JP2021124074A - 発電方法および発電システム - Google Patents

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斗 小川
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泰 山本
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峻史 馬渡
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Abstract

【課題】工場排水等の熱エネルギーを有効活用できる低温発電方法及び低温発電システムの提供。【解決手段】実施形態による発電方法は、(イ)二酸化炭素とアミノ-2-メチル-1-プロパノーと水とを含む循環媒体を加熱する工程、(ロ)前記加熱によって前記循環媒体を気体と液体とに分離する工程、(ハ)前記分離された気体で発電タービンを回転させて起電する工程、(ニ)前記分離された液体によって、加熱前の前記循環媒体を予熱する工程、(ホ)発電に供した後の前記気体と、前記循環媒体の予熱により放熱した液体とを混合して混合物を生成し、この混合物を冷却して、前記発電に供した気体を前記循環媒体の予熱により放熱した液体に吸収させて前記循環媒体を再生する工程を含む。この方法は、加圧ポンプ1、加熱器3、気液分離器4、発電タービン5、熱交換器2、混合器6及び冷却器7を具備した発電システムにより実施できる。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、低温で駆動可能な発電方法およびそれを利用した発電システムに関するものである。
従来、電気エネルギーを供給するためには、化石燃料を用いた火力発電が用いられていた。しかし、エネルギー資源の枯渇や地球温暖化問題に対する対策として、代替エネルギーを利用した発電システムが検討されている。そのような発電方法の一つとして、工場などで発生する、例えば200℃以下の低温排熱等の未利用エネルギーを利用した低温発電システムが検討されている。
低温発電システムのひとつは、排熱により水を加熱して水蒸気ガスに変換し、その圧力で発電タービンを回転させる、ランキンサイクルである。しかし、ランキンサイクルは出力が比較的低いために、さらなる改良が検討された。そのような背景から考案されたのが、低沸点媒体を利用するカリーナサイクルである。
カリーナサイクルは、アンモニア−水混合媒体を加熱して得られるアンモニア−水蒸気混合流体でタービンを回すシステムである(例えば非特許文献1参照)。この方法では、ランキンサイクルに対して20〜50%の出力向上が見込むことができる。このため、低温発電システムとしては、各種の改良が検討されている(例えば特許文献1)。
一般に、低温排熱回収に利用される発電方法および発電装置においては、低沸点媒体を利用するランキンサイクルが好適とされている。
このような発電方法および発電装置としては、二酸化炭素溶解アミン水溶液を加熱して得られる二酸化炭素−水蒸気混合流体でタービンを回すアミンCOサイクルが提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2000−161018号公報 特開2017−166331号公報
井坂信一、「低温排熱回収発電技術-カリーナサイクル発電」、紙パ技術誌、53(11)、1447−1453(1999)
従来検討されているカリーナシステムでは、出力向上のためには作動圧力を高くする必要がある。具体的には、2気圧以上の作動圧力が必要となるのが一般的である。そして、出力をより向上させるためには作動圧力をさらに大きくすることが望ましい。しかし、作動圧力を大きくすると、タービン軸受け等からの作動ガスのリークが起こりやすい。カリーナサイクルにおいては作動ガスに有害なアンモニアが含まれるため、作動ガスのリークは重大な問題となる。
このように、カリーナシステムでは、出力改善のための作動圧力の上昇と、作動ガスのリーク防止とがトレードオフの関係にあるため、これ以上の改善が困難であった。このために、新たな低温発電方法およびシステムの開発が望まれていた。
