JP2021102826A - 靴下 - Google Patents

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Abstract

【課題】装着者において、スムーズな歩行や走行を行わせ得る靴下を提供すること。【解決手段】靴下10は、装着者HMの足裏面USに沿い、踵面後端USHBから踵面中心USHCを通り足薬指FKの接地裏面FKSまで延びる最短の線を縦ラインVLとし、縦ラインのうち、後足部RF内に位置する部位を後足縦ラインRVL、中足部MF内に位置する部位を中足縦ラインMVL、及び、前足部FF内に位置する部位を前足縦ラインFVLとしたとき、装着者が立位姿勢を取った場合に、装着者に直接に又は布地1Nを介して間接に接して、後足縦ライン、中足縦ライン、及び前足縦ラインに沿って帯状に押圧された触覚をそれぞれ生じさせる後足縦ライン押圧部3A、中足縦ライン押圧部3B、及び前足縦ライン押圧部3C、並びに足薬指の接地裏面に押圧された触覚を生じさせる薬指押圧部3Dのうち、少なくとも後足縦ライン押圧部、中足縦ライン押圧部、及び、前足縦ライン押圧部のいずれかを備える。【選択図】図5

Description

本発明は、靴下に関する。
従来、靴下に機能を持たせたものが知られている。例えば、特許文献1には、足にトラブルと有する人に適用する靴下として、靴下本体の本体布地よりも伸縮強度の強い難伸縮性布地を備えた足関節矯正用靴下であって、難伸縮性布地は、左右の足毎に矯正の必要な各足関節を引っ張って矯正するように設定された足関節矯正用靴下が開示されている(特許文献1の図5,8参照)。
特開2019−122507号公報
しかしながら、特許文献1の足関節矯正用靴下のように、各足関節を強制的に引っ張ることによる矯正には、与える引張力に限界があるほか、各人の症状に適合した矯正を行う必要がある。これに対し発明者は、靴下により、足裏面の特定部分に帯状に押圧された触覚を生じさせることで、自然に、足裏面に掛かる自身の体重の移動を適切に行わせることができ、歩行や走行をスムーズに行えることを見出した。
本発明は、かかる知見に鑑みてなされたものであって、靴下を装着した装着者において、スムーズな歩行や走行を行わせ得る靴下を提供するものである。
(1)上記課題を解決するための本発明の一態様は、靴下であって、上記靴下を装着した装着者の足趾の接地裏面を含む足裏面に沿い、踵面後端から踵面中心を通って、足薬指の接地裏面まで延びる最短の線を縦ラインとし、上記縦ラインのうち、後足部内に位置する部位を後足縦ライン、中足部内に位置する部位を中足縦ライン、及び、前足部内に位置する部位を前足縦ラインとしたとき、上記装着者が立位姿勢を取った場合に、上記装着者に直接に又は上記靴下をなす布地を介して間接に接して、上記後足縦ラインに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる後足縦ライン押圧部、上記中足縦ラインに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる中足縦ライン押圧部、上記前足縦ラインに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる前足縦ライン押圧部、及び、上記足薬指の接地裏面に押圧された触覚を生じさせる薬指押圧部のうち、少なくとも上記後足縦ライン押圧部、中足縦ライン押圧部、及び、前足縦ライン押圧部のいずれかを備える靴下である。
上述の靴下は、後足縦ライン押圧部、中足縦ライン押圧部、前足縦ライン押圧部、薬指押圧部のうち、少なくとも後足縦ライン押圧部、中足縦ライン押圧部、前足縦ライン押圧部のいずれかを備える。このため、この靴下を装着した装着者が立位姿勢を取った場合(直立した場合)に、靴下に設けた、後足縦ライン押圧部、中足縦ライン押圧部、あるいは、前足縦ライン押圧部(以下、これらを「後/中/前足縦ライン押圧部」ともいう。)に対応して、装着者の足趾の足裏面のうち、後足縦ライン、中足縦ライン、あるいは前足縦ライン(以下、これらを「後/中/前足縦ライン」ともいう。)に、帯状に押圧された触覚を生じさせることができる。また、薬指押圧部をも有する靴下では、この薬指押圧部に対応して、足薬指の接地裏面が押圧された触覚をも生じさせることができる。
ところで、通常、人(健常者)が歩行あるいは走行する場合、当人の体重などの荷重が掛かる中心部位(以下、「荷重中心部位」とも言う。)は、足裏面内を概ね以下の軌跡を描いて移動する。即ち、踵部分で着地すると、「荷重中心部位」は、踵面後端から踵面中心を通って前足部の足薬指の付け根及び小指球の付近に向けてほぼ直線状に進む。次いで、足を外から内にねじるようにするのに伴い、「荷重中心部位」は前足部のうち足薬指の付け根及び小指球付近で内向きに方向変換し、足親指の母指球に向かう。その後、母指球付近で再び方向変換して前方に向かい、足親指の接地裏面を通って前方に抜ける。
しかし、各人の癖や、足指、足関節、膝、腰、脊椎などの変形や各種の疾患などにより、上述の軌跡のとおりに「荷重中心部位」を移動させることができず、歩行や走行に支障を生じている場合も多い。また、健常者でも、スポーツをする場合などにおいて、歩行や走行をよりスムーズに行いたい場合もある。
これに対し、装着者が上述の靴下を装着している場合には、装着者が歩行や走行をする際、靴下に設けた「後/中/前足縦ライン押圧部」に対応して、「後/中/前足縦ライン」にそれぞれ生じた帯状に押圧された触覚により、装着者の前方への移動(着地している側の足の後方への移動)をスムーズに導くことができる。足裏面の「後/中/前足縦ライン」に帯状に押圧された触覚を与えることで、無意識に「後/中/前足縦ライン」に「荷重中心部位」が載るように(「後/中/前足縦ライン」上に体重などの荷重が掛かりつつ移動するように)、下肢(下腿、上腿)、腰部、腹部、背中など身体の動作が行われるため、下肢の運動機能の適正化を図ることができるからであると考えられる。なお、薬指押圧部をも有する靴下では、この薬指押圧部に対応して生じた足薬指の接地裏面が押圧された触覚により、さらに装着者の前方への移動をスムーズに導くことができる。
しかも、「後/中/前足縦ライン押圧部」及び薬指押圧部を設けているのは靴下であるので、ごく軽い上、足にフィットするので装着者の足に対する負担が少なく、着脱も容易である。また例えば、屋外などで靴下を装着した状態でさらに靴を履いた場合にも、また屋内などで靴を脱いで靴下のみ装着した(靴下のみを履いた)場合でも、「後/中/前足縦ライン」や足薬指に押圧された触覚を生じさせることができる。後述する「踵踝ライン押圧部」、「小指押圧部」など各足趾の押圧部、「内側踝ライン押圧部」、「外側踝ライン押圧部」についても同様である。
なお、靴下に「後足縦ライン押圧部」を備える場合には、装着者の足裏面の後足縦ラインに帯状に押圧された触覚を生じさせることができる。これにより、装着者の歩行や走行のうち、概ね、「荷重中心部位」が後足縦ライン上を移動する期間に、具体的には、概ね、前方に振り出した足の踵部が着地した後、体(胴体)が接地している足の上方に移動してくるまでの期間における、装着者の歩行姿勢や走行姿勢の安定に寄与し、装着者の前方への移動(着地している側の足の後方への移動)をスムーズに導くことができる。また、装着者が立位姿勢を取った場合(直立した場合)の立位姿勢の安定にも寄与する。
一方、靴下に「中足縦ライン押圧部」を備える場合には、装着者の足裏面の中足縦ラインに帯状に押圧された触覚を生じさせることができる。これにより、装着者の歩行や走行のうち、概ね、「荷重中心部位」が中足縦ライン上を移動する期間に、具体的には、概ね、逆側の浮かせた足(例えば、右足に体重が掛かっている場合には浮かせた左足)を体(胴体)の下方を後から前に移動する期間において、装着者の歩行姿勢や走行姿勢の安定に寄与し、装着者の前方への移動をスムーズに導くことができる。また、この期間に、脛骨が内側(土踏まず側)に倒れるのを緩和することができ、脛骨が内側に倒れた姿勢になりがちなX脚(外反膝)の人の歩行補助にも使用することができる。
また、靴下に「前足縦ライン押圧部」を備える場合には、装着者の足裏面の前足縦ラインに帯状に押圧された触覚を生じさせることができる。これにより、装着者の歩行や走行のうち、概ね、「荷重中心部位」が、前足縦ラインを移動する期間、前足部のうち足薬指の付け根及び小指球の付近で内向きに方向変換し母指球に向かう期間、及び、母指球付近で前向きに方向変換して母指球から足親指の接地裏面を通って前方に抜ける期間に、具体的には、概ね、踵部が持ち上がり、足を内側にねじるようにして体重を母指球に掛け、これに続いて足親指に体重を掛けて地面を後方に蹴るまでの期間において、装着者の歩行姿勢や走行姿勢の安定に寄与し、装着者の前方への移動をスムーズに導くことができる。また、足のねじれを適正化し、即ち、母指球及び足親指にかかる体重の一部を前足縦ラインに分散し、過剰に母指球及び足親指の内側に体重が掛かった状態(過剰に足がねじられた状態)から「荷重中心部位」が前方に抜けるのを緩和したり、あるいはこれとは逆に、母指球及び足親指に十分に体重が掛からない(足のねじりが足りない)で、「荷重中心部位」が足食指あるいは足中指を通って前方に抜けるように足が動くのを緩和し、「荷重中心部位」が足親指から前方に容易に抜けるようにして、歩行時や走行時に適切に体を前に進めるのを容易にできる。
