JP2021127390A - 封止体 - Google Patents

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【課題】封止材の製造安定性および封止材と金属部材との密着性に優れるとともに、封止材表面にめっき膜を形成するときの封止材とめっき膜との密着性に優れる封止技術を提供する。【解決手段】配線基板12と、配線基板12の少なくとも一方の面に実装される複数の電子部品16と、複数の電子部品16および配線基板12を一括封止する封止材14と、封止材14の表面に接して設けられて封止材14表面の少なくとも一部を覆うめっき層20と、を含み、封止材14が熱硬化性樹脂組成物の硬化物により構成されており、熱硬化性樹脂組成物が、成分(A):熱硬化性樹脂および成分(B):無機充填材を含み、成分(B)が炭酸カルシウムを含む、封止体が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、封止体に関する。
電子装置の封止に関する技術として、特許文献1(特開2013−258184号公報)に記載のものがある。同文献には、車載用電子制御装置において、電子部品が実装され、屈曲した可撓性の配線部材により互いに接続された複数の基板が、回路基板を封止する樹脂部材により密封されること、および、封止樹脂には主にエポキシ樹脂やフェノール樹脂が用いられることが記載されており、また、封止樹脂の下部に金属製のベースが固着されることが記載されている。そして、同文献に記載の技術によれば、コスト上昇を抑えつつ、車載用電子制御装置の小型化を図ることができるとされている。
特開2013−258184号公報
本発明者は、複数の電子部品および配線基板を一括封止する封止材に用いる封止用樹脂組成物について検討した。その結果、特許文献1に記載の技術には、硬化物の製造安定性および金属部材との密着性を向上する点、および、封止材表面に密着性に優れる密着膜を形成する点で改善の余地があることが明らかになった。
本発明は、封止材の製造安定性および封止材と金属部材との密着性に優れるとともに、封止材表面にめっき膜を形成するときの封止材とめっき膜との密着性に優れる封止技術を提供する。
本発明によれば、
配線基板と、
前記配線基板の少なくとも一方の面に実装される複数の電子部品と、
複数の前記電子部品および前記配線基板を一括封止する封止材と、
前記封止材の表面に接して設けられて前記表面の少なくとも一部を覆うめっき層と、
を含み、
前記封止材が熱硬化性樹脂組成物の硬化物により構成されており、
前記熱硬化性樹脂組成物が、以下の成分(A)および(B)を含み、
前記成分(B)が炭酸カルシウムを含む、封止体が提供される。
(A)熱硬化性樹脂
(B)無機充填材
また、本発明によれば、たとえば、前記本発明における封止体を有する電子装置を得ることもできる。
本発明によれば、封止材の製造安定性および封止材と金属部材との密着性に優れるとともに、封止材表面にめっき膜を形成するときの封止材とめっき膜との密着性に優れる封止技術が実現される。
実施形態における封止体の構成例を示す断面図である。 ラボプラストミルを用いた測定により得られるトルク値と測定時間との関係を模式的に示すグラフである。
以下に、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には共通の符号を付し、適宜説明を省略する。なお、数値範囲の「〜」は、断りがなければ、以上から以下を表し、両端の数値をいずれも含む。また、本実施形態において、組成物は、各成分を単独でまたは2種以上組み合わせて含むことができる。
(封止体)
図1は、本実施形態における封止体の構成例を示す断面図である。図1には、封止体10が電子装置を構成している例が示されている。電子装置は、たとえば、ハイブリッド車、燃料電池車および電気自動車などの自動車に搭載されるエレクトロニックコントロールユニットであり、さらに具体的には、エンジンルームに搭載されるECU(エンジンコントロールユニット)やATCU(オートマチックトランスミッションコントロールユニット)である。また、封止体10は、たとえば車載用である。
図1に示した封止体10は、配線基板12と、配線基板12の少なくとも一方の面に実装される複数の電子部品16と、複数の電子部品16および配線基板12を一括封止する封止材14と、封止材14の表面に接して設けられて封止材14の表面の少なくとも一部を覆うめっき層20と、を含む。封止材14は、本実施形態における熱硬化性樹脂組成物の硬化物により構成されている。熱硬化性樹脂組成物が、以下の成分(A)および(B)を含み、成分(B)が炭酸カルシウムを含む。
(A)熱硬化性樹脂
(B)無機充填材
封止用組成物の構成の具体例については後述する。
封止体10は、少なくとも一辺において、外部と接続するための接続端子18を有している。封止体10は、接続端子18と相手方コネクタ(不図示)を嵌合することによって、接続端子18を介して相手方コネクタに電気的に接続されることとなる。
また、配線基板12の少なくとも一方の面には、外部機器と電気的に接続する外部接続部品がされていてもよく、このとき、封止材14が外部接続部品の少なくとも一部をさらに一括封止している。
配線基板12は、たとえば一面および当該一面とは反対の他面のうちの一方または双方に回路配線が設けられた配線基板である。図1に示したように、配線基板12は、たとえば平板状の形状を有している。たとえばポリイミド等の有機材料により形成された有機基板を配線基板12として採用することができる。配線基板12は、たとえば配線基板12を貫通して一面と他面を接続するスルーホール120を有していてもよい。この場合、配線基板12のうちの一面に設けられた配線と、他面に設けられた配線と、がスルーホール120内に設けられた導体パターンを介して電気的に接続される。
また、配線基板12は、たとえば電子部品16を搭載する一面においてソルダーレジスト層(不図示)を有していてもよい。
複数の電子部品16は、図1に示したように、たとえば配線基板12の一面と他面のそれぞれに搭載される。一方で、電子部品16は、配線基板12の一面のみに設けられ、配線基板12の他面には設けられていなくともよい。たとえば封止体10が車載用電子制御装置であるとき、電子部品16としては、車載用電子制御装置に搭載され得るものが例示され、さらに具体的にはマイクロコンピュータが挙げられる。
封止材14は、たとえば電子部品16とともに配線基板12を封止するように設けられる。図1の例では、配線基板12の一面および他面、ならびに配線基板12に搭載された電子部品16を封止するように封止材14が設けられている。また、封止材14は、たとえば配線基板12の一部または全部を封止する。図1においては、接続端子18が露出するように、配線基板12のうちの接続端子18を封止せずに他の部分全体を封止するように封止材14が設けられる場合が例示されている。
めっき層20は、封止材14の表面に直接接して設けられている。めっき層20は、たとえばCu、Ni、Al、Fe、Auおよびこれらの合金からなる群から選択される1種または2種以上を含む金属層を含む。図1の例では、接続端子18が露出するように、封止材14のうちの接続端子18が配置された面以外の全面にめっき層20が設けられている。
