JP2021118661A - 通線工具および通線方法 - Google Patents

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博之 荒井
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Abstract

【課題】電柱に架設された一束化ハンガーの中に新たなケーブルを増設する際に、通線動作における通線障害により本体部が前に進まない状態となった場合にも、その通線障害を簡単に解消できる通線工具を提供する。【解決手段】ケーブルを一束化するため支持線にスパイラル状などに巻かれた一束化ハンガー内に新たなケーブルを通すための通線工具であって、通信線に沿って通線工具の本体部を所定方向に移動する時、通線動作における通線障害により本体部が前に進まない状態となった場合、デタッチャブル工具により、保持部に対して操作棒を引き離なし、操作棒にフック部をデタッチャブル工具を介して取り付け、操作棒を操作して、フック部により通線障害を解消する。【選択図】 図13

Description

本発明は、電柱に架設された通信線等を一束化するための一束化ハンガーの中に、新たな通信線を通すための通線工具および通線方法に関するものである。
近年、通信技術の進歩に伴い、電柱に架設された電線本線となる通信線に沿って光ケーブル等の新たなケーブルを設置することが多くなって来ており、これらのケーブルは、電柱間に張った支持線により保持される。
そして、図27に示すように、これらのケーブル101は、美観等の観点から、支持線103にスパイラル状等に巻かれた一束化ハンガー105等の道具により、一束化されて支持線103に支持されるようになっている。
図27は、支持線103にスパイラル状などに巻かれた一束化ハンガー105により一束化されて支持線103に支持されたケーブル101を示す概略説明図である。
上述した一束化ハンガー105を用いた一束化工法では、新たなケーブルを追加しようとした場合、一束化ハンガー105内にその新たなケーブルを通さなければならず、やっかいな手作業が強いられるものであった。
すなわち、従来では、図28に示すような先方ガイド部材107を用いて、その先方ガイド部材107の後端に直進性の有る長いロッド109を取り付け、先方ガイド部材107を使って一束化ハンガー105内を通した後、ロッド109の後端に新たなケーブルを取り付け牽引して一束化ハンガー105内に追加していた。
なお、先方ガイド部材107は、一束化ハンガー105内に直進性の有る長いロッド109を案内する機能を有する。
図28は、従来技術により、一束化ハンガー105内に直進性の有る長いロッド109を通す動作を示す概略説明図である。
なお、図28では、わかり易くするため、図27に記載したケーブル101および支持線103は省略して表示した。
当然、上記手作業は、高所作業車等を使っての高所作業となり、危険を伴うばかりでなく、作業場所が制限される、コストや時間がかかる等の問題点があった。
そこで、本願発明の発明者は、図27および図28に示すように、電柱に架設された電線本線となる通信線に沿って設置されたケーブル101が、支持線103にスパイラル状などに巻かれた一束化ハンガー105により一束化されて支持線103に支持されている状態で、新たなケーブルを一束化ハンガー105内に通すための通線工具を提案した。
この通線工具は、作業者が持って使用する伸縮自在の操作棒と、操作棒の先端に取り付けられる本体部からなり、その本体部は、輪転部材を回転自在に保持する保持部と、輪転部材の先端部と揺動自在に係合する牽引部とからなっている。
そして、作業者は、伸縮自在の操作棒を伸ばして、通線工具の本体部を一束化ハンガー105に近づけ、一束化ハンガー105の一端から、牽引部の一端に取り付けられた先方ガイド部材107を一束化ハンガー105内に挿入し、牽引部の他端に取り付けられた新たなケーブルを一束化ハンガー105内に通して行く。
特開2000−134738号公報
しかしながら、上述のような通線工具による通線方法は、時として、以下のような不具合を招く危険があった。
すなわち、電柱に架設された電線本線となる通信線に沿って光ケーブル等の新たなケーブルを設置する際、その通信線に沿って通線工具を移動させなければならないが、その通信線の下に、他の通信線が敷設されており、通線動作を行う際に、その他の通信線を横切らなくてはならない場合があり、通線工具の操作棒が、他の通信線と接触し、その通線動作ができなくなることがあった。
また、電柱に架設された電線本線となる通信線に沿って光ケーブル等の新たなケーブルを設置する際、その通信線に沿った通線工具の移動動作において、その通信線が道路を横切っている場合等、その事情により、その通線作業を中断しなければならないことがあった。
そのような時、操作棒の付いた通線工具をそのまま通信線に残しておくと危険であるので、移動し危険を回避しなければならなかった。
さらに、通線動作の際に、先方ガイド部材107が一束化ハンガー105から外れてしまったり、障害物にぶつかったりした場合、そのような通線工具が前に進まない通線障害が生じ、通線動作が中断してしまうことがあった。そのような場合、その通線障害を解決しなければならなかった。
すなわち、通線動作の障害となる通線障害を回避する方法として、その先方ガイド部材107を一束化ハンガー105内に戻したり、その先方ガイド部材107を障害物からずらしたりしなければならなかった。
本発明は、上述の問題を解決するためのものであり、その目的は、通線障害が生じて通線作業を中断しなければならない場合にも、その通線障害を簡単に解消することができる通線工具および通線方法を提供することである。
本発明の特徴は、ケーブルを一束化するため支持線にスパイラル状などに巻かれた一束化ハンガー内に新たなケーブルを通す通線動作を行う通線工具であって、作業者が持って操作する伸縮自在の操作棒と、前記操作棒の先端に取り付けられる保持部と、前記保持部に回転自在に保持されると共に、その回転軸から外側に伸びる複数の柱状部材を有する輪転部と、前記輪転部の各柱状部材の先端部と揺動自在に係合する牽引部と、前記操作棒の先端に取り付けられ前記通線動作における通線障害を解消するためのフック部と、前記保持部と前記フック部とを、前記操作棒に選択的に着脱自在に取り付けるためのデタッチャブル工具と、を有することである。
