JP2021096011A - 熱交換器用二重管 - Google Patents

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    • F28F2210/06Heat exchange conduits having walls comprising obliquely extending corrugations, e.g. in the form of threads

Abstract

【課題】直管部における外側流路の流路断面形状を最適化して、熱交換性能を従来よりも向上させることができる熱交換器用二重管を提供する。【解決手段】二重管は外管の内部に内管3を配置してなる。二重管は、内管3の内側を流れる流体と内管3と外管の間を流れる流体との間の熱交換を行うために用いられる。二重管の直管部において、内管3は、外周側に突出するよう湾曲するとともに長手方向に延在する凸部31を複数有する。凸部31は、二重管の長手方向において螺旋状に変位している。直管部において、外管の内周面と内管3の凸部31とが接し、外管と内管3との間に周方向の複数箇所に区画された外側流路が形成されている。長手方向に直交する直管部の断面において、それぞれの外側流路の最大深さをD[mm]、周方向の円弧長をL[mm]としたとき、すべての外側流路のD/Lの値の平均値は、0.09を超え、0.20未満である。【選択図】図5

Description

本発明は、熱交換器用二重管に関する。
自動車用空調装置などの熱交換サイクル(冷凍サイクルともいう)は、凝縮器、蒸発器、圧縮機及び膨張弁を備える。これらを連結する循環経路には、フロン、CO2、アンモニア、その他の冷媒が循環している。かかる熱交換サイクルにおいて、循環経路中に二重管を配置し、当該二重管によって構成される二層の空間に、凝縮器から出てくる高温冷媒と、蒸発器から出てくる低温冷媒とを対向して流して熱交換することにより、熱交換性能を向上させることが提案されている(特許文献1参照)。
一方、熱交換サイクルにおいて使用される冷媒としては、環境問題に対応するために、より地球温暖化係数の低い冷媒が検討されている。これらの環境問題を考慮した冷媒は、現行の冷媒に比べ熱交換性能が低下することが懸念されている。このため、熱交換サイクル全体の性能劣化を抑制するためには、前述の二重管を組み込むことにより熱交換性能をより向上させた構成を積極的に採用することが有効である。
蒸発器から排出された気体冷媒を圧縮機で圧縮するシステムにおいては、冷媒が十分に気化しきれない状態、つまり、気体に液体が混入している状態で圧縮機に流入した場合、十分な熱交換ができないという不具合が生じうる。しかし、この不具合は、二重管を組み込むことによって解消することができる。二重管において、圧縮機に流入させる前の冷媒を加熱することができ、冷媒を十分に気化させることができるからである。
ここで、特許文献1に記載の二重管は、内管として螺旋状の溝部を複数備えた内管を用いており、これと平滑な円筒状の外管とを組み合わせている。そして、二重管の直管部においては、内管の外径よりも外管の内径が大きくなっており、内管における溝部間の峰部が外管に当接していない。これにより、二重管の直管部においては、溝部同士が周方向に連通しており、外管と内管との間に形成される外側流路が全周にわたって形成されている。
特開2006−162241号公報
特許文献1に記載の二重管は、直管部において、前述したように内管の外径よりも外管の内径の方が大きく、外側流路が周方向に連なった一つの流路となっており、曲げ部に比べて流路断面積が大きくなっている。そのため、外側流路での冷媒の流速が直管部において低下しやすく、直管部における熱交換性能が十分に得られない可能性がある。
熱交換用の二重管は、一部に曲げ部を有するものの、大半が直管部で構成されているため、直管部における熱交換性能を向上させることにより、二重管全体の熱交換性能を向上させることができると考えられる。一方、二重管における熱交換性能には、内管内の流路である内側流路及び外側流路における流速、流路面積、圧力損失等の条件だけではなく、流路断面形状、その他の最適化等が影響すると考えられるものの、未だに最適な条件が明らかになっているとは言えない。特に、外側流路の効果的な流路断面形状が十分に解明されていない。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、直管部における外側流路の流路断面形状を最適化して、熱交換性能を従来よりも向上させることができる熱交換器用二重管を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、外管の内部に内管を配置してなる二重管構造を有し、前記内管の内側を流れる流体と、前記内管と前記外管の間を流れる流体との間の熱交換を行うための熱交換器用二重管であって、
