JP2021136274A - ワイヤハーネス - Google Patents

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Kosuke Tanaka
孝祐 田中
真維 横田
Mai Yokota
真維 横田
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Abstract

【課題】電磁波吸収部材の位置ずれを抑制できるワイヤハーネスを提供する。【解決手段】ワイヤハーネス10は、電線20と、電線20が貫通する貫通孔71を有する環状の電磁波吸収部材70と、電磁波吸収部材70の外周を覆うとともに、コルゲートチューブ40の外周とコルゲートチューブ50の外周との間に架け渡すように固定された防水部材60とを有している。ワイヤハーネス10は、コルゲートチューブ40と電磁波吸収部材70との間に設けられ、電線20の長さ方向において電線20に対する電磁波吸収部材70の相対移動を規制する規制部材90を有している。ワイヤハーネス10は、コルゲートチューブ50と電磁波吸収部材70との間に設けられ、電線20の長さ方向において電線20に対する電磁波吸収部材70の相対移動を規制する規制部材100を有している。【選択図】図2

Description

本開示は、ワイヤハーネスに関するものである。
従来、ハイブリッド車や電気自動車などの車両に搭載されるワイヤハーネスとしては、複数の電気機器間を電気的に接続する電線と、その電線から放射される電磁波(電磁ノイズ)を吸収する電磁波吸収部材とを備えたものが知られている。この種のワイヤハーネスでは、フェライトコア等からなる電磁波吸収部材の貫通孔に電線を貫通させることで、電線の外周に電磁波吸収部材が設けられている(例えば、特許文献1参照)。電磁吸収部材は、電線に対してテープ部材により固定されている。
特開2014−130886号公報
ところが、上記ワイヤハーネスでは、電磁波吸収部材を電線に対してテープ部材により固定するまでは、電線に対して電磁波吸収部材が位置ずれするという問題がある。
本開示の目的は、電磁波吸収部材の位置ずれを抑制できるワイヤハーネスを提供することにある。
本開示のワイヤハーネスは、電線と、前記電線を収容する第1外装部材と、前記電線を収容し、前記電線の長さ方向において前記第1外装部材と離れて設けられた第2外装部材と、前記電線が貫通する貫通孔を有し、前記電線の長さ方向において前記第1外装部材と前記第2外装部材との間に設けられた環状の電磁波吸収部材と、前記電磁波吸収部材の外周を覆うとともに、前記第1外装部材の外周と前記第2外装部材の外周との間に架け渡すように固定された防水部材と、前記第1外装部材と前記電磁波吸収部材との間に設けられ、前記電線の長さ方向において前記電線に対する前記電磁波吸収部材の相対移動を規制する第1規制部材と、前記第2外装部材と前記電磁波吸収部材との間に設けられ、前記電線の長さ方向において前記電線に対する前記電磁波吸収部材の相対移動を規制する第2規制部材と、を有し、前記第1規制部材と前記第2規制部材とが別体に形成されている。
本開示のワイヤハーネスによれば、電磁波吸収部材の位置ずれを抑制できるという効果を奏する。
図1は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略構成図である。 図2は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略断面図である。 図3は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略横断面図(図2における3−3線断面図)である。 図4は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略横断面図(図2における4−4線断面図)である。 図5は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略横断面図(図2における5−5線断面図)である。 図6は、変更例のワイヤハーネスを示す概略断面図である。 図7は、変更例のワイヤハーネスを示す概略斜視図である。 図8は、変更例のワイヤハーネスを示す概略断面図である。 図9は、変更例のワイヤハーネスを示す概略断面図である。 図10は、変更例のワイヤハーネスを示す概略構成図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列挙して説明する。
[1]本開示のワイヤハーネスは、電線と、前記電線を収容する第1外装部材と、前記電線を収容し、前記電線の長さ方向において前記第1外装部材と離れて設けられた第2外装部材と、前記電線が貫通する貫通孔を有し、前記電線の長さ方向において前記第1外装部材と前記第2外装部材との間に設けられた環状の電磁波吸収部材と、前記電磁波吸収部材の外周を覆うとともに、前記第1外装部材の外周と前記第2外装部材の外周との間に架け渡すように固定された防水部材と、前記第1外装部材と前記電磁波吸収部材との間に設けられ、前記電線の長さ方向において前記電線に対する前記電磁波吸収部材の相対移動を規制する第1規制部材と、前記第2外装部材と前記電磁波吸収部材との間に設けられ、前記電線の長さ方向において前記電線に対する前記電磁波吸収部材の相対移動を規制する第2規制部材と、を有し、前記第1規制部材と前記第2規制部材とが別体に形成されている。
この構成によれば、電線の長さ方向において電磁波吸収部材の両側に、電線に対する電磁波吸収部材の相対移動を規制する第1規制部材及び第2規制部材が設けられる。これら第1規制部材及び第2規制部材によって、電線の長さ方向において電磁波吸収部材が位置ずれすることを抑制できる。また、電磁波吸収部材が第1規制部材と第2規制部材との間に設けられ、それら第1規制部材及び第2規制部材が第1外装部材と第2外装部材との間に設けられ、それら第1外装部材と第2外装部材との間に架け渡すように防水部材が設けられる。このため、電磁波吸収部材の相対移動可能な区間が防水部材の内部に限定される。これにより、電磁波吸収部材に雨水等の液体が接触することを抑制できるため、電磁波吸収部材に錆等が発生することを抑制できる。さらに、第1規制部材と第2規制部材とを別体に形成するようにしたため、第1規制部材及び第2規制部材の材料や形状を個別に選択することができる。これにより、ワイヤハーネスにおける設計自由度を向上させることができる。
ここで、本明細書における「環」は、外縁形状が円形の円環、外縁形状が楕円形や長円形の環、外縁形状が多角形の多角形環、外縁形状が角丸多角形の環を含み、外縁形状が直線又は曲線で結ばれる任意の閉じた形状からなるものを言う。「環」は、平面視において貫通孔を有する形状であり、外縁形状と貫通孔の内周形状とが同じ形状であるものや、外縁形状と貫通孔の内周形状とが異なる形状であるものを含む。「環」は、貫通孔の中心を通る中心軸が延びる中心軸方向に沿って延びる所定の長さを有するものを含み、その長さの大小は問わない。また、本明細書における「環状」は、全体として環と見做せればよく、C字状のように一部に切り欠き等を有するものを含む。
[2]前記電線及び前記電磁波吸収部材の外周を覆う筒状の電磁シールド部材を更に有し、前記第1外装部材及び前記第2外装部材は、前記電磁シールド部材の外周を覆うように設けられ、前記防水部材は、前記電磁シールド部材の外周を覆うように設けられていることが好ましい。
この構成によれば、電磁波吸収部材と、その電磁波吸収部材の外周を覆う電磁シールド部材とによって、電線から放射される電磁波を低減することができる。また、電磁シールド部材の外周が第1外装部材と第2外装部材と防水部材とによって覆われるため、電磁シールド部材に雨水等の液体が接触することを抑制できる。
[3]前記第1規制部材及び前記第2規制部材は、前記電磁シールド部材の外側から前記電磁シールド部材を前記電線に向かって締め付けるように形成されていることが好ましい。
この構成によれば、第1規制部材及び第2規制部材によって、電磁シールド部材が電線に向かって締め付けられる。このため、電磁シールド部材が電線の径方向外側に広がることを抑制できる。これにより、防水部材を取り付ける際の作業性を向上させることができる。
