JP2021098615A - ガラス基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、サンドブラスト処理とエッチング処理とを用いてガラス基材に穴を形成する工程を含み、穴の内壁に微細なクラックの無いガラス基板を製造する際に、レジストパターンが剥がれ難いガラス基板の製造方法を提供することにある。【解決手段】ガラス基材の少なくとも片面に感光性樹脂層を形成する工程、感光性樹脂層を露光及び現像してレジストパターンを形成する工程、サンドブラスト処理によってガラス基材に穴を形成する工程、レジストパターンを加熱する工程、エッチング処理によってガラス基材に穴を形成する工程、レジストパターンを剥離する工程をこの順に含むガラス基板の製造方法において、感光性樹脂層が少なくとも(A)酸変性エポキシ(メタ)アクリレート、(B)ウレタン(メタ)アクリレート、(C)ブロック化イソシアネート化合物及び(D)光重合開始剤を含有することを特徴とするガラス基板の製造方法。【選択図】なし
Description
本発明は、ガラス基材に穴を形成することができるガラス基板の製造方法に関する。詳しくは、主に携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末、PDA、カーナビゲーション装置、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、遊技機等といった電子機器の保護パネルやタッチパネルに用いることのできるガラス基板の製造方法に関する。
近年、モバイル型電子機器が普及する中、ディスプレーの性能向上が重要視されてきており、スマートフォンやタブレット端末等の保護パネルやタッチパネルに用いられるカバーガラス用のガラス基板には、モバイル端末の軽量・小型化のために、薄さが求められている。それに伴い、ガラス基材自体にもより高い強度が求められている。一方で、ディスプレー面にスピーカーや入力キー等を設置することを目的として、ガラス基材に穴を形成する場合がある。このような場合、穴開け方法によっては、穴の内壁に微細な傷やクラックが発生し、これが原因となってガラス基板の強度が低下する場合があった。
ガラス基材に穴を形成することができるガラス基板の製造方法としては、フォトリソグラフィー方式によってレジストパターンを形成する工程を行った後に、サンドブラスト処理やエッチング処理等によって穴を形成する工程を行う方法が一般的に知られている。フォトリソグラフィー方式によってレジストパターンを形成する工程では、ガラス基材上に光架橋性樹脂を含有する感光性樹脂層を形成する工程、感光性樹脂層を露光及び現像し、ガラス基材の穴開け加工位置に相当する部分の感光性樹脂層を選択的に除去することによって、ガラス基材上にレジストパターンを形成する工程を含む。その後の穴を形成する工程では、感光性樹脂層が除去された部分のガラス基材のみがサンドブラスト処理やエッチング処理を受けることによって、ガラス基材に穴を形成することができる。サンドブラスト処理では、SiCやアルミナ等の粉末である研磨材をガラス基材に吹き付けることによってガラス基材に穴を形成する。また、エッチング法では、フッ化水素やフッ化アンモニウムといった腐食性の物質を含有する処理液を用いてガラスを溶かすことによって、ガラス基材に穴を形成する。
特許文献1には、ガラス基材に有機EL素子を収納するための凹部をサンドブラスト処理によって形成する方法が記載されている。しかしながら、研磨材によって、凹部の内壁に微細なクラックが発生しやすく、ガラス基板の強度を低下させる原因となる。
このような問題を解決するべく、サンドブラスト処理に用いる研磨材をより小さな粒子に変更することによって、微細なクラックの発生を抑える手法が採られる場合がある。しかしながら、この場合には、サンドブラスト処理によって、とても小さなガラスの破壊片が発生するため、破壊片を洗浄で取り除くのが困難となり、生産性を悪化させる場合があった。
特許文献2には、ガラスエッチング用紫外線硬化型レジスト組成物を使用したガラスエッチング処理が開示されている。エッチング処理によるガラス基材の加工では、サンドブラスト処理で問題になった物理的な衝撃による微細な傷やクラックは発生し難い。しかしながら、サンドブラスト処理と比較して、加工に要する時間が長いために生産性が低く、また、深い穴を形成する場合には作業が難しいという問題点がある。
