JP2021140801A - パラメータ値取得装置、対象装置動作システム、パラメータ値取得方法およびプログラム - Google Patents

パラメータ値取得装置、対象装置動作システム、パラメータ値取得方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザが、接合装置など対象装置が行う処理に関する専門的な知識を有していない場合でも、所望の処理結果を得られるように対象装置を設定可能なパラメータ値取得装置を提供する。【解決手段】パラメータ取得装置は、対象装置使用時の設定を示す設定パラメータ値、及び、前記対象装置使用時の条件に基づく条件パラメータ値の入力に対して評価指標値を出力する第一モデルを生成する第一モデル生成部と、前記第一モデル生成部が生成した第一モデルに対して前記条件パラメータ値を入力して、前記設定パラメータ値と前記評価指標値との関係を示す第二モデルを取得する第二モデル取得部と、前記第二モデル取得部が取得した第二モデルに基づいて、前記評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を取得するパラメータ値取得部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、パラメータ値取得装置、対象装置動作システム、パラメータ値取得方法およびプログラムに関する。
接合装置などの装置を動作させるための設定を行う技術が幾つか提案されている。
例えば特許文献1には、特定の溶接工程のための溶接パラメータを対話的に設定する接合装置が記載されている。この接合装置の制御装置は、「エネルギディレクタを有する圧縮溶接」、「剪断接合」などの溶接工程のリストを表示して、適当な溶接工程を選択するようユーザを促す。ユーザが溶接工程を選択すると、制御装置は、「溶接面積」、「溶接距離」など、選択された接続工程に応じた情報をさらに入力するよう促す。さらに制御装置は、使用される溶接機の種類を入力するよう促す。
要求された情報をユーザが入力すると、制御装置はルックアップテーブルを参照して溶接パラメータの初期値を設定する。そして制御装置は、設定された溶接パラメータで溶接を行って品質評価を入力するよう促す。ユーザが品質の問題を入力すると、制御装置は、問題を緩和する可能な動作項目について信頼度合いが設定された情報を参照して、是正効果の高い動作項目のパラメータを変更する。制御装置は、許容し得る溶接部がえられるか、いかなる変更によっても許容し得る溶接部が得られなくなるまで、品質評価の入力を受けてパラメータの変更を繰り返す。
特許第4138904号公報
特許文献1に記載の接合装置では、入力された情報に対する溶接パラメータの初期値のルックアップテーブル、及び、品質の問題を緩和する可能な動作項目の情報を予め制御装置に記憶させておく必要がある。これらルックアップテーブル及び情報を設定するためには、接合に関する専門的な知識が必要である。これに対し、ユーザが、接合装置による接合など対象装置(動作させる装置)が行う処理に関する専門的な知識を有していない場合でも、所望の処理結果を得られるように対象装置を設定可能であることが好ましい。
本発明は、ユーザが、接合装置など対象装置が行う処理に関する専門的な知識を有していない場合でも、所望の処理結果を得られるように対象装置を設定可能なパラメータ値取得装置、対象装置動作システム、パラメータ値取得方法およびプログラムを提供する。
本発明の一態様によれば、パラメータ値取得装置は、対象装置使用時の設定を示す設定パラメータ値、及び、前記対象装置使用時の条件に基づく条件パラメータ値の入力に対して評価指標値を出力する第一モデルを生成する第一モデル生成部と、前記第一モデル生成部が生成した第一モデルに対して前記条件パラメータ値を入力して、前記設定パラメータ値と前記評価指標値との関係を示す第二モデルを取得する第二モデル取得部と、前記第二モデル取得部が取得した第二モデルに基づいて、前記評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を取得するパラメータ値取得部と、を備え、前記条件パラメータ値は、前記対象装置による処理結果に影響する事項のうち、当該対象装置の使用に際して設定可能な事項以外の事項である。
本発明の一態様によれば、上述のパラメータ値取得装置において、前記設定パラメータ値は、当該対象装置の使用に際して設定可能な制御パラメータ値または当該対象装置が扱う部材もしくは材料に関する設定値のうち1つ以上の値を含む。
本発明の一態様によれば、パラメータ値取得装置は、対象装置使用時の設定を示す設定パラメータ値、及び、前記対象装置使用時の条件に基づく条件パラメータ値の入力に対して評価指標値の確率分布を出力する第一モデルを生成する第一モデル生成部と、前記第一モデル生成部が生成した第一モデルに対して前記条件パラメータ値を入力して、前記設定パラメータ値と前記評価指標値との関係を示す第二モデルを取得する第二モデル取得部と、前記第二モデル取得部が取得した第二モデルに基づいて、前記評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を取得するパラメータ値取得部と、を備える。
本発明の一態様によれば、上述のパラメータ値取得装置において、前記第二モデルが、前記設定パラメータ値と前記評価指標値の確率分布との関係を示す。
本発明の一態様によれば、上述のパラメータ値取得装置において、前記第一モデル生成部は、前記設定パラメータ値及び前記条件パラメータ値の入力に対して、ガウス過程回帰またはベイズ線形回帰を用いて前記評価指標値の確率分布を出力する前記第一モデルを生成する。
本発明の一態様によれば、上述のパラメータ値取得装置において、前記第一モデル生成部は、前記対象装置の物理モデルを用いて算出されるパラメータ値を前記条件パラメータ値に含む前記第一モデルを生成する。
本発明の一態様によれば、上述のパラメータ値取得装置において、前記第一モデル生成部は、前記第一モデルを機械学習で生成する場合の学習用データに含まれる物理量を前記物理モデルに適用して新たな物理量を算出し、算出した物理量のデータを前記条件パラメータ値として前記学習用データに追加する条件パラメータ値追加処理部を備える。
本発明の一態様によれば、上述のパラメータ値取得装置において、前記第二モデル取得部は、前記第一モデルから前記条件パラメータ値の個数だけ次元を減少させたモデルである前記第二モデルを取得する。
本発明の一態様によれば、上述のパラメータ値取得装置において、前記パラメータ値取得部は、前記評価指標値を目的変数とし、前記設定パラメータ値を説明変数とし、前記評価指標値について定められている条件を制約条件とする最適化問題を解くことで、設定パラメータ値を取得する。
本発明の一態様によれば、上述のパラメータ値取得装置において、前記設定パラメータ値、前記条件パラメータ値、及び、前記評価指標値が対応付けられた複数の学習用データのうち、これら複数の学習用データが示す傾向から所定条件以上乖離した学習用データを除外するノイズデータ除去処理を行うノイズデータ除去部を備え、前記第一モデル生成部は、前記ノイズデータ除去部によるノイズデータ除去処理後の学習用データを用いて前記第一モデルを生成する。
本発明の一態様によれば、上述のパラメータ値取得装置において、前記ノイズデータ除去部は、他の前記学習用データとの相関性が所定条件以上に低いデータを除外する。
本発明の一態様によれば、上述のパラメータ値取得装置において、前記第二モデル取得部は、前記設定パラメータ値及び前記条件パラメータ値と前記評価指標値との関係を示す応答曲面モデルを取得する。