本願発明の他の特徴は、前記保持部および輪転部および牽引部によって前記通信工具の本体部が形成され、電柱に架設された電線本線となる通信線に沿って新たなケーブルを設置するために、前記通信線に沿って前記通線工具の本体部を所定方向に移動する時、前記通線動作における通線障害により前記本体部が前に進まない状態となった場合、前記操作棒に前記フック部を前記デタッチャブル工具を介して取り付け、前記操作棒を操作して、前記フック部により前記通線障害を解消することである。
本願発明の他の特徴は、前記通線動作における通線障害が、前記牽引部に取り付けられた先方ガイド部材が前記一束化ハンガーから外れてしまうトラブルあるいは先方ガイド部材が電柱等の障害物にぶつかるトラブルであることである。
本願発明の他の特徴は、電柱に架設された電線本線となる通信線に沿って新たなケーブルを設置する際に、前記通信線に沿って通線工具を移動する時、前記通信線の下に、他の通信線が敷設されており、前記他の通信線を横切らなくてはならない場合に、前記デタッチャブル工具により、前記保持部に対して前記操作棒を引き離すことである。
本願発明の他の特徴は、前記作業者が、前記牽引部の後端に新たなケーブルまたはひもなどを取り付け、前記操作棒を操作して前記牽引部を前記一束化ハンガー内に挿入し、所定方向に前記通線工具が向かうように前記操作棒を操作することにより、前記一束化ハンガーが、前記輪転部の回転に伴って、前記保持部と前記牽引部との間の入り口から入り、前記保持部と前記牽引部との間の出口から出て、前記一束化ハンガー内における前記所定方向へ前記牽引部が移動することである。
本願発明の他の特徴は、前記通線工具が、さらに、前記輪転部の柱状部材を所定位置に一時的に係留する係留部材を有することである。
本願発明の他の特徴は、前記輪転部の柱状部材の所定位置は、前記保持部と前記牽引部との間の入り口が大きく開くように前記柱状部材が停止する位置であることである。
本願発明の他の特徴は、前記牽引部の前方の下部には、前記本体部の前記所定方向への移動において、前記一束化ハンガー内にすでに敷設されたケーブルが前記保持部と前記牽引部との間に巻き込まれないように、前記敷設されたケーブルを掻き分ける掻き分けフィンが設けられていることである。
本願発明の他の特徴は、作業者が持って操作する伸縮自在の操作棒と、前記操作棒の先端に取り付けられる保持部と、前記保持部に回転自在に保持されると共に、その回転軸から外側に伸る複数の柱状部材を有する輪転部と、前記輪転部の各柱状部材の先端部と揺動自在に係合する牽引部と、前記操作棒の先端に取り付けられ前記通線動作における通線障害を解消するためのフック部と、前記保持部と前記フック部とを、前記操作棒に選択的に着脱自在に取り付けるためのデタッチャブル工具と、を有する通線工具を用いて、ケーブルを一束化するため支持線にスパイラル状などに巻かれた一束化ハンガー内に新たなケーブルを通すための通線方法であって、前記作業者が前記牽引部の後端に前記新たなケーブルまたはひもなどを取り付ける工程と、前記作業者が前記操作棒を伸ばし、前記牽引部を前記一束化ハンガー内に挿入する工程と、前記通線工具を前記一束化ハンガー内において所定方向に向かうように前記操作棒を操作する工程と、前記通信線に沿って前記通線工具の本体部を所定方向に移動する時、前記通線動作における通線障害により前記本体部が前に進まない状態となった場合、前記デタッチャブル工具により、前記保持部に対して前記操作棒を引き離す工程と、前記操作棒に前記フック部を前記デタッチャブル工具を介して取り付ける工程と、前記操作棒を操作して、前記フック部により前記通線障害を解消する工程と、を有することである。
本願発明の他の特徴は、前記通線動作における通線障害が、前記牽引部に取り付けられた先方ガイド部材が前記一束化ハンガーから外れてしまうトラブルあるいは先方ガイド部材が電柱等の障害物にぶつかうトラブルであることである。
本願発明の他の特徴は、電柱に架設された電線本線となる通信線に沿って新たなケーブルを設置する際に、前記通信線に沿って通線工具を移動する時、前記通信線の下に、他の通信線が敷設されており、前記他の通信線を横切らなくてはならない場合に、前記デタッチャブル工具により、前記保持部に対して前記操作棒を引き離すことことである。
通線作業を中断しなければならない通線障害が生じても、その通線障害を簡単に解消することができる。
本発明を実施した通線工具1を示す図であり、(a)は、通線動作を行う場合の側面図であり、(b)は、通線障害解消動作を行う場合の側面図である。 図1に示した通線工具1の本体部を示す側面図である。 図1に示した通線工具1の本体部の使用されている状態での側面図である。 図1に示した通線工具1の本体部の背面図である。 図2に示した牽引部7の展開図である。 保持部材5aを外した状態での通線工具1の本体部の斜視図である。 一束化ハンガー105内に、図1に示した通線工具1を使ってケーブルを通す方法の概略説明図である。 操作棒3の先端に取り付けられているフック部6の構成図であり、(a)は、側面図であり、(b)は、正面図である。 図1に示したデタッチャブル工具4の全体側面図である。 図9に示したデタッチャブル工具4の全体断面図である。 図9に示したデタッチャブル工具4の上部4aの側面図である。 図9に示したデタッチャブル工具4の下部4bの側面図である。 操作棒3の先端に、デタッチャブル工具4を介して、通線工具1の本体部1aと、通線障害を解消するためのフック部6とが、選択自在に装着される様子を示した説明図である。 支持線103にスパイラル状などに巻かれた一束化ハンガー105内に、図1に示した通線工具1を使ってケーブルを通す方法の概略説明図である。 通線動作を行う通信線101の下に、他の通信線101Eが敷設されている場合の通線動作の概略説明図である。 操作棒3にフック部6を装着して通線障害を解消する動作の説明図である。 