JP2021102950A - スロットル制御装置 - Google Patents

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Katsumi Ishida
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Abstract

【課題】スロットル開度センサにてスロットル開度を検出せずに、吸気脈動の影響を受けることなくエンジンの運転状態に応じてスロットル装置を適正に制御することができるスロットル制御装置を提供すること。【解決手段】スロットル装置7を制御するためのECU50を備えるスロットル制御装置において、ECU50は、出力信号AFM物理量から吸気脈動成分の除去を加重平均処理又は移動平均処理の少なくとも一方により行う吸気脈動除去部62と、吸気脈動除去部62で吸気脈動成分が除去された吸気量Gaを、少なくともエンジン1の運転状態に応じた要求吸気量RGaに基づき設定される目標吸気量TGaに一致させるようにPID制御によりスロットル装置7をフィードバック制御するフィードバック制御部52とを有する。【選択図】図2

Description

本開示は、エンジンに吸入される吸入空気量を調節するスロットル装置を制御するスロットル制御装置に関する。
スロットル制御装置として、例えば、特許文献1に記載されたスロットル制御装置が知られている。このスロットル制御装置は、スロットル装置(スロットル弁を含む)と、エンジン制御コンピュータと、吸気圧力を検出する吸気圧力センサ又は吸気量を検出するエアフローメータと、エンジン回転数を検出する回転数センサと、スロットル弁の開度(スロットル開度)を検出するスロットルセンサとを備えている。そして、エンジン制御コンピュータがスロットルセンサの異常を検出したときは、スロットルセンサから得られるスロットル開度に代えて、吸気量又は吸気圧力とエンジン回転数とから、スロットル開度を判定するようになっている。このようにして、スロットルセンサが故障しても、判定したスロットル開度に基づいてスロットル装置が制御される。
特開平6−93923号公報
しかしながら、上記のスロットル制御装置の制御は、スロットルセンサが故障したときの応急的なものであり、スロットル装置をエンジンの運転状態等に応じて適正に制御することが困難である。すなわち、吸気量又は吸気圧力は、吸気脈動の影響が生じるため、スロットル開度を適正に制御することができない。
そこで、本開示は上記した問題点を解決するためになされたものであり、スロットル開度センサにてスロットル開度を検出せずに、吸気脈動の影響を受けることなくエンジンの運転状態に応じてスロットル装置を適正に制御することができるスロットル制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本開示の一形態は、
エンジンに吸入される吸気を調節するスロットル弁を含むスロットル装置と、
少なくとも前記エンジンの運転状態に係る物理量であって前記スロットル弁の開度に相関した前記開度以外の物理量を検出するための物理量検出部と、
検出される前記物理量に基づき前記スロットル装置を制御するためのスロットル制御部とを備えるスロットル制御装置において、
前記スロットル制御部は、
前記物理量から吸気脈動成分の除去を加重平均処理又は移動平均処理の少なくとも一方により行う吸気脈動除去部と、
前記吸気脈動除去部で吸気脈動成分が除去された物理量を、少なくとも前記エンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき設定される目標物理量に一致させるようにPID制御により前記スロットル装置をフィードバック制御するフィードバック制御部と、を有することを特徴とする。
このスロットル制御装置では、物理量検出部が、少なくともエンジンの運転状態に係る物理量であってスロットル弁の開度に相関した物理量を検出する。そうすると、吸気脈動除去部が、物理量から吸気脈動成分の除去を加重平均処理又は移動平均処理の少なくとも一方の平均化処理により行う。そして、フィードバック制御部が、吸気脈動除去部で吸気脈動成分が除去された物理量を、少なくともエンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき設定される目標物理量に一致させるようにPID制御によりスロットル装置をフィードバック制御する。従って、スロットル装置を制御するためにスロットル弁の実際の開度を検出する必要がない。また、スロットル装置の制御において、吸気脈動成分が除去された物理量をエンジンの運転状態を反映した目標物理量と一致させるようにPID制御が行われるので、吸気脈動の影響を受けることなくスロットル装置をエンジンの運転状態に合わせて適正に制御することができる。
上記したスロットル制御装置において、
前記エンジンの運転状態が定常又は過渡のいずれの状態であるかを判定する定常/過渡判定部を更に備え、
前記吸気脈動除去部は、前記定常/過渡判定部の判定結果に基づき、前記物理量から前記判定結果に応じた吸気脈動成分の除去処理を行うことが好ましい。
こうすることにより、吸気脈動除去部が、定常/過渡判定部の判定結果に基づき、物理量から判定結果に応じた吸気脈動成分の除去処理を行うことができる。そのため、エンジンの運転状態に応じて物理量から適切に吸気脈動成分を除去することができる。これにより、吸気脈動の影響を受けることなくスロットル装置をエンジンの運転状態に合わせて精度良く制御することができる。
上記したスロットル制御装置において、
前記吸気脈動除去部は、吸気脈動成分の除去を加重平均処理により行い、前記定常/過渡判定部の判定結果に応じて前記加重平均処理の重み付けを変更することが好ましい。
このように物理量から吸気脈動成分を除去する平均化処理を加重平均処理により行う場合、定常/過渡判定部の判定結果に応じて加重平均処理の重み付けが変更されるため、エンジンの運転状態に応じて最適な加重平均処理の重み付けが設定される。例えば、定常時には吸気脈動成分の除去効果が大きくなるように加重平均処理の重み付けが設定され、過渡時には制御応答性を重視するような加重平均処理の重み付けが設定される。これにより、エンジンの運転状態に適した加重平均処理により物理量から吸気脈動成分を除去することができる。従って、吸気脈動の影響を受けることなくスロットル装置をエンジンの運転状態に合わせて精度良く制御することができる。
上記したスロットル制御装置において、
前記吸気脈動除去部は、前記定常/過渡判定部の判定結果が定常である場合にのみ、吸気脈動成分の除去を加重平均処理又は移動平均処理により行うことが好ましい。
ここで、物理量に及ぼす吸気脈動の影響の大きさは、エンジンの運転状態によって異なる。すなわち、エンジンの運転状態が定常の場合には、物理量に及ぼす吸気脈動の影響が大きく、エンジンの運転状態が過渡の場合には、物理量に及ぼす吸気脈動の影響が小さい。そのため、物理量に及ぼす吸気脈動の影響が大きい定常運転時にのみ、吸気脈動成分の除去を行うことにより、過渡時の制御応答性を確保するとともに、演算処理量を低減させて(処理を簡素化して)物理量から吸気脈動成分を除去することができる。従って、過渡時の制御応答性を確保しつつ簡単な処理により吸気脈動の影響を受けないようにして、スロットル装置をエンジンの運転状態に合わせて精度良く制御することができる。
上記したスロットル制御装置において、
前記吸気脈動除去部は、
前記定常/過渡判定部の判定結果が定常である場合に、吸気脈動成分の除去を移動平均処理により行い、
前記定常/過渡判定部の判定結果が過渡である場合に、吸気脈動成分の除去を加重平均処理により行うことが好ましい。
加重平均処理による吸気脈動成分の除去では、吸気脈動成分が残ってしまうため、定常運転時にスロットル装置を精度良く制御することができないおそれがある。そのため、このようにエンジンの運転状態によって平均化処理を使い分ける、つまり定常運転時には移動平均処理により吸気脈動成分の除去を行い、過渡運転時には加重平均処理により吸気脈動成分の除去を行うことにより、物理量から吸気脈動成分を適切に除去することができる。従って、簡単な処理により吸気脈動の影響を受けないようにして、スロットル装置をエンジンの運転状態に合わせて精度良く制御することができる。
上記したスロットル制御装置において、
前記物理量に対して加重平均処理を行うフィルタ部を更に有し、
前記吸気脈動除去部は、前記定常/過渡判定部の判定結果が定常である場合に、前記フィルタ部で処理された物理量に対して更に移動平均処理を行うことが好ましい。
こうすることにより、物理量に及ぼす吸気脈動の影響が大きい定常運転時には、フィルタ部で加重平均処理により吸気脈動成分の除去が行われるとともに、吸気脈動除去部がフィルタ部で処理された物理量に対して更に移動平均処理により吸気脈動成分の除去を行う。これにより、定常運転時における物理量から吸気脈動成分をしっかりと除去することができる。従って、吸気脈動の影響を受けないようにして、スロットル装置をエンジンの運転状態に合わせて精度良く制御することができる。
あるいは、上記したスロットル制御装置において、
前記物理量に対して加重平均処理を行うフィルタ部を更に有し、
前記吸気脈動除去部は、前記定常/過渡判定部の判定結果が定常である場合に、前記フィルタ部で処理された物理量に対して更に加重平均処理を行ってもよい。
こうすることにより、物理量に及ぼす吸気脈動の影響が大きい定常運転時には、フィルタ部と吸気脈動除去部で、それぞれ加重平均処理により物理量から吸気脈動成分の除去が行われる。つまり、2段の加重平均処理が行われて物理量から吸気脈動成分が除去される。これにより、定常運転時における物理量から吸気脈動成分をしっかりと除去することができる。従って、吸気脈動の影響を受けないようにして、スロットル装置をエンジンの運転状態に合わせて精度良く制御することができる。
そして、上記したスロットル制御装置において、
前記定常/過渡判定部は、前記物理量又は前記物理量から演算される運転状態信号の変化に基づき、前記エンジンの運転状態が定常又は過渡のいずれの状態であるかを判定すればよい。
エンジンの運転状態が定常であれば、物理量又は物理量から演算される運転状態信号、例えば燃料噴射量や燃料噴射量を演算するために用いるシリンダ内空気量などは、ほとんど変化しない。そのため、このように物理量又は物理量から演算される運転状態信号の変化に基づき、エンジンの運転状態が定常又は過渡のいずれの状態であるかを判定することにより、エンジンの運転状態を簡単かつ正確に判別することができる。
あるいは、上記したスロットル制御装置において、
前記定常/過渡判定部は、前記目標物理量の変化に基づき、前記エンジンの運転状態が定常又は過渡のいずれの状態であるかを判定してもよい。
エンジンの運転状態が定常であれば、目標物理量は、ほとんど変化しない。そのため、このように目標物理量の変化に基づき、エンジンの運転状態が定常又は過渡のいずれの状態であるかを判定しても、エンジンの運転状態を簡単かつ正確に判別することができる。
上記課題を解決するためになされた本開示の別形態は、
エンジンに吸入される吸気を調節するスロットル弁を含むスロットル装置と、
少なくとも前記エンジンの運転状態に係る物理量であって前記スロットル弁の開度に相関した前記開度以外の物理量を検出するための物理量検出部と、
検出される前記物理量に基づき前記スロットル装置を制御するためのスロットル制御部とを備えるスロットル制御装置において、
前記スロットル制御部は、
エンジン回転数に応じて前記物理量から吸気脈動成分の除去処理を行う吸気脈動除去部と、
前記吸気脈動除去部で吸気脈動成分が除去された物理量を、少なくとも前記エンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき設定される目標物理量に一致させるようにPID制御により前記スロットル装置をフィードバック制御するフィードバック制御部と、を有することを特徴とする。
このスロットル制御装置でも、物理量検出部が、少なくともエンジンの運転状態に係る物理量であってスロットル弁の開度に相関した物理量を検出する。そうすると、吸気脈動除去部が、エンジン回転数に応じて物理量から吸気脈動成分の除去を行う。ここで、エンジン回転数により、脈動周期が変化するため1周期間のA/D変換回数(つまり、処理するデータ数)が異なる。そのため、低回転域ではデータ数が多く除去精度は高いが、高回転域ではデータ数が少ないため除去精度が低く(誤差が大きく)なる。そのため、エンジン回転数に応じて最適な処理を行うことにより、高回転域においても物理量から吸気脈動成分を適切に除去することができる。
