JP2021133778A - ドアホールシール - Google Patents

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Abstract

【課題】止水性および遮音性を維持しつつ、ワイヤーハーネスの挿通作業を容易に行うことができるドアホールシールを実現する。【解決手段】ドアホールシール(1)は、第1シート(11)と第2シート(12)との間の距離が可変であり、第1凹部(21)と第2凹部(22)とが接続されることにより、ワイヤーハーネス(D3)における当該ワイヤーハーネス(D3)の延伸方向と直交する方向の断面に対応した開口部(2)が形成される。【選択図】図4

Description

本発明はドアホールシールに関する。
従来から、自動車のドアのドアインナーパネルに形成されたサービスホールを塞ぐために、ドアホールシールが使用されている。ドアホールシールには、ワイヤーハーネスが挿通される開口部が形成されている。
ワイヤーハーネスの先端には、通常ソケットまたはコネクタ(以下、「ソケット等」)が設けられている。ここで、開口部の大きさを、止水性および遮音性の観点から開口部とワイヤーハーネスとの間に形成される隙間が小さくなるように設計すると、ワイヤーハーネスを開口部に挿通する際にソケット等が開口部に引っ掛かる。そのため、挿通作業がし難くなるとともに開口部周辺が損傷する虞がある。一方、開口部周辺を損傷させることなく挿通作業を行うために、開口部を、ソケット等を円滑に挿通できる程度の大きさにすると、ワイヤーハーネスを開口部に挿通した状態において開口部とワイヤーハーネスとの間に形成される隙間が大きくなる。そのため、ドアホールシールの止水性および遮音性が低下してしまう。
これらの問題を解決すべく、種々の技術が研究開発されている。例えば、特許文献1には、メインシートに対して上下に延びるスリット機構が形成されたドアホールシールが開示されている。
特開2017−24704号公報(2017年2月2日公開)
しかしながら、特許文献1に開示されたドアホールシールでは、ワイヤーハーネスをスリット機構に挿通した状態においても、スリット機構における鉛直上側の領域の隙間は依然として残ったままである。ここで、鉛直上側とは、特許文献1に開示されたドアホールシールがドアインナーパネルに取り付けられた状態での鉛直上側を指す。そのため、特許文献1に開示されたドアホールシールは、止水性および遮音性においてなお不十分であった。
本発明の一態様は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、止水性および遮音性を維持しつつ、ワイヤーハーネスの挿通作業を容易に行うことができるドアホールシールを実現することにある。
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るドアホールシールは、自動車のドアのドアインナーパネルに取り付けられるドアホールシールであって、前記ドアインナーパネルのサービスホールを塞ぐための第1シートおよび第2シートを備え、前記第1シートには、ワイヤーハーネスが挿通される第1凹部が形成されており、前記第2シートには、前記ワイヤーハーネスが挿通される第2凹部が形成されており、前記第1シートと前記第2シートとの間の距離は可変であり、前記第1凹部と前記第2凹部とが接続されることにより、前記ワイヤーハーネスにおける当該ワイヤーハーネスの延伸方向と直交する方向の断面に対応した開口部が形成された構成である。
前記構成によれば、例えば第1シートと第2シートとを大きく離間させることにより、第1凹部の周辺および第2凹部の周辺を損傷させることなく、ワイヤーハーネスの先端に設けられたソケット等を両シートの間の空間に挿通することができる。また、前記の空間にワイヤーハーネスを挿通した後に第1シートの端部と第2シートの端部とを接続し、両端部を互いに固定することにより、ワイヤーハーネスを開口部に容易に挿通することができる。そのため、開口部周辺の損傷を回避しつつ、ワイヤーハーネスの挿通作業を容易に行うことができる。
さらには、第1シートを第2シートに固定してワイヤーハーネスを開口部に挿通した状態において、開口部が例えばスリットの場合に比べてワイヤーハーネスと開口部との間の隙間が少なくなる。そのため、開口部をスリット等にすることで生じるドアホールシールの止水性および遮音性の低下を防ぐことができ、ドアホールシールの止水性および遮音性を維持することができる。
本発明の一態様に係るドアホールシールは、前記第1シートと前記第2シートとを連結する連結部をさらに備えていてもよい。前記構成によれば、第1シートと第2シートとが連結部によって一体化している。そのため、第1シートおよび第2シートの各々が独立している場合に比べて、ドアホールシールの部品点数を削減することができるとともに第1シートおよび第2シートの管理が容易になる。
本発明の一態様に係るドアホールシールは、前記第1シートにおける前記第1凹部が形成されている側の第1端部に沿って形成された第1延出部と、前記第2シートにおける前記第2凹部が形成されている側の第2端部に沿って形成された第2延出部と、をさらに備え、前記第1延出部および前記第2延出部は、前記ドアホールシールが前記ドアインナーパネルに取り付けられた状態で車内側に延出するようにしてもよい。
前記構成によれば、第1延出部および第2延出部がない場合に比べて第1シートと第2シートとの接触面積が増える。また、第1シートを第2シートに固定する際に、作業者等が第1延出部および第2延出部を車内側から視認することができる。そのため、第1延出部および第2延出部がない場合に比べて第1シートを第2シートに容易に固定することができる。
