JP2021121887A - 情報処理装置、処理方法およびプログラム - Google Patents

情報処理装置、処理方法およびプログラム Download PDF

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泰平 持田
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Abstract

【課題】運行計画を立案する計画担当者の暗黙知を配車業務に関する形式知としてルール化することが可能な技術を提供する。【解決手段】情報処理装置は、複数の配送物を積載し、複数の配送物のそれぞれに指定された配送先へ輸送する車両について決定された輸送に関する運行計画の所定期間における履歴を取得することと、履歴の中から、複数の配送物のそれぞれに指定された配送先へ輸送する車両に関する配車傾向を示す情報を抽出することと、抽出した配車傾向を示す情報に基づいて、輸送に関する運行計画の作成に関連する配車のルールを作成することと、を実行する制御部を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、配車業務における車両の運行計画の立案を支援する運行計画生成システムの情報処理装置、処理方法およびプログラムに関する。
従来より、配送物(貨物)と当該配送物を依頼された配送先まで運ぶための車両を割当てる配車業務を支援するための運行計画生成システムが知られている。例えば、特許文献1は、配送物に関する情報や配送先に関する情報、配送物を積載する車両に関する情報、移動経路等に関する情報を組合せて、遺伝的アルゴリズムを用いて当該配送物を積載した車両の輸送スケジュールを作成する、とされるシステムを開示する。運行計画生成システムにおいては、上記アルゴリズムやタブーサーチ等のメタヒューリスティックな探索アルゴリズムを用いて上記情報等を組合せることで、輸送スケジュールが作成される。運行計画生成システムの利用者は、例えば、当該システムによってスケジューリングされた輸送計画(運行計画)と、自身の過去の配車実績に関する経験とに基づいて、配送物を積載する車両の運行業務が適宜に遂行されるように、車両の割当てを行う。
特開2003−285931号公報
ところで、運行支援システムでは、車両や配送先、貨物情報(出荷情報)等に関する制約条件を満たした上で、運行業務に関するKPI(Key Performance Indicator:重要業
績評価指標)が最大化するような輸送スケジュールが近似解として求められる。具体的は、使用する車両台数が少なく、重量積載率や体積積載率が大きく、走行距離や稼働時間が短くなるような輸送スケジュールが生成される。しかしながら、配車業務においては、このようにして求められた輸送スケジュールに対して、運行計画の立案・決定を担当する計画担当者による適宜の見直しが行われ、複数の貨物を積載する車両毎の運行計画が決定される。計画担当者は、例えば、自身の運行計画実績等の経験等に基づいて、車両の運行業務が適宜に遂行されるように、安全面を考慮した経路の選択や、貨物を配送する側と貨物を受け取る側の対人関係等を反映させて車両の割当てを行い、運行計画を決定する。
このように、配車業務における車両の割当ては、計画担当者の経験に基づく熟練さに依存することになる。このため、配車業務においては、計画担当者の熟練さは暗黙知として存在することになり、複数の配送物が積載された各車両の運行計画の立案・決定は属人化する傾向にあった。例えば、他者が上記暗黙知を有する計画担当者と同様のレベルで配車業務を行うことは困難な状況にあった。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、運行計画を立案する計画担当者の暗黙知を配車業務に関する形式知としてルール化することが可能な技術の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一形態は、配送物と当該配送物を依頼された配送先まで運ぶための車両を割当てる配車業務を支援する情報システムの情報処理装置として例示される。本情報処理装置は、複数の配送物を積載し、複数の配送物のそれぞれに指定さ
れた配送先へ輸送する車両について決定された輸送に関する運行計画の所定期間における履歴を取得することと、履歴の中から、複数の配送物のそれぞれに指定された配送先へ輸送する車両に関する配車傾向を示す情報を抽出することと、抽出した配車傾向を示す情報に基づいて、輸送に関する運行計画の作成に関連する配車のルールを作成することと、を実行する制御部を備える。
本発明によれば、運行計画を立案する計画立案者の暗黙知を配車業務に関する形式知としてルール化することが可能な技術が提供できる。
実施形態に係る運行計画生成システムの機能ブロックの一例を示す図である。 実施形態に係る運行計画生成システムの詳細な機能構成の一例を示す図である。 運行結果情報DBの運行結果情報の一例を示す図である。 配送順結果情報DBの配送順結果情報の一例を示す図である。 第1配送先に関する情報の分析処理を説明する図である。 配送先の組合せに関する情報の分析処理を説明する図である。 優先的に割当てられる運送業者に関する情報の分析処理を説明する図である。 配送車両のエリア間/行政区間移動に関する情報の分析処理を説明する図である。 計画実績DBに登録される第1配送先に関する運行ルールの一例を示す図である。 計画実績DBに登録される配送先の組合せに関する運行ルールの一例を示す図である。 計画実績DBに登録される優先運送業者に関する運行ルールの一例を示す図である。 計画実績DBに登録されるエリア間移動/行政区間移動に関する運行ルールの一例を示す図である。 運行ルールの各種条件を設定する設定画面の一例を示す図である。 実施形態に係るサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。 実施形態に係る実績学習処理の一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る運行ルールを反映させた計画立案処理の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、一実施の形態に係る運行計画生成システムについて説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本運行計画生成システムは実施形態の構成には限定されない。
〔実施形態1〕
1.システム概要
図1は、本実施形態における運行計画生成システム(以下、「情報システム」ともいう)100の総体的な機能ブロックの一例を示す図である。本実施形態における情報システム100は、配送物と当該配送物を依頼された配送先まで運ぶための車両を割当てる配車業務を支援するためのシステムである。本情報システムにおいては、配送物に関する情報、配送先に関する情報、配送物を積載する車両に関する情報等に基づいて、配送方向に複数の配送物を積載した車両毎の運行計画が生成される。本情報システムによって生成され
た運行計画は、例えば、当該システムの支援を受けて運行計画を立案する計画担当者に提示される。計画担当者は、例えば、過去の輸送実績に関する経験(暗黙知)に基づいて、当該運行計画の見直し等を行い、配送物を積載する車両の運行業務が適宜に遂行されるように、配送方向に複数の配送物を積載した車両の運行計画を決定する。なお、計画担当者は、情報システム100によって生成された運行計画の「利用者」ということもでき、配送物を積載する車両の運行計画を立案する「計画立案者」ということもできる。
図1に示す情報システム100おいては、システムの構成要素として車両マスタDB130と、配送先マスタDB140と、出荷情報DB150とが例示されている。車両マスタDB130は、配送物を配送する車両に関する車両情報が蓄積されるデータベースである。車両に関する車両情報は、例えば、配送業務を運営する事業者等の組織等によって予め登録される。車両マスタDB130に登録される車両情報として、配送業務を提供する事業者の識別情報(事業者コード、事業所コード等)、配送物を積載する車両に関する情報(車両サイズ、車両コード等)が含まれる。また、配送物を積載した車両の輸送制約に関する制約情報(最大重量積載量、最大体積積載量、稼働時間制限、移動距離制限、稼働可能なエリア制限(行政区制限)等)が含まれる。
配送先マスタDB140は、配送物の配送先に関する配送先情報が蓄積されるデータベースである。配送先に関する配送先情報は、例えば、配車業務を運営する事業者の従業員、あるいは、当該事業者から委託を受けた専門業者等によって予め登録される。配送先マスタDB140に登録される配送先情報として、配送先を識別する識別情報(配送先コード、名称、略称、住所等)が含まれる。また、配送物の受入れに関する制約情報(納品可能時刻制限、接車時における接車可能車両サイズ制限、配送順制限、運送会社指定等)が含まれる。
