JP2004106917A - 易開封性の使い捨て容器 - Google Patents
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Abstract
【課 題】易開封性の使い捨て容器における問題点を解決した易開封構造を具備した使い捨て容器を提供すること。
【解決手段】液体や粉粒体などの内容物を充填して周囲の全部又は一部をシールすることにより前記収容物を封入するため合成樹脂フィルム又は該フィルムにアルミ箔を積層したフィルム状シートなどのシートによって形成された使い捨て容器1であって、前記シール部3〜5の一部に易開封部が形成された使い捨て容器1において、前記易開封部のシール6を、他のシール部のシール幅より細幅でかつ容器内部側に凹陥した平面形状の細幅シール部6aに形成すると共に、その細幅シール部6aに連続しかつほぼ直交する向きで前記容器1の内部に延びた細幅縦シール6aを形成すること。
【選択図】 図1
【解決手段】液体や粉粒体などの内容物を充填して周囲の全部又は一部をシールすることにより前記収容物を封入するため合成樹脂フィルム又は該フィルムにアルミ箔を積層したフィルム状シートなどのシートによって形成された使い捨て容器1であって、前記シール部3〜5の一部に易開封部が形成された使い捨て容器1において、前記易開封部のシール6を、他のシール部のシール幅より細幅でかつ容器内部側に凹陥した平面形状の細幅シール部6aに形成すると共に、その細幅シール部6aに連続しかつほぼ直交する向きで前記容器1の内部に延びた細幅縦シール6aを形成すること。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液状乃至はペースト状をなす調味料、洗剤、化粧料など、或は、粉粒状などをなす内容物を充填封入してシールし、封入した内容物を取出したいときは、容器を手の掌や指で押圧することにより、前記シール部の一部にシールが剥離した開封部を形成させてその内容物を容器外に押出すことができるようにした易開封性の使い捨て容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明の発明者は、シールの一部に易開封性の機能乃至は構造を付与した使い捨て容器について、実公平6−19473号、同6−21862号、同7−23408号、同8−10561号を始めとして、多数の特許出願、或は、実用新案登録出願による提案をしている。
【0003】
先に提案している使い捨て容器は、易開封部のシール構造に起因し、内容物が液状のものであると、開封操作がその容器自体を指で押圧することにより内容物に開封圧力を生じさせて易開封部を開封させるようになっているため、容器が開封したとたん収容されている内容物が外部に飛出してしまうことがあるという難点があった。
【0004】
また、容器に収容される液状内容物の種類によっては、当該内容物を横シール位置より高位まで充填し、液中シールを行うことがあるが、この場合に開封部位に内容物が付着するため、それが衛生面或は外見上問題となることも懸念された。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は本発明者が先に提案している易開封性の使い捨て容器における問題点を解決した易開封構造を具備した使い捨て容器を提供することを、その課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することを目的としてなされた本発明易開封性の使い捨て容器の構成は、液体や粉粒体などの内容物を充填して周囲の全部又は一部をシールすることにより前記収容物を封入するため合成樹脂フィルム又は該フィルムにアルミ箔を積層したフィルム状シートなどのシートによって形成された使い捨て容器であって、前記シール部の一部に易開封部が形成された使い捨て容器において、前記易開封部のシールを、他のシール部のシール幅より細幅でかつ容器内部側に凹陥した平面形状の細幅シール部に形成すると共に、その細幅シール部に連続しかつほぼ直交する向きで前記容器の内部に延びた細幅縦シールを形成することを特徴とするものであり、前記易開封部の細幅シール部は平面から見て容器内部側に凹陥した略T字状乃至略V字状若しくは略U字状をなすように形成したことを特徴とするものである。
【0007】
上記構成において、細幅縦シール部の末端は、本発明容器における開封部の剥離開始端となる部位であるが、この縦シール部が外力などを受けて予測外の剥離しないようにするため、本発明では前記縦シール部の延長線上、或は、縦シール部末端の近傍に、1乃至複数の点シールを形成することにより、縦シール部末端の剥離開始端部を剥離しにくくすることがある。
【0008】