そして、フィードバック制御部が、吸気脈動除去部で適切に吸気脈動成分が除去された物理量を、少なくともエンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき設定される目標物理量に一致させるようにPID制御によりスロットル装置をフィードバック制御する。従って、スロットル装置を制御するためにスロットル弁の実際の開度を検出する必要がない。また、スロットル装置の制御において、吸気脈動成分が適切に除去された物理量をエンジンの運転状態を反映した目標物理量と一致させるようにPID制御が行われるので、吸気脈動の影響を受けることなくスロットル装置をエンジンの運転状態に合わせて適正に制御することができる。
上記したスロットル制御装置において、
前記吸気脈動除去部は、吸気脈動成分の除去を加重平均処理により行い、エンジン回転数に応じて前記加重平均処理の重み付けを変更する
ことがより好ましい。
このようにエンジン回転数に応じて加重平均処理の重み付けを変更することにより、エンジン回転数に応じて最適な加重平均処理の重み付けが設定される。これにより、エンジン回転数に適した加重平均処理により物理量から吸気脈動成分を適切に除去することができる。従って、吸気脈動の影響を受けることなくスロットル装置をエンジンの運転状態に合わせて精度良く制御することができる。
上記したスロットル制御装置において、
前記吸気脈動除去部は、吸気脈動成分の除去を加重平均処理により行い、エンジン回転数が予め定めた所定回転数よりも高い高回転時には、脈動周期の1周期分のデータを用いる移動平均処理により吸気脈動成分の除去を更に行うことが好ましい。
こうすることにより、吸気脈動除去部が、処理データ数が少ない高回転時には、予め加重平均処理により吸気脈動成分が小さくされた物理量に対して、脈動周期の1周期分のデータ数を用いる移動平均処理により吸気脈動成分の除去を更に行う。これにより、処理データ数が少ない高回転時でも、吸気脈動成分を高精度で除去することができる。従って、吸気脈動の影響を受けないようにして、スロットル装置をエンジンの運転状態に合わせて精度良く制御することができる。
上記したスロットル制御装置において、
前記吸気脈動除去部は、
エンジン回転数が予め定めた所定回転数よりも高い高回転時には、吸気脈動成分の除去を脈動周期の2周期分のデータを用いる移動平均処理により行い、
エンジン回転数が前記所定回転数以下の低回転時には、吸気脈動成分の除去を脈動周期の1周期分にデータを用いる移動平均処理により行うことが好ましい。
こうすることにより、吸気脈動除去部が、処理データ数が少ない高回転時には、脈動周期の2周期分のデータを用いる移動平均処理により吸気脈動成分の除去を行う。そのため、処理データ数が少ない高回転時でも、処理データ数が2倍になるため、吸気脈動成分を高精度で除去することができる。なお、高回転時におけるスロットル制御の応答性は良いため、脈動周期の2周期分のデータを用いて移動平均処理を行っても、スロットル制御の応答性が悪化することはない。従って、吸気脈動の影響を受けないようにして、スロットル装置をエンジンの運転状態に合わせて精度良く制御することができる。
上記したスロットル制御装置において、
前記吸気脈動除去部は、
エンジン回転数が予め定めた所定回転数よりも高い高回転時には、吸気脈動成分の除去を脈動周期の1周期分のデータを用いる移動平均処理により行い、
エンジン回転数が前記所定回転数以下の低回転時には、吸気脈動成分の除去を加重平均処理により行うことが好ましい。
こうすることにより、吸気脈動除去部が、処理データ数が少ない高回転時には、脈動周期の1周期分のデータを用いる移動平均処理により吸気脈動成分の除去を行う。そのため、平均化処理の精度が向上するので、吸気脈動成分の除去を精度良く行うことができる。これにより、処理データ数が少ない高回転時でも、吸気脈動成分を高精度で除去することができる。従って、吸気脈動の影響を受けないようにして、スロットル装置をエンジンの運転状態に合わせて精度良く制御することができる。
本開示によれば、スロットル開度センサにてスロットル開度を検出せずに、吸気脈動の影響を受けることなくエンジンの運転状態に応じてスロットル装置を適正に制御することができるスロットル制御装置を提供することができる。
第1実施形態のスロットル制御装置を含むエンジンシステムの全体構成を示す概略構成図である。 スロットル制御装置の概略図である。 目標吸気量の設定処理の内容を示すフローチャートである。 全開学習の内容を示すフローチャートである。 スロットル制御の内容を示すフローチャートである。 吸気脈動除去部における吸気脈動の除去処理の内容を示すフローチャートである。 吸気脈動成分を除去した吸気量信号の一例を示す図である。 PID制御の内容を示すフローチャートである。 第2実施形態の吸気脈動除去部における吸気脈動の除去処理の内容を示すフローチャートである。 吸気脈動成分を除去した吸気量信号の一例を示す図である。 第3実施形態の吸気脈動除去部における吸気脈動の除去処理の内容を示すフローチャートである。 吸気脈動成分を除去した吸気量信号の一例を示す図である。 第4実施形態におけるスロットル制御装置の概略図である。 定常/過渡判定部における定常/過渡判定の内容を示すフローチャートである。 吸気脈動除去部における吸気脈動の除去処理の内容を示すフローチャートである。 第5実施形態におけるスロットル制御装置の概略図である。 第6実施形態の吸気脈動除去部における吸気脈動の除去処理の内容を示すフローチャートである。 第7実施形態の吸気脈動除去部における吸気脈動の除去処理の内容を示すフローチャートである。 第8実施形態におけるスロットル制御装置の概略図である。 ECUにおける吸気脈動の除去処理の内容を示すフローチャートである。 第9実施形態のECUにおける吸気脈動の除去処理の内容を示すフローチャートである。 吸気脈動成分を除去した吸気量信号の一例を示す図である。 第10実施形態におけるスロットル制御装置の概略図である。 エンジン回転数と脈動周期及びA/D変換回数の関係を示す図である。 吸気脈動除去部における吸気脈動の除去処理の内容を示すフローチャートである。 第11実施形態の吸気脈動除去部における吸気脈動の除去処理の内容を示すフローチャートである。 吸気脈動成分を除去した吸気量信号の一例を示す図である。 第13実施形態の吸気脈動除去部における吸気脈動の除去処理の内容を示すフローチャートである。 エンジン回転数と脈動周期及び計算に用いるA/D個数の関係を示す図である。 第13実施形態の吸気脈動除去部における吸気脈動の除去処理の内容を示すフローチャートである。
[第1実施形態]
本開示に係る実施形態であるスロットル制御装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、車両に搭載されるエンジンシステムに対して適用した場合について説明する。
<エンジンシステムの全体構成>
本実施形態のスロットル制御装置が適用されるエンジンシステムは、図1に示すように、エンジン1を備えている。このエンジン1は、4サイクルのレシプロエンジンであり、燃焼室を含む複数(本実施形態では4つ)の気筒2及びクランクシャフト3の他、周知の構成要素を含んでいる。エンジン1には、各気筒2に吸気を導入するための吸気通路4と、各気筒2から排気を導出するための排気通路5とが設けられている。吸気通路4の入口には、エアクリーナ6が設けられている。吸気通路4の途中には、サージタンク4aが設けられ、そのサージタンク4aの上流側にはスロットル装置7が設けられている。
スロットル装置7は、エンジン1に吸入される吸気を調節するバタフライ弁より構成されるスロットル弁7aと、スロットル弁7aを開度可変に駆動するためのDCモータ8とを備えている。本実施形態のエンジンシステムには、スロットル弁7aの開度(スロットル開度)を検出するためのスロットルセンサが設けられていない。スロットル装置7は、スロットル弁7aを開閉させることにより、吸気通路4を流れる吸気量Gaを調節するようになっている。一方、排気通路5には、排気を浄化するための触媒9が設けられる。
吸気通路4には、エンジン1の各気筒2に対応して燃料を噴射するためのインジェクタ10が設けられている。各インジェクタ10は、燃料供給装置(図示略)から供給される燃料(ガソリン)を噴射するように構成されている。各気筒2では、各インジェクタ10から噴射される燃料と吸気行程で吸気通路4から導入される吸気とにより可燃混合気が形成される。
エンジン1には、各気筒2のそれぞれに対応して点火プラグ11が設けられている。各点火プラグ11は、イグニッションコイル12から出力される点火信号を受けてスパーク動作する。両部品11,12は、各気筒2にて可燃混合気に点火するための点火装置を構成する。各気筒2において、可燃混合気は、圧縮行程で各点火プラグ11のスパーク動作により爆発・燃焼し、爆発行程が経過する。燃焼後の排気は、排気行程で各気筒2から排気通路5へ排出され、触媒9を流れて浄化され、外部へ排出される。これら一連の行程を繰り返すことで、エンジン1のクランクシャフト3が回転し、エンジン1に出力が得られる。また、本実施形態では、エンジン1をクランキング(始動)するためのスタータモータ14が、クランクシャフト3に対し駆動連結されている。
エンジン1に対応して設けられる各種センサ等41〜46は、エンジン1の運転状態に係る物理量を検出するものである。運転席に設けられたアクセルペダル16には、アクセルセンサ41が設けられている。アクセルセンサ41は、アクセルペダル16の操作量である踏み込み角度をアクセル開度ACCとして検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられた水温センサ42は、エンジン1のシリンダブロック内部を流れる冷却水の温度(冷却水温度)THWを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられた回転数センサ43は、クランクシャフト3の回転数(エンジン回転数)NEを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エアクリーナ6に設けられたエアフローメータ44は、吸気通路4を流れる吸気量Gaを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。サージタンク4aに設けられた吸気圧センサ45は、サージタンク4a(吸気通路4)における吸気圧力PMを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。排気通路5に設けられた空燃比センサ46は、排気通路5へ排出される排気中の空燃比A/Fを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。
ここで、各種センサ等41〜46のうち、回転数センサ43、エアフローメータ44及び吸気圧センサ45は、少なくともエンジン1の運転状態に係る物理量であって、スロットル弁7aの開度に相関したその開度以外の物理量を検出するための本開示における物理量検出部の一例に相当する。
このエンジンシステムは、エンジン1の運転を制御するための電子制御装置(ECU)50を備えている。ECU50には、各種センサ等41〜46がそれぞれ接続されている。また、ECU50には、スロットル装置7のDCモータ8、各インジェクタ10及びイグニッションコイル12がそれぞれ接続されている。ECU50は、検出される物理量に基づきスロットル装置7を制御するための本開示におけるスロットル制御部の一例に相当する。周知のようにECU50は、中央処理装置(CPU)、各種メモリ、外部入力回路及び外部出力回路等を備えている。
本実施形態で、ECU50は、エンジン1を運転するために、各種センサ等41〜46からの電気信号に基づいてスロットル装置7(DCモータ8)、各インジェクタ10及びイグニッションコイル12をそれぞれ制御するようになっている。また、ECU50は、スロットルセンサを用いずにスロットル装置7を制御するために、所定のスロットル制御を実行するようになっている。
<スロットル制御装置の構成>
