JP2021099455A - 眼鏡レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】周辺視においても、眼鏡レンズに屈折異常進行の抑制効果を発揮させることを可能にする。【解決手段】透過光が眼内の所定位置で焦点を結ぶように形成された第1領域と、前記透過光が前記所定位置からデフォーカスした位置で焦点を結ぶように形成された複数の第2領域と、を有する眼鏡レンズであって、前記複数の第2領域は、周辺視において知覚される光が前記所定位置以外の位置における偽集光として認知されるサイズおよび配置間隔で形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、眼鏡レンズに関する。
近年、近視人口が増加の傾向にある。近視については、眼球に入射する光の一部が、網膜の奥に結像すると進行が促進し、手前に結像すると抑制される、と報告されている。
このことから、近視等の屈折異常の進行を抑制する眼鏡レンズとして、透過光が所定位置(例えば、眼球の網膜上の位置)で焦点を結ぶように形成された第1領域と、透過光が所定位置とは異なる位置(例えば、眼球の網膜上以外の位置)で焦点を結ぶように形成された第2領域と、を有するものがある。具体的には、物体側の面である第1領域としての凸面に、当該凸面とは異なる曲面を有して当該凸面から突出する複数の凸状領域が第2領域として形成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
かかる構成の眼鏡レンズによれば、物体側の面から入射し眼球側の面から出射する光線が、原則的には装用者の網膜上に焦点を結ぶが、凸状領域の部分を通過した光線については網膜上よりも物体側寄りの位置で焦点を結ぶ。つまり、網膜の奥に結像する光を減らし、手前に結像する光を増やすアプローチを採っており、これにより近視の進行が抑制されることになる。
米国特許出願公開第2017/0131567号明細書
眼球に入射する光は、網膜の中心窩を含む中心視野のみならず、中心視野の外側にある周辺視野の部分においても知覚される。
ただし、眼球に入射した光の知覚に際して、中心視野では高空間周波数の明暗パターンの感受性が強い一方で、周辺視野では低空間周波数の明暗パターンの感受性が強いことが知られている。つまり、周辺視野は、中心視野に比べて低解像度の空間分解能となっており、焦点位置を探す手掛かりとされる光刺激が中心視野とは異なって知覚される。
そのため、周辺視においては、第2領域を透過した光が網膜上よりも物体側寄りの位置で焦点を結ぶことが知覚されず、その結果として近視進行を抑制する効果が発揮されないおそれがある。
この点については、中心視野の対応部分と周辺視野の対応部分とでレンズ構造を相違させて対応することも考えられる。具体的には、中心視野の対応部分と周辺視野の対応部分とで第2領域の形状や度数等を相違させたり、一方の部分に強い像面湾曲を与えたりすることが考えられる。しかしながら、レンズ構造を部分的に相違させると、レンズ全体では表面が不均一となり、見た目が損なわれてしまう。また、眼球の回旋時には、レンズ構造の分布と視線との対応関係が変わるため、必ずしも十分な効果が得られるとは限らない。
本発明は、周辺視においても、眼鏡レンズに屈折異常進行の抑制効果を発揮させることを可能にする技術の提供を目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために案出されたものである。
本発明の第1の態様は、
透過光が眼内の所定位置で焦点を結ぶように形成された第1領域と、前記透過光が前記所定位置からデフォーカスした位置で焦点を結ぶように形成された複数の第2領域と、を有する眼鏡レンズであって、
前記複数の第2領域は、周辺視において知覚される光が前記所定位置以外の位置における偽集光として認知されるサイズおよび配置間隔で形成されている
眼鏡レンズ。
本発明の第2の態様は、
前記周辺視における前記透過光についてのガボール関数を用いた評価値が、前記所定位置以外の位置で極大値を有するように、前記複数の第2領域のサイズおよび配置間隔が形成されている
第1の態様に記載の眼鏡レンズである。
本発明の第3の態様は、
前記周辺視における前記透過光についてのガボール関数を用いた評価値が、前記所定位置以外の位置で最大値を有するように、前記複数の第2領域のサイズおよび配置間隔が形成されている
第1または第2の態様に記載の眼鏡レンズである。
本発明の第4の態様は、
前記透過光が通過する瞳孔径の範囲内に前記複数の第2領域のうちの少なくとも三つが配されるとともに、当該三つの前記第2領域の各基準点を結ぶ図形が鋭角三角形となるように、前記複数の第2領域のサイズおよび配置間隔が形成されている
第1から第3のいずれか1態様に記載の眼鏡レンズである。
本発明の第5の態様は、
平面視円形状の前記第2領域の直径をD、レンズ面上の単位面積あたりの前記第2領域の面積比率をKとしたときに、
≦(4K/3)×cos25°
を満足する
第1から第4のいずれか1態様に記載の眼鏡レンズである。
本発明の第6の態様は、
平面視円形状の前記第2領域の直径をD、レンズ面上の単位面積あたりの前記第2領域の面積比率をKとしたときに、
≦(4K/3)×cos45°
を満足する
第1から第4のいずれか1態様に記載の眼鏡レンズである。
本発明の第7の態様は、
隣り合う前記第2領域同士の間隔をL、前記第2領域に与える度数をPとしたときに、
LP/(60+P)≧0.010
を満足する
第5または第6の態様に記載の眼鏡レンズである。
本発明の第8の態様は、
前記複数の第2領域の間での度数差ΔPの最大値が0.25以下である
第5から第7のいずれか1態様に記載の眼鏡レンズである。
本発明の第9の態様は、
前記複数の第2領域は、六方配置されている
第1から第8のいずれか1態様に記載の眼鏡レンズである。
本発明の第10の態様は、
