JP2021125942A - モータ制御方法、モータ駆動装置、産業用ロボットの制御方法、及び産業用ロボット - Google Patents

モータ制御方法、モータ駆動装置、産業用ロボットの制御方法、及び産業用ロボット Download PDF

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和樹 西雪
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正志 花岡
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Hirokatsu Okumura
宏克 奥村
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Abstract

【課題】位置検出時の異常発生時にモータを非常停止させることによるアームの不適切な動作の発生を回避する。【解決手段】位置指令値と、モータ22に搭載されたエンコーダ30から発信される位置検出値とに基づいて、モータ22を検出位置フィードバック制御によって駆動するステップ(セレクター25、32、34にて0を選択)と、位置検出値の異常の有無を検出するステップ(エンコーダ通信異常判定部38)とを具備し、且つ、駆動中のモータ22に流れる電流を検出するステップ(電流検出部31)と、位置検出値の異常が検出された場合に、モータ22の制御方式を、検出位置フィードバック制御から、三相電流検出値に基づいてモータ22の回転位置を推定した結果(位置推定値)に基づいてモータ22を駆動するセンサレスベクトル制御(セレクター25、32、34にて1を選択)に切り換えるステップとを具備する。【選択図】図3

Description

本発明は、モータ制御方法、モータ駆動装置、産業用ロボットの制御方法、及び産業用ロボットに関する。
従来、回転位置指令信号と、モータに搭載された回転位置検出器から発信される回転位置信号とに基づいて、モータをフィードバック制御によって駆動するステップと、回転位置信号の異常の有無を検出するステップとを具備するモータ制御方法が知られている。
例えば、特許文献1に記載のモータ制御方法では、次のようにしてモータを駆動する。即ち、モータに搭載された回転位置検出器としてのエンコーダから出力される検出位置情報(回転位置信号)と、コントローラから出力される指令位置情報(回転位置指令信号)とに基づくフィードバック制御によってモータを駆動する。モータの駆動中には、指令位置情報(回転位置指令信号)と検出位置情報(回転位置信号)との差について所定値以上であるか否かを判定し、所定値以上である場合には、エンコーダの異常を検出したものとして、駆動用電源を遮断してモータを非常停止させる。特許文献1によれば、かかるモータ制御方法によれば、エンコーダの異常が発生した場合にモータを非常停止して、モータを駆動源とするロボットの動作を停止することができるとされる。
WO2018−079075号公報
しかしながら、特許文献1に記載のモータ制御方法では、エンコーダの故障や通信線の断線などによって検出位置情報に異常が発生したときにモータを非常停止させると、モータを駆動源とするロボットに不適切な動作をさせてしまうおそれがある。具体的には、アーム全体を第1モータの駆動によって鉛直方向を軸にして回転させながら、アームの肘を第2モータの駆動によって曲げ伸ばしすることで、アームの手先を所定の軌道に沿わせて移動させるロボットが知られている。かかる構成のロボットにおいて、例えば第2モータの回転位置を検出するエンコーダから出力される回転位置情報(回転位置信号)に異常が発生したことに基づいて第1モータ及び第2モータの駆動を非常停止させたとする。すると、アームの手先を、所定の軌道から逸れた位置に移動させて周辺の機器や構造物にぶつけてしまうおそれがある。アームの手先が所定の軌道から逸れた位置に移動してしまうのは、次に説明する理由による。即ち、第1モータと第2モータとが互いに異なる駆動量で回転することで、アームの手先が所定の軌道に沿って移動する場合に、2つのモータが同時に停止すると、駆動量のバランスが崩れてアームの手先が所定の軌道から逸れてしまうのである。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次のようなモータ制御方法、モータ駆動装置、産業用ロボットの制御方法、及び産業用ロボットを提供することである。即ち、回転位置信号の異常発生時にモータを非常停止させることによる被操作体(例えば産業用ロボットのアーム)の不適切な動作の発生を回避することができるモータ制御方法等である。
