JP2021096119A - ユーザ位置判定システム - Google Patents

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Abstract

【課題】高い精度で、ユーザの位置を判定することができるユーザ位置判定システムを提供する。【解決手段】携帯端末から送信された電波を車室内アンテナが受信したときの受信信号強度を取得する信号強度取得部と、信号強度取得部が取得した受信信号強度の変化傾向に基づいて、携帯端末を携帯したユーザが車両の周辺に存在するか否かを判定する位置判定部とを備え、携帯端末が送信する電波を車室内アンテナが受信したときの、車両に対する携帯端末の距離と受信信号強度との関係において、受信信号強度の極小値となる距離が相互にずれるように、複数の車室内アンテナは配置されており、位置判定部は、複数の車室内アンテナの受信信号強度が減少傾向になったことをもとに、携帯端末を携帯したユーザが車両の周辺に存在すると判定する。【選択図】図9

Description

ユーザが車両から所定の範囲内に存在することを検出するユーザ位置判定システムに関する。
特許文献1に、車両側装置と携帯端末とが近距離通信を実施することによってユーザが車両周辺に存在することを検出するユーザ位置判定システムが開示されている。特許文献1に開示されているシステムは、1つの車室内用アンテナを備えている。
この車室内用アンテナは、車両の周辺の路面上において車両のドアから所定の近傍距離以内となる領域が、車室内用アンテナから送信された信号が直接的には届かない見通し外領域となる位置に配置されている。
そして、携帯端末から送信された電波を車室内アンテナが受信したときの受信信号強度が増加傾向であると判定された後に、受信信号強度が減少傾向であると判定されたことに基づいて、ユーザが車両の周辺に存在すると判定する。
特開2018−36207号公報
特許文献1に記載された技術によれば、ユーザが車両周辺に存在すると判定するための強度閾値を予め設計しておく必要はないので、ユーザが利用している携帯端末の機種によって判定結果がばらつくことを抑制できる。
ただし、特許文献1に開示されたシステムは、車室内アンテナの見通し内では、車室内アンテナに近いほど、受信信号強度は強くなるという前提で、携帯端末の位置を判定している。
ところが、車両の電波環境によっては、マルチパスの影響により、受信信号強度が局所的に落ち込む位置が生じる恐れがある。受信信号強度が局所的に落ち込むと、車室内アンテナの見通し内においてユーザが車両に接近しているにも関わらず、受信信号強度が増加傾向であると判定された後に、受信信号強度が減少傾向になる恐れがある。したがって、特許文献1に開示されたシステムは、電波環境によっては、高い精度でユーザの位置を検出することが困難になる恐れもあった。
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、車両側装置と携帯端末とが近距離通信を実施することによってユーザが車両周辺に存在することを検出するシステムであって、高い精度で、ユーザの位置を判定することができるユーザ位置判定システムを提供することにある。
その目的を達成するための1つの開示は、
ユーザによって携帯される携帯端末(2)の車両(3)に対する位置を推定するユーザ位置判定システムであって、
携帯端末が送信した電波を受信するために、車両の車室内に配置された車室内アンテナ(121)と、
携帯端末から送信された電波を車室内アンテナが受信したときの受信信号強度を取得する信号強度取得部(F1)と、
信号強度取得部が取得した受信信号強度の変化傾向に基づいて、携帯端末を携帯したユーザが車両の周辺に存在するか否かを判定する位置判定部(F3)と、を備え、
車室内アンテナを、車室内の異なる位置に複数備え、
複数の車室内アンテナは、車両のドアから所定の領域が、車室内アンテナから送信された信号が直接的には届かない見通し外領域となるように構成されており、かつ、
携帯端末が送信する電波を車室内アンテナが受信したときの、車両に対する携帯端末の距離と受信信号強度との関係において、受信信号強度の極小値となる距離が相互にずれるように、複数の車室内アンテナは配置されており、
位置判定部は、複数の車室内アンテナの受信信号強度が減少傾向になったことをもとに、携帯端末を携帯したユーザが車両の周辺に存在すると判定する。
このユーザ位置判定システムは、複数の車室内アンテナを備えており、携帯端末が送信する電波を車室内アンテナが受信したときの、車両に対する携帯端末の距離と受信信号強度との関係において、受信信号強度の極小値となる距離が相互にずれるように、複数の車室内アンテナは配置されている。
このように複数の車室内アンテナを配置すれば、携帯端末の位置が、複数の車室内アンテナにとっての見通し内領域である場合には、複数の車室内アンテナの受信信号強度が一緒に減少傾向とはなりにくい。換言すれば、複数の車室内アンテナの受信信号強度が減少傾向になっている場合には、携帯端末は、いずれかの車室内アンテナにとっての見通し外領域に存在している可能性が高い。
そこで、位置判定部は、複数の車室内アンテナの受信信号強度が減少傾向になったことをもとに、携帯端末を携帯したユーザが、車両の周辺に存在すると判定する。このようにすることで、高い精度で、携帯端末を携帯したユーザが、車両の周辺に存在していることを推定できる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、開示した技術的範囲を限定するものではない。
