JP2021130259A - プリンター、カートリッジ、およびメモリー - Google Patents
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Abstract
【課題】メモリーの制御処理時間を短縮できる技術を提供する。【解決手段】メモリーは、メモリーセルアレイと、プリンターから情報を受信し、情報を用いた前記メモリーセルアレイの制御を実行する制御部と、を備え、制御部は、情報が、複数の前記カートリッジのそれぞれで異なる第1種情報である場合、メモリーに対応する第1種情報を用いたメモリーセルアレイの制御を実行し、情報が、複数の前記カートリッジに共通する第2種情報である場合、他の前記カートリッジの制御部と共通に第2種情報を受信し、受信した第2種情報を共通に用いたメモリーセルアレイの制御を実行する。【選択図】図9
Description
本開示は、プリンター、カートリッジ、およびメモリーに関する。
従来、特許文献1に示されるように、メモリーを有するインクカートリッジが知られている。メモリーには、インクカートリッジに関する様々な情報が記憶されている。プリンターは、複数のカートリッジを装着できる。カートリッジがプリンターに装着された状態では、メモリーと、プリンターとは電気的に接続される。これにより、メモリーとプリンターとは情報を互いに送受信できる。例えば、特許文献1では、プリンターは、消費したインク量であるインク消費量をメモリーに送信することで、メモリーには消費したインク量を書き込まれる。
従来の技術において、インク消費量のように、プリンターからカートリッジに送信される情報が、カートリッジ毎に異なる場合は、カートリッジ毎に対応するインク消費量をメモリーに書き込む必要がある。しかしながら、プリンターから送信される情報が、複数のカートリッジに対して共通する場合に、複数のカートリッジのメモリー毎に情報の送信を行うと、時系列に書き込み処理を複数回行う必要が生じ得る。その結果、メモリーの制御処理時間が長くなる場合が生じ得る。
本開示の一形態によれば、複数のカートリッジを装着できるプリンターに装着される前記カートリッジに設けられたメモリーが提供される。このメモリーは、メモリーセルアレイと、前記プリンターから情報を受信し、前記情報を用いた前記メモリーセルアレイの制御を実行する制御部と、を備え、前記制御部は、前記情報が、前記複数の前記カートリッジのそれぞれで異なる第1種情報である場合、前記メモリーに対応する前記第1種情報を用いた前記メモリーセルアレイの制御を実行し、前記情報が、前記複数の前記カートリッジに共通する第2種情報である場合、他の前記カートリッジの前記制御部と共通に前記第2種情報を受信し、受信した前記第2種情報を共通に用いた前記メモリーセルアレイの制御を実行する。
本開示の他の形態によれば、カートリッジが提供される。このカートリッジは、消耗品を収容するケースと、前記ケースに設けられる、上記形態のメモリーと、を備える。
本開示のさらに他の形態によれば、プリンターが提供される。このプリンターは、消耗品を送出する送出部と、前記送出部に前記消耗品を供給する、上記形態のカートリッジと、を備える。
A.第1実施形態:
A1.プリンターおよびインクカートリッジの構成:
図1は、第1実施形態のプリンター200のハードウェア構成を示す斜視図である。図1には、互いに直交するX方向、Y方向、Z方向が示されている。プリンター200の通常の使用姿勢において、プリンター200の正面方向をX方向とし、鉛直上方をZ方向とする。本実施形態において、X方向、Y方向、およびZ方向が構成する座標系は、左手系である。X方向と逆の方向を、−X方向と呼ぶ。Y方向と逆の方向を、−Y方向と呼ぶ。Z方向と逆の方向を、−Z方向と呼ぶ。
A1.プリンターおよびインクカートリッジの構成:
図1は、第1実施形態のプリンター200のハードウェア構成を示す斜視図である。図1には、互いに直交するX方向、Y方向、Z方向が示されている。プリンター200の通常の使用姿勢において、プリンター200の正面方向をX方向とし、鉛直上方をZ方向とする。本実施形態において、X方向、Y方向、およびZ方向が構成する座標系は、左手系である。X方向と逆の方向を、−X方向と呼ぶ。Y方向と逆の方向を、−Y方向と呼ぶ。Z方向と逆の方向を、−Z方向と呼ぶ。
プリンター200は、4個のインクカートリッジ300を着脱可能に搭載されることができるプリンターである。プリンター200は、具体的には、インクジェットプリンターである。プリンター200は、キャリッジ20と、ケーブル30と、紙送りモーター40と、紙送りローラー45と、キャリッジモーター50と、キャリッジ駆動ベルト55と、プロセッサー100と、を備える。なお、技術の理解を容易にするために、ヘッド22と、紙送りローラー45と、プロセッサー100とは、図1には示されていない。
キャリッジ20は、4個のインクカートリッジ300を搭載して、それらのインクカートリッジ300をY方向および−Y方向に搬送する。キャリッジ20は、ホルダー21と、ヘッド22と、を備える。ホルダー21は、互いに異なる色のインクを収容している4個のインクカートリッジ300を取りつけられることができ、取りつけられたカートリッジを取り外すことができるように、構成されている。本明細書において、互いに異なる色のインクを収容している4個のインクカートリッジ300を区別して示す場合には、インクカートリッジIC1〜IC4と表記する。インクカートリッジIC1〜IC4が収容しているインクの体積は同一である。
ヘッド22は、キャリッジ20の−Z方向の面に、設けられている。ヘッド22の−Z方向を向く面には、インク滴を吐出する複数のノズルが設けられている。各ノズルは、キャリッジ20内の流路を介して、インクカートリッジIC1〜IC4のいずれかに接続されている。各インクカートリッジIC1〜IC4に接続されているノズルの数は、互いに等しい。ヘッド22は、キャリッジ20内の流路を介してインクカートリッジIC1〜IC4からインクを供給されて、ノズルから−Z方向にインクを送出する。ヘッド22のノズルから送出されたインクは、印刷媒体PMに着弾して、画像を構成する。本明細書において、「画像」は、文字や記号を含む。
ケーブル30は、キャリッジ20と、プロセッサー100と、を接続している。ケーブル30を介して、プロセッサー100によって、キャリッジ20のヘッド22が制御される。ケーブル30を介して、プロセッサー100によって、インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352が制御される。プリンター200は、プリンター200に装着されたインクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352と通信するための共通バス400を備える。ケーブル30は、共通バス400の一部を構成する。共通バスは、クロック信号を送信する信号線や、データ信号を送受信するための信号線などを含む。
キャリッジ駆動ベルト55は、無端ベルトである。キャリッジ駆動ベルト55には、キャリッジ20が固定されている。キャリッジ駆動ベルト55は、正方向および逆方向に回転されて、キャリッジ20をY方向および−Y方向に移動させる。キャリッジモーター50は、キャリッジ駆動ベルト55を正方向および逆方向に回転させる。
紙送りモーター40は、紙送りローラー45を回転させる。紙送りローラー45は、紙送りモーター40に回転されて、印刷媒体PMをX方向に搬送する。
印刷媒体PMが紙送りローラー45によってX方向に搬送され、キャリッジ20に設けられたヘッド22がキャリッジ駆動ベルト55によって、Y方向および−Y方向に移動されることにより、ヘッド22から−Z方向に吐出されるインクは、印刷媒体PM上の任意の場所に着弾されることができる。紙送りモーター40、キャリッジモーター50、およびヘッド22が、印刷データに基づいて、プロセッサー100に制御されることにより、印刷媒体PMに画像が形成される。本明細書においては、キャリッジ20を移動させるY方向および−Y方向を、まとめて「主走査方向D1」と呼ぶ。印刷媒体PMを紙送りするX方向と、−X方向とを、まとめてを「副走査方向D2」と呼ぶ。なお、プリンター200は、ヘッド22からインクを吸引するメンテナンスを行うための図示しない一つのキャップを有している。キャップは、各インクカートリッジIC1〜IC4に対応した各ノズルを覆う。
図2は、プリンター200の機能部を示すブロック図である。図2には、図1において表示を省略したヘッド22と、紙送りローラー45と、プロセッサー100と、が示されている。プリンター200は、さらに、記憶部190と、表示部210と、インターフェース部220と、を備える。
プロセッサー100は、いわゆるCPU(Central Processing Unit)である。記憶部190は、半導体メモリーである。記憶部190は、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)とを含む概念である。プリンター200においては、ハードウェア資源としてのプロセッサー100および記憶部190と、制御プログラムとが、協働する。具体的には、CPUであるプロセッサー100が、ROMに記憶されたコンピュータープログラムを、RAMにロードして実行することによって、様々な機能を実現する。
表示部210は、プロセッサー100に制御されて様々な情報を表示する。表示部210は、具体的には、液晶パネルである。インターフェース部220は、プロセッサー100によって処理された情報を外部に送信し、外部からの情報を受信してプロセッサー100に渡す。具体的には、インターフェース部220は、外部のコンピューター250から印刷データを受信して、プロセッサー100に渡す。また、プロセッサー100が作成した印刷データを要求する信号を、外部のコンピューター250に送信する。
プロセッサー100は、通信処理部110および主制御部120として機能する。通信処理部110は、インクカートリッジ300の後述するメモリーユニット352との間で通信処理を行う。例えば、通信処理部110は、共通バス400を介して複数のインクカートリッジIC1,IC2,IC3,IC4に対して、各種情報Ice1,Ice2,Ipe,Icm,Ipmをブロードキャスト通信によって送信する。各種情報Ice1,Ice2,Ipe,Icm,Ipmは、インクカートリッジ300の後述するメモリーユニット352に記憶された情報を更新するための情報であり、詳細は後述する。各種情報Ice1,Ice2,Ipe,Icm,Ipmを区別することなく用いる場合には、更新情報Ifと呼ぶ。主制御部120は、プリンター200の各部を制御する。主制御部120は、通信処理部110の制御も行う。通信処理部110および主制御部120による処理については、後に説明する。
