JP2021125668A - 半導体発光装置 - Google Patents

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裕史 竹田
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Abstract

【課題】 装置の小型化、およびを放熱性の向上を図ることが可能な半導体発光装置を提供する。【解決手段】 主面10Aから裏面10Bに向けて凹む凹部11を有するとともに、ケイ素を組成に含む基板10と、凹部11に配置された配線21と、裏面10Bに配置され、かつ配線21に導通する端子22と、凹部11に収容され、かつ配線21に導通する発光素子31と、を備え、凹部11は、底面11B、および複数の第1内側面11Aにより規定され、基板10は、裏面10Bにつながる複数の第2内側面12Aにより規定された連絡孔12を有し、複数の第2内側面12Aに沿って配置されるとともに、配線21および端子22につながる連絡配線23をさらに備え、複数の第1内側面11Aの各々は、底面11Bおよび主面10Aの双方に対して傾斜した区間を含み、複数の第2内側面12Aの各々は、裏面10Bおよび底面11Bの双方に対して傾斜した区間を含む。【選択図】 図5

Description

本発明は、VCSELなどの発光素子が搭載された半導体発光装置に関する。
特許文献1には、発光素子が搭載された半導体発光装置の一例が開示されている。発光素子は、VCSEL(特許文献1では面発光レーザ素子)である。当該装置においては、発光素子は、基板(特許文献1ではセラミックパッケージ)に搭載されている。基板は、平板状のセラミック板に、枠状のセラミック板が積層されたものとなっている。発光素子は、平板状のセラミック板に積層されている。これにより、基板には、発光素子を囲む壁が形成されている。さらに、当該壁の頂面に、発光素子を塞ぐ透光部材が支持されている。
当該装置においては、基板の壁を形成するために、セラミックス板を複数積層させる必要がある。このため、当該装置の厚さ方向の寸法を極力縮小させるには限界がある。さらに、当該装置の使用の際、発光素子から比較的多い熱が発生するため、当該装置においては放熱性の向上を図ることが求められる。
特開2012−195474号公報
本発明は上述の事情に鑑み、装置の小型化、および放熱性の向上を図ることが可能な半導体発光装置を提供することをその課題とする。
本発明によって提供される半導体発光装置は、厚さ方向において互いに反対側を向く主面および裏面と、前記主面から前記裏面に向けて凹む凹部と、を有するとともに、ケイ素を組成に含む基板と、前記凹部に配置された配線と、前記裏面に配置され、かつ前記配線に導通する端子と、前記凹部に収容され、かつ前記配線に導通する発光素子と、を備え、前記凹部は、前記厚さ方向において前記主面と同じ側を向く底面と、前記底面と前記主面とにつながる複数の第1内側面と、により規定され、前記基板は、前記底面から前記裏面に至って貫通するとともに、前記裏面と、少なくともいずれかが前記底面と、につながる複数の第2内側面により規定された連絡孔を有し、前記連絡孔に収容され、かつ前記複数の第2内側面に沿って配置されるとともに、前記配線および前記端子につながる連絡配線をさらに備え、前記複数の第1内側面の各々は、前記底面および前記主面の双方に対して傾斜した区間を含み、前記複数の第2内側面の各々は、前記裏面および前記底面の双方に対して傾斜した区間を含むことを特徴としている。
本発明の実施において好ましくは、前記複数の第1内側面の各々は、前記底面から前記主面にかけて前記発光素子から徐々に遠ざかるように傾斜した区間を含み、前記複数の第2内側面の各々は、前記複数の第1内側面の各々の傾斜した区間と同じ向きに傾斜した区間を含む。
本発明の実施において好ましくは、前記配線は、前記底面に配置された底部と、前記底部につながり、かつ前記複数の第1内側面の少なくともいずれかに配置された側部と、を有し、前記側部は、前記主面と、前記複数の第1内側面と、の境界から離れて位置する。
本発明の実施において好ましくは、前記基板は、半導体材料からなる本体部と、前記本体部を覆う絶縁層と、を含み、前記絶縁層は、前記主面と、前記底面と、前記複数の第1内側面と、前記複数の第2内側面の一部と、を有する第1絶縁層を含み、前記絶縁層は、前記主面、前記底面、前記複数の第1内側面、および前記複数の第2内側面を有する第1絶縁層を含み、前記配線および前記連絡配線は、前記第1絶縁層に接している。
本発明の実施において好ましくは、前記絶縁層は、前記裏面を有する第2絶縁層を含み、前記端子は、前記第2絶縁層に接している。
本発明の実施において好ましくは、前記絶縁層は、第3絶縁層を含み、前記第3絶縁層は、前記本体部と、前記第1絶縁層および前記第2絶縁層と、の間に介在している。
本発明の実施において好ましくは、前記配線は、互いに離れて位置する第1配線および第2配線を含み、前記発光素子は、前記第2配線に接合され、かつ前記第1配線に導通している。
本発明の実施において好ましくは、前記連絡孔は、前記厚さ方向に対して直交する第1方向において互いに離れて位置する第1連絡孔および第2連絡孔を含み、前記連絡配線は、互いに離れて位置する第1連絡配線および第2連絡配線を含み、前記第1連絡配線は、前記第1連絡孔に収容され、かつ前記第1配線につながり、前記第2連絡配線は、前記第2連絡孔に収容され、かつ前記第2配線につながっている。
本発明の実施において好ましくは、前記主面に支持された透光部材をさらに備え、前記透光部材は、前記発光素子を塞いでいる。
本発明の実施において好ましくは、前記基板は、前記底面から前記裏面に至って貫通するとともに、前記裏面と、少なくともいずれかが前記底面と、につながる複数の第3内側面により規定された通気孔を有し、前記複数の第3内側面の各々は、前記裏面および前記底面の双方に対して傾斜した区間を含み、当該傾斜した区間は、前記複数の第1内側面の各々の傾斜した区間と同じ向きに傾斜している。
本発明の実施において好ましくは、前記第1連絡孔および前記第2連絡孔は、前記第1方向に沿って延び、前記通気孔は、前記第1連絡孔と前記第2連絡孔との間に位置する。
本発明の実施において好ましくは、前記配線は、前記厚さ方向および前記第1方向に対して直交する第2方向において前記第1配線から離れて位置する第3配線を含み、前記連絡孔は、前記第2方向において前記第1連絡孔から離れて位置する第3連絡孔を含み、前記連絡配線は、前記第3連絡孔に収容され、かつ前記第3配線につながる第3連絡配線を含み、前記凹部に収容された受光素子をさらに備え、前記受光素子は、前記第3配線に導通している。
本発明の実施において好ましくは、前記凹部に収容され、かつ前記第1配線および前記第2配線に接合された保護素子をさらに備え、前記第1連絡孔は、前記第2方向に沿って延び、前記第2連絡孔は、前記第1方向に沿って延びている。
