JP2021100405A - シート状物押え具 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトに梱包できると共に、開梱後の使用時における取り扱い性に優れるシート状物押え具を提供する。【解決手段】シート状物2を地面に押える押え板6と押え板6を地面に押圧する押えピン部材7を具える。押え板6には、2個のピン体挿通孔部9が設けられ、押えピン部材7は、両ピン体挿通孔部9に挿通される。2本のピン体10の上部相互は繋ぎ片12で連結されている。押え板6の上面側と下面側5には、ピン体挿通孔部9から押え板6の外縁に連なり且つピン体10が収容される下面側ピン体収容溝と上面側ピン体収容溝が設けられている。2個のピン体挿通孔部9に2本のピン体10が挿通された状態で、2本のピン体10が、上面側ピン体収容溝と下面側ピン体収容溝に収容され、この状態で、押え板6が押えピン部材7に重なる。押え板6は、重なり状態から押え状態に回動できる。【選択図】図1

Description

本発明は、農業用マルチシート等のシート状物を地面に押えて固定するシート状物押え具に関するものである。
農業用マルチシート等のシート状物を地面に押さえて固定するシート状物押え具の一例として、特許文献1、特許文献2、特許文献3に係るシート状物押え具が提供されている。
特許文献1に係るシート状物押え具は、地面に敷設されたシート状物を上から押さえる押え板と該押え板を地面に押圧する押えピン部材とを具えている。該押え板は、本実施例においては、合成樹脂製の角丸の長方形板体として形成され、その長手中心線上の両側にはピン挿通孔部が設けられている。
前記押えピン部材は、前記2個のピン挿通孔部に挿通されて地面に押し込まれる2本のピン体の上端相互が繋ぎ片で連結されている。前記押え板は、前記ピン体が前記ピン挿通孔部に挿通された状態で該両ピン体に案内されて上昇でき、該押え板が該押えピン部材に設けられている前記繋ぎ片に当接して最上昇位置を呈し得るようになされている。
そして、該シート状物押え具を用いて前記シート状物を地面に押さえて固定するに際しては、先ず、両該ピン体の下端部分を前記押え板の左右の前記ピン挿通孔部に挿通させる。その後、該押え板を両該ピン体に案内させて上方向にスライドさせ、該押え板を、前記最上昇位置を呈した状態にする。
特許文献2記載のシート状物押え具は、特許文献1記載のシート状物押え具の問題点、即ち、特許文献1の押え具においては前記押えピン部材と前記押え板が別々になっているため、農業用マルチシート等のシート状物を地面に押さえて固定する使用に際して、前記押えピン部材の2本のピン体を前記押え板に形成された2個の挿通孔部に夫々通さなければならないという余分な作業を要したため、作業工程が増え、作業効率の低下につながるという問題点があったことに鑑みて、梱包を解いたら組み立て作業を要することなくそのまま使用できるシート状物押え具の提供を課題の一つとしている。
又特許文献2には、もう一つの課題が特許文献3との関係で記載されている。即ち、特許文献3に係るシート状物押え具は、1本の線条体を用い、挿入脚部の上端にシート押え部を直交状態に設けると共に、シート押え部に対し把持部を上方に突設したものであるため、長い挿入脚部の上端にシート押え部が張り出した構造となり、全体を平板状態にして梱包することができなかった。そのため、輸送や保管などの未使用時における形態が嵩張ってしまい、輸送コストが高く付くという問題点があったことに鑑みて、押えピン部材とシート押え板を予め組み合わせた状態で、梱包または輸送時に嵩張らず全体を平坦状態にして梱包することを可能とするシート状物押え具を提供することがもう一つの課題として記載されている。
要するに特許文献2に係るシート状物押え具は、押えピン部材と押え板が別々である押え具において、押えピン部材と押え板を予め組み合わせた状態で、梱包または輸送時に嵩張らず全体を平坦状態にして梱包することを可能とし、使用に際して梱包を解いたらそのまま使用できるシート状物押え具の提供を課題とするものである。
そのために特許文献2に係るシート状物押え具は、押え板と該押え板を地面に固定する押えピン部材からなり、該押えピン部材は、押え杆の両端に脚部を並行状に設けてコ字状に形成されている。又前記押え板には、該押えピン部材の両側脚部を上面から差し込む一対の挿通孔と、前記各挿通孔から押え板の外縁に達し、この押え板の裏面側において前記挿通孔と連なった状態で開放し、押え板に対してこの押え板の面方向に沿わせた押えピン部材の脚部が納まる2本の脚部収納溝7が設けられている。
そして特許文献2には、かかる構成を採用したことの作用効果として、前記押えピン部材の前記両脚部の根本側を前記脚部収納溝に嵌め込むことで、押え板の面方向に押えピン部材の長さ方向が沿い、該押え板と該押えピン部材は嵩低い平坦状態の形態となることが記載され、これによって梱包又は輸送に有利となる、ことが記載されている。
しかしながら、前記押えピン部材の前記脚部を前記押え板の前記脚部収納溝に嵌め込んだ状態においては、特許文献2の図2から明らかなように、前記押え板の上側部分が前記押え杆から上方向に大きく突出した状態となる。そのため、このように脚部を脚部収納溝に嵌め込んだ状態における上下方向の全長は、前記押えピン部材の全長よりも長くなり、その長さ方向での梱包形態は、該押えピン部材のみを梱包する場合に比して長くなる。又、前記押え板の面方向に前記押えピン部材の長さ方向を沿わせて嵩低い平坦状態の形態にすることはできても、前記脚部収納溝が設けられることによって、特許文献2の図1(b)(d)から明らかなように、前記押え板の側面視での厚さが大きくなる。その結果、該押え板が装着されてなる押え具を積層して梱包する場合、該押え板が存する部分での厚みが他の部分に比べて極端に厚くなる。そのため、適宜、該押え板が存する部分を、前記押えピン部材の長さ方向で見て逆向きにして該押え具を積層して梱包する必要があり、梱包作業に面倒さが伴った。又、梱包を解いて該押え具を使用する場合は、該押え具の向きが揃っていないために、該押えピン部材の上下方向の向きを適宜逆向きにして該押え具を取り出さなければならず、使用時の作業性が悪い問題もあった。