出荷情報DB150は、配送依頼された配送物に関する情報(出荷情報)が蓄積されるデータベースである。出荷情報は、例えば、配送依頼を受け付けた際の伝票処理等によって予め登録される。出荷情報DB150に登録される出荷情報として、配送物に関する情報(重量、体積等)、配送物の納品に関する指定時刻情報、配送物の荷積み・荷降ろしに関する時間情報等が含まれる。
また、本情報システムは、複数の配送物を積載した車両毎の運行計画を生成する計画立案処理機能110と、運行結果情報DB160と、配送順結果情報DB170とを含む。計画立案処理機能110は、車両毎の運行計画を生成するための探索アルゴリズム110aと、当該アルゴリズムによって生成された運行計画に対して計画担当者(計画立案者)による修正を反映させるための手修正処理110bとを含む。探索アルゴリズム110aは、配送物に関する情報や配送先に関する情報、配送物を積載する車両に関する情報、移動経路等に関する情報を組合せて車両毎の輸送スケジュールを生成するアルゴリズムである。このような探索アルゴリズム110aとして、遺伝的アルゴリズムやタブーサーチ等のメタヒューリスティックなアルゴリズムが例示される。そして、手修正処理110bでは、探索アルゴリズム110aによって生成された運行計画に対する操作入力が受け付けられ、計画担当者による見直しや再配車といった修正が上記運行計画に反映される。
計画立案処理機能110は、例えば、キーボードやマウス等の入力デバイスや、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスとのインターフェースを備えるコンピュータによって提供される。そして、計画立案処理機能110を提供するコンピュータは、車両マスタDB130と、配送先マスタDB140と、出荷情報DB150等と接続可能な通信インターフェースを備える。当該コンピュータは、メモリ等に記憶された計画立案処理機能を提供するソフトウェアプログラムの実行を通じて、各DBに登録された各種情報や地図情報等を参照し、また、計画担当者の操作入力を受け付けて、配送物が積載された
車両毎の運行計画を生成する。
計画立案処理機能110の探索アルゴリズム110aにおいては、車両や配送先、出荷情報等に関する制約条件を満たした上で、運行業務に関するKPIが最大化するような輸送スケジュールが近似解として求められる。運行業務に関するKPIを表すパラメータ情報として、例えば、車両台数、重量積載率、体積積載率、走行距離、稼働時間等が例示される。
探索アルゴリズム110aを実行するコンピュータは、例えば、上述した各DBに登録された情報に基づいて、出荷情報DB150に登録された配送物が、納品に関する指定時刻条件を満たすように配送物を積載する車両の割当てを生成する。車両の割当てにおいては、例えば、使用する車両台数が少なく、重量積載率や体積積載率が大きく、走行距離や稼働時間が短くなるような配送物と車両とを組合せた輸送スケジュールが生成される。探索アルゴリズム110aによって、求められた車両の割当てに関する輸送スケジュールは、例えば、コンピュータの備えるLCD等の表示デバイス上に計画立案処理の結果として表示される。
計画立案処理機能110を提供するコンピュータにおいては、運行計画を立案・決定する計画担当者による、輸送スケジュールの見直し作業が行われる。例えば、計画担当者の過去の運行計画実績等の経験に基づいて、複数の配送物が積載された車両の運行業務を適宜に遂行されるように、安全面を考慮した経路の見直しが行われる。同様にして、配送物を配送する配送業者と、当該配送物を受け取る配送先との対人的な関係(例えば、優先業者、出禁業者等)等を考慮して、当該配送物を配送する車両の割当てが修正される。
計画立案処理機能110の手修正処理110bは、キーボードやマウス等の入力デバイスを通じて、表示デバイス上に表示された輸送スケジュールに対する、計画担当者の修正に関する操作入力を受け付ける。そして、手修正処理110bは、受け付けた操作入力に従って、運行計画されたスケジュール上の、車両の割当てや、配送物の配送順、配送先の指定等を変更する。計画担当者によって見直された車両毎の運行計画は、計画立案結果として運行結果情報DB160と、配送順結果情報DB170とに記録・蓄積される。
運行結果情報DB160および配送順結果情報DB170は、計画担当者によって決定された運行計画に関する所定情報が記録・蓄積されるデータベースである。運行結果情報DB160には、例えば、車両を識別する情報(車両コード等)、配送業者を識別する情報(業者種別、業者コード等)に関連付けされた運行計画に関する運行結果情報が格納される。運行結果情報には、運行計画の決定日、車両積載量、体積積載量、車両稼働時間、車両走行距離等が含まれる。同様にして、配送順結果情報DB170には、車両を識別する情報(車両コード等)に関連付けされた配送順、納品予定を示す情報、待機時間や配送先を指定する報等が含まれる。配送物を配送する車両に乗車する運行業務の担当者は、運行結果情報DB160および配送順結果情報DB170に格納された運行計画にしたがって、配送物の車両への積載を行い、積載された配送物を配送順で割当てられた配送先に配送する。
本実施形態に係る情報システム100は、実績学習機能120を提供するコンピュータを備える。実績学習機能120においては、計画担当者が探索アルゴリズム110aで求めた結果に対して手修正による見直しを施した配車結果情報の履歴に基づいて、計画立案処理機能110が提供する輸送スケジュールの生成に有用な運行計画作成ルールが作成される。
実績学習機能120を提供するコンピュータは、例えば、配車結果情報として運行結果
情報DB160および配送順結果情報DB170に記録・蓄積された、計画担当者によって決定された運行計画に関する情報を取得する。そして、当該コンピュータは、取得された配車結果情報の履歴の中から運行計画の立案処理に資する有用な情報を抽出する。このような情報として、例えば、運行計画において、車両に積載された配送物の第1配送先に選定された配送先が例示される。また、運行計画で割当てられた、車両に積載された配送物の配送順や配送先の組合せが例示される。さらに、配送先に関し、優先的に割当てられた運送業者や、配送物の配送に関するエリア間移動または行政区間移動に関する情報が例示される。実績学習機能120を提供するコンピュータは、抽出された上記情報を、探索アルゴリズム110aが車両の割当てを求める際に利用可能な運行計画作成ルールとして実績学習DB180に記録・蓄積する。
この結果、本情報システムにおいては、配車業務の運行計画の決定に関し、計画担当者が修正した日々の配車結果情報(運行結果情報・配送順結果情報)から探索アルゴリズム110aにおいて利用可能な有効情報を自動的に抽出することができる。そして、計画立案処理機能110を提供するコンピュータは、実績学習DB180に蓄積された運行計画作成ルールを新たな制約条件として使用し、運行業務に関するKPIが最大化するような輸送スケジュールを生成することが可能になる。
本情報システムによれば、計画担当者による暗黙知(安全面を考慮した経路選択、配送業者と配送先との関係等)を形式知(運行計画作成ルール)として実績学習DB180に記録・蓄積し、探索アルゴリズム110aに反映できる。このため、例えば、他者が当該システムを用いて運行計画を立案する場合であっても、上記暗黙知を有する計画担当者と同等のレベルで運行計画を立案することが可能になる。
また、探索アルゴリズム110aによって求められた過去の車両の割当てに対する計画担当者の修正の履歴が新たな条件として反映できるため、当該アルゴリズムによって得られた輸送スケジュールの、運行計画の決定に対する確度が向上できる。これにより、配車業務における運行計画の立案・決定に関する負荷が軽減できるため作業効率の向上が期待でき、配車業務に関する総合的なコスト削減が可能になる。
2.機能構成
図2は、本実施形態に係る情報システム100のより詳細な機能構成の一例を示す図である。図2においては、計画立案処理機能110を提供する複数の情報処理端末(20a〜20c:運航計画作成システム端末A〜C)と、実績学習機能120を提供する情報処理装置10(運行計画作成システムサーバ)を備える形態が例示される。
図2において、情報処理端末(20a〜20c)と情報処理装置10とは、ネットワークNを通じて相互に接続される。ネットワークNには、インターネット等の公衆ネットワーク、携帯電話網等の無線ネットワーク、VPN(Virtual Private Network)等の専用