[4]前記電線の外周を覆う電磁シールド部材を有し、前記電磁シールド部材は、前記電線の外周を被覆した状態で前記貫通孔を貫通しており、前記第1外装部材及び前記第2外装部材は、前記電磁シールド部材の外周を覆うように設けられていることが好ましい。
この構成によれば、電磁波吸収部材と、その電磁波吸収部材の貫通孔に貫通された電磁シールド部材とによって、電線から放射される電磁波を低減することができる。また、貫通孔に電磁シールド部材を貫通するようにしたため、電磁シールド部材が電線の径方向外側に広がることを抑制できる。これにより、防水部材を取り付ける際の作業性を向上させることができる。
[5]前記第1規制部材及び前記第2規制部材の少なくとも一方は、テープ部材であることが好ましい。
この構成によれば、テープ部材によって、電線の長さ方向において電磁波吸収部材が位置ずれすることを抑制できる。また、テープ部材が防水部材の内部に設けられるため、テープ部材に雨水等の液体が接触することを抑制できる。これにより、液体の接触に起因してテープ部材の粘着力が低下することを好適に抑制できるため、テープ部材による電磁波吸収部材の位置規制を好適に維持することができる。
[6]前記第1規制部材及び前記第2規制部材の少なくとも一方は、帯状部と、前記帯状部の長さ方向の基端部に前記帯状部と一体に形成されたロック部とを有する結束バンドであり、前記ロック部は、前記電磁波吸収部材の側面と対向していることが好ましい。
この構成によれば、例えば結束バンドのロック部に電磁波吸収部材の側面を接触させることにより、電線の長さ方向における電磁波吸収部材の移動を規制することができる。また、結束バンドでは、帯状部を電線の外周に容易に巻き付けることができるため、ワイヤハーネスの組立作業性を向上させることができる。
ここで、本明細書における「対向」とは、面同士又は部材同士が互いに正面の位置にあることを指し、互いが完全に正面の位置にある場合だけでなく、互いが部分的に正面の位置にある場合を含む。また、本明細書における「対向」とは、2つの部分の間に、2つの部分とは別の部材が介在している場合と、2つの部分の間に何も介在していない場合の両方を含む。
[7]前記帯状部の長さ方向の先端部は、前記ロック部から外方に突出しており、前記先端部は、前記電磁波吸収部材の側面と対向していることが好ましい。
この構成によれば、帯状部の先端部がロック部から外方に突出するように形成される。これにより、第1規制部材及び第2規制部材の外周寸法を大きく形成できる。このため、電磁波吸収部材の貫通孔に第1規制部材及び第2規制部材が挿入されることを好適に抑制できる。この結果、第1規制部材及び第2規制部材によって電磁波吸収部材の移動を好適に規制することができる。
[8]前記電磁波吸収部材は、前記貫通孔の中心軸が延びる中心軸方向における第1端部と、前記第1端部と前記中心軸方向において反対側の第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間に設けられた中央部と、を有し、前記第1端部の外周面は、前記中央部側から前記第1端部の前記中心軸方向の端面に向かうに連れて外形が小さくなるように形成され、前記第2端部の外周面は、前記中央部側から前記第2端部の前記中心軸方向の端面に向かうに連れて外形が小さくなるように形成されていることが好ましい。
この構成によれば、電磁波吸収部材の中心軸方向における両端部の角部がテーパ状に形成される。このため、車両走行等に伴う電磁波吸収部材の振動に起因して、電磁波吸収部材の外面と電磁シールド部材とが接触した場合であっても、その接触に起因して電磁シールド部材が摩耗することを抑制できる。これにより、電磁シールド部材の損傷を抑制することができる。
[9]前記電線の外周を被覆する被覆部材を更に有し、前記被覆部材は、前記電線の外周を被覆した状態で前記貫通孔に貫通していることが好ましい。
この構成によれば、被覆部材により被覆された状態で電線が電磁波吸収部材の貫通孔に貫通される。このため、貫通孔の内周面が電線の外周面に直接接触することを抑制できる。これにより、貫通孔の内周面との接触に起因して電線が損傷することを好適に抑制できる。
[10]前記被覆部材は、前記電線の長さ方向に沿って延びるスリットを有するシート状に形成されており、前記被覆部材は、前記電線の長さ方向と交差する第1方向における第3端部と、前記第3端部と前記第1方向において反対側に設けられた第4端部とを有しており、前記被覆部材は、前記第3端部に前記第4端部を重ね合わせることにより、前記電線の外周を周方向全周にわたって包囲する筒状をなすように形成されており、前記第1規制部材及び前記第2規制部材の少なくとも一方は、前記被覆部材の外周を周方向全周にわたって包囲するように設けられていることが好ましい。
この構成によれば、シート状の被覆部材の第3端部に第4端部を重ね合わせることにより、被覆部材を、電線の外周を周方向全周にわたって包囲する筒状をなすように形成できる。このため、電線に対して被覆部材を後から容易に取り付けることができる。これにより、ワイヤハーネスの組立作業性を向上させることができる。
また、第1規制部材又は第2規制部材を、被覆部材の外周を周方向全周にわたって包囲するように形成することによって、第1規制部材又は第2規制部材により被覆部材の筒状態を維持することができる。これにより、電線に対する電磁波吸収部材の相対移動を規制する部材と、被覆部材の筒状態を維持する部材とを別に設ける場合に比べて、部品点数の増大を抑制することができる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のワイヤハーネスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率については各図面で異なる場合がある。本明細書における「平行」や「直交」は、厳密に平行や直交の場合のみでなく、本実施形態における作用効果を奏する範囲内で概ね平行や直交の場合も含まれる。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(ワイヤハーネス10の全体構成)
図1に示すワイヤハーネス10は、2個又は3個以上の電気機器(機器)を電気的に接続する。ワイヤハーネス10は、例えば、ハイブリッド車や電気自動車等の車両Vの前部に設置されたインバータ11と、そのインバータ11よりも車両Vの後方に設置された高圧バッテリ12とを電気的に接続する。ワイヤハーネス10は、例えば、車両Vの床下等を通るように配索される。例えば、ワイヤハーネス10の長さ方向の中間部が車両Vの床下等の車室外を通るように配策される。インバータ11は、車両走行の動力源となる車輪駆動用のモータ(図示略)と接続される。インバータ11は、高圧バッテリ12の直流電力から交流電力を生成し、その交流電力をモータに供給する。高圧バッテリ12は、例えば、数百ボルトの電圧を供給可能なバッテリである。
ワイヤハーネス10は、1本又は複数本(本実施形態では、2本)の電線20と、電線20の両端部に取り付けられた一対のコネクタC1と、複数の電線20を一括して包囲する外装部材30と、電磁波吸収部材70とを有している。
(電線20の構成)
各電線20の一端部はコネクタC1を介してインバータ11と接続され、各電線20の他端部はコネクタC1を介して高圧バッテリ12と接続されている。各電線20は、例えば、車両Vの前後方向に延びるように長尺状に形成されている。各電線20は、例えば、ワイヤハーネス10の配策経路に応じて、二次元状又は三次元状に曲げられるように形成されている。各電線20は、例えば、高電圧・大電流に対応可能な高圧電線である。各電線20は、例えば、自身に電磁シールド構造を有するシールド電線であってもよいし、自身に電磁シールド構造を有しないノンシールド電線であってもよい。本実施形態の各電線20は、ノンシールド電線である。
図2に示すように、電線20は、導体よりなる芯線21と、芯線21の外周を被覆する絶縁被覆22とを有する被覆電線である。芯線21としては、例えば、複数の金属素線を撚り合わせてなる撚り線、内部が中実構造をなす柱状の1本の金属棒からなる柱状導体や内部が中空構造をなす筒状導体などを用いることができる。芯線21としては、例えば、撚り線、柱状導体や筒状導体を組み合わせて用いてもよい。柱状導体としては、例えば、単芯線やバスバなどを挙げることができる。本実施形態の芯線21は、撚り線である。芯線21の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。