本発明において、前記縦シール部は、その先端形状を、小さな押圧力で剥離させたい場合には尖鋭に形成し、これとは逆に、大きな押圧力で剥離させたい場合には太い半円状に形成する。
【0009】
また、上記縦シール部は、その長さを、小さな押圧力で剥離させたい場合には長目に形成し、これとは逆に大きな押圧力で剥離させたい場合には、短か目に形成するとよい。具体的には、易開封部を設けるシール部の内幅(収容室の幅)をWとするとき、前記縦シール部の長さを、概ね1/3W〜1/数W程度、或は、それ以下、例えば1/10W程度の範囲から選択して設定するのである。尤も、この縦シール部の長さは、本発明容器に使用する樹脂フィルム等のシートの厚さ、その材質,容器の大きさ,収容物の性状などにより、得ようとする易開封性(開封し易さ)に基づいて適宜に変更乃至は設定できること勿論である。
【0010】
本発明においては、使い捨て容器に上記各構成による易開封部を形成すると、この容器に加える手の圧力の大きさなどによっては開封された開封部分が必要以上に拡大してしまうことが考えられる。そこで、本発明では、易開封部のシール形状を、細幅シール部が容器内部側に凹陥した略T字状などをなすシール形状にすると共に、開封幅を規制するために、前記細幅シール部の左右の長さを、開封させたい部分の幅(開封幅)と同等程度になるように形成した。易開封部の細幅シール部の長さ(開封部の幅)をこのように形成すると、細幅縦シールから剥離開封が始まる易開封部は設定された長さの細幅シール部において開封が止まるので、開封幅をその位置までに規制することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に本発明容器の実施の形態について、図に拠り説明する。図1は本発明易開封性使い捨て容器の一例の平断面図、図2は本発明容器の第二例の平断面図、図3は本発明容器の第三例の平断面図である。
【0012】
図1〜図3において、1は、ここでは平面長方形状の本発明易開封性の使い捨て容器で、合成樹脂フィルム或は該フィルムにアルミ箔をラミネートしたもの、或は、合成樹脂フィルム同士、又は、他の材質のフィルム状のものを積層したフィルム状のシート材を2枚重ね、その周囲を一例として四角形をなすようにヒートシールなど接着手法によりシールすることにより、液状物などの内容物をこの容器1の収容部2に収容できるように形成されている。本発明においては、一枚のシール材を2つ折りにして上記の本発明容器を形成する場合もあり、その場合のシール部は2つ折りした部位を除いた三方(三辺)がシールされることとなる。
【0013】
上記の容器1において周囲のシール部3,4,5,6のうち、シール部6に、本発明による易開封部が形成されるので、以下にこの容器1における易開封部が形成されるシール部6について説明する。なお、図示しないが一枚のシートを2つ折りした三方シールタイプの容器1では、3つのシール部位の一つに、以下に説明する本発明による易開封部が形成されることとなる。
【0014】
前記容器1において、シール部6を除いた他のシール部3,4,5は、公知のこの種容器と同様形態のシール部であるが、シール部6の中央部には、他のシール部3〜5に比べシール幅を細目に形成すると共に、容器内部側にゆるやかな略アーチ状に凹陥した細幅シール部6aを形成すると共に、この細幅シール部6aの中央部に、この容器1における収容部2の内部側に延びた細幅縦シール部6bを形成することにより、易開封部を形成した。この細幅縦シール部6b(以下、単に「縦シール部6b」という)におけるその上端は、尖鋭又は角部或は円形のシール輪郭を付与することによって剥離開始部6cとして機能させる。なお、細幅シール部6aと縦シール部6bのシール幅は、大きくても前記シール部6aと同等以下、好ましくはシール部6aよりも細幅に形成される。
【0015】
いま、図1の容器1の収容部2に、内容物の一例として液体調味料が収容され、周囲が上述した通常形態のシール部3〜5と、易開封部が形成されたシール部6とにより形成されているとき、この内容物を容器1の外に取出すには、この容器1を指で掴み、収容部2をその上下から強く押圧する。この押圧力は内容物を通してすべてのシール部3〜6に作用するが、易開封部を有するシール部6に関しては収容部2の中まで延びた縦シール部6bの上端である剥離開始部6cのシールが剥離し始める。
【0016】
縦シール部6bの上端6cのシールが剥離し始めると、その剥離が縦シール部6bの根元部6dまで徐々に移動し、該根元部6dに続いた略アーチ状をなす細幅シール部6aに容易に伝播し、そのシール部6aのシールを剥離するに至り、この細幅シール部6aのほぼ全幅においてこの容器1が開封されるのである。
【0017】