ネットワーク、LAN(Local Area Network)等のネットワークが含まれる。以下、計画立案処理機能110を提供する複数の情報処理端末(20a〜20c)を総称して「情報処理端末20」あるいは、単に「端末20」ともいう。また、情報処理装置10を「サーバ10」ともいう。なお、図2においては、単一のサーバ10、3台の端末20が代表的に例示されているが、ネットワークNには、複数のサーバ10および3台を超える端末20が接続し得る。
端末20は、計画立案処理機能110を提供するコンピュータであり、例えば、物流に関する配車業務を行う事業所毎に設けられる。端末20は、探索アルゴリズム110aが参照可能な車両マスタDB130、配送先マスタDB140を備える。端末20で実行される計画立案処理機能110においては、各DBに登録された車両に関する車両情報、配送先に関する配送先情報に含まれる制約情報に基づいて、配送物を積載する車両を割当てるための輸送スケジュールが生成される。端末20においては、探索アルゴリズム110
aの実行により、車両や配送先、出荷情報等に関する制約条件を満たした上で、運行業務に関するKPIが最大化するような輸送スケジュールが求められる。そして、生成された輸送スケジュールは、端末20の備えるLCD等の表示デバイス上に表示される。なお、端末20が備える車両マスタDB130、配送先マスタDB140は、サーバ10に設けられてもよい。端末20は、計画立案処理機能110の実行の際に、ネットワークNを通じてサーバ10が管理する車両マスタDB130、配送先マスタDB140にアクセスすることで、各DBに格納された上記情報に基づいて輸送スケジュールを生成することもできる。
端末20を操作する計画担当者は、表示デバイス上に表示された探索アルゴリズム110aによる処理の結果である輸送スケジュールに対して見直し等を行い、自身の経験等を反映させた運行計画を決定する。計画立案処理機能110の手修正処理110bは、計画担当者の入力デバイスを通じて輸送スケジュールに対する操作入力を受け付ける。そして、手修正処理110bを通じて、操作入力に従って、運行計画されたスケジュール上の車両の割当てや、配送物の配送順、配送先の指定等が変更され、最終的な運行計画が決定される。計画担当者によって見直された車両毎の運行計画は、配車結果情報として、ネットワークNを通じて、サーバ10が管理する運行結果情報DB160と、配送順結果情報DB170とにそれぞれ記録・蓄積される。
サーバ10は、実績学習機能120を提供するコンピュータであり、計画担当者によって決定された運行計画に関する配車結果情報を管理する。サーバ10は、運行結果情報DB160、配送順結果情報DB170を機能構成に含む。また、サーバ10は、実績学習機能120により、配車結果情報から生成された運行計画作成ルールを格納する実績学習DB180を機能構成に含む。さらに、サーバ10は、実績学習機能120を提供する機能要素として、計画結果取得処理121、計画結果分析処理122、運行ルール作成処理123を備える。サーバ10は、ソフトウェアプログラムの実行を通じて上記機能要素を実現することにより、実績学習機能120を提供する。
先ず、運行結果情報DB160、配送順結果情報DB170に格納される情報(配車結果情報)を説明する。図3は、運行結果情報DB160に登録される運行結果情報の一例を示す図である。図3に例示の運行結果情報は、事業所コード、計画管理日、車両コード、トリップ番号、業者種別、業者コード、出発時刻、帰着時刻、重量積載量、重量積載率、流量積載量、流量積載率、走行距離、稼働時間の各項目を有する。また、運行結果情報は、重量積載違反、流量積載違反、使用時間違反、稼働時間違反、距離制限違反の各項目を有する。なお、運行結果情報DB160に登録される運行結果情報は、適宜に項目の追加、変更、削除が可能である。
事業所コードには、運行計画が立案された事業所を識別する情報が格納される。計画管理日には、運行計画を立案する日付情報が格納される。車両コードには、配送物を運ぶ車両を識別する識別番号が格納される。トリップ番号には、運行計画でスケジューリングされた配送作業を識別する識別番号が格納される。業者種別には、配送業者の種別を示す情報(小口、個人、委託等)が格納される。業者コードには、車両コードに関連付けされた配送業者を識別する情報が格納される。出発時刻および帰着時刻には、トリップ番号に関連付けされた配送作業の、運行計画でスケジューリングされた出発時刻および帰着時刻を示す情報が格納される。重量積載量には、車両に積載された配送物の積載重量が格納される。重量積載率には、車両コードで識別される車両の最大重量積載量に対する配送物の積載重量の割合を示す情報が格納される。流量積載量には、車両に積載された配送物の体積積載量が格納される。流量積載率には、車両コードで識別される車両の最大体積積載量に対する配送物の体積積載量の割合を示す情報が格納される。走行距離には、トリップ番号で特定される配送作業に関する走行距離を示す情報が格納される。稼働時間には、トリッ
プ番号で特定される配送作業に関する稼働時間を示す情報が格納される。重量積載違反には、車両コードで識別される車両の重量積載違反に関する履歴を示す情報(回数等)が格納される。使用時間違反には、車両コードで識別される車両の使用可能時間に対する違反の履歴を示す情報が格納される。稼働時間違反には、配送業者(車両コードで識別される車両を使用する配送担当者)の稼働可能時間に対する違反の履歴を示す情報が格納される。距離制限違反には、配送業者(車両コードで識別される車両を使用する配送担当者)の走行可能な距離に対する違反の履歴を示す情報が格納される。
図4は、配送順結果情報DB170に登録される配送順結果情報の一例を示す図である。図4に例示の配送順結果情報は、事業所コード、計画管理日、車両コード、トリップ番号、配送順、配送先コード、納品時刻自、納品時刻至、区間距離、区間時間、待機時間、車両制限違反、納品時間違反、指定業者違反、禁止業者違反の各項目を有する。なお、配送順結果情報に含まれる、事業所コード、計画管理日、車両コード、トリップ番号については、運行結果情報DB160と同様である。また、配送順結果情報DB170に登録される配送順結果情報においても、適宜に項目の追加、変更、削除が可能である。
配送順には、運行計画でスケジューリングされたトリップ番号における、配送先コードで識別される配送先への配送順番を示す情報が格納される。配送先コードには、配送先を識別する識別情報が格納される。納品時刻自および納品時刻至には、配送順で指定された配送先に対してスケジューリングされた配送物の納品時間帯を示す情報が格納される。区間距離には、配送順で指定された配送先に至る配送経路の距離を示す情報が格納される。区間時間には、配送順で指定された配送先に至る移動時間に関する情報が格納される。待機時間には、配送順で指定された配送先への納品作業に関する時間(荷降ろし時間、納品手続き時間等)を示す情報が格納される。車両制限違反には、車両コードで識別される車両を使用する配送担当者の、配送先で制限されている車両制限(高さ、重さ等)に対する違反の履歴を示す情報(回数等)が格納される。納品時間違反には、車両コードで識別される車両を使用する配送担当者の、配送先で指定されている納品可能時間に対する違反の履歴を示す情報が格納される。指定業者違反には、配送先が指定する配送業者に対する違反の履歴を示す情報が格納される。禁止業者違反には、配送先が出入りを禁じた配送業者に対する違反の履歴を示す情報が格納される。
次に、図2に戻り、本実施形態に係るサーバ10が提供する実績学習機能120を説明する。図2において、計画結果取得処理121は、運行結果情報DB160および配送順結果DB170から、計画担当者による暗黙知を運行計画作成ルールとして形式知にするための対象となるデータを取得する。本実施形態においては、このようなデータとして、所定期間における、1)第1配送先に関する情報、2)配送先の組合せに関する情報、3)優先的に割当てられている配送業者に関する情報、4)エリア間または行政区間移動に関する情報が取得される。ここで、所定期間として、月単位、6か月単位、年単位といった単位期間が例示される。なお、各DBから、上記1)から4)に示す情報を取得するためのデータ項目は予め指定される。各DBに蓄積されたデータの中から取得された、所定期間における運行結果情報に関するデータは、計画結果分析処理122に引き渡される。
