JP2021094887A - 車両用駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】減速機ケースを取付ける変速機ケースの結合部の剛性を向上して、減速機ケースを変速機ケースに高い剛性で結合できる車両用駆動装置を提供すること。【解決手段】駆動装置4の変速機ケース5は、レフトケース7を有し、レフトケース7は、各軸を備えた変速機構の上側に位置する上壁7Eと、変速機構の前側に位置し、上壁7Eに連結された前壁7Fと、各軸の軸方向の端部を回転自在に支持し、上壁7Eと前壁7Fに連結された左側壁7Kと、変速機構の下側に位置し、前壁7Fおよび左側壁7Kに連結された下壁7Uとを有する。左側壁7Kは、減速機ケース41が結合されるボス部7u、7xを有する。ボス部7uは、上壁7Eと前壁7Fの連結部61aに近接する部位に設けられており、ボス部7xは、下壁7Uと前壁7Fの連結部61bに近接する部位に設けられている。【選択図】図5
Description
本発明は、車両用駆動装置に関する。
車両に搭載される駆動装置として、特許文献1に記載されるものが知られている。特許文献1に記載される駆動装置は、内燃機関の回転を変速する変速機と、変速機の動力を左右のドライブシャフトに分配するディファレンシャル装置とを収容する変速機ケースとを備えている。
変速機ケースの外周部の左側面には、回転電機および減速機ケースが設置されており、減速機ケースには回転電機からディファレンシャル装置に動力を伝達する減速機が収容されている。
しかしながら、このような従来の駆動装置にあっては、減速機ケースを変速機ケースに高い剛性で結合する点についての記載はなく、減速機ケースを変速機ケースに高い剛性で結合するのに改善の余地がある。
本発明は、上記のような事情に着目してなされたものであり、減速機ケースを取付ける変速機ケースの結合部の剛性を向上して、減速機ケースを変速機ケースに高い剛性で結合できる車両用駆動装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、車両の幅方向に延びるようにして平行に設置された複数の回転軸と、前記複数の回転軸にそれぞれ設けられたギヤとを有し、内燃機関の動力を変速する変速機構と、前記変速機構を収容する変速機ケースと、前記変速機ケースに取付けられたモータと、前記変速機ケースに取付けられた減速機ケースおよび前記減速機ケースに収容され、前記モータの動力を前記変速機構に伝達する減速機構を有する減速機とを備えた車両用駆動装置であって、前記変速機ケースは、前記変速機構の上側に位置する上壁と、前記変速機構の前側に位置し、前記上壁に連結された前壁と、前記複数の回転軸の軸方向の端部を回転自在に支持し、前記上壁と前記前壁に連結された側壁と、前記変速機構の下側に位置し、前記前壁と前記側壁に連結された下壁とを有し、前記側壁は、前記減速機ケースが結合される複数の結合部を有し、前記結合部は、前記上壁と前記前壁の連結部に近接する部位に設けられた第1の結合部と、前記下壁と前記前壁の連結部に近接する部位に設けられた第2の結合部とを有することを特徴とする。
このように上記の本発明によれば、減速機ケースを取付ける変速機ケースの結合部の剛性を向上して、減速機ケースを変速機ケースに高い剛性で結合できる。
本発明の一実施の形態に係る車両用駆動装置は、車両の幅方向に延びるようにして平行に設置された複数の回転軸と、複数の回転軸にそれぞれ設けられたギヤとを有し、内燃機関の動力を変速する変速機構と、変速機構を収容する変速機ケースと、変速機ケースに取付けられたモータと、変速機ケースに取付けられた減速機ケースおよび減速機ケースに収容され、モータの動力を変速機構に伝達する減速機構を有する減速機とを備えた車両用駆動装置であって、変速機ケースは、変速機構の上側に位置する上壁と、変速機構の前側に位置し、上壁に連結された前壁と、複数の回転軸の軸方向の端部を回転自在に支持し、上壁と前壁に連結された側壁と、変速機構の下側に位置し、前壁と側壁に連結された下壁とを有し、側壁は、減速機ケースが結合される複数の結合部を有し、結合部は、上壁と前壁の連結部に近接する部位に設けられた第1の結合部と、下壁と前壁の連結部に近接する部位に設けられた第2の結合部とを有する。
これにより、本発明の一実施の形態に係る車両用駆動装置は、減速機ケースを取付ける変速機ケースの結合部の剛性を向上して、減速機ケースを変速機ケースに高い剛性で結合できる。
以下、本発明の一実施例に係る車両用駆動装置について、図面を用いて説明する。
図1から図11は、本発明の一実施例に係る車両用駆動装置を示す図である。図1から図11において、上下前後左右方向は、車両に設置された状態の車両用駆動装置を基準とし、車両の前後方向を前後方向、車両の左右方向(車両の幅方向)を左右方向、車両の上下方向(車両の高さ方向)を上下方向とする。
図1から図11は、本発明の一実施例に係る車両用駆動装置を示す図である。図1から図11において、上下前後左右方向は、車両に設置された状態の車両用駆動装置を基準とし、車両の前後方向を前後方向、車両の左右方向(車両の幅方向)を左右方向、車両の上下方向(車両の高さ方向)を上下方向とする。
まず、構成を説明する。
図1において、ハイブリッド車両(以下、単に車両という)1は、車体2を備えており、車体2は、ダッシュパネル3によって前側のエンジンルーム2Aと後側の車室2Bとに仕切られている。
図1において、ハイブリッド車両(以下、単に車両という)1は、車体2を備えており、車体2は、ダッシュパネル3によって前側のエンジンルーム2Aと後側の車室2Bとに仕切られている。
エンジンルーム2Aには駆動装置4が設置されており、駆動装置4は、前進6速、後進1速の変速段を有する。駆動装置4は、本発明における車両用駆動装置を構成する。
図2、図3において、駆動装置4には内燃機関を構成するエンジン20が連結されている。駆動装置4は変速機ケース5を備えており、変速機ケース5は、エンジン20の側から順に、ライトケース6、レフトケース7、右側減速機ケース8、左側減速機ケース9、および、パーキングカバー42(図1、図5参照)を有する。各ケースやカバーは、左右方向に垂直な面にて結合されている。つまり、各ケースやカバーの合わせ面は、左右方向に垂直な面に形成されている。
エンジン20は、ライトケース6に連結されている。エンジン20は、図示しないクランク軸を有し、クランク軸は、車両1の幅方向(左右方向、以下、単に車幅方向という)に延びるように設置されている。すなわち、本実施例のエンジン20は、横置きエンジンから構成されており、本実施例の車両1は、フロントエンジン・フロントドライブ(FF)車両である。
ライトケース6は、右側端部がエンジン20に連結される周壁、および、周壁の左側端部に架設設置された仕切壁6W(図7参照)を有し、右側が開口した形状のケースである。仕切壁6Wは、駆動装置4の後部にディファレンシャル装置17(図8参照)を設置するために、前部に比べて後部は右側に膨らんでディファレンシャル装置17の収容空間を形成している。
レフトケース7は、エンジン20と反対側、すなわち、ライトケース6の左側に連結されている。ライトケース6の仕切壁6Wの外周縁にはフランジ部6Aが形成されている(図3参照)。
レフトケース7は、図4に示すように、右側端部がライトケース6に連結される周壁、および、周壁の左側端部に架設設置された左側壁7Kを有し、右側が開口した形状のケースである。後述するように、周壁は、変速機構60の上側に位置する上壁7Eと、変速機構60の前側に位置し上壁7Eに連結された前壁7Fと、変速機構60の下側に位置し前壁7Fに連結された下壁7Uと、変速機構60の後側に位置し上壁7Eと下壁7Uに連結された後壁とで構成されている。
図2に示すように、レフトケース7の周壁の右端部にはフランジ部7Aが形成されている。つまり、レフトケース7の右端部はその全体がフランジ部7Aとなっており、ライトケース6の左側に連結される合わせ面となっているので、車幅方向でレフトケース7の右端部は同じ位置となっている。
これに対して、レフトケース7の左端部は、車幅方向で、後部が前部に比較してライトケース6側に位置している。このため、図4に示すように、レフトケース7の左側壁7Kは、前側の第1の左壁部7Cと、後側の第2の左壁部7Dとを有する。
ライトケース6の仕切壁6Wとレフトケース7の左側壁7Kは、左右方向に略垂直な面となっており、レフトケース7の左側壁7Kは、ライトケース6の仕切壁6Wと車幅方向で対向している。そして、レフトケース7の左側壁7Kとライトケース6の仕切壁6Wの間にはギヤ室21が形成されている(図8参照)。
図2に示すように、フランジ部7Aにはボルト10Aが挿入されるボス部7aが設けられており、ボス部7aは、フランジ部7Aに沿って複数設けられている。
フランジ部6Aにはボス部7aに車幅方向で合致する複数のボス部6aが形成されており、ボルト10Aによってフランジ部6Aのボス部6aとフランジ部7Aのボス部7aを締結することで、ライトケース6とレフトケース7が締結されて一体化されている。
図5、図7に示すように、レフトケース7は、各軸を含んだ後述する変速機構60の上側に位置し、前後左右方向に広がる上壁7Eを有する。以後、各軸という場合には、主入力軸11、アイドル軸12、副入力軸13、カウンタ軸14および後進軸15を示す。
レフトケース7は、各軸の前側に位置する前壁7Fを備えている。前壁7Fは、レフトケース7の前端部となる下側前壁7fと、下側前壁7fと上壁7Eを連結し、上壁7Eの前端から前側に向かうに従って下方となるように傾斜する上側傾斜壁7tとを有し、下側前壁7fと上側傾斜壁7tとで上下左右方向に広がる前壁7Fを構成している。
左側壁7Kは、上壁7Eと前壁7Fおよび下壁7Uに連結されて上下前後方向に広がっており、各軸の左端部を回転自在に支持している。レフトケース7は、各軸の下側に位置し、後壁、前壁7Fおよび左側壁7Kに連結されて後側から前側に向かうに従って上方となるように傾斜して前後左右方向に延びる下壁7Uを有する。