本発明の実施において好ましくは、前記通気孔は、前記第1連絡孔と前記第3連絡孔との間に位置する。
本発明の実施において好ましくは、前記第1連絡孔および前記第2連絡孔は、前記第2方向に沿って延び、前記厚さ方向に沿って視て、前記発光素子の一部が前記第2連絡孔に重なっている。
本発明の実施において好ましくは、前記発光素子は、VCSELである。
本発明の実施において好ましくは、前記配線、前記連絡配線および前記端子を覆う被覆層をさらに備え、前記被覆層は、ニッケルおよび金を組成に含む金属層からなる。
本発明にかかる半導体発光装置によれば、当該装置の小型化、および放熱性の向上を図ることが可能となる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面に基づき以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明の第1実施形態にかかる半導体発光装置の平面図であり、透光部材および被覆層を透過している。 図1に示す半導体発光装置の底面図である。 図1のIII−III線に沿う断面図である。 図1のIV−IV線に沿う断面図である。 図1のV−V線に沿う断面図である。 図1のVI−VI線に沿う断面図である。 図5の部分拡大図である。 図4の部分拡大図である。 図1に示す半導体発光装置の製造工程を説明する断面図である。 図1に示す半導体発光装置の製造工程を説明する断面図である。 図1に示す半導体発光装置の製造工程を説明する断面図である。 図1に示す半導体発光装置の製造工程を説明する断面図である。 図1に示す半導体発光装置の製造工程を説明する断面図である。 図1に示す半導体発光装置の製造工程を説明する断面図である。 図1に示す半導体発光装置の製造工程を説明する断面図である。 図1に示す半導体発光装置の製造工程を説明する断面図である。 図1に示す半導体発光装置の製造工程を説明する断面図である。 図1に示す半導体発光装置の製造工程を説明する断面図である。 図1に示す半導体発光装置の製造工程を説明する断面図である。 図1に示す半導体発光装置の製造工程を説明する断面図である。 図1に示す半導体発光装置の製造工程を説明する断面図である。 図1に示す半導体発光装置の製造工程を説明する断面図である。 図1に示す半導体発光装置の製造工程を説明する断面図である。 図1に示す半導体発光装置の製造工程を説明する断面図である。 図1に示す半導体発光装置の製造工程を説明する断面図である。 本発明の第2実施形態にかかる半導体発光装置の平面図であり、透光部材および被覆層を透過している。 図26に示す半導体発光装置の底面図である。 図26のXXVIII−XXVIII線に沿う断面図である。 図26のXXIX−XXIX線に沿う断面図である。 図26のXXX−XXX線に沿う断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる半導体発光装置の平面図であり、透光部材および被覆層を透過している。 図31に示す半導体発光装置の底面図である。
本発明を実施するための形態について、添付図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1〜図8に基づき、本発明の第1実施形態にかかる半導体発光装置A10について説明する。半導体発光装置A10は、基板10、複数の配線21、複数の端子22、複数の連絡配線23、被覆層24、発光素子31、複数のワイヤ40、および透光部材50を備える。これらの図が示す半導体発光装置A10は、様々な電子機器の配線基板に表面実装される。ここで、図1は、理解の便宜上、透光部材50および被覆層24を透過している。
半導体発光装置A10の説明においては、基板10の厚さ方向を「厚さ方向z」と呼ぶ。厚さ方向zに対して直交する方向を「第1方向x」と呼ぶ。厚さ方向zおよび第1方向xの双方に対して直交する方向を「第2方向y」と呼ぶ。図1に示すように、半導体発光装置A10は、厚さ方向zに沿って視て矩形状である。図1において、第1方向xは、半導体発光装置A10の横方向に相当する。同じく図1において、第2方向yは、半導体発光装置A10の縦方向に相当する。
基板10には、図1および図2に示すように、複数の配線21、複数の端子22、および複数の連絡配線23が配置されている。基板10は、ケイ素(Si)をその組成に含む。図3〜図6に示すように、基板10は、ケイ素を含む半導体材料からなる本体部101と、本体部101を覆う絶縁層102とを含む。絶縁層102は、窒化膜(Si34)など、ケイ素を組成に含む材料からなる。基板10は、主面10A、裏面10B、複数の外側面10C、凹部11、複数の連絡孔12、および通気孔13を有する。主面10Aおよび裏面10Bは、厚さ方向zにおいて互いに反対側を向く。主面10Aは、枠状をなしている。裏面10Bの周縁は、矩形状をなしている。複数の外側面10Cの各々は、主面10Aと裏面10Bとにつながっている。複数の外側面10Cの各々は、第1方向xおよび第2方向yのいずれかを向く。
図3〜図6に示すように、凹部11は、主面10Aから裏面10Bに向けて凹んでいる。発光素子31、および複数のワイヤ40は、凹部11に収容されている。凹部11は、複数の第1内側面11Aと、底面11Bとにより規定されている。底面11Bは、厚さ方向zにおいて主面10Aと同じ側を向く。底面11Bは、厚さ方向zに対して直交している。底面11Bの周縁は、矩形状をなしている。複数の第1内側面11Aの各々は、底面11Bと主面10Aとにつながっている。複数の第1内側面11Aの各々は、底面11Bおよび主面10Aの双方に対して傾斜した区間を含む。当該傾斜した区間は、底面11Bから主面10Aにかけて発光素子31から徐々に遠ざかるように傾斜している。複数の第1内側面11Aの当該傾斜した区間の各々の底面11Bに対する傾斜角は、いずれも同一である。
図4〜図6に示すように、複数の連絡孔12の各々は、底面11Bから裏面10Bに至って基板10を貫通している。図7に示すように、複数の連絡孔12の各々は、複数の第2内側面12Aにより規定されている。複数の第2内側面12Aの各々は、裏面10Bにつながっている。複数の第2内側面12Aの少なくともいずれかは、底面11Bにつながっている。複数の第2内側面12Aの各々は、裏面10Bおよび底面11Bの双方に対して傾斜した区間を含む。当該傾斜した区間は、複数の第1内側面11Aの各々の傾斜した区間と同じ向きに傾斜している。複数の第2内側面12Aの当該傾斜した区間の各々の裏面10Bに対する傾斜角は、いずれも同一である。図1および図2に示すように、半導体発光装置A10においては、複数の連絡孔12は、第1連絡孔121および第2連絡孔122を含む。第1連絡孔121および第2連絡孔122は、第1方向xにおいて互いに離れて位置する。第1連絡孔121および第2連絡孔122は、第1方向xに沿って延びている。
