JP2021128087A - 陰イオン性界面活性剤含有測定試薬及び陰イオン性界面活性剤の溶解度を変化させる方法 - Google Patents

陰イオン性界面活性剤含有測定試薬及び陰イオン性界面活性剤の溶解度を変化させる方法 Download PDF

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Abstract

【課題】陰イオン性界面活性剤を含有する、アルカリホスファターゼ又は乳酸脱水素酵素を測定する生化学検査用測定試薬において、陰イオン性界面活性剤の溶解度を変化させることができる測定試薬及びその方法を提供する。【解決手段】ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム又はデシル硫酸ナトリウムである陰イオン性界面活性剤を含有する測定試薬において、以下から選択させるアミノアルコールを含有させる。2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−エチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、N−メチル−D−グルカミン又はトリエタノールアミン。【選択図】図2

Description

本発明は、陰イオン性界面活性剤の溶解度を変化させるためにアミノアルコールを含有させることを特徴とする測定試薬に関するものである。また、本発明は、アミノアルコールを含有させることを特徴とする、陰イオン性界面活性剤の溶解度を変化させる方法に関するものである。本発明は、特に、化学、生命科学、分析科学及び臨床検査等の分野において有用なものである。
血液等の生体試料中の酵素活性を測定し、その変動を見ることは、疾患の診断、治療、早期発見や予防に不可欠であり、広く実施されている。例えば、アルカリホスファターゼはリン酸モノエステルを基質とする水解酵素群のうちで、アルカリ側に至適pHをもつものであり、骨疾患、肝・胆道疾患等により変動し、その測定は臨床上極めて重要とされている。
また、乳酸脱水素酵素は解糖系最終段階の酵素であり、肝疾患、心筋障害、筋肉障害等により変動し、その測定は臨床上極めて重要とされている。
ところで、臨床検査において、溶血作用により生成したヘモグロビンが測定試料中に含まれていると、その吸光度及び吸収の経時的変動が、目的物の測定に対して正負の誤差を与えてしまい、正確な測定値が得られない、といった問題点が知られている。そこで、ある種の界面活性剤を測定試薬に添加する方法(例えば、特許文献1参照。)等の従来技術がある。
特開昭60−168050号公報
ヘモグロビンの影響を回避するためなどの理由により、測定試薬に界面活性剤が添加されるが、その界面活性剤は、測定試薬の他の成分への影響等を考慮し、陰イオン性界面活性剤が選択されることがある。
陰イオン性界面活性剤の溶解度は、共存する緩衝剤や塩などの種類や濃度の影響、温度の影響、pHの影響などによって変化することがある。そのため、ヘモグロビンの影響を回避するためなどの理由で測定試薬に陰イオン性界面活性剤を添加しても、陰イオン性界面活性剤が溶解しきらず、析出することがある。また、陰イオン性界面活性剤が測定試薬に全部溶解したとしても、その後に、他成分との混合や温度変化、pH変化などがあると、陰イオン性界面活性剤が析出することがある。これらのような場合、正確な測定値が得られない、又は測定自体ができない可能性があるという問題点を有するものである。
陰イオン性界面活性剤の析出により正確な測定値が得られない、又は測定自体ができないことは、疾患の診断を誤らせる、遅らせることにもつながる重大な問題である。測定試薬において、測定が滞りなく実施でき、正確な測定値が得られる測定試薬が望まれている。従って、陰イオン性界面活性剤の溶解度を変化させることが求められる。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行なった結果、測定試薬に、ある種の化合物を含有させることにより陰イオン性界面活性剤の溶解度が変化することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1) 陰イオン性界面活性剤を含有する測定試薬であって、前記陰イオン性界面活性剤とアミノアルコールが同一の試薬に含有されていることを特徴とする測定試薬。
(2) 陰イオン性界面活性剤がドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム又はデシル硫酸ナトリウムである、上記(1)に記載の測定試薬。
(3) アミノアルコールが2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−エチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、N−メチル−D−グルカミン又はトリエタノールアミンである、上記(1)又は(2)に記載の測定試薬。
(4) 測定試薬が生化学検査用測定試薬である、上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の測定試薬。
(5) 生化学検査用測定試薬がアルカリホスファターゼ測定試薬又は乳酸脱水素酵素測定試薬である、上記(4)に記載の測定試薬。
(6) アミノアルコールを含有するのが、陰イオン性界面活性剤の溶解度を変化させるためである、上記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の測定試薬。
(7) 陰イオン性界面活性剤を含有する測定試薬において、アミノアルコールを含有することを特徴とする、陰イオン性界面活性剤の溶解度を変化させる方法。
(8) 陰イオン性界面活性剤がドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム又はデシル硫酸ナトリウムである、上記(7)に記載の方法。
(9) アミノアルコールが2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−エチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、N−メチル−D−グルカミン又はトリエタノールアミンである、上記(7)又は(8)に記載の方法。
本発明により、陰イオン性界面活性剤の溶解度を変化させることができる。従って、陰イオン性界面活性剤の析出を抑制することができ、測定を滞りなく実施でき、正確な測定値を得ることができる。