前記熱交換器用二重管の直管部において、前記内管は、外周側に突出するよう湾曲するとともに長手方向に延在する凸部を複数有し、
前記凸部は、長手方向において螺旋状に変位しており、
長手方向に直交する前記直管部の断面において、前記外管の内周面は、円形状を呈しており、
前記直管部において、前記外管の内周面と前記内管の前記凸部とが接し、前記外管と前記内管との間に周方向の複数箇所に区画された外側流路が形成されており、
長手方向に直交する前記直管部の断面において、それぞれの前記外側流路の最大深さをD[mm]、周方向の円弧長をL[mm]としたとき、すべての前記外側流路のD/Lの値の平均値は、0.09を超え、0.20未満である、
熱交換器用二重管にある。
前記熱交換器用二重管は、直管部において、外管の内周面と内管の凸部とが接し、外管と内管との間に周方向の複数箇所に区画された外側流路が形成されている。このように、直管部において、外側流路を周方向に分断するよう形成することにより、直管部における外側流路を流れる流体の流速を確保でき、直管部における熱交換性能を向上させることができる。
また、長手方向に直交する直管部の断面において、それぞれの外側流路の最大深さをD[mm]、周方向の円弧長をL[mm]としたとき、すべての外側流路のD/Lの値の平均値は、0.09を超え、0.20未満である。すなわち、直管部において、各外側流路は、ある程度深さが小さく、周方向の円弧長さが長く形成されることとなる。それゆえ、直管部において、外側流路に流れる流体と外管及び内管との接触面積を増やすことができる。これによっても、直管部における熱交換性能を向上させることができる。
また、直管部の断面において、すべての外側流路のD/Lの値の平均値を0.09を超える値とすることにより、直管部における各外側流路に流れる流体の圧力損失の増加を抑制することができる。さらに、直管部の断面において、前記平均値を0.20未満の値とすることにより、直管部における内管内の流路に流れる流体の圧力損失が増加することを抑制することができる。
以上のごとく、本態様によれば、直管部における外側流路の流路断面形状を最適化して、熱交換性能を従来よりも向上させることができる熱交換器用二重管を提供することができる。
実施例1における、熱交換器用二重管の一部断面斜視図。 実施例1における、熱交換器用二重管の一部断面側面図。 図2の、III−III線矢視断面図。 図3の、一点鎖線で囲った部分を拡大した図。 実施例1における、外側流路の最大深さD及び周方向の円弧長Lを説明するための内管の断面図。 実施例1における、押圧ディスクの配置を内管の素管の長手方向から見た様子を示す説明図。 実施例2における、外側流路の最大深さD及び周方向の円弧長Lを説明するための内管の断面図。 実験例1〜3における、D/L平均値が0.08である試料1の二重管の断面図。 実験例1〜3における、D/L平均値が0.15である試料5の二重管の断面図。 実験例1〜3における、D/L平均値が0.20である試料7の二重管の断面図。 実験例1〜3における、比較試料としての試料8の二重管の断面図。 実験例1〜3における、試料5の二重管の全体斜視図。 実験例1における、D/L平均値と、内側流路における冷媒の吸熱量との関係を示すグラフ。 実験例2における、D/L平均値と、外側流路における冷媒の圧力損失との関係を示すグラフ。 実験例3における、D/L平均値と、内側流路における冷媒の圧力損失との関係を示すグラフ。
前記熱交換器用二重管は、例えば、自動車用等の空調装置に組み込んで使用するものとすることができる。空調装置は、凝縮器、蒸発器、圧縮機、膨張弁及び、これらを連結する循環経路を備え、当該循環経路に熱交換器用二重管を配置することが可能である。この場合、例えば、内管内の流路には、蒸発器から出てくる低温低圧のガス冷媒が流れ、前記外側流路には、凝縮器から出てくる高温高圧の液冷媒が内管に流れる前記低温低圧のガス冷媒と対向する方向に流れるようにするよう構成することが可能である。この場合、熱交換器用二重管においては、前記高温高圧の液冷媒と前記低温低圧のガス冷媒との間において熱交換が効率的に行われ、熱交換サイクル全体の熱交換性能が向上する。
また、熱交換器用二重管は、直線状に延びる直管部を備えていれば、一部(1箇所或いは複数箇所)が曲げ加工等により曲げられていてもよい。この場合においては、少なくとも二重管の長手方向に直交する直管部の断面において、すべての外側流路のD/Lの値の平均値を、0.09超え、0.20未満の値とすればよい。これにより、熱交換器用二重管における大部分を占める直管部における熱交換性能の向上、及び圧力損失の低減を図ることができる。
また、外管が内管に向かってかしめられることにより、外管と凸部とが当接していてもよい。この場合は、容易に、外管と凸部とを直接当接させることができ、周方向の複数箇所に区分された外側流路を備える熱交換器用二重管の生産性を向上させることができる。