さらに、靴下に「薬指押圧部」を備える場合には、装着者の足薬指の接地裏面に押圧された触覚を生じさせることができる。これにより、装着者の歩行や走行のうち、概ね、「荷重中心部位」が、前足部のうち足薬指の付け根及び小指球付近で内向きに方向変換し母指球に向かう期間、及び、母指球付近で前向きに方向変換して母指球から足親指の接地裏面を通って前方に抜ける期間に、具体的には、概ね、踵部を持ち上げた後、足を内側にねじるようにして母指球に体重を掛け、これに続いて足親指に体重を掛けて地面を後方に蹴るまでの期間において、装着者の歩行姿勢や走行姿勢の安定に寄与し、装着者の前方への移動をスムーズに導くことができる。また、母指球及び足親指にかかる体重の一部を足薬指の接地裏面にも分散し、過剰あるいは不十分に母指球及び足親指に体重が掛かる(過剰あるいは不十分に足がねじられる)のを緩和あるいは強化して適切化し、「荷重中心部位」が足親指から前方に容易に抜けるようにして、歩行時や走行時に体を前に進めるのを容易にできる。加えて、薬指押圧部は、無意識に装着者の身体を緩ませる作用をも有しており、装着者の歩行や走行の際に、前述の前足縦ライン押圧部などにより、装着者の前方への移動をスムーズに導くことができる効果を更に引き出すことができる。また、後述する「踵踝ライン押圧部」と相俟って、立位姿勢(直立姿勢)の安定性が得られる効果を更に引き出すことができる。
なお、「薬指押圧部」は、「後足縦ライン押圧部」、「中足縦ライン押圧部」、あるいは「前足縦ライン押圧部」と共に靴下に設ける。特に、「前足縦ライン押圧部」と共に設けるのが好ましい。この場合には、母指球及び足親指にかかる体重の一部を前足縦ライン及び足薬指の接地裏面の両者に分散でき、過剰あるいは不十分に母指球及び足親指に体重が掛かる(過剰あるいは不十分に足がねじられる)のをより適切化し、「荷重中心部位」が足親指から前方に容易に抜けるようにして、歩行時や走行時に体を前に進むのをさらに容易にできる。
また、靴下に、「後足縦ライン押圧部」、「中足縦ライン押圧部」、及び「前足縦ライン押圧部」のうちいずれか複数を設けると、歩行時や走行時の前方への移動をさらに、スムーズに導くことができる。さらに、「後足縦ライン押圧部」、「中足縦ライン押圧部」、及び「前足縦ライン押圧部」の三者のいずれをも設けるようにすると、歩行時や走行時の前方への移動を安定してかつスムーズに導くことができる。また、装着者が立位姿勢を取った場合(直立した場合)にも立位姿勢が安定する。特に、「後足縦ライン押圧部」、「中足縦ライン押圧部」、「前足縦ライン押圧部」、「薬指押圧部」の四者のいずれをも設けると、歩行時や走行時の前方への移動を特に安定してかつスムーズに導くことができる。また、装着者が立位姿勢を取った場合(直立した場合)にも立位姿勢を安定させることができる。
本明細書において、靴下とは、足または足及び下肢(下腿、上腿)を覆う袋状の布をさし、ソックス、ストッキング(ガーターストッキング、ノンガーターストッキングなど)、パンティストッキングを含む。また靴下には、浅履きフットカバーや深履きフットカバーなどのフットカバー(パンプスソックス)、アンクレット、クルーソックス、ハイソックス、オーバーニーなどの様々な丈長さのものも含む。また、つま先部分が五本の指用に分岐した五本指靴下や、二股に分かれた足袋型靴下も含む。これらは、つま先部分において足趾の位置が明確になり、正しく装着しやすい利点がある。特に足趾が動かしやすい五本指靴下に適用するのが好ましい。
「後/中/前足縦ライン押圧部」としては、靴下の装着者が立位姿勢をとったときに、「後/中/前足縦ライン」にそって「帯状」に押圧された触覚を生じさせるように構成されたものであれば良い。例えば、靴下のかかと、底、つま先をなす布地のうち、装着時に足裏面の「後/中/前足縦ライン」に重なる部位に、発泡ウレタンゴム、シリコンゴムなどを塗布し硬化させた「後/中/前足縦ライン押圧部」を形成した靴下が挙げられる。なお、発泡ウレタンゴム、シリコンゴムなどからなる「後/中/前足縦ライン押圧部」は、装着者の足裏面に直接接するように靴下の内面に形成しても、足裏面に靴下をなす布地を介して間接に接するように靴下の外面に形成しても、あるいは両者に形成しても良い。発泡ウレタンゴム、シリコンゴムなどからなる「後/中/前足縦ライン押圧部」の厚みは、装着者において押圧された触覚が得られる程度の厚みとすれば良く、例えば、0.3〜2.0mm程度としたものが挙げられる。後述する「踵踝ライン押圧部」、「小指押圧部」など各足趾の押圧部、「内側踝ライン押圧部」、「外側踝ライン押圧部」についても同様である。
また、靴下をなす布地の一部を折り畳むように重ねて「後/中/前足縦ライン押圧部」を形成したり、周囲に比して布地の厚みを厚くして「後/中/前足縦ライン押圧部」を形成したりすることもできる。「薬指押圧部」、及び後述する「踵踝ライン押圧部」、「小指押圧部」など各足趾についての押圧部、「内側踝ライン押圧部」、「外側踝ライン押圧部」についても同様である。
また、「後/中/前足縦ライン押圧部」は、装着者の足裏面のうち「後/中/前足縦ライン」に「帯状に押圧された触覚」を生じさせるものであり、「後/中/前足縦ライン押圧部」自体が連続した帯状の形態でなくとも良い。例えば、「後/中/前足縦ライン押圧部」を、靴下をなす布地に、円形や矩形、V字状などのブロック状の基本パターンを、足裏面の二点弁別閾よりも小さい間隔で破線状に並べたパターンを発泡ウレタンゴムなどで形成することにより、「後/中/前足縦ライン」に「帯状に押圧された触覚」を生じさせても良い。後述する「踵踝ライン押圧部」、「内側踝ライン押圧部」、「外側踝ライン押圧部」についても同様である。
「後/中/前足縦ライン押圧部」は、装着者に装着されていない状態(販売する製品の状態)において、直線状のパターンであるとは限らない。靴下は伸縮性のある布地(編地)で構成されることも多く、伸縮性の強さを部位毎に異ならせる場合もある。そこで、靴下には、装着した場合の伸縮による布地の変形を考慮した形態及び配置で「後/中/前足縦ライン押圧部」を設けると良い。
但し、「後/中/前足縦ライン押圧部」は、それぞれ「後/中/前足縦ライン」に沿って押圧された触覚を生じさせれば足り、靴下を装着した状態で、厳密に、「後/中/前足縦ライン」に「後/中/前足縦ライン押圧部」が接触していることまで求められない。即ち、足裏面の触覚は鈍く、足裏面における二点間弁別閾は概ね15mm以上である。このため、「後/中/前足縦ライン」に対し、「後/中/前足縦ライン押圧部」が足裏面における二点間弁別閾の大きさ程度(具体的には、15mm程度)「後/中/前足縦ライン」からズレて装着された場合でも、「後/中/前足縦ライン」が帯状に押圧されたとの触覚を得ることが出来る。
後述する「踵踝ライン押圧部」、「内側踝ライン押圧部」、「外側踝ライン押圧部」についても同様である。
靴下に、「薬指押圧部」と「前足縦ライン押圧部」の両者を設ける場合には、別個に設けても良いが、前足縦ライン押圧部を前方に伸ばして、薬指押圧部と前足縦ライン押圧部とを一連に形成しても良い。「前足縦ライン押圧部」と「中足縦ライン押圧部」の両者を設ける場合には、前足縦ライン押圧部と中足縦ライン押圧部とは一連に形成すると良い。また、「中足縦ライン押圧部」と「後足縦ライン押圧部」の両者を設ける場合には、中足縦ライン押圧部と後足縦ライン押圧部とは一連に形成すると良い。
(2)上述の(1)に記載の靴下であって、前記後足縦ライン押圧部、前記中足縦ライン押圧部、及び、前記前足縦ライン押圧部のうち少なくとも上記前足縦ライン押圧部と、 前記薬指押圧部と、を備える靴下とすると良い。
この靴下は、少なくとも「前足縦ライン押圧部」と「薬指押圧部」とを備える。このため、装着者の足裏面の前足縦ラインに帯状に押圧された触覚を生じさせるのに加え、足薬指の接地裏面に押圧された触覚を生じさせることができる。これにより、装着者の歩行や走行のうち、概ね、「荷重中心部位」が、前足縦ラインを移動する期間、前足部のうち足薬指の付け根付近あるいは小指球付近で内向きに方向変換し母指球に向かう期間、母指球付近で前向きに方向変換して母指球から足親指の接地裏面を通って前方に抜ける期間において、装着者の歩行姿勢や走行姿勢の安定に寄与し、装着者の前方への移動をよりスムーズに導くことができる。また、母指球及び足親指にかかる体重の一部を前足縦ライン及び足薬指の接地裏面にも分散し、過剰あるいは不十分に母指球及び足親指に体重が掛かるのを適切化し、「荷重中心部位」が足親指から前方に容易に抜けるようにして、歩行時や走行時に体を前に進めるのをさらに容易にできる。
(3)あるいは(1)に記載の靴下であって、前記後足縦ライン押圧部、前記中足縦ライン押圧部、及び、前記前足縦ライン押圧部のうち、少なくとも上記中足縦ライン押圧部を備える靴下とすると良い。
この靴下は、少なくとも「中足縦ライン押圧部」を備えており、装着者の足裏面の中足縦ラインに帯状に押圧された触覚を生じさせることができる。これにより、装着者の歩行や走行のうち、概ね、「荷重中心部位」が中足縦ライン上を移動する期間において、装着者の姿勢の安定に寄与し、装着者の前方への移動をスムーズに導くことができる。また、この期間に、脛骨が内側(土踏まず側)に倒れるのを緩和することができ、脛骨が内側に倒れた姿勢になりがちなX脚(外反膝)の人の歩行補助用の靴下としても利用できる。
(4)さらに(1)〜(3)のいずれか1項に記載の靴下であって、前記後足縦ライン押圧部、前記中足縦ライン押圧部、前記前足縦ライン押圧部、及び、前記薬指押圧部のいずれをも備える靴下とすると良い。
この靴下では、「後/中/前足縦ライン押圧部」及び「薬指押圧部」の四者をすべて備えるので、特に、歩行時や走行時における装着者の前方への移動を安定してかつスムーズに導くことができる。また、装着者が立位姿勢を取った場合(直立した場合)にも立位姿勢を安定させることができる。