特許文献3及び4では、これらの問題を解決するためのガラス基板の製造方法として、サンドブラスト処理した後にエッチング処理を行う製造方法が開示されている。サンドブラスト処理によって生じた穴の内壁に生じた微細なクラックをエッチング処理によって平滑にすることにより、穴の内壁の微細なクラックが極めて少ないガラス基板を製造することが可能であることが開示されている。しかしながら、特許文献3の方法では、ガラス基材表面に耐フッ酸性の酸化物皮膜を形成しなくてはならず、工程が複雑であり、生産性が低下するという問題があった。また、特許文献4の方法では、レジストパターンを形成する際の樹脂層としてネガ型のドライフィルムレジストを使用し、カルボキシル基を含むバインダーポリマー、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、分子内に少なくとも1個の重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物、光重合開始剤、溶剤、その他添加剤からなる樹脂層が例示されている。しかしながら、この樹脂層では、サンドブラスト処理やエッチング処理において、レジストパターンが剥がれる場合があった。
本発明の課題は、サンドブラスト処理とエッチング処理とを用いてガラス基材に穴を形成する工程を含むガラス基板の製造方法において、穴の内壁に微細なクラックの無いガラス基板を製造する際にレジストパターンが剥がれ難いガラス基板の製造方法を提供することにある。
本発明の上記課題は、以下の発明によって解決される。
ガラス基材の少なくとも片面に感光性樹脂層を形成する工程、感光性樹脂層を露光及び現像してレジストパターンを形成する工程、サンドブラスト処理によってガラス基材に穴を形成する工程、レジストパターンを加熱する工程、エッチング処理によってガラス基材に穴を形成する工程、レジストパターンを剥離する工程をこの順に含むガラス基板の製造方法において、感光性樹脂層が少なくとも(A)酸変性エポキシ(メタ)アクリレート、(B)ウレタン(メタ)アクリレート、(C)ブロック化イソシアネート化合物及び(D)光重合開始剤を含有することを特徴とするガラス基板の製造方法。
本発明のガラス基板の製造方法により、サンドブラスト処理とエッチング処理とを用いてガラス基材に穴を形成する工程を含むガラス基板の製造方法において、穴の内壁に微細なクラックの無いガラス基板を製造する際にレジストパターンが剥がれ難いという効果を達成できる。
以下、本発明のガラス基板の製造方法について詳細に説明する。
本発明のガラス基板の製造方法は、ガラス基材の少なくとも片面に感光性樹脂層を形成する工程、感光性樹脂層を露光及び現像してレジストパターンを形成する工程、サンドブラスト処理によってガラス基材に穴を形成する工程、レジストパターンを加熱する工程、エッチング処理によってガラス基材に穴を形成する工程、レジストパターンを剥離する工程をこの順に含む。そして、本発明では、感光性樹脂層が少なくとも(A)酸変性エポキシ(メタ)アクリレート、(B)ウレタン(メタ)アクリレート、(C)ブロック化イソシアネート化合物及び(D)光重合開始剤を含有することを特徴とする。
本発明におけるガラス基材は、ガラス組成に関わらず適用可能であるが、例えばシリカガラス、ソーダ石灰シリカガラス、鉛ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス等を用いることができる。
ガラス基材の少なくとも片面に感光性樹脂層を形成する工程では、アルカリ脱脂や有機溶剤による洗浄等の前処理を施したガラス基材の少なくとも片面に感光性樹脂層を形成する。感光性樹脂層を形成する方法としては、キャリアーフィルムに塗工して、感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂層を形成して、ドライフィルムレジスト(DFR)を作製し、熱圧着方式のラミネータ装置を用いて、ガラス基材に感光性樹脂層をラミネートする方法が挙げられる。
感光性樹脂層をガラス基材にラミネートする方法において、密着性の観点から、加熱温度は70〜120℃が望ましい。70℃未満ではガラス基材への密着が悪くなる場合があり、120℃超えでは、感光性樹脂層に含まれる(C)ブロック化イソシアネート化合物のブロック剤の解離が始まり、現像性及び解像性を悪化させる場合がある。
感光性樹脂層を露光及び現像してレジストパターンを形成する工程では、ガラス基材に感光性樹脂層を形成した後、露光及び現像を行ってレジストパターンを形成する。
露光では、パターン状に露光する。露光方法としては、具体的には、フォトマスクを用いた密着露光が挙げられる。また、キセノンランプ、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、UV蛍光灯を光源とした反射画像露光、プロキシミティ方式、プロジェクション方式や走査露光が挙げられる。走査露光としては、UVレーザ、He−Neレーザ、He−Cdレーザ、アルゴンレーザ、クリプトンイオンレーザ、ルビーレーザ、YAGレーザ、窒素レーザ、色素レーザ、エキシマレーザ等のレーザ光源を発光波長に応じてSHG波長変換した走査露光、あるいは、液晶シャッター、マイクロミラーアレイシャッターを利用した走査露光等が挙げられる。
