JP2021125360A - スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】接地電極の高温環境下の強度を確保し、さらに接地電極の耐火花消耗性を向上できるスパークプラグを提供すること。【解決手段】スパークプラグの接地電極は、母材と、母材を覆う外層と、を備え、母材は、Alを0.3wt%以上、Tiを0.3wt%以上、Cを0.02wt%以上、Nを0.001wt%以上含み、残部がNi及び不純物であり、外層は、Alを0.2wt%以下、Tiを0.2wt%以下、Cを0.01wt%以下、Niを99wt%以上含み、母材は断面積が0.2mm2以上であり、外層は厚さが0.02mm以上である。【選択図】図3

Description

本発明は中心電極と接地電極とが火花ギャップを介して対向するスパークプラグに関するものである。
スパークプラグの接地電極の材料として、高温環境下の強度の確保のため、特許文献1にはNiを主成分とし0.031〜0.5wt%のTi等を含むものが開示されている。
特開2012−177140号公報
しかし特許文献1の技術では接地電極の表面付近にも0.031〜0.5wt%のTi等が含まれるので、火花放電によって接地電極が消耗し易いという問題点がある。
本発明はこの問題点を解決するためになされたものであり、接地電極の高温環境下の強度を確保し、さらに接地電極の耐火花消耗性を向上できるスパークプラグを提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明のスパークプラグは、軸線方向に延びる中心電極と、中心電極を絶縁保持する主体金具と、主体金具に一端部が接続され他端部が中心電極と軸線方向に火花ギャップを介して対向する接地電極と、を備え、接地電極は、母材と、母材を覆う外層と、を備え、母材は、Alを0.3wt%以上、Tiを0.3wt%以上、Cを0.02wt%以上、Nを0.001wt%以上含み、残部がNi及び不純物であり、外層は、Alを0.2wt%以下、Tiを0.2wt%以下、Cを0.01wt%以下、Niを99wt%以上含み、母材は断面積が0.2mm以上であり、外層は厚さが0.02mm以上である。
請求項1記載のスパークプラグによれば、接地電極は、母材と母材を覆う外層とを備える。母材はAlを0.3wt%以上、Tiを0.3wt%以上、Cを0.02wt%以上、Nを0.001wt%以上含み、残部がNi及び不純物であり、断面積が0.2mm以上である。よって接地電極の高温環境下の強度を確保できる。さらに外層はAlを0.2wt%以下、Tiを0.2wt%以下、Cを0.01wt%以下、Niを99wt%以上含み、厚さが0.02mm以上である。従って接地電極の耐火花消耗性を向上できる。
請求項2記載のスパークプラグによれば、外層は表面の算術平均粗さが10μm以下なので、外層の表面の凹凸が起点となって進展する亀裂の発生を抑制できる。よって請求項1の効果に加え、接地電極を折損し難くできる。
請求項3記載のスパークプラグによれば、主体金具に接続する接地電極の一端部の端から延びる第1部の、中心電極を向く側面が第1の方向へ延びている。第1部の、第1の方向に沿った長さは10mm以下である。第1部に接続する第2部が、接地電極の他端部の端面まで延びており、第2部は、他端部において、第1の方向とは異なる第2の方向へ延びている。第2部のうち第2の方向において第1部より他端部側に位置する部位の、第2の方向に沿った長さは7mm以下である。これにより一端部の端を中心とする接地電極のモーメントを抑制できる。その結果、振動等によって接地電極に加わる力を抑制できるので、請求項1又は2の効果に加え、接地電極の折損をさらに抑制できる。
請求項4記載のスパークプラグによれば、母材は、接地電極の他端部の端面に露出するが、中心電極の軸線方向の先端面を軸線方向の先端側に投影したときに先端面が通過する投影領域の外部に端面が位置する。これにより接地電極の他端部の端面に露出する母材に火花放電が生じ難くなるので、請求項1から3のいずれかの効果に加え、接地電極の母材の火花消耗を抑制できる。
一実施の形態におけるスパークプラグの片側断面図である。 スパークプラグの側面図である。 スパークプラグの斜視図である。 図2のIV−IV線における接地電極の断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は一実施の形態におけるスパークプラグ10の軸線Oを境にした片側断面図である。図1では、紙面下側をスパークプラグ10の先端側、紙面上側をスパークプラグ10の後端側という(図2及び図3においても同じ)。図1に示すようにスパークプラグ10は、絶縁体11、中心電極13、主体金具16及び接地電極18を備えている。