本発明の一態様によれば、対象装置動作システムは、対象装置と、前記対象装置使用時の設定を示す設定パラメータ値を取得するパラメータ値取得装置と、を備えた対象装置作動システムであって、前記パラメータ値取得装置は、前記設定パラメータ値、及び、前記対象装置使用時の条件に基づく条件パラメータ値の入力に対して評価指標値を出力する第一モデルを生成する第一モデル生成部と、前記第一モデル生成部が生成した第一モデルに対して前記条件パラメータ値を入力して、前記設定パラメータ値と前記評価指標値との関係を示す第二モデルを取得する第二モデル取得部と、前記第二モデル取得部が取得した第二モデルに基づいて、前記評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を取得するパラメータ値取得部と、を備え、前記条件パラメータ値は、前記対象装置による処理結果に影響する事項のうち、当該対象装置の使用に際して設定可能な事項以外の事項であり、前記対象装置は、前記パラメータ値取得部が取得した設定パラメータ値に応じて動作する。
本発明の一態様によれば、対象装置動作システムは、対象装置と、前記対象装置使用時の設定を示す設定パラメータ値を取得するパラメータ値取得装置と、を備えた対象装置作動システムであって、前記パラメータ値取得装置は、前記設定パラメータ値、及び、前記対象装置使用時の条件に基づく条件パラメータ値の入力に対して評価指標値の確率分布を出力する第一モデルを生成する第一モデル生成部と、前記第一モデル生成部が生成した第一モデルに対して前記条件パラメータ値を入力して、前記設定パラメータ値と前記評価指標値との関係を示す第二モデルを取得する第二モデル取得部と、前記第二モデル取得部が取得した第二モデルに基づいて、前記評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を取得するパラメータ値取得部と、を備え、前記対象装置は、前記パラメータ値取得部が取得した設定パラメータ値に応じて動作する。
本発明の一態様によれば、パラメータ値取得方法は、対象装置使用時の設定を示す設定パラメータ値、及び、前記対象装置使用時の条件に基づく条件パラメータ値の入力に対して評価指標値を出力するモデルを生成するモデル生成ステップと、前記条件パラメータ値がある値をとる場合に、前記評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を、前記モデルに基づいて求め取得するパラメータ値取得ステップと、を含み、前記条件パラメータ値は、前記対象装置による処理結果に影響する事項のうち、当該対象装置の使用に際して設定可能な事項以外の事項であることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、上述のパラメータ値取得方法において、前記設定パラメータ値は、当該対象装置の使用に際して設定可能な制御パラメータ値または当該対象装置が扱う部材もしくは材料に関する設定値のうち1つ以上の値を含む。
本発明の一態様によれば、パラメータ値取得方法は、対象装置使用時の設定を示す設定パラメータ値、及び、前記対象装置使用時の条件に基づく条件パラメータ値の入力に対して評価指標値の確率分布を出力するモデルを生成するモデル生成ステップと、前記条件パラメータ値がある値をとる場合に、前記評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を、前記モデルに基づいて求め取得するパラメータ値取得ステップと、を含む。
本発明の一態様によれば、上述のパラメータ値取得方法において、前記モデル生成ステップは、前記設定パラメータ値及び前記条件パラメータ値の入力に対して、ガウス過程回帰またはベイズ線形回帰を用いて前記評価指標値の確率分布を出力するモデルを生成する。
本発明の一態様によれば、上述のパラメータ値取得方法において、前記モデル生成ステップは、前記対象装置の物理モデルを用いて算出されるパラメータ値を前記条件パラメータ値に含む前記モデルを生成する。
本発明の一態様によれば、上述のパラメータ値取得方法において、前記モデル生成ステップは、前記第一モデルを機械学習で生成する場合の学習用データに含まれる物理量を前記物理モデルに適用して新たな物理量を算出し、算出した物理量のデータを前記条件パラメータ値として前記学習用データに追加する条件パラメータ値追加処理ステップを含む。
本発明の一態様によれば、上述のパラメータ値取得方法において、前記パラメータ値取得ステップは、前記評価指標値を目的変数とし、前記設定パラメータ値を説明変数とし、前記評価指標値について定められている条件を制約条件とする最適化問題を解くことで、設定パラメータ値を取得する。
本発明の一態様によれば、プログラムは、コンピュータに、対象装置使用時の設定を示す設定パラメータ値、及び、前記対象装置使用時の条件に基づく条件パラメータ値の入力に対して評価指標値を出力するモデルを生成するモデル生成ステップと、前記条件パラメータ値がある値をとる場合に、前記評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を、前記モデルに基づいて求め取得するパラメータ値取得ステップと、を実行させるためのプログラムであって、前記条件パラメータ値は、前記対象装置による処理結果に影響する事項のうち、当該対象装置の使用に際して設定可能な事項以外の事項であることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、プログラムは、コンピュータに、対象装置使用時の設定を示す設定パラメータ値、及び、前記対象装置使用時の条件に基づく条件パラメータ値の入力に対して評価指標値の確率分布を出力するモデルを生成するモデル生成ステップと、前記条件パラメータ値がある値をとる場合に、前記評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を、前記モデルに基づいて求め取得するパラメータ値取得ステップと、を実行させる。
上記したパラメータ値取得装置、対象装置動作システム、パラメータ値取得方法およびプログラムによれば、ユーザが、接合装置など対象装置が行う処理に関する専門的な知識を有していない場合でも、所望の処理結果を得られるように対象装置を設定可能にすることができる。
本発明の実施形態に係る対象装置動作システムの機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態に係る接合装置及び接合装置を制御する制御装置の構成例を示す概略構成図である。 同実施形態に係るパラメータ値取得装置の機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態に係るノイズデータ除去部が除去する学習用データの例を示す図である。 同実施形態に係る第二モデルの例を示す図である。 同実施形態に係るパラメータ値取得部が取得する設定パラメータ値の例を示す図である。 同実施形態に係るパラメータ値取得装置が第一モデルを生成する処理手順の例を示すフローチャートである。 同実施形態に係るパラメータ値取得装置が設定パラメータ値を取得する処理手順の例を示すフローチャートである。 同実施形態のケース1における真値と推定値との関係を示す図である。 同実施形態のケース2における真値と推定値との関係を示す図である。 同実施形態のケース3における真値と推定値との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の実施形態に係る対象装置動作システムの機能構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように、対象装置動作システム1は、パラメータ値取得装置100と、制御装置200と、対象装置300とを備える。
対象装置動作システム1は、対象装置300使用時の設定を決定して対象装置300を動作させるシステムである。具体的には、パラメータ値取得装置100が対象装置300使用時の設定を決定する。対象装置300使用時の設定の対象は、対象装置300の使用に際して設定可能な事項、かつ、対象装置300による処理結果に影響する事項であればよい。対象装置300使用時の設定は、対象装置300の制御パラメータ値であってもよいし、対象装置300が扱う部材又は材料に関する設定であってもよい。以下では、対象装置300使用時の設定を示す値を設定パラメータ値と称する。
パラメータ値取得装置100が対象装置300使用時の設定を決定すると、制御装置200が、決定された設定に基づいて対象装置300を制御し動作させる。制御装置200と対象装置300とが1つの装置として構成されていてもよいし、別々の装置として構成されていてもよい。
