JP2021109652A - 係止ロックを有する電動制動倍力装置 - Google Patents
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- B60T13/00—Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems
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- B60T13/746—Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems with electrical assistance or drive and mechanical transmission of the braking action
Abstract
【課題】車両に使用される伝動制動倍力装置である。【解決手段】当該伝動制動倍力装置は、制動ペダルからのペダル踏力を伝達するペダル踏力伝達部品と、モータ制動操作を実施して制動補助力を生成する制動モータと、制動マスタシリンダのピストンを軸方向に押圧する補助力伝達部品と、係止状態と係止解除状態とを切り替える係止ロックと、を備え、モータ制動操作モード及び単独ペダル制動操作モードを有し、モータ制動操作モードにおいて、係止ロックは係止解除状態にあり、これにより、ペダル踏力伝達部品と補助力伝達部品とが運動学的に分離され、制動モータが発生する制動補助力のみが、補助力伝達部品を介して制動マスタシリンダのピストンに伝達されるようにし、単独ペダル制動操作モードにおいて、係止ロックは係止状態にあり、これにより、ペダル踏力がペダル踏力伝達部品、係止ロック及び補助力伝達部品を介して制動マスタシリンダのピストンに伝達されるようにする。【選択図】図1
Description
本出願は、車両制動システムにおいて使用される電動制動倍力装置に関する。
背景技術
一部の車両は、油圧式制動システムに電動制動倍力装置を増設し、電動制動倍力装置は、モータを制動補助力源として利用している。既存の電動制動倍力装置においては、制動補助力とペダル踏力とは、通常、連結された伝達線路を有する、即ち、いくつかの共通の力伝達部品を通じて制動マスタシリンダピストンに伝達される。このような電動制動倍力装置においては、運転者が制動操作を実施するときに、運転者は、制動ペダルを踏んでペダル踏力を加え、電動制動倍力装置のモータは、制動補助力を生成し、ペダル踏力と制動補助力とが組み合わせられて制動マスタシリンダピストンに伝達される。自動制御機能(例えば、自動運転又は能動制動モジュールなど)を有する車両においては、車両が自動的に制動を実施するときに、運転者の介入を必要とせず(即ち、ペダル踏力が入力されない)、電動制動倍力装置のモータが能動的に制動補助力を生成する。しかしながら、制動補助力が制動マスタシリンダピストンに伝達されるときに、ペダル踏力伝達部品が影響を受け、さらには制動ペダルも影響を受ける。これは、制動補助力の伝達効率に影響を及ぼし、さらに、制動ペダル上に足を乗せている運転者に違和感を与える可能性がある。
一部の車両は、油圧式制動システムに電動制動倍力装置を増設し、電動制動倍力装置は、モータを制動補助力源として利用している。既存の電動制動倍力装置においては、制動補助力とペダル踏力とは、通常、連結された伝達線路を有する、即ち、いくつかの共通の力伝達部品を通じて制動マスタシリンダピストンに伝達される。このような電動制動倍力装置においては、運転者が制動操作を実施するときに、運転者は、制動ペダルを踏んでペダル踏力を加え、電動制動倍力装置のモータは、制動補助力を生成し、ペダル踏力と制動補助力とが組み合わせられて制動マスタシリンダピストンに伝達される。自動制御機能(例えば、自動運転又は能動制動モジュールなど)を有する車両においては、車両が自動的に制動を実施するときに、運転者の介入を必要とせず(即ち、ペダル踏力が入力されない)、電動制動倍力装置のモータが能動的に制動補助力を生成する。しかしながら、制動補助力が制動マスタシリンダピストンに伝達されるときに、ペダル踏力伝達部品が影響を受け、さらには制動ペダルも影響を受ける。これは、制動補助力の伝達効率に影響を及ぼし、さらに、制動ペダル上に足を乗せている運転者に違和感を与える可能性がある。
発明の概要
本出願は、改善された電動制動倍力装置を提供することを目的とする。電動制動倍力装置は、モータ制動操作モード及び単独ペダル制動操作モードを有し、モータ制動操作モードにおいては、制動モータの制動補助力のみを利用して車両を制動することを実現し、単独ペダル制動操作時には、制動ペダルを通じて車両の迅速な制動を実現することができる。
本出願は、改善された電動制動倍力装置を提供することを目的とする。電動制動倍力装置は、モータ制動操作モード及び単独ペダル制動操作モードを有し、モータ制動操作モードにおいては、制動モータの制動補助力のみを利用して車両を制動することを実現し、単独ペダル制動操作時には、制動ペダルを通じて車両の迅速な制動を実現することができる。