本発明のアルカリホスファターゼ測定試薬と従来のアルカリホスファターゼ測定試薬の相関を示すグラフである。 本発明のアルカリホスファターゼ測定試薬、本発明のアルカリホスファターゼ測定試薬からドデシル硫酸ナトリウムを抜いた測定試薬及び従来のアルカリホスファターゼ測定試薬のヘモグロビンの影響を示すグラフである。 本発明のアルカリホスファターゼ測定試薬と従来のアルカリホスファターゼ測定試薬の長期間開封した際のpHを示すグラフである。 本発明のアルカリホスファターゼ測定試薬と従来のアルカリホスファターゼ測定試薬の長期間開封した際の試料の吸光度の増加速度を示すグラフである。
以下、本発明を詳細に説明する。以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこの実施の形態のみに限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施をすることができる。
1.概要
ヘモグロビンの影響を回避するためなどの理由により、測定試薬に界面活性剤が添加されるが、その界面活性剤は、測定試薬の他の成分への影響等を考慮し、陰イオン性界面活性剤が選択されることがある。
陰イオン性界面活性剤の溶解度は、共存する緩衝剤や塩などの種類や濃度の影響、温度の影響、pHの影響などによって変化することがある。そのため、ヘモグロビンの影響を回避するためなどの理由で測定試薬に陰イオン性界面活性剤を添加しても、陰イオン性界面活性剤が溶解しきらず、析出することがある。また、陰イオン性界面活性剤が測定試薬に全部溶解したとしても、その後に、他成分との混合や温度変化、pH変化などがあると、陰イオン性界面活性剤が析出することがある。これらのような場合、正確な測定値が得られない、又は測定自体ができない可能性があるという問題点を有するものである。
陰イオン性界面活性剤の析出により正確な測定値が得られない、又は測定自体ができないことは、疾患の診断を誤らせる、遅らせることにもつながる重大な問題である。本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行なった結果、測定試薬に、ある種の化合物を含有させて陰イオン性界面活性剤の溶解度を変化させることにより、陰イオン性界面活性剤の析出を抑制でき、測定を滞りなく実施でき、正確な測定値を得ることができることを見出した。
本発明はこのような知見に基づき発明されたものである。
2.溶解度、析出
本発明において、溶解度とは、一定量の溶媒に溶かすことができる溶質の限界量のことであり、溶解度を変化させるとは、一定量の溶媒に溶かすことができる溶質の限界量を増加又は減少させることである。溶解度を増加させることで、溶質の析出を抑制させたり、逆に、溶解度を減少させることで、溶質の析出を促進させたりすることができる。また、本発明において、析出とは、溶質が溶媒に溶解しきらずに固体として分離していることである。
例えば、測定試薬は長期保存のために冷蔵庫(約2〜10℃)に置かれることがあるが、一般的に温度が低くなると溶解度は減少するため、溶解していた溶質が析出することがある。この場合、測定試薬中の成分の変性、劣化、分解等が発生することがあり、測定のための反応が進まなくなり、測定自体ができないことがある。仮に、反応が進んで測定ができたとしても、正確な測定値とならないことがある。また、析出により測定試薬中の成分が意図した濃度にならず、想定した作用を発揮できなくなり、正確な測定値とならないことがある。さらに、析出した成分が測定機器、測定器具等に詰まってしまい、測定自体ができないことがある。このように、析出が起きると、正確な測定値が得られない、又は測定自体ができない可能性がある。しかし、測定試薬の溶解度を増加させて析出を抑制させておけば、析出は起きないため、上記のような問題は起きなくなる。つまり、「測定を滞りなく実施」することができる。
3.陰イオン性界面活性剤
本発明の測定試薬に含有させる陰イオン性界面活性剤については、含有させる目的は特に限定されないが、例えば、ヘモグロビンの影響回避のために含有させることができる。ヘモグロビンの影響回避のために陰イオン性界面活性剤を含有させる場合、ヘモグロビンの影響を回避できる作用を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、デシル硫酸ナトリウムが挙げられる。この中でも特に、ドデシル硫酸ナトリウムが好ましい。
測定試薬に陰イオン性界面活性剤は少なくとも一種類含有させていれば良く、二種類以上含有させても良い。
測定試薬に含有させる陰イオン性界面活性剤の濃度については、特に限定されない。測定試薬に、ヘモグロビンの影響回避の目的で陰イオン性界面活性剤を含有させる場合、陰イオン性界面活性剤の濃度については、ヘモグロビンの影響を回避できれば特に限定されないが、その下限値は0.01%(w/v)が好ましく、0.25%(w/v)が特に好ましい。
また、その上限値は10%(w/v)が好ましく、2%(w/v)が特に好ましい。
この陰イオン性界面活性剤の濃度については、例えば、その下限値が0.01%(w/v)の場合は、0.01%(w/v)〜2%(w/v)、又は0.01%(w/v)〜10%(w/v)を挙げることができ、その下限値が0.25%(w/v)の場合は、0.25%(w/v)〜2%(w/v)、又は0.25%(w/v)〜10%(w/v)を挙げることができる。
測定試薬が複数試薬により構成される場合、陰イオン性界面活性剤は、一つの試薬に含有させても良いし、二つ以上の試薬に含有させても良い。ヘモグロビンの影響回避のために陰イオン性界面活性剤を含有させる場合、生体試料と一番最初に混合される試薬に含有させるのが好ましいが、二番目以降に混合される試薬に含有させても良い。測定試料と一番最初に混合される試薬に陰イオン性界面活性剤を含有させた場合、二番目以降に混合される試薬にも陰イオン性界面活性剤を含有させても良い。
4.アミノアルコール
本発明の測定試薬に含有させるアミノアルコールについては、陰イオン性界面活性剤の溶解度を変化させる作用を有するものであれば特に限定されないが、例えば2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−エチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、N−メチル−D−グルカミン、トリエタノールアミンが挙げられる。この中でも特に、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−エチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、N−メチル−D−グルカミンが好ましい。
測定試薬にアミノアルコールは少なくとも一種類含有させていれば良く、二種類以上含有させても良い。
測定試薬に含有させるアミノアルコールの濃度については、陰イオン性界面活性剤の溶解度を変化させる作用を発揮する濃度であれば特に限定されないが、通常は、アミノアルコールは、一緒に含有させる陰イオン性界面活性剤が析出しないような濃度を含有させる。一緒に含有させる陰イオン性界面活性剤が析出しないようなアミノアルコールの濃度は、その下限値は1mMが好ましく、15mMが特に好ましい。