露光後に現像を実施し、不要な部分である非露光部の感光性樹脂層を除去し、露光によって硬化した感光性樹脂層からなるレジストパターンを形成する。現像液としては、アルカリ現像液を使用し、例えば、無機アルカリ性化合物の水溶液を用いることができる。無機アルカリ性化合物としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等の炭酸塩や水酸化物が挙げられる。現像液の無機アルカリ性化合物の濃度は、0.1〜3質量%であることが好ましく、0.1〜3質量%の炭酸ナトリウム水溶液が現像液として好ましく使用できる。現像液には、界面活性剤、消泡剤、溶剤等を適宜少量混入することもできる。現像方式としては、ディップ方式、バトル方式、スプレー方式、ブラッシング、スクレーピング等があり、スプレー方式が除去速度のためには最も適している。アルカリ現像の処理温度は15〜35℃が好ましく、また、スプレー圧は0.02〜0.3MPaが好ましい。
サンドブラスト処理によってガラス基材に穴を形成する工程では、レジストパターンで被覆されていないガラス基材部分が除去されることによって、ガラス基材に穴が形成される。
サンドブラスト処理としては、コンプレッサー等による圧縮空気に使用するガラス基材に見合った研磨材を混ぜたものを、レジストパターンが形成されたガラス基材面に向かって吹き付けることによって、レジストパターンで被覆されていないガラス基材部分に穴を形成する。研磨材の材質としては、アルミナ、SiC、ガーネット、ジルコン、ガラス、鉄、ステンレス等が挙げられる。また、サンドブラスト処理で使用する研磨材は、最大粒子径(JIS R6001−2:2017)が20〜150μmであることが好ましく、20〜100μmであると更に好ましい。研磨材の最大粒子径が20μmより小さいと、ガラス基材に穴を形成するための時間が長くなり、生産性が低下する場合がある。一方、研磨材の最大粒子径が150μmより大きい場合、サンドブラスト処理後のガラス基材の表面粗さが大きくなり、エッチング処理に要する時間が長くなり、生産性が低下する場合がある。また、サンドブラスト処理の途中で、最大粒子径の異なる研磨材に変更することも可能である。
レジストパターンを加熱する工程では、送風乾燥機等の加熱装置にサンドブラスト処理後のガラス基材を投入し、加熱を行う。好ましい加熱温度は100〜180℃であり、好ましい加熱時間は15〜60分である。加熱温度が100℃を下回ると、加熱に必要な時間が長くなり、生産性が低下する場合がある。また、加熱温度が180℃を超える場合には、感光性樹脂層が変形する場合があり、この変形によって、エッチング処理が必要な部分をレジストパターンが覆ってしまい、エッチング不良の原因となる場合がある。
エッチング処理によってガラス基材に穴を形成する工程では、サンドブラスト処理によって形成された穴の内部をエッチング処理することによって、穴の内壁を平滑化する。
エッチング処理としては、使用するガラス基材に見合ったエッチング液を、ガラス基材のレジストパターンを形成した面に向かってスプレーすることによって、ガラス基材に開けられた穴の内壁を溶解して平滑化し、微細クラックが極めて少ない状態にする。エッチング液はガラス基材を溶解除去できるものであればよく、具体例としては、フッ化水素酸、ケイフッ化水素酸、フッ化アンモニウム水溶液などのフッ酸系水溶液や、これらの水溶液に硫酸や硝酸、塩酸とを混合した水溶液をエッチング液として使用することができる。エッチング液中のフッ酸含有量は1〜20質量%であることが好ましい。フッ酸含有量が1質量%未満であると、エッチングに長時間を要することになり生産性が悪化するために好ましくない。フッ酸含有量が20質量%より大きいと、エッチング速度が速くなり過ぎてしまい、均一なエッチング処理を行うことが困難であることに加えて、フッ酸含有量が高いため取扱上の安全性の点で好ましくない。エッチング処理条件は、ガラス基材に形成した穴の深さや径にもよるが、例えば、5〜50℃のエッチング処理液を、0.5〜5分間スプレーすることにより行うことができる。
レジストパターンを剥離する工程では、硬化した感光性樹脂層であるレジストパターンを剥離液によってガラス基材から剥離する。剥離液としては、アルカリ水溶液が有用に使用される。剥離液に使用される塩基性化合物としては、例えば、ケイ酸アルカリ金属塩、アルカリ金属水酸化物、リン酸アルカリ金属塩、炭酸アルカリ金属塩、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム塩等の無機塩基性化合物;2−アミノエタノール、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、2−(メチルアミノ)エタノールや2−(エチルアミノ)エタノール、2,2′−メチルイミノジエタノールや2−(ジメチルアミノ)エタノール、エチレンジアミン、プロパンジアミン、トリエチレンテトラミン、モルホリン、水酸化テトラメチルアンモニウム等の有機塩基性化合物を挙げることができる。また、残渣除去のために、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類を含ませることもできる。