このため、本出願の一態様によれば、車両制動システムに使用される電動制動倍力装置が提供される。電動制動倍力装置は、制動ペダルからのペダル踏力を伝達するように構成されたペダル踏力伝達部品と、モータ制動操作を実施して制動補助力を発生させるように構成された制動モータと、制動マスタシリンダのピストンを軸方向に押圧するように構成された補助力伝達部品と、補助力伝達部品上に配置され、係止状態と係止解除状態とを切り替えるように構成された係止ロックと、を備え、電動制動倍力装置は、モータ制動操作モード及び単独ペダル制動操作モードを有し、モータ制動操作モードにおいて、係止ロックは係止解除状態にあり、これにより、ペダル踏力伝達部品と補助力伝達部品とは運動学的に分離され、制動モータにより生成される制動補助力のみが補助力伝達部品を通じて制動マスタシリンダのピストンに伝達されるようにし、単独ペダル制動操作モードにおいて、係止ロックは係止状態にあり、これにより、ペダル踏力がペダル踏力伝達部品、係止ロック及び補助力伝達部品を通じて制動マスタシリンダのピストンに伝達されるようにする。
本出願によれば、モータ制動操作時に、係止ロックは解除され、これにより、ペダル踏力伝達線路と制動補助力伝達線路とは分離され、その結果、ペダル踏力伝達部品と制動補助力伝達部品とは互いに干渉しない。モータ制動操作を実施するときは、電動制動倍力装置の入力は、制動モータから発生し、ペダル踏力と組み合わせられることはない。他の態様においては、単独ペダル制動操作を実施するときは、係止ロックがペダル踏力伝達部品の遊びを低減し、その結果、車両の迅速な制動が実現する。
発明を実施するための形態
以下、図面を参照しながら、本出願のいくつかの実行可能な実施形態について説明する。図面は、本出願の原理を具体化するためのものに過ぎず、本出願の実際の構造を示すためのものではないことに留意されたい。従って、図面は、寸法通りに描かれておらず、明確にするために、いくつかの細部は誇張され、また、いくつかの細部は省略されている。
以下、図面を参照しながら、本出願のいくつかの実行可能な実施形態について説明する。図面は、本出願の原理を具体化するためのものに過ぎず、本出願の実際の構造を示すためのものではないことに留意されたい。従って、図面は、寸法通りに描かれておらず、明確にするために、いくつかの細部は誇張され、また、いくつかの細部は省略されている。
先ず、本出願において、「後側」とは、車両の制動ペダルに運動学的に近い側を指し、「前側」とは、制動ペダルから運動学的に離隔した側、即ち、制動マスタシリンダ側に近い側を指すことに留意されたい。
図1及び図2において示すように、本出願の実行可能な実施形態による、車両制動システムにおいて使用される電動制動倍力装置は、車両油圧式制動システムの制動マスタシリンダ1のピストン2に出力を伝達するために使用される。当該電動制動倍力装置のいくつかの構造の詳細については、図3乃至図10を参照されたい。図1及び図2は、電動制動倍力装置の原位置(非操作状態)を示している。
ピストン2は、制動マスタシリンダ1のシリンダ体に対して軸方向に移動することができる。当該技術分野においては、車両油圧式制動システムの制動マスタシリンダ1及びそのピストン2は既知であるため、詳細な説明は省略する。制動マスタシリンダ1はデュアルピストンを有し、図示されているピストン2は、制動マスタシリンダ1の後側部分空洞(第1の空洞)ピストンであり、制動マスタシリンダ1は、図示されていない前部空洞(第2の空洞)ピストンをさらに備えることに留意されたい。
本出願の電動制動倍力装置は、制動ペダル側の押圧部材3に対応しており、制動補助力を生成するための制動モータ4を備える。電動制動倍力装置は、制御部5と、ペダルストロークセンサ6と、を備える。ペダルストロークセンサ6は、押圧部材3のストロークを検出するために、即ち、制動ペダルのストロークを検出するために使用される。制御部5は、ペダルストロークセンサ6により検知された制動ペダルストロークの信号を受信することができ、制動モータ4の動作を制御することができる。制御部5は、制動信号を受信した後、制動モータ4を起動して制動油圧を発生させる。制動信号は、さらに、制動ペダルストローク信号であるものとしてもよく、又は、車両の自動制動機能により生じる制動信号であるものとしてもよい。
制動モータ4を利用して制動が実施される場合、制動モータ4により生成される制動補助力のみが電動制動倍力装置の入力となり、当該入力には、制動ペダルにより生じるペダル踏力は含まれない。制動モータ4を利用せずに制動が実施される場合、例えば、制動モータ4に電気エネルギーが供給されなかった場合、又は、制動モータ4を使用することができなかった場合、運転者により制動ペダルを通じて押圧部材3を介して入力されたペダル踏力が電動制動倍力装置の入力となる。
