以下、半導体装置の実施形態について図面を参照して説明する。以下に示す実施形態は、技術的思想を具体化するための構成や方法を例示するものであり、各構成部品の材質、形状、構造、配置、寸法等を下記のものに限定するものではない。以下の実施形態は、種々の変更を加えることができる。また、添付図面は、理解を容易にするために構成要素を拡大して示している場合がある。構成要素の寸法比率は実際のものと、または別の図面中のものと異なる場合がある。また断面図では、理解を容易にするために一部の構成要素のハッチングを省略している場合がある。
[第1実施形態]
(半導体装置の構成)
図1〜図6を参照して、第1実施形態の半導体装置1Aの構成について説明する。以降の説明において、半導体装置1Aの平面視において、互いに直交する2方向をそれぞれx方向およびy方向とし、x方向およびy方向と直交する方向をz方向とする。
図1〜図4に示すように、半導体装置1Aは、第1半導体素子10A、第2半導体素子10Bおよび制御回路素子20を封止樹脂30によって封止した構成である。第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bはそれぞれ、スイッチング素子であり、互いに直列に接続されている。制御回路素子20は、各半導体素子10A,10Bの駆動を制御するものである。このように、半導体装置1Aは、ハーフブリッジ型のインバータ回路を有している。
封止樹脂30は、電気絶縁性を有する樹脂材料からなり、たとえば黒色のエポキシ樹脂からなる。封止樹脂30は、半導体装置1Aの外形を構成しており、直方体状に形成されている。本実施形態では、封止樹脂30は、x方向が長辺方向となり、y方向が短辺方向となる矩形平板状に形成されている。封止樹脂30は、z方向において互いに反対側を向く樹脂主面30sおよび樹脂裏面30rと、樹脂主面30sおよび樹脂裏面30rと交差する4つの樹脂側面31〜34と、を有している。本実施形態では、樹脂側面31〜34は、樹脂主面30sおよび樹脂裏面30rと概ね直交している。
樹脂側面31および樹脂側面32は、y方向において互いに反対側を向いている。z方向から視て、樹脂側面31,32はそれぞれ、x方向に沿って延びている。樹脂側面33および樹脂側面34は、x方向において互いに反対側を向いている。z方向から視て、樹脂側面33,34はそれぞれ、y方向に沿って延びている。
樹脂主面30sおよび樹脂裏面30rはそれぞれ平坦面である。樹脂主面30sには主面側端子40が形成されており、樹脂裏面30rには裏面側端子50が形成されている。このように、半導体装置1Aは、樹脂主面30sおよび樹脂裏面30rの両面に、外部の電子部品と電気的に接続する接続端子が形成された構成である。このように、封止樹脂30は、z方向の両面に対して表面実装型のパッケージを構成している。
図1および図5に示すように、封止樹脂30は、z方向において積層された第1樹脂層30Aおよび第2樹脂層30Bを有している。第1樹脂層30Aと第2樹脂層30Bとの間には界面35が形成されている。第1樹脂層30Aは、第2樹脂層30B上に形成されており、第1半導体素子10A、第2半導体素子10Bおよび制御回路素子20を封止している。第1樹脂層30Aは、樹脂主面30sを含んでいる。第2樹脂層30Bは、第1半導体素子10A、第2半導体素子10Bおよび制御回路素子20よりも樹脂裏面30rの近くに配置されている。第1半導体素子10A、第2半導体素子10Bおよび制御回路素子20はそれぞれ、第2樹脂層30Bに搭載されている。第2樹脂層30Bは、樹脂裏面30rを含んでいる。第1樹脂層30Aおよび第2樹脂層30Bは、互いに同じ材料からなる。
図4および図5に示すように、第1半導体素子10Aは、インバータ回路の上アームを構成するスイッチング素子である。第1半導体素子10Aは、たとえば、Si(ケイ素)、SiC(炭化ケイ素)、または、GaN(窒化ガリウム)やGaAs(ヒ化ガリウム)、あるいはGa2O3(酸化ガリウム)などからなるトランジスタが用いられる。第1半導体素子10AがSiCからなる場合、スイッチングの高速化に適している。本実施形態では、第1半導体素子10Aは、SiCからなるNチャネル型のMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)が用いられている。なお、第1半導体素子10Aは、MOSFETに限定されず、MISFET(Metal-Insulator-Semiconductor FET)を含む電界効果トランジスタ、または、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を含むバイポーラトランジスタなどのトランジスタであってもよい。第1半導体素子10Aは、Nチャネル型のMOSFETに代えて、Pチャネル型のMOSFETとしてもよい。
図4に示すとおり、第1半導体素子10Aは、z方向から視て、y方向において封止樹脂30の中央よりも樹脂側面31の近く、かつx方向において樹脂側面33寄りに配置されている。z方向から視た第1半導体素子10Aの形状は、x方向が長辺方向となり、y方向が短辺方向となる矩形状である。
図5に示すように、第1半導体素子10Aは、z方向において互いに反対側を向く第1素子主面10Asおよび第1素子裏面10Arを有している。本実施形態では、第1半導体素子10Aは、第1素子主面10Asが樹脂主面30sと同じ側を向き、第1素子裏面10Arが樹脂裏面30rと同じ側を向くように配置されている。第1素子主面10Asには、第1主面側駆動電極の一例であるドレイン電極11Aが形成されている。第1素子裏面10Arには、第1裏面側駆動電極の一例であるソース電極12Aおよび第1制御電極の一例であるゲート電極13Aが形成されている。
第1半導体素子10Aは、第1素子主面10Asが樹脂主面30sからz方向に露出するように配置されている。換言すると、第1半導体素子10Aは、ドレイン電極11Aが樹脂主面30sからz方向に露出するように配置されている。本実施形態では、第1素子主面10As(ドレイン電極11A)は、樹脂主面30sと面一である。
図4に示すように、第1半導体素子10Aは、第1裏面側駆動内部端子の一例であるソース電極端子14Aと、第1制御内部端子の一例であるゲート電極端子15Aと、を有している。ソース電極端子14Aは、ソース電極12Aに電気的に接続された内部端子であり、x方向およびy方向において互いに離間して複数個(本実施形態では、19個)設けられている。ソース電極端子14Aは、ソース電極12Aから樹脂裏面30rに向けて延びる柱状に形成されている。ゲート電極端子15Aは、ゲート電極13Aに電気的に接続された内部端子であり、ゲート電極13Aから樹脂裏面30rに向けて延びる柱状に形成されている。z方向から視たソース電極端子14Aおよびゲート電極端子15Aのそれぞれの形状は、本実施形態では円形であるが、これに限られず、楕円形、四角形、または四角形以外の多角形であってもよい。各ソース電極端子14Aおよびゲート電極端子15Aはそれぞれ、z方向に沿って延びている。
第2半導体素子10Bは、インバータ回路の下アームを構成するスイッチング素子である。第2半導体素子10Bは、たとえば、Si、SiC、または、GaNやGaAs、あるいはGa2O3などからなるトランジスタが用いられる。第2半導体素子10BがSiCからなる場合、スイッチングの高速化に適している。本実施形態では、第2半導体素子10Bは、SiCからなるNチャネル型のMOSFETが用いられている。なお、第2半導体素子10Bは、MOSFETに限定されず、MISFETを含む電界効果トランジスタ、または、IGBTを含むバイポーラトランジスタなどのトランジスタであってもよい。第2半導体素子10Bは、Nチャネル型のMOSFETに代えて、Pチャネル型のMOSFETとしてもよい。
図4に示すとおり、第2半導体素子10Bは、z方向から視て、y方向において封止樹脂30の中央よりも樹脂側面32の近くに配置されている。また第2半導体素子10Bは、x方向において第2半導体素子10Bの中央が封止樹脂30の中央と揃うように配置されている。z方向から視た第2半導体素子10Bの形状は、x方向が長辺方向となり、y方向が短辺方向となる矩形状である。第2半導体素子10Bのx方向の大きさは、第1半導体素子10Aのx方向の大きさよりも大きい。第2半導体素子10Bのy方向の大きさは、第1半導体素子10Aのy方向の大きさよりも小さい。このように、第2半導体素子10Bのx方向の大きさおよびy方向の大きさは、第1半導体素子10Aのx方向の大きさおよびy方向の大きさとは異なる。
図5に示すように、第2半導体素子10Bは、z方向において互いに反対側を向く第2素子主面10Bsおよび第2素子裏面10Brを有している。本実施形態では、第2半導体素子10Bは、第2素子主面10Bsが樹脂主面30sと同じ側を向き、第2素子裏面10Brが樹脂裏面30rと同じ側を向くように配置されている。第2素子主面10Bsには、第2主面側駆動電極の一例であるドレイン電極11Bが形成されている。第2素子裏面10Brには、第2裏面側駆動電極の一例であるソース電極12Bおよび第2制御電極の一例であるゲート電極13Bが形成されている。
第2半導体素子10Bは、第2素子主面10Bsが樹脂主面30sからz方向に露出するように配置されている。換言すると、第2半導体素子10Bは、ドレイン電極11Bが樹脂主面30sからz方向に露出するように配置されている。本実施形態では、第2素子主面10Bs(ドレイン電極11B)は、樹脂主面30sと面一である。
図4に示すように、第2半導体素子10Bは、第2裏面側駆動内部端子の一例であるソース電極端子14Bと、第2制御内部端子の一例であるゲート電極端子15Bと、を有している。ソース電極端子14Bは、ソース電極12Bに電気的に接続された内部端子であり、互いに離間して複数個(本実施形態では、6個)設けられている。ソース電極端子14Bは、ソース電極12Bから樹脂裏面30rに向けて延びる柱状に形成されている。z方向から視たソース電極端子14Bの形状は、y方向が長辺方向となり、x方向が短辺方向となる矩形状である。複数のソース電極端子14Bは、x方向において互いに離間して配列されている。ゲート電極端子15Bは、ゲート電極13Bに電気的に接続された内部端子であり、ゲート電極13Bから樹脂裏面30rに向けて延びる柱状に形成されている。z方向から視たゲート電極端子15Bの形状は、y方向が長辺方向となり、x方向が短辺方向となる矩形状である。ゲート電極端子15Bのy方向の大きさは、ソース電極端子14Bのy方向の大きさよりも小さい。なお、z方向から視たソース電極端子14Bおよびゲート電極端子15Bのそれぞれの形状は任意に変更可能である。各ソース電極端子14Bおよびゲート電極端子15Bはそれぞれ、z方向に沿って延びている。
図4に示すとおり、制御回路素子20は、z方向から視て、y方向において樹脂側面31寄り、かつx方向において封止樹脂30の中央よりも樹脂側面34の近くに配置されている。
制御回路素子20は、x方向において第1半導体素子10Aよりも樹脂側面34の近くの位置に、第1半導体素子10Aと隣り合うように配置されている。x方向から視て、制御回路素子20は、その一部が第1半導体素子10Aと重なる位置に配置されている。換言すると、x方向から視て、制御回路素子20と第1半導体素子10Aとは、y方向にずれて配置されている。より詳細には、x方向から視て、制御回路素子20は、その一部が第1半導体素子10Aよりもy方向の樹脂側面32寄りにはみ出すように配置されている。またx方向から視て、第1半導体素子10Aは、その一部が制御回路素子20よりもy方向の樹脂側面31寄りにはみ出すように配置されている。このため、z方向から視て、第1半導体素子10Aと第2半導体素子10Bとのy方向の間の距離は、制御回路素子20と第2半導体素子10Bとのy方向の間の距離よりも大きい。
制御回路素子20は、y方向において第2半導体素子10Bよりも樹脂側面31の近くに配置されている。y方向から視て、制御回路素子20は、その一部が第2半導体素子10Bと重なる位置に配置されている。より詳細には、y方向から視て、制御回路素子20は、その一部が第2半導体素子10Bよりもx方向の樹脂側面34寄りにはみ出すように配置されている。
z方向から視た制御回路素子20の形状は、x方向が長辺方向となり、y方向が短辺方向となる矩形状である。本実施形態では、制御回路素子20のx方向の大きさは第1半導体素子10Aのx方向の大きさと概ね等しく、制御回路素子20のy方向の大きさは第1半導体素子10Aのy方向の大きさよりも大きい。本実施形態では、制御回路素子20のz方向の大きさは各半導体素子10A,10Bのz方向の大きさよりも小さい。