(5)さらに(1)〜(4)のいずれか1項に記載の靴下であって、前記装着者の踵裏面及び足内側面に沿って、前記踵面中心と内踝との間を結ぶ最短の線を踵−内踝ラインとし、上記踵裏面及び足外側面に沿って、上記踵面中心と外踝との間を結ぶ最短の線を踵−外踝ラインとしたとき、上記装着者が前記立位姿勢を取った場合に、上記装着者に直接に又は上記靴下をなす前記布地を介して間接に接して、上記踵裏面内に、上記踵−内踝ラインに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる踵内踝ライン押圧部、及び、上記踵裏面内に、上記踵−外踝ラインに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる踵外踝ライン押圧部を備える靴下とすると良い。
この靴下は、前述の「後/中/前足縦ライン押圧部」あるいは薬指押圧部の他に、踵内踝ライン押圧部及び踵外踝ライン押圧部を備えている。このため、この靴下を装着した装着者が立位姿勢を取った場合(直立した場合)に、靴下に設けた踵内踝ライン押圧部及び踵外踝ライン押圧部に対応して、装着者の足裏面の踵裏面内に、踵−内踝ライン及び踵−外踝ラインに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせることができる。これにより、装着者の立位姿勢をさらに安定させることができる。踵−内踝ライン及び踵−外踝ラインに沿って帯状に押圧された触覚により、無意識に装着者の身体を緩ませることができる。すると、下腿における脛骨及び腓骨が体重や体に掛かる荷重に対し適切な位置に配置される。更に、脛骨及び腓骨と上腿の大腿骨との調和も取れ、骨盤も適切に配置される。股関節、腹筋、大臀筋、大腰筋、背筋などの筋肉にも影響を及ぼし、装着者の立位姿勢を適切に安定させることができるからであると考えられる。例えば、被験者が健常者であっても、上述の靴下を装着しない場合には、被験者を直立させ二つの手を腰付近で後手に組んだ姿勢とさせた状態において、被験者の組んだ手に後ろ側に立つ他者が体重を掛けた場合、被験者は後に反るようにバランスを崩すのが通常である。しかし、同じ健常者の被験者が上述の靴下を履いた場合(装着者となった場合)、同様に直立させ二つの手を腰付近で後手に組んだ姿勢とさせると、装着者の組んだ手に大人が2名程度乗っても、倒れない程の立位姿勢(直立姿勢)の安定性が得られる。
なお「踵内踝ライン押圧部」及び「踵外踝ライン押圧部」も、装着した場合の伸縮による布地の変形を考慮して、靴下に適切なパターンで設けると良い。このため、「踵内踝ライン押圧部」あるいは「踵外踝ライン押圧部」が曲線をなしたり、踵内踝ライン押圧部と、踵外踝ライン押圧部とが角度をなして略V字状に形成される場合もあり得る。
(6)さらに(5)に記載の靴下であって、前記装着者が前記立位姿勢を取った場合に、上記装着者に直接に又は上記靴下をなす前記布地を介して間接に接して、前記踵内踝ライン押圧部から前記足内側面内を少なくとも1cm以上延び、前記踵−内踝ラインに沿って押圧された触覚を生じさせる内側踝ライン押圧部、及び、前記踵外踝ライン押圧部から前記足外側面内を少なくとも1cm以上延び、前記踵−外踝ラインに沿って押圧された触覚を生じさせる外側踝ライン押圧部を備える靴下とすると良い。
この靴下は、前述の「後/中/前足縦ライン押圧部」あるいは薬指押圧部のほか、踵内踝ライン押圧部、踵外踝ライン押圧部に加えて、踵内踝ライン押圧部から延びる内側踝ライン押圧部及び踵外踝ライン押圧部から延びる外側踝ライン押圧部を備えている。即ち、踵内踝ライン押圧部及び踵外踝ライン押圧部を、足裏面のみならず足内側面及び足外側面にまで延ばした形態となっている。このため、この靴下を装着した装着者が立位姿勢を取った場合(直立した場合)に、靴下に設けた踵内踝ライン押圧部及び踵外踝ライン押圧部に対応して、装着者の踵裏面内において、踵−内踝ライン及び踵−外踝ラインに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせることができるほか、内側踝ライン押圧部及び外側踝ライン押圧部に対応して、装着者の足内側面内及び足外側面内において、踵−内踝ライン及び踵−外踝ラインに沿って押圧された触覚を生じさせることができる。これにより、装着者の踵裏面における横方向(左右方向)の揺れを抑えて、さらに立位姿勢を安定させることができる。
(7)さらに(1)〜(6)のいずれか1項に記載の靴下であって、前記装着者が前記立位姿勢を取った場合に、上記装着者に直接に又は上記靴下をなす前記布地を介して間接に接して、足小指の接地裏面に押圧された触覚を生じさせる小指押圧部、及び、足中指の接地裏面に押圧された触覚を生じさせる中指押圧部のうち、少なくとも上記小指押圧部を備える靴下とすると良い。
この靴下は、前述の「後/中/前足縦ライン押圧部」、あるいは更に、薬指押圧部及び踵踝ライン押圧部などを備えているのに加え、小指押圧部及び中指押圧部のうち、少なくとも小指押圧部を備えている。ここで、小指押圧部及び中指押圧部は、前述の「薬指押圧部」と同様、無意識に装着者の身体を緩ませる作用を有し、装着者の歩行や走行の際に、前述の前足縦ライン押圧部などの、装着者の前方への移動をスムーズに導く作用を更に引き出すことができる。また、前述の「踵踝ライン押圧部」をも設けた場合には、装着者が立位姿勢を取った場合に、この「踵踝ライン押圧部」と相俟って、立位姿勢(直立姿勢)の安定性が得られる作用を更に引き出すことができる。
なお、靴下に、小指押圧部及び中指押圧部のうち、比較的身体を緩ませる作用の高い小指押圧部のみを設けても良いが、両者を設けると、装着者の身体を緩ませる作用を更に高め、装着者の歩行や走行の際に、前述の前足縦ライン押圧部などにより、装着者の前方への移動をスムーズに導く作用を更に引き出せるのでより好ましい。
さらに(1)〜(7)のいずれか1項に記載の靴下であって、前記装着者が前記立位姿勢を取った場合に、上記装着者に直接に又は上記靴下をなす前記布地を介して間接に接して、足親指の接地裏面に押圧された触覚を生じさせる親指押圧部、及び、足食指の接地裏面に押圧された触覚を生じさせる食指押圧部のうち、少なくとも上記親指押圧部を備える靴下とすると良い。
この靴下は、前述の「後/中/前足縦ライン押圧部」、あるいは更に、薬指押圧部及び踵踝ライン押圧部などを備えているのに加え、親指押圧部及び食指押圧部のうち、少なくとも親指押圧部を備えている。ここで、親指押圧部及び食指押圧部は、前述の「薬指押圧部」、小指押圧部、中指押圧部とは逆に、無意識に装着者の身体を緊張させる作用を有する。このため、歩行や走行のトレーニングの際にこの親指押圧部あるいは親指押圧部及び食指押圧部を有する靴下を履くと、下肢などの筋肉が緊張した状態でトレーニングを行うことができ、トレーニングの効果を高めることができる。
なお、靴下に、親指押圧部及び食指押圧部のうち、比較的身体を緊張させる作用の高い親指押圧部のみを設けても良いが、両者を設けると、装着者の身体を緊張させる作用を更に高める事ができ、トレーニングなどの効果を高めることができるのでより好ましい。
(9)さらに(1)〜(8)いずれか1項に記載の靴下であって、五本指型の靴下又は足袋型の靴下である靴下とすると良い。
つま先部分が指毎に分かれている五本指型の靴下や、つま先部分が足親指と残りの足四指とに分かれている足袋型の靴下では、つま先部分が分かれていない通常形態の靴下に比して、足裏面のうち、足親指以外の4本の足趾(各指の接地裏面)で、床面をつかみやすいので、特に、前足縦ライン押圧部等を設けた効果が出やすい。
(10)さらに(1)〜(9)のいずれか1項に記載の靴下であって、前記布地は、伸縮性の編地である靴下とすると良い。
この靴下では、靴下をなす布地が、伸縮性の編地であるので、この靴下に設けた前述の「後/中/前足縦ライン押圧部」、あるいは更に、薬指押圧部及び踵踝ライン押圧部などが、足裏面や足内側面、足外側面の曲面にフィットして、足裏面の「後/中/前足縦ライン」等に直接に又は靴下の編地を介して間接に接するので、装着者の足裏面の「後/中/前足縦ライン」等に、「後/中/前足縦ライン押圧部」等で押圧された触覚を確実に生じさせることができる。なお、伸縮性の編地としては、平編みなど公知の編地を用いることができる。
実施形態1にかかる五本指靴下の平面図である。 人の左足裏の形態を示す図である。 人の左足を外側斜め上から見た斜視図である。 人の左足を内側斜め下から見た斜視図である。 実施形態1にかかる五本指靴下を装着した装着者の左足を、足裏側から見た外観図である。 実施形態1にかかる五本指靴下を装着した装着者の左足を、外側斜め上からから見た外観図である。 実施形態1にかかる五本指靴下を装着した装着者の左足を、内側斜め下からから見た外観図である。 比較例にかかる五本指靴下を装着した被験者の立位姿勢の安定性を示す写真である。 実施形態1(実施例10)にかかる五本指靴下を装着した被験者(装着者)の立位姿勢の安定性を示す写真である。 変形形態1にかかる五本指靴下の平面図である。 変形形態2にかかる五本指靴下の平面図である。 変形形態3にかかる五本指靴下の見た平面図である。 実施形態2にかかる足袋型靴下を示す平面図である。 実施形態3にかかる通常型の靴下を示す平面図である。
<実施形態1>
以下、本発明の実施形態1に掛かる靴下10について、図面を参照しつつ説明する。まず、この靴下10を装着する(履く)装着者HMの足HL(具体的には左足HLL)について、図2〜図4を用いて説明する。図2は装着者HMの左足HLLを下側から見た図である。図3は装着者HMの左足HLLを外側斜め上から見た斜視図であり、図4は、左足を内側斜め下から見た斜視図である。
足HLは、大きく分けて、踵部HHをなす後足部RFと、土踏まずMFTの部分を含む中足部MFと、土踏まずMFTよりも前側(図2において上方)の前足部FFと、5本の指である足趾HFとからなる。足趾HFは、足親指FT、足食指FI、足中指FM、足薬指FK、足小指FPの五本である。
