JP2021125646A - ウエーハの中心検出方法及びウエーハの中心検出装置 - Google Patents

ウエーハの中心検出方法及びウエーハの中心検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ウエーハの中心の検出の精度を高めることができるウエーハの中心検出方法及び装置を提供すること。【解決手段】ウエーハの中心検出方法は、ウエーハ保持ステップと、ウエーハ100の外縁110が撮像されるように撮像ユニット20と保持テーブル10とを位置付ける位置付けステップと、その後、保持テーブル10を任意の角度の範囲で回転させながら、撮像ユニット20によって外縁110を撮像し、回転角度に関連付けて複数の画像を記録する撮像ステップと、これらの各画像における外縁110の位置を検出する外縁検出ステップと、各画像における外縁110の位置と、画像撮像時の保持テーブル10の回転角度と、からウエーハ100の外縁110の座標を取得する座標取得ステップと、これらの外縁110の座標から近似円を計算し、ウエーハ100の中心座標を取得する中心座標算出ステップと、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、ウエーハの中心検出方法及びウエーハの中心検出装置に関する。
ウエーハの外縁を面取りするエッジトリミングや、ウエーハの外縁から所定距離内側から加工を開始する内内カットなどの加工において、ウエーハを保持する保持テーブルとウエーハとの中心位置があっていないと、エッジトリミングにおいて面取りする幅が均等にならなかったり、内内カットにおいて加工開始位置がずれたりする等の問題が発生する。このため、これらの加工前に、ウエーハの外縁を3箇所以上撮像及び検出して中心を検出するという方法が知られている(特許文献1参照)。
特開2011−249572号公報
特許文献1に記載の方法では、ウエーハの外縁を3箇所以上検出する際に、保持テーブルを回転させて、保持テーブルの回転停止を待ってからウエーハの外縁を撮像して検出するという処理を繰り返していた。このため、ウエーハの外縁近傍の汚れや欠け(ノッチ含む)等による外縁の誤検出が発生する可能性があるという問題があった。また、ウエーハの中心の検出の信頼性を上げるためにウエーハの外縁の測定点数を増やすと生産性(例えば、UPH(Unit Per Hour))が落ちるという問題があった。また、保持テーブルとウエーハの中心位置のずれが大きければ大きいほど、保持テーブルを回転させた時のウエーハの外縁の撮像位置のずれも大きくなり、撮像部の視野から外れるとウエーハの外縁を探すためのサーチ動作が発生し、生産性(UPH)がさらに落ちるという問題があった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ウエーハの中心の検出にかかる時間を低減し、その検出の精度を高めることができるウエーハの中心検出方法及びウエーハの中心検出装置を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のウエーハの中心検出方法は、ウエーハの中心検出方法であって、ウエーハを保持テーブルに載せるウエーハ保持ステップと、ウエーハの外縁が撮像されるように撮像ユニットと該保持テーブルとを位置付ける位置付けステップと、該位置付けステップの後に、該保持テーブルを任意の角度の範囲で回転させながら、該撮像ユニットによって該外縁を撮像し、回転角度に関連付けて複数の画像を記録する撮像ステップと、該撮像ステップに撮像された各画像における外縁の位置を検出する外縁検出ステップと、各画像における外縁の位置と、画像撮像時の該保持テーブルの回転角度と、からウエーハの外縁の座標を取得する座標取得ステップと、該座標取得ステップで取得された少なくとも3点以上の該外縁の座標から近似円を計算し、ウエーハの中心座標を取得する中心座標算出ステップと、を含むことを特徴とする。
該中心座標算出ステップにおいて、該近似円からしきい値以上外れる座標を誤認識と判断して除外後、再度近似円を計算し中心を算出してもよい。
該中心座標算出ステップおいて、ウエーハの外径をさらに求めてもよい。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のウエーハの中心検出装置は、ウエーハの中心検出装置であって、ウエーハを保持する回転可能な保持テーブルと、該保持テーブルを任意の角度の範囲で回転させながら、回転角度に関連付けてウエーハの外縁の複数の画像を撮像する撮像ユニットと、画像処理により各画像における外縁の位置を検出する外縁検出ユニットと、各画像における外縁の位置と、画像取得時の該保持テーブルの回転角度と、からウエーハの外縁の座標を算出する座標算出ユニットと、少なくとも3点以上の該外縁の該座標を通る近似円を計算し、ウエーハの中心座標を算出する中心座標算出ユニットと、を備えることを特徴とする。
該中心座標算出ユニットは、該近似円からしきい値以上外れる座標を誤認識と判断して除外後、再度近似円を計算し中心を算出してもよい。
該中心座標算出ユニットは、ウエーハの外径をさらに求めてもよい。
本願発明は、ウエーハの中心の検出にかかる時間を低減し、その検出の精度を高めることができる。