ユーザ位置判定システム100の概略的な構成を示したブロック図である。 車載システム1の構成を示すブロック図である。 実施形態における車室内アンテナ121の搭載位置を示した図である。 車両3の側面からの距離と、送信電力の減衰量との関係を示す図である。 3つの車室内アンテナについて、距離と送信電力の減衰量の関係を示す図である。 車両側制御部11の概略的な構成を示した機能ブロック図である。 スマートフォン2の構成を示すブロック図である。 車両側制御部11が実施するユーザ位置判定処理を示す図である。 図8のS6で実行するRSSI変化傾向判定処理を示す図である。 領域R1において、距離とRSSIの変化の関係を説明する図である。 領域R2において、距離とRSSIの変化の関係を説明する図である。 領域R3において、距離とRSSIの変化の関係を説明する図である。
<ユーザ位置判定システム100の概略的な構成について>
以下、実施形態について図を用いて説明する。図1は、ユーザ位置判定システム100の概略的な構成の一例を示す図である。図1に示すようにユーザ位置判定システム100は、車両3に搭載された車載システム1と、ユーザ4によって携帯される携帯端末であるスマートフォン2と、を備えている。
スマートフォン2は、通信範囲が例えば最大でも数十メートル程度となる所定の近距離無線通信規格に準拠した通信(以降、近距離通信とする)を実施する機能を備えた通信端末である。ここでの近距離無線通信規格としては、例えばBluetooth Low Energy(Bluetoothは登録商標)や、Wi−Fi(登録商標)、ZigBee(登録商標)等を採用することができる。
携帯端末は、上述の近距離通信機能を備えていればよく、スマートフォン2の他、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、携帯用音楽プレーヤ、携帯用ゲーム機等を携帯端末として用いることもできる。
スマートフォン2が近距離通信として送信する信号には、送信元を示す情報として、スマートフォン2に割り当てられた識別情報(以降、端末IDとする)が含まれている。端末IDは他の通信端末とスマートフォン2とを識別するための情報として機能する。スマートフォン2は、端末IDを含む信号を、車載システム1からの送信要求を受信したことにより、送信する。また、スマートフォン2は、端末IDを含む信号を周期的に送信してもよい。
車載システム1もまた、上述の近距離通信機能を備えている。車載システム1は、スマートフォン2から送信されてくる信号を車室内アンテナ121で受信する。車室内アンテナ121は、本実施形態では3つ備えられている。これら3つの車室内アンテナ121が受信した受信信号強度の変化傾向をもとにスマートフォン2の位置が、車両3の周辺であるかを判定する。以下では、受信信号強度をRSSI(Received Signal Strength Indication)と記載する。
ここでの車両3の周辺は、具体的には、3つの車室内アンテナ121のうち、最も見通し外領域が狭いものを除く、残りの2つの車室内アンテナ121にとって見通し外領域となっている領域を意味する。
見通し外領域を以下に説明する。車両3はボデーが金属製であり、車室内に設置されている車室内アンテナ121は、スマートフォン2が送信する電波を、ドアウィンドウを介して受信する。また、近距離無線通信ができる通信距離では電波の回折の程度は少ない。よって、概略、図1に破線で示すように、車室内アンテナ121と、車両3のドアウィンドウの下縁とを通る線が大地と交わる点が、見通し外領域の外縁の距離となる。車室内アンテナ121までの距離が、見通し外領域の外縁の距離よりも短い領域であって、車両3の外側となる領域が、その車室内アンテナ121にとっての見通し外領域である。見通し外領域は、車室内アンテナ121から送信された信号が直接的には届かない領域である。
スマートフォン2が、3つの車室内アンテナ121のうち、最も見通し外領域が狭いものを除く残りの2つの車室内アンテナ121にとっての見通し外領域に入ると、3つの車室内アンテナ121のRSSIは、いずれも減少傾向になることがある。一方、スマートフォン2が、1つ以下の車室内アンテナ121にとっての見通し外領域にいる場合、全部の車室内アンテナ121のRSSIが、同時に減少傾向になることはない。そこで、車載システム1は、3つの車室内アンテナのRSSIの変化傾向から、スマートフォン2の位置を推定する。なお、減少傾向には、減少傾向を示した後、増加傾向になっていない場合も含む。減少傾向が継続し、RSSIの検出下限を下回ってRSSIが減少している場合には減少傾向が確認できなくなるが、この場合にも、減少傾向と判断すべきだからである。
<車載システム1の構成>
次に、車載システム1の構成および作動について述べる。車載システム1は、図2に示すように、車両側制御部11と、3つの近距離通信モジュール12L、12R、12Cとを備える。3つの近距離通信モジュール12L、12R、12Cは、同じ構造であり、取り付け位置が異なるのみである。以下、3つの近距離通信モジュール12L、12R、12Cを区別しないときは、近距離通信モジュール12と記載する。車両側制御部11は近距離通信モジュール12と相互通信可能に接続されている。
車両側制御部11は、近距離通信モジュール12の動作を制御する。また、近距離通信モジュール12から入力されるデータを用いて後述するユーザ位置判定処理を実行することによって、ユーザが車両周辺に存在するか否かを判定する。