次に、本実施形態のスロットル制御装置について、図2を参照しながら説明する。本実施形態のスロットル制御装置は、図2に示すように、スロットル装置7とECU50とを備えている。スロットル装置7は、ケーシング19を備え、ケーシング19に形成されたボア20は、その軸方向に同じ内径で形成されている。ボア20には、バタフライ弁より構成されるスロットル弁7aが回動可能に設けられている。スロットル弁7aは、減速ギア21を介してDCモータ8に駆動連結されている。
ECU50は、それぞれ電気回路で構成される、フィードバック(F/B)制御部52と、吸気脈動除去部62とを備えている。F/B制御部52には、吸気脈動除去部62から吸気脈動が除去された吸気量Gaが入力されると共に、目標吸気量TGaが入力される。そして、F/B制御部52は、入力された吸気量Gaと目標吸気量TGaとに基づきF/B制御量CNfbを演算し、そのF/B制御量CNfbに基づきDCモータ8を制御するようになっている。一方、吸気脈動除去部62には、エアフローメータ44の検出値に応じた出力信号AFMが入力される。なお、本実施形態では、出力信号AFMは、例えば2ms毎にA/D変換されてデータ化される。吸気脈動除去部62は、出力信号AFMから吸気脈動を除去するために、出力信号AFMに対して加重平均処理又は移動平均処理の少なくとも一方の処理を行う。
ここで、F/B制御部52に入力される目標吸気量TGaは、ECU50が別途演算するようになっている。この目標吸気量TGaは、ECU50において、図3に示す制御チャートに基づいて決定される。すなわち、ECU50は、エアフローメータ44で検出される吸気量Gaを取得する(ステップS1)。次に、ECU50は、要求吸気量RGaを求める(ステップS2)。すなわち、ECU50は、例えば、アクセル開度ACC、エンジン回転数NE、吸気圧力PMのうち少なくとも1つのパラメータに基づき、エンジン1が要求している要求吸気量RGaを求めることができる。そして、ECU50は、要求吸気量RGaに応じた目標吸気量TGaを設定する。
この目標吸気量TGaの設定は、図4に示す制御チャートに基づいて行われる。すなわち、ECU50は、要求吸気量RGaが、スロットル弁7aの全開近傍に対応した最大値Ga1以上か否かを判断する(ステップS11)。要求吸気量RGaが最大値Ga1以上である場合(S11:YES)、ECU50は、初回、又は前回のステップ更新から所定時間以上経過したか否かを判断する(ステップS12)。本実施形態のスロットル制御では、スロットル弁7aを開弁するとき、その開度をステップ更新(段階的に更新)することから、この判断が行われる。一方、要求吸気量RGaが最大値Ga1未満の場合(S11:NO)、ECU50は、処理をステップS14へ移行する。
S12において、初回、又は前回のステップ更新から所定時間以上経過した場合(S12:YES)、ECU50は、ステップ更新を行う。すなわち、ECU50は、前回の目標吸気量TGaOに所定値Δaを加算することにより、新たな目標吸気量TGaを求める。但し、目標吸気量TGaは、要求吸気量RGa以下に制限する。一方、初回、又は前回のステップ更新から所定時間以上経過していない場合(S12:NO)、ECU50は、処理をステップS14へ移行する。
ここで、上記したS11〜13の処理では、ECU50は、スロットル弁7aの全開近傍に対応した吸気量Gaに対しては、目標吸気量TGaを、所定時間ごとに所定値Δaずつ要求吸気量RGaへ段階的に変化させるのである。
S14では、ECU50は、目標吸気量TGaのステップ更新モードによる駆動中であるか否か、すなわち、S13のステップ更新を行っているか否かを判断する。このとき更新中である場合(S14:YES)、ECU50は、ステップ更新から所定時間経過して吸気量Gaに変化がないか否かを判断する(ステップS15)。つまり、スロットル弁7aが全開になっている否かを判断する。なお、更新中でない場合(S14:NO)、ECU50は、この処理を終了する。
S15において、吸気量Gaに変化がない場合(S15:YES)、ECU50は、ステップ更新を終了する。すなわち、ECU50は、前回の目標吸気量TGaOから所定値Δaを減算することにより、新たな目標吸気量TGaを求める。一方、吸気量Gaに変化がある場合(S15:YES)、ECU50は、この処理を終了する。
このようにS11〜16の処理により、ECU50は、要求吸気量RGa(要求物理量)が、スロットル弁7aが全開近傍以上になる状態に相当すると判断したときに目標吸気量TGa(目標物理量)をステップ的に増加させ、その後、検出される吸気量Ga(物理量)に変化がないと判断したときに目標吸気量TGa(目標物理量)を1ステップ前の状態に戻すようになっている。つまり、スロットル弁7aが全開になったときの目標吸気量TGaが設定される。なお、「全開近傍以上」とは、全開近傍かつ全開未満(全開手前)の開度を意味する。
<スロットル制御装置の制御内容>
次に、本実施形態のスロットル制御装置における制御について、図5〜図8を参照しながら説明する。本実施形態では、ECU50が、図5、図6及び図8に示す制御チャートに基づいてスロットル制御を行う。すなわち、図5に示すように、ECU50において、F/B制御部52は、吸気脈動除去部62から出力される、吸気脈動の除去処理後の吸気量Gaを取得する(ステップS21)。ここで取得される吸気量Gaは、エアフローメータ44から出力される出力信号AFM(A/D変換値)に対して吸気脈動成分の除去処理が行われたデータである。なお、吸気脈動除去部62における吸気脈動成分の除去処理の詳細については後述する。
また、F/B制御部52は、ECU50で設定された目標吸気量TGaを取得する(ステップS22)。そして、F/B制御部52は、入力される吸気量Gaを目標吸気量TGaに一致させるようにPID制御によりスロットル装置7のDCモータ8をフィードバック制御する(ステップS23)。具体的には、入力された吸気量Gaと目標吸気量TGaとに基づきF/B制御量CNfbを演算し、そのF/B制御量CNfbに基づいてDCモータ8を制御する。
<吸気脈動の除去処理の内容>
ここで、吸気脈動除去部62における吸気脈動成分の除去処理について、図6に示す制御チャートに基づいて説明する。吸気脈動除去部62は、エアフローメータ44の出力信号AFMをA/D変換し、そのA/D変換値を最新値AFMとして順次記憶していく(ステップS31)。そして、吸気脈動除去部62は、加重平均処理を行って吸気脈動成分を除去する(ステップS32)。具体的に、ECU50は、今回の加重平均処理後の吸気量Gawを、
Gaw=Gawi−1+k(AFM−Gawi−1
により求める。なお、重み付け係数kは、1よりも小さい値であって、予め実験により吸気脈動成分を効果的に除去可能な最適な値が設定されている。本実施形態では、例えばk=1/4に設定されている。そして、吸気脈動除去部62において加重平均処理が行われた吸気量Gawが吸気量GaとしてF/B制御部52に入力される。つまり、図7に示すような吸気脈動成分が除去された吸気量GawがF/B制御部52に入力される。なお、図7では、エンジン回転数NEが3000rpmのときの吸気量の挙動の一例を示している。
続いて、F/B制御部52によるスロットル装置7におけるDCモータ8のPID制御について、図8に示す制御チャートに基づいて説明する。まず、F/B制御部52は、目標吸気量TGaから吸気量Gaを減算することにより吸気量差DGaを算出する(ステップS41)。次に、F/B制御部52は、所定の比例ゲインKpと吸気量差DGaを乗算することにより比例項Vpを算出する(ステップS42)。また、F/B制御部52は、マイナスの微分ゲイン−Kdと吸気量の微分値d(Ga)/dtを乗算することにより微分項Vdを算出する(ステップS43)。さらに、F/B制御部52は、比例項Vpと微分項Vdとの和に積分ゲインKiを乗算した結果を積分することにより積分項Viを算出する(ステップS44)。
そして、F/B制御部52は、比例項Vp、微分項Vd及び積分項Viを加算することによりF/B制御量CNfbを算出する(ステップS45)。F/B制御部52は、このF/B制御量CNfbによりスロットル装置7のDCモータ8を制御する。ここで、目標吸気量TGaが上記のように設定されるので、F/B制御部52は、スロットル弁7aが全開近傍の開度になるときは、吸気量Gaの変化を確認しながらスロットル弁7aの開度をステップ的に増加させるためにスロットル装置7を制御することができる。一方、吸気量Gaが変化しない又は変化が減少するときは、F/B制御部52は、スロットル弁7aの開度を1ステップ前の状態に戻すようにスロットル装置7を制御することができる。これにより、スロットル弁7aの開度が制御不能域に突入したときは、スロットル弁7aの開度につき、1ステップの上げ下げを繰り返すことになる。この場合、制御不能域を上限としてスロットル装置7を制御することができる。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、エアフローメータ44は、少なくともエンジン1の運転状態に係る物理量であって、スロットル装置7のスロットル弁7aの開度に相関しその開度以外の物理量としての吸気量Gaを検出する。そして、ECU50は、吸気脈動除去部62にて、エアフローメータ44の出力信号AFMから吸気脈動成分を除去し、F/B制御部52にて、除去処理後の吸気量Ga(物理量)を、少なくともエンジン1の運転状態に応じた要求吸気量RGa(要求物理量)に基づき設定された目標吸気量TGa(目標物理量)に一致させるようにPID制御によりスロットル装置7を制御する。
従って、スロットル装置7を制御するためにスロットル弁7aの実際の開度を検出する必要がない。また、スロットル装置7の制御において、吸気脈動成分を除去した吸気量Ga(物理量)をエンジン1の運転状態を反映した目標吸気量TGa(目標物理量)に一致させるようにPID制御が行われるので、吸気脈動の影響を受けることなく、スロットル装置7をエンジン1の運転状態に合わせて精度良く制御することができる。また、エンジン1の運転制御に使用されるエアフローメータ44により、物理量としての吸気量Ga検出することで、ECU50によるスロットル装置7の制御が可能となる。このため、スロットルセンサを設けずに、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を吸気脈動の影響を受けることなく適正に制御することができる。この結果、スロットル制御装置の低コスト化、ハーネス(配線)の低減、小型化(車両搭載性の向上)を図ることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、吸気脈動の除去処理の方法が第1実施形態とは異なる。すなわち、第2実施形態では、吸気脈動除去部62にて移動平均処理により出力信号AFMから吸気脈動を除去する。そこで、第1実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
<吸気脈動の除去処理の内容>
吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理について、図9に示す制御チャートを参照しながら説明する。まず、吸気脈動除去部62は、記憶しているr個のエアフローメータ44の出力信号AFMを更新する(ステップS51)。具体的に、吸気脈動除去部62は、一番古い記憶値を削除し、出力信号AFMi−rを出力信号AFMi−r+1に、出力信号AFMi−r+1を出力信号AFMi−r+2に、・・・・・、出力信号AFMi−2を出力信号AFMi−1に、出力信号AFMi−1を出力信号AFMに順次書き換える。このとき、吸気脈動除去部62は、r個のデータを記憶している。次に、吸気脈動除去部62は、エアフローメータ44の出力信号AFMの最新値AFMを新たに記憶する(ステップS52)。すなわち、吸気脈動除去部62は、エアフローメータ44の出力信号AFMをA/D変換し、そのA/D変換値を最新値AFMとして記憶する。これにより、吸気脈動除去部62は、(r+1)個のデータを記憶する。
そして、吸気脈動除去部62は、(r+1)個の出力信号AFMのデータを用いて、移動平均処理を行って吸気脈動成分を除去する(ステップS53)。具体的に、吸気脈動除去部62は、今回の移動平均処理後の吸気量Gamを、
Gam=(Σ(AFM〜AFMi−r))/(r+1)