図1は、実施形態1に係るウエーハの中心検出装置の構成例を示す斜視図である。 図2は、実施形態1に係るウエーハの中心検出方法を示すフローチャートである。 図3は、図2の撮像ステップにおいて1枚の画像を撮像する処理を説明する図である。 図4は、図2の撮像ステップにおいて1枚の画像を撮像する処理を説明する図である。 図5は、図2の撮像ステップにおいて外縁の複数の画像を撮像する処理を説明する図である。 図6は、図2の撮像ステップにおいて取得する外縁の複数の画像を説明する図である。 図7は、図2の外縁検出ステップの処理を説明する図である。 図8は、図2の座標取得ステップの処理を説明する図である。 図9は、図2の中心座標算出ステップの処理を説明する図である。 図10は、実施形態2の第1例に係る加工装置の構成例を示す斜視図である。 図11は、実施形態2の第2例に係る加工装置の構成例を示す斜視図である。 図12は、実施形態2の第3例に係る加工装置の構成例を示す斜視図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係るウエーハの中心検出装置1及びウエーハの中心検出方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係るウエーハの中心検出装置1の構成例を示す斜視図である。ウエーハの中心検出装置1は、図1に示すように、保持テーブル10と、撮像ユニット20と、画像解析ユニット30と、を備える。
ウエーハの中心検出装置1が中心を検出するウエーハ100は、例えば、シリコン、サファイア、ガリウムヒ素などを母材とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハなどである。ウエーハ100は、図1に示すように、円周状の外縁110を有する。円周上の外縁110には、ウエーハ100の結晶方向を示すマークであるノッチ111が形成されている。ウエーハ100は、平坦な表面101の格子状に形成される複数の分割予定ライン102によって区画された領域にデバイス103が形成されている。ウエーハ100は、表面101の裏側の裏面104に粘着テープ105が貼着され、粘着テープ105の外縁部に環状フレーム106が装着されている。なお、ウエーハ100は、実施形態1では、粘着テープ105及び環状フレーム106が装着されているが、本発明ではこれに限定されず、粘着テープ105及び環状フレーム106が装着されていなくても良い。
保持テーブル10は、上方に向けてXY平面に平行な保持面11を有し、保持面11でウエーハ100を裏面104側から粘着テープ105を介して保持する。保持テーブル10の保持面11には、XY座標系が設定されている。保持テーブル10は、下方に回転駆動部12が接続されており、回転駆動部12によりZ軸周りに回転可能である。なお、Z軸方向は、鉛直方向である。保持テーブル10は、回転駆動部12によりZ軸周りに回転することで、保持面11に設定されたRΘ極座標系が回転移動する。
保持テーブル10は、中心位置合わせを行うためにウエーハ100を仮置きする位置合わせユニットの仮置きテーブルであってもよい。また、保持テーブル10は、不図示の吸引源から供給される負圧によってウエーハ100を吸引保持するチャックテーブルであってもよい。
撮像ユニット20は、撮像部21と、駆動部22と、を備える。撮像部21は、光学系25と、シャッタ26と、撮像素子27と、を備える。撮像部21は、シャッタ26を開放している際に、撮像素子27により光学系25を介して視野28内からの光を受光することで、視野28内のウエーハ100及びウエーハ100の外縁110を撮像して、ウエーハ100及び外縁110の画像を取得する。撮像素子27は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)撮像素子又はCMOS(Complementary MOS)撮像素子である。駆動部22は、撮像部21を保持テーブル10の保持面11に対して相対的に径方向に移動させることで、撮像部21の視野28を径方向に移動させる。すなわち、駆動部22は、保持テーブル10の保持面11の中心を原点とする撮像部21の視野28の中心29の極座標(R,Θ)の径方向の成分Rを変位させる。
画像解析ユニット30は、撮像ユニット20が撮像部21により取得した画像を解析する。画像解析ユニット30は、図1に示すように、外縁検出ユニット31と、座標算出ユニット32と、中心座標算出ユニット33と、を備える。外縁検出ユニット31は、画像処理により各画像における外縁110の位置を検出する。座標算出ユニット32は、各画像における外縁110の位置と、画像取得時の保持テーブル10の回転角度と、からウエーハ100の外縁110の座標を算出する。中心座標算出ユニット33は、少なくとも3点以上の外縁110の座標を通る近似円を計算し、ウエーハ100の中心座標を算出する。また、中心座標算出ユニット33は、計算した近似円からしきい値以上外れる座標を誤認識と判断して除外後、再度近似円を計算し中心を算出してもよい。また、中心座標算出ユニット33は、ウエーハ100の外径をさらに求めてもよい。
制御ユニット40は、ウエーハの中心検出装置1の各構成要素をそれぞれ制御して、ウエーハの中心検出装置1によるウエーハの中心検出処理を実現する。制御ユニット40は、例えばオペレータにより入力設定されたウエーハの中心検出の処理条件に従って、保持テーブル10及び撮像ユニット20を含むウエーハの中心検出装置1の各部を制御し、保持テーブル10の保持面11に設定されたXY座標系におけるウエーハ100の中心座標を算出することで、保持テーブル10上のウエーハ100の中心位置を検出する。