本願の第1発明は、回転位置指令信号と、モータに搭載された回転位置検出器から発信される回転位置信号とに基づいて、前記モータをフィードバック制御によって駆動するステップと、前記回転位置信号の異常の有無を検出するステップとを具備するモータ制御方法において、駆動中の前記モータに流れる電流を検出するステップと、前記回転位置信号の異常が検出された場合に、前記モータの制御方式を、前記回転位置信号に基づくフィードバック制御から、前記電流の検出結果に基づいて前記モータの回転位置を推定した結果に基づいて前記モータを駆動するセンサレスベクトル制御に切り換えるステップとを具備することを特徴とするものである。
本願の第2発明は、モータの駆動を制御するモータ駆動装置であって、第1発明のモータ制御方法によって前記モータの駆動を制御することを特徴とするものである。
本願の第3発明は、複数のモータの駆動を個別に制御して産業用ロボットのアームの位置を変化させる産業用ロボットの制御方法であって、複数のモータにおけるそれぞれの駆動を、第1発明のモータ制御方法によって制御することを特徴とするものである。
本願の第4発明は、複数のモータの駆動を個別に制御してアームの位置を変化させる産業用ロボットであって、複数のモータにおけるそれぞれの駆動を、第2発明のモータ駆動装置によって制御することを特徴とするものである。
これらの発明によれば、回転位置信号の異常発生時にモータを非常停止させることによる被操作体の不適切な動作の発生を回避することができるという優れた効果を奏する。
実施形態に係る産業用ロボットを示す斜視図である。 同産業用ロボットを示す平面図である。 同産業用ロボットに搭載されたモータ駆動装置の制御構成を、モータ等とともに示すブロック線図である。 同モータ駆動装置の制御モード選択部によって実行されるモード値選択処理の処理フローを示すフローチャートである。 同モータ駆動装置のオープンループ制御電気角生成部の制御構成を示すブロック線図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るモータ制御方法を用いるモータ駆動装置及び産業用ロボットの実施形態について説明する。なお、以下の図面においては、各構成をわかり易くするために、実際の構造、並びに、各構造における縮尺及び数、などを異ならせる場合がある。
まず、実施形態に係る産業用ロボットの基本的な構成について説明する。図1は、実施形態に係る産業用ロボット1を示す斜視図である。図2は、産業用ロボット1を示す平面図である。産業用ロボット1は、ガラス基板を搬送するためのロボットであり、アーム2、架台3、及び昇降部4を備える。昇降部4は、架台3に保持され、不図示の昇降モータの駆動によって上下方向(図1の矢印方向)に昇降する。アーム2は、ガラス基板を載せる手部2A、前腕部2B、及び上腕部2Cを備え、昇降部4によって保持される。
上腕部2Cにおける昇降部4との接続部である肩関節2Dは、第1モータ22Aの駆動によって水平方向に沿って回動することが可能である。具体的には、第1モータ22Aの回転駆動力が第1ベルト2Eを介して肩関節2Dに伝達されることで、肩関節2Dが水平方向に回動する。また、上腕部2Cと前腕部2Bとの接続部である肘関節2Fは、第2モータ22Bの駆動によって水平方向に沿って回動することが可能である。具体的には、第2モータ22Bの回転駆動力が第2ベルト2Gを介して肘関節2Fに伝達されることで、肘関節2Fが水平方向に回動する。また、前腕部2Bと手部2Aとの接続部である手首関節は、第2モータ22Bの駆動力をベルトを介して受けることで、水平方向に沿って回動することが可能である。
産業用ロボット1において、手部2Aを図2の一点鎖線で示される軌道に沿って矢印方向に真っ直ぐに移動させるためには、肩関節2Dと肘関節2Fとの角度を1対2の割合にして両関節を回転させる必要がある。そのためには、第1モータ22Aと第2モータ22Bとを互いに異なる駆動量で駆動する必要がある。第1モータ22A、第2モータ22Bのそれぞれの回転位置を制御せずに両モータを停止させた場合、両モータの駆動量のバランスを崩して手部2Aを一点鎖線で示される軌道から逸れた位置で停止させてしまう。すると、手部2Aを周囲の構造物や装置にぶつけてしまうおそれがある。
次に、実施形態に係るモータ制御方法を用いるモータ駆動装置について説明する。
図3は、実施形態に係る産業用ロボット1に搭載されたモータ駆動装置20の制御構成を、モータ32等とともに示すブロック線図である。なお、産業用ロボット1は、図3に示されるモータ駆動装置20として、アーム2の肩関節2Dを回動させるためのモータ駆動装置20、アーム2の肘関節2F、及び手首関節を回動させるためのモータ駆動装置20、及び昇降部4を昇降させるためのモータ駆動装置20の3つを備える。
3つのモータ駆動装置20のそれぞれは、モータ22の駆動の制御方式として、検出位置フィードバック制御、センサレスベクトル制御、及びオープンループ制御の3つを切り換えて実行することができる。