レジストパターンを剥離する工程において、硬化した感光性樹脂層に対する剥離性を制御するため、剥離液の濃度、温度、スプレー圧、超音波条件等を調整する必要がある。剥離液の温度が高いほど、硬化した感光性樹脂層が剥離する速度が速くなり、40℃以上の温度が好ましい。装置としては、ディップ処理装置、超音波装置、シャワースプレー装置等を利用することができる。
以下、感光性樹脂層について説明する。
本発明において、感光性樹脂層が、少なくとも(A)酸変性エポキシ(メタ)アクリレート、(B)ウレタン(メタ)アクリレート、(C)ブロック化イソシアネート化合物及び(D)光重合開始剤を含有することによって、サンドブラスト処理とエッチング処理とを用いてガラス基材に穴を形成する工程を含むガラス基板の製造方法において、穴の内壁に微細なクラックの無いガラス基板を製造する際にレジストパターンが剥がれ難いという効果を達成できる。
(A)酸変性エポキシ(メタ)アクリレートとしては、エポキシ樹脂にアクリル酸やメタクリル酸などを付与し、さらにカルボン酸やその無水物を付与したものを使用できる。該エポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、トリスフェノール型、テトラフェノール型、フェノール−キシリレン型、グリシジルエーテル型あるいはそれらのハロゲン化エポキシ樹脂が挙げられる。使用する酸無水物としては無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水クロレンド酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸などが使用できる。
(A)酸変性エポキシ(メタ)アクリレートの酸価(JIS−K0070:1992)は、現像速度、感光性樹脂層の柔らかさ、剥離速度等に影響する。酸価は、40〜120mgKOH/gであることが好ましい。この酸価が40mgKOH/g未満では、現像時間や剥離時間が長くなる傾向があり、一方、120mgKOH/gを超えると、ガラス基材への貼り付きが悪くなる場合がある。
また、(A)酸変性エポキシ(メタ)アクリレートの質量平均分子量は、3,000〜15,000であることが好ましい。質量平均分子量が3,000未満では、硬化前の感光性樹脂層を被膜状態に形成することが困難になる傾向がある。一方、15,000を超えると、現像液に対する溶解性、剥離性が悪化する傾向がある。
本発明に係わる(B)ウレタン(メタ)アクリレート化合物とは、(a)多価ヒドロキシル基を有する化合物と(b)多価イソシアネート化合物とが反応した末端イソシアネート基を有する化合物と、(c)ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物との反応生成物が挙げられる。
(a)多価ヒドロキシル基を有する化合物としては、ヒドロキシル基を有するポリエステル類、ポリエーテル類等が挙げられる。
ポリエステル類としては、ラクトン類が開環重合したポリエステル類;ポリカーボネート類;エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のアルキレングリコールと、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸等のジカルボン酸との縮合反応で得られたポリエステル類が挙げられる。ラクトン類としては、具体的にはδ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、α−メチル−β−プロピオラクトン、β−メチル−β−プロピオラクトン、α,α−ジメチル−β−プロピオラクトン、β,β−ジメチル−β−プロピオラクトン等が挙げられる。また、ポリカーボネート類としては、具体的にはビスフェノールA、ヒドロキノン、ジヒドロキシシクロヘキサノン等のジオールと、ジフェニルカーボネート、ホスゲン、無水コハク酸等のカルボニル化合物との反応生成物が挙げられる。
また、ポリエーテル類としては、具体的には、ポリメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリペンタメチレンエーテルグリコール等を挙げることができる。なかでも、(a)多価ヒドロキシル基を有する化合物がテトラメチレングリコール又はポリテトラメチレンエーテルグリコールであることが好ましく、耐サンドブラスト性及び解像性がより向上する。