図2は、易開封部となる細幅シール部6aを、容器内部側に略V字状に凹陥した平面形状となるようにシールした例である。ここで、V字の底に連続した縦シール部6bは、長目の方が押圧力が小さくても縦シール部6bの上端6cが剥離し易くなると共に、縦シール部6bが浅い角度(縦シール部6bと細幅シール部6aの交叉角が180度に近い)で細幅シール部6aに連続しているので、剥離が容易に伝播する一方、略V字状の細幅シール部6aの全体の幅がこのシール部6aの外側端において通常シール部3〜5と同様の広幅なシール部6となっていることにより、外側の広幅のシール部6は剥離されないため、開封幅を規制できる。
【0018】
また、本発明では図3に例示したように、細幅シール部6aを前記側の略V字状に代え大略U字状に形成し、その底部に連続した縦シール部6bを形成することにより、この容器1の易開封部を具備したシール部6を形成することができる。
【0019】
図3の例においても、縦シール部6bと細幅シール部6aは直角より大きな角度で連続しているので、剥離の伝播が起り易く、また、細幅シール部6aの左右幅が、この部6aの左右の外側端において通常シール部3〜5の幅と連続する幅のシール部6になっていることにより、易開封部の開封幅が容器1の幅全体に及ぶことを規制する作用がある。
【0020】
上述したように本発明容器1は、その収容部2に指などによる押圧力を作用させることにより、縦シール部6bの末端6cからシール部の剥離を開始させ、その剥離を細幅シール部6aに及ばせることにより、容器1の開封をする機構であるため、開封を目的としない力、例えば梱包運搬時の重量などが押圧力として作用すると開封されてしまうおそれがある。
【0021】
このような事態の発生を防ぐため本発明では、図示しないが、縦シール6bの上端6cの延長線上、或は、上端6cの近傍における容器内部側に少なくとも1個、或は、2個以上の点シール部を設けて、前記末端6cの易剥離性を防護することがある。
【0022】
以上において述べた本発明容器は、容器を形成するシート材の一方を硬質のものとし、この硬質シートの上に柔軟シートを重ねて周囲をシールすることにより形成される容器にも適用できること勿論である。なお、図2,図3において、シール部3の中央部に形成された舌片部7は、図2,図3の本発明容器1を連続製袋したとき、シール部6に形成される細幅シール部6aの外輪郭が抜かれた部位である。この舌片部7は展示用の穴や切欠きを形成する部位、或は、品番等の表示部などとしても利用できる。
【0023】
【発明の効果】
本発明は以上の通りであって、易開封性機能を具備した使い捨て容器を、液体や粉粒体などの内容物を充填して周囲の全部又は一部をシールすることにより前記収容物を封入するため合成樹脂フィルム又は該フィルムにアルミ箔を積層したフィルム状シートなどのシートによって形成された使い捨て容器であって、前記シール部の一部に易開封部が形成された使い捨て容器において、前記易開封部のシールを、他のシール部のシール幅より細幅でかつ容器内部側に凹陥した平面形状の細幅シール部に形成すると共に、その細幅シール部に連続しかつほぼ直交する向きで前記容器の内部に延びた細幅縦シールを形成した、具体的には、前記易開封部の細幅シール部を、平面から見て容器内部側に凹陥した略T字状又は略V字状若しくは略U字状をなすように形成したことにより、所定幅の開口部を容易に形成することができると共に、内容物の飛出し防止や開封幅の規制をすることができ、また、液中シールであっても、シール部に内容物が付着しないように封止できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明易開封性使い捨て容器の一例の平断面図
【図2】本発明容器の第二例の平断面図
【図3】本発明容器の第三例の平断面図
【符号の説明】
1 容器
2 収容部
3〜5 シール部
6 易開封部が形成されるシール部
6a 細幅シール部
6b 縦シール部
【発明の属する技術分野】
本発明は液状乃至はペースト状をなす調味料、洗剤、化粧料など、或は、粉粒状などをなす内容物を充填封入してシールし、封入した内容物を取出したいときは、容器を手の掌や指で押圧することにより、前記シール部の一部にシールが剥離した開封部を形成させてその内容物を容器外に押出すことができるようにした易開封性の使い捨て容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明の発明者は、シールの一部に易開封性の機能乃至は構造を付与した使い捨て容器について、実公平6−19473号、同6−21862号、同7−23408号、同8−10561号を始めとして、多数の特許出願、或は、実用新案登録出願による提案をしている。
【0003】
先に提案している使い捨て容器は、易開封部のシール構造に起因し、内容物が液状のものであると、開封操作がその容器自体を指で押圧することにより内容物に開封圧力を生じさせて易開封部を開封させるようになっているため、容器が開封したとたん収容されている内容物が外部に飛出してしまうことがあるという難点があった。