(芯線21の構成)
芯線21の長さ方向と直交する平面によって芯線21を切断した断面形状(つまり、横断面形状)は、任意の形状にすることができる。芯線21の横断面形状は、例えば、円形状、半円状、多角形状、正方形状や扁平形状に形成されている。本実施形態の芯線21の横断面形状は、円形状に形成されている。
(絶縁被覆22の構成)
絶縁被覆22は、例えば、芯線21の外周面を周方向全周にわたって被覆している。絶縁被覆22は、例えば、合成樹脂などの絶縁材料によって構成されている。絶縁被覆22の材料としては、例えば、架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を主成分とする合成樹脂を用いることができる。絶縁被覆22の材料としては、1種の材料を単独で、又は2種以上の材料を適宜組み合わせて用いることができる。絶縁被覆22は、例えば、芯線21に対する押出成形(押出被覆)によって形成することができる。
(外装部材30の構成)
図1に示した外装部材30は、全体として長尺の筒状をなしている。外装部材30の内部空間には、複数の電線20が収容されている。外装部材30は、例えば、複数の電線20の外周を周方向全周にわたって包囲するように形成されている。外装部材30は、例えば、飛翔物や水滴から電線20を保護する。外装部材30としては、例えば、金属製又は樹脂製のパイプや、樹脂製のプロテクタ、樹脂等からなり可撓性を有するコルゲートチューブやゴム製の防水部材又はこれらを組み合わせて用いることができる。金属製のパイプの材料としては、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。樹脂製のプロテクタやコルゲートチューブの材料としては、例えば、導電性を有する樹脂材料や導電性を有さない樹脂材料を用いることができる。樹脂材料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。
図2に示すように、外装部材30は、例えば、コルゲートチューブ40と、コルゲートチューブ50と、防水部材60とを有している。本実施形態のコルゲートチューブ40,50の材料としては、導電性を有さない樹脂材料が用いられる。樹脂材料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。
(コルゲートチューブ40の構成)
コルゲートチューブ40は、例えば、全体として複数の電線20の外周を一括して包囲する筒状をなしている。コルゲートチューブ40は、例えば、複数の電線20の外周を周方向全周にわたって包囲するように設けられている。コルゲートチューブ40は、例えば、電線20の長さ方向(軸方向)の一部を包囲するように設けられている。コルゲートチューブ40は、その長さ方向に沿って環状凸部41と環状凹部42とが交互に連設された蛇腹構造を有している。コルゲートチューブ40は、芯線21よりも可撓性に優れている。本実施形態のコルゲートチューブ40は、円筒状に形成されている。
(コルゲートチューブ50の構成)
コルゲートチューブ50は、例えば、各電線20の長さ方向において、コルゲートチューブ40と離れて設けられている。コルゲートチューブ50は、例えば、全体として複数の電線20の外周を一括して包囲する筒状をなしている。コルゲートチューブ50は、例えば、複数の電線20の外周を周方向全周にわたって包囲するように設けられている。コルゲートチューブ50は、例えば、電線20の長さ方向の一部を包囲するように設けられている。コルゲートチューブ50は、その長さ方向に沿って環状凸部51と環状凹部52とが交互に連設された蛇腹構造を有している。コルゲートチューブ50は、芯線21よりも可撓性に優れている。本実施形態のコルゲートチューブ50は、円筒状に形成されている。
(防水部材60の構成)
防水部材60は、例えば、コルゲートチューブ40の外周とコルゲートチューブ50の外周との間に架け渡されるように設けられている。防水部材60は、例えば、電磁波吸収部材70の外周を包囲するように設けられている。防水部材60は、例えば、電磁波吸収部材70の外周を周方向全周にわたって包囲するように筒状をなしている。防水部材60は、例えば、電線20の長さ方向の両端が開口する筒状をなしている。防水部材60の材料としては、例えば、比較的硬度の高い弾性材料を用いることができる。弾性材料としては、例えば、エチレンプロピレンジエンゴム等のゴムやエラストマを用いることができる。防水部材60の材料としては、例えば、コルゲートチューブ40,50よりも耐衝撃性及びクッション性に優れた材料を用いることができる。例えば、防水部材60の材料としては、例えば、コルゲートチューブ40,50よりも吸音性に優れた材料を用いることができる。
(ワイヤハーネス10の構成)
ワイヤハーネス10は、例えば、電線20の長さ方向の一部に設けられた電磁波吸収部材70と、複数の電線20の外周を一括して包囲する編組部材80と、電線20の長さ方向において電線20に対する電磁波吸収部材70の相対移動を規制する規制部材90,100とを有している。
(電磁波吸収部材70の構成)
電磁波吸収部材70は、例えば、コルゲートチューブ40とコルゲートチューブ50との間に位置する電線20の外周に設けられている。例えば、電線20の長さ方向において、電磁波吸収部材70の一方側にはコルゲートチューブ40が設けられ、電磁波吸収部材70の他方側にはコルゲートチューブ50が設けられている。電磁波吸収部材70は、例えば、電線20の長さ方向においてコルゲートチューブ40と離れて設けられている。電磁波吸収部材70は、例えば、電線20の長さ方向においてコルゲートチューブ50と離れて設けられている。電磁波吸収部材70は、例えば、コルゲートチューブ40,50から露出されている。電磁波吸収部材70は、例えば、複数の電線20の外周を一括して包囲するように設けられている。電磁波吸収部材70は、例えば、電線20から放射される電磁波(電磁ノイズ)の一部を吸収する。
電磁波吸収部材70は、例えば、複数の電線20が一括して貫通する貫通孔71を有している。電磁波吸収部材70は、例えば、貫通孔71を有することにより環状をなしている。電磁波吸収部材70は、例えば、電線20の長さ方向から見た平面視において貫通孔71を有し、その貫通孔71の中心を通る中心軸が延びる中心軸方向に沿って延びる所定の長さを有する環状に形成されている。本実施形態では、電磁波吸収部材70の中心軸方向(図中左右方向)が、電線20の長さ方向と平行に延びる方向に設定されている。なお、以下の説明では、単に「中心軸方向」と記載した場合には、電磁波吸収部材70の中心軸方向を意味するものとする。貫通孔71は、例えば、電磁波吸収部材70を電線20の長さ方向に貫通するように形成されている。複数の電線20は、例えば、貫通孔71を貫通するように設けられている。貫通孔71の内周面は、複数の電線20の外周面と対向している。
本実施形態の電磁波吸収部材70は、環状をなす磁性体コア72のみから構成されている。本実施形態の磁性体コア72は、円環状に形成されている。磁性体コア72は、例えば、電線20の周方向全周にわたって電線20に対して対向するように配置されることで、電線20から放射される電磁波を低減する機能を有している。磁性体コア72は、例えば、電線20から放射される電磁波を吸収し、この電磁波のエネルギーを振動等の力学的エネルギーや熱エネルギーに変換する。これにより、電線20から放射される電磁波が周辺の機器等に及ぼす悪影響が低減される。
磁性体コア72は、例えば、軟磁性材料を含む成形体である。軟磁性材料としては、例えば、鉄(Fe)、鉄合金やフェライトなどを挙げることができる。鉄合金としては、例えば、Fe−ケイ素(Si)合金やFe−ニッケル(Ni)合金などを挙げることができる。磁性体コア72としては、例えば、フェライトコア、アモルファスコア、パーマロイコアを用いることができる。フェライトコアは、例えば、軟磁性を示すソフトフェライトからなる。ソフトフェライトとしては、例えば、ニッケル(Ni)と亜鉛(Zn)を含むフェライトやマンガン(Mn)と亜鉛(Zn)を含むフェライトを挙げることができる。磁性体コア72の材料は、例えば、低減したい電磁ノイズの周波数帯に応じて適宜選択することができる。
