JP2021128611A - タッチセンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】タッチセンサにおけるセンサ電極の電気的状態が正常であるか否かを容易に判別することができるようにする。【解決手段】センサ電極10において、各電極部13は、細線Lにより構成されたパターンからなる電極本体14と、電極本体14の両端に位置する第1および第2端部15,16と、を含む。電極部13,13は、間隔をあけて配置されている。互いに隣り合う電極部13,13では、第1端部15,15が電気的に接続された状態となる一方、第2端部16,16が電気的に非接続状態となる。【選択図】図8
Description
本開示はタッチセンサに関するものである。
従来から、タッチ操作を行うことが可能なタッチセンサに関し、例えば特許文献1に示されるものが知られている。
特許文献1には、センサ電極と、一端部がセンサ電極と電気的に接続された配線と、配線の他端部と電気的に接続された接続端子と、を備えたタッチセンサが開示されている。センサ電極は、導電性を有する金属からなる複数の細線をメッシュ状に形成したメッシュパターンとして構成されている。
特許文献1のタッチセンサにおいて、センサ電極は、各々が互いに交差するように配置された複数の細線により構成されるメッシュパターンからなる。このメッシュパターンにより、センサ電極には、ループ状に形成された導電経路が多数存在することになる。このため、仮に完全断線した細線が複数の細線の中に存在している場合には、当該完全断線した細線が多数のループ状の導電経路の中に紛れてしまうことになる。その結果、例えば製品出荷前におけるタッチセンサの検査工程において、抵抗測定器に設けられた複数の測定ピンの各々を、センサ電極を構成する各細線に押し当てたとしても、センサ電極において完全断線した細線の有無を特定することが容易ではなかった。すなわち、特許文献1のタッチセンサでは、センサ電極の電気的状態が正常であるか否かを判別することが容易ではなかった。
本開示は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、タッチセンサにおけるセンサ電極の電気的状態が正常であるか否かを容易に判別することにある。
上記の目的を達成するために、本開示の一実施形態に係るタッチセンサは、少なくとも1つのセンサ電極を備えており、センサ電極は、各々が導電性を有する細線により構成された複数の電極部を有している。複数の電極部の各々は、細線により構成されたパターンからなり、第1の方向に沿って延びる電極本体と、電極本体の両端に位置する第1および第2端部と、を含む。複数の電極部は、第2の方向において互いに間隔をあけて配置されている。そして、互いに隣り合う電極部同士では、第1端部同士が電気的に接続された状態となる一方、第2端部同士が電気的に非接続状態となる。
本開示によると、センサ電極の電気的状態が正常であるか否かを容易に判別することができる。
以下、本開示の各実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の各実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
[第1実施形態]
図1は、本開示の実施形態に係るタッチセンサ1の全体を示している。このタッチセンサ1は、タッチ操作が可能なセンサ型入力装置である。タッチセンサ1は、例えばカーナビゲーション等の車載装置、パーソナルコンピュータのディスプレイ機器、携帯電話、携帯情報端末、携帯型ゲーム機、コピー機、券売機、現金自動預け払い機、時計などに対する入力装置として用いられる。
図1は、本開示の実施形態に係るタッチセンサ1の全体を示している。このタッチセンサ1は、タッチ操作が可能なセンサ型入力装置である。タッチセンサ1は、例えばカーナビゲーション等の車載装置、パーソナルコンピュータのディスプレイ機器、携帯電話、携帯情報端末、携帯型ゲーム機、コピー機、券売機、現金自動預け払い機、時計などに対する入力装置として用いられる。
以下の説明において、後述するカバー部材2の操作面4が位置する側をタッチセンサ1の「表側」とし、その反対側をタッチセンサ1の「裏側」として、タッチセンサ1を構成する各要素の位置関係を定めるものとする。また、本実施形態では、説明の便宜上、図1〜図5の紙面における左側から右側に向かう方向をX方向とする一方、図1〜図5の紙面における下側から上側に向かう方向をY方向として定めるものとする。
(カバー部材)
図1および図6に示すように、タッチセンサ1は、光透過性を有するカバー部材2を備えている。カバー部材2は、例えばカバーガラスまたはプラスチック製のカバーレンズからなる。カバー部材2は、例えば平面視長方形の板状に形成されている。カバー部材2は、後述する粘着層8により後述する基板5の第1面6に固着されている(図6参照)。
図1および図6に示すように、タッチセンサ1は、光透過性を有するカバー部材2を備えている。カバー部材2は、例えばカバーガラスまたはプラスチック製のカバーレンズからなる。カバー部材2は、例えば平面視長方形の板状に形成されている。カバー部材2は、後述する粘着層8により後述する基板5の第1面6に固着されている(図6参照)。
カバー部材2において、裏面の周縁部には、スクリーン印刷等により黒色等の暗色で略額縁状の加飾部3が形成されている。この加飾部3で囲まれた内部の矩形領域は、透光可能なビューエリアVとなっている。すなわち、使用者は、このビューエリアVを介して、タッチセンサ1の裏側に配置したディスプレイパネル(図示せず)からの視覚的情報を得ることができる。そして、ビューエリアVにおけるカバー部材2の表面は、タッチ操作に伴い使用者の手指などが接触する操作面4として構成されている。
(基板)
図2〜図6に示すように、タッチセンサ1は、基板5を備えている。基板5は、平面視で略長方形状に形成されている。基板5は、第1面6および第2面7を有している。第1面6は、後述する粘着層8を介してカバー部材2の裏面と対向するように積層配置されている。なお、第1面6および第2面7には、後述の細線Lを構成する導電材料を埋設するための溝部(図示せず)が形成されている。
図2〜図6に示すように、タッチセンサ1は、基板5を備えている。基板5は、平面視で略長方形状に形成されている。基板5は、第1面6および第2面7を有している。第1面6は、後述する粘着層8を介してカバー部材2の裏面と対向するように積層配置されている。なお、第1面6および第2面7には、後述の細線Lを構成する導電材料を埋設するための溝部(図示せず)が形成されている。
基板5は、透明性を有する樹脂材からなる。透明性を有する樹脂材としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、COP(シクロオレフィンポリマー)、COC(シクロオレフィンコポリマー)のような樹脂材が挙げられる。
(粘着層)
図6に示すように、タッチセンサ1は、粘着層8を備えている。粘着層8は、基板5の第1面6および第2面7の各々に積層配置されている。粘着層8は、光透過性を有する光学用粘着剤(OCA:Optical Clear Adhesive)であり、粘着層8の厚みは、25〜250μmであるのが好ましい。
図6に示すように、タッチセンサ1は、粘着層8を備えている。粘着層8は、基板5の第1面6および第2面7の各々に積層配置されている。粘着層8は、光透過性を有する光学用粘着剤(OCA:Optical Clear Adhesive)であり、粘着層8の厚みは、25〜250μmであるのが好ましい。