本実施例の上壁7Eは、本発明の変速機ケースの上壁を構成し、前壁7Fは、本発明の変速機ケースの前壁を構成する。左側壁7Kは、本発明の変速機ケースの側壁を構成し、下壁7Uは、本発明の変速機ケースの下壁を構成する。
主入力軸11、アイドル軸12、副入力軸13およびカウンタ軸14は、本発明の回転軸を構成する。アイドル軸12は、本発明の第1の回転軸を構成し、主入力軸11は、本発明の第2の回転軸を構成する。
仕切壁6Wの右側に位置するライトケース6の内部空間には、図示しないクラッチが収容されている。ライトケース6とレフトケース7にて形成されるギヤ室21には、図8に示す主入力軸11、アイドル軸12、副入力軸13、カウンタ軸14、後進軸15およびディファレンシャル装置17が収容されている。
主入力軸11、アイドル軸12、副入力軸13、カウンタ軸14、後進軸15およびディファレンシャル装置17は、車幅方向(左右方向)に沿って平行に設置されている。また、主入力軸11、アイドル軸12、副入力軸13、およびカウンタ軸14は、ライトケース6の仕切壁6Wとレフトケース7の左側壁7K(第1の左壁部7C)に架設されている。後進軸15とディファレンシャル装置17は、ライトケース6の仕切壁6Wとレフトケース7の左側壁7K(第2の左壁部7D)に架設されている。
主入力軸11は、エンジン20からの動力を断接するクラッチを介してエンジン20に連結されており、クラッチを介してエンジン20の動力が伝達される。
主入力軸11の右側部分は、仕切壁6Wを貫通して仕切壁6Wの右側に突出し、クラッチに接続されている。主入力軸11は、仕切壁6Wを貫通する部分で玉軸受22Aを介してライトケース6の仕切壁6Wの図示しない軸受支持部に回転自在に支持されている。
そして、主入力軸11の左端部11fは、玉軸受22Bを介してレフトケース7の左側壁7K(第1の左壁部7C)の軸受支持部7Q(図5、図9参照)に回転自在に支持されている。図9に示すように、軸受支持部7Qは、レフトケース7の左側壁7K(第1の左壁部7C)からライトケース6側(右側)に筒状に突出している。本実施例の玉軸受22Bは、本発明の軸受を構成する。
アイドル軸12の右端部12rは、玉軸受23Aを介してライトケース6の仕切壁6Wの図示しない軸受支持部に回転自在に支持されている。アイドル軸12の左端部12fは、玉軸受23Bを介してレフトケース7の左側壁7K(第1の左壁部7C)の軸受支持部7P(図10参照)に回転自在に支持されている。本実施例の玉軸受23Bは、本発明の軸受を構成する。
軸受支持部7Pは、レフトケース7の左側壁7K(第1の左壁部7C)からライトケース6側(右側)に筒状に突出している。本実施例の軸受支持部7Pは、本発明の第1の軸受支持部を構成し、軸受支持部7Qは、本発明の第2の軸受支持部を構成する。
副入力軸13の右端部13rは、玉軸受24Aを介してライトケース6の仕切壁6Wの図示しない軸受支持部に回転自在に支持されている。そして、副入力軸13の左端部13fは、玉軸受24Bを介してレフトケース7の左側壁7K(第1の左壁部7C)の図示しない軸受支持部に回転自在に支持されている。
カウンタ軸14の右端部14rは、円錐ころ軸受25Aを介してライトケース6の仕切壁6Wの図示しない軸受支持部に回転自在に支持されている。そして、カウンタ軸14の左端部14fは、円錐ころ軸受25Bを介してレフトケース7の左側壁7K(第1の左壁部7C)の図示しない軸受支持部に回転自在に支持されている。
後進軸15の右端部15rは、玉軸受26Aを介してライトケース6の仕切壁6Wの図示しない軸受支持部に回転自在に支持されており、後進軸15の左端部15fは、玉軸受26Bを介してレフトケース7の左側壁7K(第2の左壁部7D)の図示しない軸受支持部に回転自在に支持されている。
ディファレンシャル装置17は、後述するデフケース17Bの右端部に形成された筒状部17bが、円錐ころ軸受を介してライトケース6の仕切壁6Wの図示しない軸受支持部に回転自在に支持されている。
そして、後述するデフケース17Bの左端部に形成された筒状部17aが円錐ころ軸受を介してレフトケース7の左側壁7K(第2の左壁部7D)の図示しない軸受支持部に回転自在に支持されている。
以上説明した通り、図4に示すように、レフトケース7の左側壁7Kは、フランジ部7Aに対してライトケース6から離れる方向に位置する第1の左壁部7Cと、その後側に設置されフランジ部7Aに対してライトケース6から離れる方向に位置し、かつ、第1の左壁部7Cのよりもライトケース6側に位置する第2の左壁部7Dとを有している。
主入力軸11、アイドル軸12、副入力軸13およびカウンタ軸14の左端部は11f、12f、13f、14fは、第1の左壁部7Cの軸受支持部に支持されており、主入力軸11、アイドル軸12、副入力軸13およびカウンタ軸14よりも軸長の短い後進軸15の左端部15fとディファレンシャル装置17は、第2の左壁部7Dの軸受支持部に支持されている。つまり、第2の左壁部7Dは、少なくとも後進軸15およびディファレンシャル装置17の左側に位置するレフトケース7の左側壁7Kである。
図8に示すように、主入力軸11は、1速段用の入力ギヤ11A、2速段用の入力ギヤ11B、3速/5速段用の入力ギヤ11Cおよび4速/6速段用の入力ギヤ11Dを有する。
1速段用の入力ギヤ11Aと2速段用の入力ギヤ11Bは、主入力軸11に一体に形成されており、主入力軸11と一体で回転する。3速/5速段用の入力ギヤ11Cおよび4速/6速段用の入力ギヤ11Dは、主入力軸11にスプライン嵌合されており、主入力軸11と一体で回転する。
入力ギヤ11A、11B、11C、11Dは、入力ギヤ11Aから入力ギヤ11Dに向かうに従って径が大きくなっている。また、入力ギヤ11A、11B、11C、11Dは、エンジン20側から順に設置されている。軸方向の位置で、入力ギヤ11Aと11Bは、カウンタ軸14に後述する同期装置31が設置できるように離れて設置されている。
軸方向の位置で、入力ギヤ11Bと入力ギヤ11Cは、その間にカウンタ軸14に後述するリダクションドリブンギヤ14Eが設置できるように離れて設置されている。軸方向の位置で、入力ギヤ11Cと入力ギヤ11Dは、カウンタ軸14に後述する同期装置32やアイドル軸12に後述する同期装置33が設置できるように離れて設置されている。
カウンタ軸14は、1速段用のカウンタギヤ14A、2速段用のカウンタギヤ14B、5速段用のカウンタギヤ14C、6速段用のカウンタギヤ14D、リダクションドリブンギヤ14Eおよび前進用のファイナルドライブギヤ14Fを有する。
カウンタギヤ14A、14B、14C、14Dは、ニードル軸受14a、14b、14c、14dを介してカウンタ軸14に支持されている遊転ギヤであり、カウンタ軸14と相対回転自在となっている。
リダクションドリブンギヤ14Eは、カウンタ軸14にスプライン嵌合されており、カウンタ軸14と一体で回転する。前進用のファイナルドライブギヤ14Fは、カウンタ軸14に一体に形成されており、カウンタ軸14と一体で回転する。
カウンタギヤ14A、14B、14C、14Dは、カウンタギヤ14Aからカウンタギヤ14Dに向かうに従って径が小さくなっており、それぞれ同じ変速段を構成する入力ギヤ11Aから入力ギヤ11Dに噛み合っている。
また、カウンタギヤ14A、14B、14C、14D、リダクションドリブンギヤ14E、ファイナルドライブギヤ14Fは、エンジン20側から順に、ファイナルドライブギヤ14F、カウンタギヤ14A、14B、リダクションドリブンギヤ14E、カウンタギヤ14C、14Dの順に設置されている。
アイドル軸12は、3速段用のアイドルギヤ12A、4速段用のアイドルギヤ12Bおよびリダクションドライブギヤ12Cを有する。リダクションドライブギヤ12Cは、4速段用のアイドルギヤ12Bに対して3速段用のアイドルギヤ12Aの反対側に位置している。
3速段用のアイドルギヤ12Aおよび4速段用のアイドルギヤ12Bは、ニードル軸受12a、12bを介してアイドル軸12に支持されている遊転ギヤであり、アイドル軸12と相対回転自在となっている。
リダクションドライブギヤ12Cは、主入力軸11に設けられた2速段用の入力ギヤ11Bと軸方向で同じ位置となるように、アイドル軸12にスプライン嵌合されており、アイドル軸12と一体で回転する。
3速段用のアイドルギヤ12A、4速段用のアイドルギヤ12Bおよびリダクションドライブギヤ12Cは、エンジン20側から順に、リダクションドライブギヤ12C、3速段用のアイドルギヤ12A、4速段用のアイドルギヤ12Bの順に設置されている。
軸方向の位置で、リダクションドライブギヤ12Cと3速段用のアイドルギヤ12Aは、その間に副入力軸13に設置される後述するリダクションドライブギヤ13Bの外周縁が入り込むことができるように離れて設置されている。
3速段用のアイドルギヤ12Aは、3速/5速段用の入力ギヤ11Cに噛み合っている。4速段用のアイドルギヤ12Bは、3速段用のアイドルギヤ12Aよりも小径に形成されており、4速/6速段用の入力ギヤ11Dに噛み合っている。
本実施例の駆動装置4は、3速段と5速段とが1つの3速/5速段用の入力ギヤ11Cを共用し、部品点数の削減と駆動装置4の小型化(軸方向の寸法の短縮)がなされている。また、4速段と6速段とが1つの4速/6速段用の入力ギヤ11Dを共用し、部品点数の削減と駆動装置4の小型化(軸方向の寸法の短縮)がなされている。
さらに、3速段用のアイドルギヤ12Aと5速段用のカウンタギヤ14Cとが同一のギヤから構成されており、4速段用のアイドルギヤ12Bと6速段用のカウンタギヤ14Dが同一のギヤから構成されている。同じギヤを用いることで、生産性の向上が図られている。
すなわち、3速段用のアイドルギヤ12Aを5速段用のカウンタギヤ14Cとして用いることが可能であり、その逆に、5速段用のカウンタギヤ14Cを3速段用のアイドルギヤ12Aとして用いることが可能である。
