JP7139791B2 - 携帯機位置推定システム - Google Patents

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Description

携帯機位置推定システムに関し、特に、携帯機の位置推定精度の向上に関する。
携帯機の位置を推定する技術が知られている。特許文献1では、携帯機が3つ以上の車載機から受信する電波の受信信号強度から、それぞれ車載機と携帯機との間の距離を推定する。そして、この3つ以上の距離から携帯機の位置を推定する。
特開2017-44563号公報
前述の特許文献1に記載の技術では、たとえば車両トランク内では座席およびフロアの影響により受信信号強度の減衰量が大きくなるおそれがある。そうすると、受信信号強度を用いた位置推定がうまく行えずに、トランク内に携帯機があるにもかかわらず車室外にあると誤判定することがある。
そこで、本開示は前述の問題点を鑑みてなされたものであり、車載装置と通信する携帯機において、携帯機の位置推定精度を向上することができる携帯機位置推定システムを提供することを目的とする。
本開示は前述の目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
本開示は、車両に搭載される車載装置(100)とユーザに携帯される携帯機(200)とが無線通信し、携帯機が存在する位置を推定する携帯機位置推定システム(10)であって、
車載装置は、電波を送信する少なくとも3つの送信用アンテナ(181)と、電波を受信する受信用アンテナ(195)と、送信用アンテナから電波を送信させ、受信用アンテナが受信する電波を処理する制御部(110)と、を含み、
携帯機は、送信用アンテナからの電波を受信するサブ受信用アンテナ(215)と、サブ受信用アンテナが受信した各送信用アンテナからの電波の受信信号強度、および各送信用アンテナからの電波の磁界ベクトルの方向を検出する検出部(211,212)と、受信用アンテナに電波を送信するサブ送信用アンテナ(221)と、サブ送信用アンテナから電波を送信させ、サブ受信用アンテナが受信する電波を処理するサブ制御部(230)と、を含み、
制御部およびサブ制御部の一方は、検出部が検出した、3つ以上の送信用アンテナからの電波の受信信号強度の大小を用いて、携帯機が存在する位置を推定する位置推定部(124)と、位置推定部が推定した位置が、受信信号強度の大小だけでは位置を推定することが困難な困難範囲(22)内であるときには、2つ以上の送信用アンテナからの電波の磁界ベクトルの方向の一致度を閾値と比較して、位置推定部が推定した位置を補正すべきか否かを判断する補正判断部(123)と、補正判断部において一致度が閾値以上の場合には、位置推定部が推定した位置を磁界ベクトルの方向一致度が高い特定範囲内に補正する位置補正部とを含む携帯機位置推定システムである。
このような本開示に従えば、まず受信信号強度を用いて携帯機が存在する位置を推定する。受信信号強度と、送信用アンテナおよび携帯機の距離とには相関があるので、位置推定部は、3つ以上の送信用アンテナからの電波の受信信号強度の大小を用いて携帯機が存在する位置を推定する。このように受信信号強度を用いて携帯機が存在する位置が推定できるが、環境要因によって推定精度が低い特定範囲がある。
このような特定範囲は車両が備える導電体、たとえば金属ボディの位置により定まるので、補正判断部は、受信信号強度の大小だけでは位置を推定することが困難な困難範囲内であるときには、2つ以上の送信用アンテナからの電波の磁界ベクトルの方向の一致度を閾値と比較して、位置推定部が推定した位置を補正すべきか否かを判断する。
特定範囲は導電体で囲まれているため磁界ベクトルの方向が揃いやすく、特定アンテナからの磁界ベクトルの方向の一致度が高い範囲となる。したがって受信信号強度を用いて推定された位置が困難範囲内のときは、困難範囲内にあるか否かを磁界ベクトルの方向の一致度を用いて推定することができる。
そして補正判断部によって一致度を用いて推定した位置を補正すべきか否かを判断し、補正すべきと判断した場合には、位置補正部が特定範囲内に携帯機が存在すると推定する。これによって受信信号強度での推定精度が低い困難範囲内に携帯機が存在すると推定された場合であっても、磁界ベクトルの方向を用いて補正し、携帯機が存在する位置の推定精度を向上することができる。
なお、前述の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
第1実施形態の電子キー位置推定システムの概略構成を示す図である。 車両におけるLFアンテナ181の位置を示す図である。 各LFアンテナ181に対応するキー検知エリアを示す図である。 RSSI距離関係135を概念的に示す図である。 右側LFアンテナ181Rの磁界ベクトルを説明する図である。 後側LFアンテナ181Bの磁界ベクトルを説明する図である。 左側LFアンテナ181Lの磁界ベクトルを説明する図である。 前側LFアンテナ181Fの磁界ベクトルを説明する図である。 磁界ベクトルを比較するための図である。 キー側制御部230が実行する処理を説明するフローチャートである。 車側制御部120が実行する車載機側処理を説明するフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、携帯機位置推定システムの実施形態を説明する。以下に示す実施形態は、携帯機が電子キー200である。すなわち、以下に示す実施形態は、電子キー位置推定システム10である。
