JP2021094793A - 画像形成装置及び画像形成システム - Google Patents

Abstract

【課題】消耗品を交換する必要がある画像形成装置であるか交換する必要がない画像形成装置であるかを見分けることを従来よりも容易にする。【解決手段】シート（５）に画像を形成する画像形成装置は、部分排出指令があったときに、シート（５）を予め定められた長さの部分（５Ａ）が排出口（３２）の外側に出るように排出するシート搬送部と、消耗品（５）の交換が必要であるときに、シート搬送部に対して部分排出指令を与える指令部と、を有する。【選択図】図４Ａ

Description

本発明は、シートに画像を印刷して排出する画像形成装置に関する。

ユーザーが料金を支払ってプリンター(画像形成装置）を使用するプリントサービスが、コンビニエンスストア及びその他の各種の店舗で提供されている。

プリントサービスには、コピー機能を有する複合機などの１台の画像形成装置を設置する形態の他に、複数台のプリンターを１台の画像形成装置として操作することができる画像形成形態システムを設置する形態がある。後者の形態としては、複合機と写真印刷用の昇華型プリンターとを並べて配置して多様な印刷物の出力を可能にしたマルチプリントシステム、及び複数台の昇華型プリンターを並べて配置してサイズの異なる写真の出力を可能にした写真プリントシステムなどがある。

ところで、プリンターに装着される消耗品には、印刷により使い切ったときに新品と交換する方式のものがある。例えば、熱転写プリンターにおけるロール紙及びインクリボン、インクジェットプリンターにおけるインクカートリッジ、及び、電子写真式プリンターにおけるトナーボトルなどである。従来において、プリンターの消耗品の交換に関わる次の先行技術が提案されている。

特許文献１には、消耗品の購入を間違いなしに行うことができるようにするための技術が開示されている。特許文献１に記載された記録装置は、消耗品の固有名称を有する切片を収納する収納部を有する。記録装置のユーザーは、新しい消耗品を装着する場合に、消耗品の外箱から型名等が記載された切片を切り取って収納部に収納させる。その後、消耗品を購入するときには、収納部から切片を取り出して販売店に持参し、切片に記載されている型名の消耗品を購入すればよい。

特許文献２には、ラベルプリンタに作業者が間違って異なる種類のラベルを装着した場合にそのまま印字を行ってしまうことがないようにする技術が開示されている。特許文献２に記載されたラベルプリンタは、帯状台紙に所定間隔でラベルが仮着されてなるラベル用紙が装着された状態において、帯状台紙の裏面に印刷された検出マークによりラベルの種類を判別する。そして、判別した種類が印字不能な種類の場合は警告する。

特開２００１−１３８６０１号公報 特開２０００−１４１７７５号公報

複数台のプリンターを備える画像形成システムの消耗品を交換する作業者にとって、どのプリンターの消耗品を交換すればよいかが分かりにくい。このため、交換の作業をするべきプリンターを取り違えて消耗品の交換を行ってしまうことがある、という問題があった。特に、外見が同じ複数台のプリンターを備えるシステムでは、作業をするべきプリンターを取り違えることが、外見が異なる複数台のプリンターを備えるシステムよりも発生し易い。

プリンターの中には、用紙切れ（シートエンプティ）又はインク切れといったエラーをランプの点灯又はメッセージの表示によって知らせるように構成されているものがある。

しかし、近年、作業者が高齢者であったり外国人であったりして、小さい文字が読み辛かったりメッセージの意味を理解することができなかったりするおそれが大きくなっている。エラーランプ以外のランプ（例えば電源ランプ）の点灯をエラーの表示であると勘違いする場合も起こり得る。

作業をするべきプリンターを取り違えた場合、作業者が作業の途中で取り違えに気づいたとしても、作業時間が無駄に長くなる。また、交換の作業をする必要のないプリンターから使い切っていない消耗品を取り出すとき又はその後に消耗品が乱雑に取り扱われることがある。この場合に消耗品が汚れたり破損したりして廃棄せざるを得なくなると、使い切っていない分が損失となる。

本発明は、上述の問題に鑑みてなされた発明であり、その目的は、消耗品を交換する必要があるプリンターであるか交換する必要がないプリンターであるかを見分けることを従来よりも容易にすることである。

本発明の一態様に係る画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成装置であって、部分排出指令があったときに、前記シートを予め定められた長さの部分が排出口の外側に出るように排出するシート搬送部と、消耗品の交換が必要であるときに、前記シート搬送部に対して前記部分排出指令を与える指令部と、を有することを特徴とする。

これにより、消耗品の交換が必要な画像形成装置において印刷用のシートが予め定められた長さの部分が排出口の外側に出るように排出されることから、消耗品の交換が必要な画像形成装置であるか必要ではない画像形成装置であるかを見分けることが従来よりも容易になる。

また、上述の画像形成装置は、前記部分排出指令に従って前記シートを排出する際に、前記シートにおける前記排出口の外側に出る部分に、前記消耗品を特定する識別情報を印刷することとしてもよい。

これにより、消耗品を交換する作業者は、前記シートにおける前記排出口の外側に出る部分に印刷された識別情報の判読によって、交換するべき消耗品を知ることができる。

また、上述の画像形成装置において、前記識別情報は、前記消耗品に対応づけられている色の画像であることとしてもよい。

これにより、消耗品を交換する作業者は、文字の判読ができなくても色の判別によって、交換するべき消耗品を知ることができる。

また、上述の画像形成装置において、前記識別情報は、前記消耗品に対応づけられている形状の画像であることとしてもよい。

これにより、消耗品を交換する作業者は、文字の判読ができなくても形状の判別によって、交換するべき消耗品を知ることができる。

また、上述の画像形成装置は、前記指令に従って前記シートを排出する際に、前記識別情報とともに前記消耗品の交換に関するメッセージを前記部分に印刷するものとしてもよい。

