JP2021137470A - 観戦支援装置、観戦支援方法、及び観戦支援プログラム - Google Patents

観戦支援装置、観戦支援方法、及び観戦支援プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数のプレイヤが3次元空間で対戦するゲームの観戦を支援する。【解決手段】マップデータ解析部30は、複数のプレイヤが3次元空間で対戦するゲームのマップデータを参照して、各プレイヤの位置情報を抽出する。特徴パラメータ抽出部40は、ゲームに関する特徴パラメータを抽出する。観戦エリア解析部50は、各プレイヤの位置情報およびゲームに関する特徴パラメータにもとづいてマップ内の観戦すべきエリアを解析する。マップデータ生成部10は、観戦すべきエリアを示す情報をマップデータに関連づけることにより観戦マップデータを生成する。【選択図】図1

Description

本発明は、ゲームの観戦を支援するための観戦支援技術に関する。
近年、世界中でエレクトロニック・スポーツ(eスポーツ)が流行しており、様々なジャンルのビデオゲームの競技大会が開かれている。ビデオゲームの楽しみ方には、実際にゲームに参加してプレイする以外にも、他のスポーツと同様にゲームに参加せずに他のプレイヤの競技を観戦するという楽しみ方がある。近年では、インターネットの共有サイトで個人の動画配信が盛んに行われており、eスポーツにおいてもプレイヤの競技を配信することが行われている。観戦者は、ビデオゲームの大会をライブで観戦したり、アーカイブされた過去の大会を観戦したりして、配信された動画を見る。
特許文献1には、提供ユーザにより提供されたコンテンツを各視聴ユーザのユーザ端末に配信する際に、テキストや画像の発信機能を利用して、ユーザ体験をより豊かにするコンテンツ配信システムが開示されている。特許文献2には、放送されているゲームのゲームシステムからゲームメタデータを取得し、ゲームメタデータに基づいて放送用のコンテンツを生成して配信する観戦システムが開示されている。
特開2019−74789号公報 特表2018−520772号公報
eスポーツのジャンルの中に、FPS(First Person Shooter)/TPS(Third Person Shooter)と呼ばれる一人称/三人称視点でゲーム内の仮想世界を観察して空間を移動して対戦するシューティングゲームがある。ゲーム内アバタを操作し、手持ちの銃などの武器で、対戦相手を倒すことが基本的なルールである。なお、アバタによる対戦に限らず、車両、船舶、航空機などの移動体を操作して対戦するゲームを含めてもよい。
FPS/TPSを観戦する際、対戦ゲームの参加人数にもよるが、プレイヤ視点あるいは観戦者用視点が多いと、観戦者はどの視点を使用してゲームを観戦するのがいいのか迷い、ゲーム内における「見どころ」を逃してしまうという問題がある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のプレイヤが3次元空間で対戦するゲームの観戦を支援するための観戦支援技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の観戦支援装置(100)は、複数のプレイヤが3次元空間で対戦するゲームのマップデータを参照して、各プレイヤの位置情報を抽出するマップデータ解析部(30)と、ゲームに関する特徴パラメータを抽出する特徴パラメータ抽出部(40)と、各プレイヤの位置情報およびゲームに関する特徴パラメータにもとづいてマップ内の観戦すべきエリアを解析する観戦エリア解析部(50)と、観戦すべきエリアを示す情報を前記マップデータに関連づけることにより観戦マップデータを生成するマップデータ生成部(10)とを含む。
本発明の別の態様は、観戦支援方法である。この方法は、複数のプレイヤが3次元空間で対戦するゲームのマップデータを参照して、各プレイヤの位置情報を抽出するマップデータ解析ステップと、ゲームに関する特徴パラメータを抽出する特徴パラメータ抽出ステップと、各プレイヤの位置情報およびゲームに関する特徴パラメータにもとづいてマップ内の観戦すべきエリアを解析する観戦エリア解析ステップと、観戦すべきエリアを示す情報を前記マップデータに関連づけることにより観戦マップデータを生成するマップデータ生成ステップとを含む。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、複数のプレイヤが3次元空間で対戦するゲームの観戦を支援することができる。
