JP2021123419A - 電子部品包装用カバーテープ、電子部品包装体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の電子部品包装用カバーテープ10は、シーラント層2と、中間層4と、基材層6とをこの順に備え、シーラント層2により電子部品をシールするために用いられ、前記中間層は、ポリエチレンを含み、厚みが30〜60μmであり、当該厚みにおけるJIS7215に準拠した硬さ(デュロメータD)が35〜52であり、前記シーラント層の厚みが0.15〜0.5μmであり、前記シーラント層の厚みa(μm)に対する前記中間層の厚みb(μm)の比b/aが60〜300である。
【選択図】図1
Description
シーラント層と、中間層と、基材層とをこの順に備え、当該シーラント層により電子部品をシールするために用いられる電子部品包装用カバーテープであって、
前記中間層は、ポリエチレンを含み、厚みが30〜60μmであり、当該厚みにおけるJIS7215に準拠した硬さ(デュロメータD)が35〜52であり、
前記シーラント層の厚みが0.15〜0.5μmであり、前記シーラント層の厚みa(μm)に対する前記中間層の厚みb(μm)の比b/aが60〜300である、電子部品包装用カバーテープ、を提供することができる。
本発明によれば、
電子部品が収容されたキャリアテープと、
前記電子部品包装用カバーテープと備え、
前記電子部品を封止するように前記シーラント層が前記キャリアテープに接着された電子部品包装体、を提供することができる。
また、本発明によれば、
前記電子部品包装用カバーテープのシーラント層を、電子部品が収容されたポリスチレン製キャリアテープの表面に対向させた状態で下記方法にてヒートシールし、前記電子部品を挟むように長手方向に形成された帯状の2つの熱融着面を介して前記電子部品包装用カバーテープを前記キャリアテープに接着させる工程を含み、
帯状の2つの前記熱融着面の幅の合計値が1.0mm〜1.6mmである、電子部品包装体の製造方法、を提供することができる。
(ヒートシール方法)
・装置:VS―120(テーピングマシン)
・シール時のアイロン形状:刃幅0.4mm/刃長32mm
・シール温度:180℃
・シール時間:0.1s
・シール圧力:1kg
本実施形態に係る電子部品包装用カバーテープ10(以下、「カバーテープ10」とも示す。)は、図1に示すように、シーラント層2と、中間層4と、基材層6とをこの順に備える。図2に示すように、電子部品包装用カバーテープ10は、シーラント層2を介して電子部品をシールする。
シーラント層2の厚みが0.15〜0.5μmであり、シーラント層2の厚みa(μm)に対する中間層4の厚みb(μm)の比b/aが60〜300である。
図1に示すように、本実施形態に係るカバーテープ10において、シーラント層2は、中間層4の一方の面に設けられる。
中間層4を構成する材料は、カバーテープ10全体のクッション性を向上させるとともに、接着対象であるキャリアテープとの密着性を向上させることができる。
なお、従来のカバーテープにおける中間層の厚みは、20μm程度である。
中間層4の硬さ(デュロメータD)は、中間層4を構成する樹脂により変化させることができる。
基材層6を構成する材料は、中間層4やシーラント層2を積層してカバーテープを作製する際、キャリアテープに対してカバーテープを接着させる際、カバーテープの使用時等に外部から加わる応力に耐えうる機械的強度、キャリアテープに対してカバーテープ10を接着させる際に加わる熱履歴に耐えうる耐熱性を有したものであればよい。また、基材層を構成する材料の形態は、特に限定されないが、加工が容易である観点から、フィルム状に加工されたものであることが好ましい。
本実施形態に係るカバーテープ10は、基材層6において中間層4およびシーラント層2が設けられた面とは反対側の面に帯電防止層が設けられていてもよい。かかる帯電防止層の表面は、上述したように、キャリアテープとカバーテープとからなる包装体に電子部品を収容して搬送する際に、キャリアテープの底面と接触する可能性を有している。
本実施形態に係るカバーテープ10は、シーラント層2、中間層4、および基材層6以外に任意の層を設けてもよい。
本実施形態に係るカバーテープ10は、基材層4と中間層4の間、あるいは中間層とシーラント層2の間に接着層を設けてもよい。こうすることで、カバーテープの機械的強度を向上させることができる。
図2に示すように、本実施形態の電子部品包装体100は、
電子部品が収容されたキャリアテープ20と、
本実施形態の電子部品包装用カバーテープ10と備え、
電子部品を封止するようにシーラント層2がキャリアテープ20に接着されている。
図2に示すように、カバーテープ10は、電子部品の形状に合わせて凹状のポケット21が連続的に設けられたキャリアテープ20の蓋材として用いられる。具体的には、カバーテープ10は、キャリアテープ20のポケット21の開口部全面を覆うように、キャリアテープ20の表面に接着(例えば、ヒートシール)させて使用する。
(ヒートシール方法)
・装置:VS―120(テーピングマシン)
・シール時のアイロン形状:刃幅0.4mm/刃長32mm
・シール温度:180℃
・シール時間:0.1s
・シール圧力:1kg