又、引用文献2に係るシート状物押え具を使用する際は、先ず、前記押え板に対して前記押えピン部材を、前記押え板の下面側へ回動させて該押え板の下方に前記押えピン部材が垂れ下がる状態とする。その後、前記押え板の下方に前記押えピン部材が垂れ下がる状態で、前記押え杆をハンマーで打圧して、該押えピン部材の両脚部をシートの上から地面に突き刺すのであるが、該打圧する際に、該押え杆の直下に存する前記押え板を誤って打圧する場合が生じ易かった。前記押え板が打圧されて破損されると、引用文献2に係るシート状物押え具は、シート状物を地面に押さえて固定するという機能を発揮しなくなってしまう。
又、該押えピン部材を構成する該両脚部は、その上端相互のみが前記押え杆で連結されているだけであり、該両脚部の長さ方向で見た中間部においては該両脚部相互は何ら連結されていない。そのため、該押えピン部材を把持してこれを地面に突き刺す際に、前記脚部の長さが長くなるほど、前記押え杆をハンマーで打圧して行う前記突き刺しが不安定化しやすい問題があった。例えば、該突き刺し時にふらつきが生じたり、又該両脚部を例えば垂直状態で突き刺すとしたとき、前記両脚部又はその何れか一方が外向きに開いて突き刺さされて下端側が広がった突き刺し状態となる等、該両脚部を意図した状態で突き刺すことができない等の問題があった。かかる突き刺し状態の不安定さが生ずる問題は、前記脚部の長さの長いほど生じやすかった。
特開2013−150582号公報 特開2018−78821号公報 実開昭58−182660号公報
本発明は前記問題点に鑑みて開発されたものであり、よりコンパクトに梱包できると共に、開梱後の使用時における取り扱い性に優れるシート状物押え具の提供を課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用する。
即ち、本発明に係るシート状物押え具の第1の態様は、シート状物を地面に押えて固定するシート状物押え具であって、下面側で該シート状物を地面に押えることが可能となるように開いた開き状態を呈し得る押え板と該押え板を地面に押圧する押えピン部材とを具え、該押え板と該押えピン部材は別体に形成され、該押え板は、該押えピン部材に重なる重なり状態を呈し得るように該押えピン部材に装着できるように構成されている。前記押え板には、所要間隔を置いて左右2個の挿通孔部が設けられる一方、前記押えピン部材は、両該挿通孔部に挿通されて地面に押し込まれる2本のピン体の上端相互が繋ぎ片で連結されており、前記押え板は、前記ピン体が前記挿通孔部に挿通された状態で該両ピン体に案内されてスライドでき、前記繋ぎ片に当接した最上昇位置を呈することができる。又、前記押えピン部材を、前記繋ぎ片が上端に位置する上下方向にし、且つ前記押え板が該押えピン部材に重なるように装着された前記重なり状態で見て、前記押え板の、前記下面側と対向する上面側には、左右の前記挿通孔部から該押え板の上方側に向けて延長して該押え板の外縁に連なり且つ前記ピン体が収容される2本の上面収容溝が設けられている。又該押え板の前記下面側には、左右の前記挿通孔部から該押え板の下方側に向けて延長して該押え板の外縁に連なり且つ前記ピン体が収容される2本の下面収容溝が設けられている。そして、左右2個の前記挿通孔部に2本の前記ピン体が挿通された状態で、2本の該ピン体が、前記上面収容溝に収容されると共に前記下面収容溝に収容された状態となって、前記押え板が前記押えピン部材に重なるように装着された前記重なり状態を呈することができると共に、前記押え板は、該重なり状態から前記開き状態に回動できることを特徴とするものである。
本発明に係るシート状物押え具の第2の態様は、シート状物を地面に押えて固定するシート状物押え具であって、下面側で該シート状物を地面に押えることが可能となるように開いた開き状態を呈し得る押え板と該押え板を地面に押圧する押えピン部材とを具え、該押え板と該押えピン部材は別体に形成され、該押え板は、該押えピン部材に重なる重なり状態を呈し得るように該押えピン部材に装着できるように構成されている。前記押え板には、1個の挿通孔部が設けられる一方、前記押えピン部材は、該挿通孔部に挿通されて地面に押し込まれる1本のピン体からなり、該ピン体の上端に打圧頭部が設けられている。前記押え板は、前記ピン体が前記挿通孔部に挿通された状態で該ピン体に案内されてスライドでき、前記打圧頭部に当接した最上昇位置を呈することができる。又、前記押えピン部材を、前記打圧頭部が上に位置する上下方向にし、且つ前記押え板が前記押えピン部材に重なるように装着された前記重なり状態で見て、該押え板の、前記下面側と対向する上面側には、前記挿通孔部から該押え板の上方側に向けて延長して該押え板の外縁に連なり且つ前記ピン体が収容される1本の上面収容溝が設けられており、又前記押え板の前記下面側には、前記挿通孔部から該押え板の下方側に向けて延長して該押え板の外縁に連なり且つ前記ピン体が収容される1本の下面収容溝が設けられている。前記挿通孔部に前記ピン体が挿通された状態で、該ピン体が、前記上面収容溝に収容されると共に前記下面収容溝に収容された状態となって、前記押え板が前記押えピン部材に重なるように装着された前記重なり状態を呈することができると共に、前記押え板は、該重なり状態から前記開き状態に回動できることを特徴とするものである。
本発明に係るシート状物押え具の第3の態様は、前記第1、第2の態様において、前記重なり状態から前記開き状態に回動された前記押え板を該開き状態で停止させるストッパ部が設けられていることを特徴とするものである。
本発明に係るシート状物押え具の第4の態様は、前記第1、第2の態様において、前記上面収容溝は、前記押え板を構成する押え板基板を前記上面側から前記下面側に向けて凹ませ且つ前記下面側に、前記挿通孔部から前記押え板の外縁に至る下突条部を形成して設けられており、又前記下面収容溝は、前記押え板基板を前記下面側から前記上面側に向けて凹ませ且つ前記上面側に、前記挿通孔部から前記外縁に至る上突条部を形成して設けられていることを特徴とするものである。
本発明に係るシート状物押え具の第5の態様は、前記第1、第2の態様において、前記上突条部及び前記下突条部の、前記挿通孔部側の内端部が、前記重なり状態から前記開き状態に回動された前記押え板を前記開き状態で停止させるための、前記ピン体に当接し得るストッパ部となることを特徴とするものである。