本発明の実施の形態に係る観戦支援装置の構成図である。 図1の表示部により表示されるヒートマップを示す図である。 図1の表示部により一覧表示される複数のサムネイル動画を示す図である。 図1の観戦支援装置によるマップデータの生成手順を示すフローチャートである。 ライブ配信の場合の観戦支援装置の構成図である。 ライブ配信の場合のマップデータの生成手順を示すフローチャートである。
図1は、本発明の実施の形態に係る観戦支援装置100の構成図である。観戦支援装置100は、マップデータ処理部110とマップデータ補助処理部120を含む。
マップデータ処理部110は、マップデータの生成と解析を行う。マップデータ処理部110は、マップデータ生成部10、マップデータ記憶部20、およびマップデータ解析部30を含む。
マップデータ記憶部20には、複数のプレイヤが3次元空間で対戦するゲームのマップデータが記憶されている。
マップデータ生成部10は、マップデータ記憶部20に記憶されたマップデータを読み出し、解析データを用いてマップデータに補助情報を付加したマップデータを生成し、補助情報が付加されたマップデータをマップデータ記憶部20に書き出す。
マップデータ解析部30は、マップデータ記憶部20に保存されたマップデータを参照して、プレイヤ位置情報32を抽出し、各種のパラメータを設定する。
マップデータ補助処理部120は、マップデータに補助機能を付加する。マップデータ補助処理部120は、特徴パラメータ抽出部40および観戦エリア解析部50を含む。
特徴パラメータ抽出部40は、ゲームに関する特徴パラメータを抽出する。ゲームに関する特徴パラメータは、ゲームにおけるプレイヤまたは観戦者の特徴パラメータを含む。
観戦エリア解析部50は、各プレイヤの位置情報およびゲームに関する特徴パラメータにもとづいてマップ内の観戦すべきエリアを解析する。複数の特徴パラメータを所定の重み付けで総合評価した値が閾値を超えるエリアを観戦エリアに決定してもよく、特徴パラメータ毎にその特徴パラメータが閾値を超えるエリアを観戦エリアに決定してもよい。
マップデータ処理部110とマップデータ補助処理部120は互いに情報をやり取りする。
マップデータ生成部10は、観戦エリア解析部50から観戦すべきエリアを示す情報を取得して、観戦すべきエリアを示す情報をマップデータに関連づけることにより観戦マップデータを生成し、マップデータ記憶部20に保存する。
表示部130は、観戦マップデータにもとづいて観戦すべきエリアを観戦者に提示する。具体的には、一例として、表示部130は、観戦マップデータにもとづいてマップ上に観戦すべきエリアを示すヒートマップを表示する。あるいは、表示部130は、観戦マップデータにもとづいて複数のプレイヤまたは観戦者の視点から見たゲームのシーンのサムネイル画像を一覧表示し、観戦すべきエリアを含むサムネイル画像を強調表示する。なお、マップデータ生成部10が、観戦マップデータに基づいてヒートマップまたはサムネイル画像の強調表示のデータを生成し、マップデータ記憶部20に保存してもよい。この場合、マップデータ処理部110が、マップデータ記憶部20に保存されたデータに基づき、ヒートマップまたは強調表示されたサムネイル画像を表示部130に表示させてもよい。
ゲームに関する特徴パラメータについて説明する。本実施の形態の観戦支援装置100は、FPS/TPSのような対戦ゲームにおいて、観戦者や実況者に対して簡単に戦況が分かる補助機能を提供する。そのためには、ゲーム内パラメータを用いて戦況を分析し、何らかの方法で観戦者や実況者に対して戦況を伝え、見どころを提示する必要がある。
FPS/TPSのような対戦ゲームの見どころは、戦闘やその駆け引きである。事前に戦闘になりそうかを察知するために特徴パラメータを抽出する。プレイヤの位置情報と特徴パラメータにより、どこで戦闘が起こりそうか、既に起こっているのか、また、その戦闘の激しさを間接的に分析することができる。