また、4速段用のアイドルギヤ12Bを6速段用のカウンタギヤ14Dとして用いることが可能であり、その逆に、6速段用のカウンタギヤ14Dを4速段用のアイドルギヤ12Bとして用いることが可能である。
副入力軸13は、リダクションドリブンギヤ13A、リダクションドライブギヤ13Bおよびダンパ機構16を有する。リダクションドリブンギヤ13A、リダクションドライブギヤ13Bおよびダンパ機構16は、エンジン20側から順に、ダンパ機構16、リダクションドリブンギヤ13A、リダクションドライブギヤ13Bの順に設置されている。
リダクションドリブンギヤ13Aは、リダクションドライブギヤ12Cよりも大径に形成されており、リダクションドライブギヤ12Cに噛み合っている。リダクションドリブンギヤ13Aは、ダンパ機構16で許容される範囲内で副入力軸13と相対回転自在に、副入力軸13に支持されている。
リダクションドライブギヤ13Bは、リダクションドリブンギヤ13Aよりも大径で、かつ、リダクションドリブンギヤ14Eよりも小径に形成されており、リダクションドリブンギヤ14Eに噛み合っている。リダクションドライブギヤ13Bは、副入力軸13にスプライン嵌合されており、副入力軸13と一体で回転する。
すなわち、リダクションドリブンギヤ14Eは、リダクションドライブギヤ12C、リダクションドリブンギヤ13Aおよびリダクションドライブギヤ13Bよりも大径に形成されている。このため、3速段と4速段とにおいて、アイドル軸12から副入力軸13を介してカウンタ軸14に伝達される動力は、5速段と6速段に比べて減速される。
なお、減速比に関し、アイドル軸12に設置されたアイドルギヤ12Aとアイドルギヤ12Bを用いる変速段の間に、カウンタ軸14に設置されたカウンタギヤ14Cを用いる変速段を設定することも可能であるが、後述する同期装置32、33を動作させる作動機構が複雑となるため、本実施例では同期装置32、33が連続する変速段を切り替えるようにしている。
本実施例のリダクションドライブギヤ12Cとリダクションドリブンギヤ13Aは、第1のリダクションギヤ対を構成しており、リダクションドライブギヤ13Bとリダクションドリブンギヤ14Eは、第2のリダクションギヤ対を構成している。すなわち、駆動装置4は、2組のリダクションギヤ対を有する。
リダクションドライブギヤ12C、リダクションドリブンギヤ13A、リダクションドライブギヤ13Bおよびリダクションドリブンギヤ14Eは、それぞれが設置される各軸の軸方向の略中央部に設置されている。軸方向で、第1のリダクションギヤ対は、第2のリダクションギヤ対のエンジン20側に設置され、入力ギヤ11B、カウンタギヤ14Bと同じ位置に設置されている。
リダクションドリブンギヤ14Eの外周部の一部は、主入力軸11の軸方向で2速段用の入力ギヤ11Bと3速/5速段用の入力ギヤ11Cの間に入り込んでいる。リダクションドライブギヤ13Bの外周部の一部は、アイドル軸12の軸方向でリダクションドライブギヤ12Cと3速段用のアイドルギヤ12Aの間に入り込んでいる。
このため、大径のリダクションドライブギヤ13Bおよびリダクションドリブンギヤ14Eを用いても主入力軸11、アイドル軸12、副入力軸13およびカウンタ軸14の軸間距離を短縮でき、変速機ケース5の小型化を図ることができる。この結果、駆動装置4の小型化を図ることができる。
本実施例のギヤ11A、11B、11C、11D、12A、12B、12C、13A、13B、14A、14B、14C、14D、14E、14Fは、本発明のギヤを構成する。
ダンパ機構16は、外筒部材16Aと、ゴム等の弾性体16Bと、内筒部材16Cとを有する。
ダンパ機構16は、外筒部材16Aと、ゴム等の弾性体16Bと、内筒部材16Cとを有する。
内筒部材16Cは、外筒部材16Aよりも小径に形成されており、外筒部材16Aの内径側に設置されている。つまり、軸方向で、内筒部材16Cは、外筒部材16Aと同じ位置に設置されている。内筒部材16Cは、副入力軸13にスプライン嵌合されており、副入力軸13と一体で回転する。
弾性体16Bは、外筒部材16Aの内径と内筒部材16Cの外径の間に設置されており、外周面と内周面がそれぞれ外筒部材16Aと内筒部材16Cに固定されている。つまり、弾性体16Bは、径方向で外筒部材16Aと内筒部材16Cの間に設置されている。
外筒部材16Aは、弾性体16Bを収容する部位からリダクションドリブンギヤ13A側に延びる延出部を有し、延出部の内周部には内周スプライン16aが形成されている。内筒部材16Cは、弾性体16Bを取付ける部位からリダクションドリブンギヤ13A側に延びる延出部を有し、延出部には外周スプライン16cが形成されている。
リダクションドリブンギヤ13Aは、外筒部材16Aの延出部の内径側に入り込み内筒部材16C側に延びる延出部を有し、延出部には外周スプライン13eが形成されている。そして、外周スプライン16c、13eは、外筒部材16Aの内周スプライン16aに嵌合されている。
外筒部材16Aの内周スプライン16aとリダクションドリブンギヤ13Aの外周スプライン13eは、周方向の隙間が小さく形成されており、タイト(回転方向のガタが比較的少ない状態)にスプライン嵌合している。
これに対して、外筒部材16Aの内周スプライン16aと内筒部材16Cの外周スプライン16cは、周方向の隙間が大きく形成されており、ルーズ(回転方向のガタが比較的多い状態)にスプライン嵌合している。つまり、外筒部材16Aと内筒部材16Cとは、多少の相対回転が可能な状態にスプライン嵌合している。
ダンパ機構16は、副入力軸13とリダクションドリブンギヤ13Aとの間の動力伝達を行うが、外筒部材16Aの内周スプライン16aと内筒部材16Cの外周スプライン16cの上記したスプライン嵌合により、異なる動力伝達経路を達成可能となっている。
回転方向で、内周スプライン16aと外周スプライン16cが当接しない状態では弾性体16Bを介する動力伝達となり、内周スプライン16aと外周スプライン16cが当接する状態では内周スプライン16aと外周スプライン16cを介した動力伝達が可能となっている。
つまり、ダンパ機構16は、伝達する駆動力が比較的小さい場合、弾性体16Bを介する動力伝達を行い、伝達する駆動力が比較的大きい場合、内周スプライン16aと外周スプライン16cが当接して内周スプライン16aと外周スプライン16cを介した動力伝達を行う。弾性体16Bは、微小なトルク変動(回転変動)を吸収して、歯打ち音等を抑制することができる。
後進軸15は、後進ギヤ15Aおよび後進用のファイナルドライブギヤ15Bを有する。後進ギヤ15Aは、ニードル軸受15aを介して後進軸15に支持されており、後進軸15と相対回転自在となっている。後進ギヤ15Aは、1速段用のカウンタギヤ14Aに噛み合っている。
後進用のファイナルドライブギヤ15Bは、後進軸15に一体に形成されており、後進軸15と一体で回転する。後進用のファイナルドライブギヤ15Bは、ディファレンシャル装置17のファイナルドリブンギヤ17Aに噛み合っている。
カウンタ軸14には同期装置31が設けられており、同期装置31は、カウンタ軸14の軸方向で1速段用のカウンタギヤ14Aと2速段用のカウンタギヤ14Bの間に設置されている。同期装置31は、ハブ31A、スリーブ31Bおよびシンクロナイザリング31C、31Dを備えている。
ハブ31Aの内周面は、カウンタ軸14にスプライン嵌合しており、ハブ31Aは、カウンタ軸14と一体で回転する。スリーブ31Bは、ハブ31Aにスプライン嵌合されており、カウンタ軸14の軸方向に移動自在となっている。
スリーブ31Bは、シフト操作によって変速段が1速段または2速段にシフトされると、中立位置から図示しないシフトフォークによって1速段用のカウンタギヤ14A側または2速段用のカウンタギヤ14B側に移動される。なお、図示したスリーブ31Bの位置は、中立位置である。
例えば、自動によるシフト操作が行われる場合には、スリーブ31Bは、後述するシフトユニット50によって駆動される。シフトユニット50は、運転者によって操作される図示しないシフトレバーがドライブレンジにシフトされた状態あるいはリバースレンジにシフトされた状態において、予めスロットル開度と車速とをパラメータとして設定された変速マップに基づいて同期装置31および後述する同期装置32、33、34を操作して変速段の制御を行う。
スリーブ31Bの内周面にはスプライン31a、31bが形成されている。1速段用のカウンタギヤ14Aにはスプライン31aに嵌合するスプライン14gが形成されており、2速段用のカウンタギヤ14Bにはスプライン31bに嵌合するスプライン14hが形成されている。
スリーブ31Bが中立位置から1速段用のカウンタギヤ14A側に移動すると、スリーブ31Bのスプライン31aが1速段用のカウンタギヤ14Aのスプライン14gに嵌合することにより、スリーブ31Bを介して1速段用のカウンタギヤ14Aがカウンタ軸14に連結され、1速段用のカウンタギヤ14Aがカウンタ軸14と一体で回転する。
これにより、エンジン20の動力が主入力軸11から1速段用の入力ギヤ11Aおよび1速段用のカウンタギヤ14Aを介してカウンタ軸14に伝達される。
スリーブ31Bが中立位置から2速段用のカウンタギヤ14B側に移動すると、スリーブ31Bのスプライン31bが2速段用のカウンタギヤ14Bのスプライン14hに嵌合することにより、スリーブ31Bを介して2速段用のカウンタギヤ14Bがカウンタ軸14とに連結され、2速段用のカウンタギヤ14Bがカウンタ軸14と一体で回転する。
これにより、エンジン20の動力が主入力軸11から2速段用の入力ギヤ11Bおよび2速段用のカウンタギヤ14Bを介してカウンタ軸14に伝達される。
ここで、同期装置によって1速段用のカウンタギヤ14Aがカウンタ軸14に連結されることは、1速段用のカウンタギヤ14Aがカウンタ軸14と一体で回転するようにカウンタ軸14に直結されることである。以後、ギヤが回転軸に連結されるという表現は、ギヤが回転軸と一体で回転するように回転軸に直結されることを意味する。
