JP2021112003A - コンバータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トランスT1、1次側スイッチ部SW及び共振コンデンサC1を有するコンバータ部10と、整流部20と、2次巻線T1−2に流れる電流の臨界を検出する臨界検出部30と、1次側スイッチング素子Q1,Q2及び2次側スイッチング素子Q3,Q4のオンオフタイミングを制御する制御部40とを備え、制御部40は、臨界検出部30による臨界検出結果に基づいて1次側スイッチング素子Q1,Q2をオンするタイミングを制御するとともに、1次側スイッチング素子Q1,Q2がオンするタイミングに同期して2次側スイッチング素子Q3,Q4のうちの少なくともいずれかを所定時間オン状態にするように2次側スイッチング素子Q3,Q4を制御するコンバータ1。
【選択図】図1
Description
図8は、背景技術に係るコンバータ900の波形図である。なお、図8において、Q1、Q2、Q3、Q4はスイッチング素子Q1、Q2、Q3、Q4のゲート電圧波形を示し、IT1−2はトランスT1の2次巻線T1−2を流れる電流を示し、Voutは出力電圧を示す(以下、図2及び6において同じ)。また、符号TRは、ダイオードD1,D2と2次巻線T1−2との間に流れる電流が0となる期間を示す(図2及び6において同じ。)
また、時刻t1、t9は1次側スイッチング素子Q1がオンになるタイミングを示し、時刻t2、t6、t10、t14は2次側スイッチング素子Q3,Q4がオフになるタイミングを示し、時刻t3、t7、t11、t15は、臨界を検出するタイミングを示し、時刻t4、t12は1次側スイッチング素子Q1がオフになるタイミングを示し、時刻t5、t13は1次側スイッチング素子Q2がオンになるタイミングを示し、時刻t8、t16は1次側スイッチング素子Q2がオフになるタイミングを示す。また、Voutにおける符号Voは、入力電圧に対応した(増幅しないときの)出力電圧を示す(以下、図2及び図6において同じ)。
これに対して、本発明のコンバータによれば、制御部は、臨界検出部による臨界検出結果に基づいて1次側スイッチング素子をオンするタイミングを制御するため、臨界検出部が臨界を検出したときに1次側スイッチング素子をオンすることができる。従って、整流部のダイオードと2次巻線との間に流れる電流が0となる期間を比較的短くすることができ、整流部のダイオードと2次巻線との間に流れる電流が0とならない期間(2次巻線を短絡させる期間及びその後開放する期間)に2次巻線に比較的大きな電流を流さなくてもよくなる。このため、コンバータ部や整流部等に用いる部品として耐量が大きい部品を用いる必要がなくなり、コンバータを小型化することができる。
1.実施形態1に係るコンバータ1の構成
図1は、実施形態1に係るコンバータ1の回路図を示す図である。なお、符号C3は入力コンデンサを示す。
実施形態1に係るコンバータ1は、図1に示すように、コンバータ部10と、整流部20と、臨界検出部30と、制御部40とを備える。
電流検出素子32としては、シャント抵抗やロゴスキーコイル等、適宜の素子を用いることができるが、本実施形態においてはロゴスキーコイルを用いる。
コンバータ制御部42は、臨界検出部30による臨界検出結果に基づいて第1駆動部46に1次側スイッチング素子Q1,Q2のオンオフをさせる信号を送るとともに、昇圧制御部44に2次側スイッチング素子Q3,Q4のオンオフをさせる信号を送る。
昇圧制御部44は、2次側スイッチング素子Q3,Q4をオンする時間を制御することにより、2次巻線T1−2に流れる電流を増幅するように制御する。具体的には、コンバータ制御部42から2次側スイッチング素子Q3,Q4をオンする信号を受けて、第2駆動部48に2次側スイッチング素子Q3,Q4をオンする信号を送り、所定の出力電圧になるタイミングとなる所定時間経過後、2次側スイッチング素子Q3,Q4をオフにする信号を第2駆動部48に送る。
第1駆動部46は、コンバータ制御部42からの信号を受けて1次側スイッチング素子Q1,Q2をオンオフする。具体的には、第1駆動部46は、起動時に一方のスイッチング素子をオンした後は、コンバータ制御部42からの信号を受けて、オンになっている一方の1次側スイッチング素子をオフにし、所定時間経過後に、他方の1次側スイッチング素子をオンにする。
第2駆動部48は、昇圧制御部44からの信号を受けて2次側スイッチング素子Q3,Q4をオンオフする。
次に、実施形態1に係るコンバータ1の動作について説明する。