車両側制御部11は、車内LAN5を介して認証ECU6と相互に通信可能になっている。認証ECU6は、車両3と対応付けられている電子キーとの間で無線通信による認証を実施する制御部である。認証ECU6は、認証が成功したことに基づいて車両3のドアロック機構のロック、アンロック状態を制御する。車両側制御部11は、ユーザ位置判定処理により、ユーザ4が車両周辺に存在すると判定した場合に、ドアロック機構のアンロックを許可する許可通知を認証ECU6に通知する。
車両側制御部11は、MPU111、ROM112、RAM113、および、I/O114等を備えたコンピュータとして構成されている。MPU111は種々の演算処理を実行する演算処理装置である。ROM112は、電気的に書き換え可能な不揮発性の記憶媒体であり、RAM113は揮発性の記憶媒体である。I/O114は、車両側制御部11が、近距離通信モジュール12や、車両3に搭載されている他のデバイスと通信するためのインターフェースとして機能する回路モジュールである。
ROM112には、通常のコンピュータを車両側制御部11として機能させるためのプログラム(以降、位置判定プログラム)等が格納されている。なお、上述の位置判定プログラムは、非遷移的実体的記録媒体(non- transitory tangible storage medium)に格納されていればよい。MPU111が位置判定プログラムを実行することは、位置判定プログラムに対応する方法が実行されることに相当する。この車両側制御部11の詳細については別途後述する。
近距離通信モジュール12は、近距離通信を実施するための通信モジュールである。近距離通信モジュール12は、より細かい構成要素として、車室内アンテナ121、送受信部122、および強度測定部123を備える。
車室内アンテナ121は、近距離通信に用いられる周波数帯(例えば2.4GHz帯)の電波を送受信するためのアンテナである。送受信部122は、車室内アンテナ121で受信した信号を復調して車両側制御部11に提供するとともに、車両側制御部11から入力された信号を変調して、車室内アンテナ121に出力し、電波として放射させる。
強度測定部123は、車室内アンテナ121で受信した信号の強度すなわちRSSIを測定する。強度測定部123が測定したRSSIを示すデータは、受信データと対応付けられて車両側制御部11に提供される。なお、RSSIは、例えば電力の単位[dBm]で表現されればよい。
車室内アンテナ121を含む近距離通信モジュール12は、車室内が近距離通信可能なエリアとなり、且つ、車室内アンテナ121から送信された電波がドアウィンドウなどは透過して車室外に伝搬する位置に配置されている。
本実施形態では一例として、3つの近距離通信モジュール12L、12R、12Cは、いずれも、車室内の天井部分に配置されている。また、3つの通信モジュール12L、12R、12Cの水平方向の配置位置は、図3に示すように、車両屋根を前後に略等しく分ける車幅方向線W上である。通信モジュール12Lは、その車幅方向線W上において、車室天井の左端に配置されている。通信モジュール12Cは、その車幅方向線W上において、車室天井の中央に配置されている。通信モジュール12Rは、その車幅方向線W上において、車室天井の右端に配置されている。なお、本明細書において、左右は車両3の進行方向を見たときの左右である。通信モジュール12L、12C、12Rがそれぞれ備える車室内アンテナ121は、図1に示すように、車室内アンテナ121L、121C、121Rである。
近距離通信に用いられる周波数帯の電波は、金属板で反射されやすい。よって、車室内アンテナ121から送信された電波は、金属板である車両3のドアで反射されやすい。そのため、車室内アンテナ121には、車両3の近傍に見通し外領域が存在する。見通し外領域は、車室内アンテナ121から送信された信号が直接波として到達しない領域を指す。また、見通し外領域は、スマートフォン2と近距離通信ができない領域に相当する。近距離通信ができない状態には、データの送受信が完全に不可能な状態だけでなく、ビットエラーレートが所定の閾値以上となるなどの、通信品質が所定の許容レベル以下となる状態を含んでもよい。見通し外領域の大きさや範囲は、車室内アンテナ121の設置位置や、ドアウィンドウの形状等によって定まる。車室外において車室内アンテナ121にとって見通し内となる領域とは、ドアウィンドウやフロントウインドウ等の窓部を透過して伝搬する領域である。
<車室内アンテナ121の位置>
車室内アンテナ121が受信する電波は、見通し内領域であっても、車室内アンテナ121からの距離に応じて減衰しない場合がある。マルチパスの影響があるからである。図4には、車両3の側面からの距離と、スマートフォン2が送信した電力の減衰量との関係を示している。距離は、車両3から車両幅方向に延びる方向の距離である。
図4に示されているグラフには、幾つかの極小値が存在する。したがって、特許文献1に記載された技術をそのまま適用して、RSSIが増加傾向であると判定された後、RSSIが減少傾向であると判定されたことに基づいて、ユーザ4の位置を判定するだけでは、ユーザ4の位置を誤判定してしまう恐れがある。たとえば、極小値がある距離である2mの位置にユーザ4がいるのに、ユーザ4が見通し外領域である車両3の極近傍にいると判定してしまう恐れがある。