図4に示すように、通気孔13は、底面11Bから裏面10Bに至って基板10を貫通している。図8に示すように、通気孔13は、複数の第3内側面13Aにより規定されている。複数の第3内側面13Aの各々は、裏面10Bにつながっている。複数の第3内側面13Aの少なくともいずれかは、底面11Bにつながっている。複数の第3内側面13Aの各々は、裏面10Bおよび底面11Bの双方に対して傾斜した区間を含む。当該傾斜した区間は、複数の第1内側面11Aの各々の傾斜した区間と同じ向きに傾斜している。複数の第3内側面13Aの当該傾斜した区間の各々の裏面10Bに対する傾斜角は、いずれも同一である。図1、図2および図4に示すように、半導体発光装置A10においては、通気孔13は、第1連絡孔121と第2連絡孔122との間に位置する。
図3〜図6に示すように、絶縁層102は、第1絶縁層102A、第2絶縁層102Bおよび第3絶縁層102Cを含む。第1絶縁層102Aは、主面10Aと、底面11Bと、複数の第1内側面11Aと、複数の第2内側面12Aの一部と、複数の第3内側面13Aの一部とを有する。第2絶縁層102Bは、裏面10Bと、複数の第2内側面12Aの一部と、複数の第3内側面13Aの一部とを有する。第3絶縁層102Cは、本体部101と、第1絶縁層102Aおよび第2絶縁層102Bとの間に介在している。第3絶縁層102Cは、複数の第2内側面12Aの一部と、複数の第3内側面13Aの一部とを有する。
複数の配線21は、図1、および図3〜図6に示すように、基板10の凹部11に配置されている。複数の配線21は、複数の端子22、複数の連絡配線23、および複数のワイヤ40とともに、発光素子31と、半導体発光装置A10が実装される配線基板との導電経路を構成している。複数の配線21の各々は、基板10の第1絶縁層102Aに接している。複数の配線21の各々は、底部215および側部216を有する。底部215は、基板10の底面11Bに配置されている。側部216は、基板10の複数の第1内側面11Aの少なくともいずれかに配置されている。側部216は、底部215につながっている。側部216は、基板10の主面10Aと、複数の第1内側面11Aとの境界から離れて位置する。
図1に示すように、半導体発光装置A10においては、複数の配線21は、第1配線211および第2配線212を含む。第1配線211および第2配線212は、凹部11において互いに離れて位置する。厚さ方向zに沿って視て、第2配線212の面積は、第1配線211の面積よりも大である。
図7および図8に示すように、複数の配線21の各々は、下地層21Aおよび本体層21Bから構成されている。下地層21Aは、第1絶縁層102Aに接している。下地層21Aは、第1絶縁層102Aに接するバリア層と、当該バリア層の上に積層されたシード層から構成される。当該バリア層は、たとえばチタン(Ti)からなる。当該シード層は、たとえば銅(Cu)からなる。本体層21Bは、下地層21Aの上に積層されている。複数の配線21の各々において、本体層21Bが主たる導電経路となる。本体層21Bは、たとえば銅からなる。
複数の端子22は、図2、および図3〜図6に示すように、基板10の裏面10Bに配置されている。このため、複数の端子22の各々は、基板10の第2絶縁層102Bに接している。図2に示すように、半導体発光装置A10においては、複数の端子22は、第1端子221および第2端子222を含む。第1端子221および第2端子222は、裏面10Bにおいて互いに離れて位置する。厚さ方向zに沿って視て、第1端子221は、第1配線211に重なる領域を含む。厚さ方向zに沿って視て、第2端子222は、第2配線212に重なる領域を含む。図7に示すように、複数の端子22の各々は、基板10の複数の連絡孔12のいずれかに収容された部分を含む。
図7および図8に示すように、複数の端子22の各々は、下地層22Aおよび本体層22Bから構成されている。下地層22Aは、第2絶縁層102Bに接している。下地層22Aの構成は、複数の配線21の各々を構成する下地層21Aの構成と同一である。本体層22Bは、下地層22Aの上に積層されている。複数の端子22の各々において、本体層22Bが主たる導電経路となる。本体層22Bの構成は、複数の配線21の各々を構成する本体層21Bの構成と同一である。
複数の連絡配線23は、図4〜図6に示すように、基板10の複数の連絡孔12に対して個別に収容されている。図7に示すように、複数の連絡配線23の各々は、複数の連絡孔12のいずれかを規定する基板10の複数の第2内側面12Aに沿って配置されている。このため、複数の連絡配線23の各々は、基板10の第1絶縁層102Aに接している。複数の連絡配線23の各々は、その厚さ方向zの一端が複数の配線21のいずれかにつながり、かつその厚さ方向zの他端が複数の端子22のいずれかにつながっている。これにより、複数の端子22の各々は、複数の連絡配線23のいずれかを介して複数の配線21のいずれかに導通している。半導体発光装置A10においては、複数の連絡配線23は、第1連絡配線231および第2連絡配線232を含む。第1連絡配線231は、第1連絡孔121に収容され、かつ第1配線211および第1端子221につながっている。これにより、第1端子221は、第1配線211に導通している。第2連絡配線232は、第2連絡孔122に収容され、かつ第2配線212および第2端子222につながっている。これにより、第2端子222は、第2配線212に導通している。
図7に示すように、複数の連絡配線23の各々は、下地層23Aおよび本体層23Bから構成されている。下地層23Aは、第1絶縁層102Aに接している。下地層23Aの構成は、複数の配線21の各々を構成する下地層21Aの構成と同一である。本体層23Bは、下地層23Aの上に積層されている。複数の連絡配線23の各々において、本体層23Bが主たる導電経路となる。本体層23Bの構成は、複数の配線21の各々を構成する本体層21Bの構成と同一である。
被覆層24は、図3〜図6に示すように、複数の配線21、複数の端子22、および複数の連絡配線23を覆っている。被覆層24は、導電性を有する。被覆層24は、ニッケル(Ni)および金(Au)を組成に含む金属層からなる。半導体発光装置A10においては、被覆層24は、複数の配線21、複数の端子22、および複数の連絡配線23に接するニッケル層と、当該ニッケル層の上に積層されたパラジウム(Pd)層と、当該パラジウム層の上に積層された金層とからなる。ただし、被覆層24においては、当該パラジウム層を設けない構成でもよい。