制御ユニット40は、撮像制御部41を備える。撮像制御部41は、回転駆動部12を制御して保持テーブル10を回転させることで、撮像部21の視野28を保持テーブル10の保持面11に対して相対的に周方向に移動させる。すなわち、撮像制御部41は、回転駆動部12により保持テーブル10を回転させることで、撮像部21の視野28の中心29の極座標(R,Θ)の角度方向の成分Θを変位させる。
撮像制御部41は、駆動部22を制御して撮像部21の視野28を径方向に調整し、回転駆動部12を制御して保持テーブル10を任意の角度の範囲で回転させながら、撮像部21を制御して保持テーブル10の回転角度に関連付けて外縁110の複数の画像を撮像させる。ウエーハの中心検出装置1では、このように、撮像制御部41が、回転駆動部12、撮像部21及び駆動部22を制御することで、撮像ユニット20の機能を実現している。すなわち、撮像ユニット20は、回転駆動部12、撮像部21、駆動部22及び撮像制御部41により構成されている。
画像解析ユニット30及び制御ユニット40は、実施形態1では、それぞれ、コンピュータシステムを含む。画像解析ユニット30及び制御ユニット40は、それぞれ、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有する。
外縁検出ユニット31、座標算出ユニット32及び中心座標算出ユニット33は、画像解析ユニット30の演算処理装置が記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムを実行することで実現する。
制御ユニット40の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実行して、制御ユニット40を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介してウエーハの中心検出装置1の各構成要素に出力する。撮像制御部41は、制御ユニット40の演算処理装置が記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムを実行することで実現する。
なお、画像解析ユニット30及び制御ユニット40は、本発明ではこの形態に限定されず、一体化されたコンピュータシステムにより構成されていてもよい。
以上のような構成を有するウエーハの中心検出装置1の動作の一例である実施形態1に係るウエーハの中心検出方法を図面に基づいて説明する。図2は、実施形態1に係るウエーハの中心検出方法を示すフローチャートである。実施形態1に係るウエーハの中心検出方法は、図2に示すように、ウエーハ保持ステップST11と、位置付けステップST12と、撮像ステップST13と、外縁検出ステップST14と、座標取得ステップST15と、中心座標算出ステップST16と、を含む。以下において、裏面104側に粘着テープ105が貼着されているため、撮像ユニット20がウエーハ100の表面101側から外縁110を撮像して外縁110の画像を取得し、この画像に所定の処理を実施してウエーハ100の中心を検出する形態について説明する。なお、本発明ではこれに限定されず、裏面104側に粘着テープ105が貼着されていないウエーハ100を取り扱う場合にも、撮像ユニット20がウエーハ100の裏面104側から撮像して、同様の処理を実施してウエーハ100の中心を検出してもよい。
ウエーハ保持ステップST11は、ウエーハ100を保持テーブル10の保持面11に載せるステップである。位置付けステップST12は、ウエーハ100の外縁110が撮像されるように撮像ユニット20と保持テーブル10とを位置付けるステップである。位置付けステップST12では、具体的には、駆動部22が、撮像部21を保持テーブル10の保持面11に対して相対的に径方向に移動させることで、撮像部21の視野28を径方向に移動させて、外縁110が視野28内にくるように、より好ましくは外縁110が視野28の中心29付近にくるように撮像部21を位置付ける。位置付けステップST12では、実施形態1では、このように、図3に示すように、保持テーブル10の保持面11の中心を原点とする撮像部21の視野28の中心29の極座標(R,Θ)の径方向の成分Rを「r」に設定する。
撮像ステップST13は、位置付けステップST12の後に、保持テーブル10を任意の角度の範囲で回転させながら、保持テーブル10の回転動作中に、撮像ユニット20によって外縁110を撮像し、回転角度に関連付けて複数の画像を記録するステップである。
撮像ステップST13では、撮像ユニット20が、撮像制御部41により回転駆動部12を制御して保持テーブル10を回転させることで、撮像部21の視野28の中心29の極座標(R,Θ)の角度方向の成分Θを変位させながら、撮像制御部41により撮像部21を制御して保持テーブル10の回転角度である角度方向の成分Θに関連付けて外縁110の複数の画像を撮像する。
図3及び図4は、図2の撮像ステップST13において1枚の画像301を撮像する処理を説明する図である。撮像ステップST13では、撮像ユニット20が、図3に示すように、例えば時間tが(t1−Δt1/2)から(t1+Δt1/2)までの微小時間Δt1の間に、保持テーブル10を回転させて角度方向の成分Θを(θ1−Δθ1/2)から(θ1+Δθ1/2)までの微小角度区間Δθ1だけ移動させるとともに、シャッタ26を開放状態として、撮像素子27に視野28内からの光を受光させる。このようにすると、撮像ステップST13では、撮像部21が、図3に示すように、時間tが(t1−Δt1/2)から(t1+Δt1/2)までの微小時間Δt1の各瞬間に、角度方向の成分Θが(θ1−Δθ1/2)から(θ1+Δθ1/2)までの各回転角度となる各瞬間画像の情報を取得し、そして図4に示すように、これらの全ての各瞬間画像の情報が1枚に合成された画像301を取得する。なお、本明細書では、画像301の取得処理の説明のために、瞬間に取得する情報を瞬間画像として説明しているが、撮像ステップST13では、実際には、撮像部21は、各瞬間画像を他の瞬間画像の情報と分離可能な形で取得することはなく、合成画像301のみが取得される。
