JP2021127128A - 易開封軟包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】スムーズに開封できて内容物を取り出すことのできる易開封軟包装体を提供する。
【解決手段】剥離開始部1cをつまんで引っ張ると、はじめに剥離導入部1bから剥離が開始する。そのまま引っ張り続けると、剥離導入部1bに沿って剥離が進行する。そして、シール部1aと接続する個所においても、そのまま剥離導入部1bに沿った方向に剥離が進行し、やがて、シール部1aに沿った方向に剥離が進行する。このように、始終細長いシール部に沿った方向に剥離が進行するので、剥離開始から終了にかけて、引っ張る力をあまり変動させることなく、包装袋1を開封することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、被包装材料を、収納して密封シールして成る包装袋を、道具を使用することなく、容易かつ簡便に開封し、容易に内容物を取り出すことができる包装体に関する。
従来、被包装材料を収納して密封シールした包装袋から、内容物を取り出す場合、包装袋を開封する必要があるが、簡便に取り出せるように、シール部を工夫していた。
例えば、一方の端部が密封され、積層フィルムは軸方向に略平行方向に直線カット性を有し、端部は、略台形形状の開封用摘み部と易開封性で密封された熱接着部とを有し、熱接着部は、端部に向かって逆V字型に収斂する形状とした技術。(例えば、特許文献1参照)
また、開口部を大きく広げてシート状の内容物を容易に取出せるように、包装部材がシールされていない非シール領域を含み、非シール領域の外縁の一部には、包装体を開封する際の摘み部が形成され、包装体の剥離の起点となる易開封シール部の部位は、角部であることで、開封しやすくした技術がある。(例えば、特許文献2参照)
一方、最近では、肌に美容成分を効果的に浸透させるため、美容液を含ませた不織布などを、一定時間肌に貼り付けておく美容手法が人気を博しており、美白、潤い、など目的や施術個所に応じて、最適な美容液を予め滲み込ませておいた不織布を、1回に使う分だけ個別に包装した美容パックが広く普及している。(例えば、特許文献3参照)
特開2006−123927号公報 特開2013−6616号公報 特開2010−275222号公報
従来の技術による包装体の開封構造では、シール部を剥がして包装袋を開封する際、剥がし始めに最も大きな力が必要で、袋の開封が進むにつれて、開封に必要な力が急速に小さくなることから、一気に開封してしまい、勢い余って、内容物の不織布や美容液が飛び出してしまう不都合が生じていた。
特に、美容パックにおいては、品質を保持するため、光や空気を通さないフィルムの3辺、又は4辺をシールした包装袋を使用する。そして、当初は、包装袋の一辺を切り取って開封して、内容物の美容液を含んだ不織布を取り出す方法がとられていたが、美容液が袋の中に残ってしまい、もったいないことから、やがて、シール部を剥がして、大きな開口部を作り、不織布を取り出す方法がとられるようになった。
しかしながら、シール部を剥がして包装袋を開封する際、剥がし始めに最も大きな力が必要で、袋の開封が進むにつれて、開封に必要な力が急速に小さくなることから、一気に開封してしまい、勢い余って、内容物の不織布や美容液が飛び出してしまう不都合が生じていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、スムーズに開封できて内容物を取り出すことのできる易開封軟包装体を提供することを目的とする。
本発明による易開封軟包装体は、内容物を包装袋に封入した含包装体であって、前記包装袋は、重ねたフィルムの外周をシールして形成されており、当該シール部の外側にシールしていない領域が少なくとも1個所剥離開始部として存在し、前記剥離開始部には、前記シール部に接続し、かつ、袋の内側には接しない、前記シール部とはシール強度の異なるシール部が剥離導入部として少なくとも1つ存在することを特徴とする。
また、本発明による易開封軟包装体は角部を有し、剥離開始部は前記角部であることを特徴とする。
また、本発明による易開封軟包装体は、剥離導入部の一端が、フィルム外周部に接していることを特徴とする。