(第1実施形態)
第1実施形態に関して、図1~図11を用いて説明する。第1実施形態の電子キー位置推定システム10は、車載機100と電子キー200とを含んで構成される。車載機100は車両11に搭載される車載装置であり、電子キー200はユーザにより携帯される携帯機である。車載機100と電子キー200とは、無線通信によって各種情報を送受信する。電子キー位置推定システム10は、電子キー200が存在する位置を推定する携帯機位置推定システムとしての機能を有する。
電子キー位置推定システム10は、車載機100と電子キー200との間の無線通信に基づいて、電子キー200の照合を実行し、照合が成立した場合、所定処理を実行あるいは許可する機能を有する。電子キー200の照合とは、電子キー200が車載機100に予め対応づけられている正規の電子キー200であるか否かを確認することである。
照合成立の場合に許可あるいは実行される所定処理としては、たとえば次のものが挙げられる。正規の電子キー200が車両11の車室内に位置する場合に車両エンジンの始動を許可する。その他にも、正規の電子キー200が車外の所定領域内に位置する場合に車両ドアの開錠を許可する。また、正規の電子キー200が車両11に所定距離近づいた場合に車両11のハザードランプを点灯等させるウェルカム処理を実行する。このように、電子キー位置推定システム10は、車両11に対する電子キー200の位置に応じて異なる処理を許可あるいは実行する。
電子キー位置推定システム10は、前述の照合による所定処理を実行あるいは許可するにあたり、車両11に対する電子キー200の位置を推定する。以下、車両11に対する電子キー200の位置を推定するための電子キー位置推定システム10の構成を説明する。
先ず、車載機100の構成について説明する。車載機100は、図1に示すように、照合ECU110、車側送信部180、4つの車側LFアンテナ181F~181L、車側受信部190、車載RFアンテナ195および入力部140を含んで構成される。4つの車側アンテナ181F~181Lは、電波を送信する送信用アンテナである。4つの車側アンテナ181F~181Lは、車両11の前側に配置される前側LFアンテナ181F、車両11の右側に配置される右側LFアンテナ181R、車両11の左側に配置される左側LFアンテナ181Lおよび車両11の後方に配置される後側LFアンテナ181Bである。後側LFアンテナ181Bは、車両11の後方に位置するトランクルーム12内に配置されている。なお、以下、4つの車側LFアンテナ181F~181Lを区別しないときは単にLFアンテナ181と記載する。
照合ECU110は、車側制御部120および記憶部130を含んで構成され、電子キー200の照合処理を実行する。照合ECU110は、車側送信部180、車側受信部190および入力部140と接続されており、相互に情報を送受信する。したがって照合ECU110は、LFアンテナ181から電波を送信させ、車載RFアンテナ195が受信する電波を処理する制御部として機能する。ECUは、電子制御装置(electronic control unit)の略称である。
照合ECU110は、マイクロコンピュータを主体として構成される。照合ECU110は、たとえばROM等の記憶装置または記憶部130に記憶されたプログラムをCPU等のプロセッサが実行することにより、電子キー200の照合および電子キー200の位置推定を含む各種処理を電子キー200と協働して実行する。なお、照合ECU110の機能の少なくとも一部は、専用のIC等によって提供されてもよい。照合ECU110は、照合処理を実行するときには、LFアンテナ181からリクエスト信号を送信させるように車側送信部180を制御する。照合ECU110は、リクエスト信号の応答としてのレスポンス信号を車載RFアンテナ195を介して受信し、レスポンス信号に含まれるIDを照合することにより、電子キー200を照合する。
入力部140は、車載機100に各種情報を入力するためにユーザによって操作される。入力部140は、たとえば、車両11の車室内に備えられるスイッチである。
車側送信部180は、照合ECU110の制御の下で、LF波あるいはVLF波で車両信号を、変調および増幅してLFアンテナ181から電波として送信させる。LFアンテナ181から送信される電波が車載アンテナ電波である。LFは、Low Frequencyの略称であり、VLFは、Very Low Frequencyの略称である。本明細書ではVLFを含めてLFという用語を用いる。車両信号としてリクエスト信号が送信される場合、固有IDを含むレスポンス信号の返信を電子キー200に要求する情報が含まれる。各車両信号には、送信元が、どのLFアンテナ181であるかを識別可能とする識別情報が含まれる。
図2にLFアンテナ181の位置を示している。前側LFアンテナ181Fは、車室前端において車幅方向中央付近に設けられる。右側LFアンテナ181Rは車両右側ドアの車内側ドアノブに設けられる。後側LFアンテナ181Bは、車室後方に位置するトランクルーム12において車幅方向中央付近に設けられる。左側LFアンテナ181Lは左側ドアの車外側ドアノブに設けられる。したがって右側LFアンテナ181Rと左側LFアンテナ181Lは、車幅方向に間隔を開けて配置されている。なお、LFアンテナ181の位置は種々変更が可能であり、また、LFアンテナ181の数も種々の変更が可能である。