粘着層8には、粘着層8の一部を切り欠いた切り欠き部9が形成されている。具体的に、第1面6の側に位置する粘着層8には、切り欠き部9が、第1面6に対する後述するフレキシブル配線板40の第2接続部43の取付位置に対応するように形成されている。また、第2面7の側に位置する粘着層8には、切り欠き部9が、第2面7に対する後述するフレキシブル配線板40の第1接続部42の取付位置に対応するように形成されている。
(センサ電極)
図3〜図5に示すように、タッチセンサ1は、静電容量方式による複数のセンサ電極10,10,…を備えている。センサ電極10,10,…は、複数の送信電極11,11,…および複数の受信電極12,12,…により構成されている。
図3〜図5に示すように、タッチセンサ1は、静電容量方式による複数のセンサ電極10,10,…を備えている。センサ電極10,10,…は、複数の送信電極11,11,…および複数の受信電極12,12,…により構成されている。
送信電極11,11,…および受信電極12,12,…は、後述する各電極部13の電極本体14がビューエリアV内に位置するように配置されている。タッチセンサ1では、ビューエリアV内に位置する送信電極11,11,…および受信電極12,12,…を通じてカバー部材2の操作面4に接触した使用者の手指(検知対象物)によるタッチ操作の検知が可能となっている。
図4に示すように、各送信電極11は、基板5の第2面7に配置されている。一方、図5に示すように、各受信電極12は、基板5の第1面6に配置されている。すなわち、各送信電極11と各受信電極12とは、基板5を介して互いに絶縁された状態となっている。
各送信電極11は、後述するフレキシブル配線板40を介して図示しない駆動回路に接続されていて、この駆動回路により周囲に電界を放射するように構成されている。図3および図4に示すように、各送信電極11は、基板5の長辺方向(X方向)に沿って延びている。送信電極11,11,…は、基板5の短辺方向(Y方向)に間隔をあけて配置されている。なお、送信電極11を基準として第1の方向および第2の方向を定める場合には、X方向が「第1の方向」に対応し、かつY方向が「第2の方向」に対応するものとする。
各受信電極12は、各送信電極11から放射された電界を受信するように構成されている。図3および図5に示すように、各受信電極12は、基板5の短辺方向(Y方向)に沿って延びている。受信電極12,12,…は、基板5の長辺方向(X方向)に間隔をあけて配置されている。そして、各受信電極12は、後述するフレキシブル配線板40を介して図示しない検出回路に接続されている。なお、受信電極12を基準として第1の方向および第2の方向を定める場合には、Y方向が「第1の方向」に対応し、かつX方向が「第2の方向」に対応するものとする。
(電極部)
図7および図8に示すように、各センサ電極10は、複数(図示例では2つ)の電極部13,13を有する。各電極部13は、導電性を有する細線Lにより構成されている。
図7および図8に示すように、各センサ電極10は、複数(図示例では2つ)の電極部13,13を有する。各電極部13は、導電性を有する細線Lにより構成されている。
細線Lは、例えば、基板5の第1面6および第2面7に位置する溝部(図示せず)に埋設された導電材料からなる。この導電材料としては、導電金属または導電樹脂材が適している。細線Lは、例えば数μmの線幅を有する。各電極部13を構成する細線Lの線幅は、0.5〜2.0μmに設定されるのが好ましい。
各電極部13は、電極本体14と、電極本体14の両端に位置する第1および第2端部15,16と、を含む。この実施形態において、電極本体14の線幅と、第1および第2端部15,16の線幅とは、略同じ太さとなるように形成されている。
この実施形態において、電極本体14は、第1端部15から第2端部16に亘って延びる1つの細線Lにより構成されたパターンからなる。すなわち、電極本体14は、1つの導電経路を有する。
第1実施形態において、送信電極11を構成する各電極部13の電極本体14は、X方向に沿って直線状に延びている(図7参照)。受信電極12を構成する各電極部13の電極本体14は、Y方向に沿って直線状に延びている(図8参照)。
送信電極11を構成する電極部13,13,…は、Y方向において間隔をあけて配置されている(図7参照)。受信電極12を構成する電極部13,13,…は、X方向において間隔をあけて配置されている(図8参照)。
互いに隣り合う電極部13,13では、第1端部15,15が電気的に接続された状態になっている。具体的に、第1端部15,15の間には、第1端部15,15同士を連結するように構成された1つの細線Lからなる接続部17が設けられていて、この接続部17により第1端部15,15が電気的に接続された状態となっている。
接続部17は、ビューエリアVの外方に配置されている。接続部17を構成する細線Lの線幅は、電極部13を構成する細線Lの線幅よりも太くなるように設定されるのが好ましい。
一方、互いに隣り合う電極部13,13では、第2端部16,16の間に接続部17が設けられていない。すなわち、互いに隣り合う電極部13,13では、第2端部16,16が電気的に非接続状態となるように構成されている。
このように、1つのセンサ電極10では、一方の電極部13における第2端部16から接続部17を介して他方の電極部13における第2端部16に亘って1つの導電経路が構成されている。そして、互いに隣り合う電極部13,13では、第2端部16,16の間で抵抗値測定が可能となる。
(ダミー体)
図7および図8に示すように、互いに隣り合うセンサ電極10,10の間には、ダミー体20が設けられている。ダミー体20は、隣り合うセンサ電極10,10との間で電気的に非接続状態となるように構成されている。
図7および図8に示すように、互いに隣り合うセンサ電極10,10の間には、ダミー体20が設けられている。ダミー体20は、隣り合うセンサ電極10,10との間で電気的に非接続状態となるように構成されている。
ダミー体20は、複数(図示例では2つ)のダミー部21,21を有している。各ダミー部21は、基板5の第1面6および第2面7の各々に形成された細線Lからなる。
各ダミー部21は、電極本体14のパターンに近似するように構成されている。すなわち、本実施形態の各ダミー部21は、電極本体14の延伸方向に沿って延びる1つの細線Lからなる。ダミー部21,21は、電極本体14の延伸方向に直交する方向において間隔をあけて配置されていて、電気的に非接続状態となっている。ダミー部21,21の間隔は、受信電極12を構成する電極部13,13の間隔と同じ大きさとなるのが好ましい。
(配線部)
図3〜図6に示すように、タッチセンサ1は、複数の配線部30,30,…を備えている。配線部30,30,…は、複数の第1配線部31,31,…および複数の第2配線部32,32,…からなる。第1配線部31,31,…および第2配線部32,32,…は、送信電極11,11,…および受信電極12,12,…を図示しない外部回路と電気的に接続するための要素である。
図3〜図6に示すように、タッチセンサ1は、複数の配線部30,30,…を備えている。配線部30,30,…は、複数の第1配線部31,31,…および複数の第2配線部32,32,…からなる。第1配線部31,31,…および第2配線部32,32,…は、送信電極11,11,…および受信電極12,12,…を図示しない外部回路と電気的に接続するための要素である。
図4および図6に示すように、各第1配線部31は、基板5の第2面7に形成されている。また、図5および図6に示すように、各第2配線部32は、基板5の第1面6に形成されている。