制御装置200への設定パラメータ値の入力が自動で行われるようにしてもよい。例えば、パラメータ値取得装置100が制御装置200と通信を行って設定パラメータ値を制御装置200へ送信するようにしてもよい。あるいは、制御装置200への設定パラメータ値の入力が手動で行われるようにしてもよい。例えば、制御装置200が設定パラメータ値を画面に表示し、ユーザが表示を参照して設定パラメータ値を制御装置200に入力するようにしてもよい。
図1の線L111は、パラメータ値取得装置100が決定した設定パラメータ値の制御装置200への入力を示す。また、線L111は、制御装置200からパラメータ値取得装置100への学習用データの入力も示す。線L112は、制御装置200による対象装置300の制御を示す。
パラメータ値取得装置100は、対象装置300が動作した際に得られた学習用データに基づいて、設定パラメータ値及び条件パラメータ値の入力に対して評価指標値を出力するモデルを生成する。ここでいう条件パラメータ値は、例えば対象装置300使用時の気温など、対象装置300使用時の条件を示す値である。ここでの対象装置300使用時の条件は、対象装置300による処理結果に影響する事項のうち、対象装置300の使用に際して設定可能な事項以外の事項であればよい。ここでいう評価指標値は、対象装置300による処理結果を評価可能な指標値であればよい。
パラメータ値取得装置100は、例えばパソコン(Personal Computer;PC)又はワークステーション(Work Station;WS)などのコンピュータを用いて構成される。パラメータ値取得装置100と制御装置200とが1つの装置として構成されていてもよいし、別々の装置として構成されていてもよい。例えば、パラメータ値取得装置100と制御装置200とが1つのPLC(Programmable Logic Controller)を用いて構成されていてもよい。
以下では、設定パラメータ値及び条件パラメータ値の入力に対して評価指標値を出力するモデルを第一モデルと称する。
パラメータ値取得装置100が第一モデルの生成に用いる学習用データは、対象装置300の試運転にて得られたデータであってもよいし、対象装置300の実運用にて得られたデータであってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。
対象装置300使用時の設定を行う際、パラメータ値取得装置100は、対象装置300使用時の条件、及び、評価指標値に対する条件の入力を受ける。そして、対象装置300は、生成済みの第一モデルに対象装置300使用時の条件を入力して、設定パラメータ値の入力に対して評価指標値を出力するモデルを取得する。以下では、設定パラメータ値の入力に対して評価指標値を出力するモデルを第二モデルと称する。
パラメータ値取得装置100は、得られた第二モデルに基づいて、評価指標値に対する条件を満たす設定パラメータ値を取得する。
このように、第一モデル生成時には、パラメータ値取得装置100は、対象装置300が動作した際の学習用データを得られればよい。この学習用データは、対象装置300使用時に設定した設定パラメータ値、対象装置300使用時の条件の測定値、及び、評価指標値の測定値の組み合わせにて得られる。この点で、学習用データの生成に、対象装置300が行う処理に関する専門知識を必要としない。
また、パラメータ値取得装置100は、対象装置300使用時の設定の際には、対象装置300使用時の条件、及び、評価指標値に対する条件を得られればよい。対象装置300使用時の条件は、例えば気温を測定するなど、対象装置300使用時に該当事項の測定を行うことで得られる。また、評価指標値に対する条件は、例えば対象装置300が生成する製品に対する要求仕様など、対象装置300の使用目的に応じて決定される。この点で、対象装置300使用時の設定の入力データの生成にも、対象装置300が行う処理に関する専門知識を必要としない。
この点で、ユーザが、対象装置300が行う処理に関する専門的な知識を有していない場合でも、所望の処理結果を得られるように対象装置300を設定可能である。上述したように、対象装置300の設定が自動で行われるようにしてもよいし、手動で行われるようにしてもよい。
図2は、接合装置及び接合装置を制御する制御装置の構成例を示す概略構成図である。図2に示す制御装置201は、マッシュシーム制御部211と、加圧ローラ制御部212と、キャリッジルーム制御部213とを備える。接合装置301は、台板401と、支柱411と、支持フレーム412と、クランプ装置420と、キャリッジフレーム431と、支持ローラ432と、キャリッジフレーム駆動装置433と、電極輪441と、電極輪押圧装置442と、電極輪用モータ443と、電源装置444と、加圧ローラ451と、加圧ローラ押圧装置452とを備える。クランプ装置420は、クランプ部材421と、クランプ押圧装置422とを備える。
制御装置201は、制御装置200の例に該当する。接合装置301は、対象装置300の例に該当する。但し、対象装置300は接合装置に限らず、対象装置300使用に際して設定事項があるいろいろな装置とすることができる。
接合装置301は、マッシュシーム接合機(Mash Seam Welder)の例に該当する。マッシュシーム接合機は従来の接合機よりも設定要素が多く、専門知識を必要とせずに設定できることが特に望まれる。
台板401には、支持フレーム412が支柱411を介して固定されており、支持フレーム412にはクランプ装置420が設けられている。クランプ装置420では、クランプ部材421が接合対象である鋼鈑911及び912を上下から挟み、クランプ押圧装置422がクランプ部材421を鋼鈑911及び912に押し付ける。これによりクランプ装置420は、鋼鈑911及び912を把持して固定する。クランプ押圧装置422は、例えば油圧シリンダを用いて構成される。
また、台板401にはキャリッジフレーム431が載置されている。キャリッジフレーム431には支持ローラ432が回転可能に設けられており、キャリッジフレーム431は、キャリッジフレーム駆動装置433に駆動されて台板401上を移動する。キャリッジフレーム駆動装置433は、例えば油圧シリンダを用いて構成される。
キャリッジフレーム431には電極輪441及び加圧ローラ451が設けられており、キャリッジフレーム431の移動に伴って電極輪441及び加圧ローラ451も移動する。これにより、電極輪441及び加圧ローラ451は鋼鈑911及び912に対して相対的に移動する。
電極輪押圧装置442は、電極輪441が鋼鈑911と912との重なり部分を上下から挟んだ状態で、電極輪441を鋼鈑911と912との重なり部分に押し付ける。電極輪押圧装置442は、例えば油圧シリンダを用いて構成される。
電極輪用モータ443は、電極輪441を回転させる。電源装置444は、電極輪441が鋼鈑911と912との重なり部分を上下から挟んだ状態で、電極輪441から鋼鈑911と912との重なり部分に電流(溶接電流)を流す。
加圧ローラ押圧装置452は、加圧ローラ451が鋼鈑911と912との重なり部分を上下から挟んだ状態で、加圧ローラ451を鋼鈑911と912との重なり部分に押し付ける。これにより、加圧ローラ451が鋼鈑911と912との重なり部分を圧延する。
接合装置301が鋼鈑911及び912を接合する際、2枚の鋼鈑911の端部と912の端部とが重ね合わさった状態で、クランプ装置420のクランプ部材421が、これら鋼鈑911及び912を把持して固定する。鋼鈑911及び912は、重なり部分が電極輪441及び加圧ローラ451に挟まれる位置に固定されている。
電極輪441は、上記のように、鋼鈑911と912との重なり部分を上下から挟んだ状態で、電極輪押圧装置442によって鋼鈑911と912との重なり部分に押し付けられる。そして、電極輪441は、電極輪用モータ443に駆動されて回転し、また、電源装置444からの電流を鋼鈑911と912との重なり部分に流す。これにより、鋼鈑911と912との重なり部分が加熱されて溶接(マッシュシーム溶接、Mash Seam Welding)される。