また、長手方向に直交する直管部の断面において、それぞれの外側流路の円弧長Lの合計は、内管の仮想的な外接円の周長Cの60%以上の長さを有することが好ましい。このように、直管部において、外側流路を周方向の広い領域に形成することにより、直管部における熱交換性能の向上、及び圧力損失の低減を図ることができる。また、長手方向に直交する直管部の断面において、それぞれの外側流路の円弧長Lの合計は、内管の外接円の周長Cの90%以下とすることが好ましい。この場合には、内管と外管との当接部の接触幅を確保しやすく、確実に外周流路を分断することができる。
また、直管部において、内管は、4箇所以上6箇所以下に凸部を有することが好ましい。凸部を4箇所以上に形成することにより、直管部における外側流路の流速を向上させやすく、熱交換性能を一層向上させることができる。また、凸部を6箇所以下とすることにより、直管部において外側流路が周方向の多数箇所に分断されることに起因して圧力損失が過度に大きくなることを抑制することができる。
また、熱交換器用二重管の長手方向に直交する直管部の断面において、複数の凸部は、等間隔に形成されていることが好ましい。これにより、外側流路の冷媒流量が周方向において等量となる。そのため、外側流路を流れる冷媒と内管内の流路を流れる冷媒との熱交換ムラを抑制しやすくなる。
また、直管部において、各凸部のねじれ角は、20°以上、60°以下であることが好ましい。ねじれ角は、凸部の形成方向と、熱交換器用二重管の長手方向に平行な直線とがなす角度である。ねじれ角を20°以上とすることにより、各外側流路と内管との接触部分を増やしやすく、熱交換性能を向上させやすい。ねじれ角を60°以下とすることにより、外側流路に流れる冷媒の圧力損失が過度に大きくなることを抑制することができる。
(実施例1)
熱交換器用二重管の実施例につき、図1〜図5を用いて説明する。
図1、図2に示すごとく、本例の熱交換器用二重管1(以後、単に二重管1ということもある)は、外管2の内部に内管3を配置してなる二重管構造を有する。二重管1は、内管3の内側を流れる流体と、内管3と外管2の間を流れる流体との間の熱交換を行うために用いられる。
図1、図3に示すごとく、二重管1の直管部11において、内管3は、外周側に突出するよう湾曲するとともに二重管1の長手方向(以後「X方向」という。)に延在する凸部31を複数有する。図2に示すごとく、凸部31は、X方向において螺旋状に変位している。図1、図3に示すごとく、X方向に直交する直管部11の断面において、外管2の内周面は、円形状を呈している。
図1〜図3に示すごとく、二重管1の直管部11において、外管2の内周面と内管3の凸部31とが接し、外管2と内管3との間に周方向の複数箇所に区画された外側流路4が形成されている。図5に示すごとく、X方向に直交する直管部11の断面において、それぞれの外側流路4の最大深さをD[mm]、周方向の円弧長をL[mm]としたとき、すべての外側流路4のD/Lの値の平均値は、0.09を超え、0.20未満である。
以後、本例の二重管1につき詳説する。
以後、単に周方向といったときは、特に断らない限り二重管1の周方向を意味するものとし、単に径方向といったときは、特に断らない限り二重管1の径方向を意味するものとする。
図1、図2に示すごとく、外管2及び内管3は、例えば1000系の純アルミニウムや3000系、5000系のアルミニウム合金を管状に形成してなる。なお、これに限られず、外管2及び内管3を、他の熱伝導性の優れた金属等によって構成することも可能である。本例の二重管1は、外管2内に内管3を挿入した後、外管2をその全周が内周側に縮径するよう圧縮することで、外管2がすべての凸部31に当接するよう形成されている。そして、外管2と内管3とに挟まれた領域が外側流路4となっており、内管3の内側が内側流路6となっている。
図2に示すごとく、二重管1の使用時においては、内側流路6と外側流路4とには、互いに反対方向に冷媒が流通するよう構成される。図2においては、内側流路6に流れる冷媒の方向を破線の矢印、外側流路4に流れる冷媒の方向を実線の矢印にて表している。
図1に示すごとく、外管2は、X方向に直交する断面形状が円環状の平滑管である。一方、内管3は、X方向に直交する断面形状が図3に示すような凹凸形状に形成されている。内管3のX方向に直交する断面形状は、X方向の各位置において、互いに同形状であるが、周方向に回転させたような姿勢となる。
内管3は、外管2との間に外側流路4を形成するための螺旋凹部32を4つ備える。図2に示すごとく、螺旋凹部32は、X方向の一方側に向かうにつれて周方向の一方に向かうような螺旋状に形成されている。螺旋凹部32の形成方向と、X方向に平行な直線との間になす角、すなわち螺旋凹部32のねじれ角は、20°以上、60°以下である。図1、図3に示すごとく、螺旋凹部32は、内周側に凸となるよう湾曲した曲面状に形成されている。