特徴パラメータの一例を以下に挙げる。
・プレイヤ間距離
・エリア内でのプレイヤ密度
・戦闘場面において使用されたメイン/サブ武器の種類、個数、弾数など
・スタープレイヤ
プレイヤの中には、戦績が良いプレイヤやファン、フォロワが多いプレイヤが存在し、このようなスタープレイヤの動向を見たい観戦者も多い。
・プレイヤ視点/観戦者用視点の観戦人数
多数の観戦者が使用するカメラ視点は、相対的に観戦者として見どころを感じていると考えられる。
・ゲームオーバ条件に近いプレイヤ
体力や攻撃力が減少して、敵の一撃で死ぬ可能性が高いプレイヤなどゲームオーバに近いプレイヤの対戦は見どころになることがある。
・有効エリア外にいるプレイヤ
ゲームのレギュレーションによっては対戦人数が減った時にゲームの進行を促進するため、あるいは戦闘が全く起きずにゲームが進行するのを防ぐために、ゲームのエリアを狭くする場合がある。その場合、有効エリア外にいるプレイヤは規定条件を満たさない限り、ゲームオーバになることがあるが、そのような有効エリア外にいるプレイヤの対戦も見どころになることがある。
・特殊プレイ中のプレイヤ
動画配信を行っているプレイヤの中には、ゲームのレギュレーション内で自分の行動や能力に自主的に制限を掛けた状態、たとえばメイン装備無し、サブ装備無し、全装備無し、各種の制約をもたせた縛りプレイなどの状態でゲームプレイして、その勇ましい戦闘状況を配信するプレイヤがいる。そのような特殊プレイ中のプレイヤもパラメータとして捉える。
次に表示部130による画面表示例を説明する。
図2は、表示部130により表示されるヒートマップを示す図である。ゲームのマップ内に観戦すべきエリアをホットエリア200として表示する。観戦者はホットエリア200を選択することにより、その位置にカメラ視点を移動してゲームを観戦することができる。
このようにマップ内を補助的に色付けすることで、戦況がわかるようになっている。この場合、単純に「見どころ」として示してもよいし、特徴パラメータそのもののマップとして表示してもよい。このようなヒートマップ状の補助マップデータは、元のマップデータに重畳させる形で表示してもよいし、マップデータとは別に表示してもよい。
この例では、例えば使用弾数としてのヒートマップであれば、戦闘が起きている場所を示していることになる。例えばスタープレイヤの位置情報であれば、戦績の良い、もしくは観戦者等が見たいプレイヤがあるエリアに固まっていることを示している。
また、単一の特徴パラメータだけを使用するのではなく、複数の特徴パラメータを使用することで、より情報量の増えた補助マップデータとすることができる。
図3は、表示部130により一覧表示される複数のサムネイル動画を示す図である。複数のカメラ視点のサムネイル動画を表示する際に、抽出した特徴パラメータを使用して、どの視点が現在の「見どころ」であるかが直感的にわかるように強調表示したサムネイル動画が一覧表示される。図3のサムネイル一覧表示は、図2のヒートマップと違い、マップ内のエリアのどこが見どころであるかを示したものではないが、観戦者は、エリアマップを見ることなく、複数の視点から「見どころ」の視点を選択することができる。見どころとして提案されたサムネイル動画を選択すると、そのカメラ視点がその視点に移動し、ゲームを観戦することができる。
複数のカメラ視点は、複数のプレイヤの視点であってもよく、複数の観戦者の視点であってもよく、同一観戦者の複数の視点であってもよい。
前述の特徴パラメータに応じて、どの視点がホットな見どころの視点なのかを示すために、例えば色付けしたり、サムネイル動画の周りを色づけした枠で覆うなどにより、ホットな視点のサムネイル動画を強調表示する。図3の例では、最もホットな視点のサムネイル画像を太い枠210で囲むことで強調表示し、2番目にホットな視点のサムネイル画像を細い枠212で囲むことで強調表示している。
どの特徴パラメータで評価した場合に見どころであるかがわかるように、枠を色分けしてもよい。たとえば、武器の使用弾数で評価した場合の見どころの視点は赤色の枠210で示し、スタープレイヤがいるかどうかで評価した場合の見どころの視点はゴールドの枠220で示すなどの強調表示を行う。観戦者がどのパラメータで評価した結果を見たいかを指定してもよい。