本発明の一態様に係るドアホールシールは、前記第1凹部の外縁部分に沿って形成された第3延出部と、前記第2凹部の外縁部分に沿って形成された第4延出部と、をさらに備え、前記第3延出部および前記第4延出部は、前記ドアホールシールが前記ドアインナーパネルに取り付けられた状態で車内側に延出するものであり、前記第3延出部における前記第4延出部と対向する第1対向面の少なくとも一部、および、前記第4延出部における前記第3延出部と対向する第2対向面の少なくとも一部のいずれか一方には、ゴム様弾性体またはコーキング材のいずれかが配置されていてもよい。
前記構成によれば、第1シートを第2シートに固定してワイヤーハーネスを開口部に挿通した状態において、雨水等がワイヤーハーネスと開口部との間の隙間から浸入するのを第3延出部および第4延出部によって遮ることができる。さらに、ゴム様弾性体またはコーキング材のいずれかが配置されている分だけ、第3延出部と第4延出部とに取り囲まれた空間とワイヤーハーネスとの間の隙間が少なくなり、雨水等がワイヤーハーネスと開口部との間の隙間からさらに浸入し難くなる。そのため、ドアホールシールの止水性および遮音性が向上する。
本発明の一態様に係るドアホールシールは、前記第1シートおよび前記第2シートは、硬質シートで形成されていてもよい。前記構成によれば、第1シートおよび第2シートは、それぞれ硬質シート以外で形成されている場合に比べて変形し難い。そのため、第1シートおよび第2シートが硬質シート以外で形成されている場合に比べて、第1シートの第2シートへの固定、ならびに、第1シートおよび第2シートのドアインナーパネルへの取り付けを容易に行うことができる。
また、第1シートを第2シートに固定した後、両シートのうちの鉛直下側に配置されたシートが、鉛直上側に配置されたシートの重力の作用によっても変形し難くなる。さらには、第1シートまたは第2シートのうちの鉛直下側に配置されたシートの凹部が、ワイヤーハーネスの重力の作用によっても変形し難くなる。
本発明の一態様によれば、止水性および遮音性を維持しつつ、ワイヤーハーネスの挿通作業を容易に行うことができるドアホールシールをすることができる。
本発明の実施形態1に係るドアホールシールが取り付けられたフロントドアの車内側の構造を示す図である。 本発明の実施形態1に係るドアホールシールの概略図である。 本発明の実施形態1に係るドアホールシールの製造方法の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態1に係るドアホールシールにワイヤーハーネスを挿通する方法を示す図である。符号401で示す図は、本発明の実施形態1に係るドアホールシールの第1シートを第2シートに固定する前の状態を示す図である。符号402で示す図は、第1シートを第2シートに固定した後の状態を示す図である。 本発明の実施形態1に係るドアホールシールの第1変形例の概略図である。 本発明の実施形態1に係るドアホールシールの第2変形例の断面図である。 本発明の実施形態2に係るドアホールシールの概略構造を示す斜視図である。 図7に示すドアホールシールのA−A線矢視断面図である。 符号901で示す図は、本発明の実施形態3に係るドアホールシールの概略構造を示す斜視図である。符号902で示す図は、符号901で示す図中の第3延出部の拡大図である。符号903で示す図は、符号901で示す図中の第4延出部の拡大図である。
本発明を実施するための形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、先に説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない場合がある。
〔実施形態1〕
<ドアホールシール1の概要および取り付け例>
図1を参照して、本発明の実施形態1に係るドアホールシール1の概要および取り付け例について説明する。なお、図1の例において、紙面向かって上側が鉛直上側、下側が鉛直下側、右側が前側(フロント側)、左側が後側(リヤ側)、手前側が車内側(自動車の内側)、奥側が車外側(自動車の外側)に、それぞれ対応している。このような方向の特定は、図2、図4、図5、図7および図9についても同様である。また、図1は、フロントドアDを車内側から見た図である。
フロントドアDは、本発明に係る自動車のドアの一例であり、自動車のフロントドア用開口部(図示せず)に開閉可能に取り付けられている。フロントドアDは、図1に示すように、ドアアウターパネル(図示せず)およびドアインナーパネルD1を備えている。また、ドアインナーパネルD1にはサービスホールD2が形成されている。サービスホールD2は、例えばフロントドアDの内部に配置された各種部品を修理するために、作業者が手または工具等を入れるための開口部である。サービスホールD2は、図1の例ではドアインナーパネルD1の前後2か所に形成されている。
ドアインナーパネルD1の車内側の面には、ドアホールシール1が取り付けられている。ドアホールシール1は、サービスホールD2を車内側から塞ぐことで、自動車のドアガラス(図示せず)とドアアウターパネルとの間からドフロントアDの内部に浸入した雨水等が、サービスホールD2から車内に浸入するのを防止する。