発光素子31は、図3に示すように、被覆層24を介して第2配線212の底部215に接合されている。発光素子31は、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)である。発光素子31は、複数の第1電極311、および第2電極312を有する。複数の第1電極311は、発光素子31の上面に設けられている。複数の第1電極311は、発光素子31のアノードに相当する。第2電極312は、発光素子31の下面に設けられ、かつ第2配線212に対向している。第2電極312は、発光素子31のカソードに相当する。第2電極312は、接合層39をさらに介して第2配線212の底部215に接合されている。接合層39は、導電性を有する。接合層39は、たとえばSn(錫)−Ag(銀)合金を含む鉛フリーハンダからなる。これにより、第2電極312は、第2配線212に導通している。よって、第2端子222は、半導体発光装置A10のカソードに相当することとなる。
複数のワイヤ40は、図3に示すように、それらの一端が被覆層24を介して第1配線211の底部215に接合されている。あわせて、複数のワイヤ40は、それらの他端が発光素子31の複数の第1電極311に対して個別に接合されている。これにより、複数の第1電極311は、第1配線211に導通している。よって、第1端子221は、半導体発光装置A10のアノードに相当することとなる。複数のワイヤ40の各々は、たとえば金からなる。
透光部材50は、図3〜図6に示すように、基板10の主面10Aに支持されている。透光部材50は、接着剤により主面10Aに接合されている。透光部材50は、たとえば光学ガラスからなる。透光部材50は、発光素子31、および複数のワイヤ40を塞いでいる。これにより、基板10の凹部11は、中空となっている。
次に、図9〜図25に基づき、半導体発光装置A10の製造方法の一例について説明する。なお、図9〜図25の断面位置は、図3の断面位置と同一である。
最初に、図9に示すように、主面80Aおよび裏面80Bを有する基材80に第1絶縁層811を形成する。基材80は、シリコンウエハである。主面80Aおよび裏面80Bは、厚さ方向zにおいて互いに反対側を向く。基材80の結晶構造に基づく主面80Aおよび裏面80Bの面方位は、ともに(100)面である。第1絶縁層811は、主面80Aおよび裏面80Bに形成される。第1絶縁層811は、窒化膜である。主面80Aを覆う第1絶縁層811の領域には、厚さ方向zに貫通する第1開口811Aが設けられている。まず、熱CVD(Chemical Vapor Deposition)により、主面80Aおよび裏面80Bを覆う窒化膜を形成する。次いで、リソグラフィパターニングと、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)とにより、主面80Aを覆う当該窒化膜の領域の一部を除去する。これにより、第1開口811Aが形成される。以上により、第1絶縁層811が形成される。
次いで、図10に示すように、主面80Aから裏面80Bに向けて凹む第1凹部815Aを基材80に形成する。第1凹部815Aは、図9に示す第1絶縁層811の第1開口811Aから露出する主面80Aに対して、水酸化カリウム(KOH)水溶液を用いたウエットエッチングを行うことにより形成される。当該エッチングは、異方性である。これにより、基材80には、主面80Aと同じ側を向く底面80Cと、底面80Cと主面80Aとにつながる複数の第1内側面80Dとが現れる。第1凹部815Aは、底面80C、および複数の第1内側面80Dにより規定される。第1凹部815Aの一部が、基板10の凹部11となる。
次いで、図11に示すように、基材80の裏面80Bを覆う第1絶縁層811の領域を覆う第2絶縁層812を形成する。第2絶縁層812は、窒化膜である。第2絶縁層812は、プラズマCVDにより形成される。
次いで、図12に示すように、基材80の主面80Aを覆う第1絶縁層811の領域と、基材80の底面80C、および複数の第1内側面80Dとを覆う第3絶縁層813を形成する。第3絶縁層813は、窒化膜である。底面80Cを覆う第3絶縁層813の領域には、厚さ方向zに貫通する複数の第2開口813A、および第3開口813Bが設けられている。まず、プラズマCVDにより、主面80Aに形成された第1絶縁層811の領域と、底面80C、および複数の第1内側面80Dとを覆う窒化膜を形成する。次いで、リソグラフィパターニングと、反応性イオンエッチングとにより、底面80Cを覆う当該窒化膜の領域の一部を除去する。これにより、複数の第2開口813A、および第3開口813Bが形成される。以上により、第3絶縁層813が形成される。
次いで、図13に示すように、底面80Cから裏面80Bに向けて凹む複数の第2凹部815B、および第3凹部815Cを基材80に形成する。複数の第2凹部815Bは、図12に示す第3絶縁層813の複数の第2開口813Aから露出する底面80Cに対して、水酸化カリウム水溶液を用いたウエットエッチングを行うことにより形成される。第3凹部815Cは、図12に示す第3絶縁層813の第3開口813Bから露出する底面80Cに対して、水酸化カリウム水溶液を用いたウエットエッチングを行うことにより形成される。当該エッチングは、異方性である。これにより、基材80には、底面80Cにつながる複数の第2内側面80E、および複数の第3内側面80Fが現れる。複数の第2凹部815Bの各々は、複数の第2内側面80Eにより規定される。複数の第2凹部815Bの各々の一部が、基板10の複数の連絡孔12の各々の一部となる。第3凹部815Cは、複数の第3内側面80Fにより規定される。第3凹部815Cの一部が、基板10の通気孔13の一部となる。複数の第2凹部815B、および第3凹部815Cは、いずれも基材80を厚さ方向zに貫通している。本工程において、裏面80Bを覆う第1絶縁層811の領域は、複数の第2凹部815B、および第3凹部815Cを形成する際のエッチングストッパとして機能する。最後に、第3絶縁層813を反応性イオンエッチングにより除去する。以上により、複数の第2凹部815B、および第3凹部815Cが形成される。
次いで、図14に示すように、基材80の主面80Aを覆う第1絶縁層811の領域と、基材80の底面80C、複数の第1内側面80D、複数の第2内側面80E、および複数の第3内側面80Fとを覆う第4絶縁層814を形成する。第4絶縁層814は、窒化膜である。第4絶縁層814は、プラズマCVDにより形成される。
次いで、図15に示すように、第4絶縁層814を覆う第1下地層821Aを形成する。第1下地層821Aは、スパッタリング法により金属薄膜を成膜することで形成される。第1下地層821Aの形成にあたっては、チタンからなるバリア層を第4絶縁層814に成膜した後、当該バリア層の上に銅からなるシード層を成膜する。
