JP2021094724A - 搬送装置及び画像記録装置 - Google Patents

Abstract

【課題】シートの斜行を抑制可能な搬送装置、及び画像記録装置を提供すること。【解決手段】画像記録装置において、テンショナ１は、搬送ローラ対３６より搬送向き８Ａの上流の位置でシートＳにテンションを与える。テンショナ１は、フレーム１１、ガイド１２、回動部材１３、及び付勢部材１４を備える。フレーム１１は、搬送向き８Ａに沿った前後方向８に延びるガイド溝１１Ｌ１，１１Ｒ１，１１Ｌ２，１１Ｒ２を有する。ガイド１２は、シートＳが当接する外側湾曲面１２Ａ１と、ガイド溝１１Ｌ１，１１Ｒ１，１１Ｌ２，１１Ｒ２に係合するコロ１９Ｌ１，１９Ｒ１，１９Ｌ２，１９Ｒ２とを有する。回動部材１３は、前後方向８に直交する左右方向９に延びる軸線周りに回動可能である。ピン２２Ｌ，２２Ｒは、回動部材１３の回動をガイド１２に伝達する。付勢部材１４は、ガイド１２に、前後方向８の成分を含む付勢力を与える。【選択図】図３

Description

本発明は、ロール状に巻回されたシートの搬送装置、及びそれを用いた画像記録装置に関する。

画像記録装置の搬送装置において、シートは回転可能に収納部に装着される。シートは、収納部から引き出された後、搬送路に沿って搬送される。搬送路において、シートは、テンションローラの外周面に沿って湾曲し、搬送部に送り込まれる。この間、テンションローラは、搬送中のシートにテンションを与える。また、搬送部は、シートを所定の搬送向きに送り出す。その結果、シートは、所定向きに沿って、記録部及びプラテンの間のギャップへと送り込まれる（例えば特許文献１を参照）。

特開２０１１−９３２１８号公報

特許文献１において、テンションローラは、搬送向きに延びるガイド孔に沿って、搬送向き及びその逆向きに直線的に移動可能な支持枠に支持される。支持枠には、搬送向きの逆向きの付勢力が加えられる。これにより、テンションローラは、シートにテンションを与えている。しかし、この構成では、テンションローラの外周面が搬送向きの直交方向に対し斜めになりがちであり、その結果、ギャップ間でシートが搬送向きに対し斜行し易いという問題点があった。

本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、その目的は、シートの斜行を抑制可能な搬送装置、及び画像記録装置を提供することにある。

本発明の搬送装置は、ロール状に巻回されたシートを収容する収容部と、上記収容部から引き出されたシートを搬送面に沿う搬送向きに搬送する搬送部と、上記搬送部より上記搬送向きの上流の位置でシートにテンションを与えるテンショナと、を備えている。上記テンショナは、上記搬送向きに沿った第１方向に延びる一対の第１ガイド溝を有するフレームと、上記シートが当接する湾曲面と、上記一対の第１ガイド溝に係合する第２係合部材とを有するガイドと、上記第１方向と直交し且つ上記搬送面と平行な第２方向に延びる軸線周りに回動可能な回動部材と、上記回動部材の回動を上記ガイドに伝達する伝達部材と、上記ガイドに、上記第１方向の成分を含む付勢力を与える付勢部材と、を備えている。

本発明の画像記録装置は、上記搬送装置と、上記搬送部から上記搬送向きに離れた位置で、上記シートに画像を記録する記録部とを備えている。

上記構成によれば、第２方向に沿ったシャフト周りに回動部材の回動がガイドに伝達されるので、フレームに案内されて第１方向に沿って移動するガイドが、第２方向においてガタつき難い。

本発明によれば、シートの斜行を抑制可能な搬送装置、及び画像記録装置を提供することができる。

実施形態に係る搬送装置を備えた画像記録装置３０の構成を示す模式図である。 図１のテンショナ１を前方右斜め上方から見た時の斜視図である。 （Ａ）は、図２のテンショナ１を後方右斜め下方から見た時の斜視図であり、（Ｂ）は、同テンショナ１を後方左斜め下方から見た時の斜視図である。 （Ａ）は、図３の一点鎖線ＩＶａ−ＩＶａに沿う横断面を上方から見た時の断面図であり、（Ｂ）は、図２の一点鎖線ＩＶｂ−ＩＶｂに沿う縦断面を後方から見た時の断面図である。 （Ａ）は、付勢部材１４が縮んでいる場合のテンショナ１を示す模式図であり、（Ｂ）は、付勢部材１４が延びている場合のテンショナ１を示す模式図である。 第２変形例に係るテンショナ１の構成を示す模式図であり、（Ａ）は、前後方向８に平行な縦断面を右方から見たテンショナ１を示し、（Ｂ）は、（Ａ）の線ＶＩｂ−ＶＩｂに沿う縦断面を後方から見たテンショナ１を示している。

以下、本発明の実施形態に係る画像記録装置３０について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、矢印の起点から終点に向かう進みが向きと表現され、矢印の起点と終点とを結ぶ線上の往来が方向と表現される。また、以下の説明においては、画像記録装置３０が使用可能に設置された状態（図１の状態）を基準として上下方向７が定義され、排出口３３が設けられている側を手前側（前面）として前後方向８が定義され、画像記録装置３０を手前側（前面）から見て左右方向９が定義される。上下方向７、前後方向８、及び左右方向９は、第３方向、第２方向、及び第１方向の一例である。