本発明に係るシート状物押え具の第6の態様は、前記第1、第2の態様において、前記上面収容溝と前記下面収容溝の夫々の溝縁部分には、これらに収容された状態にある前記ピン体を離脱可能に保持する係合突部が設けられていることを特徴とするものである。
本発明に係るシート状物押え具の第7の態様は、前記第1の態様において、左右対向する前記下面収容溝の左右対向する内方側の溝縁部分が、左右の前記下面収容溝に2本の前記ピン体が収容された状態で2本の該ピン体間の間隔が狭められることによって、該ピン体を該下面収容溝から離脱させるように案内する円弧状案内面とされていることを特徴とするものである。
本発明に係るシート状物押え具の第8の態様は、前記第1の態様において、前記繋ぎ片は、水平状態又は上に凸の円弧状を呈することを特徴とするものである。
本発明に係るシート状物押え具の第9の態様は、前記第1の態様において、前記両ピン体は、外向きに開くように前記繋ぎ片で連結され、該両ピン体を弾性的に内向きに窄めることができるように構成され、該両ピン体の夫々が前記両挿通孔部の外側の縁部に弾性的に圧接されることを特徴とするもものである。
本発明に係るシート状物押え具の第10の態様は、前記第1の態様において、前記上面収容溝と前記下面収容溝の左右対向する外方側の溝縁部分に、該上面収容溝と該下面収容溝に収容された状態にある前記両ピン体を離脱可能に保持する係合突部が設けられており、且つ、両該下面収容溝の左右対向する内方側の溝縁部分が、両該下面収容溝に収容された状態にある2本の前記ピン体間の間隔が狭められることによって該ピン体を該下面収容溝から離脱させるように案内する円弧状案内面とされていることを特徴とするものである。
本発明によるときは、開梱後に組み立て作業を要することなくそのまま使用できるのは元より、よりコンパクトに梱包できると共に、開梱後の使用時における取り扱い性にも優れるシート状物押え具を提供できる。
本発明に係るシート状物押え具を用いてシート状物を地面に固定した状態を示す断面図である。 左右のピン体の上側の部分に押え板を重なり状態で装着してなるシート状物押え具を示す正面図である。 左右のピン体の下側の部分に押え板を重なり状態で装着してなるシート状物押え具を示す正面図である。 押え板をその上面側とその下面側で示す斜視図である。 押え板を示す平面図と底面図である。 押え板に設けた挿通孔部におけるピン体の挿通状態を説明する説明図である。 押え板の上面収容溝と下面収容溝にピン体が収容されている状態を示す断面図である。 押え板の上面収容溝にピン体が収容されている状態を示す断面図である。 押え板の下面収容溝にピン体が収容されている状態を示す断面図である。 押え板の開き状態を示す断面図である。 1本の押えピン部材を用いて構成されたシート状物押え具によってシート状物を地面に固定した状態を示す断面図である。 そのシート状物押え具を示す斜視図である。 ピン体の上側の部分に押え板を重なり状態で装着してなるシート状物押え具を示す斜視図である。 ピン体の下側の部分に押え板を重なり状態で装着してなるシート状物押え具を示す斜視図である 押え板をその上面側とその下面側で示す斜視図である。 押え板を示す平面図と底面図である。説明する説明図である。 押え板の上面収容溝とその下面収容溝にピン体が収容されている状態を示す断面図である。 押え板の開き状態を示す断面図である。 押え板の上面収容溝にピン体が収容されている状態を示す断面図である。 押え板の下面収容溝にピン体が収容されている状態を示す断面図である。 押え板の他の態様を示す説明図である。
図1〜3において本発明に係るシート状物押え具1は、シート状物2を地面3に押さえて固定するものであって、下面側5で該シート状物2を地面3に押えることが可能となるように開いた開き状態Aを呈し得る押え板6と、該押え板6を地面3に押圧する押えピン部材7とを具える。該押え板6と該押えピン部材7は別体に形成され、該押え板6は、図2〜3に示すように、該押えピン部材7に重なる重なり状態Bを呈し得るよう該押えピン部材7に装着できるように構成されている。以下、これを具体的に説明する。
前記押え板6は例えば、合成樹脂製であり、図4〜5に示すように、平面視で前後の縁6a,6aが直線状を呈すると共に左右の縁6b,6bが突の円弧状を呈する楕円形板状をなし、その中央部分には所要間隔を置いて左右2個の挿通孔部9,9が設けられている。該挿通孔部9,9は本実施例においては図5に示すように、左右方向に稍長い楕円形孔部として構成されている。又前記押えピン部材7は例えば図1〜3に示すように、金属製の丸線材をコ字状に屈曲して形成されている。該押えピン部材7の具体的構成は、前記両挿通孔部9,9(図4〜5)に挿通されて地面3に押し込まれる、下端8が鋭の左右2本のピン体10,10の上端11,11相互が繋ぎ片12で連結されている。そして該左右のピン体10, 10は、外向きに開くように前記繋ぎ片12で連結され、該両ピン体10,10を弾性的に内向きに窄めることができるようになされている。又該両ピン体10,10は、前記挿通孔部9,9を円滑に挿通でき、前記押え板6は、該両ピン体10,10に案内されてその長さ方向(上下方向)でスライドでき、図1に示すように、該押え板6が前記繋ぎ片12の両端側の部分13,13に当接した最上昇位置を呈することができる。前記押えピン部材7の前記繋ぎ片12は、本実施例においては図2〜3に示すように、前記ピン体10,10を上下方向としたときに水平状態を呈し、左右の該ピン体10,10は断面円形の丸線状に形成されている。
かかる構成を有する押えピン部材7と前記挿通孔部9,9の形状との関係を説明すれば次のようである。即ち、前記重なり状態Bにあっては図6(A)に示すように、該両ピン体10,10が弾性的に内向きに窄められて該ピン体10,10の前記挿通軸部40,40が、楕円形状を呈する前記挿通孔部9,9の外側の孔部分15,15に存し、その外側の縁部16,16に該挿通軸部40,40が弾性的に圧接された状態にある。この状態で図6(B)に矢印で示すように、該両ピン体10,10間の間隔を狭めると、該両ピン体10,10の該挿通軸部40,40が前記挿通孔部9,9の内側の孔部分17,17に存する状態となることができる。