図3は、インクカートリッジ300を示す斜視図である。インクカートリッジ300は、プリンター200のホルダー21に取りつけられて、ヘッド22にインクを供給する。インクカートリッジ300は、ケース303と、インク収容部305と、インク供給口330と、レバー340と、回路基板350と、を備える。
ケース303は、インクカートリッジ300の本体を構成する略直方体の筐体である。ケース303は、内部にインクを収容している。レバー340は、略直方体のケース303の一つの面に取りつけられている。レバー340は、インクカートリッジ300がホルダー21に取りつけられた際に、ケース303をホルダー21に保持する機能を奏する。また、インクカートリッジ300がホルダー21から取り外される際に、操作されて、ホルダー21によるケース303の保持を解除する。
インク収容部305は、ケース303内に設けられた空間である。インク収容部305は、インクを収容する。インク供給口330は、インク収容部305内に収容されたインクをプリンター200に送出する。図3においては、インク供給口330は、フィルムで封止されている。インクカートリッジ300がプリンター200のホルダー21に取りつけられる際には、フィルムは剥がされる。
回路基板350は、略直方体のケース303において、レバー340が設けられている面に、設けられている。回路基板350は、メモリーユニット352と、5個の端子354と、を備える。
5個の端子354は、回路基板350の表面に設けられている。各端子354は、インクカートリッジ300がホルダー21に装着された状態において、ホルダー21に設けられた対応する端子と接続される。その結果、メモリーユニット352が、端子354、ホルダー21に設けられた対応する端子、およびケーブル30を介して、プリンター200のプロセッサー100に電気的に接続される。回路基板350の端子354、ホルダー21の端子、およびケーブル30は、プリンター200に装着されたインクカートリッジ300のメモリーユニット352と、プリンター200とが通信するための共通バス400の一部を構成する。
メモリーユニット352は、回路基板350の裏面に設けられている。メモリーユニット352は、メモリーユニット352が設けられているインクカートリッジ300に関する情報を記憶する。
図4は、プリンター200およびインクカートリッジ300のシステム構成を示すブロック図である。図4においては、技術の理解を容易にするため、プリンター200およびインクカートリッジ300がそれぞれ備える一部の構成のみを示す。
インクカートリッジ300のメモリーユニット352は、メモリーセルアレイ356と、制御部358と、を備える。メモリーセルアレイ356は、電力の供給を受けていない状態においても情報を保持できる不揮発性メモリーである。メモリーセルアレイ356は、具体的には、ワード線とビット線がマトリックス状に配線されたハードウェア構成を備える。制御部358は、プロセッサーとしてのCPUである。制御部358は、プリンター200から情報を受信し、受信した情報を用いたメモリーセルアレイ356の制御を実行する。なお、制御部358は、少なくとも一部がハードウェア回路として構成されていてもよい。
図5は、メモリーセルアレイ356が記憶している情報を示すブロック図である。メモリーセルアレイ356は、第3種情報としての累積消費量情報Icaと、累積実行回数情報Ipaと、を記憶している。累積消費量情報Icaは、そのメモリーユニット352が設けられたインクカートリッジ300に格納されたインクのうち、消費されたインク量に関する情報であり、本実施形態ではインク質量[mg]である。累積実行回数情報Ipaは、そのメモリーユニット352が設けられたインクカートリッジ300が取りつけられた状態において、プリンター200においてヘッド22のメンテナンスが実行された回数の累積値である。
制御部358は、メモリーセルアレイ356が記憶している累積消費量情報Icaおよび累積実行回数情報Ipaを更新する。あるインクカートリッジ300の累積消費量情報Icaが表すインクの量が、あらかじめ定められた閾値に達した場合には、プリンター200の主制御部120は、制御部358からその旨を表す信号を受信して、そのインクカートリッジ300の交換を促すメッセージを表示部210に表示する。累積実行回数情報Ipaは、インクカートリッジ300がユーザーから回収された後、プリンター200の使用状態の解析に使用される。
図6は、通信処理部110から共通バスを介して各インクカートリッジ300に送信される更新情報Ifのデータ構造を示す図である。更新情報Ifは複数のビットによって構成されており、各ビットはクロック信号に同期してプリンター200からインクカートリッジ300に送信される。更新情報Ifは、コマンド情報Comが付加されたデータ構造の状態でメモリーユニット352に送信される。コマンド情報Comは、例えばデータ構造のうちの先頭8ビットによって構成されている。コマンド情報Comは、更新情報IfがどのインクカートリッジIC1〜IC4が有するメモリーユニット352に用いられるのかを識別するための宛先として機能する識別情報を含む。識別情報は、複数のビットによって構成され、各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352に応じた値をとる。例えば、識別情報が先頭4ビットによって構成されている場合、1ビット目がインクカートリッジIC1のメモリーユニット352に対応するビットであり、2ビット目がインクカートリッジIC2のメモリーユニット352に対応するビットであり、3ビット目がインクカートリッジIC3のメモリーユニット352に対応するビットであり、4ビット目がインクカートリッジIC4のメモリーユニット352に対応するビットである。ビットの値が「1」である場合には、対応するインクカートリッジ300のメモリーユニット352に用いる情報であることを示し、「0」である場合には、対応するインクカートリッジ300のメモリーユニット352に用いる情報ではないことを示す。例えば、識別情報において先頭4ビットが「1000」の場合には、インクカートリッジIC1のメモリーユニット352のみに用いられる情報であることを示す。また例えば、識別情報の先頭4ビットが「0100」の場合には、インクカートリッジIC2のみに用いられる情報であることを示す。なお識別情報の先頭4ビットが「1111」の場合には、更新情報IfがすべてのインクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352に対する情報であることを示す。
また、コマンド情報Comは、各種情報Ice1,Ice2,Ipe,Icm,Ipmを区別するための情報を含む。更新情報Ifは、メモリーセルアレイ356の累積消費量情報Icaや累積実行回数情報Ipaに対して減算したり加算したりするため情報である。更新情報Ifを受信した各メモリーユニット352の制御部358は、コマンド情報Comを参照して受信した更新情報Ifが自身に対する情報であるかどうかを判定する。制御部358は、受信した更新情報Ifが自身に対する情報であると判定した場合には、更新情報Ifを用いてメモリーセルアレイ356の累積消費量情報Icaや累積実行回数情報Ipaを更新する。
更新情報Ifの一つである第1種情報としての第1消費量情報Ice1は、プリンター200のヘッド22からインクを吐出する印刷によって消費されるインク量に関する情報である。第1消費量情報Ice1は、一つの印刷ジョブにおいて、印刷によって消費されるインクの質量[mg]を示す情報を含む。ここで、印刷によって消費されるインク量は、印刷データに応じて各インクカートリッジIC1〜IC4で異なる。よって、第1消費量情報Ice1は、各インクカートリッジIC1〜IC4に対して個別に用いられる。例えば、プリンター200の主制御部120は、一つの印刷ジョブに応じた印刷が終了するごとに、各インクカートリッジIC1〜IC4に応じた第1消費量情報Ice1を生成して、通信処理部110によって共通バス400を介してブロードキャスト通信によって各インクカートリッジIC1〜IC4に送信する。第1消費量情報Ice1を受信した各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352は、コマンド情報Comの識別情報を参照して、受信した第1消費量情報Ice1が自身に対応する情報である場合には、第1消費量情報Ice1を用いて累積消費量情報Icaを更新する。
更新情報Ifの一つである第2種情報としての第2消費量情報Ice2は、プリンター200のヘッド22のメンテナンスによって消費されるインク量に関する情報である。第2消費量情報Ice2は、メンテナンスによって消費されるインクの質量[mg]を示す情報を含む。ここで、ヘッド22において、各インクカートリッジIC1〜IC4に接続されているノズルの数は、互いに等しいため、メンテナンスによってヘッド22から吸引されて消費されるインク量は、各インクカートリッジIC1〜IC4について共通である。よって、第2消費量情報Ice2は、各インクカートリッジIC1〜IC4に共通する情報であるため、識別情報の先頭4ビットは「1111」となる。第2消費量情報Ice2を受信した各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352は、クロック信号に同期して第2消費量情報Ice2を用いて累積消費量情報Icaを一斉に更新する。
更新情報Ifの一つである予定実行回数情報Ipeは、メンテナンスが実行される回数を表す情報である。予定実行回数情報Ipeは、インクカートリッジIC1〜IC4について共通に用いられる。よって、予定実行回数情報Ipeは、各インクカートリッジIC1〜IC4に共通する情報であるため、識別情報の先頭4ビットは「1111」となる。予定実行回数情報Ipeを受信した各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352は、クロック信号に同期して第2消費量情報Ice2を用いて累積実行回数情報Ipaを一斉に更新する。
更新情報Ifの一つである消費量修正情報Icmは、メンテナンスが中断された場合における、メンテナンスによって消費される予定であるインク量に関する情報である。修正情報としての消費量修正情報Icmは、メンテナンスによる消費予定のインク質量であり、第1消費量情報Ice1が表す消費予定のインク質量以下である。本実施形態では、消費量修正情報Icmが表すインク質量は、第2消費量情報Ice2が表すインク質量と同じである。消費量修正情報Icmは、インクカートリッジIC1〜IC4について共通する情報であるため、識別情報の先頭4ビットは「1111」となる。消費量修正情報Icmを受信した各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352は、クロック信号に同期して消費量修正情報Icmを用いて累積消費量情報Icaを一斉に更新する。