図6に示すように、制御回路素子20は、z方向において互いに反対側を向く素子主面20sおよび素子裏面20rを有している。本実施形態では、制御回路素子20は、素子主面20sが樹脂主面30sと同じ側を向き、素子裏面20rが樹脂裏面30rと同じ側を向くように配置されている。本実施形態では、素子主面20sは、樹脂主面30sよりも樹脂裏面30r寄りに配置されている。すなわち制御回路素子20は、樹脂主面30sからz方向に露出していない。
図4に示すように、制御回路素子20は、複数の制御回路電極22と、複数(本実施形態では16個)の制御回路内部端子21と、を有している。複数の制御回路電極22は、素子裏面20rからz方向に露出するように形成されている。複数の制御回路電極22は、制御回路素子20内の回路と電気的に接続されている。複数の制御回路電極22は、x方向およびy方向において互いに離間して形成されている。制御回路内部端子21は、制御回路素子20に電気的に接続された内部端子であり、x方向およびy方向において互いに離間して配列されている。各制御回路内部端子21は、各制御回路電極22に接続されている。各制御回路内部端子21は、素子裏面20rから樹脂裏面30rに向けて延びる柱状に形成されている。z方向から視た各制御回路内部端子21の形状は、本実施形態では円形であるが、これに限られず、楕円形、四角形、または四角形以外の多角形であってもよい。各制御回路内部端子21は、z方向に沿って延びている。
図2に示すように、樹脂主面30sに形成された主面側端子40は、樹脂主面30sからz方向に露出するように形成されている。本実施形態では、主面側端子40は、樹脂主面30s上に形成されている。主面側端子40は、導電性の材料からなり、本実施形態ではCu(銅)からなる。一例では、図5〜図7に示すように、主面側端子40は、主面側めっき層40bを含んでいる。より詳細には、主面側端子40は、主面側シード層40aと主面側めっき層40bとの積層体からなる。主面側シード層40aはTi(チタン)層からなる。主面側めっき層40bは、主面側シード層40aに接する層であって、Cu層からなる。主面側めっき層40bは、主面側シード層40aを導電経路とする電解めっきによって形成されている。主面側シード層40aは、各半導体素子10A,10Bの各素子主面10As,10Bs上に形成されている。主面側めっき層40bは、主面側シード層40aに対してz方向において各半導体素子10A,10Bとは反対側に積層されている。主面側めっき層40bのz方向の大きさは、主面側シード層40aのz方向の大きさよりも大きい。
主面側めっき層40bは、さらにめっき金属によって覆われている。すなわち主面側端子40は、主面側めっき層40b上に外部電極層40cを有している。外部電極層40cは、たとえば、無電解めっきによってめっき金属、たとえばNi(ニッケル)とPd(パラジウム)とAu(金)とをこの順番に析出させることによって形成されている。
図2および図5に示すように、半導体装置1Aは、複数の主面側端子40を有している。本実施形態では、半導体装置1Aは、主面側端子40として、第1主面側端子41および第2主面側端子42を有している。第1主面側端子41および第2主面側端子42は、互いに離間して配置されている。
図5に示すように、第1主面側端子41は、第1半導体素子10Aのドレイン電極11Aに電力を供給するための端子であり、ドレイン電極11Aと電気的に接続されている。第1主面側端子41は、直接的にドレイン電極11Aに接続されている。より詳細には、第1主面側端子41は、内部電極を介さずにドレイン電極11A上に形成されている。本実施形態では、第1主面側端子41はドレイン電極11Aに接触した状態でドレイン電極11Aに接合されている。
第1主面側端子41は、z方向から視て、ドレイン電極11Aの全体にわたり形成されている。z方向から視た第1主面側端子41の形状は、x方向が長辺方向となり、y方向が短辺方向となる矩形状である。なお、z方向から視た第1主面側端子41の大きさは任意に変更可能である。一例では、z方向から視て、第1主面側端子41は、ドレイン電極11Aまたは第1半導体素子10Aに対してx方向およびy方向の少なくとも一方からはみ出すように形成されてもよい。
第2主面側端子42は、第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bに電力を供給するための端子であり、ドレイン電極11Bと電気的に接続されている。第2主面側端子42は、直接的にドレイン電極11Bに接続されている。より詳細には、第2主面側端子42は、内部電極を介さずにドレイン電極11B上に形成されている。本実施形態では、第2主面側端子42はドレイン電極11Bに接触した状態でドレイン電極11Bに接合されている。
図2に示すように、z方向から視た第2主面側端子42の形状は、略L字状である。z方向から視て、第2主面側端子42の面積は、第1主面側端子41の面積よりも大きい。なお、z方向から視た第2主面側端子42の大きさは任意に変更可能である。一例では、z方向から視て、第2主面側端子42は、ドレイン電極11Bまたは第2半導体素子10Bに対してx方向およびy方向の少なくとも一方からはみ出すように形成されてもよい。
図3に示すように、樹脂裏面30rに形成された裏面側端子50は、樹脂裏面30rからz方向に露出するように形成されている。本実施形態では、裏面側端子50は、樹脂裏面30rと面一となるように形成されている。裏面側端子50は、第2樹脂層30Bに形成されている。より詳細には、裏面側端子50は、第2樹脂層30Bをz方向に貫通するように形成されている。換言すると、裏面側端子50は、z方向において第2樹脂層30Bの両端面のうち第1樹脂層30Aに近い方の端面からz方向に露出しており、かつ樹脂裏面30rからz方向に露出している。
裏面側端子50は、導電性の材料からなり、本実施形態ではCuからなる。一例では、図5〜図7に示すように、裏面側端子50は、裏面側めっき層50bを含んでいる。より詳細には、裏面側端子50は、裏面側シード層50aと裏面側めっき層50bとの積層体からなる。裏面側シード層50aはTi層からなる。裏面側めっき層50bは、裏面側シード層50aに接する層であって、Cu層からなる。裏面側めっき層50bは、裏面側シード層50aを導電経路とする電解めっきによって形成されている。裏面側シード層50aは、樹脂裏面30rからz方向に露出する層であり、本実施形態では樹脂裏面30rと面一となるように形成されている。裏面側めっき層50bは、裏面側シード層50aから第1樹脂層30Aに向けて延びる層であり、第2樹脂層30Bからz方向に露出するように形成されている。裏面側めっき層50bのz方向の大きさは、裏面側シード層50aのz方向の大きさよりも大きい。
裏面側シード層50aのうちz方向における裏面側めっき層50bとは反対側は、めっき金属によって覆われている。すなわち裏面側端子50は、裏面側シード層50a上に外部電極層50cを有している。外部電極層50cは、たとえば、無電解めっきによってめっき金属、たとえばNiとPdとAuとをこの順番に析出させることによって形成されている。
本実施形態では、裏面側端子50のz方向の大きさは、主面側端子40のz方向の大きさよりも大きい。なお、主面側端子40および裏面側端子50のそれぞれのz方向の大きさは任意に変更可能である。たとえば、主面側端子40のz方向の大きさと裏面側端子50のz方向の大きさとは互いに等しくてもよい。
図3に示すとおり、半導体装置1Aは、複数の裏面側端子50を有している。本実施形態では、半導体装置1Aは、裏面側端子50として、第1裏面側端子51、第2裏面側端子52、第1制御配線53、第2制御配線54、接続配線55、グランド配線56、複数(本実施形態では3個)のダミー端子57および複数(本実施形態では6個)の制御回路端子58を有している。第1裏面側端子51、第2裏面側端子52、第1制御配線53、第2制御配線54、接続配線55、グランド配線56、複数のダミー端子57および複数の制御回路端子58は、互いに離間して配置されている。
図4に示すように、第1裏面側端子51は、その一部が第1半導体素子10Aのソース電極12Aとz方向に重なるように配置されている。換言すると、第1裏面側端子51は、z方向から視て、ソース電極12Aからはみ出す部分を有している。本実施形態では、第1裏面側端子51の一部は、第1半導体素子10Aのソース電極12Aのうち樹脂側面32および樹脂側面33寄りの部分とz方向に重なるように配置されている。換言すると、本実施形態では、第1裏面側端子51は、z方向から視て、第1半導体素子10A(第1素子裏面10Ar)からはみ出す部分を有している。より詳細には、第1裏面側端子51は、y方向において第1半導体素子10Aに対して樹脂側面32(第2半導体素子10B)に向けてはみ出す部分と、x方向において第1半導体素子10Aに対して樹脂側面33に向けてはみ出す部分と、を有している。第1裏面側端子51は、z方向から視て、複数(本実施形態では12個)のソース電極端子14Aと重なるように配置されている。第1裏面側端子51は、これらソース電極端子14Aと接続されている。図5に示すように、本実施形態では、複数のソース電極端子14Aと第1裏面側端子51とのz方向の間に接合層SDが形成されている。接合層SDは、バリア層と、バリア層上に形成されたはんだ層との積層体からなる。これにより、第1裏面側端子51は、第1半導体素子10Aのソース電極12Aと電気的に接続されている。このように、第1裏面側端子51は、複数のソース電極端子14Aを介して間接的にソース電極12Aと接続されている。なお、接合層SDは、はんだペーストやAg(銀)ペーストなどの導電性接合材であってもよい。
図4に示すように、第2裏面側端子52は、その一部が第2半導体素子10Bのソース電極12Bとz方向に重なるように配置されている。換言すると、第2裏面側端子52は、z方向から視て、ソース電極12Bからはみ出す部分を有している。第2裏面側端子52は、z方向から視て、全てのソース電極端子14Bと重なるように配置されている。第2裏面側端子52は、全てのソース電極端子14Bと接続されている。図7に示すように、本実施形態では、各ソース電極12Bと第2裏面側端子52とのz方向の間に接合層SDが形成されている。これにより、第2裏面側端子52は、第2半導体素子10Bのソース電極12Bと電気的に接続されている。このように、第2裏面側端子52は、全てのソース電極端子14Bを介して間接的にソース電極12Bと接続されている。
図4に示すように、第1制御配線53は、第1接続配線の一例であり、第1半導体素子10Aのゲート電極13Aと制御回路素子20とを電気的に接続するための配線である。制御回路素子20は、第1制御配線53を介してゲート電圧を第1半導体素子10Aのゲート電極13Aに印加する。第1制御配線53は、z方向から視て、ゲート電極13Aおよび制御回路素子20と重なるように配置されている。第1制御配線53は、z方向から視て、ゲート電極端子15Aおよび1個の制御回路内部端子21と重なるように配置されている。第1制御配線53は、ゲート電極端子15Aおよび1個の制御回路内部端子21と接続されている。図示していないが、本実施形態では、ゲート電極端子15Aおよび1個の制御回路内部端子21とのz方向の間に接合層SDが形成されている。これにより、第1制御配線53は、ゲート電極端子15Aおよび1個の制御回路内部端子21と電気的に接続されている。このように、第1制御配線53は、ゲート電極端子15Aを介して間接的にゲート電極13Aに接続されており、制御回路内部端子21を介して間接的に制御回路素子20の制御回路電極22と接続されている。
第2制御配線54は、第2接続配線の一例であり、第2半導体素子10Bのゲート電極13Bと制御回路素子20とを電気的に接続するための配線である。制御回路素子20は、第2制御配線54を介してゲート電圧を第2半導体素子10Bのゲート電極13Bに印加する。第2制御配線54は、z方向から視て、ゲート電極13Bおよび制御回路素子20と重なるように配置されている。第2制御配線54は、z方向から視て、ゲート電極端子15Bおよび1個の制御回路内部端子21と重なるように配置されている。第2制御配線54は、ゲート電極端子15Bおよび1個の制御回路内部端子21と接続されている。図示していないが、本実施形態では、ゲート電極端子15Bおよび1個の制御回路内部端子21とのz方向の間に接合層SDが形成されている。これにより、第2制御配線54は、ゲート電極端子15Bおよび1個の制御回路内部端子21と電気的に接続されている。このように、第2制御配線54は、ゲート電極端子15Bを介して間接的にゲート電極13Bに接続されており、制御回路内部端子21を介して間接的に制御回路素子20の制御回路電極22と接続されている。