そして、キャリッジフレーム駆動装置433がキャリッジフレーム431を駆動することで、上記のように電極輪441及び加圧ローラ451が鋼鈑911及び912に対して相対的に移動する。鋼鈑911及び912は、重なり部分の長手方向が電極輪441及び加圧ローラ451の移動方向になる向きに固定されており、電極輪441及び加圧ローラ451は、鋼鈑911と912との重なり部分を挟みながら移動する。
電極輪441は、鋼鈑911と912との重なり部分を長手方向に移動しながら重なり部分全体を溶接する。加圧ローラ451は、電極輪441による溶接個所を圧延する。
制御装置201は、接合装置301の各部を制御する。
マッシュシーム制御部211は、接合装置301によるマッシュシーム溶接の制御を行う。具体的には、マッシュシーム制御部211は、電極輪押圧装置442を制御して、電極輪441による鋼鈑911と912との重なり部分への押圧を調整する。また、マッシュシーム制御部211は、電極輪用モータ443を制御して電極輪441の回転数を調整する。また、マッシュシーム制御部211は、電源装置444からの電流値を制御する。
図2の線L211は、マッシュシーム制御部211が電源装置444を制御することを示している。線L212及びL215は、マッシュシーム制御部211が電極輪押圧装置442を制御することを示している。線L213及びL214は、マッシュシーム制御部211が電極輪用モータ443を制御することを示している。
加圧ローラ制御部212は、加圧ローラ押圧装置452を制御して、加圧ローラ451による鋼鈑911と912との重なり部分への押圧を調整する。これにより、加圧ローラ制御部212は、加圧ローラ451による鋼鈑911と912との溶接個所の圧延量を調整する。
線L221及びL222は、加圧ローラ制御部212が加圧ローラ押圧装置452を制御することを示している。
キャリッジルーム制御部213は、キャリッジフレーム駆動装置433を制御して、鋼鈑911及び912に対する電極輪441及び加圧ローラ451の相対速度を調整する。
線L231は、キャリッジルーム制御部213がキャリッジフレーム駆動装置433を制御することを示している。
制御装置201は、パラメータ値取得装置100が求めた設定パラメータ値に基づいて接合装置301を制御する。例えば、マッシュシーム制御部211は、パラメータ値取得装置100が求めた圧力目標値で電極輪441が鋼鈑911と912との重なり部分を挟むように電極輪押圧装置442を制御する。また、マッシュシーム制御部211は、パラメータ値取得装置100が求めた回転数目標値で電極輪441が回転するように電極輪用モータ443を制御する。さらに、マッシュシーム制御部211は、パラメータ値取得装置100が求めた電流目標値の電流を電極輪441から鋼鈑911と912との重なり部分に流すように電源装置444を制御する。加圧ローラ制御部212は、パラメータ値取得装置100が求めた圧力目標値で加圧ローラ451が鋼鈑911と912との重なり部分を挟むように加圧ローラ押圧装置452を制御する。キャリッジルーム制御部213は、パラメータ値取得装置100が求めた目標速度でキャリッジフレーム431を移動させるようキャリッジフレーム駆動装置433を制御する。
電極輪441が鋼鈑911と912との重なり部分を挟む圧力、電極輪441の回転数、電源装置444が電極輪から鋼鈑911と912との重なり部分に流す電流値、加圧ローラ451が鋼鈑911と912との重なり部分を挟む圧力、キャリッジフレーム431の移動速度は、いずれも設定パラメータ値の例に該当する。これらの値は制御装置201に設定可能である。
鋼鈑911と912との重ね代も設定パラメータの例に該当する。例えばユーザが、パラメータ値取得装置100が求めた重ね代だけ鋼鈑911と912とを重ね合わせてクランプ装置420にセットする。
条件パラメータ値の例としては、鋼鈑板厚、鋼鈑の強度、鋼鈑の組成など、部材又は材料に関する条件、かつ、調整が行われないものが挙げられる。一方、鋼鈑の重ね代は、部材又は材料に関する条件ではあるが、クランプ装置420へのセット時に調整が行われるので、上記のように設定パラメータの例に該当する。
条件パラメータ値の例として、温度、湿度など、接合装置301の周囲環境の条件も挙げられる。
図3は、パラメータ値取得装置100の機能構成を示す概略ブロック図である。図3に示すように、パラメータ値取得装置100は、入力部110と、出力部120と、記憶部180と、制御部190とを備える。制御部190は、条件パラメータ値追加処理部191と、ノイズデータ除去部192と、第一モデル生成部193と、第二モデル取得部194と、パラメータ値取得部195とを備える。
入力部110は、評価指標値生成のための学習用データなど、各種データの入力を受ける。入力部110の構成としていろいろな構成を用いることができる。例えば、入力部110が通信回路を備えて他の機器と通信を行ってデータを受信するようにしてもよい。あるいは、入力部110がUSB(Universal Serial Bus)ポートなど記憶デバイスの接続インタフェースを備え、記憶デバイスからデータを読み出すようにしてもよい。あるいは、入力部110がキーボード等の入力デバイスを備え、ユーザ操作によるデータ入力を受けるようにしてもよい。あるいは、入力部110がこれらのうち複数を組み合わせて構成されていてもよい。
出力部120は、対象装置300使用時にパラメータ値取得装置100が求めた設定パラメータ値など、各種データを出力する。出力部120の構成としていろいろな構成を用いることができる。例えば、出力部120が通信回路を備えて他の機器と通信を行ってデータを送信するようにしてもよい。あるいは、出力部120がUSBポートなど記憶デバイスの接続インタフェースを備え、記憶デバイスにデータを書き込むようにしてもよい。あるいは出力部120が、例えば液晶パネル又はLED(Light Emitting Diode)パネル等の表示画面を備えてデータを表示するようにしてもよい。
記憶部180は、パラメータ値取得装置100が備える記憶デバイスを用いて構成され、各種データを記憶する。
制御部190は、パラメータ値取得装置100の各部を制御して各種処理を行う。制御部190は、例えばパラメータ値取得装置100が備えるCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)が記憶部180からプログラムを読み出して実行することで構成される。
条件パラメータ値追加処理部191は、第一モデルの生成に用いられる学習用データに条件パラメータ値を追加する。
具体的には、学習用データに含まれる物理量と新たな物理量との関係を示す物理モデルを記憶部180が予め記憶しておく。ここでいう物理量は、条件パラメータ値にて示されていてもよいし、設定パラメータ値にて示されていてもよい。ここでいう新たな物理量は、入力部110が取得した学習用データに含まれていない物理量である。条件パラメータ値追加処理部191は、学習用データに含まれる物理量を物理モデルに適用して新たな物理量を算出し、算出した物理量のデータを条件パラメータ値として学習用データに追加する。
例えば、対象装置300が図2の接合装置である場合、条件パラメータ値追加処理部191が鋼鈑911及び912の単位面積当たりの入熱量を計算するようにしてもよい。条件パラメータ値追加処理部191は、得られた入熱量を条件パラメータ値として学習用データに追加する。
但し、条件パラメータ値追加処理部191はパラメータ値取得装置100に必須ではない。パラメータ値取得装置100が、入力部110が取得した学習用データに条件パラメータ値を追加せずに用いて第一モデルを生成するようにしてもよい。
ノイズデータ除去部192は、第一モデルの生成に用いられる学習用データのうちノイズデータを削除する。ここでいうノイズデータは、他の学習用データとの相関性が所定条件以上に低いデータである。例えば、ノイズデータ除去部192は、学習用データを近似する回帰平面を求め、得られた回帰平面から所定条件以上離れているデータを除去する。ノイズデータ除去部192が、回帰平面に代えて学習用データの近似式を求めるようにしてもよい。特に、ノイズデータ除去部192が取得する学習用データの近似式は平面を表す式に限らない。