また、その上限値は5000mMが好ましく、1000mMが特に好ましい。
このアミノアルコールの濃度については、例えば、その下限値が1mMの場合は、1mM〜1000mM、又は1mM〜5000mMを挙げることができ、その下限値が15mMの場合は、15mM〜1000mM、又は15mM〜5000mMを挙げることができる。
測定試薬が複数試薬により構成される場合、アミノアルコールは、陰イオン性界面活性剤の溶解度を変化させたい試薬に含有させれば良く、通常は、アミノアルコールは陰イオン性界面活性剤を含有させた試薬に含有させる。陰イオン性界面活性剤を含有させた試薬にアミノアルコールを含有させた場合、陰イオン性仮面活性剤を含有させていない試薬にもアミノアルコールを含有させても良い。
5.測定試薬
本発明において、測定試薬とは、生体試料中の酵素活性や物質濃度等を測定することができるもののことであり、このようなものであれば特に限定されない。測定試薬には、生化学的反応を利用した生化学測定試薬、抗原抗体反応を利用した免疫学測定試薬、遺伝子解析技術を利用した遺伝学測定試薬等があるが、本発明においては、生化学測定試薬が好適である。生化学測定試薬としては、例えば、アルカリホスファターゼ測定試薬、乳酸脱水素酵素測定試薬等が挙げられる。
本発明の測定試薬は、終点法(エンドポイント法)により測定を行うものであってもよく、又は反応速度法(レート法)により測定を行うものであってもよく、適宜選択すればよい。
本発明の測定試薬は、一段階のステップにより測定を行う1ステップ法(1試薬法)のものであってもよく、又は二段階若しくはそれ以上の多段階のステップにより測定を行う多ステップ法(多試薬法)のものであってもよく、適宜選択すればよい。
本発明の測定試薬において、その測定は、用手法により行うものであってもよく、又は自動分析装置等の装置を用いて行うものであってもよい。
本発明の測定試薬は、その構成試薬の全て又は一部が液状試薬であってもよい。
本発明の測定試薬は、そのもの単独にて、販売し、又は生体試料中の酵素活性の測定に使用することができる。
本発明の測定試薬は、前記した測定試薬以外のその他の試薬と組み合わせて、販売し、又は試料中の測定対象物質の測定に使用することもできる。前記した測定試薬以外のその他の試薬としては、例えば、緩衝液、試料希釈液、試薬希釈液、検量(キャリブレーション)を行うための物質を含有する試薬、又は精度管理を行うための物質を含有する試薬等を挙げることができる。
本発明の測定試薬は、第一試薬及び第二試薬、又はその他の試薬等の複数の構成試薬からなる測定試薬キットであってもよい。
本発明の測定試薬のpHは、保存時における含有成分の安定性、生体試料測定時における反応の速度等を考慮し、適宜選択することができる。また、測定試薬が複数試薬により構成される場合、測定試薬を構成する各試薬のpHは、保存時における含有成分の安定性、生体試料測定時における反応の速度等を考慮し、それぞれ適宜選択することができる。例えば、アルカリホスファターゼ測定試薬においては、生体試料測定時におけるpHは、その下限値は9.0(37℃)が好ましく、9.9(37℃)が特に好ましい。
また、その上限値は12.0(37℃)が好ましく、10.5(37℃)が特に好ましい。
このアルカリホスファターゼ測定試薬におけるpHについては、例えば、その下限値が9.0(37℃)の場合は、9.0〜10.5(37℃)、又は9.0〜12.0(37℃)を挙げることができ、その下限値が9.9(37℃)の場合は、9.9〜10.5(37℃)、又は9.9〜12.0(37℃)を挙げることができる。
また、乳酸脱水素酵素測定試薬においては、生体試料測定時におけるpHは、その下限値は7.0(37℃)が好ましく、8.0(37℃)が特に好ましい。
また、その上限値は11.0(37℃)が好ましく、10.0(37℃)が特に好ましい。
この乳酸脱水素酵素測定試薬におけるpHについては、例えば、その下限値が7.0(37℃)の場合は、7.0〜10.0(37℃)、又は7.0〜11.0(37℃)を挙げることができ、その下限値が8.0(37℃)の場合は、8.0〜10.0(37℃)、又は8.0〜11.0(37℃)を挙げることができる。
本発明の測定試薬には、陰イオン性界面活性剤、アミノアルコールの他に、公知の界面活性剤、緩衝剤、反応基質、pH調整剤、防腐剤等を必要に応じて適宜含有させることができる。これらの各成分の濃度は、保存時における含有成分の安定性、生体試料測定時における反応の速度等を考慮し、それぞれ適宜選択することができる。また、測定試薬が複数試薬により構成される場合、測定試薬を構成する各試薬中のこれらの各成分の濃度は、保存時における含有成分の安定性、生体試料測定時における反応の速度等を考慮し、それぞれ適宜選択することができる。
6.生体試料
本発明において、生体試料とは、生体試料中の酵素活性や物質濃度等の測定を行おうとするもののことであり、このようなものであれば特に限定されない。このような生体試料としては、例えば、ヒト又は動物の血液、血清、血漿、尿、大便、精液、髄液、唾液、汗、涙、腹水、羊水、脳等の臓器、毛髪や皮膚や爪や筋肉若しくは神経等の組織及び細胞等の抽出液等が挙げられる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1](アルカリホスファターゼ測定試薬における析出抑制効果の確認)
複数の試薬より構成されるアルカリホスファターゼ測定試薬のうち、陰イオン性界面活性剤を含有する試薬において、アミノアルコールを含有させることによる、陰イオン性界面活性剤の析出抑制効果を確かめた。
1.試薬の調製
(1)対照・試薬Zの調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、対照・試薬Zを調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
(2)対照・試薬A−1の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、対照・試薬A−1を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 0.25%(w/v)
(3)対照・試薬A−2の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、対照・試薬A−2を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 0.5%(w/v)
(4)対照・試薬A−3の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、対照・試薬A−3を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 1%(w/v)