図3に示すように、本実施形態の磁性体コア72は、周方向全周にわたって連続して形成されており、閉環状に形成されている。すなわち、本実施形態の磁性体コア72は、全体がつながって切れ目がなく輪になっている構造、つまり始点と終点とが一致する無端状の構造に形成されている。換言すると、本実施形態の磁性体コア72には、中心軸方向に沿って延びるスリットが形成されていない。本実施形態の磁性体コア72は一部品によって構成されている。なお、本実施形態では、磁性体コア72を一部品で構成するようにしたが、複数のコア材を組み合わせて環状をなす磁性体コア72を構成するようにしてもよい。例えば、磁性体コア72を、横断面半円状の一対のコア材を組み合わせて円環状に構成するようにしてもよい。
図2に示すように、磁性体コア72は、例えば、磁性体コア72の中心軸方向における端部73と、端部73と中心軸方向において反対側の端部74と、端部73と端部74との間に設けられた中央部75とを有している。端部73は、磁性体コア72の中心軸方向の両端部のうちコルゲートチューブ40側に設けられた端部である。端部74は、磁性体コア72の中心軸方向の両端部のうちコルゲートチューブ50側に設けられた端部である。磁性体コア72は、例えば、磁性体コア72の周方向に沿って延びる外周面72Aと、磁性体コア72の径方向に沿って延び、コルゲートチューブ40側に向く側面72Bと、磁性体コア72の径方向に沿って延び、コルゲートチューブ50側に向く側面72Cとを有している。側面72Bは、端部73の中心軸方向における端面を構成している。側面72Cは、端部74の中心軸方向における端面を構成している。側面72B,72Cは、例えば、外周面72Aと貫通孔71の内周面との間に設けられている。磁性体コア72の外周寸法は、例えば、コルゲートチューブ40,50の外周寸法よりも大きく設定されている。このため、磁性体コア72の外周面72Aは、コルゲートチューブ40,50の外周面よりも径方向外側に突出した位置に設けられている。
磁性体コア72の端部73は、例えば、中央部75側から端部73の中心軸方向の端面である側面72Bに向かって外形が小さくなるように形成されている。端部73の外周面は、例えば、中央部75側から側面72Bに向かうに連れて外径が小さくなるテーパ部73Aを有している。テーパ部73Aの外周面は、例えば、中央部75側から側面72Bに向かうに連れて、貫通孔71の内周面に近づくように傾斜して形成されている。テーパ部73Aは、例えば、端部73の外周面の少なくとも一部に設けられている。
磁性体コア72の端部74は、例えば、中央部75側から端部74の中心軸方向の端面である側面72Cに向かって外形が小さくなるように形成されている。端部74の外周面は、例えば、中央部75側から側面72Cに向かうに連れて外径が小さくなるテーパ部74Aを有している。テーパ部74Aの外周面は、例えば、中央部75側から側面72Cに向かうに連れて、貫通孔71の内周面に近づくように傾斜して形成されている。テーパ部74Aは、例えば、端部74の外周面の少なくとも一部に設けられている。
(編組部材80の構成)
編組部材80は、例えば、全体として複数の電線20の外周を一括して包囲する筒状をなしている。編組部材80は、例えば、電線20の長さ方向の略全長にわたって電線20の外周を包囲するように設けられている。編組部材80は、例えば、コルゲートチューブ40,50の内部空間のそれぞれにおいて、複数の電線20の外周を一括して包囲するように形成されている。換言すると、コルゲートチューブ40,50はそれぞれ、電線20及び編組部材80の外周を被覆するように設けられている。編組部材80は、例えば、コルゲートチューブ40とコルゲートチューブ50との間において、電磁波吸収部材70の外周を包囲するように形成されている。編組部材80は、例えば、電磁波吸収部材70を被覆する部分の外形が他の部分の外形に比べて大きくなるように形成されている。編組部材80は、例えば、防水部材60の内部空間において、複数の電線20及び電磁波吸収部材70の外周を包囲するように設けられている。
編組部材80としては、複数の金属素線が編成された編組部材や、金属素線と樹脂素線とを組み合わせて編成された編組部材を用いることができる。金属素線の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。樹脂素線としては、例えば、パラ系アラミド繊維等の絶縁性及び耐剪断性に優れた強化繊維を用いることができる。なお、図示は省略するが、編組部材80の両端部は、例えば、コネクタC1(図1参照)等においてアース接続(アース接地)されている。
(規制部材90,100の構成)
規制部材90は、例えば、電線20の長さ方向において、コルゲートチューブ40と電磁波吸収部材70との間に設けられている。規制部材100は、例えば、電線20の長さ方向において、コルゲートチューブ50と電磁波吸収部材70との間に設けられている。ワイヤハーネス10では、電線20の長さ方向において、電磁波吸収部材70の両側に規制部材90,100が設けられている。これら規制部材90,100によって、電線20の長さ方向において電線20に対する電磁波吸収部材70の相対移動が規制される。規制部材90と規制部材100とは別体に形成されている。
(規制部材90の構成)
規制部材90は、例えば、コルゲートチューブ40と電磁波吸収部材70との間に位置する編組部材80の外周に設けられている。規制部材90は、例えば、電線20の長さ方向において、コルゲートチューブ40と離れて設けられている。規制部材90は、例えば、電線20の長さ方向において、電磁波吸収部材70と離れて設けられている。規制部材90は、例えば、編組部材80の外周面を周方向全周にわたって被覆するように形成されている。規制部材90としては、例えば、テープ部材、結束バンドやカシメバンドを用いることができる。本実施形態の規制部材90は、一面に粘着層を有するテープ部材91である。
規制部材90は、例えば、1本のテープ部材91が編組部材80の外周に巻き回されて形成されている。テープ部材91は、例えば、粘着層を径方向内側に向けた状態で、複数の電線20及び編組部材80に対して巻き回される。
図4に示すように、テープ部材91は、例えば、編組部材80の外側から電線20に向かって締め付けるように設けられている。テープ部材91は、例えば、編組部材80の外周面を径方向内側に締め付けるように被覆している。テープ部材91は、例えば、電線20の外周面と編組部材80の外周面とを、複数の電線20が互いに接近する方向に締め付けるように被覆するとともに、編組部材80が電線20に接近する方向に締め付けるように被覆している。このようにテープ部材91によって締め付けられることにより、複数の電線20の外周面が互いに接触するとともに、編組部材80の内周面が電線20の外周面に接触している。
規制部材90は、例えば、規制部材90の厚みが所定の厚みになるように、編組部材80の外周面にテープ部材91を重ねて巻き回すように形成されている。図示は省略するが、テープ部材91は、例えば、オーバーラップ巻きの構造を有している。ここで、オーバーラップ巻きの構造とは、テープ部材91の幅方向における所定部分同士が重なるようにテープ部材91を螺旋状に巻き回した構造である。なお、テープ部材91の幅方向は、電線20の長さ方向に沿って延びる方向である。オーバーラップ巻きの構造としては、例えば、ハーフラップ巻きの構造であることが好ましい。ここで、ハーフラップ巻きの構造とは、テープ部材91の幅方向において略半分となる部分同士が重なるようにテープ部材91を螺旋状に巻き回した構造である。
図2に示すように、規制部材90は、例えば、電磁波吸収部材70の外周を包囲していない。本実施形態の規制部材90は、磁性体コア72の外周面72Aを被覆する部分における編組部材80の外周面を被覆していない。すなわち、本実施形態の電磁波吸収部材70は、規制部材90によって電線20に対して固定されていない。
(規制部材100の構成)