図4は、ノイズデータ除去部192が除去する学習用データの例を示す図である。図4では、対象装置300が図2の接合装置301である場合の例を示している。図4のグラフの横軸は、電源装置444が電極輪441から鋼鈑911と912との重なり部分に流す電流の値を示す。縦軸は、鋼鈑911と912との接合強度を示す。接合強度として例えば引張強度を用いることができる。横軸の電流値は設定パラメータ値又は条件パラメータ値の例に該当する。縦軸の接合強度は評価指標値の例に該当する。
図4の各点は学習用データの例を示す。線L311は、学習用データを近似する回帰直性を示す。ノイズデータ除去部192は、回帰直線(線L311)から所定の距離以上離れているデータD11及びD12を除去する。
図及び説明を分かり易くするために図4ではノイズデータ除去部192が二次元のデータを扱う場合の例を示しているが、ノイズデータ除去部192が扱うデータは3次元以上のデータであってもよい。この場合、ノイズデータ除去部192は、学習用データの近似として回帰平面又は3次元以上の面を示す近似式を取得する。
但し、ノイズデータ除去部192はパラメータ値取得装置100に必須ではない。パラメータ値取得装置100(第一モデル生成部193)が、ノイズデータの除去が行われていない学習用データを用いて第一モデルを生成するようにしてもよい。
第一モデル生成部193は、第一モデルを生成する。上述したように、第一モデルは、設定パラメータ値及び条件パラメータ値の入力に対して評価指標値を出力するモデルである。例えば、第一モデル生成部193が、ランダムフォレスト(Random Forest)又はSVM(Support Vector Machine)など既存の機械学習法に学習用データを適用して第一モデルを生成するようにしてもよい。
あるいは、第一モデル生成部193が、機械学習法に加えて或いは代えて、予め与えられている物理モデル式を用いて第一モデルを生成するようにしてもよい。
また、第一モデル生成部193が、設定パラメータ値及び条件パラメータ値の入力に対して評価指標値の確率分布を出力するモデルを生成するようにしてもよい。例えば、第一モデル生成部193が機械学習法にガウス過程又はベイズ線形回帰を用いて、評価指標値の平均及び分散を出力するようにしてもよい。
第二モデル取得部194は、第一モデルに対して条件パラメータ値を入力して第二モデルを取得する。第二モデルは、第一モデルに条件パラメータ値を入力することで、第一モデルから条件パラメータの数だけ次元を減少させたモデルである。上述したように、第二モデルは、設定パラメータ値と評価指標値との関係を示す。
図5は、第二モデルの例を示す図である。図5では、対象装置300が図2の接合装置301である場合の例を示している。図5に示す3次元直交座標の座標軸は、電源装置444が電極輪441から鋼鈑911と912との重なり部分に流す電流の値、鋼鈑911と912との重ね代、及び、鋼鈑911と912との接合強度を示す。これらの座標軸の電流値及び重ね代は、いずれも設定パラメータ値の例に該当する。接合強度は評価指標値の例に該当する。
図5の例では第二モデルが応答曲面モデルで得られており、一組の電流値及び重ね代の入力に対して接合強度の値を1つ出力する。すなわち、この第二モデルは、電流値及び重ね代の組み合わせを接合強度に多対一に射影する。例えば、第一モデル生成部193が応答曲面法を用いて第一モデルを応答曲面モデルにて生成することで、第二モデル取得部194は第二モデルを応答曲面モデルにて取得する。
図及び説明を分かり易くするために図5では第二モデルが3次元のモデルである場合の例を示しているが、第二モデル取得部194が取得する第二モデルは3次元のモデルに限らない。第二モデル取得部194が取得する第二モデルは4次元以上のモデルであってもよいし、2次元のモデルであってもよい。特に、第二モデルへの入力となる設定パラメータ値及の数が3つ以上であってもよい。
第二モデル取得部194が取得する第二モデルは、設定パラメータ値の入力に対して評価指標値を出力するモデルであればよく、応答曲面モデルに限らない。
第一モデル生成部193が設定パラメータ値及び条件パラメータ値の入力に対して評価指標値の確率分布を出力する第一モデルを生成する場合、第二モデル取得部194は、設定パラメータ値の入力に対して評価指標値の確率分布を出力する第二モデルを取得する。
この場合、第二モデル取得部194が評価指標値を安全側に算出することで、一組の設定パラメータ値の入力に対して評価指標値の値を1つ出力する第二モデルを取得するようにしてもよい。
例えば、接合強度が大きいことが好ましい場合、第二モデル取得部194は、設定パラメータ値の組み合わせ毎に接合強度の平均値から接合強度の分散の3倍(3σ)を減算した接合強度を算出する。そして、第二モデル取得部194は、算出した接合強度を用いて第二モデルを生成する。この第二モデルに示される設定パラメータ値に基づいて制御装置200が対象装置300を制御した場合、99.7%以上の確率で、この第二モデルに示される接合強度以上の接合強度を得られる。
パラメータ値取得部195は、第二モデル取得部194が取得した第二モデルに基づいて、評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を取得する。例えば、パラメータ値取得部195は、評価指標を目的変数とし、設定パラメータを説明変数とし、評価指標値について定められている条件を制約条件とする最適化問題を解くことで、設定パラメータ値を取得する。パラメータ値取得部195がこの最適化問題を解くアルゴリズムとして、既存の最適化アルゴリズムを用いることができる。
図6は、パラメータ値取得部195が取得する設定パラメータ値の例を示す図である。図6では、図5の第二モデルを等高線を用いて示している。図6のグラフの横軸は、鋼鈑911と912との重ね代を示す。縦軸は、電源装置444が電極輪441から鋼鈑911と912との重なり部分に流す電流の値を示す。等高線は接合強度を示す。
横軸の重ね代及び縦軸の電流値は、いずれも設定パラメータ値の例に該当する。等高線で示される接合強度は評価指標値の例に該当する。
領域A11は、必要とされる接合強度以上に大きい接合強度を得られる領域である。接合強強度が必要とされる接合強度以上に大きいことは、評価指標値について定められている条件の例に該当する。
図6の例では、パラメータ値取得部195は、評価指標値について定められている条件に加えて、重ね代について定められている条件、及び、電流値について定められている条件も取得し、これらの条件を全て満たす設定パラメータ値の領域を選択している。領域A12は、鋼鈑911と912との重ね代が予定範囲内となる領域である。領域A13は、領域A11及び領域A12のいずれにも含まれる領域のうち、さらに電流値が所定の電流値以下である領域である。パラメータ値取得部195は、評価指標値の条件、重ね代の条件、及び、電流値の条件を満たす領域A13を選択する。
制御装置200が、パラメータ値取得部195が取得した設定パラメータ値に基づいて対象装置300を制御することで、対象装置300は、定められた条件を満たす動作をすることができる。
設定パラメータ値の条件が示されている場合、パラメータ値取得部195が、評価指標値について定められている条件に加えて、設定パラメータ値について定められている条件も制約条件として最適化問題を解くようにしてもよい。
また、設定パラメータ値の条件が示されている場合、パラメータ値取得部195が、示されている条件の範囲内のみを検索して設定パラメータ値を取得するようにしてもよい。例えば、パラメータ値取得部195が、領域12の範囲内のみを探索して評価指標値の条件及び電流値の条件を満たす設定パラメータ値を取得するようにしてもよい。これにより、パラメータ値取得部195の負荷が軽減され、また、パラメータ値取得部195がより速く設定パラメータ値を取得することが期待される。ユーザの経験上、適切な設定パラメータ値の範囲がわかっている場合も、パラメータ値取得部195がその範囲内のみを探索して設定パラメータ値を取得するようにしてもよい。