(5)対照・試薬A−4の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、対照・試薬A−4を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 2%(w/v)
(6)本発明・試薬B−1の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬B−1を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 0.25%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 31.3mM
(7)本発明・試薬B−2の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬B−2を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 0.5%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 31.3mM
(8)本発明・試薬B−3の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬B−3を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 1%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 31.3mM
(9)本発明・試薬B−4の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬B−4を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 2%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 31.3mM
(10)本発明・試薬C−1の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬C−1を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 0.25%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 62.5mM
(11)本発明・試薬C−2の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬C−2を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 0.5%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 62.5mM
(12)本発明・試薬C−3の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬C−3を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 1%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 62.5mM
(13)本発明・試薬C−4の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬C−4を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 2%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 62.5mM
(14)本発明・試薬D−1の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬D−1を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 0.25%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 125mM
(15)本発明・試薬D−2の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬D−2を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 0.5%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 125mM
(16)本発明・試薬D−3の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬D−3を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 1%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 125mM
(17)本発明・試薬D−4の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬D−4を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 2%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 125mM
(18)本発明・試薬E−1の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬E−1を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 0.25%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 250mM
(19)本発明・試薬E−2の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬E−2を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 0.5%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 250mM
(20)本発明・試薬E−3の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬E−3を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 1%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 250mM