また、従来のアミンCOサイクルにおいては、アミンとしてメチルジエタノールアミン(本明細書では、「メチルジエタノールアミン」を「MDEA」と記す場合がある)を用いているため、CO/MDEA比が増大すると、高膨張比での効率低下が緩和されるが、最高効率が低下する傾向がみられることがあった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであって、主要な特徴の一つとして特定の循環媒体〔即ち、二酸化炭素(CO)とアミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)と水とを含む循環媒体〕を採用した発電方法および発電システムに関するものである。ここで、本明細書では、「二酸化炭素」を「CO」と記す場合があり、「アミノ−2−メチル−1−プロパノール」を「AMP」と記す場合がある。
本発明の実施形態による発電方法は、
二酸化炭素とアミノ−2−メチル−1−プロパノールと水とを含む循環媒体を加熱する工程、
前記加熱によって前記循環媒体を気体と液体とに分離する工程、
前記分離された気体で発電タービンを回転させて起電する工程、
前記分離された液体によって、加熱前の前記循環媒体を予熱する工程、および
発電に供した後の前記気体と、前記循環媒体の予熱により放熱した液体とを混合して混合物を生成し、この混合物を冷却して、前記発電に供した気体を前記循環媒体の予熱により放熱した液体に吸収させて前記循環媒体を再生する工程
を含むこと、を特徴とする。
また、実施形態による発電システムは、
二酸化炭素とアミノ−2−メチル−1−プロパノールと水とを含む循環媒体を加圧する加圧ポンプと、
前記加圧された循環媒体を外部から供給される熱源によって加熱する加熱器と、
前記加熱された循環媒体を気体と液体とに分離する気液分離器と、
前記分離された気体によって回転し起電する発電タービンと、
前記加熱器の上流において、前記分離された液体からの放熱により、前記加熱器に流入する前の前記循環液体を予熱し、前記放熱した液体を放熱した液体を放出する熱交換器と、
前記発電タービンから放出される気体および前記熱交換器より放出される液体とを混合して混合物を得る混合器と、
前記混合器において得られる混合物を冷却して、前記気体を前記液体に吸収させて、循環媒体を再生する冷却器と、
前記再生された循環媒体を前記熱交換器に供給される発電システムである。
本発明の実施形態による発電方法によれば、循環溶媒としてAMPを含む溶媒を用いているので、極めて高い発電効率を得ることができる。
特に、広範なCO/AMPモル比範囲で、良好な発電効率を得ることができる。
そして、循環媒体中のAMP濃度が低い場合でも高い場合でも発電効率が良好で、特に高濃度側での効率低下が著しく低減されるので、広範なAMP濃度範囲において安定した効率を得ることができる。
さらに、高膨張比側での発電効率の低下が著しく抑制されており、膨張比によらず安定して発電効率を達成することができる。
また、本発明の実施形態によれば、比較的温度が低い熱源を利用して、効率的に発電を行うことができる。
実施形態による発電方法および発電システムの構成を示す概略図。 循環媒体中のアミン化合物の種類、および循環媒体中のCO/AMPモル比と、最高発電効率との関係を示す図。 実施形態による発電方法および発電システムにおける、循環媒体中のCO/AMPモル比、および膨張比依存性と、発電効率との関係を示す図。 実施形態による発電方法および発電システムにおける、循環媒体中のCO/AMPモル比、AMP濃度依存性と、発電効率との関係を示す図。 循環媒体中のAMP濃度と粘度との関係を示す図。
実施形態に係る発電方法および発電システムについて、図面を参照しながら説明すると、以下の通りである。
<発電方法>
本発明の実施形態による発電方法では、COとAMPと水とを含む循環媒体を用いる。この循環媒体を、熱源を用いて加熱して蒸気を含む気体と、AMPを含む液体とを発生させ、その気体によって発電タービンを回転させて起電を行う。起電に用いられた後の気体は、分離された液体に吸収させて回収し、液体状態の循環媒体として再利用する。
循環媒体を用いた発電方法としてカリーナサイクルが知られているが、実施形態による発電方法は、カリーナサイクルで用いられるアンモニアと水とを含む循環媒体に代えて、COとAMPと水とを含む循環媒体を用いる点が特徴のひとつである。