一覧表示されるサムネイル動画は、例えば多視点カメラのサムネイル動画であってもよく、ある視点のカメラの動画を時間方向に分割した、同じ視点であるが時間帯の異なる複数のサムネイル動画であってもよい。一覧表示されるサムネイルは、動画に限らず静止画でもよく、複数の静止画を順次切り替えて表示してもよい。
図4は、観戦支援装置100によるマップデータの生成手順を示すフローチャートである。
マップデータ生成部10は、ゲームエリアを把握するためにマップデータ記憶部20からマップデータを読み込む(S10)。
マップデータ解析部30は、マップデータ内を移動するプレイヤのキャラクタの現在位置を抽出する(S20)。
特徴パラメータ抽出部40は、マップ内におけるゲームの戦況に関する特徴パラメータを抽出する(S30)。
観戦エリア解析部50は、抽出した特徴パラメータを解析し、プレイヤ位置と解析した特徴パラメータにもとづいて、戦闘が起こる可能性があるか、既に戦闘が起きている観戦エリアを特定する(S40)。
マップデータ生成部10は、観戦エリアを補助情報として付加したマップデータを補助機能付きの観戦マップデータを生成し、マップデータ記憶部20に保存する(S50)。
本実施の形態の観戦マップデータ生成方法は、リアルタイムで対戦中のゲーム映像がライブ配信される場合にも、録画された過去の対戦のゲーム映像がアーカイブ配信される場合にも適用することができる。ライブ配信時の本実施の形態の観戦支援方法における特徴パラメータの使用方法の実施例と、アーカイブ配信時の本実施の形態の観戦支援方法における特徴パラメータの使用方法の実施例を以下で説明する。
図5は、ライブ配信の場合の観戦支援装置100の構成図である。ライブ配信時は、マップデータ生成部10は、観戦エリア解析部50の解析結果にもとづいて予測マップ22と事象発生マップ24を生成する。予測マップ22と事象発生マップ24は、それぞれ図2のようなヒートマップの形式で表示しても、図3のようなサムネイル動画の一覧形式で表示してもよい。
予測マップ22は、将来の状態を予測可能もしくは予測容易な特徴パラメータや時間によって変動しない特徴パラメータを解析して生成される。
予測可能もしくは予測容易な特徴パラメータとは、例えば
・プレイヤ間距離
・プレイヤ密度
・観戦者用視点の観戦人数
などである。
時間によって変動しない特徴パラメータとは、例えば
・スタープレイヤ
・特殊プレイ中のプレイヤ
などのプレイヤ特性に紐づいたパラメータなどである。
これらの特徴パラメータを用いて予測マップ用特徴パラメータを生成するために、特徴パラメータ抽出部40は、プレイヤの現時点と現時点からある所定の時間だけ遡った過去の時点の間でプレイヤ位置情報32の差分を計算することで、プレイヤ移動ベクトル情報42を算出し、現時点と過去の時点の間でプレイヤのプレイヤ視点方向情報34の差分を計算することで、プレイヤ視点ベクトル情報44を算出する。
特徴パラメータ抽出部40は、プレイヤ移動ベクトル情報42とプレイヤ視点ベクトル情報44を用いて、特徴パラメータの変化を予測し、予測マップ用特徴パラメータ46を生成する。たとえば、あるプレイヤの移動ベクトルが他のプレイヤの位置に近づくものである場合、将来のプレイヤ間距離を移動ベクトルにもとづいて予測する。プレイヤの視点ベクトルが他のプレイヤに向かっている場合、視点が向かっているプレイヤに対する関心度を示す特徴パラメータの値を高くする。予測されたプレイヤ間距離情報から、その距離が所定の閾値以下になると予測される場合、または、各プレイヤの移動ベクトル情報もしくはプレイヤ間距離情報から、プレイヤ密度の増加が予測される場合、戦闘の発生確率が高まると判断してもよい。
過去の時点としてどの程度遡った時点のパラメータを使用するかはシステム運営者もしくは観戦者が任意に決定することができる。
観戦エリア解析部50は、各プレイヤの予測された位置情報および予測マップ用特徴パラメータ46にもとづいてマップ内の観戦すべきエリアを予測する。
観戦エリア解析部50は、予測可能もしくは予測容易な特徴パラメータが所定の閾値を超えているかどうか、どの時点で閾値を超えるかなどを判断し、ホットエリアとなる可能性とホットエリアになる時点を予測してもよい。