ドアホールシール1は、図1に示すように、第1・第2シート11・12を備えている。第1・第2シート11・12は、当該第1シート11と当該第2シート12とが止水用のスポンジ材(図示せず)で互いに固定され、両シートの固定箇所がスポンジ材でシールされた状態で、ドアインナーパネルD1の車内側の面に取り付けられている。第1シート11は、ドアホールシール1がドアインナーパネルD1の車内側の面に取り付けられた状態において、第2シート12よりも鉛直上側に配置されている。
上述のことから、ドアホールシール1は、具体的には第1・第2シート11・12がサービスホールD2を車内側から塞ぐ機能を果たす。なお、止水用のスポンジ材の例としては、エプトシーラー(登録商標)が挙げられる。
第1・第2シート11・12は、硬質シートで形成されていることが好ましい。硬質シートの材料の例としては、一般的な熱可塑性成形樹脂ならびにこれらの材料を含む複合体が挙げられる。熱可塑性成形樹脂の例としては、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PVA(ポリビニルアルコール)、PVC(ポリ塩化ビニル)、PS(ポリスチレン)、ABS(アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン)およびEVA(エチレン酢酸ビニル)等が挙げられる。複合体の例としては、ガラス繊維ブレンドなどの繊維の集合体が挙げられる。さらに、第1・第2シート11・12は、発泡体の形態で使用されてもよい。
第1・第2シート11・12の材料は、例えばエラストマーおよびエラストマーを含む複合体であってもよい。エラストマーの例としては、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等のゴムおよび熱可塑性エラストマー(Thermoplastic Elastomer:TPE)が挙げられる。熱可塑性エラストマーとしては、オレフィン系熱可塑性エラストマー(Thermoplastic Olefinic Elastomer:TPO)が挙げられる。
なお、ドアホールシール1は、第1・第2シート11・12の2つのシートで構成されていることが必須ではない。ドアホールシール1は、例えば第1・第2シート11・12に第3シート(図示せず)を加えた3つのシートで構成されていてもよく、さらには4つ以上のシートで構成されていてもよい。
ドアホールシール1において、第1シート11の第1端部31に形成された第1凹部21と、第2シート12の第2端部32に形成された第2凹部22とが対向するように第1端部31と第2端部32とが物理的に接続されることにより、開口部2が形成される。言い換えれば、第1端部31と第2端部32とが当接することにより、開口部2が形成される。開口部2は、ドアホールシール1における、サービスホールD2の形成箇所に対応する箇所に形成されている。図1の例では、サービスホールD2がドアインナーパネルD1の前後2か所に形成されていることから、開口部2も2つのサービスホールD2の形成箇所に対応してドアホールシール1の前後2箇所に形成されている。
なお、図1に示すサービスホールD2および開口部2の形成態様はあくまで一例である。サービスホールD2および開口部2の個数・形成箇所は、必要に応じて任意に設計変更することができる。
2つの開口部2のそれぞれには、ワイヤーハーネスD3が挿通される。ワイヤーハーネスD3は、ケーブルとも称され、フロントドアDの内部の装置(図示せず)、例えばスピーカおよびウインドレギュレータに電気を供給する。なお、ワイヤーハーネスD3は電気を供給するものでなくてもよく、例えば、フロントドアDの内部と外部との間で物理的な力を伝えるものであってもよい。ワイヤーハーネスD3の先端には、前記の装置とワイヤーハーネスD3とを接続するためのソケット等(図示せず)が設けられている。
図1の例では、図示の簡素化のため、ワイヤーハーネスD3を円筒形状で図示する。言い換えれば、図1の例では、ワイヤーハーネスD3における当該ワイヤーハーネスD3の延伸方向と直交する断面が円形状となるように、ワイヤーハーネスD3を図示する。実際には、ワイヤーハーネスD3は、電気の供給先となる装置の個数等に応じた複数の配線が束ねられて形成されていることが多い。そのため、ワイヤーハーネスD3は略円筒形状でないことが多く、その形状を一義的に特定することはできない。また図1の例では、図示の簡素化のため、ワイヤーハーネスD3を開口部2に挿通された部分付近のみ図示し、その他の部分については図示を省略する。この省略については、図4についても同様である。
ドアホールシール1における前側の開口部2に挿通されるワイヤーハーネスD3は、後側の開口部2に挿通されるワイヤーハーネスD3と同じ形状・大きさであってもよいし、異なる形状・大きさであってもよい。
開口部2は、図1に示すように、ワイヤーハーネスD3が開口部2に挿通された状態において、開口部2の内面の略全域に亘ってワイヤーハーネスD3と接触するような形状・大きさになっている。図1の例ではワイヤーハーネスD3が円筒形状であることから、開口部2は、ワイヤーハーネスD3の外径と略同一の径の円形状になっている。
開口部2は、ドアホールシール1の止水性・遮音性を維持すべく、ワイヤーハーネスD3の断面に対応した形状・大きさになっていればどのような形状・大きさでもよい。ここで、前記ワイヤーハーネスD3の断面とは、ワイヤーハーネスD3の延伸方向に対して垂直な平面で当該ワイヤーハーネスD3を切断したときの断面である。前記ワイヤーハーネスD3の断面が例えばひし形状であれば、開口部2の形状もひし形状になっていればよい。また、前記ワイヤーハーネスD3の断面に対応した形状・大きさとは、ワイヤーハーネスD3が開口部2に挿通された状態において、開口部2とワイヤーハーネスD3との間に僅かな隙間が形成される程度の開口部2の形状・大きさである。前記僅かな隙間が形成される程度の開口部2の形状・大きさには、開口部2の内面の略全域に亘ってワイヤーハーネスD3と接触する程度の開口部2の形状・大きさも含まれる。
