテープ部22との間隔は、厚さ変化絶縁テープ20を導体1の外周に巻いてなる絶縁電線10でコイルを作製する場合に、薄い絶縁被覆2と厚い絶縁被覆3とをどの程度の間隔で設ける必要があるかで設計される。その設計には、厚さ変化絶縁テープ20の幅、巻きピッチ、ラップ等を考慮して設計されるが、図2に示すように、例えば60〜80mmの長さのテープ部22を、40〜60mmの間隔を空けて長手方向に設ける例を挙げることができる。
厚さ変化絶縁テープ20は、図3(A)に示すように、2つの主面F1,F2を有する基材テープ23と、その基材テープ23の一方の主面F1上に接着層25を介して貼り合わされた貼り合わせテープ24とで構成された簡易な構造である。
基材テープ23は薄い領域Bとなるテープ部21を構成し、基材テープ23と貼り合わせテープ24は厚い領域Aとなるテープ部22を構成する。厚さ変化絶縁テープ20を導体1の外周に巻くことにより、テープ部21で巻かれた部分が薄い絶縁被覆2を形成し、テープ部22で巻かれた部分が厚い絶縁被覆3を形成する。基材テープ23の他方の主面F2上には接着層は設けられていない。
一方、貼り合わせテープ24上には接着層26が設けられている。また、貼り合わせテープ24が貼り付けられていないテープ部21の貼り合わせテープ面側である基材テープ23の一方の主面F1上にも接着層26が設けられている。この厚さ変化絶縁テープ20では、接着層26がテープ部21の貼り合わせテープ面側である基材テープ23の一方の主面F1上と貼り合わせテープ24上とに設けられているので、その接着層26側を導体側(内側)にして導体1の外周に巻かれる。
なお、図示しないが、接着層26を基材テープ23の平らな面側となる他方主面F2上に設け、貼り合わせテープ24上には設けない形態としてもよい。この場合には、基材テープ23の平らな面側S2、つまり基材テープ23の他方の主面F2を導体側にして導体に巻かれる。
厚さ変化絶縁テープ20は、図3(B)に示すように、基材テープ23とその基材テープ23の一方の主面F1上に接着層25を介して貼り合わされた貼り合わせテープ24と、その貼り合わせテープ24を接着層25aを介して全体を覆うカバーテープ27とで構成されたいわゆるサンドイッチ構造である。
基材テープ23とカバーテープ27とは薄い領域Bとなるテープ部21を構成し、基材テープ23と貼り合わせテープ24とカバーテープ27とは厚い領域Aとなるテープ部22を構成する。基材テープ23の平らな面側S2の他方の主面F2上には接着層26が設けられている。一方、カバーテープ27上には接着層が設けられていない。この厚さ変化絶縁テープ20では、接着層26が基材テープ23の平らな面側S2の他方の主面F2上に設けられているので、その接着層26側を導体側(内側)にして導体1の外周に巻かれる。なお、図示しないが、接着層26をカバーテープ27上に設け、基材テープ23の平らな面側S2、つまり基材テープ23の他方の主面F2上には設けない形態としてもよい。この場合には、貼り合わせテープの面側S1を導体側にして導体に巻かれる。
こうした図3(A)(B)に示すように、接着層26は、貼り合わせテープの面側S1及び基材テープの平面側S2のいずれか一方に設けられている。そして、導体の外周に最初に巻かれている厚さ変化絶縁テープ20は、基材テープの平面側S2を内側(導体側)又は外側にするとともに、接着層26を内側にして巻かれており、さらにその上に設けられる他の厚さ変化絶縁テープ20は、貼り合わせテープの面側S1を内側にするとともに接着層26を内側にして巻かれている。こうすることにより、基材テープの平面側S2を導体に強固に接着させることができる。なお、さらに重ね巻きする場合、厚さ変化絶縁テープ20の上にさらに設けられる他の厚さ変化絶縁テープ20は、貼り合わせテープの面側S1を内側にし且つその上に設けられている接着層26を内側にして巻くことにより、絶縁被覆の外観を均一に且つ滑らかにすることができる。
また、厚さ変化絶縁テープ20は接着層26を導体側とは反対の外側にして巻くことが出来る。この場合、導体に強固に接着されないので、端部処理の際に、厚さ変化絶縁テープ20が構成する絶縁被覆2,3の剥離がしやすくなる。
基材テープ23と貼り合わせテープ24の材質は、絶縁被覆2,3の材質と同じとなる。接着層25,26は、アクリル、ポリエステル、ウレタン、ポリイミド、PVC、EVA等の熱可塑性樹脂やエポキシ系、ビスマルイミド等の熱硬化性樹脂からなるものを好ましく挙げることができる。接着層25,26の厚さは、例えば0.2μm以上、50μm以下の範囲内とすることが望ましく、特に0.5μm以上、40μm以下の範囲内とすることが好ましい。
接着層25,26は、それら樹脂を有機溶剤に溶解させた接着性塗料を、例えばグラビア印刷等の塗工装置で所定の厚さ(例えば2μm)に塗工することで接着層とすることができる。なお、こうした接着層は、基材テープ23と貼り合わせテープ24との間(接着層25)だけでなく、カバーテープ27との間(接着層25a)や、厚さ変化絶縁テープ20の一方(S1又はS2)に接着層26として設けられていてもよい。