これにより、交換するべき消耗品を知ることができるとともに、前記消耗品の交換に関するメッセージからさらに情報を得ることができる。

また、上述の画像形成装置は、前記シートとしてロール状のシートを備える昇華型画像形成装置であることとしてもよい。

これにより、ユーザーは、昇華型画像形成装置による印刷物を取得することができる。

また、上述の画像形成装置は、前記シートを所定の長さに切断するために前記排出口に設けられた切断装置と、カットボタンと、を備え、前記シートの前記部分が前記排出口の外側に出た状態で前記カットボタンが操作されたときに、前記切断装置を作動させて前記シートを前記部分と前記排出口の内側の部分とに切断するものとしてもよい。

これにより、消耗品を交換する作業者は、前記シートにおける前記排出口の外側に出た前記部分を前記画像形成装置から離して持つことができる。前記部分を持って前記画像形成装置から離れた場所に移動することができる。

また、上述の画像形成装置において、前記指令部は、前記カットボタンの操作に基づく切断が終了したときに、前記シート搬送部に前記部分排出指令を与えて再び前記シートの一部を前記排出口の外側に排出させることとしてもよい。

これにより、前記カットボタンの操作に基づく切断が終了した後において、再び前記シートの一部が排出されているかいないかで消耗品の交換が必要な画像形成装置であるか必要ではない画像形成装置であるかを見分けることができる。

また、本発明の一態様に係る画像形成システムは、上述の画像形成装置を複数備え、前記複数の画像形成装置の状態を検知して報知する制御部有する。

これにより、複数の画像形成装置の状態を報知することができ、どの画像形成装置の消耗品を交換すればよいかを分かり易くすることができる。

また、上述の画像形成システムにおいて、前記制御部は、タッチパネルディスプレイと、特定のタッチ操作が行われたときに、前記消耗品の交換の作業を案内する画面を前記タッチパネルディスプレイに表示させる表示制御部と、を有するものとしてもよい。

これにより、交換の作業者は、特定のタッチ操作を行うことによって、交換の作業を案内する画面を見ながら作業を行うことができる。

また、上述の画像形成システムは、前記複数の画像形成装置による印刷を課金するための課金装置を備え、前記複数の画像形成装置を収容する筐体と前記課金装置とが一体化されている、こととしてもよい。

これにより、課金装置を別途に用意することなく印刷に課金することができる。

本発明によると、消耗品を交換する必要がある画像形成装置であるか交換する必要がない画像形成装置であるかを見分けることを従来よりも容易にすることができる。

本発明の第１実施形態に係る画像形成システムの概略の構成を示す斜視図である。 図１に示す画像形成システムにおけるプリンターが露出した状態を示す斜視図である。 図１に示す画像形成システムにおける消耗品の交換に関わる要部の機能的構を示すブロック図である。 プリンターの排出口の外側にシートの一部が排出された状態の例を示す模式図であって、その第１例を示す。 プリンターの排出口の外側にシートの一部が排出された状態の例を示す模式図であって、その第２例を示す。 図４Ｂ中の破線で囲んだ部分を拡大して示す。 プリンターの排出口の外側にシートの一部が排出された状態の他の例を示す模式図であって、特定の色が印刷された例を示す。 プリンターの排出口の外側にシートの一部が排出された状態の他の例を示す模式図であって、特定の形状が印刷された例を示す。 プリンターの排出口の外側にシートの一部が排出された状態の他の例を示す模式図であって、特定の色で特定の形状が印刷された例を示す。 プリンターの排出口の外側にシートの一部が排出された状態の他の例を示す模式図であって、特定の色で塗り潰した特定の形状が印刷された例を示す。 シートの種類ごとの識別情報のテーブルの例を示す図であって、図５Ａに対応する例を示す。 シートの種類ごとの識別情報のテーブルの例を示す図であって、図５Ｂに対応する例を示す。 シートの種類ごとの識別情報のテーブルの例を示す図であって、図５Ｃに対応する例を示す。 シートの種類ごとの識別情報のテーブルの例を示す図であって、図５Ｄに対応する例を示す。 識別情報を有するパッケージに収められた新品の消耗品を示す斜視図である。 図３に示す画像形成システムの要部の動作の一例を示すフローチャートである。 図３に示す画像形成システムの要部の動作の一例を示すフローチャートである。 第２実施形態に係る画像形成システムにおけるプリンターが露出した状態を示す斜視図である。 図１１に示す画像形成システムにおける消耗品の交換に関わる要部の機能的構成を示すブロック図である。 強制カット処理の一例を示すフローチャートである。 プリンターの排出口の外側に排出されたシートの一部が残りの部分と分断された状態を示す模式図である。 第３実施形態に係る画像形成システムにおける消耗品の交換に関わる要部の機能的構成を示すブロック図である。

以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。

［第１実施形態］
図１は、本発明の第１実施形態に係る画像形成システム１の概略の構成を示す斜視図である。図２は、図１に示す画像形成システム１におけるプリンター３０が露出した状態を示す斜視図である。

図１に示すように、画像形成システム１は、縦長の箱状の筐体１０、コインベンダー（課金装置）２０、及びタッチパネルディスプレイ１５を一体化した装置である。筐体１０には、図２に示すように複数台の画像形成装置であるプリンター３０ａ，３０ｂ、及び制御用のコンピュータ４０が収容されている。画像形成システム１は、例えばコンビニエンスストアに設置され、有償のプリントサービスの提供に用いられる。

コインベンダー２０は、筐体１０の前扉となるように構成されており、筐体１０に開閉可能に取り付けられている。図２では、扉としてのコインベンダー２０が開かれて筐体１０の内部が見える状態となっている。扉が開いた状態では印刷が禁止され、印刷は図１のように扉が閉じた状態で行われる。

コインベンダー２０の上面には、プリントサービスを利用するユーザーが貨幣を投入するコイン投入口２１、及び貨幣を返却させる返却ボタン２２が設けられている。コインベンダー２０の前面には、ユーザーが紙幣を投入する紙幣投入口２３、返却された貨幣をユーザーが受け取るためのコイン返却口２４、及びユーザーが印刷物を受け取るための取出口２５が設けられている。コインベンダー２０の背面には、プリンター３０ａ，３０ｂから排出された印刷物が取出口２５に落下するように案内するガイド２６が設けられている。