めっき層20は1つの層から構成されていても複数の層を有してもよく、たとえば、めっき層20が、封止材14の側から第1のめっき層および第2のめっき層を含んでもよい。このとき、第1および第2のめっき層のめっき方法は同じであっても異なってもよい。封止材14とめっき層20との密着性を向上する観点から、第1のめっき層は、具体的には無電解めっき層である。また、第2のめっき層については、無電解めっき層であってもよいし、電解めっき層であってもよい。
第1および第2のめっき層は、具体的には金属層であり、たとえば、これらの層は独立して、Cu、Ni、Al、Fe、Auおよびこれらの合金からなる群から選択される1または2種以上を含む層である。封止材14とめっき層20との密着性を向上する観点から、好ましくは、第1および第2のめっき層の一方がNi膜であり、他方がCu膜である。
封止材14とめっき層20との密着性を向上する観点から、封止材14は、好ましくはめっき層20との接合面に粗化層(不図示)を有し、粗化層に設けられた凹部の内部にめっき層20が設けられている。
第1のめっき層の厚さは、第2のめっき層との密着性の向上や電磁波シールド性の向上の観点から、好ましくは0.1μm以上であり、より好ましくは0.3μm以上であり、また、好ましくは5μm以下であり、より好ましくは3μm以下である。
第2のめっき層の厚さは、電磁波シールド性の向上の観点から、好ましくは0.5μm以上であり、より好ましくは1μm以上であり、また、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは30μm以下である。
また、めっき層20全体の厚さは、電磁波シールド性の向上の観点から、好ましくは0.1μm以上であり、より好ましくは0.5μm以上であり、また、好ましくは60μm以下であり、より好ましくは30μm以下である。
次に、封止体10の製造方法を説明する。
まず、所定の位置に所定の電子部品16が搭載されるとともに、所定の位置に接続端子18が設けられた配線基板12を準備する。そして、電子部品16を封止するように熱硬化性樹脂組成物を成形し、硬化することにより封止材14を形成する。成形方法は、好ましくはトランスファー成形または射出成形であり、より好ましくは射出成形である。
このときの条件は、得ようとする封止材14の厚みにもよるが、たとえば、射出成形で5mm程度の肉厚成形品を成形する場合は、金型温度170〜190℃、成形圧力100〜150MPa、硬化時間30〜90秒の条件を採用することができる。
また、得られた封止材14には、必要に応じてアフターベーキングをおこなうことができ、アフターベーキングの条件は用途に合わせて適宜選択することができる。たとえば、最高到達温度を150℃から270℃とし、その保持時間を1時間から15時間とすることができる。より好ましくは最高到達温度が170℃から240℃とし、その保持時間を1時間から10時間とすることができる。アフターベーキングを高温でおこなうほど使用環境下の加熱寸法変化は小さくなる傾向にある。
次に、封止材14の表面にめっき層20を形成する。めっき層20を形成する工程は、たとえば封止材14の表面をエッチングして粗化する工程と、粗化された面にめっき層20を形成する工程を含む。
封止材14の表面をエッチングして粗化する工程は、具体的には、めっき層20を形成しようとする面をめっき処理に先立ちエッチングすることにより、封止材14の表面近傍に存在する炭酸カルシウムを溶解して除去し、表面に凹凸が設けられた粗化層を形成する工程である。また、封止材14がエッチング液に溶解するエラストマーを含むとき、封止材14の表面近傍に存在するエラストマーを炭酸カルシウムとともに除去することが好ましい。
エッチング方法としては、たとえば酸処理が挙げられる。酸処理に用いる酸の具体例としては、クロム酸、硫酸等が挙げられる。たとえば用いる酸がクロム酸のみである場合のエッチング条件は、たとえば封止材14に含まれる熱硬化性樹脂等の成分の種類に応じて適宜設定することができる。
また、酸処理後、めっき層20を形成する前に、封止材14の表面を洗浄して中和することが好ましい。
めっき層20を形成する工程においては、めっき膜を構成する金属の種類、めっき方法に応じてたとえば第1および第2のめっき層を公知の方法を用いて順次形成する。たとえば、封止材14の粗化面にシード層を形成し、シード層を基点として金属膜を成長させる。
封止材14に粗化層を形成しておくことにより、粗化層に設けられた凹部の内部にめっき膜が充填された第1のめっき層を形成することができる。このため、封止材14とめっき層20との密着性をさらに向上させることができる。
以上により、図1に示した封止体10を得ることができる。封止体10においては、本実施形態における熱硬化性樹脂組成物の硬化物により構成された封止材14により配線基板12および電子部品16が一括封止されており、封止材14の表面がめっき層20で覆われているため、封止体10は製造安定性に優れるとともに、封止材14と配線基板12に設けられた金属部材(不図示)およびめっき層20との密着性に優れるものである。
(熱硬化性樹脂組成物)
本実施形態において、封止材14は、封止材14の製造安定性、封止材14と金属部材との密着性、および封止材14とめっき層20との密着性のバランスを向上する観点から、具体的には、熱硬化性樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」とも呼ぶ。)の硬化物によりが構成される。熱硬化性樹脂組成物は、以下の成分(A)および(B)を含む。
(A)熱硬化性樹脂
(B)無機充填材
同様の観点から、成分(B)は、炭酸カルシウムを含む。熱硬化性樹脂組成物は、具体的には、封止用樹脂組成物である。
以下、樹脂組成物の構成成分について具体例を挙げて説明する。
(成分(A))
成分(A)は、熱硬化性樹脂である。
成分(A)は、たとえば成形材料に用いられるものであればよく、成分(A)の具体例として、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂等のトリアジン環を有する樹脂、ビスマレイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、シアネートエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、ポリビニルブチラール樹脂およびポリ酢酸ビニル樹脂が挙げられる。
成分(A)は、さらに具体的には、エポキシ樹脂およびフェノール樹脂からなる群から選択される1種以上を含む。
(フェノール樹脂)
フェノール樹脂として、たとえば、レゾール型フェノール樹脂;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂をはじめとするフェノール、クレゾール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、アミノフェノール、α−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のフェノール類とホルムアルデヒドやケトン類とを酸性触媒下で縮合または共縮合させて得られるノボラック樹脂;上述のフェノール類とジメトキシパラキシレンまたはビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂;ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂などのフェノールアラルキル樹脂;トリスフェニルメタン骨格を有するフェノール樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂組成物がフェノール樹脂を含むことにより、たとえば熱硬化性樹脂組成物の硬化速度を大きくすることができるため、熱硬化性樹脂組成物の硬化特性や封止材14の生産性をより好ましいものとすることができる。