また、時刻t1、t9は1次側スイッチング素子Q1がオンになるタイミングを示し、時刻t2、t10は2次側スイッチング素子Q3,Q4がオフになるタイミングを示し、時刻t3、t7、t11、t15は、臨界を検出するタイミングを示し、時刻t4、t12は1次側スイッチング素子Q1がオフになるタイミングを示し、時刻t5、t13は1次側スイッチング素子Q2がオンになるタイミングを示し、時刻t8、t15は1次側スイッチング素子Q2がオフになるタイミングを示す(以下、図6において同じ)。
図3は、図2における時刻t1〜t3のときの回路動作を説明するために示す回路図である。図4は、図2における時刻t3〜t4のとき及びt5〜t6のときの回路動作を説明するために示す回路図である。図5は、図2における時刻t6〜t8のときの回路動作を説明するために示す回路図である。
図2に示すように、時刻t1において、制御部40のコンバータ制御部42は、第1駆動部46を介してスイッチング素子Q1をオンにする(スイッチング素子Q2はオフ)とともに、昇圧制御部44及び第2駆動部48を介してスイッチング素子Q3,Q4をオンにする。また、昇圧制御部44ではスイッチング素子Q3,Q4をオンする時間を計り、所定時間経過後(時刻t2)にスイッチング素子Q3,Q4をオフにする。これにより、時刻t1〜t2においてトランスT1の2次巻線T1−2を短絡させるため(後述する図3(a)参照。)、2次巻線T1−2の電流値が増幅される(図2の「IT1−2」参照。)。なお、2次巻線T1−2から出力端子Voutに向かって電流が流れないため、臨界検出部30の電流値は0のままである(図2の「臨界検出部」参照。)。
時刻t1において、スイッチング素子Q1がオン(スイッチング素子Q2はオフ)にすると、1次側のコンバータ部10においては、入力端子Vinからスイッチング素子Q1、共振インダクタL1、共振コンデンサC1、1次巻線T1−1を経由して入力端子の接地端子に戻る経路で負荷電流が流れる(図3(a)の実線参照。)。これに対応して2次側においては、図3(a)の実線で示すような負荷電流が流れる。また、時間の経過とともに、入力端子Vinからスイッチング素子Q1、共振インダクタL1、共振コンデンサC1、1次巻線T1−1を経由して入力端子Vinに戻る励磁電流が生じる(図3(a)一点鎖線参照。)。
時刻t1〜t2においては、整流部20の2つのスイッチング素子Q3、Q4をオンさせてトランスT1の2次巻線T1−2を短絡させる(図3(a)の2次側の実線参照。)。このとき、共振インダクタL1に昇圧用のエネルギーが蓄積されていき、2次巻線T1−2の電流値が増幅される。
時刻t2において(図2参照)、昇圧制御部44によって第2駆動部48を介してスイッチング素子Q3,Q4をオフにする(開放する)。なお、スイッチング素子Q1はオン、Q2はオフのままである。これにより、共振インダクタL1に蓄えられたエネルギーが出力端子Voutに向かって放出され、2次巻線T1−2の電流値が減少し始める(図2の「IT1−2」の波形参照)。また、ダイオードD1を経由して出力端子に向かって電流が流れるため、臨界検出器が電流を検出し始める。このとき、エネルギーの放出に伴って2次巻線T1−2の電流値が低下していくのに伴って、2次巻線T1−2から出力端子Voutに向かって流れる電流も減少していく(図2の「臨界検出器」参照。)。なお、図2において、出力電圧Voutは整流されているため、一定の電圧値となっているが、入力電圧Vinに対応する(増幅していない)電圧値Voよりも増幅された出力電圧値となっている。
すなわち、時刻t1〜t3においては、トランスT1の2次巻線T1−2を短絡させた後に開放することにより、整流部20において昇圧チョッパ動作を行うこととなり、出力電圧Voutを昇圧させることができる。
時刻t3(図2参照)において、臨界検出部30が、2次巻線T1−2からダイオードを経由して出力端子Voutに向かって流れる電流の臨界を検出すると、臨界判定部36からコンバータ制御部42へ信号を送る。コンバータ制御部42は、第1駆動部46を介してスイッチング素子Q1をオフにする(時刻t4)。そして、所定時間経過後に(デッドタイム)、コンバータ制御部42は、第1駆動部46を介してスイッチング素子Q2をオンにする(時刻t5)。なお、時刻t3〜t5の期間においては、2次巻線T1−2、臨界検出器ともに電流値は0のままである(図2参照。)。
そして、時刻t4において、スイッチング素子Q1がオフ(スイッチング素子Q2もオフ)になると、スイッチング素子Q1の寄生容量を充電し、スイッチング素子Q2の寄生容量を放電するように流れた後、共振インダクタL1、共振コンデンサC1,1次巻線T1−1、スイッチング素子Q2の寄生ダイオードを経由して共振インダクタL1に戻る励磁電流が流れるようになる(図4(a)参照。)。