産業用ロボット1は、3つのモータ駆動装置20に指令を送る上位コントローラ100を備える。上位コントローラ100は、記憶媒体に記憶している制御プログラムに基づいて、3つのモータ駆動装置20のそれぞれに対して位置指令値(位置指令信号)を送信する。3つのモータ駆動装置20のそれぞれは、上位コントローラ100から送られてくる位置指令値に対応する回転位置までモータ22のロータを回転させる制御を実行する。この制御により、産業用ロボット1のアーム2が前述の制御プログラムに基づいた動作を行う。
3つのモータ駆動装置20の構成は互いに同様である。よって、以下、3つのモータ駆動装置20のうち、1つだけについて、構成を詳細に説明する。
モータ駆動装置20は、制御モード選択部21、位置速度制御部23、ベクトル制御DQ軸電流指令生成部24、第1セレクター25、電流制御部26、DQ逆変換部27、PWM制御部28、及びインバータ29を備える。モータ駆動装置20によって駆動されるモータ22は、上述の第1モータ22A、第2モータ22B、又は第3モータである。モータ駆動装置20は、電流検出部31、第2セレクター32、ベクトル制御電気角生成部33、第3セレクター34、位置推定部35、及びオープンループ制御電気角生成部36を備える。また、モータ駆動装置20は、オープンループ制御DQ軸電流指令生成部37、エンコーダ通信異常判定部38、及びDQ変換部39を備える。モータユニットは、モータ22及びロータリーエンコーダ30を備える。
上位コントローラ100から出力される位置指令値は、モータ駆動装置20の位置速度制御部23、及びオープンループ制御電気角生成部36に入力される。
産業用ロボット1のアーム2における旋回動作(肩関節2Dの回動)、関節曲げ伸ばし動作(肩関節2D、肘関節2F、及び手首関節の回動)、又は昇降動作の駆動源であるモータ22は、三相(U相、V相、W相)交流のPM(Permanent Magnet)モータからなる。モータ22に搭載された回転位置検出器としてのロータリーエンコーダ30は、周知の技術によってモータ22のロータの回転位置を検出し、検出結果の情報を位置検出値(回転位置信号)として出力する。出力された位置検出値は、エンコーダ通信異常判定部38、制御モード選択部21に入力される。また、位置検出値は、第2セレクター32を介して位置速度制御部23にも入力される。
なお、以下、モータ22のロータの回転を、モータ22の回転と表現する場合がある。
エンコーダ通信異常判定部38は、ロータリーエンコーダ30から送られてくる位置検出値について異常の有無を検出し、異常を検出した場合には異常発生信号を制御モード選択部21、及び上位コントローラ100に送信する。エンコーダ通信異常判定部38によって位置検出値の異常を検出する方法の1例として、位置検出値の時間変化量が所定の閾値を超えた場合(あるいは閾値以上である場合)に、異常として検出する方法が挙げられる。但し、この方法に限られるものではない。また、位置検出値の異常を検出する方法として、ロータリーエンコーダ30の異常を位置検出値の異常として検出する方法を採用してもよい。
制御モード選択部21は、ロータリーエンコーダ30から送られてくる位置検出値の単位時間あたりにおける変化量に基づいてモータ22の角速度を算出し、算出結果と、位置検出値の異常の有無とに基づいて制御モード値を選択して出力する。
図4は、制御モード選択部21によって実行されるモード値選択処理の処理フローを示すフローチャートである。モード値選択処理では、まず、エンコーダ通信異常判定部38から必要に応じて発信される異常発生信号について、受信したか否かが判定される(S(ステップ)1)。そして、異常発生信号が受信されない場合には(S1にてN)、制御モード値として「0」が選択されて制御モード選択部21から出力される(S2)。その後、処理フローがS1に戻される。
一方、異常発生信号が受信された場合には(S1にてY)、次に、モータ22の角速度について、所定値以上であるか否か(あるいは所定値を超えるか否か)が判定される(S3)。そして、角速度が所定値以上である場合には(S3にてY)、制御モード値として「1」が選択されて制御モード選択部21から出力される(S4)。一方、所定値以上でない場合(あるいは所定値を超えない場合)には(S3にてN)、制御モード値として「2」が選択されて制御モード選択部21から出力される。
以上のようにして、制御モード値選択処理では、位置検出値の異常が発生していない場合には制御モード値として「0」が選択される。また、位置検出値の異常が発生し且つ角速度が所定値以上である場合には制御モード値として「1」が選択され、位置検出値の異常が発生し且つ角速度が所定値以上でない場合には制御モード値として「2」が選択される。
なお、前述の所定値は、例えばモータ22の定格角速度の10〔%〕である。
上位コントローラ100は、モータ駆動装置20から異常発生信号が送られてくると、3つのモータ駆動装置20に送信する位置指令値を、アーム2を所定の軌道上で移動させながらアーム2及びモータ22を減速停止させるパターンで変化させる。これにより、アーム2は、所定の軌道上で停止する。