薄い絶縁被覆2と厚い絶縁被覆3の厚さは、テープ部21及びテープ部22それぞれが導体1の外周にどの程度の重なり(ラップ)で巻かれるかにより任意に設計される。例えば、テープ部21が1/2ラップで巻かれる場合は、図4〜図6に示すように、テープ部21が2重構造となるので、テープ部21の厚さは得ようとする薄い絶縁被覆2の厚さの1/2であることが好ましい。また、テープ部21が2/3ラップで巻かれる場合は、図7に示すように、テープ部21が3重構造となるので、テープ部21の厚さは得ようとする薄い絶縁被覆2の厚さの1/3であることが好ましい。なお、基材テープ23の片面(平坦面)S2である他方の主面F2上に接着層26が設けられてテープ部21を構成している場合は、その接着層26を含めた厚さがテープ部21の厚さとなるので、接着層25の厚さを加味して基材テープ23の厚さを設計することになる。
テープ部22も導体1の外周に巻かれるので、テープ部22の厚さは基材テープ23の厚さと貼り合わせテープ24の厚さとそれらの間に設けられた接着層25の厚さとの合計となり、テープ部22の重なり度合いに応じて設定される。例えば、テープ部22が1/2ラップで巻かれる場合は、図4〜図6に示すように、テープ部22が2重構造となるので、テープ部22の厚さは得ようとする厚い絶縁被覆3の厚さの1/2であることが好ましい。また、テープ部22が2/3ラップで巻かれる場合は、図7に示すように、テープ部22が3重構造となるので、テープ部22の厚さは得ようとする薄い絶縁被覆3の厚さの1/3であることが好ましい。
なお、貼り合わせテープ24の表面側S1と基材テープ23の片面(平坦面)側S2のいずれか一方に接着層26が設けられてテープ部22を構成している場合は、その接着層26を含めた厚さがテープ部22の厚さとなるので、接着層26の厚さを加味してテープ部22の厚さ、すなわち基材テープ23の厚さと貼り合わせテープ24の厚さとそれらの間に設けられた接着層25の厚さを設計することになる。
接着層26は、厚さ変化絶縁テープ20のいずれか一方の面(S1又はS2)に設けられていることが好ましい。接着層26が基材テープの平面側S2である他方の主面F2上に設けられている場合には、その面側S2を導体1の外周に接着させることができる。接着層26が貼り合わせテープ面側S1に設けられている場合には、その面側S1を導体1の外周に接着させることができる。いずれの面S1又はS2を導体側にして巻くかは、任意に選択することができるが、例えば図6に示すように、最初に巻く厚さ変化絶縁テープ20は、基材テープの平面側S2である他方の主面F2上に接着層26を設け、その基材テープの平面側S2を導体側にして巻き、その上に重ねて巻く厚さ変化絶縁テープ20は、貼り合わせテープ面側S1に接着層26を設け、その貼り合わせテープ面側S1を導体側にして巻くことが好ましい。こうすることにより、基材テープの平面側S2を導体1に接着させることができるとともに、重ね巻きした場合にも、それぞれの厚さ変化絶縁テープ20を接着させることができるとともに、絶縁被覆の外観を均一に且つ滑らかにすることができる。
なお、厚さ変化絶縁テープ20の接着層26を導体側とは反対の外側にして巻くことができる。この場合、厚さ変化絶縁テープ20が導体1に強固に接着されないので、端部処理の際に、厚さ変化絶縁テープ20が構成する絶縁被覆2,3の剥離がしやすくなる。
厚さ変化絶縁テープ20は、導体1に巻きやすいように、導体1の直径に応じた所定の幅とすることが好ましい。その幅は特に限定されないが、導体1の直径の2〜15倍程度とすることができる。厚さ変化絶縁テープ用に形成した大面積シートを、所定の幅にスリットして形成できる。
厚さ変化絶縁テープ20は、各種の方法で作製でき、特に限定されない。例えば、(1)基材テープ23の上に、同じ大きさのテープを貼り合わせ、その後に薄い絶縁被覆2とする部分のテープを除去し、残った部分を貼り合わせテープ24として作製してもよい。除去は、テープに切り込みを入れ、そこから剥ぎ取ることができる。また、(2)基材テープ23の上に、所定長さにした貼り合わせテープ24を貼り合わせて作製してもよい。また、(3)離型テープの上に同じ大きさのテープを貼り合わせ、その後に薄い絶縁被覆2とする部分のテープを除去し、残った部分を貼り合わせテープ24とし、その貼り合わせテープ24の上に基材テープ23を貼り合わせ、最後に離型テープを除去して作製してもよい。
ここで、絶縁被覆2,3それぞれの色を変化させることで視認性が異なる状態とするための構成を説明する。
薄い絶縁被覆2は、図2の薄い領域Bとなるテープ部21によって主に構成され、厚い絶縁被覆3は、図2の厚い領域Aとなるテープ部22によって主に構成される。そのため、厚い絶縁被覆3を主に構成するテープ部22の視認性と薄い絶縁被覆2を主に構成するテープ部21の視認性を異なるように形成すればよい。ここでは、厚い絶縁被覆3の色を薄い絶縁被覆2の色よりも濃い、又は、厚い絶縁被覆3を着色し、薄い絶縁被覆2を着色しない形態を例示する。
厚い領域Aとなるテープ部22を着色させることで、テープ部22が主に構成する厚い絶縁被覆3を着色することができる。具体的には、テープ部22の着色は、接着層25と貼り合わせテープ24のいずれか一方、又は両方に対して着色すればよい。接着層25と貼り合わせテープ24の着色には、赤、青、緑、黄、橙色等の色材を用いればよいが、識別力を向上させる場合には赤色が好ましい。色材としては、顔料、染料を問わない。なお、このとき、薄い領域Bとなるテープ部21は着色を行わないことで、テープ部21が主に構成する薄い絶縁被覆2を非着色状態となる。