(b)多価イソシアネート化合物としては、具体的にはジメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘプタメチレンジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、2,5−ジメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環式のジイソシアネート化合物を挙げることができ、その化合物の単独又は2種類以上の混合物が使用できる。
(c)ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物としては、具体的にはヒドロキシメチルアクリレート、ヒドロキシメチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等を挙げることができ、またそれらにε−カプロラクトンを1〜10mol付加した化合物等を挙げることができる。なかでも、(c)ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物が4−ヒドロキシブチルアクリレートであることが好ましく、耐サンドブラスト性及び現解像がより向上する。
(B)ウレタン(メタ)アクリレート化合物は、カルボキシル基を含有していてもよい。カルボキシル基を含有することで、現像液に対する溶解性が向上する傾向にある。カルボキシル基を含有する(B)ウレタン(メタ)アクリレート化合物は、最初に、ジイソシアネート化合物と、カルボキシル基を有するジオール化合物とを両末端にイソシアネート基が残るように反応させ、次いでこの反応物の末端イソシアネート基に、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物を反応させる等によって得ることができる。
(C)ブロック化イソシアネート化合物とは、イソシアネート化合物のイソシアネート基にブロック剤を反応させることで得られる化合物であり、常温では安定であるが、ある一定条件下で加熱すると、ブロック剤が開裂してイソシアネート基が発生する化合物である。ブロック剤としては、フェノール、クレゾール、p−エチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール等のフェノール系、エタノール、ブタノール、エチレングリコール、メチルセルソルブ、ベンジルアルコール等のアルコール系、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル等の活性メチレン系、アセトアニリド、アセトアミド等の酸アミド系、その他イミド系、アミン系、イミダゾール系、ピラゾール系、尿素系、カルバミン酸系、イミン系、ホルムアルドキシム、アセトアルドキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム系、メルカプタン系、重亜硫酸ソーダ系、重亜硫酸カリウム等の亜硫酸塩系、ラクタム系等がある。
イソシアネート化合物としては、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,6−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、ダイマー酸ジイソシアネート、並びにそれらのアダクト体、ビウレット体、イソシアヌレート体等のプレポリマーが挙げられる。
(D)光重合開始剤としては、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン等の芳香族ケトン;2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン等のアルキルフェノン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド類;1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(o−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(o−アセチルオキシム)等のオキシムエステル類;2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(2′−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(2′−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(4′−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体;N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体;クマリン系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニルサルファイド、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物等が挙げられる。