又前記押えピン部材7を、前記繋ぎ片12が上端に位置する上下方向とされ、且つ前記押え板6が前記押えピン部材7に重なるように装着された前記重なり状態B(図2〜3、図7)で見て、前記押え板6の、前記下面側5と対向する上面側21には、図4(A)、図5(A)、図8に示すように、左右の前記挿通孔部9,9から該押え板6の上方側(図4(A)、図5(A)に矢印F1で示す側)に向けて延長して該押え板6の外縁( 本実施例においては、直線状をなす前記前後の縁6a ,6a の何れか一方)22aに連なり且つ2本の前記ピン体10,10が収容される2本の上面収容溝23,23が設けられている。又前記押え板6の前記下面側5には、図4(B)、図5(B)、図9に示すように、左右の前記挿通孔部9,9から該押え板6の下方側(図4(B)、図5(B)に矢印F2で示す側)に向けて延長して該押え板6の外縁( 本実施例においては、直線状をなす前記前後の縁6a ,6a の他方)22aに連なり且つ2本の前記ピン体10,10が収容される2本の下面収容溝25,25が設けられている。
本実施例に係る発明は、前記上面収容溝23,23と前記下面収容溝25,25を前記押え板6の前記上面側21と前記下面側5に設ける構成を採用した点において、押え板の上面にのみ2本の脚部収容溝が設けられているだけの特許文献2に係る発明とは明確に異なる。本発明は、かかる構成を採用するからこそ、前記押え板6を前記押えピン部材7の長さ方向で見た任意の部位で重なるようになし得るのである。
前記上面収容溝23,23は、図4(A)、図5(A)、図8に示すように、前記押え板6を構成する押え板基板26を前記上面側21から前記下面側5に向けて凹ませ且つ該下面側5に、前記挿通孔部9,9から前記外縁22に至る下突条部27,27を形成して設けられている。前記下面収容溝25,25は、図4(B)、図5(B)、図9に示すように、前記押え板基板26を前記下面側5から前記上面側21に向けて凹ませ且つ該上面側21に、前記挿通孔部9から前記外縁22aに至る上突条部29,29を形成して設けられている。そして、前記上突条部29及び前記下突条部27の、前記挿通孔部9,9側の内端部30,30が、図10に示すように、前記重なり状態(図2〜3)から前記開き状態A(図1)に回動された前記押え板6を前記開き状態で停止させるための、前記ピン体10、10に当接し得るストッパ部31,31となる。
又図2〜3、図4〜5に示すように、前記上面収容溝23,23と前記下面収容溝25,25の左右対向する内方側の溝縁部分32,32は、前記左右の下面収容溝25,25に前記2本のピン体10,10が収容された状態(図2〜3、図8)で該2本のピン体10,10間の間隔が図2〜3に矢印で示すように狭められることによって、該ピン体10,10を該下面収容溝25,25から離脱させるように案内する円弧面部33,33とされている。
又図2〜3、図4〜5、図8〜9に示すように、前記上面収容溝23,23と前記下面収容溝25,25の左右対向する外方側の溝縁部分35,35に、該上面収容溝23,23と該下面収容溝25,25に収容された状態にある前記両ピン体10,10を離脱可能に保持する係合突部36,36が設けられている。該係合突部36,36は本実施例においては、前記押え板6の一方の前記外縁22a,22a側において、前記外方側の溝縁部分35,35に沿って直線状を呈して設けられ且つ溝内方に向けて突出する如く設けられている。図8〜9は、該上面収容溝23,23又は該下面収容溝25,25に収容された状態にある前記両ピン体10,10と該係合突部36,36の先端とが当接した係合状態を示している。図8〜9においては、該係合突部36の先端係合面(傾斜面や円弧面等)37と該ピン体10の円形周面39とが当接することによって、該ピン体10が該上面収容溝23,23又は該下面収容溝25,25から容易には離脱しない保持状態が維持されるようになされている。これによって、前記押え板6が前記押えピン部材7に重なった前記重なり状態B(図2〜3)が保持されることとなる。
該上面収容溝23,23又は該下面収容溝25,25に収容された状態にある前記両ピン体10,10と該係合突部36,36との係合状態が解除されると、該両ピン体10,10は該下面収容溝25,25から離脱する。この離脱は、図2〜3に示すように左右の前記下面収容溝25,25に前記2本のピン体10,10が収容された状態で、該2本のピン体10,10間の間隔が図2〜3に矢印で示すように狭められることによって行われる。具体的には、下方に突出している前記2本のピン体10,10を手で把持し、両ピン体10,10間の間隔を狭める。このように狭めたとき、図6(B)に基づいて前記したように、両該ピン体10,10が前記内側の孔部分17,17に存した状態となる。このように該ピン体10,10間の間隔を狭めると、該下面収容溝25,25に収容されている該ピン体10,10が前記円弧面部33,33に案内されて浮き上がり、該下面収容溝25,25から離脱する。この離脱は、前記押え板6が、図7に矢印で示すように、前記挿通孔部9,9に存する前記2本のピン体10,10の挿通軸部40,40(図7)回りに回転することによって行われる。この回転によって、自ずから、2本の前記ピン体10,10が、前記上面収容溝23,23からも離脱する。
次に、かかる構成を有するシート状物押え具1を梱包する際の一態様を説明する。先ず、2本の前記ピン体10,10を前記上面収容溝23,23と前記下面収容溝25,25に収容した状態で、前記押え板6を、図2〜3に示すように、前記押えピン部材7を構成する前記左右のピン体10,10の上側の部分41又は下側の部分42に、前記重なり状態Bで装着する。図2は、前記押え板6を該上側の部分41に前記重なり状態Bで装着した場合を例示しており、これを第1のシート状物押え具1aとする。図3は、前記押え板6を該下側の部分42に前記重なり状態Bで装着した場合を例示しており、これを第2のシート状物押え具1bとする。
前記押え板6と前記押えピン部材7は平坦状の形態を有しており、且つ前記2本のピン体10,10が前記上面収容溝23と前記下面収容溝25に収容されている。そのため、該第1、第2のシート状物押え具1a,1bは、前記押え板6の面方向に該ピン体10,10の長さ方向が沿った状態を呈しており、全体として平坦状形態を呈している。
かかる平坦状形態を有する前記第1のシート状物押え具1aと前記第2のシート状物押え具1bを、前記押えピン部材7の上下方向で見た向きを合わせて積重する。ところで前記押え板6の前記上面側21と前記下面側5には前記のように上突条部29と下突条部27が設けられているため、該上突条部29と該下突条部27とによって、前記押え板6は、前記押え板基板26の厚さよりも厚いものなっている。