により求める。そして、吸気脈動除去部62において移動平均処理が行われた吸気量Gamが吸気量GaとしてF/B制御部52に入力される。例えば、図10に示すように、4個のデータ(図中の白丸)を用いた移動平均処理を行う場合には、吸気脈動成分が除去された吸気量Gam(図中の黒丸)がF/B制御部52に入力される。なお、図10では、エンジン回転数NEが3000rpmのときの吸気量の挙動の一例を示している。その後、F/B制御部52が、第1実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、吸気脈動除去部62にて、エアフローメータ44の出力信号AFMから吸気脈動成分を除去することができるため、第1実施形態と同様に、スロットルセンサを設けずに、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を吸気脈動の影響を受けることなく適正に制御することができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、吸気脈動の除去処理の方法が第1実施形態とは異なる。すなわち、第3実施形態では、吸気脈動除去部62にて脈動周期1周期分のデータを用いる移動平均処理により出力信号AFMから吸気脈動を除去する。そこで、第1実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
<吸気脈動の除去処理の内容>
吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理について、図11に示す制御チャートを参照しながら説明する。まず、吸気脈動除去部62は、記憶しているm個のエアフローメータ44の出力信号AFMを更新する(ステップS61)。具体的に、吸気脈動除去部62は、一番古い記憶値を削除し、出力信号AFMi−mを出力信号AFMi−m+1に、出力信号AFMi−m+1を出力信号AFMi−m+2に、・・・・・、出力信号AFMi−2を出力信号AFMi−1に、出力信号AFMi−1を出力信号AFMに順次書き換える。このとき、吸気脈動除去部62は、m個のデータを記憶している。次に、吸気脈動除去部62は、エアフローメータ44の出力信号AFMの最新値AFMを新たに記憶する(ステップS62)。すなわち、吸気脈動除去部62は、エアフローメータ44の出力信号AFMをA/D変換し、そのA/D変換値を最新値AFMとして記憶する。これにより、吸気脈動除去部62は、(m+1)個のデータを記憶する。
続いて、吸気脈動除去部62は、吸気脈動周期tqを計算する(ステップS63)。すなわち、吸気脈動除去部62は、エンジン回転数NEに基づき、吸気脈動周期tqを、
tq=1/(NE/60)/2×1000
により求める。次に、吸気脈動除去部62は、移動平均データ個数、つまり脈動周期の1周期分のデータ個数を算定する(ステップS64)。具体的に、吸気脈動除去部62は、データ個数nを、吸気脈動周期tqとA/D変換周期(本実施形態では2ms)との関係から、端数が出ないように(四捨五入する処理を入れて)、
n=(tq+1)/2
により求める。
そして、吸気脈動除去部62は、脈動周期の1周期分の(n+1)個の出力信号AFMのデータを用いて、移動平均処理を行って吸気脈動成分を除去する(ステップS65)。具体的に、吸気脈動除去部62は、今回の移動平均処理後の吸気量Gamを、
Gam=(Σ(AFM〜AFMi−n))/(n+1)
により求める。そして、吸気脈動除去部62において移動平均処理が行われた吸気量Gamが吸気量GaとしてF/B制御部52に入力される。例えば、図12に示すように、脈動周期tqの1周期分に相当する5個のデータ(図中の白三角)を用いて移動平均処理が行われる場合には、第2実施形態(図中の黒丸参照)と比べて吸気脈動成分が精度良く除去された吸気量Gam(図中の黒三角)がF/B制御部52に入力される。なお、図12では、エンジン回転数NEが3000rpmのときの吸気量の挙動の一例を示している。その後、F/B制御部52が、第1実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、吸気脈動除去部62にて、エアフローメータ44の出力信号AFMから吸気脈動成分を精度良く除去することができるため、第1実施形態と同様に、スロットルセンサを設けずに、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を吸気脈動の影響を受けることなく適正に制御することができる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。第4実施形態では、エンジン1の運転状態に応じて吸気脈動の除去処理の方法を変更する点が第1実施形態とは異なる。そのため、第4実施形態では、ECU50に定常/過渡判定部64が設けられている。そこで、第1実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
<スロットル制御装置の構成>
第4実施形態のスロットル制御装置の概略構成を、図13を参照しながら説明する。本実施形態のスロットル制御装置において、ECU50は、F/B制御部52、吸気脈動除去部62に加えて、定常/過渡判定部64を備えている。定常/過渡判定部64には、目標吸気量TGa(目標物理量)が入力される。定常/過渡判定部64は、目標吸気量TGaの変化に基づき、エンジン1の運転状態が定常又は過渡のいずれの状態であるかを判定する。そして、定常/過渡判定部64は、その判定結果を吸気脈動除去部62に出力する。
<定常/過渡判定処理の内容>
ここで、定常/過渡判定部64における定常/過渡判定処理について、図14を参照しながら説明する。定常/過渡判定部64は、図14に示すように、目標吸気量TGaの変化量ΔTGaが判定値内であるか否かを判断する(ステップS71)。本実施形態では、定常/過渡判定部64は、例えば、目標吸気量TGaの変化量ΔTGaが±10L/min以内であるか否かを判断する。このとき、目標吸気量TGaの変化量ΔTGaが±10L/min以内の場合(ステップS71:YES)、定常/過渡判定部64は、目標吸気量TGaの変化量ΔTGaが±10L/min以内の状態が所定時間(例えば、1sec)以上経過しているか否かを判断する(ステップS72)。
そして、目標吸気量TGaの変化量ΔTGaが±10L/min以内の状態が所定時間以上経過している場合(S72:YES)、定常/過渡判定部64は、エンジン1が定常状態であると判断し、定常フラグを「1」にする(ステップS73)。一方、目標吸気量TGaの変化量ΔTGaが±10L/minを超える場合(S71:NO)、又は目標吸気量TGaの変化量ΔTGaが±10L/min以内の状態が所定時間以上経過していない場合(S72:NO)、定常/過渡判定部64は、エンジン1が過渡状態であると判断し、定常フラグを「0」にする(ステップS74)。これらの判定結果は、吸気脈動除去部62に入力される。このように、エンジン1の運転状態が定常であれば、目標吸気量TGaはほとんど変化しないため、その変化量ΔTGaに基づき、エンジン1の運転状態が定常又は過渡のいずれの状態であるかを簡単かつ正確に判別することができる。
<吸気脈動の除去処理の内容>
そして、吸気脈動除去部62では、定常/過渡判定部64の判定結果に応じた吸気脈動成分の除去処理が行われる。そこで、吸気脈動除去部62における吸気脈動成分の除去処理について、図15に示す制御チャートに基づいて説明する。吸気脈動除去部62は、エアフローメータ44の出力信号AFMをA/D変換し、そのA/D変換値を最新値AFMとして順次記憶していく(ステップS81)。次に、吸気脈動除去部62は、エンジン1の運転状態が定常であるか否かを判断する(ステップS82)。すなわち、吸気脈動除去部62は、定常フラグが「1」であるか否かを判断する。
このとき、エンジン1が定常状態である場合(S82:YES)、吸気脈動除去部62は、吸気脈動成分の除去効果を重視して出力信号AFMに対するなましが大きくなる重み付け係数kを設定する(ステップS83)。本実施形態では、例えばk=1/16に設定する。一方、エンジン1が過渡状態である場合(S82:NO)、吸気脈動除去部62は、制御応答性を重視して出力信号AFMに対するなましが小さくなる重み付け係数kを設定する(ステップS85)。本実施形態では、例えばk=1/4に設定する。これにより、エンジン1の運転状態に適した加重平均処理により、出力信号AFMから吸気脈動成分を適切に除去することができる。
そして、吸気脈動除去部62は、設定された重み付け係数kを用いて、加重平均処理を行って吸気脈動成分を除去する(ステップS84)。具体的に、吸気脈動除去部62は、今回の加重平均処理後の吸気量Gawを、
Gaw=Gawi−1+k(AFM−Gawi−1
により求める。そして、吸気脈動除去部62において加重平均処理が行われた吸気量Gawが吸気量GaとしてF/B制御部52に入力される。これにより、エンジン1の運転状態に応じた吸気脈動成分除去がなされた吸気量GawがF/B制御部52に入力される。その後、F/B制御部52が、第1実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、吸気脈動除去部62が、エンジン1の運転状態に応じてエアフローメータ44の出力信号AFMから吸気脈動成分を適切に除去することができるため、第1実施形態と同様に、スロットルセンサを設けずに、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を吸気脈動の影響を受けることなく適正に制御することができる。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態について説明する。第5実施形態は、定常/過渡判定部64におけるエンジン1の運転状態の判定方法が第4実施形態とは異なる。そこで、第4実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第4実施形態との相違点を中心に説明する。
<スロットル制御装置の構成>
第5実施形態のスロットル制御装置の概略構成を、図16を参照しながら説明する。本実施形態のスロットル制御装置においても、ECU50は、F/B制御部52、吸気脈動除去部62に加えて、定常/過渡判定部64を備えている。そして、定常/過渡判定部64には、目標吸気量TGa(目標物理量)の代わりに、運転状態信号又は吸気量Ga(物理量)が入力される。なお、運転状態信号は、少なくともエンジン1の運転状態に係る物理量に基づき演算される信号であり、例えば燃料噴射量や燃料噴射量を演算するために用いるシリンダ内空気量などである。燃料噴射量やシリンダ内空気量は、エンジン1が定常状態であれば、ほぼ一定値となる。
そのため、定常/過渡判定部64は、運転状態信号(又は吸気量Ga(物理量))の変化に基づき、エンジン1の運転状態が定常又は過渡のいずれの状態であるかを判定する。具体的には、運転状態信号(例えば、シリンダ内空気量)の変化量が判定値内の場合に、エンジン1が定常状態であると判定して定常フラグを「1」とし、運転状態信号(例えば、シリンダ内空気量)の変化量が判定値を超える場合に、エンジン1が過渡状態であると判定して定常フラグを「0」とする。この判定結果は吸気脈動除去部62に入力される。
そして、吸気脈動除去部62では、定常/過渡判定部64の判定結果に応じた吸気脈動成分の除去処理が、第4実施形態と同様に行われる。これにより、エンジン1の運転状態に応じた加重平均処理が行われて吸気脈動成分除去がなされた吸気量GawがF/B制御部52に入力される。その後、F/B制御部52が、第4実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、吸気脈動除去部62が、エンジン1の運転状態に応じてエアフローメータ44の出力信号AFMから吸気脈動成分を適切に除去することができるため、第4実施形態と同様に、スロットルセンサを設けずに、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を吸気脈動の影響を受けることなく適正に制御することができる。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態について説明する。第6実施形態は、吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理の方法が第4実施形態とは異なる。すなわち、第4実施形態では、エンジン1が定常状態だけに限り、吸気脈動除去部62にて加重平均処理により出力信号AFMから吸気脈動を除去する。そこで、第4実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第4実施形態との相違点を中心に説明する。