次いで、図16に示すように、第1下地層821Aの上に複数の第1本体層821Bを形成する。複数の第1本体層821Bは、銅からなる。複数の第1本体層821Bは、第1下地層821Aに対するリソグラフィパターニングを経た後、第1下地層821Aを導電経路とした電解めっきにより形成される。
次いで、図17に示すように、基材80の裏面80Bを覆う第1絶縁層811の領域と、第2絶縁層812と、基材80の底面80Cを覆う第4絶縁層814の領域とを厚さ方向zに貫通する複数の第1貫通孔816A、および第2貫通孔816Bを形成する。厚さ方向zに沿って視て、複数の第1貫通孔816Aは、複数の第2凹部815Bに対して個別に重なっている。複数の第1貫通孔816Aの各々の一部が、基板10の複数の連絡孔12の各々の一部となる。厚さ方向zに沿って視て、第2貫通孔816Bは、第3凹部815Cに重なっている。第2貫通孔816Bの一部が、基板10の通気孔13の一部となる。複数の第1貫通孔816A、および第2貫通孔816Bは、リソグラフィパターニングと、反応性イオンエッチングとにより形成される。本工程において、第1下地層821Aは、複数の第1貫通孔816A、および第2貫通孔816Bを形成する際のエッチングストッパとして機能する。
次いで、図18に示すように、第2絶縁層812と、複数の第1貫通孔816A、および第2貫通孔816Bから露出する第1下地層821Aの領域とを覆う第2下地層822Aを形成する。第2下地層822Aは、スパッタリング法により金属薄膜を成膜することで形成される。第2下地層822Aの形成にあたっては、まず、第2絶縁層812と、複数の第1貫通孔816A、および第2貫通孔816Bから露出する第1下地層821Aの領域とにチタンからなるバリア層を成膜する。次いで、当該バリア層の上に銅からなるシード層を成膜する。以上により、第2下地層822Aが形成される。
次いで、図19に示すように、第2下地層822Aの上に複数の第2本体層822Bを形成する。複数の第2本体層822Bは、銅からなる。複数の第2本体層822Bは、第2下地層822Aに対するリソグラフィパターニングを経た後、第2下地層822Aを導電経路とした電解めっきにより形成される。これにより、複数の第1貫通孔816Aの各々は、第2下地層822Aと、複数の第2本体層822Bのいずれかとにより埋め尽くされた状態となる。
次いで、図20に示すように、第1下地層821Aのうち複数の第1本体層821Bが積層されていない部分と、第2下地層822Aのうち複数の第2下地層822Aが積層されていない部分とを除去する。第1下地層821Aの当該部分と、第2下地層822Aの当該部分とは、硫酸(H2SO4)および過酸化水素(H22)の混合溶液を用いたウエットエッチングにより除去される。本工程を経ることにより、第1凹部815Aが基板10の凹部11となる。第4絶縁層814を覆う第1下地層821Aの残存部と、当該残存部に積層された第1本体層821Bとが、複数の配線21、および複数の連絡配線23となる。第1下地層821Aの残存部の一部、および第2絶縁層812を覆う第2下地層822Aの残存部と、当該残存部に積層された第2本体層822Bとが、複数の端子22となる。さらに、第3凹部815Cと第2貫通孔816Bとの連通部が、基板10の通気孔13となる。
次いで、図21に示すように、複数の配線21、複数の端子22、および複数の連絡配線23を覆う被覆層24を形成する。被覆層24は、複数の配線21、複数の端子22、および複数の連絡配線23を覆う金属層を無電解めっきにより析出させることによって形成される。被覆層24の形成にあたっては、複数の配線21、複数の端子22、および複数の連絡配線23に対して、ニッケル層、パラジウム層、金層の順に析出させる。
次いで、図22に示すように、発光素子31の第2電極312を複数の配線21(第2配線212)に接合させる。発光素子31の接合は、接合層39を用いたダイボンディングにより行われる。
次いで、図23に示すように、複数の配線21(第1配線211)と、発光素子31の複数の第1電極311とに複数のワイヤ40を接合する。複数のワイヤ40の接合は、ワイヤボンディングにより行われる。
次いで、図24に示すように、厚さ方向zに沿って視て基材80の主面80Aに重なる第4絶縁層814の領域に透光部材83を接合する。透光部材83は、光学ガラスである。透光部材83は、接着剤により当該領域に接合される。これにより、発光素子31、および複数のワイヤ40は、透光部材83により塞がれる。
最後に、複数の端子22を覆う被覆層24の表面にテープを貼り付けた後、基材80、第1絶縁層811、第2絶縁層812、第4絶縁層814および透光部材83を複数の個片に分割する。分割にあたっては、ダイシングブレードが用いられる。本工程を経ることにより、複数の個片となった基材80、第1絶縁層811、第2絶縁層812および第4絶縁層814を含む一つの個片が、基板10となる。これらのうち、一つの個片となった基材80が、基板10の本体部101となる。あわせて、一つの個片となった第1絶縁層811、第2絶縁層812および第4絶縁層814が、基板10の絶縁層102となる。さらに、複数の個片となった透光部材83の一つの個片が、透光部材50となる。以上の工程を経ることにより、半導体発光装置A10が形成される。
次に、半導体発光装置A10の作用効果について説明する。
半導体発光装置A10においては、発光素子31は、基板10の凹部11に収容されている。凹部11は、底面11Bと、底面11Bにつながる複数の第1内側面11Aにより規定される。基板10は、ケイ素を組成に含む。複数の第1内側面11Aの各々は、底面11Bと、基板10の主面10Aの双方に対して傾斜した区間を含む。このような凹部11の構成は、図10に示す半導体発光装置A10の製造工程において、異方性エッチングにより形成される第1凹部815Aの一部が凹部11をなすことによって得られる。このため、凹部11の深さ、および基板10の厚さを極力小とすることができる。したがって、半導体発光装置A10の小型化を図ることができる。
基板10の組成がケイ素を含むため、基板10の熱伝導率が比較的大となる。基板10は、裏面10Bにつながる複数の第2内側面12Aにより規定された連絡孔12を有する。半導体発光装置A10は、連絡孔12に収容され、かつ配線21および端子22につながる連絡配線23をさらに備える。連絡配線23は、複数の第2内側面12Aに沿って配置されている。複数の第2内側面12Aの各々は、裏面10Bおよび底面11Bの双方に対して傾斜した区間を含む。これにより、基板10に対する連絡配線23の接触面積がより大となるため、半導体発光装置A10の使用の際、発光素子31から発生した熱が配線21および連絡配線23を介してより速やかに基板10に伝導される。したがって、半導体発光装置A10の放熱性の向上を図ることができる。以上より、半導体発光装置A10によれば、当該装置の小型化、および放熱性の向上を図ることが可能となる。