接続配線55は、第1半導体素子10Aのソース電極12Aと制御回路素子20とを電気的に接続するための配線である。接続配線55は、z方向から視て、ソース電極12Aおよび制御回路素子20と重なるように配置されている。接続配線55は、z方向から視て、複数(本実施形態では4個)のソース電極端子14Aおよび複数(本実施形態では2個)の制御回路内部端子21と重なるように配置されている。接続配線55は、4個のソース電極端子14Aおよび2個の制御回路内部端子21と接続されている。図6に示すように、本実施形態では、4個のソース電極端子14Aおよび2個の制御回路内部端子21と、接続配線55とのz方向の間に接合層SDが形成されている。これにより、接続配線55は、4個のソース電極端子14Aおよび2個の制御回路内部端子21と電気的に接続されている。このように、接続配線55は、複数のソース電極端子14Aを介して間接的にソース電極12Aと接続されており、複数の制御回路内部端子21を介して間接的に制御回路素子20の制御回路電極22と接続されている。
グランド配線56は、制御回路素子20のグランドを設定するための配線である。図4に示すように、グランド配線56は、z方向から視て、制御回路素子20と重なるように配置されている。グランド配線56は、z方向から視て、複数(本実施形態では6個)の制御回路内部端子21と重なるように配置されている。グランド配線56は、6個の制御回路内部端子21と接続されている。図6に示すように、本実施形態では、6個の制御回路内部端子21とグランド配線56とのz方向の間に接合層SDが形成されている。これにより、グランド配線56は、6個の制御回路内部端子21と電気的に接続されている。このように、グランド配線56は、複数の制御回路内部端子21を介して間接的に制御回路素子20の制御回路電極22と接続されている。
図4に示すように、複数のダミー端子57は、z方向から視て、第1半導体素子10Aのソース電極12Aのy方向の両端部のうち樹脂側面31に近い方の端部と重なるように配置されている。複数のダミー端子57は、y方向において互いに揃った状態でx方向において互いに離間して配列されている。複数のダミー端子57は、y方向に沿って延びている。各ダミー端子57は、z方向から視て、ソース電極端子14Aと重なるように配置されている。各ダミー端子57は、ソース電極端子14Aと接続されている。図示していないが、本実施形態では、各ダミー端子57とソース電極端子14Aとのz方向の間に接合層SDが形成されている。これにより、各ダミー端子57は、ソース電極端子14Aと電気的に接続されている。このように、各ダミー端子57は、ソース電極端子14Aを介して間接的にソース電極12Aと接続されている。
複数の制御回路端子58は、外部のたとえば電子部品と制御回路素子20とを電気的に接続するための端子である。電子部品の一例は、ゲート信号生成回路である。各制御回路端子58は、z方向から視て、制御回路素子20と重なるように配置されている。より詳細には、複数の制御回路端子58の一部は、制御回路素子20のx方向の両端部のうち樹脂側面34に近い方の端部と重なるように配置されている。残りの制御回路端子58は、制御回路素子20のy方向の両端部のうち樹脂側面31に近い方の端部と重なるように配置されている。各制御回路端子58は、z方向から視て、制御回路内部端子21と重なるように配置されている。各制御回路端子58は、制御回路内部端子21と接続されている。図6に示すように、本実施形態では、各制御回路端子58と制御回路内部端子21とのz方向の間に接合層SDが形成されている。これにより、各制御回路端子58は、制御回路内部端子21と電気的に接続されている。このように、各制御回路端子58は、制御回路内部端子21を介して間接的に制御回路素子20の制御回路電極22と接続されている。
図5に示すように、半導体装置1Aは、第1裏面側端子51と第2主面側端子42とを接続する導電性の接続部材60を備えている。接続部材60は、第2樹脂層30B上に配置されており、第1樹脂層30Aによって封止されている。接続部材60は、z方向から視て、第1裏面側端子51と第2主面側端子42とのそれぞれに重なるように配置されている。接続部材60は、z方向に沿って延びている。本実施形態では、接続部材60は、Cuからなる。接続部材60は、図5では図示していないが、シード層とめっき層との積層体からなる。シード層はTi層からなる。めっき層は、シード層に接する層であって、Cu層からなる。めっき層は、シード層を導電経路とする電解めっきによって形成されている。
図4に示すように、接続部材60は、z方向から視て、第1半導体素子10Aと第2半導体素子10Bとのy方向の間に配置されている。z方向から視た接続部材60の形状は、x方向が長辺方向となり、y方向が短辺方向となる矩形状である。接続部材60は、第1樹脂層30Aに設けられている。より詳細には、接続部材60は、第1樹脂層30Aをz方向に貫通するように設けられている。このように、接続部材60によって第1裏面側端子51と第2主面側端子42とが電気的に接続されているため、第1半導体素子10Aのソース電極12Aと第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bとが電気的に接続されている。
(半導体装置の製造方法)
図8〜図19を参照して、第1実施形態の半導体装置1Aの製造方法について説明する。なお、理解を容易にするため、図8〜図19では、便宜上、1個の半導体装置1Aの製造工程について示している。実際には、複数の半導体装置1Aが同時に製造される。
半導体装置1Aの製造方法は、裏面側端子50を形成する工程を備えている。一例では、図8に示すように、まず支持基板800を用意する。支持基板800は、z方向において互いに反対側を向く基板主面801および基板裏面802を有している。支持基板800は、たとえばSi(シリコン)からなる。次に、基板主面801に裏面側端子50を形成する。一例では、まず基板主面801に絶縁膜(図示略)を形成する。この絶縁膜は、基板主面801に酸化膜を熱酸化法によって成膜させた後、この酸化膜の上に窒化膜をプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)によって成膜させることによって形成される。次に、絶縁膜上に裏面側シード層50aを形成する。裏面側シード層50aは、絶縁膜の全体にバリア層(図示略)をスパッタリング法によって成膜させた後、このバリア層の上に裏面側シード層50aをスパッタリング法によって成膜させる。裏面側シード層50aはたとえばTiからなる。次に、裏面側シード層50aの上に裏面側めっき層50bを形成する。裏面側めっき層50bは、裏面側シード層50aの上にリソグラフィパターンニングを施した後、裏面側シード層50aを導電経路とした電解めっき法によって形成される。裏面側めっき層50bは、Cuからなる。次に、裏面側シード層50aのうち裏面側めっき層50bによって覆われていない部分、およびバリア層のうち裏面側めっき層50bによって覆われていない部分をそれぞれ除去する。裏面側めっき層50bによって覆われていない裏面側シード層50aおよびバリア層はそれぞれ、ウェットエッチングによって除去される。このように、裏面側端子50は、裏面側シード層50aと裏面側めっき層50bとの積層体からなる。なお、裏面側端子50は、Cuの柱状材によって形成されてもよい。
また、図8は、ウェットエッチング後の状態を示している。図8では図示していないが、この工程では、第1制御配線53、第2制御配線54、接続配線55、グランド配線56、各ダミー端子57および各制御回路端子58(ともに図4参照)がそれぞれ形成されている。
図9に示すように、半導体装置1Aの製造方法は、第2樹脂層830Bを形成する工程を備えている。第2樹脂層830Bは、半導体装置1Aの第2樹脂層30Bを構成する層であり、たとえば黒色のエポキシ樹脂からなる。第2樹脂層830Bは、裏面側端子50を封止するように形成されている。つまり、z方向における裏面側端子50のうち支持基板800とは反対側の端面は、第2樹脂層830Bによって覆われている。第2樹脂層830Bは、たとえばトランスファ成型またはコンプレッション成型によって形成される。
また、図9では図示していないが、第2樹脂層830Bは、第1制御配線53、第2制御配線54、接続配線55、グランド配線56、各ダミー端子57および各制御回路端子58(ともに図4参照)をそれぞれ封止している。
図10に示すように、半導体装置1Aの製造方法は、第2樹脂層830Bをz方向に除去する工程を備えている。より詳細には、機械研削によって第2樹脂層830Bのうちz方向における基板主面801とは反対側の部分を除去する。このとき、機械研削によって裏面側端子50のうちz方向における基板主面801とは反対側の部分も併せて除去してもよい。これにより、第2樹脂層830Bの厚さが薄くなり、裏面側端子50のz方向の両端面のうち基板主面801とは反対側の端面が第2樹脂層830Bからz方向に露出する。
図11に示すように、半導体装置1Aの製造方法は、接続部材860を形成する工程を備えている。接続部材860は、たとえば、シード層を形成する工程と、シード層に対してフォトリソグラフィによってマスクを形成する工程と、シード層に接するめっき層を形成する工程とを経て形成される。シート層は、たとえばスパッタリング法によって裏面側端子50の端面に形成される。次に、たとえば感光性を有するレジスト層によってシード層を覆い、そのレジスト層を感光・現像し、開口を有するマスクを形成する。次に、シード層を導電経路とした電解めっき法によってマスクから露出したシード層の表面にめっき金属を析出させてめっき層を形成する。これにより、シード層およびめっき層の積層体からなる接続部材860が形成される。そして、接続部材860の形成後、マスクを除去する。なお、Cuの柱状材によって接続部材860を形成してもよい。
次に、不要なシード層を除去する。具体的には、シード層のうちめっき層に覆われたブブ以外のシード層を除去する。不要なシード層は、たとえばウェットエッチングによって除去される。
図12に示すように、半導体装置1Aの製造方法は、第1半導体素子10A、第2半導体素子10Bおよび制御回路素子20をそれぞれ第2樹脂層830B上に搭載する工程を備えている。この工程は、裏面側端子50に接合層SDを形成する工程と、接合層に第1半導体素子10A、第2半導体素子10Bおよび制御回路素子20を接合する工程と、を有している。図12では、各半導体素子10A,10Bが接合層SDに接合された状態を示しているが、図示されていない制御回路素子20も、図示されていない接合層SDに接合されている。
接合層SDを形成する工程では、まず、裏面側端子50の端面にバリア層を形成する。バリア層は、たとえば裏面側端子50を導電経路とした電解めっき法によって形成される。次に、電解めっき法によって、バリア層上にめっき金属としてSn(錫)を含む合金を析出させることによってはんだ層を形成する。このように、接合層SDは、バリア層とはんだ層との積層体からなる。その後、リフロー処理によってはんだ層を溶融することで、ラフネスのあるはんだ層の表面を平滑化する。この平滑化によって、はんだ層と各半導体素子10A,10Bおよび制御回路素子20のはんだ層とを接合させたときのボイドの発生を抑制できる。
接合層SDに第1半導体素子10A、第2半導体素子10Bおよび制御回路素子20を接合する工程では、各半導体素子10A,10Bおよび制御回路素子20のそれぞれをフリップチップボンディング(FCB:Flip Chip Bonding)によって接合層SD上に搭載する。まず、たとえば電解めっき法によって、各半導体素子10A,10Bのソース電極端子14A,14Bおよびゲート電極端子15A,15Bと制御回路素子20の制御回路内部端子21とのそれぞれに、めっき金属としてSnを含む合金を析出することによってはんだ層を形成する。このはんだ層は、接合層SDのはんだ層と同じ材料からなる。各半導体素子10A,10Bのソース電極端子14A,14Bおよびゲート電極端子15A,15Bおよび制御回路素子20の制御回路内部端子21のはんだ層についても、接合層SDのはんだ層と同様に、リフロー処理によって表面を平滑化する。
次に、たとえば、接合層SDにフラックスを塗布した後、たとえばフリップチップボインダを用いて各半導体素子10A,10Bおよび制御回路素子20を接合層SD上に載置する。これにより、各半導体素子10A,10Bおよび制御回路素子20はそれぞれ、裏面側端子50に仮付けされる。その後、リフロー処理によって接合層SDのはんだ層と、各半導体素子10A,10Bのソース電極端子14A,14Bおよびゲート電極端子15A,15Bのはんだ層と制御回路素子20の制御回路内部端子21のはんだ層とをそれぞれ液相状態とした後、冷却によってこれらはんだ層を固化させることによって接合層SDと、各半導体素子10A,10Bのソース電極端子14A,14Bおよびゲート電極端子15A,15Bと制御回路素子20の制御回路内部端子21とが接続される。