更新情報Ifの一つである実行回数修正情報Ipmは、メンテナンスが中断された場合における、実行されなかったメンテナンスの回数を関する情報である。実行回数修正情報Ipmが表すメンテナンス回数は、予定実行回数情報Ipeが表すメンテナンス回数以下である。本実施形態では、実行回数修正情報Ipmが表すメンテナンス回数は、予定実行回数情報Ipeが表すメンテナンス回数と同じである。
A2.プリンターにおいて行われるヘッドのメンテナンス:
ヘッド22の−Z方向を向く面には、インク滴を吐出する複数のノズルが設けられている。ヘッド22のメンテナンスにおいては、具体的には、それらのノズルが一つのキャップで覆われる。ヘッド22の−Z方向を向く面とキャップとで覆われた空間は、ノズルおよび吸引のための経路を除いて、外部から気密に保たれている。キャップとヘッド22で覆われた空間から、吸引経路を介して空気が吸引されることによって、ノズル内からインクが吸引される。
ヘッド22の−Z方向を向く面には、インク滴を吐出する複数のノズルが設けられている。ヘッド22のメンテナンスにおいては、具体的には、それらのノズルが一つのキャップで覆われる。ヘッド22の−Z方向を向く面とキャップとで覆われた空間は、ノズルおよび吸引のための経路を除いて、外部から気密に保たれている。キャップとヘッド22で覆われた空間から、吸引経路を介して空気が吸引されることによって、ノズル内からインクが吸引される。
この吸引により、時間の経過に起因して劣化したインクが、ノズルを含むヘッド22の内部の流路から排出される。ノズルを含むヘッド22の内部でインクの詰まりが生じていた場合には、そのインクの詰まりが解消される。さらに、プリンター200に初めてインクカートリッジ300が取りつけられた場合には、上記の吸引によって、ノズルを含むヘッド22内部の流路に新たにインクカートリッジ300からインクが供給されて、ノズルを含むヘッド22内部の流路にインクが充填される。ヘッド22のメンテナンスにおいては、以上のような処理が行われるため、インクカートリッジ300内のインクが消費される。
ヘッド22のメンテナンスは、各インクカートリッジIC1〜IC4に接続されているノズルを区別することなく、同時に行われる。このため、ヘッド22のメンテナンスにおいて消費されるインクの消費量は、各インクカートリッジIC1〜IC4について共通である。また、メンテナンスが途中で、または最初から失敗した場合に、消費されないこととなるインクの量も、各インクカートリッジIC1〜IC4について共通である。
ヘッド22のメンテナンスが途中で、または最初から失敗するという事態が生じうる原因としては、たとえば、以下のようなものが考えられる。(i)プリンター200に電力を供給するコンセントのプラグが抜かれたり、落雷があったなどの原因で、プリンター200に供給されている電圧が、低下した。(ii)廃液ボックスが取り外されたことを、センサーを介して主制御部120が検知した。(iii)メモリーユニット352との間の接続線を含む、主制御部120に接続されている信号線に大きなノイズが入った。廃液ボックスは、吸引されたインクを収容する容器である。廃液ボックスについては、後に説明する。
図7は、プリンター200において行われるヘッド22の各種のメンテナンスにおいて消費されるインクの質量を示す表である。図7の表の左の欄は、ヘッド22のメンテナンスの種類を示す。図7の表の右の欄は、それぞれのメンテナンスにおいて消費されるインクの量を示す。図7の表のデータは、プリンター200の記憶部190に格納されている。
プリンター200においては、様々なタイミングでヘッド22のメンテナンスが行われる。たとえば、プリンター200に初めてインクカートリッジ300が取りつけられた場合には、ヘッド22にインクを充填するための充填動作が行われる。充填動作において消費されるインクの質量は、Q5である。プリンター200に取りつけられているインクカートリッジ300が交換された場合には、カートリッジ交換クリーニングが行われる。カートリッジ交換クリーニングにおいて消費されるインクの質量は、Q4である。印刷中には、一定の時間が経過するたびに、ヘッド22のクリーニングが行われる。印刷中に、一定の時間が経過するたびに行われるクリーニングは、弱クリーニングである。弱クリーニングにおいて消費されるインクの質量は、Q1である。
ユーザーによってヘッド22のクリーニングが指示された場合には、最初は、弱クリーニングが実行される。ユーザーによってヘッド22のクリーニングが指示された場合には、ヘッド22のクリーニングの後、テスト印刷が行われる。テスト結果が良好ではなかった場合には、ユーザーによって、追加のクリーニングが指示される。
1回目のヘッド22のクリーニングの後、印刷が行われることなく、2回目のヘッド22のクリーニングがユーザーによって指示された場合には、中クリーニングが実行される。中クリーニングにおいて消費されるインクの質量は、Q2である。2回目のヘッド22のクリーニングの後、印刷が行われることなく、3回目のヘッド22のクリーニングがユーザーによって指示された場合には、強クリーニングが実行される。強クリーニングにおいて消費されるインクの質量は、Q3である。図6の表中の各消費量は、Q1<Q2<Q3<Q4<Q5の関係にある。
3回目のヘッド22のクリーニングの後、印刷が行われることなく、4回目以降のヘッド22のクリーニングがユーザーによって指示された場合には、弱クリーニング、中クリーニング、および強クリーニングのうちの複数が組み合わされて、クリーニングが実行される。たとえば、4回目のクリーニングにおいては、強クリーニングと弱クリーニングの組み合わせが実行される。5回目のクリーニングにおいては、強クリーニングと中クリーニングの組み合わせが実行される。6回目のクリーニングにおいては、強クリーニングと強クリーニングの組み合わせが実行される。これらの場合には、メンテナンスの回数は、それぞれ2回となる。7回目のクリーニングにおいては、強クリーニングと強クリーニングと弱クリーニングの組み合わせが実行される。この場合には、メンテナンスの回数は、3回となる。8回目以降のクリーニングにおいても、同様に、弱クリーニング、中クリーニング、および強クリーニングのうちの複数が組み合わされて、クリーニングが実行される。
プリンター200の主制御部120は、上記の各タイミングで自発的に、またはユーザーからの指示を受けて、ヘッド22のメンテナンスを行うことを決定した場合に、記憶部190内に格納された図7の表のデータを参照して、メンテナンスにおいて消費されるインクの質量の合計値、および実行するメンテナンスの回数を計算する。
メンテナンスにおいてヘッド22の内部の流路から排出されたインクは、プリンター200が備える廃液ボックスに収容される。廃液ボックスは、プリンター200において、交換可能に設けられている。廃液ボックスは、インクカートリッジ300と同様に、メモリーユニットと、インク収容部とを備える。廃液ボックスのインク収容部は、ヘッド22のメンテナンスにおいてノズルから排出されたインクを収容する。
廃液ボックスのメモリーユニットは、蓄積量情報と、累積実行回数情報と、を記憶している。蓄積量情報は、メンテナンスの結果、廃液ボックスに収容されたインクの量を表す。廃液ボックスのメモリーユニットに記憶されている累積実行回数情報は、その廃液ボックスが取りつけられた状態において、プリンター200においてヘッド22のメンテナンスが実行された回数の累積値である。
廃液ボックスのメモリーユニット内の蓄積量情報および累積実行回数情報も、インクカートリッジ300のメモリーユニット352内の累積消費量情報Icaおよび累積実行回数情報Ipaと同様に、プリンター200の主制御部120およびメモリーユニットが備える制御部によって更新される。廃液ボックス内のインクの溶媒は、時間の経過とともに揮発する。このため、蓄積量情報は、さらに、プリンター200の主制御部120およびメモリーユニットの計算装置によって、時間の経過とともに、量を減らすように補正される。
蓄積量情報が表すインクの質量は、プリンター200の電源がONされたとき、ヘッド22のクリーニングが行われる直前、新たなインクカートリッジ300がホルダー21に装着されたときなどに、廃液ボックスのからプリンター200の主制御部120に送信される。蓄積量情報が表すインクの量が、あらかじめ定められた閾値に達した場合には、プリンター200の主制御部120は、廃液ボックスの交換を促すメッセージを表示部210に表示する。
A3.メモリーの更新処理:
図8は、プリンター200のメモリーユニット352の印刷時処理を示すフローチャートである。図8では、印刷時処理は、予め定めた処理タイミングにおいて実行される。予め定めた処理タイミングとは、例えば、一つの印刷ジョブによる印刷が実行された後のタイミングである。ステップS105において、プリンター200の主制御部120は、印刷データを用いて各インクカートリッジIC1〜IC4に応じた第1消費量情報Ice1を生成して、第1消費量情報Ice1を共通バス400を介して各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352に送信する。第1消費量情報Ice1は、共通バス400を介したブロードキャスト通信によって送信される。本実施形態では、プロセッサー100は、各インクカートリッジIC1〜IC4に応じた4つの第1消費量情報Ice1を時系列に各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352に送信する。
図8は、プリンター200のメモリーユニット352の印刷時処理を示すフローチャートである。図8では、印刷時処理は、予め定めた処理タイミングにおいて実行される。予め定めた処理タイミングとは、例えば、一つの印刷ジョブによる印刷が実行された後のタイミングである。ステップS105において、プリンター200の主制御部120は、印刷データを用いて各インクカートリッジIC1〜IC4に応じた第1消費量情報Ice1を生成して、第1消費量情報Ice1を共通バス400を介して各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352に送信する。第1消費量情報Ice1は、共通バス400を介したブロードキャスト通信によって送信される。本実施形態では、プロセッサー100は、各インクカートリッジIC1〜IC4に応じた4つの第1消費量情報Ice1を時系列に各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352に送信する。
