JP2021107264A - クレーン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】主に、作業員の状況に応じて自動的にクレーンの動作規制を行わせ得るようにする。【解決手段】クレーン制御装置は、クレーンの動作を制御する制御部と、クレーンのフックブロック27に対する接触を検知する接触検知部22と、接触検知部22が検知した検知信号を制御部へ送る送信部24とを備えている。接触検知部22および送信部24は、フックブロック27に取付けられ、制御部は、検知信号に基づいて、接触状態と判断したときに自動的にクレーンの動作規制を行い、非接触状態と判断したときに自動的にクレーンの動作規制を解除する。接触検知部22は、フックブロック27に備えられたフック1の外周部分に取付けても良い。送信部24は、フック1の根本部分に取付けても良い。【選択図】図3B

Description

この発明は、クレーン制御装置に関するものである。
クレーンなどの建設機械では、フックの周辺で作業員が玉掛作業などの作業を行うことが多い。玉掛作業中は、フックに最も近い位置に作業員が居るので、クレーンの操作者は、作業状況を目視したり監視カメラなどで監視したりしており、作業の終了を確認した後にクレーンを作動させるようにしている。
これに対し、確認の不十分や勘違いなどによって、玉掛作業中にクレーンの操作者がクレーンを誤って作動させてしまうおそれがある。そこで、このような場合に、クレーンを不用意に作動させてしまわないようにするための手段が必要になる(例えば、特許文献1、2参照)。
上記特許文献1には、クレーンのフックに、人体感知センサーおよび音声発生装置を設けて、フックの下方に人体を感知した場合に、音声を発して、作業者に警告を与えられるようにしている(段落[0007]図2など)。
また、上記特許文献2では、電動チェーンブロックの吊具に、吊具を上下動させるための操作摘みを設けるようにして、作業員が吊具の上下動を操作できるようにしている(段落[0024][0027][0034]−[0036]図1、図2など)。
特開平6−056385号公報 特開平6−336396号公報
特許文献1の場合、玉掛作業などの作業中は、人体感知センサーが常時人体を感知しているので、作業員の側から音声発生装置の音声を停止することができず、煩わしいなどの問題があった。
また、特許文献2の場合、吊具が不用意に上下動されたような場合に、作業員が自ら操作摘みを操作して、吊具の上下動を停止させる必要があるため、対応が難しく、煩わしいなどの問題があった。
そこで、本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、作業員の状況に応じて自動的にクレーンの動作規制を行わせるようにすることを目的とするものである。
上記課題に対して、本発明は、
クレーンの動作を制御する制御部と、
前記クレーンのフックブロックに対する接触を検知する接触検知部と、
該接触検知部が検知した検知信号を前記制御部へ送る送信部とを備え、
前記接触検知部および前記送信部は、前記フックブロックに取付けられ、
前記制御部は、前記検知信号に基づいて、
接触状態と判断したときに自動的に前記クレーンの動作規制を行い、
非接触状態と判断したときに自動的に前記クレーンの動作規制を解除するクレーン制御装置を特徴とする。
本発明によれば、上記構成によって、作業員の状況に応じて自動的にクレーンの動作規制を行わせることなどができる。
実施例1にかかるクレーン制御装置を備えたクレーンの全体側面図である。 実施例1にかかるクレーン制御装置の構成を示すブロック図である。 実施例1にかかる接触検知部および送信部の取付状態を示すフックブロックの拡大側面図である。 実施例1の変形例にかかる接触検知部および送信部の取付状態を示すフックブロックの拡大側面図である。 実施例1にかかるクレーン制御装置の制御部の制御例を示すフローチャートである。 実施例1にかかるクレーン制御装置の制御部の他の制御例を示すフローチャートである。 玉掛作業を示す図である。 実施例2にかかる接触検知部および送信部の取付状態を示すフックブロックの拡大側面図である。 実施例3にかかる接触検知部および送信部の取付状態を示すフックブロックの拡大側面図である。 実施例3にかかるクレーン制御装置の制御部の別の制御内容を示すフローチャートである。 実施例4にかかるクレーン制御装置の構成を示すブロック図である。 実施例4にかかる接触検知部および送信部の取付状態を示すフックブロックおよびグラブの拡大側面図である。
以下、本実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図11は、この実施の形態を説明するためのものである。このうち、図1〜図6は実施例1、図7は実施例2、図8−図9は実施例3、図10−図11は実施例4に関している。
<構成>以下、この実施例の構成について説明する。
図1に示すような、フックブロック27を備えたクレーン2などの建設機械に対して、この実施例のクレーン制御装置3(図2)を設ける。
クレーン2などの建設機械は、例えば、走行部4の上に水平旋回可能な旋回部5を備えると共に、旋回部5に起伏可能なブームなどの起伏部6を備えたものなどとされる。このクレーン2は、走行部4を有することで移動式クレーンとなっている。起伏部6は、伸縮し得るように構成しても良い(伸縮ブーム)。そして、フックブロック27は起伏部6の先端部の位置に設置される。
図2に示すように、クレーン2には、少なくとも、旋回部5を旋回させるための旋回用アクチュエータ11や、起伏部6を起伏させるための起伏用アクチュエータ12や、起伏部6を伸縮させるための伸縮用アクチュエータ13や、フックブロック27を上下動させるための吊上用アクチュエータ14(例えば、ウインチ)などの駆動装置が備えられる。なお、以上の記載は、各実施例において共通である。
上記のような基本的な構成に対し、この実施例では、以下のような構成を備えることができる。
(1−1)クレーン制御装置3は、図2に示すように、クレーン2の動作を制御する制御部21と、
クレーン2のフックブロック27に対する接触を検知する接触検知部22と、