時刻t5(図2参照)において、コンバータ制御部42は、第1駆動部46を介してスイッチング素子Q2をオンにするとともに、昇圧制御部44及び第2駆動部48を介してスイッチング素子Q3,Q4をオンにする。また、昇圧制御部44ではスイッチング素子Q3,Q4をオンする時間を計り、所定時間経過後(時刻t6)にスイッチング素子Q3,Q4をオフにする。2次側においては、スイッチング素子Q3,Q4をオンにして2次巻線T1−2を短絡させているため、2次巻線T1−2の電流値が増加する(図2の「IT1−2」参照。)。なお、時刻t1〜t2とは2次巻線T1−2に流れる電流の向きが逆であるため、時刻t5〜t6においては、負の方向に電流値が増加している。また、時刻t1〜t2と同様、2次巻線T1−2から出力端子Voutに向かって電流が流れないため、臨界検出部30の電流値は0のままである。
時刻t6(図2参照)において、昇圧制御部44によって第2駆動部48を介してスイッチング素子Q3,Q4をオフにする(開放する)。なお、スイッチング素子Q1はオフ、Q2はオンのままである。これにより、共振インダクタL1に蓄えられたエネルギーが出力端子Voutに向かって放出され、2次巻線T1−2の電流値が減少し始める(図2の「IT1−2」の波形においては、向きをマイナスで記載しているため、0に向かって増加している。)。また、ダイオードD2を経由して出力端子に向かって電流が流れるため、臨界検出器が電流を検出し始める。このとき、エネルギーの放出に伴って2次巻線T1−2の電流値が低下していくのに伴って、2次巻線T1−2から出力端子Voutに向かって流れる電流も減少していく(図2の「臨界検出部」参照。)。
すなわち、時刻t5〜t7においても、トランスT1の2次巻線T1−2を短絡させた後に開放することにより、整流部20において昇圧チョッパ動作を行うこととなり、出力電圧Voutを昇圧させることができる。
なお、2次巻線T1−2に流れる電流が負の向きに流れることから、1次巻線T1−1に巻線電圧が負方向に印加されることとなる。励磁電流は、やがて逆向き(共振コンデンサC1,共振インダクタL1,スイッチング素子Q2,1次巻線T1−1を経由して共振コンデンサC1に戻る経路)で流れるようになる(図5(a)参照。)。
時刻t7(図2参照)において、臨界検出部30が、2次巻線T1−2からダイオードを経由して出力端子Voutに向かって流れる電流の臨界を検出すると、臨界判定部36からコンバータ制御部42へ信号を送る。コンバータ制御部42は、第1駆動部46を介してスイッチング素子Q2をオフにする(時刻t8)。そして、所定時間経過後に、コンバータ制御部42は、第1駆動部46を介してスイッチング素子Q1をオンにする(時刻t9)。すなわち、時刻t7〜t9の期間においては、2次巻線T1−2、臨界検出器ともに電流値は0のままである(図2参照。)。
そして、時刻t7において、スイッチング素子Q2がオフ(スイッチング素子Q1もオフ)になると、スイッチング素子Q1の寄生容量を放電し、スイッチング素子Q2の寄生容量を充電するように流れた後(図示せず。)、1次巻線T1−1、共振コンデンサC1,共振インダクタL1、スイッチング素子Q1の寄生ダイオード、入力コンデンサC3を経由して1次巻線T1−1に戻る励磁電流が流れるようになる(図5(b)の一点鎖線参照。)。
実施形態1に係るコンバータ1によれば、制御部40は、臨界検出部30による臨界検出結果に基づいて1次側スイッチング素子Q1,Q2をオンするタイミングを制御するため、臨界検出部30が出力電流の臨界を検出したときに1次側スイッチング素子Q1,Q2をオンすることができる。従って、1次側スイッチング素子Q1,Q2のオン期間の中で、整流部20のダイオードD1,D2と2次巻線T1−2との間に流れる電流が0となる期間が比較的短くなる。従って、電流のクレストファクターが小さくなるため、電流実効値が小さくなり(これにより内部損失が低減され)、その結果、コンバータの変換効率を高くすることができる。
図6は、実施形態2に係るコンバータ2の波形図である。
実施形態2に係るコンバータの構成は、図1に示す実施形態1に係るコンバータ1と同様であるが、スイッチング素子Q3、Q4のオンオフタイミングが実施形態1に係るコンバータ1の場合とは異なる。