これらのLFアンテナ181の周囲には、それぞれ検知可能エリアが形成される。検知可能エリアは、LFアンテナ181から送信された車両信号を電子キー200が所定閾値以上の受信信号強度(以下、RSSI)で受信可能なエリアである。検知可能エリアの大きさは、LFアンテナ181の送信出力、電子キー200の受信感度等を設定する等により、ある程度の調整が可能である。また、アンテナ形状の変更等により検知可能エリアの形状も調整可能である。
説明を図1に戻す。車側受信部190は、電子キー200からRF(Radio Frequency)波で送信されるキー信号を、車載RFアンテナ195を介して受信する。車載RFアンテナ195は、電波を受信する受信用アンテナである。車載RFアンテナ195は、受信した電波に基づく電気信号を車側受信部190に与える。車載RFアンテナ195は、車両11において適宜設定される位置に設けられる。たとえば、車載RFアンテナ195は、車室内において車両11の中央付近となる位置に設けられる。車側受信部190は、車載RFアンテナ195から取得した電気信号を増幅し、かつ、その電気信号からキー信号を復調し、キー信号を照合ECU110に出力する。
リクエスト信号の返信として電子キー200から送信される固有IDを含むキー信号は、レスポンス信号である。キー信号にはさらに車両信号を電子キー200が受信した際のRSSIを示すRSSI情報が含まれ得る。RSSI情報には、RSSIおよび車両信号の送信元がどのLFアンテナ181であるかを識別可能とする識別情報が含まれる。キー信号にはさらに車両信号を電子キー200が受信した際のベクトル方向を示すベクトル情報が含まれ得る。
次に電子キー200の構成を説明する。電子キー200は、キー側受信部210、キー側LFアンテナ221、キー側送信部220、キー側RFアンテナ215およびキー側制御部230を含んで構成される。
キー側RFアンテナ215は、LFアンテナ181からの電波を受信するサブ受信用アンテナとして機能する。キー側RFアンテナ215は、3軸アンテナとしての機能を有する。キー側RFアンテナ215は、互いに直交したX軸アンテナとY軸アンテナとZ軸アンテナとを備える。X軸アンテナ、Y軸アンテナ及びZ軸アンテナの各々は、例えばコイルアンテナで構成される。
キー側受信部210は、LFアンテナ181から送信された車載アンテナ電波を示す電気信号をキー側RFアンテナ215を介して取得する。キー側受信部210は、その電気信号を復調および増幅して車両信号を取り出し、キー側制御部230に出力する。
キー側受信部210は、RSSI検出回路211およびベクトル検出回路212を含んで構成される。RSSI検出回路211は、キー側RFアンテナ215で受信した車載アンテナ電波すなわち車両信号のRSSIを検出する回路である。RSSI検出回路211は、検出したRSSIをキー側制御部230に出力する。RSSI検出回路211は検出部に相当する。
ベクトル検出回路212は、キー側RFアンテナ215で受信した車載アンテナ電波すなわち車両信号の磁界ベクトルの方向であるベクトル方向を検出する回路である。ベクトル検出回路212は、検出したベクトル方向をキー側制御部230に出力する。ベクトル検出回路212は検出部に相当する。
ベクトル方向は、キー側RFアンテナ215の位置での3次元空間における磁界の方向を表す。ベクトル検出回路212は、まずキー側RFアンテナ215のX軸、Y軸、Z軸の三軸各々の磁界強度を検出する。三軸各々での磁界強度は、キー側RFアンテナ215のX軸アンテナ、Y軸アンテナ及びZ軸アンテナの各々に流れる電流に基づいて検出される。そしてベクトル検出回路212は、X軸の磁界強度とY軸の磁界強度とZ軸の磁界強度との比を算出して、磁界ベクトルの方向を検出する。またベクトル検出回路212は、X軸磁界強度の2乗とY軸磁界強度の2乗とZ軸磁界強の2乗との和の平方根を算出して、磁界の強さ、即ち磁界ベクトルの大きさを検出することもできる。
キー側送信部220は、キー側制御部230の制御の下で、RF波でキー信号を変調および増幅してキー側LFアンテナ221から送信させる。キー側LFアンテナ221は、車載RFアンテナ195に電波を送信するサブ送信用アンテナとして機能する。キー信号はキー側制御部230が生成する。キー信号には、車両信号のRSSIを示すRSSI情報、ベクトル方向を示すベクトル情報や電子キー200の固有IDが含まれる。上記したレスポンス信号もキー信号であるので、レスポンス信号にも固有IDが含まれる。
キー側制御部230は、マイクロコンピュータを主体として構成される。キー側制御部230は、たとえばROM等の記憶装置に記憶されたプログラムをCPU等のプロセッサが実行することにより、電子キー200の照合および後述する電子キー200の位置定を含む各種処理を車載機100と協働して実行する機能を有する。キー側制御部230の機能の少なくとも一部は、専用のIC等によって提供されてもよい。したがってキー側制御部230は、サブ制御部であって、キー側送信部220を制御してキー側RFアンテナ215から電波を送信させ、キー側受信部210を制御してキー側LFアンテナ221が受信する電波の情報を処理する。
キー側制御部230は、リクエスト信号を受信すると、自身に固有のIDを含むレスポンス信号を送信する。具体的には、キー側制御部230は、車両信号をキー側受信部210を介して取得すると、車両信号を送信したLFアンテナ181がどれであるかを、車両信号に含まれる識別情報に基づいて特定する機能を有する。