(21)本発明・試薬E−4の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬E−4を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 2%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 250mM
(22)本発明・試薬F−1の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬F−1を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 0.25%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 1000mM
(23)本発明・試薬F−2の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬F−2を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 0.5%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 1000mM
(24)本発明・試薬F−3の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬F−3を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 1%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 1000mM
(25)本発明・試薬F−4の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.3(20℃)に調整し、本発明・試薬F−4を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
ドデシル硫酸ナトリウム 2%(w/v)
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 1000mM
2.試薬の保存
前記1の(1)〜(25)で調製した試薬をそれぞれ10mL容量のガラス製試験管に2mL分注して蓋をし、2〜8℃の冷蔵庫にて14日間保存した後に、内容物の観察を行なった。
3.析出の確認
内容物に析出が生じているか否かを目視で確認した。また、析出の発生状況を表1に示した。
Figure 2021128087
4.まとめ
対照・試薬A−1〜A−4では析出が発生した。対照・試薬Z、本発明・試薬B−1〜B−4、本発明・試薬C−1〜C−4、本発明・試薬D−1〜D−4、本発明・試薬E−1〜E−4、本発明・試薬F−1〜F−4では析出が発生しなかった。
ドデシル硫酸ナトリウムを含有する対照・試薬A−1〜A−4では析出が発生したのに対し、ドデシル硫酸ナトリウムを含有しない対照・試薬Zにおいて析出が発生しなかったことから、この析出はドデシル硫酸ナトリウムであることが推定される。2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを含有しない対照・試薬A−1〜A−4ではドデシル硫酸ナトリウムの析出が発生することが分かる。
一方、ドデシル硫酸ナトリウムを含有し、さらに、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを含有する本発明・試薬B−1〜B−4、本発明・試薬C−1〜C−4、本発明・試薬D−1〜D−4、本発明・試薬E−1〜E−4、本発明・試薬F−1〜F−4では析出が発生しなかったことから、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールがドデシル硫酸ナトリウムの析出を抑制していることが分かる。
このことより、アミノアルコールが陰イオン性界面活性剤の析出を抑制している、つまり、溶解度を変化させていることが確かめられた。
[実施例2](アルカリホスファターゼ測定試薬における測定値の確認)
アルカリホスファターゼ測定試薬のうち、本発明の陰イオン性界面活性剤とアミノアルコールが同一の試薬に含有されている測定試薬と、従来の測定方法(IFCC(国際臨床化学連合)が発表したIFCC Primary Reference Procedures)(以下「IFCC PRP」という)に基づいた測定試薬(Schumann Gら、Clin. Chem. Lab. Med.、49巻、9号、1439〜1446頁、2011年)とを用いて、ヒト血清を測定したときのアルカリホスファターゼの測定値を確かめた。
1.試薬の調製
(1)本発明・試薬Gの調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.395(20℃)に調整し、本発明・試薬Gの第一試薬を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 100mM
ドデシル硫酸ナトリウム 1%
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
また、下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解しpHを11.221(20℃)に調整し、本発明・試薬Gの第二試薬を調製した。
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 2760mM
ドデシル硫酸ナトリウム 1%
(2)対照・試薬IFCCの調製(IFCC PRPに基づいた測定試薬)
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを10.737(20℃)に調整し、対照・試薬IFCCの第一試薬を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.55mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.28mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.55mM
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 956.3mM
また、下記の試薬成分を記載の濃度となるように純水に溶解し、対照・試薬IFCCの第二試薬を調製した。
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 81.6mM
2.析出の確認
本発明・試薬G第一試薬、本発明・試薬G第二試薬、対照・試薬IFCC第一試薬及び対照・試薬IFCC第二試薬に析出が生じているか否かを目視で確認した。なお、いずれも析出は発生していなかった。