図13に示すように、半導体装置1Aの製造方法は、第1樹脂層830Aを形成する工程を備えている。第1樹脂層830Aは、半導体装置1Aの第1樹脂層30Aを構成する層であり、たとえば黒色のエポキシ樹脂からなる。本実施形態では、第1樹脂層830Aは、第2樹脂層830Bと同じ材料からなる。第1樹脂層830Aは、各半導体素子10A,10B、制御回路素子20および接続部材860をそれぞれ封止するように形成されている。第1樹脂層830Aは、たとえばトランスファ成型またはコンプレッション成型によって形成される。
図14に示すように、半導体装置1Aの製造方法は、第1樹脂層830Aをz方向に除去する工程を備えている。より詳細には、機械研削によって第1樹脂層830Aのうちz方向における第2樹脂層830Bとは反対側の部分を除去する。このとき、機械研削によって接続部材860のうちz方向における基板主面801とは反対側の部分も併せて除去してもよい。これにより、第1樹脂層830Aの厚さが薄くなり、接続部材860のz方向の両端面のうち第2樹脂層830Bとは反対側の端面が第1樹脂層830Aからz方向に露出する。これにより、接続部材60が形成される。また、第1半導体素子10Aの第1素子主面10Asおよび第2半導体素子10Bの第2素子主面10Bsが第1樹脂層830Aからz方向に露出する。
図15〜図17に示すように、半導体装置1Aの製造方法は、主面側端子40を形成する工程を備えている。
図15に示すように、まず、第1樹脂層830Aの樹脂主面830Asの全体にわたり主面側シード層840aを形成する。主面側シード層840aは、各半導体装置1A,1Bのドレイン電極11A,11B上にも形成される。主面側シード層840aは、Tiからなり、たとえばスパッタリング法によって樹脂主面830Asに形成される。次に、主面側シード層840aを導電経路とした電解めっき法によって主面側シード層840aの表面にめっき金属を析出させて主面側めっき層840bを形成する。主面側めっき層840bは、主面側シード層840aのz方向の表面の全体にわたり形成される。
図16に示すように、たとえば感光性を有するレジスト層によって主面側めっき層840bを覆い、そのレジスト層を感光・現像し、開口を有するマスクMKを形成する。マスクMKは、主面側めっき層840bのうち第1主面側端子41が形成される領域および第2主面側端子42が形成される領域を覆う。つまり、マスクMKの開口は、第1主面側端子41および第2主面側端子42が形成される領域以外の領域を開口する。次に、エッチングによってマスクMKの開口から露出した主面側めっき層840bを除去した後、マスクMKの開口から露出した主面側シード層840aを除去する。その後、図17に示すように、マスクMKを除去する。これにより、外部電極層40cが形成される前の第1主面側端子841および第2主面側端子842が形成される。これら第1主面側端子841および第2主面側端子842は、半導体装置1Aの第1主面側端子41および第2主面側端子42を構成するものである。
図18に示すように、半導体装置1Aの製造方法は、第2樹脂層830Bから支持基板800を分離する工程を備えている。たとえば、機械研削またはデボンドによって第2樹脂層830Bから支持基板800が分離される。この工程において、裏面側端子50からバリア層が分離される。
図19に示すように、半導体装置1Aの製造方法は、主面側端子40のうち第1樹脂層830Aからz方向に露出した面と、裏面側端子50のうち第2樹脂層830Bからz方向に露出した面とのそれぞれにめっき層を形成する工程を備えている。めっき層は、たとえば、無電解めっき法によってめっき金属、たとえばNiとPdとAuとをこの順番で析出させることで形成される。
半導体装置1Aの製造方法は、半導体装置1Aを個片化する工程を備えている。この工程では、第1樹脂層830Aまたは第2樹脂層830Bにダイシングテープを貼り付け、たとえばダイシングブレードによって第1樹脂層830Aおよび第2樹脂層830Bを図19の切断線CLに沿って切断する。以上の工程を経て、半導体装置1Aが製造される。
(作用)
本実施形態の作用について説明する。
半導体装置1Aは、主面側端子40および裏面側端子50を有することによって、半導体装置1Aを実装基板に実装する場合、樹脂主面30sを実装基板に対面させるような半導体装置1Aの向きで実装基板に半導体装置1Aを実装することができ、樹脂裏面30rを実装基板に対面させるような半導体装置1Aの向きで実装基板に半導体装置1Aを実装することができる。また、z方向に離間した第1実装基板と第2実装基板との間に半導体装置1Aを配置し、第1実装基板にたとえば主面側端子40を接続させ、第2実装基板にたとえば裏面側端子50を接続させてもよい。この構成によれば、第1実装基板と第2実装基板とをz方向から視て互いに重なるように配置することができ、z方向と直交する方向における実装基板の小型化を図ることができる。
ところで、半導体装置1Aの主面側端子40および裏面側端子50のようにz方向の両側に外部の電子部品と接続するための端子を設ける構造として、第1構造および第2構造が考えられる。第1構造は、ガラスエポキシ基板等の基板の基板主面および基板裏面のそれぞれにたとえば銅箔などの端子が設けられる構造である。第2構造は、ガラスエポキシ基板等の基板の基板主面に半導体素子を搭載し、半導体素子を封止するように基板主面上に封止樹脂形成され、封止樹脂のうちz方向の基板とは反対側の面と基板裏面とに端子が設けられる構造である。
しかし、これら第1構造および第2構造はそれぞれ、ガラスエポキシ基板等の基板が用いられるため、コストが高くなる。その点、本実施形態では、封止樹脂30の樹脂主面30sおよび樹脂裏面30rのそれぞれに端子(主面側端子40および裏面側端子50)が形成されるため、ガラスエポキシ基板等の基板が不要となる。したがって、半導体装置1Aは、基板を用いる第1構造および第2構造と比較して、コストを低減できる。
(効果)
本実施形態の半導体装置1Aによれば、以下の効果が得られる。
(1−1)半導体装置1Aは、第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bのそれぞれに個別に電気的に接続された主面側端子40と、第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bのそれぞれに個別に電気的に接続された裏面側端子50と、を備えている。主面側端子40は、第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bを封止する封止樹脂30の樹脂主面30sに形成されている。裏面側端子50は、封止樹脂30の樹脂裏面30rに形成されている。この構成によれば、半導体装置1Aを実装基板に実装する場合、樹脂主面30sが実装基板と対面するように配置してもよいし、樹脂裏面30rが実装基板と対面するように配置してもよい。したがって、半導体装置1Aの配置の自由度を向上できる。加えて、樹脂主面30sおよび樹脂裏面30rの一方のみに端子を有する半導体装置と比較して、z方向における封止樹脂30の反り、すなわちz方向における半導体装置1Aの反りを抑制できる。
(1−2)半導体装置1Aは、複数の主面側端子40を有している。この構成によれば、複数の半導体素子に対応した主面側端子を設けることができるため、半導体装置1Aは、各半導体素子に個別に電気的に接続する端子を備えることができる。換言すると、主面側端子40は、第1半導体素子10Aのドレイン電極11Aを外部に取り出すための第1主面側端子41と、第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bを外部に取り出すための第2主面側端子42と、を有している。これにより、半導体装置1Aの樹脂主面30sを実装基板と対面するように半導体装置1Aを実装基板に実装する場合、実装基板と各主面側端子41,42を通じて各半導体素子10A,10Bのドレイン電極11A,11Bとを個別に電気的に接続することができる。
(1−3)主面側端子40は、封止樹脂30の樹脂主面30s上に形成されている。この構成によれば、封止樹脂30の形成後に主面側端子40を形成することができるため、樹脂主面30sに対して主面側端子40の配置位置の自由度を向上させることができる。
(1−4)第1半導体素子10Aは、z方向においてドレイン電極11Aが樹脂主面30sからz方向に露出する位置に配置されている。第1主面側端子41は、ドレイン電極11Aに直接的に接続されている。この構成によれば、第1半導体素子10Aのドレイン電極11Aと第1主面側端子41との間のインダクタンスを低減することができる。
(1−5)半導体装置1Aは、複数の裏面側端子50を有している。この構成によれば、複数の半導体素子に対応した裏面側端子を設けることができるため、半導体装置1Aは、各半導体素子に個別に電気的に接続する端子を備えることができる。換言すると、裏面側端子50は、第1半導体素子10Aのソース電極12Aを外部に取り出すための第1裏面側端子51と、第2半導体素子10Bのソース電極12Bを外部に取り出すための第2裏面側端子52と、を有している。これにより、半導体装置1Aの樹脂裏面30rを実装基板と対面するように半導体装置1Aを実装基板に実装する場合、実装基板と各裏面側端子51,52を通じて各半導体素子10A,10Bのソース電極12A,12Bを個別に電気的に接続することができる。
また、裏面側端子50は、制御回路素子20の制御回路電極22を外部に取り出すための複数の制御回路端子58を有している。これにより、半導体装置1Aの樹脂裏面30rを実装基板と対面するように半導体装置1Aを実装基板に実装する場合、実装基板と複数の制御回路端子58を通じて制御回路素子20の複数の制御回路電極22を個別に電気的に接続することができる。
(1−6)第1半導体素子10Aは、ソース電極12Aとz方向において重なる部分からz方向に延びるソース電極端子14Aを有している。第1裏面側端子51は、ソース電極端子14Aと接続されている。この構成によれば、ソース電極12Aと第1裏面側端子51との間の導電経路を短くすることができるため、ソース電極12Aと第1裏面側端子51との間のインダクタンスを低減することができる。
(1−7)z方向から視て、第1裏面側端子51の面積は、複数のソース電極端子14Aの合計の面積よりも大きい。この構成によれば、樹脂裏面30rから露出する第1裏面側端子51を通じて第1半導体素子10Aを好適に放熱することができる。
(1−8)第1半導体素子10Aは、ゲート電極13Aとz方向において重なる部分からz方向に延びるゲート電極端子15Aを有している。第1制御配線53は、ゲート電極端子15Aと接続されている。この構成によれば、ゲート電極13Aと第1制御配線53との間の導電経路を短くすることができるため、ゲート電極13Aと第1制御配線53との間のインダクタンスを低減することができる。
(1−9)第2半導体素子10Bは、ソース電極12Bとz方向において重なる部分からz方向に延びるソース電極端子14Bを有している。第2裏面側端子52は、ソース電極端子14Bと接続されている。この構成によれば、ソース電極12Bと第2裏面側端子52との間の導電経路を短くすることができるため、ソース電極12Bと第2裏面側端子52との間のインダクタンスを低減することができる。
(1−10)z方向から視て、第2裏面側端子52の面積は、複数のソース電極端子14Bの合計の面積よりも大きい。この構成によれば、樹脂裏面30rから露出する第2裏面側端子52を通じて第2半導体素子10Bを好適に放熱することができる。
(1−11)第2半導体素子10Bは、ゲート電極13Bとz方向において重なる部分からz方向に延びるゲート電極端子15Bを有している。第2制御配線54は、ゲート電極端子15Bと接続されている。この構成によれば、ゲート電極13Bと第2制御配線54との間の導電経路を短くすることができるため、ゲート電極13Bと第2制御配線54との間のインダクタンスを低減することができる。
(1−12)制御回路素子20は、制御回路素子20とz方向において重なる部分からz方向に延びる複数の制御回路内部端子21を有している。制御回路内部端子21は、接続配線55、グランド配線56および制御回路端子58とそれぞれ接続されている。この構成によれば、制御回路素子20の制御回路電極22と接続配線55との間の導電経路および制御回路電極22と制御回路端子58との間の導電経路をそれぞれ短くすることができる。したがって、制御回路電極22と接続配線55との間のインダクタンスおよび制御回路電極22と制御回路端子58の間のインダクタンスをそれぞれ低減することができる。