さらにキー側制御部230は、所定時間以内に、車両信号を3つ以上のLFアンテナ181からキー側受信部210が受信したか否かを判定する機能を有する。所定時間は、全部のLFアンテナ181が順次車両信号を送信する際に要する送信時間から予め定めることができる。
さらに、キー側制御部230は、各LFアンテナ181から送信されてキー側受信部210で受信した車両信号のRSSIおよびベクトル方向を用いてキー信号を生成し、生成したキー信号をキー側LFアンテナ221から送信させる。
次に、車両11に対する電子キー200の位置推定を行うための照合ECU110の機能を説明する。図1に示すように、照合ECU110は、車側制御部120と記憶部130とを備える。車側制御部120は、機能ブロックとして、RSSI取得部121と、ベクトル取得部122と、補正判断部123と、キーエリア推定部124と、位置補正部125を備える。
RSSI取得部121は、車側受信部190で受信したキー信号にRSSI情報が含まれている場合、そのRSSI情報から、車両信号を電子キー200が受信した際のRSSIを取得する。以下では、前側LFアンテナ181Fから送信された車両信号を電子キー200が受信した際のRSSIを前側RSSIとし、右側LFアンテナ181Rから送信された車両信号を電子キー200が受信した際のRSSIを右側RSSIとする。また、後側LFアンテナ181Bから送信された車両信号を電子キー200が受信した際のRSSIを後側RSSIとし、左側LFアンテナ181Lから送信された車両信号を電子キー200が受信した際のRSSIを左側RSSIとする。
ベクトル取得部122は、車側受信部190で受信したキー信号にベクトル情報が含まれている場合、そのベクトル情報から、車両信号を電子キー200が受信した際のベクトル方向を取得する。以下では、前側LFアンテナ181Fから送信された車両信号を電子キー200が受信した際のベクトル方向を前側ベクトル方向とし、同様に、右側LFアンテナ181Rに対応するベクトル方向を右側ベクトル方向とし、後側LFアンテナ181Bに対応するベクトル方向を後側ベクトル方向とし、左側LFアンテナ181Lに対応するベクトル方向を左側ベクトル方向とする。
キーエリア推定部124は、位置推定部であって、電子キー200が存在する位置を推定する。キーエリア推定部124は、LFアンテナ181からの電波のRSSIの大小を用いて、電子キー200が存在する位置を推定する。キーエリア推定部124は、RSSI取得部121が取得したRSSIに基づいて、LFアンテナ181別に電子キー200の存在を検知したエリアを決定する。このエリアを、以下、キー検知エリアとする。
図3には、各LFアンテナ181に対応するキー検知エリアを示している。図3では、各LFアンテナ181に対応するキー検知エリアを各LFアンテナ181の符号に「a」を付している。
各キー検知エリアは、各LFアンテナ181から送信された車両信号を電子キー200が受信したときのRSSIと、図4に示すRSSI距離関係135から決定する。図4は、RSSI距離関係135を概念的に示す図である。図4に示すようにRSSI距離関係135における横軸は距離である。この距離は、LFアンテナ181から電子キー200までの距離である。縦軸は、LFアンテナ181から送信された車両信号を電子キー200が受信した際に検出されるRSSIである。
図4に示すように、RSSIは通信距離が長くなるのに応じて低下することが知られている。RSSI距離関係135は、RSSIと通信距離との関係である。RSSI距離関係135は実験に基づいて決定された関係であり、記憶部130などに記憶されている。
図3では、各キー検知エリアは円形である。キー検知エリアは、この円の円周上に電子キー200が存在することを意味する。なお、キー検知エリアは、必ずしも円形である必要はなく、楕円など、円以外の形状でもよい。キー検知エリアを円以外の形状にする場合には、たとえば、検出したRSSIにRSSI距離関係135を適用して得た距離に、LFアンテナ181の指向性に基づいて定まる方位別の係数を乗じてキー検知エリアを作成すればよい。
図3に示した各キー検知エリアは、理想的な状態を示しており、電子キー200が存在する位置で、全部のキー検知エリアが交わっている。このような理想的な状態になるには、RSSI検出回路211が検出したRSSIが真値である必要がある。しかしながら、RSSIは、LFアンテナ181と電子キー200との距離が同じであっても種々の誤差により変動する。
検出したRSSIに誤差が含まれていると、複数のキー検知エリアは1点では交わらない。したがってキーエリア推定部124は、誤差の影響も考慮して、各キー検知エリアの交点から電子キー200が存在する存在位置を推定する。このような推定される存在位置は、ある一点を示すものあってもよく、ある程度広がりがある範囲であってもよい。