図3において、制御モード選択部21から出力される制御モード値は、第1セレクター25、第2セレクター32、及び第3セレクター34(以下、これらをまとめて3つのセレクター(25、32、34)とも言う)のそれぞれに入力される。3つのセレクター(25、32、34)のそれぞれは、0番入力端子、1番入力端子、及び2番入力端子を備え、制御モード選択部21から送られてくる制御モード値に基づいて、出力信号を切り換える。具体的には、3つのセレクター(25、32、34)のそれぞれは、制御モード値が「0」である場合には0番入力端子に入力される信号を出力し、「1」である場合には1番入力端子に入力される信号を出力し、「2」である場合には2番入力端子に入力される信号を出力する。
かかる構成の3つのセレクター(25、32、34)のそれぞれからは、次のような信号が出力される。即ち、位置検出値の異常が発生していない場合(制御モード値=0)には、モータ22を、位置検出値によって示される位置から、位置指令値によって示される位置まで回転させる検出位置フィードバック制御を実行するための信号が出力される。また、位置検出値の異常が発生し、且つモータ22の角速度が所定値以上(あるいは所定値を超える)である場合(制御モード値=1)には、後述のセンサレスベクトル制御によってモータ22を駆動するための信号が出力される。また、位置検出値の異常が発生し、且つモータ22の角速度が所定値未満(あるいは所定値以下)である場合(制御モード値=2)には、後述のオープンループ制御によってモータ22を駆動するための信号が出力される。
上述の3つの制御方式のうち、まず、検出位置フィードバック制御について説明する。
ロータリーエンコーダ30から出力される位置検出値の異常がない場合には、モータ駆動装置20が検出位置フィードバック制御によってモータ22を駆動する。具体的には、位置検出値の異常がない場合には、第2セレクター32から位置検出値が出力され、位置フィードバック値として位置速度制御部23、及びベクトル制御電気角生成部33に入力される。位置速度制御部23は、モータ22を位置フィードバック値によって示される位置から位置指令値によって示される位置まで回転させるのに必要なトルク値を算出してベクトル制御DQ軸電流指令生成部24に出力する。また、ベクトル制御電気角生成部33は、位置フィードバック値に基づいて電気角を生成する。この電気角は、第3セレクター34を介してDQ変換部39に入力される。
ベクトル制御DQ軸電流指令生成部24は、入力されたトルク値と同じトルクを発生させるのに必要なD軸電流、及びQ軸電流をモータ22内で発生させるためのD軸電流指令値、及びQ軸電流指令値(以下、これらをDQ軸電流指令値とも言う)を生成する。D軸電流は、モータ22に流れる電流のうちの永久磁石の磁束に平行な成分である。また、Q軸電流は、モータ22に流れる電流のうちの永久磁石の磁束に直交する成分である。
ベクトル制御DQ軸電流指令生成部24から出力されるDQ軸電流指令値は、第1セレクター25の0番入力端子、及び1番入力端子に入力される。検出位置フィードバック制御が実行される場合(制御モード値=0)、及びセンサレスベクトル制御が実行される場合(制御モード値=1)には、ベクトル制御DQ軸電流指令生成部24によって生成されたDQ軸電流指令値が第1セレクター25から出力される。このDQ軸電流指令値は、電流制御部26に入力される。
DQ変換部39は、第3セレクター34から送られてくる電気角に基づいてD軸電流フィードバック値、及びQ軸電流フィードバック値(以下、DQ軸電流フィードバック値とも言う)を生成して電流制御部26に出力する。なお、後述のセンサレスベクトル制御時においては、DQ変換部39が、第3セレクター34から送られてくる電気角と、電流検出部31から送られてくる三相電流検出値とに基づいてDQ軸電流フィードバック値を生成する。
電流制御部26は、第1セレクター25から送られてくるDQ軸電流指令値と、DQ変換部39から送られてくるDQ軸電流フィードバック値とに基づいて、DQ軸電圧指令値を生成してDQ逆変換部27に出力する。
DQ逆変換部27は、第3セレクター34から送られてくる電気角と、電流制御部26から送られてくるDQ軸電圧指令値とに基づいて、要求されるD軸電流、及びQ軸電流をモータ22内に発生させるためのU相電圧指令値、V相電圧指令値、及びW相電圧指令値(以下、三相電圧指令値とも言う)を生成して出力する。DQ逆変換部27から出力される三相電圧指令値は、PWM制御部28に入力される。PWM制御部28は、U相電圧指令値、V相電圧指令値、W相電圧指令値によって示されるU相電圧、V相電圧、W相電圧をインバータ29から出力させるためのPWM信号からなるU相ゲート信号、V相ゲート信号、W相ゲート信号を出力する。インバータ29は、U相ゲート信号、V相ゲート信号、W相ゲート信号に基づくU相電圧、V相電圧、W相電圧をモータ22に供給して、モータ22を回転させる。