ここで、1)に示す情報を取得することにより、例えば、配送先との契約においては納品可能時間が「9:00〜18:00」の時間指定となっているが、運行計画の実績においては第1配送先に指定する頻度が高いといった配車傾向がわかる。したがって、第1配送先に対する配車傾向をルール化してデータベースに蓄積することで、計画担当者の経験等に基づく暗黙知が形式知として保持することができる。そして、データベースに保持された上記配車傾向のルールを探索アルゴリズム110aの処理に制約条件として指示することで、計画担当者の配車業務に関する暗黙知を反映させた輸送スケジュールの生成が可能になる。
また、2)に示す情報を取得することにより、例えば、配送先Aに移動した後には配送先Bに移動する頻度が高いといった配車傾向がわかる。したがって、配送先Aと配送先Bとの組合せに対する配車傾向をルール化してデータベースに蓄積することで、計画担当者の経験等に基づく暗黙知が形式知として保持することができる。したがって、データベースに保持された上記配送先の組合せに関する配車傾向のルールを探索アルゴリズム110aの処理に制約条件として指示することで、計画担当者の配車業務に関する暗黙知を反映させた輸送スケジュールが生成できる。
さらに、3)に示す情報を取得することにより、例えば、ある配送先には固有の配送業者(運送業者)を割当てる頻度が高いといった配車傾向がわかる。1)と同様にして、配送先に対する配送業者の割当てをルール化してデータベースに蓄積することで、計画担当者の経験等に基づく暗黙知が形式知として保持できる。3)においても、データベースに保持された上記配送先に対する配送業者の割当てに関するルールを探索アルゴリズム110aの処理に制約条件として指示することで、計画担当者の配車業務に関する暗黙知を反映させた輸送スケジュールが生成できる。
さらに、また、4)に示す情報を取得することにより、例えば、エリア間、または、行政区間の移動に対する頻度の高い移動パターンといった配車傾向がわかる。したがって、1)と同様にして、エリア間または行政区間の移動パターンをルール化してデータベースに蓄積することで、計画担当者の経験等に基づく暗黙知が形式知として保持できる。4)においても、データベースに保持された上記移動パターンに関するルールを探索アルゴリズム110aの処理に制約条件として指示することで、計画担当者の配車業務に関する暗黙知を反映させた輸送スケジュールが生成できる。本実施形態においては、配車結果情報の所定期間の履歴から4)に示す情報に基づいて、エリア間または行政区間の移動に関する頻度の高い移動パターンを配車傾向としてルール化する。
図2に戻り、計画結果分析処理122においては、計画結果取得処理121から引き渡されたデータに基づいて、計画担当者の配車傾向に関する暗黙知を特定しルール化するための分析処理が行われる。分析処理の結果は、運行ルール作成処理123に引き渡され、計画担当者の暗黙知をルール化した運行ルールが作成される。作成された運行ルールは、実績学習DB180に格納される。以下、1)から4)に示す情報について、図5から図8を参照して計画結果分析処理122および運行ルール作成処理123を説明する。なお、図5から図8では、運行結果情報DB160および配送順結果DB170から取得される運行計画実績データの所定期間は、6か月分として説明する。
(第1配送先)
先ず、第1配送先について説明する。図5は、第1配送先に関する情報の分析処理を説明する図である。サーバ10の計画結果取得処理121においては、配送順結果情報DB170から配送先コードで指定される配送先毎の所定期間における配送実績に関するデータが取得される。取得されたデータは、計画結果分析処理122に引き渡される。配送実績に関するデータは、例えば、配送完了日時、配送先を識別する情報、配送された荷物の種類を示す情報、当該配送を担当した運送業者を識別する情報、1回の配送における配送
順等含むレコードの集合である。
計画結果分析処理122では、Z1に示すように、計画結果取得処理121から引き渡された上記データに基づいて、配送先毎の配送実績の総回数(配送回数)、当該配送先の配送順が第1配送先に指定された回数(第1配送先回数)が計数される。また、計画結果分析処理122では、上記の計数値に基づいて、当該配送先の総回数に対する第1配送先に指定された割合が算出される。例えば、Z1においては、配送先A、B、C、D、E、
Fについての第1配送先に指定された割合がそれぞれ、「70%」、「63%」、「60%」、「20%」、「14%」であることが例示されている。
そして、計画結果分析処理122は、破線の矩形領域に示すように、分析処理が施された配送先の中から、一定の割合以上の配送先を、ルール化する第1配送先に関する配車傾向の対象として選定する。図5においては、Z2に示すように、配送先の総回数に対する第1配送先に指定された割合が「60%」をこえる複数の「配送先A」、「配送先B」、「配送先C」が選定される。計画結果分析処理122は、選定した配送先の情報を運行ルール作成処理123に引き渡す。運行ルール作成処理123では、計画結果分析処理122から引き渡された配送先の情報に基づいて、Z2に例示のテーブルを作成し、第1配送先の指定に関する運行ルールとして実績学習DB180に記録する。
端末20で実行される計画立案処理機能110の探索アルゴリズム110aにおいては、ネットワークを通じて実績学習DB180に記録された第1配送先の指定に関する運行ルールを運行計画立案の指示条件として取得する。そして、探索アルゴリズム110aでは、取得した指示条件と、車両マスタDB130、配送先マスタDB140、出荷情報DB150に格納された情報、地図情報等とに基づいて、輸送スケジュールが生成される。輸送スケジュールにおいては、指示条件で指定された配送先が優先的に第一配送先となるような計画が立案される。
図5のZ3には、第1配送先の指定に関する運行ルールを反映させて作成された運行計画結果として、車両1、車両2、車両3に対する配送先の割当てが例示されている。Z3においては、第1配送先の指定に関する運行ルールとして選択された「配送先A」、「配送先B」、「配送先C」のそれぞれが、割合の高い順に車両1の第1配送先、車両2の第1配送先、車両3の第1配送先に割当てられていることがわかる。
(配送先の組合せ)
次は、配送先の組合せについて説明する。図6は、配送先の組合せに関する情報の分析処理を説明する図である。サーバ10の計画結果取得処理121においては、配送順結果情報DB170から、配送順で前後する配送先の同時配送実績に関するデータが取得され、当該データが計画結果分析処理122に引き渡される。ここで、同時配送とは、例えば、1回の配送において複数の配送先を含む配送実績をいう。配送順結果情報DB170において、複数の配送先は、一回の配送(トリップ番号が同一)の中で、同一の車両コードに割当てられた複数の配送先コードによって特定される。
計画結果分析処理122では、Z4に示すように、計画結果取得処理121から引き渡された上記データに基づいて、配送順で前後する配送先の組合せについての同時計画回数が計数される。そして、配送順で前後する配送先の異なる組合せのそれぞれに対する、同時計画回数に占める割合が算出される。例えば、Z4においては、配送先A、B、C、Dのそれぞれを先順(前配送先)とする同時配送先の組合せが例示されている。Z4において、配送先Aを先順とする配送先の組合せの同時計画回数は「100」であり、配送先Eを後順(後配送先)とする組合回数は「85」であるため、同時計画回数に占める割合が「85%」として例示されている。また、配送先Aを先順とする配送先の組合せの中の、配送先Bを後順とする組合回数は「10」であり、配送先Cを後順とする組合回数は「5」である。このため、上記組合せについて、同時計画回数に占める割合はそれぞれ「10%」、「5%」として例示されている。
そして、計画結果分析処理122は、破線の矩形領域に示すように、分析処理が施された配送先の組合せの中から、一定の割合以上の配送先の組合せパターンを、ルール化する配送先の組合せに関する配車傾向の対象として選定する。図6においては、Z5に示すよ
うに、割合「70%」以上の複数の配送先の組合せパターン(配送先Aと配送先E、配送先Bと配送先F、配送先Cと配送先G)が選定される。計画結果分析処理122は、選定した配送先の組合せ情報を運行ルール作成処理123に引き渡す。運行ルール作成処理123では、計画結果分析処理122から引き渡された配送先の組合せ情報に基づいて、Z5に例示のテーブルを作成し、配送先の組合せに関する運行ルールとして実績学習DB180に記録する。
端末20で実行される計画立案処理機能110の探索アルゴリズム110aにおいては、ネットワークNを通じて実績学習DB180に記録された配送先の組合せに関する運行ルールを運行計画立案の指示条件として取得する。そして、探索アルゴリズム110aでは、取得した指示条件と、車両マスタDB130、配送先マスタDB140、出荷情報DB150に格納された情報、地図情報等とに基づいて、輸送スケジュールが生成される。輸送スケジュールにおいては、指示条件で指定された配送先が優先的に組み合わさるような計画が立案される。なお、同一の配送先が複数の組合せに含まれる場合には、組合せの割合が高い組合せパターンが優先される。