透過光が眼内の所定位置で焦点を結ぶように形成された第1領域と、前記透過光が前記所定位置からデフォーカスした位置で焦点を結ぶように形成された複数の第2領域と、を有する眼鏡レンズであって、
前記複数の第2領域は、前記透過光が通過する瞳孔径の範囲内に前記複数の第2領域のうちの少なくとも三つが配されるとともに、当該三つの前記第2領域の各基準点を結ぶ図形が鋭角三角形となるように、前記複数の第2領域のサイズおよび配置間隔が形成されている
眼鏡レンズである。
本発明の第11の態様は、
平面視円形状の前記第2領域の直径をD、レンズ面上の単位面積あたりの前記第2領域の面積比率をKとしたときに、
≦(4K/3)×cos25°
を満足する
第10の態様に記載の眼鏡レンズである。
本発明の第12の態様は、
平面視円形状の前記第2領域の直径をD、レンズ面上の単位面積あたりの前記第2領域の面積比率をKとしたときに、
≦(4K/3)×cos45°
を満足する
第10の態様に記載の眼鏡レンズである。
本発明の第13の態様は、
隣り合う前記第2領域同士の間隔をL、前記第2領域に与える度数をPとしたときに、
LP/(60+P)≧0.010
を満足する
第11または第12の態様に記載の眼鏡レンズである。
本発明の第14の態様は、
前記複数の第2領域の間での度数差ΔPの最大値が0.25以下である
第11から第13のいずれか1態様に記載の眼鏡レンズである。
本発明によれば、周辺視においても、眼鏡レンズに屈折異常進行の抑制効果を発揮させることが可能になる。
本発明の一実施形態における眼鏡レンズの一例を示す正面図である。 図1に示す眼鏡レンズを透過する光の経路を示す概略断面図(その1)である。 図1に示す眼鏡レンズを透過する光の経路を示す概略断面図(その2)である。 中心視および周辺視の場合の、各セグメントに入射する光の主光線の経路を示す概略断面図である。 図1に示す眼鏡レンズにおける凸状領域の配置例を示す部分拡大図である。 図5に示す凸状領域を透過する光が眼球の中心視野によって知覚される場合のシミュレーション像を示す説明図である。 図5に示す凸状領域を透過する光が眼球の周辺視野によって知覚される場合のシミュレーション像を示す説明図である。 画角と瞳孔径面積との関係の例を示す説明図である。 光線とセグメント間隔との関係の例を示す説明図である。 本発明の実施例2に係る眼鏡レンズについてのガボール係数(評価値)のグラフの例を示す説明図である。 比較例1に係る眼鏡レンズについてのガボール係数(評価値)のグラフの例を示す説明図である。 比較例2に係る眼鏡レンズについてのガボール係数(評価値)のグラフの例を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明は例示であって、本発明は例示された態様に限定されるものではない。
(1)眼鏡レンズの構成
まず、本実施形態で例に挙げる眼鏡レンズの構成について説明する。
本実施形態で例に挙げる眼鏡レンズは、眼鏡装用者の眼の屈折異常の進行を抑制する屈折異常進行抑制レンズである。屈折異常進行抑制レンズは、眼の屈折異常を矯正する処方に基づく第1の屈折力を有する第1領域と、第1の屈折力とは異なる屈折力を有し、眼の屈折異常の進行を抑制するように眼の網膜以外の位置に焦点を結ばせる機能を有する第2領域と、を有して構成されたものである。
屈折異常進行抑制レンズには、近視の進行を抑制する近視進行抑制レンズと、遠視の進行を抑制する遠視進行抑制レンズとがある。以下の説明では、近視進行抑制レンズを例に挙げる。
図1は、本実施形態における眼鏡レンズの一例を示す正面図である。図2および図3は、図1に示す眼鏡レンズを透過する光の経路を示す概略断面図である。
(全体構成)
本実施形態に係る眼鏡レンズ1は、物体側の面と眼球側の面とを有する。「物体側の面」は、眼鏡レンズ1を備えた眼鏡が装用者に装用された際に物体側に位置する表面である。「眼球側の面」は、その反対、すなわち眼鏡レンズ1を備えた眼鏡が装用者に装用された際に眼球側に位置する表面である。本実施形態において、物体側の面は凸面であり、眼球側の面は凹面である。つまり、眼鏡レンズ1は、メニスカスレンズである。
また、眼鏡レンズ1は、レンズ基材を備えて構成されている。レンズ基材は、例えば、チオウレタン、アリル、アクリル、エピチオ等の熱硬化性樹脂材料によって形成されている。なお、レンズ基材を構成する樹脂材料としては、所望の屈折度が得られる他の樹脂材料を選択してもよい。また、樹脂材料ではなく、無機ガラス製のレンズ基材としてもよい。
レンズ基材の物体側の面と眼球側の面との少なくとも一方には、被膜が形成されている。被膜としては、例えば、ハードコート膜および反射防止膜(AR膜)が挙げられるが、これらに加えて、さらに他の膜が形成されていてもよい。
ハードコート膜は、例えば、熱可塑性樹脂またはUV硬化性樹脂を用いて形成されている。ハードコート膜は、ハードコート液にレンズ基材を浸漬させる方法や、スピンコート等を使用することにより、形成することができる。このようなハードコート膜の被覆によって、眼鏡レンズ1の耐久性向上が図れるようになる。
反射防止膜は、例えば、ZrO、MgF、Al等の反射防止剤を真空蒸着により成膜することにより、形成されている。このような反射防止膜の被覆によって、眼鏡レンズ1を透した像の視認性向上が図れるようになる。
(凸状領域)
本実施形態に係る眼鏡レンズ1において、例えば、レンズ基材の物体側の面(凸面)には、当該面から物体側に向けて突出するように、複数の凸状領域が形成されている。そして、各凸状領域は、レンズ基材の物体側の面とは異なる曲率の曲面によって構成されている。このような凸状領域を有するレンズ基材をハードコート膜や反射防止膜等の被膜が覆うと、その被膜の表面にも、レンズ基材の凸状領域に倣って、複数の凸状領域が形成されることになる。つまり、眼鏡レンズ1の物体側の面(凸面)には、レンズ基材の凸状領域およびこれを覆う被膜の厚さに依拠して、当該面から物体側に向けて突出するように形成された複数の凸状領域6が配置されている。なお、ここでは、複数の凸状領域6が物体側の面に配置されている場合を例示するが、必ずしもこれに限定されることはなく、物体側の面と眼球側の面との少なくとも一方の面に配置されていればよい。