電流検出部31は、インバータ29からモータ22に流れるU相電流、V相電流、及びW相電流(以下、これらを三相電流とも言う)を検出し、検出結果をU相電流検出値、V相電流検出値、W相電流検出値(以下、三相電流検出値とも言う)として出力する。なお、三相の電流値を検出することに代えて、三相のうち、二相の電流値だけを検出し、残りの一相の電流値については、二相の電流値の検出結果に基づいて算出してもよい。
ロータリーエンコーダ30から出力される位置検出値の異常がない場合には、以上のような検出位置フィードバック制御によってモータ22が駆動される。
次に、センサレスベクトル制御について説明する。センサレスベクトル制御が実行される場合、即ち、位置検出値の異常があり、且つ異常発生直前のモータ22の角速度が所定値以上である(あるいは所定値を超える)場合(制御モード値=1)には、以下のようにしてモータ22が駆動される。即ち、電流検出部31から出力される三相電流検出値は、DQ変換部39に入力される。DQ変換部39は、三相電流検出値と、第3セレクター34から送られてくる電気角とに基づいて、DQ軸電流フィードバック値を生成して出力する。出力されたDQ軸電流フィードバック値は、電流制御部26、及び位置推定部35に入力される。
電流制御部26は、第1セレクター25から送られてくるDQ軸電流指令値と、DQ変換部から送られてくるDQ軸電流フィードバック値とに基づいて、DQ軸電圧指令値を生成して出力する。位置推定部35は、電流制御部26から送られてくるDQ軸電圧指令値と、DQ変換部39から送られてくるDQ軸電流フィードバック値とに基づいて、モータ22の回転位置を推定する。
位置推定部35は、DQ変換部39から送られてくるDQ軸電流フィードバック値と、電流制御部26から送られてくるDQ軸電圧指令値とに基づいて、位置推定値と、電気角推定値とを求める。そして、位置推定部35は、位置推定値を第2セレクター32の1番入力端子に出力し、且つ電気角推定値を第3セレクターの1番入力端子に出力する。
位置推定部35から出力される位置推定値は、第2セレクター32を介して、位置フィードバック値として位置速度制御部23に入力される。位置速度制御部23は、位置フィードバック値として位置推定値を用いる点の他は検出位置フィードバック制御と同様にしてトルク指令値を出力する。このトルク指令値に基づくU相ゲート信号、V相ゲート信号、W相ゲート信号としてインバータ―29に入力されるまでの処理は、検出位置フィードバック制御と同様である。つまり、センサレスベクトル制御では、位置検出値の代わりに、モータ22内で発生する誘起電圧に基づく位置推定値を位置フィードバック値として位置速度制御部23にフィードバックする点の他は、検出位置フィードバック制御と同様の処理が行われる。
なお、モータ駆動装置20は、センサレスベクトル制御において、検出位置フィードバック制御に比べて位置速度制御の制御ループゲインを低下させる。制御ループゲインを低下させる方法の1例として、上位コントローラ100の指令によって制御ループゲインを低下させる方法が挙げられる。アーム2の軌道を精度良く維持するためには、位置検出値の異常が発生したモータ駆動装置20だけでなく、他のモータ駆動装置20の位置速度制御の制御ループゲインも低下させることが望ましい。上位コントローラ100の指令によれば、全てのモータ駆動装置20における位置速度制御の制御ループゲインを適切に低下させることが可能である。
モータ駆動装置20の位置速度制御の制御ループゲインを低下させる他の1例として、位置検出値の異常を引き起こしたモータ駆動装置20の処理によって、そのモータ駆動装置20の位置速度制御の制御ループゲインだけ低下させる方法が挙げられる。この方法の処理の1例としては、P−PI制御によって位置と速度とを制御する構成において、速度ループゲイン、位置ループゲイン、及び速度ループ積分ゲインのそれぞれを低下させる方法が挙げられる。また、他の1例として、例えば特開2002−229604号公報に記載のようなRPP制御によって位置と速度とを制御する構成において、ωゲイン、ωゲイン、ωゲインを低下させる方法が挙げられる。また、更なる他の一例として、RPP制御によって位置と速度とを制御する構成において、イナーシャノミナル設定値を低下させる方法が挙げられる。イナーシャノミナル設定値を低下させることで、ωゲイン、ωゲインを近似的に低下させることが可能である。この方法によれば、制御ループゲインを低下させるための専用のプログラムを構築することなく、制御ループゲインを適切に低下させることができる。
次に、オープンループ制御について説明する。オープンループ制御が実行される場合、即ち、位置検出値の異常があり、且つモータ22の角速度が所定値未満である(あるいは所定値以下である)場合(制御モード値=2)には、以下のようにしてモータ22が駆動される。即ち、オープンループ制御電気角生成部36は、上位コントローラ100から送られてくる位置指令値に基づいてモータ22の磁極を引き付ける回転位置(以下、強制同期位置指令値と言う)を算出してオープンループ制御DQ軸電流指令生成部37に出力する。また、位置指令値に基づいて電気角を算出して第3セレクター34に出力する。