本発明による通線工具1の他の実施形態における保持部材5aを外した状態の通線工具1の本体部の斜視図である。 他の実施形態における一束化ハンガー105内に、図1に示した通線工具1を使ってケーブルまたは牽引用のひもを通す動作および操作棒3にフック部6を装着して通線障害を解消する動作の概略説明図である。 他の実施形態における通線工具1による通線動作における牽引ロープ6の牽引方法の概略説明図である。 他の実施形態における通線工具1による通線動作における牽引ロープ6の牽引方法の概略説明図である。 金車8の概略構成図である。 金車8の設置位置の変形例を示す概略説明図である。 本発明のさらに他の実施形態の通線工具1を示す図であり、先方ガイド部材107へカバー107eを装着する前の側面図である。 本発明のさらに他の実施形態の通線工具1を示す図であり、先方ガイド部材107へカバー107eを装着した後の側面図である。 本発明のさらに他の実施形態の通線工具1の説明図である。 本発明のさらに他の実施形態において保持部材5aを外した状態での通線工具1の説明図である。 支持線103にスパイラル状などに巻かれた一束化ハンガー105により一束化されて支持線103に支持されたケーブル101を示す概略説明図である。 従来技術により、一束化ハンガー105内に直進性の有る長いロッド109を通す動作を示す概略説明図である。
本発明は、図27および図28に示すように、電柱に架設された電線本線となる通信線に沿って設置されたケーブル101が、支持線103にスパイラル状などに巻かれた一束化ハンガー105により一束化されて支持線103に支持されている状態で、新たなケーブルを一束化ハンガー105内に通すと共に、この通線動作において、先方ガイド部材107が一束化ハンガー105から外れてしまう等のトラブルが発生して、通線工具が前に進まない通線障害となった時に、その通線障害を解消する通線工具に関するものである。
図1は、本発明を実施した通線工具1を示す図であり、(a)は、通線動作を行う場合の側面図であり、(b)は、通線障害解消動作を行う場合の側面図である。
図1に示すように、通線工具1は、作業者が持って使用する伸縮自在の操作棒3と、操作棒3の先端に取り付けられる本体部1aあるいは後述する通線動作の障害となるトラブルにより本体部1aが前に進まない状態を解消するためのフック部6とを着脱自在に結合するデタッチャブル工具4とを有している。
すなわち、図13に示すように、伸縮自在の操作棒3の先端には、デタッチャブル工具4を介して、通線工具1の本体部1aと、通線障害を解消するためのフック部6とが、選択自在に装着できるようになっている。図13は、操作棒3の先端に、デタッチャブル工具4を介して、通線工具1の本体部1aと、通線障害を解消するためのフック部6とが、選択自在に装着される様子を示した説明図である。
すなわち、後述するように、デタッチャブル工具4の上部品4aが、通線工具1の本体部1aの下端に取り付けられると共に、同じ上部品4aがフック部6の下端にも取り付けられており、それにより、通線工具1の本体部1aと、フック部6とが、操作棒3の先端に選択自在に装着できる。
なお、図1(a)は、通線動作を行うにあたり、操作棒3の先端に、デタッチャブル工具4を介して、通線工具1の本体部1aが取り付けられた場合の側面図であり、(b)は、通線障害の解消動作を行うにあたり、伸縮自在の操作棒3の先端に、デタッチャブル工具4を介して、フック部6が取り付けられた場合の側面図である。
次に、通線工具1の本体部1aについて説明する。
図2は、図1に示した通線工具1の本体部1aを示す側面図であり、図3は、図1に示した通線工具1の本体部1aの使用されている状態での側面図である。図4は、図1に示した通線工具1の本体部の背面図である。
図1〜図3に示すように、操作棒3の先端にデタッチャブル工具4を介して取り付けられる本体部は、輪転部材9を回転自在に保持する保持部5と、輪転部材9の先端部と揺動自在に係合する牽引部7とからなっている。
なお、デタッチャブル工具4により、保持部5の下端に操作棒3の先端が取り付けられる。
また、牽引部7の一端7dには、図29に示すような先方ガイド部材107が取り付けられ、牽引部7の他端7eには、新たなケーブル10(あるいは新たなケーブル10の接続された紐)を取付けるための係止部材21が設けられている。
図2および図4に示すように、輪転部材9は、保持部5をなす2つの保持部材5a、5bに挟まれるようになっており、保持部材5a、5bの間に架け渡された軸部9aを中心矢印B方向に回転する。輪転部材9は、矢印B方向に回転するだけでは無く、矢印B方向と反対の矢印C方向に回転させることもできる。
輪転部材9の軸部9aには、軌道輪からなる円筒部材9bが設けられ、この円筒部材9bには、軸部9aを中心にして、扇状に外側に伸る複数(この実施形態例の場合は7つ)の柱状部材9cが設けられており、各柱状部材9cの先端部には、後述する牽引部7の溝7cと係合する車輪9fが回転自在に設けられている。そして、柱状部材9cは、輪転部材9の回転時に、図2の矢印B方向に回転するようになっている。
また、牽引部7の所定位置には、磁石部材11が設けられており、各柱状部材9cの先端部9fを引き付けて、後述する所定位置に一時的に係留する係留部材として機能する。このため、各柱状部材9cの車輪を含む先端部9fは、磁石部材11に反応する金属からできている。
図5は、図2に示した牽引部7の展開図であり、図6は、通線工具1の本体部の斜視図であり、保持部材5aを外した状態となっている。
図4および図5に示すように、牽引部7は、2つの牽引部材7a、7bとが合わさるようになっており、2つの牽引部材7a、7bとが合わされた状態で、円弧状の溝7cを形成し、その円弧状の溝7cに、輪転部材9の各柱状部材9cの車輪9fが係合して相互に移動自在となる。
従って、牽引部7と保持部5とが一定の距離を保った状態で、輪転部材9が回転できるようになっている。
さらに、牽引部7の前方の下部には、掻き分けフィン7fが設けられている。