この足HL(左足HLL)の面として、足裏面USと足外側面OSと足内側面ISとを考える。なお、足裏面USには、各々の足趾HFの腹に当たる接地裏面、即ち、足親指FTの接地裏面FTS、足食指FIの接地裏面FIS、足中指FMの接地裏面FMS、足薬指FKの接地裏面FKS、足小指FPの接地裏面FPSも含めている。
足裏面USのうち、後足部RFに属する部分を踵裏面USHとし、その中心部分を踵面中心USHCとする。また、踵裏面USHの後端部を踵面後端USHBとする。足裏面USのうち、前足部FFに属する部分には、足親指FTの母指球UST及び足小指FPの小指球USPが含まれる。さらに、足外側面OSには外側に向けて突出する外踝OAが含まれ、足内側面ISには内側に向けて突出する内踝IAが含まれる。
加えて、図2において太い破線で示すように、装着者HMの足裏面USに沿って、踵面後端USHBから踵面中心USHCを通って、足薬指FKの接地裏面FKSまで延びる直線状の最短の線(縦ラインVL)を想定しておく。この縦ラインVLのうち、後足部RFに含まれる部分を後足縦ラインRVLとし、中足部MFに含まれる部分を中足縦ラインMVLとし、前足部FFに含まれる部分を前足縦ラインFVLとする。
また図2〜図4において太い破線で示すように、装着者HMの足裏面US及び足外側面OSに沿って、踵面中心USHCと外踝OAとの間を結ぶ最短の線(踵−外踝ラインKOL)を想定しておく。さらに、装着者HMの足裏面US及び足内側面ISに沿って、踵面中心USHCと内踝IAとの間を結ぶ最短の線(踵−内踝ラインKIL)を想定しておく。
さて、前述したように、人(健常者)が歩行あるいは走行する場合、当人の体重などの荷重が掛かる中心部位である「荷重中心部位」は、概ね、足裏面US内を、図2において太い一点鎖線の矢印で示す移動軌跡RRを描いて移動する。即ち、前方に振り出した足HLを踵裏面USHで着地させた後、「荷重中心部位」は、踵面後端USHBから踵面中心USHCを通って前足部FFのうち足薬指FKの付け根及び小指球USPの付近に向けてほぼ直線状に進む。次いで、足HLを外から内にねじるようにするのに伴い、「荷重中心部位」は前足部FFのうち足薬指FKの付け根及び小指球USP付近で内向き(図2において左上方向)に方向変換し、母指球USTに向かう。その後、母指球UST付近で再び方向変換して前方(図2において上方向)に向かい、足親指FTの接地裏面FTSを通って前方に抜ける。
しかし、各人の癖や、足指、足関節、膝、腰、脊椎などの変形や各種の疾患などにより、上述の移動軌跡RRのとおりに「荷重中心部位」を移動させることができず、歩行や走行に支障を生じている場合も多い。また、健常者でも、スポーツをする場合などにおいて、歩行や走行をよりスムーズに行いたい場合もある。
そこで、実施形態1の靴下10として、図1に示す五本指型の靴下を用いる。この靴下10は、伸縮性を有する編地からなる布地1Nで構成された公知の五本指靴下の表面に、縦ライン押圧部3及び踵踝ライン押圧部4を設けたものである。即ち、靴下10は、装着者HMの足HLの足首から上の部分を囲む脚部1L、足裏面USの踵裏面USHを含む足HLの踵部HHを覆う踵部1H、足裏面USのうち中足部MF及び前足部FFに含まれる部分を覆う底部1Bのほか、各足趾HFを入れる袋状の親指部1T、食指部1I、中指部1M、薬指部1K及び小指部1Pを有している。この靴下10は、布地1Nの伸縮性により、装着者HMの足HLに装着した場合には、足HLの足裏面USや足内側面IS、足外側面OSなどの曲面にフィットするものとなっている。
一方、縦ライン押圧部3及び踵踝ライン押圧部4は、発泡ウレタンゴムからなり、公知のスクリーン印刷手法によって形成されており、厚さ0.3〜2.0mmの範囲内、具体的には厚さ0.7mmである。そして、V字状の基本パターンが、足裏面USの二点間弁別閾よりも小さな所定の間隔を空けて破線状に多数並べられた帯状のパターンをなしている。さらに具体的には、縦ライン押圧部3は、V字の尖った先端側を前方に向けたV字状の基本パターンが、この基本パターンの太さと同程度以下の隙間,具体的には2mmの間隔を空けて多数並んで帯状をなした形態となっている。また、踵踝ライン押圧部4は、V字の尖った先端側をこの踵踝ライン押圧部4の中央部分に向けて、基本パターンの太さと同程度以下の隙間を空けて多数並んで帯状をなした形態となっている。
図5〜図7に、図1に示す靴下10を、装着者HMの足HL(左足HLL)に装着した(履かせた)状態を示す。図5〜図7から理解できるように、装着者HMの足HLに靴下10を装着した(履かせた)状態において、縦ライン押圧部3は縦ラインVLに重なっている。即ち、装着者HMの足HLに靴下10を装着した(履かせた)状態において、縦ラインVLに重なるように、縦ライン押圧部3が、靴下10の踵部1H、底部1B及び薬指部1Kに形成されている。
なお、縦ライン押圧部3のうち、後足部RFに含まれ後足縦ラインRVLに重なる部分を後足縦ライン押圧部3Aとし、中足部MFに含まれ中足縦ラインMVLに重なる部分を中足縦ライン押圧部3Bとし、前足部FFに含まれ前足縦ラインFVLに重なる部分を前足縦ライン押圧部3Cとし、足薬指FKの接地裏面FKSに含まれる部分を薬指押圧部3Dとする(図1,図5参照)。
ここで前述したように、縦ライン押圧部3は厚さ0.7mmの厚さに形成されているので、この縦ライン押圧部3が形成された靴下10を履いた装着者HMには、足裏面USのうち、縦ライン押圧部3(後足縦ライン押圧部3A,中足縦ライン押圧部3B,前足縦ライン押圧部3C,薬指押圧部3D)が重なる縦ラインVL(後足縦ラインRVL,中足縦ラインMVL,前足縦ラインFVL,足薬指FKの接地裏面FKS)に沿って、帯状に押圧された触覚が生じる。即ち、縦ライン押圧部3をなす後足縦ライン押圧部3A、中足縦ライン押圧部3B、及び、前足縦ライン押圧部3C(以下、これらを「後/中/前足縦ライン押圧部」3A,3B,3Cとも記載する。)は、それぞれ、縦ラインVLのうち、後足縦ラインRVL、中足縦ラインMVL、及び、前足縦ラインFVL(以下、これらを「後/中/前足縦ライン」RVL,MVL,FVLとも記載する。)に沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる。また、薬指押圧部3Dは、足薬指FKの接地裏面FKSに押圧された触覚を生じさせる。
また図5〜図7から理解できるように、装着者HMの足HLに靴下10を装着した(履かせた)状態において、踵踝ライン押圧部4は踵−内踝ラインKIL及び踵−外踝ラインKOLに重なっている。即ち、装着者HMの足HLに靴下10を装着した(履かせた)状態において、踵−内踝ラインKIL及び踵−外踝ラインKOLに重なるように、踵踝ライン押圧部4が、靴下10の踵部1Hに形成されている。
詳細には、踵踝ライン押圧部4のうち踵内踝ライン押圧部4Aが、踵−内踝ラインKILのうち足裏面US(その内の踵裏面USH)内に位置する部分に重なっている。さらに、踵内踝ライン押圧部4Aから足内側面IS内に延びるようにして、内側踝ライン押圧部4Cが、踵−内踝ラインKILのうち足内側面IS内に位置する部分に重なっている。但し、本実施形態1の靴下10において、内側踝ライン押圧部4Cの長さ4CLは、1cm以上となるように、具体的には2cmとなるようにしてある(図7参照)。
一方、踵踝ライン押圧部4のうち踵外踝ライン押圧部4Bは、踵−外踝ラインKOLのうち足裏面US(その内の踵裏面USH)内に位置する部分に重なっている。さらに、踵外踝ライン押圧部4Bから足外側面OS内に延びるようにして、外側踝ライン押圧部4Dが、踵−外踝ラインKOLのうち足外側面OS内に位置する部分に重なっている。但し、本実施形態1の靴下10では、外側踝ライン押圧部4Dの長さ4DLも、1cm以上となるように、具体的には2cmとなるようにしてある(図6参照)。
ここで前述したように、踵踝ライン押圧部4も厚さ0.7mmの厚さに形成されているので、この踵踝ライン押圧部4が形成された靴下10を履いた装着者HMには、踵−内踝ラインKIL及び踵−外踝ラインKOLのうち、踵裏面USH内の踵内踝ライン押圧部4A及び踵外踝ライン押圧部4Bが重なる部分に沿って、帯状に押圧された触覚が生じる。また、踵−内踝ラインKILのうち、足内側面IS内の内側踝ライン押圧部4Cが重なる部分に沿って、帯状に押圧された触覚が生じる。同様に、踵−外踝ラインKOLのうち、足外側面OS内の外側踝ライン押圧部4Dが重なる部分に沿って、帯状に押圧された触覚が生じる。即ち、踵内踝ライン押圧部4A及び踵外踝ライン押圧部4Bは、それぞれ、靴下10を履いた装着者HMに、踵裏面USH内で、踵−内踝ラインKIL及び踵−外踝ラインKOLに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる。また、内側踝ライン押圧部4Cは、靴下10を履いた装着者HMに、足内側面IS内で、踵−内踝ラインKILに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせ、外側踝ライン押圧部4Dは、足外側面OS内で、踵−外踝ラインKOLに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる。