図2に示すように、車室内には、電子キー200の存在位置を推定しにくい特定範囲21が存在する。特定範囲21は、たとえばトランクルーム12のように周囲が金属の車両フレームで囲まれた領域である。トランクルーム12は、車両後部に位置する後部座席のシート骨格が金属からなり、またトランクルーム12の左右は金属フレームによって囲まれている。このような金属部材で囲まれた特定範囲21では、RSSIの減衰量が金属部材によって大きくなるため、電子キー200が検出したRSSIにRSSI距離関係135を適用して得た距離の精度が低下する。そうすると実際は特定範囲21内に位置するにもかかわらず、図2に示すように、特定範囲21から大きく後方に位置する困難範囲22内に存在すると推定されることがある。換言すれば、困難範囲22は、RSSIだけでは、実際に電子キー200が困難範囲22に存在すると決定することが困難な範囲であり、実際には電子キー200は特定範囲21に存在する可能性がある。このような特定範囲21は、車両内の構造物により生じることから、トランクルーム12など既知の領域である。したがってRSSI距離関係135によって推定された存在位置が困難範囲22内であるときには、RSSIとは異なる推定方法で困難範囲22内という推定が正しいか否かを検証する必要がある。そこで本実施形態では、補正判断部123は、ベクトル情報を用いて推定位置の検証を行い、補正すべきか否かを判断する。そして位置補正部125は、補正判断部123によって補正が必要と判断された場合には存在位置を補正する。
次に、ベクトル情報を用いた推定位置の検証方法について図5~図9を用いて説明する。図5~図8には、トランクルーム12およびトランクルーム12の後方において、各LFアンテナ181から送信された車両信号を電子キー200が受信したときのベクトル方向を示している。図5~図8では、磁界ベクトルの向きを矢印で示すだけでなく、磁界ベクトルの大きさを矢印の長さで示している。図5~図8に示す大きな矢印は、ベクトル方向の大まかな方向を示している。各図における下側に位置する二点鎖線で囲まれた範囲が特定範囲21に相当し、上側に位置する破線で囲まれた範囲が困難範囲22に相当する。図5~図8を比較すると、困難範囲22において4つの図のベクトル方向の一致度は、特定範囲21の一致度よりも低いことがわかる。換言すると、特定範囲21におけるベクトル方向は、互いに似ている。金属近傍では、金属に沿った方向に磁界のベクトル方向が変化するため、困難範囲22よりも特定範囲21では互いに似るようにベクトル方向が変化する。
これは図5から図8の磁界ベクトルを簡略化して示した図9を見るとより明らかになる。図9に示すように、特定範囲21におけるベクトル方向は互いに似ている。一方、特定範囲21外にある困難範囲22では、ベクトル方向の一致度が低く互いに似ていない。このようなベクトル方向の一致度を用いることによって、特定範囲21内にあるかどうかを判断することができる。特定範囲21は、周囲に存在する金属の影響によりRSSIは距離との相関が低下する範囲であり、それにより、RSSIによる位置推定では、電子キー200の位置を誤推定する可能性がある。しかし、磁界ベクトルの方向については、特定範囲21は、周囲に存在する金属の影響により、困難範囲22と区別可能な範囲であると言える。
次に、車両11に対する電子キー200の位置推定を照合ECU110と協働して行うために電子キー200のキー側制御部230が実行するキー側処理を、図10を参照して説明する。キー側処理は、所定周期で周期的に実行される。
ステップS11では、各LFアンテナ181から所定時間間隔で順次送信された車両信号を、キー側受信部210で受信した否かを判断する。ステップS11で肯定判断がなされるとステップS12に移る。ステップS11で否定判断がなされると、今回のキー側処理を終了する。
ステップS12では、各LFアンテナ181からの車両信号を受信した際にRSSI検出回路211で検出されたRSSIを取得し、ステップS13に移る。
ステップS13では、各LFアンテナ181からの車両信号を受信した際にベクトル検出回路212で検出されたベクトル方向を取得し、ステップS14に移る。
ステップS14では、キー側送信部220を制御して、キー信号をキー側LFアンテナ221から送信してキー側処理を終了する。キー信号には、各LFアンテナ181の識別情報、各LFアンテナ181のRSSI情報、およびベクトル情報などが含まれる。
次に、車両11に対する電子キー200の位置推定を電子キー200と協働して行うために照合ECU110の車側制御部120が実行する車載機側処理を、図11を参照して説明する。車載機側処理は、所定周期で周期的に実行される。あるいは、車載機側処理は、車室内に設けられた車両エンジンの始動用プッシュスイッチが押下された場合など、随時開始条件が成立した場合に開始されてもよい。
ステップS21では、全部のLFアンテナ181から、所定の時間間隔で順次、車両信号を送信させ、ステップS22に移る。各車両信号あるいは何れかの車両信号には、電子キー200に対してRSSI情報およびベクトル情報を含むキー信号の返信を要求する情報が含まれる。
ステップS22では、ステップS21で送信した車両信号の各々を電子キー200が受信した際のRRSI情報およびベクトル情報を含むキー信号を、車載RFアンテナ195を介して受信した否かを判断し、受信した場合はステップS23に移り、受信していない場合には、今回の車載機側処理を終了する。
ステップS23では、受信したキー信号に含まれるRSSI情報から、前側RSSI、右側RSSI、後側RSSIおよび左側RSSIを取得し、ステップS24に移る。ステップS23の処理は、RSSI取得部121が実行する処理である。
ステップS24では、RSSIを図4に例示したRSSI距離関係135に適用して距離を算出し、ステップS25に移る。ステップS24では、算出した距離をもとに、LFアンテナ181別にキー検知エリアを決定する。