複数の凸状領域6は、図1に示すように、眼鏡レンズ1の表面において、それぞれが規則的に配列されている。図例において、複数の凸状領域6は、レンズ中心の近傍に部分的に配置されているが、これに限定されることはなく、各凸状領域6が規則的に配列されていれば、レンズ全面に配置されていてもよいし、レンズ中心を囲うように円周状に配置されていてもよい。
また、複数の凸状領域6は、それぞれが独立した島状に(すなわち、互いに隣接することなく離間した状態で)配置されている。つまり、本実施形態において、各凸状領域6は、それぞれが離散的(すなわち、それぞれが連続しておらず、ばらばらに散らばった状態で)配置されている。ただし、ここでは、各凸状領域6の全てが独立した島状である場合を例示するが、必ずしもこれに限定されることはなく、隣り合う領域の外縁同士が連結する、あるいは接するものを含むように各凸状領域6が配置されていてもよい。
(光学特性)
以上のような構成の眼鏡レンズ1では、物体側の面3に凸状領域6を有することで、以下のような光学特性が実現され、その結果として眼鏡装用者の近視等の屈折異常の進行を抑制することができる。
図2に示すように、眼鏡レンズ1において、凸状領域6が形成されていない領域(以下「ベース領域」という。)の物体側の面3に入射した光は、眼球側の面4から出射した後、眼球20の網膜20A上に焦点を結ぶ。つまり、眼鏡レンズ1を透過する光線は、原則的には、眼鏡装用者の網膜20A上に焦点を結ぶ。換言すると、眼鏡レンズ1のベース領域は、所定位置Aである網膜20A上に焦点を結ぶように、眼鏡装用者の処方に応じて曲率が設定されている。したがって、眼鏡レンズ1のベース領域は、眼鏡装用者の眼の屈折異常を矯正する処方に基づく第1の屈折力を有し、レンズ透過光が所定位置Aである網膜20A上に焦点を結ぶように形成された「第1領域」として機能することになる。なお、本明細書でいう「焦点を結ぶ」とは、光が集中して結像することを意味するが、必ずしも無収差の結像である必要はなく、球面収差や非点収差を持つものであってもよい。本明細書における「焦点」とは、視覚にとって極大値をとる点として認識される地点のことを意味する。
その一方で、図3に示すように、眼鏡レンズ1において、凸状領域6に入射した光は、眼球側の面4から出射した後、眼球20の網膜20Aよりも物体側寄りの位置(デフォーカス位置)で焦点を結ぶ。つまり、凸状領域6は、眼球側の面4から出射する光を、所定の位置Aよりも物体側寄りの位置Bに収束させる。この収束位置Bは、複数の凸状領域6の各々に応じて、位置B、B、B、・・・Bとして存在する。したがって、複数の凸状領域6の各々は、レンズ透過光が所定位置Aからデフォーカスした位置Bに焦点を結ぶように形成された「第2領域」として機能することになる。以下、第2領域として機能する凸状領域6のことを「セグメント」ともいう。
このように、眼鏡レンズ1は、原則として物体側の面3から入射した光線を眼球側の面4から出射させて所定の位置Aに収束させる一方で、セグメント6が配置された部分においては、所定の位置Aよりも物体側寄りの位置B(B、B、B、・・・B)に光線を収束させる。つまり、眼鏡レンズ1は、眼鏡装用者の処方を実現するための光線収束機能とは別の、物体側寄りの位置Bへの光線収束機能を有する。このような光学特性を有することで、眼鏡レンズ1は、眼鏡装用者の近視等の屈折異常の進行を抑制する効果(以下「近視抑制効果」という。)を発揮させることができる。
(2)周辺視の概要
上述した眼鏡レンズ1の光学特性は、主として、入射した光が、レンズ透過後に網膜の中心窩を含む中心視野に到達し、その中心視野の部分において知覚される場合のものである。ただし、眼球の網膜は、周辺視にも対応するようになっている。ここでいう「周辺視」とは、中心視野の外側にある周辺視野の部分において光を知覚することをいう。
図4は、中心視および周辺視の場合の、各セグメントに入射する光の主光線の経路を示す概略断面図である。
図4の例をはじめとした多くの場合、周辺視野20Bに到達する光は、中心視野20Cに到達する光に対して、角度を持って眼鏡レンズ1に入射する。
中心視野20Cに到達する光に対して角度を持った光は、眼鏡レンズ1を透過し、さらに眼球20の瞳孔20Dを通過すると、網膜20Aの周辺視野20Bの部分に到達し、その周辺視野20Bにおいて知覚されることになる。周辺視野20Bは、中心視野20Cに比べて、低解像度の空間分解能である。具体的には、周辺視野20Bの視細胞においては、中心視野20Cの10〜20%程度の分解能しかない。そのため、周辺視野20Bでは、焦点位置を探す手掛かりとされる光刺激が中心視野20Cの場合とは異なって知覚されるおそれがある。
したがって、周辺視では、上述したように光が位置Bにて収束していても、周辺視野20Bがそれを検知しないおそれがある。つまり、周辺視野20Bでは焦点位置を探す手掛かりとされる光刺激が中心視野20Cの場合とは異なるので、眼鏡レンズ1のセグメント6を透過した光が網膜20A上よりも物体側寄りの位置Bで焦点を結ぶことが知覚されず、その結果として近視進行を抑制する効果が発揮されないおそれがある。
ここで、中心視野20Cで知覚される結像と周辺視野20Bで知覚される結像との違いについて、具体的に説明する。
図5は、眼鏡レンズ1におけるセグメント6の配置例を示す部分拡大図である。
ここでは、図5に示すように、七つのセグメント6が六方配置されている領域Cに着目し、その領域C内の各セグメント6を透過した光がどのように知覚されるかを説明する。
図6は、眼鏡レンズ1のセグメント6を透過する光が眼球20の中心視野20Cによって知覚される場合のシミュレーション像を示す説明図である。