複数の第1内側面11Aの各々は、底面11Bから主面10Aにかけて発光素子31から徐々に遠ざかるように傾斜した区間を含む。複数の第2内側面12Aの各々は、複数の第1内側面11Aの各々の傾斜した区間と同じ向きに傾斜した区間を含む。これにより、厚さ方向zに対する連絡配線23の横断面積が、配線21から端子22にかけて徐々に小となるため、配線21と連絡配線23との境界付近における熱集中を緩和することができる。
配線21は、底面11Bに配置された側部216と、底部215につながり、かつ複数の第1内側面11Aの少なくともいずれかに配置された側部216とを有する。これにより、配線21の断面積が増加するため、発光素子31により大きな電流を流すことに適したものとなる。さらに、基板10(第1絶縁層102A)に対する配線21の接触面積が増加するため、半導体発光装置A10の放熱性を、より効果的に向上させることができる。
基板10は、半導体材料からなる本体部101と、本体部101を覆う絶縁層102とを含む。絶縁層102は、配線21および連絡配線23が接する第1絶縁層102Aと、端子22が接する第2絶縁層102Bとを含む。これにより、基板10と、配線21、端子22および連絡配線23との電気絶縁が確保されたものとなる。さらに、絶縁層102は、本体部101と、第1絶縁層102Aおよび第2絶縁層102Bとの間に介在する第3絶縁層102Cを含む。これにより、絶縁層102の機械的強度を増加させることができる。あわせて、半導体発光装置A10の絶縁耐圧の向上を図ることができる。
半導体発光装置A10は、主面10Aに支持された透光部材50をさらに備える。透光部材50は、発光素子31を塞いでいる。これにより、外部環境から発光素子31を保護することができる。さらに、基板10は、裏面10Bにつながる複数の第3内側面13Aにより規定された通気孔13を有する。これにより、半導体発光装置A10の使用の際、凹部11に収容され、かつ発光素子31により加熱された空気の圧力が過度に上昇することを防止できる。
半導体発光装置A10は、配線21、端子22および連絡配線23を覆う被覆層24をさらに備える。被覆層24は、ニッケルおよび金を組成に含む金属層からなる。これにより、配線21、端子22および連絡配線23を、発光素子31の発熱などに起因した熱衝撃から保護することができる。さらに、半導体発光装置A10を配線基板に実装する際、端子22に付着するハンダの濡れ性がより良好となるため、当該配線基板に対する端子22の接合強度を増加させることができる。
半導体発光装置A10においては、連絡孔12は、第1連絡孔121および第2連絡孔122を含む。第1連絡孔121および第2連絡孔122は、第1方向xに沿って延びている。さらに、連絡配線23は、第1連絡孔121に収容された第1連絡配線231と、第2連絡孔122に収容された第2連絡配線232とを含む。これにより、第1連絡配線231および第2連絡配線232の各々の厚さ方向zに対する横断面積が増加するため、発光素子31により大きな電流を流すことに適したものとなる。
〔第2実施形態〕
図26〜図30に基づき、本発明の第2実施形態にかかる半導体発光装置A20について説明する。これらの図において、先述した半導体発光装置A10と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。ここで、図26は、理解の便宜上、透光部材50および被覆層24を透過している。図26において、XXVIII−XXVIII線を一点鎖線で示している。
半導体発光装置A20においては、基板10の複数の連絡孔12、および通気孔13と、複数の配線21と、複数の端子22と、複数の連絡配線23との構成が、先述した半導体発光装置A10におけるこれらの構成と異なる。あわせて、半導体発光装置A20は、半導体発光装置A10に対して受光素子32および保護素子33をさらに備える。
図26および図27に示すように、半導体発光装置A20においては、基板10の複数の連絡孔12は、第1連絡孔121および第2連絡孔122に加えて、第3連絡孔123および第4連絡孔124をさらに含む。第3連絡孔123は、第2方向yにおいて第1連絡孔121から離れて位置する。第4連絡孔124は、第1方向xにおいて第3連絡孔123から離れて位置する。第1連絡孔121、第3連絡孔123および第4連絡孔124の各々は、第2方向yに沿って延びている。第2連絡孔122は、第1方向xに沿って延びている。
図26、図27および図30に示すように、半導体発光装置A20においては、基板10の通気孔13は、第1連絡孔121と第3連絡孔123との間に位置する。
図26に示すように、半導体発光装置A20においては、配線21は、第1配線211および第2配線212に加えて、第3配線213および第4配線214をさらに含む。第3配線213は、第2方向yにおいて第1配線211から離れて位置する。第4配線214は、第2方向yにおいて第2配線212から離れて位置し、かつ第1方向xにおいて第3配線213から離れて位置する。
図27に示すように、半導体発光装置A20においては、複数の端子22は、第1端子221および第2端子222に加えて、第3端子223および第4端子224をさらに含む。第3端子223は、第2方向yにおいて第1端子221から離れて位置する。第4端子224は、第2方向yにおいて第2端子222から離れて位置し、かつ第1方向xにおいて第3端子223から離れて位置する。厚さ方向zに沿って視て、第3端子223は、第3配線213に重なる領域を含む。厚さ方向zに沿って視て、第4端子224は、第4配線214に重なる領域を含む。
図28に示すように、半導体発光装置A20においては、複数の連絡配線23は、第1連絡配線231および第2連絡配線232に加えて、第3連絡配線233および第4連絡配線234をさらに含む。第3連絡配線233は、第3連絡孔123に収容され、かつ第3配線213および第3端子223につながっている。これにより、第3端子223は、第3配線213に導通している。第4連絡配線234は、第4連絡孔124に収容され、かつ第4配線214および第4端子224につながっている。これにより、第4端子224は、第4配線214に導通している。
受光素子32は、図29に示すように、被覆層24を介して第4配線214の底部215に接合されている。受光素子32は、基板10の凹部11に収容されている。受光素子32は、フォトダイオードである。半導体発光装置A20の使用の際、受光素子32は、発光素子31から発した光を受光し、かつ受光した当該光を電気信号に変換する。受光素子32は、第1電極321および第2電極322を有する。第1電極321は、受光素子32の上面に設けられている。第1電極321には、ワイヤ40の一端が接合されている。当該ワイヤ40の他端は、被覆層24を介して第3配線213の底部215に接合されている。これにより、第1電極321は、第3配線213に導通している。第2電極322は、受光素子32の下面に設けられ、かつ第4配線214に対向している。第2電極322は、接合層39をさらに介して第4配線214の底部215に接合されている。これにより、第2電極322は、第4配線214に導通している。したがって、受光素子32への電力供給の対象となる複数の端子22は、第3端子223および第4端子224である。