図3には、撮像ステップST13で撮像部21が微小時間Δt1の間に情報として取得する瞬間画像の3つの例を示している。図3に示す瞬間画像201の情報は、t=(t1−Δt1/2)の瞬間に、角度方向の成分Θが(θ1−Δθ1/2)の回転角度となったときに取得されるものである。図3に示す瞬間画像202の情報は、t=t1の瞬間に、角度方向の成分Θがθ1の回転角度になったときに取得されるものである。図3に示す瞬間画像203の情報は、t=(t1+Δt1/2)の瞬間に、角度方向の成分Θが(θ1+Δθ1/2)の回転角度になったときに取得されるものである。図4には、撮像ステップST13で撮像部21が微小時間Δt1の間に情報として取得する瞬間画像の3つの例(瞬間画像201,202,203)に加えて、微小時間Δt1の間に情報として取得する全ての各瞬間画像の情報が1枚に合成された画像301を示している。画像301は、微小時間Δt1の間に撮像部21の撮像素子27が視野28内から受光した光の受光量の積算値に基づいて画像化したものである。すなわち、画像301は、保持テーブル10を回転させた際の角度方向の成分Θが微小角度区間Δθ1内となる各回転角度において取得される複数の瞬間画像の情報を積算させて画像化したものである。
撮像ステップST13で撮像部21が取得する各瞬間画像(例えば、瞬間画像201,202,203)は、情報として取得される際の回転角度の幅が微小角度区間Δθ1内に収まっているため、外縁110の極座標の径方向の成分がほとんど変位せず、外縁110が表示された瞬間画像上の位置がほとんど一定となる。このため、撮像ステップST13では、撮像部21が、これらの各瞬間画像の情報が合成されることで、外縁110の画像上の表示位置が平均化され、その表示が実質的に強調された画像301を取得する。撮像ステップST13では、撮像制御部41が、この画像301を、微小角度区間Δθ1の中間にあたる角度方向の成分Θ=θ1に関連付ける。
撮像ステップST13で撮像部21が取得する各瞬間画像(例えば、瞬間画像201,202,203)の情報は、保持テーブル10または粘着テープ105上の汚れ121、保持テーブル10または粘着テープ105上の模様122、または、外縁110に形成された欠け123がある場合、これらの情報を有するものとなる。撮像ステップST13で撮像部21が取得する各瞬間画像は、情報として取得される際の回転角度がそれぞれ少しずつ異なるため、汚れ121、模様122及び欠け123が表示された各瞬間画像上の位置が、情報として取得される際の回転角度に応じて少しずつずれる。このため、撮像ステップST13では、撮像部21が、各瞬間画像の情報が合成されることで、各瞬間画像上の汚れ121、模様122及び欠け123が、それらが同じ位置に無いその他の瞬間画像の情報との間で平均化されてぼやけた状態となった画像301を取得する。なお、撮像ステップST13では、撮像部21が、撮像中の微小時間Δt1内にノッチ111が視野28内を通過する場合、欠け123と同様に、ノッチ111が、それらが同じ位置に無いその他の瞬間画像の情報との間で平均化されてぼやけた状態となった画像301を取得する。
撮像ステップST13では、このように、撮像される画像301において外縁110の表示が強調され、汚れ121、模様122、欠け123及びノッチ111の表示がぼやけるように、保持テーブル10の回転速度及びシャッタ26の開放時間を適切に調整することで、微小角度区間Δθ1を適切に調整する。撮像ステップST13では、例えば、保持テーブル10の回転速度が遅い場合には、シャッタ26の開放時間を長めにすることで微小角度区間Δθ1を調整し、保持テーブル10の回転速度が十分に速い場合には、シャッタ26の開放時間を十分に短めにすることで微小角度区間Δθ1を調整する。
撮像ステップST13では、実施形態1では、例えば、保持テーブル10の回転速度を約180°/秒に設定し、シャッタ26のシャッタスピードを約1/125秒に設定する。すると、微小時間Δt1が約8msとなる。そして、微小角度区間Δθ1が約0.00144°となる。さらに、撮像ステップST13では、ウエーハ100の直径が約150mm(すなわち、φ150)である場合、この微小角度区間Δθ1だけ移動する間の撮像部21の視野28の中心29の移動距離が約1.9mmとなる。
撮像ステップST13では、このように微小角度区間Δθ1が適切に調整されると、外縁110の表示が強調され、汚れ121、模様122、欠け123及びノッチ111の表示がぼやけた状態となった画像301を好適に取得することができる。なお、撮像ステップST13では、撮像ユニット20による外縁110の画像の撮像時における保持テーブル10の回転速度を一定にする必要はなく、例えば、保持テーブル10の回転開始の直後や回転停止の直前の保持テーブル10の回転速度が比較的遅い状態下でも、撮像ユニット20により外縁110の画像を撮像してもよい。