図例は、網膜20A上における所定位置Aを「0D(ディオプトリ)」とした場合に、所定位置Aよりも「3.4D」の分だけ物体側寄りの位置Bで焦点を結ぶようにセグメント6が形成されている眼鏡レンズ1につき、3.4Dから0Dまでの複数箇所において、そのセグメント6を透過する光が中心視野20Cでどのように知覚されるかを、シミュレーションによって求めた結果を示している。
図6に示すように、中心視野20Cの分解能を考慮したシミュレーションによれば、各セグメント6を透過した光は、位置B(すなわち+3.4Dの位置)において、光の知覚状態を示す図中白丸図形の径が最小となり、最も集光して感じるように知覚されることがわかる(図6中に示す矢印D参照)。
図7は、眼鏡レンズ1のセグメント6を透過する光が眼球20の周辺視野20Bによって知覚される場合のシミュレーション像を示す説明図である。
図例においても、上述した中心視野20Cの場合と同様に、所定位置A(0D)とそれよりも物体側寄りの位置B(+3.4D)との間の複数箇所におけるシミュレーション結果を示している。
図7に示すように、周辺視野20Bの分解能を考慮したシミュレーションによれば、上述した中心視野20Cの場合とは異なり、位置B(すなわち+3.4Dの位置)において最も集光して感じることはない。つまり、各セグメント6を透過する光が個別に知覚されることがなく、それぞれが合体して一つの光として知覚され、しかも全体的にぼやけて感じるように知覚されることがわかる。
以上のように、中心視野20Cと周辺視野20Bとでは、分解能の違いに起因して、光の知覚態様が異なる。そのため、中心視野20Cに対して近視抑制効果を発揮するように形成されたセグメント6であっても、それだけでは周辺視においても近視抑制効果を発揮し得るとは限らない。
周辺視においても近視抑制効果を発揮させるためには、中心視野20Cの対応部分と周辺視野20Bの対応部分とで眼鏡レンズ1のレンズ構造を相違させて対応することも考えられる。具体的には、中心視野20Cの対応部分と周辺視野20Bの対応部分とでセグメント6の形状や度数等を相違させたり、一方の部分に強い像面湾曲を与えたりすることが考えられる。しかしながら、レンズ構造を部分的に相違させると、レンズ全体では表面が不均一となり、見た目が損なわれてしまう。また、眼球の回旋時には、レンズ構造の分布と視線との対応関係が変わるため、必ずしも十分な効果が得られるとは限らない。つまり、中心視野20Cの対応部分と周辺視野20Bの対応部分とでレンズ構造を相違させることは好ましくない。また、周辺視を考慮することで、中心視野20Cに対する近視抑制効果が損なわれてしまうことも好ましくない。
この点につき、本願発明者は、鋭意検討を行った。その結果、中心視野20Cに対する近視抑制効果を損なうことなく、周辺視においても少なからず近視抑制効果を発揮し得るようにすべく、以下のようなレンズ構造に想到するに至った。
例えば、周辺視では、中心視野20Cとの分解能の違いに起因して、光が全体的にぼやけて感じるように知覚される。つまり、中心視野20Cの場合とは異なり、位置B(すなわち+3.4Dの位置)において最も集光して感じることはない。しかしながら、位置Bにおいて最も集光を感じなくても、少なくとも位置A(すなわち0Dの位置)よりも物体側寄りの位置(例えば、図7中に示す矢印E参照)において最も集光して感じるように知覚されていれば(すなわち、光の知覚状態を示す図中白丸図形の径が最小となれば)、少なからず近視抑制効果を発揮し得ると考えられる。周辺視において、少なくとも位置Aよりも物体側寄りの位置において集光を感じさせるためには、周辺視野20Bにおける低解像度の空間分解能によるボケ像の重なりを利用すればよい。つまり、周辺視では、低分解能ゆえに各セグメント6を透過した光がボケ像として知覚されるが、そのボケ像同士の重なり部分によって光エネルギーが増大すれば、その重なり部分の位置にあたかも集光点が存在するように知覚させることが可能となる。以下、ボケ像同士の重なりを利用して光学的な焦点位置以外で疑似的に集光点として知覚させることを、単に「偽集光」ということとする。このような偽集光を発生させるためには、周辺視において知覚されるボケ像同士が所望の位置(すなわち、少なくとも位置Aよりも物体側寄りの位置)で重なるように、各セグメント6のサイズおよび配置間隔が設定されていればよい。
つまり、本願発明者は、低解像度の空間分解能となる周辺視についても屈折異常進行の抑制効果を発揮させることを可能にすべく、周辺視において知覚される光が所望の位置(すなわち、網膜20A上の焦点位置A以外の位置)における偽集光として認知されるように、複数のセグメント6のそれぞれのサイズおよび配置間隔で形成されているレンズ構造に想到するに至った。
(3)セグメントのサイズおよび配置間隔
以下、本実施形態に係る眼鏡レンズ1における、複数のセグメント6のサイズおよび配置間隔について説明する。
セグメント6のサイズとは、当該セグメント6の物理量を特定する指標を意味する。例えば、セグメント6が平面視円形状である場合、当該セグメント6の大きさを特定する直径Dが、当該セグメント6のサイズの一例に相当する。また、セグメント6の曲率等によって定まる当該セグメント6の部分の度数Pについても、当該セグメント6のサイズの一例に相当する。このように、ここでいうセグメント6のサイズは、当該セグメント6の物理量を特定可能であれば特に限定されるものではないが、代表的なものとして直径Dや度数P等が挙げられる。
セグメント6の配置間隔とは、隣り合うセグメント6が配置された間隔を意味する。特に、ここでは、隣り合うセグメント6の各基準点の間隔Lのことをいう。セグメント6の基準点は、当該セグメント6が配置された位置を特定する上で基準となる点である。例えば、当該セグメント6が平面視円形状である場合、当該セグメント6の中心点が基準点となり得る。したがって、中心点が基準点であれば、隣り合うセグメント6の配置間隔は、当該セグメント6同士の間の配置ピッチに相当する。
セグメント6のサイズおよび配置間隔が定まれば、レンズ面上におけるセグメント6の密度や、レンズ面上の単位面積あたりのセグメント6の面積比率等についても、特定することが可能である。