シンクロナイザリング31Cは、ハブ31Aと1速段用のカウンタギヤ14Aとの間に設けられており、外周面にスリーブ31Bのスプライン31aに嵌合するスプラインが形成されている。
シンクロナイザリング31Dは、ハブ31Aと2速段用のカウンタギヤ14Bとの間に設けられており、外周面にスリーブ31Bのスプライン31bに嵌合するスプラインが形成されている。
シンクロナイザリング31Cは、スリーブ31Bが中立位置から1速段のカウンタギヤ14A側に移動したときに、シンクロナイザリング31Cに形成されたスプラインがスリーブ31Bのスプライン31aに係合し、1速段のカウンタギヤ14Aに摩擦接触することにより、1速段用のカウンタギヤ14Aの回転をスリーブ31Bの回転(カウンタ軸14の回転)に同期させる。
シンクロナイザリング31Dは、スリーブ31Bが中立位置から2速段のカウンタギヤ14B側に移動したときに、シンクロナイザリング31Dに形成されたスプラインがスリーブ31Bのスプライン31bに係合し、2速段のカウンタギヤ14Bに摩擦接触することにより、2速段用のカウンタギヤ14Bの回転をスリーブ31Bの回転(カウンタ軸14の回転)に同期させる。
このように本実施例の同期装置31は、1速段用のカウンタギヤ14Aと2速段用のカウンタギヤ14Bを選択的にカウンタ軸14に連結し、連結時に同期動作を行うことで変速ショックや異音が発生することを抑制する。
これにより、エンジン20の動力が主入力軸11から1速段用の入力ギヤ11Aおよび1速段用のカウンタギヤ14Aを介してカウンタ軸14に伝達される。また、エンジン20の動力が主入力軸11から1速段用の入力ギヤ11Bおよび2速段用のカウンタギヤ14Bを介してカウンタ軸14に伝達される。
カウンタ軸14には更に、上記した同期装置31と同様の働きをする同期装置32が設けられており、同期装置32は、カウンタ軸14の軸方向で5速段用のカウンタギヤ14Cと6速段用のカウンタギヤ14Dの間に設置されている。
アイドル軸12には上記した同期装置31、32と同様の働きをする同期装置33が設置されており、同期装置33は、アイドル軸12の軸方向で3速段用のアイドルギヤ12Aと4速段用のアイドルギヤ12Bの間に設置されている。
シフト操作によって3速段にシフトされると、同期装置33は、3速段のアイドルギヤ12Aをアイドル軸12に連結する。
これにより、エンジン20の動力が主入力軸11から3速/5速段用の入力ギヤ11Cおよび3速段用のアイドルギヤ12Aを介してアイドル軸12に伝達される。
シフト操作によって4速段にシフトされると、同期装置33は、4速段用のアイドルギヤ12Bをアイドル軸12に連結する。
これにより、エンジン20の動力が主入力軸11から4速/6速段用の入力ギヤ11Dおよび4速段用のアイドルギヤ12Bを介してアイドル軸12に伝達される。
アイドル軸12にエンジン20の動力が伝達されると、エンジン20の動力は、アイドル軸12からリダクションドライブギヤ12C、リダクションドリブンギヤ13A、ダンパ機構16、副入力軸13、リダクションドライブギヤ13Bおよびリダクションドリブンギヤ14Eを介してカウンタ軸14に伝達される。
これにより、3速段および4速段において、アイドル軸12から副入力軸13を介してカウンタ軸14に動力が伝達されるとともに、伝達される動力(回転速度)が減速される。
シフト操作によって5速段にシフトされると、同期装置32は、5速段用のカウンタギヤ14Cをカウンタ軸14に連結する。
これにより、エンジン20の動力が主入力軸11から3速/5速段用の入力ギヤ11Cおよび5速段用のカウンタギヤ14Cを介してカウンタ軸14に伝達される。
シフト操作によって6速段にシフトされると、同期装置32は、6速段用のカウンタギヤ14Dをカウンタ軸14に連結する。
これにより、エンジン20の動力が主入力軸11から4速/6速段用の入力ギヤ11Dおよび6速段用のカウンタギヤ14Dを介してカウンタ軸14に伝達される。
後進軸15には同期装置34が設置されている。シフト操作によって後進段にシフトされると、同期装置34は、後進ギヤ15Aを後進軸15に連結し、後進ギヤ15Aを後進軸15と一体で回転させる。なお、後進軸15には、エンジン20側から順に、後進用のファイナルドライブギヤ15B、後進ギヤ15A、同期装置34の順に設置されている。
これにより、エンジン20の動力が主入力軸11から1速段の入力ギヤ11A、1速段用のカウンタギヤ14Aおよび後進ギヤ15Aを介して後進軸15に伝達される。
同期装置32、33、34は、所謂、シングルコーン式であり、同期装置31は、所謂、トリプルコーン式であるが、同期装置32、33、34は、同期装置31と同様の同期動作を行うので、具体的な説明は省略する。
前進用のファイナルドライブギヤ14Fおよび後進用のファイナルドライブギヤ15Bは、ディファレンシャル装置17のファイナルドリブンギヤ17Aに噛み合っている。これにより、カウンタ軸14の動力は、前進用のファイナルドライブギヤ14Fを経て、後進軸15の動力は、後進用のファイナルドライブギヤ15Bを経て、ディファレンシャル装置17に伝達される。
ディファレンシャル装置17は、ファイナルドリブンギヤ17Aと、ファイナルドリブンギヤ17Aが外周部に取付けられたデフケース17Bと、デフケース17Bに内蔵された差動機構17Cとを有する。
デフケース17Bの左端部には筒状部17aが設けられており、デフケース17Bの右端部には筒状部17bが設けられている。筒状部17a、17bには左右のドライブシャフト18L、18Rのそれぞれの一端部が挿通されている。
左右のドライブシャフト18L、18Rの一端部は、差動機構17Cに連結されており、左右のドライブシャフト18L、18Rの他端部は、それぞれ図示しない左右の駆動輪に連結されている。
ディファレンシャル装置17は、エンジン20の動力を差動機構17Cによって左右のドライブシャフト18L、18Rに分配して駆動輪に伝達する。
図2、図5に示すように、レフトケース7の前方の上側にはモータ35が設置されている。モータ35は、モータケース35Aと、モータケース35Aに回転自在に支持されたモータ出力軸35B(図7、図8参照)と、モータケース35Aに取付けられたモータコネクタ35Cとを有する。
図5、図7に示すように、モータ35は、前後方向で上側傾斜壁7tに対向しており、ブラケット36A、36Bによってライトケース6の上壁6Bと前壁6Cに取付けられている(図2参照)。すなわち、モータ35は、上側傾斜壁7tに対向するようにして変速機ケース5に取付けられている。つまり、図2、図4に示すように、モータケース35Aは、その右端部をブラケット36A、36Bによって変速機ケース5に強固に固定されている。
図2、図4に示すように、モータケース35Aの左側面35fには右側減速機ケース8が取付けられている。すなわち、モータ35は、モータ出力軸35Bを左右方向に沿った状態で変速機ケース5の前方の上側に設置されている。そして、モータ35およびモータ出力軸35Bは、変速機ケース5の内部に配置された軸と図8に示すような位置関係に配置されている。
モータケース35Aの内部にはいずれも図示しないロータと、コイルが巻き付けられたステータとが収容されている。
モータ35において、コイルに三相交流が供給されることにより、周方向に回転する回転磁界を発生する。ステータは、発生した磁束をロータに鎖交させることにより、モータ出力軸35Bと一体のロータを回転駆動させる。
モータコネクタ35Cは、モータケース35Aの右側端部から上方に突出している。モータコネクタ35Cには、モータ35を駆動するための電力を供給する図示しないパワーケーブルが接続される。
パワーケーブルは、モータコネクタ35Cに対して左側から挿入することで接続される。つまり、パワーケーブルは、モータケース35Aの上方を通過するように配索されている。モータコネクタ35Cが、モータケース35Aから上方に突出配置されることで、冠水路走行における被水を抑制するとともに、上方からの接続作業が容易となって整備性を向上させることができる。
図8に示すように、アイドル軸12の左端部にはスプロケット取付部12Mが設けられており、スプロケット取付部12Mは、玉軸受23Bおよび左側壁7K(第1の左壁部7C)よりも外方、すなわち、レフトケース7の外方に突出している。このため、スプロケット取付部12Mは、玉軸受23Bに片持ちで支持されている。
スプロケット取付部12Mにはスプロケット37が取付けられており、スプロケット37にはチェーン38が巻き掛けられている。チェーン38は、モータ出力軸35Bに取付けられたスプロケット35Dに巻き掛けられている。
スプロケット37は、スプロケット35Dよりも大径に形成されており、モータ35の動力は、モータ出力軸35Bのスプロケット35Dからチェーン38およびスプロケット37を介して減速されてアイドル軸12に伝達される。
すなわち、アイドル軸12は、モータ35の動力が伝達される入力軸として機能する。本実施例のスプロケット35D、37およびチェーン38は、本発明の減速機構を構成し、減速機構、右側減速機ケース8および左側減速機ケース9は、本発明の減速機(減速機40)を構成する。
図7において、モータ出力軸35Bは、主入力軸11、アイドル軸12、副入力軸13、カウンタ軸14、後進軸15よりも前方に設置され、更に各軸よりも上方に設置されている。
アイドル軸12は、主入力軸11、アイドル軸12、副入力軸13、カウンタ軸14、後進軸15の中で最も前側に設置された軸であり、モータ出力軸35Bの後側斜め下方に設置されている。主入力軸11は、アイドル軸12の後側斜め上方に設置されており、副入力軸13は、アイドル軸12の後側斜め下方に設置されている。
カウンタ軸14は、アイドル軸12の後方で、かつ、上下方向で主入力軸11と副入力軸13の間に設置されている。
すなわち、主入力軸11、アイドル軸12、副入力軸13およびカウンタ軸14は、主入力軸11の軸心O1とアイドル軸12の軸心O2と副入力軸13の軸心O3とカウンタ軸14の軸心O4とを結んだ仮想線L1が四角形となるようにギヤ室21に設置されている。