電動制動倍力装置は、伝動スリーブ11と、駆動ナット12と、をさらに備え、両者はピストン2と同軸に配置され、これにより、電動制動倍力装置の中心軸線を画定する。伝動スリーブ11は、駆動ナット12の中に配置され、両者の間にはねじ式の伝動嵌合が存在する。駆動ナット12は、軸受け13(その他の軸受けも存在することがある)を通じて回転可能に倍力装置筐体(図示せず)内に配置されている。制動モータ4は、対応する伝動機構(例えばギヤセット)を通じて駆動ナット12の回転を促進する。制動モータ4が帯電している場合、制動モータ4は、制動モータ4と駆動ナット12との間の伝動機構(特にギヤセット)の助けを借りて駆動ナット12の軸方向位置をロックし、駆動ナット12が軸方向に移動することができないようにする。制動モータ4が帯電していない場合、モータ回転子は、自由に回転することができるので、駆動ナット12の軸方向移動に対する制動モータ4のロック機能が解除され、駆動ナット12は、軸方向に移動することができる。
あるいは、単一のロック構造を設置することもできる。制動モータ4が帯電している場合、ロック構造により駆動ナット12は、軸方向にロックされるので、駆動ナット12は、軸方向に移動する能力を有しない。制動モータ4が帯電していない場合、ロック構造は、駆動ナット12の軸方向移動のロックを解除するので、駆動ナット12は、軸方向に移動することができるようになる。
駆動ナット12が軸方向にロックされている場合、駆動ナット12の回転により伝動スリーブ11が押圧されて駆動ナット12内を軸方向に移動することができる。
図5を参照すると、駆動ナット12は略筒状であり、その軸方向上の一部分は、内方のねじ山が設けられたねじ山部分12aであり、ねじ山は、伝動スリーブ11の雄ねじとの噛合に使用される(伝動スリーブ11には、全長にわたって雄ねじが設置されるものとしてもよい)。さらに、ねじ山部分12aは、駆動ナット12の内孔を前側部分12bと後側部分12cとに分割する。ねじ山部分12aの軸方向長さは、駆動ナット12の軸方向長さの約3分の1未満である。前側部分12bの軸方向長さは、後側部分12cよりも短いことが好ましい。
図1及び図2に戻り、伝動スリーブ11とピストン2との間にはプランジャ14が配置されている。制動モータ4が生成する駆動力、即ち、制動補助力は、駆動ナット12を介して伝動スリーブ11に伝達され、さらに伝動スリーブ11によりプランジャ14を介してピストン2に伝達される。プランジャ14は、ピストン2に当接して直接押圧することができ、プランジャ14は、制動補助力をピストン2に直接伝達することができるようになる。あるいは、プランジャ14とピストン2との間に力伝達部品(例えばマンドレル)を配置し、プランジャ14が力伝達部品を介して制動補助力をピストン2に伝達するようにしてもよい。このような力伝達部品を配置することは、ピストン2上の制動補助力の分布を等しくするのに役立ち得る。
図6を参照すると、プランジャ14は、前端壁14aと、前端壁14aの径方向の対向する両側から径方向の対向する方向に沿って延出する一対のフランジ(突縁部)14bと、前端壁14aの外周から後方に延出する本体と、を有する。本体は、前端壁14aに接続された略円筒形の第1の部分14cと、第1の部分14cの後側部分辺縁部から上方に延出する略円筒形の第2の部分14dと、を備える。本体において、フランジ14bが延伸する径方向に垂直な径方向に、本体を貫通する径方向貫通孔(内部空洞)14eが形成されている。径方向貫通孔14eの前端は、前端壁14aにおいて終端し、径方向貫通孔14eの後端は軸方向貫通孔14fを通って本体の後端面に連通している。さらに、第1の部分14cにおいて、第1の部分14cを貫通する少なくとも1つ(図においては、径方向に互いに対向する2つが示されている)の位置決め孔14gが形成されている。さらに、各フランジ14bの後側部分表面には、後方に延伸する突出部14hが形成されている。
押し棒15の前端は、ペダルばね16に接続されている。ペダルばね16は、板ばねが積層されてなる複合ばねを備えるものとしてもよく、その結果、ペダルばね16の軸方向上のばね剛性は、縦方向(径方向)の外端から径方向中心に向かって徐々に大きくなる。例えば、図7を参照すると、ペダルばね16は、軸方向に順に積層された板ばね16a、16b、16cを含む。軸方向の前側から後側へ向かって、各板ばねの径方向寸法は、徐々に小さくなる。
図1及び図2に戻り、プランジャ14の前端は、ピストン2を(直接的に又は間接的に)押圧するように調整されて構成されている。プランジャ14の第2の部分14dに駆動ナット12の前側部分12bを挿入すると、プランジャ14は、駆動ナット12に対して軸方向に移動することができるようになる。
押し棒15は、伝動スリーブ11によって画定された軸方向貫通孔に配置される。押圧部材3の前端は、押し棒15に接続している。押し棒15の前側部分は、伝動スリーブ11の前端から延出しており、プランジャ14を貫通する軸方向貫通孔14fから径方向貫通孔14eに挿入される。押し棒15の前端には、ペダルばね16の前側にある反発板17がさらに接続されている。ペダルばね16と反発板17とは、プランジャ14の径方向貫通孔14eを貫通し、プランジャ14の径方向両側から露出している。原位置においては、反発板17は、プランジャ14の前端壁14aの軸方向後側に位置し、前端壁14aとは軸方向に一定の距離を隔てている。