そこで、本実施形態では、複数の車室内アンテナ121を備える。具体的には、3つの車室内アンテナ121C、121L、121Rを備える。3つの車室内アンテナ121は、当然、相互に異なる位置に設置されている。したがって、3つの車室内アンテナ121C、121L、121Rは、どのように配置しても、図4に示した伝搬特性が相互にずれることになる。ただし、3つの車室内アンテナ121C、121L、121Rの位置は、極小値となる距離が相互にずれるように配置されている。
図5には、3つの車室内アンテナ121C、121L、121Rについて、車両3の側面からの距離と減衰量との関係を示している。なお、図5は、送信側すなわちスマートフォン2のアンテナ高さを1mとし、受信側である車室内アンテナ121のアンテナ高さを1.5mとし、車室内アンテナ121の間隔を40cmとし、周波数を2.44GHzとして実験した結果である。
図5において、MC1、MC2、MC3、MC4は、車室内アンテナ121Cが受信する電力の減衰量曲線における極小値を示している。また、ML1、ML2、ML3、ML4は、車室内アンテナ121Lが受信する電力の減衰量曲線における極小値を示し、MR1、MR2、MR3、MR4は、車室内アンテナ121Rが受信する電力の減衰量曲線における極小値を示している。
図5では、いずれの極小値MC、ML、MRも、他の極小値MC、ML、MRと重なっていない。このように、いずれの極小値MC、ML、MRも、他の極小値MC、ML、MRと重ならないように、3つの車室内アンテナ121C、121R、121Lを配置する。具体的な配置位置は、車種別に、伝搬特性を測定して決定することが好ましい。
各極小値MC、MC、MRのずれが最も大きくなるように、3つの車室内アンテナ121C、121R、121Lが配置されていることが特に好ましい。ただし、車両3によっては、全部の極小値MC、MR、MLを、他の極小値と重ならないようにすることは困難である可能性もある。1つの車室内アンテナ121が受信する電力の減衰量曲線において、一部の極小値が、他の車室内アンテナ121が受信する電力の減衰量曲線における極小値と重ならないようになっていればよい。
<車両側制御部11の機能について>
車両側制御部11は、MPU111が位置判定プログラムを実行することによって、図6に示す種々の機能ブロックに対応する機能を提供する。具体的には、車両側制御部11は機能ブロックとして、信号強度取得部F1、変化傾向判定部F2、および位置判定部F3を備える。
なお、車載システム1が備える機能ブロックの一部又は全部は、一つあるいは複数のIC等を用いることによってハードウェアとして実現されていてもよい。また、MPU111によるソフトウェアの実行とハードウェア部材の組み合わせによって実現されていてもよい。
信号強度取得部F1は、近距離通信モジュール12が受信した受信データのRSSIを、近距離通信モジュール12から取得する。そして、受信データがスマートフォン2から送信されたデータである場合には、その受信データのRSSIをRAM113に保存する。
このような構成によれば、信号強度取得部F1は、近距離通信モジュール12がスマートフォン2から送信された信号を受信する度に、そのRSSIをRAM113に保存する。逐次取得されるRSSIは、最新の受信データのRSSIが先頭となるように時系列順にソートされてRAM113に保存されれば良い。以降では便宜上、信号強度取得部F1が取得したスマートフォン2からの信号のRSSIを時系列に並べた1まとまりのデータのことをRSSI時系列データと称する。
信号強度取得部F1は、3つの近距離通信モジュール12L、12R、12Cから、それぞれRSSIを取得し、近距離通信モジュール12L、12C、12R別に、RSSI時系列データを作成する。
変化傾向判定部F2は、RAM113に保存されているRSSI時系列データに基づいて、RSSIの経時変化の傾向が、増加傾向、減少傾向、不定状態の何れに該当するかを判定する。RSSIの経時変化の傾向も、近距離通信モジュール12L、12C、12R別に判定する。増加傾向は、RSSIが経時的に増加している状態を表し、減少傾向は、RSSIが経時的に減少している状態を表す。不定状態は、増加傾向とも減少傾向とも判定できない状態である。
例えば変化傾向判定部F2は、過去に取得したRSSIから定まる比較用RSSIと、最新のRSSIとを比較し、比較用RSSIよりも最新のRSSIのほうが所定の変化判定閾値以上大きい場合に、RSSIは増加傾向であると判定する。また、比較用RSSIよりも最新のRSSIのほうが変化判定閾値以上小さい場合に、RSSIは減少傾向であると判定する。
比較用RSSIは、例えば、現時点よりも所定時間(例えば300ミリ秒)前に取得したRSSIとすればよい。また、直近500ミリ秒以内に取得した複数のRSSIの中央値や平均値としてもよい。変化判定閾値は、RSSIが変化していると判定するための閾値であって、具体的な値は適宜設計されれば良い。変化判定閾値は、固定値であってもよいし、比較用RSSIに対して所定の比率(例えば0.1)を乗じた値であってもよい。
さらに、変化傾向判定部F2は、RSSIが増加傾向/減少傾向であると判定できるほど十分な数のRSSIを収集できていない場合や、最新のRSSIと比較用RSSIとの差の絶対値が変化判定閾値未満となっている場合に、不定状態と判定する。
位置判定部F3は、変化傾向判定部F2の判定結果に基づいて、ユーザ4が車両3の周辺に存在するか否かを判定する。この位置判定部F3の詳細については別途後述する。
<スマートフォン2の構成について>