撮像ステップST13では、撮像ユニット20が、微小時間Δt1よりも長い一定の時間間隔を空けて、すなわち、シャッタ26の1回の開放時間(微小時間Δt1)での保持テーブル10の回転角度(微小角度区間Δθ1)よりも十分に大きい角度間隔を空けて、上記した1枚の画像301を撮像する処理と同様の処理を繰り返すことで、画像301と同様の外縁110の複数の画像を撮像する。
具体的には、撮像ステップST13では、実施形態1では、撮像ユニット20が、概ね等速で保持テーブル10を回転させながら、微小時間Δt1よりも十分に長い所定の時間間隔ごとに、すなわち、微小角度区間Δθ1よりも十分に大きい所定の角度間隔ごとに、1枚の画像を撮像する処理を繰り返すことで、径方向に概ね等間隔に配された位置で撮像した外縁110の複数の画像を撮像する。
ここで、各画像の撮像の処理の間の時間間隔は、直前の画像の撮像のためにシャッタ26を開放状態とした瞬間から、直後の画像の撮像のためにシャッタ26を開放状態とした瞬間までの時間の間隔のことを指す。また、各画像の撮像の処理の間の角度間隔とは、直前の画像に関連付けられた回転角度と直後の画像に関連付けられた回転角度との角度差を指す。
撮像ステップST13では、保持テーブルを回転して停止して撮影することを繰り返す従来技術と比較して画像1枚を極めて短時間で取得できるため、外縁110全体の測定にかかる時間をほとんど増加させることなく、外縁110の画像の取得枚数を増加させることができる。
撮像ステップST13では、外縁110の複数の画像を連続して撮影するので、外縁110を視野28外に見失いにくく、1枚撮影する毎に位置付けステップST12と同様の処理を繰り返す必要が無いので、従来技術と比較してさらに短時間で、外縁110の複数の画像を取得することができる。
図5は、図2の撮像ステップST13において外縁110の複数の画像を撮像する処理を説明する図である。図6は、図2の撮像ステップST13において取得する外縁110の複数の画像を説明する図である。図5及び図6には、撮像ステップST13で撮像ユニット20が3つの回転角度(Θ=θ1,θ2,θ3)にそれぞれ関連付けて取得した3つの画像301,302,303の例を示している。図5及び図6に示す画像301は、前述のものと同様である。図5及び図6に示す画像302は、時間tが(t2−Δt2/2)から(t2+Δt2/2)までの微小時間Δt2の間にシャッタ26が開放されて撮像されたものであり、(θ2−Δθ2/2)から(θ2+Δθ2/2)までの微小角度区間Δθ2の中間にあたる角度方向の成分Θ=θ2に関連付けられている。図5及び図6に示す画像303は、時間tが(t3−Δt3/2)から(t3+Δt3/2)までの微小時間Δt3の間にシャッタ26が開放されて撮像されたものであり、(θ3−Δθ3/2)から(θ3+Δθ3/2)までの微小角度区間Δθ3の中間にあたる角度方向の成分Θ=θ3に関連付けられている。
なお、微小時間Δt1,Δt2,Δt3は、互いに同程度の値であり、微小角度区間Δθ1,Δθ2,Δθ3は、互いに同程度の値である。画像302及び画像303は、画像301と同様に、外縁110の画像上の表示が実質的に強調され、汚れ121、模様122及び欠け123等が、それらが同じ位置に無いその他の瞬間画像の情報との間で平均化されてぼやけた状態となっている。
撮像ステップST13では、実施形態1では、例えば、各画像の撮像の処理の時間間隔を、微小時間Δt1,Δt2,Δt3等(前述の例では、Δt1=約8ms)よりも十分に長い約60msに設定する。すると、撮像ステップST13では、保持テーブル10を例えば3/4回転(270°)する間に、画像301,302,303と同様の互いに異なる回転角度が関連付けられた画像を約25枚撮像する。撮像ステップST13では、ウエーハ100の中心の検出精度をより高めたい場合には、例えば、保持テーブル10の回転範囲を最大で1周(360°)まで増加させることが好ましい。
外縁検出ステップST14は、外縁検出ユニット31が、所定の画像処理を施すことにより、撮像ステップST13に撮像された各画像(画像301,302,303等)における外縁110の位置を検出するステップである。
図7は、図2の外縁検出ステップST14の処理を説明する図である。図7には、外縁検出ステップST14で、回転角度(Θ=θ1)に関連付けられた画像301における外縁110の位置を検出する例を示している。外縁検出ステップST14では、全ての画像について同様の処理を実施するので、以下において、画像301における外縁110の位置を検出する例についてのみ詳細な説明をし、画像302,303等その他の画像についての詳細な説明を省略する。
外縁検出ステップST14では、具体的には、外縁検出ユニット31が、まず、画像301の全面について、画像301の座標系のx軸方向及びy軸方向に沿って、画像301内の各画素の明度を検出する。外縁検出ステップST14では、次に、外縁検出ユニット31が、図7に示すように、隣接する画素の明度の変化量が所定の基準値以上となる位置を、外縁110と認識する。外縁検出ステップST14では、隣接する画素の明度の変化量が所定の基準値以上となる位置が曲線状に検出され、外縁110が曲線状に検出される。外縁検出ステップST14では、画像301の座標系におけるこの外縁110の中点401の座標を、画像301における外縁110の代表的な位置として算出する。外縁検出ステップST14では、実施形態1では、外縁検出ユニット31が、例えば、図7に示すように、画像301の中心、すなわち画像301を撮像した際の視野28の中心29を原点とするこの中点401の座標(x1,y1)を、画像301における外縁110の代表的な位置を表す外縁位置座標として算出する。