筐体１０は、コインベンダー２０よりも少し高くなっており、コインベンダー２０よりも高い部分の前面に、複数の種類のリムーバブルメモリを差し込むことが可能なメディア挿入部１２を有している。

タッチパネルディスプレイ１５は、ユーザーが画像形成システム１を操作するための入出力手段であり、筐体１０の上面に取り付けられている。タッチパネルディスプレイ１５は、ユーザーが印刷したい画像を選択したり印刷サイズ及び枚数などを指定したりするための操作画面を表示する。また、タッチパネルディスプレイ１５は、消耗品の交換が必要になったときに、交換するべき消耗品を表示する画面を表示する。さらに、タッチパネルディスプレイ１５は、店舗スタッフが消耗品の交換を行うときに、交換の手順を案内する画面を表示する。

タッチパネルディスプレイ１５は、タッチ入力面内のタッチされた位置に応じた信号を出力する。この信号に応じて、プリンター３０による印刷及びタッチパネルディスプレイ１５による表示を含む画像形成システム１の動作がコンピュータ４０により制御される。

図２に示すように、複数台のプリンター３０ａ，３０ｂは、上下に並べて配置されている。図２の例において、プリンター３０の台数は２であるが、３以上であってもよい。左右に並べてもよく、上下左右に並べてもよい。

プリンター３０ａ，３０ｂは、何れも昇華型プリンターである。昇華型プリンターは、インクリボンに塗布された固形インクを昇華させてシートに転写する。本実施形態において、プリンター３０ａ，３０ｂは、同じ型番である。すなわち、プリンター３０ａ，３０ｂのハードウェア構成は同一である。なお、以下において、これらのプリンター３０ａ，３０ｂを区別しないで「プリンター３０」と記載することがある。

プリンター３０の前面には、印刷用のシートが排出される排出口３２、及び消耗品の交換が可能な開状態にするための開ボタン３３が設けられている。開ボタン３３を押すと、前面プレートが手前に倒れ、又は前面プレートと共に内部の構造体を引き出すことが可能になる。

本実施形態において、２台のプリンター３０ａ，３０ｂは、サイズ又は種類が互いに異なる印刷物を出力する。例えば、一方のプリンター３０ａは、Ｌ判・２Ｌ判サイズの印刷物を出力し、他方のプリンター３０ｂは、シール紙の印刷物を出力する。このため、プリンター３０ａ，３０ｂには、それぞれが出力する印刷物に応じた消耗品（シート及びインクリボン）が装着される。また、印刷物に応じた動作設定が行われる。

図３は、図１に示す画像形成システム１における消耗品の交換に関わる要部の機能的構成を示すブロック図である。

図３において、画像形成システム１は、複数台のプリンター３０（３０ａ，３０ｂ）、及び制御部１００を有する。

制御部１００は、プリンター３０に印刷を要求するホストであり、プリンター３０の状態を検知してユーザー又は店舗スタッフに対して報知する手段でもある。制御部１００は、上述のタッチパネルディスプレイ１５、システム制御部１０１、及び画像データ入力部１２０を有する。

システム制御部１０１は、画像形成システム１の全体を制御するコントローラーであり、コンピュータ４０において制御プログラムが実行されることによって実現される。

画像データ入力部１２０は、印刷する画像の画像データを取得する。画像形成システム１において、ユーザーは、画像データを記憶しているリムーバブルメモリを持参してメディア挿入部１２の差込口に差し込む。又は、予めインターネット上のサーバーに画像データをアップロードしておく。画像データ入力部１２０は、差し込まれたリムーバブルメモリからの読出し又はサーバーからのダウンロードによって画像データを取得する。

プリンター３０は、プリンター制御部３０１、シート搬送部３０２、プリントヘッド３０３、消耗品装着部３０４、エンプティ検知部３０５、及びシートカッター（切断装置）３０６を有する。

プリンター制御部３０１は、プリンター３０の動作を制御する。プリンター制御部３０１は、システム制御部１０１から印刷が要求されると、シート搬送部３０２にシート及びインクリボンを搬送させ、それと並行してプリントヘッド３０３を画像データに応じて制御する。画像データは、システム制御部１０１から入力される。シートのうちの印刷物の１枚分の長さの部分が排出口３２の外側に出たときにシートカッター３０６を作動させる。これにより、シートの先端側の部分が印刷物として残りの部分から切り離され、ガイド２６に案内されながら落下して取出口２５に移動する。

消耗品装着部３０４は、印刷を行うごとに消費される消耗品を収容する機構であり、シート搬送部３０２による消耗品の搬送が可能に構成されている。消耗品装着部３０４には、消耗品としてロール状のシート（シートロール）とインクリボンカートリッジとが装着される。

本実施形態においては、シートロールを新品と交換するときには、インクリボンカートリッジも新品と交換される。つまり、所定枚数の印刷を行うごとに、シートロールとインクリボンカートリッジとを一括に交換する必要がある。

エンプティ検知部３０５は、インクリボンカートリッジの印刷可能な残り枚数を記憶しており、プリンター制御部３０１から印刷完了信号が入力されるごとに残り枚数を１ずつ減算する。そして、残り枚数が例えば０になったことをインクリボンカートリッジの交換が必要であることとして検知し、検知したことを示すエンプティ検知信号Ｓ３０５を出力する。エンプティ検知信号Ｓ３０５は、プリンター制御部３０１に入力される。

又は、エンプティ検知部３０５は、シートロールに形成されているシートが残り少なくなったことを示すエンドホールを検出する赤外線センサーを備える。この場合に、エンプティ検知部３０５は、エンドホールを検出したときに、エンプティ検知信号Ｓ３０５を出力する。