このように前記押え板6は、その全体厚さが厚いために、積重されるシート状物押え具1の全ての押え板6を順次積重したとすれば、積重状態が極端に嵩張ってしまう。しかし本発明においては前記のように、前記押え板6を、前記押えピン部材7の長さ方向で見た任意の部位に配置できるため、全ての押え板6が積重状態となるということがない。従って、嵩方向での梱包状態をコンパクトにできる。即ち本発明によるときは、該シート状物押え具1の積重状態が嵩張るという問題点を、前記押えピン部材7の長さ方向での前記押え板6の装着位置をずらして一個所における該押え板6の積重枚数を減らすことで容易に解決でき、これによって、嵩方向での梱包形態をコンパクトにできるのである。
かかることから、特許文献2におけるように、前記押えピン部材の上下方向で見た向きを適宜逆向きにして前記シート状物押え具1を積重しなくても、換言すれば前記押えピン部材7の上下方向で見た向きを同一にして前記シート状物押え具1を積重したときにも、該積重状態の厚みが極端に増大するという不具合を解消できることとなる。
なお本発明において、前記第1のシート状物押え具1aのみを向きを揃えて積重状態とすることや前記第2のシート状物押え具1bのみを向きを揃えて積重状態とし、所要個数、例えば5個を積重した組を、前記押えピン部材7の上下方向で見た向きを逆向きにして順次積重するという梱包形態が排除されるものではない。
又、本実施例に係る発明によるときは、前記下面収容溝25に前記ピン体10を収容できるだけでなく前記上面収容溝23にも前記ピン体10を収容できる。そのため、前記押え板6を前記押えピン部材7に装着した状態においては、特許文献2におけるように、前記押え板6の上側の部分が前記繋ぎ片12から外方に突出してシート状物押え具1の全長を前記押えピン部材7の全長よりも長くしてしまうということがない。従って、本実施例に係る発明のシート状物押え具1を積重してなる、前記押えピン7の長さ方向での梱包形態の大きさを、特許文献2に係るシート状物押え具を積重してなる前記押えピン部材の長さ方向での梱包形態の大きさに比し、よりコンパクトにできる。
次に、開梱後における前記シート状物押え具1の使用状態を説明する。先ず、該開梱後におけるシート状物押え具1の取り出しについて説明する。本発明によるときは、梱包に先立って前記シート状物押え具1を積重する際、前記したように、前記押えピン部材7に前記押え板6が装着されてなる前記シート状物押え具1の上下方向の向きを揃えることが可能となる。換言すれば、前記積重状態で見たときに前記繋ぎ片12を同一側に位置させることが可能となる。
そのため、前記シート状物押え具1をこのようにして積重する場合は、特許文献2に係るシート状物押え具における場合のように、開梱後における前記シート状物押え具1の取り出しに際して、積重されているシート状物押え具の上下方向で見た向きを合わせるために該向きを適宜逆にするといった面倒さない。
次に、このように取り出されたシート状物押え具1( 例えば前記第1のシート状物押え具1a)を用いて前記シート状物2を地面3に押さえて固定する作業の一例を説明する。この固定に際しては、重なり状態にある前記押え板6の下方に突出している2本の前記ピン体10,10を片方の手で把持し、該両ピン体間の間隔を狭める。これによって該押え板6は、2本の該ピン体10,10が前記上面収容溝23と前記下面収容溝25から離脱して前記ピン体10の軸線に対して略直交状態を呈するように回動できる。このように回動した状態で、該押え板6を、前記両ピン体10,10を把持した状態にある前記一方の手の上部で下方から支持する。
その後、他方の手で前記繋ぎ片12をハンマーで打圧する。該打圧によって、ピン体10、10の前記下端8,8が該シート状物2を突き破って、該押えピン部材7が地面3に押し込まれていく。この打圧は、前記押え板6を前記繋ぎ片12の下方側にスライドにより位置させて行うことができるため、該繋ぎ片12をハンマーで打圧する際に、ハンマーが誤って該押え板6を打圧して該押え板6を破損してしまうといった恐れがない。そのため、前記押え板6による前記シート状物2の押えを確実に行うことができる。
次に、本実施例に係るシート状物押え具1の別の作用効果を説明する。該シート状物押え具1によるときは、前記したように、前記押えピン部材7は、前記両ピン体10,10が外向きに開くように前記繋ぎ片12で連結されており、前記両ピン体10,10を弾性的に内向きに窄めることができるように構成されている。そのため、前記押え板6の前記ピン体挿通孔9,9に前記ピン体10,10を挿通して前記シート状物押え具1を組立てる際、前記ピン体10,10の前記挿通軸部40,40(図2〜3)が、前記外側の孔部分15,15の前記外側の縁部16,16に弾性的に圧接された状態となる(図6(A))。従って、該押え板6が該ピン体10, 10を下方にスライドして不用意に落下してしまうという恐れがない。かかることから、前記重なり状態Bを呈するように該押え板6を該押えピン部材7に確実に装着できることとなる。又、園芸栽培のシーズンが終わったときに前記シート状物2を地面3から取り外すに際して前記押えピン部材7を引き抜いたとき、前記押え板6が前記左右のピン体10,10に支持されて該ピン体10,10と共に持ち上がってくることとなる。従って、該押えピン部材7を除去した後にシート状物2上に残った押え板6を拾い集めるといった手間を削減でき、作業の能率化を達成できることとなる。
図11〜14は本発明に係るシート状物押え具1の他の実施例を示すものであり、下面側5で該シート状物2を地面3に押えることが可能となるように開いた開き状態Aを呈し得る押え板6と該押え板6を地面3に押圧する押えピン部材7とを具える。該押え板6と該押えピン部材7は別体に形成され、該押え板6は、該押えピン部材7に重なる重なり状態B(図13〜14)を呈し得るよう該押えピン部材7に装着できるように構成されている。以下、これを具体的に説明する。