［画像記録装置３０の外観構成］
図１に示すように、画像記録装置３０は、インクジェット記録方式でロール体３１をなすシートＳなどに画像を記録する。画像記録装置３０の筐体３２は、概ね直方体形状であって、卓上に載置可能な大きさである。すなわち、画像記録装置３０は、卓上に載置されて使用されるのに適している。もちろん、画像記録装置３０は、床面やラックに載置されて使用されてもよい。

筐体３２は、右面３２Ｒ及び左面３２Ｌと、上面３２Ｕ及び下面３２Ｄと、前面３２Ｆ及び後面３２Ｂと、を有する。これにより、筐体３２の内部空間３２Ａが外部から区画される。なお、図１には、右面３２Ｒの一部のみが示され、右面３２Ｒの残りの部分は、画像記録装置３０の内部構成を示すために省略されている。右面３２Ｒ及び左面３２Ｌは、左右方向９に互いに離れて位置する。上面３２Ｕ及び下面３２Ｄは、上下方向７に互いに離れて位置し、右面３２Ｒと左面３２Ｌとを繋ぐ。前面３２Ｆ及び後面３２Ｂは、前後方向８に互いに離れて位置し、上面３２Ｕと下面３２Ｄとを繋ぐ。

前面３２Ｆには、左右方向９に長いスリット状の排出口３３が位置する。排出口３３からは、画像記録済みのシートＳが排出される。

前面３２Ｆには他にも、操作パネルや前カバー（いずれも図示せず）が設けられていてもよい。操作パネルに、ユーザは画像記録装置３０を動作させたり各種設定を確定したりするための入力を行う。前カバーは、前面３２Ｆの下部に位置する。前カバーの開閉により、内部空間３２Ａに位置するタンク３４等が露出したり遮蔽されたりする。

［画像記録装置３０の内部構成］
図１に示すように、内部空間３２Ａには、ホルダ３５、テンショナ１、搬送ローラ対３６、搬送ベルト３７、記録ヘッド３８、定着ユニット３９、搬送ローラ対４０、及びタンク３４が配置されている。なお、筐体３２の内部空間には、記録ヘッド３８のノズル面を覆うキャップやノズル面を拭うワイパなどのメンテナンスユニット、電源回路などが配置される。しかし、メンテナンスユニットや電源回路は本実施形態の要部ではないので、図示を省略し、これらの説明を控える。

内部空間３２Ａには、隔壁４１が設けられている。隔壁４１は、内部空間３２Ａの後下部を仕切って、シート収容空間３２Ｃを区画する。シート収容空間３２Ｃは、隔壁４１、筐体３２（具体的には、後面３２Ｂ、下面３２Ｄ及び右面３２Ｒ）により包囲され、記録ヘッド３８などから隔離された空間である。筐体３２及び隔壁４１は、収容部の一例である。また、少なくとも収容部、搬送ローラ対３６及びテンショナ１は、搬送装置を構成する。

シート収容空間３２Ｃには、少なくともロール体３１が収容される。ロール体３１は、芯管と、長尺のシートＳとを有している。シートＳは、芯管の軸芯の周方向にロール状に芯管に巻回されている。なお、ロール体３１は、芯管を有さず、シートＳがホルダ３５に装着可能にロール状に巻回されていてもよい。シートＳは、芯管の軸芯に沿う幅方向にシート幅Ａ（図２を参照）を有する。シート収容空間３２Ｃには、左右方向９に沿って延びるホルダ３５が位置する。ホルダ３５には、ロール体３１が装着される。このとき、ロール体３１の芯管の軸芯が左右方向９に沿い、且つロール体３１が軸芯の周方向に周りに回転可能に、ホルダ３５はロール体３１を支持する。また、シートＳの幅方向中心は、搬送路４３の左右方向９における中心（以下、「通紙中心Ｃ」とも称する。）に位置する。ホルダ３５は、不図示のモータから回転が伝達されて回転する。ホルダ３５の回転に伴って、ホルダ３５に支持されているロール体３１も回転する。なお、筐体３２において右面３２Ｒには、右カバーが位置する。右カバーの開閉により、シート収容空間３２Ｃに位置するホルダ３５等が露出したり遮蔽されたりする。また、シート収容空間３２Ｃには、ファンフォールド紙が収容可能であってもよい。

シート収容空間３２Ｃは、後部において上方へ向かって開口している。詳細には、隔壁４１と後面３２Ｂとの間、すなわち、ロール体３１の後端の上方に隙間４２が形成されている。シートＳは、搬送ローラ対３６，４０が回転することで、ロール体３１の後端から上方に引き出されテンショナ１へと案内される。

図１に示すように、テンショナ１は、内部空間３２Ａの後部において隔壁４１よりも上方に位置する。テンショナ１は、外側湾曲面１２Ａ１を有している。外側湾曲面１２Ａ１は、湾曲面の一例である。外側湾曲面１２Ａ１は、筐体３２の外側を向いている。詳細には、外側湾曲面１２Ａ１は、上面３２Ｕ及び後面３２Ｂの各々に臨んでいる。