凸部31及び螺旋凹部32を備える内管3は、例えば次のように製造することができる。まず、図6の二点鎖線に示すような、断面形状が円環状の平滑管状を有する素管30を準備する。そして、後述する4つの押圧ディスク8に囲まれた領域に素管30を通すことで、素管30の螺旋凹部32となる部位を変形させる。
ここで、押圧ディスク8は、周方向に等間隔に4つ配置されている。各押圧ディスク8は、円盤形状を有し、かつ、押圧ディスク8の円周方向に回転自在に設けられている。各押圧ディスク8は、素管30の長手方向に対して傾斜している。すなわち、各押圧ディスク61は、前述のねじれ角を有する螺旋凹部32を形成できるようにすべく傾斜している。また、各押圧ディスク8は、これらに囲まれた領域に素管30を通過させた際に素管30を内周側に押圧できるよう、素管30の外周面よりも内周側に一部が位置するよう配されている。
そして、4つの押圧ディスク8に囲まれた空間に素管30を通過させることにより、各押圧ディスク8が回転しながら押圧ディスク8の側面部81が素管30を内周側に押圧し、素管30に螺旋凹部32が形成される。そして、螺旋凹部32が形成されなかった部位、すなわち内管3における周方向の螺旋凹部32間の部位が、螺旋凹部32に沿うよう形成された凸部31となる。なお、螺旋凹部32が形成されるのと同時に、凸部31も螺旋凹部32の変形に追従するよう変形し、素管30の曲率半径よりも凸部31の曲率半径が小さくなるよう形成される。螺旋凹部32が深く形成されるほど、凸部31の曲率半径が小さくなる。以上のように、内管3を製造することができる。
図1、図3に示すごとく、内管3は、X方向に直交する断面形状において、周方向の4箇所に等間隔に凸部31を有する。凸部31は、X方向に直交する内管3の断面形状において、周方向に隣接する部位よりも外周側に突出する部位である。凸部31のねじれ角も、螺旋凹部32のねじれ角と同様、20°以上、60°以下である。内管3の凸部31は、外周側に凸となるよう湾曲した曲面状に形成されている。
図3に示すごとく、内管3の外周面における凸部31と螺旋凹部32との間の境界部33は、角状に形成されている。これは、前述した内管3の製造工程において、押圧ディスク8による素管30の押圧量が十分であることにより、螺旋凹部32と凸部31との境界部33が角状に形成されるものである。つまり、境界部33が角状になっている場合は、凸部31が螺旋凹部32に対して十分に外周側に突出するよう顕在しやすいとともに曲率半径が小さくなりやすい。そのため、角状の境界部33が形成されている場合は、凸部31と外管2とを確実に密着させやすく、外側流路4を確実に周方向に分断することができる。
図3に示すごとく、すべての凸部31は、外管2の内周面に当接している。すべての凸部31は、少なくとも二重管1の直管部11におけるX方向の全領域において外管2の内周面に当接しており、本例においては、X方向における凸部31が存在する全領域において、すべての凸部31が外管2の内周面に当接している。つまり、二重管1の一部が曲げられていた場合、当該曲げ部においても、すべての凸部31は外管2の内周面に当接している。
図3に示すごとく、凸部31は、外管2の内周面に沿うよう(すなわち、凸部31と外管2の内周面との曲率半径の差が所定値以上とならないよう)湾曲して形成されており、これにより、凸部31と外管2との接触幅が確保されやすくなっている。また、直管部11のX方向に直交する断面において、各凸部31と外管2との接触幅の合計長さは、内管3の仮想的な外接円の周長Cの80%以下であることが好ましい。これにより、各外側流路4の周方向長さを確保することができ、熱交換性能の向上、及び、外側流路4を流れる冷媒の圧力損失の低減を図ることができる。そして、周方向の4つの凸部31と外管2とが当接することにより、外管2と内管3との間において、外側流路4が周方向の4箇所に分断されている。
図5に示すごとく、直管部11のX方向に直交する断面において、それぞれの外側流路4の最大深さをD[mm]、周方向の円弧長をL[mm]としたとき、すべての外側流路4のD/Lの値の平均値(D/L平均値)は0.09を超えるとともに、0.20未満である。すなわち、X方向に直交する断面において、それぞれの外側流路4は、ある程度径方向に浅く、かつ、周方向に幅広に形成される。
直管部11のX方向に直交する断面において、外側流路4の最大深さDは、内管3の仮想的な外接円7と内管3との間の径方向の最大長さによって求めた。すなわち、直管部11のX方向に直交する断面において、外側流路4と外接円7との間の径方向の長さは、周方向の位置によって異なるが、そのうちの最大となるものが最大深さDである。例えば、直径が約19mmの管を素管(図6の符号30参照)として、これを加工して内管3を構成した場合、各外側流路4の最大深さDは、例えば0.7mm〜1.6mmとすることができる。