(1−13)半導体装置1Aは、第1裏面側端子51と第2主面側端子42とを接続する導電性の接続部材60を有している。この構成によれば、半導体装置1Aの内部で第1半導体素子10Aのソース電極12Aと第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bとを電気的に接続することができる。これにより、第1半導体素子10Aのソース電極12Aと第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bとの導電経路の長さが短くなるため、第1半導体素子10Aのソース電極12Aと第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bとの間のインダクタンスを低減することができる。
(1−14)z方向から視て、接続部材60は、第1半導体素子10Aと第2半導体素子10Bとの間に配置されている。この構成によれば、第1半導体素子10Aのソース電極12Aと第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bとの導電経路の長さが短くなる。したがって、第1半導体素子10Aのソース電極12Aと第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bとの間のインダクタンスを低減することができる。
(1−15)半導体装置1Aは、制御回路素子20を備えている。制御回路素子20は、封止樹脂30によって封止されている。この構成によれば、半導体装置1Aの外部に制御回路素子20が設けられる構成と比較して、各半導体素子10A,10Bと制御回路素子20との間の導電経路を短くすることができる。したがって、各半導体素子10A,10Bと制御回路素子20との間のインダクタンスを低減することができる。
(1−16)半導体装置1Aは、制御回路素子20と第1半導体素子10Aのゲート電極13Aとを接続する第1制御配線53を有している。この構成によれば、ゲート電極13Aと制御回路素子20との導電経路が短くなるため、ゲート電極13Aと制御回路素子20との間のインダクタンスを低減することができる。
(1−17)半導体装置1Aは、制御回路素子20と第2半導体素子10Bのゲート電極13Bとを接続する第2制御配線54を有している。この構成によれば、ゲート電極13Bと制御回路素子20との導電経路が短くなるため、ゲート電極13Bと制御回路素子20との間のインダクタンスを低減することができる。
(1−18)裏面側端子50は、裏面側シード層50aおよび裏面側めっき層50bの積層体からなる。この構成によれば、裏面側端子50をたとえば金属板から構成される場合と比較して、裏面側端子50のz方向の大きさを小さくすることができる。したがって、半導体装置1Aの低背化を図ることができる。
また、ガラスエポキシ基板等の基板と、基板の基板主面上に形成された樹脂層とを備える半導体装置の構成(上記第2構造)と比較して、第2樹脂層30Bのz方向の大きさを基板のz方向の大きさよりも小さくすることができるため、半導体装置1Aの低背化を図ることができる。
(1−19)第1半導体素子10Aの第1素子主面10Asおよび第2半導体素子10Bの第2素子主面10Bsはそれぞれ、樹脂主面30sから露出するように形成されている。この構成によれば、第1樹脂層30Aのz方向の大きさを小さくすることができる。したがって、半導体装置1Aの低背化を図ることができる。
(1−20)主面側端子40は、主面側シード層40aおよび主面側めっき層40bの積層体からなる。この構成によれば、主面側端子40をたとえば金属板から構成される場合と比較して、主面側端子40のz方向の大きさを小さくすることができる。したがって、半導体装置1Aの低背化を図ることができる。
(1−21)半導体装置1Aの製造方法は、支持基板800の基板主面801上に裏面側端子50を形成する工程と、裏面側端子50をz方向において露出するように裏面側端子50を封止する第2樹脂層830Bを形成する工程と、第2樹脂層830B上に第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bを搭載し、各半導体素子10A,10Bと裏面側端子50を接続する工程と、第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bを封止する第1樹脂層830Aを形成する工程と、第1樹脂層830Aから露出し、各半導体素子10A,10Bと接続する主面側端子40を形成する工程と、を備えている。この構成によれば、半導体装置1Aを実装基板に実装する場合、樹脂主面30sが実装基板と対面するように配置してもよいし、樹脂裏面30rが実装基板と対面するように配置してもよい。したがって、半導体装置1Aの配置の自由度を向上できる。
[第2実施形態]
図20〜図33を参照して、第2実施形態の半導体装置1Bについて説明する。本実施形態の半導体装置1Bは、第1実施形態の半導体装置1Aと比較して、制御回路素子20が省略された点と、第1半導体素子10Aの向きとが異なる。以下の説明において、第1実施形態の半導体装置1Aと共通する構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
(半導体装置の構成)
図20〜図24に示すように、半導体装置1Bは、第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bが封止樹脂30によって封止された構成である。封止樹脂30の樹脂主面30sには主面側端子70が形成されており、樹脂裏面30rには裏面側端子80が形成されている。主面側端子70および裏面側端子80はそれぞれ、導電性の材料からなり、たとえばCuからなる。
図23に示すように、第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bは、z方向から視て、封止樹脂30のx方向の中央に配置されており、かつy方向において互いに離間して配列されている。第1半導体素子10Aは、y方向において第2半導体素子10Bよりも樹脂側面32の近くに配置されている。各半導体素子10A,10Bは、第1実施形態と同様に、封止樹脂30の第2樹脂層30Bに搭載されており、第1樹脂層30Aによって封止されている。各半導体素子10A,10Bの構成は、第1実施形態の各半導体素子10A,10Bの構成と同様である。
図24に示すように、本実施形態では、第1半導体素子10Aは、第1素子裏面10Arが樹脂裏面30rと同じ側を向き、第1素子主面10Asが樹脂主面30sと同じ側を向くように配置されている。これにより、第1半導体素子10Aのソース電極端子14Aおよびゲート電極端子15Aはそれぞれ、第1半導体素子10Aから第2樹脂層30Bに向けて延びており、裏面側端子80に接続されている。
第2半導体素子10Bは、第2素子主面10Bsが樹脂裏面30rと同じ側を向き、第2素子裏面10Brが樹脂主面30sと同じ側を向いている。これにより、第2半導体素子10Bのソース電極端子14Bおよびゲート電極端子15Bはそれぞれ、第2半導体素子10Bから樹脂主面30sに向けて延びており、主面側端子70に接続されている。
このように、本実施形態では、z方向において、第1半導体素子10Aと第2半導体素子10Bとが反対向きに配置されている。このため、第1半導体素子10Aの第1素子主面10Asは第1実施形態と同様に樹脂主面30sからz方向に露出する一方、第2半導体素子10Bの第2素子主面10Bsは樹脂主面30sからz方向に露出していない。
図21および図24に示すように、主面側端子70は、第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bと外部の実装基板や電子部品とを電気的に接続するための端子であり、樹脂主面30sからz方向に露出するように形成されている。本実施形態では、主面側端子70は、樹脂主面30s上に形成されている。
図24に示すように、主面側端子70は、主面側めっき層70bを含んでいる。より詳細には、主面側端子70は、主面側シード層70aと主面側めっき層70bとの積層体からなる。主面側シード層70aはTi層からなる。主面側めっき層70bは、主面側シード層70aに接する層であって、Cu層からなる。主面側めっき層70bは、主面側シード層70aを導電経路とする電解めっきによって形成されている。主面側シード層70aは、第1半導体素子10Aの第1素子主面10As上と第2半導体素子10Bに対応する樹脂主面30s上に形成されている。主面側めっき層70bは、主面側シード層70aに対してz方向において各半導体素子10A,10Bとは反対側に積層されている。主面側めっき層70bのz方向の大きさは、主面側シード層70aのz方向の大きさよりも大きい。
主面側めっき層70bは、さらにめっき金属によって覆われている。すなわち主面側端子70は、主面側めっき層70b上に外部電極層70cを有している。外部電極層70cは、たとえば、無電解めっきによってめっき金属、たとえばNiとPdとAuとをこの順番に析出させることによって形成されている。
図21に示すように、半導体装置1Bは、複数の主面側端子70を有している。本実施形態では、半導体装置1Bは、主面側端子70として、第1主面側端子71、第2主面側端子72および第2制御端子73を有している。
第1主面側端子71は、第1半導体素子10Aのドレイン電極11Aと、半導体装置1Bの外部の実装基板や電子部品と電気的に接続するための端子である。第1主面側端子71は、z方向から視て、樹脂主面30sのうちx方向の中央かつy方向において樹脂主面30sの中央よりも樹脂側面32の近くに配置されている。第1主面側端子71は、第1半導体素子10Aとz方向に重なるように配置されている。図24に示すように、第1主面側端子71は、第1半導体素子10Aのドレイン電極11Aに接続されている。第1主面側端子71は、直接的にドレイン電極11Aに接続されている。より詳細には、第1主面側端子71は、内部電極を介さずにドレイン電極11A上に形成されている。本実施形態では、第1主面側端子71は、ドレイン電極11Aに接触した状態でドレイン電極11Aに接合されている。
第2主面側端子72は、第2半導体素子10Bのソース電極12Bと、半導体装置1Bの外部の実装基板や電子部品と電気的に接続するための端子である。図21に示すように、第2主面側端子72は、z方向から視て、樹脂主面30sのうちx方向の中央かつy方向において樹脂主面30sの中央よりも樹脂側面31の近くに配置されている。図24に示すように、第2主面側端子72は、第2半導体素子10Bとz方向に重なるように配置されている。第2主面側端子72は、第2半導体素子10Bのソース電極端子14Bと接続されている。このように、第2主面側端子72は、複数のソース電極端子14Bを介してソース電極12Bと間接的に接続されている。
z方向から視て、第2主面側端子72のx方向の大きさは、第1主面側端子71のx方向の大きさよりも大きい。第2主面側端子72のy方向の大きさは、第1主面側端子71のy方向の大きさと概ね等しい。z方向から視て、第2主面側端子72の面積は、第1主面側端子71の面積よりも大きい。z方向から視て、第2主面側端子72の面積は、複数のソース電極端子14Bの合計の面積よりも大きい。
第2制御端子73は、第2半導体素子10Bのゲート電極13Bと、半導体装置1Bの外部の実装基板や電子部品と電気的に接続するための端子である。図21に示すように、第2主面側端子72の四隅のうちx方向において樹脂側面34に近い方かつy方向において樹脂側面32に近い方の端部に配置されている。このため、第2制御端子73は、x方向において樹脂主面30sの中央よりも樹脂側面34の近くに配置されている。第2制御端子73は、第2半導体素子10Bのゲート電極端子15B(図22参照)と接続されている。このように、第2制御端子73は、ゲート電極端子15Bを介してゲート電極13Bと間接的に接続されている。また、z方向から視て、第2制御端子73の面積は、ゲート電極端子15Bの面積よりも大きい。
図23および図24に示すように、裏面側端子80は、樹脂裏面30rからz方向に露出するように形成されている。図24に示すように、裏面側端子80は、裏面側めっき層80bを含んでいる。より詳細には、裏面側端子80は、裏面側シード層80aと裏面側めっき層80bとの積層体からなる。裏面側シード層80aはTi層からなる。裏面側めっき層80bは、裏面側シード層80aに接する層であって、Cu層からなる。裏面側めっき層80bは、裏面側シード層80aを導電経路とする電解めっきによって形成されている。裏面側シード層80aは、樹脂裏面30rからz方向に露出する層であり、本実施形態では樹脂裏面30rと面一となるように形成されている。裏面側めっき層80bは、裏面側シード層80aから第1樹脂層30Aに向けて延びる層であり、第2樹脂層30Bからz方向に露出するように形成されている。裏面側めっき層80bのz方向の大きさは、裏面側シード層80aのz方向の大きさよりも大きい。