上述のように、テープ部21とテープ部22の色を異なる状態とすることで、図4〜7のように導体10の外周に設けられた絶縁被覆2,3の視認性を異なる状態にすることができる。具体的には、厚い絶縁被覆3を主にテープ部22が構成しているため、テープ部22が着色されていることで厚い絶縁被覆3が着色された状態となる。また、薄い絶縁被覆2を主にテープ部21が構成することから、テープ部21が着色されていないことで、絶縁被覆3とは異なる色を有する絶縁被覆2を構成することができる。これにより、薄い絶縁被覆2と厚い絶縁被覆3を見分けることが可能となり、コイル形成時に作業者や判別センサー等によって薄い絶縁被覆2と厚い絶縁被覆3を判別することができ、コイル製造の工程をより容易にすることができる。
(厚さ一定絶縁テープ)
厚さ一定絶縁テープ30は、図5及び図7に示すように、厚さ変化絶縁テープ20で巻いた上に、好ましくは逆向きに巻かれる一定厚さのテープであり、いわゆる接着層付きの樹脂テープが用いられる。この厚さ一定絶縁テープ30が厚さ変化絶縁テープ20の外周に巻かれることにより、絶縁被覆の外観を均一に且つ滑らかにすることとともに、厚さ変化絶縁テープ20を覆って保護することができる。厚さ一定絶縁テープ30は、接着層の側を厚さ変化絶縁テープ20の側にして巻かれている。
厚さ一定絶縁テープ30の材質は、上記した厚さ変化絶縁テープ20を構成する基材テープ23と同様のものとすることが好ましい。厚さ一定絶縁テープ30の厚さは、それが巻かれた後のテープ部21及びテープ部22が必要な絶縁耐圧を確保できるだけの厚さであれば特に限定されない。例えば、後述の実施例のように、0.002〜0.1mm程度とすることができる。
厚さ一定絶縁テープ30を構成する接着層は、厚さ一定絶縁テープ30の片面に設けられている。接着層の材質は、上記した厚さ変化絶縁テープ20を構成する接着層25,26と同様のものとすることができる。厚さ一定絶縁テープ30の接着層側を内側(厚さ変化絶縁テープの側)にして横巻きして設け、その際又はその後に加熱等して接着させる。こうすることにより、厚さ一定絶縁テープ30を、その下に位置する厚さ変化絶縁テープ20に接着することができる。接着層の厚さも特に限定されないが、例えば0.001〜0.05mm程度とすることができる。なお、テープ部21とテープ部22の色を異なる状態にした場合は、厚さ一定絶縁テープ30は、無着色の透明又は半透明のものを用いることが好ましい。
(巻き角度と巻き形態)
次に、図8〜図10を参照して巻き角度と巻き形態について説明する。図8は、厚さ変化絶縁テープ20の形態例を示す構成図である。図8(A)は、厚い領域Aとなるテープ部22と薄い領域Bとなるテープ部21との境界線19が厚さ変化絶縁テープ20の長手方向Xに直交する形態例であり、図8(B)は、テープ部22とテープ部21との境界線19が厚さ変化絶縁テープ20の長手方向Xに対して所定の角度θ2になっている形態例である。このように、角度θ2は、長手方向Xに対して直角としてもよいし、それ以下の角度(つまり、厚い領域Aとなるテープ部22と薄い領域Bとなるテープ部21との境界線19が、厚さ変化絶縁テープ20の長手方向Xに対して斜めになるように形成された場合の角度)としてもよい。
角度θ2を直角とした場合は、図1(A)に示すように、薄い絶縁被覆2から厚い絶縁被覆3に変化する部分は、長さの短いテーパー部3aとなり、直径の変化が僅かな段差が生じる。一方、角度θ2を90°未満とした場合は、図1(B)に示すように、薄い絶縁被覆2から厚い絶縁被覆3に変化する部分は、長さの長いテーパー部3aとなり、角度θ2が小さくなるにしたがって、直径の変化が小さくなり、テーパーが緩やかになり、段差が解消される。なお、角度θ2をあまりに鋭角にすると、厚さ変化絶縁テープ20自体の作製が困難になるので、角度θ2の範囲は、10°〜90°程度の範囲とすることが望ましく、15°〜60°の範囲がさらに好ましい。
図9は、図8(B)に示す厚さ変化絶縁テープ20を導体1に対して所定の巻き角度θ1で巻く例である。図9(A)は、厚さ変化絶縁テープ20の境界線19の角度θ2よりも、厚さ変化絶縁テープ20の境界線19と導体1の長手方向Xとの角度θ3が小さくなる巻き方向で巻いた例である。一方、図9(B)は、厚さ変化絶縁テープ20の境界線19の角度θ2よりも、厚さ変化絶縁テープ20の境界線19と導体1の長手方向Xとの角度θ3が大きくなる巻き方向で巻いた例である。なお、θ1は、導体1の長手方向Xと、厚さ変化絶縁テープ20の長手方向との角度である。
図9に示す例では、図9(A)に示すようにθ2>θ3になる方向に巻いた場合の方が、図9(B)に示すようにθ2<θ3になる方向に巻いた場合よりも、厚さ変化テープ20の境界線19部分が巻かれる絶縁電線20の外径が急激に変化するのを減少させることができる。その結果、外径の変位が小さくなり、被覆厚さの変化を滑らかにすることができる。特に、厚さの変化の大きい厚さ変化絶縁テープ20を用いる場合は、絶縁電線10の外径の急激な変化を小さくすることができる点で有利である。なお、図9の例において、例えばθ1を20°とし、θ2を45°とした場合、図9(A)ではθ3は約25°となり、図9(B)ではθ3は約65°となる。θ3が65°の場合よりも25°の場合の方が、長手方向Xでの厚さ変化は境界線19に沿って変化するので、を徐々に変化させることができる。その結果、外径の急激な変化を減少させて外径の変化を滑らかにすることができる。なお、巻き角度θ1の範囲は、10°〜60°の範囲とすることが望ましく、15°〜40°の範囲がさらに好ましい。