【0004】
また、容器に収容される液状内容物の種類によっては、当該内容物を横シール位置より高位まで充填し、液中シールを行うことがあるが、この場合に開封部位に内容物が付着するため、それが衛生面或は外見上問題となることも懸念された。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は本発明者が先に提案している易開封性の使い捨て容器における問題点を解決した易開封構造を具備した使い捨て容器を提供することを、その課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することを目的としてなされた本発明易開封性の使い捨て容器の構成は、液体や粉粒体などの内容物を充填して周囲の全部又は一部をシールすることにより前記収容物を封入するため合成樹脂フィルム又は該フィルムにアルミ箔を積層したフィルム状シートなどのシートによって形成された使い捨て容器であって、前記シール部の一部に易開封部が形成された使い捨て容器において、前記易開封部のシールを、他のシール部のシール幅より細幅でかつ容器内部側に凹陥した平面形状の細幅シール部に形成すると共に、その細幅シール部に連続しかつほぼ直交する向きで前記容器の内部に延びた細幅縦シールを形成することを特徴とするものであり、前記易開封部の細幅シール部は平面から見て容器内部側に凹陥した略T字状乃至略V字状若しくは略U字状をなすように形成したことを特徴とするものである。
【0007】
上記構成において、細幅縦シール部の末端は、本発明容器における開封部の剥離開始端となる部位であるが、この縦シール部が外力などを受けて予測外の剥離しないようにするため、本発明では前記縦シール部の延長線上、或は、縦シール部末端の近傍に、1乃至複数の点シールを形成することにより、縦シール部末端の剥離開始端部を剥離しにくくすることがある。
【0008】
本発明において、前記縦シール部は、その先端形状を、小さな押圧力で剥離させたい場合には尖鋭に形成し、これとは逆に、大きな押圧力で剥離させたい場合には太い半円状に形成する。
【0009】
また、上記縦シール部は、その長さを、小さな押圧力で剥離させたい場合には長目に形成し、これとは逆に大きな押圧力で剥離させたい場合には、短か目に形成するとよい。具体的には、易開封部を設けるシール部の内幅(収容室の幅)をWとするとき、前記縦シール部の長さを、概ね1/3W〜1/数W程度、或は、それ以下、例えば1/10W程度の範囲から選択して設定するのである。尤も、この縦シール部の長さは、本発明容器に使用する樹脂フィルム等のシートの厚さ、その材質,容器の大きさ,収容物の性状などにより、得ようとする易開封性(開封し易さ)に基づいて適宜に変更乃至は設定できること勿論である。
【0010】
本発明においては、使い捨て容器に上記各構成による易開封部を形成すると、この容器に加える手の圧力の大きさなどによっては開封された開封部分が必要以上に拡大してしまうことが考えられる。そこで、本発明では、易開封部のシール形状を、細幅シール部が容器内部側に凹陥した略T字状などをなすシール形状にすると共に、開封幅を規制するために、前記細幅シール部の左右の長さを、開封させたい部分の幅(開封幅)と同等程度になるように形成した。易開封部の細幅シール部の長さ(開封部の幅)をこのように形成すると、細幅縦シールから剥離開封が始まる易開封部は設定された長さの細幅シール部において開封が止まるので、開封幅をその位置までに規制することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に本発明容器の実施の形態について、図に拠り説明する。図1は本発明易開封性使い捨て容器の一例の平断面図、図2は本発明容器の第二例の平断面図、図3は本発明容器の第三例の平断面図である。
【0012】
図1〜図3において、1は、ここでは平面長方形状の本発明易開封性の使い捨て容器で、合成樹脂フィルム或は該フィルムにアルミ箔をラミネートしたもの、或は、合成樹脂フィルム同士、又は、他の材質のフィルム状のものを積層したフィルム状のシート材を2枚重ね、その周囲を一例として四角形をなすようにヒートシールなど接着手法によりシールすることにより、液状物などの内容物をこの容器1の収容部2に収容できるように形成されている。本発明においては、一枚のシール材を2つ折りにして上記の本発明容器を形成する場合もあり、その場合のシール部は2つ折りした部位を除いた三方(三辺)がシールされることとなる。
【0013】
上記の容器1において周囲のシール部3,4,5,6のうち、シール部6に、本発明による易開封部が形成されるので、以下にこの容器1における易開封部が形成されるシール部6について説明する。なお、図示しないが一枚のシートを2つ折りした三方シールタイプの容器1では、3つのシール部位の一つに、以下に説明する本発明による易開封部が形成されることとなる。