なお、靴下10は、伸縮性の編地からなる布地1Nで構成されているので、足HLに靴下10を履いた状態(図5〜図7)における縦ライン押圧部3及び踵踝ライン押圧部4の形態と、脱いだ状態(販売する製品の状態)の靴下10(図1参照)における縦ライン押圧部3及び踵踝ライン押圧部4の形態とは異なっている。靴下10に形成する縦ライン押圧部3及び踵踝ライン押圧部4の形態及び配置は、靴下10の伸縮性と足HLに装着した(履いた)状態の形態を考慮して形成すると良く、例えば、本実施形態1の靴下10では、図1において太い破線で示すように、踵踝ライン押圧部4のうち、踵内踝ライン押圧部4Aと踵外踝ライン押圧部4Bとが、直線状でなく、角θをなして形成してある。
縦ライン押圧部3に関しても同様であり、装着した場合の伸縮による布地の変形を考慮して、適切な形態及び配置で、靴下10に「後/中/前足縦ライン押圧部」3A,3B,3Cを設けると良い。
さて図5〜図7に示すように、装着者HMが縦ライン押圧部3及び踵踝ライン押圧部4が形成された靴下10を履くと、以下の作用が生じる。先ず、縦ライン押圧部3による作用に関して説明すると、装着者HMが歩行や走行をする際、靴下10に設けた「後/中/前足縦ライン押圧部」3A,3B,3Cに対応して、「後/中/前足縦ライン」RVL,MVL,FVLにそれぞれ生じた帯状に押圧された触覚により、装着者HMの前方への移動をスムーズに導くことができる。即ち、着地している側の足HLの後方への移動をスムーズに導くことができる。
この作用の生じるメカニズムは明確では無いが、足裏面の「後/中/前足縦ライン」RVL,MVL,FVLに帯状に押圧された触覚を与えることで、無意識に、「後/中/前足縦ライン」に「荷重中心部位」が載るように、即ち、「後/中/前足縦ライン」RVL,MVL,FVL上に装着者HMの体重などの荷重が掛かりつつ移動するように、装着者HMの下肢(下腿、上腿)、腰部、腹部、背中など身体の動作が行われる。このため、装着者HMの下肢の運動機能の適正化を図り得ると考えられる。
なお、本実施形態1の靴下10は、薬指押圧部3Dをも有している。このため、この薬指押圧部3Dに対応して生じた足薬指FKの接地裏面FKSが押圧された触覚により、さらに装着者HMの前方への移動をスムーズに導くことができる。なお、靴下10に設けた「後/中/前足縦ライン押圧部」3A,3B,3Cのそれぞれの作用については、後述する。
次に、踵踝ライン押圧部4の作用について説明する。先ず、踵内踝ライン押圧部4A及び踵外踝ライン押圧部4Bの作用について説明する。靴下10を装着した装着者HMが立位姿勢を取った場合(直立した場合)に、靴下10に設けた踵内踝ライン押圧部4A及び踵外踝ライン押圧部4Bに対応して、装着者HMの踵裏面USH内に、踵−内踝ラインKIL及び踵−外踝ラインKOLに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせることができる。これにより、装着者HMの立位姿勢をさらに安定させることができる。
この作用の生じるメカニズムも明確では無いが、踵裏面USH内において、踵−内踝ラインKIL及び踵−外踝ラインKOLに沿って帯状に押圧された触覚を与えることにより、無意識に装着者の身体を緩ませることができる。すると、下腿における脛骨及び腓骨が体重や体に掛かる荷重に対し適切な位置に配置される。更に、脛骨及び腓骨と上腿の大腿骨との調和も取れ、骨盤も適切に配置される。さらに股関節、腹筋、大臀筋、大腰筋、背筋などの筋肉にも影響を及ぼし、装着者の立位姿勢を適切に安定させ得ると考えられる。例えば、被験者が健常者であっても、本実施形態1の靴下10を履かず、裸足あるいは通常の五本指靴下を装着した場合には、被験者を直立させ二つの手を腰付近で後手に組んだ姿勢とさせた状態において、被験者の組んだ手に後ろ側に立つ他者が体重を掛けた場合、図8の写真に示すように、被験者は後に反るようにバランスを崩してしまう。しかし、同じ健常者の被験者が靴下10を履いた場合(装着者HMとなった場合)、同様に直立させ二つの手を腰付近で後手に組んだ姿勢とさせると、図9に示すように、装着者HMの組んだ手に大人が2名程度乗っても、倒れない程の立位姿勢(直立姿勢)の安定性が得られる。
なお特に、本実施形態1の靴下10では、踵内踝ライン押圧部4A及び踵外踝ライン押圧部4Bに加えて、これらから延びる内側踝ライン押圧部4C及び外側踝ライン押圧部4Dをも有している。このため、靴下10を装着した装着者HMが立位姿勢を取った場合(直立した場合)に、内側踝ライン押圧部4C及び外側踝ライン押圧部4Dに対応して、装着者の足内側面IS内及び足外側面OS内に、踵−内踝ラインKIL及び踵−外踝ラインKOLに沿って押圧された触覚(足HLの踵部HHを挟むように押圧された触覚)を生じさせることができる。これにより、装着者HMの踵裏面USHにおける横方向(左右方向)の揺れを抑えて、さらに立位姿勢を安定させることができる。
しかも、靴下10は、公知の五本指靴下に、縦ライン押圧部3及び踵踝ライン押圧部4を形成したものであるので、ごく軽い上、装着者HMの足HLにフィットするので装着者HMの足HLに対する負担が少なく、着脱も容易である。また、さらに靴下10を履いた状態でさらに靴(図示しない)を履いた場合でも、また屋内などで靴下10のみを履いた場合でも、縦ライン押圧部3及び踵踝ライン押圧部4により、対応する部位に押圧された触覚を生じさせることができる。
(実施例1〜15,比較例1,参考例1,2)
次いで、靴下10に用いたのと同様の公知の五本指靴下を用い、「後/中/前足縦ライン押圧部」3A,3B,3C、薬指押圧部3D、踵内踝ライン押圧部4A等、小指押圧部5P等を様々なパターンで設けた実施例1〜15,比較例1,参考例1,2の靴下について、「歩行及び走行の円滑性」を、即ち、装着者HMの前方への移動をスムーズに導くことができるかどうかを、5段階(A〜E、Aが最良)で評価した。また、「立位姿勢の安定性」を、即ち、概ね肩幅に両足を開いて直立した状態(立位姿勢)において、体を前後及び左右方向に揺らしても当該立位姿勢を維持できるかどうかの安定性を、同じく5段階(A〜E、Aが最良)で評価した。各実施例等の各押圧部の構成および結果を、表1に示す。なお、「立位姿勢の安定性」において、図9に示す安定性は、B評価に相当する。
なお、上述した実施形態1の靴下10(図1参照)は、表1の実施例11の靴下に対応する。また、表1の「踵内/外踝ライン押圧部」欄は、踵内踝ライン押圧部4A及び踵外踝ライン押圧部4Bの有無を示す。また、「内/外側踝ライン押圧部」欄は、内側踝ライン押圧部4C及び外側踝ライン押圧部4Dの有無を示し、数値(2cm)はこれらの長さ4CL,4DL(図6,図7参照)の大きさを示している。
Figure 2021102826
<変形形態1,実施例13>
表1における「小指押圧部」は、装着者HMが立位姿勢を取った場合に、足小指FPの接地裏面FPSに押圧された触覚を生じさせるものであり、具体的には例えば、図10に示す変形形態1の靴下10Aにおいて、小指部1Pに形成した小指押圧部5Pである。また表1における「中指押圧部」は、装着者HMが立位姿勢を取った場合に、足中指FMの接地裏面FMSに押圧された触覚を生じさせるものであり、具体的には例えば、図10に示す変形形態1の靴下10Aにおいて、中指部1Mに形成した中指押圧部5Mである。即ち、変形形態1の靴下10Aは、実施形態1の靴下10に対し、さらに小指押圧部5P及び中指押圧部5Mを設けたものであり、実施例13に対応する。
<変形形態2,実施例15>
表1における「親指押圧部」は、装着者HMが立位姿勢を取った場合に、足親指FTの接地裏面FTSに押圧された触覚を生じさせるものであり、具体的には例えば、図11に示す変形形態2の靴下10Bにおいて、親指部1Tに形成した親指押圧部5Tである。また表1における「食指押圧部」は、装着者HMが立位姿勢を取った場合に、足食指FIの接地裏面FISに押圧された触覚を生じさせるものであり、具体的には例えば、図11に示す変形形態2の靴下10Bにおいて、食指部1Iに形成した食指押圧部5Iである。即ち、変形形態2の靴下10Bは、実施形態1の靴下10に対し、さらに親指押圧部5T及び食指押圧部5Iを設けたものであり、実施例15に対応する。
<変形形態3,実施例8>
その他、図12に示すように、「後/中/前足縦ライン押圧部」のうち、中足縦ライン押圧部13Bのみを設けた靴下10Cとすることもできる。なお、後足縦ライン押圧部を設けていないので、実施形態1等の踵踝ライン押圧部4とは異なり、踵踝ライン押圧部14については、中央部分にまでパターンを形成してある。この変形形態3の靴下10Cは、表1における実施例8に対応する。
(各例の評価)
実施例1〜15,比較例1,参考例1,2について検討する。比較例1は、単なる公知の五本指靴下である。そこでこの比較例1の靴下を「歩行及び走行の円滑性」及び「立位姿勢の安定性」についての基準とし、いずれの評価もEとした。
実施例1は、比較例1の靴下に、後足縦ライン押圧部3Aのみを設けた靴下である。後足縦ライン押圧部3Aを備える靴下は、装着者HMの足裏面USの後足縦ラインRVLに帯状に押圧された触覚を生じさせることができる(図1〜図7も参照)。これにより、装着者HMの歩行や走行のうち、概ね、「荷重中心部位」が後足縦ラインRVL上を移動する期間に、具体的には、概ね、前方に振り出した足HLの踵部HHが着地した後、体(胴体)が接地している足HLの上方に移動してくるまでの期間における、装着者HMの歩行姿勢や走行姿勢の安定に寄与し、装着者HMの前方への移動(着地している側の足HLの後方への移動)をスムーズに導くことができる。また、装着者HMが立位姿勢を取った場合の立位姿勢の安定にも寄与する。このため、「歩行及び走行の円滑性」を比較例1よりもやや良好のD評価とした。また、「立位姿勢の安定性」についてもD評価とした。