この実施形態を図1を参照しながら説明すると、以下の通りである。
循環媒体は、ポンプ1により加熱器3に圧送される。圧送される循環媒体は、循環使用されており、後述する冷却器7において再生されるものであっても、冷却器7とポンプ1との間に配置された循環媒体貯蔵容器(図示せず)に貯蔵されたものであってもよい。
実施形態に用いられる循環媒体は、COとAMPと水とを含むものである。ここで、AMPの水溶液は、二酸化炭素吸収能力があり、低温低圧でCOを吸収して、COとAMPと水とを含む水溶液、すなわち循環媒体となる。
この循環媒体を加熱すると、比較的低い温度で、COを多く含む蒸気と、AMPを多く含む液体とに分離するため、低温で蒸気を得ることができる。
そして、実施形態における循環媒体は、このAMPを含む水溶液にCOを吸収させたものであるが、このような循環媒体として、工場などの排気ガスに含まれるCO回収システムにおける、COを吸収させた吸収液を用いることもできる。
前記の循環媒体に含まれるAMPの含有量は特に限定されず、熱源の温度や目的とする起電能力などに応じて適切に設定することができる。AMPの濃度が高い方がCOの放出性能が高くなって起電性能に有利に作用する。しかし、AMP濃度が高くなるにつれて循環媒体の粘度が上がって(図5参照)、循環媒体の循環エネルギー増大や配管圧損等が発生しやすくなる。このような観点から、循環媒体のAMP濃度は、好ましくは10〜50質量%、特に好ましくは15〜40質量%、である。特に、熱源の温度が100〜120℃の場合には、AMPの濃度は15〜30質量%が適切である。なお、このAMPの濃度は、「COとAMPと水とを含む循環媒体を加熱する工程」に付す直前の循環媒体におけるものである。
そして、前記の循環媒体に含まれるCOの含有量は特に限定されず、膨張比、温度、AMP濃度などに応じて適切に設定することができる。一般に、COの濃度が高い方が低温度からのタービン駆動流体発生の点では有利に作用する。しかし、CO濃度が過度に高いと、冷却器内圧力が高くなり、膨張比が取れなくなる傾向がある。このような観点から、循環媒体に含まれるCOの含有量は、CO/AMPモル比で、0.05〜0.20であることが好ましく、0.15〜0.20であることが特に好ましい。この理由は、図2、3を使って後述する。
なお、このCO/AMPモル比は、「COとAMPと水とを含む循環媒体を加熱する工程」に付す直前の循環媒体において、循環媒体中のAMP1モルあたりのCOのモル数に相当する。
本発明の実施形態では、優れた最高発電効率を、広範なCO/AMPモル比範囲で、達成することができる(図2参照)。ここで、「最高発電効率」とは、「膨張率を変えたときに変化する発電効率の最高値」を意味する。
さらに、本発明の実施形態では、優れた発電効率を、広範な膨張比範囲内で、達成することができる(図3参照)。ここで、「発電効率」とは、「タービン出力からポンプ動力を差し引いたものと入熱との比」を意味し、「膨張比」とは、「タービンに導入されるガスに対するタービンから導出されたガスの体積比」を意味する。
したがって、本発明の実施形態によれば、特にCO/AMPモル比が0.05〜0.20であるとき、優れた最高発電効率が得られ、発電効率が実質的に低下せず、特に高膨張比側での効率低下が著しく抑制されるので、膨張比によらず安定した発電効率を達成することができる(図2および図3参照)。
そして、本発明の実施形態によれば、広範なAMP濃度範囲で、高い発電効率を達成することができる(図4参照)。
よって、本発明の実施形態によれば、優れた最高発電効率を広範なCO/AMPモル比範囲で達成することができ、そして、循環媒体中のAMP濃度が低い場合でも高い場合でも発電効率が良好で、特に高濃度側での効率低下が著しく低減されるので、広範な濃度範囲において安定した効率を得ることができる。さらに、高膨張比側での効率低下が著しく抑制されており、膨張比によらず安定した発電効率を達成することができる。
図1に示される本発明の実施形態においては、循環媒体は、ポンプ1によって加圧されるが、そのときの圧力は一般的に知られているカリーナサイクルに比較して低い。具体的には150〜200kPaであることが好ましく、170〜190kPaであることが好ましい。