第1配線部31,31,…および第2配線部32,32,…は、基板5の周縁部(すなわち、ビューエリアVの外方)に配置されている。具体的に、第1配線部31,31,…および第2配線部32,32,…は、操作面4の側から見た平面視において加飾部3(図1および図6参照)と重なる位置に配置されている。すなわち、第1配線部31,31,…および第2配線部32,32,…は、加飾部3により操作面4の側から視認できないようになっている。
図4および図7に示すように、各第1配線部31は、各送信電極11から後述するパッド33に亘って平行に延びる2つの細線L,Lにより構成されている。各第1配線部31の一端部は、各送信電極11の接続部17と電気的に接続されている。第1配線部31,31,…は、各々の他端部が、第2面7の周縁部における図4の紙面下側において基板5の長辺方向略中央に集束するように配置されている。なお、図4では、図示の便宜上、各第1配線部31を1本の線により表している。
図5および図8に示すように、各第2配線部32は、各受信電極12から後述するパッド33に亘って平行に延びる2つの細線L,Lにより構成されている。具体的に、各第2配線部32の一端部は、各受信電極12の接続部17と電気的に接続されている。また、第2配線部32,32,…の他端部は、第1面6の周縁部における図5の紙面下側において基板5の長辺方向略中央に集束するように延びている。なお、図5では、図示の便宜上、各第2配線部32を1本の線により表している。
そして、図9に示すように、各配線部30(第1および第2配線部31,32の各々)は、各細線Lが後述する各端子接続部38と電気的に接続されるように構成されている。
各配線部30を構成する細線Lは、電極部13を構成する細線Lと同様に、基板5の第1面6および第2面7に位置する溝部(図示せず)に埋設された導電材料からなる。また、各配線部30を構成する細線Lは、その線幅が、電極部13を構成する細線Lの線幅よりも太くなるように形成されるのが好ましい。具体的に、各配線部30を構成する細線Lは、3〜9μmに設定されるのが好ましい。
(パッド)
図3〜図5に示すように、各配線部30の他端部には、後述するフレキシブル配線板40と電気的に接続するためのパッド33が設けられている。
図3〜図5に示すように、各配線部30の他端部には、後述するフレキシブル配線板40と電気的に接続するためのパッド33が設けられている。
図9に示すように、パッド33は、複数(図示例では12個)の端子部34,34,…を有する。各端子部34は、細線Lにより構成されている。
各端子部34を構成する細線Lは、基板5の第1面6および第2面7に位置する溝部(図示せず)に埋設された導電材料からなる。各端子部34を構成する細線Lは、その線幅が、各配線部30を構成する細線Lの線幅よりも太くなるように形成されるのが好ましい。具体的に、各端子部34を構成する細線Lの線幅は、例えば10μm〜20μmである。なお、各端子部34を構成する細線Lは、その線幅が、各配線部30を構成する細線Lの線幅と略同じとなるように形成されていてもよい。
各端子部34は、細線Lにより構成された所定パターンの端子本体35と、端子本体35の両端に位置する第1および第2端部36,37と、を含む。第1実施形態において、端子本体35は、Y方向に沿って延びる1つの細線Lにより構成されたパターンからなる。すなわち、端子本体35は、1つの導電経路を有する。端子部34,34,…は、X方向において互いに間隔をあけて配置されている。
パッド33は、第1端部36,36を電気的に接続するための端子接続部38,38を有している。各端子接続部38は、1つの細線Lからなる。各端子接続部38は、X方向に沿って延びている。各端子接続部38を構成する細線Lは、その線幅が、端子部34を構成する細線Lの線幅と略同じとなるように設定されるのが好ましい。
端子接続部38は、各端子部34の第1端部36側に配置されている。一方の端子接続部38は、図9の紙面左側に位置する6つの端子部34,34,…と電気的に接続されている。他方の端子接続部38は、図9の紙面右側に位置する6つの端子部34,34,…と電気的に接続されている。
また、各端子接続部38には、配線部30を構成する各細線Lが電気的に接続されている。すなわち、図9の紙面左側に位置する6つの端子部34,34,…と、図9の紙面右側に位置する6つの端子部34,34,…とは、端子接続部38,38および配線部30を介して電気的に接続された状態となっている。
そして、互いに隣り合う端子部34,34では、第2端部37,37の間に端子接続部38が設けられていない。すなわち、互いに隣り合う端子部34,34では、第2端部37,37が電気的に非接続状態となるように構成されている。
このように、1つのパッド33において、端子部34,34の間に1つの導電経路が形成されている。これにより、互いに隣り合う端子部34,34では、第2端部37,37の間で抵抗値測定が可能となっている。
(フレキシブル配線板)
図1に示すように、タッチセンサ1は、フレキシブル配線板40を備えている。フレキシブル配線板40は、柔軟性を有しかつ変形状態でもその電気的特性が変化しないように構成されている。フレキシブル配線板40は、例えばポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の可撓性を有する絶縁フィルムからなる。
図1に示すように、タッチセンサ1は、フレキシブル配線板40を備えている。フレキシブル配線板40は、柔軟性を有しかつ変形状態でもその電気的特性が変化しないように構成されている。フレキシブル配線板40は、例えばポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の可撓性を有する絶縁フィルムからなる。
図2に示すように、フレキシブル配線板40は、配線板本体41と、第1接続部42と、第2接続部43と、を有している。第1接続部42および第2接続部43は、配線板本体41と一体に形成されかつ配線板本体41の一端側から2方向に分岐するように形成されている。
図6に示すように、第1接続部42は、例えば異方導電性接着剤(図示せず)により第2面7の周縁部に固着される。この固着状態において、第1接続部42は、第1配線部31,31,…と電気的に接続される。
第2接続部43は、例えば異方導電性接着剤(図示せず)により第1面6の周縁部に固着される。この固着状態において、第2接続部43は、第2配線部32,32,…と電気的に接続される。
(保護フィルム)
図6に示すように、タッチセンサ1は、フィルム状の保護フィルム44を備えている。保護フィルム44は、例えば平面視で略長方形状に形成されていて、基板5と同じ大きさに形成されている。
図6に示すように、タッチセンサ1は、フィルム状の保護フィルム44を備えている。保護フィルム44は、例えば平面視で略長方形状に形成されていて、基板5と同じ大きさに形成されている。
保護フィルム44は、主に送信電極11,11,…および第1配線部31,31,…を保護するためのフィルム材である。このフィルム材としては、基板5の材料と同じ材料が好ましい。具体的に、フィルム材としては、例えばPE等のような樹脂材が挙げられる。
保護フィルム44は、基板5の第2面7に対向する位置に積層配置されている。具体的に、保護フィルム44は、粘着層8により基板5の第2面7に固着されている。そして、保護フィルム44は、第1接続部42が第2面7の周縁部に取り付けられた状態(固着状態)において、第1配線部31,31,…と第1接続部42との接続箇所を覆うように構成されている。
[第1実施形態の作用効果]
