JP2021113481A - ヒンジ構成部品 - Google Patents
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Abstract
Description
ヒンジは、リフトオフヒンジ(抜き差し蝶番)と呼ばれるヒンジであり、枠に取付けられた枠側ヒンジ構成部品の差し込みシャフトに、扉に取付けられた扉側ヒンジ構成部品のシャフト嵌合部を差し込むようにして、枠側ヒンジ構成部品と扉側ヒンジ構成部品とを組付けることで構成される。
しかしながら、扉を持ち上げた状態のまま、例えば扉の側面の上部、下部、中央部に取付けられた扉側ヒンジ構成部品と枠の内側面の上部、下部、中央部に取付けられた枠側ヒンジ構成部品とを位置合わせする作業を行わなければならないため、作業が容易ではない。扉が重い場合には、扉を持ち上げた状態のまま位置合わせを行う作業は、作業者にとっては、特に容易ではなく、安全性の面でも課題があった。
また、枠側ヒンジ構成部品は、下側軸部と、下側軸部の上端面より上方に延長して設けられて下側軸部の径よりも小径で下側軸部と同心の上側軸部と、下側軸部の外周面における下側軸部の中心軸に沿って延長する部位から当該中心軸に沿った方向及び当該中心軸と直交する方向に延在する板面を有して枠に固定される固定板部とを備え、扉側ヒンジ構成部品は、下端開口の管部と、当該管部の外周面における管部の中心軸に沿って延長する部位から当該中心軸に沿った方向及び当該中心軸と直交する方向に延在する板面を有して扉に固定される固定板部とを備え、ガイド部は、枠側ヒンジ構成部品の下側軸部の外周面の一部より中心軸に沿って上方に延長するように設けられて上側軸部の外周面と対向する板面を有した板材により構成されたか、あるいは、扉側ヒンジ構成部品の管部の外周面の一部より中心軸に沿って下方に延長するように設けられた板材により構成されたことを特徴とする。
また、ガイド部は、扉に固定された扉側ヒンジ構成部品の管部の下端開口を枠に固定された枠側ヒンジ構成部品の上側軸部の上方に位置させた状態から扉を下方に移動させることで管部の内側に上側軸部を挿入して枠側ヒンジ構成部品と扉側ヒンジ構成部品とを組付けることでヒンジを構成する場合において、扉側ヒンジ構成部品の管部の下端開口を枠側ヒンジ構成部品の上側軸部の上方に位置決めした後に扉側ヒンジ構成部品の管部を下方にガイドすることを特徴とする。
本発明によれば、扉側ヒンジ構成部品と枠側ヒンジ構成部品とを組付ける際に、扉を持ち上げた状態のまま扉側ヒンジ構成部品と枠側ヒンジ構成部品との位置合わせを容易に行えるようになり、組付作業をより安全に、かつ容易に行えるようになる。
実施形態1に係るヒンジ構成部品は、例えば図1に示すように、枠1に取付けられた枠側ヒンジ構成部品2A,2,2Aと扉3に取付けられた扉側ヒンジ構成部品4,4,4とを組付けて枠1に対して扉3を開閉自在に取付けるヒンジ5,5,5(図5(c)参照)を構成する当該枠側ヒンジ構成部品2A,2,2A及び当該扉側ヒンジ構成部品4,4,4のうちの枠側ヒンジ構成部品2Aであって、枠側ヒンジ構成部品2A,2,2Aと扉側ヒンジ構成部品4,4,4とを組付ける際のガイド部6を備えた枠側ヒンジ構成部品2Aである。
枠1、扉3、枠側ヒンジ構成部品2A,2、扉側ヒンジ構成部品4は、例えば、鋼材等の金属を用いて形成されている。
尚、本明細書においては、上、下、左、右、前、後は、図1に示した方向と定義して説明する。
図1に示すように、枠側ヒンジ構成部品2A,2は、枠1の左内側面14又は右内側面の上下方向に沿って、所定間隔を隔てて、上部、中央部、下部の3箇所や3箇所以上の複数個所に設けられたり、あるいは、上部、下部の2箇所に設けられる。同様に、扉側ヒンジ構成部品4は、扉3の左端面34又は右端面の上下方向に沿って、所定間隔を隔てて、上部、中央部、下部の3箇所や3箇所以上の複数個所に設けられたり、あるいは、上部、下部の2箇所に設けられる。