圧送された循環媒体は、加熱器3により加熱される。この加熱には任意の熱源を用いることができるが、本実施形態による発電方法は、低温で起電することができる。好ましくは、例えば、工場排水、発電所排水、地熱または温泉熱を用いることができる。加熱後の循環媒体の温度は、熱源の種類および温度、ならびに加熱器3の構造などを調整することによって変更することが可能である。加熱によって、循環媒体を気液二相状態にすることが必要であるが、そのためには、加熱後の循環媒体の温度が高いことが好ましい。一方、循環媒体中に含まれるAMPの劣化を抑制するため、また循環媒体からCOを十分に放出させるためには、温度が適性値以下であることが好ましい。このような観点から加熱後の循環媒体の温度は80〜120℃となるように調整されることが好ましい。
加熱器3において加熱された循環媒体は、気液二相状態となり、気液分離器4に供給される。気液二相状態の循環媒体は、気液分離器4で、CO−水蒸気混合気体と、水およびAMPを主成分とする液体とに分離される。
前記の気液分離器4で分離されたCO−水蒸気混合気体は、タービン5に供給されて断熱膨張し、タービンを駆動する。この駆動エネルギーが起電に利用されて発電される。
熱交換器2は、図1に示されるように、ポンプ1と加熱器3との間の配管と、気液分離器4から混合器6へ液体を供給する配管の交点に配置される。そして、気液分離された後の、比較的高温である液体によって、加熱器3で加熱される前の循環媒体を予め加熱するものである。この結果、加熱器3に供給される循環媒体の温度を上昇させることができると共に、混合器6に供給される液体の温度を下降させ、冷却器7における気体吸収の効率を改善することができる。
タービン5を駆動した後、混合気体は混合器6へ供給され、気液分離器4から供給される液体と混合される。混合器6で形成された混合物は、冷却器7へ供給されて冷却される。
冷却器7において混合物は、一般に20〜60℃、例えば40℃に冷却されて、混合気体を液体に吸収させる。このとき、実施形態においては特定の循環媒体を用いるため、加圧をする必要が無い。そして、吸収後の圧力は一般に10〜30kPaとなる。
この結果、タービン上流の圧力が120〜180kPa、タービン下流の圧力が10〜30kPaとなるため、大きな圧力差が発生し、発電効率が高くなる。このような発電装置によるエネルギーは、装置の規模、循環媒体の種類、熱源の温度など、種々の条件で変動し得るが、例えば数百kWまでの発電が可能である。そして、圧力が最大でも180kpa程度であるために、装置内部の圧力が従来知られているカリーナサイクルなどに比べて低いため、外気と接する部分は負圧となるため、タービン軸受けなどからの媒体のリークが少ない。このことに加え、有害なアンモニアを用いないために、安全性が高く、環境にも優しい発電方法である。
冷却器7で再生された循環媒体は、直接ポンプ1に供給されて、再度循環されるか、循環媒体貯蔵容器(図示せず)に一次滞留された後に、再度循環することができる。
ここで、タービン5から導出されたガスは、通常、温度が45〜80℃程度のものであるが、このガスは、混合器6で気液分離器4から供給される液体と混合された後、混合器6から導出される時には、温度が40〜70℃程度のものとなり、さらに、冷却器7から導出される時には、温度が20〜60℃程度のものとなる。
なお、循環媒体には、必要に応じて、AMP以外のCO吸収性化合物ないしCO吸収性を補助する化合物等を、AMPと共存させることができる。そのようなAMP以外の化合物としては、ピペラジンおよびピペラジン誘導体を例示することができる。このようなピペラジンやピペラジン誘導体を、循環媒体に対し、好ましくは1〜5質量%程度用いることによって、COの吸収速度の向上や冷却器7の小型化を図ること可能になる。
本発明の実施形態において、循環媒体は、液体状および/または気体状で、あるいは液体状物と気体状物との混在物として、発電方法の各工程(あるいは発電システムの各装置)を循環する。よって、本発明の実施形態における循環媒体は、上記各工程や各装置を循環する過程における温度条件および圧力条件のもとで、固体状ないしスラリー状となる成分を実質的に含有しない。即ち、上記各工程や各装置のいずれかの循環過程において、固体状の水、固体状のCOあるいは固体状のAMPのいずれかが生成ないし共存する媒体は、本発明の循環媒体には該当しない。
