JP2021123982A - 制振構造 - Google Patents

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Shingo Yamashita
真吾 山下
晋 小野
Susumu Ono
晋 小野
雅浩 植草
Masahiro Uekusa
雅浩 植草
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Abstract

【課題】本発明は、スラブの振動低減効率を高めることを目的とする。【解決手段】制振構造は、スラブ14を支持する一対の鉄骨梁20L,20Rと、一対の鉄骨梁20L,20Rを連結する粘弾性ダンパー40と、一方の鉄骨梁20Lに設けられ、梁の固有振動数を他方の梁の固有振動数よりも低くするコンクリート体30と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、制振構造に関する。
スラブを支持する小梁と、スラブと縁が切られた大梁とを連結し、スラブの振動を低減する制振ダンパーがある(例えば、特許文献1参照)。
また、床材を支持する一対の第一横架材と、一対の第一横架材に亘る受け部材と、一対の第一横架材の間に配置され、床材を支持する第二横架材と、第二横架材と受け部材との間に設けられ、床材の振動を低減する減衰材とを備える制振床構造がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2018−145627号公報 特許第5638778号公報
特許文献1に開示された技術では、スラブの振動が低減されるものの、スラブの振動を効率的に低減するためには、さらなる改善の余地がある。
本発明は、上記の事実を考慮し、スラブの振動低減効率を高めることを目的とする。
請求項1に記載の制振構造は、スラブを支持する一対の梁と、一対の前記梁を連結するダンパーと、一方の前記梁に設けられ、該梁の固有振動数を他方の前記梁の固有振動数よりも低くする付加質量体と、を備える。
請求項1に係る制振構造によれば、スラブは、一対の梁によって支持される。この一対の梁は、ダンパーによって連結される。
ここで、一対の梁のうち一方の梁には、付加質量体が設けられる。この付加質量体によって、一方の梁の固有振動数が他方の梁の固有振動数よりも低くなる。これにより、本発明では、一対の梁の固有振動数が同じ場合と比較して、スラブが振動した場合に、一対の梁の相対変形量が大きくなる。この結果、一対の梁を連結するダンパーの変形量も大きくなるため、ダンパーの振動エネルギーの吸収効率が高められる。したがって、スラブの振動低減効率を高めることができる。
請求項2に記載の制振構造は、請求項1に記載の制振構造において、前記付加質量体は、一方の前記梁の材軸方向の中間部に設けられるコンクリート体を含み、前記ダンパーは、一方の前記梁の前記中間部と他方の前記ダンパーとを連結する。
請求項2に係る制振構造によれば、付加質量体は、一方の梁の材軸方向の中間部に設けられるコンクリート体を含む。
ここで、一方の梁の材軸方向の中間部は、振動(一次モード)の腹を含む。この梁の材軸方向の中間部にコンクリート体を設けることにより、当該中間部の振動(振幅)を効率的に大きくすることができる。換言すると、梁の材軸方向の中間部にコンクリート体を設けることにより、一対の梁の相対変形量を効率的に大きくすることができる。
また、一方の梁の材軸方向の中間部と他方の梁とをダンパーによって連結することにより、ダンパーの変形量を効率的に大きくすることができる。これにより、ダンパーの振動エネルギーの吸収効率が高められる。したがって、スラブの振動低減効率をさらに高めることができる。
請求項3に記載の制振構造は、請求項1又は請求項2に記載の制振構造において、前記ダンパーは、一端側が前記付加質量体に形成された挿入穴に挿入され、他端側が他方の前記梁に連結される連結バーと、前記挿入穴に充填され、前記付加質量体と前記連結バーの一端側とを連結する粘弾性体と、を有する。
請求項3に係る制振構造によれば、ダンパーは、連結バーと、粘弾性体とを有する。連結バーは、一端側が付加質量体に形成された挿入穴に挿入され、他端側が他方の梁に連結される。また、付加質量体の挿入穴には、粘弾性体が充填される。この粘弾性体によって、付加質量体と連結バーの一端側とが連結される。
ここで、スラブの振動に伴って一対の梁が振動すると、付加質量体の挿入穴に対して連結バーの一端側が変位する。この挿入穴に対する連結バーの変位に伴って粘弾性体が変形(せん断変形)し、振動エネルギーが吸収される。