すなわち、実施形態2に係るコンバータにおいて、制御部40は、スイッチング素子Q1がオンするタイミング(図6の時刻t1、t9参照。)に同期して整流部20のスイッチング素子Q3を所定時間(時刻t1〜t2、t9〜t10)オン状態とするとともに(昇圧期間)、1次側スイッチング素子Q1がオン状態の間、2次側スイッチング素子Q4をオン状態にする(同期整流期間)。
また、スイッチング素子Q2がオンするタイミング(図6の時刻t6、t14参照。)に同期して整流部20のスイッチング素子Q4を所定時間(時刻t5〜t6、t13〜t14)オン状態とするとともに(昇圧期間)、1次側スイッチング素子Q1がオン状態の間、2次側スイッチング素子Q4をオン状態にする(同期整流期間)。このようにこれを交互に繰り返すように整流部20の2つのスイッチング素子Q3、Q4を制御する。
Claims (10)
- 1次巻線及び2次巻線を有するトランス、前記トランスの前記1次巻線側に接続され、1次側スイッチング素子でブリッジ回路が構成されている1次側スイッチ部、及び、前記1次巻線と直列に接続されている共振コンデンサを有するコンバータ部と、
前記トランスの前記2次巻線側に接続され、ハイサイドに接続された2つのダイオードとローサイドに接続された2つの2次側スイッチング素子とでブリッジ回路が構成され、前記2次巻線が、2つの前記ダイオード、及び、2つの前記2次側スイッチング素子とそれぞれ並列に接続された整流部と、
前記2次巻線に流れる電流の臨界を検出する臨界検出部と、
前記1次側スイッチング素子及び前記2次側スイッチング素子のオンオフタイミングを制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記臨界検出部による臨界検出結果に基づいて前記1次側スイッチング素子をオンするタイミングを制御するとともに、前記1次側スイッチング素子がオンするタイミングに同期して前記2次側スイッチング素子のうちの少なくともいずれかを所定時間オン状態にするように前記2次側スイッチング素子を制御することを特徴とするコンバータ。 - 前記制御部は、前記2次側スイッチング素子をオンする時間を調整することにより出力電圧を制御することを特徴とする請求項1に記載のコンバータ。
- 前記制御部は、2つの前記2次側スイッチング素子が同期して所定時間オン状態になるように前記2次側スイッチング素子を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のコンバータ。
- 前記制御部は、前記1次側スイッチング素子がオンするタイミングに同期して2つの前記2次側スイッチング素子の両方をオンし、2つの前記2次側スイッチング素子のうちの一方を所定時間オン状態を維持するとともに、前記1次側スイッチング素子がオン状態の間、2つの前記2次側スイッチング素子のうちの他方をオン状態を維持し、これを交互に繰り返すように前記2次側スイッチング素子を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のコンバータ。
- 前記臨界検出部は、前記整流部の前記ダイオードに流れる電流を検出する電流検出器を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコンバータ。
- 前記臨界検出部は、前記整流部の前記ダイオードに印加される電圧の変化を検出する電圧変化検出器を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコンバータ。
- 前記1次側スイッチ部においては、前記1次側スイッチング素子でハーフブリッジ回路が構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のコンバータ。
- 前記1次側スイッチ部においては、前記1次側スイッチング素子でフルブリッジ回路が構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のコンバータ。
- 前記コンバータ部は、前記1次巻線と直列に接続されているインダクタをさらに有し、
前記インダクタ、前記共振コンデンサ及び前記1次巻線で共振回路が構成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のコンバータ。 - 前記コンバータ部においては、寄生インダクタ、前記共振コンデンサ及び前記1次巻線で共振回路が構成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のコンバータ。
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