規制部材100は、例えば、コルゲートチューブ50と電磁波吸収部材70との間に位置する編組部材80の外周に設けられている。規制部材100は、例えば、電線20の長さ方向において、コルゲートチューブ50と離れて設けられている。規制部材100は、例えば、電線20の長さ方向において、電磁波吸収部材70と離れて設けられている。規制部材100は、例えば、編組部材80の外周面を周方向全周にわたって被覆するように形成されている。規制部材100としては、例えば、テープ部材、結束バンドやカシメバンドを用いることができる。本実施形態の規制部材100は、一面に粘着層を有するテープ部材101である。
規制部材100は、例えば、1本のテープ部材101が編組部材80の外周に巻き回されて形成されている。テープ部材101は、例えば、粘着層を径方向内側に向けた状態で、複数の電線20及び編組部材80に対して巻き回される。
図5に示すように、テープ部材101は、例えば、編組部材80の外側から電線20に向かって締め付けるように設けられている。テープ部材101は、例えば、編組部材80の外周面を径方向内側に締め付けるように被覆している。テープ部材101は、例えば、電線20の外周面と編組部材80の外周面とを、複数の電線20が互いに接近する方向に締め付けるように被覆するとともに、編組部材80を電線20に接近する方向に締め付けるように被覆している。このようにテープ部材101によって締め付けられることにより、複数の電線20の外周面が互いに接触するとともに、編組部材80の内周面が電線20の外周面に接触している。
規制部材100は、例えば、規制部材100の厚みが所定の厚みになるように、編組部材80の外周面にテープ部材101を重ねて巻き回すように形成されている。図示は省略するが、テープ部材101は、例えば、オーバーラップ巻きの構造を有している。テープ部材101は、例えば、ハーフラップ巻きの構造を有している。
図2に示すように、規制部材100は、例えば、電磁波吸収部材70の外周を包囲していない。本実施形態の規制部材100は、磁性体コア72の外周面72Aを被覆する部分における編組部材80の外周面を被覆していない。すなわち、本実施形態の電磁波吸収部材70は、規制部材100によって電線20に対して固定されていない。このように、本実施形態の電磁波吸収部材70は、規制部材90,100によって電線20に対して固定されていない。本実施形態の電磁波吸収部材70は、その電磁波吸収部材70の両側に設けられた規制部材90,100によって径方向内側に締め付けられる編組部材80により径方向内側に締め付けられる。これにより、電線20に対して電磁波吸収部材70が固定され、電線20に対する電磁波吸収部材70の相対移動が抑制される。すなわち、電磁波吸収部材70自体を電線20に固定していない状態であっても、電線20に対する電磁波吸収部材70の相対移動を抑制することができる。
(防水部材60の構成)
防水部材60は、例えば、コルゲートチューブ40の外周に接続される筒状の接続筒部61と、コルゲートチューブ50の外周に接続される筒状の接続筒部62と、接続筒部61と接続筒部62との間に設けられた本体筒部63とを有している。本体筒部63は、他の部分、つまり接続筒部61,62の外周よりも径方向外側に張り出して形成されている。本体筒部63は、例えば、接続筒部61,62の周方向の全周にわたって接続筒部61,62よりも径方向外側に突出するように形成されている。すなわち、本体筒部63の外径は、接続筒部61,62の外径よりも大径に形成されている。防水部材60は、例えば、接続筒部61と本体筒部63と接続筒部62とが連続して一体に形成された単一部品である。本実施形態の接続筒部61,62及び本体筒部63は、周方向全周にわたって連続して形成されており、始点と終点とが一致する無端状の構造に形成されている。換言すると、本実施形態の接続筒部61,62及び本体筒部63は、電線20の長さ方向に沿って延びるスリットが形成されていない。
防水部材60は、例えば、接続筒部61がコルゲートチューブ40の外周に嵌合され、接続筒部62がコルゲートチューブ50の外周に嵌合されている。
接続筒部61は、例えば、コルゲートチューブ40の外周に嵌合可能な大きさの筒状に形成されている。本実施形態の接続筒部61は、円筒状に形成されている。接続筒部61の端部の内周面には、例えば、コルゲートチューブ40に係止する1つ又は複数(ここでは、4つ)のリップ61Aが形成されている。各リップ61Aは、例えば、接続筒部61の内周面の全周にわたって連続して形成されており、無端状の構造に形成されている。各リップ61Aは、例えば、接続筒部61がコルゲートチューブ40の外周に嵌合したときに、そのコルゲートチューブ40の環状凹部42に入り込むように形成されている。
接続筒部61の外周面には、例えば、連結部材65が設けられている。連結部材65としては、例えば、樹脂製又は金属製の結束バンドやカシメリングなどを用いることができる。接続筒部61は、連結部材65によって外周側から締め付けられてコルゲートチューブ40に固定される。例えば、接続筒部61は、コルゲートチューブ40に液密状に密着するまで、連結部材65によって外周側から締め付けられる。これにより、接続筒部61とコルゲートチューブ40との間から防水部材60の内部に水が浸入することを抑制できる。
接続筒部62は、例えば、コルゲートチューブ50の外周に嵌合可能な大きさの筒状に形成されている。本実施形態の接続筒部62は、円筒状に形成されている。接続筒部62の端部の内周面には、例えば、コルゲートチューブ50に係止する1つ又は複数(ここでは、4つ)のリップ62Aが形成されている。各リップ62Aは、例えば、接続筒部62の内周面の全周にわたって連続して形成されており、無端状の構造に形成されている。各リップ62Aは、例えば、接続筒部62がコルゲートチューブ50の外周に嵌合したときに、そのコルゲートチューブ50の環状凹部52に入り込むように形成されている。
接続筒部62の外周面には、例えば、連結部材66が設けられている。連結部材66としては、例えば、樹脂製又は金属製の結束バンドやカシメリングなどを用いることができる。接続筒部62は、連結部材66によって外周側から締め付けられてコルゲートチューブ50に固定される。例えば、接続筒部62は、コルゲートチューブ50に液密状に密着するまで、連結部材66によって外周側から締め付けられる。これにより、接続筒部62とコルゲートチューブ50との間から防水部材60の内部に水が浸入することを抑制できる。
本体筒部63は、例えば、一端部が接続筒部61と連続して一体に形成され、他端部が接続筒部62と連続して一体に形成されている。本体筒部63は、例えば、電磁波吸収部材70を収容可能な大きさの筒状に形成されている。本実施形態の本体筒部63は、円筒状に形成されている。本体筒部63は、電磁波吸収部材70を周方向全周にわたって包囲するように形成されている。本体筒部63は、コルゲートチューブ40,50から露出された電線20、電磁波吸収部材70、編組部材80及び規制部材90,100を周方向全周にわたって包囲するように形成されている。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
(1)ワイヤハーネス10は、電線20と、電線20を収容するコルゲートチューブ40と、電線20を収容し、電線20の長さ方向においてコルゲートチューブ40と離れて設けられたコルゲートチューブ50とを有している。ワイヤハーネス10は、電線20が貫通する貫通孔71を有し、コルゲートチューブ40とコルゲートチューブ50との間に設けられた環状の電磁波吸収部材70と、電磁波吸収部材70の外周を覆うとともに、コルゲートチューブ40の外周とコルゲートチューブ50の外周との間に架け渡すように固定された防水部材60とを有している。ワイヤハーネス10は、コルゲートチューブ40と電磁波吸収部材70との間に設けられ、電線20の長さ方向において電線20に対する電磁波吸収部材70の相対移動を規制する規制部材90を有している。ワイヤハーネス10は、コルゲートチューブ50と電磁波吸収部材70との間に設けられ、電線20の長さ方向において電線20に対する電磁波吸収部材70の相対移動を規制する規制部材100を有している。