前記押え板6は例えば、合成樹脂製であり、図15〜16に示すように円板状をなし、その中央部分には1個の挿通孔部9が設けられている。該挿通孔部9は、本実施例においては円形状孔部として構成されている。又前記押えピン部材7は例えば、金属製であり、図11〜15に示すように、該両挿通孔部9に挿通されて地面3に押し込まれる1本のピン体10の上端部11に、拡大した打圧頭部43が設けられている。該ピン体10は、前記挿通孔部9(図15)を円滑に挿通でき、前記押え板6は、該ピン体10に案内されてスライドでき、図11に示すように、該押え板6が前記打圧頭部43に当接した最上昇位置を呈することができる。
又前記押えピン部材7を、前記打圧頭部43が上端に位置する上下方向にし、且つ前記押え板6が前記押えピン部材7に重なるように装着された前記重なり状態B(図13〜14、図17)で見て、前記押え板6の、前記下面側5と対向する上面側21には、図15〜16に示すように、前記挿通孔部9から該押え板6の上方側(図16(A)に矢印F1で示す側)に向けて延長して該押え板6の外縁22aに連なり且つ前記ピン体10が収容される1本の上面収容溝23が設けられている。又前記押え板6の前記下面側5には、図15〜16に示すように、前記挿通孔部9から該押え板6の下方側(図16(B))に矢印F2で示す側)に向けて延長して該押え板6の外縁22aに連なり且つ前記ピン体10が収容される1本の下面収容溝25が設けられている。
本実施例に係る発明は、前記上面収容溝23と前記下面収容溝25を前記押え板6の前記上面側21と前記下面側5とに設ける構成を採用した点において、押え板の上面にのみ脚部収容溝が設けられているだけの特許文献2に係る発明とは明確に異なる。本発明は、かかる構成を採用するからこそ、前記押え板6を前記押えピン部材7の長さ方向で見た任意の部位で重なるようになし得るのである。
前記上面収容溝23は、前記押え板6を構成する押え板基板26を前記上面側21から前記下面側5に向けて凹ませ且つ該下面側5に、前記挿通孔部9から前記外縁22aに至る下突条部27を形成して設けられている。そして前記下面収容溝25は、前記押え板基板26を前記下面側5から前記上面側21に向けて凹ませ且つ該前記上面側21に、前記挿通孔部9から前記外縁22に至る上突条部29を形成して設けられている。そして、該上突条部29及び該下突条部27の、前記挿通孔部9側の内端部30が、前記重なり状態B(図13〜14、図17)から前記開き状態A(図11〜12、図18)に回動された前記押え板6を前記開き状態で停止させるための、前記ピン体10に当接し得るストッパ部31となる。
又図15〜16、図19〜20に示すように、前記上面収容溝23と前記下面収容溝25の夫々の左右溝縁部分35,35に、該上面収容溝23と該下面収容溝25に収容された状態にある前記ピン体10を離脱可能に保持する係合突部36,36が設けられている。該係合突部36は本実施例においては、前記押え板6の一方の前記外縁22a側において、左右の該溝縁部分35,35の夫々に沿って直線状を呈して設けられ且つ溝内方に向けて突出する如く設けられている。図19〜20は、該上面収容溝23又は該下面収容溝25に収容された状態にある前記ピン体10と該係合突部36,36の先端とが係合した状態を示している。図19〜20においては、該係合突部36の先端係合面(傾斜面や円弧面等)37と該ピン体10の円形周面39とが当接することによって、該ピン体10が該上面収容溝23又は該下面収容溝25から容易には離脱しない保持状態が維持されるようになされている。これによって、前記押え板6が前記ピン体10に重なった前記重なり状態Bが保持されることとなる(図13〜14、図17)。
該上面収容溝23及び該下面収容溝25に収容された状態にある前記ピン体10と前記係合突部36,36との係合状態は、前記重なり状態にある前記押え板6の上縁部又は下縁部を図17に矢印で示すように指先で押圧して、該押え板6を前記挿通孔部9に存する前記ピン体10の挿通軸部40回りに図17に矢印で示すように回転させることによって解除でき、これによって、該ピン体10は該上面収容溝23及び該下面収容溝25から離脱する。
かかる構成を有するシート状物押え具1を梱包する際は、1本の前記ピン体10を前記上面収容溝23と前記下面収容溝25に収容した状態で、前記押え板6を、前記押えピン部材7を構成する前記ピン体10の上側の部分45又は下側の部分46に前記重なり状態Bで装着する。図13に示す前記シート状物押え具1は、前記押え板6を該上側の部分45に前記重なり状態Bで装着した場合を例示しており、これを第1のシート状物押え具1cとする。又図14に示す前記シート状物押え具1は、前記押え板6を該下側の部分46に前記重なり状態で装着した場合を例示しており、これを第2のシート状物押え具1dとする。
これら第1、第2のシート状物押え具1c,1dは共に、前記押え板6が平坦状形態を有しており、且つ、前記1本のピン体10が前記上面収容溝23と前記下面収容溝25に収容されているため、前記押え板6の面方向に該ピン体10の長さ方向が沿った状態を呈して全体として平坦状形態を呈している。
かかる平坦状形態を有する前記第1のシート状物押え具1cと前記第2のシート状物押え具1dを、前記押えピン部材7の上下方向で見た向きを合わせて積重する。ところで前記押え板6の前記上面側21と前記下面側5には前記のように上突条部29と下突条部27が設けられているため、該上突条部29と該下突条部27とによって、前記押え板6は、前記押え板基板26の厚さよりも厚いものなっている。
このように前記押え板6は、その全体厚さが厚いために、積重されるシート状物押え具1の全ての押え板6を順次積重したとすれば、積重形態が極端に嵩張ってしまう。しかし本発明においては前記のように、前記押え板6を、前記押えピン部材7の長さ方向で見た任意の部位に配置できるため、全ての押え板6が積重状態となるということがない。従って、嵩方向での梱包形態をコンパックにできる。即ち本発明によるときは、該シート状物押え具1の積重状態が嵩張るという問題点を、前記押えピン部材7の長さ方向での前記押え板6の装着位置をずらして一個所における該押え板6の積重枚数を減らすことで容易に解決できる。これによって、嵩方向での梱包形態をコンパクトにできるのである。なお、前記のようにしてシート状物押え具1を積重する際、前記打圧頭部43の外径が比較的大きい場合は、上下の打圧頭部43,43の干渉を防止するために上下のピン体10,10の該打圧頭部43,43の位置をその長さ方向で稍ずらすのがよい。