3.相関の確認
本発明・試薬G及び対照・試薬IFCCにて、60検体のヒト血清試料中のアルカリホスファターゼを測定して、本発明・試薬Gと対照・試薬IFCCの相関を確認した。
ヒト血清試料中のアルカリホスファターゼの測定は日立ハイテク社製7180形自動分析装置にて実施した。ヒト血清試料4μLに第一試薬として本発明・試薬Gの第一試薬を150μL加え37℃で5分間反応させた後、第二試薬として本発明・試薬Gの第二試薬を50μL添加し混合液(最終反応液)とし、37℃で反応を行わせ、21ポイント(1分10秒目)から34ポイント(5分目)の主波長405nm及び副波長505nmにおける吸光度の増加速度より、アルカリホスファターゼの値が正確に分かっている常用参照標準物質:JSCC常用酵素(JCCLS CRM−001d)(以下「CRM」という)〔日本臨床検査標準協議会〕を測定した時の21ポイントから34ポイントにおける吸光度の増加速度との比例計算によって、ヒト血清試料中のアルカリホスファターゼの値を算出した。
また、対照として、同じく日立ハイテク社製7180形自動分析装置にて、ヒト血清試料4μLに第一試薬として対照・試薬IFCCの第一試薬を160μL加え37℃で5分間反応させた後、第二試薬として対照・試薬IFCCの第二試薬を40μL添加し混合液(最終反応液)とし、37℃で反応を行わせ、21ポイントから34ポイントの主波長405nm及び副波長660nmにおける吸光度の増加速度より、アルカリホスファターゼの値が正確に分かっているCRMを測定した時の21ポイントから34ポイントにおける吸光度の増加速度との比例計算によって、ヒト血清試料中のアルカリホスファターゼの値を算出した。
なお、本発明・試薬G、対照・試薬IFCCのいずれにおいても、純水を試料とした時の21ポイントから34ポイントにおける吸光度の増加速度を試薬盲検値とし、ヒト血清試料やCRMを測定した時の21ポイントから34ポイントにおける吸光度の増加速度より試薬盲検値を差し引いた吸光度の増加速度を、各試料中のアルカリホスファターゼの値の算出に用いた。
4.測定結果
本発明・試薬G及び対照・試薬IFCCを用いてヒト血清試料中のアルカリホスファターゼを測定した時の相関の測定結果を図1に示した。この図において、縦軸は本発明・試薬Gによる測定値を表し、横軸は対照・試薬IFCCによる測定値を表す。
5.まとめ
図1より、本発明・試薬G(y)と対照・試薬IFCC(x)との回帰式がy=0.989x−0.1であり、相関係数がr=0.999であって、良好な相関を示していることが分かる。
本発明・試薬Gと対照・試薬IFCCは良好な相関を示していることから、両試薬によるアルカリホスファターゼの測定値は同一であることが分かる。
本発明・試薬G及び対照・試薬IFCCに析出は発生していないことから、いずれの測定試薬においても測定が滞りなく実施できることが分かる。
このことより、本発明による測定試薬は、従来の測定試薬とアルカリホスファターゼの測定値が同一であり、正確なアルカリホスファターゼの値を示すことが確かめられた。また、本発明による測定試薬は析出が発生しないことから、測定が滞りなく実施できることが確かめられた。
[実施例3](アルカリホスファターゼ測定試薬のヘモグロビンの影響の確認)
アルカリホスファターゼ測定試薬のうち、本発明の陰イオン性界面活性剤とアミノアルコールが同一の試薬に含有されている測定試薬と、従来のIFCC PRPに基づいた測定試薬とを用いて、ヘモグロビンによる影響を確かめた。
1.試薬の調製
(1)本発明・試薬Gの調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.395(20℃)に調整し、本発明・試薬Gの第一試薬を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 100mM
ドデシル硫酸ナトリウム 1%
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
また、下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解しpHを11.221(20℃)に調整し、本発明・試薬Gの第二試薬を調製した。
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 2760mM
ドデシル硫酸ナトリウム 1%
(2)対照・試薬IFCCの調製(IFCC PRPに基づいた測定試薬)
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを10.737(20℃)に調整し、対照・試薬IFCCの第一試薬を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.55mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.28mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.55mM
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 956.3mM
また、下記の試薬成分を記載の濃度となるように純水に溶解し、対照・試薬IFCCの第二試薬を調製した。
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 81.6mM
(3)対照・試薬Hの調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.304(20℃)に調整し、対照・試薬Hの第一試薬を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 100mM
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
また、下記の試薬成分を記載の濃度となるように純水に溶解しpHを11.169(20℃)に調整し、対照・試薬Hの第二試薬を調製した。
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 2760mM
2.試料の調製
ヒト血清試料の9容と、干渉チェックAプラスHb〔シスメックス社〕のブランク液、又はヘモグロビン水溶液(5000mg/dL)の1容を混合してできた試料を、任意の割合で混合して、ヘモグロビン添加濃度が各々0、100、200、300、400、又は500mg/dLである試料を調製した。
3.析出の確認
本発明・試薬G第一試薬、本発明・試薬G第二試薬、対照・試薬IFCC第一試薬、対照・試薬IFCC第二試薬、対照・試薬H第一試薬及び対照・試薬H第二試薬に析出が生じているか否かを目視で確認した。なお、いずれも析出は発生していなかった。