なお、図10に示すように、角度θ3は0°であることが最も好ましい。すなわち、図8(B)に示す厚さ変化絶縁テープ20を導体1に対して所定の巻き角度θ1で巻く場合に、厚さ変化絶縁テープ20の境界線19の角度θ2と厚さ変化絶縁テープ20の巻き角度θ1とを同じにすることで、境界線19と導体1の長手方向Xとの角度θ3を0°にすることができる。厚さ変化絶縁テープ20を巻いた後の絶縁電線10の絶縁被覆の厚さは、境界線19に沿って変化する。こうすることで、長手方向Xでの絶縁電線10の外径変化を最も小さくすることができるので、外径変化による段差を減少させて外径の変化をより滑らかにすることができる。具体的には、図1(A)に示す形態よりも図1(B)に示す形態の方が好ましい。なお、図9及び図10のように、図8に示すテープを導体に対して巻き付ける際、用いる厚さ変化絶縁テープ20のテープ幅及び/又は角度θ1〜θ3を調整することで、テーパー比を適宜設定することができる。
(第1実施形態)
図4に示す第1実施形態の絶縁電線10Aは、導体1の外周に厚さ変化絶縁テープ20が1/2ラップで巻かれ、薄い絶縁被覆2と厚い絶縁被覆3とが繰り返されている形態である。なお、図11(A)は、厚さ変化絶縁テープ20を1/2ラップで巻いた形態である絶縁電線10Aの外観図である。図中、実線は厚さ変化絶縁テープ20の縁を示し、点線は厚さ変化絶縁テープ20の同一テープ内での段差を示している。
厚さ変化絶縁テープ20のテープ部21とテープ部22が導体1に対して巻回されることで、薄い絶縁被覆2と厚い絶縁被覆3を構成する。このとき、図4に示すように厚さ変化絶縁テープ20の縁部分が切り替わる部分ではわずかながら段差が生じている。
このような構成において、厚い絶縁被覆3を構成するテープ部22を着色することで、図11(A)の絶縁被覆3の部分を着色、絶縁被覆2の部分を非着色とすることができ、絶縁被覆2,3の視認性を異ならせることができ、厚い絶縁被覆3の部分と薄い絶縁被覆2の部分を容易に識別することができる。
(第2実施形態)
図5に示す第2実施形態の絶縁電線10Bは、導体1の外周に厚さ変化絶縁テープ20が1/2ラップで巻かれ、その厚さ変化絶縁テープ20の外周にさらに厚さ一定絶縁テープ30が1/3ラップで巻かれ、薄い絶縁被覆2と厚い絶縁被覆3とが繰り返されている形態である。厚さ変化絶縁テープ20の巻き方向と厚さ一定絶縁テープ30の巻き方向は、同じでも逆でもよいが、逆方向が好ましい。逆方向とした場合は、絶縁被覆厚さを均一に且つ滑らかにすることができる。なお、符号31はラップ部であり、符号32は非ラップ部である。なお、図11(B)は、最外層に厚さ一定絶縁テープ30を1/3ラップで巻いた形態である絶縁電線10Bの外観図である。図中、実線は厚さ一定絶縁テープ30の縁を示し、点線は厚さ一定絶縁テープ30の同一テープ内での段差を示している。
厚さ一定絶縁テープ30厚さ変化絶縁テープ20の外周に巻回されることで、薄い絶縁被覆2と厚い絶縁被覆3を構成する。このとき、図5に示すように厚さ一定絶縁テープ30は下層の厚さ変化絶縁テープ20のテープ部21とテープ部22の段差の影響を受けるとともに、ラップ部31と非ラップ部32で段差が生じている。このような構成において、厚い絶縁被覆3を構成するテープ部22を着色し、厚さ一定絶縁テープ30を無着色の透明又は半透明のものを採用することで、図11(B)の絶縁被覆3の部分を着色、絶縁被覆2の部分を非着色とすることができる。これにより、絶縁被覆2,3の視認性を異ならせることができ、厚い絶縁被覆3の部分と薄い絶縁被覆2の部分を容易に識別することができる。
(第3実施形態)
図6に示す第3実施形態の絶縁電線10Cは、導体1の外周に厚さ変化絶縁テープ20Aが1/2ラップで巻かれ、その厚さ変化絶縁テープ20Aの外周にさらに他の厚さ変化絶縁テープ20Bが1/3ラップで巻かれ、厚い絶縁被覆3と薄い絶縁被覆2とが繰り返されている形態である。この場合において、図6に示すように、他の厚さ変化絶縁テープ20Bが有する厚い領域Aが、既に形成された厚い絶縁被覆3の上に重なるように重ね巻きされている。こうすることにより、厚い絶縁被覆3をさらに厚くすることができる。この第3実施形態のように、複数の厚さ変化絶縁テープ20(20A,20B)が巻かれて厚い絶縁被覆3をさらに厚くすることができ、絶縁耐圧を高めた絶縁電線10とすることができる。
なお、厚い絶縁被覆3は、主に厚さ変化絶縁テープ20のテープ部22が構成するが、図6に示すα部分のように、厚さ変化絶縁テープ20(20B)のテープ部21が一部を構成する場合もある。つまり、厚い絶縁被覆3は厚さ変化絶縁テープ20のテープ部22のみで構成される必要はなく、一部にテープ部21が含まれていてもよい。また、同様に薄い絶縁被覆2は厚さ変化絶縁テープ20のテープ部21のみで構成される必要はなく、一部にテープ部22が含まれていてもよい。
(第4実施形態)