なお、以下の説明では、眼鏡レンズ1において、各セグメント6がいずれも平面視円形状であり、各セグメント6が六方配置されているレンズ構造の場合を例に挙げる。
本実施形態に係る眼鏡レンズ1は、所定位置A以外の位置に偽集光を生じさせるために、複数のセグメント6のそれぞれが、以下に説明する条件1、条件2および条件3を満足するサイズおよび配置間隔で形成されている。なお、条件1、条件2および条件3については、必ずしもこれらの全てを満足する必要はない。つまり、偽集光を生じさせる条件としては、少なくとも条件1を満足すればよく、好ましくは条件1と条件2の両方、さらに好ましくは条件1、条件2および条件3の全てを満足すればよい。
(条件1)
偽集光を生じさせる条件1は、例えば略等サイズのセグメント6が六方配置状に並んでいる場合において、眼鏡装用者の眼球20の瞳孔20Dの範囲内に、少なくとも三つのセグメント6が存在する、というものである。
ここで、セグメント6の直径をD、眼鏡レンズ1のレンズ面上における単位面積あたりのセグメント6の面積比率をK、瞳孔20Dが最も収縮した場合の一般的な瞳孔径であるφ2mmの面積をπとすると、瞳孔20Dと同面積のレンズ表面内のセグメント6の総面積はKπとなり、セグメント6一つあたりの面積Sはπ(D/2)となる。瞳孔20Dと同面積のレンズ表面に三つ以上のセグメント6が存在するためには、面積S=π(D/2)が総面積Kπの1/3でなくてはならない。このことを整理すると、以下の(1)式が得られる。
S≦Kπ/3
π(D/2)≦Kπ/3
≦(4K/3)・・・(1)
ところで、周辺視においては、光は瞳孔20Dを斜めに通過するので、瞳孔20Dの面積に対応するレンズ上の面積は小さくなり得る。
図8は、画角と瞳孔径面積との関係の例を示す説明図である。例えば、周辺視における画角をαとすると、図例のように、瞳孔20Dの面積はcosα倍まで小さくなる。
このことを考慮して、周辺視においても確実にセグメント6を三つ以上含むようにすべく、上記の(1)式については、画角の設定角(すなわち、周辺視において光が中心窩に向かう光となす角度)をθとし、右辺をcosθ倍することで、以下の(2)式のようになる。
≦(4K/3)×cosθ・・・(2)
上記の(2)式において、θは画角の設定角であり、一般的な画角の大きさを考慮して、例えばθ=25°(全画角で50°)程度に設定されていれば十分であり、より好ましくはθ=45°(全画角で90°)程度に設定されていればよい。つまり、θ=25°で設定されていれば、25°方向の周辺視において、φ2mmの瞳孔20Dの中にセグメント6が三つ以上存在することになる。また、θ=45°で設定されていれば、45°方向の周辺視において、φ2mmの瞳孔20Dの中にセグメント6が三つ以上存在することになる。
そこで、以下の(2)’式を満足すること、より好ましくは以下の(2)”式を満足することが、所定位置A以外の位置に偽集光を生じさせるための条件1となる。
≦(4K/3)×cos25°・・・(2)’
≦(4K/3)×cos45°・・・(2)”
なお、条件1は、上述したように、瞳孔20Dの範囲内に、レンズ面上に存在する複数のセグメント6のうちの少なくとも三つが配されることを規定するものである。このような条件1を満足することで、眼鏡レンズ1のレンズ面上では、少なくとも三つのセグメント6の各基準点を結ぶ図形が鋭角三角形(全ての角が直角(90°)よりも小さい三角形)となるように、各セグメント6のサイズおよび配置間隔が形成されることになる。各セグメント6の基準点は、既述のように、当該セグメント6が配置された位置を特定する上で基準となる点であり、例えば当該セグメント6の中心点である。各基準点を結ぶ図形が鋭角三角形であれば、限られた大きさの瞳孔20Dの範囲内に、少なくとも三つのセグメント6が効率的に配されることになる。
(条件2)
条件2は、条件1を満足することで偽集光を生じさせる場合であっても、中心視野20Cに対する近視抑制効果が損なわれることがないように、各セグメント6が焦点を結ぶ位置Bでは光の各スポットを分離して知覚させるようにする、というものである。
図9は、光線とセグメント間隔との関係の例を示す説明図である。図例において、各セグメント6の中心を通る主光線は実線、各セグメント6の上下端近傍を通る光線は破線で表している。
ここで、隣り合うセグメント6同士の間隔をL、(眼鏡レンズ1のベース領域+眼球20)の焦点距離をf、網膜上の位置Aと各セグメント6が焦点を結ぶ位置Bとの間の距離(焦点誤差)をΔfとすると、各セグメント6が焦点を結ぶ位置Bでの主光線間隔(すなわちスポット間隔)L’は、以下の(3)式によって求められる。
L’=L(Δf/f)・・・(3)
例えば、セグメント6に与える度数をPとすると、標準的な正視度数より(眼鏡レンズ1のベース領域+眼球20)の度数を60D(ディオプタ)と考えることができるので、セグメント6を通過する部分の度数は60+Pである。焦点距離は度数の逆数の1000倍なので、f=1000/60であり、Δf=1000/60−1000/(60+P)である。したがって、Δf/f=P/(60+P)となる。このことから、スポット間隔L’は、以下の(4)式のように置き換えることができる。
L’=LP/(60+P)・・・(4)
このスポット間隔L’が目の分解能を超えていれば、各セグメント6のそれぞれのスポットは、互いに分離して知覚されることになる。一般に、網膜の中心窩の視細胞は、0.005mm程度のピッチで配置されている。したがって、スポット間隔L’については、中心窩の視細胞の配置ピッチの二倍よりも大きいL’≧0.010mm程度であり、より好ましくはその倍のL’≧0.020mm程度であれば、各セグメント6のスポットが分離して知覚されることが十分に可能である。
つまり、隣り合うセグメント6同士の間隔をL、各セグメント6に与える度数をPとしたときに、以下の(5)式を満足すること、好ましくは以下の(6)式を満足することが、各セグメント6のそれぞれによる各焦点を分離させるための条件2となる。