外側湾曲面１２Ａ１は、図２に示すように、左右方向９においてシート幅Ａよりも大きく、通紙中心Ｃに対して互いに対称な形状を有する。

図１に示すように、外側湾曲面１２Ａ１の後端は、前後方向８において、ロール体３１の後端と概ね同じ位置にある。但し、外側湾曲面１２Ａ１の後端の前後位置は変化する。外側湾曲面１２Ａ１の後端は、上下方向７において搬送ローラ対３６のニップＤよりも下方に位置する。外側湾曲面１２Ａ１の上端は、外側湾曲面１２Ａ１の下端よりも前方斜め上方であって、ニップＤと概ね同じ上下位置にある。外側湾曲面１２Ａ１は、上端及び下端の間で、筐体３２の外側（すなわち、後方斜め上方）に向かって膨出している。

上記構成の外側湾曲面１２Ａ１には、ロール体３１から引き出されたシートＳが掛けられ当接する。シートＳは、外側湾曲面１２Ａ１に沿って前方に湾曲して、搬送向き８Ａに延びて搬送ローラ対３６に案内される。搬送向き８Ａは、前後方向８に沿う前向きである。テンショナ１は、後で詳細に説明する機構により、シートＳにテンションを与える。

テンショナ１の前方には、搬送ローラ対３６（搬送部の一例）が位置する。搬送ローラ対３６は、搬送ローラ３６Ａとピンチローラ３６Ｂとを有する。搬送ローラ３６Ａ及びピンチローラ３６Ｂは、外側湾曲面１２Ａ１の上端と概ね同じ上下位置で当接し合ってニップＤを形成する。搬送ローラ対３６の前方には、搬送ローラ対４０が位置する。搬送ローラ対４０は、搬送ローラ４０Ａとピンチローラ４０Ｂとを有する。搬送ローラ４０Ａ及びピンチローラ４０Ｂは、外側湾曲面１２Ａ１の上端と概ね同じ上下位置で当接し合ってニップを形成する。搬送ローラ３６Ａ，４０Ａは、モータ（不図示）の回転が伝達されて回転する。搬送ローラ対３６は、テンショナ１から搬送向き８Ａに延びるシートＳをニップしつつ回転することにより、搬送面４３Ａに沿う搬送向き８Ａに送り出す。搬送ローラ対４０は、搬送ローラ対３６から送り出されたシートＳをニップしつつ回転することにより搬送向き８Ａに送り出す。また、搬送ローラ対３６，４０の回転により、シートＳは、シート収容空間３２Ｃから隙間４２を通ってテンショナ１に向けて引き出される。

図１に示すように、内部空間３２Ａには、外側湾曲面１２Ａ１の上端から排出口３３に至る搬送路４３が形成されている。搬送路４３は、搬送向き８Ａに沿ってほぼ直線的に延び、シートＳが通過可能な空間である。詳細には、搬送路４３は、搬送向き８Ａ及び左右方向９に拡がり且つ搬送向き８Ａに長い搬送面４３Ａに沿っている。なお、図１では、搬送面４３Ａは、搬送路４３を示す二点鎖線で示されている。搬送路４３は、上下方向７に離れて位置するガイド部材（図示せず）や、記録ヘッド３８、搬送ベルト３７、定着ユニット３９などによって画定されている。すなわち、記録ヘッド３８、搬送ベルト３７、及び定着ユニット３９は、搬送路４３に沿って位置する。

記録ヘッド３８（記録部の一例）は、搬送路４３の上方において搬送ローラ対３６の直ぐ下流側に位置する。記録ヘッド３８は、吐出モジュール３８Ａを備える。吐出モジュール３８Ａにおいて、複数のノズル３８Ｂが左右方向９に一列に並んで配置されている。複数のノズル３８Ｂから、インク滴が搬送ベルト３７により搬送されるシートＳへ向かって下方へ吐出される。これにより、シートＳに画像が記録される。なお、図１では、１つのノズル３８Ｂのみが示されている。また、複数のノズル３８Ｂは、前後方向８に離間する二列以上のノズル３８Ｂが並んでいてもよい。

タンク３４は、インクを貯留している。インクは、顔料などを含む液体である。インクは、顔料を均一に分散させるに適した粘度を有している。顔料は、インクの色となるものである。図示されていないが、タンク３４からチューブを通じてインクが記録ヘッド３８に供給される。

記録ヘッド３８の下方に、搬送ベルト３７、駆動ローラ３７Ａ及び従動ローラ３７Ｂが位置する。駆動ローラ３７Ａ及び従動ローラ３７Ｂは、前後方向８に互いに離間している。搬送ベルト３７は、無端ベルトであり、駆動ローラ３７Ａ及び従動ローラ３７Ｂに張架される。駆動ローラ３７Ａは、モータ（不図示）からの駆動力により回転し、搬送ベルト３７を回転させる。搬送ベルト３７の回転に伴い、従動ローラ３７Ｂが回転する。搬送ベルト３７は、搬送面３７Ｃを有している。搬送面３７Ｃは、搬送ベルト３７の外周面における上端の部分であり、搬送路４３を挟んで記録ヘッド３８のノズル３８Ｂと対向している。搬送面３７Ｃが搬送向き８Ａへと移動するように、駆動ローラ３７Ａは回転する。また、搬送面３７Ｃは、搬送ローラ対３６，４０の間で搬送されるシートＳを下方から支持しつつ、シートＳに搬送力を与える。これによって、搬送ベルト３７は、搬送路４３に位置するシートＳを搬送面３７Ｃに沿う搬送向き８Ａに搬送する。