裏面側シード層80aのうちz方向における裏面側めっき層80bとは反対側は、めっき金属によって覆われている。すなわち裏面側端子80は、裏面側シード層80a上に外部電極層80cを有している。外部電極層80cは、たとえば、無電解めっきによってめっき金属、たとえばNiとPdとAuとをこの順番に析出させることによって形成されている。
本実施形態では、裏面側端子80のz方向の大きさは、主面側端子70のz方向の大きさよりも大きい。なお、主面側端子70および裏面側端子80のそれぞれのz方向の大きさは任意に変更可能である。たとえば、主面側端子70のz方向の大きさと裏面側端子80のz方向の大きさとは互いに等しくてもよい。
図23に示すように、半導体装置1Bは、複数の裏面側端子80を有している。本実施形態では、半導体装置1Bは、裏面側端子80として、共通裏面側端子81、第1制御端子82および複数(本実施形態では3個)のダミー端子83を有している。
共通裏面側端子81は、z方向から視て、樹脂主面30sのうちx方向の中央かつy方向において樹脂側面32寄りに配置されている。z方向から視た共通裏面側端子81の形状は、凸形状である。共通裏面側端子81は、第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bとz方向に重なるように配置されている。より詳細には、共通裏面側端子81は、第1半導体素子10Aのソース電極12Aおよび第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bとz方向に重なるように配置されている。
第1半導体素子10Aのソース電極12Aは、複数のソース電極端子14Aを介して共通裏面側端子81と接続されている。また第2素子主面10Bsは、共通裏面側端子81に接続されている。これにより、ドレイン電極11Bは、共通裏面側端子81に電気的に接続されている。このように、第1半導体素子10Aのソース電極12Aと第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bとは、共通裏面側端子81を介して電気的に接続されている。このため、共通裏面側端子81は、半導体装置1Aの出力端子を構成しているともいえる。図24に示すように、共通裏面側端子81は、複数のソース電極端子14Aおよび接合層SDを介してソース電極12Aと間接的に接続されており、接合層SDによってドレイン電極11Bと直接的に接続されている。
図23に示すように、第1制御端子82および各ダミー端子83は、z方向から視て、樹脂主面30sのうちy方向において共通裏面側端子81よりも樹脂側面32の近くに配置されている。第1制御端子82および各ダミー端子83は、y方向において互いに揃った状態でx方向において互いに離間して配列されている。第1制御端子82は、x方向において各ダミー端子83よりも樹脂側面34の近くに配置されている。z方向から視て、第1制御端子82の一部および各ダミー端子83の一部はそれぞれ、第1半導体素子10Aと重なっている。
第1制御端子82は、第1半導体素子10Aのゲート電極13Aと半導体装置1Bの外部の実装基板や電子部品と接続するための端子である。第1制御端子82の一部は、z方向から視て、ゲート電極13Aに形成されたゲート電極端子15Aと重なっている。第1制御端子82は、接合層SD(図示略)を介してゲート電極端子15Aと接続されている。このように、第1制御端子82は、ゲート電極端子15Aおよび接合層SDを介してゲート電極13Aと間接的に接続されている。
各ダミー端子83は、第1半導体素子10Aのソース電極12Aと半導体装置1Bの外部の実装基板や電子部品と接続するための端子である。ダミー端子83は、たとえば第1半導体素子10Aに流れる電流の大きさを検出する端子として構成されてもよい。各ダミー端子83の一部は、z方向から視て、ソース電極12Aに形成されたソース電極端子14Aと重なっている。各ダミー端子83は、接合層SD(図示略)を介してソース電極端子14Aと接続されている。このように、各ダミー端子83は、ソース電極端子14Aを介してソース電極12Aと間接的に接続されている。
(半導体装置の製造方法)
図25〜図31を参照して、本実施形態の半導体装置1Bの製造方法について説明する。なお、理解を容易にするため、図25〜図31では、便宜上、1個の半導体装置1Bの製造工程について示している。実際には、複数の半導体装置1Bが同時に製造される。なお、半導体装置1Bの製造方法について、第1実施形態の半導体装置1Aの製造方法と共通する工程については簡易に説明する場合がある。
図25に示すように、半導体装置1Bの製造方法は、第1実施形態と同様に、裏面側端子80を形成する工程、第2樹脂層830Bを形成する工程、および、第2樹脂層830Bをz方向に除去する工程を備えている。図25は、第2樹脂層830Bをz方向に除去する工程の後の状態を示している。第2樹脂層830Bの厚さ(第2樹脂層830Bのz方向の大きさ)は、半導体装置1Bの第2樹脂層30Bの厚さ(第2樹脂層30Bのz方向の大きさ)と等しい。
図26に示すように、半導体装置1Bの製造方法は、裏面側端子80に第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bを搭載する工程を備えている。第1半導体素子10Aを裏面側端子80に搭載する工程は、第1実施形態の第1半導体素子10Aを裏面側端子50に搭載する工程と同じである。第2半導体素子10Bを裏面側端子80に搭載する工程は、裏面側端子80に対する第2半導体素子10Bの搭載向きが異なるが、第1実施形態の第2半導体素子10Bを裏面側端子50に搭載する工程と同じである。
図27に示すように、半導体装置1Bの製造方法は、第1樹脂層830Aを形成する工程を備えている。第1樹脂層830Aを形成する工程は、第1実施形態の第1樹脂層830Aを形成する工程と同様である。
図28に示すように、半導体装置1Bの製造方法は、第1樹脂層830Aをz方向に除去する工程を備えている。第1樹脂層830Aをz方向に除去する工程は、第1実施形態の第1樹脂層830Aをz方向に除去する工程と同様である。図28は、第1樹脂層830Aをz方向に除去する工程の後の状態を示している。第1樹脂層830Aの厚さ(第1樹脂層830Aのz方向の大きさ)は、半導体装置1Bの第1樹脂層30Aの厚さ(第1樹脂層30Aのz方向の大きさ)と等しい。
図29に示すように、半導体装置1Bの製造方法は、主面側端子70を形成する工程を備えている。主面側端子70を形成する工程は、第1実施形態の主面側端子40を形成する工程と同様である。
図30に示すように、半導体装置1Bの製造方法は、第2樹脂層830Bから支持基板800を分離する工程を備えている。第2樹脂層830Bから支持基板800を分離する工程は、第1実施形態の第2樹脂層830Bから支持基板800を分離する工程と同様である。
図31に示すように、半導体装置1Bの製造方法は、主面側端子70のz方向に露出した面および裏面側端子80のz方向に露出した面のそれぞれにめっき層を形成する工程を備えている。
半導体装置1Bの製造方法は、半導体装置1Bを個片化する工程を備えている。半導体装置1Bを個片化する工程は、第1実施形態の半導体装置1Aを個片化する工程と同様である。以上の工程を経て、半導体装置1Bが製造される。
本実施形態の半導体装置1Bによれば、第1実施形態の半導体装置1Aの(1−1)〜(1−10)の効果に加え、以下の効果が得られる。
(2−1)共通裏面側端子81は、第1半導体素子10Aのソース電極12Aと第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bとを電気的に接続している。この構成によれば、第1実施形態の接続部材60が不要となるため、半導体装置1Bの部品点数を低減することができる。
(2−2)共通裏面側端子81は、z方向から視て、第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bと重なるように配置されている。この構成によれば、z方向から視て、共通裏面側端子81の面積を大きく取ることができるため、共通裏面側端子81を介して各半導体素子10A,10Bの熱を半導体装置1Bの外部に良好に放出することができる。したがって、各半導体素子10A,10Bの放熱性の向上を図ることができる。
(2−3)裏面側端子80は、裏面側シード層80aおよび裏面側めっき層80bの積層体からなる。この構成によれば、裏面側端子80をたとえば金属板から構成される場合と比較して、裏面側端子80のz方向の大きさを小さくすることができる。したがって、半導体装置1Bの低背化を図ることができる。
また、ガラスエポキシ基板等の基板と、基板の基板主面上に形成された樹脂層とを備える半導体装置の構成(第1実施形態の作用で説明した第2構造)と比較して、第2樹脂層30Bのz方向の大きさを基板のz方向の大きさよりも小さくすることができるため、半導体装置1Bの低背化を図ることができる。
(2−4)第1半導体素子10Aの第1素子主面10Asは、樹脂主面30sから露出するように形成されている。この構成によれば、第1樹脂層30Aのz方向の大きさを小さくすることができる。したがって、半導体装置1Bの低背化を図ることができる。
(2−5)主面側端子70は、主面側シード層70aおよび主面側めっき層70bの積層体からなる。この構成によれば、主面側端子70をたとえば金属板から構成される場合と比較して、主面側端子70のz方向の大きさを小さくすることができる。したがって、半導体装置1Bの低背化を図ることができる。
[変更例]
上記各実施形態は本開示に関する半導体装置が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示に関する半導体装置は、上記各実施形態に例示された形態とは異なる形態を取り得る。その一例は、上記各実施形態の構成の一部を置換、変更、もしくは、省略した形態、または上記各実施形態に新たな構成を付加した形態である。また、以下の各変更例は、技術的に矛盾しない限り、互いに組み合わせることができる。以下の各変更例において、上記各実施形態と共通する部分については、上記各実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
・第1実施形態において、z方向から視た主面側端子40の形状は任意に変更可能である。一例では、z方向から視た第1主面側端子41の形状は、x方向が長辺方向となり、y方向が短辺方向となる矩形状であってもよい。z方向から視て、第2主面側端子42が制御回路素子20と重なるように、第2主面側端子42がx方向に延びていてもよい。
・第1実施形態において、主面側端子40の構成は任意に変更可能である。一例では、主面側端子40として、第1主面側端子41および第2主面側端子42のいずれかを省略してもよい。たとえば第1主面側端子41を主面側端子40から省略した場合、第1半導体素子10Aのドレイン電極11Aに電気的に接続される端子を裏面側端子50に設けてもよい。この場合、半導体装置1Aにおいては、ドレイン電極11Aと裏面側端子50とを接続する内部配線が封止樹脂30の内部に設けられる。またたとえば、第2主面側端子42を主面側端子40から省略した場合、第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bに電気的に接続される端子を裏面側端子50に設けてもよい。この場合、半導体装置1Aにおいては、ドレイン電極11Bと裏面側端子50とを接続する内部配線が封止樹脂30の内部に設けられる。
・第1実施形態において、z方向から視た裏面側端子50の形状は任意に変更可能である。一例では、z方向から視て、第1裏面側端子51は、x方向において第1半導体素子10Aからはみ出さないように形成されてもよい。一例では、z方向から視た第2裏面側端子52の形状は、x方向が長辺方向となり、y方向が短辺方向となる矩形状であってもよい。また、z方向から視て、第2裏面側端子52は、x方向およびy方向の少なくとも一方において第2半導体素子10Bからはみ出さないように形成されてもよい。また一例では、制御回路端子58の個数は任意に変更可能である。制御回路端子58は、1〜5個のいずれかであってもよいし、7個以上であってもよい。また一例では、ダミー端子57の個数は任意に変更可能である。ダミー端子57は、1個または2個であってもよいし、4個以上であってもよい。またダミー端子57を省略してもよい。
・第1実施形態において、第1裏面側端子51および第2裏面側端子52のいずれかを裏面側端子50から省略してもよい。たとえば第1裏面側端子51を裏面側端子50から省略した場合、第1半導体素子10Aのソース電極12Aに電気的に接続される端子を主面側端子40に設けてもよい。この場合、半導体装置1Aにおいては、ソース電極12Aと主面側端子40とを接続する内部配線が封止樹脂30の内部に設けられる。またたとえば、第2裏面側端子52を裏面側端子50から省略した場合、第2半導体素子10Bのソース電極12Bに電気的に接続される端子を主面側端子40に設けてもよい。この場合、半導体装置1Aにおいては、ソース電極12Bと主面側端子40とを接続する内部配線が封止樹脂30の内部に設けられる。