また、本発明では、付加質量体の挿入穴に粘弾性体を充填することにより、付加質量体と連結バーの一端側とを容易に連結することができる。したがって、施工性が向上する。
以上説明したように、本発明に係る制振構造によれば、スラブの振動低減効率を高めることができる。
一実施形態に係る制振構造が適用された一対の鉄骨梁を示す平面図である。 図1の2−2線断面図である。 図1の3−3線断面図である。 図3の4−4線断面図である。 一実施形態に係る制振構造の変形例が適用された一対の鉄骨梁を示す図3に対応する断面図である。 図5の6−6線断面図である。 一実施形態に係る制振構造の変形例が適用された一対の鉄骨梁を示す図3に対応する断面図である。
以下、本実施形態に係る制振構造について説明する。
(鉄骨梁)
図1には、本実施形態に係る制振構造が適用された一対の鉄骨梁20L,20Rが示されている。一対の鉄骨梁20L,20Rは、互いに隣り合って配置されている。また、一対の鉄骨梁20L,20Rは、互いに平行又は略平行に配置されている。
各鉄骨梁20L,20Rは、一対の鉄骨柱10に架設されている。一対の鉄骨柱10は、角形鋼管によって形成されている。また、隣り合う鉄骨柱10には、鉄骨梁20L,20Rと交差(直交)する鉄骨梁12が架設されている。
なお、鉄骨柱10は、柱の一例である。また、柱は、鉄骨柱に限らず、鉄筋コンクリート造等のコンクリート柱等であっても良い。
図3に示されるように、鉄骨梁20L,20Rは、H形鋼によって形成されている。この鉄骨梁20L,20Rは、上下方向に対向する上下一対のフランジ部20Fと、上下一対のフランジ部20Fを接続するウェブ部20Wとを有している。
なお、一対の鉄骨梁20L,20Rは、同様の構成とされている。また、一対の鉄骨梁20L,20Rは、一対の梁の一例である。
一対の鉄骨梁20L,20Rの上には、スラブ14が設けられている。スラブ14は、鉄筋コンクリート造とされており、一対の鉄骨梁20L,20Rに支持されている。このスラブ14は、一対の鉄骨梁20L,20Rの上側のフランジ部20Fに亘って配置されており、一対の鉄骨梁20L,20Rを接続している。なお、図1では、スラブ14の図示が省略されている。
各鉄骨梁20L,20Rの上側のフランジ部20Fの上面には、複数のスタッド22がそれぞれ設けられている。複数のスタッド22は、スラブ14に埋設されている。これらのスタッド22を介して、鉄骨梁20L,20Rの上側のフランジ部20Fにスラブ14がそれぞれ固定されている。
(コンクリート体)
図1に示されるように、一対の鉄骨梁20L,20Rのうち、一方の鉄骨梁20Lには、コンクリート体30が設けられている。コンクリート体30は、一方の鉄骨梁20Lの材軸方向の中間部20Mに設けられている。これにより、一方の鉄骨梁20Lの重量が、他方の鉄骨梁20Rの重量よりも大きくなっている。この結果、一方の鉄骨梁20Lの固有振動数が、他方の鉄骨梁20Rの固有振動数よりも低くなっている。なお、コンクリート体30は、付加質量体の一例である。
ここで、鉄骨梁20Lの材軸方向の中間部20Mとは、鉄骨梁20Lを材軸方向に三等分した場合に、中央に位置する鉄骨梁20Lの部位を意味する。この鉄骨梁20Lの材軸方向の中間部20Mには、鉄骨梁20Lの材軸方向の中心部20Cが含まれる。
なお、本実施形態のコンクリート体30は、鉄骨梁20Lの中間部20Mの全長に亘っているが、コンクリート体30は、鉄骨梁20Lの中間部20Mの少なくとも一部に設けることができる。
図2に示されるように、コンクリート体30は、鉄骨梁20Lの中間部20Mのウェブ部20Wの両側で、かつ、上下一対のフランジ部20Fの間にそれぞれ設けられている。各コンクリート体30は、鉄骨梁20Lの上下一対のフランジ部20Fの間にコンクリートを充填することにより形成されている。また、各コンクリート体30は、上下一対のフランジ部20F、及びウェブ部20Wを互いに接続している。
鉄骨梁20Lの中間部20Mのウェブ部20Wの両面には、複数のスタッド24が設けられている。複数のスタッド24は、鉄骨梁20Lの梁成方向(上下方向)に間隔を空けるとともに、鉄骨梁20Lの材軸方向に間隔を空けて配置されている。また、複数のスタッド24は、コンクリート体30に埋設されている。これらのスタッド24を介して、鉄骨梁20Lのウェブ部20Wにコンクリート体30が固定されている。
(粘弾性ダンパー)