また、本発明による易開封軟包装体は、剥離導入部がシール部と接続している部分がカーブとなっていることを特徴とする。
また、本発明による易開封軟包装体は、剥離開始部にはエンボス加工を施していることを特徴とする。
また、本発明による易開封軟包装体は、剥離開始部の重ねたフィルムの間には空隙があることを特徴とする。
また、本発明による易開封軟包装体は、剥離開始部の重ねた2枚のフィルムのうち、どちらかのフィルムの長さが他のフィルムの長さよりも長いことを特徴とする。
また、本発明による易開封軟包装体は、前記内容物が、化粧料を含浸させたシートであることを特徴とする。
また、本発明よる易開封軟包装体は、シール部中に未シール部を1以上設けることによって剥離導入部を形成したことを特徴とする。
本発明によれば、スムーズに開封できて内容物を取り出すことのできる易開封軟包装体を提供することができる。
本発明の実施形態の1例である含侵パック化粧料の平面図である。 本発明の実施形態の1例である含侵パック化粧料を開封した状態の斜視図である。 従来の含侵パック化粧料の平面図である。 本発明の実施形態の1例である含侵パック化粧料を開封する際に要した力を測定したグラフである。 従来の含侵パック化粧料を開封する際に要した力を測定したグラフである。 本発明の実施形態の1例である含侵パック化粧料の剥離導入部のシール強度をシール部より強くした場合に、開封する際に要した力を測定したグラフである。 本発明の実施形態の1例である含侵パック化粧料の剥離導入部がフィルム外周部に接していない場合の平面図である。 本発明の実施形態の1例である含侵パック化粧料の外形が四辺形の場合の平面図である。 本発明の実施形態の1例である含侵パック化粧料の外形が曲線で構成される場合の平面図である。 本発明の実施形態の1例である含侵パック化粧料の剥離導入部がシール部と接続している部分を示した拡大図である。 本発明の実施形態の1例である含侵パック化粧料の四辺をシールした場合の平面図である。 本発明の実施形態の1例である含侵パック化粧料の剥離開始部のフィルムをずれた状態でシールした場合の平面図である。 本発明の実施形態の1例である含侵パック化粧料のシール部のシール強度を途中から強くした場合の平面図である。 本発明の実施形態の1例である含侵パック化粧料のシール部中に未シール部を設けることにより剥離導入部を形成した場合の平面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の1例である含侵パック化粧料の平面図である。
不織布などのパック支持体に、化粧水などを含侵させたものが含侵パック3である。図1では涙滴型の形状をしたパック支持体が2枚封入されているが、これに限らず、施術する個所により、矩形や楕円形、顔形など、様々な形態をとり得る。図1のような2枚の涙滴型は、例えば目の下をパックするのに適している。
含侵パック3を包装しているのが、包装袋1である。包装袋1は、PET(ポリエチレンテレフタレート)、AL(アルミニウム)、PET、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)をラミネートしたフィルムを、図1の下辺で2つ折りにし、残りの3辺をシール部1aにより密封して構成されている。この組成のフィルムは、ガス遮断性、遮光性に優れているので、内容物である含侵パック3に含侵されている化粧水を酸化や紫外線による劣化から守ることができる。なお、フィルムの組成はこれに限らず、機能やデザイン性を考慮して他の組成を用いてもよい。
シール部1aは、熱シールにより、剥離可能にフィルムをシールした部分である。図2は包装袋1を開封した状態の斜視図で、シール部1aを全て剥離した状態である。このようにして内容物である含侵パック3を取り出すので、パック支持体に含侵された化粧水を余すことなく取り出すことができる。
図1に戻って、シール部1aの外側には、剥離開始部1cがある。この部分はシールをしていないので、2枚のフィルムに分離した状態である。包装袋1を開封する際は、この剥離開始部1cの2枚のフィルムを、それぞれ指でつまんで引っ張ることにより、シール部1aを剥離させるのである。