<吸気脈動の除去処理の内容>
吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理について、図17に示す制御チャートを参照しながら説明する。吸気脈動除去部62は、エアフローメータ44の出力信号AFMをA/D変換し、そのA/D変換値を最新値AFMとして順次記憶していく(ステップS91)。次に、吸気脈動除去部62は、エンジン1の運転状態が定常であるか否かを判断する(ステップS92)。すなわち、吸気脈動除去部62は、定常フラグが「1」であるか否かを判断する。
このとき、エンジン1が定常状態である場合(S92:YES)、吸気脈動除去部62は、予め設定された重み付け係数kを用いて、加重平均処理を行って吸気脈動成分を除去する(ステップS93)。具体的に、吸気脈動除去部62は、今回の加重平均処理後の吸気量Gawを、
Gaw=Gawi−1+k(AFM−Gawi−1
により求める。そして、吸気脈動除去部62において加重平均処理が行われた吸気量Gawが吸気量GaとしてF/B制御部52に入力される。これにより、エンジン1の運転状態に応じた吸気脈動成分除去がなされた吸気量GawがF/B制御部52に入力される。つまり、吸気脈動除去部62は、吸気量Gaに及ぼす吸気脈動の影響が大きい低常時には、吸気脈動成分の除去処理を行う。その後、F/B制御部52が、第4実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。
一方、エンジン1が過渡状態である場合(S92:NO)、吸気脈動除去部62は、吸気脈動成分を除去せずに、最新値AFMをそのまま吸気量GaとしてF/B制御部52に出力する。つまり、吸気脈動除去部62は、吸気量Gaに及ぼす吸気脈動の影響が小さい過渡時には吸気脈動成分の除去処理を行わない。これにより、エンジン1の過渡時にはスロットル装置7の制御応答性を確保することができる。その後、F/B制御部52が、第4実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。このように、吸気量Gaに及ぼす吸気脈動の影響が大きい定常時にのみ、吸気脈動成分の除去を行うことにより、スロットル装置7の制御応答性を確保しつつ演算処理量を低減させて(処理を簡素化して)、出力信号AFMから吸気脈動成分を効率的に除去することができる。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、吸気脈動除去部62が、エンジン1の定常運転時に限りエアフローメータ44の出力信号AFMから吸気脈動成分を適切に除去することができる。そのため、吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理の演算処理量を低減(処理を簡素化)することができる。従って、簡単な処理により吸気脈動の影響を受けないようにして、スロットル装置7をエンジン1の運転状態に合わせて制御応答性を確保しつつ精度良く制御することができる。
[第7実施形態]
次に、第7実施形態について説明する。第7実施形態は、吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理の方法が第4実施形態とは異なる。すなわち、第7実施形態では、エンジン1が運転状態に応じて、吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理方法(平均化方法)を使い分ける。そこで、第4実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第4実施形態との相違点を中心に説明する。
<吸気脈動の除去処理の内容>
吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理について、図18に示す制御チャートを参照しながら説明する。まず、吸気脈動除去部62は、記憶しているm個のエアフローメータ44の出力信号AFMを更新する(ステップS101)。具体的に、吸気脈動除去部62は、一番古い記憶値を削除し、出力信号AFMi−mを出力信号AFMi−m+1に、出力信号AFMi−m+1を出力信号AFMi−m+2に、・・・・・、出力信号AFMi−2を出力信号AFMi−1に、出力信号AFMi−1を出力信号AFMに順次書き換える。このとき、吸気脈動除去部62は、m個のデータを記憶している。次に、吸気脈動除去部62は、エアフローメータ44の出力信号AFMの最新値AFMを新たに記憶する(ステップS102)。すなわち、吸気脈動除去部62は、エアフローメータ44の出力信号AFMをA/D変換し、そのA/D変換値を最新値AFMとして記憶する。これにより、吸気脈動除去部62は、(m+1)個のデータを記憶する。
次に、吸気脈動除去部62は、エンジン1の運転状態が定常であるか否かを判断する(ステップS103)。すなわち、吸気脈動除去部62は、定常フラグが「1」であるか否かを判断する。このとき、エンジン1が定常状態である場合(S103:YES)、吸気脈動除去部62は、吸気脈動周期tqを計算する(ステップS104)。すなわち、吸気脈動除去部62は、エンジン回転数NEに基づき吸気脈動周期tqを、
tq=1/(NE/60)/2×1000
により求める。
続いて、吸気脈動除去部62は、移動平均データ個数、つまり脈動周期の1周期分のデータ個数を算定する(ステップS105)。具体的に、吸気脈動除去部62は、データ個数nを、吸気脈動周期tqとA/D変換周期(本実施形態では2ms)との関係から、端数が出ないように(四捨五入する処理を入れて)、
n=(tq+1)/2
により求める。
そして、吸気脈動除去部62は、脈動周期の1周期分の(n+1)個の出力信号AFMのデータを用いて、移動平均処理を行って吸気脈動成分を除去する(ステップS106)。具体的に、吸気脈動除去部62は、今回の移動平均処理後の吸気量Gamを、
Gam=(Σ(AFM〜AFMi−n))/(n+1)
により求める。そうすると、吸気脈動除去部62は、移動平均処理後の吸気量Gamを吸気量GaとしてF/B制御部52に出力する。その後、吸気脈動除去部62は、次回の加重平均処理の準備として、今回は加重平均処理された吸気量Gawが演算されていないため、今回の移動平均処理後の吸気量Gamを、加重平均処理をした吸気量Gawと見なして記憶する(ステップS108)。その後、F/B制御部52が、第4実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。これにより、エンジン1が定常状態の場合には、吸気脈動成分が精度良く除去された吸気量Gaに基づき、スロットル装置7がフィードバック制御されるため、スロットル装置7を高精度に制御することができる。
一方、エンジン1が過渡状態である場合(S103:NO)、吸気脈動除去部62は、予め設定された重み付け係数kを用いて、加重平均処理を行って吸気脈動成分を除去する(ステップS109)。具体的に、吸気脈動除去部62は、今回の加重平均処理後の吸気量Gawを、
Gaw=Gawi−1+k(AFM−Gawi−1
により求める。そうすると、吸気脈動除去部62は、加重平均処理後の吸気量Gawを吸気量GaとしてF/B制御部52に出力する。その後、F/B制御部52が、第4実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。これにより、エンジン1が過渡状態の場合には、制御応答性を重視して加重平均処理により吸気脈動成分が除去された吸気量Gaに基づき、スロットル装置7がフィードバック制御されるため、スロットル装置7を応答性良く制御することができる。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、吸気脈動除去部62にて、エンジン1が過渡状態の場合には加重平均処理、エンジン1が定常状態の場合には移動平均処理と吸気脈動成分の除去処理方法を使い分けている。そのため、スロットルセンサを設けずに、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を吸気脈動の影響を受けることなく、応答性良くかつ高精度に制御することができる。
[第8実施形態]
次に、第8実施形態について説明する。第8実施形態は、ECU50がフィルタ部66を備える点が第4実施形態とは異なる。そこで、第4実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第8実施形態との相違点を中心に説明する。
<スロットル制御装置の構成>
第8実施形態のスロットル制御装置の概略構成を、図19を参照しながら説明する。本実施形態のスロットル制御装置において、ECU50は、F/B制御部52、吸気脈動除去部62、定常/過渡判定部64に加えて、フィルタ部66を備えている。フィルタ部66には、エアフローメータ44の出力信号AFMが入力される。フィルタ部66は、電気回路で構成されており、出力信号AFMに対して加重平均処理を行って吸気脈動成分を除去する。そして、フィルタ部66は、加重平均処理後の吸気量Gawを吸気脈動除去部62に出力する。
<吸気脈動の除去処理の内容>
ECU50における吸気脈動の除去処理について、図20に示す制御チャートを参照しながら説明する。まず、吸気脈動除去部62において、記憶しているm個のフィルタ部66から出力された吸気量Qaを更新する(ステップS121)。具体的に、吸気脈動除去部62は、一番古い記憶値を削除し、吸気量Qai−mを吸気量Qai−m+1に、吸気量Qai−m+1を吸気量Qai−m+2に、・・・・・、吸気量Qai−2を吸気量Qai−1に、吸気量Qai−1を吸気量Qaに順次書き換える。このとき、吸気脈動除去部62は、m個のデータを記憶している。
次に、フィルタ部66は、エアフローメータ44の出力信号AFMの最新値AFMを新たに記憶する(ステップS122)。すなわち、フィルタ部66は、エアフローメータ44の出力信号AFMをA/D変換し、そのA/D変換値を最新値AFMとして記憶する。そして、フィルタ部66は、加重平均処理を行って吸気脈動成分を除去する(ステップS123)。具体的に、フィルタ部66は、今回の加重平均処理後の吸気量Qaを、
Qa=Qai−1+k(AFM−Qai−1
により求める。そして、この吸気量Qaは、吸気脈動除去部62に入力され記憶される。これにより、吸気脈動除去部62は、(m+1)個のデータを記憶する。
続いて、吸気脈動除去部62は、エンジン1の運転状態が定常であるか否かを判断する(ステップS124)。すなわち、吸気脈動除去部62は、定常フラグが「1」であるか否かを判断する。このとき、エンジン1が定常状態である場合(S124:YES)、吸気脈動除去部62は、吸気脈動周期tqを計算する(ステップS125)。すなわち、吸気脈動除去部62は、エンジン回転数NEに基づき、吸気脈動周期tqを、
tq=1/(NE/60)/2×1000
により求める。
次に、吸気脈動除去部62は、移動平均データ個数、つまり脈動周期の1周期分のデータ個数を算定する(ステップS126)。具体的に、吸気脈動除去部62は、データ個数nを、吸気脈動周期tqとA/D変換周期(本実施形態では2ms)との関係から、端数が出ないように(四捨五入する処理を入れて)、
n=(tq+1)/2
により求める。
そして、吸気脈動除去部62は、脈動周期の1周期分の(n+1)個の吸気量Qaのデータを用いて、移動平均処理を行って吸気脈動成分を除去する(ステップS127)。具体的に、吸気脈動除去部62は、今回の移動平均処理後の吸気量Gamを、
Gam=(Σ(Qa〜Qai−n))/(n+1)
により求める。そして、吸気脈動除去部62において移動平均処理が行われた吸気量Gamが吸気量GaとしてF/B制御部52に入力される(ステップS128)。このようにエンジン1が定常状態の場合には、加重平均処理をした出力信号AFM(吸気量Qa)に対し、更に移動平均処理が行われて吸気脈動成分が除去されるため、吸気脈動成分をより高精度に除去することができる。