なお、プリンター３０においては、シートロールを装着するときなどにシートが汚れることがあることから、シートロールの印刷可能枚数がインクリボンカートリッジの印刷可能枚数よりも例えば数枚程度多く設定されている。したがって、通常は、インクリボンカートリッジの残り枚数が０になってもシートは少し残っている。

プリンター３０ａ，３０ｂのそれぞれにおいて、エンプティ検知信号Ｓ３０５が出力されると、つまりそのプリンター３０が消耗品の交換が必要なプリンターであることが検知されると、プリンター制御部３０１は、シート搬送部３０２に対して指令部として部分排出指令Ｃ３０２を与える。

シート搬送部３０２は、部分排出指令Ｃ３０２が与えられると、印刷用のシートを予め定められた長さの部分が排出口３２の外側にはみ出るように排出して止める。このとき、シートカッター３０６は切断動作を行わない。

プリンター３０の動作には次の変形例がある。プリンター３０は、シート搬送部３０２が部分排出指令Ｃ３０２に従ってシートを搬送する際に、シートにおける排出口３２の外側に出る部分に、消耗品（詳しくは消耗品の種類）を特定する識別情報を印刷する。この場合、プリンター制御部３０１は、識別印刷指令Ｃ３０３をプリントヘッド３０３に与える。

プリンター制御部３０１は、エンプティ検知信号Ｓ３０５が出力されたことをシステム制御部１０１に通知する。システム制御部１０１は、ユーザーに店舗スタッフへの連絡を依頼するメッセージをタッチパネルディスプレイ１５に表示させる。これに代えて又はこれと共に、店舗内のＰＯＳレジスター又は他の店舗スタッフ用のモニター装置と通信し、消耗品の交換が必要であることを表示させる。

店舗スタッフは、ユーザーによる連絡又はディスプレイの表示により消耗品の交換が必要であることを知ると、画像形成システム１の設置された場所に行き、筐体１０の扉（コインベンダー２０）を開いて内部を見る。

図４Ａは、プリンター３０の排出口３２の外側にシート５の一部が排出された状態の例を示す模式図であって、その第１例を示し、図４Ｂは第２例を示し、図４Ｃは図４Ｂ中の破線で囲んだ部分を拡大して示す。

店舗スタッフが筐体１０の扉を開くと、プリンター３０の前面が現れる。ユーザーのための印刷物を出力する通常の動作では、上述した通りシート５が切断されて印刷物が取出口２５に移動するので、排出口３２の外側にシート５は残らない。これに対して、消耗品の交換が必要である場合は、交換が必要なプリンター３０の排出口３２からシート５がはみ出ている。これにより、各プリンター３０交換の作業を行うべきプリンターと作業を行う必要のないプリンターとを従来よりも容易に見分けることができる。また、画像形成システム１のように複数のプリンター３０が並んでいても、何れのプリンター３０が交換の作業を行うべきプリンターであるかを従来よりも容易に判別することができる。

図４Ａにおいて、シート５は、先端側の部分５Ａが排出口３２の外側に出た状態で止まっている。部分５Ａは白紙の状態であるが、部分５Ａが排出口３２の外側に出ていることから、消耗品の交換が必要であることが分かる。部分５Ａの排出方向（搬送方向）の長さは、排出口３２の外側に出ていないときの差異が一見して分かる長さ以上の適切な範囲内の値とされる。例えば１〜５ｃｍ程度とされる。

図４Ｂにおいて、シート５は、先端側の部分５Ｃが排出口３２の外側に出た状態で止まっている。部分５Ｃは、破線で囲んだ領域９１，９２を有している。

領域９１には、シートロール及びインクリボンカートリッジの交換を依頼する内容の文字列５５が印刷されている。文字列５５は、日本語、英語、中国語、ポルトガル語などの複数の言語で同じ内容を記載するものでもよい。交換の作業を受け持つ店舗スタッフが判読可能な言語を選択して記載するものでもよい。

領域９２には、消耗品の品名及び品番を表わす文字列が識別情報５２として印刷されている。

文字列５５を印刷することにより、消耗品の交換の作業を行うべきことを店舗スタッフが理解し易くなる。識別情報５２を印刷することにより、交換するべき消耗品の品番を店舗スタッフが認識し易くなる。バックヤードにストックされている複数種の消耗品の中から交換するべき消耗品を探す際に、品番を別途のリストなどで確認する手間を省くことができる。

このように文字列５５及び識別情報５２を印刷するための領域９１，９２を確保するために、部分５Ｃの排出方向の長さは、図４Ａの部分５Ａの長さよりも長い値に選定される。

図５Ａは、プリンター３０の排出口３２の外側にシート５の一部が排出された状態の他の例を示す模式図であって、特定の色が印刷された例を示し、図５Ｂは特定の形状が印刷された例を示し、図５Ｃは特定の色で特定の形状が印刷された例を示し、図５Ｄは特定の色で塗り潰した特定の形状が印刷された例を示す。

図６Ａは、シート５の種類ごとの識別情報５２のテーブル５０ａ〜dの例を示す図であって、図５Ａに対応する例を示し、図６Ｂは図５Ｂに対応する例を示し、図７Ａは図５Ｃに対応する例を示し、図７Ｂは図５Ｄに対応する例を示す。図８は、識別情報を有するパッケージ７，８に収められた新品の消耗品を示す斜視図である。

図６Ａに示すように、テーブル５０ａは、シートの種類５１ごとに識別情報５２を対応づけている。シートの種類５１としては、Ｌ判（２Ｌ判）、シール１、シール２、及びシール３などがある。識別情報５２には、文字以外の視覚情報である図柄情報５３と文字で消耗品を特定するテキスト情報５４とがある。図６Ｂ、図７Ａ、及び図７Ｂに示すテーブル５０ｂ，５０ｃ，５０ｄにおいてもシートの種類５１ごとに図柄情報５３が対応づけられている。

プリンター制御部３０１には、テーブル５０ａ、５０ｂ，５０ｃ，５０ｄの何れか１つが参照するべきテーブルとして記憶されている。複数のテーブルを記憶しておき、画像形成システム１の初期設定において何れかのテーブルを参照するべきテーブルとして選択してもよい。また、システム制御部１０１にテーブルを記憶させておいて、適時にプリンター制御部３０１に転送してもよい。