図6のZ6には、配送先の組合せに関する運行ルールを反映させて作成された運行計画結果として、車両1、車両2、車両3に対する配送先の割当てが例示されている。Z6の計画結果例では、Z5に示すように組合せの割合の高い配送先パターン順に、それぞれ車両1、車両2、車両3の第1配送先および第2配送先に割当てられていることがわかる。例えば、車両1に対しては、「配送先A」と「配送先E」の組合せが第1配送先および第2配送先として割当てられている。同様にして、車両2に対しては、「配送先B」と「配送先F」の組合せ、車両3に対しては、「配送先C」と「配送先G」の組合せがそれぞれ、第1配送先および第2配送先として割当てられている。
(優先配送業者)
次は、優先配送業者について説明する。図7は、優先的に割当てられる配送業者(運送業者ともいう)に関する情報の分析処理を説明する図である。サーバ10の計画結果取得処理121においては、運行結果情報DB160と配送順結果情報DB170から、配送先と当該配送先に対して割当てられた運送業者との組合せに関するデータが取得され、当該データが計画結果分析処理122に引き渡される。配送先と運送業者との組合せは、配送先毎に取得される。運行結果情報DB160からは、同一トリップ番号について、配送順によって指定された配送先(配送先コード)への納品時刻(自至)、区間距離、区間時間等が特定される。
計画結果分析処理122では、Z7に示すように、計画結果取得処理121から引き渡された上記データに基づいて、配送先毎の配送実績回数(配送回数)が計数される。また、配送実績の中で配送物の輸送に割当てられた運送業者毎の実績回数(業者使用回数)が計数される。そして、配送回数に対する、各運送業者のそれぞれに対する使用頻度(割合)が算出される。例えば、Z7においては、配送先Aに対して割当てられた運送業者(業者A、業者B、業者C)に対する使用頻度が例示されている。Z7において、配送業者Aに対する配送実績回数は「100」であり、業者Aの使用実績回数は「80」であるため、配送先Aに対する配送実績の中で業者Aが選定された割合は「80%」として例示されている。同様にして、業者Bの使用実績回数は「15」であり、業者Cの使用実績回数は「5」であるため、配送先Aに対する配送実績に占める割合はそれぞれ「15%」、「5%」として例示されている。
そして、計画結果分析処理122では、破線の矩形領域に示すように、分析処理が施された配送先への各運送業者の使用実績の中から一定の割合以上の運送業者を抽出し、当該配送先と運送業者との組合せパターンを、ルール化する配車傾向の対象として選定する。
図7のZ8に示すように、Z7の中の、使用された割合が「70%」以上の運送業者と配送先との組合せ(配送先Aと業者A、配送先Bと業者B、配送先Cと業者C)が選定される。選定された配送先と運送業者との組合せパターンは、運行ルール作成処理123に引き渡される。運行ルール作成処理123では、例えば、上記配送先と運送業者との組合せパターン情報に基づいてZ8に例示のテーブルが作成され、当該テーブルが優先配送業者に関する運行ルールとして実績学習DB180に記録される。
端末20で実行される計画立案処理機能110の探索アルゴリズム110aにおいては、ネットワークNを通じて実績学習DB180に記録された優先配送業者に関する運行ルールを運行計画立案の指示条件として取得する。そして、探索アルゴリズム110aでは、取得した指示条件と、車両マスタDB130、配送先マスタDB140、出荷情報DB150に格納された情報、地図情報等とに基づいて、輸送スケジュールが生成される。輸送スケジュールにおいては、指示条件で指定された配送先と運送業者との組合せを優先的に割当てるような計画が立案される。なお、同一の配送先に対し、複数の運送業者が割当てられている場合には、割合の高い運送業者が優先的に割当てられる。
図7のZ9には、優先配送業者に関する運行ルールを反映させて作成された運行計画結果として、運送業者Aの車両、運送業者Bの車両、運送業者Cの車両、のそれぞれに対する配送先の割当てが例示されている。Z9の計画結果例では、Z8に示すように配送先と運送業者との組合せに従って計画された配送先の割当てが例示されている。例えば、運業者Aの車両では、第1配送先として「配送先A」が割当てられ、運業者Bの車両では、第1配送先として「配送先B」が割当てられ、運業者Cの車両では、第1配送先として「配送先C」が割当てられていることが例示されている。
(エリア間移動)
次は、エリア間/行政区間移動について説明する。図8は、配送車両のエリア間/行政区間移動に関する情報の分析処理を説明する図である。サーバ10の計画結果取得処理121においては、運行結果情報DB160と配送順結果情報DB170から、配送順と当該配送順に対して割当てられた配送先との組合せに関するデータが取得され、当該データが計画結果分析処理122に引き渡される。運行結果情報DB160からは、同一トリップ番号について、配送順によって指定された配送先(配送先コード)への納品時刻(自至)、区間距離、区間時間等が特定される。
計画結果分析処理122では、Z10に示すように、計画結果取得処理121から引き渡された上記データに基づいて、エリア間毎に、当該エリア間を移動エリアとして使用された実績回数(エリア使用回数)が計数される。また、移動エリアに使用された両エリアのそれぞれについて、一方のエリアを移動前のエリア(前エリア)とし、他方のエリアを移動後のエリア(後エリア)として移動が行われたエリア組合せ回数(組合回数)が計数される。例えば、エリア1とエリア2との間で移動が行われた場合には、エリア1からエリア2への移動実績回数が計数され、エリア2からエリア1への移動実績回数が計数される。そして、エリア間の移動に関し、エリア使用回数に対するエリア組合せの割合が算出される。
例えば、Z10においては、エリア1とエリア6とを移動エリアとして使用された実績回数が「100」であり、エリア1からエリア6への移動回数は「80」であるため、エリア1からエリア6への移動の組合せの割合は「80%」として例示されている。なお、Z10には例示されていないが、エリア1からエリア2への移動の組合せの割合は「20%」である。
そして、計画結果分析処理122では、破線の矩形領域に示すように、分析処理が施さ
れたエリア間の移動について、一定の割合以上のエリア組合せをルール化する配車傾向の対象として選定する。
例えば、図8のZ11に示すように、Z10中の、エリア組合せの割合が「70%」以上のエリア組合せ(エリア1からエリア6、エリア2からエリア7)が選定される。選定されたエリア間の移動に関するエリア組合せは、運行ルール作成処理123に引き渡される。そして、運行ルール作成処理123では、例えば、上記エリア間の移動に関するエリア組合せ情報に基づいてZ11に例示のテーブルが作成され、当該テーブルがエリア間移動に関する運行ルールとして実績学習DB180に記録される。
端末20で実行される計画立案処理機能110の探索アルゴリズム110aにおいては、ネットワークNを通じて実績学習DB180に記録されたエリア間移動に関する運行ルールを運行計画立案の指示条件として取得する。そして、探索アルゴリズム110aでは、取得した指示条件と、車両マスタDB130、配送先マスタDB140、出荷情報DB150に格納された情報、地図情報等とに基づいて、輸送スケジュールが生成される。輸送スケジュールにおいては、指示条件で指定されたエリア組合せを優先させるような計画が立案される。
例えば、配送先Aがエリア2に位置し、配送先Bがエリア1に位置する場合、「エリア1からエリア2」のエリア間移動が指示条件のときには、配送順において、配送先Bを配送先Aに対する先順として割当てられるような輸送スケジュールが生成される。なお、同一エリアに異なる後エリアが指定されている場合には、割合の高いエリア間移動が優先的に割当てられる。
図8のZ12においては、エリア間移動に関する運行ルールを反映させて作成された運行計画結果として、車両1、車両2のそれぞれに対する配送先の割当てが例示されている。Z12の計画結果例においては、Z11に示すように、エリア間の移動に関するエリア組合せを優先させて計画された配送先の割当てが例示されている。例えば、車両1では、第1配送先として「エリア1」に所在する配送先Aが割当てられ、第2配送先として「エリア6」に所在する配送先Bが割当てられている。また、車両2では、第1配送先として「エリア2」に所在する配送先Cが割当てられ、第2配送先として「エリア7」に所在する配送先Dが割当てられている。配送物を積載する各車両は、エリア組合せに従って第1配送先から第2配送先に移動するように計画されていることがわかる。