スマートフォン2は、図7に示すように、端末側制御部21と、近距離通信モジュール22と、加速度センサ23を備える。端末側制御部21は、近距離通信モジュール22の動作を制御する部材であって、車両側制御部11と同様に、MPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えたコンピュータとして構成されている。
近距離通信モジュール22は、上述した近距離通信を実施するための通信モジュールである。加速度センサ23は、スマートフォン2に生じる加速度を検出するセンサである。加速度センサ23は、3軸あるいは2軸の加速度センサである。加速度センサ23は各軸の加速度の検出値を端末側制御部21に送る。
<ユーザ位置判定処理>
次に、図8に示すフローチャートを用いて、車両側制御部11が実施するユーザ位置判定処理について説明する。ユーザ位置判定処理は、ユーザが車両周辺に存在するか否かを判定するための処理である。このユーザ位置判定処理は、例えば車両3が駐車されている場合に、所定の繰り返し周期(例えば100ミリ秒)ごとに開始されればよい。
なお、車両が駐車されているか否かは、種々の方法によって判定されればよい。例えば、シフトレバーが駐車ポジションに設定されている場合に、車両は駐車されていると判定すればよい。シフトレバーの位置を示す情報は、図示しないシフトポジションセンサから、車両に構築された通信ネットワークおよびI/O114を介して取得すればよい。
図8に示す処理において、ステップ(以下、ステップを省略)S1からS5は信号強度取得部F1が実行する。S6の実行主体については図9を説明する際に記載する。まず、ステップ(以下、ステップを省略)S1では、いずれかの近距離通信モジュール12たとえば近距離通信モジュール12Cから、トリガ信号を送信させる。トリガ信号は送信要求信号であり、スマートフォン2がこのトリガ信号を受信した場合、スマートフォン2は、予め決められた期間、一定の送信強度で、周期的に信号の送信を開始する。
S2では、スマートフォン2から、そのトリガ信号に対する返信があったか否かを判断する。S2の判断結果がNOであればS3に進む。S3では、タイマーをオンにする。続くS4ではタイマーが計時している時間が一定時間経過したか否かを判断する。一定時間は、たとえば、上記繰り返し周期と同じとする。S4の判断結果がNOであればS2に戻り、スマートフォン2から返信があったか否かを再度判断する。S4の判断結果がYESであれば、一旦、図8の処理を終了する。
S2の判断結果がYESであればS5に進む。S5では、各車室内アンテナ121が検出したRSSIを取得し、RAM113に保存する。続くS6では、RSSI変化傾向判定処理を実行する。
RSSI変化傾向判定処理では図9に示す処理を実行する。なお、図9および図9の説明では、3つの車室内アンテナ121のうちの中央にある車室内アンテナ121Cを中央アンテナとし、車室内アンテナ121Lを左アンテナとし、車室内アンテナ121Rを右アンテナとする。
図9において、S11からS15、S19、S20は変化傾向判定部F2が実行し、S16からS18、S21からS23は位置判定部F3が実行する。S11では、RAM113を参照して、中央アンテナのRSSIに増加傾向の期間があったか否かを判断する。このS11の技術的な意義は次の通りである。ユーザ4が車両3から十分に離れた地点から車両3に接近する場合、ユーザ4の車両3への接近に伴ってRSSIは増加していく。したがって、RSSIが増加傾向であったということは、ユーザ4が車両3に接近している状況があったことを意味する。
S11の判断結果がNOであれば図9に示す処理を終了する。一方、S11の判断結果がYESであればS12に進む。S12では、現時点で、中央アンテナのRSSIが減少傾向にあるか否かを判断する。S12の判断結果がNOであれば図9の処理を終了する。S12の判断結果がYESであればS13に進む。
S13では、現時点での左アンテナのRSSIと右アンテナのRSSIを比較し、左アンテナのRSSIのほうが大きいか否かを判断する。S13の判断は、ユーザ4が車両3に対して、左右いずれの方向にいるかを判断するものである。S13の判断結果がYESであれば、ユーザ4は車両3の右側にいると判断でき、S13の判断結果がNOであれば、ユーザ4は車両3の左側にいると判断できる。S13の判断結果がYESであればS14に進み、NOであればS19に進む。
S14では、現時点で、右アンテナのRSSIが減少傾向であるか否かを判断する。S14の判断結果がNOであれば図9の処理を終了する。S14の判断結果がYESであればS15に進む。S15では、左アンテナのRSSIが減少傾向であるか否かを判断する。S15の判断結果がNOであれば図9の処理を終了する。
S15の判断結果がYESであれば、全部の車室内アンテナ121のRSSIが減少傾向にあることになる。加えて、全部の車室内アンテナ121のRSSIが減少傾向になる前に、中央アンテナのRSSIが増加傾向にあった。図5を用いて説明したように、本実施形態では、車両3からの距離と減衰量の関係を示すグラフの極小値が重ならないように、3つの車室内アンテナ121を配置している。したがって、すべての車室内アンテナ121のRSSIが減少傾向になる場合、スマートフォン2は、車両3に接近している側において、相対的に車両3から遠くまで広がる2つの車室内アンテナ121R、121Cの見通し外領域にある可能性が高い。