<発電システム>
本発明の実施形態による発電システムは、前記の発電方法を実施することができるシステムである。したがって、加圧ポンプ、加熱器、気液分離器、発電タービン、熱交換器、混合器および冷却器を具備している。そして、このシステムの内部には、COとAMPと水とを含む循環媒体が封入されており、システム内で加熱された循環媒体が気体となって、発電タービンを回転させることによって起電することができる。
実施形態による発電システムは、図1に記載される各装置等の組み合わせによって構成することができる。
まず、図1に示されるように、ポンプ1は、加熱前の循環媒体を加熱器に圧送するものである。圧送された循環媒体は、加熱器3において加熱される。このとき、加熱の熱源は外部から供給される。加熱によってCOと水蒸気とを含む気体が発生し、一方で、気化しなかった水およびAMPは液体のまま残留する。気液分離器4は、加熱器3から供給される加熱後の循環媒体を、気体と液体とに分離することができるものである。
前記の気液分離器4によって分離された気体は、発電タービン5に供給され、発電タービンを駆動し、発電が起こる。発電タービン駆動後の気体は、混合器6に供給される。
また、前記気液分離器4において分離された液体は、熱交換器2へ送液され、この熱交換器2で前記加熱器3に流入する前の循環液体が加熱される。
混合器6では、発電タービン5駆動後の気体と、気液分離器4から供給され熱交換器2を経た液体とが混合される。生成した混合物は、引き続き冷却器7に供給される。冷却器7は、混合器6において得られた混合物を冷却して、前記気体を前記液体に吸収させて、循環媒体を再生するものである。
再生された循環媒体は、さらに循環されて連続的に発電を行うことができる。
このような発電システムの各装置等は、循環媒体以外の構成については、従来のカリーナサイクルに用いられていたものと同様なものを用いることができる。ただし、実施形態による発電方法は、システムの内部圧力がカリーナサイクルよりも低く、発電タービンが基本的に負圧によって駆動されるという特徴がある。このため、内部の循環媒体に含まれる物質が外部にリークする危険性が低い。さらには内部の循環媒体に用いられるAMPやCOは毒性が低いために、安全性がより高いものとなっている。
<実施例1>
図1に示されるシステムを用いて、本発明の実施形態による発電方法を実施した。
本実施例1は、ポンプ1と、熱交換器2と、加熱器3と、気液分離器4と、タービン5と、混合器6と、冷却器7とから構成されている。
AMP濃度が30質量%である溶媒であって、所定量のCOを含む循環媒体を、ポンプ1で加圧する。加圧された循環媒体(循環媒体1)は、熱交換器2および加熱器3で加熱され、気液二相状態になり、気液分離器4へ供給される。気液二相状態の循環媒体は、気液分離器4で、CO−水蒸気混合気体と液相循環媒体とに分離される。分離されたCO−水蒸気混合気体は、タービン5で断熱膨張し、タービン5を駆動後、混合器6へ供給される。一方、気液分離器4から放出された液相循環媒体は、熱交換器2においてポンプ1から供給された加圧循環媒体を加熱後、混合器6へ供給した。
混合器6で混合されたCO−水蒸気混合気体と液相循環媒体は、冷却器7へ供給される。冷却器7で、40℃程度に冷却される過程で、CO−水蒸気混合気体は液相循環媒体へ吸収され、その後、循環媒体としてポンプ1へ供給された。
混合器6で混合されたCO−水蒸気混合気体と液相循環媒体は冷却器7へ供給される。冷却器7で40℃に冷却され、CO−水蒸気混合気体は液相循環媒体へ吸収され、循環媒体としてポンプ1へ供給された。
上記の循環媒体1として、CO/AMPモル比が図3のように異なる、複数の循環溶媒を調製し、これらの複数の循環溶媒を用いて実施形態の発電方法を実施した場合の、それぞれの最高発電効率(%)を求めた。
結果は、図2に示される通りである。
本発明の実施形態による発電方法によれば、循環溶媒としてAMPを含む溶媒を用いているので、極めて高い発電効率を得ることができる。
特に、循環溶媒のCO/AMPモル比が0.20までは、極めて高い発電効率を一定して維持することができる。さらには、循環溶媒のCO/AMPモル比が大きくても最高発電効率の低下が少ないので、発電方法の実施に際して、循環溶媒のCO/アミンモル比に変動(例えば、CO/アミンモル比の増大)が生じた場合であっても、最高発電効率の低下ないし変動が生じにくい。