そして、図7において、四角形の主入力軸11の軸心O1とアイドル軸12の軸心O2を結んだ辺に対向するように、モータ35およびモータ出力軸35Bが配置されている。詳細には、軸心O1と軸心O2を結んだ辺に対向しつつ、やや軸心O2よりにモータ35およびモータ出力軸35Bが配置されている。
さらに、レフトケース7は、モータ35に対向する面が後述する仮想直線L3と同様に前下がりの斜めの面であって、モータ35に対向する面が仮想直線L3よりも急角度の前下がりの斜面に形成されており、モータ35に対向する面(上側傾斜壁7t)の前方にモータ35の設置空間を形成し、モータ35をより後方に配置できるようにしている。つまり、レフトケース7は、前側の上部(上側傾斜壁7t)が前側の下部(下側前壁7f)に比較して後方に位置し、前側の上部(上側傾斜壁7t)の前方にモータ35の設置空間を形成している。
このため、アイドル軸12は、主入力軸11、副入力軸13およびカウンタ軸14よりもモータ35に接近した位置に設置している。このため、チェーン38を短くすることができ、減速機ケース41の小型化を図ることができ、駆動装置4の小型化を図ることができる。
このような各軸の位置関係により、主入力軸11とアイドル軸12の斜め上方がデッドスペース(空きスペース)となり、レフトケース7に上側傾斜壁7tを形成できる。
すなわち、主入力軸11がレフトケース7の前壁7F側に近づくように各軸が設置されると、下側前壁7fは、上壁7Eまで鉛直方向に延びる形状となる。これに対して、上述したような各軸の位置関係により、上壁7Eまで鉛直方向に延びる下側前壁7fを、デッドスペースの分だけ主入力軸11側に傾斜させて上側傾斜壁7tを形成できる。
副入力軸13は、アイドル軸12に対してチェーン38の張力が作用する方向、すなわち、モータ出力軸35Bの軸心O5とアイドル軸12の軸心O2とを結んだ仮想直線L2の略延長線上に設置されている。具体的には、副入力軸13の軸心O3は、仮想直線L2に対してやや前方に位置している。
主入力軸11、アイドル軸12および副入力軸13は、アイドル軸12の軸心O2と副入力軸13の軸心O3を結んだ仮想直線L4に対して、アイドル軸12の軸心O2と主入力軸11の軸心O1を結んだ仮想直線L3が略直角となるように設置されている。
具体的には、主入力軸11、アイドル軸12および副入力軸13は、仮想直線L4が仮想直線L3に対して鈍角になるように設置されている。また、主入力軸11は、モータ出力軸35Bの軸心O5とアイドル軸12の軸心O2とを結んだ仮想直線L2に対して副入力軸13と反対側に設置されている。
図7に示すように、後進軸15は、ファイナルドリブンギヤ17Aの上方で、かつ、カウンタ軸14の後側斜め上方に設置されており、軸心の位置で比較すると主入力軸11、アイドル軸12、副入力軸13およびカウンタ軸14よりも上方に設置されている。
図5、図10に示すように、レフトケース7の左側壁7Kには開口部7hが形成されている。開口部7hにはアイドル軸12のスプロケット取付部12Mが挿通されており、スプロケット取付部12Mは、開口部7hを通してギヤ室21から外方(左方)に突出している。図5では図示省略しているが、スプロケット37は、レフトケース7の左側壁7K(第1の左壁部7C)よりも左側であって、レフトケース7の外方に設置されている。
図1に示すように、右側減速機ケース8と左側減速機ケース9は、一体でモータケース35Aとレフトケース7に取付けられている。本実施例の右側減速機ケース8は、本発明の第1の減速機ケースを構成し、左側減速機ケース9は、本発明の第2の減速機ケースを構成する。右側減速機ケース8および左側減速機ケース9は、本発明の減速機ケース41を構成する。
図5に示すように、モータケース35Aの左側面35fにはモータケース35Aの円周方向に沿って5つの結合部35aが設けられている。
レフトケース7の第1の左壁部7Cにはボス部7u、7v、7xが設けられている。ボス部7uは、レフトケース7の左側壁7K(第1の左壁部7C)から各軸の軸方向に沿って左方に突出するボス形状に形成されている。
ボス部7uは、左側壁7K(第1の左壁部7C)と上壁7Eと前壁7Fの上側傾斜壁7tの連結部61aに近接する部位に設けられている。本実施例のボス部7uは、本発明の第1の結合部を構成する。本実施例の第1の結合部を構成するボス部7uは1つであるが、2つ以上であってもよい。
ボス部7xは、レフトケース7の左側壁7K(第1の左壁部7C)から各軸の軸方向に沿って左方に突出するボス形状に形成されている。ボス部7xは、左側壁7K(第1の左壁部7C)と下壁7Uと下側前壁7fの連結部61bに近接する部位に設けられている。
本実施例のボス部7xは、本発明の第2の結合部を構成する。本実施例の第2の結合部を構成するボス部7xは1つであるが、2つ以上であってもよい。
図5、図9に示すように、ボス部7vは、軸受支持部7Qに結合されており、軸受支持部7Qから各軸の軸方向に沿って左方に突出するボス形状に形成されている。ボス部7vは、本発明の第3の結合部を構成する。本実施例の第3の結合部を構成するボス部7vは、1つであるが、2つ以上であってもよい。
ボス部7u、7vは、軸受支持部7P(開口部7h)よりも上方に位置している。ボス部7xは、軸受支持部7Pよりも下方に位置しており、ボス部7uおよびボス部7vとボス部7xとは、軸受支持部7Pを挟んで配置されている。
つまり、図5に示すように、ボス部7u、7v、7xは軸受支持部7Pを取り囲むように配置されており、軸受支持部7Pはボス部7u、7v、7xを頂点とした範囲に入り込むように配置されている。更に、ボス部7uは上壁7Eの近傍に配置され、ボス部7xは下壁7Uの近傍に配置されているので、ボス部7uとボス部7xはレフトケース7の左側壁7Kにおける上下位置で最大距離となる配置となっている。
図6に示すように、右側減速機ケース8にはモータケース35Aの外径形状と同一形状を有する環状のモータ取付部8Aと、モータ取付部8Aから斜め下後方に延びる右側減速機ケース本体8Bとを有する。
すなわち、右側減速機ケース8は、図6に示すように左方向から見て、レフトケース7の前部の左側方から前方斜め上方にかけて、前部が上方となるように前側斜め上方に傾斜するように設置されている。
右側減速機ケース8は、右側面のモータ出力軸35Bの挿入部とスプロケット取付部12Mの挿入部と左側減速機ケース9にて閉じられる左側が開口しており、モータ出力軸35Bのスプロケット35Dとスプロケット37は、左側の開口を通して右側減速機ケース8に取付けられ、右側減速機ケース8に対して左方に設置されている。
図6に仮想線で示すように、右側減速機ケース8にはチェーン38が収容されており、右側減速機ケース8は、モータ出力軸35Bのスプロケット35Dとスプロケット37とに巻き掛けられるチェーン38に沿った形状に形成されている。
モータ取付部8Aにはモータ取付部8Aの円周方向に沿って結合部8aが設けられている。結合部8aは、それぞれ各軸の軸方向でモータケース35Aの結合部35aに合致する。
図6に示すように、結合部8aおよび結合部35aは、右側減速機ケース8先端部を含めモータ出力軸35Bを取り囲むように配置されるとともに、モータ出力軸35Bの両側に配置されている。これにより、右側減速機ケース8とモータケース35Aは、強固に固定されている。
結合部8aと結合部35aは、図示しないボルトによって結合される。これにより、モータ取付部8Aは、モータケース35Aに固定される。
右側減速機ケース本体8Bの外周縁には結合部8b、8c、8dが設けられている。結合部8bは、各軸の軸方向でボス部7uに合致する。結合部8cは、各軸の軸方向でボス部7vに合致し、結合部8dは、各軸の軸方向でボス部7xに合致する。
結合部8bとボス部7u、結合部8cとボス部7v、および結合部8dとボス部7xは、それぞれボルト10Bによって結合される(図1参照)。これにより、右側減速機ケース本体8Bは、レフトケース7の第1の左壁部7Cに結合される。ボルト10Bは、左側から結合部8bとボス部7u、結合部8cとボス部7v、および結合部8dとボス部7xにそれぞれ締結される。
このように右側減速機ケース8は、モータケース35Aの左側面35fとレフトケース7の第1の左壁部7Cに結合される。本実施例のモータケース35Aの左側面35fは、本発明のモータの一側面を構成し、レフトケース7の第1の左壁部7Cは、本発明の変速機ケースの一側面を構成する。
図6に示すように、右側減速機ケース8の外周縁には複数の結合部8e、8fが設けられている。結合部8eは、モータ取付部8Aに設けられており、結合部8fは、右側減速機ケース本体8Bの外周縁に設けられている。
図6に示すように、結合部8eは、モータ取付部8Aの円周方向で結合部8aの間に位置している。すなわち、変速機ケース5を各軸の軸方向(左方)から見た場合、結合部8aと結合部8eは、モータ取付部8Aの同一円周上において円周方向で交互に位置している。
左側減速機ケース9は、右側減速機ケース8の左側開口を閉止するようにボルト10E、10F(図1参照)によって右側減速機ケース8に取付けられている。
具体的には、図1に示すように、左側減速機ケース9は、各軸の軸方向で右側減速機ケース8のモータ取付部8Aを挟んでモータ35に対向するモータ側取付部9Aと、モータ側取付部9Aから右側減速機ケース8の右側減速機ケース本体8Bと同方向に延びる左側減速機ケース本体9Bとを有する。
モータ側取付部9Aの外周縁には結合部9aが設けられている。結合部9aは、各軸の軸方向で結合部8eに合致しており、結合部9aと結合部8eは、ボルト10Eによって結合されている。
ボルト10Eは、左側から結合部9aと結合部8eに締結される。これにより、右側減速機ケース8のモータ取付部8Aと左側減速機ケース9のモータ側取付部9Aがボルト10Eによって結合される。
結合部9aは、モータ取付部8Aの円周方向で結合部8aの間に位置している。すなわち、図1に示すように、変速機ケース5を各軸の軸方向(左方)から見た場合、結合部9aと結合部8aは、モータ側取付部9Aの同一円周上において円周方向で交互に位置している。