実施例2は、比較例1の靴下に、中足縦ライン押圧部3Bのみを設けた靴下である。靴下に中足縦ライン押圧部3Bを備える場合には、装着者HMの足裏面USの中足縦ラインMVLに帯状に押圧された触覚を生じさせることができる(図1〜図7、図12も参照)。これにより、装着者HMの歩行や走行のうち、概ね、「荷重中心部位」が中足縦ラインMVL上を移動する期間に、具体的には、概ね、逆側の浮かせた足HL(例えば、右足に体重が掛かっている場合には浮かせた左足)を体(胴体)の下方を後から前に移動する期間において、装着者HMの歩行姿勢や走行姿勢の安定に寄与し、装着者の前方への移動をスムーズに導くことができる。但し、実施例1とは異なり、中足縦ライン押圧部3Bを設けても、装着者HMが立位姿勢を取った場合の立位姿勢の安定性にはほとんど寄与しない。このため、「歩行及び走行の円滑性」を比較例1よりもやや良好のD評価とした。一方、「立位姿勢の安定性」については、E評価とした。
なお、実施例2の靴下は、加えて、「荷重中心部位」が中足縦ラインMVL上を移動する期間に、下腿の脛骨が内側(土踏まず側)に倒れるのを緩和することができる。このため、備考欄に記載したように、脛骨が内側に倒れた姿勢になりがちなX脚(外反膝)の人の歩行補助にも使用することができる。
実施例3は、比較例1の靴下に、前足縦ライン押圧部3Cのみを設けた靴下である。靴下に前足縦ライン押圧部3Cを備える場合には、装着者HMの足裏面USの前足縦ラインFVLに帯状に押圧された触覚を生じさせることができる(図1〜図7も参照)。これにより、装着者HMの歩行や走行のうち、概ね、「荷重中心部位」が、前足縦ラインFVL上を移動する期間、前足部FFのうち足薬指FKの付け根及び小指球USPの付近で内向きに方向変換し母指球USTに向かう期間、及び、母指球UST付近で前向きに方向変換して母指球USTから足親指FTの接地裏面FTSを通って前方に抜ける期間に、具体的には、概ね、踵部HHが持ち上がり、足HLを内側にねじるようにして体重を母指球USTに掛け、これに続いて足親指FTに体重を掛けて地面を後方に蹴るまでの期間において、装着者HMの歩行姿勢や走行姿勢の安定に寄与し、装着者HMの前方への移動をスムーズに導くことができる。また、足HLのねじれを適正化し、即ち、母指球UST及び足親指FTにかかる体重の一部を前足縦ラインFVLに分散し、過剰あるいは不十分に母指球UST及び足親指FTに体重が掛かる(過剰あるいは不十分に足HLがねじられる)のを適切化し、「荷重中心部位」が足親指FTから前方に容易に抜けるようにして、歩行時や走行時に体を適切に前に進めるのを容易にできる。但し、実施例1とは異なり、前足縦ライン押圧部3Cを設けても、装着者HMが立位姿勢を取った場合の立位姿勢の安定性にはほとんど寄与しない。このため、「歩行及び走行の円滑性」を比較例1よりもやや良好のD評価とした。一方、「立位姿勢の安定性」については、E評価とした。
実施例4は、前足縦ライン押圧部3Cのみを設けた実施例3の靴下に、さらに薬指押圧部3Dを設けた靴下である。靴下に薬指押圧部3Dを備える場合には、装着者HMの足薬指FKの接地裏面FKSに押圧された触覚を生じさせることができる(図1〜図7も参照)。これにより、装着者HMの歩行や走行のうち、概ね、「荷重中心部位」が、前足部FFのうち足薬指FKの付け根及び小指球USP付近で内向きに方向変換し母指球USTに向かう期間、及び、母指球UST付近で前向きに方向変換して母指球USTから足親指FTの接地裏面FTSを通って前方に抜ける期間に、具体的には、概ね、踵部HHを持ち上げた後、足HLを内側にねじるようにして母指球USTに体重を掛け、これに続いて足親指FTに体重を掛けて地面を後方に蹴るまでの期間において、装着者HMの歩行姿勢や走行姿勢の安定に寄与し、装着者の前方への移動をスムーズに導くことができる。また、母指球UST及び足親指FTにかかる体重の一部を足薬指FKの接地裏面FKSにも分散し、過剰あるいは不十分に母指球UST及び足親指FTに体重が掛かる(過剰あるいは不十分に足HLがねじられる)のを緩和あるいは強化して適切化し、「荷重中心部位」が足親指FTから前方に容易に抜けるようにして、歩行時や走行時に体を適切に前に進めるのを容易にできる。加えて、薬指押圧部3Dは、無意識に装着者の身体を緩ませる作用をも有しており、装着者HMの歩行や走行の際に、前足縦ライン押圧部3Cなどにより、装着者HMの前方への移動をスムーズに導くことができる効果を更に引き出すことができる。但し、前足縦ライン押圧部3C及び薬指押圧部3Dを設けても、装着者HMが立位姿勢を取った場合の立位姿勢の安定性にはほとんど寄与しない。このため、「歩行及び走行の円滑性」を実施例3よりも良好のC評価とした。一方、「立位姿勢の安定性」については、E評価とした。なお、この実施例4では得られていないが、後述する実施例10〜15のように、踵内踝ライン押圧部4A及び踵外踝ライン押圧部4Bをも有する場合には、これらと相俟って、立位姿勢(直立姿勢)の安定性が得られる効果を更に引き出すことができる。
実施例5は、比較例1の靴下に、「後/中/前足縦ライン押圧部」3A,3B,3Cの三者を設けた靴下である(図1〜図7も参照)。この実施例5の靴下では、上述の「後/中/前足縦ライン押圧部」3A,3B,3Cそれぞれの作用を得ることができる。これにより、装着者HMの歩行や走行の全期間において、装着者HMの歩行姿勢や走行姿勢の安定に寄与し、装着者HMの前方への移動(着地している側の足HLの後方への移動)をスムーズに導くことができる。また、後足縦ライン押圧部3Aにより、装着者HMが立位姿勢を取った場合(直立した場合)の立位姿勢の安定にも寄与できる。このため、「歩行及び走行の円滑性」が実施例1〜3よりも良好のC評価となった。また、「立位姿勢の安定性」についてもD評価とした。
実施例6は、実施例5の靴下に、さらに、薬指押圧部3Dを設けた靴下である(図1〜図7も参照)。このため、実施例5の靴下と同様の作用が得られるほか、実施例3に対する実施例4と同様に、「歩行及び走行の円滑性」が実施例5よりも良好のB評価となった。一方、「立位姿勢の安定性」については、実施例5と同じD評価であった。
実施例7は、後足縦ライン押圧部3Aを設けた実施例1の靴下に、さらに、踵踝ライン押圧部4のうち、踵内踝ライン押圧部4A及び踵外踝ライン押圧部4Bのみを設けた靴下である(図1〜図7も参照)。このため、実施例1の靴下と同様の作用が得られるのに加えて、この靴下を装着した装着者HMが立位姿勢を取った場合、靴下に設けた踵内踝ライン押圧部4A及び踵外踝ライン押圧部4Bに対応して、装着者HMの足裏面USの踵裏面USH内に、踵−内踝ラインKIL及び踵−外踝ラインKOLに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる。これにより、装着者HMの立位姿勢をさらに安定させることができる。このため、「歩行及び走行の円滑性」は実施例1と同様のD評価であるが、「立位姿勢の安定性」については実施例1よりも2段階良好なB評価となった。前述したように、このB評価は、図9に示す状態が得られる立位姿勢の安定性である。
実施例8は、前述の変形形態3(図12参照)に対応した靴下であり、中足縦ライン押圧部3B(実施例8における中足縦ライン押圧部13Bに対応)のみを設けた実施例2の靴下に、さらに、踵踝ライン押圧部のうちの、踵内踝ライン押圧部14A、踵外踝ライン押圧部14Bのみならず、内側踝ライン押圧部14C及び外側踝ライン押圧部14Dを設けた靴下である(図1〜図7も参照)。このため、実施例2の靴下の作用と同じく、装着者HMの歩行や走行のうち、概ね、「荷重中心部位」が中足縦ラインMVL上を移動する期間において、装着者HMの歩行姿勢や走行姿勢の安定に寄与し、装着者の前方への移動をスムーズに導くことができる。なお、内側踝ライン押圧部14C及び外側踝ライン押圧部14Dの長さはそれぞれ2cmとした。このため、この靴下を装着した装着者HMが立位姿勢を取った場合、内側踝ライン押圧部14C及び外側踝ライン押圧部14Dに対応して、装着者HMの足内側面IS内及び足外側面OS内において、踵−内踝ラインKIL及び踵−外踝ラインKOLに沿って押圧された触覚を生じさせることができる。これにより、装着者HMの踵裏面USHにおける横方向(左右方向)の揺れを抑えて、さらに立位姿勢を安定させることができる。このため、「歩行及び走行の円滑性」は実施例2と同様のD評価であるが、「立位姿勢の安定性」については実施例2よりも良好なC評価となった。なお、備考欄に記載したように、脛骨が内側に倒れた姿勢になりがちなX脚(外反膝)の人の歩行補助にも使用することができる。
実施例9は、前足縦ライン押圧部3C及び薬指押圧部3Dを設けた実施例4の靴下に、さらに、踵踝ライン押圧部4のうち、踵内踝ライン押圧部4A及び踵外踝ライン押圧部4Bのみを設けた靴下である(図1〜図7も参照)。このため、実施例4の靴下と同様の作用が得られるのに加え、実施例4の靴下に比して、装着者HMの立位姿勢をさらに安定させることができる。このため、「歩行及び走行の円滑性」は実施例1と同様のC評価であるが、「立位姿勢の安定性」については実施例4よりも2段階良好なC評価となった。
実施例10は、「後/中/前足縦ライン押圧部」3A,3B,3Cの三者及び薬指押圧部3Dを設けた実施例6の靴下に、さらに、踵踝ライン押圧部4のうち、踵内踝ライン押圧部4A及び踵外踝ライン押圧部4Bのみを設けた靴下である(図1〜図7も参照)。このため、実施例6の靴下と同様の作用が得られるのに加え、踵裏面USH内に、踵−内踝ラインKIL及び踵−外踝ラインKOLに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせることができる。これにより、装着者HMの立位姿勢をさらに安定させることができる。このため、「歩行及び走行の円滑性」は実施例6と同様のB評価が得られた。「立位姿勢の安定性」についても、実施例6よりも2段階良好なB評価となった。