このように、本発明の実施形態による発電方法では、循環溶媒としてAMPを含む溶媒を用いているので、極めて高い発電効率を得ることができる。とりわけ、CO/アミンモル比が0.20まで最高発電効率は実質的に低下しない。かつ前記モル比が0.20を超えても、最高発電効率の低下は緩やかである。
<比較例1>
実施例1の循環媒体1の代わりに、メチルジエタノールアミン(DEA)濃度が30質量%である溶媒を循環媒体として用いたこと以外は実施例1と同様にして、発電方法を実施した。そして、実施例1と同様に、それぞれの最高発電効率(%)を求めた。
結果は、図2に示される通りである。
<比較例2>
実施例1の循環媒体1の代わりに、メチルジエタノールアミン(MDEA)濃度が30質量%である溶媒を循環媒体として用いたこと以外は実施例1と同様にして、発電方法を実施した。そして、実施例1と同様に、それぞれの最高発電効率(%)を求めた。
結果は、図2に示される通りである。
<実施例2>
図1に示されるシステムを用いて、実施形態による発電方法を実施した。
本実施例2は、ポンプ1と、熱交換器2と、加熱器3と、気液分離器4と、タービン5と、混合器6と、冷却器7とから構成されている。
循環媒体として、AMP濃度が30質量%であって、CO/AMPモル比が0.05である「循環媒体2(30%、0.05)」を用意した。
この「循環媒体2(30%、0.05)」を、ポンプ1で加圧する。加圧された循環媒体(循環媒体1)は、熱交換器2および加熱器3で加熱され、気液二相状態になり、気液分離器4へ供給される。気液二相状態の循環媒体は、気液分離器4で、CO−水蒸気混合気体と液相循環媒体とに分離される。分離されたCO−水蒸気混合気体は、タービン5で断熱膨張し、タービン5を駆動後、混合器6へ供給される。一方、気液分離器4から放出された液相循環媒体は、熱交換器2においてポンプ1から供給された加圧循環媒体を加熱後、混合器6へ供給した。
混合器6で混合されたCO−水蒸気混合気体と液相循環媒体は、冷却器7へ供給される。冷却器7で、40℃程度に冷却される過程で、CO−水蒸気混合気体は液相循環媒体へ吸収され、その後、循環媒体としてポンプ1へ供給された。
混合器6で混合されたCO−水蒸気混合気体と液相循環媒体は冷却器7へ供給される。冷却器7で40℃に冷却され、CO−水蒸気混合気体は液相循環媒体へ吸収され、循環媒体としてポンプ1へ供給された。
上記「循環媒体2(30%、0.05)」を用いて、上記のように発電方法を実施し、そして、発電効率(%)を求めた。
また、上記の「循環媒体2(30%、0.05%)」の代わりに、
AMP濃度が30質量%であり、かつCO/AMPモル比が0.15である「循環媒体2(30%、0.15)」、
AMP濃度が30質量%であり、かつCO/AMPモル比が0.20である「循環媒体2(30%、0.20)」、
AMP濃度が30質量%であり、かつCO/AMPモル比が0.25である「循環媒体2(30%、0.25)」
を用いた以外は、上記と同様にして発電方法を実施し、そして、膨張比と発電効率(%)との関連性を求めた。
結果は、図3に示される通りである。
本発明の実施形態による発電方法によれば、膨張比がおおよそ23以上と高い場合であっても、約13%以上という、実用上十分満足できる発電効率を達成することができる。特に、CO/AMPモル比が0.05〜0.20の循環媒体を用いる場合には、膨張比が26以上であっても、約13%以上の発電効率を達成することができる。
このように、本発明の実施形態による発電方法によれば、循環溶媒としてAMPを含む溶媒を用いているので、膨張比が比較的低い場合でも高い場合でも、高い発電効率を安定して得ることができる。よって、広範な膨張比範囲で高い発電効率が安定的に得られ、そして膨張比変動により発電効率が変動することが抑制されている。特に、CO/AMPモル比が0.05〜0.20であるとき、優れた最高発電効率が一定して得られている。
<実施例3>
循環媒体として、
AMP濃度が10質量%であり、かつCO/AMPモル比が0.05である「循環媒体3(10%、0.05)」、
AMP濃度が20質量%であり、かつCO/AMPモル比が0.05である「循環媒体3(20%、0.05)」、