図1に示されるように、一対の鉄骨梁20L,20Rの中間部20Mは、一対の粘弾性ダンパー40を介して連結されている。一対の粘弾性ダンパー40は、一対の鉄骨梁20L,20Rの材軸方向の間隔を空けて配置されている。なお、粘弾性ダンパー40は、ダンパーの一例である。
図3に示されるように、各粘弾性ダンパー40は、一対の鉄骨梁20L,20Rの対向方向(矢印T方向)に対して傾斜した状態で配置されている。また、各粘弾性ダンパー40は、連結バー42と、ガセットプレート44と、粘弾性体46とを有している。
連結バー42は、フラットバー(平鋼板)によって形成されている。この連結バー42は、一対の鉄骨梁20L,20Rの間に配置されている。また、連結バー42は、板厚方向を一対の鉄骨梁20L,20Rの材軸方向として配置されている。
なお、連結バー42は、フラットバーに限らず、例えば、形鋼等であっても良い。
連結バー42は、一対の鉄骨梁20L,20Rの対向方向(矢印T方向)に対して傾斜した状態で配置されている。この連結バー42の上端側は、ガセットプレート44を介して他方の鉄骨梁20Rに連結されている。ガセットプレート44は、他方の鉄骨梁20Rの上部に接合されている。より具体的には、ガセットプレート44は、鉄骨梁20Rの上側のフランジ部20F及びウェブ部20Wにそれぞれ溶接されている。このガセットプレート44に、連結バー42の上端部が溶接されている。
なお、連結バー42とガセットプレート44とは、溶接に限らず、ボルト等によって接合されても良い。これと同様に、ガセットプレート44と他方の鉄骨梁20Rとは、溶接に限らず、ボルト等によって接合されても良い。
連結バー42の下端側は、コンクリート体30の下部に連結されている。より具体的には、コンクリート体30の下部には、挿入穴32が形成されている。挿入穴32は、連結バー42の材軸方向(矢印K方向)に沿って形成されており、一対の鉄骨梁20L,20Rの対向方向に対して傾斜されている。
図4に示されるように、挿入穴32の断面形状は、矩形状とされている。この挿入穴32には、連結バー42の下端側が挿入されている。また、挿入穴32には、粘弾性体46が充填される。この粘弾性体46を介して、連結バー42の下端側とコンクリート体30とが連結されている。
粘弾性体46は、例えば、粘弾性を有するゴム又は樹脂等によって形成されている。この粘弾性体46は、挿入穴32に連結バー42の下端側を挿入した状態で、挿入穴32に充填される。また、粘弾性体46は、液状の状態で、連結バー42の下端側と挿入穴32の内壁32A及び底壁32B(図3参照)との隙間にそれぞれ充填される。この状態で、粘弾性体46が硬化すると、連結バー42の下端側及び挿入穴32の内壁32A等に粘弾性体46が付着し、コンクリート体30と連結バー42の下端側とが連結される。
(作用)
次に、本実施形態の作用について説明する。
図2及び図3に示されるように、本実施形態によれば、スラブ14は、一対の鉄骨梁20L,20Rによって支持されている。また、一対の鉄骨梁20L,20Rのうち、一方の鉄骨梁20Lの材軸方向の中間部20Mには、コンクリート体30が設けられている。この一対の鉄骨梁20L,20Rの材軸方向の中間部20M同士は、一対の粘弾性ダンパー40によって連結されている。
各粘弾性ダンパー40は、連結バー42と、粘弾性体46とを有している。連結バー42は、一対の鉄骨梁20L,20Rの間に配置されている。また、連結バー42は、一対の鉄骨梁20L,20Rの対向方向に対して傾斜した状態で配置されている。
連結バー42の上端側は、ガセットプレート44を介して他方の鉄骨梁20Rの上部に連結されている。一方、粘弾性ダンパー40の下端側は、一方の鉄骨梁20Lの中間部20Mに設けられたコンクリート体30の挿入穴32に挿入されている。コンクリート体30の挿入穴32には、粘弾性体46が充填されている。この粘弾性体46によって、コンクリート体30と連結バー42の下端側とが連結されている。
これにより、スラブ14の振動に伴って一対の鉄骨梁20L,20Rが上下方向に振動すると、コンクリート体30の挿入穴32に対して連結バー42の材軸方向(矢印K方向)に下端側が抜き差しされる。この挿入穴32に対する連結バー42の下端側の抜き差しに伴って、粘弾性体46が変形(せん断変形)し、振動エネルギーが吸収される。したがって、スラブ14の振動が低減されている。
ここで、前述したように、一対の鉄骨梁20L,20Rのうち一方の鉄骨梁20Lには、コンクリート体30が設けられている。このコンクリート体30によって、一方の鉄骨梁20Lの固有振動数が他方の鉄骨梁20Rの固有振動数よりも低くなる。