ここで、ラミネートされたフィルムとして、加熱による収縮率が、内側の材質よりもわずかに大きな材質を表側に使用することにより、シール部1aを熱シールする際、表側に張力を生じさせ、その結果、シールされていない剥離開始部1cの2枚のフィルムをわずかに離した状態にしてもよい。剥離開始部1cの2枚のフィルムの間に空隙があれば、隙間なく重なっている場合と比較して、フィルムをつまむことが容易になり、便利である。
また、剥離開始部1cにエンボス加工を施したり、摩擦係数の大きなインクで印刷をしたりしてもよい。化粧中は、手に化粧品が付着していることも多く、通常よりも滑り易い状態なので、剥離開始部1cに滑り止めの加工が施されていると、よりスムーズに開封することができる。
剥離開始部1cには、剥離導入部1bが存在する。剥離導入部1bは、シール部1aと接続しているシール部であるが、内容物である含侵パック3を封入する用に供するものではなく、したがって、包装袋1の内側には接していない。
剥離開始部1cをつまんで引っ張ると、はじめに剥離導入部1bのシール部1aと接続していない方の端から剥離が開始する。そのまま引っ張り続けると、剥離導入部1bに沿って剥離が進行する。そして、シール部1aと接続する個所においても、そのまま剥離導入部1bに沿った方向に剥離が進行し、やがて、包装袋1の外周部におけるシール部1aに到達する。包装袋1の外周部におけるシール部1aにおいては、シール部1aに沿った方向に剥離が進行する。このように、始終細長いシール部に沿った方向に剥離が進行するのである。その結果、剥離開始から終了にかけて、引っ張る力をあまり変動させることなく、包装袋1を開封することができるのである。
なお、剥離導入部1bのシール強度はシール部1aより弱くしてもよい。剥離導入部1bのデザインによっては、剥離開始後しばらくの間、剥離導入部1bに対して斜め方向に剥離を進行させる場合もあり、そのような場合には、剥離導入部1bに沿った方向に剥離を進行させるよりも大きな力が必要になる。したがって、斜め方向に剥離が進行する区間では、シール強度を弱くしておくことにより、その後シール部1aに沿った方向に剥離が進行する際に要する力とバランスをとることが可能となるのである。シール強度の調整は、ヒートシールする温度を調整したり、シーラントを変更したりする方法もあるが、シール幅によって調整する方法が簡便である。剥離導入部1bの幅を、シール部1aよりも狭くすればシール強度を弱くできる。また、剥離導入部1bのシール強度を連続的に変化させてもよい。そうすれば、剥離に要する力の大きさの変動を滑らかにすることができる。
図4は包装袋1を開封する際、フィルムを引っ張る力の強さが時間とともにどのように変化するかを測定したグラフである。時刻T1は、剥離が包装袋1の内側部に達した時刻である。包装袋1の場合は、前述したように、始終シール部1aに沿った方向に剥離が進行するので、時刻T1の前後において、剥離の進行状況に特段変化がない。したがって、引っ張る力の強さもT1前後を通してほぼ一定である。
図3は、従来の含侵パック化粧料の平面図である。シール部2aの外側に、剥離開始部2cがあり、この部分はシールされていない。そして、シール部2aは、剥離開始を容易にするため、剥離開始部2cに向けて凸型をしている。また、剥離開始部2cに剥離導入部は存在しない。この包装袋2も前述した包装袋1と同様、剥離開始部2cの2枚のフィルムを指でつまんで引っ張ることで開封する。その際、シール部2aの凸型の先端部分から剥離が始まり、シール部2aを横切る方向に剥離が進行する。剥離の進行に伴い、剥離する部分(以降、「剥離線」と呼ぶ)が次第に剥離方向に対して横方向、すなわちシール部2aに沿った方向に長くなり、包装袋2の内側部に達する直前が最も長くなる。それ以降、剥離の進行がシール部2aに沿った方向に変化していくことに伴い、剥離線の長さはシール部2aの幅の長さに収束していく。
図5は包装袋2を開封する際、フィルムを引っ張る力の強さが時間とともにどのように変化するかを測定したグラフである。剥離開始から時刻T1にかけてフィルムを引っ張る力の強さが増大し、時刻T1に最大となる。その後、フィルムを引っ張る力の強さは減少し、やがて、ほぼ一定の強さが開封終了まで続く。前述したように、剥離線の長さは時刻T1で最長となり、その後、シール部2aの幅の長さに収束していくので、このフィルムを引っ張る力の強さは、剥離線の長さに比例しているものと考えられる。