AMP濃度が30質量%であり、かつCO/AMPモル比が0.05である「循環媒体3(30%、0.05)」および
AMP濃度が40質量%であり、かつCO/AMPモル比が0.05である「循環媒体3(40%、0.05)」
を用いた以外は実施例2と同様にして、実施形態による発電方法を実施し、そして、AMP濃度と発電効率(%)との関連性を求めた。
結果は、図4に示される通りである。
また、循環媒体として、
AMP濃度が10質量%であり、かつCO/AMPモル比が0.20である「循環媒体4(10%、0.20)」、
AMP濃度が20質量%であり、かつCO/AMPモル比が0.20である「循環媒体4(20%、0.20)」、
AMP濃度が30質量%であり、かつCO/AMPモル比が0.20である「循環媒体4(30%、0.20)」および
AMP濃度が40質量%であり、かつCO/AMPモル比が0.20である「循環媒体4(40%、0.20)」
を用いた以外は実施例2と同様にして、実施形態による発電方法を実施し、そして、AMP濃度と発電効率(%)との関連性を求めた。
結果は、図4に示される通りである。
本発明の実施形態による発電方法によれば、AMP濃度が10質量%という比較的低い場合であっても、40質量%という高い場合であっても、高い発電効率を安定して得ることができる。よって、広範なAMPの濃度範囲内で高い発電効率が得られ、そして濃度変動によって発電効率が変動することが抑制されている。
以上、本発明のいくつかの実施形態による発電方法および発電システムを説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更あるいは付加等を行うことができる。これらの実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1:加圧ポンプ、2:熱交換器、3:加熱器、4:気液分離器、5:発電タービン、6:混合器、7:冷却器

Claims (5)

  1. 二酸化炭素とアミノ−2−メチル−1−プロパノールと水とを含む循環媒体を加熱する工程、
    前記加熱によって前記循環媒体を気体と液体とに分離する工程、
    前記分離された気体で発電タービンを回転させて起電する工程、
    前記分離された液体によって、加熱前の前記循環媒体を予熱する工程、および
    発電に供した後の前記気体と、前記循環媒体の予熱により放熱した液体とを混合して混合物を生成し、この混合物を冷却して、前記発電に供した気体を前記循環媒体の予熱により放熱した液体に吸収させて前記循環媒体を再生する工程
    を含むことを特徴とする、発電方法。
  2. 前記循環媒体に含まれるアミノ−2−メチル−1−プロパノールの濃度は、10〜50質量%である、請求項1に記載の発電方法。
  3. 前記循環媒体に含まれるアミノ−2−メチル−1−プロパノールの濃度は、15〜40質量%である、請求項1に記載の発電方法。
  4. 前記循環媒体は、アミノ−2−メチル−1−プロパノールに対する二酸化炭素のモル比(二酸化炭素/アミノ−2−メチル−1−プロパノール)が0.05〜0.20のものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発電方法。
  5. 二酸化炭素とアミノ−2−メチル−1−プロパノールと水とを含む循環媒体を加圧する加圧ポンプと、
    前記加圧された循環媒体を外部から供給される熱源によって加熱する加熱器と、
    前記加熱された循環媒体を気体と液体とに分離する気液分離器と、
    前記分離された気体によって回転し起電する発電タービンと、
    前記加熱器の上流において、前記分離された液体からの放熱により、前記加熱器に流入する前の前記循環液体を予熱し、前記放熱した液体を放熱した液体を放出する熱交換器と、
    前記発電タービンから放出される気体および前記熱交換器より放出される液体とを混合して混合物を得る混合器と、
    前記混合器において得られる混合物を冷却して、前記気体を前記液体に吸収させて、循環媒体を再生する冷却器と、
    前記再生された循環媒体を前記熱交換器に供給される発電システム。
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