以上のように、センサ電極10において互いに隣り合う電極部13,13では、第1端部15,15が電気的に接続された状態となる一方、第2端部16,16が電気的に非接続状態となっている。すなわち、互いに隣り合う電極部13,13では、第2端部16,16の側が開放されていて、細線L,Lがループ状の導電経路を形成しないようになっている。このため、例えばタッチセンサ1の検査工程において、図示しない抵抗測定器に設けられた測定ピンを各第2端部16に押し当てることにより、互いに隣り合う電極部13,13における第2端部16,16の間で抵抗値測定を行うことが可能となる。その結果、電極部13,13の導通状態(例えば完全断線した細線Lの有無)を確認することが容易となる。したがって、タッチセンサ1では、センサ電極10の電気的状態が正常であるか否かを容易に判別することができる。
以上のように、センサ電極10において互いに隣り合う電極部13,13では、第1端部15,15が電気的に接続された状態となる一方、第2端部16,16が電気的に非接続状態となっている。すなわち、互いに隣り合う電極部13,13では、第2端部16,16の側が開放されていて、細線L,Lがループ状の導電経路を形成しないようになっている。このため、例えばタッチセンサ1の検査工程において、図示しない抵抗測定器に設けられた測定ピンを各第2端部16に押し当てることにより、互いに隣り合う電極部13,13における第2端部16,16の間で抵抗値測定を行うことが可能となる。その結果、電極部13,13の導通状態(例えば完全断線した細線Lの有無)を確認することが容易となる。したがって、タッチセンサ1では、センサ電極10の電気的状態が正常であるか否かを容易に判別することができる。
また、互いに隣り合うセンサ電極10,10の間にはダミー体20が設けられており、ダミー体20は、細線Lにより構成されたダミー部21,21を有している。そして、各ダミー部21は、電極本体14のパターンに近似するように構成されている。すなわち、各センサ電極10と各ダミー体20とは、双方の外観形状がタッチセンサ1の外側から見たときに略同一となるように構成されている。かかる構成により、タッチセンサ1の外側から見たときにセンサ電極10,10,…だけが目立たないようにすることが可能となる。その結果、タッチセンサ1としての視認性を向上させることができる。
また、この第1実施形態において、電極本体14は、第1端部15から第2端部16に亘って延びる1つの細線Lにより構成された1つの導電経路を有している。これにより、互いに隣り合う電極部13,13で抵抗値測定を行ったときに、細線Lの断線箇所を特定することが容易となる。
また、パッド33において互いに隣り合う端子部34,34では、第1端部36,36が電気的に接続される一方、第2端部37,37が電気的に非接続状態となるように構成されている。すなわち、互いに隣り合う端子部34,34では、第2端部37,37の側が開放されていて、端子部34,34を構成する細線L,Lがループ状の導電経路を形成しないようになっている。このため、例えばタッチセンサ1の検査工程において、図示しない抵抗測定器に設けられた測定ピンを端子部34,34の第2端部37,37に押し当てることにより、互いに隣り合う端子部34,34における第2端部37,37の間で抵抗値測定を行うことが可能となる。その結果、端子部34,34,…により構成されるパッド33の導通状態(例えば完全断線の有無)を確認することが容易となる。したがって、タッチセンサ1では、パッド33の電気的状態が正常であるか否かを容易に判別することができる。
また、配線部30は、センサ電極10からパッド33に亘って平行に延びかつ端子接続部38,38と電気的に接続される2つの細線L,Lにより構成されている。かかる構成によれば、互いに隣り合う端子部34,34で抵抗値測定を行うことにより、パッド33の導通状態と、配線部30におけるの導通状態とを同時に確認することができる。
[第1実施形態の変形例1]
上記第1実施形態では、センサ電極10が2つの電極部13,13を有する形態を示したが、この形態に限られない。例えば、図10に示した変形例1のように、センサ電極10は、3つの電極部13,13,…を有してもよい。なお、図10では受信電極12,12,…のみについて示したが、送信電極11,11,…についても図10に示したように構成してもよい。
上記第1実施形態では、センサ電極10が2つの電極部13,13を有する形態を示したが、この形態に限られない。例えば、図10に示した変形例1のように、センサ電極10は、3つの電極部13,13,…を有してもよい。なお、図10では受信電極12,12,…のみについて示したが、送信電極11,11,…についても図10に示したように構成してもよい。
この変形例1であっても、上記第1実施形態と同様に、互いに隣り合う電極部13,13における第2端部16,16の間で抵抗値測定が可能である。さらに、この変形例1では、3つの電極部13,13,…の中から任意の2つの電極部13,13に限定して抵抗値測定を行うことにより、断線によって異常状態となった電極部13を特定することが容易となる。なお、この変形例1において、ダミー体20は、3つのダミー部21,21,…を有している。
[第1実施形態の変形例2]
上記第1実施形態において、電極部13の第2端部16には付加的な要素が設けられていないが、例えば図11に示した変形例2のように、折り返し部18を第2端部16に設けてもよい。
上記第1実施形態において、電極部13の第2端部16には付加的な要素が設けられていないが、例えば図11に示した変形例2のように、折り返し部18を第2端部16に設けてもよい。
図11に示すように、折り返し部18は、2つの細線L,Lにより構成されている。具体的に、折り返し部18は、一方の細線Lが第2端部16と連続しかつ他方の細線Lが第2端部16から第1端部15の側に向かって折り返されるように構成されている。
第2端部16を構成する細線Lと、折り返し部18を構成する上記他方の細線Lとの間隔は、例えば0.02mmに設定されるのが好ましい。また、折り返し部18において第2端部16から第1端部15の側に向かう延伸方向の長さは、例えば5mmに設定されるのが好ましい。
ところで、一般的な抵抗値測定の測定法としては、二端子法および四端子法が挙げられる。特に、四端子法では、各測定ピンと測定対象物との接触抵抗による影響を低減することが可能である。しかしながら、上記第1実施形態のセンサ電極10について抵抗値測定を行う場合には、その測定対象物が第2端部16(すなわち、数μmの線幅を有する1つの細線Lの端部)となることから、各測定ピンと第2端部16との接触面積が相対的に小さくなる。その結果、各測定ピンと第2端部16との接触抵抗が不安定になりやすいという問題がある。
このような問題を解決するために、この変形例2では、折り返し部18を第2端部16に設けている。具体的に、変形例2の電極部13では、第2端部16を構成する細線Lと、折り返し部18を構成する細線Lとが並列状に配置されている。これにより、各測定ピン(図11に示した破線の円を参照)と、第2端部16および折り返し部18との接触面積が相対的に増加する。その結果、各測定ピンと、第2端部16および折り返し部18との接触抵抗が安定しやすくなる。
さらに、四端子法により抵抗値測定を行う前において、1つの電極部13に接触させる2つの測定ピン(図9に示した2つの円形状の破線を参照)のうち、一方の測定ピンおよび測定対象物の接触状態と、他方の測定ピンおよび測定対象物の接触状態との間の抵抗値を測定する。そして、当該測定値が既定の抵抗値以下であれば、1つの電極部13に接触させた2つの測定ピンと測定対象物との接触状態が正常であることを確認することが可能となる。このような確認を行うことにより、四端子法による抵抗値測定の確実性を高めることができる。
以上のように、第1実施形態の変形例2では、折り返し部18を設けたことにより、四端子法による抵抗値測定が行いやすくなり、抵抗値測定の精度を高めることができる。