上述したドアホールシール1の取り付けはあくまで一例である。例えば、ドアホールシール1が取り付けられる自動車のドアは図1の例に示すフロントドアDに限定されず、およそ自動車のドアであればどのような種類のドアであってもよい。したがって、ドアホールシール1は、例えばリアドアまたはスライドドア(図示せず)に取り付けられてもよい。また、ドアホールシール1の取り付け対象となる自動車についても、ハードトップ車およびコンバーチブル車をはじめとする任意の種類の自動車が取り付け対象となる。
<ドアホールシール1の構造>
図2を参照して、ドアホールシール1の構造について説明する。ドアホールシール1は、第1シートと第2シートとの間の距離が可変な構造になっている。具体的には、ドアホールシール1は、初期状態では、図2に示すように第1シート11と第2シート12とが離間している。初期状態は、第1シート11が第2シート12に固定される前、かつ、第1・第2シート11・12がドアインナーパネルD1の車内側の面に取り付けられる前の状態である。
初期状態における第1シート11と第2シート12との間の距離は、ワイヤーハーネスD3の先端に設けられたソケット等を、第1端部31および第2端部32に接触させることなく両シートの間の空間に挿通できる程度の距離になっている。第1端部31は、第1シート11における鉛直下側の端部である。第2端部32は、第2シート12における鉛直上側の端部である。
第1シート11の第1端部31には、ワイヤーハーネスD3が挿通される2つの第1凹部21が形成されている。また、第2シート12の第2端部32には、ワイヤーハーネスD3が挿通される2つの第2凹部22が形成されている。第1凹部21および第2凹部22は、ワイヤーハーネスD3の外形と略同一の形状・大きさの半円形状になっている。
第1シート11を第2シート12に固定する際には、第1凹部21の前後方向の位置と第2凹部22の前後方向の位置とが略一致するように、第1端部31の端面を第2端部32の端面に止水用のスポンジ材で固定する。第1シート11を第2シート12にこのように固定することで、2つの開口部2が形成される(図1および図4の符号402で示す図参照)。なお、第2シート12を第1シート11に固定してもよく、その際には第1凹部21の前後方向の位置と第2凹部22の前後方向の位置とが略一致するように、第2端部32の端面を第1端部31の端面に止水用のスポンジ材で固定する。
第1シート11を第2シート12に固定した後は、両シートの間の距離は略ゼロになる。第1シート11と第2シート12との間の距離がゼロにならないのは、両シートの間に止水用のスポンジ材が介在しているためである。
なお、第1凹部21および第2凹部22の個数・形成箇所は必要に応じて任意に設計変更することができる。そのため、上述した通り開口部2の個数・形成箇所も必要に応じて任意に設計変更できることができる。
第1シート11と第2シート12とは、2つの連結部3によって連結されている。具体的には、連結部3の一方は、第1シート11の第1端部31における前側の先端付近(第1凹部21よりも前側の部分)と、第2シート12の第2端部32における前側の先端付近(第2凹部22よりも前側の部分)と、を連結する。連結部3の他方は、第1シート11の第1端部31における後側の先端付近(第1凹部21よりも後側の部分)と、第2シート12の第2端部32における後側の先端付近(第2凹部22よりも後側の部分)と、を連結する。
連結部3は平板形状の薄板部分であり、第1シート11の第2シート12への固定に支障をきたさないよう、両シートの間の距離が短くなる過程で容易に変形するような材料で形成されている。連結部3の材料の例としては、エラストマーおよびエラストマーを含む複合体が挙げられる。なお、連結部3は、第1シート11の第2シート12への固定およびソケット等の挿通に支障をきたさない限りにおいて、どのような形状・大きさ・配置であってもよい。
第1シート11、第2シート12および連結部3の材料としてエラストマーまたはエラストマーを含む複合体を用いる場合、第1シート11、第2シート12および連結部3を一体成形することができる。例えば、図3の符号301で示す図のような1枚のシート材13から、ドアホールシール1を成形できる。シート材13は、ドアホールシール1の形成材料と同一の材料で形成されている。なお、図3のドアホールシール1およびシート材13は、外形を簡略化しているものの、実際は図1、図2および図4に示すドアホールシール1と同一の外形になっている。
具体的には、図3の符号302で示す図のように、予めドアホールシール1と同一の外形・大きさに成形されたシート材13の中側部分を、所定の型(図示せず)で打ち抜く。所定の型は、前記中側部分を打ち抜いた後に形成される第1・第2凹部21・22および連結部3のそれぞれが所望する外形・大きさ・配置になるような形状・大きさに製作されている。この所定の型でシート材13の中側部分を打ち抜くことにより、第1・第2シート11・12および連結部3が一体化したドアホールシール1を成形することができる。
また、図示しないものの、初期状態のドアホールシール1の形状・大きさと同一の形状・大きさのキャビティが内部に形成された金型を用いてインジェクション成形しても、ドアホールシール1を一体成形することができる。具体的には、前記の型に熱可塑性成形樹脂等の成形材料を流し込んで熱を加えた後、前記の金型を冷却して当該金型内部の成形材料を固化させる。この一連の工程により、第1・第2シート11・12および連結部3が一体化したドアホールシール1を成形することができる。