実施例11は、実施形態1(図1〜図7参照)に対応した靴下であり、実施例10の靴下に、さらに、踵踝ライン押圧部4の内側踝ライン押圧部4C及び外側踝ライン押圧部4Dを設けた靴下である。この実施例11(実施形態1)の靴下は、実施例10の靴下と同様の作用が得られ、「歩行及び走行の円滑性」は実施例10と同様のB評価が得られた。「立位姿勢の安定性」については、実施例10よりも良好なA評価となった。内側踝ライン押圧部4C及び外側踝ライン押圧部4Dにより、装着者HMの踵裏面USHにおける横方向(左右方向)の揺れを抑えて、さらに立位姿勢を安定させることができたためである。
実施例12は、実施例11(実施形態1)の靴下の小指部1Pに、さらに小指押圧部5Pを設けた靴下である(図1〜図7のほか、図10も参照)。また、実施例13は、変形形態1(図10参照)に対応した靴下であり、実施例12の靴下の中指部1Mに、さらに中指押圧部5Mをも設けた靴下である。従って、これらは実施例11の靴下と同様の作用が得られる。これに加え、小指押圧部5P及び中指押圧部5Mは、薬指押圧部3Dと同様、無意識に装着者HMの身体を緩ませる作用を有している。このため、装着者HMの歩行や走行の際に、前足縦ライン押圧部3Cなどの、装着者HMの歩行や走行における前方への移動をスムーズに導く作用を更に引き出すことができる。また、踵踝ライン押圧部4を設けたことにより得られている、立位姿勢の安定性を更に高めることができる。このため、実施例12,13の靴下は、「歩行及び走行の円滑性」、「立位姿勢の安定性」とも、最高のA評価となった。
なお、実施例12のように、中指押圧部5Mに比して身体を緩ませる作用の高い小指押圧部5Pのみを靴下に設けても良いが、実施例13(変形形態1、図10)のように、小指押圧部5P及び中指押圧部5Mの両者を設けると、装着者HMの身体を緩ませる作用を更に高め、装着者の歩行や走行の際に、前足縦ライン押圧部3Cなどにより、装着者HMの前方への移動をスムーズに導く作用を確実に引き出せるのでより好ましい。
実施例14は、実施例11(実施形態1)の靴下の親指部1Tに、さらに親指押圧部5Tを設けた靴下である(図1〜図7のほか、図11も参照)。また、実施例15は、変形形態2(図11参照)に対応した靴下であり、実施例14の靴下の食指部1Iに、さらに食指押圧部5Iをも設けた靴下である。従って、これらも実施例11の靴下と同様の作用が得られる。これに加え、親指押圧部5T及び食指押圧部5Iは、薬指押圧部3D等とは逆に、無意識に装着者HMの身体を緊張させる作用を有している。このため、歩行や走行のトレーニングの際にこの親指押圧部5Tあるいは親指押圧部5Tと食指押圧部5Iを有する実施例14,15の靴下を履くと、下肢などの筋肉が緊張した状態でトレーニングを行うことができ、トレーニングの効果を高めることができる。このため、実施例14,15の靴下は、実施例11と同様、「歩行及び走行の円滑性」はB評価となり、「立位姿勢の安定性」についてはA評価となった。
なお、実施例14のように、中指押圧部5Mに比して身体を緊張させる作用の高い親指押圧部5Tのみを靴下に設けても良いが、実施例15(変形形態2、図11)のように、親指押圧部5T及び食指押圧部5Iの両者を設けると、装着者HMの身体を緊張させる作用を更に高め、トレーニングなどの効果をより高めることができる。
なお、参考例1は、比較例1の靴下に、踵内踝ライン押圧部4A及び踵外踝ライン押圧部4Bのみを設けた靴下である。また、参考例2は、参考例1の靴下に、さらに、内側踝ライン押圧部4C及び外側踝ライン押圧部4Dを設けた靴下であり、実施例8(変形形態3,図12参照)の靴下から、中足縦ライン押圧部13Bを除いた形態の靴下でもある。この参考例1,2の靴下を装着した装着者HMが立位姿勢を取った場合には、靴下に設けた踵内踝ライン押圧部4A及び踵外踝ライン押圧部4B、あるいはさらに内側踝ライン押圧部4C及び外側踝ライン押圧部4Dに対応して、装着者HMの足裏面USの踵裏面USH内、足内側面IS、足外側面OSに、踵−内踝ラインKIL及び踵−外踝ラインKOLに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる。これにより、装着者HMの立位姿勢をさらに安定させることができる。このため、「歩行及び走行の円滑性」は比較例1と同様のE評価であるが、「立位姿勢の安定性」については比較例1よりも2段階あるいは3段階良好なC評価あるいはB評価となった。
<実施形態2>
上述の実施形態1等では、五本指靴下に本技術を適用した例を示した。しかし、他の形態の靴下、例えば、足袋型の靴下に本技術を適用しても良い。即ち、本実施形態2の靴下20(図13参照)は、伸縮性を有する編地からなる布地21Nで構成された公知の足袋型靴下に、前述の変形形態1(実施例13、図10参照)と同じく、縦ライン押圧部23、踵踝ライン押圧部24、小指押圧部25P、中指押圧部25Mを設けている。
このうち、靴下20は、装着者HMの足HLの足首から上の部分を囲む脚部21L、足裏面USの踵裏面USHを含む足HLの踵部HHを覆う踵部21H、足裏面USのうち中足部MF及び前足部FFに含まれる部分を覆う底部21Bのほか、足親指FTを入れる袋状の親指部21T、及び、残る4本の指を入れる袋状の四指部21Fを有している。この靴下20も、布地21Nの伸縮性により、装着者HMの足HLに装着した場合には、足HLの足裏面USや足内側面IS、足外側面OSなどの曲面にフィットするものとなっている。
一方、縦ライン押圧部23、踵踝ライン押圧部24、小指押圧部25P、中指押圧部25Mは、実施形態1と同じく、発泡ウレタンゴムからなり、スクリーン印刷手法によって形成されており、厚さ0.7mmである。但し、図13から容易に理解できるように、実施形態1とは異なり、縦ライン押圧部23及び踵踝ライン押圧部24は、靴下20の踵部21H、底部21B、四指部21F内を延びる帯状の形態とされている。また、小指押圧部25P及び中指押圧部25Mは、矩形板状の形態にされている。
なお、縦ライン押圧部23のうち、後足部RFに含まれる部分を後足縦ライン押圧部23Aとし、中足部MFに含まれる部分を中足縦ライン押圧部23Bとし、前足部FFに含まれる部分を前足縦ライン押圧部23Cとし、足薬指FKの接地裏面FKSに含まれる部分を薬指押圧部23Dとする。
実施形態1と同様、靴下20を履いた装着者HMの足裏面USにおいて、縦ライン押圧部23をなす後足縦ライン押圧部23A、中足縦ライン押圧部23B、及び、前足縦ライン押圧部23Cは、それぞれ、足HLの縦ラインVLのうち、後足縦ラインRVL、中足縦ラインMVL、及び、前足縦ラインFVLに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる。また、薬指押圧部23Dは、足薬指FKの接地裏面FKSに押圧された触覚を生じさせる(図2,図5参照)。
また、実施形態1と同様、踵内踝ライン押圧部24A及び踵外踝ライン押圧部24Bは、それぞれ、靴下20を履いた装着者HMに、踵裏面USH内で、踵−内踝ラインKIL及び踵−外踝ラインKOLに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる。また、内側踝ライン押圧部24Cは、足内側面IS内で、踵−内踝ラインKILに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせ、外側踝ライン押圧部24Dは、足外側面OS内で、踵−外踝ラインKOLに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる。
さらに、装着者HMが立位姿勢を取った場合に、小指押圧部25Pは、足小指FPの接地裏面FPSに押圧された触覚を生じさせ、中指押圧部25Mは、足中指FMの接地裏面FMSに押圧された触覚を生じさせる。
従って、この実施形態2の靴下20でも、変形形態1(実施例13、図10参照)と同様の、良好な「歩行及び走行の円滑性」及び「立位姿勢の安定性」を得ることが出来る。
<実施形態3>
実施形態1等では五本指靴下に、実施形態2では足袋型靴下に、本技術を適用した例を示した。しかし、他の形態の靴下、例えば、通常の(つま先部分に袋状の指部を設けない)形態の靴下に本技術を適用しても良い。即ち、本実施形態3の靴下30は、伸縮性を有する編地からなる布地31Nで構成された公知の通常形態の靴下に、前述の変形形態1(実施例13、図10参照)及び実施形態2と同じく、縦ライン押圧部33、踵踝ライン押圧部34、小指押圧部35P、中指押圧部35Mを設けている(図14参照)。
この靴下30は、装着者HMの足HLの足首から上の部分を囲む脚部31L、足裏面USの踵裏面USHを含む足HLの踵部HHを覆う踵部31H、足裏面USのうち中足部MF及び前足部FFに含まれる部分を覆う底部31Bのほか、5本の足趾HFを入れる袋状のつま先部31Sを有している。この靴下30も、布地31Nの伸縮性により、装着者HMの足HLに装着した場合には、足HLの足裏面USや足内側面IS、足外側面OSなどの曲面にフィットするものとなっている。
一方、縦ライン押圧部33、踵踝ライン押圧部34、小指押圧部35P、中指押圧部35Mは、実施形態1等と同じく、発泡ウレタンゴムからなり、スクリーン印刷手法によって形成されており、厚さ0.7mmである。但し、実施形態1,2等とは異なり、図14から容易に理解できるように、矩形状の基本パターンが、足裏面USの二点間弁別閾よりも小さな所定の間隔を空けて破線状に多数並べられた帯状のパターンをなしている。