保護素子33は、図28に示すように、被覆層24を介して、第1配線211の底部215と、第2配線212の底部215と接合されている。保護素子33は、基板10の凹部11に収容されている。保護素子33は、TSVダイオードを含むツェナーダイオードである。保護素子33は、第1電極331および第2電極332を有する。第1電極331および第2電極332は、互いに離れて位置する。第1電極331は、接合層39をさらに介して第1配線211の125に接合されている。これにより第1電極331は、第1配線211に導通している。第2電極332は、接合層39をさらに介して第2配線212の底部215に接合されている。これにより、第2電極332は、第2配線212に導通している。半導体発光装置A20においては、発光素子31および保護素子33は、第1配線211に対して互いに並列接続されている。
次に、半導体発光装置A20の作用効果について説明する。
半導体発光装置A20においては、発光素子31は、基板10の凹部11に収容されている。凹部11は、底面11Bと、底面11Bにつながる複数の第1内側面11Aにより規定される。基板10は、ケイ素を組成に含む。複数の第1内側面11Aの各々は、底面11Bと、基板10の主面10Aの双方に対して傾斜した区間を含む。基板10は、裏面10Bにつながる複数の第2内側面12Aにより規定された連絡孔12を有する。半導体発光装置A20は、連絡孔12に収容され、かつ配線21および端子22につながる連絡配線23をさらに備える。連絡配線23は、複数の第2内側面12Aに沿って配置されている。複数の第2内側面12Aの各々は、裏面10Bおよび底面11Bの双方に対して傾斜した区間を含む。したがって、半導体発光装置A20によっても、当該装置の小型化、および放熱性の向上を図ることが可能となる。
半導体発光装置A20は、凹部11に収容され、かつ第3配線213に導通する受光素子32をさらに備える。これにより、半導体発光装置A20の使用の際、発光素子31から発した光をモニタリングすることができる。
半導体発光装置A20は、凹部11に収容され、かつ第1配線211および第2配線212に接合された保護素子33をさらに備える。これにより、半導体発光装置A20の使用の際、静電気などの影響により発光素子31に逆バイアス電圧が印加された場合であっても、発光素子31を保護することができる。
半導体発光装置A20においては、第1連絡孔121は、第2方向yに延びている。第2連絡孔122は、第1方向xに延びている。これにより、第1連絡配線231および第2連絡配線232の各々の厚さ方向zに対する横断面積が増加するため、発光素子31により大きな電流を流すことに適したものとなる。
〔第3実施形態〕
図31および図32に基づき、本発明の第3実施形態にかかる半導体発光装置A30について説明する。これらの図において、先述した半導体発光装置A10と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。ここで、図31は、理解の便宜上、透光部材50および被覆層24を透過している。
半導体発光装置A30においては、基板10の複数の連絡孔12、および通気孔13と、発光素子31との構成が、先述した半導体発光装置A20におけるこれらの構成と異なる。さらに、半導体発光装置A30は、半導体発光装置A20に対して保護素子33を備えない。
図31および図32に示すように、半導体発光装置A30においては、基板10の複数の連絡孔12は、半導体発光装置A20と同じく第1連絡孔121、第2連絡孔122、第3連絡孔123および第4連絡孔124を含む。第1連絡孔121、第2連絡孔122、および第3連絡孔123の各々は、第2方向yに沿って延びている。第4連絡孔124は、第1方向xに沿って延びている。
図31および図32に示すように、半導体発光装置A30においては、基板10の通気孔13は、第2連絡孔122と第4連絡孔124との間に位置する。
図31に示すように、厚さ方向zに沿って視て、発光素子31の一部が第2連絡孔122に重なっている。
次に、半導体発光装置A30の作用効果について説明する。
半導体発光装置A30においては、発光素子31は、基板10の凹部11に収容されている。凹部11は、底面11Bと、底面11Bにつながる複数の第1内側面11Aにより規定される。基板10は、ケイ素を組成に含む。複数の第1内側面11Aの各々は、底面11Bと、基板10の主面10Aの双方に対して傾斜した区間を含む。基板10は、裏面10Bにつながる複数の第2内側面12Aにより規定された連絡孔12を有する。半導体発光装置A20は、連絡孔12に収容され、かつ配線21および端子22につながる連絡配線23をさらに備える。連絡配線23は、複数の第2内側面12Aに沿って配置されている。複数の第2内側面12Aの各々は、裏面10Bおよび底面11Bの双方に対して傾斜した区間を含む。したがって、半導体発光装置A30によっても、当該装置の小型化、および放熱性の向上を図ることが可能となる。
半導体発光装置A30においては、厚さ方向zに沿って視て、発光素子31の一部が第2連絡孔122に重なっている。これにより、厚さ方向zに沿って視た場合の半導体発光装置A20の寸法の縮小を図ることができる。
半導体発光装置A30においては、第1連絡孔121および第2連絡孔122は、第2方向yに延びている。これにより、第1連絡配線231および第2連絡配線232の各々の厚さ方向zに対する横断面積が増加するため、発光素子31により大きな電流を流すことに適したものとなる。
本発明は、先述した実施形態に限定されるものではない。本発明の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
A10,A20,A30:半導体発光装置
10:基板
10A:主面
10B:裏面
10C:外側面
101:本体部
102:絶縁層
102A:第1絶縁層
102B:第2絶縁層
102C:第3絶縁層
11:凹部
11A:第1内側面
11B:底面
12:連絡孔
12A:第2内側面
121:第1連絡孔
122:第2連絡孔
123:第3連絡孔
124:第4連絡孔
13:通気孔
13A:第3内側面
21:配線
21A:下地層
21B:本体層
211:第1配線
212:第2配線
213:第3配線