・第1実施形態において、第1半導体素子10Aのソース電極12Aと第1裏面側端子51とを接続する内部端子であるソース電極端子14Aを省略してもよい。この場合、たとえば接合層SDによって第1裏面側端子51は、ソース電極12Aと直接的に接続される。
・第1実施形態において、第2半導体素子10Bのソース電極12Bと第2裏面側端子52とを接続する内部端子であるソース電極端子14Bを省略してもよい。この場合、たとえば接合層SDによって第2裏面側端子52は、ソース電極12Bと直接的に接続される。
・第1実施形態において、第1半導体素子10Aのゲート電極13Aと第1制御配線53とを接続する内部端子であるゲート電極端子15Aを省略してもよい。この場合、たとえば接合層SDによって第1制御配線53は、ゲート電極13Aと直接的に接続される。
・第1実施形態において、第2半導体素子10Bのゲート電極13Bと第2制御配線54とを接続する内部端子であるゲート電極端子15Bを省略してもよい。この場合、たとえば接合層SDによって第2制御配線54は、ゲート電極13Bと直接的に接続される。
・第1実施形態において、裏面側端子50は、第2半導体素子10Bのソース電極12Bと制御回路素子20とを接続する接続配線を有していてもよい。
・第1実施形態において、各半導体素子10A,10Bおよび制御回路素子20のそれぞれのz方向における配置方向は任意に変更可能である。各半導体素子10A,10Bおよび制御回路素子20のうちの少なくとも1つのz方向における配置方向が第1実施形態の配置方向とは逆向きであってもよい。
・第1実施形態において、各半導体素子10A,10Bおよび制御回路素子20の配置位置はそれぞれ任意に変更可能である。一例では、第1半導体素子10Aは、x方向において制御回路素子20よりも樹脂側面34の近くに配置されてもよい。また一例では、第2半導体素子10Bは、y方向において第1半導体素子10Aおよび制御回路素子20よりも樹脂側面31の近くに配置されてもよい。
・第1実施形態において、制御回路素子20の制御回路内部端子21の個数は任意に変更可能である。またz方向から視て、制御回路素子20における制御回路内部端子21の配置位置は任意に変更可能である。
・第1実施形態において、半導体装置1Aから制御回路素子20を省略してもよい。この場合、裏面側端子50から接続配線55、グランド配線56および各ダミー端子57が省略される。
・第1実施形態において、z方向における第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bの配置方向をそれぞれ逆向きにしてもよい。すなわち、第1半導体素子10Aは、第1素子主面10Asが樹脂裏面30rと同じ側を向き、第1素子裏面10Arが樹脂主面30sと同じ側を向くように配置されている。第2半導体素子10Bは、第2素子主面10Bsが樹脂裏面30rと同じ側を向き、第2素子裏面10Brが樹脂主面30sと同じ側を向くように配置されている。
この場合、主面側端子40は、第1半導体素子10Aのソース電極12Aと電気的に接続される第1主面側端子と、第1半導体素子10Aのゲート電極13Aと電気的に接続される第1制御配線と、第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bと電気的に接続される第2主面側端子と、第2半導体素子10Bのゲート電極13Bと電気的に接続される第2制御配線と、第1半導体素子10Aのソース電極12Aと電気的に接続される複数の制御端子と、を有している。各主面側端子、各接続配線および制御端子はそれぞれ、第1実施形態の各裏面側端子51,52、各制御配線53,54およびダミー端子57と同じ構成である。
また、裏面側端子50は、第1半導体素子10Aのドレイン電極11Aと電気的に接続される第1裏面側端子と、第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bと電気的に接続される第2裏面側端子と、制御回路素子20と電気的に接続されるグランド配線56と、制御回路素子20と電気的に接続される複数の制御回路端子58と、を有している。各裏面側端子は、第1実施形態の各主面側端子41,42と同じ構成である。
・第2実施形態において、第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bの配置位置は任意に変更可能である。一例では、第1半導体素子10Aは、y方向において第2半導体素子10Bよりも樹脂側面32の近くに配置されてもよい。第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bは、x方向において互いに離間した状態で配列されてもよい。
・第2実施形態において、z方向から視た主面側端子70の形状は任意に変更可能である。一例では、第1主面側端子71のx方向の大きさが第1半導体素子10Aのx方向の大きさよりも大きくてもよい。たとえば第1主面側端子71のx方向の大きさが第2主面側端子72のx方向の大きさと等しくてもよい。また第1主面側端子71のy方向の大きさが第1半導体素子10Aのy方向の大きさよりも大きくてもよい。また一例では、z方向から視た第2主面側端子72の形状は、x方向が長辺方向となり、y方向が短辺方向となる矩形状であってもよい。
・第2実施形態において、主面側端子70の構成は任意に変更可能である。一例では、主面側端子70として、第1主面側端子71、第2主面側端子72および第2制御端子73のいずれかを省略してもよい。たとえば第1主面側端子71を主面側端子70から省略した場合、第1半導体素子10Aのドレイン電極11Aに電気的に接続される端子を裏面側端子80に設けてもよい。この場合、半導体装置1Aにおいては、ドレイン電極11Aと裏面側端子80とを接続する内部配線が封止樹脂30の内部に設けられる。またたとえば、第2主面側端子72を主面側端子70から省略した場合、第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bに電気的に接続される端子を裏面側端子80に設けてもよい。この場合、半導体装置1Aにおいては、ドレイン電極11Bと裏面側端子80とを接続する内部配線が封止樹脂30の内部に設けられる。
・第2実施形態において、z方向から視た裏面側端子80の形状は任意に変更可能である。一例では、z方向から視た共通裏面側端子81の形状は、x方向が長辺方向となり、y方向が短辺方向となる矩形状であってもよい。また一例では、ダミー端子83の個数は任意に変更可能である。ダミー端子83は、1個または2個であってもよいし、4個以上であってもよい。また、ダミー端子83を省略してもよい。
・第2実施形態において、第1半導体素子10Aのソース電極12Aと共通裏面側端子81とを接続する内部端子であるソース電極端子14Aを省略してもよい。この場合、たとえば接合層SDによって共通裏面側端子81は、ソース電極12Aと直接的に接続される。
・第1実施形態において、第2半導体素子10Bのソース電極12Bと第2主面側端子72とを接続する内部端子であるソース電極端子14Bを省略してもよい。この場合、たとえば接合層SDによって第2主面側端子72は、ソース電極12Bと直接的に接続される。
・第1実施形態において、第1半導体素子10Aのゲート電極13Aと第1制御端子82とを接続する内部端子であるゲート電極端子15Aを省略してもよい。この場合、たとえば接合層SDによって第1制御端子82は、ゲート電極13Aと直接的に接続される。
・第1実施形態において、第2半導体素子10Bのゲート電極13Bと第2制御端子73とを接続する内部端子であるゲート電極端子15Bを省略してもよい。この場合、たとえば接合層SDによって第2制御端子73は、ゲート電極13Bと直接的に接続される。
・第2実施形態において、半導体装置1Bは、制御回路素子20を備えていてもよい。この場合、たとえば、制御回路素子20は、z方向から視て、x方向において第1半導体素子10Aと隣り合う位置に配置される。
・第2実施形態において、z方向における第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bの配置方向をそれぞれ逆向きにしてもよい。すなわち、第1半導体素子10Aは、第1素子主面10Asが樹脂主面30sと同じ側を向き、第1素子裏面10Arが樹脂裏面30rと同じ側を向くように配置されてもよい。第2半導体素子10Bは、第2素子主面10Bsが樹脂裏面30rと同じ側を向き、第2素子裏面10Brが樹脂主面30sと同じ側を向くように配置されてもよい。
この場合、主面側端子70は、第1半導体素子10Aのソース電極12Aと電気的に接続される第1主面側端子と、第1半導体素子10Aのゲート電極13Aと電気的に接続される第1接続端子と、第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bと電気的に接続される第2主面側端子と、を有している。
裏面側端子80は、第1半導体素子10Aのドレイン電極11Aと電気的に接続される第1裏面側端子と、第2半導体素子10Bのソース電極12Bと電気的に接続される第2裏面側端子と、第2半導体素子10Bのゲート電極13Bと電気的に接続される第2接続端子と、を有している。
・各実施形態において、裏面側端子50,80の一部が第2樹脂層30Bの側面(封止樹脂30の樹脂側面31〜34のいずれか)まで延びていてもよい。一例では、図32に示すように、第1裏面側端子51は、第1裏面側端子51の本体部51aから樹脂側面33に向けて延びる複数(図示された例では3個)の延長部51bを有している。複数の延長部51bは、y方向において互いに離間して配列されている。図示していないが、各延長部51bは、たとえば樹脂側面33のうちz方向における樹脂裏面30rから第2樹脂層30Bまで延びている。第2裏面側端子52は、第2裏面側端子52の本体部52aから樹脂側面32に向けて延びる複数(図示された例では8個)の第1延長部52bと、本体部52aから樹脂側面33に向けて延びる複数(図示された例では4個)の第2延長部52cと、本体部52aから樹脂側面34に向けて延びる複数(図示された例では3個)の第3延長部52dと、を有している。複数の第1延長部52bは、x方向において互いに離間して配列されている。図示していないが、各第1延長部52bは、たとえば樹脂側面32のうちz方向における樹脂裏面30rから第2樹脂層30Bまで延びている。複数の第2延長部52cは、y方向において互いに離間して配列されている。図示していないが、各第2延長部52cは、たとえば樹脂側面33のうちz方向における樹脂裏面30rから第2樹脂層30Bまで延びている。複数の第3延長部52dは、y方向において互いに離間して配列されている。図示していないが、各第3延長部52dは、たとえば樹脂側面34のうちz方向における樹脂裏面30rから第2樹脂層30Bまで延びている。各ダミー端子57は、z方向から視て、第1半導体素子10Aのソース電極12Aと重なる位置から樹脂側面31まで延びている。図示していないが、y方向から視て、各ダミー端子57は、樹脂側面31のうち樹脂裏面30rから第2樹脂層30Bまで延びている。
複数の制御回路端子58のうちグランド配線56よりもy方向の樹脂側面31の近くに配置された制御回路端子58は、z方向から視て、制御回路素子20と重なる位置から樹脂側面31まで延びている。図示されていなが、y方向から視て、制御回路端子58はそれぞれ、樹脂側面31のうち樹脂裏面30rから第2樹脂層30Bまで延びている。複数の制御回路端子58のうちグランド配線56よりもx方向の樹脂側面34の近くに配置された制御回路端子58は、z方向から視て、制御回路素子20と重なる位置から樹脂側面34まで延びている。図示されていないが、x方向から視て、制御回路端子58はそれぞれ、樹脂側面34のうち樹脂裏面30rから第2樹脂層30Bまで延びている。
この構成によれば、たとえばはんだやAgペースト等の導電性接合材によって半導体装置1Aが実装基板に実装される場合、導電性接合材が裏面側端子50のうち樹脂側面31〜34のそれぞれに形成された部分にも接続されている。このため、導電性接合材による半導体装置1Aの実装基板への接合状態を視認することができる。