絶縁体11は、軸線Oに沿う軸孔12が形成された略円筒状の部材であり、機械的特性や高温下の絶縁性に優れるアルミナ等のセラミックスにより形成されている。絶縁体11の軸孔12の先端側に中心電極13が配置されている。
中心電極13は棒状の部材である。中心電極13は、Niを主成分とする有底円筒状の母材が、銅を主成分とする芯材を覆っている。芯材を省略することは可能である。中心電極13の先端面14(図2参照)を含む部分は、軸孔12から先端側に露出している。中心電極13は、軸孔12内で端子金具15と電気的に接続されている。
端子金具15は、高圧ケーブル(図示せず)が接続される棒状の部材であり、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成されている。端子金具15は、先端側が軸孔12に挿入された状態で、絶縁体11の後端に固定されている。
主体金具16は、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成された略円筒状の部材である。主体金具16は絶縁体11の先端側を取り囲み、絶縁体11を内側に保持する。主体金具16の外周面には、おねじ17が形成されている。おねじ17は、エンジン(図示せず)のねじ穴に螺合する部位である。主体金具16に接地電極18が接続されている。
図2はスパークプラグ10の、主体金具16よりも先端側の部位の側面図である。図2では主体金具16の後端側の部位は図示が省略されている。図2に示す矢印Iは第1の方向を示し、矢印IIは第2の方向を示す。第2の方向は第1の方向と異なる方向である。本実施形態では、第1の方向は軸線方向と一致し、第2の方向は第1の方向と直交している。しかし、これに限られるものではなく、第1の方向は軸線方向と一致していなくても良い。第2の方向は第1の方向と斜めに交わる方向であっても良い。
接地電極18は棒状の部材である。接地電極18の一端部19は、主体金具16のおねじ17よりも先端側の部位に接続されている。接地電極18の他端部21は、中心電極13と軸線方向に火花ギャップ22を介して対向する。接地電極18は第1部25及び第2部26を含み、屈曲している。
第1部25は、中心電極13を向く接地電極18の側面23が、真っ直ぐに第1の方向へ延びる部位である。第1部25は一端部19の端20から延びている。本実施形態では、第1部25は軸線Oとほぼ平行である。接地電極18の一端部19の端20は、接地電極18と主体金具16との境界である。接地電極18の一端部19には、主体金具16に接地電極18を接合する溶融部(図示せず)が含まれる。第1部25の、第1の方向に沿った長さ(第1部25の範囲を示す矢印の長さ)は10mm以下である。
第2部26は、第1部25に接続し他端部21の端面24まで延びている。第2部26は、他端部21において第2の方向へ延びている。本実施形態では他端部21は軸線Oにほぼ垂直である。第2部26のうち第2の方向において第1部25より他端部21側に位置する部位27の、第2の方向に沿った長さ(部位27の範囲を示す矢印の長さ)は7mm以下である。
図3はスパークプラグ10の中心電極13及び接地電極18の斜視図である。図3では中心電極13及び接地電極18の後端側の部位は図示が省略されている。接地電極18は母材29が外層30に覆われている。母材29は接地電極18の端面24に露出している。接地電極18は、中心電極13の先端面14を軸線方向の先端側に投影したときに先端面14が通過する投影領域31の外部に、端面24が位置する。これにより接地電極18の端面24に露出する母材29に火花放電が生じ難くなる。
図4は図2のIV−IV線における接地電極18の軸線Oを含む断面図である。接地電極18の母材29は外層30に覆われている。母材29はAl,Ti,C,N,不純物を含み、残部はNiからなる。外層30はAl,Ti,C,不純物を含む。母材29及び外層30は、接地電極18の軸線Oを含む断面において、電子線マイクロアナライザ(EPMA)の波長分散型分光器(WDS)を使った定量分析により特定される。WDS分析が行われるスパークプラグ10は未使用のものである。
母材29及び外層30の境界はWDSを使った線分析によって特定される。WDS分析の条件は加速電圧20kV、プローブ径10μmである。図4には一例としてAlを0.3wt%含有する母材29をもつ接地電極18が図示されている。Alを0.3wt%以上、Tiを0.3wt%以上、Cを0.02wt%以上、Nを0.001wt%以上含む領域が母材29である。母材29の断面積は0.2mm以上である。Alの含有量は、母材29から接地電極18の表面に近づくにつれて少なくなる。