LP/(60+P)≧0.010・・・(5)
LP/(60+P)≧0.020・・・(6)
このような条件2を満足することで、特に上記の(5)式を満足する場合であれば、スポット間隔L’(すなわち、式の左辺)が中心視野20Cの分解能(すなわち、式の右辺)より高くなるので、各セグメント6が偽集光を生じさせても、各セグメント6の焦点を分離させることができ、中心視野20Cに対する近視抑制効果が損なわれてしまうことがない。また、特に上記の(6)式を満足する場合であれば、上述の場合よりも倍のマージンを確保することになるので、より一層確実に各セグメント6の焦点を分離させることができるようになる。
(条件3)
条件3は、眼鏡レンズ1のレンズ面上に複数のセグメント6が配置されている場合であっても、少なくとも各セグメント6の配置領域全体では見た目が均一となるようにする、というものである。
具体的には、眼鏡レンズ1のレンズ面上における各セグメント6の間での度数差をΔPとすると、その度数差ΔPの最大値が0.25以下であるように、各セグメント6が形成されているものとする。
このような条件3を満足することで、各セグメント6の間の度数差ΔPが抑えられ、これによりレンズの見た目が均一となり、見た目が損なわれてしまうことがない。また、各セグメント6の均一化により、レンズ装用者にとっても、外界をムラなく見えるようになり、非常に優れた視界が得られるようになる。
(レンズ評価)
以上に説明したように、少なくとも条件1、好ましくは条件1と条件2の両方、さらに好ましくは条件1、条件2および条件3の全てを満足すれば、所定位置A以外の位置に偽集光を生じさせるように複数のセグメント6が配置された眼鏡レンズ1を得ることができる。このような眼鏡レンズ1において、各セグメント6が偽集光を生じさせるか否かについては、例えば、以下に説明する手法で検証(評価)することができる。
人間の視野は、ガボール変換に似た作用により像を認知している(参考文献:J.Daugman,“Entropy reduction and decorrelation in visual coding by oriented neural receptive fields”,Trans. on Biomedical Engineering,Vol.36,No.1,pp. 107-114(1989).)。このことに倣えば、人間の視野でどのように光が知覚されるかについては、以下の(7)式に示すガボール関数を用いた評価値によって、ある程度検証(評価)することが可能であると考えられる。なお、(7)式において、xは網膜上の水平方向座標、yは網膜上の垂直方向座標であり、いずれも単位はmmとする。本例では、x方向のガボール関数を例示したが、y方向や中間的な方向のガボール関数を用いてもよい。
Figure 2021099455
ガボール関数を用いた評価に際しては、例えば、上記の(7)式に示すガボール関数を幾何光学的スポット(人間の視野の空間分解能を考慮したスポットではない)に畳み込み、その畳み込んだ結果の最大値をガボール係数(すなわち、ガボール関数を用いた評価値)とし、その評価値を偽集光が生じているか否かの評価に用いればよい。評価に用いるガボール係数は、人間が視認するコントラストの評価値に相当する。具体的には、上記の(7)式において、中心視野ではa=0.015、周辺視野ではa=0.105として計算し、最良フォーカス位置での値1に規格化してガボール係数(評価値)をグラフ上に表示する。グラフは、詳細を後述するように、横軸に網膜上の所定位置Aと各セグメント6が焦点を結ぶ位置Bとの間の距離(デフォーカス量、単位:ディオプタ)を採り、縦軸にガボール係数(ガボール関数を用いた評価値、単位:無次元量)を採って作成することが考えられる。
このようなグラフを作成した場合に、周辺視において各セグメント6の間で偽集光が生じていると、当該セグメント6を透過する光についてのガボール関数を用いた評価値が、所定位置A(0D)以外の位置において極大値を有することになる。したがって、ガボール関数を用いた評価結果であるグラフ上において、周辺視において各セグメント6を透過する光についてのガボール関数を用いた評価値が所定位置A(0D)以外の位置で極大値を有するように各セグメント6が配置されていると、当該セグメント6が配置された眼鏡レンズ1は、所定位置A以外の位置に偽集光を生じさせるように各セグメント6のサイズおよび配置間隔が形成されている、と言い換えることができる。
極大値は、最大値であるとより好ましい。ただし、極大値は必ずしも最大値である必要はなく、十分な大きさをもった極大値であれば、最大値でなくとも偽集光として認識される。例えば、極大値は、最大値と最小値の中間値よりも大きな値をもっていればよい。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。ここでは、実施例1,2を挙げて説明するとともに、比較例1,2についても簡単に説明する。また、実施例2および比較例1,2では、ガボール関数を用いた評価結果についても説明する。なお、本発明が以下に説明する各実施例に限定されないことはいうまでもない。
(実施例1)
実施例1として、各セグメント6の直径D=0.75mm、隣り合うセグメント6同士の間隔L=1.01mm、セグメント6の面積比率K=0.5、各セグメント6に与える度数P=3.5Dとなるように、複数のセグメント6が配置された眼鏡レンズ1を形成した。
このような構成の眼鏡レンズ1の製造にあたっては、まず、レンズ基材を注型重合等の公知の成形法により成形する。例えば、複数の凹部が備わった成形面を有する成形型を用い、注型重合による成形を行うことにより、少なくとも一方の表面に凸状領域を有するレンズ基材が得られる。その場合において、上記の使用に合致するように、複数の凹部が形成されてなる成形型を用いればよい。