この構成によれば、電線20の長さ方向において電磁波吸収部材70の両側に、電線20に対する電磁波吸収部材70の相対移動を規制する規制部材90,100が設けられる。これら規制部材90,100によって、電線20の長さ方向において電磁波吸収部材70が位置ずれすることを抑制できる。また、電磁波吸収部材70が規制部材90と規制部材100との間に設けられ、それら規制部材90,100がコルゲートチューブ40とコルゲートチューブ50との間に設けられる。そして、コルゲートチューブ40とコルゲートチューブ50との間に架け渡すように防水部材60が設けられる。このため、電磁波吸収部材70の相対移動可能な区間が防水部材60の内部に限定される。これにより、電磁波吸収部材70に雨水等の液体が接触することを抑制できるため、電磁波吸収部材70に錆等が発生することを抑制できる。
(2)規制部材90と規制部材100とを別体に形成するようにしたため、規制部材90,100の材料や形状を個別に選択することができる。これにより、ワイヤハーネス10における設計自由度を向上させることができる。
(3)さらに、規制部材90と規制部材100とを別体に形成するようにしたため、例えば規制部材90,100の取り付けのタイミングを異なるタイミングに設定することができる。これにより、例えば規制部材90を先に取り付け、その規制部材90を位置決め部材として利用して電磁波吸収部材70を位置決めした上で、規制部材100を取り付けることもできる。
(4)規制部材90,100を、編組部材80の外側から編組部材80を電線20に向かって締め付けるように形成した。この構成によれば、規制部材90,100によって、編組部材80が電線20に向かって締め付けられる。このため、編組部材80が電線20の径方向外側に広がることを抑制できる。これにより、防水部材60を取り付ける際の作業性を向上させることができる。
(5)また、電磁波吸収部材70の両側において、編組部材80が電線20に向かって締め付けられる。このため、電磁波吸収部材70の外周を覆う編組部材80も電線20に向かって締め付けられる。この編組部材80によって電磁波吸収部材70が外側から電線20に向かって締め付けられる。これにより、電線20の長さ方向において電磁波吸収部材70が位置ずれすることを好適に抑制できる。
(6)規制部材90,100をテープ部材91,101で構成した。この構成によれば、テープ部材91,101によって、電線20の長さ方向において電磁波吸収部材70が位置ずれすることを抑制できる。また、テープ部材91,101が防水部材60の内部に設けられるため、テープ部材91,101に雨水等の液体が接触することを抑制できる。これにより、液体の接触に起因してテープ部材91,101の粘着力が低下することを好適に抑制できるため、テープ部材91,101による電磁波吸収部材70の位置規制を好適に維持することができる。
(7)電磁波吸収部材70の中心軸方向における端部73,74の角部をテーパ状に形成した。このため、車両走行等に伴う電磁波吸収部材70の振動に起因して、電磁波吸収部材70の外面と編組部材80とが接触した場合であっても、その接触に起因して編組部材80が摩耗することを抑制できる。これにより、編組部材80の損傷を抑制することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・例えば図6に示すように、電線20の外周を包囲する被覆部材110を設けるようにしてもよい。被覆部材110は、例えば、電磁波吸収部材70の貫通孔71を貫通する部分の電線20を被覆するように形成されている。被覆部材110は、例えば、コルゲートチューブ40とコルゲートチューブ50との間に位置する電線20の外周を包囲するように設けられている。被覆部材110は、例えば、コルゲートチューブ40,50の双方から露出された電線20の外周を包囲するように設けられている。被覆部材110は、例えば、全体として複数の電線20の外周を一括して包囲する筒状をなしている。被覆部材110は、例えば、複数の電線20の外周を周方向全周にわたって包囲するように設けられている。被覆部材110は、例えば、コルゲートチューブ40,50の双方から露出されている。被覆部材110は、例えば、電線20の外周を包囲した状態で電磁波吸収部材70の貫通孔71を貫通するように設けられている。
被覆部材110の外周寸法は、例えば、電磁波吸収部材70の貫通孔71の内周寸法よりも小さく設定されている。被覆部材110の外周寸法は、例えば、コルゲートチューブ40,50の内周寸法よりも小さく設定されている。なお、被覆部材110は、例えば、長さ方向の一端部がコルゲートチューブ40の内部空間に収容され、長さ方向の他端部がコルゲートチューブ50の内部空間に収容されるようにしてもよい。
図7に示すように、被覆部材110は、例えば、電線20の長さ方向に沿って延びるスリット111を有するシート状に形成されている。被覆部材110は、例えば、可撓性を有する一枚の樹脂シートを周方向に巻くことによって筒状をなすように形成されている。被覆部材110は、例えば、電線20の長さ方向と交差する第1方向(図7では、電線20の周方向)における端部112と、端部112と第1方向において反対側の端部113とを有している。被覆部材110は、例えば、端部112と端部113とを電線20の径方向に重ね合わせることによって筒状をなすように形成されている。被覆部材110の内周寸法は、例えば、端部112と端部113との重なり幅を調整することにより、複数の電線20の外周寸法に合わせた寸法に調整することができる。被覆部材110は、例えば、電線20の外周を包囲可能な筒状態から、電線20の外周を包囲しないシート状態に戻ることが可能な弾性を有している。
被覆部材110の材料としては、導電性を有さない樹脂材料が用いられる。樹脂材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。被覆部材110としては、例えば、ツイストチューブを用いることができる。ツイストチューブは、例えば、ポリエチレンテレフタラート製やポリエステル製の織布によって構成されている。ツイストチューブは、例えば、樹脂繊維が編み込まれて構成されており、網目を有している。
以上説明した構成によれば、電線20の外周を被覆する被覆部材110が設けられ、その被覆部材110により被覆された状態で電線20が電磁波吸収部材70の貫通孔71に貫通される。このため、貫通孔71の内周面が電線20の外周面に直接接触することを抑制できる。これにより、貫通孔71の内周面との接触に起因して電線20が損傷することを好適に抑制できる。
また、シート状の被覆部材110の端部112に端部113を重ね合わせることにより、被覆部材110を、電線20の外周を周方向全周にわたって包囲する筒状をなすように形成した。このため、電線20に対して被覆部材110を後から容易に取り付けることができる。これにより、ワイヤハーネス10の組立作業性を向上させることができる。
・上記実施形態では、編組部材80の外周面に規制部材90,100を設けるようにしたが、これに限定されない。例えば、編組部材80の内側に規制部材90,100を設けるようにしてもよい。
例えば図6に示すように、被覆部材110の外周面に規制部材90,100を設けるようにしてもよい。あるいは、電線20の外周面に規制部材90,100を設けるようにしてもよい。
・上記実施形態では、規制部材90としてテープ部材91に具体化し、規制部材100としてテープ部材101に具体化したが、これに限定されない。例えば、規制部材90,100を、合成樹脂製又は金属製の結束バンド、カシメリングやクランプによって構成するようにしてもよい。
図6に示した例では、規制部材90が合成樹脂製の結束バンド92によって構成され、規制部材100が合成樹脂製の結束バンド102によって構成されている。結束バンド92,102は、例えば、複数の電線20の外周を包囲するように設けられている。結束バンド92,102は、例えば、複数の電線20を一括して被覆する被覆部材110の外周に設けられている。結束バンド92,102は、例えば、被覆部材110の外周を周方向全周にわたって包囲するように設けられている。結束バンド92,102は、例えば、被覆部材110の外周を径方向内側に締め付けるように設けられている。本変更例の結束バンド92,102は、シート状の被覆部材110を筒状態に維持する機能、つまり被覆部材110がシート状態に戻ることを抑制する機能を有している。結束バンド92は、電線20の長さ方向において、コルゲートチューブ40と電磁波吸収部材70との間に設けられている。結束バンド102は、電線20の長さ方向において、コルゲートチューブ50と電磁波吸収部材70との間に設けられている。