Alを0.2wt%以下、Tiを0.2wt%以下、Cを0.01wt%以下、Niを99wt%以上含む領域が外層30である。外層30の厚さTは0.02mm以上である。母材29と外層30との間に中間層32が介在する。中間層32は、元素の含有量が、母材29の条件も外層30の条件も満たさない領域である。
母材29の組成は、母材29の、縦0.1mm横0.1mmの正方形の範囲の面分析により測定される。このときのWDS分析の条件は加速電圧20kV、プローブ径100μmである。外層30の組成は、外層30の、縦0.01mm横0.01mmの正方形の範囲の面分析により測定される。このときのWDS分析の条件は加速電圧20kV、プローブ径10μmである。
Alは接地電極18の耐酸化性を高めるために有効な元素である。Tiは接地電極18の高温環境下の強度を高め、粒界酸化を抑制するために有効な元素である。Cは接地電極18の硬さに影響を与える元素である。
接地電極18に含まれる不純物はFe,Mn,Ca,Mg,P,S,Cu等が挙げられる。Feは接地電極18の耐火花消耗性や高温環境下の強度にほとんど影響を与えない。Mnは耐火花消耗性や高温環境下の強度にほとんど影響を与えず、接地電極18の耐酸化性を向上させる。Ca及びMgは脱酸、脱硫により合金の清浄度を高め、合金の熱間加工性を向上させる。PやCuは不可避不純物として合金に残留する可能性がある。
接地電極18は、例えば母材29の組成の条件を満たす合金からなる線材に真空熱処理を施し、線材の表面付近に含まれる、蒸気圧の高い元素を蒸発させて外層30を形成した後、所定の長さに切断して得ることができる。真空熱処理としては、例えば1.5Pa以下の減圧下で950℃に加熱する処理が挙げられる。また、母材29の組成の条件を満たす合金からなる線材に大気中で熱処理を施し、線材の表面に形成された酸化膜を取り除き、元素が欠乏した外層30を形成した後、所定の長さに切断して得ることができる。
いずれの方法も線材を熱処理した後、所定の長さに切断して接地電極18の材料が得られるので、量産性に優れている。切断面が接地電極18の端面24となるので、端面24に母材29が露出する。
外層30は表面の算術平均粗さが10μm以下である。算術平均粗さRaはJIS B0601:2013に準拠して、外層30のうち接地電極18の他端部21の先端面28(図2参照)において測定される。先端面28は、接地電極18の他端部21における側面23の反対側の面である。接触式の表面粗さ測定機を用い、先端面28に当てた触針を第2の方向に4.0mm移動させ、カットオフ値0.80mmの高域フィルタを適用して得られた曲線の算術平均粗さを求める。外層30の表面粗さが測定されるスパークプラグ10は未使用のものである。
接地電極18は、母材29がAlを0.3wt%以上、Tiを0.3wt%以上、Cを0.02wt%以上、Nを0.001wt%以上含み、残部がNi及び不純物であり、母材29の断面積が0.2mm以上である。よって接地電極18の高温環境下の強度を確保できる。Alを0.2wt%以下、Tiを0.2wt%以下、Cを0.01wt%以下、Niを99wt%以上含み、厚さTが0.02mm以上である外層30に母材29が覆われているので、接地電極18の耐火花消耗性を向上できる。接地電極18によれば、貴金属を含有するチップを設けなくても耐火花消耗性を確保できる。
外層30の表面には、接地電極18の材料である合金に含まれる元素の蒸発や欠乏によって小さい凹凸が生じる。しかし外層30の表面の算術平均粗さは10μm以下なので、外層30の表面の凹凸が起点となって進展する亀裂の発生を抑制できる。よって接地電極18を折損し難くできる。
接地電極18の第1部19の長さは10mm以下であり、第2部26のうち第1部19より他端部21側に位置する部位27の長さは7mm以下である。これにより一端部19の端20を中心とする接地電極18のモーメントを抑制できる。その結果、車体やエンジンの振動等によって接地電極18に加わる力を抑制できるので、接地電極18の折損をさらに抑制できる。
接地電極18の端面24は投影領域31の外部に位置するので、端面24に露出する母材29に火花放電が生じ難くなる。よって接地電極18の母材29の火花消耗を抑制できる。
本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(サンプルの作製)
試験者は、組成が異なる合金からなる線材に種々の条件で熱処理を施した後、所定の長さに切断して接地電極18を得た。接地電極18を接合した主体金具16を絶縁体11に組み付けた後、接地電極18を屈曲して火花ギャップ22を形成した。これにより上記実施形態におけるスパークプラグ10の、表1に示すサンプルNo.1−24を得た。