ペダルばね16の径方向両端には、それぞれ制限棒18が接続されている。制限棒18は倍力装置の中心軸線と平行に延伸し、プランジャ14の第2の部分14dを取り囲むように配置された制限板19によって制限を受けており、その結果、制限棒18は、制限板19に対して限られた距離だけ軸方向に移動することができる。図8に示されている例においては、制限棒18の前端はペダルばね16の縦方向外端に固定され、制限棒18の後側部分に細い棒部分18aが形成され、当該細い棒部分18aは、図9に示されている制限板19に対応する径方向端部の穿孔19aに挿入され、当該穿孔19aにおいて、軸方向に移動することができる。ペダルばね16が押し棒15に押されて軸方向に弾性変形するときに、細い棒部分18aを通じて軸方向両端の大径部分と制限板19の軸方向両側端面との間に当接されて、制限棒18の軸方向移動の範囲が制限され、即ち、ペダルばね16の径方向両端の軸方向移動の範囲も制限される。従って、制限棒18及び制限板19は、ペダルばね16の制限構造を構築している。
その他の形態によるペダルばね制限部品も使用されるものとしてもよいことが理解されよう。例えば、図10には、ペダルばね16の他の制限構造が示されており、そこでは、制限棒18の前端が、ペダルばね16の縦方向外端にヒンジ連結され、制限棒18の後端にヒンジ軸が設けられ、当該ヒンジ軸を制限板19内の軸方向に平行に延伸している案内溝19aに挿入すると、当該ヒンジ軸は、案内溝19a内において前後方向に移動することができるようになる。原位置においては、2つの制限棒18前端の間の径方向距離と制限棒18後端の間の径方向距離とは、相違していても同一であってもよい。押し棒15がペダルばね16を前方へ押圧するときに、制限棒18の後端のヒンジ軸は、案内溝19a内を前方へ摺動する。制限棒18の後端のヒンジ軸が案内溝19a前側部分の溝の底に到達すると、制限棒18の後端は制限を受け、前方に移動し続けることができなくなり、その結果、ペダルばね16の径方向両端は、それ以上前方に移動することができなくなる。押し棒15がペダルばね16の中央部分を前方へ押圧すると、ペダルばね16は、軸方向に弾性変形し始める。
制限板19は回転不可能であり、制限板19と駆動ナット12との間の軸方向の位置は変化しないままである。換言すれば、制限板19は、駆動ナット12に伴って軸方向に移動することができるが、回転することはできない。適当な保持構造を通じて、制限板19は、上記の機能を実現することができる。例えば、図示されている例においては、制限板19は、軸受け13の外輪に固定されている。
反発板17の径方向両端の前側には、第1の復帰ばね21を押圧するためのばね圧縮部20が取り付けられている。第1の復帰ばね21は、ばね圧縮部20、反発板17、ペダルばね16を介して押し棒15を軸方向後方に押圧するために使用される。第1の復帰ばね21は、制動マスタシリンダ1のシリンダ体とばね圧縮部20との間に取り付けられるものとしてもよい。
さらに、制動マスタシリンダ1のシリンダ体とプランジャ14のフランジ14bとの間に、プランジャ14を軸方向後方に押圧するための第2の復帰ばね22が取り付けられている。第2の復帰ばね22のばね剛性は、第1の復帰ばね21のばね剛性よりも大きいものである。
倍力装置の内部構造に応じて、第1の復帰ばね21及び第2の復帰ばね22は、他の位置に配置されもよいことが理解されよう。さらに、図示されている例においては、両者はどちらも圧縮コイルばねの形態であるが、上記の押圧機能を実現することができるものであれば、他の形態のばねを使用するものとしてもよい。例えば、図10に示されている例においては、第1の復帰ばね21は、3Dワイヤばねであり、一端がペダルばね16の縦方向外端に引っ掛けられ、他端は制限板19に固定されている。第2の復帰ばね22も、3Dワイヤばねの形態を用いるものとしてもよいことは理解されよう。
さらに、プランジャ14には、少なくとも1つ(図においては、径方向に対向する2つが示されている)の係止ロック30が取り付けられている。図2、図11、図12に、係止ロック30の実行可能な構造が示されている。係止ロック30は、電磁コイル31を備え、電磁コイル31は、プランジャ14に固定され(例えば、プランジャ14の突出部14hに固定され)、第1の部分14cの外側に位置し、電磁コイル31においてプランジャ14の位置決め孔14gに合った挿入口が画定される。係止ロック30は、係止ピン32をさらに備え、係止ピン32は、磁石により製造され、互いに同軸である外側棒部分32a及び内側棒部分32b、並びに、外側棒部32aと内側棒部32bとの間のフランジ(突縁部)32cを備える。外側棒部分32a及び内側棒部分32bの直径は、同一であっても相違していてもよい。外側棒部分32aは、電磁コイル31の挿入口に摺動して挿入することができ、内側棒部分32bは、プランジャ14の位置決め孔14gに摺動して挿入することができる。復帰用圧縮ばね33は、電磁コイル31の挿入口の外側棒部分32aの外端と電磁コイル31の外壁との間に配置され、係止ピン32に径方向内側の推力を加えるために使用される。電磁コイル31が通電されていない状態において、圧縮ばね33は、係止ピン32を径方向内方に押圧し、フランジ32cを第1の部分14cの外表面へ押し付けるようにする。