そして、レンズ基材を得たら、次いで、そのレンズ基材の表面に、必要に応じてハードコート膜や反射防止膜等の被膜を形成する。被膜の形成は、既述した公知の成膜法を用いて行うことができる。
このような手順の製造方法により、物体側に向けて突出する複数の凸状領域(セグメント)6を有する眼鏡レンズ1が得られる。
以上のような実施例1に係る眼鏡レンズ1について、条件1を規定する(2)’式について算出すると、左辺が0.563であり右辺が0.604であるから、0.563<0.604となる。つまり、(2)’式における不等号の方向と合致し、条件1を満足することになる。
また、実施例1に係る眼鏡レンズ1について、条件2を規定する(5)式および(6)式のそれぞれについて算出すると、いずれの場合も左辺が0.056であるから、0.056>0.010となるとともに、0.056>0.020ともなる。つまり、(5)式および(6)式のいずれの不等号の方向とも合致し、条件2(より好ましい場合を含む。)を満足することになる。
このように、実施例1に係る眼鏡レンズ1は、条件1および条件2の両方を満足する、これにより、かかる眼鏡レンズ1において、各セグメント6が網膜上の所定位置A以外の位置に偽集光を生じさせ、その結果として、中心視野20Cに対する近視抑制効果を損なうことなく、周辺視の場合についても近視抑制効果を発揮させ得ることを確認した。
(実施例2)
実施例2として、各セグメント6の直径D=0.6mm、隣り合うセグメント6同士の間隔L=0.81mm、セグメント6の面積比率K=0.5、各セグメント6に与える度数P=3.5Dとなるように、複数のセグメント6が配置された眼鏡レンズ1を形成した。かかる眼鏡レンズ1は、実施例1の場合と同様の製造方法によって得ることができる。
以上のような実施例2に係る眼鏡レンズ1について、条件1を規定する(2)’式について算出すると、左辺が0.360であり右辺が0.604であるから、0.360<0.604となる。また、より好ましい(2)”式について算出すると、左辺が0.360であり右辺が0.471であるから、0.360<0.471となる。つまり、(2)’式および(2)”式のいずれの不等号の方向とも合致し、条件1(より好ましい場合を含む。)を満足することになる。
また、実施例2に係る眼鏡レンズ1について、条件2を規定する(5)式および(6)式のそれぞれについて算出すると、いずれの場合も左辺が0.045であるから、0.045>0.010となるとともに、0.045>0.020ともなる。つまり、(5)式および(6)式のいずれの不等号の方向とも合致し、条件2(より好ましい場合を含む。)を満足することになる。
このように、実施例2に係る眼鏡レンズ1は、条件1および条件2の両方を満足する、これにより、かかる眼鏡レンズ1は、各セグメント6が網膜上の所定位置A以外の位置に偽集光を生じさせることを確認した。この確認は、以下に述べるように、ガボール関数を用いた評価値であるガボール係数を求め、そのガボール係数をグラフに示すことで行った。
図10は、実施例2に係る眼鏡レンズ1についてのガボール係数(評価値)のグラフの例を示す説明図である。図例のグラフは、横軸に網膜上の所定位置A(0D)と各セグメント6が焦点を結ぶ位置B(3.5D)との間の距離(デフォーカス量)を採り、縦軸にガボール係数(ガボール関数を用いた評価値)を採っており、最良フォーカス位置での値1に規格化したガボール係数(評価値)を表示している。なお、グラフ中において、中心視野20Cの分解能を考慮して計算したガボール係数については実線で示し、周辺視野20Bの分解能を考慮して計算したガボール係数(すなわち、周辺視の場合のガボール係数)については破線で示している。
図10に示すグラフによれば、破線で示す周辺視の場合に、所定位置A(0D)以外の位置である0.85Dの位置において、ガボール係数が極大値を有していることがわかる。つまり、実施例2に係る眼鏡レンズ1は、所定位置A(0D)以外の位置である0.85Dの位置に偽集光を生じさせるように、各セグメント6のサイズおよび配置間隔が形成されている、と言い換えることができる。ちなみに、実線で示す中心視野20Cで知覚する場合については、位置B(デフォーカス位置)である3.5Dの位置において、ガボール係数が最大値を有している。
以上のように、実施例2に係る眼鏡レンズ1は、条件1および条件2の両方を満足することから、各セグメント6が網膜上の所定位置A以外の位置に偽集光を生じさせ、これにより周辺視の場合についても近視抑制効果を発揮させ得ることができ、しかも、その場合であっても中心視野20Cに対する近視抑制効果を損なうことがないことを確認した。
(比較例1)
ここで、比較例1の眼鏡レンズについて簡単に説明する。比較例1の眼鏡レンズは、上述した実施例2の眼鏡レンズ1と同様のサイズで形成されたセグメントを有するが、隣り合うセグメント同士の間隔が実施例2の場合よりも広く、そのために条件1を満足しないように構成されたものである。
図11は、比較例1に係る眼鏡レンズについてのガボール係数(評価値)のグラフの例を示す説明図である。図例のグラフにおいても、横軸、縦軸、実線、破線等は、図10に示すグラフの場合と同様である。
図11に示すグラフによれば、破線で示す周辺視の場合に、所定位置A(0D)において、ガボール係数が極大値を有していることがわかる。つまり、比較例1に係る眼鏡レンズは、条件1を満足しないので、所定位置A(0D)以外の位置に偽集光を生じさせることがない。したがって、比較例1に係る眼鏡レンズでは、周辺視の場合に近視抑制効果を発揮させることができない。
(比較例2)
続いて、比較例2の眼鏡レンズについて簡単に説明する。比較例2の眼鏡レンズは、上述した実施例2の眼鏡レンズ1と同様のサイズで形成されたセグメントを有するが、隣り合うセグメント同士の間隔が実施例2の場合よりも狭く、そのために条件2を満足しないように構成されたものである。
図12は、比較例2に係る眼鏡レンズについてのガボール係数(評価値)のグラフの例を示す説明図である。図例のグラフにおいても、横軸、縦軸、実線、破線等は、図10に示すグラフの場合と同様である。