その後、F/B制御部52が、吸気脈動成分が高精度に除去された吸気量Gaが目標吸気量TGaに一致するように、第4実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。従って、本実施形態のスロットル制御装置では、エンジン1の定常状態において、スロットル装置7を非常に精度良く制御することができる。
一方、エンジン1が過渡状態である場合(S124:NO)、吸気脈動除去部62は、吸気脈動成分の除去処理を行わず、フィルタ部66から出力される吸気量Qaをそのまま吸気量GaとしてF/B制御部52に出力する。つまり、吸気脈動除去部62は、吸気量Gaに及ぼす吸気脈動の影響が小さい過渡時には、制御応答性を重視して吸気脈動成分の除去処理を行わない。これにより、エンジン1の過渡時には、要求に対して十分なスロットル装置7の制御応答性を確保することができる。
その後、F/B制御部52が、フィルタ部66にて吸気脈動成分が除去された吸気量Gamが目標吸気量TGaに一致するように、第4実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。従って、本実施形態のスロットル制御装置では、エンジン1の過渡状態において、応答性を確保しつつ精度良くスロットル装置7を制御することができる。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、フィルタ部66にて加重平均処理により吸気脈動成分の除去処理を行い、その除去処理後の吸気量Qaに対し、吸気脈動除去部62にて、エンジン1が定常状態の場合には移動平均処理を更に行って吸気脈動成分をしっかりと除去する。そのため、スロットルセンサを設けずに、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を吸気脈動の影響を受けることなく、応答性良くかつ高精度に制御することができる。
[第9実施形態]
次に、第9実施形態について説明する。第9実施形態は、吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理の方法が第8実施形態とは異なる。すなわち、第9実施形態では、エンジン1が定常状態の場合に、吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去を、移動平均処理に代えて加重平均処理により行う。そこで、第8実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第8実施形態との相違点を中心に説明する。
<吸気脈動の除去処理の内容>
ECU50における吸気脈動の除去処理について、図21に示す制御チャートを参照しながら説明する。まず、フィルタ部66は、エアフローメータ44の出力信号AFMの最新値AFMを新たに記憶する(ステップS131)。すなわち、フィルタ部66は、エアフローメータ44の出力信号AFMをA/D変換し、そのA/D変換値を最新値AFMとして記憶する。そして、フィルタ部66は、加重平均処理を行って吸気脈動成分を除去する(ステップS132)。具体的に、フィルタ部66は、今回の加重平均処理後の吸気量Qaを、
Qa=Qai−1+k(AFM−Qai−1
により求める。
次に、吸気脈動除去部62は、エンジン1の運転状態が定常であるか否かを判断する(ステップS133)。すなわち、吸気脈動除去部62は、定常フラグが「1」であるか否かを判断する。このとき、エンジン1が定常状態である場合(S133:YES)、吸気脈動除去部62は、フィルタ部66から出力される吸気量Qaに対し、予め設定された重み付け係数kを用いて加重平均処理を行って吸気脈動成分を更に除去する(ステップS134)。具体的に、吸気脈動除去部62は、今回の加重平均処理後の吸気量Gax
Gax=Gaxi−1+k(Qa−Gaxi−1
により求める。そして、吸気脈動除去部62において加重平均処理が行われた吸気量Gaxが吸気量GaとしてF/B制御部52に入力される(ステップS135)。
このようにエンジン1が定常状態の場合には、図22に実線で示すように、吸気量Gaxは、加重平均処理をした出力信号AFM(吸気量Qa:図中の一点鎖線)に対し、更に加重平均処理が行われて吸気脈動成分が除去されるため、吸気脈動成分が非常に高精度に除去されている。なお、図22は、エンジン回転数NEが3000rpmのときの吸気量の挙動の一例を示している。
その後、F/B制御部52が、吸気脈動成分が高精度に除去された吸気量Gaが目標吸気量TGaに一致するように、第8実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。従って、本実施形態のスロットル制御装置では、エンジン1の定常状態において、スロットル装置7を非常に精度良く制御することができる。
一方、エンジン1が過渡状態である場合(S133:NO)、吸気脈動除去部62は、吸気脈動成分の除去処理を行わず、フィルタ部66から出力される吸気量Qaをそのまま吸気量GaとしてF/B制御部52に出力する(ステップS136)。つまり、吸気脈動除去部62は、吸気量Gaに及ぼす吸気脈動の影響が小さい過渡時には、制御応答性を重視して吸気脈動成分の除去処理を行わない。これにより、エンジン1の過渡時には、要求に対して十分なスロットル装置7の制御応答性を確保することができる。
その後、F/B制御部52が、フィルタ部66にて吸気脈動成分が除去された吸気量Qaが目標吸気量TGaに一致するように、第8実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。従って、本実施形態のスロットル制御装置では、エンジン1の過渡状態において、応答性を確保しつつ精度良くスロットル装置7を制御することができる。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、フィルタ部66にて加重平均処理により吸気脈動成分の除去処理を行い、その除去処理後の吸気量Qaに対し、吸気脈動除去部62にて、エンジン1が定常状態の場合に加重平均処理を更に行って吸気脈動成分を精度良く除去する。そのため、スロットルセンサを設けずに、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を吸気脈動の影響を受けることなく、応答性良くかつ高精度に制御することができる。
[第10実施形態]
次に、第10実施形態について説明する。第10実施形態は、吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理の方法が第1実施形態とは異なる。すなわち、第10実施形態では、エンジン回転数NEに応じて、吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理方法を変更する。そこで、第1実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
<スロットル制御装置の構成>
第10実施形態のスロットル制御装置の概略構成を、図23を参照しながら説明する。本実施形態のスロットル制御装置において、ECU50は、F/B制御部52と、吸気脈動除去部62とを備えている。そして、吸気脈動除去部62には、エアフローメータ44の出力信号AFMに加えて、回転数センサ43で検出されるエンジン回転数NEが入力される。吸気脈動除去部62にエンジン回転数NEを入力するのは、図24に示すように、エンジン回転数NEにより、吸気脈動周期tqが変化するので1周期間のA/D変換回数(つまり、処理するデータ数)が異なるため、低回転域ではデータ数が多く除去精度が高いが、高回転域ではデータ数が少なく除去精度が低く(誤差が大きく)なる。そのため、エンジン回転数NEに応じて最適な処理を行うことにより、エアフローメータ44の出力信号AFMから吸気脈動成分を適切に除去することができるからである。
<吸気脈動の除去処理の内容>
そこで、吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理について、図25に示す制御チャートを参照しながら説明する。吸気脈動除去部62は、エアフローメータ44の出力信号AFMをA/D変換し、そのA/D変換値を最新値AFMとして順次記憶していく(ステップS141)。次に、吸気脈動除去部62は、エンジン回転数NEが所定値(本実施形態では、例えば3000rpm)より高いか否かを判断する(ステップS142)。すなわち、吸気脈動除去部62は、エンジン1が高回転域で運転されているか、低回転域で運転されているかを判断する。本実施形態では、3000rpmより高い回転域を高回転域であると判断し、3000rpm以下の回転域を低回転域であると判断する。
このとき、エンジン1が高回転時、つまりエンジン回転数NEが3000rpmより高い場合(S142:YES)、吸気脈動除去部62は、出力信号AFMに対するなましが大きくなる重み付け係数kを設定する(ステップS143)。本実施形態では、例えばk=1/16に設定する。一方、エンジン1が低回転時、つまりエンジン回転数NEが3000rpm以下の場合(S142:NO)、吸気脈動除去部62は、出力信号AFMに対するなましが小さくなる重み付け係数kを設定する(ステップS145)。本実施形態では、例えばk=1/4に設定する。
そして、吸気脈動除去部62は、上記のようにして設定された重み付け係数kを用いて、加重平均処理を行って吸気脈動成分を除去する(ステップS144)。具体的に、吸気脈動除去部62は、今回の加重平均処理後の吸気量Gawを、
Gaw=Gawi−1+k(AFM−Gawi−1
により求める。そして、吸気脈動除去部62において加重平均処理が行われた吸気量Gawが吸気量GaとしてF/B制御部52に入力される。これにより、エンジン回転数NEに応じた吸気脈動成分除去がなされた吸気量GawがF/B制御部52に入力される。その後、F/B制御部52が、第1実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、吸気脈動除去部62が、エンジン回転数NEに応じてエアフローメータ44の出力信号AFMから吸気脈動成分を適切に除去することができるため、第1実施形態と同様に、スロットルセンサを設けずに、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を吸気脈動の影響を受けることなく適正に制御することができる。
[第11実施形態]
次に、第11実施形態について説明する。第11実施形態は、吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理の方法が第10実施形態とは異なる。すなわち、第11実施形態では、加重平均処理を行った後、エンジン回転数NEに応じて、吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理方法を変更する。そこで、第10実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第10実施形態との相違点を中心に説明する。
<吸気脈動の除去処理の内容>
吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理について、図26に示す制御チャートを参照しながら説明する。まず、吸気脈動除去部62は、記憶しているm個の吸気量Gawを更新する(ステップS151)。具体的に、吸気脈動除去部62は、一番古い記憶値を削除し、吸気量Gawi−mを吸気量Gawi−m+1に、吸気量Gawi−m+1を吸気量Gawi−m+2に、・・・・・、吸気量Gawi−2を吸気量Gawi−1に、吸気量Gawi−1を吸気量Gawに順次書き換える。このとき、吸気脈動除去部62は、m個のデータを記憶している。
次に、吸気脈動除去部62は、エアフローメータ44の出力信号AFMの最新値AFMを新たに記憶する(ステップS152)。すなわち、吸気脈動除去部62は、エアフローメータ44の出力信号AFMをA/D変換し、そのA/D変換値を最新値AFMとして記憶する。そして、吸気脈動除去部62は、加重平均処理を行って吸気脈動成分を除去する(ステップS153)。具体的に、吸気脈動除去部62は、今回の加重平均処理後の吸気量Gawを、