また、内側棒部分32bの内端は、プランジャ14の径方向貫通孔14eまで延伸し、図2及び図11において示すように、このとき、係止ロック30は係止状態にあり、内側棒部32bの一部分が反発板17の前側に面している。電磁コイル31が通電されている状態において、電磁コイル31は、磁場を生成し、当該磁場は、係止ピン32に対し径方向方に吸引力を発生させ、当該吸引力は、圧縮ばね33の推力を克服し、係止ピン32を径方向方に移動させる。さらに、フランジ32cが電磁コイル31の内端を押し付け、内側棒部分32bの内端は、圧縮してプランジャ14の径方向貫通孔14eに入り、図12において示すように、係止ロック30は係止解除状態にあり、内側棒部分32bは、反発板17の前側に面する位置から完全に離隔する。
係止ロック30は、プランジャ14の外周の空間に適応するために、複数の形態を有するものとしてもよいことは理解されよう。例えば、図13乃至図15に示される実行可能な実施形態においては、係止ロック30は、電磁コイル31を備え、プランジャ14の第1の部分14cの外側に固定されている。係止ロック30は、係止ピン32をさらに備え、係止ピン32は、磁石により製造され、略円柱体である。一方の部分は、電磁コイル31の挿入口に摺動して挿入され、他方の部分は、プランジャ14の位置決め孔14gに摺動して挿入される。係止ロック30は、揺動アーム34をさらに備え、揺動アーム34は、屈曲形状又は曲線形状を有し、前部34aと、それに続く後側部分34bを備える。前部34aは、案内溝34cを形成し、係止ピン32に固定された位置決めピン35は、案内溝34cに挿入され、案内溝34c内を摺動することができる。前部34aの後端は、ピン軸36によってプランジャ14の1つの部位において支持され、当該部位は、係止ピン32の外周に面している。このように、係止ピン32が倍力装置の径方向に移動するときに、位置決めピン35は、揺動アーム34を揺動させ、揺動アーム34を通じてプランジャ14の外周に当接し、又は、電磁コイル31の内端に当接し、係止ピン32の径方向の位置を画定することができる。揺動アーム34と電磁コイル31の内端とが確実に当接するためには、前側部分34aの電磁コイル31に面した部位に斜面34dを形成し、係止ピン32が電磁コイル31に向かって移動したときに、斜面34dは、電磁コイル31の内端面にぴったり接触することができるようにする。復帰用圧縮ばね33は、電磁コイル31の挿入口内の係止ピン32の外端と電磁コイル31の外壁との間に配置され、係止ピン32に径方向内側へ推力を加えるために使用される。
図16乃至図17に示される他の実施形態においては、係止ロック30は、電磁コイル31を含み、プランジャ14の第1の部分14cの外側に固定されている。係止ロック30は、係止ピン32をさらに備え、係止ピン32は、磁石により製造され、略円柱体である。一方の部分は、電磁コイル31の挿入口に摺動して挿入され、他方の部分は、プランジャ14の位置決め孔14gに摺動して挿入される。係止ロック30は、板ばね37と溝形部材38とをさらに備える。溝形部材38は、横方向の挿入溝を有し、溝形部材38は、係止ピン32に固定されており、挿入溝は、係止ピン32と背中合わせになっており、板ばね37の前端が、当該挿入溝に挿入される。板ばね37の後側部分は、プランジャ14の1つの部位に固定されており、当該部位は、係止ピン32の外周に面している。板ばね37は、溝形部材38を介して係止ピン32に径方向内方に推力を加えるために使用される。これにより、電磁コイル31が通電されていないときに、板ばね37は、係止ピン32を押圧して係止状態にし、溝形部材38は、プランジャ14の第1の部分14cの外周上に押し付けられる。電磁コイル31が通電されていないときに、電磁コイル31は、係止ピン32を吸引し、板ばね37の推力に抵抗して径方向方に移動し、さらに係止ピン32が電磁コイル31の内端を押圧ことによって、係止ロック30が係止解除状態となる。本実施形態においては、先の実施形態から復帰用圧縮ばね33を削除している。
本出願の原理に基づいて、当業者であれば、他の形態の係止ロック30を設計することができる。
係止ロック30の具体的な形態に拘わらず、図1及び図2において示されている電動制動倍力装置の原位置においては、係止ロック30が係止状態であるときに、係止ピン32の一部分(プランジャ14が延伸する径方向貫通孔14e、即ち、内部空洞の部分)は、反発板17の前側に位置し、係止ピン32の一部分と反発板17の前側との間の軸方向の距離は、制限板19によって制限されている制限棒18の軸方向の移動範囲の半分未満であり、好ましくは3分の1未満、例えば3mm未満であり、好ましくは2mm未満である。
係止ロック30の操作と制動モータ4は、関連している。制動モータ4の電源投入に伴い、係止ロック30の電磁コイル31に給電され、制動モータ4の断電に伴い、係止ロック30の電磁コイル31の電源も切断される。