ステップS25では、算出したキー検知エリアに基づいて電子キー200の存在位置を算出し、ステップS26に移る。理論上は、3つ以上のキー検知エリアは、1点で交わり、その点が電子キー200の存在位置である。しかし、RSSIは種々の要因で誤差を含む。したがって、4つのLFアンテナ181に対応する4つのキー検知エリアは1点では交わらず、4つのキー検知エリアが重なる重複エリアが得られる場合がほとんどである。また、電波環境等によっては、4つのキー検知エリアが重なるエリアはなく、3つのキー検知エリアしか重ならない可能性もある。このステップS25では、最も多くの検知エリアが重なっている領域内の点、たとえば、その領域の重心を電子キー200の存在位置として算出する。
ステップS26では、算出した存在位置が困難範囲22内であるか否かを判断し、困難範囲22内である場合にはステップS27に移り、困難範囲22内でない場合にはステップS211に移る。困難範囲22内でないときは、補正が必要ないとして、ステップS25で算出した存在位置に決定される。
ステップS27では、困難範囲22内であるので検証が必要であるため、受信したキー信号に含まれるベクトル情報から、前側ベクトル方向、右側ベクトル方向、後側ベクトル方向および左側ベクトル方向を取得し、ステップS28に移る。ステップS27の処理は、ベクトル取得部122が実行する処理である。
ステップS28では、取得したベクトル方向の一致度を算出し、ステップS29に移る。一致度とは、4つのベクトル方向を比較した場合に一致している度合いであり、一致しているほど一致度が高くなる。一致度は、たとえば次のように2つのベクトル方向のなす角度から算出することができる。2つのベクトル方向の一致度は、ベクトルのなす角が小さいほど高くなる。4つのベクトルの場合は、4つのベクトル方向から2つのベクトル方向を選択する組み合わせは6通りなので、6組のベクトル方向のなす角度を算出して、最も角度が大きい組み合わせを一致度の指標としてもよい。また、たとえば6組のベクトル方向のなす角度を算出して、その合計値を一致度の指標としてもよい。
ステップS29では、算出した一致度が所定の閾値以上であるか否かを判断し、閾値以上である場合には、ステップS210に移り、閾値以上でない場合には、ステップS211に移る。図9に示すように特定範囲21内の4つのベクトル方向は既知であるので、既知のデータから一致度の閾値を設定することができる。一致度が閾値以上でない場合には、特定範囲21内に位置している可能性が低いので、RSSI距離関係135によって推定された存在位置が正しいと判断し、補正が必要ないとする。
ステップS210では、一致度が閾値以上であるので、存在位置を特定範囲21内に補正し、ステップS211に移る。補正後の位置は、特定範囲21内の所定の位置、たとえば特定範囲21の中心位置である。
ステップS211では、ステップS25で算出された存在位置、またはステップS210で補正された存在位置を、最終の存在位置として決定し、本フローを終了する。
このように電子キー200が推定した位置がRSSIの大小では位置を推定しにくい困難範囲22内であるときには、磁界ベクトルの方向の一致度を閾値と比較して、推定した位置を補正すべきか否かを判断する。そして一致度が閾値以上の場合には、特定範囲21内に電子キー200が存在すると推定する。
以上説明したように本実施形態の電子キー位置推定システム10は、まずRSSIを用いて電子キー200が存在する位置を推定する。RSSIと、LFアンテナ181および電子キー200の距離とには相関があるので、4つのLFアンテナ181からの電波のRSSIの大小を用いて電子キー200が存在する位置を推定する。このようにRSSIを用いて電子キー200が存在する位置が推定できるが、環境要因によって推定精度が低い特定範囲21がある。
このような特定範囲21は車両11が備える導電体、たとえば金属ボディの位置により定まるので、RSSIで推定された位置がRSSIでは推定しにくい所定の困難範囲22内であるときには、RSSIで推定した位置を磁界ベクトルの方向を用いて補正するか否かを判断する。
特定範囲21は導電体で囲まれているため図5などに示すように磁界ベクトルの方向が揃いやすく、各LFアンテナ181からの磁界ベクトルの方向の一致度が高い範囲となる。したがってRSSIを用いて推定された位置が困難範囲22内のときは、困難範囲22内にあるか否かを磁界ベクトルの方向の一致度を用いて推定することができる。
そして補正判断部123が一致度を用いて推定した位置を補正すべきか否かを判断し、補正すべきと判断した場合には、位置補正部125が特定範囲21内に電子キー200が存在すると推定する。これによってRSSIでの推定精度が低い困難範囲22内に電子キー200が存在すると推定された場合であっても、磁界ベクトルの方向を用いて補正し、電子キー200が存在する位置の推定精度を向上することができる。
特定範囲21と困難範囲22とに着目して説明すると、LFアンテナ181から送信される電波は、特定範囲21外である困難範囲22内において、磁場ベクトルの方向の一致度が所定値よりも小さい。たとえば図5と図6とを比較するとわかるように、特定範囲21内では互いに時計回りに磁界ベクトルの方向がある程度揃っている。これに対して困難範囲22内では、図5では、左下隅から外側に発散するような磁界ベクトルの方向であり、図6では、特定範囲21内と同様に時計回りに磁界ベクトルの方向がある。したがって困難範囲22内のベクトル方向の一致度は、特定範囲21内のベクトル方向の一致度に比べて低くなる。したがって困難範囲22内にあるか否かをベクトル方向の一致度と所定値を比較することで容易に判断することができる。所定値は、予め設定されている値であり、磁界ベクトルの実際のデータから決定される。