ステップS110において、各インクカートリッジIC1〜IC4の各メモリーユニット352は、予め定めたタイミング、例えば、印刷ジョブによる印刷が実行された後のタイミングで、第1消費量情報Ice1を受信して、受信した第1消費量情報Ice1が自身のメモリーユニット352の制御対象であるか否かを判定する。つまり、制御部358は、受信した第1消費量情報Ice1のコマンド情報Comを参照し、コマンド情報comの予め定められたビットが「1」となっている場合に、受信した第1消費量情報Ice1が制御対象の情報であると判定する。この場合、ステップS120において、制御対象となるメモリーユニット352の制御部358は、メモリーセルアレイ356に記憶された累積消費量情報Icaに第1消費量情報Ice1を加算して更新する。つまり、制御部358は、累積消費量情報Icaが表すインク質量に第1消費量情報Ice1が表すインク質量を加算して更新する。一方で、ステップS110において、メモリーユニット352の制御部358は、受信した第1消費量情報Ice1が自身の制御対象ではないと判定した場合には、累積消費量情報Icaを更新することなく印刷時処理を終了する。
以上のように、制御部358は、予め定めたタイミングにおいて、メモリーユニット352に対応する第1種情報としての第1消費量情報Ice1を受信し、受信したメモリーユニット352に対応する第1消費量情報Ice1を第3種情報としての累積消費量情報Icaに加算する。
図9は、メンテナンス時処理を示すフローチャートである。メンテナンス時処理は、累積消費量情報Icaおよび累積実行回数情報Ipaの更新処理である。図9の処理は、プリンター200においてヘッド22の1回以上のメンテナンスが実行されることが、プリンター200の主制御部120によって決定された場合に、実行される。つまり、図9に示す更新処理は、メンテナンスが実行される前に実行される。
ステップS100においては、実行されるメンテナンスにおいて消費されるインク量を表す第2消費量情報Ice2が、共通バス400を介して、プリンター200からインクカートリッジIC1〜IC4に送信される。
具体的には、プリンター200の主制御部120が、図7に示すデータを参照して、実行されるメンテナンスにおいて消費されるインク質量を計算し、第2消費量情報Ice2を生成する。通信処理部110が、第2消費量情報Ice2を、共通バス400を介して、インクカートリッジIC1〜IC4の制御部358に一斉に送信する。第2消費量情報Ice2は、共通バス400を介したブロードキャスト通信によって送信される。すなわち、プリンター200のプロセッサー100は、インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352に対して、同時にアクセスすることができる。第2消費量情報Ice2は、各メモリーユニット352を共通して制御するための情報であるため、全てのメモリーユニット352を対象とすることを示す識別情報が付加される。
ステップS100においては、さらに、メンテナンスが実行される回数を表す予定実行回数情報Ipeが、共通バス400を介してプリンター200からインクカートリッジIC1〜IC4に送信される。
具体的には、プリンター200の主制御部120が、実行されるメンテナンスの回数を決定し、予定実行回数情報Ipeを生成する。通信処理部110が、予定実行回数情報Ipeを、共通バス400を介して、インクカートリッジ300の制御部358に送信する。予定実行回数情報Ipeは、インクカートリッジIC1〜IC4について共通の定数である。予定実行回数情報Ipeは、共通バス400を介したブロードキャスト通信によって一斉に送信される。予定実行回数情報Ipeは、各メモリーユニット352を共通して制御するための情報であるため、全てのメモリーユニット352を対象とすることを示す識別情報が付加される。なお、第2消費量情報Ice2と予定実行回数情報Ipeは一つのビット列で構成される情報として構成されていてもよい。
ステップS200において、各メモリーユニット352は、プリンター200の主制御部120から第2消費量情報Ice2および予定実行回数情報Ipeを受信して累積消費量情報Icaおよび累積実行回数情報Ipaを更新する。具体的には、メンテナンスが実行される前に、制御部358は、累積消費量情報Icaに第2消費量情報Ice2を加算して累積消費量情報Icaを更新する。また制御部358は、累積実行回数情報Ipaに予定実行回数情報Ipeを加算して、累積実行回数情報Ipaを更新する。より具体的には、インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352は、共通バス400を介したブロードキャスト通信によって、第2消費量情報Ice2および予定実行回数情報Ipeを受信する。このように、各メモリーユニット352の制御部358は、第2消費量情報Ice2および予定実行回数情報Ipeを受信することで、一斉に、メモリーセルアレイ356の累積消費量情報Icaおよび累積実行回数情報Ipaを更新する。
ステップS100およびS200の処理は、プリンター200の主制御部120によって決定されたヘッド22の1回以上のメンテナンスが実行されるのに先だって、行われる。これに対して、ステップS300の処理は、決定されたヘッド22の1回以上のメンテナンスの実行の指示がプリンター200の各部に対して行われた後に、行われる。
ステップS300において、プリンター200の主制御部120は、実行すると決定した1回以上のメンテナンスの少なくとも一部が失敗してメンテナンスが中断になったか否かを判定する。主制御部120は、プリンター200の各部に設けられたセンサーからの情報に基づいて、メンテナンスの少なくとも一部が失敗してメンテナンスが中断になった否かを判定することができる。メンテナンスが中断になった場合は、メンテナンス時処理は、ステップS400に進む。実行すると決定した1回以上のメンテナンスがすべて成功した場合は、メンテナンス時処理は、終了する。
ステップS400において、累積消費量情報Icaから減算を行う旨の指示と、累積消費量情報Icaから減算すべき量を表す消費量修正情報Icmとが、プリンター200からインクカートリッジ300に送信される。
具体的には、プリンター200の主制御部120が、累積消費量情報Icaから減算を行う旨の指示と、消費量修正情報Icmとを、生成する。消費量修正情報Icmが表す量は、実行されなかったメンテナンスにおいて消費される予定であったインク質量であり、第2消費量情報Ice2の少なくとも一部である。消費量修正情報Icmは、インクカートリッジIC1〜IC4について共通して用いられるため、コマンド情報comには、全てのメモリーユニット352を制御対象とすることを示す情報が記憶されている。
その後、通信処理部110が、累積消費量情報Icaから減算を行う旨の指示と、消費量修正情報Icmとを、共通バス400を介して、インクカートリッジ300の制御部358に送信する。累積消費量情報Icaから減算を行う旨の指示と、消費量修正情報Icmとは、共通バス400を介したブロードキャスト通信によって送信される。
また、ステップS400において、累積実行回数情報Ipaから減算を行う旨の指示と、累積実行回数情報Ipaから減算すべき量を表す実行回数修正情報Ipmとが、プリンター200からインクカートリッジ300に送信される。
具体的には、プリンター200の主制御部120が、累積実行回数情報Ipaから減算を行う旨の指示と、実行回数修正情報Ipmとを、生成する。実行回数修正情報Ipmが表す回数は、実行されなかったメンテナンスの回数であり、予定実行回数情報Ipeの少なくとも一部である。実行回数修正情報Ipmは、インクカートリッジIC1〜IC4について共通に用いられるため、コマンド情報comには、全てのメモリーユニット352を制御対象とすることを示す情報が記憶されている。
その後、通信処理部110が、累積実行回数情報Ipaから減算を行う旨の指示と、実行回数修正情報Ipmとを、共通バス400を介して、インクカートリッジ300の制御部358に送信する。累積実行回数情報Ipaから減算を行う旨の指示と、実行回数修正情報Ipmとは、共通バス400を介したブロードキャスト通信によって送信される。
共通バス400を介したプリンター200からのステップS400の指示を受けて、インクカートリッジ300の制御部358は、ステップS500において、累積消費量情報Icaから、実行されなかったメンテナンスにおいて消費される予定であったインク質量である消費量修正情報Icmを減算して、累積消費量情報Icaを更新する。
プリンター200に装着されるインクカートリッジIC1〜IC4のインクの消費ペースは、印刷データによって決まるため、互いに異なる。このため、プリンター200の制御部において累積消費量情報Icaを計算する態様においては、以下の処理を、各カートリッジについて順に行う必要がある。(i)インクカートリッジ300ごとに異なる累積消費量情報Icaをインクカートリッジ300からプリンター200の制御部に送信する。(ii)プリンター200の制御部が、そのインクカートリッジ300の累積消費量情報Icaを更新する。(iii)プリンター200の制御部が、更新された累積消費量情報Icaをそのインクカートリッジ300に送信する。
しかし、本実施形態においては、インクカートリッジ300に設けられているメモリーユニット352が備える制御部358が、累積消費量情報Icaを更新する。このため、各インクカートリッジ300の累積消費量情報Icaの更新に先立って、各インクカートリッジ300からプリンター200にそれぞれの累積消費量情報Icaを送信する必要がない。そして、各インクカートリッジ300の累積消費量情報Icaの更新は、図9のステップS200およびステップS500に示すように、各インクカートリッジ300の制御部358において、並行して行われる。よって、本実施形態によれば、プリンター200の制御部においてインクカートリッジ300ごとの累積消費量情報Icaを計算する態様に比べて、各インクカートリッジ300のメモリーユニット352に格納された累積消費量情報Icaを更新する処理に要する時間を、短縮できる。
共通バス400を介したプリンター200からのステップS400の指示を受けて、インクカートリッジ300の制御部358は、ステップS500において、累積実行回数情報Ipaから、実行されなかったメンテナンスの回数である実行回数修正情報Ipmを減算して、累積実行回数情報Ipaを更新する。
上記実施形態によれば、制御部358は、情報である更新情報Ifが、複数のインクカートリッジIC1〜IC4のそれぞれで異なる第1種情報としての第1消費量情報Ice1である場合、図8のステップS110,S120に示すように、メモリーユニット352に対応する第1消費量情報Ice1を用いたメモリーセルアレイ356の制御を実行する。一方で、図9のステップS100およびステップS200に示すように、制御部358は、情報である更新情報Ifが、複数のインクカートリッジIC1〜IC4に共通する第2種情報としての第2消費量情報Ice2である場合、ブロードキャスト通信によって、他のインクカートリッジ300の制御部358と共通に第2消費量情報Ice2を受信する。そして、各制御部358は、受信した第2消費量情報Ice2を共通に用いたメモリーセルアレイ356の制御を実行する。これにより、情報が複数のインクカートリッジIC1〜IC4に共通する第2消費量情報Ice2の場合に、他のインクカートリッジ300と第2消費量情報Ice2を共通に用いたメモリーセルアレイ356の制御を実行できる。よって、制御部358の情報を用いた制御処理時間を短縮できる。