図7に示すように、通常、一束化ハンガー105内に複数本敷設されたドロップケーブル101が、複数本敷設されており、この掻き分けフィン7fは、後述するように、実際に通線工具1を使ってケーブルまたは牽引用のひもを一束化ハンガー105内に通す場合に、そのドロップケーブル101を掻き分けて、そのドロップケーブル101が、通線工具1の牽引部7の溝7cに巻き込まれることを防止する役割をはたす。
図7は、一束化ハンガー105内に、図1(a)に示した通線工具1を使ってケーブルを通す方法の概略説明図である。
次に、図8を参照して、デタッチャブル工具4により操作棒3の先端に取り付けられるフック部6について説明する。
図8は、操作棒3の先端に取り付けられているフック部6の構成図であり、(a)は、側面図であり、(b)は、正面図である。
図8に示すように、このフック部6は、後述するデタッチャブル工具4の上部4aに取り付けられた基部6aと、基部6aの上部に固定して設けられたフック6bとからなる。
図8(a)の側面図に示すように、フック6bは、一方側(右手側)に、U字状の凹部6b1を有しており、凹部6b1の右手側は、垂直に上方に伸びた第1の直立部6b3であり、第1の直立部6b3の上下方向の中央部には、内側に突出した突出部6b5が設けられている。なお、凹部6b1の下部には、基部6aから柱状部6a1が伸びて固定されている。
図8(a)の側面図に示すように、フック6bの他方側(左手側)には、伸延部6b7が設けられ、伸延部6b7の先端には、上下に伸びる直立部6b9が設けられ、伸延部6b7および第2の直立部6b9により、横T字形状が形成される。
また、図8(a)に示すように、フック6bは所定の厚みTを有すると共に、図8(b)に示すように、フック6bは所定の幅Lを有している。
上述したフック部6は、後述するように、通線動作の障害となる通線障害が発生した場合、操作棒3の先端に取り付けて、その通線障害の解決のために用いられる。
次に、図9〜図12を参照して、操作棒3の先端に取り付けられる本体部1aあるいは通線動作の障害となる通線障害を解消するためのフック部6とを着脱自在に結合するデタッチャブル工具4について説明する。
図9は、図1および図8に示したデタッチャブル工具4の全体側面図であり、図10は、図9に示したデタッチャブル工具4の全体断面図であり、図11は、図9に示したデタッチャブル工具4の上部4aの側面図であり、図12は、図9に示したデタッチャブル工具4の下部4bの側面図である。
図9〜図12に示すように、デタッチャブル工具4は、相互に着脱自在に繋がる断面円形状の上部品4aと下部品4bとからなり、図2に示すように、上部品4aの上端部4a1は、第1のねじ4a4によって本体部1aの保持部5の下端に固定されており、図9に示すように、下部品4bの下端4b1は、第2のねじ4b3によって操作棒3の先端3dに固定されている。
図10に示すように、デタッチャブル工具4の上部品4aの上端部4a1の下には径の太い下部4a3が一体に形成されており、上部品4aの内部には、デタッチャブル工具4の下部品4bが挿入される挿入部4a5が形成される。
挿入部4a5の上端には、後述する下部品4bの第2の磁石4b7に対応する第1の磁石4a7が設けられ、下部4a3の側部には、後述する下部品4bを係合するための係合部材8aを取り付けるためのねじ山突起4a9が設けられている。
デタッチャブル工具4の下部品4bは、断面円形状となっており、上部4b1は、上部品4aの挿入部4a5に挿入する径を有し、下部4b5は、上部の径より大きな径を有しており、上部の上端には、第1の磁石4a7に対応する第2の磁石4b7が設けられ、上部4b1と下部4b5とは、ねじ4b3により固定される。
また、下部4b5の側部には、上部品4aを係合するための係合部材8aを取り付けるためのねじ山突起4b9が設けられている。
従って、上部品4aの下部4a3のねじ山突起4a9と下部品4bの下部4b5のねじ山突起4b9とに係合部材8aを取り付けて、それぞれにナット8bで固定すれば、上部品4aと下部品4bとが固定される。
係合部材8aおよびナット8bにより係合手段8が構成される。
なお、この実施形態では、操作棒3にフック部6を取り付けた場合にのみ、上部品4aと下部品4bとを固定するようになっている。
すなわち、操作棒3にフック部6を取り付けた場合には、操作棒3からフック部6を取り外して、フック部6だけを使用することはない。すなわち、フック部6が一束化ハンガー105付近に残ってしまうと問題であるので、操作棒3にフック部6を取り付けた場合には、上部品4aと下部品4bとを係合手段8により固定するようになっている。
また、第1の磁石4a7と第2の磁石4b7とは、上部品4aの挿入部4a5に下部品4bの上部4b1が挿入し終わった状態で、所定の間隔Hだけ離れるようになっている。
上述した構成により、デタッチャブル工具4を介して、操作棒3と、通線工具1の本体部1aあるいはフック部6とが、選択自在に装着できるようになる。
なお、この実施形態では、第1の磁石4a7と第2の磁石4b7とが、上部品4aの挿入部4a5へ下部品4bの上部が挿入し終わった状態で、所定の間隔Hだけ離れるようになっていたが、より強い磁力を確保したい場合には、上部品4aの挿入部4a5へ下部品4bの上部が挿入し終わった状態で、第1の磁石4a7と第2の磁石4b7とが接触するように設計しても良い。
次に、上述した構成の通線工具1の使用方法について説明する。
図14および図7は、支持線103にスパイラル状などに巻かれた一束化ハンガー105内に、図1に示した通線工具1を使ってケーブルまたは牽引用のひもを通す方法の概略説明図である。
まず、作業者13は、操作棒3の先端に、デタッチャブル工具4を介して、通線工具1の保持部5の下端を取り付ける。
そして、牽引部7の一端7dに、先方ガイド部材107を取り付けると共に、牽引部7の他端7eの係止部材に、新たなケーブル10(あるいは新たなケーブル10を接続した紐)を取付ける。そして、図14に示すように、伸縮自在の操作棒3を伸ばして、通線工具1の本体部を一束化ハンガー105に近づけ、一束化ハンガー105の一端から、牽引部7の一端7dに取り付けられた先方ガイド部材107を一束化ハンガー105内に挿入する。