Gaw=Gawi−1+k(AFM−Gawi−1
により求めて記憶する。これにより、吸気脈動除去部62は、(m+1)個のデータを記憶する。
続いて、吸気脈動除去部62は、エンジン回転数NEが所定値(本実施形態では、例えば3000rpm)より高いか否かを判断する(ステップS154)。すなわち、吸気脈動除去部62は、エンジン1が高回転域で運転されているか、低回転域で運転されているかを判断する。本実施形態では、3000rpmより高い回転域を高回転域であると判断し、3000rpm以下の回転域を低回転域であると判断する。
このとき、エンジン1が高回転時、つまりエンジン回転数NEが3000rpmより高い場合(S154:YES)、吸気脈動除去部62は、吸気脈動周期tqを計算する(ステップS155)。すなわち、吸気脈動除去部62は、エンジン回転数NEに基づき、吸気脈動周期tqを、
tq=1/(NE/60)/2×1000
により求める。
次に、吸気脈動除去部62は、移動平均データ個数、つまり脈動周期の1周期分のデータ個数を算定する(ステップS156)。具体的に、吸気脈動除去部62は、データ個数nを、吸気脈動周期tqとA/D変換周期(本実施形態では2ms)との関係から、端数が出ないように(四捨五入する処理を入れて)、
n=(tq+1)/2
により求める。
そして、吸気脈動除去部62は、脈動周期の1周期分の(n+1)個の吸気量Gawのデータを用いて、移動平均処理を行って吸気脈動成分を除去する(ステップS157)。具体的に、吸気脈動除去部62は、今回の移動平均処理後の吸気量Ganを、
Gan=(Σ(Gaw〜Gawi−n))/(n+1)
により求める。そして、吸気脈動除去部62において移動平均処理が行われた吸気量Ganが吸気量GaとしてF/B制御部52に入力される(ステップS158)。
このようにエンジン1が高回転時のときには、図27に示すように、吸気量Gan(図中の黒丸)は、出力信号AFM(図中の破線)に対して加重平均処理をして吸気脈動の影響を小さくした吸気量Gaw(図中の一点鎖線)に対し、更に移動平均処理が行われて吸気脈動成分が除去されるため、吸気脈動成分がより高精度に除去される。これにより、除去処理データ数が少ない高回転でも、誤差を小さくすることができる。
その後、F/B制御部52が、吸気脈動成分が高精度に除去された吸気量Gaが目標吸気量TGaに一致するように、第10実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。従って、本実施形態のスロットル制御装置では、除去処理データ数が少ないエンジン1の高回転において、スロットル装置7を非常に精度良く制御することができる。
一方、エンジン1が低回転時、つまりエンジン回転数NEが3000rpm以下の場合(S154:NO)、吸気脈動除去部62は、更なる吸気脈動成分の除去処理を行わず、吸気量Gawをそのまま吸気量GaとしてF/B制御部52に出力する(ステップS159)。つまり、吸気脈動除去部62は、除去処理データ数が多いエンジン1の低回転時には、制御応答性を重視して吸気脈動成分の除去処理を行わない。これにより、エンジン1の低回転時において、制御応答性を確保しつつ精度良くスロットル装置7を制御することができる。
その後、F/B制御部52が、吸気脈動成分が除去された吸気量Gawが目標吸気量TGaに一致するように、第10実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。従って、本実施形態のスロットル制御装置では、エンジン1の低回転時において、応答性を確保しつつ精度良くスロットル装置7を制御することができる。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、吸気脈動除去部62において、まず出力信号AFMに対して加重平均処理により吸気脈動成分の除去処理を行い、その除去処理後の吸気量Gawに対し、除去処理データ数が少ないエンジン1が高回転時の場合には、移動平均処理を更に行って吸気脈動成分を精度良く除去する。そのため、スロットルセンサを設けずに、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を吸気脈動の影響を受けることなく、応答性良くかつ高精度に制御することができる。
[第12実施形態]
次に、第12実施形態について説明する。第12実施形態は、吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理の方法が第10実施形態とは異なる。すなわち、第12実施形態では、エンジン回転数NEに応じて、吸気脈動除去部62における移動平均処理に用いるデータ数を変更する。そこで、第10実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第10実施形態との相違点を中心に説明する。
<吸気脈動の除去処理の内容>
吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理について、図28に示す制御チャートを参照しながら説明する。まず、吸気脈動除去部62は、記憶しているm個のエアフローメータ44の出力信号AFMを更新する(ステップS161)。具体的に、吸気脈動除去部62は、一番古い記憶値を削除し、出力信号AFMi−mを出力信号AFMi−m+1に、出力信号AFMi−m+1を出力信号AFMi−m+2に、・・・・・、出力信号AFMi−2を出力信号AFMi−1に、出力信号AFMi−1を出力信号AFMに順次書き換える。このとき、吸気脈動除去部62は、m個のデータを記憶している。次に、吸気脈動除去部62は、エアフローメータ44の出力信号AFMの最新値AFMを新たに記憶する(ステップS162)。すなわち、吸気脈動除去部62は、エアフローメータ44の出力信号AFMをA/D変換し、そのA/D変換値を最新値AFMとして記憶する。これにより、吸気脈動除去部62は、(m+1)個のデータを記憶する。
次に、吸気脈動除去部62は、吸気脈動周期tqを計算する(ステップS163)。すなわち、吸気脈動除去部62は、エンジン回転数NEに基づき吸気脈動周期tqを、
tq=1/(NE/60)/2×1000
により求める。
そして、吸気脈動除去部62は、エンジン回転数NEが所定値(本実施形態では、例えば3000rpm)より高いか否かを判断する(ステップS164)。すなわち、吸気脈動除去部62は、エンジン1が高回転域で運転されているか、低回転域で運転されているかを判断する。本実施形態では、3000rpmより高い回転域を高回転域であると判断し、3000rpm以下の回転域を低回転域であると判断する。
このとき、エンジン1が高回転時、つまりエンジン回転数NEが3000rpmより高い場合(S164:YES)、吸気脈動除去部62は、移動平均データ個数として、脈動周期の2周期分のデータ個数を算定する(ステップS165)。具体的に、吸気脈動除去部62は、データ個数nを、吸気脈動周期tqとA/D変換周期(本実施形態では2ms)との関係から、端数が出ないように(四捨五入する処理を入れて)、
n=((tq+1)/2)×2=tq+1
により求める。
そして、吸気脈動除去部62は、脈動周期の2周期分の出力信号AFMのデータを用いて、移動平均処理を行って吸気脈動成分を除去する(ステップS166)。具体的に、吸気脈動除去部62は、今回の移動平均処理後の吸気量Gamを、
Gam=(Σ(AFM〜AFMi−n))/(n+1)
により求める。そうすると、吸気脈動除去部62は、移動平均処理後の吸気量Gamを吸気量GaとしてF/B制御部52に出力する。
このようにエンジン1が高回転時のときには、吸気脈動周期tqの2周期分のデータ(つまり2倍のデータ)を使用して、出力信号AFMに対する移動平均処理を行うため、吸気脈動成分を高精度に除去することができる。なお、高回転時におけるスロットル装置7の制御応答性は良いため、吸気脈動周期tqの2周期分のデータを用いて移動平均処理を行っても、スロットル装置7の制御応答性が悪化することはない。例えば、図29に示すように、エンジン回転数NEが4000rpmでは、処理データ数を2倍にしても、2000rpm相当の制御応答性を確保することができる。
その後、F/B制御部52が、第10実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。これにより、エンジン1が高回転時には、吸気脈動成分が精度良く除去された吸気量Gaに基づき、スロットル装置7がフィードバック制御されるため、スロットル装置7を高精度に制御することができる。
一方、エンジン1が低回転時、つまりエンジン回転数NEが3000rpm以下の場合(S164:NO)、吸気脈動除去部62は、移動平均データ個数として、脈動周期の1周期分のデータ個数を算定する(ステップS167)。具体的に、吸気脈動除去部62は、データ個数nを、吸気脈動周期tqとA/D変換周期(本実施形態では2ms)との関係から、端数が出ないように(四捨五入する処理を入れて)、
n=(tq+1)/2
により求める。
そして、吸気脈動除去部62は、脈動周期の1周期分の出力信号AFMのデータを用いて、移動平均処理を行って吸気脈動成分を除去する(ステップS166)。具体的に、吸気脈動除去部62は、今回の移動平均処理後の吸気量Gamを、
Gam=(Σ(AFM〜AFMi−n))/(n+1)
により求める。そうすると、吸気脈動除去部62は、移動平均処理後の吸気量Gamを吸気量GaとしてF/B制御部52に出力する。このようにエンジン1が低回転時のときには、吸気脈動周期tqの1周期分のデータを使用して、出力信号AFMに対する移動平均処理を行うため、吸気脈動成分を精度良く除去することができる。
その後、F/B制御部52が、第10実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。これにより、エンジン1が低回転時には、吸気脈動成分が精度良く除去された吸気量Gaに基づき、スロットル装置7がフィードバック制御されるため、スロットル装置7を高精度に制御することができる。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、吸気脈動除去部62にて、エンジン1が高回転時には、吸気脈動周期tqの2周期分のデータを用いる移動平均処理により吸気脈動成分の除去を行うため、処理データ数が少ない高回転時でも、処理データ数が2倍になるので、吸気脈動成分を高精度で除去することができる。そのため、スロットルセンサを設けずに、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を吸気脈動の影響を受けることなく、高精度に制御することができる。
[第13実施形態]
最後に、第13実施形態について説明する。第13実施形態は、吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理の方法が第10実施形態とは異なる。すなわち、第13実施形態では、エンジン回転数NEに応じて、吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理方法(平均化方法)を使い分ける。そこで、第10実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を適宜省略し、第10実施形態との相違点を中心に説明する。
<吸気脈動の除去処理の内容>
吸気脈動除去部62における吸気脈動の除去処理について、図30に示す制御チャートを参照しながら説明する。まず、吸気脈動除去部62は、記憶しているm個のエアフローメータ44の出力信号AFMを更新する(ステップS171)。具体的に、吸気脈動除去部62は、一番古い記憶値を削除し、出力信号AFMi−mを出力信号AFMi−m+1に、出力信号AFMi−m+1を出力信号AFMi−m+2に、・・・・・、出力信号AFMi−2を出力信号AFMi−1に、出力信号AFMi−1を出力信号AFMに順次書き換える。このとき、吸気脈動除去部62は、m個のデータを記憶している。次に、吸気脈動除去部62は、エアフローメータ44の出力信号AFMの最新値AFMを新たに記憶する(ステップS172)。すなわち、吸気脈動除去部62は、エアフローメータ44の出力信号AFMをA/D変換し、そのA/D変換値を最新値AFMとして記憶する。これにより、吸気脈動除去部62は、(m+1)個のデータを記憶する。