図5は、オープンループ制御電気角生成部36の回路構成を示すブロック線図である。オープンループ制御電気角生成部36は、制御器36aと、機械系のモデル36bと、電気角算出部36cとを備える。制御器36aは、図3の位置速度制御部23と同様の構成の位置速度制御部を備え、上位コントローラ100から送られてくる位置指令値に基づいてトルク指令値を生成して出力する。
機械系のモデル36bは、モータのモデルと、モータに対する負荷のモデルとを備える。また、図5では便宜上、図示が省略されているが、機械系のモデル36bは、インバータのモデルと、ロータリーエンコーダのモデルと、電流検出部のモデルとを備える。これらモデルは、実際の産業用ロボット1を用いた実験に基づいて構築されたモデルであり、トルク指令値が変化前の値から変化後の値に変化した場合に、モータ22の回転位置がどのように変化するのかをシミュレーションするアルゴリズムを備える。機械系のモデル36bは、制御器36aから送られてくるトルク指令値をアルゴリズムに代入することで、モータ22の回転位置を位置シミュレーション値として生成して出力する。出力された位置シミュレーション値は、制御器36aに入力される。また、位置シミュレーション値は、図3のオープンループ制御DQ軸電流指令生成部37に強制同期位置指令値として入力される。また、位置シミュレーション値は、電気角算出部36cに入力される。電気角算出部36cは、位置シミュレーション値に基づいて電気角推定値を算出し、算出結果を、図3の第3セレクター4を介してDQ変換部39、及びDQ逆変換部27に出力する。
<構成1>
(1)以上の構成の産業用ロボット1に用いられるモータ制御方法の構成1は、位置指令値(回転位置指令信号)と、モータ22に搭載されたロータリーエンコーダ30(回転位置検出器)から発信される位置検出値(回転位置信号)とに基づいて、モータ22を検出位置フィードバック制御によって駆動するステップを具備する。このステップは、位置速度制御部23、ベクトル制御DQ軸電流指令生成部24、ベクトル制御電気角生成33、DQ変換部39、電流制御部26、DQ逆変換部27、PWM制御部28、インバータ29、及びロータリーエンコーダ30などによる処理によって実現される。また、構成1は、回転位置信号の異常の有無を検出するステップ(エンコーダ通信異常判定部38)と、駆動中のモータ22に流れる三相電流を検出するステップ(電流検出部31)とを具備する。また、構成1は、位置検出値の異常が検出された場合に、モータ22の制御方式を、検出位置フィードバック制御から、三相電流検出値に基づいてモータ22の回転位置を推定した結果に基づいてモータ22を駆動するセンサレスベクトル制御に切り換えるステップ(図4のS3にてY→S4)を具備する。
<構成1の作用効果>
構成1においては、位置検出値に異常が発生した場合に、センサレスベクトル制御により、モータ22に流れる三相電流検出値に基づいてモータ22の回転位置を推定し、推定結果(位置推定値)に基づいてモータ22の回転動作を適切に制御する。このとき、上位コントローラ100から、産業用ロボット1のアーム2を適切な軌道に沿って減速停止させる信号パターンで送られてくる位置指令値(回転位置指令信号)に従ってモータ22を減速させる。これにより、位置検出値の異常発生時にモータ22を非常停止させることによるアーム2の不適切な動作の発生を回避することができる。よって、構成1によれば、アーム2を産業用ロボット1の周辺の機器や構造物に衝突させることなく、目標の軌道に沿って移動させながら減速、停止させることができる。
<構成2>
構成2は、位置指令値と、モータ22に搭載されたロータリーエンコーダ30から発信される位置検出値とに基づいて、モータ22を検出位置フィードバック制御によって駆動するステップを具備する。また、構成2は、位置検出値の異常の有無を検出するステップと、位置検出値の異常が検出された場合に、モータ22の制御方式を、検出位置フィードバック制御から、電流引込法によるオープンループ制御に切り換えるステップ(図4のS3にてN→S5)とを具備する。
<構成2の作用効果>
構成2においては、位置検出値に異常が発生した場合に、電流引込法によるオープンループ制御によってモータ22の回転動作を適切に制御する。このとき、上位コントローラ100から、アーム2を適切な軌道に沿って減速停止させる信号パターンで送られてくる位置指令値に従ってモータ22を減速停止させる。これにより、位置検出値の異常発生時にモータ22を非常停止させることによるアーム2の不適切な動作の発生を回避することができる。よって、構成2によれば、アーム2を産業用ロボット1の周辺の機器や構造物に衝突させることなく、目標の軌道に沿って移動させながら減速、停止させることができる。