マップデータ生成部10は、予測された観戦エリアに基づいて予測マップ22を生成し、マップデータ記憶部20に保存する。
表示部130は、予測マップ22を予測ヒートマップまたはサムネイル動画一覧の形式で表示することにより、観戦者に予測された観測エリアを提示する。
事象発生マップ24は、ある事象が発生したことを特徴パラメータにもとづいて特定し、生成される。
事象発生マップ24に使用される、ある事象が発生したことを示す特徴パラメータは、
・メイン武器の使用弾数
・サブ武器の使用弾数
・ゲームオーバ条件に近いプレイヤ
などが挙げられる。
これらの、ある事象が発生したことを示す特徴パラメータを、事象発生特徴パラメータとする。特徴パラメータ抽出部40は、特徴パラメータを解析し、事象発生特徴パラメータを抽出する。事象発生特徴パラメータは、ゲーム内における勝利条件あるいは敗北条件を満たすことを目的とした行動に関わるパラメータである。そのため、こちらの特徴パラメータを用いた事象発生マップ24は、予測マップ22よりも適切な「見どころ」を提示する精度は高い。
事象発生特徴パラメータの変動があった場合、どの程度の遅延で事象発生マップ24を生成できるかはシステムの能力に依存するが、なるべく迅速に生成することが望ましい。
また、事象発生特徴パラメータの変動が本当に有効かどうかを、閾値を設定することで判断してもよい。
観戦エリア解析部50は、事象発生特徴パラメータにもとづいてマップ内の観戦すべきエリアを特定する。マップデータ生成部10は、特定された観戦すべきエリアに基づいて事象発生マップ24を生成し、マップデータ記憶部20に保存する。
予測マップ22と事象発生マップ24は、色付けや点滅等のパターンによって表示方法を異ならせることで、予想であることと、実際に事象が発生したということが区別できるように表示するのが望ましい。例えば、ヒートマップ形式で表示する場合、予測ヒートマップの観戦エリアは青で点滅なし、点線で囲まれているのに対し、事象発生ヒートマップの観戦エリアは、赤で観戦者にわかるように大きく速く点滅する、などの違いを設ける。
図6は、ライブ配信の場合のマップデータの生成手順を示すフローチャートである。
マップデータ生成部10は、ゲームエリアを把握するためにマップデータ記憶部20からマップデータを読み込む(S100)。
マップデータ解析部30は、マップデータ内を移動するプレイヤのキャラクタの現在位置を抽出する(S110)。
特徴パラメータ抽出部40は、プレイヤの位置と視点の変化を解析する(S120)。
特徴パラメータ抽出部40は、マップ内におけるゲームの戦況に関する特徴パラメータを抽出し、プレイヤの移動ベクトルと視点ベクトルを用いて特徴パラメータの変化を予測する(S130)。なお、S130において、特徴パラメータ抽出部40は、特徴パラメータを解析し、事象発生特徴パラメータを抽出してもよい。
観戦エリア解析部50は、予測されたプレイヤ位置と予測された特徴パラメータにもとづいて、戦闘が起こる可能性があるか、既に戦闘が起きている観戦エリアであるか、を特定する(S140)。なお、S140において、観戦エリア解析部50は、事象発生特徴パラメータを用いてもよい。
マップデータ生成部10は、観戦エリアを補助情報として付加した予測マップ22と事象発生マップ24を生成し、マップデータ記憶部20に保存する(S150)。
次にアーカイブ配信の場合のマップデータの生成方法を説明する。ここでゲームのアーカイブデータは、プレイヤの動きやアイテムの使用等、リアルタイム時に用いているパラメータ情報の他、付加的に提供されるパラメータ情報が保存されているデータを指す。
アーカイブデータが単なるゲームの録画データであり、パラメータ情報が保存されていない場合には、本実施の形態をそのまま適用してマップデータを生成することができない。パラメータ情報が保存されていない場合は、人手または画像解析等の人工知能技術を用いてパラメータを生成する必要があり、パラメータ情報が新たに生成されるならば、本実施の形態を適用してマップデータを生成することができる。
アーカイブデータの場合、以下のパターン分けが必要である。