ガイド部6を備えた枠側ヒンジ構成部品2Aは、軸部21と固定板部22とガイド部6とを備える。
軸部21は、例えば円柱状の下側軸部23と、下側軸部23の上端面より上方に延長して設けられて下側軸部23の径よりも小径で下側軸部23と同心(中心軸が同一)の例えば円柱状の上側軸部24とを備えて構成される。即ち、軸部21は、一端側が大径の下側軸部23に形成されて他端側が下側軸部23の径よりも小径で下側軸部23と同心の上側軸部24(特許文献1の差し込みシャフトに相当)に形成されている。
羽根と呼ばれて枠1の左内側面14(又は右内側面)に固定される固定板部22は、下側軸部23の外周面における下側軸部23の中心軸25に沿って延長する部位より突出して、当該中心軸25に沿った方向及び当該中心軸25と直交する方向に延在する例えば矩形状の板面を有した平板により形成される。
即ち、枠側ヒンジ構成部品2Aに設けられたガイド部6は、例えば、扉側ヒンジ構成部品4の管部41の下端開口44を枠側ヒンジ構成部品2Aの上側軸部24の真上に位置決めして扉側ヒンジ構成部品4の管部41の中心軸45と枠側ヒンジ構成部品2Aの上側軸部24の中心軸25とを一致させた状態で扉側ヒンジ構成部品4の管部41を下方にガイドできるように構成されている。
当該ガイド部6の内面6aを形成する湾曲面の曲率は、例えば、扉側ヒンジ構成部品4の管部41の外周面41a(図4(a)参照)の曲率と同じか、扉側ヒンジ構成部品4の管部41の外周面41aの曲率よりも小さくすることが好ましい。
管部41は、例えば、外径寸法が、枠側ヒンジ構成部品2A,2の下側軸部23の外径寸法と同じ寸法に形成され、内径寸法が、枠側ヒンジ構成部品2A,2の上側軸部24の外径寸法よりも若干大きい寸法に形成された、下端開口上端閉塞の円管状の管により形成される。
羽根と呼ばれて扉3の左端面34(又は右端面)に固定される固定板部42は、管部41の外周面における管部41の中心軸45に沿って延長する部位より突出して、当該中心軸45に沿った方向及び当該中心軸45と直交する方向に延在する矩形状の板面を有した平板により形成される。
図1に示すように、枠側ヒンジ構成部品2,2Aは、軸部21の中心軸25(=下側軸部23の中心軸25)が枠1の左側縁13と平行に位置されるように、固定板部22の板面と枠1の左内側面14又は右内側面とを面接触させた状態で、取付ねじ11を固定板部22の貫通孔12(図4参照)に通して枠1にねじ込むことにより、固定板部22が枠1に固定され、枠側ヒンジ構成部品2,2Aが枠1に取付けられる。
同様に、扉側ヒンジ構成部品4は、管部41の中心軸45が扉3の左側縁33と平行に位置されるように、固定板部42の板面と扉3の左端面34とを面接触させた状態で、取付ねじ11を固定板部42の貫通孔12に通して扉3にねじ込むことにより、固定板部42が扉3に固定され、扉側ヒンジ構成部品4が扉3に取付けられる。
そして、上側軸部24が管部41の下端開口44を介して管部41内に差し込まれて、管部41が軸部21の中心軸25を回転中心として回転可能なように扉側ヒンジ構成部品4の管部41と枠側ヒンジ構成部品2,2Aの上側軸部24とが緩嵌合状態に組付けられて、ヒンジ5が構成されることになる。
例えば、図5(a)に示すように、枠1の左内側面14における下側と上側とにそれぞれガイド部6を備えた枠側ヒンジ構成部品2Aを取付けるとともに、枠1の左内側面14における中央側にはガイド部6を備えていない枠側ヒンジ構成部品2を取付けておく。
次に、図5(b)に示すように、扉3を持ち上げて、扉3の左端面34の上側及び下側に取付けられた扉側ヒンジ構成部品4,4の管部41,41の外周面41a,41aと上下の枠側ヒンジ構成部品2A,2Aのガイド部6,6のガイド面となる内面6a,6aとを接触させた状態に設定する。