4.ヘモグロビンの影響の確認
前記2で調製した試料の測定は日立ハイテク社製7180形自動分析装置にて実施した。前記2で調製した試料4μLに第一試薬として本発明・試薬Gの第一試薬を150μL加え37℃で5分間反応させた後、第二試薬として本発明・試薬Gの第二試薬を50μL添加し混合液(最終反応液)とし、37℃で反応を行わせ、21ポイントから34ポイントの主波長405nm及び副波長505nmにおける吸光度の増加速度より、アルカリホスファターゼの値が正確に分かっているCRMを測定した時の21ポイントから34ポイントにおける吸光度の増加速度との比例計算によって、前記2で調製した試料中のアルカリホスファターゼの値を算出した。
また、対照として、同じく日立ハイテク社製7180形自動分析装置にて、前記2で調製した試料4μLに第一試薬として対照・試薬IFCCの第一試薬を160μL加え37℃で5分間反応させた後、第二試薬として対照・試薬IFCCの第二試薬を40μL添加し混合液(最終反応液)とし、37℃で反応を行わせ、21ポイントから34ポイントの主波長405nm及び副波長660nmにおける吸光度の増加速度より、アルカリホスファターゼの値が正確に分かっているCRMを測定した時の21ポイントから34ポイントにおける吸光度の増加速度との比例計算によって、前記2で調製した試料中のアルカリホスファターゼの値を算出した。
また、対照として、同じく日立ハイテク社製7180形自動分析装置にて、前記2で調製した試料4μLに第一試薬として対照・試薬Hの第一試薬を150μL加え37℃で5分間反応させた後、第二試薬として対照・試薬Hの第二試薬を50μL添加し混合液(最終反応液)とし、37℃で反応を行わせ、21ポイントから34ポイントの主波長405nm及び副波長505nmにおける吸光度の増加速度より、アルカリホスファターゼの値が正確に分かっているCRMを測定した時の21ポイントから34ポイントにおける吸光度の増加速度との比例計算によって、前記2で調製した試料中のアルカリホスファターゼの値を算出した。
なお、本発明・試薬G、対照・試薬IFCC、対照・試薬Hのいずれにおいても、純水を試料とした時の21ポイントから34ポイントにおける吸光度の増加速度を試薬盲検値とし、前記2で調製した試料やCRMを測定した時の21ポイントから34ポイントにおける吸光度の増加速度より試薬盲検値を差し引いた吸光度の増加速度を、各試料中のアルカリホスファターゼの値の算出に用いた。
5.測定結果
本発明・試薬G、対照・試薬IFCC及び対照・試薬Hを用いて前記2で調製した試料のアルカリホスファターゼを測定した時の測定結果を図2に示した。この図において、横軸は各試料のヘモグロビン添加濃度を表し、縦軸は各試料を測定した際のアルカリホスファターゼの測定値について、ヘモグロビン添加濃度が0mg/dLの試料の測定値を100%とした時の相対値を表す。
6.まとめ
図2より、対照・試薬IFCC及び対照・試薬Hは試料のヘモグロビン添加濃度が高くなるとともに測定値が小さくなっており、ヘモグロビン添加濃度が500mg/dLの試料の測定値は、ヘモグロビン添加濃度が0mg/dLの試料の測定値の95%よりも低いことが分かる。一方、本発明・試薬Gは試料のヘモグロビン添加濃度が高くなっても測定値がほとんど変わらず、ヘモグロビン添加濃度が500mg/dLの試料の測定値は、ヘモグロビン添加濃度が0mg/dLの試料の測定値の97%から100%の範囲内の値であることが分かる。
従来の測定試薬である対照・試薬IFCCはヘモグロビンの影響を受けていることが分かる。対照・試薬Hはヘモグロビンの影響を受けているのに対し、本発明・試薬Gはヘモグロビンの影響を受けていないことから、ドデシル硫酸ナトリウムがヘモグロビンの影響を回避するのに効果的であることが分かる。
本発明・試薬G、対照・試薬IFCC及び対照・試薬Hに析出は発生していないことから、いずれの測定試薬においても測定が滞りなく実施できることが分かる。
このことより、本発明による測定試薬は、従来の測定試薬よりヘモグロビンの影響が小さく、正確なアルカリホスファターゼの値を示すことが確かめられた。また、本発明による測定試薬は析出が発生しないことから、測定が滞りなく実施できることが確かめられた。
[実施例4](アルカリホスファターゼ測定試薬の長期間開封の影響の確認)
アルカリホスファターゼ測定試薬のうち、本発明の陰イオン性界面活性剤とアミノアルコールが同一の試薬に含有されている測定試薬と、従来のIFCC PRPに基づいた測定試薬とを用いて、長期間開封による影響を確かめた。
1.試薬の調製
(1)本発明・試薬Gの調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを8.395(20℃)に調整し、本発明・試薬Gの第一試薬を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.72mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.36mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.72mM
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 100mM
ドデシル硫酸ナトリウム 1%
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 21.8mM
また、下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解しpHを11.221(20℃)に調整し、本発明・試薬Gの第二試薬を調製した。
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 2760mM
ドデシル硫酸ナトリウム 1%
(2)対照・試薬IFCCの調製(IFCC PRPに基づいた測定試薬)
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度となるように純水に溶解し、pHを10.737(20℃)に調整し、対照・試薬IFCCの第一試薬を調製した。
HEDTA・3ナトリウム 2.55mM
硫酸亜鉛・7水和物 1.28mM
酢酸マグネシウム・4水和物 2.55mM
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール 956.3mM
また、下記の試薬成分を記載の濃度となるように純水に溶解し、対照・試薬IFCCの第二試薬を調製した。
パラニトロフェニルリン酸・2ナトリウム 81.6mM
2.試薬の保存