また本実施形態では、右側LFアンテナ181Rおよび左側LFアンテナ181Lは、車幅方向に間隔を開けて配置されている。さらに具体的には、特定範囲21を挟むように右側LFアンテナ181Rおよび左側LFアンテナ181Lが配置されている。より具体的には、車両11の左右方向の両端部に2つのLFアンテナ181が配置されている。これによって特定範囲21に対してLFアンテナ181が車両11の進行方向に並んで配置される構成よりも、困難範囲22におけるベクトル方向の変化を大きくすることができる。
具体的には、図5に示す右側LFアンテナ181Rのベクトル方向と、図7に示す左側LFアンテナ181Lのベクトル方向とは、困難範囲22におけるベクトル方向の一致度が低い。これは図6および図8に示すように、前後方向に並んで配置される前側LFアンテナ181Fと後側LFアンテナ181Bとのベクトル方向を比較すると容易に理解することができる。したがって車幅方向に間隔を開けてLFアンテナ181を配置することによって、より困難範囲22内にあるか否かを高精度に判断することができる。
さらに本実施形態では、後側LFアンテナ181Bは特定範囲21内に設けられ、他の3つのLFアンテナ181は特定範囲21外に設けられている。したがって特定範囲21の内外にLFアンテナ181が設けられるので、RSSIを用いて位置を推定する場合には、推定精度が困難な範囲が設定しやすくなる。すなわち特定範囲21外にある3つのLFアンテナ181からのRSSIは、電子キー200が特定範囲21内にあるときに減衰してしまうが、特定範囲21内にある後側LFアンテナ181Bは減衰の影響を比較的受けにくい。したがって特定範囲21内に電子キー200が存在する場合に、困難範囲22内にあると推定する過程において、4つのLFアンテナ181からの検知エリアがより一点でまじわり難くなる。換言すると、4つのLFアンテナ181の検知エリアがより、分散するようになる。したがって補正すべきかの判断が容易となり、また補正によって推定精度を向上することができる。
このような場合には、ステップS29の閾値をさらに小さい低閾値を用いて判断することが好ましい。すなわち4つのLFアンテナ181からの検知エリアに基づいて困難範囲22にあると推定された場合、実際に困難範囲22に存在する可能性は低いと考えられる。そこで特定範囲21に存在すると推定しやすくなるように、閾値を低閾値にすることが好ましい。
また本実施形態では、特定範囲21内は車両11後部のトランクルーム12内である。トランクルーム12は、金属部材で囲まれた領域であり、RSSIが減衰しやすい領域である。このようなトランクルーム12内に電子キー200がある場合でも、前述のように位置を推定することができるので、車室内のトランクルーム12にあるにもかかわらず、車室外にあると誤検出されるのを防ぐことができる。
(その他の実施形態)
以上、好ましい実施形態について説明したが、前述した実施形態に何ら制限されることなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
前述の実施形態の構造は、あくまで例示であって、本開示の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本開示の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
前述の第1実施形態では、LFアンテナ181の位置は所定の四カ所には配置されているが、これに限るものではない。LFアンテナ181は、車両11に離間して設けられていれば、いかなる位置に設けられてもよい。ただし、複数のLFアンテナ181の間が離れているほど好ましい。また、LFアンテナ181の数は4つに限られず、3つ以上であればよい。
前述の第1実施形態では、携帯機として電子キー200を開示したが、キー機能を持たない携帯機を採用することもできる。
前述の第1実施形態では、車載機100は、電波を送信するアンテナとしてLF波を送信するLFアンテナ181を備えていたが、送信する電波はLF波以外の周波数帯でもよい。たとえば、LFアンテナ181に代えてRF波を送信するアンテナを備えていてもよい。
RF波はUHF波と呼ばれることもある。RF波の具体的な周波数は、たとえば、315Hz、920MHz、2.4GHzなどがある。これらの周波数を用いる通信方式には、互いを予め認証するペアリングを実行する通信方式がある。たとえば、ブルートゥース(登録商標)ではペアリングを実行する。車載機100と電子キー200との間もペアリングを実行可能となっていてもよい。
前述の第1実施形態では、車載機100が位置推定処理を実行していた。しかし、車側制御部120の構成をキー側制御部230が備え、かつ、LFアンテナ181の位置を車載機100が電子キー200に通知すれば、電子キー200において、図11の処理を実行することもできる。LFアンテナ181の位置は、たとえば緯度および経度で示す。また、車載機100と電子キー200は通信可能であることから、車載機100が実行する処理の一部のみを、電子キー200が実行することもできる。