各サンプルの主体金具16のおねじ17の呼び径は14mm、絶縁体11のうち主体金具16から突出した部分の軸線方向の長さは2mm、中心電極13のうち絶縁体11から突出した部分の軸線方向の長さは3mm、中心電極13の先端面14の直径は0.6mmであり、接地電極18は断面の外形が縦1.5mm横2.8mm(側面23の幅2.8mm)の矩形であった。
Figure 2021125360
各サンプルの接地電極18の軸線Oを含む断面において、EPMAのWDS分析(線分析)により、Alを0.3wt%以上、Tiを0.3wt%以上、Cを0.02wt%以上、Nを0.001wt%以上含み、残部としてNi及び不純物(その他の微量成分)を含む領域を母材とし、Alを0.2wt%以下、Tiを0.2wt%以下、Cを0.01wt%以下、Niを99wt%以上含む領域を外層とした。WDS分析の条件は加速電圧20kV、プローブ径10μmとした。No.1−4はAlの含有率が0.2wt%以下の領域(外層)を特定できなかった。そのためNo.1−4は外層の厚さ、及び、外層の内側の母材の断面積を算出しなかった。
次いで、母材の中心付近の縦0.1mm横0.1mmの正方形の範囲のWDS分析(面分析)により母材の組成を特定した。WDS分析の条件は加速電圧20kV、プローブ径100μmとした。また、外層の厚さ方向の中心付近の縦0.01mm横0.01mmの正方形の範囲のWDS分析(面分析)により外層の組成を特定した。WDS分析の条件は加速電圧20kV、プローブ径10μmとした。母材および外層には不純物としてFe,Mn,Ca,Mg,P,Sが含まれていた。
なお、No.1−4は、断面の中心付近の面分析の結果を母材の組成とし、断面の縁から内側に10μmの位置における面分析の結果を外層の組成とした。
外層の表面粗さは、接触式の表面粗さ測定機を用いて測定した。接地電極18の先端面28に当てた触針を第2の方向に4.0mm移動させ、カットオフ値0.80mmの高域フィルタを適用して得られた曲線の算術平均粗さRaを求めた。
表1に示す長さ1(mm)は、接地電極18の第1部25の第1の方向に沿った長さである。表1に示す長さ2(mm)は、接地電極18の第2部26のうち第2の方向において第1部25より他端部21側に位置する部位27の第2の方向に沿った長さである。長さ1及び長さ2は投影機(倍率50倍)を用いて測定した。
(耐火花消耗性の評価)
ガソリンを燃料とする1300ccのエンジンにスパークプラグの各サンプルを取り付けた後、フルスロットル、回転数5000rpmの状態で200時間、エンジンを作動する試験を行った。各サンプルを取り出し、火花ギャップの大きさをピンタイプのゲージを使って測定し、試験前後の火花ギャップの増加量を算出した。中心電極の消耗量はどのサンプルも同じなので、火花ギャップの増加量の差は各サンプルの接地電極の違いによって生じる。評価は、火花ギャップの増加量が0.10mm未満のサンプルはA、0.10mm以上のサンプルはBとした。
(耐折損性の評価)
ガソリンを燃料とする1300ccのエンジンにスパークプラグの各サンプルを取り付け、エンジンを始動した後、回転数3500rpm1分間、アイドル回転数1分間を1サイクルとして繰り返し、200時間、エンジンを作動する試験を行った。
評価は、試験開始後50時間未満に接地電極が折損したサンプルはE、試験開始後50時間以上100時間未満に接地電極が折損したサンプルはD、試験開始後100時間以上150時間未満に接地電極が折損したサンプルはC、試験開始後150時間以上200時間未満に接地電極が折損したサンプルはB、試験開始後200時間以上も接地電極が折損しなかったサンプルはAとした。
表1に示すようにNo.13−24は耐火花消耗性がAであり、耐折損性はA−Cのいずれかであった。特にNo.21−24は耐折損性もAであった。No.21−24は、母材がAlを0.3wt%以上、Tiを0.3wt%以上、Cを0.02wt%以上、Nを0.001wt%以上含み、残部がNi及び不純物であり、外層がAlを0.2wt%以下、Tiを0.2wt%以下、Cを0.01wt%以下、Niを99wt%以上含み、母材の断面積が0.2mm以上であり、外層の厚さが0.02mm以上であった。No.21−24は、さらに外層の算術平均粗さが10μm以下であり、長さ1が10mm以下であり、長さ2が7mm以下であった。
なお、長さ1が11mmのNo.17,18、及び、長さ2が8mmのNo.19,20は耐折損性がBであった。長さ1が11mmであり表面粗さが15−20μmのNo.13,14、及び、長さ2が8mmであり表面粗さが15−20μmのNo.15,16は耐折損性がCであった。