定着ユニット３９は、搬送路４３の上方において、記録ヘッド３８の下流且つ搬送ローラ対４０の上流に位置する。定着ユニット３９は、左右方向９に長尺の概ね直方体形状のハロゲンヒータであり、ハロゲンランプ３９Ａ、反射板３９Ｂ、及び筐体３９Ｃを有する。筐体３９Ｃの下壁に、左右方向９に沿った開口３９Ｄが形成されている。定着ユニット３９は、開口３９Ｄを通じて赤外光を輻射し、開口３９Ｄの直下を通過するシートＳ及び／又はシートＳ上のインクを加熱する。これにより、インクはシートＳに定着する。

［テンショナ１の詳細な構成］
図２に示すように、テンショナ１は、フレーム１１と、ガイド１２と、回動部材１３と、付勢部材１４（図３参照）と、を備えている。

フレーム１１は、例えば金属製であり、筐体３２（図１参照）に取り付けられている。フレーム１１は、底部１１Ａの右端及び左端から上方にそれぞれ延出する右壁１１Ｒ及び左壁１１Ｌを有している。

右壁１１Ｒは、左右方向９に薄く且つ前後方向８に長い板状形状である。右壁１１Ｒには、ガイド溝１１Ｒ１，１１Ｒ２を有する。ガイド溝１１Ｒ１は、右壁１１Ｒの前端寄りの部分で、右壁１１Ｒを左右方向９に貫通する孔である。ガイド溝１１Ｒ１は、前後方向８に長く、左右方向９からの平面視で概ね矩形形状である。ガイド溝１１Ｒ１の上端及び下端は、搬送向き８Ａに沿う前後方向８に平行に延びている。ガイド溝１１Ｒ２は、右壁１１Ｒの後端寄りの部分に位置し、ガイド溝１１Ｒ１を後方に平行移動した形状を有する。右壁１１Ｒにおいて、ガイド溝１１Ｒ１の後端の若干下方には、左右方向９に貫通する孔である軸受１６Ｒが形成されている。

図３（Ｂ）に示すように、左壁１１Ｌは、右壁１１Ｒを左方に平行移動した形状を有する。左壁１１Ｌは、ガイド１２の左右サイズよりも若干長い距離だけ右壁１１Ｒから離間している。左壁１１Ｌには、ガイド溝１１Ｒ１，１１Ｒ２（図３（Ａ）参照）と左右方向９に対応する位置にガイド溝１１Ｌ１，１１Ｌ２がそれぞれ形成される。ガイド溝１１Ｌ１，１１Ｒ１の対と、ガイド溝１１Ｌ２，１１Ｒ２の対とは、一対の第１ガイド溝の例である。左壁１１Ｌには、右壁１１Ｒの軸受１６Ｒ（図３（Ａ）参照）と左右方向９に対向する位置に軸受１６Ｌが形成される。軸受１６Ｒ，１６Ｌには、後述のシャフト２１Ｒ，２１Ｌが挿通される。

また、底部１１Ａの後端において、左右方向９の中央部から左方に向かって櫛（くし）歯状の凹凸部が形成されている。凹凸部は複数の凸部を含んでおり、各凸部はバネ掛け１７として用いられる。バネ掛け１７には、付勢部材１４の一方端にあるフックを掛けられる。

ガイド１２は、例えば樹脂製であり、図２に示すように、前後方向８に移動可能にフレーム１１に支持されている。ガイド１２は、湾曲壁１２Ａと、右壁１２Ｒと、左壁１２Ｌと、４個のシャフト１８（図３参照）と、４個のコロ１９を有している。

湾曲壁１２Ａは、外側湾曲面１２Ａ１を含む。外側湾曲面１２Ａ１は、前述の形状を有している。外側湾曲面１２Ａ１は更に、左右方向９において、フレーム１１の右壁１１Ｒ及び左壁１１Ｌの間の距離より若干短い。以下、湾曲壁１２Ａの左右方向９の中心位置を通過する面を基準面Ｅ（図３参照）と称する。

右壁１２Ｒは、上下方向７及び前後方向８に拡がる板状形状を有する。詳細には、右壁１２Ｒは、湾曲壁１２Ａの右端全域から下方に延出する。右壁１２Ｒは、下端に近い位置で、湾曲壁１２Ａの前端よりも前方に延出している。右壁１２Ｒには、外側湾曲面１２Ａ１の上端に近い位置から下方に延びるスリット状のガイド溝２０Ｒが形成されている。ガイド溝２０Ｒは、左右方向９からの平面視で上下方向７に長い矩形形状である。

左壁１２Ｌは、基準面Ｅに対して右壁１２Ｒと対称な形状である。左壁１２Ｌには、基準面Ｅに対し右壁１２Ｒのガイド溝２０Ｒと対称な形状のガイド溝２０Ｌが位置する。また、左壁１２Ｌからは、図４に示すように、２個の突起１２Ｂが左方に突出している。２個の突起１２Ｂは、上下方向７において互いに同じ位置にあり、且つ前後方向８において互いに離れた位置にある。２個の突起１２Ｂは、左方へと互いに同じ量だけ突出し、互いに同じ形状である。なお、ガイド溝２０Ｒ，２０Ｌは、第３ガイド溝の一例である。

