JP4929227B2 - 高湿分空気利用ガスタービンシステム - Google Patents

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Description

本発明は二酸化炭素を除去する機構を備えた高湿分空気利用ガスタービンシステムに関する。
地球温暖化防止の観点から、二酸化炭素排出量の削減が国際的に求められている。化石燃料の燃焼排ガスに含まれる二酸化炭素を分離、回収することは、二酸化炭素排出量の削減のための有効な手段の一つである。
二酸化炭素含有ガスから二酸化炭素を分離する技術としては、当該ガスを二酸化炭素の吸収液と気液接触させ、二酸化炭素を吸収液中に化学吸収して分離するものがある。例えば、特許文献1には、吸収液としてはアミン系溶液が提案されており、二酸化炭素を吸収した吸収液を再生塔で加熱し、二酸化炭素を放散させて分離回収することが提案されている。
特開2005−254212号公報
ところで、吸収液としてMEA(モノエタノールアミン)を利用した場合、吸収した二酸化炭素を吸収液から解離させて除去する(再生)には、吸収液を120℃前後に加熱する必要がある。文献1(財団法人 地球環境産業技術研究機構,平成18年度 二酸化炭素固定化・有効利用技術等対策事業「低品位廃熱を利用する二酸化炭素分離回収技術開発」成果報告書,平成19年3月)によると、吸収液の再生に必要な熱エネルギーは、吸収液から二酸化炭素を解離するのに必要な化学反応のエネルギーだけでなく、吸収液自体を加熱、蒸発させる熱エネルギーが必要になり、実際に吸収液の再生に必要な熱エネルギーは化学反応で必要なエネルギーの2倍以上になることが知られている。同文献によると、吸収液としてMEAを用いた場合、吸収液から二酸化炭素を解離させる化学反応に必要な熱量は、二酸化炭素1トン当たり1.9GJであるが、吸収液の加熱や蒸発に必要な熱量を加えると4GJに増加する。
このように吸収液を利用した二酸化炭素除去には多くの熱量が必要となる。そのため、排熱回収系統を備えた火力発電システムに二酸化炭素除去装置を設置すると、発電システムで利用できる排熱が減少してしまい発電効率が低下する恐れがある。
本発明の目的は、二酸化炭素除去に排熱を利用した場合にも、発電システムに利用可能な排熱が低減することを抑制できる高湿分空気利用ガスタービンシステムを提供することにある。
(1)本発明は、上記目的を達成するために、空気を圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮された空気を加湿する加湿装置と、該加湿装置で加湿された空気と燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生する燃焼器と、該燃焼器からの燃焼ガスで回転され動力エネルギーを発生するタービンと、該タービンからの排ガスに二酸化炭素の吸収液及び水を含む液相混合媒体を接触させ、排ガスに含まれる二酸化炭素を吸収する第1気液接触機構と、該第1気液接触機構からの液相混合媒体に液相混合媒体を気化させた気相混合媒体を接触させ、前記第1気液接触機構からの液相混合媒体から二酸化炭素を解離させて再生する第2気液接触機構と、該第2気液接触機構に供給するための気相混合媒体を生成するために、前記第2気液接触機構で再生された液相混合媒体を前記タービンからの排ガスで加熱する吸収液再加熱器と、前記第2気液接触機構から排出される水蒸気から熱を回収して凝縮させる第1凝縮器とを備え、該第1凝縮器で水蒸気から回収した熱は、前記加湿装置圧縮空気の加湿に用いられる液体の熱源として利用するものとする。
このように構成した高湿分空気利用ガスタービンシステムによれば、吸収液再加熱器で加熱したリーン溶液を第2気液接触機構に供給でき、これを第2気液接触機構において吸収液から二酸化炭素を解離させるための熱源として利用できるので、排ガス中に含まれる二酸化炭素を回収できる。そして、第2気液接触機構から排出されるを第1凝縮器で回収して、加湿装置で利用することができるので、二酸化炭素の解離に利用した熱を高湿分空気利用ガスタービンシステムに再利用することができる。
(2)上記(1)において、前記第1凝縮器は、前記第2気液接触機構から排出される水蒸気を液体と熱交換して凝縮しており、該液体は、前記第2気液接触機構で再生された液相混合媒体を利用したものであって、前記加湿装置において、前記圧縮機からの圧縮空気の加湿に用いられているものとする。
(3)上記(1)は、前記第1凝縮器から排出される水蒸気を凝縮させる第2凝縮器をさらに備えるものとする。
(4)上記(1)は、前記第2気液接触機構から排出される水蒸気の経路に設けられた圧力調整機構をさらに備えるものとする。
(5)上記(1)は、前記圧縮機で圧縮された空気を、前記加湿装置に供給する前に、前記加湿装置で加湿に用いられる液体と熱交換することで冷却する空気冷却器をさらに備えるものとする。
(6)上記(1)は、前記加湿装置で加湿に用いられる液体、前記第2気液接触機構で再生された液相混合媒体、又は前記吸収液再加熱器からの排ガスのいずれかを利用して、前記第1気液接触機構から前記第2気液接触機構に向かって供給される液相混合媒体を加熱する吸収液予熱器をさらに備えるものとする。
(7)上記(1)は、前記加湿装置で加湿に用いられる液体、又は前記第2気液接触機構で再生された液相混合媒体のいずれかを利用して、前記第1気液接触機構から排出される排ガスを加熱する排ガス再加熱器をさらに備えるものとする。
(8)上記(1)の前記第1凝縮器で得られた凝縮水は、前記第1気液接触機構に補給水として供給されるものとする。
(9)上記(1)の前記第1凝縮器で得られた凝縮水は、前記加湿装置に補給水として供給されるものとする。
(10)上記(1)の前記第2気液接触機構で再生された液相混合媒体は、前記加湿装置に補給水として供給されるものとする。