図3においては、電動制動倍力装置におけるペダル踏力伝達機構(線路)が示されている。ペダル踏力は、押圧部材3、押し棒15を介してペダルばね16、反発板17に伝達され、ペダルばね16、反発板17は、第1の復帰ばね21の前方への移動に抵抗することができるようになる。反発板17の径方向の一端には、径方向延伸部分17aが取り付けられ又は形成され、径方向延伸部分17aは、ペダルストロークセンサ6に面しており、径方向延伸部分17aの軸方向の移動がペダルストロークセンサ6に検出されることが可能であり(例えば、磁場の変化を通じて)、制御部5は、ペダルストロークを特定することができ、運転者の制動意図を判断することも可能となる。
図4においては、電動制動倍力装置における制動補助力伝達機構(線路)が示され、制動モータ4の駆動力(制動補助力)は、駆動ナット12、伝動スリーブ11を介してプランジャ14に伝達される。これにより、第2の復帰ばね22の推力によるプランジャ14の前方への移動に抵抗し、プランジャ14は、制動モータ4により生成された制動補助力を電動制動倍力装置として出力し、ピストン2に伝達する。
図示されている例においては、制動補助力は、主に駆動ナット12及び伝動スリーブ11を通して伝達されることに留意されたい。しかしながら、回転運動を直線運動に変換する他の機構、例えば、ラック・ピニオン機構などを、制動補助力を伝達するために使用することができることは理解されよう。
さらに、プランジャ14、押し棒15、ペダルばね16、反発板17は軸方向にのみ移動することができ、回転することはできず、適当な制限構造によって回転防止が実現し、例えば、制限板19(回転不可)を通じて、制限棒18を通じて、ペダルばね16に対し回転を防止するための制限が実現されることに留意されたい。
以下、電動制動倍力装置の操作について説明する。
先ず、電動制動倍力装置の通常操作モードについて説明する。いわゆる通常操作とは、運転者が制動ペダルを踏むことに基づいて電動制動倍力装置の動作が起動され、制動モータ4によって制動補助力が提供されることである。運転者が制動ペダルを踏む前は、制動モータ4には給電されておらず、係止ロック30は係止状態である。運転者が制動ペダルを踏むと、押圧部材3が押し棒15を介してペダルばね16及び反発板17を軸方向前方へ押し出す。反発板17の前側表面と係止ピン32との間には、軸方向に一定の距離があり、この軸方向の一定の距離の間において、制御部5は、ペダルばね16及び反発板17の上記動作をペダルストロークセンサ6によって検出する。これによって、運転者が制動ペダルを踏んだことが確認され、制動モータ4が正方向に回転し、プランジャ14を、特定された距離だけ前方に駆動し、同時に係止ロック30の電磁コイル31が通電される。その結果、係止ピン32が径方向方に収縮し、係止ロック30は、係止解除状態になり、反発板17を阻止しなくなる。このため、係止ロック30は、ペダル踏力の伝達線路の操作を阻害することなく、運転者は、継続して制動ペダルを踏むことができ、プランジャ14は、前方に移動し続け、ピストン2は、制動マスタシリンダ1のシリンダ体内を前方に移動し、制動マスタシリンダ1のシリンダ体内に初期圧が生じる。この段階において制動ペダルが踏み込まれたものが、遊びのストロークとなる。
遊びのストロークの終了後、運転者がさらに制動ペダルを踏むと、制限棒18、制限板19が制限を受けて移動し続けることができなくなり、ペダルばね16の両端が制限棒18により制限されて軸方向の前方に移動することができなくなり、ペダルばね16は軸方向に変形し、ペダルばね16は、制動ペダルに伝達される反発力を徐々に大きくし、同時に反発板17をさらに前方に移動させる。制御部5は、ペダルストロークセンサ6によって前述のさらなる前方への移動を検出することによって、運転者の制動意図を判断し、制動モータ4の正方向回転を制御して、プランジャ14を、特定された距離だけさらに前方に駆動する。プランジャ14のこの区間前方への移動によって、ピストン2が、制動マスタシリンダ1のシリンダ体内においてさらに前方に移動し、制動マスタシリンダ1の制動油圧が突然増加し、即ち、急上昇するのである。制動マスタシリンダ1は、制動システムの制動部品に圧力が増加する制動液を出力することによって、車両を制動する。その後、補助力段階に入り、この段階において、制動マスタシリンダ1の出力圧力と倍力装置の補助力との間の圧力−フォースカーブは大きい傾きを有し、迅速に非出力圧力の増加を提供する。
制動が終了すると、運転者は制動ペダルを緩め、制動マスタシリンダ1内の油圧及び第1の復帰ばね21を押し下げることより、反発板17は後方に移動し、これにより、制御部5は、運転者の制動意図の終了を判断し、制動モータ4を駆動して逆方向に回転させる。その結果、伝動スリーブ11は原位置に戻り、反発板17、ペダルばね16及び押し棒15は、第1の復帰ばね21の作用下で原位置に戻り、プランジャ14も第2の復帰ばね22の作用によって原位置に戻る。その後、制動モータ4の電源が切断され、係止ロック30が断電され、係止状態に戻る。
本出願は、電動制動倍力装置の通常操作モードにおいて、一態様においては、倍力装置が提供する補助力曲線は従来の真空倍力装置と類似しており、従って、真空倍力装置と取り換えることが可能であり、類似の補助力機能を提供する。一方、運転者が制動ペダルで感じるペダル反発力及びストロークは、従来の制動ペダル操作における反発力及びストロークと類似している。