実際の開封作業においては、従来の包装袋2は、時刻T1を境に剥離に必要な引っ張る力の強さが急激に小さくなるところ、手で引っ張る力の加減を誤って強い力で引っ張り続けると、開封が一気に進んでしまい、勢い余って、内容物の不織布や美容液が飛び出してしまうことも珍しくなかった。一方、本発明にかかる包装袋1の場合は、剥離に必要な引っ張る力の強さが一定なので、スムーズに包装袋を開封して内容物を取り出すことができるのである。
更に、使用者によっては全てを開封する必要がなく、途中で止めたい場合もあるが、従来の包装袋の場合、剥離に必要な引っ張る力の強さが変動するので、任意の位置で開封を止めることが困難であるところ、本発明にかかる包装袋1の場合は、剥離に必要な引っ張る力の強さが一定のため、使用者が自在に開封位置を決めることが容易にできるのである。
図6は、本発明の実施形態の1例である含侵パック化粧料の剥離導入部1bのシール強度をシール部1aより強くした場合に、開封する際に要した力を測定したグラフである。具体的には、包装袋1において、剥離導入部1bの幅を、シール部1aよりも広くしてシール強度を強くした包装袋について測定したものである。剥離開始から時刻T1までが剥離導入部1bを剥離している状態であり、時刻T1以降はシール部1aを剥離している状態である。流通過程において、不用意に開封されないように、剥離開始に必要な力を少し強くするような要請はよくあることであり、そのような場合に、剥離導入部1bのシール強度を調整することで、開封し易さと、包装強度の保持とのバランスを容易にとることができるのである。なお、シール強度を調整した結果、時刻T1を境とした剥離に必要な引っ張る力の強さの変動は、図5に示した従来の包装袋2よりも小さくなっているので、開封し易さは損なわれていない。
図7は、剥離導入部4bがフィルム外周部に接していない場合の平面図である。剥離導入部4bが剥離開始部4cの領域に存在するが、剥離が開始する端は、フィルム外周部に接していない。このような構成であっても、剥離開始部4cをつまんで引っ張ると、はじめに剥離導入部4bから剥離が開始し、そのまま剥離導入部4bに沿った方向に剥離が進行し、ほぼ一定の力で引っ張り続けることにより、包装袋4を開封することができるのである。
また、剥離開始部4cにおけるシール部4aは曲線状になっているが、剥離導入部4bも含めて直線である必要はないので、デザイン上の要請に応えることが可能である。
図8は、含侵パック化粧料の外形が四辺形の場合の平面図である。包装袋5の外形は矩形である必要はない。四辺形の場合、角部を剥離開始部5cとすることで、直感的に開封個所が判別できる。
図9は、含侵パック化粧料の外形が曲線で構成される場合の平面図である。このように、包装袋6は外形が曲線で構成されていてもよい。曲線の場合は、角部を設け、そこを剥離開始部6cとすることにより、直感的に開封個所が判別できる。また、外形が多角形の場合は、角部を剥離開始部とすることにより、直感的に開封個所が判別できる。なお、角部が鋭角であれば、いっそう剥離開始部であることが分かり易くなる。一方、印刷により剥離開始部を表示するなどすれば、デザイン上の要請により、剥離開始部を鈍角としても構わない。
図10は、剥離導入部がシール部と接続している部分を示した拡大図である。剥離導入部1bがシール部1aと接続している部分1dがカーブとなっていることにより、剥離導入部1bに沿って進行してきた剥離部が滞ることなくシール部1aに引き継がれ、引っ張る力の強さを大きく変動させることなく、剥離を継続することができる。
図11は、包装袋の四辺をシールした場合の平面図である。包装袋のシールする部分は、三辺に限らず、製法上、又は、デザイン上の要請により、四辺をシールしてもよい。
図12は、本発明の実施形態の1例である含侵パック化粧料の剥離開始部のフィルムをずれた状態でシールした場合の平面図である。剥離開始部1cは、2枚のフィルムが重なった状態であるが、奥側のフィルム1eが手前側のフィルムよりも少し長くずれているため、奥側のフィルム1eの部分はフィルムが1枚のみである。このような構成にすることにより、剥離開始部1cの2枚のフィルムを指で摘まみ易くなるのである。