この際、操作棒3が先方ガイド部材107の長手方向に対して約45°垂直の状態となるが、保持部5に設けられた突出部5cが、先方ガイド部材107の基端部の保持部材5a、5bの間に挟まることを防止する。
先方ガイド部材107が一束化ハンガー105内に挿入されたら、作業者13は、図7に示すA方向に通線工具1が向かうように、操作棒3を操作する。
この時に、図7に示すように、操作棒3が、先方ガイド部材107の長手方向に対して約45°後方に傾く状態で、先方ガイド部材107および通線工具1がA方向に移動するように操作棒3が操作される。
それにより、図3に示すように、一束化ハンガー105の下部105aが、通線工具1の保持部5と牽引部7との間の入り口15に入って行く。
ここで、輪転部材9の各柱状部材9cは、磁石部材11により所定位置に一時的に係留されている。すなわち、ここで、輪転部材9の所定位置とは、保持部5と牽引部7との間の入り口15が大きく開くように、柱状部材9cが停止する位置となっている。
これにより、一束化ハンガー105の下部105aが、スムーズに入り口15に入って行くことができる。
なお、このような輪転部材9の各柱状部材9cを一時的に係留する機能が無いと、各柱状部材9cが入り口15に留まって、一束化ハンガー105の下部105aが、スムーズに入り口15に入って行くことができない可能性がある。
次に、矢印A方向に通線工具1が移動するように操作すると、一束化ハンガー105の下部105aが、入り口15近くの柱状部材9c1に当り、その柱状部材9c1を、矢印B方向に付勢し、磁石部材11により引き付けられていた柱状部材9c3を、磁石部材11の引っ張り力から引き離し、輪転部材9を矢印B方向に回転させ、次の柱状部材9c1が磁石部材11により引き付けられる。
なお、輪転部材9が矢印B方向に回転すると同時に、牽引部7の円弧状の溝7c内を、各柱状部材9cの車輪9fが移動して行く。
このように、輪転部材9の柱状部材9cが、常に、保持部5と牽引部7との間の入り口15が大きく開くような停止位置(所定位置)となるので、一束化ハンガー105の下部105aが、スムーズに入り口15に入って行き、輪転部材9の矢印B方向への回転に伴って、輪転部9の各柱状部材9cの間に挟まれた状態で、保持部5と牽引部7との間の出口17から出て行くことができる。
これにより、先方ガイド部材107と牽引部7とが、一束化ハンガー105内を矢印Aの方向へ進んで行くこととなり、牽引部7の係止部材7fに取り付けられた新たなケーブルまたは牽引用のひも10などが、一束化ハンガー105内に通される。
なお、先方ガイド部材107と牽引部7とが一束化ハンガー105内を矢印Aの方向へ進む際、掻き分けフィン7fは、図7に示すような一束化ハンガー105内のドロップケーブル101を掻き分けて、そのドロップケーブル101が、通線工具1の牽引部7の溝7cに巻き込まれることを防止する。
そして、一束化ハンガー105の他端から、先方ガイド部材107および牽引部7を一束化ハンガー105の外に搬出することにより、一束化ハンガー105の一端から他端へと、新たなケーブル10が通ることとなる。
上述のように新たなケーブルまたは牽引用のひも10などが一束化ハンガー105内に通されるので、図28の従来例に示すような直進性の有るロッド109を用いる必要が無くなり、牽引部7の係止部材21に、直接に新たなケーブルまたは牽引用のひも10を取り付けることができ、作業者の手間を大幅に省くことができる。
また、輪転部材9は、矢印B方向に回転されるだけでは無く、矢印B方向と反対の矢印C方向に回転させることもできるようになっている。
従って、図7に示すA方向に新たなケーブル10を(一束化ハンガー105内に)通しすぎた場合にも、通線工具1をD方向に戻すことができ、新たなケーブル10を所望する位置まで戻って通すようにすることもできる。
また、ここで、電柱に架設された電線本線となる通信線に沿って光ケーブル等の新たなケーブルを設置する際、その通信線に沿って通線工具1を移動させなければならないが、その通信線の下に、他の通信線が敷設されており、通線動作を行う際に、その他の通信線を横切らなくてはならない場合があった。
このような場合に、図15に示すように、作業者13は、他の通信線101Eが、通線工具1の操作棒3に接触するまで、通線工具1を移動させ、操作棒3を方向Fへ引くことにより、相互に着脱自在に繋がっているデタッチャブル工具4の上部品4aと下部品4bとを切り離し、通線工具1の操作棒3だけ他の通信線101Eの下を潜るように移動させた後、デタッチャブル工具4の上部品4aと下部品4bとを再び接続するようにする。
そのようにすれば、通線工具の操作棒3が、他の通信線101Eと接触し、その通線動作ができなくなることが無く、連続した通線動作を達成できる。
図15は、通線動作を行う通信線101の下に、他の通信線101Eが敷設されている場合の通線動作の概略説明図である。
また、電柱に架設された電線本線となる通信線に沿って光ケーブル等の新たなケーブルを設置する際、その通信線に沿った通線工具の移動動作において、その通信線が道路を横切っている場合等の事情により、その通線作業を中断しなければならない場合にも、デタッチャブル工具4の上部品4aと下部品4bとの着脱動作により、簡単に通線作業を中断できるようになる。
なお、上述したデタッチャブル工具4の上部品4aと下部品4bとの着脱動作の際、第1の磁石4a7と第2の磁石4b7とが、上部品の挿入部の下部品4bの上部へ挿入し終わった状態で、所定の間隔Hだけ離れているので、上部品4aと下部品4bとを引き離す際に、作業者13は、所定の引く力を、操作棒3へ加えれば、上部品4aと下部品4bとを引き離すことができる。
すなわち、デタッチャブル工具4の上部品4aと下部品4bとが、所定の吸引力で引き合うように、第1の磁石4a7および第2の磁石4b7の吸引能力や第1の磁石4a7と第2の磁石4b7との間の距離Hが設定されている。
これにより、作業者13は、一束化ハンガー105等に悪影響を与えない程度の所定の引く力で、デタッチャブル工具4の上部品4aと下部品4bとの引き離し操作を行うことができ、上部品4aの挿入部の下部品4bの上部へ挿入し終わった状態では、第1の磁石4a7および第2の磁石4b7の吸引力により、所望しない場所で、デタッチャブル工具4の上部品4aと下部品4bとが引き離されて、操作棒3が外れてしまうこともない。