・各実施形態において、第1半導体素子10Aの構成および第2半導体素子10Bの構成はそれぞれ任意に変更可能である。一例として、図33は、第2実施形態の半導体装置1Bにおいて、第1半導体素子10Aの構成および第2半導体素子10Bの構成を変更した例を示している。図33に示すように、第1半導体素子10Aは、第1素子主面10Asにドレイン電極11A、ソース電極12Aおよびゲート電極13Aが形成された構成であってもよい。この場合、第1半導体素子10Aは、ドレイン電極11A上に形成された第1主面側駆動内部端子の一例であるドレイン電極端子16Aと、ソース電極12A上に形成された第1主面側駆動内部端子の一例であるソース電極端子14Aと、ゲート電極13A上に形成された第1主面側制御内部端子の一例であるゲート電極端子15Aと、を有している。図示された例においては、ドレイン電極端子16A、ソース電極端子14Aおよびゲート電極端子15Aはそれぞれ、z方向に沿って延びている。
第2半導体素子10Bは、素子裏面10Brにドレイン電極11B、ソース電極12Bおよびゲート電極13Bが形成された構成であってもよい。この場合、第2半導体素子10Bは、ドレイン電極11B上に形成された第2主面側駆動内部端子の一例であるドレイン電極端子16Bと、ソース電極12B上に形成された第2主面側駆動内部端子の一例であるソース電極端子14Bと、ゲート電極13B上に形成された第2主面側制御内部端子の一例であるゲート電極端子15Bと、を有している。図示された例においては、ドレイン電極端子16B、ソース電極端子14Bおよびゲート電極端子15Bはそれぞれ、z方向に沿って延びている。
図33に示すとおり、第1半導体素子10Aは、第1素子主面10Asが樹脂裏面30rと同じ側を向き、第1素子裏面10Arが樹脂主面30sと同じ側を向くように配置されている。第2半導体素子10Bは、第2素子主面10Bsが樹脂主面30sと同じ側を向き、第2素子裏面10Brが樹脂裏面30rと同じ側を向くように配置されている。
主面側端子70は、複数の主面側端子70が設けられている。図示された例においては、主面側端子70は、主面側駆動端子74,75、主面側制御端子76および放熱用導電体77を有している。
主面側駆動端子74は、第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bと、半導体装置1Bの外部の実装基板や電子部品とを電気的に接続するための端子である。主面側駆動端子74は、z方向から視て、第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bと重なるように、特にドレイン電極端子16Bと重なるように配置されている。主面側駆動端子74は、ドレイン電極端子16Bと接続されている。これにより、主面側駆動端子74とドレイン電極11Bとが電気的に接続されている。
主面側駆動端子75は、第2半導体素子10Bのソース電極12Bと、半導体装置1Bの外部の実装基板や電子部品とを電気的に接続するための端子である。主面側駆動端子75は、z方向から視て、第2半導体素子10Bのソース電極12Bと重なるように、特にソース電極端子14Bと重なるように配置されている。主面側駆動端子75は、ソース電極端子14Bと接続されている。これにより、主面側駆動端子75とソース電極12Bとが電気的に接続されている。
主面側制御端子76は、第2半導体素子10Bのゲート電極13Bと、半導体装置1Bの外部の実装基板や電子部品とを電気的に接続するための端子である。主面側制御端子76は、z方向から視て、第2半導体素子10Bのゲート電極13Aと重なるように、特にゲート電極端子15Bと重なるように配置されている。主面側制御端子76は、ゲート電極端子15Bと接続されている。これにより、主面側制御端子76とゲート電極13Bとが電気的に接続されている。
放熱用導電体77は、第1半導体素子10Aの第1素子裏面10Arに接続されており、第1半導体素子10Aから半導体装置1Bの外部に放熱するための部品である。放熱用導電体77は、第1素子裏面10Ar上に形成されている。図示されていないが、放熱用導電体77は、z方向から視て、第1素子裏面10Arの全体にわたり形成されている。なお、z方向から視た放熱用導電体77の大きさは任意に変更可能である。一例では、z方向から視て、放熱用導電体77は、第1素子裏面10Arに対してx方向およびy方向の少なくとも一方からはみ出すように形成されてもよい。また、放熱用導電体77から外部電極層70cを省略してもよい。また、放熱用導電体77は、たとえばCuやAlなどの放熱性の優れた金属製の平板を用いてもよい。
裏面側端子80は、複数の裏面側端子80が設けられている。図示された例においては、裏面側端子80は、裏面側駆動端子84,85、裏面側制御端子86および放熱用導電体87を有している。
裏面側駆動端子84は、第1半導体素子10Aのドレイン電極11Aと、半導体装置1Bの外部の実装基板や電子部品とを電気的に接続するための端子である。裏面側駆動端子84は、z方向から視て、第1半導体素子10Aのドレイン電極11Aと重なるように、特にドレイン電極端子16Aと重なるように配置されている。裏面側駆動端子84は、ドレイン電極端子16Aと接続されている。これにより、裏面側駆動端子84とドレイン電極11Aとが電気的に接続されている。
裏面側駆動端子85は、第1半導体素子10Aのソース電極12Aと、半導体装置1Bの外部の実装基板や電子部品とを電気的に接続するための端子である。裏面側駆動端子85は、z方向から視て、第1半導体素子10Aのソース電極12Aと重なるように、特にソース電極端子14Aと重なるように配置されている。裏面側駆動端子85は、ソース電極端子14Aと接続されている。これにより、裏面側駆動端子85とソース電極12Aとが電気的に接続されている。
裏面側制御端子86は、第1半導体素子10Aのゲート電極13Aと、半導体装置1Bの外部の実装基板や電子部品とを電気的に接続するための端子である。裏面側制御端子86は、z方向から視て、第1半導体素子10Aのゲート電極13Aと重なるように、特にゲート電極端子15Aと重なるように配置されている。裏面側制御端子86は、ゲート電極端子15Aと接続されている。これにより、裏面側制御端子86とゲート電極13Aとが電気的に接続されている。
放熱用導電体87は、第2半導体素子10Bの第2素子裏面10Brに接続されており、第2半導体素子10Bから半導体装置1Bの外部に放熱するための部品である。放熱用導電体87は、第2素子裏面10Br上に形成されている。図示されていないが、放熱用導電体87は、z方向から視て、第2素子裏面10Brの全体にわたり形成されている。放熱用導電体87と第2素子裏面10Brとのz方向の間には接合層SDが設けられている。なお、z方向から視た放熱用導電体87の大きさは任意に変更可能である。一例では、z方向から視て、放熱用導電体87は、第1素子裏面10Arに対してx方向およびy方向の少なくとも一方からはみ出すように形成されてもよい。また、放熱用導電体87と第2素子裏面10Brとの間の接合層SDを省略してもよい。この場合、放熱用導電体87は、たとえば第2素子裏面10Brと接触している。また、放熱用導電体87から外部電極層80cを省略してもよい。また、放熱用導電体87は、たとえばCuやAlなどの放熱性の優れた金属製の平板を用いてもよい。
このように、図33では、主面側端子70として、第1半導体素子10Aのドレイン電極11A、ソース電極12Aおよびゲート電極13Aと電気的に接続される端子が設けられており、裏面側端子80として、第2半導体素子10Bのドレイン電極11B、ソース電極12Bおよびゲート電極13Bと電気的に接続される端子が設けられている。
なお、図33の変更例の半導体装置1Bにおいて、z方向における第1半導体素子10Aの配置方向および第2半導体素子10Bの配置方向をそれぞれ逆向きとしてもよい。この場合、主面側端子70として、第2半導体素子10Bのドレイン電極11B、ソース電極12Bおよびゲート電極13Bと電気的に接続される端子が設けられ、裏面側端子80として、第1半導体素子10Aのドレイン電極11A、ソース電極12Aおよびゲート電極13Aと電気的に接続される端子が設けられる。
・各実施形態において、第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bの電気的な接続構成は任意に変更可能である。一例では、第1実施形態の第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bの配置構成において、第1半導体素子10Aと第2半導体素子10Bとは並列に接続されていてもよい。この場合、主面側端子40は、第1半導体素子10Aのドレイン電極11Aおよび第2半導体素子10Bのドレイン電極11Bを電気的に接続する共通主面側端子を有している。また、裏面側端子50は、第1半導体素子10Aのソース電極12Aおよび第2半導体素子10Bのソース電極12Bを電気的に接続する共通裏面側端子を有している。
・各実施形態において、第1半導体素子10Aがスイッチング素子以外の半導体素子であってもよい。
・各実施形態において、第2半導体素子10Bがスイッチング素子以外の半導体素子であってもよい。
・各実施形態において、裏面側端子50,80と各半導体素子10A,10Bとを接続する配線パターンを第2樹脂層30B上に形成してもよい。また第1実施形態では、裏面側端子50と制御回路素子20とを接続する配線パターンを第2樹脂層30B上に形成してもよい。これら配線パターンは、第1樹脂層30Aによって封止されている。この場合、たとえばz方向から視て、裏面側端子50,80を各半導体素子10A,10Bの外側に配置してもよい。
・各実施形態において、第2樹脂層30Bに封止された裏面側端子50,80の構成は任意に変更可能である。一例では、第2樹脂層30B内において、裏面側端子50,80に接続するように配線パターンが形成されてもよい。つまり、第2樹脂層30B内において、裏面側端子50,80と配線パターンとが積層された構造であってもよい。この場合、たとえば第1実施形態においては、裏面側端子50のうち第1裏面側端子51、第2裏面側端子52、グランド配線56、各ダミー端子57および各制御回路端子58が樹脂裏面30rから露出するように形成されてもよい。各制御配線53,54および接続配線55は、配線パターンとして樹脂裏面30rから露出しないように形成されてもよい。
・各実施形態において、裏面側端子50,80の構造は任意に変更可能である。一例では、裏面側端子50,80から裏面側シード層50a,80aを省略してもよい。また一例では、裏面側端子50,80から外部電極層50c,80cを省略してもよい。
・各実施形態において、主面側端子40,70の構造は任意に変更可能である。一例では、主面側端子40,70から主面側シード層40a,70aを省略してもよい。また一例では、主面側端子40,70から外部電極層40c,70cを省略してもよい。
・第1実施形態において、各半導体素子10A,10Bの各素子主面10As,10Bsが樹脂主面30sからz方向に露出しないように第1樹脂層30Aが形成されてもよい。この場合、各半導体素子10A,10Bのドレイン電極11A,11Bには、各主面側端子41,42とドレイン電極11A,11Bとを接続するための1または複数のドレイン電極端子(第1主面側駆動内部端子および第2主面側駆動内部端子)が設けられる。これにより、第1主面側端子41は、ドレイン電極端子(第1主面側駆動内部端子)を介してドレイン電極11Aと間接的に接続されている。第2主面側端子42は、ドレイン電極端子(第2主面側駆動内部端子)を介してドレイン電極11Bと間接的に接続されている。
・第2実施形態において、第1半導体素子10Aの第1素子主面10Asが樹脂主面30sからz方向に露出しないように第1樹脂層30Aが形成されてもよい。この場合、第1半導体素子10Aのドレイン電極11Aには、第1主面側端子71とドレイン電極11Aとを接続するための1または複数のドレイン電極端子(第1主面側駆動内部端子)が設けられる。これにより、第1主面側端子71は、1または複数のドレイン電極端子を介してドレイン電極11Aと間接的に接続されている。
・各実施形態において、封止樹脂30の構成は任意に変更可能である。一例では、封止樹脂30は、第1樹脂層30Aと第2樹脂層30Bとの区別がない構成、すなわち界面35が形成されない構成であってもよい。
この場合、各半導体装置1A,1Bの製造方法は、支持基板800に裏面側端子50,80を形成する工程と、裏面側端子50,80に各半導体素子10A,10Bを搭載する工程と、裏面側端子50,80および各半導体素子10A,10Bを封止する樹脂層を形成する工程と、樹脂層のz方向の両端面のうち裏面側端子50,80とは反対側の端面上に主面側端子40,70を形成する工程と、を備える。
・各実施形態では、半導体装置1Aは、第1半導体素子10Aおよび第2半導体素子10Bの2個の半導体素子を備えていたが、これに限られない。たとえば半導体装置1Aは、3個以上の半導体素子を備えていてもよい。