上記2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体における2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は、同一であって対称な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。これらは単独で、又は2種類以上を組み合わせて使用される。中でも、イミダゾール二量体が、高感度であり好適に使用でき、さらに2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体が有用に使用できる。
本発明において、感光性樹脂層には、必要に応じて、上記成分(A)〜(D)以外の成分を含有させてもよい。このような成分としては、架橋性モノマー、増感剤、熱重合禁止剤、可塑剤、着色剤(染料、顔料)、光発色剤、熱発色防止剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、熱硬化剤、撥水剤及び撥油剤等が挙げられ、各々0.01〜20質量%程度含有することができる。これらの成分は1種を単独で、又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
感光性樹脂層における(A)酸変性エポキシ(メタ)アクリレートの配合量は、(A)酸変性エポキシ(メタ)アクリレート、(B)ウレタン(メタ)アクリレート、(C)ブロック化イソシアネート化合物及び(D)光重合開始剤の総量に対して、40〜80質量%であることが好ましく、50〜70質量%であることがさらに好ましい。40質量%未満では、露光後の架橋が弱く、皮膜性が悪くなることがある。80質量%より多くなると、ゴム弾性が低下し、サンドブラスト耐性が低くなる可能性がある。
(B)ウレタン(メタ)アクリレートの配合量は、(A)酸変性エポキシ(メタ)アクリレート、(B)ウレタン(メタ)アクリレート、(C)ブロック化イソシアネート化合物及び(D)光重合開始剤の総量に対して、5〜25質量%であることが好ましく、10〜20質量%であることがさらに好ましい。5質量%未満では、露光後のゴム弾性が低下し、サンドブラスト耐性が低くなることがある。25質量%より多くなると、加熱処理後のエッチング耐性が低下する可能性がある。
(C)ブロック化イソシアネート化合物の配合量は、(A)酸変性エポキシ(メタ)アクリレート、(B)ウレタン(メタ)アクリレート、(C)ブロック化イソシアネート及び(D)光重合開始剤の総量に対して、10〜40質量%であることが好ましく、15〜30質量%であることが好ましい。成分(C)の配合量が10質量%未満になると、エッチング耐性が不十分となる場合がある。一方、40質量%を超えると、光硬化が不十分となり、解像性が悪化する可能性がある。
(D)光重合開始剤の配合量は、(A)酸変性エポキシ(メタ)アクリレート、(B)ウレタン(メタ)アクリレート(C)ブロック化イソシアネート化合物及び(D)光重合開始剤の総量に対して、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.2〜5質量%であることが好ましい。成分(D)の配合量が0.1質量%未満では、光重合性が不十分となる場合がある。一方、10質量%を超えると、解像性が悪化する可能性がある。
本発明において、感光性樹脂組成物をキャリアーフィルムに塗工して、感光性樹脂層を形成したDFRを作製し、基材に感光性樹脂層を転写してもよいが、その際のキャリアーフィルムとしては、紫外線を透過させる透明フィルムが好ましい。例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルフィド、ポリエーテルイミド、編成ポリフェニレンエーテル、ウレタン等が使用できる。その中でも特に、ポリエステルの1種であるポリエチレンテレフタレートフィルムを使用すると、ラミネート適性、剥離適性、平滑性に対して有利であり、また、安価で、脆化せず、耐溶剤性に優れ、高い引っ張り強度を持つ等の利点から、非常に利用しやすい。キャリアーフィルムの厚みは、1〜100μmであることが好ましい。
キャリアーフィルムに感光性樹脂層を形成する方法は、ロールコーター、コンマコーター(登録商標)、グラビアコーター、エアーナイフ、ダイコーター、バーコーター等の装置を用いた塗工方法で行うことができる。感光性樹脂層の厚みは、3〜120μmであることが好ましく、5〜100μmであることがより好ましい。この感光性樹脂層が厚すぎると、解像性の低下、コスト高、等の問題が発生しやすくなる。逆に薄すぎると、サンドブラスト耐性及びエッチング耐性が低下する傾向にある。