フェノール樹脂は、封止材14の表面に形成されるめっき層20との密着性を向上する観点から、好ましくはレゾール型フェノール樹脂およびノボラック型フェノール樹脂からなる群から選択される1以上を含む。
このうち、成分(A)がレゾール型フェノール樹脂を含むことにより、封止材14の表面に形成されるめっき層20との密着性を高めるとともに、封止材14の架橋密度を適度に向上させ、封止材14の靱性を向上させ、機械的強度を高めることができる。また、このように架橋密度を適度に向上させることができるため、封止材14の吸水・吸湿寸法変化を効率的に抑制することができる。
レゾール型フェノール樹脂は、たとえば、フェノール類とアルデヒド類とを、塩基性触媒の存在下で、通常、フェノール類に対するアルデヒド類のモル比(アルデヒド類/フェノール類)を1.3〜1.7として反応させて得ることができる。
ここで、レゾール型フェノール樹脂を製造する際に用いるフェノール類としては、たとえば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、キシレノール、アルキルフェノール類、カテコールおよびレゾルシンからなる群から選択される1または2以上のフェノール化合物が挙げられる。
また、レゾール型フェノール樹脂を製造する際に用いるアルデヒド類としては、たとえば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド化合物、およびこれらのアルデヒド化合物の発生源となる物質、あるいはこれらのアルデヒド化合物の溶液が挙げられる。
成分(A)がレゾール型フェノール樹脂を含むとき、その含有量は、封止材14の耐熱性を向上する観点、および、封止材14の吸水・吸湿寸法変化を抑制する観点から、熱硬化性樹脂組成物に含まれる成分(A)全体に対して、たとえば0質量%超であり、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、さらにより好ましくは75質量%以上であり、また、たとえば100質量%以下である。
また、成分(A)がノボラック型フェノール樹脂を含むことにより、封止材14の表面に形成されるめっき層20との密着性を高めるとともに、封止材14の機械的強度を高めることができる。
ノボラック型フェノール樹脂として、たとえば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック樹脂が挙げられる。
封止材14の表面に形成されるめっき膜との密着性を高めるとともに、封止材14の機械的強度を高める観点から、ノボラック型フェノール樹脂は、好ましくは、下記一般式(1)で表される樹脂および下記一般式(2)で表される樹脂からなる群から選択される1または2以上の樹脂を含む。
Figure 2021127390
(上記一般式(1)中、R1はそれぞれ独立して水素原子、水酸基、炭素原子数1以上10以下のアルキル基、炭素原子数1以上10以下のシクロアルキル基、または炭素原子数6以上10以下のアリール基または置換アリール基を表し、R2はそれぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1以上10以下のアルキル基、炭素原子数1以上10以下のシクロアルキル基、または炭素原子数6以上10以下のアリール基または置換アリール基を表し、lは1以上10以下の数である。)
一般式(1)に示した樹脂は、たとえば、フェノール類とアルデヒド類とを、無触媒または酸性触媒の存在下で反応させて得られる樹脂から、用途に合わせて適宜選択することができる。さらに具体的には、一般式(1)に示した樹脂として、ランダムノボラック型やハイオルソノボラック型のフェノール樹脂を用いることができる。
なお、このノボラック型フェノール樹脂は、通常、フェノール類に対するアルデヒド類のモル比(アルデヒド類/フェノール類)を0.7〜0.9に制御した上で、反応させて得ることができる。
一般式(1)に示した樹脂を調製する際に用いられるフェノール類の具体例としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、キシレノール、アルキルフェノール類、カテコール、レゾルシンが挙げられる。
また、一般式(1)に示した樹脂を調製する際に用いられるアルデヒド類としては、たとえば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド化合物、およびこれらのアルデヒド化合物の発生源となる物質、あるいはこれらのアルデヒド化合物の溶液が挙げられる。
Figure 2021127390
(上記一般式(2)中、R1はそれぞれ独立して水素原子、水酸基、炭素原子数1以上10以下のアルキル基、炭素原子数1以上10以下のシクロアルキル基、または炭素原子数6以上10以下のアリール基または置換アリール基を表し、R2はそれぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1以上10以下のアルキル基、炭素原子数1以上10以下のシクロアルキル基、または炭素原子数6以上10以下のアリール基または置換アリール基を表し、基Xは下記一般式(3)〜(5)で表される基から選ばれる2価の基であり、mは1以上10以下の数であり、nは1以上10以下の数である。)
Figure 2021127390
(上記一般式(3)〜(5)中、R3はそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1以上10以下のアルキル基、炭素原子数1以上10以下のシクロアルキル基である。)
一般式(2)に示した樹脂の調製方法の具体例を挙げると、一般式(3)〜(5)におけるR3がすべて水素原子である場合に相当するベンゼン変性フェノール樹脂では、たとえば、パラキシレンジメチルエーテルとフェノール類とを酸性触媒の存在下で反応させることで調製することができる。また、一般式(3)〜(5)におけるR3が炭素原子数1以上10以下のアルキル基、炭素原子数1以上10以下のシクロアルキル基に相当する置換ベンゼン変性フェノール樹脂の場合は、まず、置換ベンゼンとアルデヒド類とを酸性触媒の存在下で反応させ、得られた重合物を、酸性触媒下でフェノール類、あるいはフェノール類およびアルデヒド類と反応させることで調製することができる。
こうすることで、ノボラック型フェノール樹脂の繰り返し単位中に、ベンゼンまたは置換ベンゼンに由来する構造単位を介在させることができる。
なお、一般式(2)において末端の構成単位は示していないが、かかる構成単位としては、フェノール類に由来する構成単位と、ベンゼンまたは置換ベンゼンに由来する構成単位の双方を取り得るものである。
また、一般式(2)に示した樹脂の変性率は、一般式(2)におけるmとnとの和に対するnの割合すなわち(n/(m+n))の値で定義される。この変性率は、用いる用途等に応じて適宜調節することができるが、熱硬化性樹脂組成物から封止材を作製する際に、適度な架橋密度に制御する観点から、たとえば0.15以上であり、好ましくは0.20以上であり、また、たとえば0.60以下であり、好ましくは0.50以下である。