(11)上記(1)の前記第2気液接触機構で再生された液相混合媒体は、前記第1気液接触機構に補給水として供給されるものとする。
(12)本発明は、上記目的を達成するために、空気を圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮された空気を、二酸化炭素の吸収液及び水を含む液相混合媒体で冷却する空気冷却器と、該空気冷却器で冷却された空気を、前記空気冷却器で加熱された液相混合媒体で加湿する加湿装置と、該加湿装置で加湿された空気と燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生する燃焼器と、該燃焼器からの燃焼ガスで回転され動力エネルギーを発生するタービンと、該タービンからの排ガスに液相混合媒体を接触させ、排ガスに含まれる二酸化炭素を吸収する第1気液接触機構と、該第1気液接触機構からの液相混合媒体に液相混合媒体を気化させた気相混合媒体を接触させ、前記第1気液接触機構からの液相混合媒体から二酸化炭素を解離させて再生する第2気液接触機構と、該第2気液接触機構に供給するための気相混合媒体を生成するために、前記第2気液接触機構で再生された液相混合媒体を前記タービンの排ガスで加熱する吸収液再加熱器とを備えるものとする。
本発明によれば、二酸化炭素除去に排熱を利用した場合にも、発電システムに利用可能な排熱が低減することを抑制できるので、システム全体の熱効率の低下を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態である高湿分空気利用ガスタービンシステムの概略系統図である。図中の実線は気体の流れを示し、点線は液体の流れを示している(後の図も同様)。
この図に示す高湿分空気利ガスタービンシステムは、ガスタービン設備100と、二酸化炭素除去設備200を備えている。
ガスタービン設備100は、吸気室14を介して取り込まれた空気を圧縮して吐出する圧縮機2と、圧縮機2で圧縮され高温となった空気(圧縮空気)を冷却する空気冷却器21と、空気冷却器21で冷却された空気を加熱された液相混合媒体(後述)で加湿する加湿装置7と、加湿装置7で加湿された空気を排ガス13で加熱する再生熱交換器12と、再生熱交換器12で加熱された空気を燃料と混合して燃焼する燃焼器4と、燃焼器4で発生した燃焼ガスで回転駆動され動力エネルギーを発生するタービン1を備えている。
なお、上記の混合媒体とは、加湿装置7で空気の加湿に利用される水と、吸収塔81(後述)で二酸化炭素の吸収に利用される吸収液とを含んだ媒体のことを示す。ここでは、この混合媒体の相状態に応じて、適宜、液相混合媒体、または気相混合媒体と表記する。本実施の形態では、吸収液としてモノエタノールアミン(MEA)を利用している。
吸気室14は圧縮機2と連結されており、吸気室14の入口には吸気フィルタ(図示せず)が設置されている。圧縮機2とタービン1の軸は減速機及び発電機(図示せず)に接続されており、タービン1によって発電された電力は電力線(図示せず)を介して電力供給先に送電される。
空気冷却器21は、圧縮機2と加湿装置7の間に設置されており、圧縮空気と液相混合媒体を熱交換させている。即ち、この空気冷却器21において、圧縮機2からの圧縮空気は液相混合媒体によって冷却されて加湿装置7に供給されており、他方、加湿装置7からの液相混合媒体は圧縮空気によって加熱されて加湿装置7に再度供給されている。
加湿装置7は、充填物72と、充填物72の上方に設置された液分散器(図示せず)を内蔵する容器である。加湿装置7の下部容器62にはポンプ63が設置された配管が取り付けられており、当該配管はポンプ63の下流で配管66と配管67に分岐している。配管66は、排ガス再加熱器88及び高温凝縮器(第1凝縮器)86(ともに後述)を通過した後に、配管34として加湿装置7の液分散器と接続されている。一方、配管67は、空気冷却器21を通過した後に、加湿装置7の液分散器と接続されている。即ち、配管67及び配管66によって構成される2つの系統は、圧縮空気の加湿に一旦利用した液相混合媒体を高温凝縮器86又は空気冷却器21で加熱して、加湿装置7に循環供給している。
再生熱交換器12にはタービン1を回転させた排ガス13が供給されており、加湿装置7からの加湿空気が排ガス13で加熱されている。再生熱交換器12で加熱された加湿空気は燃焼器4に供給され、燃料と混合して燃焼されて燃焼ガスとなる。燃焼器4で発生した燃焼ガスは、タービン1を駆動した後、排ガス13としてタービン1から排気される。タービン1からの排ガス13は、下流に向かって、再生熱交換器12、吸収液再加熱器83(後述)、吸収液予熱器84(後述)を順番に経由し、吸収塔81(後述)に導かれている。
図1に示す二酸化炭素除去設備200は、吸収塔(第1気液接触機構)81と、再生塔(第2気液接触機構)82と、吸収液再加熱器83と、吸収液予熱器84と、高温凝縮器(第1凝縮器)86と、低温凝縮器(第2凝縮器)87と、排ガス再加熱器88を備えている。
吸収塔(第1気液接触機構)81は、低温条件(例えば、約30℃)において、再生熱交換器12からの排ガスに対して液相混合体媒を接触させることで、排ガスに含まれる二酸化炭素を吸収するとともに、排ガスに含まれる水分を凝縮して回収するものである。吸収塔81内の上部空間にはスプレイノズル94が設置されており、スプレイノズル94からは、吸収塔81の内部を流動する排ガス13に対して吸収液を含む液相混合媒体が噴霧されている。
吸収塔81の下部は、液相混合媒体を貯蔵可能な容器状に形成されており、この容器部分には配管51と配管50が接続されている。配管51は、ポンプ92と冷却器85を介して、スプレイノズル94に接続されている。冷却器85は、ポンプ92によって昇圧された液相混合媒体を、河川水や海水などの冷却水によって冷却するものである。