(1)アーカイブデータに予め本実施の形態を適用し、ヒートマップデータを生成するためのパラメータ解析を終えた状態でアーカイブされているデータ
(2)アーカイブデータに各パラメータは保存されているものの、本実施の形態がまだ適用されていないアーカイブデータ
(1)の場合には、予めアーカイブデータに対して本実施の形態を適用し、必要なパラメータ解析を行っておき、それらのヒートマップ生成用パラメータも情報として包括されているアーカイブデータを生成する。
この場合には、リアルタイム時と違って予測マップ22の生成に対して、すべてのパラメータを使用すればよく、事象発生マップ24はあってもなくてもよい。
ただし、アーカイブデータでありながら、リアルタイムのように表示したい場合には、リアルタイムでのパラメータ使用方法を適用することで、リアルタイムであるかのような演出は可能である。
(2)の場合には、再生するマシンパワーに依存するが、リアルタイムと同様に処理しながらヒートマップを生成する方法と、アーカイブデータの再生時の最初に数秒〜数十秒分のヒートマップ生成を行った後に再生しながら、演算と再生を並行してすすめる方法がある。
この場合、本実施の形態を適用するパラメータの抽出と解析、演算処理とマップ生成がどれだけのデータ量かで選択的に変更可能であればよい。
(1)の場合でも(2)の場合でも、予想ヒートマップの生成が容易に可能であるが、何秒後のヒートマップを生成するかはシステム管理者もしくは観戦者が設定すればよい。
アーカイブデータの場合には、当然ながら、発生事象をリアルタイム時より高精度に解析することが可能である。リアルタイム時には使用できなかった事象発生パラメータを使用することができるからである。事象発生パラメータを用いれば、将来のホットエリアを正確に把握した上で、事前に予測マップとして提示することができる。
事象発生パラメータは、リアルタイム時には、その事象がおこった後にしか使用できないのに対して、アーカイブデータの場合には、その事象がおこったことを前もって知ることができるので、より高精度な予測マップ22や事象発生マップ24を作成することが可能となる。
アーカイブデータによる予測マップ22や事象発生マップ24の実際の表示では、リアルタイムと同様の表示方法でもよいし、アーカイブデータの場合には予測マップ22のほうに重きを置くことで、事前に見どころを示すことが可能なため、事象発生マップ24よりも予測マップ22が目立つ、もしくは目を引く色使いやエフェクトに変更することが望ましい。
以上説明した観戦支援装置100の各種の処理は、CPUやメモリ等のハードウェアを用いた装置として実現することができるのは勿論のこと、ROM(リード・オンリ・メモリ)やフラッシュメモリ等に記憶されているファームウェアや、コンピュータ等のソフトウェアによっても実現することができる。そのファームウェアプログラム、ソフトウェアプログラムをコンピュータ等で読み取り可能な記録媒体に記録して提供することも、有線あるいは無線のネットワークを通してサーバと送受信することも、地上波あるいは衛星ディジタル放送のデータ放送として送受信することも可能である。
以上述べたように、本発明の実施の形態によれば、マップデータの補助機能として特徴パラメータにもとづいて観戦エリアを解析し、通常のマップデータ機能にフィードバックを行った上で、補助機能のついたマップデータを生成し、観戦者に対して戦況がわかりやすいように観戦エリアを提示することができる。この機能は観戦者だけでなく、リアルタイムの実況者にも有効であり、また、ゲームのライブデータだけでなくアーカイブデータに対しても適用可能である。これにより、観戦者に対して「見どころ」を提示することにより、観戦者がゲーム内における「見どころ」を逃すことを防ぐことができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上記の説明では、FPS/TPSのような対戦ゲームを例に挙げて実施の形態を説明したが、逃走/追跡ゲームなど複数のプレイヤが3次元空間で対戦するゲームであれば任意のゲームに本発明を適用することができる。