図13は、本発明の実施形態の1例である含侵パック化粧料のシール部のシール強度を途中から強くした場合の平面図である。シール部1aが途中から幅広のシール部1fになっていて、シール強度が途中から強くなっている。内容物によっては、包装袋を全て開封せず、少し残した方が好都合な場合がある。例えば、化粧料を溜めたり、食品がこぼれ落ちるのを防いだりするような場合である。そのような場合に、本発明の易開封軟包装体によれば、開封に要する力が一定なので、開封を止めて欲しい部分のシール強度を強くすることにより、使用者が自然に開封を止めるように誘導することができるのである。
図14は、本発明の実施形態の1例である含侵パック化粧料のシール部中に未シール部を設けることにより剥離導入部7bを形成した場合の平面図である。包装袋7は、重ねたフィルムの外周をシールして形成されている。そして、角部にシールしていない領域が剥離開始部7cとして存在し、剥離開始部7cに接するシール部7a中に未シール部を2か所設けることにより、包装袋7の内側には接しないシール部である剥離導入部7bを形成している。剥離導入部7bは、容易に剥離開始できるように、曲線を描いて角部に向かって凸形状をしている。
包装袋7を剥離開始部7cから剥離すると、まず剥離導入部7bの横方向から剥離が始まり、剥離の進行に伴い、次第に剥離線が長くなる。しかし、剥離導入部7bは幅が細いので、剥離線がそれ程長くなる前に、すなわち、剥離に要する力がそれ程強くなる前に、未シール部に達し、その後は、細長いシール部に沿った方向に剥離が進行する。
剥離開始から剥離が包装袋7の内側部に達した時刻である時刻T1までは剥離導入部7bを剥離している状態であり、この状態で剥離に要する力は剥離導入部7bの幅に依る。したがって、この状態の力を、時刻T1以降シール部7aを剥離している状態での剥離に要する力とバランスをとるためには、剥離導入部7bの幅をシール部7aの幅より細くする必要がある。しかし、剥離導入部7bは包装袋7の内側には接していないので、幅を細くしても袋7のシール強度を犠牲にすることがない。このようにして、開封し易さと、包装強度の保持とのバランスを容易にとることができるのである。
なお、包装袋7の場合、シール部7a中に設けた未シール部は2か所であるが、未シール部の数はこれに限定されず、デザイン上の要請と、シール強度の設定に応じて、増減しても構わない。また、図14に例示した剥離導入部7bは曲線状であるが、これに限定されず、直線状であっても構わない。
本発明の易開封軟包装体に収納される内容物としては、特に限定されず、化粧品、食品、雑貨に限らず、形状も固体、半固体、液状いずれのものも収納することが可能であるが、上記に例示したように、特に化粧品が好ましく、更に、不織布等のシートに含浸させたものが特に好ましい。例えば、下記に例示するような、美肌用の化粧水や清拭剤、洗浄剤等の化粧料を含浸させたシート状化粧料が挙げられる。
参考例1:透明保湿パック料
(成分) (%)
1.エタノール 10.0
2.ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 0.2
3.香料 適量
4.1,3−ブチレングリコール 10.0
5.アクリレート/ステアレス−20メタクリレート
共重合体(30%)水溶液 5.0
6.水酸化ナトリウム 適量
7.ポリオキシエチレン(10)メチルグルコシド 2.0
8.N−アセチル−L−グルタミン酸 0.5
9.防腐剤 適量
10.精製水 残量
(製法)
A:成分(1)〜(3)を均一に混合する。
B:成分(4)〜(10)を均一に混合する。
C:BにAを加え均一に混合し、透明保湿パック料を得た。
参考例2:パック化粧料
(成分) (%)
1.ベントナイト 4.0
2.ヒドロキシエチルセルロース 0.03
3.キサンタンガム 0.02
4.l−メントール 0.01
5.ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油 0.04