配管50は、ポンプ91と吸収液予熱器84を介して、配管36と接続されている。吸収液予熱器84は、吸収液再加熱器83を通過したタービン1の排ガス13を利用して、吸収塔81から再生塔82に供給される液相混合媒体を加熱するものである。配管36は、吸収液予熱器84で加熱された液相混合媒体が流通するもので、再生塔82内の充填物95の上方に設けられた散布ノズル(図示せず)と接続されている。
吸収塔81の上部には、排気ダクト53が接続されている。排気ダクト53は、排ガス再加熱器88を介してスタック54に接続されている。排ガス再加熱器88は、吸収塔81において湿分と二酸化炭素が除去された排ガスを、所定の温度以上(例えば、60℃以上)に加熱するためのものである。このように排ガスを加熱すると、排ガスの相対湿度が低下するので白煙の発生を防止することができるとともに、配管33内の液相混合媒体の温度が低減するので高温凝縮器86における凝縮量を増加することができる。なお、本実施の形態の排ガス再加熱器88の加熱源は、配管66を介して供給されている加湿装置7からの液相混合媒体である。
また、吸収塔81には配管52と配管37が接続されている。配管52は、吸収液(MEA)を含む液相混合媒体を外部から補給するためのもので、液相混合媒体の供給源(図示せず)と接続されている。配管37は、高温凝縮器86と低温凝縮器87で得られた凝縮水が流通するもので、高温凝縮器86を介して低温凝縮器87と接続されている。配管37を流通する凝縮水は、重力の作用によって、吸収塔81に補給水として供給されている。
再生塔(第2気液接触機構)82は、吸収塔81からの液相混合冷媒(すなわち、二酸化炭素を吸収した媒体(以下、リッチ溶液と称する))に対して、液相混合冷媒を気化させて得た気相混合冷媒を接触させ、吸収塔81からの液相混合冷媒から二酸化炭素を解離させて再生するものである。本実施の形態の再生塔82は、高温条件(例えば、約120℃)でリッチ溶液と気相混合媒体を気液接触させることで、リッチ溶液中の二酸化炭素を解離させている。二酸化炭素を放出させた後の媒体(以下、リーン溶液と称する)は、再生塔82の下部に溜められる。
再生塔82には、リッチ溶液と気相混合媒体の気液接触を促進させる充填物95が内蔵されている。再生塔82の下部には配管30と配管35が接続されている。
配管30は、ポンプ93と吸収液再加熱器83を介して配管31と接続されている。配管31は充填物95の下方において再生塔82と接続されている。吸収液再加熱器83は、再生塔82に供給するための気相混合媒体を生成するために、再生塔82内に溜まったリーン溶液を再生熱交換器12からの排ガス13で加熱するものである。再生塔82から配管30に導入されたリーン溶液は、ポンプ93によって吸収液再加熱器83に導かれ、そこで所定温度(約120℃)まで加熱される。加熱されたリーン溶液からは、二酸化炭素の一部が解離するとともに、液相の一部が蒸発し、気相混合媒体として配管31から再生塔82に導入される。
配管35は、加湿装置7の下部容器62と接続されている。配管35にはポンプ90が設けられており、ポンプ90は再生塔82に下部に溜まったリーン溶液を加圧して加湿装置7に供給している。
また、再生塔82の上部には、配管32が接続されている。配管32は、再生塔82においてリッチ溶液から解離された二酸化炭素や、気相混合媒体(即ち、蒸発した水(水蒸気)と吸収液)が流通するもので、高温凝縮器(第1凝縮器)86と低温凝縮器(第2凝縮器)87を経由して配管56と接続されている。配管56は、主に解離された二酸化炭素が流通するもので、二酸化炭素処理設備(図示せず)と接続されている。
高温凝縮器(第1凝縮器)86は、加湿装置7から排出された液相混合媒体を利用して、再生塔82から排出される二酸化炭素及び気相混合媒体の混合ガスから排熱を回収するとともに、水蒸気の一部を凝縮させて水分を回収するものである。高温凝縮器86には、上記の配管32と配管37の他に、配管33と配管34が接続されている。配管33は、排ガス13を加熱した後の液相混合媒体(被加熱側流体)が流通するもので、排ガス再加熱器88と接続されている。配管34は、高温凝縮器86で混合ガス(加熱側流体)によって加熱された液相混合媒体を加湿装置7に供給するもので、加湿装置7の液分散器と接続されている。
低温凝縮器(第2凝縮器)87は、高温凝縮器86で凝縮されなかった水蒸気を冷熱源(例えば、河川水や海水等)で更に冷却して凝縮するもので、高温凝縮器86の下流側に設置されている。低温凝縮器87にも配管37が接続されており、低温凝縮器87で回収された凝縮水は高温凝縮器86を介して吸収塔81に供給される。なお、本実施の形態では、より多くの水分を回収するために低温凝縮器87を設置したが、水分を充分用意できる場合等には、低温凝縮器87を省略しても構わない。
ところで、本実施の形態では、再生塔82の運転圧力は大気圧程度としているが、最適な再生塔82の運転圧力はシステムの仕様によって異なるため、再生塔82の運転圧力を調整する圧力調整機構を設置することが好ましい。
図1に示したシステムにおける圧力調整機構は、再生塔82の運転圧力を調整する圧力調整弁55であり、低温凝縮器87の下流側に位置するように配管32に設置されている。圧力調整弁55を閉めて再生塔82の運転圧力を高くすると、二酸化炭素の解離に必要な温度が大気圧の場合より高温となるので、再生塔82で発生する水蒸気の温度が相対的に高くなる。これにより、高温凝縮器86で回収できる排熱の温度を上げることができるので、加湿装置7へ供給する液相混合媒体の温度(即ち、加湿装置7へ供給する熱量)を増加させることができる。なお、このように水蒸気の温度を上昇させると、吸収液の蒸発量が増加するので、吸収液再加熱器83の負荷が大きくなることに留意する必要がある。