接触検知部22が検知した検知信号23を制御部21へ送る送信部24とを備えている。
図3Aに示すように、接触検知部22および送信部24は、フックブロック27に取付けられる。
制御部21は、検知信号23に基づいて、
接触状態と判断したときに自動的にクレーン2の動作規制を行い、
非接触状態と判断したときに自動的にクレーン2の動作規制を解除するように構成されている。
ここで、クレーン2の動作は、例えば、上記したような旋回部5の旋回動作や、起伏部6の起伏動作および伸縮動作や、フックブロック27(に備えられたフック1)の吊上・吊下動作などのことである。
制御部21は、旋回部5に設けられた運転台5a(図1)からクレーン2を操作できるようにするための制御装置や、制御装置にインストールされた制御ソフトなどで構成される。制御部21は、例えば、運転台5aに設けられた各種の操作レバーや操作スイッチなどの操作部(以下、操作レバー25という、図2)の操作によって旋回用アクチュエータ11を作動させて旋回部5に旋回動作を行わせたり、操作レバー25の操作によって起伏用アクチュエータ12や伸縮用アクチュエータ13を作動させて起伏部6に起伏動作および伸縮動作を行わせたり、操作レバー25の操作によって吊上用アクチュエータ14を作動させてフックブロック27(またはフック1)に吊上・吊下動作を行わせたりする。
フックブロック27は、吊上用アクチュエータ14(例えば、ウインチ)にワイヤ26(26)などを介して接続され、起伏部6の先端部から吊り下げた状態に設置された金属製の係止部材である。
図3Aに示すように、フックブロック27は、滑車などを収容する部分(ブロック部28)と、ブロック部28の下端部に取付けられたフック1とで構成されている。フック1は、鉤型をしたフック本体29で主に構成されている。フック本体29には、必要に応じて、ハズレ止部材31が備えられる。
フック本体29は、ブロック部28の下端部から下方へ延びる短い軸部29a(根本部分)と、軸部29aの下端部に取付けられた鉤状部29bとを有している。鉤状部29bは、例えば、丸型の場合、中心角が180度よりも大きく360度よりも小さい側面視ほぼ円弧状のものとされる。なお、鉤状部29bは、丸型の他に、例えば、多角形状をした角型のものや、J字型のものなどがある。
ハズレ止部材31は、軸部29aの下端部分と、鉤状部29bの上へ向いた先端部との間にできる斜め上に開いた開放部分に対し、開放部分を開閉可能となるように取付けられる。ハズレ止部材31は、上端部が軸部29aに回動自在に取付けられると共に、付勢部材によって開放部分を閉じる方向に付勢される。
接触は、フックブロック27の少なくとも一部に対して物理的に接触することを基本としている。但し、接触検知部22の感度によっては、非接触で検知を行わせることも可能である。非接触の場合には、接触を、接触検知部22の検知領域内への侵入と読み替えるようにする。
接触検知部22は、接触を検知できるセンサーであれば、どのようなものとしても良い。接触検知部22には、例えば、圧電素子や静電容量センサーなどを用いることができる。圧電素子は、圧力によって電圧を発生させる素子である。静電容量センサーは、静電容量の変化を検出するセンサーである。
送信部24は、接触検知部22からの検知信号23の内容を制御部21へ送信することができれば、どのようなものとしても良い。送信部24は、例えば、RFID( radio frequency identifier)システムを構成するRFタグ(ID情報を埋め込んだ小型のタグ)などの発信装置などとすることができる。送信部24は、接触検知部22で発生した電力で作動して電波を発信するように構成しても良いし、接触検知部22とは別電源で作動させて、接触検知部22で発生した電力をトリガーとして電波を発信させるように構成しても良い。送信部24と接触検知部22は、配線32によって接続される。
接触検知部22および送信部24は、フックブロック27(を構成するブロック部28やフック1)のどこの位置にどのような状態で取付けても良いが、例えば、図3Aでは接触検知部22および送信部24を、ブロック部28の側面に近接した状態で取付けるようにしている。なお、接触検知部22および送信部24は、フックブロック27の異なる位置に離して取付けても良い。
制御部21には、送信部24からの検知信号23を無線通信によって自動で受信して認識する受信部33(または、RFIDシステムの読取装置など)が備えられる。
クレーン2の動作規制は、クレーン2の動作を禁止(または停止)することや、クレーン2の動作を制限(まは抑制)することなどである。クレーン2の動作規制によって、クレーン2の全ての動作を規制したり(全面規制)、後述するようにクレーン2の一部の動作を規制したり(部分規制)することができる。
クレーン2の動作規制を解除するとは、動作規制のない状態(通常の動作ができる状態)にクレーン2を戻すことである。
自動的にとは、作業者やクレーン2の操作者による意識的な操作を必要としないで、制御部21が動作規制や規制解除を判断して実行することである。
制御部21には、動作規制や規制解除を行わせるための動作規制部35が設けられる。動作規制部35は、例えば、操作レバー25からの信号36を途中で遮断したり、旋回用アクチュエータ11や起伏用アクチュエータ12や吊上用アクチュエータ14などに対する動力や作動信号などを遮断したり制限したりすることなどによって、動作規制や規制解除を実施する。
(1−2)図3Bに示すように、接触検知部22は、フックブロック27に備えられたフック1の外周部分に取付けても良い。
送信部24は、フック1の根本部分に取付けても良い。
ここで、フック1の外周部分は、フック1を側方から見た時に、フック1の外側に位置する輪郭部分のことである。接触検知部22は、例えば、フック1の外周部分に沿って貼付けられる。この実施例では、接触検知部22は、フック1(の鉤状部29b)の外周部分のほぼ全域に亘って設けられている。また、接触検知部22に加えて、または、接触検知部22に替えてハズレ止部材31の外側の部分に対しても、接触検知部34を取付けることができる。この実施例では、接触検知部34は、接触検知部22に加えて設けられた補助的なものとなっている。