図7に示すように、結束バンド92,102は、長尺の帯状部93と、帯状部93の長さ方向の基端部に帯状部93と一体に形成されたロック部94とを有している。結束バンド92,102の材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトンやフッ素樹脂などを用いることができる。
ロック部94は、例えば、帯状部93よりも横断面形状が大きく形成されている。ロック部94は、例えば、帯状部93の外周面から外方に突出するように形成されている。ロック部94は、例えば、帯状部93の外周面から径方向外側に突出するように形成されている。ロック部94は、例えば、直方体状に形成されている。ロック部94は、例えば、帯状部93が挿入可能な挿入口95を有している。挿入口95の内面には、例えば、図示しない係止爪が設けられている。帯状部93の長さ方向の先端部93Aの外周面には、例えば、帯状部93の幅方向に沿って延びる複数の係止溝(図示略)が帯状部93の長さ方向において所定の間隔を空けて形成されている。本実施形態の結束バンド92,102では、帯状部93に形成された複数の係止溝のうちの1つの係止溝にロック部94の係止爪を係合させることにより、ロック部94に対して帯状部93をロックする。結束バンド92,102では、例えば、ロック部94に対する帯状部93の挿入度合に応じて、帯状部93による被覆部材110の締め付け度合を調整することができる。
帯状部93は、その先端部93Aがロック部94の挿入口95に挿入された状態で、被覆部材110の周方向全周にわたって被覆部材110の外側に巻き付けられている。帯状部93は、例えば、被覆部材110の外周面に接触するように巻き付けられている。このとき、帯状部93の先端部93Aは、ロック部94から外方に突出している。帯状部93の先端部93Aは、例えば、ロック部94から径方向外側に向かって突出している。
結束バンド92,102は、電磁波吸収部材70の貫通孔71に挿入不能な大きさに形成されている。例えば、結束バンド92,102は、ロック部94が貫通孔71に挿入不能な大きさに形成されている。結束バンド92のロック部94は、例えば、磁性体コア72の側面72Bと対向するように設けられている。結束バンド92のロック部94は、例えば、磁性体コア72の側面72Bに接触するようにしてもよい。結束バンド92のロック部94から外方に突出した先端部93Aは、例えば、磁性体コア72の側面72Bと対向するように設けられている。結束バンド102のロック部94は、例えば、磁性体コア72の側面72Cと対向するように設けられている。結束バンド102のロック部94は、例えば、磁性体コア72の側面72Cに接触するようにしてもよい。結束バンド102のロック部94から外方に突出した先端部93Aは、例えば、磁性体コア72の側面72Cと対向するように設けられている。
以上説明した構成によれば、電線20の長さ方向において電磁波吸収部材70の両側に結束バンド92,102が設けられる。これら結束バンド92,102によって、電線20の長さ方向における電磁波吸収部材70の移動を規制できるため、電線20の長さ方向において電磁波吸収部材70が位置ずれすることを抑制できる。また、結束バンド92,102を、被覆部材110の外周を周方向全周にわたって被覆するように形成した。これにより、結束バンド92,102により被覆部材110の筒状態を維持することができる。このため、電磁波吸収部材70の移動を規制する部材と、被覆部材110の筒状態を維持する部材とを別に設ける場合に比べて、部品点数の増大を抑制することができる。
また、規制部材90,100をそれぞれ、帯状部93とロック部94とを有する結束バンド92,102により構成した。この構成によれば、結束バンド92,102のロック部94に電磁波吸収部材70の側面72B,72Cを接触させることにより、電線20の長さ方向における電磁波吸収部材70の移動を規制することができる。また、結束バンド92,102では、帯状部93を電線20の外周に容易に巻き付けることができるため、ワイヤハーネス10の組立作業性を向上させることができる。
さらに、帯状部93の長さ方向の先端部93Aを、ロック部94から外方に突出するように形成した。結束バンド92,102の先端部93Aを、電磁波吸収部材70の側面72B,72Cと対向するように形成した。この構成によれば、帯状部93の先端部93Aがロック部94から外方に突出するように形成されるため、規制部材90,100の外周寸法を大きく形成できる。このため、電磁波吸収部材70の貫通孔71に規制部材90,100が挿入されることを好適に抑制できる。この結果、規制部材90,100によって電磁波吸収部材70の移動を好適に規制することができる。
なお、図6に示す変更例では、編組部材80が結束バンド92,102の外周を包囲するように設けられている。編組部材80は、例えば、結束バンド92,102の外周を周方向全周にわたって包囲するように設けられている。編組部材80は、例えば、被覆部材110の外周を周方向全周にわたって包囲するように設けられている。
・図6及び図7に示した変更例において、規制部材90を、被覆部材110の外周を周方向全周にわたって被覆するテープ部材91に具体化してもよい。また、規制部材100を、被覆部材110の外周を周方向全周にわたって被覆するテープ部材101に具体化してもよい。この構成であっても、テープ部材91,101によって、被覆部材110の筒状態を維持することができる。これにより、電磁波吸収部材70の移動を規制する部材と、被覆部材110の筒状態を維持する部材とを別に設ける場合に比べて、部品点数の増大を抑制することができる。なお、この場合のテープ部材91,101は、被覆部材110の外周面上に、電磁波吸収部材70の貫通孔71に挿入不能な厚みになるまで重ねて巻き回される。
・図6及び図7に示した変更例では、被覆部材110を、電線20の長さ方向に沿って延びるスリット111を有する構造に具体化したが、これに限定されない。例えば、被覆部材110を、電線20の長さ方向に沿って延びるスリットを有さない筒状をなす構造に具体化してもよい。すなわち、被覆部材110を、内部に電線20が配置される前の状態からすでに筒体として形成されているものとしてもよい。
・上記実施形態では、被覆部材110としてツイストチューブに具体化したが、これに限定されない。被覆部材110としては、電線20の外周を被覆することのできる外装部材であれば特に限定されず、例えばコルゲートチューブによって構成してもよい。この場合のコルゲートチューブとしては、電線20の長さ方向に沿って延びるスリットを有するものであってもよいし、スリットを有さないものであってもよい。また、被覆部材110としては、例えば、テープ部材であってもよい。この場合のテープ部材は、例えば、電線20の外周面に対して巻き回される。
・例えば図8に示すように、結束バンド92,102を、編組部材80の外周面に設けるようにしてもよい。この場合の結束バンド92,102は、例えば、編組部材80を、その編組部材80の外側から電線20に向かって締め付けるように設けられている。
・上記実施形態の規制部材90,100を、互いに異なる種類の規制部材に具体化してもよい。例えば、規制部材90をテープ部材91に具体化し、規制部材100を結束バンド102に具体化してもよい。例えば、規制部材90を金属製の結束バンドに具体化し、規制部材100を合成樹脂製の結束バンド102に具体化してもよい。
・上記実施形態では、規制部材90,100を、電線20の長さ方向において、電磁波吸収部材70と離れた位置に設けるようにしたが、これに限定されない。例えば、規制部材90,100を、電磁波吸収部材70の外周の一部を包囲するように形成してもよい。
・上記実施形態では、電磁波吸収部材70の外周を覆うように編組部材80を設けるようにしたが、これに限定されない。