以下に、その理由を詳しく説明する。図10、図11、図12は、それぞれ、図1に示す領域R1、R2、R3において左アンテ、右アンテナ、中央アンテナのRSSIの変化傾向を模式的に示す図である。
領域R1は、全部の車室内アンテナ121にとって見通し内となる領域である。領域R2は、右アンテナにとっては見通し外領域であり、中央アンテナと左アンテナにとっては見通し内となる領域である。領域R3は、右アンテナおよび中央アンテナにとっては見通し外領域であり、左アンテナにとっては見通し内領域である。換言すれば、領域R3は、見通し外領域の外縁が2番目に車両3から近い見通し外領域を意味する。
右アンテナ、左アンテナ、中央アンテナは、RSSIが極小値となる距離が相互にずれるように配置されている。そのため、図10に示されるように、領域R1では、3つのアンテナは、RSSIが極小値となる距離が重なっていない。したがって、領域R1では、3つのアンテナのRSSIがいずれも減少傾向になると判断される可能性は低い。また、図11に示されるように、領域R2では、左アンテナのRSSIは減少傾向になるが、他の2つのアンテナのRSSIがともに減少傾向となる可能性は低い。
領域R3になると、図12に示されるように、区間SC1や区間SC2などで、3つのアンテナのRSSIがいずれも減少傾向になる。したがって、3つのアンテナのRSSIが全部、減少傾向となった場合、領域R3にスマートフォン2が存在している可能性が高い。
ただし、ユーザ4が車両3に接近する途中で忘れ物に気づいて引き返した場合、車室内アンテナ121CのRSSIが増加傾向になった後に、全部の車室内アンテナ121のRSSIが減少傾向になる。
そこで、続くS16では、スマートフォン2が備える加速度センサ23が検出した加速度を表す加速度情報の送信をスマートフォン2に要求し、加速度情報を受信する。
S17では、S16で受信した加速度情報が示す加速度が、停止閾値以下であるか否かを判断する。停止閾値は、スマートフォン2を携帯しているユーザ4の歩行が停止したと判断できる値である。具体的な停止閾値は実験等により決定する。S17の判断結果がNOであれば図9の処理を終了する。S17の判断結果がYESであればS18に進む。S17の判断結果がYESであれば、ユーザ4は、領域R3にいて、車両3のドアを開けようと停止した可能性が高い。そこで、S18では、スマートフォン2は、車両3の左側の領域R3にいると判定する。そして、左側のドアロックの解錠を許可する許可通知を、認証ECU6へ出力する。
次に、S13の判断結果がNOであった場合の一連の処理を説明する。S13の判断結果がNOであればS19に進む。S19では、現時点で、左アンテナのRSSIが減少傾向であるか否かを判断する。S19の判断結果がNOであれば図9の処理を終了する。S19の判断結果がYESであればS20に進む。
S20では、右アンテナのRSSIが減少傾向であるか否かを判断する。S20の判断結果がNOであれば図9の処理を終了する。S20の判断結果がYESであればS21に進む。S21に進む場合、全部の車室内アンテナ121のRSSIが減少傾向にあることになる。したがって、スマートフォン2は、スマートフォン2が車両3に接近している側において、相対的に車両3から遠くまで広がる2つの車室内アンテナ121L、121Cの見通し外領域にある可能性が高い。
ただし、前述したように、ユーザ4が車両3に接近する途中で忘れ物に気づいて引き返した可能性もある。そこで、S21において、スマートフォン2が備える加速度センサ23が検出した加速度を表す加速度情報の送信をスマートフォン2に要求し、加速度情報を受信する。
S22では、S21で受信した加速度情報が示す加速度が、停止閾値以下であるか否かを判断する。S22の判断結果がNOであれば図9の処理を終了する。S22の判断結果がYESであればS23に進む。S17の判断結果がYESであれば、ユーザ4は、中央アンテナおよび右アンテナにとっての見通し外領域となる車両近傍にいて、車両3のドアを開けようと停止した可能性が高い。そこで、S23では、スマートフォン2は、車両3の右側において、左アンテナおよび中央アンテナの見通し外領域にいると判定する。そして、右側のドアロックの解錠を許可する許可通知を、認証ECU6へ出力する。
<実施形態のまとめ>
以上の構成では、スマートフォン2が送信する電波を車室内アンテナ121が受信したときの、スマートフォン2の距離とRSSIとの関係において、RSSIの極小値となる距離が相互にずれるように3つの車室内アンテナ121は配置されている。
このように3つの車室内アンテナ121を配置するので、スマートフォン2の位置が、複数の車室内アンテナ121にとっての見通し内領域である場合、複数の車室内アンテナ121のRSSIが一緒に減少傾向とはなりにくい。換言すれば、複数の車室内アンテナ121のRSSIが減少傾向になっている場合には、スマートフォン2は、複数の車室内アンテナ121にとっての見通し外領域に存在している可能性が高い。
そこで、本実施形態では、全部の車室内アンテナ121が減少傾向にあると判断した場合に、位置判定部F3は、スマートフォン2は、車両3の近傍に存在すると判定する。近傍は、具体的には、1つの車室内アンテナ121以外の車室内アンテナ121にとっての見通し外領域となる領域である。
このようにしてスマートフォン2の位置を判定することで、高い精度で、スマートフォン2を携帯したユーザ4が、1つの車室内アンテナ121以外の車室内アンテナ121にとっての見通し外領域となる領域に存在すると判定できる。