４個のシャフト１８は、シャフト１８Ｒ１，１８Ｒ２，１８Ｌ１，１８Ｌ１を含む。シャフト１８Ｒ１，１８Ｒ２は、互いに同じ形状である。シャフト１８Ｒ１，１８Ｒ２は、右壁１２Ｒの下端に近い位置から右方に突出する。シャフト１８Ｒ１，１８Ｒ２は、右壁１２Ｒの前端及び後端の近くにそれぞれ位置し、前後方向８に互いに離間している。シャフト１８Ｒ１，１８Ｒ２は、上下方向７において互いに同じ位置にある。シャフト１８Ｌ１，１８Ｌ１は、互いに同じ形状であるが、シャフト１８Ｒ１，１８Ｒ２と異形でもよいし同形でもよい。シャフト１８Ｌ１は、シャフト１８Ｌ１の右壁１２Ｒにおける突出位置と基準面Ｅに対し対称な左壁１２Ｌの位置から左方に突出する。シャフト１８Ｌ２は、シャフト１８Ｒ２の右壁１２Ｒにおける突出位置と基準面Ｅに対し対称な左壁１２Ｌの位置から左方に突出する。

４個のコロ１９は、互いに同じ形状のコロ１９Ｒ１，１９Ｒ２，１９Ｌ１，１９Ｌ２を含む。コロ１９Ｒ１，１９Ｒ２，１９Ｌ１，１９Ｌ２は、シャフト１８Ｒ１，１８Ｒ２，１８Ｌ１，１８Ｌ１の軸芯周りに回転可能にシャフト１８Ｒ１，１８Ｒ２，１８Ｌ１，１８Ｌ１の突出端にそれぞれ取り付けられる。各コロ１９は、ガイド溝１１Ｒ１の上下サイズと同径を有している。コロ１９Ｒ１，１９Ｒ２は、ガイド溝１１Ｒ１，１１Ｒ２にそれぞれ嵌まり込んで係合する。コロ１９Ｌ１，１９Ｌ２は、ガイド溝１１Ｌ１，１１Ｌ２にそれぞれ嵌まり込んで係合する。コロ１９Ｒ１，１９Ｒ２，１９Ｌ１，１９Ｌ２は、第２係合部材の一例である。

図２に示すように、回動部材１３は、一対のシャフト２１Ｒ，２１Ｌと、一対のピン２２Ｒ，２２Ｌと、右板２３Ｒと、左板２３Ｌと、連結板２４と、を有している。なお、ピン２２Ｌは、図２では隠れており、図３（Ｂ）に示される。

シャフト２１Ｒ，２１Ｌは、軸受１６Ｒ，１６Ｌにそれぞれ挿通される。シャフト２１Ｒ，２１Ｌは、各自の軸芯周りに回動可能に軸受１６Ｒ，１６Ｌによりそれぞれ支持される。

ピン２２Ｒ，２２Ｌは、ガイド溝２０Ｒ，２０Ｌの前後サイズと同じ径の円柱形状である。ピン２２Ｒ，２２Ｌの左右サイズは、図４に示されるように互いに異なるが、同じでもよい。ピン２２Ｒ，２２Ｌは、ガイド溝２０Ｒ，２０Ｌに嵌まり込んで係合する。ピン２２Ｒ，２２Ｌの対は、伝達部材の第１例及び突起の一例である。

右板２３Ｒ及び左板２３Ｌは、シャフト２１Ｒ，２１Ｌの軸芯の径方向にそれぞれ延び、左右方向９からの平面視で互いに同じ長円形状である。右板２３Ｒ及び左板２３Ｌは、右壁１２Ｒの左側面及び左壁１２Ｌの右側面に沿ってそれぞれ位置する。右板２３Ｒは、シャフト２１Ｒの左端とピン２２Ｒの左端とを繋ぎ、左板２３Ｌは、シャフト２１Ｌの右端とピン２２Ｌの右端とを繋ぐ。

連結板２４は、右板２３Ｒ及び左板２３Ｌが左右方向９において正対するように、右板２３Ｒ及び左板２３Ｌを繋ぐ。連結板２４は、シャフト２１Ｌ，２１Ｒの軸芯の径方向において、シャフト２１Ｌ，２１Ｒに近い位置から、ピン２２Ｌ，２２Ｒに近い位置までの範囲で左板２３Ｌ及び右板２３Ｒを繋いでいる。連結板２４は、矩形状の平面視形状である。また、連結板２４には、バネ掛け２４Ｂが形成される。詳細には、バネ掛け２４Ｂは、連結板２４の上端の左右方向９における中央から、シャフト２１Ｒの軸芯の径方向に若干離れて位置する。バネ掛け２４Ｂには、付勢部材１４の他方端にあるフックが掛けられる。