座標取得ステップST15は、座標算出ユニット32が、各画像(画像301,302,303等)における外縁110の位置と、画像撮像時の保持テーブル10の回転角度(Θ=θ1,θ2,θ3等)と、からウエーハ100の外縁110の座標(外縁座標)を取得するステップである。
図8は、図2の座標取得ステップST15の処理を説明する図である。なお、図8は、汚れ121、模様122及び欠け123等を省略している。図8には、座標取得ステップST15で、回転角度(Θ=θ1)に関連付けられた画像301における外縁110の座標を取得する例を示している。座標取得ステップST15では、全ての画像について同様の処理を実施するので、以下において、画像301における外縁110の座標を取得する例についてのみ詳細な説明をし、画像302,303等その他の画像についての詳細な説明を省略する。
座標取得ステップST15では、具体的には、座標算出ユニット32が、図8に示すように、保持テーブル10の回転角度であるΘ=θ1の情報を含む画像301の撮像時における視野28の中心29の極座標(r,θ1)と、外縁検出ステップST14で算出した外縁110の位置である中点401の座標(x1,y1)とを、共に保持テーブル10の保持面11上のXY座標系に換算して加算処理をすることで、保持テーブル10の保持面11上のXY座標系におけるウエーハ100の外縁110の座標(X1,Y1)を算出する。
画像解析ユニット30は、撮像ステップST13で取得した複数の画像の全てについて、外縁検出ユニット31及び座標算出ユニット32により、外縁検出ステップST14及び座標取得ステップST15の処理を実施することで、取得した画像の枚数と同じ数のウエーハ100の外縁110の座標を算出する。
図9は、図2の中心座標算出ステップST16の処理を説明する図である。中心座標算出ステップST16は、図9に示すように、中心座標算出ユニット33により、座標取得ステップST15で取得された少なくとも3点以上の外縁110の座標501から近似円502を計算し、ウエーハ100の中心座標503を取得する(図2のステップST21)。
中心座標算出ステップST16では、実施形態1では、中心座標算出ユニット33が、外縁110の各座標501に基づいて所定の行列式の計算を実施することで、外縁110の各座標501と径方向のずれ量の二乗和が最小となる近似円502及び中心座標503を計算する。
中心座標算出ステップST16では、中心座標算出ユニット33が、4点以上の外縁110の座標501を近似円502及び中心座標503の計算に使用している場合、計算した近似円502からしきい値以上外れている座標501があるか否か、即ち、計算した近似円502から径方向に所定のしきい値以上のずれ量を有する座標501があるか否かを判定する(図2のステップST22)。中心座標算出ステップST16では、中心座標算出ユニット33が、計算した近似円502から径方向に所定のしきい値以上のずれ量を有する座標501があると判定した場合(図2のステップST22でYes)、所定のしきい値以上のずれ量を有する座標501を誤認識と判断して、近似円502及び中心座標503の計算に使用する座標501のリストから除外し(図2のステップST23)、その後、ステップST21と同様の処理を再び実施して、再度近似円502及び中心座標503を計算する。中心座標算出ステップST16では、このように、中心座標算出ユニット33が、計算した近似円502から径方向に所定のしきい値以上のずれ量を有すると判定する座標501がなくなるまで、図2のステップST21、ステップST22及びステップST23の処理を繰り返す。
ここで、中心座標算出ユニット33がステップST22の判定で使用するしきい値は、例えば20μm等のような固定値を設定してもよいし、外縁110の各座標501と計算した近似円502との径方向のずれ量の標準偏差の2倍等のような統計処理に基づく変動値を設定してもよい。しきい値として統計処理に基づく変動値を設定する場合、中心座標算出ユニット33は、ステップST22の処理を実施する度に、所定のしきい値以上のずれ量を有する座標501があるか否かを判定する前に、統計処理に基づいてしきい値を計算する。
中心座標算出ステップST16では、中心座標算出ユニット33が、計算した近似円502から径方向に所定のしきい値以上のずれ量を有する座標501がないと判定した場合(図2のステップST22でNo)、直前のステップST21で計算した近似円502及び中心座標503を正式な検出結果とみなし、これらの近似円502及び中心座標503に基づいて、ウエーハ100の外縁110の外径をさらに求める(図2のステップST24)。
ウエーハの中心検出装置1は、以上のようなウエーハの中心検出方法を実施して、ウエーハ100の外縁110の近似円502、中心座標503及び外径を算出することにより、ウエーハ100の中心を検出する。ウエーハの中心検出装置1は、このウエーハ100の中心の検出結果に基づいて、ウエーハ100の中心を保持テーブル10の保持面11の中心に合わせる中心位置合わせ処理(エッジアライメント)を実施する。