【0014】
前記容器1において、シール部6を除いた他のシール部3,4,5は、公知のこの種容器と同様形態のシール部であるが、シール部6の中央部には、他のシール部3〜5に比べシール幅を細目に形成すると共に、容器内部側にゆるやかな略アーチ状に凹陥した細幅シール部6aを形成すると共に、この細幅シール部6aの中央部に、この容器1における収容部2の内部側に延びた細幅縦シール部6bを形成することにより、易開封部を形成した。この細幅縦シール部6b(以下、単に「縦シール部6b」という)におけるその上端は、尖鋭又は角部或は円形のシール輪郭を付与することによって剥離開始部6cとして機能させる。なお、細幅シール部6aと縦シール部6bのシール幅は、大きくても前記シール部6aと同等以下、好ましくはシール部6aよりも細幅に形成される。
【0015】
いま、図1の容器1の収容部2に、内容物の一例として液体調味料が収容され、周囲が上述した通常形態のシール部3〜5と、易開封部が形成されたシール部6とにより形成されているとき、この内容物を容器1の外に取出すには、この容器1を指で掴み、収容部2をその上下から強く押圧する。この押圧力は内容物を通してすべてのシール部3〜6に作用するが、易開封部を有するシール部6に関しては収容部2の中まで延びた縦シール部6bの上端である剥離開始部6cのシールが剥離し始める。
【0016】
縦シール部6bの上端6cのシールが剥離し始めると、その剥離が縦シール部6bの根元部6dまで徐々に移動し、該根元部6dに続いた略アーチ状をなす細幅シール部6aに容易に伝播し、そのシール部6aのシールを剥離するに至り、この細幅シール部6aのほぼ全幅においてこの容器1が開封されるのである。
【0017】
図2は、易開封部となる細幅シール部6aを、容器内部側に略V字状に凹陥した平面形状となるようにシールした例である。ここで、V字の底に連続した縦シール部6bは、長目の方が押圧力が小さくても縦シール部6bの上端6cが剥離し易くなると共に、縦シール部6bが浅い角度(縦シール部6bと細幅シール部6aの交叉角が180度に近い)で細幅シール部6aに連続しているので、剥離が容易に伝播する一方、略V字状の細幅シール部6aの全体の幅がこのシール部6aの外側端において通常シール部3〜5と同様の広幅なシール部6となっていることにより、外側の広幅のシール部6は剥離されないため、開封幅を規制できる。
【0018】
また、本発明では図3に例示したように、細幅シール部6aを前記側の略V字状に代え大略U字状に形成し、その底部に連続した縦シール部6bを形成することにより、この容器1の易開封部を具備したシール部6を形成することができる。
【0019】
図3の例においても、縦シール部6bと細幅シール部6aは直角より大きな角度で連続しているので、剥離の伝播が起り易く、また、細幅シール部6aの左右幅が、この部6aの左右の外側端において通常シール部3〜5の幅と連続する幅のシール部6になっていることにより、易開封部の開封幅が容器1の幅全体に及ぶことを規制する作用がある。
【0020】
上述したように本発明容器1は、その収容部2に指などによる押圧力を作用させることにより、縦シール部6bの末端6cからシール部の剥離を開始させ、その剥離を細幅シール部6aに及ばせることにより、容器1の開封をする機構であるため、開封を目的としない力、例えば梱包運搬時の重量などが押圧力として作用すると開封されてしまうおそれがある。
【0021】
このような事態の発生を防ぐため本発明では、図示しないが、縦シール6bの上端6cの延長線上、或は、上端6cの近傍における容器内部側に少なくとも1個、或は、2個以上の点シール部を設けて、前記末端6cの易剥離性を防護することがある。
【0022】
以上において述べた本発明容器は、容器を形成するシート材の一方を硬質のものとし、この硬質シートの上に柔軟シートを重ねて周囲をシールすることにより形成される容器にも適用できること勿論である。なお、図2,図3において、シール部3の中央部に形成された舌片部7は、図2,図3の本発明容器1を連続製袋したとき、シール部6に形成される細幅シール部6aの外輪郭が抜かれた部位である。この舌片部7は展示用の穴や切欠きを形成する部位、或は、品番等の表示部などとしても利用できる。
【0023】
【発明の効果】