付勢部材１４は、バネである。バネは、両端にフックを有する引張コイルバネである。付勢部材１４の一方端側のフックは、複数のバネ掛け１７のいずれか１個に掛けられ、他方端のフックは、バネ掛け２４Ｂに掛けられる。付勢部材１４の自然長は、例えば、次の通りに定められる。ピン２２Ｒ，２２Ｌは、ガイド溝２０Ｒ，２０Ｌの上端位置及び下端位置の間で上下方向７に移動可能である。ピン２２Ｒが下端位置にあるときのバネ掛け２４Ｂの位置を第１位置とする（図５（Ａ）を参照）。また、付勢部材１４の一方端のフックが掛けられるバネ掛け１７の位置を第２位置とする（図５（Ａ）を参照）。付勢部材１４の自然長は、第１位置及び第２位置の間の距離に概ね等しい。また、一方端側のフックを、複数のバネ掛け１７のうち、底部１１Ａの左右方向９の中央部より左方に位置するバネ掛け１７に掛けることができる。この場合、付勢部材１４による荷重の向きは、後向きの成分と、左向きの成分を含む。そのため、回動部材１３の左板２３Ｌを介して、ガイド１２には左向きの力が加わり、ガイド１２の２個の突起１２Ｂがフレーム１１の左壁１１Ｌに突き当たる。これにより、ガイド１２は、上下方向７を軸として回転し難くなり、左右方向９へガタつき難くなる。すなわち、ガイド１２が前後方向８に真っ直ぐ移動し易くなる。

［テンショナ１の動作］
作業者は、図１に示すようにロール体３１がホルダ３５に装着した後、ロール体３１からシートＳを引き出して、テンショナ１の外側湾曲面１２Ａ１に掛ける。その後、作業者は、シートＳの先端を搬送ローラ対３６にニップさせる。このとき、シートＳの幅方向における中心が通紙中心Ｃに合わせられる。その後、画像記録装置３０において、搬送ローラ対３６，４０が回転すると、シートＳは、搬送向き８Ａに排出口３３に向かって搬送される。シートＳの搬送中、テンショナ１において、外側湾曲面１２Ａ１には、シートＳからの搬送向き８Ａの外力が加わる。これに応じて、コロ１９Ｌ１，１９Ｌ２，１９Ｒ１，１９Ｒ２が対応するガイド溝１１Ｌ１，１１Ｌ２，１１Ｒ１，１１Ｒ２内で転がりながら搬送向き８Ａに移動する。これにより、ガイド１２が搬送向き８Ａに移動する。ガイド１２の移動により、ガイド溝２０Ｌ，２０Ｒは、ピン２２Ｌ，２２Ｒに搬送向き８Ａの外力を加え、その結果、回動部材１３は、シャフト２１Ｌ，２１Ｒの軸線周りに、右方からの平面視で反時計回りの向きに回動する。このとき、ピン２２Ｌ，２２Ｒは、ガイド溝２０Ｌ，２０Ｌに沿って上方に移動する。これにより、付勢部材１４は、バネ掛け１７からバネ掛け２４Ｂに向かう延び方向に延び、その結果、図５に示すように、延び方向とは逆向きの縮み方向への付勢力Ｆを回動部材１３に与える。付勢力Ｆにより、図５に示すようなピン２２Ｌ，２２Ｒには、シャフト２１Ｌ，２１Ｒの軸線周りのモーメントＭが発生する。モーメントＭの前後方向８の成分Ｍ１（詳細には、後向きの成分）は、シートＳがガイド１２に加える外力に対する抗力となる。外力と抗力とが釣り合う位置で、ガイド１２は停止し、その結果、搬送路４３上のシートＳにはテンションが加わる。モーメント付勢力の左右方向９の成分Ｍ２（詳細には、左向きの成分）により、ガイド１２は、フレーム１１の左壁１１Ｌに突き当たるため、左右方向９において位置決めされる。

［テンショナ１の作用効果］
テンショナ１では、各ガイド溝１１Ｌ１，１１Ｌ２，１１Ｒ１，１１Ｒ２は前後方向８に延びているため、ガイド１２は、上下方向７の軸周りに回転し易い構造を有している。しかし、回動部材１３は、付勢部材１４による付勢力の前後方向８への成分により、左右方向９に沿うシャフト２１Ｌ，２１Ｒの軸芯周りに回動可能である。この回動に応じて、ピン２２Ｌ，２２Ｒは、シャフト２１Ｌ，２１Ｒの軸芯の周方向に回転し、ガイド溝２０Ｌ，２０Ｒに対し均等な力を伝達し加える。そのため、前後方向８に移動するガイド１２は、上下方向７の軸周りに回動し難くなり、左右方向９においてガタつき難くなる。

テンショナ１では、図５に示すように、付勢部材１４は、ガイド１２が外側湾曲面１２Ａ１の外側（すなわち、搬送向き８Ａと逆向き）へ移動するにつれて、縮む。そのため、付勢部材１４の付勢力が弱くなり、且つシャフト２１Ｌ，２１Ｒの軸芯とピン２２Ｌ，２２Ｒの中心軸とを含む仮想面Ｇ（図５参照）と、前後方向８とがなす劣角が小さくなる。これにより、テンショナ１は、シートＳによりガイド１２に大きな外力が加わるときに、大きな抗力をガイド１２に与え、シートＳによりガイド１２に小さな外力が加わるときに、小さな抗力をガイド１２与える。

また、付勢力の左右方向９の成分（詳細には、左向きの成分）により、ガイド１２は、フレーム１１の左壁１１Ｌに突き当たる。そのため、ガイド１２は、左右方向９においてガタつき難くなる。