図7に示す第4実施形態の絶縁電線10Dは、導体1の外周に厚さ変化絶縁テープ20が2/3ラップで巻かれ、その厚さ変化絶縁テープ20の外周にさらに厚さ一定絶縁テープ30が1/3ラップで巻かれ、薄い絶縁被覆2と厚い絶縁被覆3とが繰り返されている形態である。厚さ変化絶縁テープ20が2/3ラップで巻かれることにより、3重巻きで重ね巻きされて形成される。こうすることにより、より厚い絶縁被覆3を形成することができる。重ね巻きは、4重巻き以上に重ねを多くすることが可能であるが、最大2/3ラップまでであれば、特に厚い絶縁被覆3で生じる巻き緩みや巻きずれが生じにくくすることができ、安定して製造を行うことができることから、3重巻き以下であることが好ましい。なお、2/3ラップは、厚さ変化絶縁テープ20及び/又は厚さ一定絶縁テープ30を2/3ずつ重ねながら巻き回すので、最終的には3重になる。
(その他の構成)
絶縁電線10の最外周には、押出樹脂からなる絶縁外被(図示しない)が必要に応じて設けられていてもよい。この絶縁外被は、図1に示す絶縁電線10の外周に設けられ、絶縁性があればその材質は特に限定されない。絶縁外被の構成樹脂としては、樹脂押出に適用されている種々のものを使用することができ、例えばPFA、ETFE、FEP等のフッ素系樹脂であってもよいし、塩化ビニル樹脂であってもよいし、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂であってもよいし、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂であってもよい。絶縁外被の厚さは、例えば0.05〜1.0mm程度の範囲内とすることができる。なお、絶縁被覆2,3の識別性を異なる状態にしている場合には、押出樹脂は無着色の透明又は半透明の材料を用いることが好ましい。
[コイル]
図12は、本発明に係るコイル40の構成展開図である。コイル40は、上記した本発明に係る絶縁電線10を巻いて得られるものであって、電圧が高くなって部分放電が発生しやすい部位における絶縁電線10の絶縁被覆3が厚く、電圧が高くならず部分放電が発生しづらい部位における絶縁電線10の絶縁被覆2が薄い、ことを特徴とする。
こうしたコイル40は、部分放電が発生しやすい部位における絶縁電線の絶縁被覆3が厚いので、例えば渡り部での部分放電開始電圧を上昇させることができ、部分放電が発生しづらい部位における絶縁電線の絶縁被覆2が薄いので、占積率を悪化させずに高めることができる。それらの部位2,3が任意の間隔で繰り返し設けられているので、例えば三相誘導モータ用のコイルとして好ましく適用した場合、モータのスロット導体部では薄い絶縁被覆2とし、モータのスロット導体部を接続する渡り部の高電圧が印加される部位では厚い絶縁被覆3とすることができる。
図12は、三相誘導モータ用として用いた場合のコイル40の構成展開図である。その構成展開図では、円周導線部E1〜E9と、直線導線部PS1〜PS10と、円周導線部前部E1M〜E9Mと、段差未成形部KA1〜KA9と、円周導線部後部E1N〜E9Nと、曲げ端部SS1,SS2とで構成されている。この場合において、絶縁電線10の薄い絶縁被覆2は、直線導線部PS1〜PS10に配置される。一方、絶縁電線10の厚い絶縁被覆3は、円周導線部E1〜E9に配置される。
こうすることにより、固定子スロット導体部に配置される絶縁電線を相電圧の印加に耐えうる薄い絶縁被覆2とすることで、コイル巻き線の占積率を高めることができる。また、三相誘導モータの場合、固定子スロット導体部にはそれぞれの相電圧が印加されることから、固定子スロット導体部を接続する渡り部は、他の相の渡り部と近づいたり接触したりし、渡り部には他の相の相間電圧、具体的には線間電圧(相電圧の√3倍)が印加されることになる。その結果、渡り部で部分放電が発生しやすいが、線間電圧が印加される固定子スロット導体部を接続する渡り部を厚い絶縁被覆3とすることで、渡り部の部分放電開始電圧を上昇させることができる。
このとき、各配置に対応するように絶縁電線10の薄い絶縁被覆2と絶縁電線10の厚い絶縁被覆3の視認性が異なるように構成されていることで、絶縁被覆2,3をそれぞれ明確に判別ができ、配置作業性が向上する。
実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、当業者は本発明の範囲内で種々の変更、修正及び改変を行い得る。
[実施例1]
実施例1の絶縁電線は、図4に示す第1実施形態の絶縁電線10Aであり、直径1.0mmの銅線の外周に、図3(A)に示す厚さ変化絶縁テープ20を巻いた絶縁電線10Aである。ここでは、絶縁電線10Aのテープ部22を着色する構成とする。
厚さ変化絶縁テープ20は、厚さ12μmの基材テープ23に、厚さ25μmで長さ65mmの貼り合わせテープ24を厚さ2μmの着色された接着層25を介して40mm間隔で貼り合わせたものである。厚さ変化絶縁テープ20の貼り合わせテープ面側S1の主面F1には接着層26が設けられている。その厚さ変化絶縁テープ20は、貼り合わせテープ面側S1を導体1側にして導体1にハーフラップ(1/2ラップ)で巻き付けられる。