次に、吸気脈動除去部62は、エンジン回転数NEが所定値(本実施形態では、例えば3000rpm)より高いか否かを判断する(ステップS173)。すなわち、吸気脈動除去部62は、エンジン1が高回転域で運転されているか、低回転域で運転されているかを判断する。本実施形態では、3000rpmより高い回転域を高回転域であると判断し、3000rpm以下の回転域を低回転域であると判断する。
このとき、エンジン1が高回転時、つまりエンジン回転数NEが3000rpmより高い場合(S173:YES)、吸気脈動除去部62は、吸気脈動周期tqを計算する(ステップS174)。すなわち、吸気脈動除去部62は、エンジン回転数NEに基づき吸気脈動周期tqを、
tq=1/(NE/60)/2×1000
により求める。
続いて、吸気脈動除去部62は、移動平均データ個数、つまり脈動周期の1周期分のデータ個数を算定する(ステップS175)。具体的に、吸気脈動除去部62は、データ個数nを、吸気脈動周期tqとA/D変換周期(本実施形態では2ms)との関係から、端数が出ないように(四捨五入する処理を入れて)、
n=(tq+1)/2
により求める。
そして、吸気脈動除去部62は、脈動周期の1周期分の出力信号AFMのデータを用いて、移動平均処理を行って吸気脈動成分を除去する(ステップS176)。具体的に、吸気脈動除去部62は、今回の移動平均処理後の吸気量Gamを、
Gam=(Σ(AFM〜AFMi−n))/(n+1)
により求める。そうすると、吸気脈動除去部62は、移動平均処理後の吸気量Gamを吸気量GaとしてF/B制御部52に出力する(ステップS177)。その後、吸気脈動除去部62は、次回の加重平均処理の準備として、今回は加重平均処理された吸気量Gawが演算されていないため、今回の移動平均処理後の吸気量Gamを、加重平均処理をした吸気量Gawと見なして記憶する(ステップS178)。その後、F/B制御部52が、第10実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。このように処理データ数が少ない高回転域でも、吸気脈動成分を精度良く除去することができ、精度良く吸気脈動成分が除去された吸気量Gaに基づき、スロットル装置7がフィードバック制御されるため、スロットル装置7を高精度に制御することができる。
一方、エンジン1が低回転時、つまりエンジン回転数NEが3000rpm以下の場合(S173:NO)、吸気脈動除去部62は、予め設定された重み付け係数kを用いて、加重平均処理を行って吸気脈動成分を除去する(ステップS179)。具体的に、吸気脈動除去部62は、今回の加重平均処理後の吸気量Gawを、
Gaw=Gawi−1+k(AFM−Gawi−1
により求める。そうすると、吸気脈動除去部62は、加重平均処理後の吸気量Gawを吸気量GaとしてF/B制御部52に出力する(ステップS180)。その後、F/B制御部52が、第10実施形態と同様にスロットル装置7をフィードバック制御する。これにより、エンジン1が低回転時の場合には、加重平均処理により吸気脈動成分が除去された吸気量Gaに基づき、スロットル装置7がフィードバック制御されるため、スロットル装置7を精度良く制御することができる。
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置によれば、吸気脈動除去部62が、エンジン回転数NEに応じて、低回転時には加重平均処理により、高回転時には移動平均処理により、エアフローメータ44の出力信号AFMから吸気脈動成分を適切に除去することができる。そのため、第10実施形態と同様に、スロットルセンサを設けずに、少なくともエンジン1の運転状態に応じてスロットル装置7を吸気脈動の影響を受けることなく適正に制御することができる。
なお、上記の実施形態は単なる例示にすぎず、本開示を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記の実施形態では、通常のガソリン車のエンジンシステムに対して本開示のスロットル制御装置を適用した場合を例示したが、本開示のスロットル制御装置は、シリーズ式のハイブリッド車(HV車)に搭載されるエンジンシステムに対して適用することもできる。
また、上記の第6実施形態では、吸気脈動除去部62において、エンジン1の定常状態の場合に限り加重平均処理にて吸気脈動成分を除去しているが、加重平均処理の代わりに移動処理を用いて吸気脈動成分を除去してもよい。
また、上記の第11実施形態では、エンジン回転数NEに応じて、吸気脈動除去部62における移動平均処理に用いる処理データ個数を変更するようにしているが、エンジン回転数NEの代わりに吸気脈動周期tqを用いて処理データ個数を変更するようにしてもよい。具体的には例えば、S164において、エンジン回転数NEが3000rpmより高いか否か(NE>3000rpm)を判断する代わりに、図29から分かるように、吸気脈動周期tqが10ms未満であるか否か(tq<10ms)を判断すればよい。
7 スロットル装置
7a スロットル弁
8 DCモータ
43 回転数センサ
44 エアフローメータ
50 ECU(スロットル制御部)
52 F/B制御部
62 吸気脈動除去部
64 定常/過渡判定部
66 フィルタ部

Claims (14)

  1. エンジンに吸入される吸気を調節するスロットル弁を含むスロットル装置と、
    少なくとも前記エンジンの運転状態に係る物理量であって前記スロットル弁の開度に相関した前記開度以外の物理量を検出するための物理量検出部と、
    検出される前記物理量に基づき前記スロットル装置を制御するためのスロットル制御部とを備えるスロットル制御装置において、
    前記スロットル制御部は、
    前記物理量から吸気脈動成分の除去を加重平均処理又は移動平均処理の少なくとも一方により行う吸気脈動除去部と、
    前記吸気脈動除去部で吸気脈動成分が除去された物理量を、少なくとも前記エンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき設定される目標物理量に一致させるようにPID制御により前記スロットル装置をフィードバック制御するフィードバック制御部と、を有する
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  2. 請求項1に記載するスロットル制御装置において、
    前記エンジンの運転状態が定常又は過渡のいずれの状態であるかを判定する定常/過渡判定部を更に備え、
    前記吸気脈動除去部は、前記定常/過渡判定部の判定結果に基づき、前記物理量から前記判定結果に応じた吸気脈動成分の除去処理を行う
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  3. 請求項2に記載するスロットル制御装置において、
    前記吸気脈動除去部は、吸気脈動成分の除去を加重平均処理により行い、前記定常/過渡判定部の判定結果に応じて前記加重平均処理の重み付けを変更する
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  4. 請求項2に記載するスロットル制御装置において、
    前記吸気脈動除去部は、前記定常/過渡判定部の判定結果が定常である場合にのみ、吸気脈動成分の除去を行う
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  5. 請求項2に記載するスロットル制御装置において、
    前記吸気脈動除去部は、
    前記定常/過渡判定部の判定結果が定常である場合に、吸気脈動成分の除去を移動平均処理により行い、
    前記定常/過渡判定部の判定結果が過渡である場合に、吸気脈動成分の除去を加重平均処理により行う
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  6. 請求項2に記載するスロットル制御装置において、
    前記物理量に対して加重平均処理を行うフィルタ部を更に有し、
    前記吸気脈動除去部は、前記定常/過渡判定部の判定結果が定常である場合に、前記フィルタ部で処理された物理量に対して更に移動平均処理を行う
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  7. 請求項2に記載するスロットル制御装置において、
    前記物理量に対して加重平均処理を行うフィルタ部を更に有し、
    前記吸気脈動除去部は、前記定常/過渡判定部の判定結果が定常である場合に、前記フィルタ部で処理された物理量に対して更に加重平均処理を行う
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  8. 請求項2から請求項7のいずれか1つに記載するスロットル制御装置において、
    前記定常/過渡判定部は、前記物理量又は前記物理量から演算される運転状態信号の変化に基づき、前記エンジンの運転状態が定常又は過渡のいずれの状態であるかを判定する
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  9. 請求項2から請求項7のいずれか1つに記載するスロットル制御装置において、
    前記定常/過渡判定部は、前記目標物理量の変化に基づき、前記エンジンの運転状態が定常又は過渡のいずれの状態であるかを判定する
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  10. エンジンに吸入される吸気を調節するスロットル弁を含むスロットル装置と、
    少なくとも前記エンジンの運転状態に係る物理量であって前記スロットル弁の開度に相関した前記開度以外の物理量を検出するための物理量検出部と、
    検出される前記物理量に基づき前記スロットル装置を制御するためのスロットル制御部とを備えるスロットル制御装置において、
    前記スロットル制御部は、
    エンジン回転数に応じて前記物理量から吸気脈動成分の除去処理を行う吸気脈動除去部と、
    前記吸気脈動除去部で吸気脈動成分が除去された物理量を、少なくとも前記エンジンの運転状態に応じた要求物理量に基づき設定される目標物理量に一致させるようにPID制御により前記スロットル装置をフィードバック制御するフィードバック制御部と、を有する
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  11. 請求項10に記載するスロットル制御装置において、
    前記吸気脈動除去部は、吸気脈動成分の除去を加重平均処理により行い、エンジン回転数に応じて前記加重平均処理の重み付けを変更する
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  12. 請求項10に記載するスロットル制御装置において、
    前記吸気脈動除去部は、吸気脈動成分の除去を加重平均処理により行い、エンジン回転数が予め定めた所定回転数よりも高い高回転時には、脈動周期の1周期分のデータを用いる移動平均処理により吸気脈動成分の除去を更に行う
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  13. 請求項10に記載するスロットル制御装置において、
    前記吸気脈動除去部は、
    エンジン回転数が予め定めた所定回転数よりも高い高回転時には、吸気脈動成分の除去を脈動周期の2周期分のデータを用いる移動平均処理により行い、
    エンジン回転数が前記所定回転数以下の低回転時には、吸気脈動成分の除去を脈動周期の1周期分のデータを用いる移動平均処理により行う
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
  14. 請求項10に記載するスロットル制御装置において、
    前記吸気脈動除去部は、
    エンジン回転数が予め定めた所定回転数よりも高い高回転時には、吸気脈動成分の除去を脈動周期の1周期分のデータを用いる移動平均処理により行い、
    エンジン回転数が前記所定回転数以下の低回転時には、吸気脈動成分の除去を加重平均処理により行う
    ことを特徴とするスロットル制御装置。
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