次に、計画実績DB180に記録される運行ルールを説明する。図9は、計画実績DB180に記録される第1配送先に関する運行ルールの一例を示す図である。第1配送先に関する運行ルール情報は、配送先コードの項目を有する。配送先コードには、図5を用いて説明したように、運行結果情報から分析された第1配送先に指定された配送先の配送コードが格納される。なお、計画実績DB180に記録される運行ルールにおいては、適宜に項目の追加、変更、削除が可能である。
図10は、計画実績DB180に記録される配送先の組合せに関する運行ルールの一例を示す図である。配送先の組合せに関する運行ルール情報は、セット化ID、順番、配送先コード、優先区分の各項目を有する。セット化IDには、配送先の組合せを一意に識別する識別情報(セット化ID)が格納される。順番には、セット化IDで特定された配送先の組合せにおける配送順を示す情報が格納される。例えば、「1」、「2」といった順番、あるいは、「前」、「後」といった後先を示す情報が格納される。配送先コードには、セット化IDによって組合せられた配送先を識別する識別情報が格納される。優先区分には、セット化IDで特定される配送先の組合せを優先させる指標を示す情報が格納される。このような指標として、例えば、図6を用いて説明したように、運行結果情報から分
析された配送先の組合せの割合(%)が例示される。
図11は、計画実績DB180に記録される優先運送業者に関する運行ルールの一例を示す図である。優先運送業者に関する運行ルール情報は、配送先コード、業者コード、優先区分の各項目を有する。配送先コードには、配送先を識別する識別番号が格納される。業者コードには、運送業者を識別する識別番号が格納される。優先区分には、配送先と運送業者との組合せを優先させる指標を示す情報が格納される。このような指標として、例えば、図7を用いて説明したように、運行結果情報から分析された配送先と運送業者との組合せの割合(%)が例示される。
図12は、計画実績DB180に記録されるエリア間移動/行政区間移動に関する運行ルールの一例を示す図である。エリア間移動/行政区間移動に関する運行ルール情報は、セット化ID、順番、エリアコード/行政区コード、優先区分の各項目を有する。セット化IDには、エリア間の組合せを一意に識別する識別情報(セット化ID)が格納される。順番には、セット化IDで特定されたエリア間の組合せにおける移動順を示す情報が格納される。例えば、「1」、「2」といった順番、あるいは、「前」、「後」といった後先を示す情報が格納される。エリアコード/行政区コードには、エリアあるいは行政区を識別する情報が格納される。優先区分には、セット化IDで特定されるエリア間の組合せの移動を優先させる指標を示す情報が格納される。このような指標として、例えば、図8を用いて説明したように、運行結果情報から分析されたエリア間移動の組合せの割合(%)が例示される。
上記した、サーバ10で提供される実績学習機能120においては、計画担当者による配車結果情報からの所定情報の取得条件、運行ルールを生成するための閾値等は予めプログラムに固定条件として保持することができる。但し、運行ルールの作成にあたり、サーバ10を管理する管理者の操作入力による指示を受け付けて、配車結果情報からの所定情報の取得条件、運行ルールを生成するための閾値等を設定することもできる。管理者からの操作入力を受け付けて、運行ルールを生成するための各種の条件を設定可能とすることで、運行ルールの生成に関するユーザビリティが向上できる。また、繁忙期や閑散期等の配車業務の状況に応じた運行ルールの生成が可能になり、探索アルゴリズム110aで生成される輸送スケジュールの確度を高めることが可能になる。
図13は、運行ルールの各種条件を設定する設定画面の一例を示す図である。図13に示すように、設定画面においては、運行結果情報DB160および配送順結果情報DB170から運行ルールの生成に関するデータを取得するための所定期間を設定する入力領域Z13(対象期間:xxヶ月)が設けられる。なお、所定期間の設定は、3か月単位や年単位等とすることもできる。
また、設定画面においては、第1配送先の運行ルールの生成に関する設定を入力する入力領域Z14が設けられる。同様にして、配送先組合せ、優先運送業者、エリア間移動の各運行ルールの生成に関する設定を入力する入力領域(Z14−Z17)が設けられる。各入力領域に入力された設定値は、操作部品Z19の押下操作によりキャンセルできる。また、各入力領域に対しては、当該入力領域を有効にするか否かのラジオボタンが設けられる。サーバ10の管理者は、各入力領域に関連付けて表示される内訳に従って各種条件の選択・設定を行い、操作部品Z18に対する押下操作を行う。サーバ10は、操作部品Z18の押下操作を受け付け、設定画面を介して設定された運行ルールの生成に関する各種設定条件を取得する。サーバ10においては、取得された各種の設定条件を反映させて実績学習機能120が提供される。
3.装置構成
図14は、本実施形態に係るサーバ10のハードウェア構成の一例を示す図である。図14に示すように、サーバ10は、接続バス16によって相互に接続されたプロセッサ11、主記憶装置12、補助記憶装置13、通信IF14、入出力IF15を構成要素に含むコンピュータである。主記憶装置12および補助記憶装置13は、サーバ10が読み取り可能な記録媒体である。上記の構成要素はそれぞれ複数に設けられてもよいし、一部の構成要素を設けないようにしてもよい。端末20を構成するコンピュータは、実質的にサーバ10のハードウェア構成と同等であるため、説明が省略される。
プロセッサ11は、サーバ10全体の制御を行う中央処理演算装置である。プロセッサ11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等である。プロセッサ11は、例えば、補助記憶装置13に記憶されたプログラム
を主記憶装置12の作業領域に実行可能に展開し、当該プログラムの実行を通じて周辺機器の制御を行うことで所定の目的に合致した機能を提供する。本実施形態に係るサーバ10においては、プログラムの実行を通じてマスタ設定更新機能120が提供される。また、端末20においては、プログラムの実行を通じて運行計画の計画立案機能110が提供される。なお、プログラムの実行を通じて、マスタ設定更新機能120を提供するプロセッサ11は、「制御部」の一例である。
なお、一部または全部の機能が、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、GPU(Graphics Processing Unit)等によって提供されてもよい。同様にして、
一部または全部の機能が、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、数値演算プロ
セッサ、ベクトルプロセッサ、画像処理プロセッサ等の専用LSI(large scale integration)、その他のハードウェア回路で実現されてもよい。また、サーバ10は、単一の
物理的構成で実現されてもよく、互いに連携する複数台のコンピュータの構成によって実現されてもよい。
主記憶装置12は、プロセッサ11が実行するプログラム、当該プロセッサが処理するデータ等を記憶する。主記憶装置12は、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を含む。補助記憶装置13は、各種のプログラムおよび各種のデータを読み書き自在に記録媒体に格納する。補助記憶装置13は、外部記憶装置とも呼ばれる。補助記憶装置13には、例えば、OS(Operating System)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。OSは、例えば、通信IF14を介して接続される外部装置等とのデータの受け渡しを行う通信インターフェースプログラムを含む。外部装置等は、例えば、ネットワークNに接続する他のコンピュータ、外部記憶装置等である。
補助記憶装置13は、主記憶装置12を補助する記憶領域として使用され、プロセッサ11が実行するプログラム、プロセッサ11が処理するデータ等を記憶する。補助記憶装置13は、不揮発性半導体メモリ(フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM))を含むシリコンディスク、ソリッドステートドライブ装置、ハードディスク
ドライブ(HDD、Hard Disk Drive)装置等である。また、補助記憶装置13として、