図12に示すグラフによれば、実線で示す中心視野20Cで知覚する場合に、位置B(デフォーカス位置)である3.5Dの位置において、ガボール係数が極大値を有していないことがわかる。つまり、比較例2に係る眼鏡レンズは、条件2を満足しないので、中心視野20Cに対する近視抑制効果が損なわれてしまうおそれがある。しかも、破線で示す周辺視においても、所定位置A(0D)においてガボール係数が極大値を有している。したがって、所定位置A(0D)以外の位置に偽集光を生じさせることができず、周辺視の場合についても近視抑制効果を発揮させることができない。
(変形例等)
以上に本発明の実施形態および実施例を説明したが、本発明の技術的範囲は、上述の例示的な開示内容に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、上述の開示内容では、物体側の面3に凸状領域6を有する構成の眼鏡レンズ1を例に挙げたが、本発明は他の構成の眼鏡レンズに適用することも可能である。すなわち、本発明は、透過光が所定位置で焦点を結ぶように形成された第1領域と、第1領域とは異なるデフォーカス位置で焦点を結ぶように形成された複数の第2領域と、を有して構成された眼鏡レンズであれば、レンズ表面に凸状領域6を有するレンズ構造のみならず、レンズ表面が平滑であるレンズ構造にも適用することが可能である。
また、例えば、上述の開示内容では、主として、眼鏡レンズが近視進行抑制レンズである場合を例に挙げたが、本発明は遠視進行抑制レンズに適用することも可能である。
また、例えば、上述の開示内容では、主として、凸状領域(セグメント)6が六方配置されている場合を例に挙げたが、本発明がこれに限定されることはない。すなわち、本発明は、六方配置以外の配置であっても、周辺視において偽集光を生じさせるように、各凸状領域(セグメント)が配置されていればよい。
1…眼鏡レンズ、3…物体側の面、4…眼球側の面、6…凸状領域(セグメント)、20…眼球、20A…網膜、20B…周辺視野、20C…中心視野

Claims (14)

  1. 透過光が眼内の所定位置で焦点を結ぶように形成された第1領域と、前記透過光が前記所定位置からデフォーカスした位置で焦点を結ぶように形成された複数の第2領域と、を有する眼鏡レンズであって、
    前記複数の第2領域は、周辺視において知覚される光が前記所定位置以外の位置における偽集光として認知されるサイズおよび配置間隔で形成されている
    眼鏡レンズ。
  2. 前記周辺視における前記透過光についてのガボール関数を用いた評価値が、前記所定位置以外の位置で極大値を有するように、前記複数の第2領域のサイズおよび配置間隔が形成されている
    請求項1に記載の眼鏡レンズ。
  3. 前記周辺視における前記透過光についてのガボール関数を用いた評価値が、前記所定位置以外の位置で最大値を有するように、前記複数の第2領域のサイズおよび配置間隔が形成されている
    請求項1または2に記載の眼鏡レンズ。
  4. 前記透過光が通過する瞳孔径の範囲内に前記複数の第2領域のうちの少なくとも三つが配されるとともに、当該三つの前記第2領域の各基準点を結ぶ図形が鋭角三角形となるように、前記複数の第2領域のサイズおよび配置間隔が形成されている
    請求項1から3のいずれか1項に記載の眼鏡レンズ。
  5. 平面視円形状の前記第2領域の直径をD、レンズ面上の単位面積あたりの前記第2領域の面積比率をKとしたときに、
    ≦(4K/3)×cos25°
    を満足する
    請求項1から4のいずれか1項に記載の眼鏡レンズ。
  6. 平面視円形状の前記第2領域の直径をD、レンズ面上の単位面積あたりの前記第2領域の面積比率をKとしたときに、
    ≦(4K/3)×cos45°
    を満足する
    請求項1から4のいずれか1項に記載の眼鏡レンズ。
  7. 隣り合う前記第2領域同士の間隔をL、前記第2領域に与える度数をPとしたときに、
    LP/(60+P)≧0.010
    を満足する
    請求項5または6に記載の眼鏡レンズ。
  8. 前記複数の第2領域の間での度数差ΔPの最大値が0.25以下である
    請求項5から7のいずれか1項に記載の眼鏡レンズ。
  9. 前記複数の第2領域は、六方配置されている
    請求項1から8のいずれか1項に記載の眼鏡レンズ。
  10. 透過光が眼内の所定位置で焦点を結ぶように形成された第1領域と、前記透過光が前記所定位置からデフォーカスした位置で焦点を結ぶように形成された複数の第2領域と、を有する眼鏡レンズであって、
    前記複数の第2領域は、前記透過光が通過する瞳孔径の範囲内に前記複数の第2領域のうちの少なくとも三つが配されるとともに、当該三つの前記第2領域の各基準点を結ぶ図形が鋭角三角形となるように、前記複数の第2領域のサイズおよび配置間隔が形成されている
    眼鏡レンズ。
  11. 平面視円形状の前記第2領域の直径をD、レンズ面上の単位面積あたりの前記第2領域の面積比率をKとしたときに、
    ≦(4K/3)×cos25°
    を満足する
    請求項10に記載の眼鏡レンズ。
  12. 平面視円形状の前記第2領域の直径をD、レンズ面上の単位面積あたりの前記第2領域の面積比率をKとしたときに、
    ≦(4K/3)×cos45°
    を満足する
    請求項10に記載の眼鏡レンズ。
  13. 隣り合う前記第2領域同士の間隔をL、前記第2領域に与える度数をPとしたときに、
    LP/(60+P)≧0.010
    を満足する
    請求項11または12に記載の眼鏡レンズ。
  14. 前記複数の第2領域の間での度数差ΔPの最大値が0.25以下である
    請求項11から13のいずれか1項に記載の眼鏡レンズ。
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