214:第4配線
215:底部
216:側部
22:端子
22A:下地層
22B:本体層
221:第1端子
222:第2端子
223:第3端子
224:第4端子
23:連絡配線
23A:下地層
23B:本体層
231:第1連絡配線
232:第2連絡配線
233:第3連絡配線
234:第4連絡配線
24:被覆層
31:発光素子
311:第1電極
312:第2電極
32:受光素子
321:第1電極
322:第2電極
33:保護素子
331:第1電極
332:第2電極
39:接合層
40:ワイヤ
50:透光部材
80:基材
80A:主面
80B:裏面
80C:底面
80D:第1内側面
80E:第2内側面
80F:第3内側面
811:第1絶縁層
811A:第1開口
812:第2絶縁層
813:第3絶縁層
813A:第2開口
813B:第3開口
814:第4絶縁層
815A:第1凹部
815B:第2凹部
815C:第3凹部
816A:第1貫通孔
816B:第2貫通孔
821A:第1下地層
821B:第1本体層
822A:第2下地層
822B:第2本体層
83:透光部材
84:テープ
z:厚さ方向
x:第1方向
y:第2方向

Claims (17)

  1. 厚さ方向において互いに反対側を向く主面および裏面と、前記主面から前記裏面に向けて凹む凹部と、を有するとともに、ケイ素を組成に含む基板と、
    前記凹部に配置された配線と、
    前記裏面に配置され、かつ前記配線に導通する端子と、
    前記凹部に収容され、かつ前記配線に導通する発光素子と、を備え、
    前記凹部は、前記厚さ方向において前記主面と同じ側を向く底面と、前記底面と前記主面とにつながる複数の第1内側面と、により規定され、
    前記基板は、前記底面から前記裏面に至って貫通するとともに、前記裏面と、少なくともいずれかが前記底面と、につながる複数の第2内側面により規定された連絡孔を有し、
    前記連絡孔に収容され、かつ前記複数の第2内側面に沿って配置されるとともに、前記配線および前記端子につながる連絡配線をさらに備え、
    前記複数の第1内側面の各々は、前記底面および前記主面の双方に対して傾斜した区間を含み、
    前記複数の第2内側面の各々は、前記裏面および前記底面の双方に対して傾斜した区間を含むことを特徴とする、半導体発光装置。
  2. 前記複数の第1内側面の各々は、前記底面から前記主面にかけて前記発光素子から徐々に遠ざかるように傾斜した区間を含み、
    前記複数の第2内側面の各々は、前記複数の第1内側面の各々の傾斜した区間と同じ向きに傾斜した区間を含む、請求項1に記載の半導体発光装置。
  3. 前記配線は、前記底面に配置された底部と、前記底部につながり、かつ前記複数の第1内側面の少なくともいずれかに配置された側部と、を有し、
    前記側部は、前記主面と、前記複数の第1内側面と、の境界から離れて位置する、請求項2に記載の半導体発光装置。
  4. 前記基板は、半導体材料からなる本体部と、前記本体部を覆う絶縁層と、を含み、
    前記絶縁層は、前記主面と、前記底面と、前記複数の第1内側面と、前記複数の第2内側面の一部と、を有する第1絶縁層を含み、
    前記配線および前記連絡配線は、前記第1絶縁層に接している、請求項2または3に記載の半導体発光装置。
  5. 前記絶縁層は、前記裏面を有する第2絶縁層を含み、
    前記端子は、前記第2絶縁層に接している、請求項4に記載の半導体発光装置。
  6. 前記絶縁層は、第3絶縁層を含み、
    前記第3絶縁層は、前記本体部と、前記第1絶縁層および前記第2絶縁層と、の間に介在している、請求項5に記載の半導体発光装置。
  7. 前記配線は、互いに離れて位置する第1配線および第2配線を含み、
    前記発光素子は、前記第2配線に接合され、かつ前記第1配線に導通している、請求項5または6に記載の半導体発光装置。
  8. 前記連絡孔は、前記厚さ方向に対して直交する第1方向において互いに離れて位置する第1連絡孔および第2連絡孔を含み、
    前記連絡配線は、互いに離れて位置する第1連絡配線および第2連絡配線を含み、
    前記第1連絡配線は、前記第1連絡孔に収容され、かつ前記第1配線につながり、
    前記第2連絡配線は、前記第2連絡孔に収容され、かつ前記第2配線につながっている、請求項7に記載の半導体発光装置。
  9. 前記主面に支持された透光部材をさらに備え、
    前記透光部材は、前記発光素子を塞いでいる、請求項8に記載の半導体発光装置。
  10. 前記基板は、前記底面から前記裏面に至って貫通するとともに、前記裏面と、少なくともいずれかが前記底面と、につながる複数の第3内側面により規定された通気孔を有し、
    前記複数の第3内側面の各々は、前記裏面および前記底面の双方に対して傾斜した区間を含み、
    当該傾斜した区間は、前記複数の第1内側面の各々の傾斜した区間と同じ向きに傾斜している、請求項9に記載の半導体発光装置。
  11. 前記第1連絡孔および前記第2連絡孔は、前記第1方向に沿って延び、
    前記通気孔は、前記第1連絡孔と前記第2連絡孔との間に位置する、請求項10に記載の半導体発光装置。
  12. 前記配線は、前記厚さ方向および前記第1方向に対して直交する第2方向において前記第1配線から離れて位置する第3配線を含み、
    前記連絡孔は、前記第2方向において前記第1連絡孔から離れて位置する第3連絡孔を含み、
    前記連絡配線は、前記第3連絡孔に収容され、かつ前記第3配線につながる第3連絡配線を含み、
    前記凹部に収容された受光素子をさらに備え、
    前記受光素子は、前記第3配線に導通している、請求項10に記載の半導体発光装置。
  13. 前記凹部に収容され、かつ前記第1配線および前記第2配線に接合された保護素子をさらに備え、
    前記第1連絡孔は、前記第2方向に沿って延び、
    前記第2連絡孔は、前記第1方向に沿って延びている、請求項12に記載の半導体発光装置。
  14. 前記通気孔は、前記第1連絡孔と前記第3連絡孔との間に位置する、請求項13に記載の半導体発光装置。
  15. 前記第1連絡孔および前記第2連絡孔は、前記第2方向に沿って延び、
    前記厚さ方向に沿って視て、前記発光素子の一部が前記第2連絡孔に重なっている、請求項12に記載の半導体発光装置。
  16. 前記発光素子は、VCSELである、請求項9ないし15のいずれかに記載の半導体発光装置。
  17. 前記配線、前記連絡配線および前記端子を覆う被覆層をさらに備え、
    前記被覆層は、ニッケルおよび金を組成に含む金属層からなる、請求項1ないし16のいずれかに記載の半導体発光装置。
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