送信部24は、フックブロック27のどの位置(例えば、ブロック部28の側面など)に取付けても良いが、フック1の根本部分(軸部29a)の外周などに取付けるのが好ましい。
(1−3)制御部21は、検知信号23を受信している間中、接触状態が続いていると判断して、動作規制を継続させるようにしても良い。
この場合、送信部24は、例えば、接触検知部22からの接触を示す検知信号23を連続的に送信したり、接触を示す検知信号23を所定の周期で繰り返し送信し続けたりするように構成される。制御部21は、例えば、接触を示す検知信号23の受信が途絶えたときに、非接触状態になったと判断して、動作規制を中止する(規制解除)。
例えば、制御部21(の動作規制部35)は、図4に示すようにして、動作規制および規制解除を行うように構成することができる。この場合、制御部21は、フラグ(例えば、クレーン操作有効フラグ)を用いて、動作規制および規制解除の状態を管理するように構成することができる。そして、送信部24から受信部33に対して、別のフラグ(例えば、クレーン停止フラグなど)を含む検知信号23を送るようにしている。これらのフラグは、制御部21に設けられたメモリ41(図2)になど格納されて、動作規制および規制解除の判断に使用される。
具体的には、クレーン2のエンジンを始動することで制御が開始されると、S1で、クレーン2の制御部21が持っているクレーン操作有効フラグを1に初期化する。クレーン操作有効フラグは、1がクレーン操作可、0がクレーン操作不可を意味している。
また、フックブロック27側またはフック1側(以下、フック1側という)が持っているクレーン停止フラグを0に初期化する。クレーン停止フラグは、1が動作規制、0が規制解除を意味している。
次に、S2で、フック1側の送信部24(フック側送信装置)とクレーン2側の受信部33(クレーン側の受信装置)との間の通信(送受信)を確立する。
そして、S3で、フック1側の送信部24からの検知信号23に含まれるクレーン停止フラグをクレーン2側の受信部33で受信する。
S4で、制御部21は、クレーン停止フラグが1であるか否かを判断する。
そして、クレーン停止フラグが1である場合には、S5で、クレーン2の制御部21は、クレーン操作有効フラグを0に書き替えて、操作レバー25の操作を無効または禁止にする割込処理を行い、S6で、クレーン2の動作を規制する。
反対に、クレーン停止フラグが0である場合には、S7で、クレーン2の制御部21は、クレーン操作有効フラグを1に書き替えて、操作レバー25の操作を有効にする割込処理を行い(または、操作レバー25の操作を無効または禁止にする割込処理を終了し)、S8で、クレーン2が動作できるようにする、または、動作規制を規制解除する。
S6およびS8以降は、クレーン2のエンジンを停止するまで、S3に戻って上記を繰り返す。
また、例えば、フラグをクレーン操作有効フラグのみとしても、上記と同様の動作規制および規制解除を行わせることが可能である。
この場合には、図5に示すように、クレーン2のエンジンを始動することで制御が開始されると、S11で、クレーン2の制御部21(およびフック1側)が持っているクレーン操作有効フラグを1に初期設定する。クレーン操作有効フラグは、1がクレーン動作可能、0がクレーン動作禁止を意味している。
次に、S12で、フック1側の送信部24(フック側送信装置)とクレーン2側の受信部33(クレーン側の受信装置)との間の通信(送受信)を確立する。
そして、S13で、フック1側の送信部24からの検知信号23に含まれるクレーン操作有効フラグをクレーン2側の受信部33で受信(取得)する。
S14で、制御部21は、クレーン操作有効フラグが1であるか否かを判断する。
そして、クレーン操作有効フラグが1である場合には、S15で、クレーン2の制御部21は、クレーン2を動作可能とする。
反対に、クレーン操作有効フラグが0である場合には、S16で、クレーン2の制御部21は、クレーン2を動作禁止にする。
以後、クレーン2のエンジンを停止するまで、S13に戻って上記を繰り返す。
(1−4)また、制御部21は、検知信号23を受信するごとに、動作規制と規制解除とを交互に切り替えるようにしても良い。
この場合、送信部24は、例えば、接触検知部22が接触を検知したときにのみ検知信号23を送信するように構成される。制御部21は、接触検知部22からの接触を示す検知信号23を受信しないときは、状態に変化がないとして、動作規制または規制解除の状態をそのまま保つようにする。
そして、制御部21は、例えば、検知信号23を受信したときに、上記したクレーン操作有効フラグの0と1とを反対に書き替えて、動作規制と規制解除との状態が交互に逆なるようにする。
なお、上記した(1−3)と(1−4)の内容は、択一的なものとされる。また、どちらも、以下の各実施例で適用することが可能である。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
クレーン2では、例えば、旋回部5を旋回させたり、起伏部6を起伏させたり伸縮させたり、フックブロック27またはフック1を吊上げたり吊下ろしたりすることによって作業が行われる。このようなクレーン2の動作は、制御部21が、操作レバー25の操作に応じて、旋回用アクチュエータ11を作動させて旋回部5に旋回動作を行わせたり、起伏用アクチュエータ12を作動させて起伏部6に起伏動作を行わせたり、伸縮用アクチュエータ13を作動させて伸縮部に伸縮動作を行わせたり、操作レバー25の操作によって吊上用アクチュエータ14を作動させてフックブロック27またはフック1に吊上・吊下動作を行わせたりすることで実行される。
クレーン2で建築資材などの荷物(吊荷45)を吊上げる場合、図6に示すように、作業員がフックブロック27またはフック1の周辺で玉掛ワイヤ46を用いて玉掛作業を行うことになる。玉掛作業は、クレーン2の操作者がフックブロック27またはフック1を下ろし、作業員が片手で下ろされたフックブロック27またはフック1を手に取ることによって開始される。そして、作業員が吊荷45に玉掛ワイヤ46を巻き付け、他方の手で吊荷45に巻き付けた玉掛ワイヤ46をフック1に掛けることで玉掛作業が終了される。クレーン2の操作者は、玉掛作業の終了を確認した後に、フックブロック27またはフック1と共に吊荷45を吊り上げて、吊荷45の設置場所まで移動させる。