また、圧力調整機構を利用して、再生塔82の運転圧力を大気圧未満に設定しても良い。この場合の圧力調整機構の例としては、配管32内の気体を圧縮機等で吸引する減圧機構がある(図示せず)。再生塔82の運転圧力を大気圧未満に設定すると、吸収液の再生に必要な温度が相対的に低下するので、吸収液再加熱器83の負荷を小さくすることができる。なお、このときは、高温凝縮器86での水蒸気の凝縮温度が低下するので、加湿装置7へ供給する液相混合媒体の温度(即ち、加湿装置7へ供給する熱量)が低減することに留意する必要がある。
次に、本実施の形態の高湿分空気利用ガスタービンシステムの動作を説明する。
吸気室14に吸い込まれた空気は、吸気フィルタ(図示せず)によって煤塵などを除去されたあと、圧縮機2によって圧縮される。圧縮機2から吐出される圧縮空気は、空気冷却器21によって冷却される。空気冷却器21で圧縮空気を冷却すると、加湿装置7内の充填物72を流下する液相混合媒体の温度を低下することができるので、排ガス再加熱器88および高温凝縮器86への給水温度を低下させることができ、結果的に高温凝縮器86での熱回収量を増加させることができる。
空気冷却器21で冷却された圧縮空気は、加湿装置7の下部から供給され、液分散器から散布されて流下する液相混合媒体(熱水)と充填物72の表面で気液接触を繰返し加湿される。本実施の形態では、循環する液相混合媒体に吸収液(MEA)が混合されているため、加湿装置7内の温度及び圧力に対応する蒸気圧の吸収液が蒸発することになる。蒸発した吸収液は圧縮空気とともにガスタービン設備100に導入され、最終的には燃焼器4で燃料とともに燃焼される。
充填物72の上方から散布された液相混合媒体は、空気の加湿によって蒸発した分の流量が減少し、その残りが加湿装置7の下部容器62に収集される。下部容器62に収集された液相混合媒体の一部は、ポンプ63によって加圧されて、配管66を経由して排ガス再加熱器88へ給水される。排ガス再加熱器88で排ガスを加熱した液相混合媒体は、高温凝縮器86で気相混合媒体及び二酸化炭素によって加熱され、再び加湿装置7の液分散器に供給される。一方、下部容器62に収集された液相混合媒体の残りの一部は、ポンプ63によって加圧され、配管67を経由して空気冷却器21へ供給される。空気冷却器21に供給された液相混合媒体は、圧縮機2の吐出空気により加熱されて、再び加湿装置7の液分散器に供給される。このように加湿装置7に循環供給される液相混合媒体は、圧縮空気を加湿することで徐々に減少していくが、再生塔82から配管35を介して補給されるリーン溶液(温度約100℃)の流量が制御され、下部容器62の水位は一定に保持される。
加湿装置7で加湿された圧縮空気は、再生熱交換器12で排ガス13により加熱されて、燃焼器4に供給される。加湿空気は、燃焼器4で燃料とともに燃焼され、高温の燃焼ガスとなる。本実施の形態の加湿空気は、再生熱交換器12で加熱されているため、再生熱交換器12が無い場合よりも、燃焼器4で消費する燃料量を大幅に節約でき、プラント熱効率を向上することができる。燃焼器4で発生した燃焼ガスは、タービン1に供給されて静翼及び動翼(図示せず)を通過することによりブレイトンサイクルの膨張過程を経て、回転運動エネルギーに変換される。この回転運動エネルギーは、タービン1のロータに連結された圧縮機2の駆動力に消費されるとともに、発電機(図示せず)で電気エネルギーとして取り出される。本実施の形態では、加湿装置7で圧縮空気を加湿しているので、タービン1を駆動する流体が圧縮機2で圧縮した流体よりも増加している。これにより通常のガスタービンと比較してより多くのエネルギーを取り出すことができるので、プラント熱効率を向上することができる。
タービン1での膨張過程を経て排出された排ガス13は、再生熱交換器12で加湿空気の加熱に利用される。再生熱交換器12から排出された排ガス13は、吸収液再加熱器83へ供給され、再生塔82の二酸化炭素の解離に必要なエネルギーと吸収液の蒸発に必要なエネルギーとして利用される。吸収液再加熱器83を経た排ガス13は、吸収液予熱器84を通過し、吸収塔81からのリッチ溶液(約40℃)を所定温度(約100℃)まで加熱するとともに、自身の温度を所定温度(約70℃)まで低下させる。
吸収塔81に導入された排ガス13は、スプレイノズル94から散布される吸収液(約30℃)と気液接触する。この時、排ガス13には湿分(約20体積パーセント)が含まれており、その露点温度は60℃以上であることから、大部分の湿分は凝縮して吸収塔81の下部容器に収集される。また、排ガス13に含まれる二酸化炭素(約3体積パーセント)は、大部分が吸収液に吸収される。湿分と二酸化炭素が除去された排ガスは、排気ダクト53から排ガス再加熱器88に導かれ、所定温度(60℃以上)に加熱された後にスタック54から大気中に排出される。
吸収塔81の下部容器に収集された液相混合媒体の一部は、配管51とポンプ92により冷却器85に供給され、河川水や海水などの冷却水によって所定温度(約30℃)まで冷却される。吸収塔81の下部容器に収集された液相混合媒体の残りは、配管50とポンプ91により吸収液予熱器84に供給され、排ガス13によって所定温度(約100℃)まで加熱される。吸収液予熱器84で加熱された液相混合媒体(リッチ溶液)は、配管36を介して再生塔82の散布ノズルに供給される。
再生塔82では、容器の下部に収集されたリーン溶液が、配管30とポンプ93により吸収液再加熱器83に供給される。吸収液再加熱器83に供給されたリーン溶液は、排ガス13の熱によって所定温度(約120℃)に加熱され、溶解している二酸化炭素の一部が解離するとともに、溶液の一部が蒸発し、配管31によって再生塔82に戻される。この気相混合媒体は、再生塔82の内部を上方に向かって流れ、散布ノズルから落下するリッチ溶液と充填物95の表面で気液接触する。この気液接触によりリッチ溶液に加えられた熱は、吸収された二酸化炭素が解離するための熱エネルギーとなり、二酸化炭素が解離される。二酸化炭素が解離したリッチ溶液はリーン溶液に変化して再生塔82の下部に収集される。再生塔82の下部に収集されたリーン溶液の一部は、配管35とポンプ90により加湿装置7に補給され、圧縮空気の加湿によって消耗した水分の補給水として利用される。