[第1実施形態の変形例3]
上記第1実施形態では、電極本体14の線幅と第2端部16の線幅とを略同じ太さに形成した形態を示したが、この形態に限られない。例えば、図12に示した変形例3のように、第2端部16を構成する細線Lの線幅は、電極本体14を構成する細線Lの線幅よりも太くなっていてもよい。第2端部16を構成する細線Lの線幅は、例えば4μmに設定されるのが好ましい。なお、図12では、電極本体14と第2端部16とを区別して示すために、第2端部16のみについてドットハッチングにより示している。
上記第1実施形態では、電極本体14の線幅と第2端部16の線幅とを略同じ太さに形成した形態を示したが、この形態に限られない。例えば、図12に示した変形例3のように、第2端部16を構成する細線Lの線幅は、電極本体14を構成する細線Lの線幅よりも太くなっていてもよい。第2端部16を構成する細線Lの線幅は、例えば4μmに設定されるのが好ましい。なお、図12では、電極本体14と第2端部16とを区別して示すために、第2端部16のみについてドットハッチングにより示している。
この変形例2では、第2端部16の線幅が電極本体14の線幅よりも太いことから、四端子法による抵抗値測定が行いやすくなり、抵抗値測定の精度を高めることができる。
[第2実施形態]
図13は、本発明の第2実施形態に係るタッチセンサ1を示すものである。この実施形態では、主に電極本体14のパターンが上記第1実施形態で示したパターンと異なっている。この実施形態に係るタッチセンサ1の他の構成は、上記第1実施形態に係るタッチセンサ1の構成と同様である。このため、以下の説明では、図1〜図9と同じ部分について同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図13は、本発明の第2実施形態に係るタッチセンサ1を示すものである。この実施形態では、主に電極本体14のパターンが上記第1実施形態で示したパターンと異なっている。この実施形態に係るタッチセンサ1の他の構成は、上記第1実施形態に係るタッチセンサ1の構成と同様である。このため、以下の説明では、図1〜図9と同じ部分について同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図13に示すように、この実施形態において、各受信電極12は2つの電極部13,13を有している。受信電極12,12同士の間には、1つのダミー体20が設けられている。各電極部13は、複数の細線L,L,…により構成されたメッシュパターンからなり、かつ電極本体14が1つの導電経路を有するように構成されている。以下、詳細に説明する。
上記メッシュパターンは、細線L,L,…が互いに交差しかつ等間隔に配置されて網目状に形成されている。具体的に、メッシュパターンは、X方向およびY方向の各々に対して斜め方向に延びる細線L,L,…からなる複数のセル51,51,…が規則的に並べられた網目構造となっている。
セル51,51,…は、互いに同じ大きさに形成されている。各セル51は、例えば細線L,L,…により構成されたひし形状を有している。各セル51は、ひし形を構成する短手方向の対角線がY方向に延びかつ長手方向の対角線がX方向に延びるように配置されている。
各セル51には、2つの断線部52,52が設けられている。各断線部52は、細線Lを構成する導電材料が基板5の溝部(図示せず)に埋設されていない部分に相当する。この実施形態では、各断線部52が、セル51における2つの辺の各々の略中央に形成されている。そして、メッシュパターンでは、複数のセル51,51,…において断線部52が設けられていない辺同士がY方向に沿って連続している。
ここで、図13において、紙面左側の下側に位置しかつX方向に隣り合う2つのセル51,51では、各々の下側に位置する頂点が第1端部15に相当する。第1端部15,15には接続部17が設けられていて、第1端部15,15同士が電気的に接続された状態となっている。
一方、図13において、紙面左側の上側に位置しかつX方向に隣り合う2つのセル51,51では、各々の上側に位置する頂点が第2端部16に相当する。第2端部16,16同士には接続部17が設けられておらず、電気的に非接続状態となっている。
そして、図13の紙面左側では、導電経路が、セル51,51,…において断線部52を有していない辺同士がY方向に沿って連続するように、各第1端部15から各第2端部16に亘って形成されている(図13に示した破線部で囲われた部分を参照)。この1つの導電経路は、1つの電極本体14に相当する。すなわち、図13の紙面左側には、電極本体14、第1端部15、および第2端部16により構成された2つ電極部13を有する受信電極12が位置している。なお、図13の紙面右側に位置する受信電極12についても、図13の紙面左側に位置する受信電極12と同様の構成となる。
これに対し、図13の紙面左右中央の下側に位置しかつX方向に隣り合う2つのセル51,51において、各々の下側に位置する頂点には接続部17が設けられていない。このため、図13の紙面左右中央において、Y方向に列状に配置されたセル51,51,…がダミー体20に相当し、かつ、断線部52,52,…により各受信電極12の電極部13と導通しない細線L,L,…がダミー部21,21に相当する。
以上のように、第2実施形態では、上記第1実施形態と異なるパターンにより電極本体14を形成したが、上記第1実施形態と同様に、各電極部13の電極本体14が1つの導電経路を有するように構成されている。したがって、第2実施形態に係るタッチセンサ1であっても、上記第1実施形態と同様に、抵抗値測定において細線Lの断線箇所を容易に特定することができる。
また、この第2実施形態において、ダミー体20の各ダミー部21は、受信電極12と同様に、細線L,L,…により構成されたメッシュパターンからなる。すなわち、各ダミー部21は、電極本体14のパターンに近似するように構成されている。このため、上記第1実施形態と同様に、タッチセンサ1としての視認性を向上させることができる。
さらに、各電極部13の第2端部16には、1つの細線Lにより構成される折り返し部18が設けられている。これにより、四端子法による抵抗値測定が行いやすくなり、抵抗値測定の精度を高めることができる。
なお、図13では受信電極12,12,…のみについて示したが、送信電極11,11,…についても図13に示したように構成してもよい。以下に示す変形例1,2についても同様である。
[第2実施形態の変形例1]
上記第2実施形態では、断線部52,52の各々が、セル51における2つの辺の各々の略中央に形成された形態を示したが、この形態に限られない。
上記第2実施形態では、断線部52,52の各々が、セル51における2つの辺の各々の略中央に形成された形態を示したが、この形態に限られない。
例えば、図14に示した変形例1のように、断線部52を、セル51における図14の頂点付近に設けてもよい。この変形例1であっても、各電極部13が1つの導電経路を有することから、上記第1実施形態と同様に、抵抗値測定において細線Lの断線箇所を容易に特定することができる。
[第2実施形態の変形例2]
また、図15に示した変形例2のように、図15における紙面の左右方向に隣り合うセル51,51の頂点の位置に断線部52が形成されていてもよい。この変形例2であっても、各電極部13が1つの導電経路を有することから、上記第1実施形態と同様に、抵抗値測定において細線Lの断線箇所を容易に特定することができる。