得られた絶縁電線10Aにおいて、薄い絶縁被覆2となるテープ部21は、接着層26を含む合計平均厚さ23μmであり、厚い絶縁被覆3となる着色されたテープ部22は、着色された接着層25と接着層26を含む合計平均厚さ62μmである。得られた絶縁電線10Aは、絶縁被覆が厚い部分の平均直径は1.12mmであり、絶縁被覆が薄い部分の平均直径は1.05mmである。厚さと平均直径を表1に示す。貼り合わせテープ面側S1の凸状部を内側にして導体1に巻きまわすことにより、絶縁電線10Aの表面が滑らかな面になるので、コイルに巻き付けて使用する場合により好ましいといえる。このとき、絶縁電線10Aの厚い絶縁被覆3の部分と薄い絶縁被覆2の部分の平均直径差が0.07mmであるため、視覚的に絶縁被覆2,3の識別をすることが困難となるが、本実施例のように厚い絶縁被覆3が着色されることによって絶縁被覆2,3のそれぞれの視認性が異なることで、厚い絶縁被覆3の部分と薄い絶縁被覆2の部分を容易に識別することができる。
[実施例2]
実施例2の絶縁電線は、図5に示す第2実施形態の絶縁電線10Bであり、直径1.0mmの銅線の外周に、図3(A)に示す厚さ変化絶縁テープ20と、厚さ一定絶縁テープ30とを巻いた絶縁電線10Bである。ここでは、絶縁電線10Bのテープ部22を着色する構成とする。
厚さ変化絶縁テープ20は、厚さ12μmの基材テープ23に、厚さ25μmで長さ65mmの着色された貼り合わせテープ24を厚さ2μmの着色された接着層25を介して40mm間隔で貼り合わせたものである。厚さ変化絶縁テープ20の基材テープの平面側S2の主面S2には接着層26が設けられている。その厚さ変化絶縁テープ20は、貼り合わせテープ面側S1側を導体1側にして導体1にハーフラップ(1/2ラップ)で2重に巻き付けられる。厚さ一定絶縁テープ30は、厚さ9μmのテープに、厚さ2μmの接着層が設けられた透明なものである。この厚さ一定絶縁テープ30は、接着層の側を内側にして1/3ラップで、厚さ変化絶縁テープ20とは逆巻きで巻き付けられる。
得られた絶縁電線10Bにおいて、薄い絶縁被覆2となるテープ部21は、接着層26を含む合計平均厚さ40μmであり、着色された厚い絶縁被覆3となるテープ部22は、着色された接着層を含む合計平均厚さ78μmである。得られた絶縁電線10Bは、絶縁被覆が厚い部分の平均直径は1.16mmであり、絶縁被覆が薄い部分の平均直径は1.08mmである。厚さと平均直径を表1に示す。このとき、透明な厚さ一定絶縁テープ30を通して、厚い絶縁被覆3となる着色されたテープ部22の色を識別できる。厚い絶縁被覆3が着色されることによって絶縁被覆2,3のそれぞれの視認性が異なることで、厚い絶縁被覆3の部分と薄い絶縁被覆2の部分を容易に識別することができる。
[実施例3]
実施例3の絶縁電線は、図6の第3実施形態の絶縁電線10Cであり、直径1.0mmの銅線の外周に、図3(A)に示す厚さ変化絶縁テープ20を巻いた絶縁電線10Cである。ここでは、絶縁電線10Cのテープ部22を着色する構成とする。
厚さ変化絶縁テープ20は、厚さ12μmの基材テープ23に、厚さ25μmで長さ65mmの着色された貼り合わせテープ24を厚さ2μmの着色された接着層25を介して40mm間隔で貼り合わせたものである。最初に巻く厚さ変化絶縁テープ20Aは、基材テープの平面側S2に接着層26が設けられている。その上に巻く厚さ変化絶縁テープ20Bは、貼り合わせテープ面側S1に接着層26が設けられている。その厚さ変化絶縁テープ20Aは、基材テープ23側を導体1側にして導体1にハーフラップ(1/2ラップ)で2重に巻き付けられる。その上に逆方向に巻く厚さ変化絶縁テープ20Bは、貼り合わせテープ面側S1を導体1側にして導体1に1/3ラップで厚さ変化絶縁テープ20Aの逆巻きで巻き付けられる。
得られた絶縁電線10Cにおいて、薄い絶縁被覆2となるテープ部21は、接着層を含む合計平均厚さ43μmであり、厚い絶縁被覆3となる着色されたテープ部22は、接着層を含む合計平均厚さ113μmである。得られた絶縁電線10Cは、絶縁被覆が厚い部分の平均直径は1.23mmであり、絶縁被覆が薄い部分の平均直径は1.09mmである。厚さと平均直径を表1に示す。このとき、テープ部22が着色されていることにより厚い絶縁被覆3部分を識別することができ、厚い絶縁被覆3の部分と薄い絶縁被覆2の部分を容易に識別することができる。
[実施例4]
実施例4の絶縁電線10Dは、図7に示す第4実施形態の絶縁電線10Dであり、直径1.0mmの銅線の外周に、厚さ変化絶縁テープ20と厚さ一定絶縁テープ30とを巻いた絶縁電線10Dである。ここでは、絶縁電線10Dのテープ部22を着色する構成とする。
厚さ変化絶縁テープ20は、厚さ12μmの基材テープ23に、厚さ25μmで長さ65mmの着色された貼り合わせテープ24を厚さ2μmの着色された接着層25を介して40mm間隔で貼り合わせたものである。厚さ変化絶縁テープ20の基材テープの平面側S2には接着層26が設けられている。その厚さ変化絶縁テープ20は、基材テープ23側を導体1側にして導体1に2/3ラップで3重に巻き付けられる。厚さ一定絶縁テープ30は、厚さ9μmのテープに、厚さ2μmの接着層が設けられたものである。この厚さ一定絶縁テープ30は、接着層の側を内側にして1/3ラップで、厚さ変化絶縁テープ20の逆巻きで巻き付けられる。
得られた絶縁電線10Dにおいて、薄い絶縁被覆2となるテープ部21は、接着層を含む合計平均厚さ61μmであり、厚い絶縁被覆3となる着色されたテープ部22は、接着層を含む合計平均厚さ133μmである。得られた絶縁電線10Dは、絶縁被覆が厚い部分の平均直径は1.27mmであり、絶縁被覆が薄い部分の平均直径は1.12mmである。厚さと平均直径を表1に示す。このとき、透明な厚さ一定絶縁テープ30を通して、厚い絶縁被覆3となる着色されたテープ部22を識別でき、厚い絶縁被覆3の部分と薄い絶縁被覆2の部分を容易に識別することができる。