これにより、本実施形態では、一対の鉄骨梁20L,20Rの固有振動数が同じ場合と比較して、スラブ14が振動した場合に、一対の鉄骨梁20L,20Rの相対変形量が大きくなる。この結果、粘弾性体46の変形量も大きくなるため、粘弾性ダンパー40の振動エネルギーの吸収効率が高められる。したがって、スラブ14の振動低減効率を高めることができる。
また、一対の鉄骨梁20L,20Rの中間部20Mは、振動(一次モード)の腹を含んでいる。そのため、一方の鉄骨梁20Lの中間部20Mにコンクリート体30を設けることにより、当該中間部20Mの振動(振幅)を効率的に大きくすることができる。換言すると、一方の鉄骨梁20Lの中間部20Mにコンクリート体30を設けることにより、一対の鉄骨梁20L,20Rの中間部20Mの相対変形量を効率的に大きくすることができる。
また、一対の鉄骨梁20L,20Rの中間部20M同士を粘弾性ダンパー40によって連結することにより、粘弾性体46の変形量を効率的に大きくすることができる。これにより、粘弾性ダンパー40の振動エネルギーの吸収効率が高められる。したがって、スラブ14の振動低減効率をさらに高めることができる。
さらに、連結バー42は、一対の鉄骨梁20L,20Rの対向方向に対して傾斜されている。ここで、連結バー42が一対の鉄骨梁20L,20Rの対向方向に対して傾斜しない場合、すなわち連結バー42が水平の場合、一対の鉄骨梁20L,20Rが上下方向に振動すると、粘弾性体46が上下方向に変形(せん断変形)する。この際、連結バー42が、上下方向に曲げ変形する可能性がある。そして、連結バー42が上下方向に曲げ変形すると、粘弾性体46の変形量が減少する。
これに対して本実施形態の連結バー42は、前述したように、一対の鉄骨梁20L,20Rの対向方向に対して傾斜されている。これにより、一対の鉄骨梁20L,20Rが上下方向に振動すると、粘弾性体46が連結バー42の材軸方向に変形(せん断変形)する。この際、連結バー42は、主として材軸方向の剛性(軸剛性)で抵抗するため、連結バー42の曲げ変形が抑制される。
したがって、本実施形態では、上記のように、連結バー42が一対の鉄骨梁20L,20Rの対向方向に対して傾斜しない場合と比較して、粘弾性体46の振動エネルギーの吸収効率を高めることができる。
また、コンクリート体30の挿入穴32に粘弾性体46を充填することにより、コンクリート体30と連結バー42の下端側とを容易に連結することができる。したがって、粘弾性ダンパー40の施工性が向上する。
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、連結バー42の下端側に粘弾性体46が設けられている。しかし、連結バー42に対する粘弾性体46の配置は適宜変更可能であり、例えば、連結バー42の材軸方向の中間部に粘弾性体46が設けられても良い。
具体的には、図5及び図6に示される変形例では、粘弾性ダンパー50は、一対の第一連結バー52と、第二連結バー54と、一対の粘弾性体60とを有している。一対の第一連結バー52及び第二連結バー54は、フラットバーによって形成されている。
一対の第一連結バー52は、互いに対向して配置されている。この一対の第一連結バー52の上端側は、ガセットプレート44を介して他方の鉄骨梁20Rの上部にそれぞれ連結されている。
第二連結バー54の下端側は、ベースプレート56を介して一方の鉄骨梁20Lのコンクリート体30に連結されている。具体的には、第二連結バー54の下端部には、ベースプレート56が溶接等によって接合されている。このベースプレート56は、埋込アンカー58によってコンクリート体30に固定されている。
図6に示されるように、第二連結バー54の上端側は、一対の第一連結バー52の間に挿入されている。この第二連結バー54と一対の第一連結バー52との間には、粘弾性体60がそれぞれ設けられている。各粘弾性体60は、板状に形成されており、第一連結バー52及び第二連結バー54の対向面に溶着又は接着等によってそれぞれ固定されている。
ここで、スラブ14の振動に伴って一対の鉄骨梁20L,20Rが上下方向に振動すると、一対の第一連結バー52と第二連結バー54とが各々の材軸方向(矢印K方向)に相対移動する。これにより、一対の第一連結バー52と第二連結バー54との間に設けられた粘弾性体60が変形(せん断変形)し、振動エネルギーが吸収される。したがって、上記実施形態と同様に、スラブ14の振動が低減される。