パラメータ値取得部195が、領域A13のように設定パラメータ値の範囲を取得するようにしてもよい。この場合、出力部120が、例えば図6のグラフのように設定パラメータ値の範囲を図示するなど、設定パラメータ値の範囲を表示するようにしてもよい。
あるいは、パラメータ値取得部195が、領域A13の中から設定パラメータ値の組み合わせを1組選択するなど、1組の設定パラメータ値を取得するようにしてもよい。この場合、出力部120が、パラメータ値取得部195が選択した設定パラメータ値を表示するようにしてもよいし、これらの設定パラメータ値を制御装置200へ送信するようにしてもよい。
次に、図7及び図8を参照してパラメータ値取得装置100の動作について説明する。
図7は、パラメータ値取得装置100が第一モデルを生成する処理手順の例を示すフローチャートである。
図7の処理で、入力部110が学習用データを取得する(ステップS101)。上述したように、ここでの学習用データは、対象装置300の動作時に得られた設定パラメータ値、条件パラメータ値、及び、評価指標値の組み合わせである。第一モデル生成時に入力部110が、複数の学習用データを纏めて取得するようにしてもよい。あるいは、対象装置300が動作する毎に入力部110が学習用データを取得して記憶部180に記憶させておくようにしてもよい。
次に、制御部190は、得られた学習用データのうち、評価指標値を特定することで、評価指標値と他のデータとを区別する(ステップS102)。例えば、制御部190は、学習用データに含まれる接合強度を評価指標値として特定するなど、予め定められているデータを評価指標値として特定するようにしてもよい。あるいは、学習用データ中で評価指標値にタグが付されるなど、評価指標値が他のデータと区別して示されていてもよい。
次に、条件パラメータ値追加処理部191は、学習用データに条件パラメータ値を追加する(ステップS103)。上述したように、条件パラメータ値追加処理部191は、学習用データに含まれる物理量を物理モデルに適用して新たな物理量を算出し、算出した物理量のデータを条件パラメータ値として学習用データに追加する。
但し、ステップS103の処理は必須ではない。パラメータ値取得装置100が、ステップS102の処理の後、ステップS103の処理を行わずにステップS104の処理を行うようにしてもよい。
次に、ノイズデータ除去部192は、学習用データからノイズデータを削除する(ステップS104)。上述したように、ノイズデータ除去部192は学習用データの回帰面又は近似式など学習用データの近似を求め、得られた近似から所定条件以上離れている学習用データを除去する。
但し、ステップS104の処理は必須ではない。パラメータ値取得装置100が、ステップS103の処理の後、ステップS104の処理を行わずにステップS105の処理を行うようにしてもよい。あるいは、パラメータ値取得装置100が、ステップS102の処理の後、ステップS103の処理及びステップS104の処理のいずれも行わずにステップS105の処理を行うようにしてもよい。
次に、第一モデル生成部193は、第一モデルを生成する(ステップS105)。上述したように、第一モデル生成部193が、設定パラメータ値及び条件パラメータ値の入力に対して評価指標値を1つの値で取得する出力する第一モデルを生成するようにしてもよいし、評価指標値の確率分布を出力する第一モデルを生成するようにしてもよい。
ステップS105の後、図7の処理を終了する。
図8は、パラメータ値取得装置100が設定パラメータ値を取得する処理手順の例を示すフローチャートである。
図8の処理で、入力部110は、条件パラメータ値を取得する(ステップS201)。ステップS201で入力部110が取得する条件パラメータ値は、パラメータ値取得装置100が取得する設定パラメータ値を用いて制御装置200が対象装置300を動作させる際の条件を示す値である。例えば、ステップS201で入力部110が取得する条件パラメータ値は、現在の気温など現在の環境条件を示す。
図7のステップS103で条件パラメータ値追加処理部191が条件パラメータ値を学習データに追加した場合、条件パラメータ値追加処理部191は、ステップS201で入力部110が取得した条件パラメータ値に基づいて、ステップS103の場合と同様に条件パラメータ値を算出する。この条件パラメータ値が第一モデルへの入力の1つとなっているためである。
次に、第二モデル取得部194は、ステップS201で得られた条件パラメータ値を第一モデルに入力することで第二モデルを取得する(ステップS202)。
また、入力部110は、評価指標値について定められている条件を取得する(ステップS203)。
また、入力部110は、設定パラメータ値について定められている条件を取得する(ステップS204)。但し、ステップS204の処理は必須ではない。パラメータ値取得装置100が、ステップS203の処理の後、ステップS204の処理を行わずにステップS205の処理を行うようにしてもよい。
次に、パラメータ値取得部195は、評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を第二モデルに基づいて取得する(ステップS205)。ステップS204で設定パラメータ値の条件も得られている場合、パラメータ値取得部195は、評価指標値について定められている条件、及び、設定パラメータ値について定められている条件のいずれも満たす設定パラメータ値を取得する。上述したように、パラメータ値取得部195が最適化問題を解くことで設定パラメータ値を取得するようにしてもよい。
次に、出力部120は、ステップS205で得られた設定パラメータ値を出力する(ステップS206)。
ステップS206の後、図8の処理を終了する。
次に、図9〜図11を参照して、条件パラメータ値の追加及びノイズデータの除去によるモデル精度の向上の例について説明する。条件パラメータ値の追加は、上述した条件パラメータ値追加処理部191の処理である。ノイズデータの除去は、上述したノイズデータ除去部192の処理である。
条件パラメータ値の追加及びノイズデータの除去の有無に関する以下の3つのケースの各々について、接合装置で2枚の鋼鈑を接合した接合強度の真値と、上述した第二モデルを用いて求めた推定値との誤差を算出した。
ケース1:条件パラメータ値の追加及びノイズデータの除去のいずれも行わない場合
ケース2:条件パラメータ値の追加は行わずノイズデータの除去を行う場合
ケース3:条件パラメータ値の追加及びノイズデータの除去のいずれも行う場合
第一モデルを求める機械学習法としてランダムフォレストを用いた。また、条件パラメータ値の追加では、溶接理論に基づいて新たな条件パラメータ値を算出し、学習用データに追加した。
真値と推定値との誤差を評価する指標値として平均二乗誤差(Root Mean Square Error;RMSE)及び平均誤差を算出した。平均二乗誤差は式(1)のように示される。
データ数は、ケース1が205、ケース2及びケース3はいずれも179である。ここでいうデータ数は、求めた真値及び推定値の組み合わせの個数である。
Figure 2021140801
ここで、yは真値を示す。y’は推定値を示す。Nはデータ数を示す。
平均誤差は式(2)のように示される。
Figure 2021140801
y、y’、Nは式(1)の場合と同様である。
平均事情誤差、平均誤差のいずれも値が小さいほど推定値が真値に近いと評価できる。
図9は、ケース1における真値と推定値との関係を示す図である。図9のグラフの横軸は真値を示し、縦軸は推定値を示す。真値と推定値との組み合わせをグラフにプロットしている。また、真値と推定値との相対誤差が±10%以内の範囲を2本の破線で示している。
ケース1では、平均二乗誤差が23.63であった。また、平均誤差は16.97であった。
図10は、ケース2における真値と推定値との関係を示す図である。図9の場合と同様、図10のグラフの横軸は真値を示し、縦軸は推定値を示す。真値と推定値との組み合わせをグラフにプロットしている。また、真値と推定値との相対誤差が±10%以内の範囲を2本の破線で示している。