ところで、再生塔82及び吸収液再加熱器83で解離した二酸化炭素と蒸発した気相混合媒体は、配管32によって高温凝縮器86に導かれる。高温凝縮器86において、気相混合媒体中の水蒸気は、配管33を流通する液相混合媒体によって冷却され、凝縮して凝縮水となる。また、高温凝縮器86を通過した水蒸気は、そのさらに下流側に設置された低温凝縮器87において、さらに冷却されて凝縮水となる。このように高温凝縮器86及び低温凝縮器87で回収された凝縮水は、配管37を介して吸収塔81の補給水として利用される。また、高温凝縮器86に導かれた二酸化炭素は、配管56から取り出される。一方、配管33を介して高温凝縮器86に供給された液相混合媒体は、水蒸気の保有する潜熱によって所定温度(約100℃)まで加熱され、配管34を介して加湿装置7の液分散器へ供給される。
次に、従来の高湿分空気利用ガスタービンシステムと比較を行いつつ、本実施の形態の効果について説明する。
図2は従来の高湿分空気利用ガスタービンシステムの概略系統図である。先の図と同じ部分には同じ符号を付して説明は省略する(後の図についても同様とする)。
この図に示す高湿分空気利用ガスタービンシステムは、排ガス13で加湿装置7に供給する水を加熱するエコノマイザ16と、排ガス13中の水分を回収する水回収装置71と、水の供給源と接続された配管59を備えている。そして、この図のシステムでは、加湿装置7で水を蒸発させるための潜熱を補うため、空気冷却器21とエコノマイザ16で生成した熱水を循環させることによって排熱を回収している。例えば、文献2(Araki, H., Katagiri, Y., Marushima, S., Hatamiya, S., Higuchi, S. and Tsukamoto, M., “Experimental Results of Humidification and Water Recovery of The Advanced Humid Air Turbine System Pilot Plant”, IGTC-07, TS-012, 2007)によると、電気出力4.0MWの高湿分空気利用ガスタービンシステムでは、空気冷却器21とエコノマイザ16で回収可能な排熱は、約4.0MWである。空気冷却器21とエコノマイザ16の回収熱量はほぼ同等であり、エコノマイザ16で回収できる排熱は約2MWとなる。同システムで発生する二酸化炭素量は、発電効率と排ガス流量から換算すると約0.57kg/sであり、前記文献1に基づいて、1トンの二酸化炭素を吸収液(MEA)によって回収するために必要なエネルギーの原単位を4.0GJ/t−COと仮定すると、電気出力4.0MWの高湿分空気利用ガスタービンシステムから発生される二酸化炭素すべてを回収するために必要な熱エネルギーは2.3MWになる。即ち、従来の高湿分空気利用ガスタービンシステムで二酸化炭素を除去する場合、従来のシステムのエコノマイザ16で回収する排熱と同程度の熱量が必要となるため、二酸化炭素除去設備を単純に追加設置した場合等には、発電システムで利用できる排熱が半減してしまい発電効率が著しく低下する恐れがあった。
これに対して、本実施の形態の高湿分空気利用ガスタービンシステムは、液相混合媒体を利用して排ガスに含まれる二酸化炭素と水分を回収する吸収塔(第1気液接触機構)81と、吸収塔81からの液相混合媒体(リッチ溶液)から二酸化炭素を解離させて再生する再生塔(第2気液接触機構)82と、再生塔82で二酸化炭素を解離するための熱源となるリーン溶液を加熱する吸収液再加熱器83と、加湿装置7から排出される液相混合媒体を利用して、再生塔82から排出される水蒸気を凝縮させる高温凝縮器(第1凝縮器)86を備えている。
このように構成した本実施の形態の高湿分空気利用ガスタービンシステムによれば、吸収液再加熱器83でリーン溶液を加熱して、気相混合媒体として再生塔82に供給でき、これを再生塔82において吸収液から二酸化炭素を解離させるための熱源として利用できるので、排ガス13中に含まれる二酸化炭素の回収が実現できる。そして、再生塔82から排出される気相混合媒体と二酸化炭素の熱を高温凝縮器86で回収して、配管34を介して加湿装置7で利用することができるので、二酸化炭素の解離に利用した熱を高湿分空気利用ガスタービンシステムに再利用することができる。このとき、高温凝縮器86で回収される熱は、吸収液の加熱に必要な顕熱と吸収液の一部を蒸発させるための潜熱の大部分に該当し、この熱は吸収液から二酸化炭素を解離するために必要な総熱量のうち約半分に相当する(すなわち、前記文献1が開示する例では、二酸化炭素除去に必要な総熱量(4GJ)から化学反応に必要な熱量(1.9GJ)を減じた、吸収液の加熱や蒸発に必要な熱量(2.1GJ)の大部分に相当する)。したがって、本実施の形態のシステムによれば、吸収液から二酸化炭素を解離させながら、従来の高湿分空気利用ガスタービンシステムのエコノマイザ16が回収する熱量の約半分を高温凝縮器86で回収できることになる。したがって、本実施の形態によれば、二酸化炭素除去に排熱を利用した場合にも、発電システムに利用可能な排熱が低減することを抑制できるので、システム全体の熱効率の低下を抑制することができる。