CDドライブ装置、DVDドライブ装置、BDドライブ装置といった着脱可能な記録媒体の駆動装置が例示される。着脱可能な記録媒体として、CD、DVD、BD、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)メモリカード等が例示される。
なお、図2に例示の各DBは、例えば、サーバ10のプロセッサ11によって実行されるデータベース管理システム(DBMS)のプログラムが、補助記憶装置13等に記憶されるデータを管理することで構築されるリレーショナルデータベースである。
通信IF14は、サーバ10をネットワークNに接続させるためのインターフェースで
ある。サーバ10においては、通信IF14は、ネットワークとの接続方式に応じて適宜の構成を採用できる。
入出力IF15は、サーバ10に接続される機器との間でデータの入出力を行うインターフェースである。入出力IF15には、例えば、キーボード、タッチパネルやマウス等のポインティングデバイス、マイクロフォン等の入力デバイスが接続される。情報処理装置110は、入出力IF15を介し、入力デバイスを操作する操作者からの操作指示等を受け付ける。
また、入出力IF15には、例えば、LCD、EL(Electroluminescence)パネル、
有機ELパネル等の表示デバイス、プリンタ、スピーカ等の出力デバイスが接続される。サーバ10は、入出力IF15を介し、プロセッサ11で処理されるデータや情報、主記憶装置12、補助記憶装置13に記憶されるデータや情報を出力する。
4.処理の流れ
次に、図15を参照して、本実施形態の実績学習処理に関する処理の流れを説明する。図15は、本実施形態に係るサーバ10で実行される実績学習処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す処理は、サーバ10のプロセッサ11が補助記憶装置13等に記憶されたプログラムを実行することで提供される。また、これらの処理は、日単位、週単位、月単位といった所定の期間単位で定期的に実行される。
処理の開始後、ステップS101においては、計画担当者によって決定された運行計画結果に関する配車結果情報が取得される。配車結果情報は、計画立案処理機能110を提供する端末20から、ネットワークNを通じて運行結果情報DB160、配車順結果情報DBに170に蓄積される。ステップS101では、予め設定された所定期間、あるいは、図13に示す設定画面を通じて入力された対象期間に対する配車結果情報の履歴が取得される。
配車結果情報として、例えば、配送先毎の配送実績に関するデータ、配送順で前後する配送先の同時配送実績に関するデータ、配送先と当該配送先に対して割当てられた運送業者との組合せに関するデータが取得される。また、配送順と当該配送順に対して割当てられた配送先との組合せに関するデータが取得される。取得された上記データは、ステップS102に引き渡され、処理がステップS102に進む。
ステップS102では、計画結果分析処理が行われる。具体的には、図5で説明したように、配送先毎の配送実績に関するデータに基づいて、第1配送先に選定された配送先の頻度(割合)が算出される。そして、第1配送先に選定された頻度が所定の閾値以上の配送先が抽出される。本実施形態では、抽出された配送先は、第1配送先に関する運行ルールを作成するための情報(第1配送先情報)である。
また、図6で説明したように、配送順で前後する配送先の同時配送実績に関するデータに基づいて、配送順で前後する配送先の組合せパターン毎の頻度(割合)が算出される。そして、複数の組合せパターンの中から、組合せの頻度が所定の閾値以上の、配送順で前後する配送先の組合せパターンが抽出される。本実施形態では、抽出された、配送順で前後する配送先の組合せパターンは、配送先の組合せに関する運行ルールを作成するための情報(配送先組合せ情報)である。
さらに、図7で説明したように、配送先と当該配送先に対して割当てられた運送業者との組合せに関するデータに基づいて、運送業者毎の配送先に対する割当実績の頻度(割合)が算出される。そして、割当実績の頻度が所定の閾値以上の、配送先と運送業者(優先
運送業者)との組合せパターンが抽出される。本実施形態では、抽出された配送先と運送業者(優先運送業者)との組合せパターンは、優先運送業者に関する運行ルールを作成するための情報(優先運送業者情報)である。
さらにまた、図8で説明したように、配送順と当該配送順に対して割当てられた配送先との組合せに関するデータに基づいて、エリア間毎の移動頻度(割合)が算出される。そして、移動頻度が所定の閾値以上の、移動前のエリアと移動後のエリアとの組合せパターンが抽出される。本実施形態では、抽出された移動前のエリアと移動後のエリアとの組合せパターンは、エリア間移動に関する運行ルールを作成するための情報(エリア間移動情報)である。
ステップS102において抽出された各種の情報(第1配送先情報、配送先組合せ情報、優先運送業者情報、エリア間移動情報)は、ステップS103に引き渡され、処理がステップS103に進む。
ステップS103では、運行ルール作成処理が行われる。具体的には、第1配送先情報に基づいて、図9で説明した、第1配送先に関する運行ルールが作成される。また、配送先組合せ情報に基づいて、図10で説明した、配送先の組合せに関する運行ルールが作成される。また、優先運送業者情報に基づいて、図11で説明した、優先運送業者に関する運行ルールが作成される。そして、エリア間移動情報に基づいて、図12で説明した、エリア間移動/行政区間移動に関する運行ルールが作成される。作成された運行ルールは、実績学習DB180に登録される。ステップS103の処理が終了すると本ルーチンを一旦終了する。
次に、図16を参照し、本実施形態の運行ルールを反映させた計画立案処理に関する処理の流れを説明する。図16は、本実施形態に係る端末20で実行される計画立案処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す処理は、端末20のプロセッサが補助記憶装置等に記憶されたプログラムを実行することで提供される。
本フローにおいて、処理の開始は、計画立案処理の実行のときが例示される。端末20では、計画担当者の操作入力が受け付けられ、探索アルゴリズム110aが実行される。処理の開始後、ステップS201においては、車両マスタDB130、配送先マスタDB140、出荷情報DB150、地図情報等を参照し、車両毎の運行計画を生成するための情報が取得されると、処理がステップS202に進む。ステップS202では、運行実績DB180に登録された、第1配送先、配送先組合せ、優先運送業者、エリア間/行政区間移動に関する運行計画作成ルールが取得されると、処理がステップS203に進む。ステップS203では、取得された各種の情報を用いて、運行業務に関するKPIが最大化するような輸送スケジュールが求められる。ステップS203の結果、得られた輸送スケジュールは、端末20の表示デバイスに表示される。そして、ステップS204では、輸送スケジュールに対する計画担当者の手修正の有無が判断される。
ステップS204において、計画担当者の手修正が有る場合には(ステップS204、“Yes”)、処理はステップS205に進み、そうでない場合には(ステップS204、“No”)、処理はステップS206に進む。ステップS205では、計画担当者の手修正を反映させた運行計画が生成されると、処理はステップS206に進む。ステップS206では、運行計画に対する決定の有無が判断される。ステップS206において、運行計画に対する決定がある場合には(ステップS206、“Yes”)、処理はステップS207に進み、そうでない場合には(ステップS206、“No”)、処理はステップS204に戻る。ステップS207では、決定された運行計画についての結果情報(配車結果情報)が、運行結果情報DB160および配送順結果DB170に登録される。ステ
ップS207の処理が終了すると本ルーチンを一旦終了する。
以上、説明したように、本実施形態に係る情報システムにおいては、サーバ10は、配車業務において、計画担当者による見直しが施されて決定された運行計画に関する配車結果情報を、自身の管理するデータベースに記録・蓄積する構成とした。具体的には、配車結果情報は、運行結果情報DB160および配送順結果情報DB170に記録・蓄積される。そして、サーバ10は、上記各DBに蓄積された配車結果情報の履歴から、運行計画の作成にあたり、制約条件として利用可能な所定期間のデータを取得する構成とした。例えば、配送先毎の配送実績に関するデータ、配送順で前後する配送先の同時配送実績に関するデータ、配送先と当該配送先に対して割当てられた運送業者との組合せに関するデータが取得される。また、配送順と当該配送順に対して割当てられた配送先との組合せに関するデータが取得される。