また、本実施形態によれば、中央の車室内アンテナ121CのRSSIが減少傾向となったときに、車室内アンテナ121LのRSSIと、車室内アンテナ121RのRSSIとを比較する(S13)。そして、車室内アンテナ121LのRSSIのほうが大きければ、ユーザ4は車両3の左側にいると判定し(S18)、車室内アンテナ121RのRSSIのほうが大きければ、ユーザ4は車両3の右側にいると判定する(S23)。このようにして、車両3に対して、左右のどちらにユーザ4がいるかも判定することができる。
また、本実施形態では、RSSIの変化傾向に加えて、スマートフォン2に作用する加速度が停止閾値以下となっているかどうかも判断する(S17、S22)。そして、加速度が停止閾値以下となったことを条件に、解錠許可通知を認証ECU6に出力する(S18、S23)。このようにすることで、ユーザ4が車両3から遠ざかっており、ドアを解錠する必要がない状態において、ドアロックの解錠を許可してしまうことを抑制できる。
以上、実施形態を説明したが、開示した技術は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も開示した範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
なお、前述の実施形態で述べた部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分については先に説明した実施形態の構成を適用することができる。
〔変形例1〕
上述した実施形態では、3つの車室内アンテナ121のRSSIが全部、減少傾向であるときに、スマートフォン2の位置を判定していた。しかし、図11に示されるように、領域R2では、左アンテナのRSSIは減少傾向になるが、他の2つのアンテナのRSSIがともに減少傾向となる可能性は低い。換言すれば、領域R2でも、左アンテナのRSSIと、他の2つのアンテナのうちの1つが、減少傾向になる可能性がある。
したがって、3つのうちの2つの車室内アンテナ121のRSSIが減少傾向になった場合には、複数の車室内アンテナ121のうち、外縁が車両3から2つ目に近い見通し外領域に、スマートフォン2は位置していると推定することができる。縁が車両3から2つ目に近い見通し外領域は、中央アンテナの見通し外領域であり、中央アンテナの見通し外領域は、車両3の左側においては、領域R2と領域R3を足し合わせた領域である。
このことは、2つの車室内アンテナ121があれば、車室内アンテナ121が1つのみである場合よりも、精度よくスマートフォン2の位置を推定できることを意味する。さらには、領域R1では、2つの車室内アンテナ121のRSSIが同時に減少傾向になることはない。
以上のことから、上述した実施形態において、判断を追加すれば、スマートフォン2を携帯したユーザ4が領域R3にいるかどうかに加えて、ユーザ4の位置が領域R2、R1であることも推定できる。
すなわち、複数の車室内アンテナ121のRSSIが同時に減少傾向を示してはいない状態であれば、スマートフォン2を携帯したユーザ4は、全部の車室内アンテナ121にとっての見通し内領域である領域R1にいると推定できる。
その状態から、いずれか2つの車室内アンテナ121のRSSIが同時に減少傾向になれば、スマートフォン2は、最も車両3から遠い位置まで広がっている見通し外領域(図1では領域R2と領域R3の足し合わせた領域)に入ったと推定できる。
RSSIが減少傾向になる車室内アンテナ121がさらに1つ増えて、同時にRSSIが減少傾向になる車室内アンテナ121が3つになったときを考える。このときは、見通し外領域の外縁の位置が車両3から最も遠い2つの車室内アンテナ121にとって、ともに見通し外領域となる領域(図1では領域R3)にスマートフォン2があると推定できる。
このように、RSSIが同時に減少傾向になる車室内アンテナの数に応じて、スマートフォン2の位置をより細かく推定することができる。
〔変形例2〕
上述した実施形態では、近距離通信モジュール12から提供されるRSSIを、そのままRSSIの経時的な変化の傾向を判定するための指標として用いる態様を開示したが、これに限らない。
スマートフォン2からのRSSIを取得する度にその時点でのRSSIの移動平均値を算出していき、RSSIの移動平均値の履歴から、RSSIの経時的な変化の傾向を判定してもよい。その場合には、変化傾向判定部F2は、信号強度取得部F1がRSSIを取得する度に、直近N回分のRSSIを母集団とする平均値(つまり移動平均値)を算出する。Nは2以上の整数であればよく、例えば10などとすればよい。
また、変化傾向判定部F2は、その算出した移動平均値(以降、強度平均値)を、最新のRSSIと対応付けてRAM113に保存していく。便宜上、各時点における強度平均値を時系列に並べたデータを、強度平均時系列データと称する。変化傾向判定部F2は、RSSI時系列データが更新される度に、強度平均時系列データも逐次更新する。
そして、変化傾向判定部F2は、強度平均時系列データに基づき、最新の強度平均値が、所定時間前に算出された強度平均値よりも所定の閾値以上大きい場合に増加傾向であると判定する。このような態様によれば、反射等の影響によるRSSIの変化の傾向の誤判定を抑制できる。
〔変形例3〕
車両用電子キーシステムで利用される電子キーが、近距離通信モジュールを備え、電子キーが携帯端末であってもよい。また、認証ECU6が上述した車載システム1としての機能を備えていても良い。既存の設備を流用することで、ユーザ位置判定システム100を導入するコストを抑制することができる。