上述のような通線動作においては、以下に記載のような種々の原因により、通線工具が前に進まずに通線動作が滞ってしまう通線障害が発生する場合があった。
すなわち、例えば、通線動作を行うべく、先方ガイド部材107と牽引部7とを、一束化ハンガー105内の矢印Aの方向へ進ませて行く折りに、先方ガイド部材107の先端107aが、その自重により、一束化ハンガー105から下側に外れてしまい、それ以上先へ進まなくなってしまうことがあった(第1の停滞状態:図16参照)。
他に、例えば、先方ガイド部材107の先端が、電柱等の障害物にぶつかり、それ以上先へ進まなくなってしまうこともあった(第2の停滞状態)。
上記のような通線動作が滞ってしまう通線障害に陥ってしまった場合に、本願発明では、以下のようにした問題解決を行う。
すなわち、まず、操作棒3を下方向に引くことにより、相互に着脱自在に繋がっているデタッチャブル工具4を切り離して、通線工具1の本体部1aを切り離し、通線工具1の切り離された操作棒3に、図16に示すように、通線障害を解消するためのフック部6を装着し、そのフック部6を操作棒3で操作し、一束化ハンガー105から下側に外れてしまった先方ガイド部材107の先端を持ち上げて、一束化ハンガー105内に戻すことによって通線動作が滞ってしまう第1の停滞状態を解決する。
図16は、操作棒3にフック部6を装着して通線障害を解消する動作の説明図である。
ここで、フック部6は、図8に示すように、デタッチャブル工具4の上部4aに取り付けられた基部6aと、基部6aの上部に固定して設けられたフック6bとからなり、フック6bは、一方側(右手側)に、U字状の凹部6b1を有しており、凹部6b1の右手側は、垂直に上方に伸びた第1の直立部6b3であり、第1の直立部6b3の上下方向の中央部には、内側に突出した突出部6b5が設けられた形状となっているので、一束化ハンガー105から下側に外れてしまった先方ガイド部材107の先端を持ち上げやすく、簡単に一束化ハンガー105内に戻すことができる。
また、そのフック部6を操作棒3で操作し、電柱等の障害物にぶつかった先方ガイド部材107の先端を障害物からずらすことによって通線動作が滞ってしまう第2の停滞状態を解決することもできる。
なお、通線動作が滞ってしまう第1あるいは第2の停滞状態を解決した後は、操作棒3の先端のフック部6をはずし、操作棒3に通線工具1を装着すれば、通線動作をスムーズに再開することができる。
なお、ここで、操作棒3の先端に、フック部6を装着する際には、係合部材8aおよびナット8b等により構成される係合手段8により、上部品4aと下部品4bとを固定するようになっている。従って、フック部6が一束化ハンガー105付近に残ってしまうと問題が生じることがない。
次に、本発明による通線工具1の他の実施形態について説明する。
この他の実施形態では、相互に着脱自在に繋がっているデタッチャブル工具4を切り離して、通線工具1の本体部1aを切り離した状態で、通線工具1の本体部1aをロープ6で引いて通線動作を行うようになっている。
そのため、この他の実施形態では、図17に示すように、保持部5の先端部の突出部5cの下には、牽引用のロープ6を取り付けるための取り付け部6aが設けられており、この取り付け部6aに取り付けられた牽引ロープ6を、後述するように、通線動作時に牽引するようになっている。図17は、本発明による通線工具1の他の実施形態における保持部材5aを外した状態の通線工具1の本体部の斜視図である。
次に、この他の実施形態における通線工具1の使用方法について説明する。
図18は、他の実施形態における一束化ハンガー105内に、図1に示した通線工具1を使ってケーブルまたは牽引用のひもを通す動作および操作棒3にフック部6を装着して通線障害を解消する動作の概略説明図である。
まず、作業者13は、操作棒3の先端に、デタッチャブル工具4を介して、本体部の保持部5の下端を取り付ける。
そして、牽引部7の一端7dに、先方ガイド部材107を取り付けると共に、牽引部7の他端7eの係止部材に、新たなケーブル10(あるいは新たなケーブル10を接続した紐)を取付ける。そして、伸縮自在の操作棒3を伸ばして、通線工具1の本体部を一束化ハンガー105に近づけ、一束化ハンガー105の一端から、牽引部7の一端7dに取り付けられた先方ガイド部材107を一束化ハンガー105内に挿入する。
先方ガイド部材107が一束化ハンガー105内に挿入されたら、第2の作業者12が、図18に示すA方向に通線工具1が向かうように、牽引ロープ6をE方向へ牽引する(第1の牽引方法)。
それと共に、第1の作業者13は、操作棒3を下方向に引くことにより、相互に着脱自在に繋がっているデタッチャブル工具4を切り離して、通線工具1の本体部1aを切り離し、通線工具1の切り離された操作棒3に、通線障害を解消するためのフック部6を装着し、そのフック部6を操作棒3で操作する。
そして、一束化ハンガー105から先方ガイド部材107が下側に外れてしまった場合、その先方ガイド部材107の先端107aを持ち上げて、一束化ハンガー105内に戻すことによって通線動作が滞ってしまう第1の停滞状態を解決したり、先方ガイド部材107が電柱等の障害物にぶつかった場合、その先方ガイド部材107の先端107aを障害物からずらすことによって通線動作が滞ってしまう第2の停滞状態を解決したりする。
この第1の牽引方法の例によれば、第2の作業者12による牽引ロープ6の牽引動作がなされると共に、第1の作業者13によりフック部6の操作を行うので、通線工具1のA方向への移動動作がよりスムーズに行われる。
次に、図19〜図20を参照して、牽引ロープ6の他の牽引方法について説明する。
図19に示すように、この牽引ロープ6の第2の牽引方法の例では、第1の作業者13によりフック部6の操作が行われると共に、第2の作業者12が支持線103に取り付けられた金車8を介して牽引ロープ6をF方向へ牽引する。