例えば図9に示すように、編組部材80を電磁波吸収部材70の貫通孔71に貫通させるようにしてもよい。この場合の編組部材80は、例えば、電線20の外周を包囲した状態で貫通孔71を貫通するように設けられている。編組部材80は、例えば、複数の電線20の外周を一括して包囲した状態で貫通孔71を貫通するように設けられている。
この構成によれば、編組部材80が貫通孔71に貫通されるため、編組部材80が電線20の径方向外側に広がることを抑制できる。これにより、防水部材60を取り付ける際の作業性を向上させることができる。
・上記実施形態の編組部材80の代わりに、金属箔などの他の電磁シールド部材に変更してもよい。
・上記実施形態における編組部材80を省略してもよい。
・上記実施形態の電線20をシールド電線に変更してもよい。
・上記実施形態では、電磁波吸収部材70を磁性体コア72のみで構成するようにしたが、これに限定されない。例えば、電磁波吸収部材70を、磁性体コア72と、その磁性体コア72を収容するケースとを含む構成としてもよい。
・上記実施形態における電磁波吸収部材70の数及び設置位置は特に限定されない。例えば、ワイヤハーネス10に対して2個以上の電磁波吸収部材70を設けてもよい。
・上記実施形態では、第1外装部材としてコルゲートチューブ40に具体化し、第2外装部材としてコルゲートチューブ50に具体化したが、これに限定されない。例えば、第1外装部材及び第2外装部材として、硬質の樹脂製パイプ、金属製パイプやゴム製の防水カバーを用いることができる。例えば、第1外装部材と第2外装部材とを、互いに異なる種類の外装部材に具体化してもよい。
・上記実施形態では、外装部材30の内部に収容される電線20が2本であったが、特に限定されるものではなく、車両Vの仕様に応じて電線20の本数は変更することができる。例えば、外装部材30の内部に収容される電線20は、1本であってもよいし、3本以上であってもよい。例えば、外装部材30に収容される電線として、低圧バッテリと各種低電圧機器(例えば、ランプ、カーオーディオ等)とを接続する低圧電線を追加した構成としてもよい。
・車両Vにおけるインバータ11と高圧バッテリ12の配置関係は、上記実施形態に限定されるものではなく、車両構成に応じて適宜変更してもよい。
例えば図10に示すように、高圧バッテリ12が車両Vの床の略全体に配置され、その高圧バッテリ12とインバータ11とを電気的に接続するワイヤハーネス10に具体化してもよい。
・上記実施形態では、ワイヤハーネス10によって接続される電気機器としてインバータ11及び高圧バッテリ12を採用したが、これに限定されない。例えば、インバータ11と車輪駆動用のモータとを接続する電線に採用してもよい。すなわち、車両Vに搭載される電気機器間を電気的に接続するものであれば適用可能である。
・今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
V 車両
C1 コネクタ
10 ワイヤハーネス
11 インバータ
12 高圧バッテリ
20 電線
21 芯線
22 絶縁被覆
30 外装部材
40 コルゲートチューブ(第1外装部材)
41 環状凸部
42 環状凹部
50 コルゲートチューブ(第2外装部材)
51 環状凸部
52 環状凹部
60 防水部材
61 接続筒部
61A リップ
62 接続筒部
62A リップ
63 本体筒部
65 連結部材
66 連結部材
70 電磁波吸収部材
71 貫通孔
72 磁性体コア
72A 外周面
72B 側面
72C 側面
73 端部
73A テーパ部
74 端部
74A テーパ部
75 中央部
80 編組部材(電磁シールド部材)
90 規制部材(第1規制部材)
91 テープ部材
92 結束バンド
93 帯状部
93A 先端部
94 ロック部
95 挿入口
100 規制部材(第2規制部材)
101 テープ部材
102 結束バンド
110 被覆部材
111 スリット
112 端部(第3端部)
113 端部(第4端部)

Claims (10)

  1. 電線と、
    前記電線を収容する第1外装部材と、
    前記電線を収容し、前記電線の長さ方向において前記第1外装部材と離れて設けられた第2外装部材と、
    前記電線が貫通する貫通孔を有し、前記電線の長さ方向において前記第1外装部材と前記第2外装部材との間に設けられた環状の電磁波吸収部材と、
    前記電磁波吸収部材の外周を覆うとともに、前記第1外装部材の外周と前記第2外装部材の外周との間に架け渡すように固定された防水部材と、
    前記第1外装部材と前記電磁波吸収部材との間に設けられ、前記電線の長さ方向において前記電線に対する前記電磁波吸収部材の相対移動を規制する第1規制部材と、
    前記第2外装部材と前記電磁波吸収部材との間に設けられ、前記電線の長さ方向において前記電線に対する前記電磁波吸収部材の相対移動を規制する第2規制部材と、を有し、
    前記第1規制部材と前記第2規制部材とが別体に形成されているワイヤハーネス。
  2. 前記電線及び前記電磁波吸収部材の外周を覆う筒状の電磁シールド部材を更に有し、
    前記第1外装部材及び前記第2外装部材は、前記電磁シールド部材の外周を覆うように設けられ、
    前記防水部材は、前記電磁シールド部材の外周を覆うように設けられている請求項1に記載のワイヤハーネス。
  3. 前記第1規制部材及び前記第2規制部材は、前記電磁シールド部材の外側から前記電磁シールド部材を前記電線に向かって締め付けるように形成されている請求項2に記載のワイヤハーネス。
  4. 前記電線の外周を覆う電磁シールド部材を有し、
    前記電磁シールド部材は、前記電線の外周を被覆した状態で前記貫通孔を貫通しており、
    前記第1外装部材及び前記第2外装部材は、前記電磁シールド部材の外周を覆うように設けられている請求項1に記載のワイヤハーネス。
  5. 前記第1規制部材及び前記第2規制部材の少なくとも一方は、テープ部材である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
  6. 前記第1規制部材及び前記第2規制部材の少なくとも一方は、帯状部と、前記帯状部の長さ方向の基端部に前記帯状部と一体に形成されたロック部とを有する結束バンドであり、
    前記ロック部は、前記電磁波吸収部材の側面と対向している請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
  7. 前記帯状部の長さ方向の先端部は、前記ロック部から外方に突出しており、
    前記先端部は、前記電磁波吸収部材の側面と対向している請求項6に記載のワイヤハーネス。
  8. 前記電磁波吸収部材は、前記貫通孔の中心軸が延びる中心軸方向における第1端部と、前記第1端部と前記中心軸方向において反対側の第2端部と、前記第1端部と前記第2端部との間に設けられた中央部と、を有し、
    前記第1端部の外周面は、前記中央部側から前記第1端部の前記中心軸方向の端面に向かうに連れて外形が小さくなるように形成され、
    前記第2端部の外周面は、前記中央部側から前記第2端部の前記中心軸方向の端面に向かうに連れて外形が小さくなるように形成されている請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
  9. 前記電線の外周を被覆する被覆部材を更に有し、
    前記被覆部材は、前記電線の外周を被覆した状態で前記貫通孔に貫通している請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のワイヤハーネス。
  10. 前記被覆部材は、前記電線の長さ方向に沿って延びるスリットを有するシート状に形成されており、
    前記被覆部材は、前記電線の長さ方向と交差する第1方向における第3端部と、前記第3端部と前記第1方向において反対側に設けられた第4端部とを有しており、
    前記被覆部材は、前記第3端部に前記第4端部を重ね合わせることにより、前記電線の外周を周方向全周にわたって包囲する筒状をなすように形成されており、
    前記第1規制部材及び前記第2規制部材の少なくとも一方は、前記被覆部材の外周を周方向全周にわたって包囲するように設けられている請求項9に記載のワイヤハーネス。
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