また、直管部11のX方向に直交する断面において、外側流路4の周方向の円弧長Lは、内管3の外接円7における、外側流路4の両側に隣接する部位に位置する当接部5間の円弧長さである。ここで、凸部31は外管2の内周面に沿うよう湾曲した曲面状に形成されているため、図4の当接部5と外側流路4との境界周辺の拡大図に示すごとく、凸部31と外管2との当接部5と外側流路4との境界周辺付近は、周方向の外側流路4側に向かうにつれて徐々に凸部と外管2との間の隙間gの径方向の長さが長くなる。そこで、本例においては、当接部5と外側流路4との境界周辺付近において、径方向の隙間の長さが4μm以上、13μm以下の明らかに隙間と認識できる部位の手前(周方向の外側流路4の中央から遠ざかる側)を当接部5の端部51とし、外側流路4の周方向の両側に隣接する当接部5の端部51間の外接円7の周方向の長さを外側流路4の周方向の円弧長Lとした。
直管部11のX方向に直交する断面において、外側流路4の周方向の円弧長Lは、内管3の外接円7の半径をr[mm]、外側流路4の周方向の両側に隣接する当接部5の各端部51と外接円7とを結ぶ仮想直線V同士がなす角をθ[°]としたとき、L=2πr×θ/360、にて求めることができる。例えば、直径が約19mmの管を素管(図6の符号30参照)として、これを加工して内管3を構成した場合、直管部11のX方向に直交する断面における各外側流路4の周方向の円弧長Lは、例えば7mm〜14mmである。
図5に示すごとく、直管部11のX方向に直交する断面におけるそれぞれの外側流路4の周方向の円弧長Lの合計は、内管3の外接円7の周長Cの60%以上の長さを有する。これにより、直管部11における熱交換性能の向上、及び圧力損失低減を図りやすい。また、本例において、直管部11のX方向に直交する断面におけるそれぞれの外側流路4の周方向の円弧長Lの合計は、内管3の外接円7の周長Cの90%以下とすることが内管3と外管2との当接部5の接触幅を確保する観点から好ましく、また、63%以上、77%以下とすることが、当接部5の接触幅の確保、熱交換性能の向上及び圧力損失の低減を図る観点から好ましい。
直管部11のX方向に直交する断面において、それぞれの外側流路4の流路断面積の合計は、内側流路6の流路断面積の5%以上である。これにより、直管部11の熱交換性能の向上及び外側流路4の冷媒の圧力損失の低減を図ることができる。また、直管部11のX方向に直交する断面において、それぞれの外側流路4の流路断面積の合計は、内側流路6の流路断面積の30%以下であることが、二重管1の生産性の向上、及び、内側流路6の冷媒の圧力損失の低減の観点から好ましい。つまり、直管部11のX方向に直交する断面において、それぞれの外側流路4の流路断面積の合計を内側流路6の流路断面積の30%を超える値とする場合、内管3の外側流路4の深さをかなり大きくしなければならないが、これを、D/L平均値を0.09〜0.20に保ったまま実現することは物作り上困難であり、かつ、内管3内に流れる冷媒の圧力損失も向上しやすくなってしまう。また、直管部11のX方向に直交する断面において、それぞれの外側流路4の流路断面積の合計は、内側流路6の流路断面積の9%以上、20%以下であることが、二重管1の生産性の向上、直管部11の熱交換性能の向上、外側流路4の冷媒の圧力損失の低減、二重管1の生産性の向上、及び、内側流路6の冷媒の圧力損失の低減の観点から好ましい。
また、前述のごとく、内管3のX方向に直交する断面形状は、X方向の各位置において、互いに同形状で、周方向に回転させたような姿勢となる。すなわち、X方向の各位置において、各外側流路4の最大深さDと周方向の円弧長Lとのそれぞれは略一定である。そして、直管部11における凸部31が存在する各位置の断面において、すべての外側流路4のD/Lの値の平均値が、0.09を超え、0.20未満である。
外管2の外径は15mm〜30mmの範囲内、内管3の外接円の外径は10mm〜29mmの範囲内とした。また、外管2の厚みと内管3の厚みとは、互いに同等とした。
本例の二重管1は、自動車用等の空調装置に組み込んで使用される。空調装置は、凝縮器、蒸発器、圧縮機、膨張弁及び、これらを連結する循環経路を備え、二重管1は、当該循環経路に配置される。二重管1の内側流路6には、蒸発器から出てくる低温低圧のガス冷媒が図2の破線矢印方向に流れ、外側流路4には、凝縮器から出てくる高温高圧の液冷媒が、内管3に流れる低温低圧のガス冷媒と対向する方向(図2の実線矢印方向)に流れる。冷媒としては、例えば、R−134a、R−1234yf等のフロン系冷媒、又はCO2冷媒を用いることが可能である。
次に、本例の作用効果につき説明する。