プリンター制御部３０１は、エンプティ検知信号Ｓ３０５が入力されると、参照するべきテーブルからプリンター３０に装着されているシートの種類５１に対応する識別情報５２を読み出し、読み出した識別情報５２をプリンター３０に印刷させる。図５では、識別情報５２のうちの図柄情報５３を文字列５５と共に印刷する場合が示されている。

図５Ａ〜図５Ｄそれぞれの左側にはＬ判の印刷用のシート５ａにおける図柄情報５３の印刷の例が示され、右側には２Ｌ判の印刷用のシート５ｂにおける図柄情報５３の印刷の例が示されている。

図５Ａにおいて、図柄情報５３は、テーブル５０ａに示される色である。シート５ａの先端側の部分（排出口３２の外側に出た部分）５Ｅａは、赤色で塗り潰された領域５３１を有する。シート５ｂの先端側の部分５Ｅｂは、青色で塗り潰された領域５３２を有する。なお、部分５Ｅａ，５Ｅｂの全体をテーブル５０ａに示される色で塗り潰してもよい。

図５Ｂにおいて、図柄情報５３は、テーブル５０ｂに示される形状である。シート５ａの部分５Ｅａには、円形５３３が例えば黒色で印刷され、シート５ｂの部分５Ｅｂには、三角形５３４が同じく黒色で印刷されている。図柄情報５３の印刷サイズは、例えば数ｃｍ角程度とされ、このサイズの印刷が可能となるように部分５Ｅａ，５Ｅｂの排出方向の長さが定められる。

図５Ｃにおいて、図柄情報５３は、テーブル５０ｃに示される形状と色との組合せである。詳しくは、形状を表わす線の色である。シート５ａの部分５Ｅａには、赤色の円形５３５が印刷され、シート５ｂの部分５Ｅｂには、青色の三角形５３６が印刷されている。

図５Ｄにおいて、図柄情報５３は、テーブル５０ｄに示される形状と色との組合せである。詳しくは、塗り潰された形状と塗り潰しの色との組合せである。シート５ａの部分５Ｅａには、赤塗りの円形５３７が印刷され、シート５ｂの部分５Ｅｂには、青塗りの三角形５３８が印刷されている。

図８において、新品のシート（シートロール）５がパッケージ７の中に入っており、シート５とセットにして一括に交換するべき新品のインクリボンカートリッジ６がパッケージ７の中に入っている。図示のパッケージ７，８は、透明の袋である。パッケージ７，８には同一の図柄情報５３を印刷したラベル５３０が貼り付けられている。パッケージ７，８は、セットで同じ包装箱に入っており、同一の図柄情報５３が品番等と共に印刷されている。図８の例において、図柄情報５３は形状であり、詳しくはＬ判用であることを表わす円形である。

店舗スタッフは、画像形成システム１においてプリンター３０の排出口３２から出ているシート５を見る。シート５には図５のように図柄情報５３が印刷されている。店舗スタッフは、印刷されている図柄情報５３を覚えて、新品の消耗品（シートロール５及びインクリボンカートリッジ６）をバックヤードに取りに行く。バックヤードに保管されている複数種の新品の消耗品の中から、覚えている図柄情報５３と同じ図柄情報５３を印刷した包装箱及びパッケージにラベル５３０が貼られている消耗品を選び出す。選び出した消耗品を持って画像形成システム１の設置場所に戻り、消耗品を交換する作業を行う。

このように図柄情報５３によって新品の消耗品を選び出すようにすることにより、品番を表わすテキスト情報５４によって選び出す場合とは違って、文字列の読み間違いは生じない。このことから、テキスト情報５４によって選び出す場合よりも、選び出すべき消耗品が正しく選び出され易い。よって、元の消耗品を品番が異なる消耗品に交換してしまうというトラブルが発生しにくい。

図９及び図１０は、図３に示す画像形成システム１の要部の動作の一例を示すフローチャートである。

図９において、システム制御部１０１は、ユーザーがタッチパネルディスプレイ１５を用いて行う操作に応じて、ユーザーに提供するプリントサービスを選択する（ステップＳ１）。続いて、システム制御部１０１は、選択したプリントサービスに用いるシート５の種類５１に応じて、印刷に使用するプリンター３０を選択する（ステップＳ２）。

ステップＳ２でプリンター３０ａが選択されると、プリンター３０ａは、システム制御部１０１から入力される画像データに基づいて画像を印刷して印刷物を排出する（ステップＳ３）。次に、プリンター３０ａは、消耗品チェックとしてエンプティ検知部３０５の出力をチェックし（ステップＳ４）、消耗品の交換が必要であるか否かを判断する（ステップＳ５）。

プリンター３０ａが消耗品の交換が必要ではないと判断した場合は（ステップＳ５：ＮＯ）、フローはステップＳ５からステップＳ１に戻る。この場合、プリンター３０ａは、システム制御部１０１によりステップＳ２で再びプリンター３０ａが選択されるのを待つことになる。

プリンター３０ａは、消耗品の交換が必要であると判断した場合は（ステップＳ５：ＹＥＳ）、消耗品の識別情報５２をシート５ａに印刷し（ステップＳ６）、識別情報５２を印刷した部分が排出口３２の外側に出るまでシート５ａを排出する（ステップＳ７）。このとき、プリンター３０ａは、シートカッター３０６を作動させない。したがって、シート５ａは、一部が排出口３２の外側に出た状態に保たれる。このようにシート５ａを排出するとともに、プリンター３０ａは、アラート表示要求をシステム制御部１０１に送信する（ステップＳ８）。

他方、ステップＳ２でプリンター３０ｂが選択されると、プリンター３０ｂは、プリンター３０ａにおけるステップＳ３からステップＳ８までの処理と同様の処理（ステップＳ９からステップＳ１４までの処理）を行う。詳しくは、次の通りである。