以上のような構成を有する実施形態1に係るウエーハの中心検出装置1及びウエーハの中心検出方法は、撮像ユニット20が、撮像ステップST13で、保持テーブル10を任意の角度の範囲で回転させながら、外縁110を撮像し、回転角度(Θ=θ1,θ2,θ3等)に関連付けて複数の画像(画像301,302,303等)を記録する。これにより、実施形態1に係るウエーハの中心検出装置1及びウエーハの中心検出方法は、撮像ユニット20が、撮像ステップST13で、保持テーブル10の回転中のシャッタ26の開閉の切り替えの時期を調整することで、保持テーブルを回転して停止して撮影することを繰り返す従来技術と比較して極めて短時間で、画像1枚あたりにかかる時間をほとんど増加させることなく、外縁110の画像の取得枚数を増加させることができる。このため、実施形態1に係るウエーハの中心検出装置1及びウエーハの中心検出方法は、従来のように、保持テーブルを回転させて、保持テーブルの回転停止を待ってからウエーハの外縁を撮像して検出するという処理を繰り返す必要がない。また、実施形態1に係るウエーハの中心検出装置1及びウエーハの中心検出方法は、撮像ユニット20が、撮像ステップST13で、外縁110の複数の画像を連続して撮影するので、外縁110を視野28外に見失いにくく、1枚撮影する毎に位置付けステップST12と同様の処理を繰り返す必要が無い。これらにより、実施形態1に係るウエーハの中心検出装置1及びウエーハの中心検出方法は、従来と比較して、ウエーハ100の中心の検出にかかる時間を低減することができるという作用効果を奏する。
また、実施形態1に係るウエーハの中心検出装置1及びウエーハの中心検出方法は、撮像ユニット20が、撮像ステップST13で、汚れ121、模様122、欠け123及びノッチ111が、それらが同じ位置に無いその他の瞬間画像の情報との間で平均化されてぼやけた状態となった画像(画像301,302,303等)を取得する。このため、実施形態1に係るウエーハの中心検出装置1及びウエーハの中心検出方法は、ウエーハ100の中心の検出にかかる汚れ121、模様122、欠け123及びノッチ111の影響を低減できるので、従来と比較して、ウエーハ100の中心の検出の精度を高めることができるという作用効果を奏する。
また、実施形態1に係るウエーハの中心検出装置1及びウエーハの中心検出方法は、中心座標算出ユニット33が、中心座標算出ステップST16で、計算した近似円502から所定のしきい値以上外れる座標501を誤認識と判断して除外した後、再度近似円502を計算し、中心座標503を算出する。このため、実施形態1に係るウエーハの中心検出装置1及びウエーハの中心検出方法は、ウエーハ100の中心の検出の精度をさらに高めることができるという作用効果を奏する。
また、実施形態1に係るウエーハの中心検出装置1及びウエーハの中心検出方法は、中心座標算出ユニット33が、中心座標算出ステップST16で、ウエーハ100の外縁110の外径をさらに求める。このため、実施形態1に係るウエーハの中心検出装置1及びウエーハの中心検出方法は、ウエーハ100の外縁110の外径のばらつき(個体差)を考慮することにより、ウエーハ100の中心の検出の精度をさらに高めることができるという作用効果を奏する。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係る加工装置600,700,800を図面に基づいて説明する。図10は、実施形態2の第1例に係る加工装置600の構成例を示す斜視図である。図11は、実施形態2の第2例に係る加工装置700の構成例を示す斜視図である。図12は、実施形態2の第3例に係る加工装置800の構成例を示す斜視図である。図10から図12は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2の第1例に係る加工装置600は、図10に示すように、実施形態1に係るウエーハの中心検出装置1において、保持テーブル10が保持面11で、粘着テープ105及び環状フレーム106が装着されていないウエーハ100を吸引保持するチャックテーブルであり、所定の厚みの切削ブレード61を有する切削ユニット60が組み込まれた切削装置である。
加工装置600は、保持テーブル10の保持面11で、外縁110に沿った外周部に全周にわたって面取り部160が形成されたウエーハ100を吸引保持し、実施形態1に係るウエーハの中心検出方法及びエッジアライメントを実施した後、切削ブレード61を面取り部160に対向する位置に位置合わせして、保持テーブル10を回転軸周りに回転させつつ、切削ブレード61を軸心周りに回転させて面取り部160に切り込ませることで、面取り部160を全周にわたって切削して除去するエッジトリミング加工をする。
実施形態2の第2例に係る加工装置700は、図11に示すように、実施形態1に係るウエーハの中心検出装置1において、保持テーブル10が保持面11で、粘着テープ105及び環状フレーム106が装着されていないウエーハ100を吸引保持するチャックテーブルであり、研削砥石が円周状に配された研削ホイール71を有する研削ユニット70が組み込まれた研削装置である。
加工装置700は、保持テーブル10の保持面11でウエーハ100を吸引保持し、実施形態1に係るウエーハの中心検出方法及びエッジアライメントを実施した後、研削ホイール71の外周をデバイス103が形成されたデバイス領域171とデバイス領域171を囲繞する外周余剰領域172との間付近の位置に位置合わせして、保持テーブル10を回転軸周りに回転させつつ、研削ホイール71を回転させてデバイス領域171に押圧することで、デバイス領域171に対応する領域を研削して円形の凹部を形成するとともに、外周余剰領域172に対応する凹部の外周縁の領域に環状の凸部を形成する所謂TAIKO研削をする。