なお、位置検出値の異常発生時において、アーム2(被操作体)の動作を停止させるために上位コントローラ100から送られてくる位置指令値の変化パターンは、モータ22の駆動を単純に減速停止させるパターンに限られない。アーム2の構造によっては、モータ22を減速停止させた直後に、モータ22を逆回転させて逆方向の加速と減速とを順に行うことで、アーム2を適切な軌道に沿って停止させることが可能な場合もあり得る。
<構成3>
構成3は、構成1に加えて、次の構成要素を備える。即ち、位置検出値の異常が検出された場合に、所定の高速角速度領域(所定値以上)では、センサレスベクトル制御によってモータ22を駆動する(図4のS3にてY→S4)。また、高速角速度領域よりも低い低速角速度領域(所定値未満)では、電流引込法によるオープンループ制御によってモータを駆動する(図4のS3にてN→S5)。
<構成3の作用効果>
構成3において、モータ22が比較的高い速度で回転しているときには、センサレスベクトル制御により、モータ22内で良好に発生する誘起電圧を推定し、推定された誘起電圧からモータ22の回転位置を推定し、推定結果に基づいてモータ22を駆動する。これにより、モータ22の回転動作を適切に制御する。センサレスベクトル制御により、モータ22内で十分な誘起電圧を発生させなくなる程度までモータ22の角速度を低下させると、モータ22の駆動制御を、センサレスベクトル制御からオープンループ制御に切り替え、電流引込法によってモータ22の回転動作を適切に制御する。これらの制御により、モータ22が比較的高い速度で回転しているときに位置検出値に異常が発生した場合に、センサレスベクトル制御とオープンループ制御とを順に実施して、モータ22の回転動作を適切に制御しながらモータ22を徐々に減速して停止させることができる。
なお、モータ22が比較的低い速度で回転しているときに位置検出値に異常が発生した場合には、センサレスベクトル制御は実行されず、オープンループ制御だけによってモータ22が減速停止される。
また、位置検出値の異常発生時において、アーム2の動作を停止させるために上位コントローラ100から送られてくる位置指令値の変化パターンは、モータ22の駆動を単純に減速停止させるパターンに限られない。アーム2の構造によっては、次のようなパターンにより、アーム2を適切な軌道に沿って減速停止させることが可能な場合もあり得る。即ち、まず、センサレスベクトル制御とオープンループ制御とによってモータ22の駆動を停止させる。その直後に、オープンループ制御によってモータ22を逆回転させた後、センサレスベクトル制御によって逆方向への加速と減速とを行ってから、オープンループ制御によってモータを減速停止させる、というパターンである。
<構成4>
構成4は、構成1又は3に加えて、センサレスベクトル制御では、検出位置フィードバック制御に比べて、位置速度制御の制御ループゲインを低下させる構成を具備する。
<構成4の作用効果>
構成4によれば、次に説明する理由により、センサレスベクトル制御によってモータを駆動するときのモータ22の振動を抑えることができる。即ち、検出位置フィードバック制御における位置速度制御ループは、位置指令値と位置検出値とに基づくトルク指令値(トルク指令信号)が位置速度制御部23から出力されてから、トルク指令値に応答したモータ22の位置検出値が位置速度制御部23に届くまでのループである。また、センサレスベクトル制御における位置速度制御ループは、位置指令値と位置検出値とに基づくトルク指令値が位置速度制御部23から出力されてから、トルク指令値に応答したモータ22の位置推定値の信号が位置速度制御部23に届くまでのループである。センサレスベクトル制御において、回転位置の推定の精度が良くない場合には、位置速度制御ループの周波数応答特性が、検出位置フィードバック制御の位置速度制御ループの周波数応答特性とは異なることに起因して、モータ22の振動が発生してしまう。構成4では、センサレスベクトル制御において位置速度制御ループの開ループのゲインを検出位置フィードバック制御に比べて下げることで、位置速度制御ループの周波数応答特性が異なることによるモータ22の振動を抑えることができる。
<構成5>
構成5は、モータ22の駆動を制御するモータ駆動装置20であって、構成1乃至4の何れかのモータ制御方法によってモータ22の駆動を制御するものである。
<構成5の作用効果>
構成5によれば、構成1乃至4の何れかのモータ制御方法によってモータ22の回転を停止させることで、モータ22を非常停止させることによるアームの不適切な動作の発生を回避することができる。よって、アーム2を産業用ロボット1の周辺の機器や構造物に衝突させることなく、目標の軌道に沿って移動させながら減速、停止させることができる。
<構成6>
構成6は、複数のモータ22の駆動を個別に制御して産業用ロボット1のアーム2の位置を変化させる産業用ロボット1の制御方法であって、複数のモータ22におけるそれぞれの駆動を、構成1乃至4の何れかのモータ制御方法によって制御するものである。
<構成7>