<ワイヤーハーネスD3の挿通方法>
図4を参照して、ワイヤーハーネスD3の開口部2への挿通方法について説明する。まず、初期状態のドアホールシール1の第2シート12を、ドアインナーパネルD1の車内側の面に取り付ける(図示せず)。次に、2本のワイヤーハーネスD3の先端に設けられたソケット等を、第1シート11と第2シート12との間の空間に車外側から車内側に向けて挿通する(図示せず)。
次に、図4の符号401で示す図のように、2本のワイヤーハーネスD3を第2シート12の2つの第2凹部22に車外側から車内側に向けて挿通する。次に、第1シート11をドアインナーパネルD1に固定された第2シート12に近づけて、2本のワイヤーハーネスD3のそれぞれを第1凹部21と第2凹部22とで挟み込む(図示せず)。
次に、第1端部31の端面と第2端部32の端面とを止水用のスポンジ材で固定することにより、図4の符号402で示す図のように、2本のワイヤーハーネスD3が2つの開口部2に挿通された状態になる。最後に、第1シート11をドアインナーパネルD1の車内側の面に取り付けることにより、ワイヤーハーネスD3の開口部2への挿通が完了する。
ここで、第1シート11をドアインナーパネルD1に固定された第2シート12に近づける過程で、2つの連結部3が変形する。具体的には、2つの連結部3は、車内側から車外側に向けて凸となるように湾曲する(図示せず)。そして、第1シート11を第2シート12に近づけるほど、湾曲した連結部3の頂部が車内側から車外側に向けてより突出する。
連結部3は上述のように変形するものの、連結部3の車外側にはサービスホールD2(図1参照)が形成されていることから、上述のように変形した連結部3はサービスホールD2の内部に配置されることとなる。よって、連結部3は、第1シート11を第2シート12に固定する上で支障にならない。
また、ワイヤーハーネスD3の挿通作業のいずれの段階で、止水用のスポンジ材を第1端部31の端面または第2端部32の端面に接着してもよい。例えば、ドアホールシール1が初期状態の段階で、第1端部31の端面または第2端部32の端面にスポンジ材を接着してもよい。あるいは、第2シート12をドアインナーパネルD1に取り付けた段階で、スポンジ材を第2端部32の端面に接着してもよい。
<変形例>
(第1変形例)
図5を参照して、本発明の実施形態1に係るドアホールシール1の第1変形例について説明する。ドアホールシール1の第1変形例としては、図5に示すドアホールシール1aが想定される。ドアホールシール1aは、連結部3を備えていない点でドアホールシール1と異なる。
ドアホールシール1aは、図5に示すように第1シート11と第2シート12とが物理的に分離している。そのため、ドアインナーパネルD1に取り付ける際の第1・第2シート11・12の自由度、および、第1シート11を第2シート12に固定する際の第1シート11の自由度が、ドアホールシール1の第1・第2シート11・12よりも高い。
よって、ドアインナーパネルD1に取り付ける際の第1・第2シート11・12の位置合わせ、および、第1シート11を第2シート12に固定する際の第1凹部21と第2凹部22との位置合わせを、より容易に、かつ、より精度高く行うことができる。また、開口部2の形状を所望の形状により近づけることができるので、ワイヤーハーネスD3が開口部2に挿通された状態においてワイヤーハーネスD3と開口部2との間に想定外の隙間ができるのを低減することができる。そのため、ドアホールシール1aの止水性および遮音性が向上する。
(第2変形例)
次に、図6を参照して、本発明の実施形態1に係るドアホールシール1の第2変形例について説明する。なお、図6の例において、紙面向かって上側が鉛直上側、下側が鉛直下側、右側が車外側(自動車の外側)、左側が車外側(自動車の内側)、手前側が前側(フロント側)、奥側が後側(リヤ側)に、それぞれ対応している。ドアホールシール1の第2変形例としては、第1シート11の第2シート12への固定に止水用のスポンジ材を用いない、図6に示すドアホールシール1bが想定される。なお、ドアホールシール1bは、止水用のスポンジ材を用いない点以外はドアホールシール1と同一の構成である。
ドアホールシール1bは、図6の符号601で示す図のように、第1端部31の端面に凸部61が設けられている。凸部61は、第1シート11がドアインナーパネルD1の車内側の面に取り付けられた状態において、鉛直下側に突出している。また、凸部61は、第1シート11と同一の材料で形成されており、第1端部31の延伸方向に沿って延伸している。
ドアホールシール1bは、第1シート11と凸部61とが別部材になっている。第1端部31の端面と、凸部61の根元における第1端部31の端面と対向する面61a(以下、「第1固定面61a」)と、を接着材(図示せず)等で接着することにより、凸部61が第1シート11に対して固定される。
第1固定面61aの面積を大きくして凸部61の第1シート11に対する固定を強固にするべく、凸部61は根元側の端部が最も肉厚になっている。また、凸部61の先端には、第1シート11がドアインナーパネルD1の車内側の面に取り付けられた状態において、車内側および車外側のそれぞれに突出する第1突起部63が、凸部61の延伸方向に沿って延伸するように設けられている。2つの第1突起部63は、それぞれの先端が第1端部31の側を向くように湾曲している。