本例の二重管1は、直管部11において、外管2の内周面と内管3の凸部31とが接し、外管2と内管3との間に周方向の複数箇所に区画された外側流路4が形成されている。このように、直管部11において、外側流路4を周方向に分断するよう形成することにより、直管部11における外側流路4を流れる冷媒の流速を確保でき、直管部における熱交換性能を向上させることができる。
また、X方向に直交する直管部11の断面において、それぞれの外側流路4の最大深さをD[mm]、周方向の円弧長をL[mm]としたとき、すべての外側流路4のD/Lの値の平均値は、0.09を超え、0.20未満である。すなわち、直管部11において、外側流路4は、ある程度深さが小さく、周方向の円弧長さが長く形成されることとなる。それゆえ、直管部11において、外側流路4に流れる冷媒と外管2及び内管3との接触面積を増やすことができる。これによっても、直管部11における熱交換性能を向上させることができる。
また、直管部11の断面において、すべての外側流路4のD/Lの値の平均値を0.09を超える値とすることにより、直管部11における各外側流路4に流れる冷媒の圧力損失の増加を抑制することができる。さらに、直管部11の断面において、前記平均値を0.20未満の値とすることにより、直管部11における内側流路6に流れる冷媒の圧力損失が増加することを抑制することができる。
また、外管2が内管3に向かってかしめられることにより、外管2と凸部31とが当接している。これにより、容易に、外管2と凸部31とを直接的に(機械的に)当接させることができ、周方向の複数箇所に区分された外側流路4を備える二重管1の生産性を向上させることができる。
また、直管部11において、内管3は、周方向の4箇所に凸部31を有する。それゆえ、直管部11における凸部31の数を3箇所以下とした場合よりも、直管部11における外側流路4の流速を向上させやすく、熱交換性能を一層向上させることができる。また、直管部11において、凸部31を4つとすることで、直管部11において外側流路4が周方向の多数箇所に分断されることに起因して外側流路4内を流れる冷媒の圧力損失が過度に大きくなることを抑制することができる。
また、内管3の断面形状において、複数の凸部31は、等間隔に形成されている。それゆえ、外側流路4の冷媒流量が周方向において等量となる。そのため、外側流路4を流れる冷媒と内管3内の流路を流れる冷媒との熱交換ムラを抑制しやすくなる。
また、直管部11において、各凸部31のねじれ角は、20°以上、60°以下である。ねじれ角を20°以上とすることにより、各外側流路4と内管3との接触部分を増やしやすく、熱交換性能を向上させやすい。ねじれ角を60°以下とすることにより、外側流路4に流れる冷媒の圧力損失が過度に大きくなることを抑制することができる。
以上のごとく、本例によれば、直管部における外側流路の流路断面形状を最適化して、熱交換性能を従来よりも向上させることができる熱交換器用二重管を提供することができる。
(実施例2)
本例は、図7に示すごとく、直管部11において、内管3の6箇所に凸部31を形成した例である。6箇所の凸部31のすべては、外管2の内周面に当接している。本例においても、それぞれの外側流路4の最大深さをD[mm]、周方向の円弧長をL[mm]としたとき、すべての外側流路4のD/Lの値の平均値は、0.09を超え、0.20未満である。
その他は、実施例1と同様である。
なお、本例以降において用いる符号のうち、既出の実施例において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施例におけるものと同様の構成要素等を表す。
本例においては、直管部11において、内管3の6箇所に凸部31が形成されているため、外側流路4が周方向の6箇所に分断されて形成されることとなる。それゆえ、直管部11における外側流路4に流れる冷媒の流速を一層向上させやすい。また、直管部11において凸部31を6箇所以下とすることにより、直管部11の外側流路4に流れる冷媒の圧力損失が過度に大きくなることを抑制することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実験例1)
本例は、二重管1において、すべての外側流路4のD/Lの値の平均値(D/L平均値)を種々変更させた場合の、外側流路4を通る冷媒と内側流路6を通る冷媒との間の熱交換性能の度合いをシミュレーションにより評価した例である。当該シミュレーションには、解析ソフトとして、ダッソー・システムズ・ソリッドワークス社製の「SolidWorks(登録商標)FlowSimulation」を用いた。
