JP2021115602A - 鍛造素材および円形材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
第1成形型と第2成形型との間に、前記円柱部材を配置する配置工程と、
前記第1端面の外周縁および前記第2端面の外周縁を、前記第1成形型および前記第2成形型によって押圧することによって、前記第1端面の前記外周縁および前記第2端面の前記外周縁が前記軸方向における前記円柱部材の両端に位置するように前記第1端面および前記第2端面を凹状に成形する成形工程と、
を備える、鍛造素材の製造方法。
前記第1成形型は、前記軸方向に対して直交する断面において円形状を有しかつ前記軸方向における前記一方側ほど直径が小さくなるように形成された第1押圧面を有し、
前記第2成形型は、前記軸方向に対して直交する断面において円形状を有しかつ前記軸方向における前記他方側ほど直径が小さくなるように形成された第2押圧面を有し、
前記軸方向に対する前記第1押圧面および前記第2押圧面の傾斜角度はそれぞれ45°未満であり、
前記成形工程では、前記第1成形型および前記第2成形型を相対的に近付くように前記軸方向に移動させることによって、前記第1成形型の前記第1押圧面を前記第1端面の外周縁に押し付け、前記第2成形型の前記第2押圧面を前記第2端面の外周縁に押し付ける、上記(1)から(3)のいずれかに記載の鍛造素材の製造方法。
前記第1成形型および前記第2成形型はそれぞれ、前記径方向における外側から前記円柱部材の前記第1端面の外周縁を押圧する第1押圧面と、前記径方向における外側から前記円柱部材の前記第2端面の外周縁を押圧する第2押圧面とを有し、
前記第1押圧面は、前記軸方向に対して直交する断面において中心角が180°未満の円弧形状を有しかつ前記軸方向における前記一方側ほど曲率半径が小さくなるように形成され、
前記第2押圧面は、前記軸方向に対して直交する断面において中心角が180°未満の円弧形状を有しかつ前記軸方向における前記他方側ほど曲率半径が小さくなるように形成され、
前記軸方向に対する前記第1押圧面および前記第2押圧面の傾斜角度はそれぞれ45°未満であり、
前記成形工程では、前記第1成形型および前記第2成形型を相対的に近付くように前記径方向に移動させることによって、前記第1成形型および前記第2成形型の前記第1押圧面を前記第1端面の外周縁に押し付け、かつ第1成形型および前記第2成形型の前記第2押圧面を前記第2端面の外周縁に押し付ける、上記(1)から(3)のいずれかに記載の鍛造素材の製造方法。
前記加熱工程において加熱された前記鍛造素材を一対の押圧型の間に配置し、前記一対の押圧型によって前記鍛造素材の両端面の少なくとも外周縁を圧下する鍛造工程と、
を備える、円形材の製造方法。
以下、本発明の第1実施形態に係る鍛造素材の製造方法および円形材の製造方法について説明する。詳細は後述するが、本実施形態に係る鍛造素材の製造方法は、配置工程および成形工程を備える。また、本実施形態に係る円形材の製造方法は、本実施形態に係る鍛造素材の製造方法によって製造された鍛造素材を用いて円形材を製造する方法であって、加熱工程および鍛造工程を備える。
まず、鍛造素材の製造方法について説明する。図1は、鍛造素材を製造する際に用いられる金属製の円柱部材を示す斜視図である。図2〜図4は、本実施形態に係る鍛造素材の製造方法を説明するための図である。
次に、円形材の製造方法について説明する。図5および図6は、本実施形態に係る円形材の製造方法を説明するための図である。
以上のように、本実施形態においては、円柱部材1の第1端面10の外周縁10aおよび第2端面12の外周縁12aを、第1成形型14および第2成形型16によって押圧することによって、外周縁10a,12aが軸方向において両端に位置するように成形された鍛造素材1aが得られる。これにより、押圧型18,20によって鍛造工程を実施する際に、鍛造素材1aの両端面10,12の外周縁10a,12aを他の部分よりも先に圧下することができる。このため、鍛造工程を実施する際に、鍛造素材1aの外周縁10a,12aの近傍の部分の流動性が低くなっていたとしても、外周縁10a,12aを他の部分よりも先に押し潰すことができるので、鍛造素材1aのうち流動性の高い部分が、外周縁10a,12aの外側に回り込むように変形することを防止することができる。すなわち、折れ込み疵の発生を防止することができる。
以下、本発明の第2実施形態に係る鍛造素材の製造方法について説明する。なお、本実施形態においても、上述の円柱部材1が用いられる。図7〜図10は、本実施形態に係る鍛造素材の製造方法を説明するための図である。なお、本実施形態に係る鍛造素材の製造方法では、上述金型100に代えて、金型300が用いられる。図7および図10においては、円柱部材1および金型300を、円柱部材1の軸方向から見た図を示し、図8および図9においては、図7のA−A部分に対応する断面図を示している。
以上のように、本実施形態においても、円柱部材1の第1端面10の外周縁10aおよび第2端面12の外周縁12aを、第1成形型22および第2成形型24によって押圧することによって、外周縁10a,12aが軸方向において両端に位置するように成形された鍛造素材1aが得られる。これにより、鍛造工程を実施する際に、鍛造素材1aの外周縁10a,12aの近傍の部分の流動性が低くなっていたとしても、外周縁10a,12aを他の部分よりも先に押し潰すことができるので、鍛造素材1aのうち流動性の高い部分が、外周縁10a,12aの外側に回り込むように変形することを防止することができる。すなわち、折れ込み疵の発生を防止することができる。