一方、第2端部32の端面には第3凹部62が設けられている。第3凹部62は、第2シート12がドアインナーパネルD1の車内側の面に取り付けられた状態において、鉛直下側に窪んでいる。また、第3凹部62は、第2シート12と同一の材料で形成されており、第2端部32の延伸方向に沿って延伸している。
ドアホールシール1bは、第2シート12と第3凹部62とが別部材になっている。第2端部32の端面と、第3凹部62の底部における第2端部32の端面と対向する面62a(以下、「第2固定面62a」)と、を接着材(図示せず)等で接着することにより、第3凹部62が第2シート12に対して固定される。
第3凹部62の2つの先端には、第3凹部62の中央に向けて突出した第2突起部64が、第3凹部62の延伸方向に沿って延伸するように設けられている。2つの第2突起部64は、それぞれの先端が第3凹部62の底部を向くように屈曲あるいは湾曲している。
第1シート11を第2シート12に固定する際には、凸部61を第3凹部62に挿入する。凸部61が第3凹部62に挿入されると、図6の符号602で示す図のように、凸部61の2つの第1突起部63のそれぞれが、第3凹部62の第2突起部64によって係止される。つまり、ドアホールシール1bは、凸部61と第3凹部62とが嵌合することにより、第1シート11が第2シート12に固定される構造になっている。
ドアホールシール1bがドアインナーパネルD1の車内側の面に取り付けられた状態における、車内側の第1突起部63および第2突起部64の係合の程度と、車外側の第1突起部63および第2突起部64の係合の程度と、は同一であることが好ましい。なぜなら、車内側と車外側とで係合の程度に差があると、凸部61と第3凹部62とが安定的に嵌合せず、車内外の衝撃・振動等によって凸部61が第3凹部62から外れやすくなるためである。
よって、凸部61は、図6に示すように、凸部61の延伸方向に対して垂直な平面で切断した断面が、凸部61の延伸方向に対して垂直な上下方向の中心軸(図示せず)を基準として対称になっているのが好ましい。第3凹部62も同様に、図6に示すように、第3部62の延伸方向に対して垂直な平面で切断した断面が、第3凹部62の延伸方向に対して垂直な上下方向の中心軸(図示せず)を基準として対称になっているのが好ましい。
なお、凸部61が第2端部32の端面に固定され、かつ、第3凹部62が第1端部31の端面に固定されていてもよい。また、凸部61および第3凹部62は、第1・第2シート11・12と別部材でなくてもよく、第1シート11と凸部61とが一体成形されていてもよいし、第2シート12と第3凹部62とが一体成形されていてもよい。
さらには、凸部61が第1シート11の形成材料と別の材料で形成されていてもよいし、第3凹部62が第2シート12の形成材料と別の材料で形成されていてもよい。この場合でも、凸部61および第3凹部62は、一般的な熱可塑性成形樹脂ならびにこれらの材料を含む複合体、または、エラストマーおよびエラストマーを含む複合体のいずれかで形成されていることが好ましい。
〔実施形態2〕
<ドアホールシール200の構造>
図7および図8を参照して、本発明の実施形態2に係るドアホールシール200の構造について説明する。なお、図8の例において、紙面向かって上側が鉛直上側、下側が鉛直下側、右側が車外側(自動車の外側)、左側が車外側(自動車の内側)、手前側が前側(フロント側)、奥側が後側(リヤ側)に、それぞれ対応している。
ドアホールシール200は、第1シート11に第1延出部51が設けられ、かつ、第2シート12に第2延出部52が設けられている点で、ドアホールシール1および1aと異なる。
第1延出部51は、第1シート11の第1端部31に沿って形成された平板形状の薄板部分である。具体的には、第1延出部51は、図7および図8に示すように、第1端部31における車内側の側面から車内側に向けて延出している。また、第1シート11と第1延出部51との成す角度は略90°である。
第2延出部52は、第2シート12の第2端部32に沿って形成された平板形状の薄板部分である。具体的には、第2延出部52は、図7および図8に示すように、第2端部32における車内側の側面から車内側に向けて延出している。また、第2シート12と第2延出部52との成す角度は略90°である。
上述のことから、第1・第2延出部51・52は、第1・第2シート11・12における、ドアホールシール200がドアインナーパネルD1に取り付けられた状態で車内側に延出する部分と言える。
本実施形態では、図8に示すように、第1延出部51は、第1シート11の厚さと同一の厚さになっている。また、第2延出部52は、第2シート12の厚さと同一の厚さになっている。無論、第1延出部51の厚さを第1シート11の厚さと異ならせてもよいし、第2延出部52の厚さを第2シート12の厚さと異ならせてもよい。
第1・第2延出部51・52は、第1・第2シート11・12と同じ材料で形成されていてもよいし、異なる材料で形成されていてもよい。但し、第1・第2シート11・12の位置合わせ・固定を容易に行えるようにするためには、第1・第2延出部51・52は、一般的な熱可塑性成形樹脂ならびにこれらの材料を含む複合体で形成されているのが好ましい。
第1延出部51は、図7に示すように、第1端部31における前側の先端から後側の先端に亘る全域に形成されている。第2延出部52も同様に、第2端部32における前側の先端から後側の先端に亘る全域に形成されている。但し、第1端部31のうち、2つの第1凹部21の外縁部分41には、第1延出部51は形成されていない。同様に、第2端部32のうち、2つの第2凹部22の外縁部分42には、第2延出部52は形成されていない。また、第1延出部51と第2延出部52とは、図7および図8に示すように同一の形状・大きさになっている。