また、図15に示した変形例2のように、図15における紙面の左右方向に隣り合うセル51,51の頂点の位置に断線部52が形成されていてもよい。この変形例2であっても、各電極部13が1つの導電経路を有することから、上記第1実施形態と同様に、抵抗値測定において細線Lの断線箇所を容易に特定することができる。
[第3実施形態]
図16は、本発明の第3実施形態に係るタッチセンサ1を示すものである。この実施形態では、電極本体14のパターンが上記第1および第2実施形態で示したパターンと異なっている。この実施形態に係るタッチセンサ1の他の構成は、上記第1実施形態に係るタッチセンサ1の構成と同様である。このため、以下の説明では、図1〜図9と同じ部分について同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図16は、本発明の第3実施形態に係るタッチセンサ1を示すものである。この実施形態では、電極本体14のパターンが上記第1および第2実施形態で示したパターンと異なっている。この実施形態に係るタッチセンサ1の他の構成は、上記第1実施形態に係るタッチセンサ1の構成と同様である。このため、以下の説明では、図1〜図9と同じ部分について同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図16に示すように、第3実施形態のセンサ電極10は、2つの電極部13,13を有している。そして、この実施形態では、電極本体14が、第1端部15から第2端部16に亘って平行に延びる2つの細線L,Lにより構成されたパターンからなる。すなわち、電極本体14は、2つの導電経路を有している。
なお、第3実施形態において、第2端部16は、上記2つの細線L,Lの延伸方向(Y方向)と直交する方向に延びる細線Lにより構成されている。電極部13,13は、第2端部16および接続部17により、平面視の外形が略長方形状となるように形成されている。
第3実施形態のセンサ電極10では、電極部13を構成する一方の細線Lが静電気などの影響により断線したとしても、他方の細線Lが断線していなければ、電極部13としての導電状態を保つことが可能となる。すなわち、第3実施形態のセンサ電極10では、静電気や異物混入などの影響による断線リスクを抑制することができる。
なお、図16では受信電極12,12,…のみについて示したが、送信電極11,11,…についても図16に示したように構成してもよい。以下に示す変形例1,2についても同様である。
[第3実施形態の変形例1]
上記第3実施形態では、センサ電極10が2つの電極部13,13を有する形態を示したが、この形態に限られない。例えば、図17に示した変形例1のように、センサ電極10は、3つの電極部13,13,…を有してもよい。
上記第3実施形態では、センサ電極10が2つの電極部13,13を有する形態を示したが、この形態に限られない。例えば、図17に示した変形例1のように、センサ電極10は、3つの電極部13,13,…を有してもよい。
第3実施形態の変形例1であっても、上記第3実施形態と同様に、互いに隣り合う電極部13,13における第2端部16,16の間で抵抗値測定が可能である。さらに、第3実施形態の変形例1では、3つの電極部13,13,…の中から任意の2つの電極部13,13に限定して抵抗値測定を行うことにより、断線によって異常状態となった電極部13を特定することが容易となる。なお、この変形例1において、ダミー体20は、3つのダミー部21,21,…を有している。
[第3実施形態の変形例2]
また、図18に示した変形例2のように、電極本体14を構成する2つの細線L,Lの間に、更なる細線L,L,…を別途配置してもよい。すなわち、変形例2では、電極本体14が、細線L,L,…により梯子状に配置されたパターンからなる。
また、図18に示した変形例2のように、電極本体14を構成する2つの細線L,Lの間に、更なる細線L,L,…を別途配置してもよい。すなわち、変形例2では、電極本体14が、細線L,L,…により梯子状に配置されたパターンからなる。
この変形例2のセンサ電極10では、主要な2つの細線L,Lのいずれもが静電気などの影響により部分的に断線してしまったとしても、別途配置した細線L,L,…を経由することにより少なくとも1つ導電経路が維持されるようになる。その結果、電極部13としての導電状態を保ちやすくなる。すなわち、第3実施形態のセンサ電極10では、静電気や異物混入などの影響による断線リスクをより一層抑制することができる。
[第3実施形態の変形例3]
上記第3実施形態において、電極部13の第2端部16には付加的な要素が設けられていないが、例えば図18に示した変形例3のように、折り返し部18を第2端部16に設けてもよい。
上記第3実施形態において、電極部13の第2端部16には付加的な要素が設けられていないが、例えば図18に示した変形例3のように、折り返し部18を第2端部16に設けてもよい。
図18に示すように、この変形例3の折り返し部18は、複数の細線L,L,…により構成されている。具体的に、折り返し部18は、3つの細線L,L,…が、第2端部16と連続しかつ第2端部16から第1端部15の側に向かって折り返されるように構成されている。より具体的には、折り返し部18を構成する2つの細線L,Lが第2端部16の中途部から第1端部15に向かって延びていて、残りの1つの細線Lが上記2つの細線L,Lの端部同士を架け渡すように設けられている。
Y方向に沿って延びる細線L,Lの間隔は、例えば0.02mmに設定されるのが好ましい。また、第2端部16と、X方向に沿って延びる細線Lとの距離は、例えば5mmに設定されるのが好ましい。
変形例3では、折り返し部18を設けたことにより、四端子法による抵抗値測定が行いやすくなり、抵抗値測定の精度を高めることができる。
[第4実施形態]
図20は、本発明の第4実施形態に係るタッチセンサ1を示すものである。この実施形態では、電極本体14のパターンが上記第1ないし第3実施形態で示したパターンと異なっている。この実施形態に係るタッチセンサ1の他の構成は、上記第1実施形態に係るタッチセンサ1の構成と同様である。このため、以下の説明では、図1〜図9と同じ部分について同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図20は、本発明の第4実施形態に係るタッチセンサ1を示すものである。この実施形態では、電極本体14のパターンが上記第1ないし第3実施形態で示したパターンと異なっている。この実施形態に係るタッチセンサ1の他の構成は、上記第1実施形態に係るタッチセンサ1の構成と同様である。このため、以下の説明では、図1〜図9と同じ部分について同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図20に示すように、この実施形態の電極本体14は、複数の細線L,L,…により構成されたひし形状の複数のセル51,51,…を含む。セル51,51,…は、互いに同じ大きさに形成されている。各セル51は、ひし形を構成する短手方向の対角線がY方向に延びかつ長手方向の対角線がX方向に延びるように配置されている。
電極本体14は、セル51,51,…が第1端部15から第2端部16に亘って一列に配置されるように構成されている。具体的に、セル51,51,…は、ひし形の長手方向に位置する頂点同士が重なり合うようにY方向に沿って一列に配置されている。すなわち、隣り合うセル51,51には、1つの交点が設けられている。
電極本体14は、上記交点を起点として2つの導電経路を有する。具体的に、電極本体14には、図20の紙面左側に位置する各セル51の2辺と、紙面右側に位置する各セル51の2辺とにより、2つの導電経路が形成されている。