玉掛作業中は、フックブロック27またはフック1に最も近い位置に作業員が居るので、クレーン2の操作者は、作業状況を目視したり監視カメラなどで監視したりしており、作業の終了を確認した後にクレーン2を作動させることになる。この際、確認の不十分や勘違いなどによって、玉掛作業中にクレーン2の操作者がクレーン2を誤って作動させてしまわないように注意する必要がある。そこで、この実施例では、以下のようにして、クレーン2を不用意に作動させないようにしている。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(効果 1−1)クレーン制御装置3では、制御部21はクレーン2の動作を制御し、接触検知部22は、クレーン2のフックブロック27(またはフック1)に対する接触を検知し、送信部24は、接触検知部22が検知した検知信号23を制御部21へ送るようになっている。
そして、制御部21(の動作規制部35)は、検知信号23に基づいて、フックブロック27の少なくとも一部に対する接触状態が発生していると判断したときにクレーン2の動作を自動的に規制(禁止または制限)し、フックブロック27またはフック1に対して非接触状態であると判断したときにクレーン2の動作規制を自動的に解除する。
これにより、作業員が、フックブロック27またはフック1の周辺で作業(例えば、玉掛作業)を行っている時に、作業員がフックブロック27またはフック1に触れることで、接触検知部22がこれを検知し(例えば、圧電素子が電圧を発生させ)、送信部24が検知信号23を発生(発信)し、クレーン2側の制御部21が受信することで、(クレーン2やフック1の周囲での)作業中であると制御部21が判断してクレーン2の動作を自動的に規制するので、クレーン2の操作者が誤ってクレーン2を操作したとしてもクレーン2が動くことがなくなるため、作業の安全性を確保することができる。
そして、フックブロック27またはフック1に対する接触状態の有無を検知するために接触検知部22を用いたことにより、作業員が自ら行う意識的なスイッチ操作などは、特に不要となり、作業に伴って生じるフックブロック27またはフック1(に取付けられた接触検知部22)への(スイッチ操作を意識していない)無意識な接触の有無のみによって動作規制と規制解除とが自動で切替えられるように構成できる(勿論、意識的に接触を行っても良い)。そのため、作業員や作業の状況に応じて必要な動作規制が自動的に行われるようになり、安全性を確保できると共に、切り替えが自然に行われるため煩わしさを感じないようにできる。
(効果 1−2)この際、接触検知部22をフックブロック27に備えられたフック1の外周部分に取付けるようにしても良い。これにより、作業員がフック1の外周部分に触れている時に限ってクレーン2の動作を規制することができ、フック1の外周部分以外に触れている時にはクレーン2の動作規制が行われないので、適正かつ確実にクレーン2の動作規制を行わせることができる。また、接触検知部22の損傷なども防止できる。
これに対し、例えば、接触検知部22をフック1の内周部分に取付けた場合には、吊荷45を吊るための玉掛ワイヤ46などが接触検知部22に接触するため、作業者が触っていることを適正に検出することができなくなると共に、接触検知部22が損傷し易くなるおそれがある。
そして、送信部24をフック1の根本部分(軸部29a)に取付けるようにしても良い。これにより、接触検知部22と送信部24とが近くに設置されるので、装置構成の簡略化を図ることができると共に、フック1の根本部分は、外力が作用され難い位置であるため、外力による送信部24の損傷なども防止できる。
(効果 1−3)制御部21は、検知信号23を受信している間中、接触状態が続いていると判断して、動作規制を継続させるようにしても良い。これにより、フックブロック27またはフック1に対して接触しているか、フックブロック27またはフック1から離れているかということのみが、クレーン2の動作規制を行うか規制解除を行うかの判断基準となるので、作業員にとって感覚的に分かり易い構成にすることができる。
(効果 1−4)または、制御部21は、検知信号23を受信するごとに、動作規制と規制解除とを交互に切り替えるようにしても良い。これにより、フックブロック27またはフック1に接触していない間は動作規制または規制解除の状態が継続され、フックブロック27またはフック1に接触する度に動作規制と規制解除とが交互に切り替えられるようになるので、作業員はフックブロック27またはフック1に接触し続けている必要がなくなり、例えば、作業員がフックブロック27またはフック1から離れた場合でも動作規制を継続させたり、規制解除を継続させたりすることが可能になる。
<構成>以下、この実施例の構成について説明する。
(2−1)図7に示すように、接触検知部22は、動作規制用の検知部22Aと、規制解除用の検知部22Bとを別々に備えるようにしている。
ここで、動作規制用の検知部22Aは、動作規制を行わせるために専用に設けられる接触検知部22である。動作規制用の検知部22Aは、例えば、フックブロック27における、フック1の下側に設置されるのが好ましい。
規制解除用の検知部22Bは、規制解除を行わせるために専用に設けられる接触検知部22である。規制解除用の検知部22Bは、例えば、フックブロック27における、フック1の上側に設置されるのが好ましい。
但し、動作規制用の検知部22Aと規制解除用の検知部22Bとの上下の位置関係は逆にしても良い。
動作規制用の検知部22Aおよび規制解除用の検知部22Bは、それぞれ配線32によって1つの送信部24に接続されており、送信部24は、動作規制用の検知部22Aおよび規制解除用の検知部22Bのどちらか一方から得られた検知信号23を制御部21へ送る。
制御部21は、動作規制用の検知部22Aからの検知信号23を受信した場合に、動作規制を行わせ、規制解除用の検知部22Bからの検知信号23を受信した場合に、規制解除を行わせる。