必要に応じて、キャリアーフィルム上に形成した感光性樹脂層を保護フィルムで被覆してもよい。保護フィルムとは、感光性樹脂層の酸素阻害、ブロッキング等を防止するために設けられ、支持体とは反対側の感光性樹脂層上に設けられる。感光性樹脂層と支持体との接着力よりも、感光性樹脂層と保護フィルムとの接着力の方が小さいことが好ましい。また、フィッシュアイの小さい保護フィルムが好ましい。保護フィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
下記に示す各成分を混合し、感光性樹脂層塗工液を得た。得られた塗工液を、アプリケーターを用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名:R310、16μm厚、三菱ケミカル株式会社製、キャリアーフィルム)上に塗工し、90℃で8分間乾燥し、溶剤成分をとばし、PETフィルムの片面上に膜厚50μmの感光性樹脂層を設けた。ポリエチレンフィルム(商品名:GF1、30μm厚、タマポリ株式会社製、保護フィルム)を感光性樹脂層に貼り付け、DFRを得た。
<感光性樹脂層塗工液>
酸変性エポキシ(メタ)アクリレート
酸変性エポキシアクリレートKAYARAD(登録商標)UXE−3024(商品名、日本化薬株式会社製、濃度65質量%)
100質量部
酸変性エポキシアクリレートKAYARAD(登録商標)ZAR−1035(商品名、日本化薬株式会社製、濃度65質量%)
100質量部
ウレタン(メタ)クリレート
UV−3000B(商品名、三菱ケミカル株式会社製)
50質量部
ブロック化イソシアネート化合物
スミジュール(SUMIDUR、登録商標)BL3175(商品名、住化コベストロウレタン株式会社製、ベース:1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ブロック剤:メチルエチルケトンオキシム、濃度75質量%)
55質量部
光重合開始剤
2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体
4質量部
4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
0.8質量部
溶剤
メチルエチルケトン
30質量部
酸変性エポキシ(メタ)アクリレート
酸変性エポキシアクリレートKAYARAD(登録商標)UXE−3024(商品名、日本化薬株式会社製、濃度65質量%)
100質量部
酸変性エポキシアクリレートKAYARAD(登録商標)ZAR−1035(商品名、日本化薬株式会社製、濃度65質量%)
100質量部
ウレタン(メタ)クリレート
UV−3000B(商品名、三菱ケミカル株式会社製)
50質量部
ブロック化イソシアネート化合物
スミジュール(SUMIDUR、登録商標)BL3175(商品名、住化コベストロウレタン株式会社製、ベース:1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ブロック剤:メチルエチルケトンオキシム、濃度75質量%)
55質量部
光重合開始剤
2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体
4質量部
4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
0.8質量部
溶剤
メチルエチルケトン
30質量部
(実施例1)
次に面積100×100mm、厚み1.1mm、ノンアルカリアルミノホウケイ酸ガラスのガラス基材をアセトンで洗浄し、上記で作製したDFRの保護フィルムを剥がした後、ラミネータを用いてガラス基材に熱圧着し、感光性樹脂層を形成した。
次に面積100×100mm、厚み1.1mm、ノンアルカリアルミノホウケイ酸ガラスのガラス基材をアセトンで洗浄し、上記で作製したDFRの保護フィルムを剥がした後、ラミネータを用いてガラス基材に熱圧着し、感光性樹脂層を形成した。
(比較例1)
DFRとして、MS7050(商品名、膜厚:50μm、三菱製紙株式会社製)を使うこと以外は実施例1と同様に、ガラス基材に感光性樹脂層を形成した。
DFRとして、MS7050(商品名、膜厚:50μm、三菱製紙株式会社製)を使うこと以外は実施例1と同様に、ガラス基材に感光性樹脂層を形成した。
(比較例2)
DFRとして、PSR−800−AUS SR1(商品名、膜厚:20μm、太陽インキ製造株式会社製)を使うこと以外は実施例1と同様に、ガラス基材に感光性樹脂層を形成した。