この実施形態において、センサ電極10は2つの電極部13,13を有している。電極部13,13は、X方向において間隔をあけて配置されている。具体的に、2つの電極部13,13は、各セル51におけるひし形の短手方向に位置する頂点同士が重なり合わないように間隔をあけて配置されている。
各電極部13の第1端部15には、接続部17が接続されている。各電極部13の第2端部16には、1つの細線Lにより構成される折り返し部18が設けられている。
このように、第4実施形態では、上記第1実施形態と異なるパターンにより電極本体14が形成されていて、電極本体14が2つの導電経路を有している。すなわち、第4実施形態の電極本体14では、上記第1実施形態と比較して導電経路が相対的に増えている。これにより、第4実施形態に係るタッチセンサ1では、静電気や異物混入などの影響による断線リスクをより一層抑制することができる。
なお、図20では受信電極12,12,…のみについて示したが、送信電極11,11,…についても図20に示したように構成してもよい。以下に示す変形例1についても同様である。
[第4実施形態の変形例1]
上記第4実施形態では、セル51,51,…を、ひし形の長手方向に位置する頂点同士が重なり合うようにY方向に沿って一列に配置した形態を示したが、この形態に限られない。
上記第4実施形態では、セル51,51,…を、ひし形の長手方向に位置する頂点同士が重なり合うようにY方向に沿って一列に配置した形態を示したが、この形態に限られない。
例えば、図21に示した変形例1のように、セル51,51,…を、ひし形の長手方向に位置する頂点同士が重なり合わないようにY方向に沿って一列に配置してもよい。すなわち、上記頂点同士がずれた位置に配置されていて、隣り合うセル51,51に2つの交点が設けられている。
このように、変形例1の電極本体14には、上記2つの交点を起点として2つの導電経路が形成されている。その結果、一方の交点に位置する細線Lが断線したとしても、他方の交点に位置する細線Lが断線していなければ、電極部13全体としての導電状態を保つことが可能となる。すなわち、この変形例1では、上記第4実施形態と比較して、静電気や異物混入などの影響による断線リスクをより一層抑制することができる。
[その他の実施形態]
上記各実施形態では、各図の紙面における左側から右側に向かう方向をX方向とする一方、各図の紙面における下側から上側に向かう方向をY方向として定めるものとしたが、このような関係に限られない。すなわち、各図の紙面における左側から右側に向かう方向をY方向とする一方、各図の紙面における下側から上側に向かう方向をX方向として定めてもよい。具体的に、各送信電極11が基板5の長手方向に延びる一方、各受信電極12が基板5の短辺方向に延びる構成であってもよい。
上記各実施形態では、各図の紙面における左側から右側に向かう方向をX方向とする一方、各図の紙面における下側から上側に向かう方向をY方向として定めるものとしたが、このような関係に限られない。すなわち、各図の紙面における左側から右側に向かう方向をY方向とする一方、各図の紙面における下側から上側に向かう方向をX方向として定めてもよい。具体的に、各送信電極11が基板5の長手方向に延びる一方、各受信電極12が基板5の短辺方向に延びる構成であってもよい。
また、上記各実施形態では、1枚の基板5を用いた形態を示したが、この形態に限られない。例えば、基板5は、2枚の基材が貼り合わされた積層体であってもよい。
また、上記各実施形態では、長方形状のビューエリアVを適用した形態を示したが、この形態に限られない。ビューエリアVは、例えば略円形状であってもよい。
また、上記各実施形態では、ダミー体20が基板5の第1面6および第2面7の双方に設けられた形態(図7および図8参照)を示したが、この形態に限られない。例えば、ダミー体20が基板5の第1面6のみに設けられた形態であってもよいし、ダミー体20が設けられていなくてもよい。すなわち、基板5においてタッチセンサ1の視認側の面のみにダミー体20が設けられていれば、上述したようなタッチセンサ1としての視認性を向上させることができる。
また、上記各実施形態では、1つのダミー体20を構成するダミー部21の個数が、センサ電極10を構成する電極部13の個数と一致しているが、この形態に限られない。すなわち、ダミー体20を構成するダミー部21の個数が、送信電極11および受信電極12の各々を構成する電極部13の個数と多少異なっていてもよい。要は、各ダミー部21が、電極本体14のパターンに近似するように構成されていればよい。
また、上記各実施形態では、端子本体35が、第1および第2配線部31,32の各々の延伸方向に沿って延びる1つの細線Lにより構成されたパターンからなる形態を示したが、この形態に限られない。例えば、図22に示すように、端子本体35が、第1端部36から第2端部37に亘って平行に延びる2つの細線L,Lにより構成されたパターンからなる形態であってもよい。すなわち、図22に示した端子本体35は、2つの導電経路を有する。このように、図22に示した形態では、導電経路が相対的に増えることから、静電気や異物混入などの影響による断線リスクを抑制することができる。なお、図22に示した第2端部37は、端子本体35を構成する細線L,Lの延伸方向と直交する方向に延びる細線Lにより構成されている。
また、上記各実施形態では、第1配線部31および第2配線部32の各々が互いに平行に延びる2つの細線L,Lにより構成された形態を示したが、この形態に限られない。すなわち、図23に示すように、配線部30が1つの細線Lにより構成されていてもよい。この場合、端子接続部38を構成する細線Lは1つだけでよい。かかる形態であっても、パッド33について抵抗値測定が可能となる。
また、上記各実施形態では、接続部17が第1端部15,15同士を連結し、かつ接続部17により第1端部15,15が電気的に接続された形態を示したが、この形態に限られない。例えば、図24および図25に示すように、接続部17は、電極本体14,14同士の間において第1端部15,15の近傍に位置し、かつ第1端部15,15の近傍に位置する電極本体14,14同士を連結するように構成されていてもよい。かかる構成であっても、第1端部15,15を電気的に接続した状態にすることが可能である。あるいは、図示しないが、接続部17を設けずに、第1端部15,15が直接的に接続されていてもよい。要は、互いに隣り合う電極部13,13において、第1端部15,15が電気的に接続された状態になっていればよい。
また、上記実施形態では、カバー部材2、粘着層8、フレキシブル配線板40、および保護フィルム44が基板5に取り付けられた状態のタッチセンサ1を示したが、この形態に限られない。すなわち、本開示によるタッチセンサ1の概念には、カバー部材2、粘着層8、フレキシブル配線板40、および保護フィルム44などを基板5に取り付ける前の状態が含まれる。具体的に、本開示のタッチセンサ1としては、少なくとも基板5および少なくとも1つのセンサ電極10を備えており、センサ電極10において互いに隣り合う電極部13,13では、第1端部15,15が電気的に接続される一方、第2端部16,16が電気的に非接続状態となるように構成されていればよい。かかる構成であれば、上述した作用効果を奏し得る。さらに、本開示のタッチセンサ1の概念には、複数の基板5が個々に形成される前の状態となる長尺状の母材(例えば、図示しない長尺のフープ状部材)において、上述した作用効果を奏し得るセンサ電極10が当該母材に形成された構成も含まれる。
また、上記第2および第4実施形態では、各セル51が、細線L,L,…により構成されたひし形状を有する形態を示したが、この形態に限られない。例えば、各セル51は、細線L,L,…により構成された円形状、楕円形状、多角形状などの種々の形状を有していてもよい。