また、回動部材１３において、連結板２４は、シャフト２１Ｌ，２１Ｒの軸芯の径方向においてピン２２Ｌ，２２Ｒに近い位置で左板２３Ｌ及び右板２３Ｒを繋いでいる。そのため、ピン２２Ｌ，２２Ｒは、シャフト２１Ｌ，２１Ｒの軸芯の周方向において互いに位置ずれし難い。これによって、ピン２２Ｌ，２２Ｒは、ガイド溝２０Ｌ，２０Ｒに対し均等な力を伝達し加え易くなる。

また、底部１１Ａには、複数のバネ掛け１７が位置するため、付勢力の前後方向８の成分の大きさと、左右方向９の成分の大きさとを調整し易い。

［テンショナ１の第１変形例］
実施形態では、フレーム１１にガイド溝１１Ｒ１，１１Ｒ２，１１Ｌ１，１１Ｌ２が位置し、ガイド１２が、ガイド溝１１Ｒ１，１１Ｒ２，１１Ｌ１，１１Ｌ２に対応するコロ１９Ｒ１，１９Ｒ２，１９Ｌ１，１９Ｌ２を備えていた。しかし、これに限らず、テンショナ１においては、ガイド１２にガイド溝１１Ｒ１，１１Ｒ２，１１Ｌ１，１１Ｌ２が位置し、フレーム１１が、ガイド溝１１Ｒ１，１１Ｒ２，１１Ｌ１，１１Ｌ２に対応するコロ１９Ｒ１，１９Ｒ２，１９Ｌ１，１９Ｌ２を備えていてもよい。ガイド１２のガイド溝１１Ｒ１，１１Ｒ２，１１Ｌ１，１１Ｌ２は、第２ガイド溝の一例である。フレーム１１のコロ１９Ｒ１，１９Ｒ２，１９Ｌ１，１９Ｌ２は、第１係合部材の一例である。

［テンショナ１の第２変形例］
次に、図６を参照して、テンショナ１の第２変形例について説明する。

図６において、第２変形例に係るテンショナ１は、回動部材１３及び付勢部材１４に代えて、ラックピニオン機構６１及び付勢部材６２とを備えている点で、実施形態に係るテンショナ１と相違する。それ故、以下では、第２変形例において実施形態におけるテンショナ１の構成に相当する構成には、同一参照符号を付け、それぞれの説明を省略する。

付勢部材６２は、圧縮コイルバネであり、両端にフックを有している。付勢部材６２において、一方端側のフックは、筐体３２又はフレーム１１に掛けられ、他方端側のフックは、ガイド１２の前端に近い位置に掛けられる。付勢部材６２は、搬送向き８Ａの逆向きの付勢力をガイド１２に与える。

ラックピニオン機構６１は、２個のラックギヤ６３Ｌ，６３Ｒと、２個のピニオンギヤ６４Ｌ，６４Ｒと、シャフト６５と、を備えている。

ラックギヤ６３Ｌは、図６（Ａ）に示すように、ガイド１２の左壁１２Ｌの下端に前後方向８に沿って形成されたギヤである。ラックギヤ６３Ｒは、図６（Ｂ）に示すように、ガイド１２の右壁１２Ｒの下端に前後方向８に沿って形成されたギヤである。ラックギヤ６３Ｌ，６３Ｒは、左右方向９において互いに対称な形状である。

ピニオンギヤ６４Ｌ，６４Ｒの各々は、小径の円形歯車である。ピニオンギヤ６４Ｌは、フレーム１１の左壁１１Ｌから右方に延出するシャフト６６Ｌの先端に取り付けられる。ピニオンギヤ６４Ｌは、左右方向９に沿うシャフト６６Ｌの軸芯周りに回転可能である。ピニオンギヤ６４Ｒは、フレーム１１の右壁１１Ｒから左方に延出するシャフト６６Ｒの先端に取り付けられる。ピニオンギヤ６４Ｒは、左右方向９に沿うシャフト６６Ｒの軸芯周りに回転可能である。また、ピニオンギヤ６４Ｌ，６４Ｒは、左右方向９において互いに対称な形状であり、ラックギヤ６３Ｌ，６３Ｒにそれぞれ噛合する。

シャフト６５は、ピニオンギヤ６４Ｌの右側面の中心と、ピニオンギヤ６４Ｒの左側面の中心とを繋ぐ。シャフト６５は、左右方向９において直線的なロッド状の部材である。シャフト６５により、ピニオンギヤ６４Ｌ，６４Ｒは、ガイド１２にシートＳによる外力が加わったときに前後方向８に同様に回転する。

付勢部材６２は、搬送ローラ対３６がシートＳ（図１参照）を搬送向き８Ａに搬送する間、ガイド１２に加わる外力に対する抗力である付勢力をガイド１２に加える。ラックピニオン機構６１において、ピニオンギヤ６４Ｌ，６４Ｒは、シャフト６５により連結され、ラックギヤ６３Ｌ，６３Ｒにそれぞれ噛合しつつ回転する。そのため、前後方向８に移動するガイド１２は、上下方向７の軸周りに回動し難くなり、左右方向９においてガタつき難くなる。

［テンショナ１のその他の変形例］
実施形態では、搬送ローラ対３６によりシートＳを搬送していた。しかし、これに限らず、画像記録装置３０は、搬送ベルトなどの他の搬送部材により、シートＳを搬送してもよい。