本例においては、基本構造を実施例1と同様としつつ、D/L平均値を種々変更した試料1〜7と、比較のための試料8とを想定した。試料1〜7は、実施形態1と同様、周方向の4箇所に凸部31を有するとともに、各凸部31が外管2の内周面に当接している。試料1のD/L平均値は0.08とし、試料2のD/L平均値は0.09とし、試料3のD/L平均値は0.10とし、試料4のD/L平均値は0.14とし、試料5のD/L平均値は0.15とし、試料6のD/L平均値は0.16とし、試料7のD/L平均値は0.20とした。図8にはD/L平均値が0.08の試料1を示し、図9にはD/L平均値が0.15の試料5を示し、図10には、D/L平均値が0.20の試料7を示している。
一方、図11に示すごとく、試料8は、周方向の3箇所に凸部31を有するものとし、かつ、内管3の外接円の直径が外管2の内接円の直径よりも小さく、内管3が外管2に当接していないものを想定した。試料8における各螺旋凹部32と内管3の外接円97との間の径方向の最大長さMは、1.7mmを想定した。試料8は、既に流通している二重管を想定した。
各試料は、外管2の全体が断面円形の平滑管形状であり、内管3がねじり角40°の凸部31を有するものとした。そして、図12にD/L平均値が0.15の試料5の例を示すごとく、各試料は、全体が一直線状に形成されており、各試料の内管3は、X方向の全体にわたり、凸部31が形成されているものとした。各試料は、外管2の外周面の直径を約21mmとし、外管2及び内管3のそれぞれの厚みを1.2mmとし、X方向の長さを500mmとした。
そして、図12に一例を示すごとく、各試料を、外気温度23℃の環境下に配置し、X方向の一方側から内側流路6に冷媒F1を導入するとともに、X方向の他方側から外側流路4に冷媒F2を導入させる場合を想定した。外側流路4に流す冷媒F2の初期温度(外側流路4入口での温度)は50℃、内側流路6に流す冷媒F1の初期温度は11℃とし、外側流路4及び内側流路6のそれぞれに流す冷媒F1、F2の流量は、234kg/hとした。また、外側流路4の入口での冷媒F2の圧力は1499kPa、内側流路6の入口での冷媒F1の圧力は199kPaとした。外側流路4及び内側流路6に流す冷媒F1、F2としては、HFC−134aを想定した。
そして、各試料において、内側流路6に流れる冷媒F1における吸熱量を、熱交換性能を示す指標として算出した。内側流路6に流れる冷媒F1における吸熱量は、内側流路6の出口を流れる冷媒の圧力及び温度に基づいて算出したエンタルピと、内側流路6の入口を流れる冷媒の圧力及び温度に基づいて算出したエンタルピとの差であるエンタルピ差と、内側流路6を流れる冷媒の流量との積によって求めた。
結果を図13に示す。なお、図13において、試料1〜7の結果については記号「〇」でプロットしており、比較試料としての試料8の結果については記号「◇」でプロットしている。なお、試料8は、外管2と内管3との間の流路が全周において連なっており、試料1〜7と同様の意義でD/L平均値を定義、算出することはできないが、図13においては便宜的にD/L平均値が0.15の箇所に試料8の結果をプロットした。
図13から分かるように、本例においては、試料1〜7は、試料8よりも内側流路6に流れる冷媒の吸熱量が高くなる、すなわち熱交換性能が高くなることが分かった。それゆえ、直管部11において、凸部31を周方向の4箇所に形成し、各凸部31を外管2に当接させて外側流路4を周方向の4箇所に分断することにより、凸部31を周方向の3箇所に形成し、各凸部31を外管2に当接させない試料8よりも、熱交換性能が向上することが分かる。さらに、図13から、D/L平均値を0.14以上とすることにより一層熱交換性能が向上することが分かる。
(実験例2)
本例は、実験例1における試料1〜8において、外側流路4に流れる冷媒の圧力損失をシミュレーションにより評価した例である。実験例1と同様、本例におけるシミュレーションには、解析ソフトとして、ダッソー・システムズ・ソリッドワークス社製の「SolidWorks(登録商標)FlowSimulation」を用いた。試料1〜8、試験条件は、実験例1と同様である。
本例においては、外側流路4の入口部分を流れる冷媒の圧力と、外側流路4の出口部分を流れる冷媒の圧力との差を外側流路4における冷媒の圧力損失とした。
結果を図14に示す。
図14から分かるように、D/L平均値を0.09を超える値にすることにより、外側流路4における冷媒の圧力損失を20kPa未満に抑えることができる。一方、D/L平均値が0.09以上となった場合は、急激に外側流路4における冷媒の圧力損失が上昇していることが分かる。さらに、外側流路4の冷媒の圧力損失を低減する観点から、D/L平均値は、0.10を超える値にすることが好ましいことが分かる。
(実験例3)
本例は、実験例1における試料1〜8において、内側流路6に流れる冷媒の圧力損失をシミュレーションにより評価した例である。実験例1、2と同様、本例におけるシミュレーションには、解析ソフトとして、ダッソー・システムズ・ソリッドワークス社製の「SolidWorks(登録商標)FlowSimulation」を用いた。試料1〜8、試験条件は、実験例1と同様である。