なお本発明において、前記第1のシート状物押え具1cのみを向きを揃えて積重状態とすることや前記第2のシート状物押え具1dのみを、向きを揃えて積重状態とし、所要個数、例えば5個を積重した組を、前記押えピン部材7の上下方向で見た向きを逆向きにして順次積重するという梱包形態が排除されるものではない。
又、本実施例に係る発明によるときは、前記下面収容溝25に前記ピン体10を収容できるだけでなく前記上面収容溝23にも前記ピン体10を収容できる。そのため、前記押え板6を前記押えピン部材7に装着した状態においては、特許文献2におけるように、前記押え板6の上端側の部分が前記打圧頭部43から外方に突出して前記シート状物押え具の全長を前記押えピン部材7の全長よりも長くしてしまうということがない。従って、本実施例に係る発明のシート状物押え具1を積重してなる、前記押えピン部材7の長さ方向での梱包形態の大きさを、特許文献2に係るシート状物押え具を積重してなる前記押えピン部材の長さ方向での梱包形態の大きさに比し、よりコンパクトにできる。
次に、開梱後における前記シート状物押え具1の使用状態を説明する。先ず、該開梱後におけるシート状物押え具1の取り出しについて説明する。本発明によるときは、梱包に先立って前記シート状物押え具1を積重する際、前記したように、前記押えピン部材7に前記押え板6が装着されてなる前記シート状物押え具1の上下方向の向きを揃えることが可能となる。
換言すれば、前記積重状態で見たときに前記打圧頭部43を同一側に位置させることが可能となる。本発明において、前記シート状物押え具1をこのようにして積重する場合は、特許文献2に係るシート状物押え具における場合のように、開梱後における前記シート状物押え具1の取り出しに際して、積重されるシート状物押え具の上下方向で見た向きを合わせるために該向きを適宜逆にするといった面倒さがない。
次に、このように取り出されたシート状物押え具1を用いて前記シート状物2を地面3に押さえて固定する作業の一例を説明する。この固定に際しては、前記ピン体10を前記上面収容溝23と前記下面収容溝25から離脱させ、前記押え板6を、前記ピン体10の軸線に対して略直交する状態となるように回動した状態とし、その後、該押え板6の下方位置で前記ピン体10を一方の手で把持し、該押え板6を、把持した状態にある該一方の手の上部で下方から支持する。
その後、他方の手で前記打圧頭部43をハンマーで打圧する。該打圧によって、該ピン体10の前記下端8が該シート状物2を突き破って、該押えピン部材7が地面3に押し込まれていく。
この打圧は、前記押え板6を、前記打圧頭部43の下方側にスライドにより位置させて行うことができるため、該押圧頭部43をハンマーで打圧する際に、該ハンマーが誤って該押え板6を打圧して該押え板6を破損してしまうといった恐れがない。そのため、前記押え板6による前記シート状物2の押えを確実に行うことができる。
特に本実施例において、前記押えピン部材7を構成する前記ピン体10として、径が5mmと太いもの(長さは、例えば15〜20cm)を用いるときは、法面等の砂利を含む土に対しても該押えピン部材7を無理なく押し込むことができる利点がある。
本発明は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
(1) 前記上面収容溝23又は前記下面収容溝25に収容された状態にある左右の前記ピン体10, 10と前記係合突部36,36との係合状態の解除は、前記重なり状態Bにある前記押え板6の上縁部49(図2〜3)又は下縁部50(図2〜3)を図7に矢印で示す方向に指先で押圧して該押え板6を前記挿通孔部9に存する前記ピン体の挿通軸部40回りに回転させることによって行うこともできる。
(2) 左右の前記ピン体10, 10は、略垂直を呈する平行状態にあってもよい。
(3) 前記繋ぎ片12は、前記した水平状態の他、上に凸の円弧状を呈することもある。
この場合は、前記押え板6が、上に凸の円弧状を呈する該繋ぎ片12の両端側の部分13,13に当接して最上昇位置を呈することができる。
(4) 前記ストッパ部31は、前記下突条部27と前記上突条部29の、前記挿通孔部9,9側の内端部30,30が、前記重なり状態Bから前記開き状態Aに回動された前記押え板6を前記開き状態で停止させるように機能するものであれば、前記下突条部27と前記上突条部29の、前記挿通孔部9,9側の内側部30として構成されることの他、例えば、前記押え板6の上面側21や前記下面側5に設けた、独立した凸部としてのストッパ部であってもよい。
(5) 前記押え板6の上面側21に、図21に二点鎖線で示すように、前記繋ぎ片12と当接状態に係合することによって前記押え板6を前記開き状態で保持させる保持突部51を設けることがある。該保持突部51は、例えば、前記押え板6を構成する押え板基板26を前記下面側5から前記上面側21に向けて凹ませることによって形成することができる。この場合は、該保持突部51は、隣り合う前記上突条部29の内端部分52,52の間に設けるのがよい。又、このように構成する場合は、該保持突部51と前記左右の上突条部29,29を、前記押え板6を補強する補強リブとして機能させることもできる。
(6) 前記押え板6の形態は、前記シート状物2を地面3に押えることができるものであれば、円板状や長方形板状、正方形板状等を呈するものであってもよい。
(7) 前記挿通孔部9としては、前記の他、前記ピン体10を挿通させ得る各種構成のものを採用できる。例えば図21に一点鎖線で示すような、外端53が開放された直線状欠切部55の内端部分56,56として構成することもできる。
(8) 前記押え板6は金属製とされることもあり、又、前記押えピン部材7は合成樹脂製とされることもある。
(9) 前記シート状物2は、前記した農業用のマルチシートの他、例えば田や畑の土手等に張り付けられる防草シート、又、遮光シート、緑化用のシート等の各種のシート状を呈するものを含むものである。又、それは樹脂シートである他、不織布、寒冷紗等、各種のシート状を呈するものであってよい。
1 シート状物押え具
2 シート状物
3 地面
5 下面側
6 押え板
7 押えピン部材
9 挿通孔部
10 ピン体
12 繋ぎ片
21 上面側
23 上面収容溝
25 下面収容溝
22 外縁
26 押え板基板
27 下突条部
29 上突条部