タンク３４は、ブラック１色のインクを貯留するものに限定されず、例えば、複数色のインクをそれぞれ貯留するものであってもよい。複数色は、例えば、ブラック、イエロー、シアン及びマゼンタである。さらに、インクとしては、紫外線により硬化する樹脂を含有するインクが用いられてもよい。その場合、定着ユニット３９は、ハロゲンヒータに代えて、紫外線照射器となる。

画像記録装置３０は、インクジェット方式によってシートに画像を記録しているが、これに代えて 電子写真式の印刷方式が採用されたり、サーマルヘッドが採用されたりしてもよい。その場合、必要でなければ定着ユニット３９が省略されてもよい。

排出口３３は、必ずしも筐体３２の前面３２Ｆに形成されていなくてもよい。例えば、排出口３３が筐体３２の上面３２Ｕに形成されて、排出口３３を通過する画像記録済みのシートＳが、斜め上方や上方に排出されてもよい。

また、画像記録装置３０は、筐体３２の前面３２Ｆ及び後面３２Ｂが上下方向及び左右方向に沿った状態で使用されるが、画像記録装置３０の使用姿勢はこれに限らない。

３０・・・画像記録装置
３２・・・筐体（収容部）
３５・・・ホルダ
４１・・・隔壁
３６・・・搬送ローラ対（搬送部）
１・・・テンショナ
８Ａ・・・搬送向き
１１・・・フレーム
１１Ｌ１，１１Ｌ２，１１Ｒ１，１１Ｒ２・・・ガイド溝（第１ガイド溝，第２ガイド溝）
１２・・・ガイド
１２Ａ１・・・外側湾曲面
１３・・・回動部材
１４・・・付勢部材
１９Ｌ１，１９Ｌ２，１９Ｒ１，１９Ｒ２・・・コロ（第１係合部材，第２係合部材）
２０Ｌ，２０Ｒ・・・ガイド溝（第３ガイド溝）
２１Ｌ，２１Ｒ・・・シャフト
２２Ｌ，２２Ｒ・・・ピン（伝達部材，突起）
Ｓ・・・シート

Claims (9)

1. ロール状に巻回されたシートを収容する収容部と、
   上記収容部から引き出されたシートを搬送面に沿う搬送向きに搬送する搬送部と、
   上記搬送部より上記搬送向きの上流の位置でシートにテンションを与えるテンショナと、を備え、
   上記テンショナは、
   上記搬送向きに沿った第１方向に延びる一対の第１ガイド溝を有するフレームと、
   上記シートが当接する湾曲面と、上記一対の第１ガイド溝に係合する第２係合部材とを有するガイドと、
   上記第１方向と直交し且つ上記搬送面と平行な第２方向に延びる軸線周りに回動可能な回動部材と、
   上記回動部材の回動を上記ガイドに伝達する伝達部材と、
   上記ガイドに、上記第１方向の成分を含む付勢力を与える付勢部材と、を備える搬送装置。
2. ロール状に巻回されたシートを収容する収容部と、
   上記収容部から引き出されたシートを搬送面に沿う搬送向きに搬送する搬送部と、
   上記搬送部より上記搬送向きの上流の位置でシートにテンションを与えるテンショナと、を備え、
   上記テンショナは、
   一対の第１係合部材を有するフレームと、
   上記シートが当接する湾曲面と、上記一対の第１係合部材が係合し且つ上記搬送向きに沿った第１方向に延びる第２ガイド溝とを有するガイドと、
   上記第１方向と直交し且つ上記搬送面と平行な第２方向に延びる軸線周りに回動可能な回動部材と、
   上記回動部材の回動を上記ガイドに伝達する伝達部材と、
   上記ガイドに、上記第１方向の成分を含む付勢力を与える付勢部材と、を備える搬送装置。
3. 上記ガイドは、上記第１方向及び上記第２方向に直交する第３方向に延びる一対の第３ガイド溝を有しており、
   上記伝達部材は、上記回動部材から突出して上記第３ガイド溝にそれぞれ嵌合する一対の突起である請求項１又は２に記載の搬送装置。
4. 上記付勢部材は、上記回動部材を付勢するコイルバネである請求項１〜３のいずれかに記載の搬送装置。
5. 上記付勢部材は、上記ガイドが上記湾曲面の外側へ移動するにつれて、付勢力が弱くなり、且つ、上記軸線を回転軸として有するシャフトの軸芯と上記一対の突起の中心とを含む仮想面と、上記第１方向とがなす劣角が小さくなる請求項４に記載の搬送装置。
6. 上記付勢部材の付勢力は、上記第２方向への成分を含む請求項１から５のいずれかに記載の搬送装置。
7. 上記回動部材は、上記軸線を回転軸として有するシャフトを有しており、
   上記フレームは、上記シャフトが上記回転軸周りに回転可能に嵌め込まれる孔を有する請求項１〜６のいずれかに記載の搬送装置。
8. 上記付勢部材は、上記搬送向きと反対向きの成分を含む付勢力を上記ガイドに与える請求項１〜７のいずれかに記載の搬送装置。
9. 請求項１〜８のいずれかに記載の搬送装置と、
   上記搬送部から上記搬送向きに離れた位置で、上記シートに画像を記録する記録部とを備える画像記録装置。

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