また、図1に示した高湿分空気利用ガスタービンシステムは、上記構成に加えて圧縮空気から熱を回収する空気冷却器21を備えている。空気冷却器21を設けると、圧縮機2から吐出される高温の圧縮空気の温度を低減できるので、加湿装置7の充填物72から流下する水の温度を、空気冷却器21が無い場合と比較して低減することができる。その結果、排ガス再加熱器88および高温凝縮器86への給水温度が相対的に低くなるので、高温凝縮器86での熱回収量を向上させることができる。これにより加湿装置7での加湿量が増加するので、発電効率を更に向上させることができる。ここで、上記の高温凝縮器86に空気冷却器21を含めたシステム全体における合計回収エネルギーを考慮すると、結果的に、従来の高湿分空気利用ガスタービンシステムの約4分の3に相当する量を回収することができることになる。
なお、上記の効果の説明では、従来の高湿分空気利用ガスタービンシステムを発電効率の比較対象としたが、通常の再生サイクルガスタービンを比較対象とした場合には、図1に示した高湿分空気利用ガスタービンシステムから高温凝縮器86を省略しても良好な発電効率を発揮することができる。この場合には、加湿装置7で加湿に利用できる熱エネルギーは、空気冷却器21による回収エネルギーのみになるので、従来の高湿分空気利用ガスタービンシステムの約2分の1になるが、この場合でもなお、通常の再生サイクルガスタービンと従来の高湿分空気利用ガスタービンシステムの中間程度の発電効率を発揮することができるからである。
また、図1に示した高湿分空気利用ガスタービンシステムは、下記の2つの構成をさらに有しているため、排ガスからの二酸化炭素の分離操作に必要なエネルギーを可及的に低減でき、高湿分空気利用ガスタービンシステムの効率をさらに向上させることができる。
その第1の構成としては、加湿装置7の補給水として再生塔82のリーン溶液を利用している点が挙げられる。従来の高湿分空気利用ガスタービンシステムでは、加湿装置7において、加湿により失われた水分を補給するための補給水として、水回収装置17の温水(約60℃)を用いている。一方、本実施の形態では、再生塔82から排出されるリーン溶液(約100℃)を加湿装置7の補給水としているため、熱効率を向上することができる。
また、第2の構成としては、吸収液予熱器84を備えている点が挙げられる。従来の高湿分空気利用ガスタービンシステムでは、吸収液予熱器84が無いため、水回収装置17の入口の排ガス温度は相対的に高く、約100℃程度となる。一方、本発明では、吸収液予熱器84により配管50のリッチ溶液(約40℃)を加熱しており、吸収塔81の入口での排ガス温度を従来より低い温度(約70℃)まで低下させることができる。これにより、吸収塔81を介して外部に捨てる排ガスのエネルギーが減少するので、システム全体として熱効率を向上することができる。
なお、上記の実施の形態では、吸収液と排ガス13の熱交換を単独の熱交換器である吸収液再加熱器83で行ったが、この熱交換を2基の熱交換器で行っても良い。この場合の具体例としては、第1の熱交換器で排ガス13により水を加熱して水蒸気を発生させ、その水蒸気を第2の熱交換器に供給して、第2の熱交換器で水蒸気により吸収液を加熱する方式がある。この場合、第1の熱交換器で発生する水蒸気を飽和蒸気とすれば、第2の熱交換器で吸収液を加熱する温度を一定に保つことができるので、設備コストが高価になっても加熱温度を一定にする必要がある場合に特に顕著なメリットとなる。
また、上記では、吸収塔81としてスプレイ式のものを、再生塔82として充填物式のものを例示したが、これらの基本作用は気液接触であり、どちらもスプレイ式、充填物式から任意に選定可能である。スプレイ式は、ガス側の圧力損失を小さくできる特徴があるが、気液接触性能を高めるためには、ガスやスプレイ液滴の空間的流量配分の均一化、スプレイ液滴の微細化などが求められる。他方、充填物式は、ガス側の空間的流量配分の均一化が比較的容易であるが、ガス側の圧力損失が大きくなる傾向がある。
さらに、上記では、加湿装置7の方式として充填物72による気液接触によるものを想定したが、スプレイによる気液接触でも構成可能である。その場合は、スプレイ液滴と空気との気液接触により、液滴表面から水分が蒸発し、空気が加湿される。その際、スプレイ液滴は蒸発潜熱を奪われることにより温度が低下し、最後まで蒸発せずに残った液滴はドレンとして回収された後、排ガス再加熱器88および高温凝縮器86へ給水される。スプレイ式と充填物式の選定による利害得失は、前記の吸収塔81あるいは再生塔82の気液接触機構の選定について記載したものと同様である。
また、上記の実施の形態では、吸収塔81から排出される排ガスを、白煙発生防止等の目的で排ガス再加熱器88により加熱しているが、そのままスタック54から排出することも可能である。白煙の正体は水蒸気であり環境への影響は無いが、景観の保全上、白煙の発生を防止したい要求がある場合に排ガス再加熱器88を設置すれば良い。
さらに、上記では、吸収液としてMEA(モノエタノールアミン)を利用した場合を説明したが、それ以外の吸収液でももちろん実施可能である。吸収液の種類により、吸収あるいは再生に必要な温度条件、必要な熱量などが異なるので、選定した吸収液に合わせてシステム運転条件を設計することが好ましい。
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態の高湿分空気利ガスタービンシステムが第1の実施の形態のものと相違する点は、高温凝縮器86及び低温凝縮器87で回収された凝縮水を加湿装置7の補給水として利用している点と、再生塔82で再生した液相混合媒体(リーン溶液)を吸収塔81へ還流している点にある。
図3は本発明の第2の実施の形態である高湿分空気利用ガスタービンシステムの概略系統図である。
この図に示す高湿分空気利用ガスタービンシステムは、高温凝縮器86及び低温凝縮器87で回収された凝縮水を加湿装置7の補給水として利用するために、配管37Aと、ポンプ99を備えている。配管37Aは、高温凝縮器86及び低温凝縮器87で回収された凝縮水が流通するもので、高温凝縮器86及び低温凝縮器87と加圧装置7の下部容器62とを接続している。ポンプ99は、配管37A内の凝縮水を昇圧して、加湿装置7に供給するものである。