プリンター200に装着されるインクカートリッジ300のインクの消費ペースは、互いに異なる。このため、プリンター200に装着されるインクカートリッジIC1〜IC4は、それぞれ異なるタイミングで交換される。よって、メンテナンスの累積実行回数も、インクカートリッジIC1〜IC4ごとに異なる。プリンター200の制御部において累積実行回数情報Ipaを計算する態様においては、以下の処理を、各カートリッジについて順に行う必要がある。(i)インクカートリッジ300ごとに異なる累積実行回数情報Ipaをインクカートリッジ300からプリンター200の制御部に送信する。(ii)プリンター200の制御部が、そのインクカートリッジ300の累積実行回数情報Ipaを更新する。(iii)プリンター200の制御部が、更新された累積実行回数情報Ipaをそのインクカートリッジ300に送信する。
しかし、本実施形態においては、インクカートリッジ300に設けられているメモリーユニット352が備える制御部358が、累積実行回数情報Ipaを更新する。このため、各インクカートリッジ300の累積実行回数情報Ipaの更新に先立って、各インクカートリッジ300からプリンター200にそれぞれの累積実行回数情報Ipaを送信する必要がない。そして、各インクカートリッジ300の累積実行回数情報Ipaの更新は、図9のステップS200およびステップS500に示すように、各インクカートリッジ300の制御部358において、並行して一斉に行われる。よって、本実施形態によれば、プリンター200の制御部において累積実行回数情報Ipaを計算する態様に比べて、各インクカートリッジ300のメモリーユニット352に格納された累積実行回数情報Ipaを更新する制御処理に要する時間を、短縮できる。
本実施形態においては、図9のステップS200において、メンテナンスの実行に先だって、累積消費量情報Icaに第2消費量情報Ice2を加算して累積消費量情報Icaを更新する。このため、メンテナンスの少なくとも一部が失敗してメンテナンスが中断された場合に、何らかの理由で、第2消費量情報Ice2の少なくとも一部を減算して累積消費量情報Icaを更新する処理が行われなかった場合にも、累積消費量情報Icaが表す量が実際の消費量よりも少ない量になることがない。このため、インクがない状態でプリンター200のヘッド22が動作される事態を防止することができる。
図9のステップS500に示す第2消費量情報Ice2の少なくとも一部を減算して累積消費量情報Icaを更新する処理が行われないという事態が生じうる原因としては、前述の、メンテナンスが途中で、または最初から失敗する原因と同じである。
本実施形態においては、メンテナンスが中断された場合には、図9のS400〜S500に示すように、累積消費量情報Icaが、更新される。このため、メンテナンスの少なくとも一部が失敗した場合にも、累積消費量情報Icaが表す量と、実際の消費量とが乖離することを抑制できる。このため、インクがまだ大量にインクカートリッジ300内にある状態で、プリンター200の表示部210を通じて、インクカートリッジ300の交換を促す可能性を低減できる。また、実際の消費量とのずれが少ない累積消費量情報Icaに基づいて、廃液ボックスの蓄積量情報の更新および補正を、行うことができる。
本実施形態においては、メンテナンスの少なくとも一部が失敗した場合には、図9のS300〜S500に示すように、累積実行回数情報Ipaが、更新される。このため、メンテナンスの少なくとも一部が失敗した場合にも、累積実行回数情報Ipaが表す回数と、実際にメンテナンスが実行された回数とのずれを少なくすることができる。このため、たとえば、ヘッド22の駆動量が少ないにもかかわらず、プリンター200において印刷が実行できなくなった場合に、その事態が、ヘッド22のメンテナンスが多数回行われたことに起因するのか否かを解析する際に、正確な判断を行うことができる。
本実施形態において、第2消費量情報Ice2は、複数のインクカートリッジIC1〜IC4について共通に用いられる。第2消費量情報Ice2がインクカートリッジIC1〜IC4ごとに異なる態様においては、共通バス400を介して、プリンター200から、各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352を宛先として指定して、第2消費量情報Ice2を順に送信する必要がある。しかし、本実施形態においては、各インクカートリッジIC1〜IC4について共通の第2消費量情報Ice2が、共通バス400を介して、複数のインクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352に向けて共通に送信され、インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352によって受信されることができる。よって、第2消費量情報Ice2がインクカートリッジIC1〜IC4ごとに異なる態様に比べて、各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352に格納された累積消費量情報Icaを更新する処理に要する時間を、短縮できる。
また、第2消費量情報Ice2は、複数のインクカートリッジIC1〜IC4について共通に用いられることから、実際にメンテナンスを実行する前に、暫定的に累積消費量情報Icaを更新することができる。
本実施形態においては、各インクカートリッジIC1〜IC4についての共通の第2消費量情報Ice2が、共通バス400を介したブロードキャスト通信によって、すべてのインクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352に受信される。よって、第2消費量情報Ice2をインクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352宛に個別に送信する態様や、第2消費量情報Ice2を複数組のインクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352宛に送信する態様に比べて、各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352に格納された累積消費量情報Icaを更新する制御処理に要する時間を、短縮できる。
本実施形態において、予定実行回数情報Ipeは、複数のインクカートリッジIC1〜IC4について共通に用いられる。予定実行回数情報IpeがインクカートリッジIC1〜IC4ごとに異なる態様においては、共通バス400を介して、プリンター200から、各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352を宛先として指定して、予定実行回数情報Ipeを順に送信する必要がある。しかし、本実施形態においては、各インクカートリッジIC1〜IC4についての共通の予定実行回数情報Ipeが、共通バス400を介してインクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352に向けて共通に送信され、インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352によって受信されることができる。よって、予定実行回数情報IpeがインクカートリッジIC1〜IC4ごとに異なる態様に比べて、各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352に格納された累積実行回数情報Ipaを更新する制御処理に要する時間を、短縮できる。
また、予定実行回数情報Ipeは、複数のインクカートリッジIC1〜IC4について共通に用いられ、実際にメンテナンスを実行する前に、暫定的に累積実行回数情報Ipaを更新することができる。
本実施形態においては、各インクカートリッジIC1〜IC4についての共通の予定実行回数情報Ipeが、共通バス400を介したブロードキャスト通信によって、すべてのインクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352に受信される。よって、予定実行回数情報IpeをインクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352宛に個別に送信する態様や、予定実行回数情報Ipeを複数組のインクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352宛に送信する態様に比べて、各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352に格納された累積実行回数情報Ipaを更新する制御処理に要する時間を、短縮できる。
本実施形態におけるインクカートリッジ300を「カートリッジ」とも呼ぶ。メモリーユニット352を、「メモリー」とも呼ぶ。ヘッド22を、「送出部」とも呼ぶ。インクを「消耗品」とも呼ぶ。
B.第2実施形態:
図10は、第2実施形態におけるメモリーユニット352aの内部ブロック図である。図11は、印刷時処理を示すフローチャートである。図12は、メンテナンス時処理を示すフローチャートである。第1実施形態のインクカートリッジ300と異なる点は、第2実施形態のインクカートリッジ300aとで異なる点は、メモリーユニット352aと、第1消費量情報Ice1aである。その他のインクカートリッジ300aや、プリンター200は、第1実施形態と同様の構成や処理ステップであるため、同様の構成および同様の処理ステップについては同一符号を付すと共に説明を適宜省略する。また、第2実施形態では、図8と同様の印刷時処理が実行される。
図10は、第2実施形態におけるメモリーユニット352aの内部ブロック図である。図11は、印刷時処理を示すフローチャートである。図12は、メンテナンス時処理を示すフローチャートである。第1実施形態のインクカートリッジ300と異なる点は、第2実施形態のインクカートリッジ300aとで異なる点は、メモリーユニット352aと、第1消費量情報Ice1aである。その他のインクカートリッジ300aや、プリンター200は、第1実施形態と同様の構成や処理ステップであるため、同様の構成および同様の処理ステップについては同一符号を付すと共に説明を適宜省略する。また、第2実施形態では、図8と同様の印刷時処理が実行される。