プリンター３０ｂは、システム制御部１０１からの画像データに基づいて画像を印刷して印刷物を排出する（ステップＳ９）。次に、プリンター３０ｂは、消耗品チェックを行い（ステップＳ１０）、消耗品の交換が必要であるか否かを判断する（ステップＳ１１）。プリンター３０ｂが消耗品の交換が必要ではないと判断した場合は（ステップＳ１１：ＮＯ）、フローはステップＳ１１からステップＳ１に戻る。

プリンター３０ｂは、消耗品の交換が必要であると判断した場合は（ステップＳ１１：ＹＥＳ）、消耗品の識別情報５２をシート５ｂに印刷し（ステップＳ１２）、識別情報５２を印刷した部分が排出口３２の外側に出るまでシート５ｂを排出する（ステップＳ１３）。このとき、プリンター３０ｂは、シートカッター３０６を作動させない。そして、プリンター３０ｂは、アラート表示要求をシステム制御部１０１に送信する（ステップＳ１４）。

図１０において、システム制御部１０１は、プリンター３０ａ又はプリンター３０ｂからアラート表示要求を受信すると、アラート表示の処理を行う（ステップＳ１５）。アラート表示の処理では、消耗品の交換が必要であるためにプリントサービスを提供することができない状態であることをユーザーに知らせる。

タッチパネルディスプレイ１５において店舗スタッフが認証を受ける特定のタッチ操作を行うと（ステップ１６：ＹＥＳ）、システム制御部１０１は、消耗品を交換する作業の手順をタッチパネルディスプレイ１５に表示させる（ステップＳ１７）。表示の内容は、画面の切替えを指示するタッチ操作に従って切替えられる。店舗スタッフは、適宜所望の画面を表示させて手順を確認しながら作業を進めることができる。

システム制御部１０１は、消耗品を交換する作業の対象とされているプリンター３０がプリンター３０ａであるかプリンター３０ｂであるかを確認し（ステップＳ１８）、作業の対象とされているプリンター３０からのアラート解除要求を待つ。

作業の対象とされているプリンター３０がプリンター３０ａである場合に、プリンター３０ａは、交換の作業の完了を待つ（ステップＳ１９）。交換の作業は、消耗品が正しく装着されたこと、及び扉（コインベンダー２０）が閉じられたことをプリンター３０ａが確認したときに完了となる。

プリンター３０ａは、交換の作業が完了すると（ステップＳ１９：ＹＥＳ）、アラート解除要求をシステム制御部１０１に送信する（ステップＳ２０）。

また、作業の対象とされているプリンター３０がプリンター３０ｂである場合に、プリンター３０ｂは、交換の作業の完了を待つ（ステップＳ２１）。プリンター３０ｂは、交換の作業が完了すると（ステップＳ２１：ＹＥＳ）、アラート解除要求をシステム制御部１０１に送信する（ステップＳ２２）。

システム制御部１０１は、プリンター３０ａ又はプリンター３０ｂからのアラート解除要求を受信すると、交換の作業の手順を示す画面からユーザーが所望のプリントサービスを選択するためのポータル画面に表示を切り換える（ステップＳ２３）。そして、システム制御部１０１は、プリントサービスを選択する操作が行われるのを待つ。

以上の第１実施形態によると、複数台のプリンター３０のそれぞれにおいて、消耗品の交換が必要であることが、シート５の一部を排出口３２の外側に出して止めることによって示される。これにより、消耗品を交換する作業者が、プリンター３０の外観から消耗品を交換する必要があるプリンター３０であるか交換する必要がないプリンター３０であるかを従来よりも容易に見分けることができる。プリンター３０の台数が１である場合も同様である。

シート５の排出口３２の外側に出す部分に消耗品を特定する識別情報５２として図柄情報５３を印刷することにより、作業者が文字を判読することなく交換するべき消耗品を認識することができる。

シート５に印刷する図柄情報５３と同じ図柄情報５３を新品の消耗品のパッケージ７，８に付しておくことにより、消耗品の種類が複数であっても、交換の作業者が正しく新品の消耗品を選んで交換することが容易になる。

なお、消耗品の製造者又は販売者がパッケージ７，８又は消耗品自体に図柄情報５３を付してもよいし、店舗スタッフが付してもよい。

［第２実施形態］
図１１は、第２実施形態に係る画像形成システム２におけるプリンター３０Ｂが露出した状態を示す斜視図である。図１２は、図１１に示す画像形成システム２における消耗品の交換に関わる要部の機能的構成を示すブロック図である。図１１及び図１２において、図２及び図３と同一の構成要素には図２及び図３と同一の符合を付し、それらの説明を省略する。

第２実施形態に係る画像形成システム２は、第１実施形態に係る画像形成システム１の複数台のプリンター３０ａ，３０ｂに代えて、複数台のプリンター３０Ｂａ，３０Ｂｂを備えている。画像形成システム２のその他の構成は、画像形成システム１の構成と同様である。プリンター３０Ｂａ，３０Ｂｂは、上下に並べて筐体１０の中に配置されている。

プリンター３０Ｂａ，３０Ｂｂのハードウェア構成は同一である。以下において、これらのプリンター３０Ｂａ，３０Ｂｂを区別しないで「プリンター３０Ｂ」と記載することがある。

プリンター３０Ｂの基本的な構成は、画像形成システム１のプリンター３０の構成と同様である。プリンター３０Ｂとプリンター３０との外観に現れる差異は、プリンター３０Ｂがプリンター３０には無いカットボタン３４を有していることである。カットボタン３４は、プリンター３０Ｂの前面に設けられている。

図１２と図３とを見比べて分かるように、プリンター３０Ｂは、プリンター３０のプリンター制御部３０１に代えて、プリンター制御部３０１Ｂを有している。プリンター制御部３０１Ｂは、プリンター制御部３０１と同様の制御を行うとともに、次のようにシートカッター３０６を制御する。