このように構成した本実施の形態において、高温凝縮器86及び低温凝縮器87で吸収液を含んだ水を蒸発させると、水と吸収液成分の沸点の相違を利用することで、水を選択的に回収することが容易になる。これにより、第1の実施の形態のように加湿装置7の給水として再生塔82のリーン溶液を利用する場合と比較して、給水中の吸収液成分を希薄にすることができる。その結果、加湿装置7で蒸発する吸収液成分が少なくなるので、第1の実施の形態と比較して、吸収液の消耗を低減できるメリットがある。
なお、第1の実施の形態の場合には、加湿装置7へ補給する水量を任意に選定できるが、本実施の形態では、凝縮器86,87で回収される凝縮水の量によって給水量が制約される場合があることに留意すべきである。凝縮器86,87で回収される凝縮水の量を増加する場合には、吸収液再加熱器83の加熱量を増加させることで対応できるので、いずれの構成を採用するかは、システム熱バランスの観点に基づいて適した方を適宜選定すれば良い。
また、図3に示した高湿分空気利用ガスタービンシステムは、再生塔82で再生したリーン溶液を吸収塔81へ還流するために、配管35Aと、吸収液予熱器84Aを備えている。配管35Aは、再生塔82で再生されたリーン溶液が流通するもので、吸収液予熱器84Aを介して吸収塔81と接続されている。吸収液予熱器84Aは、吸収塔81から配管50を介して再生塔82へ供給されるリッチ溶液を再生塔82からのリーン溶液で加熱するものである。
このように、再生塔82で得られたリーン溶液を吸収塔81に直接供給するように構成しても、二酸化炭素除去が可能な高湿分空気利用ガスタービンシステムを構成できるので、システム設計の幅を拡張することができる。なお、本実施の形態のようにリーン溶液を吸収塔81に還流すると、第1の実施の形態の場合と比較して、外部から吸収塔81に補給する吸収液の量を低減できるメリットがあるが、高温のリーン溶液をリッチ溶液で冷却するため熱損失が発生する点に留意すべきである。いずれの構成を採用すべきかは、上記した加湿装置7の補給水の供給源とも関連するので、システム設計時に総合的な観点から判断すれば良い。
また、本実施の形態では吸収液予熱器84Aの加熱源を再生塔82からのリーン溶液としているので、液体(リーン溶液)と液体(リッチ溶液)の熱交換器となり、熱交換器をコンパクトにできるメリットがある。なお、吸収液予熱器84の設置位置は、再生塔82から吸収塔81へのリーン溶液の還流方法に制約されるものではなく、任意である。吸収液予熱器84の熱源を排ガス13とした場合には、吸収塔81へ供給する排ガス13の温度を低くすることができるので、冷却器85の熱負荷を低減することができる。
次に本発明の第3の実施の形態について説明する。
本実施の形態の高湿分空気利ガスタービンシステムが第2の実施の形態のものと相違する点は、加湿装置7から排出される液相混合媒体(熱水)を吸収液予熱器84Bの加熱源として利用している点と、再生塔82のリーン溶液を排ガス再加熱器88Bの加熱源として利用している点にある。
図4は本発明の第3の実施の形態である高湿分空気利用ガスタービンシステムの概略系統図である。
この図に示す高湿分空気利用ガスタービンシステムは、加湿装置7から排出される液相混合媒体(熱水)を吸収液予熱器84Bの加熱源として利用するために、配管66Bと、吸収液予熱器84Bを備えている。配管66Bは、加湿装置7から排出される液相混合媒体が流通するもので、加湿装置7の下部容器62と吸収液予熱器84Bを接続している。吸収液予熱器84Bは、配管66B内を流通する液相混合媒体を利用して吸収塔81からのリッチ溶液を加熱するもので、配管50と配管36の間に設置されている。
このように、加湿装置7から排出される液相混合媒体を吸収液予熱器84Bの加熱源とするように構成しても、二酸化炭素除去が可能な高湿分空気利用ガスタービンシステムを構成できるので、システム設計の幅を拡張することができる。なお、第2の実施の形態の加熱源である再生塔82のリーン溶液の温度が約100℃であるのに対して、本実施の形態の加熱源である液相混合媒体の温度はガスタービンの圧力比などに依存するため100℃前後となる。しかし、これらの熱水(液相混合媒体)の流量はシステムの設計に依存して異なるため、具体的な場合に応じて最適なものを選択すればよい。
また、図4に示した高湿分空気利用ガスタービンシステムは、再生塔82のリーン溶液を排ガス再加熱器88の加熱源として利用するために、配管35Bと、排ガス再加熱器88Bを備えている。配管35Bは、再生塔82で再生された液相混合媒体(リーン溶液)が流通するもので、排ガス再加熱器88Bを介して吸収塔81と接続されている。排ガス再加熱器88Bは、配管35B内を流通するリーン溶液を利用して排気ダクト53中の排ガスを加熱するもので、排気ダクト53の下流側に位置するように配管35B上に設けられている。
このように再生塔82から排出されるリーン溶液を排ガス再加熱器88の加熱源として利用しても、二酸化炭素除去が可能な高湿分空気利用ガスタービンシステムを構成できるので、システム設計の幅を拡張することができる。前述のように、加湿装置7からの液相混合媒体と再生塔82からの液相混合媒体の水温に大差はないが、これらの流量はシステムの設計に依存して異なるため、最適な方を適宜選択することができる。
本発明の第1の実施の形態である高湿分空気利用ガスタービンシステムの概略系統図。 従来の高湿分空気利用ガスタービンシステムの概略系統図。 本発明の第2の実施の形態である高湿分空気利用ガスタービンシステムの概略系統図。 本発明の第3の実施の形態である高湿分空気利用ガスタービンシステムの概略系統図。
符号の説明
1 タービン
2 圧縮機
4 燃焼器
7 加湿装置
12 再生熱交換器
13 排ガス
21 空気冷却器
34 配管
55 圧力調整弁(圧力調整機構)