本実施形態の電子部品包装用カバーテープ10は、キャリアテープ20との接着面積を確保することができるので、キャリアテープ20から剥離する際により安定した剥離強度を発揮することができる。
・ポリエチレンテレフタレート:フタムラ化学社製「FE2001 12μm、25μm、50μm」
<中間層>
・中間層1:低密度ポリエチレン(LDPE):住友化学社製、「スミカセンL705」、表−1に記載の膜厚におけるJIS7215に準拠した硬さ(デュロメータD):52
・中間層2:直鎖状低密度ポリエチレン:東ソー社製、「ルミタック43−1」、表−1に記載の膜厚におけるJIS7215に準拠した硬さ(デュロメータD):45
・中間層3:エチレン?αオレフィン共重合体:住友化学社製、「エクセレンVL700」、表−1に記載の膜厚におけるJIS7215に準拠した硬さ(デュロメータD):43
・中間層4:エチレン?αオレフィン共重合体:住友化学社製、「エクセレンVL731」、表−1に記載の膜厚におけるJIS7215に準拠した硬さ(デュロメータD):37
・中間層5:エチレン・プロピレン・ヘキセン共重合体:日本ポリエチレン社製、「KC452T」、表−1に記載の膜厚におけるJIS7215に準拠した硬さ(デュロメータD):35
・中間層6:低密度ポリエチレン:東ソー社製、「ペトロセン205」、表−1に記載の膜厚におけるJIS7215に準拠した硬さ(デュロメータD):59
・中間層7:エチレン・α?オレフィンランダム共重合体:日本ポリエチレン社製、「KS340T」、表−1に記載の膜厚におけるJIS7215に準拠した硬さ(デュロメータD):30
<シーラント層>
・ポリ(メタ)アクリル酸誘導体:大日本インキ社製「A450A」
・帯電防止剤(酸化錫):三菱マテリアル社製 「T−1」
以下手順により製造した。
(1)基材層として、表に示す二軸延伸ポリエチレンテレフタレート製フィルム25μmを準備した。
(2)上記基材層のコロナ処理面側に、表に示す中間層の原料となる樹脂を押出しラミネート法(押出し温度:280℃)により積層することで、基材層上に中間層(厚み40μm)を形成した。
(3)中間層の露出面をコロナ処理した後、60質量%の帯電防止剤と40質量%のアクリル系シーラント樹脂(DIC社製、A450A)をグラビアコーティング法により塗布し、乾燥させて0.5μmのシーラント層を設けた。
中間層を構成する樹脂、基材層、中間層、およびシーラント層の厚みを表−1に記載のように変えた以外は、実施例1と同様にしてカバーテープを製造した。
(表面抵抗値の測定)
23℃、50RH%で、シーラント層側の表面抵抗値を、JIS K6911(1995)に準じて測定した。単位は、Ωである。
以下の基準で表面抵抗値を評価した。評価結果を表−1に示す。
(基準)
◎:109Ω台未満
〇:109Ω台以上、1010Ω台以下
×:1010Ω台超
実施例・比較例で得たカバーテープを、それぞれ、5.5mm幅に切断した。
切断したカバーテープを、住友ベークライト社製「CEL−E980A」)の8mm幅のシートに、以下の条件でヒートシールした。これにより、試験用の複合体を得た。
・装置:TWA―6621(テーピングマシン)
・シール時のアイロン形状:刃幅0.3mm/刃長54mm
・シール温度:160℃
・シール時間:0.05s
・シール圧力:5kg
得られた複合体を用いて、カバーテープとキャリアテープの剥離強度を、以下の条件にて測定した。
・剥離装置:856VS(General Production Devices社製)
・剥離速度:300mm/min
・剥離角度:180°
・規格:JIS K 0806−3
以下の基準で剥離強度を評価した。評価結果を表−1に示す。
(基準)
◎:50gf超
〇:40gf以上、50gf以下
×:40gf未満
実施例・比較例で得たカバーテープを、それぞれ、5.5mm幅に切断した。
切断したカバーテープを、住友ベークライト社製「CEL−E980A」)の8mm幅のシートに、以下の条件でヒートシールした。これにより、試験用の複合体を得た。
・装置:VS―120(テーピングマシン)
・シール時のアイロン形状:刃幅0.4mm/刃長32mm
・シール温度:180℃
・シール時間:0.1s
・シール圧力:1kg
得られた複合体を用いて、カバーテープとキャリアテープが接着している幅AとBの合計値を、以下の条件にて測定した。
・顕微鏡:VHX-6000(キーエンス社製)
4 中間層
6 基材層
10 電子部品包装用カバーテープ
10a 表面
20 キャリアテープ
20a 底面
21 ポケット
31、32 帯状の熱融着面
A、B 幅
100 電子部品包装体
シーラント層と、中間層と、基材層とをこの順に備え、当該中間層は当該シーラント層に接しており、当該シーラント層により電子部品をシールするために用いられる電子部品包装用カバーテープであって、
前記中間層は、ポリエチレンを含み、厚みが30〜60μmであり、JIS7215に準拠した硬さ(デュロメータD)が35〜52であり、
前記シーラント層の厚みが0.15〜0.5μmであり、前記シーラント層の厚みa(μm)に対する前記中間層の厚みb(μm)の比b/aが60〜300である、電子部品包装用カバーテープ、を提供することができる。
本発明によれば、
電子部品が収容されたキャリアテープと、