上述の第1実施形態では、押圧面14a,16aが、円錐台形状を有する場合について説明したが、押圧面14a,16aが円錐形状を有していてもよい。また、押圧面14a,16aの形状は、断面直線状のテーパー面(円錐台形状または円錐形状)に限定されず、図11および図12に示すように、断面円弧形状であってもよい。なお、図11は、成形工程開始時の円柱部材1および金型100の状態を示し、図12は、成形工程終了時の円柱部材1(鍛造素材1a)および金型100の状態を示す。
本発明の効果を確認するために、上述の第1実施形態および第2実施形態を模擬した数値解析を行い、折れ込み疵の発生の有無を調査した。
10 第1端面
10a,12a 外周縁
12 第2端面
14,22 第1成形型
16,24 第2成形型
18,20 押圧型
Claims (7)
- 軸方向における一方側に第1端面を有しかつ前記軸方向における他方側に第2端面を有する円柱部材に対して成形を行うことによって円柱形状の鍛造素材を製造する方法であって、
第1成形型と第2成形型との間に、前記円柱部材を配置する配置工程と、
前記第1端面の外周縁および前記第2端面の外周縁を、前記第1成形型および前記第2成形型によって押圧することによって、前記第1端面の前記外周縁および前記第2端面の前記外周縁が前記軸方向における前記円柱部材の両端に位置するように前記第1端面および前記第2端面を凹状に成形する成形工程と、
を備える、鍛造素材の製造方法。 - 前記成形工程において、前記第1成形型および前記第2成形型はそれぞれ、前記第1端面および前記第2端面の前記外周縁が前記円柱部材の径方向において外側に移動することを規制しつつ前記第1端面および前記第2端面の前記外周縁を押圧する、請求項1に記載の鍛造素材の製造方法。
- 前記成形工程において、前記第1成形型および前記第2成形型はそれぞれ、前記第1端面および前記第2端面の前記外周縁に対して前記円柱部材の径方向において外側から内側に向かう力を与える、請求項1または2に記載の鍛造素材の製造方法。
- 前記配置工程では、前記軸方向において、前記円柱部材の前記一方側に第1成形型が位置し、前記円柱部材の前記他方側に前記第2成形型が位置するように前記円柱部材が配置され、
前記第1成形型は、前記軸方向に対して直交する断面において円形状を有しかつ前記軸方向における前記一方側ほど直径が小さくなるように形成された第1押圧面を有し、
前記第2成形型は、前記軸方向に対して直交する断面において円形状を有しかつ前記軸方向における前記他方側ほど直径が小さくなるように形成された第2押圧面を有し、
前記軸方向に対する前記第1押圧面および前記第2押圧面の傾斜角度はそれぞれ45°未満であり、
前記成形工程では、前記第1成形型および前記第2成形型を相対的に近付くように前記軸方向に移動させることによって、前記第1成形型の前記第1押圧面を前記第1端面の外周縁に押し付け、前記第2成形型の前記第2押圧面を前記第2端面の外周縁に押し付ける、請求項1から3のいずれかに記載の鍛造素材の製造方法。 - 前記配置工程では、前記円柱部材の径方向において前記第1成形型と前記第2成形型との間に位置するように前記円柱部材が配置され、
前記第1成形型および前記第2成形型はそれぞれ、前記径方向における外側から前記円柱部材の前記第1端面の外周縁を押圧する第1押圧面と、前記径方向における外側から前記円柱部材の前記第2端面の外周縁を押圧する第2押圧面とを有し、
前記第1押圧面は、前記軸方向に対して直交する断面において中心角が180°未満の円弧形状を有しかつ前記軸方向における前記一方側ほど曲率半径が小さくなるように形成され、
前記第2押圧面は、前記軸方向に対して直交する断面において中心角が180°未満の円弧形状を有しかつ前記軸方向における前記他方側ほど曲率半径が小さくなるように形成され、
前記軸方向に対する前記第1押圧面および前記第2押圧面の傾斜角度はそれぞれ45°未満であり、
前記成形工程では、前記第1成形型および前記第2成形型を相対的に近付くように前記径方向に移動させることによって、前記第1成形型および前記第2成形型の前記第1押圧面を前記第1端面の外周縁に押し付け、かつ第1成形型および前記第2成形型の前記第2押圧面を前記第2端面の外周縁に押し付ける、請求項1から3のいずれかに記載の鍛造素材の製造方法。 - 前記成形工程は、前記第1端面の全周が前記第1成形型および前記第2成形型の前記第1押圧面によって押圧され、かつ前記第2端面の全周が前記第1成形型および前記第2成形型の前記第2押圧面によって押圧されるように、前記円柱部材に対する前記第1成形型および前記第2成形型の周方向における位置を変えて複数回実行される、請求項5に記載の鍛造素材の製造方法。
- 請求項1から6のいずれかに記載の製造方法によって製造された鍛造素材を加熱する加熱工程と、
前記加熱工程において加熱された前記鍛造素材を一対の押圧型の間に配置し、前記一対の押圧型によって前記鍛造素材の両端面の少なくとも外周縁を圧下する鍛造工程と、
を備える、円形材の製造方法。
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