実施形態2の第3例に係る加工装置800は、図12に示すように、実施形態1に係るウエーハの中心検出装置1において、保持テーブル10が保持面11で、粘着テープ105及び環状フレーム106が装着されていないウエーハ100を吸引保持するチャックテーブルであり、レーザー照射部81を有するレーザー照射ユニット80が組み込まれたレーザー加工装置である。
加工装置800は、保持テーブル10の保持面11でウエーハ100を吸引保持し、実施形態1に係るウエーハの中心検出方法及びエッジアライメントを実施した後、レーザー照射部81によるレーザービームの照射位置を、外縁110から所定の距離の外周部180に位置合わせして、保持テーブル10を回転軸周りに回転させつつ、レーザー照射部81によりウエーハ100が吸収する波長のレーザービームを照射することで、外周部180の全周にわたってレーザービームにより変質させて変質層を形成する。外周部180の全周にわたって形成された変質層は、ウエーハ100のエッジチッピング及びわれの発生を抑制する。
また、加工装置800は、加工装置700によりTAIKO研削をしたウエーハ100を保持テーブル10の保持面11で吸引保持し、実施形態1に係るウエーハの中心検出方法及びエッジアライメントを実施した後、レーザー照射部81によるレーザービームの照射位置を、凹部(デバイス領域171)と凸部(外周余剰領域172)との間に位置合わせして、保持テーブル10を回転軸周りに回転させつつ、レーザー照射部81によりウエーハ100が吸収する波長のレーザービームを照射することで、レーザー加工をして、ウエーハ100の凹部(デバイス領域171)から凸部(外周余剰領域172)を切除する。
以上のような構成を有する実施形態2に係る加工装置600,700,800は、実施形態1に係るウエーハの中心検出装置1を構成要素に備え、実施形態1に係るウエーハの中心検出方法及びエッジアライメントを実施した後、ウエーハ100の外縁110との位置関係が重要になる各種加工(エッジトリミング加工、TAIKO研削、外周部180の変質層形成、外周余剰領域172の切除)を実施する。このため、実施形態2に係る加工装置600,700,800は、従来と比較して、これらの各種加工の加工位置の精度を高めることができるという作用効果を奏する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 ウエーハの中心検出装置
10 保持テーブル
11 保持面
12 回転駆動部
20 撮像ユニット
21 撮像部
22 駆動部
30 画像解析ユニット
31 外縁検出ユニット
32 座標算出ユニット
33 中心座標算出ユニット
40 制御ユニット
41 撮像制御部
100 ウエーハ
110 外縁

Claims (6)

  1. ウエーハの中心検出方法であって、
    ウエーハを保持テーブルに載せるウエーハ保持ステップと、
    ウエーハの外縁が撮像されるように撮像ユニットと該保持テーブルとを位置付ける位置付けステップと、
    該位置付けステップの後に、該保持テーブルを任意の角度の範囲で回転させながら、該撮像ユニットによって該外縁を撮像し、回転角度に関連付けて複数の画像を記録する撮像ステップと、
    該撮像ステップに撮像された各画像における外縁の位置を検出する外縁検出ステップと、
    各画像における外縁の位置と、画像撮像時の該保持テーブルの回転角度と、からウエーハの外縁の座標を取得する座標取得ステップと、
    該座標取得ステップで取得された少なくとも3点以上の該外縁の座標から近似円を計算し、ウエーハの中心座標を取得する中心座標算出ステップと、
    を含むことを特徴とするウエーハの中心検出方法。
  2. 該中心座標算出ステップにおいて、該近似円からしきい値以上外れる座標を誤認識と判断して除外後、再度近似円を計算し中心を算出することを特徴とする請求項1に記載のウエーハの中心検出方法。
  3. 該中心座標算出ステップおいて、ウエーハの外径をさらに求めることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウエーハの中心検出方法。
  4. ウエーハの中心検出装置であって、
    ウエーハを保持する回転可能な保持テーブルと、
    該保持テーブルを任意の角度の範囲で回転させながら、回転角度に関連付けてウエーハの外縁の複数の画像を撮像する撮像ユニットと、
    画像処理により各画像における外縁の位置を検出する外縁検出ユニットと、
    各画像における外縁の位置と、画像取得時の該保持テーブルの回転角度と、からウエーハの外縁の座標を算出する座標算出ユニットと、
    少なくとも3点以上の該外縁の該座標を通る近似円を計算し、ウエーハの中心座標を算出する中心座標算出ユニットと、
    を備えることを特徴とするウエーハの中心検出装置。
  5. 該中心座標算出ユニットは、該近似円からしきい値以上外れる座標を誤認識と判断して除外後、再度近似円を計算し中心を算出することを特徴とする請求項4に記載のウエーハの中心検出装置。
  6. 該中心座標算出ユニットは、ウエーハの外径をさらに求めることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のウエーハの中心検出装置。
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