第1延出部51における第2延出部52と対向する面、または、第2延出部52における第1延出部51と対向する面のいずれかには、止水用のスポンジ材が接着される。無論、止水用のスポンジ材は、第1端部31の端面または第2端部32の端面まで覆う大きさのものであってもよい。そして、第1延出部51が止水用のスポンジ材によって第2延出部52に固定されることにより、第1シート11が第2シート12に固定される。
上述のように第1延出部51と第2延出部52とが同一の形状・大きさになっていることから、第1延出部51と第2延出部52とがズレなく重なり合うようにさえすれば、第1凹部21と第2凹部22との位置決めを精度高く行うことができる。また、第1・第2延出部51・52が車内側に向けて延出していることから、作業者は、第1・第2シート11・12の位置合わせ・固定の際に、目印としての第1・第2延出部51・52を車内側から視認しつつ作業することができる。よって、ワイヤーハーネスD3の挿通作業およびドアホールシール200の取り付け作業を容易に行うことができる。
なお、第1・第2延出部51・52は、第1・第2端部32・32における前側の先端から後側の先端に亘る全域に形成されていなくてもよい。第1・第2延出部51・52は、例えば、第1・第2端部32・32における2つの第1・第2凹部21・22の間の部分にのみ形成されていてもよい。
また、第1・第2延出部51・52の形状・大きさが異なっていてもよい。さらには、第1・第2シート11・12と第1・第2延出部51・52との成す角度は略90°でなくてもよい。つまり、第1・第2延出部51・52を設けることによってワイヤーハーネスD3の挿通作業およびドアホールシール200の取り付け作業が容易になるのであれば、第1・第2延出部51・52はどのような形状・大きさ・配置であってもよい。
〔実施形態3〕
<ドアホールシール300の構造>
図9を参照して、本発明の実施形態3に係るドアホールシール300について説明する。ドアホールシール300は、第1・第2延出部51・52が設けられていない点、第1シート11に第3延出部53が設けられ、かつ、第2シート12に第4延出部54が設けられている点で、ドアホールシール200と異なる。
第3延出部53は、図9に示すように、第1端部31の外縁部分41に沿って形成された薄板部分である。具体的には、第3延出部53は、外縁部分41における車内側の側面から車内側に向けて延出しており、車内側から見た場合に第1凹部21の形状に対応した半円形状になっている。
第4延出部54は、図9に示すように、第2端部32の外縁部分42に沿って形成された薄板部分である。具体的には、第4延出部54は、外縁部分42における車内側の側面から車内側に向けて延出しており、車内側から見た場合に第2凹部22の形状に対応した半円形状になっている。
上述のことから、第3・第4延出部53・54は、第1・第2シート11・12における、ドアホールシール300がドアインナーパネルD1に取り付けられた状態で車内側に延出する部分と言える。
第3延出部53における第4延出部54と対向する側の第1端面53a、または、第4延出部54における第3延出部53と対向する側の第2端面54aのいずれかには、止水用のスポンジ材が接着される。第3延出部53の第1端面53aおよび第4延出部54の第2端面54aについては、図9の符号902・903で示す図を参照されたい。無論、第1端部31の端面または第2端部32の端面のいずれかにも、止水用のスポンジ材が接着される。そして、第1端部31の端面が第2端部32の端面に固定されることにより、第3延出部53の第1端面53aが第4延出部54の第2端面54aに固定される。
本実施形態では、第3延出部53は、第1シート11の厚さと同一の厚さになっている。また、第4延出部54は、第2シート12の厚さと同一の厚さになっている。無論、第3延出部53の厚さを第1シート11の厚さと異ならせてもよいし、第4延出部54の厚さを第2シート12の厚さと異ならせてもよい。さらに、第3・第4延出部53・54は、第1・第2シート11・12と同じ材料で形成されていてもよいし、異なる材料で形成されていてもよい。
第3延出部53における第4延出部54と対向する第1対向面53bには、図9の符号902で示す図のように、ゴム様弾性体55が配置されている。第3延出部53の第1対向面53bに配置されたゴム様弾性体55は、第3延出部53と同一形状であり、第3延出部53の第1対向面53bの略全面を覆っている。ゴム様弾性体の例としては、エラストマーおよびエラストマーを含む複合体が挙げられる。エラストマーの例としては、TPEが挙げられ、TPEの例としては、TPOが挙げられる。
また、第4延出部54における第3延出部53と対向する第2対向面54bにも、図9の符号903で示す図のように、ゴム様弾性体55が配置されている。第4延出部54の第2対向面54bに配置されたゴム様弾性体55は、第4延出部54と同一形状の薄板部材であり、第4延出部54の第2対向面54bの略全面を覆っている。なお、ゴム様弾性体55は、第3延出部53の第1対向面53bの少なくとも一部、および、第4延出部54の第2対向面54bの少なくとも一部のいずれか一方に配置されていればよい。