プリンター制御部３０１Ｂは、シート５の一部が排出口３２の外側に出た状態でカットボタン３４が操作されたときに、シートカッター３０６を作動させる。これにより、シート５は、排出口３２の外側に出た部分と排出口３２の内側の部分とに切断される。

また、プリンター制御部３０１Ｂは、シートカッター３０６を作動させてシート５の切断が終了したときに、シート搬送部３０２に対して部分排出指令Ｃ３０２を与えて再びシート５の一部を排出口３２の外側に排出させる。このとき、シート５における排出口３２の外側に出る長さを、シートカッター３０６を作動させるときに出ていた長さと異なるようにしてもよいし、同じ長さとしてもよい。例えば、白紙のまま排出させる場合は、外側に出る長さをシートカッター３０６を作動させるときに出ていた長さよりも短くしてもよい。

図１３は、強制カット処理の一例を示すフローチャートである。図１４は、プリンター３０Ｂの排出口３２の外側に排出されたシート５ａの部分５Ｅａが残りの部分５Ｆａから切断された状態を示す模式図である。

強制カット処理は、エンプティ検知信号Ｓ３０５が出力された後の１回目の部分排出指令Ｃ３０２による１回目の排出が行われたときに起動される。１回目の排出において、シート５の一部が排出口３２の外側に出て止まる。

プリンター制御部３０１Ｂは、カットボタン３４が操作されると（ステップＳ３１：ＹＥＳ）、シートカッター３０６を作動させ（ステップＳ３２）、シート搬送部３０２に２回目の部分排出指令Ｃ３０２を与える（ステップＳ３３）。これにより、シート５は、再びその一部が排出口３２の外側に出た状態で止まる。

プリンター制御部３０１Ｂは、カットボタン３４が操作されていない場合は（ステップＳ３１：ＮＯ）、開ボタン３３が操作されたか否かをチェックする（ステップＳ３４）。開ボタン３３が操作されていない場合（ステップＳ３４：ＮＯ）、プリンター制御部３０１Ｂは、ステップＳ３１に戻ってカットボタン３４が操作されたか否かをチェックする。つまり、強制カット処理では、カットボタン３４が操作されるのは開ボタン３３が操作される以前であるものとされ、開ボタン３３が操作されるまでの間において、カットボタン３４が操作されたか否かをチェックする。

プリンター制御部３０１Ｂは、開ボタン３３が操作されると（ステップＳ３４：ＹＥＳ）、消耗品を交換する作業の完了を待ち（ステップＳ３５）、交換の作業が完了すると（ステップＳ３５：ＹＥＳ）、強制カット処理を終了する。

図１４の例では、シート５ａのうちの排出口３２の外側に出た部分５Ｅａが残りの部分５Ｆａから切り離されている。この切り離された部分５Ｅａには図柄情報５３として例えば円形５３３が印刷されている。店舗スタッフは、カットボタン３４を操作することにより、このように切り離された部分５Ｅａを得ることができ、切り離された部分５Ｅａを持ってバックヤードに行き、部分５Ｅａに印刷されている円形５３３と同じ円形５３３が付された新品の消耗品を選び出すことができる。

上述のように、プリンター３０Ｂは、カットボタン３４が操作されたときにシート５ａを部分５Ｅａと残りの部分５Ｆａとに切断し、その後に再びシート５ａの一部を排出口３２の外側に出して止める。図１４では、部分５Ｇａが排出口３２の外側に出ている。

第２実施形態によると、店舗スタッフは、切り離された部分５Ｅａを持って新品の消耗品を取りにバックヤードに行き、その後に画像形成システム２の設置場所に戻った場合に、消耗品を交換するべきプリンター３０Ｂをたやすく見つけることができる。つまり、部分５Ｇａが排出口３２の外側に出ているプリンター３０Ｂを探せばよい。部分５Ｇａを排出口３２の外側に出しておくことにより、交換する必要のないプリンター３０Ｂに誤って新品の消耗品を装着してしまう交換ミスが起こりにくくなる。

［第３実施形態］
図１５は、第３実施形態に係る画像形成システム３における消耗品の交換に関わる要部の機能的構成を示すブロック図である。図１５において、図３及び図１２と同一の構成要素には図３及び図１２と同一の符合を付し、それらの説明を省略する。

第３実施形態に係る画像形成システム３は、第２実施形態に係る画像形成システム２の複数台のプリンター３０Ｂａ，３０Ｂｂに代えて、複数台のプリンター３０Ｃａ，３０Ｃｂを備えている。また、画像形成システム３は、制御部１００に代えて制御部１００Ｃを有し、その制御部１００Ｃは、システム制御部１０１に代えて、システム制御部１０１Ｃを有している。画像形成システム３のその他の構成は、画像形成システム２の構成と同様である。

プリンター３０Ｃａ，３０Ｃｂのハードウェア構成は同一である。以下において、これらのプリンター３０Ｃａ，３０Ｃｂを区別しないで「プリンター３０Ｃ」と記載することがある。

プリンター３０Ｃの基本的な構成は、画像形成システム２のプリンター３０Ｂの構成と同様である。プリンター３０Ｃとプリンター３０Ｂとの差異は、プリンター３０Ｃがプリンター制御部３０１に代えてプリンター制御部３０１Ｃを有すること、及びエンプティ検知部３０５を有していないことである。

画像形成システム３のシステム制御部１０１Ｃは、指令部１０２と検知部１０３Ｃとを有している。

検知部１０３Ｃは、プリンター３０Ｃａ，３０Ｃｂそれぞれのインクリボンカートリッジの印刷可能な残り枚数を記憶しており、プリンター３０Ｃａ，３０Ｃｂそれぞれのプリンター制御部３０１Ｃから印刷完了信号が入力されるごとに残り枚数を１ずつ減算する。そして、残り枚数が例えば０になったことを、そのプリンター３０Ｃについてインクリボンカートリッジの交換が必要であることとして検知する。