No.9−12は耐火花消耗性がBであり、耐折損性はCであった。No.9−12は、母材がAlを0.3wt%以上、Tiを0.3wt%以上、Cを0.02wt%以上、Nを0.001wt%以上含み、残部がNi及び不純物であり、外層がAlを0.2wt%以下、Tiを0.2wt%以下、Cを0.01wt%以下、Niを99wt%以上含み、母材の断面積が0.2mm以上であったが、外層の厚さが0.01mmであった。No.9−12は外層の厚さ不足により、No.13−24に比べて耐火花消耗性が劣る結果になったと推察される。
なお、No.9,10は表面粗さが15−20μm且つ長さ1が11mmであり、No.11,12は表面粗さが15−20μm且つ長さ2が8mmだったので、耐折損性がCであったと推察される。
No.5−8は耐火花消耗性がBであり、耐折損性はDであった。No.5−8は、母材がAlを0.3wt%以上、Tiを0.3wt%以上、Cを0.02wt%以上、Nを0.001wt%以上含み、残部がNi及び不純物であり、外層がAlを0.2wt%以下、Tiを0.2wt%以下、Cを0.01wt%以下、Niを99wt%以上含み、母材の断面積が0.2mm以上であったが、外層の厚さが0.01mmであった。No.5−8は外層の厚さ不足により、No.13−24に比べて耐火花消耗性が劣る結果になったと推察される。
なお、No.5,6は母材の断面積が0.05mm、表面粗さが15−20μm且つ長さ1が11mmであり、No.7,8は母材の断面積が0.10mm、表面粗さが15−20μm且つ長さ2が8mmだったので、耐折損性がDであったと推察される。
No.1−4は耐火花消耗性がBであり、耐折損性はEであった。No.1−4は、外層がAlを0.2wt%以下、Tiを0.2wt%以下、Cを0.01wt%以下、Niを99wt%以上含むという条件を満たさないので、No.13−24に比べて耐火花消耗性が劣る結果になったと推察される。また、No.1−4は高温環境下における材料の強度が不足し、接地電極が早期に折損したと推察される。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
実施形態では説明を省略したが、接地電極18の母材29に、銅を主成分とする芯材を埋め込むことは当然可能である。母材19に芯材を埋め込むことにより、接地電極18の熱伝導性を向上させることができる。
実施形態では、屈曲した接地電極18を備えるスパークプラグ10を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。直線状の接地電極を配置し、中心電極と接地電極との間に火花ギャップを設けることは当然可能である。
10 スパークプラグ
13 中心電極
14 先端面
16 主体金具
18 接地電極
19 一端部
20 一端部の端
21 他端部
22 火花ギャップ
23 側面
24 端面
25 第1部
26 第2部
27 部位
28 先端面(表面)
29 母材
30 外層
31 投影領域
O 軸線

Claims (4)

  1. 軸線方向に延びる中心電極と、
    前記中心電極を絶縁保持する主体金具と、
    前記主体金具に一端部が接続され他端部が前記中心電極と前記軸線方向に火花ギャップを介して対向する接地電極と、を備えるスパークプラグであって、
    前記接地電極は、母材と、前記母材を覆う外層と、を備え、
    前記母材は、Alを0.3wt%以上、Tiを0.3wt%以上、Cを0.02wt%以上、Nを0.001wt%以上含み、残部がNi及び不純物であり、
    前記外層は、Alを0.2wt%以下、Tiを0.2wt%以下、Cを0.01wt%以下、Niを99wt%以上含み、
    前記母材は断面積が0.2mm以上であり、前記外層は厚さが0.02mm以上であるスパークプラグ。
  2. 前記外層は、表面の算術平均粗さが10μm以下である請求項1記載のスパークプラグ。
  3. 前記接地電極は、前記一端部の端から延びると共に、前記中心電極を向く側面が第1の方向へ延びる第1部と、
    前記第1部に接続すると共に、前記他端部の端面まで延びる第2部と、を有し、
    前記第2部は、前記他端部において、前記第1の方向とは異なる第2の方向へ延びており、
    前記第1部の、前記第1の方向に沿った長さは10mm以下であり、
    前記第2部のうち前記第2の方向において前記第1部より前記他端部側に位置する部位の、前記第2の方向に沿った長さは7mm以下である請求項1又は2に記載のスパークプラグ。
  4. 前記母材は、前記接地電極の前記他端部の端面に露出し、
    前記中心電極の前記軸線方向の先端面を前記軸線方向の先端側に投影したときに前記先端面が通過する投影領域の外部に前記端面が位置する請求項1から3のいずれかに記載のスパークプラグ。
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