一般式(2)に示した樹脂を調製する際に用いられるフェノール類の具体例としては、たとえば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、キシレノール、アルキルフェノール類、カテコール、レゾルシン等が挙げられる。なお、これらのフェノール類は単独、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
一般式(2)に示した樹脂を調製する際に用いられるアルデヒド類としては、たとえば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド化合物、およびこれらのアルデヒド化合物の発生源となる物質、あるいはこれらのアルデヒド化合物の溶液等を用いることができる。なお、これらのアルデヒド類は単独、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
また、一般式(2)に示した樹脂を調製する際に用いられる置換ベンゼンとしては、たとえば、トルエン、キシレン、メシチレン、シクロヘキシルベンゼンが挙げられる。
一般式(2)に示した樹脂の調製に際しては、入手容易性の高さから、ベンゼン、または上記の置換ベンゼンのうちトルエンまたはキシレンを採用し、かつ、フェノール類としてはR1基がすべて水素原子であるフェノールを採用することで、ベンゼン変性ノボラック型フェノール樹脂、トルエン変性ノボラック型フェノール樹脂またはキシレン変性ノボラック型フェノール樹脂を調製し、これを一般式(2)に示した樹脂とすることが好ましい。
成分(A)がノボラック型フェノール樹脂を含むとき、その含有量は、封止材14の加工性を好ましいものとする観点から、熱硬化性樹脂組成物に含まれる成分(A)全体に対して、たとえば0質量%超であり、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上、さらにより好ましくは20質量%以上である。
また、封止体10の機械的強度を向上する観点から、ノボラック型フェノール樹脂の含有量は、熱硬化性樹脂組成物に含まれる成分(A)全体に対して、たとえば100質量%以下であり、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。
また、成分(A)がノボラック型フェノール樹脂を含むとき、硬化性を適切に調整する観点から、成分(A)がエポキシ樹脂をさらに含むことも好ましい。
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂は、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、その分子量、分子構造は限定されない。
エポキシ樹脂としては、たとえば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂等の2官能性または結晶性エポキシ樹脂;クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;フェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、フェニレン骨格含有ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂等のフェノールアラルキル型エポキシ樹脂;トリフェノールメタン型エポキシ樹脂およびアルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂等の3官能型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、テルペン変性フェノール型エポキシ樹脂等の変性フェノール型エポキシ樹脂;トリアジン核含有エポキシ樹脂等の複素環含有エポキシ樹脂等が挙げられる。
エポキシ樹脂は、適度な硬化性と硬化物物性を得る観点から、好ましくはビスフェノールA型エポキシ樹脂を含み、より好ましくはビスフェノールA型エポキシ樹脂およびクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を含む。
成分(A)がエポキシ樹脂を含むとき、その含有量は、硬化性調整の観点から、熱硬化性樹脂組成物に含まれる成分(A)全体に対して、たとえば0質量%超であり、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは55質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上、さらにより好ましくは65質量%以上である。
また、熱硬化性樹脂組成物の硬化特性や生産性をより好ましいものとする観点から、エポキシ樹脂の含有量は、熱硬化性樹脂組成物に含まれる成分(A)全体に対して、たとえば100質量%以下であり、好ましくは85質量%以下、より好ましくは80質量%以下、さらに好ましくは75質量%以下である。
また、熱硬化性樹脂組成物がエポキシ樹脂と硬化剤とを含んでもよい。硬化剤として、前述のフェノール樹脂硬化剤の他、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、メルカプタン系硬化剤等が挙げられる。これらの中でも、耐燃性、耐湿性、電気特性、硬化性、保存安定性等のバランスの点からフェノール樹脂硬化剤が好ましい。また、複数の系統の硬化剤を組み合わせてもよい。
フェノール樹脂硬化剤の具体例として、前述の各種フェノール樹脂が挙げられる。
樹脂組成物中の成分(A)の含有量は、熱硬化性樹脂組成物の硬化特性を向上する観点から、熱硬化性樹脂組成物全体に対して、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは12質量%以上、さらにより好ましくは18質量%以上である。
また、封止材14とめっき層20との密着性を高める観点から、熱硬化性樹脂組成物中の成分(A)の含有量は、熱硬化性樹脂組成物全体に対して、たとえば50質量%以下であってもよく、好ましくは40質量%以下であり、より好ましくは35質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下、さらにより好ましくは25質量%以下である。
(成分(B))
成分(B)は、無機充填材である。成分(B)は、炭酸カルシウムを含む。炭酸カルシウムの形状に制限はなく、たとえば球状等の粒状のものを用いることができる。
炭酸カルシウムの平均粒径d50は、封止材14とめっき層20との密着性を向上する観点から、好ましくは0.1μm以上であり、より好ましくは0.5μm以上、さらに好ましくは1.0μm以上であり、また、好ましくは30μm以下であり、より好ましくは20μm以下、さらに好ましくは10μm以下、さらにより好ましくは5μm以下である。
ここで、炭酸カルシウムおよび後述のシリカの平均粒径d50は、市販のレーザー回折式粒度分布測定装置(たとえば、島津製作所社製、SALD−7000)を用いて粒子の粒度分布を体積基準で測定することができる。ここで、得られたメディアン径(d50)を、平均粒径とすることができる。
熱硬化性樹脂組成物中の炭酸カルシウムの含有量は、封止材14と金属部材やめっき層20との密着性を向上する観点から、熱硬化性樹脂組成物全体に対して、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上である。
また、封止材14の強度を向上する観点から、熱硬化性樹脂組成物中の炭酸カルシウムの含有量は、熱硬化性樹脂組成物全体に対して、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下、さらにより好ましくは10質量%以下である。