図10に示すように、メモリーセルアレイ356aに記憶されている第3種情報としての累積消費量情報Icaaは、そのメモリーユニット352aが設けられたインクカートリッジ300に格納されたインクのうち、消費されたインク量に関する情報であり、本実施形態では百分率で表された割合である。具体的には、インクカートリッジ300の製造時におけるインクの初期充填量に対する、インクカートリッジ300内における消費されたインク量の割合である。初期充填量および消費されたインク量は、例えば質量である。
変換情報357は、インク質量で表される第2消費量情報Ice2を、インクカートリッジ300に対する初期充填量に対する割合に変換するテーブルである。なお、変換情報357は、テーブルに代えて質量を割合に変換するための関数であってもよい。変換情報357は、各インクカートリッジIC1〜IC4の初期充填量に応じた情報が、各メモリーセルアレイ356aに記憶される。図12に示すステップS200aにおいて、制御部358aは、第2消費量情報Ice2を受信した場合、変換情報357を参照して、インク質量で表される第2消費量情報Ice2をインクカートリッジ300の初期充填量に対する割合である第1割合情報Ir1に変換する。そして、制御部358aは、変換後の第1割合情報Ir1を、累積消費量情報Icaaに加算して更新する。また、ステップS500aにおいて、制御部358aは、消費量修正情報Icmを受信した場合、変換情報357を参照して、インク質量で表される修正情報としての消費量修正情報Icmをインクカートリッジ300の初期充填量に対する割合である修正割合情報Ir2に変換する。そして、制御部358aは、変換後の修正割合情報Ir2を第3種情報としての累積消費量情報Icaaから減算する。
図10に示す、第1種情報としての第1消費量情報Ice1aは、インクカートリッジ300の初期充填量に対する、印刷により消費されるインク量の割合である。初期充填量および印刷により消費されるインク量は、質量である。また割合は例えば百分率で表される。
図11に示す印刷時処理のステップS105a,S120aは、図8に示す印刷時処理ステップのステップS105,S120と、第1消費量情報Ice1aと累積消費量情報Icaaとが共に、インクカートリッジ300のインクの初期充填量に対する消費されたインク量の割合で表されている点でのみ異なる。よって、各ステップの詳細説明は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
上記第2実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の構成や処理ステップを有する点において同様の効果を奏する。また、上記第2実施形態によれば、メモリーセルアレイ356aに記憶された累積消費量情報Icaaがインク量の割合であり、第2消費量情報Ice2がメンテナンス動作によって消費されるインクの質量である場合でも、制御部358aがインクの質量を割合に変換できる。これにより、メモリーセルアレイ356aに記憶された累積消費量情報Icaaを容易に更新できる。また、各インクカートリッジIC1〜IC4の初期充填量がそれぞれ異なる場合でも、制御部358aが、消費されるインクの質量を、各インクカートリッジIC1〜IC4の初期充填量に対する割合に変換できる。これにより、インク質量で表された第2消費量情報Ice2を用いた、各インクカートリッジIC1〜IC4の各累積消費量情報Icaaへの一斉更新を実行できる。
また上記第2実施形態によれば、図12に示すステップS400,S500aを有することにより、実際のインク消費割合と、メモリーセルアレイ356aに記憶されたインク消費割合である累積消費量情報Icaaとが乖離することを抑制できる。また、各インクカートリッジIC1〜IC4の初期充填量がそれぞれ異なる場合でも、制御部358aが、インク質量で表された修正情報としての消費量修正情報Icmを、各インクカートリッジIC1〜IC4の初期充填量に対する割合に変換できる。これにより、修正情報としての消費量修正情報Icmを用いた、各インクカートリッジIC1〜IC4の各累積消費量情報Icaaへの一斉更新を実行できる。
C.第3実施形態:
図13は、第3実施形態におけるプリンター200bおよびインクカートリッジ300bを説明するための図である。図4に示す第1実施形態と異なる点は、プリンター200bの主制御部120bが、消費量修正情報Icmや実行回数修正情報Ipmに代えてコマンド情報Comを付加した中断情報CIfを生成してブロードキャスト通信によって各メモリーユニット352bに送信する点と、中断情報CIfを受信した制御部358bが実行する処理である。その他のインクカートリッジ300bや、プリンター200bは、第1実施形態と同様の構成や処理ステップであるため、同様の構成および同様の処理ステップについては同一符号を付すと共に説明を適宜省略する。また、第2実施形態では、図8と同様の印刷時処理が実行される。
図13は、第3実施形態におけるプリンター200bおよびインクカートリッジ300bを説明するための図である。図4に示す第1実施形態と異なる点は、プリンター200bの主制御部120bが、消費量修正情報Icmや実行回数修正情報Ipmに代えてコマンド情報Comを付加した中断情報CIfを生成してブロードキャスト通信によって各メモリーユニット352bに送信する点と、中断情報CIfを受信した制御部358bが実行する処理である。その他のインクカートリッジ300bや、プリンター200bは、第1実施形態と同様の構成や処理ステップであるため、同様の構成および同様の処理ステップについては同一符号を付すと共に説明を適宜省略する。また、第2実施形態では、図8と同様の印刷時処理が実行される。
中断情報CIfは、メンテナンスが中断されたことを示す情報を含む。具体的には、中断情報CIfは、更新情報Ifに代えてメンテナンスが中断されたことを示すフラグ情報を有する。中断情報CIfには、コマンド情報Comが付加される。中断情報CIfは、各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352bに共通に用いられる情報である。よって、中断情報CIfに付加されたコマンド情報Comには、各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352bが制御対象であることを示す情報を含む。
図14は、第3実施形態におけるメンテナンス時処理を示すフローチャートである。メンテナンスが中断になった場合、制御部120bは、ステップS400bにおいて、共通バス400を介してブロードキャスト通信によって中断情報CIfを各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352bに一斉に送信する。ステップS500bにおいて、各メモリーユニット352bの制御部358bは、ステップS200で受信していた第2種情報としての第2消費量情報Ice2を第3種情報としての累積消費量情報Icaから減算する。
上記第3実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の構成や処理ステップを有する点において同様の効果を奏する。また、上記第3実施形態によれば、制御部358bがメンテナンスが中断されたことを示す中断情報CIfを受信することで、図14に示すステップS200で既に受信している第2消費量情報Ice2を用いて累積消費量情報Icaを更新できる。つまり、制御部358bは、累積消費量情報Icaから第2消費量情報Ice2を減算することで、実際のインク消費量と、メモリーセルアレイ356に記憶された累積消費量情報Icaが表すインク消費量とが乖離することを抑制できる。
D.他の実施形態:
D1.他の実施形態1:
上記第3実施形態の中断情報CIfを用いた技術を、第2実施形態に適用してもよい。すなわち、第2実施形態において、プリンター200の主制御部120が、消費量修正情報Icmや実行回数修正情報Ipmに代えてコマンド情報Comを付加した中断情報CIfを生成してブロードキャスト通信によって各メモリーユニット352aに送信する。中断情報CIfを受信した各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352aが有する制御部358a、ステップ200aで変換した第1割合情報Ir1を累積消費量情報Icaaから減算する。こうすることで、制御部358aが、メンテナンスが中断されたことを示す中断情報CIfを受信することで、第1割合情報Ir1を第3種情報としての累積消費量情報Icaaから減算できる 。これにより、実際のインク消費割合と、メモリーセルアレイに記憶された累積消費量情報Icaaが表すインク消費割合とが乖離することを抑制できる。また、この形態によれば、中断情報CIfを受信することで、既に受信して変換した第1割合情報Ir1を用いて累積消費量情報Icaaを更新できる。
D1.他の実施形態1:
上記第3実施形態の中断情報CIfを用いた技術を、第2実施形態に適用してもよい。すなわち、第2実施形態において、プリンター200の主制御部120が、消費量修正情報Icmや実行回数修正情報Ipmに代えてコマンド情報Comを付加した中断情報CIfを生成してブロードキャスト通信によって各メモリーユニット352aに送信する。中断情報CIfを受信した各インクカートリッジIC1〜IC4のメモリーユニット352aが有する制御部358a、ステップ200aで変換した第1割合情報Ir1を累積消費量情報Icaaから減算する。こうすることで、制御部358aが、メンテナンスが中断されたことを示す中断情報CIfを受信することで、第1割合情報Ir1を第3種情報としての累積消費量情報Icaaから減算できる 。これにより、実際のインク消費割合と、メモリーセルアレイに記憶された累積消費量情報Icaaが表すインク消費割合とが乖離することを抑制できる。また、この形態によれば、中断情報CIfを受信することで、既に受信して変換した第1割合情報Ir1を用いて累積消費量情報Icaaを更新できる。
D2.他の実施形態2:
上記実施形態においては、ヘッド22のメンテナンスとして、弱クリーニング、中クリーニング、強クリーニング、カートリッジ交換クリーニング、および充填動作が行われる。しかし、送出部について、これらのメンテナンス以外のメンテナンスが行われてもよい。たとえば、吸引ではなく、送出部としてのヘッドの機能による消耗品の送出を行うメンテナンスが実行されてもよい。
上記実施形態においては、ヘッド22のメンテナンスとして、弱クリーニング、中クリーニング、強クリーニング、カートリッジ交換クリーニング、および充填動作が行われる。しかし、送出部について、これらのメンテナンス以外のメンテナンスが行われてもよい。たとえば、吸引ではなく、送出部としてのヘッドの機能による消耗品の送出を行うメンテナンスが実行されてもよい。
D3.他の実施形態3:
上記実施形態においては、図8のステップS400において、プリンター200の主制御部120が、消費量修正情報Icmを生成する。消費量修正情報Icmは、図7の表のデータに基づいて、実施されたメンテナンスに応じて、言い換えれば、実施されなかったメンテナンスに応じて、定められてもよい。