続いて、以下に、電動制動倍力装置の完全電動操作モードについて説明する。いわゆる単独電動操作モードとは、運転者が制動ペダルを踏んでいない状態において、制御部5が車両の自動制動機能からの制動信号により電動制動倍力装置を起動させ、又は、車両自動制動機能が電動制動倍力装置の制御を直接引き継ぐことである。この場合、押し棒15、ペダルばね16、反発板17は動かないままであり、制御部5は、制動モータ4が正方向回転を制御して、駆動ナット12、伝動スリーブ11を通じてプランジャ14を駆動して前方に移動させ、ピストン2を前方に押圧し、車両を制動する。同時に、係止ロック30の電磁コイル31が通電され、係止ロック30が係止解除状態となる。制動の終了が特定されると、制動モータ4の逆回転を制御し、伝動スリーブ11を原位置に戻し、プランジャ14も第2の復帰ばね22の作用下で原位置に戻る。その後、制動モータ4の電源が切断され、係止ロック30が断電され、係止状態に戻る。
通常操作モードにおいても単独電動操作モードにおいても、電動制動倍力装置の入力は、制動モータ4のみによるものであり、いかなるペダル踏力要素も有しない。このため、両者の制動モードを総称してモータ制動操作と称することができる。また、通常操作モードにおいても単独電動操作モードにおいても、いずれも従来の真空倍力装置に類似した補助力比及び補助力曲線を提供することができる。さらに、運転者によるペダルストロークは、通常操作モードにおいてのみ運転者の制動意図を判断するために制御部5によって使用される。通常操作モードにおいて、ペダルばね16の変形により次第に大きくなる反発力が制動ペダルを介して運転者の足にフィードバックされるため、運転者の制動体験は、従来の制動システムと類似しており、従来の真空倍力装置を有する制動システムを含む。
さらに、電動制動倍力装置はさらに単独ペダル操作モードを有する。単独ペダル操作モードは、制動モータ4が正常に動作しないときに又は使用することができない時に動作し、この場合、制動モータ4に電気エネルギーは供給されない。このとき、係止ロック30は係止状態であり、かつ、駆動ナット12の軸方向移動のロック機能は解除されるので、軸方向に移動することができる。運転者が制動ペダルを踏み、押圧部材3が押し棒15を介してペダルばね16を軸方向前方に押圧し、反発板17と係止ピン32との間の軸方向の距離が小さくなることによって、反発板17が短い時間内に係止ロック30の係止ピン32を押し付け、プランジャ14が前方に移動することによりピストン2が前方へ押され、車両を制動する。押し棒15がさらに前方に移動すると、ペダルばね16は、制限棒18を通じて制限板19を引っぱり、制限板19は、駆動ナット12及び伝動スリーブ11を伴って軸方向前方に移動する。制動の終了後、第1の復帰ばね21及び第2の復帰ばね22の作用によって、関連する部品は原位置に戻る。
さらに、電動制動倍力装置は、電動車両に応用する場合、制動エネルギー回収に関与する能力をさらに有する。制動エネルギー回収操作においては、制御部5は、制動ペダルの踏み込みを検出し、制動モータ4を制御してプランジャ14を駆動させて一定の設定した距離だけ前方へ移動させる。同時に、係止ロック30の電磁コイル31が通電され、係止ロック30が係止解除状態となる。
本出願によれば、モータ制動操作が実施されたときに、係止ロックが解除され、ペダル踏力伝達線路に対して制動倍力装置伝達線路が分離される。制動補助力伝達部品の動作は、ペダル踏力伝達部品及び制動ペダルに影響を与えることはないため、運転者が制動ペダルから違和感を受けることはない。さらに、制動モータ操作においては、電動制動倍力装置の入力は、制動モータからのみ行われ、ペダル踏力と組み合わせられることはない。
制動モータが正常に動作している場合、ペダルばねは、制動挙動シミュレータとして、制動状態の感覚を運転者の足にフィードバックするために使用される。また、運転者の制動意図を判断することに使用され、ペダル踏力が制動倍力装置の出力の一部に変換されることはない。一方、単独ペダル制動操作が実施されるときに、係止ロックは係止状態であり、ペダル踏力伝達部品は、係止ロックを介して制動補助力伝達部品を動かすことができ、ペダル踏力伝達部品の遊びが低減され、車両制動が迅速に行われる。
さらに、本出願の電動制動倍力装置は、自動制動機能を有する車両に特に適しており、即ち、電動制動倍力装置及び車両制動システムの制御を自動制動機能から引き継ぎ、運転者が制動ペダルを踏む必要がなくなる。
ここでは、具体的な実施形態を参照して説明及び本出願を説明しているが、本出願の範囲は、記載された詳細に限定されるものではないことに留意されたい。本出願の基本原理から逸脱することなく、これらの詳細について種々の変更がなされるものとしてもよい。
Claims (10)
- 車両に使用される電動制動倍力装置であって、
制動ペダルからのペダル踏力を伝達するように構成されたペダル踏力伝達部品と、
モータ制動操作を実施して制動補助力を生成するように構成された制動モータ(4)と、