本例においては、内側流路6の入口部分を流れる冷媒の圧力と、内側流路6の出口部分を流れる冷媒の圧力との差を内側流路6における冷媒の圧力損失とした。
結果を図15に示す。
図15から分かるように、D/L平均値を0.20未満とすることにより、内側流路6における冷媒の圧力損失を低減させることができることが分かる。また、D/L平均値を0.20未満とすることにより、内側流路6における冷媒の圧力損失を、比較試料としての試料8よりも低減させることができることが分かる。さらに、内側流路6における冷媒の圧力損失を低減する観点から、D/L平均値を0.16未満とすることが好ましいことが分かる。
本発明は、前記各実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。例えば、凸部31及び螺旋凹部32を備える内管3の製造方法は、実施例1で述べた方法に限られない。例えば、螺旋凹部32に対応した形状の内孔を有するダイスを回転させながら、素材となる断面円形の平滑管を直線的に引抜加工することにより凸部31及び螺旋凹部32を備えた内管3を作製することができる。この場合は、引抜加工により螺旋凹部32が形成されなかった部位、すなわち内管3における周方向の螺旋凹部32間の部位が、螺旋凹部32に沿うよう形成された凸部31となる。
1 二重管
11 直管部
2 外管
3 内管
31 凸部
32 螺旋凹部
33 境界部
4 外側流路
5 当接部
51 当接部の端部
6 内側流路
本発明の一態様は、外管の内部に内管を配置してなる二重管構造を有し、前記内管の内側を流れる流体と、前記内管と前記外管の間を流れる流体との間の熱交換を行うための熱交換器用二重管であって、
前記内管は、複数の前記凸部と、前記凸部同士の間に設けられ、内周側に突出するよう湾曲する複数の螺旋凹部とを有し、前記螺旋凹部は、長手方向において螺旋状に変位しており、前記凸部と前記螺旋凹部との間の境界部は角状に形成されており、
前記熱交換器用二重管の直管部において、前記内管は、外周側に突出するよう湾曲するとともに長手方向に延在する凸部を複数有し、
前記凸部は、長手方向において螺旋状に変位しており、
長手方向に直交する前記直管部の断面において、前記外管の内周面は、円形状を呈しており、
前記直管部において、前記外管の内周面と前記内管の前記凸部とが接し、前記外管と前記内管との間に周方向の複数箇所に区画された外側流路が形成されており、
長手方向に直交する前記直管部の断面において、それぞれの前記外側流路の最大深さをD[mm]、周方向の円弧長をL[mm]としたとき、すべての前記外側流路のD/Lの値の平均値は、0.09を超え、0.20未満である、
熱交換器用二重管にある。

Claims (5)

  1. 外管の内部に内管を配置してなる二重管構造を有し、前記内管の内側を流れる流体と、前記内管と前記外管の間を流れる流体との間の熱交換を行うための熱交換器用二重管であって、
    前記熱交換器用二重管の直管部において、前記内管は、外周側に突出するよう湾曲するとともに長手方向に延在する凸部を複数有し、
    前記凸部は、長手方向において螺旋状に変位しており、
    長手方向に直交する前記直管部の断面において、前記外管の内周面は、円形状を呈しており、
    前記直管部において、前記外管の内周面と前記内管の前記凸部とが接し、前記外管と前記内管との間に周方向の複数箇所に区画された外側流路が形成されており、
    長手方向に直交する前記直管部の断面において、それぞれの前記外側流路の最大深さをD[mm]、周方向の円弧長をL[mm]としたとき、すべての前記外側流路のD/Lの値の平均値は、0.09を超え、0.20未満である、
    熱交換器用二重管。
  2. 前記外管が前記内管に向かってかしめられることにより、前記外管と前記凸部とが当接している、請求項1に記載の熱交換器用二重管。
  3. 長手方向に直交する前記直管部の断面において、それぞれの前記外側流路の前記円弧長Lの合計は、前記内管の仮想的な外接円の周長Cの60%以上の長さを有する、請求項1又は2に記載の熱交換器用二重管。
  4. 前記直管部において、前記内管は、4箇所以上6箇所以下に前記凸部を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱交換器用二重管。
  5. 前記直管部において、前記各凸部のねじれ角は、20°以上、60°以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱交換器用二重管。
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