本発明は以上の通りであって、易開封性機能を具備した使い捨て容器を、液体や粉粒体などの内容物を充填して周囲の全部又は一部をシールすることにより前記収容物を封入するため合成樹脂フィルム又は該フィルムにアルミ箔を積層したフィルム状シートなどのシートによって形成された使い捨て容器であって、前記シール部の一部に易開封部が形成された使い捨て容器において、前記易開封部のシールを、他のシール部のシール幅より細幅でかつ容器内部側に凹陥した平面形状の細幅シール部に形成すると共に、その細幅シール部に連続しかつほぼ直交する向きで前記容器の内部に延びた細幅縦シールを形成した、具体的には、前記易開封部の細幅シール部を、平面から見て容器内部側に凹陥した略T字状又は略V字状若しくは略U字状をなすように形成したことにより、所定幅の開口部を容易に形成することができると共に、内容物の飛出し防止や開封幅の規制をすることができ、また、液中シールであっても、シール部に内容物が付着しないように封止できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明易開封性使い捨て容器の一例の平断面図
【図2】本発明容器の第二例の平断面図
【図3】本発明容器の第三例の平断面図
【符号の説明】
1 容器
2 収容部
3〜5 シール部
6 易開封部が形成されるシール部
6a 細幅シール部
6b 縦シール部
Claims (6)
- 液体や粉粒体などの内容物を充填して周囲の全部又は一部をシールすることにより前記収容物を封入するため合成樹脂フィルム又は該フィルムにアルミ箔を積層したフィルム状シートなどのシートによって形成された使い捨て容器であって、前記シール部の一部に易開封部が形成された使い捨て容器において、前記易開封部のシールを、他のシール部のシール幅より細幅でかつ容器内部側に凹陥した平面形状の細幅シール部に形成すると共に、その細幅シール部に連続しかつほぼ直交する向きで前記容器の内部に延びた細幅縦シールを形成したことを特徴とする易開封性の使い捨て容器。
- 易開封部の細幅シール部は、平面から見て容器内部側に凹陥した略T字状又は略V字状若しくは略U字状をなすように形成した請求項1の易開封性の使い捨て容器。
- 縦シール部の延長線上、或は、縦シール部末端の近傍に、1乃至複数の点シールを形成した請求項1又は2の易開封性の使い捨て容器。
- 縦シール部は、その先端形状を、小さな押圧力で剥離させたい場合には尖鋭に形成し、大きな押圧力で剥離させたい場合には太い半円状に形成した請求項1〜3のいずれかの易開封性の使い捨て容器。
- 縦シール部は、その長さを、小さな押圧力で剥離させたい場合には長目に形成し、大きな押圧力で剥離させたい場合には短か目に形成した請求項1〜4のいずれかの易開封性の使い捨て容器。
- 易開封部は、その開封幅を規制するため、細幅縦シール部の両側を開封させたい長さの細幅シール部に形成した請求項1〜5のいずれかの易開封性の使い捨て容器。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002275025A JP2004106917A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | 易開封性の使い捨て容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002275025A JP2004106917A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | 易開封性の使い捨て容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004106917A true JP2004106917A (ja) | 2004-04-08 |
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ID=32271340
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002275025A Pending JP2004106917A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | 易開封性の使い捨て容器 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2004106917A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007001630A (ja) * | 2005-06-24 | 2007-01-11 | Taisei Lamick Co Ltd | 包装袋 |
JP2009520644A (ja) * | 2005-09-02 | 2009-05-28 | エムディーエス グローバル ホールディング リミティッド | 物質を分配するための容器 |
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2002
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