制動マスタシリンダ(1)のピストン(2)を軸方向に押圧するように構成された補助力伝達部品と、
前記補助力伝達部品上に配置され、係止状態と係止解除状態とを切り替えるように構成された係止ロック(30)と、
を備え、
前記電動制動倍力装置は、モータ制動操作モード及び単独ペダル制動操作モードを有し、
前記モータ制動操作モードにおいて、前記係止ロックは係止解除状態にあり、これにより、前記ペダル踏力伝達部品と前記補助力伝達部品とは運動学的に分離され、前記制動モータにより生成される制動補助力のみが、前記補助力伝達部品を介して前記制動マスタシリンダの前記ピストンに伝達されるようにし、
前記単独ペダル制動操作モードにおいて、前記係止ロックは係止状態にあり、これにより、前記ペダル踏力が、前記ペダル踏力伝達部品、前記係止ロック及び前記補助力伝達部品を介して前記制動マスタシリンダの前記ピストンに伝達されるようにする、
電動制動倍力装置。 - 前記モータ制動操作が、
通常制動操作であって、検出された前記ペダル踏力伝達部品の動作に基づいて前記制動モータ(4)を起動し、これにより、前記制動モータ(4)を正方向に回転させて制動補助力を生成させる、通常制動操作と、
単独電動操作であって、前記車両自動制動モジュールの制動信号に基づいて前記制動モータ(4)を起動し、前記制動モータ(4)を正方向に回転させて制動補助力を生成させる、単独電動操作と、
を含む、請求項1に記載の電動制動倍力装置。 - 前記係止ロック(30)の状態が、前記制動モータ(4)の充電状態と関連しており、前記制動モータ(4)の電源が投入されたときに、前記係止ロック(30)は係止解除状態になり、前記制動モータ(4)の電源が切断されたときに、前記係止ロック(30)は係止状態になる、請求項1又は2に記載の電動制動倍力装置。
- 前記補助力伝達部品は、前記制動モータにより回転駆動させられるように構成された駆動ナット(12)と、前記駆動ナットに連結されて前記駆動ナットの回転運動を軸方向の直線運動に変換する伝動スリーブ(11)と、を備え、
前記補助力伝達部品は、前記制動マスタシリンダ(1)の前記ピストン(2)と前記伝動スリーブ(11)との間に軸方向に配置されたプランジャ(14)をさらに備え、前記プランジャは、前記伝動スリーブ(11)により前記制動マスタシリンダ(1)のシリンダ体へ向かって軸方向前方に押圧されるように構成されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電動制動倍力装置。 - 前記ペダル踏力伝達部品は、
前記伝動スリーブ(11)内に配置され、前記伝動スリーブ内において軸方向に摺動し得る押し棒(15)であって、前記押し棒の後側部分が前記制動ペダルによって駆動され、前記押し棒の前部が前記プランジャ(14)の内部空洞(14e)に延伸している押し棒(15)と、
前記押し棒(15)の前側部分に支持され、前記内部空洞(14e)から径方向に延出しているペダルばね(16)であって、前記押し棒(15)の軸方向の押圧作用下で軸方向に沿って弾性変形する能力を有するペダルばね(16)と、
前記ペダルばね(16)の前側で前記押し棒(15)の前側部分により支持される反発板(17)と、
を備える、請求項4に記載の電動制動倍力装置。 - 前記モータ制動操作モードにおいて、前記ペダルばね(16)が、制動挙動シミュレータを構築し、前記制動挙動シミュレータの動作は、運転者の制動意図を判断するために検出されることが可能であり、前記制動挙動シミュレータは、さらに、制動状態の感覚を運転者の足にフィードバックし得る、請求項5に記載の電動制動倍力装置。
- 前記係止ロック(30)は、
前記プランジャ(14)上に固定された電磁コイル(31)と、
磁石により製造され、前記電磁コイルが通電されたときに前記電磁コイルにより吸引されて係止解除位置に移動し得るように構成された係止ピン(32)と、
前記電磁コイルが断電されたときに前記係止ピンを係止位置に復帰させるように構成された復帰特徴部と、
を備える、請求項5又は6に記載の電動制動倍力装置。 - 係止位置において、前記係止ピンが前記反発板の前側に移動しており、係止解除位置において、前記係止ピンは、前記反発板の前側から完全に離隔している、請求項7に記載の電動制動倍力装置。
- 前記係止ロック(30)は、位置決め特徴部をさらに備え、前記位置決め特徴部は、前記係止ピンの位置を制限するために使用され、前記係止ピンを係止位置又は係止解除位置に保持させる、請求項7又は8に記載の電動制動倍力装置。
- 前記位置決め特徴部は、
前記係止ピンの外周のフランジ(32c)に設けられているか、
一方の端部が前記係止ピンに伴って移動し、他方の端部が前記プランジャにヒンジ連結されている揺動アーム(34)であるか、又は、
一方の端部が前記係止ピンに伴って移動し、他方の端部が前記プランジャに固定されている板ばねであり、
前記板ばねは、さらに同時に前記復帰特徴部を構成している、請求項9に記載の電動制動倍力装置。
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