成分(B)は、炭酸カルシウム以外の成分をさらに含んでもよい。かかる成分の具体例として、ガラス、タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、酸化チタン、アルミナ、シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素および窒化ケイ素からなる群から選択される1種または2種以上が挙げられる。
熱硬化性樹脂組成物の硬化物の強度を高める観点から、成分(B)は、好ましくはガラス繊維およびシリカ粒子からなる群から選択される1種以上をさらに含む、
熱硬化性樹脂組成物の硬化物の耐衝撃性を向上する観点から、成分(B)は、好ましくはガラスを含み、より好ましくはガラス繊維を含む。
熱硬化性樹脂組成物中のガラス繊維の含有量は、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の耐衝撃性を向上する観点から、熱硬化性樹脂組成物全体に対して、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは3質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上、さらにより好ましくは10質量%以上である。
また、硬化物中の成分の分布に異方性が生じるのを抑制して機械的強度を向上する観点から、熱硬化性樹脂組成物中のガラス繊維の含有量は、熱硬化性樹脂組成物全体に対して、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下である。
また、熱硬化性樹脂組成物の硬化物を低線膨張化する観点から、成分(B)は、好ましくはシリカを含み、より好ましくはシリカ粒子を含む。シリカとして、たとえば、溶融破砕シリカ、溶融球状シリカ等の溶融シリカ、結晶シリカ、球状シリカ等の粒子状のシリカが挙げられる。
シリカ粒子の平均粒径d50は、硬化物の機械強度を向上する観点から、たとえば1μm以上であってよく、好ましくは3μm以上であり、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上である。
また、熱硬化性樹脂組成物の流動性を高める観点、および、射出成形時の硬化物の製造安定性を向上する観点から、シリカの平均粒径d50は、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは40μm以下、さらに好ましくは30μm以下である。
熱硬化性樹脂組成物中のシリカの含有量は、硬化物の機械強度を向上する観点から、熱硬化性樹脂組成物全体に対して、好ましくは30質量%以上であり、より好ましくは40質量%以上、さらに好ましくは45質量%以上、さらにより好ましくは50質量%以上である。
また、熱硬化性樹脂組成物の流動性を高める観点、および、射出成形時の硬化物の製造安定性を向上する観点から、熱硬化性樹脂組成物中のシリカの含有量は、熱硬化性樹脂組成物全体に対して、好ましくは70質量%以下であり、より好ましくは65質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下である。
また、熱硬化性樹脂組成物中の成分(B)の総含有量は、硬化物の機械強度を向上する観点から、熱硬化性樹脂組成物全体に対して、好ましくは40質量%以上であり、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上、さらにより好ましくは70質量%以上である。
また、熱硬化性樹脂組成物の流動性を高める観点、および、射出成形時の硬化物の製造安定性を向上する観点から、熱硬化性樹脂組成物中の成分(B)の総含有量は、熱硬化性樹脂組成物全体に対して、好ましくは85質量%以下であり、より好ましくは80質量%以下、さらに好ましくは75質量%以下である。
熱硬化性樹脂組成物は、上述の成分以外の成分を含んでもよい。たとえば、熱硬化性樹脂組成物が、成分(C):エラストマー、硬化助剤、硬化促進剤、離型剤、カップリング剤および着色剤からなる群から選択される1種または2種以上を含んでもよい。
(成分(C))
成分(C)は、エラストマーである。熱硬化性樹脂組成物がエラストマーをさらに含むことにより、めっき層20との密着性に優れる封止材14をさらに安定的に得ることができる。
エラストマーは、めっき膜との密着性を向上する観点から、たとえばコアシェル型エラストマー粒子を含み、好ましくはコアシェル型エラストマー粒子であり、より好ましくは酸に溶解する材料により構成されたコアシェル型エラストマー粒子である。熱硬化性樹脂組成物が炭酸カルシウムとコアシェル型エラストマー粒子粘度とを組み合わせて含むことにより、硬化特性をより好適な範囲に設計することができる。
コアシェル型エラストマー粒子は、たとえばコアシェル構造を有するグラフト共重合体であり、さらに具体的には、コアを構成するゴム状重合体とシェルを構成するグラフト鎖とから構成される。
コアシェル型エラストマー粒子のコアの材料として、たとえばゴム状の重合体が挙げられる。
コアの材料は、封止材の表面に形成されるめっき膜との密着性を高める観点から、好ましくは、ポリブタジエン(ブタジエンゴム)、スチレン−ブタジエン共重合体(スチレン−ブタジエンゴム:SBR)、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(ニトリルゴム)等のブタジエン(共)重合体を含む。
また、コアの材料として、他に、ポリイソプレン(イソプレンゴム)、ポリクロロプレン(クロロプレンゴム)、アクリル酸アルキルエステル共重合体(アクリルゴム)、エチレン−アクリル酸エステル共重合体(エチレン−アクリルゴム)、エチレン−プロピレン共重合体(エチレン−プロピレンゴム)、エピクロロヒドリン(共)重合体(エピクロロヒドリンゴム)、オルガノシロキサン(共)重合体(シリコーンゴム)、フッ素ゴム、天然ゴムおよびこれらの不飽和結合部分に水素が添加または部分添加されたものが挙げられる。
また、コアの材料は、封止材とめっき膜との密着性を向上する観点から、好ましくは、MBSポリマー、SBRポリマーおよびアクリル系ポリマーからなる群から選択される1種または2種以上を含む。
コアシェル型エラストマー粒子のシェルの材料は、たとえば、芳香族ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル単量体およびハロゲン化ビニル単量体からなる群から選択される1または2以上の単量体由来の構造を含む(共)重合体を含むことが好ましい。
芳香族ビニル単量体として、たとえば、スチレン、メチル(o−、m−またはp−)スチレン、エチルスチレン、イソブチルスチレン、tert−ブチルスチレン、アルコキシスチレン、ブロムスチレン等のハロゲン化スチレン等のスチレン化合物;
ビニルナフタレン等のナフタレン化合物が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル単量体の具体例として、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸オクチル等のメタクリル酸アルキルエステル;
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル等のアクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