この第2の牽引方法の例によれば、第1の作業者13によるフック部6の操作に加えて、第2の作業者12が、支持線103に設けられた金車8を用いての牽引ロープ6の牽引動作を行うので、通線工具1のA方向への引っ張り力がより強くなり、通線工具1のA方向への移動動作がよりスムーズに行われる。
図20に示すように、この牽引ロープ6の第3の牽引方法の例では、作業者13が、A方向に通線工具1が向かうように支持線103に取り付けられた金車8を介して牽引ロープ6をG方向へ牽引すると同時に、フック部6の操作を行う。
この第3の牽引方法の例によれば、一人の作業者13による支持線103に取り付けられた金車8を用いての牽引ロープ6の牽引動作に加えて、フック部の操作がなされるので、一人の作業者13による作業が可能で、通線工具1のA方向への移動動作がよりスムーズに行われる。
ここで、図19に示す第2の牽引方法および図20に示す第3の牽引方法では、金車8の設置位置が、支持線103となっていたが、以下に説明するように他の場所でも良い。
まず、金車8について説明すると、図21に示すように、金車8は、牽引ロープ6を掛け回して回転する車輪部8aと、車輪部8aを回転自在に支持すると共に上部に支持線103等に引っ掛ける引っ掛け部8bとを有している。
図21は、金車8の概略構成図である。
そして、金車8の使用方法としては、車輪部8aに牽引ロープ6を掛け回し、デタッチャブル工具4の上部品4aと下部品4bとを切り離した状態で、操作棒3の先端に取り付けられたデタッチャブル工具4の下部品4bに設けられた吊下突起4b9に、引っ掛け部8bを吊り下げ、操作棒3を上方向に操作して、金車8を上方に移動させて行き、支持線103の所定位置に金車8の引っ掛け部8bを移し替えるように設置する。なお、金車8は、操作棒3以外の道具を使って設置するようにしても良いし、予め設置して置いても良い。
図22は、金車8の設置位置の変形例を示す概略説明図である。
図22に示すように、金車8は、支持線103以外に、電柱111に設けられた設置突起111aに設置するようにしても良いし、電柱111の上部111bに掛け渡された他の支持線111cに設置するようにしても良い。なお、設置突起111aとしては、作業者の登攀用の突起や電灯の一部等を流用しても良い。
次に、図23および図24を参照して、本発明のさらに他の実施形態の通線工具1について説明する。
この他の実施形態の通線工具1は、先方ガイド部材107に、先方ガイド部材107の外周を覆う外周カバー107eを取り付けた構成となっている。
すなわち、図23に示すように、先方ガイド部材107が、先端部107aおよび基端部107bを有する中心棒107cと、先端部107aの後部と基端部107bの前部との間に懸架された複数(この場合3本)の懸架棒107dとを有する構造となっており、懸架棒107dは、その中央部が中心棒107cの外周方向へ膨らむ形状となっている。
そして、外周カバー107eが、その先端と後端とに穴を有する構成となっている。そして、図23に示すように、外周カバー107eの後端の穴から、中心棒107cの先端部107aを通して行き、図24に示すように、懸架棒107dの外周をすっぽりと覆うように外周カバー107eを先方ガイド部材107に装着する。
このように外周カバー107eを先方ガイド部材107に装着すると、先方ガイド部材107の内部に、例えば、一束化ハンガー105の終端部等の部品が入り込み、先方ガイド部材107の移動の妨げとなることが無い。
次に、図25および図26を参照して、本発明のさらに他の実施形態の通線工具1について説明する。図25および図26は、本発明のさらに他の実施形態の通線工具1の説明図である。
この他の実施形態の通線工具1は、保持部5の突出部5cに、磁石5dを設けると共に、その磁石5dと対応する位置の先方ガイド部材107の基端部107bに、磁石5dと接触する金属部107fを設けた構成となっている。
このような構成とすることにより、作業者が、一束化ハンガー105の一端から先方ガイド部材107を一束化ハンガー105内に挿入するために、この通線工具1を持ち上げる際、磁石5dと金属部107fとが吸着するので、先方ガイド部材107の動作が安定する。
すなわち、作業者が、操作棒3を操作して通線工具1を持ち上げると、安定棒21の係止部材23に取り付けられた新たなケーブル10も持ち上げられるが、その新たなケーブル10の重さに引っ張られて、牽引部7が、輪転部材9の軸部9aを中心に矢印B方向に回動し、それに伴い、牽引部7に取り付けられた先方ガイド部材107の先端107aが上に持ち上げられ、上下に揺れて不安定となり、先方ガイド部材107を一束化ハンガー105へ挿入することを難しくしていた。
そこで、この他の実施形態のように、保持部5の磁石5dと先方ガイド部材107の金属部107fとを吸着させるようにすれば、作業者が、操作棒3を操作して通線工具1を持ち上げる際に、先方ガイド部材107の動作が安定するので、先方ガイド部材107を一束化ハンガー105へ簡単に挿入することができるようになる。
また、先方ガイド部材107を一束化ハンガー105へ挿入した後は、操作棒3を後方へ操作することにより、保持部5の磁石5dと先方ガイド部材107の金属部107fとを簡単に引き離すことができるので、先方ガイド部材107と牽引部7とを、一束化ハンガー105内へ矢印Aの方向へ進すませることができ
また、上述した実施形態では、通線工具1に、図28に示すような従来の先方ガイド部材107が取り付けられているが、これに限定されることは無く、棒のような他の構造の先方ガイド部材を取り付けても良いし、何も取り付け無くても良い。
上述のように、本発明を実施した通線工具1によれば、電柱に架設された電線本線となる通信線に沿って設置されたケーブル101が支持線103にスパイラル状などに巻かれた一束化ハンガー105により一束化されて支持線103に支持されている状態で、簡単、安全かつスムーズに一束化ハンガー105の中に、新たなケーブル10を通すことのできると共に、さらに、先方ガイド部材107が一束化ハンガー105から外れてしまう等のトラブルが発生して通線動作障害となった時に、その通線動作障害を解消することができるという効果を奏する。
1 通線工具
3 操作棒
4 デタッチャブル工具
5 保持部