<作用効果>この実施例によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(作用効果 2−1)接触検知部22は、動作規制用の検知部22Aと、規制解除用の検知部22Bとを別々に備えるようにしても良い、これにより、上記実施例と同様の作用効果に加えて、別々に設けられている動作規制用の検知部22Aと、規制解除用の検知部22Bとを、意識的に選択して使う(使い分ける)ことが容易となるため、動作規制用の検知部22Aと規制解除用の検知部22Bとをスイッチとして使って動作規制と規制解除とをより明確かつ確実に実行させることが可能になる。
なお、その他の構成、作用、効果については、上記実施例と同様であるため、上記実施例の記載を以て、この実施例の記載とすることができる。
<構成>以下、この実施例の構成について説明する。
(3−1)図8に示すように、接触検知部22C,22Dが複数備えられるようにする。
各接触検知部22C,22Dは、個別に送信部24a,24bを備えるようにする。
制御部21は、接触検知部22C,22Dごとに動作規制を行うクレーン2の動作を異ならせるようにする。
ここで、複数は、例えば、2つ以上とすることができる(この実施例では、2つとなっているが、3つ以上としても良い)。複数の接触検知部22C,22Dは、例えば、フックブロック27における、フック1の上下に分けて設けられる。
送信部24a,24bは、接触検知部22C,22Dの数だけ設けられる(この実施例では、2つとなっているが、3つ以上としても良い)。これにより、送信部24a,24bと接触検知部22C,22Dとは一対一に対応した状態で設けられる。送信部24a,24bと接触検知部22C,22Dとの間は、それぞれ別々の配線32a,32bによって接続される。
なお、上記実施例2の場合にも、この実施例と同様に、動作規制用の検知部22Aおよび規制解除用の検知部22Bに対して、送信部24a,24bを個別に設けるようにしても良い。
動作規制を行うクレーン2の動作は、この実施例では、例えば、旋回動作、起伏動作、伸縮動作、吊上・吊下動作のいずか1つまたはそれ以上とすることができる。
制御部21は、複数の接触検知部22C,22Dからの個別の検知信号23によって、上記したクレーン2の動作規制および規制解除に加えて、いずか1つまたはそれ以上のクレーン2の動作を適宜規制したり解除したりすることができるようになる。
(3−2)制御部21によって動作規制されるクレーン2の動作は、吊上・吊下動作以外の動作であっても良い。
ここで、吊上・吊下動作以外の動作とは、例えば、この実施例の場合、旋回動作と起伏動作および伸縮動作のことである。制御部21は、吊上・吊下動作を規制解除し、旋回動作と起伏動作および伸縮動作とを動作規制する。この場合、吊上・吊下動作以外の動作を動作規制させる接触検知部22C,22D(例えば、接触検知部22C)は、フックブロック27またはフック1の吊上・吊下動作を行わせるためのスイッチとして積極的に使えるように構成しても良い。
(3−3)制御部21によって動作規制されるクレーン2の動作は、旋回動作以外の動作であっても良い。
ここで、旋回動作以外の動作とは、例えば、この実施例の場合、起伏動作および伸縮動作と吊上・吊下動作のことである。制御部21は、旋回動作を規制解除し、起伏動作および伸縮動作と吊上・吊下動作とを動作規制する。この場合、旋回動作以外の動作を動作規制させる接触検知部22C,22D(例えば、接触検知部22D)は、クレーン2に旋回動作を行わせるためのスイッチとして積極的に使えるように構成しても良い。
なお、旋回動作以外の動作規制の機能や、上記した吊上・吊下動作以外の動作規制の機能は、後述する実施例を含めて全ての実施例に対して適用することが可能である。また、旋回動作以外の動作規制の機能と、上記した吊上・吊下動作以外の動作規制の機能とは、両方を備えるようにしても良い。
例えば、制御部21は、図9に示すように、動作規制、規制解除、および、吊上・吊下動作以外の動作規制や、旋回動作以外の動作規制を行い得るように構成することができる。
この場合には、クレーン2のエンジンを始動することで制御が開始されると、S21で、クレーン2の制御部21(およびフック1側)が持っているクレーン操作有効フラグを1に初期設定する。クレーン操作有効フラグは、1がクレーン動作可能、2がウインチ以外のアクチュエータ動作禁止、3が旋回以外のアクチュエータ動作禁止、0がクレーン動作禁止を意味している。
次に、S22で、フック1側の送信部24(フック側送信装置)とクレーン2側の受信部33(クレーン側の受信装置)との間の通信(送受信)を確立する。
そして、S23で、フック1側の送信部24からの検知信号23に含まれるクレーン操作有効フラグをクレーン2側の受信部33で受信(取得)する。
S24で、制御部21は、クレーン操作有効フラグが1であるか否かを判断する。
そして、クレーン操作有効フラグが1である場合には、S25で、クレーン2の制御部21は、クレーン2を動作可能とする。
次に、クレーン操作有効フラグが1でない場合には、S26で、制御部21は、クレーン操作有効フラグが2であるか否かを判断する。
そして、クレーン操作有効フラグが2である場合には、S27で、クレーン2の制御部21は、ウインチ以外のアクチュエータ動作を禁止とする。
次に、クレーン操作有効フラグが2でない場合には、S28で、制御部21は、クレーン操作有効フラグが3であるか否かを判断する。
そして、クレーン操作有効フラグが3である場合には、S29で、クレーン2の制御部21は、旋回以外のアクチュエータ動作を禁止とする。
そして、クレーン操作有効フラグが3でない場合には、S30で、クレーン2の制御部21は、クレーン2を動作禁止にする。
以後、クレーン2のエンジンを停止するまで、S23に戻って上記を繰り返す。