ハロゲン化ビニル単量体の具体例として、クロロエチレンが挙げられる。
また、シェルの材料は、封止材とめっき膜との密着性を向上する観点から、好ましくは、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ塩化ビニル(PVC)およびポリメタクリル酸メチル(PMMA)からなる群から選択される1種または2種以上を含む。
また、コアシェル型エラストマー粒子の市販品の例として、カネエースM711、カネエースM701、カネエースM577、カネエースM210等のカネエースMシリーズ(カネカ社製);
カネエースB513等のカネエースBシリーズ(カネカ社製);および
商品名「スタフィロイドAC−3832」(アクリル酸アルキル・メタクリル酸アルキル共重合体微粒子)、商品名「スタフィロイドAC−3816N」(アクリル酸アルキル・メタクリル酸アルキル共重合体微粒子)、商品名「スタフィロイドAC−4030」(アクリル酸アルキル・メタクリル酸アルキル共重合体微粒子)等のスタフィロイドACシリーズをはじめとするスタフィロイドシリーズ(アイカ工業社製)が挙げられる。
また、コアシェル型エラストマー粒子以外のエラストマーの具体例として、ブタジエンゴム;ブタジエン・アクリロニトリル共重合体;およびアルキルアセタール化ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールからなる群から選択される1種または2種以上が挙げられる。
熱硬化性樹脂組成物中のエラストマーの含有量は、封止材14とめっき層20との密着性を向上する観点から、熱硬化性樹脂組成物全体に対して好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上、さらにより好ましくは1.5質量%以上、よりいっそう好ましくは2.5質量%以上である。
また、封止材14の強度を向上する観点から、熱硬化性樹脂組成物中のエラストマーの含有量は、熱硬化性樹脂組成物全体に対して好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは8質量%以下、さらに好ましくは6質量%以下、さらにより好ましくは4質量%以下である。
(硬化助剤)
硬化助剤の具体例として、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム(消石灰)が挙げられる。
熱硬化性樹脂組成物中の硬化助剤の含有量は、熱硬化性樹脂組成物の硬化特性をより好ましいものとする観点から、熱硬化性樹脂組成物全体に対して好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは3質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下である。
(硬化促進剤)
硬化促進剤として、たとえばアミン系硬化剤が挙げられる。アミン系硬化剤は、たとえば、エチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、メンセンジアミン(MDA)、4,4−ジアミノジフェニルメタン(DDM)、メタフェニレンジアミン(DPDA)、ジアミノジフェニルスルフォン(DDS)、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、1,8−ジアザビスシクロ(5,4,0)ウンデセン−1(DBU)、ピラゾール、ベンゾトリアゾール、トリアゾールなどが挙げられる。また、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2,4'−ジアミノ−6−[2'−エチル−4'−メチルイミダゾリル−(1')]エチル−s−トリアジン、2−メチルイミダゾール・イソシアヌル酸付加物;2−メチルイミダゾール・トリメリット酸付加物等のイミダゾール化合物からなる群から選択される1または2以上の化合物が挙げられる。
熱硬化性樹脂組成物中の硬化促進剤の含有量は、熱硬化性樹脂組成物の硬化特性をより好ましいものとする観点から、熱硬化性樹脂組成物全体に対して好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは3質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下である。
(離型剤)
離型剤の具体例として、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、モンタン酸エステルワックス、カルナバワックスおよびポリエチレンからなる群から選択される1種または2種以上が挙げられる。
熱硬化性樹脂組成物中の離型剤の含有量は、好ましい離型性を得る観点から、熱硬化性樹脂組成物全体に対して好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.3質量%以上、さらに好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下である。
(カップリング剤)
カップリング剤として、エポキシシラン、アミノシラン、フェニルアミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン、メタクリルシラン等の各種シラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物等の公知のカップリング剤から選択される1種類または2種類以上が挙げられる。カップリング剤は好ましくはシランカップリング剤であり、より好ましくはエポキシシランであり、さらに好ましくは3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランおよび3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランから選ばれる1以上の化合物である。
封止材14の製造安定性、および、封止材14と金属部材やめっき層20との密着性のバランスにより優れる熱硬化性樹脂組成物を得る観点から、熱硬化性樹脂組成物中のカップリング剤の含有量は、熱硬化性樹脂組成物全体に対して好ましくは0.05質量%以上であり、より好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは0.2質量%以上であり、また、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下、さらに好ましくは0.8質量%以下である。
(着色剤)
着色剤の具体例として、カーボンブラック、ニグロシン等の含量が挙げられる。
熱硬化性樹脂組成物中の着色剤の含有量は、熱硬化性樹脂組成物全体に対して好ましくは0.05質量%以上であり、より好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1.5質量%以下である。
次に、熱硬化性樹脂組成物の製造方法を説明する。熱硬化性樹脂組成物の製造方法としては、たとえば各成分を混合した後、得られた混合物を回転ボールミルによって一定の条件下により微粉砕すること方法が挙げられる。回転ボールミルによる微粉砕の後における溶融混練工程の条件を制御することや、各成分の混合から溶融混練までのプロセスを連続的に行うこと等をおこなってもよい。なお、熱硬化性樹脂組成物の調製方法は、上述のものに限定されるものではない。