5c 突出部
6 フック部
7 牽引部
7c 溝
7f 掻き分けフィン
7g 係止部材
9 輪転部材
9a 軸部
9c 柱状部材
10 新たなケーブルまたは牽引用のひも
11 磁石部材
13 作業者
101 ケーブル
103 支持線
105 一束化ハンガー
107 先方ガイド部材
109 直進性の有る長いロッド

Claims (11)

  1. ケーブルを一束化するため支持線にスパイラル状などに巻かれた一束化ハンガー内に新たなケーブルを通す通線動作を行う通線工具であって、
    作業者が持って操作する伸縮自在の操作棒と、
    前記操作棒の先端に取り付けられる保持部と、
    前記保持部に回転自在に保持されると共に、その回転軸から外側に伸びる複数の柱状部材を有する輪転部と、
    前記輪転部の各柱状部材の先端部と揺動自在に係合する牽引部と、
    前記操作棒の先端に取り付けられ前記通線動作における通線障害を解消するためのフック部と、
    前記保持部と前記フック部とを、前記操作棒に選択的に着脱自在に取り付けるためのデタッチャブル工具と、
    を有することを特徴とする通線工具。
  2. 前記保持部および輪転部および牽引部によって前記通信工具の本体部が形成され、
    電柱に架設された電線本線となる通信線に沿って新たなケーブルを設置するために、前記通信線に沿って前記通線工具の本体部を所定方向に移動する時、前記通線動作における通線障害により前記本体部が前に進まない状態となった場合、
    前記操作棒に前記フック部を前記デタッチャブル工具を介して取り付け、前記操作棒を操作して、前記フック部により前記通線障害を解消することを特徴とする請求項1に記載の通線工具。
  3. 前記通線動作における通線障害が、前記牽引部に取り付けられた先方ガイド部材が前記一束化ハンガーから外れてしまうトラブルあるいは先方ガイド部材が電柱等の障害物にぶつかるトラブルであることを特徴とする請求項2に記載の通線工具。
  4. 電柱に架設された電線本線となる通信線に沿って新たなケーブルを設置する際に、前記通信線に沿って通線工具を移動する時、前記通信線の下に、他の通信線が敷設されており、前記他の通信線を横切らなくてはならない場合に、前記デタッチャブル工具により、前記保持部に対して前記操作棒を引き離すことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の通線工具。
  5. 前記作業者が、前記牽引部の後端に新たなケーブルまたはひもなどを取り付け、前記操作棒を操作して前記牽引部を前記一束化ハンガー内に挿入し、所定方向に前記通線工具が向かうように前記操作棒を操作することにより、前記一束化ハンガーが、前記輪転部の回転に伴って、前記保持部と前記牽引部との間の入り口から入り、前記保持部と前記牽引部との間の出口から出て、前記一束化ハンガー内における前記所定方向へ前記牽引部が移動することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の通線工具。
  6. 前記通線工具が、さらに、前記輪転部の柱状部材を所定位置に一時的に係留する係留部材を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の通線工具。
  7. 前記輪転部の柱状部材の所定位置は、前記保持部と前記牽引部との間の入り口が大きく開くように前記柱状部材が停止する位置であることを特徴とする請求項6に記載の通線工具。
  8. 前記牽引部の前方の下部には、前記本体部の前記所定方向への移動において、前記一束化ハンガー内にすでに敷設されたケーブルが前記保持部と前記牽引部との間に巻き込まれないように、前記敷設されたケーブルを掻き分ける掻き分けフィンが設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の通線工具。
  9. 作業者が持って操作する伸縮自在の操作棒と、前記操作棒の先端に取り付けられる保持部と、前記保持部に回転自在に保持されると共に、その回転軸から外側に伸る複数の柱状部材を有する輪転部と、前記輪転部の各柱状部材の先端部と揺動自在に係合する牽引部と、前記操作棒の先端に取り付けられ前記通線動作における通線障害を解消するためのフック部と、前記保持部と前記フック部とを、前記操作棒に選択的に着脱自在に取り付けるためのデタッチャブル工具と、を有する通線工具を用いて、ケーブルを一束化するため支持線にスパイラル状などに巻かれた一束化ハンガー内に新たなケーブルを通すための通線方法であって、
    前記作業者が前記牽引部の後端に前記新たなケーブルまたはひもなどを取り付ける工程と、前記作業者が前記操作棒を伸ばし、前記牽引部を前記一束化ハンガー内に挿入する工程と、
    前記通線工具を前記一束化ハンガー内において所定方向に向かうように前記操作棒を操作する工程と、
    前記通信線に沿って前記通線工具の本体部を所定方向に移動する時、前記通線動作における通線障害により前記本体部が前に進まない状態となった場合、前記デタッチャブル工具により、前記保持部に対して前記操作棒を引き離す工程と、
    前記操作棒に前記フック部を前記デタッチャブル工具を介して取り付ける工程と、
    前記操作棒を操作して、前記フック部により前記通線障害を解消する工程と、を有することを特徴とする通線方法。
  10. 前記通線動作における通線障害が、前記牽引部に取り付けられた先方ガイド部材が前記一束化ハンガーから外れてしまうトラブルあるいは先方ガイド部材が電柱等の障害物にぶつかうトラブルであることを特徴とする請求項9に記載の通線方法。
  11. 電柱に架設された電線本線となる通信線に沿って新たなケーブルを設置する際に、前記通信線に沿って通線工具を移動する時、前記通信線の下に、他の通信線が敷設されており、前記他の通信線を横切らなくてはならない場合に、前記デタッチャブル工具により、前記保持部に対して前記操作棒を引き離すことを特徴とする請求項10に記載の通線方法。
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