前述の第1実施形態では、4つのLFアンテナ181の全てのRSSI情報およびベクトル情報を用いて位置を推定している(S28)。しかし、4つに限るものではない。たとえば4つのLFアンテナ181のうち、2つの特定アンテナのベクトル情報を用いて位置を推定してもよく、3つの特定アンテナを用いて位置を推定してもよい。
前述の第1実施形態では、4つのLFアンテナ181のうち1つのLFアンテナ181が特定範囲21内に設けられているが、これに限るものではない。4つのLFアンテナ181の全てが特定範囲21外に設けられてもよい。また少なくとも1つのLFアンテナ181が特定範囲21外に設けられ、少なくとも1つのLFアンテナ181が特定範囲21内に設けられてもよい。
前述の第1実施形態では、特定範囲21がトランクルーム12であったが、トランクルーム12に限るものではない。磁界ベクトルの方向が揃うように金属材料などに囲まれた空間であれば、たとえば三列シートの最も後方の座席の範囲であってもよい。
前述の第1実施形態において、照合ECU110などECUによって実現されていた機能は、前述のものとは異なるハードウェアおよびソフトウェア、またはこれらの組み合わせによって実現してもよい。ECUは、たとえば電子キー200以外の他の制御装置と通信し、他の制御装置が処理の一部または全部を実行してもよい。ECUが電子回路によって実現される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路によって実現することができる。
10…電子キー位置推定システム(携帯機位置推定システム) 11…車両 12…トランクルーム 21…特定範囲 22…困難範囲 100…車載機(車載装置) 110…照合ECU(制御部) 120…車側制御部 121…RSSI取得部 122…ベクトル取得部 123…補正判断部 124…キーエリア推定部 125…位置補正部 180…車側送信部 181…LFアンテナ(送信用アンテナ) 190…車側受信部 195…車載RFアンテナ(受信用アンテナ) 200…電子キー(携帯機) 210…キー側受信部 211…RSSI検出回路(検出部) 212…ベクトル検出回路(検出部) 215…キー側RFアンテナ(サブ受信用アンテナ) 220…キー側送信部 221…キー側LFアンテナ(サブ送信用アンテナ) 230…キー側制御部(サブ制御部)

Claims (5)

  1. 車両に搭載される車載装置(100)とユーザに携帯される携帯機(200)とが無線通信し、前記携帯機が存在する位置を推定する携帯機位置推定システム(10)であって、
    前記車載装置は、
    電波を送信する少なくとも3つの送信用アンテナ(181)と、
    電波を受信する受信用アンテナ(195)と、
    前記送信用アンテナから電波を送信させ、前記受信用アンテナが受信する電波を処理する制御部(110)と、を含み、
    前記携帯機は、
    前記送信用アンテナからの電波を受信するサブ受信用アンテナ(215)と、
    前記サブ受信用アンテナが受信した前記各送信用アンテナからの電波の受信信号強度、および前記各送信用アンテナからの電波の磁界ベクトルの方向を検出する検出部(211,212)と、
    前記受信用アンテナに電波を送信するサブ送信用アンテナ(221)と、
    前記サブ送信用アンテナから電波を送信させ、前記サブ受信用アンテナが受信する電波を処理するサブ制御部(230)と、を含み、
    前記制御部およびサブ制御部の一方は、
    前記検出部が検出した、3つ以上の前記送信用アンテナからの電波の前記受信信号強度の大小を用いて、前記携帯機が存在する位置を推定する位置推定部(124)と、
    前記位置推定部が推定した位置が、前記受信信号強度の大小だけでは位置を推定することが困難な困難範囲(22)内であるときには、2つ以上の前記送信用アンテナからの電波の磁界ベクトルの方向の一致度を閾値と比較して、前記位置推定部が推定した位置を補正すべきか否かを判断する補正判断部(123)と、
    前記補正判断部において前記一致度が前記閾値以上の場合には、前記位置推定部が推定した位置を磁界ベクトルの方向前記一致度が高い特定範囲内に補正する位置補正部とを含む携帯機位置推定システム。
  2. 少なくとも2つの前記送信用アンテナは、車幅方向に間隔を開けて配置されている請求項1に記載の携帯機位置推定システム。
  3. 前記車載装置は、電波を送信する4つの前記送信用アンテナを含み、
    4つの前記送信用アンテナは、前記車両の異なる位置に設けられ、
    少なくとも1つの前記送信用アンテナは、前記特定範囲外に設けられ、
    少なくとも1つの前記送信用アンテナは、前記特定範囲内に設けられており、
    前記補正判断部は、前記位置推定部が推定した位置が前記困難範囲内であるときには、前記検出部が検出した4つの前記送信用アンテナの前記磁界ベクトルの方向の前記一致度を用いて、推定した位置を補正すべきか否かを判断し、
    前記位置補正部は、前記補正判断部において前記一致度が前記閾値よりもさらに小さい低閾値以上の場合には、前記位置推定部が推定した位置を前記特定範囲内に補正する請求項1または2に記載の携帯機位置推定システム。
  4. 前記サブ制御部が前記位置の推定および補正を行う請求項1~3のいずれか1つに記載の携帯機位置推定システム。
  5. 前記特定範囲内は、車両後部のトランクルーム(12)内である請求項1~4のいずれか1つに記載の携帯機位置推定システム。
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