次に、熱硬化性樹脂組成物の物性を説明する。
以下の手順1で測定される、熱硬化性樹脂組成物のトルク値が最低トルク値の2倍以下である時間T1は、金型内での流動性向上の観点から、好ましくは5秒以上であり、より好ましくは10秒以上、さらに好ましくは15秒以上、さらにより好ましくは20秒以上である。
また、材料の硬化性向上の観点から、上記時間T1は、好ましくは50秒以下であり、より好ましくは45秒以下、さらに好ましくは40秒以下、さらにより好ましくは35秒以下である。
(手順1)
ラボプラストミルを用いて、回転数30rpm、測定温度150℃の条件で、熱硬化性樹脂組成物のトルク値を経時的に測定する。
ラボプラストミル測定の測定開始点をP1とし、トルク値が最低トルク値となる点をP3とし、P1からP3に至る間においてトルク値が最低トルク値の2倍となる点をP2とし、P3を経た後にトルク値が最低トルク値の2倍となる点をP4とする。
ラボプラストミル測定の測定開始点P1は、ラボプラストミルに材料を投入し、急激にトルクが立ち上がった後、トルクが下がり始める点とする。
3からP4までの時間を、トルク値が最低トルク値の2倍以下である時間T1とする。
また、手順1で測定される、熱硬化性樹脂組成物の最低トルク値は、成形作業性向上の(たとえばバリなどが過剰に出ないようにする)観点から、好ましくは0.5N・m以上であり、より好ましくは0.8N・m以上、さらに好ましくは1.0N・m以上である。
また、基板上に設置された電子部品への成形圧による負荷を軽減する観点から、上記最低トルク7値は、好ましくは4.5N・m以下であり、より好ましくは4.0N・m以下、さらに好ましくは3.5N・m以下、さらにより好ましくは3.0N・m以下である。
熱硬化性樹脂組成物の硬化物の流動(MD)方向の線膨張係数は、封止材14と金属部材およびめっき層20との密着性向上の観点から、好ましくは10ppm/℃以上であり、より好ましくは12ppm/℃以上、さらに好ましくは15ppm/℃以上であり、また、好ましくは30ppm/℃以下であり、より好ましくは25ppm/℃以下、さらにより好ましくは20ppm/℃以下である。
ここで、線膨張係数は、熱硬化性樹脂組成物を175℃、3分の条件で成形した後、150〜200℃、4〜8時間(たとえば180℃、8時間)の条件で硬化して得られる硬化物により構成される試験片について、MD方向の熱機械分析(ThermoMechanical Analysis:TMA)を5℃/minの昇温条件にておこない、40℃〜150℃の平均線膨張係数の平均値を線膨張係数とする。
本実施形態において、熱硬化性樹脂組成物が、成分(A)と、炭酸カルシウムを含む成分(B)と、を含む構成とすることにより、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の製造安定性に優れ、熱硬化性樹脂組成物の硬化物により構成される封止材14と金属部材との密着性を向上させるとともに、封止材14の表面にめっき処理を施す際に、封止材14とめっき膜(めっき層20)との密着性を効果的に向上させることができる。ここで、封止材14の上にめっき膜を形成する態様として、電子部品16が外部の電磁波による誤動作を防止するため、もしくはこの電子部品16が発生する電磁波を遮蔽するために、電磁波シールド機能が必要と考えられる際に、封止材14を覆うめっき膜を形成しこれを電磁波シールド膜とする例が挙げられる。
本実施形態において、熱硬化性樹脂組成物は充填性に優れるため、たとえば射出成形に用いられる樹脂組成物として好適に用いられ、さらに具体的には、充填性が優れCuとの密着性に優れる射出成形可能な基板一括封止材の形成に好適に用いられる。
また、熱硬化性樹脂組成物は、表面にめっき処理が施される封止材14を得るために好適に用いられ、さらに具体的には、電子部品を保護するための電磁波シール機能を有する基板一括封止材の形成に好適に用いられる。
また、本実施形態によれば、たとえばCuとの密着性に優れる射出封止材料であって、かつ、成形された封止材14の表面にめっき可能であり、このめっき膜との高い密着性を有する封止材料を提供することも可能となる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本実施形態を、実施例および比較例を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
(実施例1〜8、比較例1〜3)
(熱硬化性樹脂組成物の調製)
まず、表1に示す配合に従って、各成分を、室温状態に設定したヘンシェルミキサー(容量200リットル、回転数900rpm)で20分間予備混合した。次いで、得られた混合物を、連続式回転ボールミル(日本コークス工業社製ダイナミックミルMYD25、スクリュー回転数500rpm、アルミナ製ボール径10mm、装置容積に対するボールの体積充填率50%)を用いて、材料供給量200kg/hrで材料温度を30℃以下に保ちながら微粉砕した。次いで、微粉砕された混合物を、単軸押出混練機(スクリュー径D=46mm、押出機長さ=500mm、溶融混練部長さ=7D、スクリュー回転数200rpm、吐出量30kg/hr)を用いて溶融混練した。次いで、混練後の混合物を冷却し、粉砕して熱硬化性樹脂組成物を得た。なお、ヘンシェルミキサーによる予備混合から、熱硬化性樹脂組成物を得るまでの各工程は、連続的に行った。
表1の各成分の詳細は以下のとおりである。
(熱硬化性樹脂)
(A)熱硬化性樹脂1:レゾール型フェノール樹脂、PR−53529(住友ベークライト社製)
(A)熱硬化性樹脂2:ノボラック型フェノール樹脂、PR−51305(住友ベークライト社製)
(A)熱硬化性樹脂3:オルソクレゾール型エポキシ樹脂、エピクロンN−670(DIC社製)
(A)熱硬化性樹脂4:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、JER1001(三菱ケミカル社製)
(硬化助剤)
硬化助剤1:消石灰
(硬化促進剤)
硬化促進剤1:2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2P4MZ(四国化成社製)
(無機充填材)
無機充填材1:ガラス繊維、CS3E479(日東紡社製)
無機充填材2:球状シリカ、FB−950(デンカ社製)、平均粒径d50=26μm
無機充填材3:破砕シリカ、RD−8(龍森社製)、平均粒径d50=15μm
無機充填材4:破砕シリカ、F−207(フミテック社製)、平均粒径d50=7μm
無機充填材5:炭酸カルシウム、エスカロン#2000(三共精粉社製)、平均粒径d50=1μm
エラストマー1:コアシェル型、カネエースM701(カネカ社製)
(離型剤)
離型剤1:モンタン酸エステルワックス、リコルブWE−4(クラリアントジャパン社製)
(カップリング剤)
カップリング剤1:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、KBM−403(信越化学工業社製)
(着色剤)
着色剤1:カーボンブラック、#5(三菱ケミカル社製)
各例で得られた樹脂組成物について、以下の測定をおこなった。結果を表1にあわせて示す。
(ラボトルクの測定:最低トルク、T1
ラボプラストミル(東洋精機製作所社製、4C150)を用いて、回転数30rpm、測定温度150℃の条件で、得られた熱硬化性樹脂組成物のトルク値を経時的に測定した。