[実施例5]
実施例5の絶縁電線は、実施例3と同様の図6に示す第3実施形態の絶縁電線10Cと同様であるが、実施例5では厚さ変化絶縁テープ20を実施例3よりも薄くしている。その平均厚さと平均直径を表1に示した。
[実施例6]
実施例6の絶縁電線は、実施例1と同様の図4に示す第1実施形態の絶縁電線10Aを作製した後、その外周に、ETFE樹脂からなる押し出し樹脂層を絶縁外被として設けた。その平均厚さと平均直径を表1に示した。
[実施例7]
実施例7の絶縁電線は、実施例2と同様の図5に示す第2実施形態の絶縁電線10Bであるが、使用した厚さ変化絶縁テープ20として、図3(B)に示すいわゆるサンドイッチ構造の厚さ変化絶縁テープ20を用いた。ここでは、絶縁電線10Bのテープ部22を着色する構成とする。
このサンドイッチ構造の厚さ変化絶縁テープ20は、厚さ6μmの基材テープ23とその基材テープ23上に厚さ2μmの着色された接着層25を介して貼り合わされた厚さ25μmの着色された貼り合わせテープ24と、その貼り合わせテープ24を厚さ2μmの接着層25aを介して全体を覆う厚さ6μmのカバーテープ27とで構成されている。厚さ一定絶縁テープ30は、厚さ9μmのテープに、厚さ2μmの接着層が設けられた透明なものである。この厚さ一定絶縁テープ30は、接着層の側を内側にして1/3ラップで、厚さ変化絶縁テープ20とは逆巻きで巻き付けられる。
この絶縁電線は、薄い部分が合計平均厚さ43μmであり、厚い部分が合計平均厚さ81μmであった。その厚さと平均直径を表1に示した。このとき、透明な厚さ一定絶縁テープ30を通して、厚い絶縁被覆3となる着色されたテープ部22の色を識別できる。これにより、厚い絶縁被覆3の部分と薄い絶縁被覆2の部分を容易に識別することができる。
[比較例1,2]
比較例1は、絶縁被膜厚が0.04mmのワニスの焼付け被膜のエナメル線である。比較例2は、実施例2で用いたのと同じ厚さ一定絶縁テープ30を2つ用い、それぞれを逆方向に、1/2ラップで巻いた。厚さと外径を表1に示す。
[部分放電開始電圧の測定]
実施例1〜7及び比較例1,2の絶縁電線について、部分放電電圧を測定した。サンプルは、JIS C3216−5の2個撚り形状とし、部分放電電圧の測定は、IEC60034−18に則り、アドフォクス(株)製のXT−350PB39bにて測定した。その結果を表1に示した。
Figure 2021141303
[評価結果]
実施例1の絶縁電線において、絶縁被覆の薄い部分は比較例1,2の絶縁電線の被覆よりも薄く、絶縁被覆の厚い部分は比較例1,2の絶縁電線の被覆の約1.5倍であり、部分放電開始電圧は比較例1に対して35%上昇した。実施例2の絶縁電線において、絶縁被覆の薄い部分は比較例1,2の絶縁電線の被覆と同等であり、絶縁被覆の厚い部分は比較例1,2の絶縁電線の被覆の約2倍であり、部分放電開始電圧は比較例1に対して53%上昇した。実施例3の絶縁電線において、絶縁被覆の薄い部分は比較例1,2の絶縁電線の被覆とほぼ同等であり、絶縁被覆の厚い部分は比較例1,2の絶縁電線の被覆の約2.8倍であり、部分放電開始電圧は比較例1に対して87%上昇した。実施例4の絶縁電線において、絶縁被覆の薄い部分は比較例1,2の絶縁電線の被覆の約1.5倍であり、絶縁被覆の厚い部分は比較例1,2の絶縁電線の被覆の約3.3倍であり、部分放電開始電圧は比較例1に対して135%上昇した。実施例5の絶縁電線において、絶縁被覆の薄い部分は比較例1,2の絶縁電線の被覆の約0.87倍であり、絶縁被覆の厚い部分は比較例1,2の絶縁電線の被覆の約1.5倍であり、部分放電開始電圧は比較例1に対して35%上昇した。実施例6の絶縁電線において、絶縁被覆の薄い部分は比較例1,2の絶縁電線の被覆の約1.8倍であり、絶縁被覆の厚い部分は比較例1,2の絶縁電線の被覆の約2.5倍であり、部分放電開始電圧は比較例1に対して73%上昇した。実施例7の絶縁電線において、絶縁被覆の薄い部分は比較例1,2の絶縁電線の被覆とほぼ同等であり、絶縁被覆の厚い部分は比較例1,2の絶縁電線の被覆の約2倍であり、部分放電開始電圧は比較例1に対して54%上昇した。
一方、比較例2の絶縁電線の被覆厚は、一般的なテープ巻き絶縁電線であり、比較例1の絶縁電線である0.04mm程度のワニスの焼付け被膜のエナメル線とほぼ同じである。比較例2の絶縁電線は、比較例1の絶縁電線と比べ、部分放電開始電圧は20%ほど上昇した。
以上のように、絶縁被覆の厚い部分の部分放電開始電圧は比較例1,2に対し、実施例1〜7は向上していることがわかる。この厚い部分を、例えば、モータの固定子スロット導体部を接続する「渡り部」に採用することで、部分放電開始電圧を上昇させることができる。特に、実施例のように導体の断面サイズが、1.0mmφ程度の細線を用いたコイルでは、絶縁被覆の導体に対する密着性やコイルの渡り部に対応するように絶縁被覆の厚い部分の位置決めの精度を高くする必要がある。このような場合において、本発明の絶縁電線は、その絶縁被覆の厚みの違いが所定の間隔で繰り返し形成しているため、コイル形成時における工程を単純化することができる。