また、小指押圧部25P及び中指押圧部25Mも、矩形板状の基本パターンが並んだ形態にされている。
なお、縦ライン押圧部33のうち、後足部RFに含まれる部分を後足縦ライン押圧部33Aとし、中足部MFに含まれる部分を中足縦ライン押圧部33Bとし、前足部FFに含まれる部分を前足縦ライン押圧部33Cとし、足薬指FKの接地裏面FKSに含まれる部分を薬指押圧部33Dとする。
実施形態1,2等と同様、靴下30を履いた装着者HMの足裏面USにおいて、縦ライン押圧部33をなす後足縦ライン押圧部33A、中足縦ライン押圧部33B、及び、前足縦ライン押圧部33Cは、足HLの縦ラインVLのうち、後足縦ラインRVL、中足縦ラインMVL、及び、前足縦ラインFVLに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる。また、薬指押圧部33Dは、足薬指FKの接地裏面FKSに押圧された触覚を生じさせる(図2,図5参照)。
また、実施形態1,2等と同様、踵内踝ライン押圧部34A及び踵外踝ライン押圧部24Bは、それぞれ、靴下30を履いた装着者HMに、踵裏面USH内で、踵−内踝ラインKIL及び踵−外踝ラインKOLに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる。また、内側踝ライン押圧部34Cは、足内側面IS内で、踵−内踝ラインKILに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせ、外側踝ライン押圧部34Dは、足外側面OS内で、踵−外踝ラインKOLに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる。
さらに、装着者HMが立位姿勢を取った場合に、小指押圧部35Pは、足小指FPの接地裏面FPSに押圧された触覚を生じさせ、中指押圧部35Mは、足中指FMの接地裏面FMSに押圧された触覚を生じさせる。
従って、この実施形態3の靴下30でも、変形形態1(実施例13、図10参照)と同様の、良好な「歩行及び走行の円滑性」及び「立位姿勢の安定性」を得ることが出来る。
以上において、本発明を実施形態1-3,変形形態1−3等に即して説明したが、本発明は実施形態等に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態等では、縦ライン押圧部3、踵踝ライン押圧部4、小指押圧部5P等を、靴下10等の布地1Nの表面に形成し、装着者HMには、布地1Nを介して間接に接する形態を示した。しかし、布地1Nの裏面に形成し、縦ライン押圧部等が直接に装着者HMに接するようにしても良い。
10,10A,10B,10C 五本指靴下(靴下)
20 足袋型靴下(靴下)
30 靴下
1T,21T (五本指靴下,足袋型靴下の)親指部
1I (五本指靴下の)食指部
1M (五本指靴下の)中指部
1K (五本指靴下の)薬指部
1P (五本指靴下の)小指部
21F (足袋型靴下の)四指部
31S (靴下の)つま先部
1N,21N,31N (五本指靴下,足袋型靴下,靴下の)布地
3,23,33 縦ライン押圧部
3A,23A,33A 後足縦ライン押圧部
3B,13B,23B,33B 中足縦ライン押圧部
3C,23C,33C 前足縦ライン押圧部
3D,23D,33D 薬指押圧部
4,14,24,34 踵踝ライン押圧部
4A,14A,24A,34A 踵内踝ライン押圧部
4B,14B,24B,34B 踵外踝ライン押圧部
4C,14C,24C,34C 内側踝ライン押圧部
4CL (内側踝ライン押圧部の)長さ
4D,14D,24D,34D 外側踝ライン押圧部
4DL (外側踝ライン押圧部の)長さ
5T 親指押圧部
5I 食指押圧部
5M,25M,35M 中指押圧部
5P,25P,35P 小指押圧部
HM 装着者
HH 踵部
HF (装着者の)足趾
FT 足親指
FI 足食指
FM 足中指
FK 足薬指
FP 足小指
FS (足趾の)接地裏面
FTS (足親指の)接地裏面
FIS (足食指の)接地裏面
FMS (足中指の)接地裏面
FKS (足薬指の)接地裏面
FPS (足小指の)接地裏面
FF 前足部
MF 中足部
RF 後足部
US 足裏面
USH (足裏面のうち)踵裏面
USHC (踵裏面の)踵面中心
USHB (踵裏面の)踵面後端
UST (足裏面のうち)母指球
USP (足裏面のうち)小指球
IS 足内側面
OS 足外側面
VL 縦ライン
FVL 前足縦ライン
MVL 中足縦ライン
RVL 後足縦ライン
IA 内踝
OA 外踝
KIL 踵−内踝ライン
KOL 踵−外踝ライン

Claims (10)

  1. 靴下であって、
    上記靴下を装着した装着者の足趾の接地裏面を含む足裏面に沿い、踵面後端から踵面中心を通って、足薬指の接地裏面まで延びる最短の線を縦ラインとし、
    上記縦ラインのうち、
    後足部内に位置する部位を後足縦ライン、
    中足部内に位置する部位を中足縦ライン、及び、
    前足部内に位置する部位を前足縦ラインとしたとき、
    上記装着者が立位姿勢を取った場合に、
    上記装着者に直接に又は上記靴下をなす布地を介して間接に接して、
    上記後足縦ラインに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる後足縦ライン押圧部、
    上記中足縦ラインに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる中足縦ライン押圧部、
    上記前足縦ラインに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる前足縦ライン押圧部、及び、
    上記足薬指の接地裏面に押圧された触覚を生じさせる薬指押圧部のうち、
    少なくとも上記後足縦ライン押圧部、中足縦ライン押圧部、及び、前足縦ライン押圧部のいずれかを備える
    靴下。
  2. 請求項1に記載の靴下であって、
    前記後足縦ライン押圧部、前記中足縦ライン押圧部、及び、前記前足縦ライン押圧部のうち少なくとも上記前足縦ライン押圧部と、
    前記薬指押圧部と、を備える
    靴下。
  3. 請求項1に記載の靴下であって、
    前記後足縦ライン押圧部、前記中足縦ライン押圧部、及び、前記前足縦ライン押圧部のうち、少なくとも上記中足縦ライン押圧部を備える
    靴下。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の靴下であって、
    前記後足縦ライン押圧部、前記中足縦ライン押圧部、前記前足縦ライン押圧部、及び、前記薬指押圧部のいずれをも備える
    靴下。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の靴下であって、
    前記装着者の踵裏面及び足内側面に沿って、前記踵面中心と内踝との間を結ぶ最短の線を踵−内踝ラインとし、
    上記踵裏面及び足外側面に沿って、上記踵面中心と外踝との間を結ぶ最短の線を踵−外踝ラインとしたとき、
    上記装着者が前記立位姿勢を取った場合に、
    上記装着者に直接に又は上記靴下をなす前記布地を介して間接に接して、
    上記踵裏面内に、上記踵−内踝ラインに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる踵内踝ライン押圧部、及び、
    上記踵裏面内に、上記踵−外踝ラインに沿って帯状に押圧された触覚を生じさせる踵外踝ライン押圧部を備える
    靴下。
  6. 請求項5に記載の靴下であって、
    前記装着者が前記立位姿勢を取った場合に、
    上記装着者に直接に又は上記靴下をなす前記布地を介して間接に接して、
    前記踵内踝ライン押圧部から前記足内側面内を少なくとも1cm以上延び、前記踵−内踝ラインに沿って押圧された触覚を生じさせる内側踝ライン押圧部、及び、
    前記踵外踝ライン押圧部から前記足外側面内を少なくとも1cm以上延び、前記踵−外踝ラインに沿って押圧された触覚を生じさせる外側踝ライン押圧部を備える
    靴下。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の靴下であって、
    前記装着者が前記立位姿勢を取った場合に、
    上記装着者に直接に又は上記靴下をなす前記布地を介して間接に接して、
    足小指の接地裏面に押圧された触覚を生じさせる小指押圧部、及び、
    足中指の接地裏面に押圧された触覚を生じさせる中指押圧部のうち、
    少なくとも上記小指押圧部を備える
    靴下。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の靴下であって、
    前記装着者が前記立位姿勢を取った場合に、
    上記装着者に直接に又は上記靴下をなす前記布地を介して間接に接して、
    足親指の接地裏面に押圧された触覚を生じさせる親指押圧部、及び、
    足食指の接地裏面に押圧された触覚を生じさせる食指押圧部のうち、
    少なくとも上記親指押圧部を備える
    靴下。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の靴下であって、
    五本指型の靴下又は足袋型の靴下である
    靴下。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の靴下であって、
    前記布地は、伸縮性の編地である
    靴下。
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