上記実施形態においては、図8のステップS400において、プリンター200の主制御部120が、消費量修正情報Icmを生成する。消費量修正情報Icmは、図7の表のデータに基づいて、実施されたメンテナンスに応じて、言い換えれば、実施されなかったメンテナンスに応じて、定められてもよい。
D4.他の実施形態4:
上記実施形態においては、メンテナンスの実行に先だって、累積消費量情報Icaに第2消費量情報Ice2を加算して累積消費量情報Icaを更新する。また、メンテナンスの少なくとも一部が失敗した場合には、累積消費量情報Icaおよび累積実行回数情報Ipaが、更新される。同様の処理を、廃液ボックスのメモリーユニット内の蓄積量情報および累積実行回数情報について行うこともできる。
上記実施形態においては、メンテナンスの実行に先だって、累積消費量情報Icaに第2消費量情報Ice2を加算して累積消費量情報Icaを更新する。また、メンテナンスの少なくとも一部が失敗した場合には、累積消費量情報Icaおよび累積実行回数情報Ipaが、更新される。同様の処理を、廃液ボックスのメモリーユニット内の蓄積量情報および累積実行回数情報について行うこともできる。
そのような態様とすれば、メンテナンスの少なくとも一部が失敗した場合であって、何らかの理由で、廃液ボックスのメモリーユニット内の蓄積量情報および累積実行回数情報を更新する処理が行われなかった場合にも、蓄積量情報が表す量が実際の消費量よりも少ない量になることがない。このため、廃液ボックス内のインクが閾値に達した状態で、さらに、メンテナンスが行われて、廃液ボックスからインクがあふれる事態を防止することができる。また、廃液ボックスがまだインクを収容できる状態で、プリンター200の表示部210を通じて、廃液ボックスの交換を促す可能性を低減できる。
D5.他の実施形態5:
上記実施形態においては、プリンター200は、4個のインクカートリッジ300を着脱可能に装着可能に構成されているプリンターである。しかし、プリンターは、6個、7個、8個など、他の数のカートリッジを着脱可能に装着できるように構成されている態様とする事もできる。ただし、複数のカートリッジは、互いに異なる色の印刷を行うための消耗品を収容していることが好ましい。
上記実施形態においては、プリンター200は、4個のインクカートリッジ300を着脱可能に装着可能に構成されているプリンターである。しかし、プリンターは、6個、7個、8個など、他の数のカートリッジを着脱可能に装着できるように構成されている態様とする事もできる。ただし、複数のカートリッジは、互いに異なる色の印刷を行うための消耗品を収容していることが好ましい。
D6.他の実施形態6:
上記実施形態においては、インクを収容するインクカートリッジおよびインクを吐出するプリンター200を例に、本開示の技術を説明した。しかし、本開示はこれに限定されず、種々の消耗品を収容する消耗品収容容器及びその消耗品を送出、吐出または噴射する消費装置に適用可能である。消耗品は、消費装置が吐出可能なものであればよく、例えば溶液、溶媒、ゾル、ゲルや、それらに種々の物質或いは微粒子等を溶解・混合させた流動体または液体を含む。
上記実施形態においては、インクを収容するインクカートリッジおよびインクを吐出するプリンター200を例に、本開示の技術を説明した。しかし、本開示はこれに限定されず、種々の消耗品を収容する消耗品収容容器及びその消耗品を送出、吐出または噴射する消費装置に適用可能である。消耗品は、消費装置が吐出可能なものであればよく、例えば溶液、溶媒、ゾル、ゲルや、それらに種々の物質或いは微粒子等を溶解・混合させた流動体または液体を含む。
D7.他の実施形態7:
上記実施形態において、予定実行回数情報Ipeおよび実行回数修正情報Ipmに関連する処理ステップは省略してもよい。
上記実施形態において、予定実行回数情報Ipeおよび実行回数修正情報Ipmに関連する処理ステップは省略してもよい。
E.他の形態:
本開示は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実現することができる。例えば、本開示は、以下の形態によっても実現可能である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本開示の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本開示の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
本開示は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実現することができる。例えば、本開示は、以下の形態によっても実現可能である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本開示の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本開示の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
(1)本開示の一形態によれば、複数のカートリッジを装着できるプリンターに装着される前記カートリッジに設けられたメモリーが提供される。このメモリーは、メモリーセルアレイと、前記プリンターから情報を受信し、前記情報を用いた前記メモリーセルアレイの制御を実行する制御部と、を備え、前記制御部は、前記情報が、前記複数の前記カートリッジのそれぞれで異なる第1種情報である場合、前記メモリーに対応する前記第1種情報を用いた前記メモリーセルアレイの制御を実行し、前記情報が、前記複数の前記カートリッジに共通する第2種情報である場合、他の前記カートリッジの前記制御部と共通に前記第2種情報を受信し、受信した前記第2種情報を共通に用いた前記メモリーセルアレイの制御を実行する。
この形態によれば、情報が複数のカートリッジに共通する第2種情報の場合に、他のカートリッジと第2種情報を共通に用いたメモリーセルアレイの制御を実行することで、情報を用いた制御部の制御処理時間を短縮できる。
この形態によれば、情報が複数のカートリッジに共通する第2種情報の場合に、他のカートリッジと第2種情報を共通に用いたメモリーセルアレイの制御を実行することで、情報を用いた制御部の制御処理時間を短縮できる。
(2)上記形態において、前記メモリーセルアレイは、前記カートリッジ内における消費されたインク量に関する第3種情報を記憶しており、前記第1種情報は、前記プリンターの印刷によって消費されるインク量に関する情報であり、前記第2種情報は、前記プリンターのメンテナンスによって消費されるインク量に関する情報であり、 前記制御部は、予め定めたタイミングにおいて、前記メモリーに対応する前記第1種情報を受信し、受信した前記メモリーに対応する前記第1種情報を前記第3種情報に加算し、前記メンテナンスが実行される前に、前記第2種情報を受信し、受信した前記第2種情報を前記第3種情報に加算してもよい。
この形態によれば、インクの消費量について、印刷に消費されるインク量に関する情報を第1種情報として扱い、メンテナンスによって消費されるインク量に関する情報を第2種情報として扱うことができる。これにより、メンテナンスによって消費されるインク量についての制御処理時間を短縮できる。
この形態によれば、インクの消費量について、印刷に消費されるインク量に関する情報を第1種情報として扱い、メンテナンスによって消費されるインク量に関する情報を第2種情報として扱うことができる。これにより、メンテナンスによって消費されるインク量についての制御処理時間を短縮できる。
(3)上記形態において、前記制御部は、前記メンテナンスが中断された場合に、前記メンテナンスによって消費される予定であるインク量に関する情報である修正情報を受信し、受信した前記修正情報を前記第3種情報から減算してもよい。
この形態によれば、メンテナンスが中断された場合に、メモリーセルアレイにおいて、第3種情報から修正情報を減算することにより、実際のインク消費量と、メモリーセルアレイに記憶された第3種情報が表すインク消費量とが乖離することを抑制できる。
この形態によれば、メンテナンスが中断された場合に、メモリーセルアレイにおいて、第3種情報から修正情報を減算することにより、実際のインク消費量と、メモリーセルアレイに記憶された第3種情報が表すインク消費量とが乖離することを抑制できる。
(4)上記形態において、前記制御部は、前記メンテナンスが中断された場合に、前記メンテナンスが中断されたことを示す中断情報を受信することで、前記第2種情報を前記第3種情報から減算してもよい。
この形態によれば、制御部が、メンテナンスが中断されたことを示す中断情報を受信することで、第2種情報を第3種情報から減算できる 。これにより、実際のインク消費量と、メモリーセルアレイに記憶された第3種情報が表すインク消費量とが乖離することを抑制できる。また、この形態によれば、中断情報を受信することで、既に受信している第2種情報を用いて第3種情報を更新できる。
この形態によれば、制御部が、メンテナンスが中断されたことを示す中断情報を受信することで、第2種情報を第3種情報から減算できる 。これにより、実際のインク消費量と、メモリーセルアレイに記憶された第3種情報が表すインク消費量とが乖離することを抑制できる。また、この形態によれば、中断情報を受信することで、既に受信している第2種情報を用いて第3種情報を更新できる。
(5)上記形態において、前記メモリーセルアレイは、前記カートリッジのインクの初期充填量に対する、前記カートリッジ内における消費されたインク量の割合である第3種情報を記憶し、前記第1種情報は、前記初期充填量に対する、印刷により消費されるインク量の割合であり、前記第2種情報は、前記プリンターのメンテナンスによって消費されるインクの質量であり、前記制御部は、予め定めたタイミングにおいて、前記メモリーに対応する前記第1種情報を受信し、前記メモリーに対応する前記第1種情報を前記第3種情報に加算し、前記メンテナンスが実行される前に、前記第2種情報を受信し、受信した前記第2種情報を、前記カートリッジの前記初期充填量に対する割合を表す第1割合情報に変換し、前記第1割合情報を前記第3種情報に加算してもよい。
この形態によれば、メモリーセルアレイに記憶された第3種情報がインク量の割合であり、第2種情報がメンテナンス動作によって消費されるインクの質量である場合でも、制御部がインクの質量を割合に変換することで、メモリーセルアレイに記憶された第3種情報を容易に更新できる。
この形態によれば、メモリーセルアレイに記憶された第3種情報がインク量の割合であり、第2種情報がメンテナンス動作によって消費されるインクの質量である場合でも、制御部がインクの質量を割合に変換することで、メモリーセルアレイに記憶された第3種情報を容易に更新できる。