〔変形例4〕
以上では、車載システム1が、スマートフォン2から送信されてくる信号のRSSIに基づいて、ユーザが車両周辺に存在するか否かを判定する態様を開示したが、これに限らない。例えば、車載システム1がアドバタイズ信号を定期送信するとともに、スマートフォン2が車載システム1から送信されてくるアドバタイズ信号のRSSIに基づいて、ユーザが車両周辺に存在するか否かを判定してもよい。
つまり、前述の信号強度取得部F1、変化傾向判定部F2、および位置判定部F3は、スマートフォン2に備えられていても良い。なお、変形例4におけるスマートフォン2は、位置判定部F3の判定結果を示すユーザ位置信号を近距離通信によって車載システム1に送信するものとする。つまり、ユーザが車両周辺に存在すると判定した場合には、その旨を車載システム1に通知する。
このような態様によっても車載システム1は、ユーザ位置信号を受信することによってユーザが車両周辺に存在することを特定することができる。
〔変形例5〕
以上では、車室内の天井部分に車室内アンテナ121を配置する態様を開示したが、車室内アンテナ121の設置位置は、これに限らない。車室内において適宜設計される位置、たとえば、ピラー、コンソールパネルなどに車室内アンテナ121を配置することもできる。また、車室内アンテナ121の数も3つに限られない。車室内アンテナ121の数は、2つ、あるいは、4つ以上であってもよい。
〔変形例6〕
実施形態では、中央アンテナのRSSIが減少傾向になったときに、左右のアンテナのRSSIを比較していた。しかし、右アンテナあるいは左アンテナのRSSIが減少傾向になったときに、左右のアンテナのRSSIを比較してもよい。
1:車載システム 2:スマートフォン(携帯端末) 3:車両 4:ユーザ 5:車内LAN 6:認証ECU 11:車両側制御部 12:近距離通信モジュール 21:端末側制御部 22:近距離通信モジュール 23:加速度センサ 100:ユーザ位置判定システム 111:MPU 112:ROM 113:RAM 114:I/O 121:車室内アンテナ 122:送受信部 123:強度測定部 F1:信号強度取得部 F2:変化傾向判定部 F3:位置判定部

Claims (6)

  1. ユーザによって携帯される携帯端末(2)の車両(3)に対する位置を推定するユーザ位置判定システムであって、
    前記携帯端末が送信した電波を受信するために、前記車両の車室内に配置された車室内アンテナ(121)と、
    前記携帯端末から送信された電波を前記車室内アンテナが受信したときの受信信号強度を取得する信号強度取得部(F1)と、
    前記信号強度取得部が取得した前記受信信号強度の変化傾向に基づいて、前記携帯端末を携帯したユーザが前記車両の周辺に存在するか否かを判定する位置判定部(F3)と、を備え、
    前記車室内アンテナを、前記車室内の異なる位置に複数備え、
    複数の前記車室内アンテナは、前記車両のドアから所定の領域が、前記車室内アンテナから送信された信号が直接的には届かない見通し外領域となるように構成されており、かつ、
    前記携帯端末が送信する電波を前記車室内アンテナが受信したときの、前記車両に対する前記携帯端末の距離と前記受信信号強度との関係において、前記受信信号強度の極小値となる距離が相互にずれるように、複数の前記車室内アンテナは配置されており、
    前記位置判定部は、複数の前記車室内アンテナの前記受信信号強度が減少傾向になったことをもとに、前記携帯端末を携帯したユーザが前記車両の周辺に存在すると判定する、ユーザ位置判定システム。
  2. 前記車室内アンテナを3つ以上備える、請求項1に記載のユーザ位置判定システム。
  3. 請求項2に記載のユーザ位置判定システムであって、
    前記位置判定部は、いずれかの前記車室内アンテナの受信信号強度が減少傾向になったときに、車両の左右方向の位置が異なる2つの前記車室内アンテナの受信信号強度を比較し、受信信号強度が高い側に前記携帯端末を携帯したユーザがいると判定する、ユーザ位置判定システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のユーザ位置判定システムであって、
    前記携帯端末は、
    前記携帯端末に作用する加速度を検出する加速度センサ(23)を備え、
    前記位置判定部は、前記加速度センサが検出する加速度が、前記携帯端末を携帯しているユーザの歩行が停止したと判断できる停止閾値以下になったことに基づいて、前記車両のドアロックの解錠を許可する許可通知を、ドアロック機構を制御する制御部(6)へ出力する、ユーザ位置判定システム。
  5. 請求項2または3に記載のユーザ位置判定システムにおいて、
    前記位置判定部は、全部の前記車室内アンテナの受信信号強度が減少傾向になった場合、前記見通し外領域の外縁が2番目に前記車両から近い前記見通し外領域に、前記携帯端末を携帯したユーザが存在すると判定する、ユーザ位置判定システム。
  6. 請求項5に記載のユーザ位置判定システムにおいて、
    前記位置判定部は、前記受信信号強度が同時に減少傾向になる前記車室内アンテナの数に応じて定まる領域に、前記携帯端末が存在すると推定する、ユーザ位置判定システム。
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