そして、本実施形態に係るサーバ10は、取得したデータから、運行ルール(運行計画作成ルール)を作成し、作成された運行ルールを実績学習DB180に登録する構成とした。具体的には、配送先毎の配送実績に関するデータから、第1配送先に選定された配送先毎の頻度(割合)を算出し、当該頻度が所定の閾値以上である配送先情報を抽出する。そして、抽出された配送先情報に基づいて、第1配送先の選定に関する運行ルールを作成する。
また、配送順で前後する配送先の同時配送実績に関するデータから、配送順で前後する配送先の組合せパターン毎の頻度(割合)を算出し、当該頻度が所定の閾値以上である配送先の組合せパターン情報を抽出する。そして、抽出された配送先の組合せパターン情報に基づいて、配送先の組合せに関する運行ルールを作成する。
また、配送先と当該配送先に対して割当てられた運送業者との組合せに関するデータから、運送業者毎の配送先に対する割当実績の頻度(割合)を算出し、当該頻度が所定の閾値以上である配送先と運送業者(優先運送業者)との組合せ情報を抽出する。そして、抽出された配送先と運送業者(優先運送業者)との組合せ情報に基づいて、優先運送業者に関する運行ルールを作成する。
また、配送順と当該配送順に対して割当てられた配送先との組合せに関するデータから、エリアを跨いで移動が行われるエリア間の移動について、エリア間毎の移動頻度(割合)を算出する。そして、当該頻度が所定の閾値以上である移動前のエリアと移動後のエリアとを組合せたパターン情報を抽出する。そして、抽出された移動前のエリアと移動後のエリアとの組合せたパターン情報に基づいて、エリア間移動に関する運行ルールを作成する。
この結果、本情報システムにおいては、配車業務の運行計画の決定に関し、計画担当者が修正した日々の配車結果情報(運行結果情報・配送順結果情報)から探索アルゴリズムにおいて利用可能な有効情報を自動的に抽出することができる。そして、実績学習DBに蓄積された運行計画作成ルールを新たな制約条件として利用し、運行業務に関するKPIが最大化するような輸送スケジュールを生成することが可能になる。本情報システムによれば、計画担当者による暗黙知(安全面を考慮した経路選択、配送業者と配送先との関係等)を形式知(運行計画作成ルール)として実績学習DBに記録・蓄積し、探索アルゴリズムに反映できる。このため、例えば、他者が当該システムを用いて運行計画を立案する場合であっても、上記暗黙知を有する計画担当者と同等のレベルで運行計画を立案することが可能になる。また、探索アルゴリズムによって求められた過去の輸送スケジュール対して計画担当者の修正履歴が新たな条件として反映できるため、新たに生成された輸送スケジュールを運行計画として決定する確度が向上できる。これにより、配車業務における運行計画の立案・決定に関する負荷が軽減できるため作業効率の向上が期待でき、配車業務に関する総合的なコスト削減が可能になる。
(その他)
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本実施の形態の開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組合せて実施することができる。
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
また、上記実施形態では、端末20は、サーバ10が管理する実績学習DB180から取得した運行ルールを制約条件として使用し、計画立案処理機能110を提供するものとして説明した。しかし、このような構成に代えて、情報システム100の構成の大半またはすべてをサーバ10が有するようにしてもよい。すなわち、サーバ10が単独で、計画立案処理機能110および実績学習機能120を提供してもよい。その場合には、サーバ10が車両マスタDB130、配送先マスタDB140、出荷情報DB150等を有し、図15から図16の処理を単独で実行すればよい。
《コンピュータが読み取り可能な記録媒体》
情報処理装置その他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記何れかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、ブルーレイディスク、DAT、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM等がある。
10 情報処理装置(運行計画作成システムサーバ)
11 プロセッサ
12 主記憶装置
13 補助記憶装置
14 入出力IF
15 通信IF
16 接続バス
20 情報処理端末(運行計画作成システム端末)
100 情報システム(運行計画作成システム)
110 計画立案処理機能
120 実績学習機能
121 計画結果取得処理
122 計画結果分析処理
123 運行ルール作成処理
130 車両マスタDB
140 配送先マスタDB
150 出荷情報DB
160 運行結果情報DB
170 配送順結果情報DB
180 実績学習DB

Claims (9)

  1. 複数の配送物を積載し、前記複数の配送物のそれぞれに指定された配送先へ輸送する車両について決定された前記輸送に関する運行計画の所定期間における履歴を取得することと、
    前記履歴の中から、前記複数の配送物のそれぞれに指定された配送先へ輸送する車両に関する配車傾向を示す情報を抽出することと、
    抽出した前記配車傾向を示す情報に基づいて、前記輸送に関する運行計画の作成に関連する配車のルールを作成することと、
    を実行する制御部を備える情報処理装置。
  2. 前記配車傾向を示す情報には、前記配送先毎の配送実績に関する情報、前記輸送において配送順が前後する前記配送先の組合せに関する情報、前記配送先と該配送先に配送物を輸送した運送業者との組合せに関する情報、前記配送先と配送順との組合せに関する情報の中の少なくとも一つの情報が含まれる、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記制御部は、前記配送先毎の配送実績に関する情報から、第1配送先に選定された前記配送先の頻度情報に基づいて、配送物を輸送する際に配送順が第1配送先となる配送先の選定に関するルールを作成する、請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記制御部は、前記輸送において配送順が前後する前記配送先の組合せに関する情報から、前記配送先の組合せが選定された頻度情報に基づいて、配送物を輸送する際に配送順で前後させる配送先の組合せの選定に関するルールを作成する、請求項2に記載の情報処理装置。
  5. 前記制御部は、前記配送先と該配送先に配送物を輸送した運送業者との組合せに関する情報から、前記配送先と前記運送業者との組合せが選定された頻度情報に基づいて、配送物を配送先に優先して輸送させる運送業者の選定に関するルールを作成する、請求項2に記載の情報処理装置。
  6. 前記制御部は、前記配送先と配送順との組合せに関する情報から、予め区分けされた領域区間を跨いで移動する頻度情報に基づいて、配送物を輸送する際に優先させて車両を移動させる領域区間の選定に関するルールを作成する、請求項2に記載の情報処理装置。
  7. 前記制御部は、前記ルールを前記車両の輸送制約に関する条件に使用して、前記輸送に関する運行計画の立案を支援する、請求項1から6の何れか一項に記載の情報処理装置。
  8. 複数の配送物を積載し、前記複数の配送物のそれぞれに指定された配送先へ輸送する車両について、計画担当者によって実行が決定された前記輸送に関する運行計画の所定期間における履歴を取得することと、
    前記履歴の中から、前記複数の配送物のそれぞれに指定された配送先へ輸送する車両に関する配車傾向を示す情報を抽出することと、
    抽出した前記配車傾向を示す情報に基づいて、前記輸送に関する運行計画の作成に関連する配車のルールを作成することと、
    を含む処理方法。
  9. 複数の配送物を積載し、前記複数の配送物のそれぞれに指定された配送先へ輸送する車両について、計画担当者によって実行が決定された前記輸送に関する運行計画の所定期間における履歴を取得することと、
    前記履歴の中から、前記複数の配送物のそれぞれに指定された配送先へ輸送する車両に
    関する配車傾向を示す情報を抽出することと、
    抽出した前記配車傾向を示す情報に基づいて、前記輸送に関する運行計画の作成に関連する配車のルールを作成することと、
    をコンピュータに実行させるプログラム。
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