(6)上記形態において、前記制御部は、前記メンテナンスが中断された場合に、前記メンテナンスによって消費される予定であるインクの質量を表す修正情報を受信し、受信した前記修正情報を前記カートリッジの前記初期充填量に対する割合を表す修正割合情報に変換し、前記修正割合情報を前記第3種情報から減算してもよい。
この形態によれば、メンテナンスが中断された場合に、メモリーセルアレイにおいて、修正割合情報を第2種情報から減算することにより、実際のインク消費割合と、メモリーセルアレイに記憶された第3種情報が表すインク消費割合とが乖離することを抑制できる。
この形態によれば、メンテナンスが中断された場合に、メモリーセルアレイにおいて、修正割合情報を第2種情報から減算することにより、実際のインク消費割合と、メモリーセルアレイに記憶された第3種情報が表すインク消費割合とが乖離することを抑制できる。
(7)上記形態において、前記制御部は、前記メンテナンスが中断された場合に、前記メンテナンスが中断されたことを示す中断情報を受信することで、前記第1割合情報を前記第3種情報から減算してもよい。
この形態によれば、制御部が、メンテナンスが中断されたことを示す中断情報を受信することで、第1割合情報を第3種情報から減算できる 。これにより、実際のインク消費割合と、メモリーセルアレイに記憶された第3種情報が表すインク消費割合とが乖離することを抑制できる。また、この形態によれば、中断情報を受信することで、既に受信して変換した第1割合情報を用いて第3種情報を更新できる。
この形態によれば、制御部が、メンテナンスが中断されたことを示す中断情報を受信することで、第1割合情報を第3種情報から減算できる 。これにより、実際のインク消費割合と、メモリーセルアレイに記憶された第3種情報が表すインク消費割合とが乖離することを抑制できる。また、この形態によれば、中断情報を受信することで、既に受信して変換した第1割合情報を用いて第3種情報を更新できる。
(8)本開示の他の形態によれば、カートリッジが提供される。このカートリッジは、消耗品を収容するケースと、前記ケースに設けられる、上記形態のメモリーと、を備える。
この形態によれば、情報が複数のカートリッジに共通する第2種情報の場合に、他のカートリッジと第2種情報を共通に用いたメモリーセルアレイの制御を実行することで、制御部の情報を用いた制御処理時間を短縮できる。
この形態によれば、情報が複数のカートリッジに共通する第2種情報の場合に、他のカートリッジと第2種情報を共通に用いたメモリーセルアレイの制御を実行することで、制御部の情報を用いた制御処理時間を短縮できる。
(9)本開示のさらに他の形態によれば、プリンターが提供される。このプリンターは、消耗品を送出する送出部と、前記送出部に前記消耗品を供給する、上記形態に記載のカートリッジと、を備える。
この形態によれば、情報が複数のカートリッジに共通する第2種情報の場合に、他のカートリッジと第2種情報を共通に用いたメモリーセルアレイの制御を実行することで、制御部の情報を用いた制御処理時間を短縮できる。
この形態によれば、情報が複数のカートリッジに共通する第2種情報の場合に、他のカートリッジと第2種情報を共通に用いたメモリーセルアレイの制御を実行することで、制御部の情報を用いた制御処理時間を短縮できる。
本開示は、プリンター、カートリッジ、およびメモリー以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、プリンター、カートリッジ、またはメモリーの制御方法、その制御方法を実現するコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することができる。
上述した本開示の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本開示の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本開示の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本開示の独立した一形態とすることも可能である。
CIf…中断情報、Com…コマンド情報、D1…主走査方向、D2…副走査方向、Ica,Icaa…累積消費量情報、Ice1,Ice1a…第1消費量情報、Ice2…第2消費量情報、Icm…消費量修正情報、If…更新情報、Ipa…累積実行回数情報、Ipe…予定実行回数情報、Ipm…実行回数修正情報、Ir1…第1割合情報、Ir2…修正割合情報、PM…印刷媒体、com…コマンド情報、20…キャリッジ、21…ホルダー、22…ヘッド、30…ケーブル、40…紙送りモーター、45…ローラー、50…キャリッジモーター、55…キャリッジ駆動ベルト、100…プロセッサー、110…通信処理部、120,120b…主制御部、190…記憶部、200,200b…プリンター、210…表示部、220…インターフェース部、250…コンピューター、300,300a,300b,IC1〜IC4…インクカートリッジ、303…ケース、305…インク収容部、330…インク供給口、340…レバー、350…回路基板、352,352a,352b…メモリーユニット、354…端子、356,356b…メモリーセルアレイ、357…変換情報、358,358a,358b…制御部、400…共通バス
Claims (9)
- 複数のカートリッジを装着できるプリンターに装着される前記カートリッジに設けられたメモリーであって、
メモリーセルアレイと、
前記プリンターから情報を受信し、前記情報を用いた前記メモリーセルアレイの制御を実行する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記情報が、前記複数の前記カートリッジのそれぞれで異なる第1種情報である場合、前記メモリーに対応する前記第1種情報を用いた前記メモリーセルアレイの制御を実行し、
前記情報が、前記複数の前記カートリッジに共通する第2種情報である場合、他の前記カートリッジの前記制御部と共通に前記第2種情報を受信し、受信した前記第2種情報を共通に用いた前記メモリーセルアレイの制御を実行する、メモリー。 - 請求項1に記載のメモリーであって、
前記メモリーセルアレイは、前記カートリッジ内における消費されたインク量に関する第3種情報を記憶しており、
前記第1種情報は、前記プリンターの印刷によって消費されるインク量に関する情報であり、
前記第2種情報は、前記プリンターのメンテナンスによって消費されるインク量に関する情報であり、
前記制御部は、
予め定めたタイミングにおいて、前記メモリーに対応する前記第1種情報を受信し、受信した前記メモリーに対応する前記第1種情報を前記第3種情報に加算し、
前記メンテナンスが実行される前に、前記第2種情報を受信し、受信した前記第2種情報を前記第3種情報に加算する、メモリー。 - 請求項2に記載のメモリーであって、
前記制御部は、前記メンテナンスが中断された場合に、前記メンテナンスによって消費される予定であるインク量に関する情報である修正情報を受信し、受信した前記修正情報を前記第3種情報から減算する、メモリー。 - 請求項2に記載のメモリーであって、
前記制御部は、前記メンテナンスが中断された場合に、前記メンテナンスが中断されたことを示す中断情報を受信することで、前記第2種情報を前記第3種情報から減算する、メモリー。 - 請求項1に記載のメモリーであって、
前記メモリーセルアレイは、前記カートリッジのインクの初期充填量に対する、前記カートリッジ内における消費されたインク量の割合である第3種情報を記憶し、
前記第1種情報は、前記初期充填量に対する、印刷により消費されるインク量の割合であり、
前記第2種情報は、前記プリンターのメンテナンスによって消費されるインクの質量であり、
前記制御部は、
予め定めたタイミングにおいて、前記メモリーに対応する前記第1種情報を受信し、前記メモリーに対応する前記第1種情報を前記第3種情報に加算し、
前記メンテナンスが実行される前に、前記第2種情報を受信し、受信した前記第2種情報を、前記カートリッジの前記初期充填量に対する割合を表す第1割合情報に変換し、前記第1割合情報を前記第3種情報に加算する、メモリー。 - 請求項5に記載のメモリーであって、
前記制御部は、前記メンテナンスが中断された場合に、前記メンテナンスによって消費される予定であるインクの質量を表す修正情報を受信し、受信した前記修正情報を前記カートリッジの前記初期充填量に対する割合を表す修正割合情報に変換し、前記修正割合情報を前記第3種情報から減算する、メモリー。 - 請求項5に記載のメモリーであって、
前記制御部は、前記メンテナンスが中断された場合に、前記メンテナンスが中断されたことを示す中断情報を受信することで、前記第1割合情報を前記第3種情報から減算する、メモリー。 - カートリッジであって、
消耗品を収容するケースと、
前記ケースに設けられる、請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載のメモリーと、を備える、カートリッジ。 - プリンターであって、
消耗品を送出する送出部と、
前記送出部に前記消耗品を供給する、請求項8に記載のカートリッジと、を備えるプリンター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020027015A JP2021130259A (ja) | 2020-02-20 | 2020-02-20 | プリンター、カートリッジ、およびメモリー |
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---|---|
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ID=77551811
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JP (1) | JP2021130259A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11528383B2 (en) * | 2020-06-03 | 2022-12-13 | Seiko Epson Corporation | Liquid jet device and billing method thereof |
-
2020
- 2020-02-20 JP JP2020027015A patent/JP2021130259A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11528383B2 (en) * | 2020-06-03 | 2022-12-13 | Seiko Epson Corporation | Liquid jet device and billing method thereof |
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