31 ストッパ部
35 溝縁部分
36 係合突部
40 挿通軸部
43 打圧頭部

Claims (10)

  1. シート状物を地面に押えて固定するシート状物押え具であって、下面側で該シート状物を地面に押えることが可能となるように開いた開き状態を呈し得る押え板と該押え板を地面に押圧する押えピン部材とを具え、該押え板と該押えピン部材は別体に形成され、該押え板は、該押えピン部材に重なる重なり状態を呈し得るように該押えピン部材に装着できるように構成されており、
    前記押え板には、所要間隔を置いて左右2個の挿通孔部が設けられる一方、前記押えピン部材は、両該挿通孔部に挿通されて地面に押し込まれる2本のピン体の上端相互が繋ぎ片で連結されており、
    前記押え板は、前記ピン体が前記挿通孔部に挿通された状態で該両ピン体に案内されてスライドでき、前記繋ぎ片に当接した最上昇位置を呈することができ、
    又、前記押えピン部材を、前記繋ぎ片が上端に位置する上下方向にし、且つ前記押え板が該押えピン部材に重なるように装着された前記重なり状態で見て、前記押え板の、前記下面側と対向する上面側には、左右の前記挿通孔部から該押え板の上方側に向けて延長して該押え板の外縁に連なり且つ前記ピン体が収容される2本の上面収容溝が設けられており、又該押え板の前記下面側には、左右の前記挿通孔部から該押え板の下方側に向けて延長して該押え板の外縁に連なり且つ前記ピン体が収容される2本の下面収容溝が設けられており、
    左右2個の前記挿通孔部に2本の前記ピン体が挿通された状態で、2本の該ピン体が、前記上面収容溝に収容されると共に前記下面収容溝に収容された状態となって、前記押え板が前記押えピン部材に重なるように装着された前記重なり状態を呈することができると共に、前記押え板は、該重なり状態から前記開き状態に回動できることを特徴とするシート状物押え具。
  2. シート状物を地面に押えて固定するシート状物押え具であって、下面側で該シート状物を地面に押えることが可能となるように開いた開き状態を呈し得る押え板と該押え板を地面に押圧する押えピン部材とを具え、該押え板と該押えピン部材は別体に形成され、該押え板は、該押えピン部材に重なる重なり状態を呈し得るように該押えピン部材に装着できるように構成されており、
    前記押え板には、1個の挿通孔部が設けられる一方、前記押えピン部材は、該挿通孔部に挿通されて地面に押し込まれる1本のピン体からなり、該ピン体の上端に打圧頭部が設けられており、
    前記押え板は、前記ピン体が前記挿通孔部に挿通された状態で該ピン体に案内されてスライドでき、前記打圧頭部に当接した最上昇位置を呈することができ、
    又、前記押えピン部材を、前記打圧頭部が上に位置する上下方向にし、且つ前記押え板が前記押えピン部材に重なるように装着された前記重なり状態で見て、該押え板の、前記下面側と対向する上面側には、前記挿通孔部から該押え板の上方側に向けて延長して該押え板の外縁に連なり且つ前記ピン体が収容される1本の上面収容溝が設けられており、又前記押え板の前記下面側には、前記挿通孔部から該押え板の下方側に向けて延長して該押え板の外縁に連なり且つ前記ピン体が収容される1本の下面収容溝が設けられており、
    前記挿通孔部に前記ピン体が挿通された状態で、該ピン体が、前記上面収容溝に収容されると共に前記下面収容溝に収容された状態となって、前記押え板が前記押えピン部材に重なるように装着された前記重なり状態を呈することができると共に、前記押え板は、該重なり状態から前記開き状態に回動できることを特徴とするシート状物押え具。
  3. 前記重なり状態から前記開き状態に回動された前記押え板を該開き状態で停止させるストッパ部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のシート状物押え具。
  4. 前記上面収容溝は、前記押え板を構成する押え板基板を前記上面側から前記下面側に向けて凹ませ且つ前記下面側に、前記挿通孔部から前記押え板の外縁に至る下突条部を形成して設けられており、又前記下面収容溝は、前記押え板基板を前記下面側から前記上面側に向けて凹ませ且つ前記上面側に、前記挿通孔部から前記外縁に至る上突条部を形成して設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のシート状物押え具。
  5. 前記上突条部及び前記下突条部の、前記挿通孔部側の内端部が、前記重なり状態から前記開き状態に回動された前記押え板を前記開き状態で停止させるための、前記ピン体に当接し得るストッパ部となることを特徴とする請求項1又は2記載のシート状物押え具。
  6. 前記上面収容溝と前記下面収容溝の夫々の溝縁部分には、これらに収容された状態にある前記ピン体を離脱可能に保持する係合突部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のシート状物押え具。
  7. 左右対向する前記下面収容溝の左右対向する内方側の溝縁部分が、左右の前記下面収容溝に2本の前記ピン体が収容された状態で2本の該ピン体間の間隔が狭められることによって、該ピン体を該下面収容溝から離脱させるように案内する円弧状案内面とされていることを特徴とする請求項1記載のシート状物押え具。
  8. 前記繋ぎ片は、水平状態又は上に凸の円弧状を呈することを特徴とする請求項1記載のシート状物押え具。
  9. 前記両ピン体は、外向きに開くように前記繋ぎ片で連結され、該両ピン体を弾性的に内向きに窄めることができるように構成され、該両ピン体の夫々が前記両挿通孔部の外側の縁部に弾性的に圧接されることを特徴とする請求項1記載のシート状物押え具。
  10. 前記上面収容溝と前記下面収容溝の左右対向する外方側の溝縁部分に、該上面収容溝と該下面収容溝に収容された状態にある前記両ピン体を離脱可能に保持する係合突部が設けられており、且つ、両該下面収容溝の左右対向する内方側の溝縁部分が、両該下面収容溝に収容された状態にある2本の前記ピン体間の間隔が狭められることによって該ピン体を該下面収容溝から離脱させるように案内する円弧状案内面とされていることを特徴とする請求項1記載のシート状物押え具。
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