10 マップデータ生成部、 20 マップデータ記憶部、 22 予測マップ、 24 事象発生マップ、 30 マップデータ解析部、 32 プレイヤ位置情報、 34 プレイヤ視点方向情報、 40 特徴パラメータ抽出部、 42 プレイヤ移動ベクトル情報、 44 プレイヤ視点ベクトル情報、 46 予測マップ用特徴パラメータ、 50 観戦エリア解析部、 100 観戦支援装置、 110 マップデータ処理部、 120 マップデータ補助処理部、 130 表示部。

Claims (8)

  1. 複数のプレイヤが3次元空間で対戦するゲームのマップデータを参照して、各プレイヤの位置情報を抽出するマップデータ解析部と、
    ゲームに関する特徴パラメータを抽出する特徴パラメータ抽出部と、
    各プレイヤの位置情報およびゲームに関する特徴パラメータにもとづいてマップ内の観戦すべきエリアを解析する観戦エリア解析部と、
    観戦すべきエリアを示す情報を前記マップデータに関連づけることにより観戦マップデータを生成するマップデータ生成部とを含むことを特徴とする観戦支援装置。
  2. 前記ゲームに関する特徴パラメータは、前記ゲームにおけるプレイヤの特性または前記ゲームにおける事象の発生を示すパラメータであることを特徴とする請求項1に記載の観戦支援装置。
  3. 前記マップデータ生成部は、前記観戦マップデータを参照してマップ上に観戦すべきエリアを示すヒートマップを生成することを特徴とする請求項1または2に記載の観戦支援装置。
  4. 前記マップデータ生成部は、複数の視点から見たゲームのシーンのサムネイル画像を生成し、前記観戦マップデータを参照して観戦すべきエリアを含むサムネイル画像を強調表示するデータを生成することを特徴とする請求項1または2に記載の観戦支援装置。
  5. 前記マップデータ解析部は、前記マップデータを参照して、各プレイヤの現在および過去の位置情報と視点情報を抽出し、
    前記特徴パラメータ抽出部は、各プレイヤの過去から現在までの移動ベクトル情報および視点ベクトル情報を用いて、ゲームに関する特徴パラメータを予測し、
    前記観戦エリア解析部は、各プレイヤの予測された位置情報およびゲームに関する予測された特徴パラメータにもとづいてマップ内の観戦すべきエリアを予測し、
    前記マップデータ生成部は、予測された観戦すべきエリアを前記マップデータに関連づけることにより予測マップデータを観戦マップデータとして生成する請求項1から4のいずれかに記載の観戦支援装置。
  6. 前記観戦エリア解析部は、ゲーム内の事象が発生したことを示すパラメータにもとづいてマップ内の観戦すべきエリアを特定し、
    前記マップデータ生成部は、特定された観戦すべきエリアを前記マップデータに関連づけることにより事象発生マップデータを観戦マップデータとして生成する請求項1から4のいずれかに記載の観戦支援装置。
  7. 複数のプレイヤが3次元空間で対戦するゲームのマップデータを参照して、各プレイヤの位置情報を抽出するマップデータ解析ステップと、
    ゲームに関する特徴パラメータを抽出する特徴パラメータ抽出ステップと、
    各プレイヤの位置情報およびゲームに関する特徴パラメータにもとづいてマップ内の観戦すべきエリアを解析する観戦エリア解析ステップと、
    観戦すべきエリアを示す情報を前記マップデータに関連づけることにより観戦マップデータを生成するマップデータ生成ステップとを含むことを特徴とする観戦支援方法。
  8. 複数のプレイヤが3次元空間で対戦するゲームのマップデータを参照して、各プレイヤの位置情報を抽出するマップデータ解析ステップと、
    ゲームに関する特徴パラメータを抽出する特徴パラメータ抽出ステップと、
    各プレイヤの位置情報およびゲームに関する特徴パラメータにもとづいてマップ内の観戦すべきエリアを解析する観戦エリア解析ステップと、
    観戦すべきエリアを示す情報を前記マップデータに関連づけることにより観戦マップデータを生成するマップデータ生成ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする観戦支援プログラム。
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