<作用効果>この実施例によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(作用効果 3−1)接触検知部22C,22Dを複数備え、各接触検知部22C,22Dが、個別に送信部24を備えるようにしても良い。そして、制御部21は、接触検知部22C,22Dごとに動作規制を行うクレーン2の動作を異ならせるようにしても良い。これにより、各接触検知部22C,22Dごとに、個別の送信部24によって、制御部21に個別の検知信号23を送ることができる。そのため、各接触検知部22C,22Dに応じた様々な動作規制パターン(または規制解除パターン)を設定できるようになり、作業(例えば、玉掛作業)にとって必要なクレーン2の動作はそのまま可能としつつ、作業に不要なクレーン2の動作のみを動作規制させることが可能になる。例えば、フックブロック27またはフック1に対する接触位置の違い(または、接触検知部22C,22Dの設置位置の違い)に応じて、クレーン2に対する動作規制の仕方を変えることができる。よって、安全性を確保しつつ、作業を行わせることが可能になる。
(作用効果 3−2)制御部21によって動作規制されるクレーン2の動作を、吊上・吊下動作以外の動作としても良い。これにより、フックブロック27またはフック1に対する接触を伴う作業を行っている最中に、必要に応じて吊上・吊下動作のみを行わせることができるようになり、吊上・吊下動作が使えることで、例えば、フックブロック27またはフック1の高さ調整を適宜行うことで、作業効率の向上を図ることができる。また、吊上・吊下動作以外の動作が使えなくなることで、安全性を確保することができる。なお、このような構成にした場合には、吊上・吊下動作が行われることが予め分かっているため、フックブロック27またはフック1の真下以外の位置で作業を行うことで、吊上・吊下動作に対する安全確保も可能となる。
(作用効果 3−3)制御部21によって動作規制されるクレーン2の動作を、旋回動作以外の動作としても良い。これにより、フックブロック27またはフック1に対する接触を伴う作業を行っている最中に、必要に応じて旋回動作のみを行わせることができるようになり、旋回動作が使えることで、例えば、フックブロック27またはフック1の水平方向の位置調整を適宜行うことで、作業性の向上を図ることができる。また、旋回動作以外の動作が使えなくなることで、安全性を確保することができる。なお、このような構成とした場合には、旋回動作が行われることが予め分かっているため、フックブロック27またはフック1の旋回半径の外側の位置で作業を行うことで、旋回動作に対する安全確保も可能となる。
なお、その他の構成、作用、効果については、上記各実施例と同様であるため、上記各実施例の記載を以て、この実施例の記載とすることができる。
<構成>以下、この実施例の構成について説明する。
(4−1)この実施例のクレーン制御装置3は、図10、図11に示すように、
クレーン2の動作を制御する制御部21と、
クレーン2のフックブロック27またはフック1周辺の物に対する接触を検知する接触検知部22Eと、
接触検知部22Eが発生した検知信号23を制御部21へ送る送信部24とを備えている。
クレーン2のフックブロック27またはフック1と作業員が装着するグラブ51との間に、相互間距離52を検知する距離検知部53,54が備えられる。
送信部24は、フックブロック27またはフック1およびグラブ51の一方または両方に設けられて、相互間距離52を制御部21へ送る。
制御部21は、
相互間距離52が所定値よりも近接した場合に、接触検知部22Eを有効にすると共に、
相互間距離52が前記所定値よりも離間した場合に、接触検知部22Eを無効にする。
制御部21は、検知信号23に基づいて、
接触状態と判断したときに自動的にクレーン2の動作規制(禁止または制限)を行い、
非接触状態と判断したときに自動的にクレーン2の動作規制を解除するように構成されている。
ここで、フックブロック27またはフック1周辺の物とは、例えば、例えば、クレーン2のフックブロック27またはフック1や、吊荷45や、玉掛ワイヤ46などとすることができる。
作業員が装着するグラブ51とは、作業員の手を保護するための装身具であって、クレーン制御装置3を備えたクレーン2で作業する際に使われるように構成されたもののことである。
相互間距離52は、フックブロック27またはフック1とグラブ51との間の距離のことである。
距離検知部53,54は、フックブロック27またはフック1とグラブ51(を装着している作業者)との間の相互間距離52を検知するものであり、例えば、ビーコンなどを使うことができる。距離検知部53,54は、フックブロック27またはフック1とグラブ51との両方にそれぞれ取付けられる。距離検知部53,54は、相互間距離52が近くなると受信強度が強くなり、相互間距離52が離れると受信強度が弱くなることで、相互間距離52を検知することができる。
この実施例では、距離検知部53,54は、グラブ51がフックブロック27またはフック1を中心とする所定の範囲内に入った時に作業中であると判断し、範囲外に出た時に作業が行われていないと判断するために設けられる。距離検知部53,54が検知した相互間距離52に基づいて接触検知部22Eの有効、無効が選択または判断されるように構成される。
距離検知部53をグラブ51に取付ける場合、距離検知部53はグラブ51の甲部分などに取付けるのが好ましい。
距離検知部54をフックブロック27またはフック1に取付ける場合、距離検知部54はフックブロック27のブロック部28の側面などに取付けるのが好ましい。
送信部24は、クレーン2との間で作業中であるかどうかに関する情報をやりとりするためのものであり、例えば、接触の有無を示す検知信号23と共に相互間距離52を制御部21へ送る。送信部24は、フックブロック27(フック1)またはグラブ51のどちらか、あるいは、フックブロック27(フック1)とグラブ51の両方に設けられる。送信部24をグラブ51に取付ける場合、送信部24はグラブ51の甲側に取付けるのが好ましい。この場合、距離検知部53と送信部24とは、一体のものとしても、別体のものとしてもどちらでも良い、
なお、距離検知部53や送信部24(や接触検知部22E)は、ユニット化して、グラブ51に対して着脱可能となるように構成しても良く、このようにすることで、汎用品のグラブ51に対して上記した機能を持たせることが可能になる。
所定値は、任意に決めた値とすることができる。所定値は、距離検知部53,54で設定したり、制御部21などで設定したりすることができる。所定値は、大き過ぎると作業効率が悪くなり、小さ過ぎると安全性の確保が難しくなるので、作業効率と安全性の両方を考慮した最適な値、例えば、半径2m〜3m程度の大きさなどとすることができる。