前記電子部品包装用カバーテープと備え、
前記電子部品を封止するように前記シーラント層が前記キャリアテープに接着された電子部品包装体、を提供することができる。
また、本発明によれば、
前記電子部品包装用カバーテープのシーラント層を、電子部品が収容されたポリスチレン製キャリアテープの表面に対向させた状態で下記方法にてヒートシールし、前記電子部品を挟むように長手方向に形成された帯状の2つの熱融着面を介して前記電子部品包装用カバーテープを前記キャリアテープに接着させる工程を含み、
帯状の2つの前記熱融着面の幅の合計値が1.0mm〜1.6mmである、電子部品包装体の製造方法、を提供することができる。
(ヒートシール方法)
・装置:VS―120(テーピングマシン)
・シール時のアイロン形状:刃幅0.4mm/刃長32mm
・シール温度:180℃
・シール時間:0.1s
・シール圧力:1kg
Claims (7)
- シーラント層と、中間層と、基材層とをこの順に備え、当該シーラント層により電子部品をシールするために用いられる電子部品包装用カバーテープであって、
前記中間層は、ポリエチレンを含み、厚みが30〜60μmであり、当該厚みにおけるJIS7215に準拠した硬さ(デュロメータD)が35〜52であり、
前記シーラント層の厚みが0.15〜0.5μmであり、前記シーラント層の厚みa(μm)に対する前記中間層の厚みb(μm)の比b/aが60〜300である、電子部品包装用カバーテープ。 - 前記基材層の厚みが10〜25μmであり、前記シーラント層の厚みa(μm)に対する前記中間層の厚みb(μm)の比b/aをxとした場合に、前記基材層の厚みc(μm)との比x/cが3〜30である、請求項1に記載の電子部品包装用カバーテープ。
- 前記シーラント層はアクリル樹脂を含む、請求項1または2に記載の電子部品包装用カバーテープ。
- 前記シーラント層の表面における表面抵抗値が、23℃、50RH%の条件で1010Ω未満である、請求項1〜3のいずれかに記載の電子部品包装用カバーテープ。
- 電子部品が収容されたキャリアテープと、
請求項1〜4のいずれかに記載の電子部品包装用カバーテープと備え、
前記電子部品を封止するように前記シーラント層が前記キャリアテープに接着された電子部品包装体。 - 前記電子部品を挟むように長手方向に形成された帯状の2つの熱融着面を介して前記電子部品包装用カバーテープの前記シーラント層が前記キャリアテープに接着されており、
帯状の2つの前記熱融着面の幅の合計値が1.0mm〜1.6mmである、請求項5に記載の電子部品包装体。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の電子部品包装用カバーテープのシーラント層を、電子部品が収容されたポリスチレン製キャリアテープの表面に対向させた状態で下記方法にてヒートシールし、前記電子部品を挟むように長手方向に形成された帯状の2つの熱融着面を介して前記電子部品包装用カバーテープを前記キャリアテープに接着させる工程を含み、
帯状の2つの前記熱融着面の幅の合計値が1.0mm〜1.6mmである、電子部品包装体の製造方法。
(ヒートシール方法)
・装置:VS―120(テーピングマシン)
・シール時のアイロン形状:刃幅0.4mm/刃長32mm
・シール温度:180℃
・シール時間:0.1s
・シール圧力:1kg
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A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
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C21 | Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings |
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A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
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C211 | Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings |
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C22 | Notice of designation (change) of administrative judge |
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C22 | Notice of designation (change) of administrative judge |
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A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
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