以上、本開示についての実施形態を説明したが、本開示は上述の実施形態のみに限定されず、本開示の範囲内で種々の変更が可能である。
本開示は、タッチ操作を行うことが可能なタッチセンサとして産業上の利用が可能である。
1:タッチセンサ
2:カバー部材
5:基板
6:第1面
7:第2面
8:粘着層
10:センサ電極
11:送信電極
12:受信電極
13:電極部
14:電極本体
15:第1端部
16:第2端部
17:接続部
18:折り返し部
20:ダミー体
21:ダミー部
30:配線部
31:第1配線部
32:第2配線部
33:パッド
34:端子部
35:端子本体
36:第1端部
37:第2端部
38:端子接続部
40:フレキシブル配線板
44:保護フィルム
51:セル
52:断線部
L:細線
V:ビューエリア
2:カバー部材
5:基板
6:第1面
7:第2面
8:粘着層
10:センサ電極
11:送信電極
12:受信電極
13:電極部
14:電極本体
15:第1端部
16:第2端部
17:接続部
18:折り返し部
20:ダミー体
21:ダミー部
30:配線部
31:第1配線部
32:第2配線部
33:パッド
34:端子部
35:端子本体
36:第1端部
37:第2端部
38:端子接続部
40:フレキシブル配線板
44:保護フィルム
51:セル
52:断線部
L:細線
V:ビューエリア
Claims (11)
- 複数の送信電極および複数の受信電極を備えたタッチセンサであって、
前記複数の送信電極および前記複数の受信電極の少なくともいずれか一方は、各々が導電性を有する細線により構成された複数の電極部を有し、
前記複数の電極部の各々は、
前記細線により構成されたパターンからなり、第1の方向に沿って延びる電極本体と、
前記電極本体の両端に位置する第1および第2端部と、を含み、
前記複数の電極部は、第2の方向において互いに間隔をあけて配置されており、
互いに隣り合う前記電極部同士では、前記第1端部同士が電気的に接続された状態となる一方、前記第2端部同士が電気的に非接続状態となる、タッチセンサ。 - 請求項1に記載のタッチセンサにおいて、
前記複数の送信電極および前記複数の受信電極の少なくともいずれか一方は、前記第2の方向において互いに間隔をあけて配置されており、
互いに隣り合う前記送信電極同士の間および前記受信電極同士の間の少なくともいずれか一方には、前記送信電極同士および前記受信電極同士の少なくともいずれか一方と電気的に非接続状態に構成されたダミー体が設けられており、
前記ダミー体は、前記細線により構成された複数のダミー部を有し、
前記複数のダミー部の各々は、前記電極本体の前記パターンに近似するように構成されている、タッチセンサ。 - 請求項1または2に記載のタッチセンサにおいて、
前記電極本体は、前記第1端部から前記第2端部に亘って延びる少なくとも1つの前記細線により構成される1つの導電経路を有する、タッチセンサ。 - 請求項1または2に記載のタッチセンサにおいて、
前記電極本体は、前記第1端部から前記第2端部に亘って平行に延びる2つの前記細線により構成される2つの導電経路を有する、タッチセンサ。 - 請求項1または2に記載のタッチセンサにおいて、
前記電極本体は、各々が複数の前記細線により形成された複数のセルを含み、
前記電極本体は、前記第1端部から前記第2端部に亘って一列に配置された前記複数のセルにより構成される2つの導電経路を有する、タッチセンサ。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載のタッチセンサにおいて、
前記第2端部には、前記第2端部と連続しかつ前記第2端部から前記第1端部の側に向かって折り返された前記細線からなる折り返し部が設けられている、タッチセンサ。 - 請求項3に記載のタッチセンサにおいて、
前記第2端部は、その線幅が前記電極本体の線幅よりも太くなるように構成されている、タッチセンサ。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載のタッチセンサにおいて、
前記第1端部同士の間には、前記第1端部同士を連結するように構成された前記細線からなる接続部が設けられている、タッチセンサ。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載のタッチセンサにおいて、
前記電極本体同士の間には、前記第1端部の近傍に位置しかつ前記電極本体同士を連結するように構成された前記細線からなる接続部が設けられている、タッチセンサ。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載のタッチセンサにおいて、
前記送信電極および前記受信電極の各々と電気的に接続された配線部と、
前記配線部と電気的に接続されたパッドと、をさらに備え、
前記パッドは、前記細線により構成された複数の端子部を有し、
前記複数の端子部の各々は、
前記細線により構成されたパターンからなり、前記配線部の延伸方向に沿って延びる端子本体と、
前記端子本体の両端に位置する第1および第2端部と、を含み、
前記複数の端子部は、前記延伸方向に直交する方向において互いに間隔をあけて配置されており、
互いに隣り合う前記端子部同士では、前記パッドの第1端部同士が電気的に接続された状態となる一方、前記パッドの第2端部同士が電気的に非接続状態となる、タッチセンサ。 - 請求項10に記載のタッチセンサにおいて、
前記パッドは、前記パッドの第1端部同士を電気的に接続する少なくとも1つの端子接続部をさらに有し、
前記配線部は、前記送信電極および前記受信電極の少なくともいずれか一方から前記パッドに亘って平行に延びかつ前記端子接続部と電気的に接続される2つの前記細線により構成されている、タッチセンサ。
Priority Applications (1)
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JP2021178204A (ja) * | 2020-08-10 | 2021-11-18 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
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JP2013084166A (ja) * | 2011-10-12 | 2013-05-09 | Mitsubishi Electric Corp | タッチパネルおよびそれを備える表示装置 |
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JP2016103266A (ja) * | 2012-07-06 | 2016-06-02 | 富士フイルム株式会社 | タッチパネル用導電性フィルムおよびタッチパネル |
JP2019046405A (ja) * | 2017-09-07 | 2019-03-22 | 日本航空電子工業株式会社 | タッチセンサデバイス |
JP2020021184A (ja) * | 2018-07-31 | 2020-02-06 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | タッチセンサ |
-
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- 2020-02-14 JP JP2020023577A patent/JP2021128611A/ja active Pending
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