このように、変速機ケース5の左方から見た場合、右側減速機ケース8と左側減速機ケース9の結合箇所(結合部8e、9a)の間に、右側減速機ケース8とモータ35を結合する結合部8a、35aが設置されている。これにより、モータ取付部8Aが大きくなることを抑制しながら、減速機ケースの内部空間を大きくすることができる。
図1に示すように、左側減速機ケース本体9Bの外周縁には複数の結合部9b、9c、9d、9eが設けられている。結合部9bは、各軸の軸方向で結合部8bおよびボス部7uと合致しており、結合部9bは、ボルト10Bによって結合部8bおよびボス部7uに結合されている。つまり、結合部9bは、後述する結合部9cや結合部9dと同様に、結合部8bとともにボス部7uにボルト10Bによって結合されている。
結合部9cは、各軸の軸方向で結合部8cおよびボス部7vと合致しており、結合部9cは、ボルト10Bによって結合部8cおよびボス部7vに結合されている。つまり、結合部9cは、結合部8cとともにボス部7vにボルト10Bによって結合されている。(図9参照)。
結合部9dは、各軸の軸方向で結合部8dおよびボス部7xと合致しており、結合部9dは、ボルト10Bによって結合部8dおよびボス部7xに結合されている。つまり、結合部9dは、結合部8dとともにボス部7xにボルト10Bによって結合されている。(図10参照)。
結合部9eは、各軸の軸方向で結合部8fと合致しており、結合部9eは、ボルト10Fによって結合部8fに結合されている(図11参照)。ボルト10Fは、左側から結合部9eと結合部8fに締結される。なお、図11に示すように、右側減速機ケース8の結合部8fとレフトケース7の左側壁7Kの間には、パーキングカバー42が入り込んでいる。
このため、レフトケース7の左側壁7Kに右側減速機ケース8を配置しても、パーキング装置の交換作業やメンテナンス作業を行う開口を大きく確保することができる。つまり、図5に示すように、レフトケース7の第1の左壁部7Cに形成されたボス部7u、7v、7xは、パーキングカバー42を避けた位置に配置されている。
このように、右側減速機ケース8の右側減速機ケース本体8Bと左側減速機ケース9の左側減速機ケース本体9Bがボルト10Fに締結されることにより、結合される。
これに加えて、ボス部7u、7v、7xには、右側減速機ケース8と左側減速機ケース9の結合部9b、8b、結合部9c、8c、および結合部9d、8dをそれぞれ左方から貫通するボルト10Bが締結されている。
これにより、右側減速機ケース8と左側減速機ケース9は、ボルト10Bによって一体でレフトケース7の左側壁7K(第1の左壁部7C)に結合される。
図1、図2では、図の煩雑さを避けるため、結合部8f、9eの全てに符号を付していないが、結合部8e、9aのそれぞれ5箇所と結合部8b、8c、8d、9b、9c、9dのそれぞれ3箇所を除いたものが右側減速機ケース8の結合部8fと左側減速機ケース9の結合部9eである。結合部8fと結合部9eは、ボルト10Fによって結合され、レフトケース7には結合されない。
図1に示すように、変速機ケース5を各軸の軸方向から見た場合に、減速機ケース41の長手方向(斜め上下方向)のボルト10Bによる締付け間隔よりも、長手方向と垂直な短手方向のボルト10Bによる締付け間隔が長い。
つまり、減速機ケース41の長手方向のボス部7uとボス部7vの間隔よりも、減速機ケース41の短手方向のボス部7uとボス部7xの間隔が大きくなっている。これにより、減速機ケース41は、アイドル軸12の軸心周りの回動を確実に阻止することができる。
なお、右側減速機ケース8とレフトケース7の左側壁7K(第1の左壁部7C)の接続部は、図10に示すように、アイドル軸12の軸心を取り囲むように配置された円筒形状の嵌合部となっている。
図10に示すように、右側減速機ケース8には軸受支持部8Cが設けられており、スプロケット37の一端部側は、軸受62を介して軸受支持部8Cに回転自在に支持されている。
左側減速機ケース9には軸受支持部9Cが設けられており、スプロケット37の他端は、軸受63を介して軸受支持部9Cに回転自在に支持されている。
レフトケース7の左側壁7Kには図示しない開口部が形成されている。図1に示すように、レフトケース7にはボルト10Cによってパーキングカバー42が取付けられており、パーキングカバー42によって開口部が覆われている。駆動装置4には図示しないパーキング装置が設置されている。
レフトケース7の左側壁7Kからパーキングカバー42が取り外されると、作業者は、パーキング装置の交換作業やメンテナンス作業を行うことができる。
図1、図3に示すように、レフトケース7の上壁7Eにはシフトユニット50が設置されており、シフトユニット50は、モータ35の後方に位置している。
シフトユニット50は、ベースプレート51、リザーバタンク52、アキュムレータ53、オイルポンプ54、モータ55および筐体56を備えている。
図1に示すように、ベースプレート51は、平板状のプレート部51Aと、プレート部51Aの後部から下方に突出するアキュムレータ取付部51Bとを備えており、プレート部51Aは、ボルト10D(図4参照)によってレフトケース7の上壁7Eに取付けられている。
リザーバタンク52は、プレート部51Aの上側に取付けられており、リザーバタンク52にはシフトアンドセレクト軸57を動作させる操作用のオイルが貯留されている。
オイルポンプ54は、プレート部51Aの後端部の下側に取付けられている。モータ55は、オイルポンプ54と上下方向でプレート部51Aを挟んで対向するようにプレート部51Aの後端部の上側に設置されている。
オイルポンプ54は、モータ55によって駆動されることにより、リザーバタンク52に貯留されている作動油を加圧してプレート部51Aとアキュムレータ取付部51Bとに形成された図示しない油路を介してアキュムレータ53に供給する。すなわち、ベースプレート51の内部には油路が形成されており、オイルポンプ54はアキュムレータ53に加圧された作動油を供給および蓄圧する。
アキュムレータ53は、アキュムレータ取付部51Bに取付けられており、アキュムレータ取付部51Bからレフトケース7の後方を横切るように左方に延びている。アキュムレータ53は、左右方向でレフトケース7の第2の左壁部7Dよりも左側に設置されている。
アキュムレータ53は、オイルポンプ54から供給された作動油の圧力を蓄え、ベースプレート51に形成された図示しない油路を通して高圧の油圧を筐体56に供給する。
筐体56は、リザーバタンク52の後方に位置するようにプレート部51Aの上側に設置されており、筐体56には、いずれも図示しない制御装置、シフト操作ソレノイド、セレクト操作ソレノイド、クラッチ操作ソレノイド、シフトアクチュエータ、セレクトアクチュエータ、クラッチアクチュエータが設けられている。
シフト操作ソレノイドおよびセレクト操作ソレノイドは、制御装置から出力される制御信号によって作動されることにより、アキュムレータ53から供給される高圧の作動油をシフトアクチュエータ、セレクトアクチュエータ、クラッチアクチュエータに作用させることによってシフトアクチュエータ、セレクトアクチュエータ、クラッチアクチュエータを駆動し、シフトアンドセレクト軸57をシフト方向とセレクト方向に操作するとともに、クラッチの断接を操作する。
制御装置は、モータ55に駆動信号を出力してモータ55を駆動する。また、制御装置は、例えば、運転席に設けられる図示しないシフトレバーのシフト操作を検出する図示しないシフトポジョンセンサの検出情報、車速を検出する図示しない車速センサの検出情報、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルセンサ等からの検出情報に基づいて変速点を判断する。
制御装置は、変速点を判断したときに、シフト操作ソレノイド、セレクト操作ソレノイド、クラッチ操作ソレノイドに制御信号を出力してこれらソレノイドを制御して、シフトアクチュエータ、セレクトアクチュエータ、クラッチアクチュエータを駆動することにより、シフトアンドセレクト軸57を操作する。これにより、変速機構60の変速制御が実施される。
本実施例の主入力軸11と、アイドル軸12と、副入力軸13と、カウンタ軸14と、これら軸11から軸14に設けられたギヤと、同期装置31、32、33は、エンジン20の動力(回転速度)を変速する変速機構60を構成しており、本実施例の変速機構60は、有段変速機構である。
次に、主な変速段における動力伝達経路を説明する。
(変速段が1速段の場合の動力伝達経路)
1速段においては、同期装置31が中立位置から1速段用のカウンタギヤ14A側に移動し、1速段用のカウンタギヤ14Aをカウンタ軸14に連結する。
(変速段が1速段の場合の動力伝達経路)
1速段においては、同期装置31が中立位置から1速段用のカウンタギヤ14A側に移動し、1速段用のカウンタギヤ14Aをカウンタ軸14に連結する。
このとき、エンジン20の動力は、主入力軸11から1速段用の入力ギヤ11A、1速段用のカウンタギヤ14Aおよび同期装置31を介してカウンタ軸14に伝達される。
カウンタ軸14に伝達されたエンジン20の動力は、カウンタ軸14から前進用のファイナルドライブギヤ14Fを経てディファレンシャル装置17に伝達された後、ディファレンシャル装置17からドライブシャフト18L、18Rを介して駆動輪に分配される。
なお、2速段において、主入力軸11に伝達されるエンジン20の動力は、1速段と同ように2速段用の入力ギヤ11B、2速段用のカウンタギヤ14Bおよび同期装置31を介してカウンタ軸14に伝達される。
(変速段が3速段の場合の動力伝達経路)
3速段においては、同期装置33が中立位置から3速段用のアイドルギヤ12A側に移動し、3速段用のアイドルギヤ12Aをアイドル軸12に連結する。
3速段においては、同期装置33が中立位置から3速段用のアイドルギヤ12A側に移動し、3速段用のアイドルギヤ12Aをアイドル軸12に連結する。