そして、扉側ヒンジ構成部品4,4の管部41,41の外周面41a,41aと上下の枠側ヒンジ構成部品2A,2Aのガイド部6,6の内面6a,6aとを接触させながら扉3を下降させることにより、下側、中央側、上側の扉側ヒンジ構成部品4,4,4の管部41,41,41の内側に下端開口44,44,44(図4(a)参照)を介して下側、中央側、上側の枠側ヒンジ構成部品2A,2,2Aの上側軸部24,24,24が挿入される。
以上により、図5(c)に示すように、枠1の左内側面14における下側、中央側、上側にそれぞれ取付けられている枠側ヒンジ構成部品2A,2,2Aと扉3の左端面34における下側、中央側、上側にそれぞれ取付けられている扉側ヒンジ構成部品4,4,4とが組付けられて、枠1の開口を開閉可能なように扉3の左側の上中下を回転可能に支持するヒンジ5,5,5が構成される。
実施形態1に係るヒンジ構成部品では、ガイド部6を備えた枠側ヒンジ構成部品2Aを例示したが、図6に示すように、ガイド部6を備えた扉側ヒンジ構成部品4Aであってもよい。
この場合、ガイド部6は、例えば扉側ヒンジ構成部品4の円管状の管部41の下端側の外周面41aの一部より中心軸45に沿って下方に延長するように設けられた板材により構成されていればよい。
当該ガイド部6の内面を形成する湾曲面の曲率は、例えば、枠側ヒンジ構成部品2の下側軸部23の外周面23aの曲率と同じか、枠側ヒンジ構成部品2の下側軸部23の外周面23aの曲率よりも小さくすることが好ましい。
また、枠1の左内側面14における下側と中央側と上側とにそれぞれガイド部6を備えていない枠側ヒンジ構成部品2を取付けておく。
即ち、管部41の下端開口44を上に向けて上述した扉側ヒンジ構成部品4Aを枠1に取付けて使用したり、上側軸部24を下にして上述した枠側ヒンジ構成部品2Aを扉3に取付けて使用してもよい。
5 ヒンジ、6 ガイド部、22,42 固定板部、23 下側軸部、
23a 下側軸部の外周面、24 上側軸部、24a 上側軸部の外周面、
25,45 中心軸、41 管部、41a 管部の外周面、44 下端開口。
Claims (3)
- 枠に取付けられた枠側ヒンジ構成部品と扉に取付けられた扉側ヒンジ構成部品とを組付けて枠に対して扉を開閉自在に取付けるヒンジを構成する当該枠側ヒンジ構成部品及び当該扉側ヒンジ構成部品のうちのいずれか一方のヒンジ構成部品であって、
枠側ヒンジ構成部品と扉側ヒンジ構成部品とを組付ける際のガイド部を備えたことを特徴とするヒンジ構成部品。 - 枠側ヒンジ構成部品は、下側軸部と、下側軸部の上端面より上方に延長して設けられて下側軸部の径よりも小径で下側軸部と同心の上側軸部と、下側軸部の外周面における下側軸部の中心軸に沿って延長する部位から当該中心軸に沿った方向及び当該中心軸と直交する方向に延在する板面を有して枠に固定される固定板部とを備え、
扉側ヒンジ構成部品は、下端開口の管部と、当該管部の外周面における管部の中心軸に沿って延長する部位から当該中心軸に沿った方向及び当該中心軸と直交する方向に延在する板面を有して扉に固定される固定板部とを備え、
ガイド部は、枠側ヒンジ構成部品の下側軸部の外周面の一部より中心軸に沿って上方に延長するように設けられて上側軸部の外周面と対向する板面を有した板材により構成されたか、あるいは、扉側ヒンジ構成部品の管部の外周面の一部より中心軸に沿って下方に延長するように設けられた板材により構成されたことを特徴とする請求項1に記載のヒンジ構成部品。 - ガイド部は、扉に固定された扉側ヒンジ構成部品の管部の下端開口を枠に固定された枠側ヒンジ構成部品の上側軸部の上方に位置させた状態から扉を下方に移動させることで管部の内側に上側軸部を挿入して枠側ヒンジ構成部品と扉側ヒンジ構成部品とを組付けることでヒンジを構成する場合において、扉側ヒンジ構成部品の管部の下端開口を枠側ヒンジ構成部品の上側軸部の上方に位置決めした後に扉側ヒンジ構成部品の管部を下方にガイドすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のヒンジ構成部品。
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