ケース2では、平均二乗誤差が20.84であった。また、平均誤差は14.34であった。平均二乗誤差、平均誤差のいずれもケース2の方がケース1よりも小さくなっており、接合強度の推定精度が向上したと評価できる。グラフを見ても、ケース2の方がケース1よりも真値と推定値との相対誤差が±10%以内の範囲に含まれる割合が高い。
図11は、ケース3における真値と推定値との関係を示す図である。図11では、条件パラメータ値として(1)単位重ね代当たりの接合荷重、(2)単位重ね代当たりの電流、(3)単位重ね代当たりの入熱量を追加した場合の例を示している。
単位重ね代当たりの接合荷重(上記1)の単位として、例えばkN/mm2を用いる。単位重ね代当たりの電流(上記2)の単位として、例えばkA/mm2を用いる。単位重ね代当たりの入熱量(上記3)の単位として、例えばJ/mm2を用いる。
図9の場合と同様、図11のグラフの横軸は真値を示し、縦軸は推定値を示す。真値と推定値との組み合わせをグラフにプロットしている。また、真値と推定値との相対誤差が±10%以内の範囲を2本の破線で示している。
ケース3では、平均二乗誤差が16.09であった。また、平均誤差は10.36であった。平均二乗誤差、平均誤差のいずれもケース3の方がケース2よりもさらに小さくなっており、接合強度の推定精度がさらに向上したと評価できる。グラフを見ても、ケース3の方がケース2よりもさらに、真値と推定値との相対誤差が±10%以内の範囲に含まれる割合が高い。
以上より、ノイズデータの除去によってモデルの精度が向上し、条件パラメータ値の追加によってモデルの精度がさらに向上したと評価できる。
以上のように、第一モデル生成部193は第一モデルを生成する。第二モデル取得部194は、第一モデルに対して条件パラメータ値を入力して第二モデルを取得する。パラメータ値取得部195は、第二モデルに基づいて、評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を取得する。
第一モデル生成時には、対象装置300が動作した際の学習用データを得られればよい。この学習用データは、対象装置300使用時に設定した設定パラメータ値、対象装置300使用時の条件の測定値、及び、評価指標値の測定値の組み合わせにて得られる。この点で、学習用データの生成に、対象装置300が行う処理に関する専門知識を必要としない。
また、対象装置300使用時の設定の際には、対象装置300使用時の条件、及び、評価指標値に対する条件を得られればよい。対象装置300使用時の条件は、対象装置300使用時に該当事項の測定を行うことで得られる。また、評価指標値に対する条件は、対象装置300の使用目的に応じて決定される。この点で、対象装置300使用時の設定の入力データの生成にも、対象装置300が行う処理に関する専門知識を必要としない。
この点で、パラメータ値取得装置100によれば、ユーザが、対象装置300が行う処理に関する専門的な知識を有していない場合でも、所望の処理結果を得られるように対象装置を設定可能である。
また、第一モデル生成部193は、対象装置300の物理モデルを用いて算出されるパラメータ値を条件パラメータ値に含む第一モデルを生成する。
これにより、第一モデルの精度向上が期待される。第一モデルの精度が向上することで、パラメータ値取得装置100は、要求された条件を満たす設定パラメータ値をより高精度に取得することができる。
また、ノイズデータ除去部192は、複数の学習用データのうち、これら複数の学習用データが示す傾向から所定条件以上乖離した学習用データを除外するノイズデータ除去処理を行う。第一モデル生成部193は、ノイズデータ除去部192によるノイズデータ除去処理後の学習用データを用いて第一モデルを生成する。
これにより、第一モデルの精度向上が期待される。第一モデルの精度が向上することで、パラメータ値取得装置100は、要求された条件を満たす設定パラメータ値をより高精度に取得することができる。
また、第二モデル取得部194は、第二モデルを応答曲面モデルにて取得する。
第二モデルとして連続的なモデルを得られることで、例えば勾配法などいろいろな最適化アルゴリズムの適用が可能である。
なお、制御部190の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することで各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
1 対象装置動作システム
100 パラメータ値取得装置
110 入力部
120 出力部
180 記憶部
190 制御部
191 条件パラメータ値追加処理部
192 ノイズデータ除去部
193 第一モデル生成部
194 第二モデル取得部
195 パラメータ値取得部
200、201、202 制御装置
211 マッシュシーム制御部
212 加圧ローラ制御部
213 キャリッジルーム制御部
221 片面工程制御部
222 両面工程制御部
223 後工程制御部
300 対象装置
301 接合装置
401 台板
411 支柱
412 支持フレーム
420 クランプ装置
421 クランプ部材
422 クランプ押圧装置
431 キャリッジフレーム
432 支持ローラ
433 キャリッジフレーム駆動装置
441 電極輪
442 電極輪押圧装置
443 電極輪用モータ
444 電源装置
451 加圧ローラ
452 加圧ローラ押圧装置
911、912 鋼鈑

Claims (23)

  1. 対象装置使用時の設定を示す設定パラメータ値、及び、前記対象装置使用時の条件に基づく条件パラメータ値の入力に対して評価指標値を出力する第一モデルを生成する第一モデル生成部と、
    前記第一モデル生成部が生成した第一モデルに対して前記条件パラメータ値を入力して、前記設定パラメータ値と前記評価指標値との関係を示す第二モデルを取得する第二モデル取得部と、
    前記第二モデル取得部が取得した第二モデルに基づいて、前記評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を取得するパラメータ値取得部と、
    を備え、
    前記条件パラメータ値は、前記対象装置による処理結果に影響する事項のうち、当該対象装置の使用に際して設定可能な事項以外の事項である、
    パラメータ値取得装置。
  2. 前記設定パラメータ値は、当該対象装置の使用に際して設定可能な制御パラメータ値または当該対象装置が扱う部材もしくは材料に関する設定値のうち1つ以上の値を含む、
    請求項1に記載のパラメータ値取得装置。
  3. 対象装置使用時の設定を示す設定パラメータ値、及び、前記対象装置使用時の条件に基づく条件パラメータ値の入力に対して評価指標値の確率分布を出力する第一モデルを生成する第一モデル生成部と、
    前記第一モデル生成部が生成した第一モデルに対して前記条件パラメータ値を入力して、前記設定パラメータ値と前記評価指標値との関係を示す第二モデルを取得する第二モデル取得部と、
    前記第二モデル取得部が取得した第二モデルに基づいて、前記評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を取得するパラメータ値取得部と、
    を備えるパラメータ値取得装置。
  4. 前記第二モデルが、前記設定パラメータ値と前記評価指標値の確率分布との関係を示す
    請求項3に記載のパラメータ値取得装置。
  5. 前記第一モデル生成部は、前記設定パラメータ値及び前記条件パラメータ値の入力に対して、ガウス過程回帰またはベイズ線形回帰を用いて前記評価指標値の確率分布を出力する前記第一モデルを生成する、
    請求項3または4に記載のパラメータ値取得装置。
  6. 前記第一モデル生成部は、前記対象装置の物理モデルを用いて算出されるパラメータ値を前記条件パラメータ値に含む前記第一モデルを生成する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載のパラメータ値取得装置。