前記1の(1)、(2)で調製した測定試薬をそれぞれポリエチレン製容器に分注した。本発明・試薬G第一試薬及び対照・試薬IFCC第一試薬は、日立ハイテク社製7180形自動分析装置用の60mL容器に30mL、本発明・試薬G第二試薬及び対照・試薬IFCC第二試薬は、日立ハイテク社製7180形自動分析装置用の20mL容器に20mL、それぞれ分注した。分注した測定試薬について、分注した容器の蓋はせず、日立ハイテク社製7180形自動分析装置の試薬保冷庫(約2〜10℃)にて保存した。
3.安定性の確認
試薬保冷庫に保存した本発明・試薬G第一試薬、本発明・試薬G第二試薬、対照・試薬IFCC第一試薬及び対照・試薬IFCC第二試薬について、保存開始時及び保存1日後、3日後、4日後、7日後における析出発生の有無の確認及びpH測定を実施するとともに、これらの測定試薬を用いてCRMを測定して、測定試薬の安定性を確認した。
(1)析出の確認
本発明・試薬G第一試薬、本発明・試薬G第二試薬、対照・試薬IFCC第一試薬及び対照・試薬IFCC第二試薬に析出が生じているか否かを目視で確認した。なお、いずれも析出は発生していなかった。
(2)試薬pHの測定
本発明・試薬G第一試薬3mLと本発明・試薬G第二試薬1mLを混合したもの及び対照・試薬IFCC第一試薬4mLと対照・試薬IFCC第二試薬1mLを混合したものについて、それぞれ堀場製作所社製F−23型pHメータを用いて20℃におけるpHを測定した。
本発明・試薬G第一試薬3mLと本発明・試薬G第二試薬1mLを混合したもの及び対照・試薬IFCC第一試薬4mLと対照・試薬IFCC第二試薬1mLを混合したもののpHの推移を図3に示した。この図において、横軸は試薬保冷庫での測定試薬の保存日数を表し、縦軸はpHを表す。
(3)CRMの測定
CRMの測定は日立ハイテク社製7180形自動分析装置にて実施した。CRM4μLに第一試薬として本発明・試薬Gの第一試薬を150μL加え37℃で5分間反応させた後、第二試薬として本発明・試薬Gの第二試薬を50μL添加し混合液(最終反応液)とし、37℃で反応を行わせ、21ポイントから34ポイントの主波長405nm及び副波長505nmにおける吸光度の増加速度を測定した。
また、対照として、同じく日立ハイテク社製7180形自動分析装置にて、CRM4μLに第一試薬として対照・試薬IFCCの第一試薬を160μL加え37℃で5分間反応させた後、第二試薬として対照・試薬IFCCの第二試薬を40μL添加し混合液(最終反応液)とし、37℃で反応を行わせ、21ポイントから34ポイントの主波長405nm及び副波長660nmにおける吸光度の増加速度を測定した。
なお、本発明・試薬G、対照・試薬IFCCのいずれにおいても、純水を試料とした時の21ポイントから34ポイントにおける吸光度の増加速度を試薬盲検値とし、CRMを測定した時の21ポイントから34ポイントにおける吸光度の増加速度より試薬盲検値を差し引いた。
本発明・試薬G及び対照・試薬IFCCを用いてCRMを測定した際の吸光度の増加速度の推移を図4に示した。この図において、横軸は試薬保冷庫での測定試薬の保存日数を表し、縦軸はCRMを測定した際の吸光度の増加速度について、保存開始時の値を100%とした時の相対値を表す。
4.まとめ
図3より、対照・試薬IFCCは測定試薬の保存日数が長くなるとともにpHが下がっており、保存7日目後のpHは、保存開始時のpHよりも0.150ほど低いことが分かる。一方、本発明・試薬Gは測定試薬の保存日数が長くなってもpHがほとんど変わらず、保存7日後のpHは、保存開始時のpHより0.050程度しか低下していないことがわかる。
図4より、対照・試薬IFCCは測定試薬の保存日数が長くなるとともにCRMの吸光度の増加速度が下がっており、保存7日目後のCRMの吸光度の増加速度は、保存開始時のCRMの吸光度の増加速度の95%よりも低いことが分かる。一方、本発明・試薬Gは測定試薬の保存日数が長くなってもCRMの吸光度の増加速度がほとんど変わらず、保存7日後のCRMの吸光度の増加速度は、保存開始時のCRMの吸光度の増加速度の97%から100%の範囲内の値であることが分かる。
従来の測定試薬である対照・試薬IFCCは長期間開封の影響を受けているが、本発明・試薬Gは長期間開封の影響が小さいことが分かる。
本発明・試薬G及び対照・試薬IFCCに析出は発生していないことから、いずれの測定試薬においても測定が滞りなく実施できることが分かる。
このことより、本発明による測定試薬は、従来の測定試薬より長期間開封の影響が小さく、正確なアルカリホスファターゼの値を示すことが確かめられた。また、本発明による測定試薬は析出が発生しないことから、測定が滞りなく実施できることが確かめられた。

Claims (9)

  1. 陰イオン性界面活性剤を含有する測定試薬であって、前記陰イオン性界面活性剤とアミノアルコールが同一の試薬に含有されていることを特徴とする測定試薬。
  2. 陰イオン性界面活性剤がドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム又はデシル硫酸ナトリウムである、請求項1に記載の測定試薬。
  3. アミノアルコールが2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−エチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、N−メチル−D−グルカミン又はトリエタノールアミンである、請求項1又は2に記載の測定試薬。
  4. 測定試薬が生化学検査用測定試薬である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の測定試薬。
  5. 生化学検査用測定試薬がアルカリホスファターゼ測定試薬又は乳酸脱水素酵素測定試薬である、請求項4に記載の測定試薬。
  6. アミノアルコールを含有するのが、陰イオン性界面活性剤の溶解度を変化させるためである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の測定試薬。
  7. 陰イオン性界面活性剤を含有する測定試薬において、アミノアルコールを含有することを特徴とする、陰イオン性界面活性剤の溶解度を変化させる方法。
  8. 陰イオン性界面活性剤がドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム又はデシル硫酸ナトリウムである、請求項7に記載の方法。
  9. アミノアルコールが2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−エチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、N−メチル−D−グルカミン又はトリエタノールアミンである、請求項7又は8に記載の方法。
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