このとき、エンジン20の動力は、主入力軸11から3速/5速段用の入力ギヤ11C、3速段用のアイドルギヤ12Aおよび同期装置33を介してアイドル軸12に伝達される。
次いで、アイドル軸12に伝達されたエンジン20の動力は、リダクションドライブギヤ12Cからリダクションドリブンギヤ13Aに伝達され、ダンパ機構16を介して副入力軸13に伝達された後、副入力軸13からリダクションドライブギヤ13Bおよびリダクションドリブンギヤ14Eを介してカウンタ軸14に減速されて伝達される。
カウンタ軸14に伝達されたエンジン20の動力は、カウンタ軸14から前進用のファイナルドライブギヤ14Fを経てディファレンシャル装置17に伝達された後、ディファレンシャル装置17からドライブシャフト18L、18Rを介して駆動輪に分配される。
副入力軸13にはダンパ機構16が設置されており、ダンパ機構16の外筒部材16Aの内周スプライン16aとリダクションドリブンギヤ13Aの外周スプライン13eは、タイト(ガタがほとんどない)にスプライン嵌合し、外筒部材16Aの内周スプライン16aと内筒部材16Cの外周スプライン16cは、ルーズ(ガタを有する)にスプライン嵌合している。内筒部材16Cと副入力軸13はタイトにスプライン嵌合している。
このため、エンジン20の微小な回転変動やトルク変動がリダクションドリブンギヤ13Aからダンパ機構16に入力されると、ダンパ機構16の弾性体16Bが周方向に弾性変形することにより、微小な回転変動やトルク変動が吸収されて、動力が副入力軸13に伝達される。
また、逆に、微小な回転変動やトルク変動を含む動力が副入力軸13からダンパ機構16に入力されると、ダンパ機構16の弾性体16Bが周方向に弾性変形することにより、微小な回転変動やトルク変動が吸収されて、リダクションドリブンギヤ13Aに動力が伝達される。
一方、伝達するトルクが比較的大きくて弾性体16Bが周方向に過度に弾性変形する場合には、ルーズに設定されている外筒部材16Aの内周スプライン16aの歯と内筒部材16Cの外周スプライン16cの歯が接触することにより、内周スプライン16aと外周スプライン16cによって動力伝達が行われ、弾性体16Bが弾性変形することが抑制される。このため、弾性体16Bの耐久性が悪化することを防止できる。
なお、4速段において、主入力軸11に伝達されるエンジン20の動力は、3速段と同様にアイドル軸12、ダンパ機構16および副入力軸13を経てカウンタ軸14に伝達される。
3速段および4速段においては、エンジン20の微小なトルク変動や回転変動がダンパ機構16によって吸収できるので、各ギヤの歯打ち音等を抑制できる。
(変速段が5速段の場合の動力伝達経路)
5速段においては、同期装置32が中立位置から5速段用のカウンタギヤ14C側に移動し、5速段用のカウンタギヤ14Cをカウンタ軸14に連結する。
5速段においては、同期装置32が中立位置から5速段用のカウンタギヤ14C側に移動し、5速段用のカウンタギヤ14Cをカウンタ軸14に連結する。
このとき、エンジン20の動力は、主入力軸11から3速/5速段用の入力ギヤ11C、5速段用のカウンタギヤ14Cおよび同期装置32を介してカウンタ軸14に伝達される。
カウンタ軸14に伝達されたエンジン20の動力は、カウンタ軸14から前進用のファイナルドライブギヤ14Fを経てディファレンシャル装置17に伝達された後、ディファレンシャル装置17からドライブシャフト18L、18Rを介して駆動輪に分配される。
なお、6速段において、主入力軸11に伝達されるエンジン20の動力は、5速段と同様にカウンタ軸14に伝達される。
(後進段の場合の動力伝達経路)
後進段においては、同期装置34が中立位置から後進ギヤ15A側に移動し、後進ギヤ15Aを後進軸15に連結する。
後進段においては、同期装置34が中立位置から後進ギヤ15A側に移動し、後進ギヤ15Aを後進軸15に連結する。
このとき、エンジン20の動力は、主入力軸11から1速段用の入力ギヤ11A、1速段用のカウンタギヤ14A、後進ギヤ15Aおよび同期装置34を介して後進軸15に伝達される。
後進軸15に伝達されたエンジン20の動力は、後進軸15に形成された後進用のファイナルドライブギヤ15Bを経てディファレンシャル装置17に伝達された後、ディファレンシャル装置17からドライブシャフト18L、18Rを介して駆動輪に分配される。
(モータの動力伝達経路)
モータ35は、車両1のモータ走行時の動力を得る場合と、車両1の発進および加速時にエンジン20の動力をアシストする動力を得る場合と、変速中に同期装置31、32、33、34がそれまでの変速段を達成する位置から新たな変速段を達成する位置に移動するまでの間にエンジン20の動力を補完するギャップフィリング用の動力を得る場合とに使用される。
モータ35は、車両1のモータ走行時の動力を得る場合と、車両1の発進および加速時にエンジン20の動力をアシストする動力を得る場合と、変速中に同期装置31、32、33、34がそれまでの変速段を達成する位置から新たな変速段を達成する位置に移動するまでの間にエンジン20の動力を補完するギャップフィリング用の動力を得る場合とに使用される。
ギャップフィリングとは、有段変速機において変速する場合に必要となるクラッチの切断によるエンジン20からの駆動力の途切れである。モータ35は変速時に途切れるエンジン20の動力を補完するように駆動力を出力し、車両のスムーズな走行を可能とする。
モータ35の動力は、モータ出力軸35Bからチェーン38を介してアイドル軸12に伝達された後、リダクションドライブギヤ12Cからリダクションドリブンギヤ13Aおよびダンパ機構16を介して副入力軸13に伝達された後、副入力軸13からリダクションドライブギヤ13Bおよびリダクションドリブンギヤ14Eを介してカウンタ軸14に減速されて伝達される。
カウンタ軸14に伝達されたモータ35の動力は、カウンタ軸14から前進用のファイナルドライブギヤ14Fを経てディファレンシャル装置17に伝達された後、ディファレンシャル装置17からドライブシャフト18L、18Rを介して駆動輪に分配される。
なお、モータ35は正転と逆転が可能で、モータ35を前進時の正転に対して逆回転させることでモータ35の動力は後進時にも使用可能となっている。後進時におけるモータの動力伝達経路は上記した前進時におけるモータの動力伝達経路と同じである。
つまり、モータ35のモータ出力軸35Bと駆動輪は、常に動力が伝達可能に連結されている。モータ35は発電も可能であって、例えば車両の減速時に、モータ35は回生発電を行う。
副入力軸13にはダンパ機構16が設置されており、モータ35の微小な回転変動やトルク変動を含む駆動力がリダクションドリブンギヤ13Aに入力されると、3速段および4速段と同様にダンパ機構16の弾性体16Bが周方向に弾性変形することにより、微小な回転変動やトルク変動が吸収されて、副入力軸13に駆動力が伝達される。
また、副入力軸13に設置されているダンパ機構16は、カウンタ軸14、リダクションドリブンギヤ14Eおよびリダクションドライブギヤ13Bを介して副入力軸13に伝達されるエンジン20や駆動輪からの微小な回転変動やトルク変動を含む動力から微小な回転変動やトルク変動を吸収して、アイドル軸12やモータ35に動力を伝える。
さらに、ダンパ機構16は、モータ35からの微小な回転変動やトルク変動とエンジン20や駆動輪からの微小な回転変動やトルク変動とを、副入力軸13上にて調整する働きをする。
したがって、モータ35の微小な回転変動やトルク変動が副入力軸13に伝わることが抑制されて、各ギヤの歯打ち音等の異音の発生を防止でき、車両1の商品性を向上させることができる。
次に、本実施例の駆動装置4の効果を説明する。
本実施例の駆動装置4は、エンジン20の動力を変速する変速機構60を収容する変速機ケース5と、変速機ケース5に取付けられたモータ35とを備えている。また、駆動装置4は、変速機ケース5に取付けられた減速機ケース41と、減速機ケース41に収容され、モータ35の動力を変速機構60に伝達するスプロケット35D、37およびチェーン38とを有する減速機40とを備えている。
本実施例の駆動装置4は、エンジン20の動力を変速する変速機構60を収容する変速機ケース5と、変速機ケース5に取付けられたモータ35とを備えている。また、駆動装置4は、変速機ケース5に取付けられた減速機ケース41と、減速機ケース41に収容され、モータ35の動力を変速機構60に伝達するスプロケット35D、37およびチェーン38とを有する減速機40とを備えている。
変速機ケース5は、レフトケース7を有し、レフトケース7は、各軸を備えた変速機構60の上側に位置する上壁7Eと、変速機構60の前側に位置し、上壁7Eに連結された前壁7Fと、各軸の軸方向の端部を回転自在に支持し、上壁7Eと前壁7Fに連結された左側壁7Kと、変速機構60の下側に位置し、前壁7Fおよび左側壁7Kに連結された下壁7Uとを有する。
左側壁7Kは、減速機ケース41が結合されるボス部7u、7xを有する。ボス部7uは、上壁7Eと前壁7Fの連結部61aに近接する部位に設けられており、ボス部7xは、下壁7Uと前壁7Fの連結部61bに近接する部位に設けられている。
これにより、剛性の高いレフトケース7の連結部61a、61bによってボス部7u、7xを補強でき、ボス部7u、7xの剛性を高くできる。このため、剛性の高いボス部7u、7xに減速機ケース41を結合することができ、減速機ケース41をレフトケース7に高い剛性で結合できる。
すなわち、減速機ケース41を変速機ケース5に結合するためのボス部7u、7xの位置を剛性の高い位置に配置して、減速機ケース41をレフトケース7に高い剛性で結合できる。この結果、エンジン20の振動によって減速機40が振動することを抑制できる。
また、本実施例の駆動装置4によれば、モータ35の動力がアイドル軸12に伝達される。左側壁7Kは、アイドル軸12を、玉軸受23Bを介して回転自在に支持する軸受支持部7Pを有し、ボス部7uとボス部7xが軸受支持部7Pを挟んで配置されている。