接触検知部22Eを有効とは、接触検知部22Eの検知信号23を有効なものとして、接触検知機能を使用できる状態にすることである。
接触検知部22Eを無効とは、接触検知部22Eの検知信号23を無効なものとして、接触検知部22Eの接触検知機能を使用しない状態にすることである。
また、この実施例では、制御部21に検知信号23と相互間距離52との両方を送って、相互間距離52に応じて(所定値以上かどうかによって)、制御部21に接触検知部22Eの有効、無効を判断させる構成としているが、相互間距離52に応じて、送信部24に、検知信号23を送信するか送信しないかのどちらかを選択させる構成にしても良い。このようにすることにより、制御部21は、上記各実施例と同様に、検知信号23のみに基づいた制御を行うことができるようになる。
その他の構成については、上記各実施例と同様である。
(4−2)接触検知部22Eが、グラブ51に設けられても良い。
ここで、接触検知部22Eは、フックブロック27またはフック1周辺の物に対する接触を検知できれば良いため、フックブロック27またはフック1に設けても良いし、あるいは、フックブロック27またはフック1に代えて、または、フックブロック27またはフック1に加えてグラブ51に設けても良いが、この実施例では、グラブ51に設けるようにしている。この場合、接触検知部22Eは、グラブ51の掌側(例えば、指先や掌部分など)に設けるのが好ましく、この実施例では、グラブ51の各指先に設けるようにしている。
(4−3)検知信号23は接触の強さ情報を含んでも良い。そして、制御部21は、検知信号23に含まれた強さ情報に応じてクレーン2の動作速度を規制するように構成しても良い。
ここで、上記各実施例では、クレーン2の動作規制および規制解除を行わせるようにしていたが、この実施例では、動作速度を通常とは異ならせるようにしている。そのために、検知信号23には、接触検知部22Eに対する接触の強さ情報も追加情報として含ませるようにする。接触の強さ情報が得られる接触検知部22Eには、例えば、上記した圧電素子を使うことができる。
送信部24は、接触の強さ情報を有する検知信号23を制御部21へ送信し得るようにする。
クレーン2の動作速度を規制するとは、安全のためにクレーン2の動作速度を通常よりも遅くすることである。例えば、検知信号23に含まれる強さ情報が所定の閾値よりも強くなったときにクレーン2の動作速度を規制したり、検知信号23に含まれる強さ情報に応じてクレーン2の動作速度を規制したりすることができる。クレーン2の動作速度は、一定値よりも早くならないようにしたり、検知信号23に含まれる強さ情報に合わせて段階的あるいは連続的に遅くなったりする(検知信号23に含まれる強さ情報が強いほどクレーン2の動作速度が遅くなる)ように規制することができる。
なお、動作速度の規制については、上記した全ての実施例に対しても適用することが可能である。
<作用効果>この実施例によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(作用効果 4−1)クレーン制御装置3では、制御部21はクレーン2の動作を制御し、接触検知部22Eは、クレーン2のフックブロック27またはフック1周辺の物に対する接触を検知し、送信部24は、接触検知部22Eが検知した検知信号23を制御部21へ送るようになっている。
そして、制御部21は、検知信号23に基づいて、フックブロック27またはフック1周辺の物に対する接触状態が発生していると判断したときにクレーン2の動作を自動的に規制(禁止または制限)し、非接触状態であると判断したときにクレーン2の動作規制を自動的に解除する。
これにより、作業員がフックブロック27またはフック1の周辺で作業中に、接触検知部22Eが取付けられたクレーン2のフックブロック27またはフック1周辺の物(例えば、クレーン2のフックブロック27またはフック1や、吊荷45や、玉掛ワイヤ46など)に接触した時などに、接触検知部22Eがこれを検知し(例えば、圧電素子が電圧を発生させ)、送信部24が検知信号23を発生し、クレーン2側が受信することで、(クレーン2やフックブロック27またはフック1の周囲での)作業中(例えば、玉掛作業中)であると制御部21が判断してクレーン2の動作を自動的に規制するので、クレーン2の操作者が誤ってクレーン2を操作してもクレーン2が動くことがなくなるため、作業の安全性を確保することができる。
そして、フックブロック27またはフック1周辺の物に対する接触状態の有無を検知するために接触検知部22Eを用いたことにより、作業員が自ら行う意識的なスイッチ操作などは、特に不要となり、作業に伴って生じる(接触検知部22Eが取付けられた)クレーン2のフックブロック27またはフック1周辺の物への(スイッチ操作を意識していない)無意識な接触の有無のみによって動作規制と規制解除とが自動で切替えられるように構成できる(勿論、意識的に接触を行っても良い)。そのため、作業員や作業の状況に応じて必要な動作規制が自動的に行われるようになり、安全性を確保できると共に、切り替えが自動的に行われるため煩わしさを感じないようにできる。
この際、クレーン2のフックブロック27またはフック1と作業員が装着するグラブ51との間に、相互間距離52を検知する距離検知部53,54を備えるようにしている。送信部24は、フックブロック27またはフック1およびグラブ51の一方または両方に設けられて、相互間距離52を制御部21へ送るようにする。制御部21は、相互間距離52が所定値よりも近接した場合に、接触検知部22Eを有効にすると共に、相互間距離52が所定値よりも離間した場合に、接触検知部22Eを無効にする。これにより、フックブロック27またはフック1とグラブ51とが近接している場合に限ってクレーン2の動作規制を行わせることができ、適正かつ確実にクレーン2の動作規制を行わせることができる。
また、フックブロック27またはフック1とグラブ51との間に距離検知部53,54を備え、フックブロック27またはフック1およびグラブ51の一方または両方に送信部24を設けるようにすることで、距離検知部53,54と送信部24とが近くに設置されるので、装置構成の簡略化を図ることができる。