第3延出部53側のゴム様弾性体55における第4延出部54と対向する側の第3端面55a、または、第4延出部54側のゴム様弾性体55における第3延出部53と対向する側の第4端面55bのいずれかには、止水用のスポンジ材が接着される。第3延出部53側のゴム様弾性体55の第3端面55a、および、第4延出部54側のゴム様弾性体55の第4端面55bについては、図9の符号902・903で示す図を参照されたい。そして、第3延出部53の第1端面53aが第4延出部54の第2端面54aに固定されることにより、第3延出部53側のゴム様弾性体55の第3端面55aが、第4延出部54側のゴム様弾性体55の第4端面55bに固定される。
なお、第3延出部53側のゴム様弾性体55の第3端面55a、および、第4延出部54側のゴム様弾性体55の第4端面55bのいずれにも、止水用のスポンジ材が接着されていなくてもよい。言い換えれば、第1シート11が第2シート12に固定された状態において、第3端面55aと第4端面55bとの間に隙間が形成されていてもよい。
2本のワイヤーハーネスD3が2つの開口部2に挿通された状態(図1および図4の符号402で示す図参照)では、第3延出部53側のゴム様弾性体55および第4延出部54側のゴム様弾性体55ともにワイヤーハーネスD3と密着する(図示せず)。このとき、ゴム様弾性体55はワイヤーハーネスD3の外形に追従して変形することから、ゴム様弾性体55とワイヤーハーネスD3との間に隙間は略生じない。そのため、ドアホールシール300の止水性および遮音性がより向上する。
なお、第3延出部53側のゴム様弾性体55および第4延出部54側のゴム様弾性体55ともに、ワイヤーハーネスD3と密着している必要はなく、接触する程度でもよい。さらには、第3延出部53側のゴム様弾性体55および第4延出部54側のゴム様弾性体55ともに、ワイヤーハーネスD3と接触していなくてもよい。
また、ゴム様弾性体55に替えて、コーキング材を第3・第4延出部53・54に設けてもよい。コーキング材の例としては、ブチルシーラーなどのブチルゴム系コーキング材、シリコン系コーキング材およびウレタン系コーキング材等が挙げられる。
<変形例>
ドアホールシール300には、第3・第4延出部53・54に加えて実施形態2に係る第1・第2延出部51・52が設けられていてもよい。この場合、例えば、第1延出部51と第3延出部53とが連なって形成されており、かつ、第2延出部52と第4延出部54とが連なって形成されている形態が想定される。また、第3・第4延出部53・54の対向面にゴム様弾性体が配置されていなくてもよい。この場合、例えば、第3・第4延出部53・54の対向面の少なくとも一部がワイヤーハーネスD3と密着または接触する形態が想定される。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1、1a、1b、200、300 ドアホールシール
2 開口部
11 第1シート
12 第2シート
21 第1凹部
22 第2凹部
31 第1端部
32 第2端部
51 第1延出部
52 第2延出部
53 第3延出部
53b 第1対向面
54 第4延出部
54b 第2対向面
55 ゴム様弾性体
D フロントドア(自動車のドア)
D1 ドアインナーパネル
D2 サービスホール
D3 ワイヤーハーネス

Claims (5)

  1. 自動車のドアのドアインナーパネルに取り付けられるドアホールシールであって、
    前記ドアインナーパネルのサービスホールを塞ぐための第1シートおよび第2シートを備え、
    前記第1シートには、ワイヤーハーネスが挿通される第1凹部が形成されており、
    前記第2シートには、前記ワイヤーハーネスが挿通される第2凹部が形成されており、
    前記第1シートと前記第2シートとの間の距離は可変であり、
    前記第1凹部と前記第2凹部とが接続されることにより、前記ワイヤーハーネスにおける当該ワイヤーハーネスの延伸方向と直交する方向の断面に対応した開口部が形成されていることを特徴とする、ドアホールシール。
  2. 前記第1シートと前記第2シートとを連結する連結部をさらに備えていることを特徴とする、請求項1に記載のドアホールシール。
  3. 前記第1シートにおける前記第1凹部が形成されている側の第1端部に沿って形成された第1延出部と、
    前記第2シートにおける前記第2凹部が形成されている側の第2端部に沿って形成された第2延出部と、をさらに備え、
    前記第1延出部および前記第2延出部は、前記ドアホールシールが前記ドアインナーパネルに取り付けられた状態で車内側に延出するものであることを特徴とする、請求項1または2に記載のドアホールシール。
  4. 前記第1凹部の外縁部分に沿って形成された第3延出部と、
    前記第2凹部の外縁部分に沿って形成された第4延出部と、をさらに備え、
    前記第3延出部および前記第4延出部は、前記ドアホールシールが前記ドアインナーパネルに取り付けられた状態で車内側に延出するものであり、
    前記第3延出部における前記第4延出部と対向する第1対向面の少なくとも一部、および、前記第4延出部における前記第3延出部と対向する第2対向面の少なくとも一部のいずれか一方には、ゴム様弾性体またはコーキング材のいずれかが配置されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のドアホールシール。
  5. 前記第1シートおよび前記第2シートは、硬質シートで形成されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のドアホールシール。
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