すなわち、検知部１０３Ｃは、複数台のプリンター３０Ｃａ，３０Ｃｂのうちの消耗品の交換が必要なプリンター３０Ｃを検知する。そして、検知部１０３Ｃは、消耗品の交換が必要なプリンター３０Ｃを指令部１０２に通知する。

指令部１０２は、検知部１０３Ｃから通知されたプリンター３０Ｃのシート搬送部３０２に対して、プリンター制御部３０１Ｃを介して部分排出指令Ｃ３０２を与える。言い換えると、指令部１０２は、シート搬送部３０２に部分排出指令Ｃ３０２を与えるようにプリンター制御部３０１Ｃに指令を与える。

なお、検知部１０３Ｃにおいて記憶されている残り枚数は、消耗品の交換が完了したときに、消耗品の品番に応じた初期値（最大印刷枚数）にリセットされる。

第３実施形態によると、複数台のプリンター３０Ｃそれぞれの印刷可能な残り枚数をシステム制御部１０１Ｃにおいて集中管理するので、プリンター３０Ｃから残り枚数を取得することなく画像形成システム３から外部の管理装置へ残り枚数を通知することができる。これにより、プリンター３０Ｃにおいて個々に残り枚数を管理する場合と比べて、管理装置による残り枚数の把握を簡易化することができ、消耗品の在庫管理を効率化することができる。

以上の第１実施形態、第２実施形態、及び第３実施形態では、コインベンダー２０を備える画像形成システム１，２，３を例示したが、コインベンダー２０を備えていなくてもよい。無償でプリントサービスを提供するための画像形成システムであってもよし、個人的に使用する画像形成システムであってもよい。

シート５は、必ずしもロール状である必要はない。プリンター３０，３０Ｂ，３０Ｃは、例えば一定枚数の枚葉のシートを収納したシートカセットを装着し、カセットごと交換する方式のプリンターであってもよい。筐体１０に収容する複数台のプリンターどうしは、同様の機能を有しておればよく、必ずしも型番が同一であるものどうしでなくてもよい。プリンター３０，３０Ｂ，３０Ｃは本発明の画像形成装置に対応する。

シート５とインクリボンカートリッジ６とを一括に交換する方式に限らず、別個のタイミングで交換する方式であってもよい。

本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、かかる実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。

１，２，３ 画像形成システム
５，５ａ，５ｂ シート（消耗品）
５Ａ，５Ｃ 部分
５Ｅａ，５Ｅｂ 部分、
６ インクリボンカートリッジ（消耗品）
１０ 筐体
１５ タッチパネルディスプレイ
２０ コインベンダー（課金装置）
３０，３０Ｂ，３０Ｃ プリンター(画像形成装置）
３２ 排出口
３４ カットボタン
５２ 識別情報
５３ 図柄情報（識別情報）
５５ 文字列（メッセージ）
１００，１００Ｃ 制御部
１０１，１０１Ｃ システム制御部（表示制御部）
１０２ 指令部
３０１ プリンター制御部（指令部）
３０２ シート搬送部
５３１，５３２ 領域（画像）
５３３，５３５，５３７ 円形（画像）
５３４，６３６，５３８ 三角形（画像）
Ｃ３０２ 部分排出指令

Claims (11)

1. シートに画像を形成する画像形成装置であって、
   部分排出指令があったときに、前記シートを予め定められた長さの部分が排出口の外側に出るように排出するシート搬送部と、
   消耗品の交換が必要であるときに、前記シート搬送部に対して前記部分排出指令を与える指令部と、を有することを特徴とする画像形成装置。
2. 請求項１に記載の画像形成装置であって、
   前記部分排出指令に従って前記シートを排出する際に、前記シートにおける前記排出口の外側に出る部分に、前記消耗品を特定する識別情報を印刷する、ことを特徴とする画像形成装置。
3. 請求項２に記載の画像形成装置であって、
   前記識別情報は、前記消耗品に対応づけられている色の画像である、ことを特徴とする画像形成装置。
4. 請求項２又は請求項３に記載の画像形成装置であって、
   前記識別情報は、前記消耗品に対応づけられている形状の画像である、ことを特徴とする画像形成装置。
5. 請求項２から請求項４までの何れか１つに記載の画像形成装置であって、
   前記部分排出指令に従って前記シートを排出する際に、前記識別情報とともに前記消耗品の交換に関するメッセージを前記部分に印刷する、ことを特徴とする画像形成装置。
6. 請求項１から請求項５までの何れか１つに記載の画像形成装置であって、
   前記シートとしてロール状のシートを用いる昇華型画像形成装置である、ことを特徴とする画像形成装置。
7. 請求項６に記載の画像形成装置であって、
   前記シートを所定の長さに切断するために前記排出口に設けられた切断装置と、
   カットボタンと、を備え、
   前記シートの前記部分が前記排出口の外側に出た状態で前記カットボタンが操作されたときに、前記切断装置を作動させて前記シートを前記部分と前記排出口の内側の部分とに切断する、ことを特徴とする画像形成装置。
8. 請求項７に記載の画像形成装置であって、
   前記指令部は、前記カットボタンの操作に基づく切断が終了したときに、前記シート搬送部に前記部分排出指令を与えて再び前記シートの一部を前記排出口の外側に排出させる、ことを特徴とする画像形成装置。
9. 請求項１から請求項７までの何れか１つに記載の画像形成装置を複数備える画像形成システムであって、
   前記複数の画像形成装置の状態を検知して報知する制御部を有する、ことを特徴とする画像形成システム。
10. 請求項９に記載の画像形成システムであって、
    前記制御部は、
    タッチパネルディスプレイと、
    特定のタッチ操作が行われたときに、前記消耗品の交換の作業を案内する画面を前記タッチパネルディスプレイに表示させる表示制御部と、を有することを特徴とする画像形成システム。
11. 請求項９又は請求項１０に記載の画像形成システムであって、
    前記複数の画像形成装置による印刷を課金するための課金装置を備え、
    前記複数の画像形成装置を収容する筐体と前記課金装置とが一体化されている、ことを特徴とする画像形成システム。

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