DFRとして、PSR−800−AUS SR1(商品名、膜厚:20μm、太陽インキ製造株式会社製)を使うこと以外は実施例1と同様に、ガラス基材に感光性樹脂層を形成した。
次に、直径300μmの円形画像を有する露光原稿用フォトマスクを用いて密着露光を行った。続いて、キャリアーフィルムを剥がした後、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液(現像液、液温度30℃、スプレー圧0.15MPa)を用いて現像処理を行い、レジストパターンを形成した。
次に、レジストパターンを形成したガラス基材を、SiC研磨材(ナニワ研磨工業株式会社製、商品名:GC微粉#320、最大粒子径:98μm)を使用して5分間サンドブラスト処理(スプレー圧:0.2MPa)を実施し、ガラス基材に穴を形成した。この時、比較例2では、レジストパターンが割れて、ガラス基材から脱落して、次の工程に進めなかった。
次に、実施例1及び比較例1のガラス基材を送風乾燥機にて150℃、30分の条件で加熱し、レジストパターンを加熱した。
次に、ガラス基材をエッチング処理液(フッ酸濃度5質量%と硫酸濃度15質量%の水溶液、液温度:40℃、スプレー圧0.15MPa)を用いて2分間エッチング処理を行った。この時、比較例1では、エッチング処理工程中にレジストパターンがガラス基材から脱落してしまった。
次に、実施例1のガラス基材を2−アミノエタノール20質量%、ジエチレングリコールモノブチルエーテル40質量%を含む水溶液50℃に浸漬させて、レジストパターンの剥離を実施し、ガラス基板を得た。
得られたガラス基板の穴内部を走査型電子顕微鏡で観察した結果、深さ平均300μmの穴が形成されていることが確認され、穴の内壁には微細クラックはほとんど存在していないことを確認した。
(比較例3)
レジストパターンを加熱する工程を行わないこと以外は実施例1と同様の方法で、ガラス基板の作製を試みたが、エッチング処理中にレジストパターンがガラス基材から脱落してしまった。
レジストパターンを加熱する工程を行わないこと以外は実施例1と同様の方法で、ガラス基板の作製を試みたが、エッチング処理中にレジストパターンがガラス基材から脱落してしまった。
本発明は、ガラス基材に穴を形成することで作製されるガラス基板の製造に広く利用される。例えば、スマートフォン、タブレット端末、PDA、カーナビゲーション装置、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、遊技機等といった電子機器の保護パネルに用いることのできるガラス基板の製造方法として利用することができる。
Claims (1)
- ガラス基材の少なくとも片面に感光性樹脂層を形成する工程、感光性樹脂層を露光及び現像してレジストパターンを形成する工程、サンドブラスト処理によってガラス基材に穴を形成する工程、レジストパターンを加熱する工程、エッチング処理によってガラス基材に穴を形成する工程、レジストパターンを剥離する工程をこの順に含むガラス基板の製造方法において、感光性樹脂層が少なくとも(A)酸変性エポキシ(メタ)アクリレート、(B)ウレタン(メタ)アクリレート、(C)ブロック化イソシアネート化合物及び(D)光重合開始剤を含有することを特徴とするガラス基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019229834A JP2021098615A (ja) | 2019-12-20 | 2019-12-20 | ガラス基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2019229834A JP2021098615A (ja) | 2019-12-20 | 2019-12-20 | ガラス基板の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114773906A (zh) * | 2022-04-19 | 2022-07-22 | 广州亦盛环保科技有限公司 | 一种油墨组合物及其制备方法和用途 |
-
2019
- 2019-12-20 JP JP2019229834A patent/JP2021098615A/ja active Pending
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CN114773906A (zh) * | 2022-04-19 | 2022-07-22 | 广州亦盛环保科技有限公司 | 一种油墨组合物及其制备方法和用途 |
CN114773906B (zh) * | 2022-04-19 | 2023-08-29 | 广州亦盛环保科技有限公司 | 一种油墨组合物及其制备方法和用途 |
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