図2は、ラボプラストミルを用いた測定により得られるトルク値と測定時間との関係を模式的に示すグラフである。図2に示したように、ラボプラストミル測定の測定開始点をP1とし、トルク値が最低トルク値[N・m]となる点をP3とし、P1からP3に至る間においてトルク値が最低トルク値の2倍となる点をP2とし、P3を経た後にトルク値が最低トルク値の2倍となる点をP4とした。
ラボプラストミル測定の測定開始点P1は、ラボプラストミルに材料を投入し、急激にトルクが立ち上がった後、トルクが下がり始める点とした。P3からP4までの時間を、トルク値が最低トルク値の2倍以下である時間T1[秒]とした。
(線膨張係数αの測定)
JIS K 6911の曲げ試験片を、175℃で3分トランスファー成形した後、180℃、8時間の条件で硬化して作製した。得られた試験片の流動(MD)方向のTMA測定を、5℃/分の昇温条件でおこない、40〜150℃の平均線膨張係数をαとした。
(充填性評価)
ガラスエポキシ銅張積層板(パナソニック社製、R−1705、基板厚み1.6mm)にソルダーレジスト(タムラ製作所社製、DSR−2200S66−11)を印刷、硬化して得た基板(縦130mm、幅80mm)を、各例で得られた熱硬化性樹脂組成物を用いてTOWA社製YPS−120tonマニュアルプレスにより金型温度175℃、注入時間20秒、注入圧力8.4MPa、硬化時間120秒の条件にて封止成形し、成形物を得た。
成形物の封止樹脂部は縦120mm、幅90mm、厚さ9.6mmであり、基板の縦115mmまでが封止樹脂中に封入され、一辺から基板の縦15mmが露出していた。また、基板上面側・下面側の樹脂厚みはともに4mmであった。得られた成形体の外観を目視で観察し、ウェルドによる未充填の有無を確認した。そして、未充填部分が1mm以上であれば×、未充填部分が1mm未満であれば○として、充填性を評価した。
(プリン密着試験)
ガラスエポキシ銅張積層板(パナソニック社製R−1705、基板厚み1.6mm)を20mm×10mmに切断し、φ3.6の円柱状の成形品を、金型温度175℃注入時間20秒、注入圧力10MPa、硬化時間120秒で成形した。ボンドテスター(Dage 4000、ノードソン・アドバンスト・テクノロジー社製)を用いて、成形品の剥離強度[MPa]を測定した。
(ピール強度の測定)
各例で得られた樹脂組成物について、125mm四方×1.5mm厚さの成形品を、175℃、90秒の条件で成形し、樹脂成形体を得た。その後、オーブンで180℃、8時間の硬化処理を行い得られた樹脂成形体のめっき膜形成面に、65℃にて20分間、クロム酸エッチングを実施してめっき膜形成面を粗化した。エッチング液は、無水クロム酸および硫酸をそれぞれ以下の濃度で含む水溶液とした。
(エッチング液)
成分 濃度
無水クロム酸 400g/L
硫酸 400g/L
その後、樹脂成形体のエッチング面に、無電解NiめっきにてNi膜を0.1〜3μm形成し、次いで、電解CuめっきにてCu膜を10〜50μm形成した。めっき幅は10mmとした。各めっき工程で用いためっき液(水溶液)の組成を以下に示す。
(無電解Niめっきのめっき液)
成分 濃度
硫酸ニッケル 20g/L
次亜りん酸ナトリウム 15g/L
クエン酸アンモニウム 30g/L
(電解Cuめっきのめっき液)
成分 濃度
硫酸銅 200g/L
硫酸 50g/L
以上により得られた成形体からめっきを垂直に剥がす際の強度、すなわち、90°ピール試験をおこなった際の最大剥離強度をピール強度とした。強度の測定方法は以下の通りである。
測定方法:銅はくの一端を適切な長さにはがしてから支持金具に取り付け、はがした銅はくの先端をつかみ具でつかみ、引張方向が銅はく面に垂直になる方向に、毎分約50mmの速さで連続的に約50mmはがした。この間での荷重の最低値を引きはがし強さ[N/cm]とした。
Figure 2021127390
表1より、各実施例においては、硬化物の製造安定性、封止材と金属部材との密着性、および、封止材とめっき膜との密着性の各効果のバランスに優れていた。
10 封止体
12 配線基板
14 封止材
16 電子部品
18 接続端子
20 めっき層
120 スルーホール

Claims (11)

  1. 配線基板と、
    前記配線基板の少なくとも一方の面に実装される複数の電子部品と、
    複数の前記電子部品および前記配線基板を一括封止する封止材と、
    前記封止材の表面に接して設けられて前記表面の少なくとも一部を覆うめっき層と、
    を含み、
    前記封止材が熱硬化性樹脂組成物の硬化物により構成されており、
    前記熱硬化性樹脂組成物が、以下の成分(A)および(B)を含み、
    前記成分(B)が炭酸カルシウムを含む、封止体。
    (A)熱硬化性樹脂
    (B)無機充填材
  2. 前記配線基板の少なくとも一方の面には、外部機器と電気的に接続する外部接続部品が
    さらに実装されており、
    前記封止材が前記外部接続部品の少なくとも一部をさらに一括封止している、請求項1に記載の封止体。
  3. エレクトロニックコントロールユニットに用いられる、請求項1または2に記載の封止体。
  4. 車載用である、請求項1乃至3いずれか1項に記載の封止体。
  5. 前記成分(A)が、エポキシ樹脂およびフェノール樹脂からなる群から選択される1種以上を含む、請求項1乃至4いずれか1項に記載の封止体。
  6. 前記成分(B)がガラス繊維およびシリカ粒子からなる群から選択される1種以上をさらに含む、請求項1乃至5いずれか1項に記載の封止体。
  7. 前記熱硬化性樹脂組成物が、成分(C):エラストマーをさらに含む、請求項1乃至6いずれか1項に記載の封止体。
  8. 以下の手順1で測定される、前記熱硬化性樹脂組成物のトルク値が最低トルク値の2倍以下である時間T1が5秒以上50秒以下であり、前記熱硬化性樹脂組成物の前記最低トルク値が0.5N・m以上4.5N・m以下である、請求項1乃至7いずれか1項に記載の封止体。
    (手順1)
    ラボプラストミルを用いて、回転数30rpm、測定温度150℃の条件で、前記熱硬化性樹脂組成物のトルク値を経時的に測定する。
    ラボプラストミル測定の測定開始点をP1とし、トルク値が最低トルク値となる点をP3とし、P1からP3に至る間においてトルク値が最低トルク値の2倍となる点をP2とし、P3を経た後にトルク値が最低トルク値の2倍となる点をP4とする。
    ラボプラストミル測定の測定開始点P1は、ラボプラストミルに材料を投入し、急激にトルクが立ち上がった後、トルクが下がり始める点とする。
    3からP4までの時間を、トルク値が最低トルク値の2倍以下である時間T1とする。
  9. 前記熱硬化性樹脂組成物を175℃、3分で成形した後、180℃、8時間で硬化して得られる硬化物について、熱機械分析にて5℃/分の昇温速度で測定される、40℃から150℃の範囲における流動(MD)方向の線膨張係数が、10ppm/℃以上30ppm/℃以下である、請求項1乃至8いずれか1項に記載の封止体。
  10. 前記めっき層が、Cu、Ni、Al、Fe、Auおよびこれらの合金からなる群から選択される1種または2種以上を含む金属層を含む、請求項1乃至9いずれか1項に記載の封止体。
  11. 前記硬化物が、前記めっき層との接合面に粗化層を有し、
    前記粗化層に設けられた凹部の内部に前記めっき層が設けられている、請求項1乃至10いずれか1項に記載の封止体。
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