6.ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(6)
デシルテトラデシルエーテル 0.04
7.トリラウレス−4リン酸 0.04
8.1,3―ブチレングリコール 13.0
9.グリセリン 6.0
10.カオリン 12.0
11.酸化チタン 1.0
12.パラオキシ安息香酸メチル 0.15
13.ビャクダンエキス 0.1
14.海藻エキス 0.1
15.精製水 残量
(製造方法)
A:成分(1)を、成分(15)の一部と室温で混合し、膨潤させる。
B:成分(2)〜(3)を、成分(15)の一部と70℃で加熱混合し、溶解させる。
C:成分(4)〜(7)を、50℃にて加熱溶解する。
D:A〜Cを混合し、成分(8)〜(14)と(15)の残部を混合してパック化粧料を得た。
参考例3:美容液
(成分) (質量%)
1.ニコチン酸アミド 4.0
2.ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 1.0
3.テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(60E.O.) 0.5
4.トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン 0.5
5.イソノナン酸イソノニル 0.2
6.ホホバ油 10.0
7.セラミド2 0.1
8.1,3−ブチレングリコール 12.0
9.グリセリン 5.0
10.パラオキシ安息香酸メチル 0.05
11.アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.15
12.キサンタンガム 0.1
13.水酸化ナトリウム2%溶液 0.2
14.香料 0.1
15.精製水 残量
(製造方法)
A:成分(15)を80℃まで加熱する。
B:成分(2)〜(7)を80℃で均一に溶解混合する。
C:BにAの一部を添加し、転相温度乳化法により、水中油型エマルションを得る
(転相温度:60℃)。
D:Cに成分(1)、成分(8)〜(14)、成分(15)の残部を添加し、混合する。
1 包装袋
1a シール部
1b 剥離導入部
1c 剥離開始部
1d シール接続部
1e 奥側のフィルム
1f シール強度の強いシール部
2 包装袋
3 含侵パック
4 包装袋
5 包装袋
6 包装袋
7 包装袋
7a シール部
7b 剥離導入部
7c 剥離開始部

Claims (9)

  1. 内容物を包装袋に封入した含包装体であって、
    前記包装袋は、重ねたフィルムの外周をシールして形成されており、当該シール部の外側にシールしていない領域が少なくとも1個所剥離開始部として存在し、前記剥離開始部には、前記シール部に接続し、かつ、袋の内側には接しない、前記シール部とはシール強度の異なるシール部が剥離導入部として少なくとも1つ存在することを特徴とする、易開封軟包装体。
  2. 包装袋は角部を有し、剥離開始部は前記角部であることを特徴とする、請求項1に記載の易開封軟包装体。
  3. 剥離導入部の一端が、フィルム外周部に接していることを特徴とする、請求項1から2に記載の易開封軟包装体。
  4. 剥離導入部がシール部と接続している部分がカーブとなっていることを特徴とする、請求項1から3に記載の易開封軟包装体。
  5. 剥離開始部にはエンボス加工を施していることを特徴とする、請求項1から4に記載の易開封軟包装体。
  6. 剥離開始部の重ねたフィルムの間には空隙があることを特徴とする、請求項1から5に記載の易開封軟包装体。
  7. 剥離開始部の重ねた2枚のフィルムのうち、どちらかのフィルムの長さが他のフィルムの長さよりも長いことを特徴とする、請求項1から6に記載の易開封軟包装体。
  8. 前記内容物が、化粧料を含浸させたシートであることを特徴とする、請求項1から7に記載の易開封軟包装体。
  9. シール部中に未シール部を1以上設けることによって剥離導入部を形成したことを特徴とする、請求項1から2、及び、請求項4から8に記載の易開封軟包装体。
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