これにより、ボス部7uとボス部7xに締結される減速機ケース41を用いて、ボス部7uとボス部7xを補強できるとともに、軸受支持部7Pの周辺の左側壁7Kの剛性を高くできる。
さらに、減速機ケース41をボス部7uとボス部7xに締結することで、減速機ケース41(右側減速機ケース8)の軸受支持部8Cをボス部7u、7xによって補強できる。このため、スプロケット37の支持剛性を高くでき、アイドル軸12に無理な力が作用することを抑制することができる。
したがって、アイドル軸12のアイドルギヤ12A、12Bと主入力軸11の入力ギヤ11C、11Dの噛み合いの斥力やスプロケット37からの入力等によってアイドル軸12が変形することや、振動することを抑制できる。
また、本実施例の駆動装置4によれば、左側壁7Kは、玉軸受22Bを介して主入力軸11を回転自在に支持し、左側壁7Kから各軸の軸方向に膨出する軸受支持部7Qと、軸受支持部7Qに結合されるボス部7vとを有する。
これに加えて、ボス部7u、7xは、左側壁7Kから各軸の軸方向に突出するボス形状に形成されており、ボス部7vは、軸受支持部7Qから各軸の軸方向に突出するボス形状に形成されている。
これにより、ボス部7vの形状を左方に突出するボス形状とし、軸受支持部7Qと連結することでボス部7vの剛性を高くでき、減速機ケース41をレフトケース7により一層高い剛性で結合できる。
また、本実施例の駆動装置4は、減速機ケース41は、右側減速機ケース8と、右側減速機ケース8を結合される左側減速機ケース9とを有する。ボス部7u、7v、7xには右側減速機ケース8と左側減速機ケース9を貫通するボルト10Bが締結されており、右側減速機ケース8と左側減速機ケース9は、ボルト10Bによって一体でレフトケース7の左側壁7Kに結合されている。
これにより、ボルト10Bによって一体化された右側減速機ケース8と左側減速機ケース9を、剛性の高いボス部7u、7v、7xに結合でき、減速機ケース41をレフトケース7により一層高い剛性で結合できる。この結果、エンジン20の振動によって減速機40が振動することをより効果的に抑制できる。
図4に示すように、本発明の実施例では、車両1の上方から見た場合に、前後方向に延びる減速機ケース41とその軸が左右方向に配置されたモータ35(モータケース35A)にて、略L字状に構成される。つまり、前後方向に延びる減速機ケース41の一端の右側にモータケース35Aの左端面が強固に接合されて、減速機ケース41とモータ35は、略L字状に構成される。
そして、モータ35の振動を抑制するために、モータケース35Aの右端面がブラケット36A、36Bによって変速機ケース5に強固に固定されている。このため、減速機ケース41の他端とレフトケース7の固定は、左右方向に沿った軸の回転方向の力に対して強固である必要があり、減速機ケース41の他端が固定されるレフトケース7の固定用ボス部7uとボス部7xは上下位置で大きく離れた配置となっている。
そして、モータ35の振動を抑制するために、モータケース35Aの右端面がブラケット36A、36Bによって変速機ケース5に強固に固定されている。このため、減速機ケース41の他端とレフトケース7の固定は、左右方向に沿った軸の回転方向の力に対して強固である必要があり、減速機ケース41の他端が固定されるレフトケース7の固定用ボス部7uとボス部7xは上下位置で大きく離れた配置となっている。
なお、本実施例の駆動装置4は、モータ35の動力をチェーン38によってアイドル軸12に伝達しているが、これに限定されるものではない。例えば、モータ35の動力をベルトによってアイドル軸12に伝達してもよい。
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
1...車両、4...駆動装置(車両用駆動装置)、5...変速機ケース、7E...上壁(変速機ケースの上壁)、7F...前壁(変速機ケースの前壁)、7K...左側壁(変速機ケースの側壁)、7P...軸受支持部(第1の軸受支持部)、7Q...軸受支持部(第2の軸受支持部)、7U...下壁(変速機ケースの下壁)、7u...ボス部(第1の結合部)、7v...ボス部(第3の結合部)、7x...ボス部(第2の結合部)、8...右側減速機ケース(第1の減速機ケース)、9...左側減速機ケース(第2の減速機ケース)、10B...ボルト、11...主入力軸(回転軸)、11A,11B,11C,11D...入力ギヤ(ギヤ)、12...アイドル軸(回転軸)、12A,12B...アイドルギヤ(ギヤ)、12C...リダクションドライブギヤ(ギヤ)、13...副入力軸(回転軸)、13A...リダクションドリブンギヤ(ギヤ)、13B...リダクションドライブギヤ(ギヤ)、14...カウンタ軸(回転軸)、14A,14B,14C,14D...カウンタギヤ(ギヤ)、14E...リダクションドリブンギヤ(ギヤ)、14F...ファイナルドライブギヤ(ギヤ)、20...エンジン(内燃機関)、22B,23B...玉軸受(軸受)、35...モータ、35D,37...スプロケット(減速機構)、38...チェーン(減速機構)、40...減速機、41...減速機ケース、60...変速機構、61a...連結部(上壁と前壁の連結部)、61b...連結部(下壁と前壁の連結部)
Claims (4)
- 車両の幅方向に延びるようにして平行に設置された複数の回転軸と、前記複数の回転軸にそれぞれ設けられたギヤとを有し、内燃機関の動力を変速する変速機構と、
前記変速機構を収容する変速機ケースと、
前記変速機ケースに取付けられたモータと、
前記変速機ケースに取付けられた減速機ケースおよび前記減速機ケースに収容され、前記モータの動力を前記変速機構に伝達する減速機構を有する減速機とを備えた車両用駆動装置であって、
前記変速機ケースは、前記変速機構の上側に位置する上壁と、前記変速機構の前側に位置し、前記上壁に連結された前壁と、前記複数の回転軸の軸方向の端部を回転自在に支持し、前記上壁と前記前壁に連結された側壁と、前記変速機構の下側に位置し、前記前壁と前記側壁に連結された下壁とを有し、
前記側壁は、前記減速機ケースが結合される複数の結合部を有し、
前記結合部は、前記上壁と前記前壁の連結部に近接する部位に設けられた第1の結合部と、前記下壁と前記前壁の連結部に近接する部位に設けられた第2の結合部とを有することを特徴とする車両用駆動装置。 - 前記モータの動力は、前記複数の回転軸のうちの1つの第1の回転軸に伝達され、
前記側壁は、前記第1の回転軸を、軸受を介して回転自在に支持する軸受支持部を有し、
前記第1の結合部と前記第2の結合部は、前記軸受支持部を挟んで対向していることを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動装置。 - 前記複数の回転軸は、前記第1の回転軸と異なる第2の回転軸を有し、
前記軸受支持部を第1の軸受支持部とした場合に、前記側壁は、軸受を介して前記第2の回転軸を回転自在に支持し、前記側壁から前記第2の回転軸の軸方向に膨出する第2の軸受支持部と、前記第2の軸受支持部に結合される第3の結合部とを有し、
前記第1の結合部および前記第2の結合部は、前記側壁から前記第1の回転軸の軸方向に突出するボス形状に形成されており、
前記第3の結合部は、前記第2の軸受支持部から前記第2の回転軸の軸方向に突出するボス形状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用駆動装置。 - 前記減速機ケースは、第1の減速機ケースと、前記第1の減速機ケースを結合される第2の減速機ケースとを有し、
前記第1の結合部、前記第2の結合部および前記第3の結合部に、前記第1の減速機ケースと前記第2の減速機ケースを貫通するボルトが締結されており、
前記第1の減速機ケースと前記第2の減速機ケースは、前記ボルトによって一体で前記変速機ケースの前記側壁に結合されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019225397A JP2021094887A (ja) | 2019-12-13 | 2019-12-13 | 車両用駆動装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019225397A JP2021094887A (ja) | 2019-12-13 | 2019-12-13 | 車両用駆動装置 |
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JP2019225397A Pending JP2021094887A (ja) | 2019-12-13 | 2019-12-13 | 車両用駆動装置 |
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JP (1) | JP2021094887A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113833822A (zh) * | 2021-09-29 | 2021-12-24 | 阿姆特(上海)新能源科技有限公司 | 抑制形变的变速器壳体、变速器及车辆 |
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2019
- 2019-12-13 JP JP2019225397A patent/JP2021094887A/ja active Pending
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CN113833822A (zh) * | 2021-09-29 | 2021-12-24 | 阿姆特(上海)新能源科技有限公司 | 抑制形变的变速器壳体、变速器及车辆 |
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