1 導体
2 薄い絶縁被覆
3 厚い絶縁被覆
3a テーパー部
3b 本体部
10,10A〜10D 絶縁電線
19 厚い領域と薄い領域との境界線
20,20A,20B 厚さ変化絶縁テープ
21 薄い絶縁被覆となるテープ部(薄い領域)
22 厚い絶縁被覆となるテープ部(厚い領域)
23 基材テープ
24 貼り合わせテープ
25 着色された接着層
25a 接着層
26 接着層
27 カバーテープ
30 厚さ一定絶縁テープ
31 ラップ部
32 非ラップ部
A 厚い領域
B 薄い領域
S1 貼り合わせテープの面側
S2 基材テープの平面側
F1 基材テープの一方の主面
F2 基材テープの他方の主面
θ1 導体の長手方向に対する厚さ変化絶縁テープの巻き角度
θ2 厚さ変化絶縁テープの長手方向に対する厚い領域と薄い領域との境界線の角度
θ3 厚さ変化絶縁テープの境界線と導体の長手方向との角度
40 コイル構成
E1〜E9 円周導線部
PS1〜PS10 直線導線部
E1M〜E9M 円周導線部前部
KA1〜KA9 段差未成形部
E1N〜E9N 円周導線部後部
SS1,SS2 曲げ端部

Claims (14)

  1. 導体と、該導体の外周に設けられた絶縁被覆とを有するコイル用の絶縁電線であって、コイル形状に巻いたときに、電圧が高くなって部分放電が発生しやすい部位用の厚い絶縁被覆と、電圧が高くならずに部分放電が発生しづらい部位用の薄い絶縁被覆とで構成され、前記厚い絶縁被覆と前記薄い絶縁被覆とが任意の間隔で繰り返し設けられている、ことを特徴とする絶縁電線。
  2. 前記厚い絶縁被覆と前記薄い絶縁被覆は、厚い領域と薄い領域とを所定の間隔で有する厚さ変化絶縁テープが前記導体の外周に巻かれて形成されている、請求項1に記載の絶縁電線。
  3. 前記厚い絶縁被覆及び前記薄い絶縁被覆は、視認性が異なるよう構成されている、請求項1又は2に記載の絶縁電線。
  4. 前記厚さ変化絶縁テープは、基材テープと該基材テープの一方の主面上に貼り合わされた貼り合わせテープとで構成されている、又は、基材テープと該基材テープの一方の主面上に貼り合わされた貼り合わせテープと該貼り合わせテープを覆う形で該貼り合わせテープ上にさらに貼り合わされたカバーテープとで構成されている、請求項2又は3に記載の絶縁電線。
  5. 前記厚さ変化絶縁テープは前記基材テープの一方の主面上及び前記貼り合わせテープ上、又は前記基材テープの他方の主面上に形成された接着層をさらに有し、
    前記導体の外周に最初に巻かれている厚さ変化絶縁テープは、前記接着層を内側(導体側)又は外側にして巻かれており、さらにその上に設けられる他の厚さ変化絶縁テープは、前記貼り合わせテープ面側を内側にするとともに前記接着層を内側にして巻かれている、請求項4に記載の絶縁電線。
  6. 前記導体の外周に前記厚さ変化絶縁テープが巻かれ、該厚さ変化絶縁テープの外周にさらに他の厚さ変化絶縁テープ又は厚さ一定絶縁テープが重ねて巻かれ、前記厚い絶縁被覆と前記薄い絶縁被覆とが繰り返されている、請求項2〜5のいずれか1項に記載の絶縁電線。
  7. 前記厚さ変化絶縁テープが巻かれた上に、さらに他の厚さ変化絶縁テープが巻かれている場合において、前記他の厚さ変化絶縁テープが有する厚い領域が、既に形成された厚い絶縁被覆の上に重なるように重ね巻きされている、請求項6に記載の絶縁電線。
  8. 前記厚さ変化絶縁テープが巻かれた上に、さらに他の厚さ変化絶縁テープ又は厚さ一定絶縁テープが重ねて巻かれている場合において、前記他の厚さ変化絶縁テープ及び前記厚さ一定絶縁テープは、前記厚さ変化絶縁テープとの巻き方向を変えて重ね巻きされている、請求項5〜7のいずれか1項に記載の絶縁電線。
  9. 前記厚い絶縁被覆は、その両端部にテーパー部を有している、請求項1に記載の絶縁電線。
  10. 前記厚い絶縁被覆と前記薄い絶縁被覆は、厚い領域と薄い領域とを所定の間隔で有する厚さ変化絶縁テープが前記導体の外周に巻かれて形成されており、
    前記厚さ変化絶縁テープは、前記厚い領域と前記薄い領域との境界線が該厚さ変化絶縁テープの長手方向に対して斜めに形成されている、請求項9に記載の絶縁電線。
  11. 前記導体の長手方向に対する前記厚さ変化絶縁テープの巻き角度をθ1とし、前記厚さ変化絶縁テープの長手方向に対する前記厚い領域と前記薄い領域との境界線の角度をθ2とし、前記厚さ変化絶縁テープの前記境界線と前記導体の長手方向との角度をθ3としたとき、前記θ1が10°〜60°の範囲内であり、前記θ2が10°〜90°の範囲内である、前記θ2が前記θ3よりも大きくなる方向に巻かれている、請求項10に記載の絶縁被覆。
  12. 前記θ3が0°である、請求項11に記載の絶縁被覆。
  13. 絶縁外被として押出樹脂層がさらに設けられている、請求項1〜12のいずれか1項に記載の絶縁電線。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の絶縁電線を巻いて得られるコイルであって、電圧が高くなって部分放電が発生しやすい部位における前記絶縁電線の絶縁被覆が厚く、電圧が高くならず部分放電が発生しづらい部位における前記絶縁電線の絶縁被覆が薄い、ことを特徴とするコイル。


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