構成7は、複数のモータ22の駆動を個別に制御してアーム2の位置を変化させる産業用ロボット1であって、複数のモータ22におけるそれぞれの駆動を、構成5のモータ駆動装置20によって制御するものである。
<構成6、7の作用効果>
構成6、7においては、アーム2の駆動源となる複数のモータ22のうち、位置検出値の異常が発生したモータ22の回転動作をセンサレスベクトル制御又はオープンループ制御によって適切に制御しつつ、他のモータ22の回転動作を検出位置フィードバック制御によって適切に制御して、全てのモータ22の回転を適切に停止させる。かかる構成によれば、複数のモータ22のうち、少なくとも何れか1つのモータ22において位置検出値の異常が発生したときに、全てのモータ22を非常停止させることによるアーム2の不適切な動作の発生を回避することができる。よって、アーム2を産業用ロボット1の周辺の機器や構造物に衝突させることなく、目標の軌道に沿って移動させながら減速、停止させることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。実施形態は、発明の範囲及び要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1:産業用ロボット、 2:アーム、 20:モータ駆動装置、 21:制御モード選択部、 22:モータ、 23:位置速度制御部、 24:ベクトル制御DQ軸電流指令生成部、 25:第1セレクター、 26:電流制御部、 27:DQ逆変換部、 28;PWM制御部、 29:インバータ、 30:ロータリーエンコーダ(回転位置検出器)、 31:電流検出部、 32:第2セレクター、 33:ベクトル制御電気角生成部、 34:第3セレクター、 35:位置推定部、 36:オープンループ制御電気角生成部、 37:オープンループ制御DQ軸電流指令生成部、 38エンコーダ通信異常判定部、 39:DQ変換部、 100:上位コントローラ

Claims (7)

  1. 回転位置指令信号と、モータに搭載された回転位置検出器から発信される回転位置信号とに基づいて、前記モータをフィードバック制御によって駆動するステップと、前記回転位置信号の異常の有無を検出するステップとを具備するモータ制御方法において、
    駆動中の前記モータに流れる電流を検出するステップと、
    前記回転位置信号の異常が検出された場合に、前記モータの制御方式を、前記回転位置信号に基づくフィードバック制御から、前記電流の検出結果に基づいて前記モータの回転位置を推定した結果に基づいて前記モータを駆動するセンサレスベクトル制御に切り換えるステップとを具備する
    ことを特徴とするモータ制御方法。
  2. 回転位置指令信号と、モータに搭載された回転位置検出器から発信される回転位置信号とに基づいて、前記モータをフィードバック制御によって駆動するステップと、前記回転位置信号の異常の有無を検出するステップとを具備するモータ制御方法において、
    前記回転位置信号の異常が検出された場合に、前記モータの制御方式を、前記回転位置信号に基づくフィードバック制御から、電流引込法によるオープンループ制御に切り換えるステップを具備する
    ことを特徴とするモータ制御方法。
  3. 前記回転位置信号の異常が検出された場合に、所定の高速角速度領域では、前記センサレスベクトル制御によって前記モータを駆動する一方で、前記高速角速度領域よりも低い低速角速度領域では、電流引込法によるオープンループ制御によって前記モータを駆動する
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御方法。
  4. センサレスベクトル制御では、前記回転位置信号に基づくフィードバック制御に比べて、位置速度制御の制御ループゲインを低下させる
    ことを特徴とする請求項1又は3に記載のモータ制御方法。
  5. モータの駆動を制御するモータ駆動装置であって、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載のモータ制御方法によって前記モータの駆動を制御する
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  6. 複数のモータの駆動を個別に制御して産業用ロボットのアームの位置を変化させる産業用ロボットの制御方法であって、
    複数のモータにおけるそれぞれの駆動を、請求項1乃至4の何れか一項に記載のモータ制御方法によって制御する
    ことを特徴とする産業用ロボットの制御方法。
  7. 複数のモータの駆動を個別に制御してアームの位置を変化させる産業用ロボットであって、
    複数のモータにおけるそれぞれの駆動を、請求項5に記載のモータ駆動装置によって制御する
    ことを特徴とする産業用ロボット。


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