  7. 前記第一モデル生成部は、前記第一モデルを機械学習で生成する場合の学習用データに含まれる物理量を前記物理モデルに適用して新たな物理量を算出し、算出した物理量のデータを前記条件パラメータ値として前記学習用データに追加する条件パラメータ値追加処理部
    を備える、請求項6に記載のパラメータ値取得装置。
  8. 前記第二モデル取得部は、前記第一モデルから前記条件パラメータ値の個数だけ次元を減少させたモデルである前記第二モデルを取得する
    請求項1から7のいずれか一項に記載のパラメータ値取得装置。
  9. 前記パラメータ値取得部は、前記評価指標値を目的変数とし、前記設定パラメータ値を説明変数とし、前記評価指標値について定められている条件を制約条件とする最適化問題を解くことで、設定パラメータ値を取得する
    請求項1から8のいずれか一項に記載のパラメータ値取得装置。
  10. 前記設定パラメータ値、前記条件パラメータ値、及び、前記評価指標値が対応付けられた複数の学習用データのうち、これら複数の学習用データが示す傾向から所定条件以上乖離した学習用データを除外するノイズデータ除去処理を行うノイズデータ除去部を備え、
    前記第一モデル生成部は、前記ノイズデータ除去部によるノイズデータ除去処理後の学習用データを用いて前記第一モデルを生成する、
    請求項1から9のいずれか一項に記載のパラメータ値取得装置。
  11. 前記ノイズデータ除去部は、他の前記学習用データとの相関性が所定条件以上に低いデータを除外する、
    請求項10に記載のパラメータ値取得装置。
  12. 前記第二モデル取得部は、前記設定パラメータ値及び前記条件パラメータ値と前記評価指標値との関係を示す応答曲面モデルを取得する、
    請求項1から11のいずれか一項に記載のパラメータ値取得装置。
  13. 対象装置と、
    前記対象装置使用時の設定を示す設定パラメータ値を取得するパラメータ値取得装置と、
    を備えた対象装置作動システムであって、
    前記パラメータ値取得装置は、
    前記設定パラメータ値、及び、前記対象装置使用時の条件に基づく条件パラメータ値の入力に対して評価指標値を出力する第一モデルを生成する第一モデル生成部と、
    前記第一モデル生成部が生成した第一モデルに対して前記条件パラメータ値を入力して、前記設定パラメータ値と前記評価指標値との関係を示す第二モデルを取得する第二モデル取得部と、
    前記第二モデル取得部が取得した第二モデルに基づいて、前記評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を取得するパラメータ値取得部と、
    を備え、
    前記条件パラメータ値は、前記対象装置による処理結果に影響する事項のうち、当該対象装置の使用に際して設定可能な事項以外の事項であり、
    前記対象装置は、前記パラメータ値取得部が取得した設定パラメータ値に応じて動作する、
    対象装置動作システム。
  14. 対象装置と、
    前記対象装置使用時の設定を示す設定パラメータ値を取得するパラメータ値取得装置と、
    を備えた対象装置作動システムであって、
    前記パラメータ値取得装置は、
    前記設定パラメータ値、及び、前記対象装置使用時の条件に基づく条件パラメータ値の入力に対して評価指標値の確率分布を出力する第一モデルを生成する第一モデル生成部と、
    前記第一モデル生成部が生成した第一モデルに対して前記条件パラメータ値を入力して、前記設定パラメータ値と前記評価指標値との関係を示す第二モデルを取得する第二モデル取得部と、
    前記第二モデル取得部が取得した第二モデルに基づいて、前記評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を取得するパラメータ値取得部と、
    を備え、
    前記対象装置は、前記パラメータ値取得部が取得した設定パラメータ値に応じて動作する、
    対象装置動作システム。
  15. 対象装置使用時の設定を示す設定パラメータ値、及び、前記対象装置使用時の条件に基づく条件パラメータ値の入力に対して評価指標値を出力するモデルを生成するモデル生成ステップと、
    前記条件パラメータ値がある値をとる場合に、前記評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を、前記モデルに基づいて求め取得するパラメータ値取得ステップと、
    を含み、
    前記条件パラメータ値は、前記対象装置による処理結果に影響する事項のうち、当該対象装置の使用に際して設定可能な事項以外の事項である、
    ことを特徴とするパラメータ値取得方法。
  16. 前記設定パラメータ値は、当該対象装置の使用に際して設定可能な制御パラメータ値または当該対象装置が扱う部材もしくは材料に関する設定値のうち1つ以上の値を含む、
    請求項15に記載のパラメータ値取得方法。
  17. 対象装置使用時の設定を示す設定パラメータ値、及び、前記対象装置使用時の条件に基づく条件パラメータ値の入力に対して評価指標値の確率分布を出力するモデルを生成するモデル生成ステップと、
    前記条件パラメータ値がある値をとる場合に、前記評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を、前記モデルに基づいて求め取得するパラメータ値取得ステップと、
    を含むパラメータ値取得方法。
  18. 前記モデル生成ステップは、前記設定パラメータ値及び前記条件パラメータ値の入力に対して、ガウス過程回帰またはベイズ線形回帰を用いて前記評価指標値の確率分布を出力するモデルを生成する、
    請求項17に記載のパラメータ値取得方法。
  19. 前記モデル生成ステップは、前記対象装置の物理モデルを用いて算出されるパラメータ値を前記条件パラメータ値に含む前記モデルを生成する、
    請求項15から18のいずれか一項に記載のパラメータ値取得方法。
  20. 前記モデル生成ステップは、前記モデルを機械学習で生成する場合の学習用データに含まれる物理量を前記物理モデルに適用して新たな物理量を算出し、算出した物理量のデータを前記条件パラメータ値として前記学習用データに追加する条件パラメータ値追加処理ステップ
    を含む、請求項19に記載のパラメータ値取得方法。
  21. 前記パラメータ値取得ステップは、前記評価指標値を目的変数とし、前記設定パラメータ値を説明変数とし、前記評価指標値について定められている条件を制約条件とする最適化問題を解くことで、設定パラメータ値を取得する
    請求項15から18のいずれか一項に記載のパラメータ値取得方法。
  22. コンピュータに、
    対象装置使用時の設定を示す設定パラメータ値、及び、前記対象装置使用時の条件に基づく条件パラメータ値の入力に対して評価指標値を出力するモデルを生成するモデル生成ステップと、
    前記条件パラメータ値がある値をとる場合に、前記評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を、前記モデルに基づいて求め取得するパラメータ値取得ステップと、
    を実行させるためのプログラムであって、
    前記条件パラメータ値は、前記対象装置による処理結果に影響する事項のうち、当該対象装置の使用に際して設定可能な事項以外の事項である、
    ことを特徴とするプログラム。
  23. コンピュータに、
    対象装置使用時の設定を示す設定パラメータ値、及び、前記対象装置使用時の条件に基づく条件パラメータ値の入力に対して評価指標値の確率分布を出力するモデルを生成するモデル生成ステップと、
    前記条件パラメータ値がある値をとる場合に、前記評価指標値について定められている条件を満たす設定パラメータ値を、前記モデルに基づいて求め取得するパラメータ値取得ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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