(作用効果 4−2)接触検知部22Eはグラブ51に設けられても良い。これにより、グラブ51を装着した作業員がフックブロック27またはフック1周辺の物(例えば、クレーン2のフックブロック27またはフック1や、吊荷45や、玉掛ワイヤ46など)に接触する作業を行っている時に、(クレーン2やフックブロック27またはフック1の周囲での)作業中であると判断してクレーン2の動作規制を行わせることができる。よって、フックブロック27またはフック1以外の物への接触に対しても、クレーン2の動作規制を拡大することができる。
(作用効果 4−3)検知信号23は接触の強さ情報を含み、制御部21は、検知信号23に含まれる強さ情報に応じてクレーン2の動作速度を規制するようにしても良い。これにより、例えば、検知信号23に含まれる強さ情報が所定の閾値よりも強くなったときに、制御部21が作業中(作業における重要な局面)であると判断して、自動的にクレーン2の動作速度を所定値よりも遅くしたり、または、検知信号23に含まれる強さ情報が強くなるに従ってクレーン2の動作速度が段階的または連続的に遅くなるように規制したりすることができる。よって、安全性を確保しつつ、クレーン2での作業を行わせることができる。
なお、その他の構成、作用、効果については、上記各実施例と同様であるため、上記各実施例の記載を以て、この実施例の記載とすることができる。
1 フック
2 クレーン
3 クレーン制御装置
21 制御部
22 接触検知部
22A 動作規制用の検知部
22B 規制解除用の検知部
22C 接触検知部
22D 接触検知部
22E 接触検知部
23 検知信号
24 送信部
27 フックブロック
28 ブロック部
51 グラブ
52 相互間距離
53 距離検知部
54 距離検知部

Claims (11)

  1. クレーンの動作を制御する制御部と、
    前記クレーンのフックブロックに対する接触を検知する接触検知部と、
    該接触検知部が検知した検知信号を前記制御部へ送る送信部とを備え、
    前記接触検知部および前記送信部は、前記フックブロックに取付けられ、
    前記制御部は、前記検知信号に基づいて、
    接触状態と判断したときに自動的に前記クレーンの動作規制を行い、
    非接触状態と判断したときに自動的に前記クレーンの動作規制を解除することを特徴とするクレーン制御装置。
  2. 請求項1に記載のクレーン制御装置であって、
    前記接触検知部は、前記フックブロックに備えられたフックの外周部分に取付けられ、
    前記送信部は、前記フックの根本部分に取付けられていることを特徴とするクレーン制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のクレーン制御装置であって、
    前記制御部は、前記検知信号を受信している間中、接触状態が続いていると判断して、前記動作規制を継続させることを特徴とするクレーン制御装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載のクレーン制御装置であって、
    前記制御部は、前記検知信号を受信するごとに、前記動作規制と規制解除とを交互に切り替えることを特徴とするクレーン制御装置。
  5. 請求項1または請求項2に記載のクレーン制御装置であって、
    前記接触検知部は、動作規制用の検知部と、規制解除用の検知部とを別々に備えていることを特徴とするクレーン制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のクレーン制御装置であって、
    前記接触検知部が複数備えられ、
    前記各接触検知部は、個別に前記送信部を備えており、
    前記制御部は、前記接触検知部ごとに前記動作規制を行う前記クレーンの動作を異ならせることを特徴とするクレーン制御装置。
  7. クレーンの動作を制御する制御部と、
    前記クレーンのフックブロック周辺の物に対する接触を検知する接触検知部と、
    該接触検知部が発生した検知信号を前記制御部へ送る送信部とを備え、
    前記クレーンのフックブロックと作業員が装着するグラブとの間に、相互間距離を検知する距離検知部を備え、
    前記送信部は、前記フックブロックおよび前記グラブの一方または両方に設けられて、前記相互間距離を前記制御部へ送ると共に、
    前記制御部は、
    前記相互間距離が所定値よりも近接した場合に、前記接触検知部を有効にすると共に、
    前記相互間距離が前記所定値よりも離間した場合に、前記接触検知部を無効にし、
    前記制御部は、前記検知信号に基づいて、
    接触状態と判断したときに自動的に前記クレーンの動作規制を行い、
    非接触状態と判断したときに自動的に前記クレーンの前記動作規制を解除する
    ことを特徴とするクレーン制御装置。
  8. 請求項7に記載のクレーン制御装置であって、
    前記接触検知部が、前記グラブに設けられていることを特徴とするクレーン制御装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のクレーン制御装置であって、
    前記制御部によって動作規制される前記クレーンの動作が、吊上・吊下動作以外の動作であることを特徴とするクレーン制御装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のクレーン制御装置であって、
    前記制御部によって動作規制される前記クレーンの動作が、旋回動作以外の動作であることを特徴とするクレーン制御装置。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載のクレーン制御装置であって、
    前記検知信号は接触の強さ情報を含み、
    前記制御部は、前記検知信号に含まれた強さ情報に応じて前記クレーンの動作速度を規制することを特徴とするクレーン制御装置。
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