次に、図7に示される変形例のように、粘弾性ダンパー40は、逆向きに傾斜させても良い。具体的には、連結バー42の下端側を、ガセットプレート44を介して他方の鉄骨梁20Rの下部に接合し、連結バー42の上端側をコンクリート体30の上部に連結しても良い。
次に、上記実施形態では、粘弾性ダンパー40が一対の鉄骨梁20L,20Rの対向方向に対して傾斜されている。しかし、粘弾性ダンパー40は、一対の鉄骨梁20L,20Rの対向方向に対して傾斜してなくても良い。
また、上記実施形態では、一対の鉄骨梁20L,20Rが一対の粘弾性ダンパー40によって連結されている。しかし、一対の鉄骨梁20L,20Rは、少なくとも1つのダンパーによって連結することができる。
また、上記実施形態では、一対の鉄骨梁20L,20Rの材軸方向の中間部20M同士が、粘弾性ダンパー40によって連結されている。しかし、粘弾性ダンパー40によって一対の鉄骨梁20L,20Rを連結する部位は、適宜変更可能である。したがって、例えば、一対の鉄骨梁20L,20Rの材軸方向の中間部20Mから外れた部位(端部)同士を、粘弾性ダンパー40によって連結しても良いし、一方の鉄骨梁20Lの材軸方向の中間部20Mと、他方の鉄骨梁20Rの材軸方向の端部とを粘弾性ダンパー40によって連結しても良い。
なお、一対の鉄骨梁20L,20Rを連結する部位は、一対の鉄骨梁20L,20Rの振動の腹部同士、又は一方の鉄骨梁20L(鉄骨梁20R)の振動の腹部と他方の鉄骨梁20R(鉄骨梁20L)の振動の節部とを連結することが好ましく、さらに、一対の鉄骨梁20L,20Rの振動数が異なる部位同士を連結することが好ましい。
また、上記実施形態では、ダンパーが粘弾性ダンパー40とされている。しかし、ダンパーは、例えば、オイルダンパー等の粘性ダンパー又は摩擦ダンパー等であっても良い。
また、上記実施形態では、一方の鉄骨梁20Lの材軸方向の中間部20Mにコンクリート体30が設けられている。しかし、コンクリート体30は、鉄骨梁20Lの材軸方向の中間部20Mから外れた位置に設けられても良い。また、コンクリート体30は、鉄骨梁20Lの上下一対のフランジ部20Fの間に限らず、例えば、下側のフランジ部20Fの下面に設けられても良い。
なお、鉄骨梁20Lの振動(振幅)を大きくするためには、鉄骨梁20Lの材軸方向の中間部20Mにコンクリート体30を設けることが好ましく、鉄骨梁20Lの材軸方向の中心部20C(図1参照)にコンクリート体30を設けることがより好ましい。
また、上記実施形態では、付加質量体がコンクリート体30とされている。しかし、付加質量体は、コンクリート体30に限らず、例えば、金属体又は樹脂体等であっても良いし、これらのコンクリート体、金属体、及び樹脂体等を適宜組み合わせても良い。また、付加質量体は、梁の構成要素ではなく、梁の重量を大きくするために、梁に付加的に設けられる錘を意味する。
また、上記実施形態では、梁が鉄骨梁20L,20Rとされている。しかし、梁は、鉄筋コンクリート造又は鉄筋鉄骨コンクリート造のコンクリート梁とされても良い。
また、上記実施形態では、一対の鉄骨梁20L,20Rが同様の構成とされている。しかし、一対の梁のスパン、梁成、重量、及び構造種別等は、異なっていても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
14 スラブ
20L 鉄骨梁(梁)
20R 鉄骨梁(梁)
20M 中間部(梁の材軸方向の中間部)
30 コンクリート体(付加質量体)
32 挿入穴
40 粘弾性ダンパー(ダンパー)
42 連結バー
46 粘弾性体
50 粘弾性ダンパー(ダンパー)

Claims (3)

  1. スラブを支持する一対の梁と、
    一対の前記梁を連結するダンパーと、
    一方の前記梁に設けられ、該梁の固有振動数を他方の前記梁の固有振動数よりも低くする付加質量体と、
    を備える制振構造。
  2. 前記付加質量体は、一方の前記梁の材軸方向の中間部に設けられるコンクリート体を含み、
    前記ダンパーは、一方の前記梁の前記中間部と他方の前記ダンパーとを連結する、
    請求項1に記載の制振構造。
  3. 前記ダンパーは、
    一端側が前記付加質量体に形成された挿入穴に挿入され、他端側が他方の前記梁に連結される連結バーと、
    前記挿入穴に充填され、前記付加質量体と前記連結バーの一端側とを連結する粘弾性体と、
    を有する、
    請求項1又は請求項2に記載の制振構造。
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