81 吸収塔(第1気液接触機構)
82 再生塔(第2気液接触機構)
83 吸収液再加熱器
84 吸収液予熱器
86 高温凝縮器(第1凝縮器)
87 低温凝縮器(第2凝縮器)
88 排ガス再加熱器
100 ガスタービン設備
200 二酸化炭素除去設備

Claims (12)

  1. 空気を圧縮する圧縮機と、
    該圧縮機で圧縮された空気を加湿する加湿装置と、
    該加湿装置で加湿された空気と燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生する燃焼器と、
    該燃焼器からの燃焼ガスで回転され動力エネルギーを発生するタービンと、
    該タービンからの排ガスに二酸化炭素の吸収液及び水を含む液相混合媒体を接触させ、排ガスに含まれる二酸化炭素を吸収する第1気液接触機構と、
    該第1気液接触機構からの液相混合媒体に液相混合媒体を気化させた気相混合媒体を接触させ、前記第1気液接触機構からの液相混合媒体から二酸化炭素を解離させて再生する第2気液接触機構と、
    該第2気液接触機構に供給するための気相混合媒体を生成するために、前記第2気液接触機構で再生された液相混合媒体を前記タービンからの排ガスで加熱する吸収液再加熱器と、
    前記第2気液接触機構から排出される水蒸気から熱を回収して凝縮させる第1凝縮器とを備え、
    該第1凝縮器で水蒸気から回収した熱は、前記加湿装置圧縮空気の加湿に用いられる液体の熱源として利用されていることを特徴とする高湿分空気利用ガスタービンシステム。
  2. 請求項1記載の高湿分空気利用ガスタービンシステムにおいて、
    前記第1凝縮器は、前記第2気液接触機構から排出される水蒸気を液体と熱交換して凝縮しており、
    該液体は、前記第2気液接触機構で再生された液相混合媒体を利用したものであって、前記加湿装置において、前記圧縮機からの圧縮空気の加湿に用いられていることを特徴とする高湿分空気利用ガスタービンシステム。
  3. 請求項1記載の高湿分空気利用ガスタービンシステムにおいて、
    前記第1凝縮器から排出される水蒸気を凝縮させる第2凝縮器をさらに備えることを特徴とする高湿分空気利用ガスタービンシステム。
  4. 請求項1記載の高湿分空気利用ガスタービンシステムにおいて、
    前記第2気液接触機構から排出される水蒸気の経路に設けられた圧力調整機構をさらに備えることを特徴とする高湿分空気利用ガスタービンシステム。
  5. 請求項1記載の高湿分空気利用ガスタービンシステムにおいて、
    前記圧縮機で圧縮された空気を、前記加湿装置に供給する前に、前記加湿装置で加湿に用いられる液体と熱交換することで冷却する空気冷却器をさらに備えることを特徴とする高湿分空気利用ガスタービンシステム。
  6. 請求項1記載の高湿分空気利用ガスタービンシステムにおいて、
    前記加湿装置で加湿に用いられる液体、前記第2気液接触機構で再生された液相混合媒体、又は前記吸収液再加熱器からの排ガスのいずれかを利用して、前記第1気液接触機構から前記第2気液接触機構に向かって供給される液相混合媒体を加熱する吸収液予熱器をさらに備えることを特徴とする高湿分空気利用ガスタービンシステム。
  7. 請求項1記載の高湿分空気利用ガスタービンシステムにおいて、
    前記加湿装置で加湿に用いられる液体、又は前記第2気液接触機構で再生された液相混合媒体のいずれかを利用して、前記第1気液接触機構から排出される排ガスを加熱する排ガス再加熱器をさらに備えることを特徴とする高湿分空気利用ガスタービンシステム。
  8. 請求項1記載の高湿分空気利用ガスタービンシステムにおいて、
    前記第1凝縮器で得られた凝縮水は、前記第1気液接触機構に補給水として供給されることを特徴とする高湿分空気利用ガスタービンシステム。
  9. 請求項1記載の高湿分空気利用ガスタービンシステムにおいて、
    前記第1凝縮器で得られた凝縮水は、前記加湿装置に補給水として供給されることを特徴とする高湿分空気利用ガスタービンシステム。
  10. 請求項1記載の高湿分空気利用ガスタービンシステムにおいて、
    前記第2気液接触機構で再生された液相混合媒体は、前記加湿装置に補給水として供給されることを特徴とする高湿分空気利用ガスタービンシステム。
  11. 請求項1記載の高湿分空気利用ガスタービンシステムにおいて、
    前記第2気液接触機構で再生された液相混合媒体は、前記第1気液接触機構に補給水として供給されることを特徴とする高湿分空気利用ガスタービンシステム。
  12. 空気を圧縮する圧縮機と、
    該圧縮機で圧縮された空気を、二酸化炭素の吸収液及び水を含む液相混合媒体で冷却する空気冷却器と、
    該空気冷却器で冷却された空気を、前記空気冷却器で加熱された液相混合媒体で加湿する加湿装置と、
    該加湿装置で加湿された空気と燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生する燃焼器と、
    該燃焼器からの燃焼ガスで回転され動力エネルギーを発生するタービンと、
    該タービンからの排ガスに液相混合媒体を接触させ、排ガスに含まれる二酸化炭素を吸収する第1気液接触機構と、
    該第1気液接触機構からの液相混合媒体に液相混合媒体を気化させた気相混合媒体を接触させ、前記第1気液接触機構からの液相混合媒体から二酸化炭素を解離させて再生する第2気液接触機構と、
    該第2気液接触機構に供給するための気相混合媒体を生成するために、前記第2気液接触機構で再生された液相混合媒体を前記タービンの排ガスで加熱する吸収液再加熱器とを備えることを特徴とする高湿分空気利用ガスタービンシステム。
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