JP2021094013A - 粘性を有する飲食品用流動性改質剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】ストロー付容器やスパウト付容器に充填された飲食品において、粘性を有する飲食品では強い力を要して吸引して飲食され、幼児や高齢者などの吸引力が弱い人には、時間を要して飲食する、別の容器に移し替えてそのまま又はスプーンで掬って飲食する、などの課題がある。本発明は粘性を有する飲食品に関し、その粘性などの物性を維持したまま、ストローやスパウトなどで容易に吸引できる様に、又はチューブや配管などを容易に流れ易くする様に、流動性を改質する改質剤を提供することを目的とする。【解決手段】ゲル化剤によって調製されたメジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する、粘性を有する飲食品用流動性改質剤を添加することにより、上記課題を解決する。【選択図】図1
Description
本発明は、粘性を有する飲食品の流動性に関し、ストローやスパウトなどで容易に吸引できる様に、又はチューブや配管などを容易に流れ易くする様に、流動性を改質する、ゲル化剤によって調製された微細なゲルを含有した、粘性を有する飲食品用流動性改質剤に関するものである。
水やお茶、スポーツドリンク(清涼飲料水)などの飲料は、日常的に飲食されており、ペットボトルなどの樹脂製容器や、ブリックパックなどの紙製容器などに充填され販売されている。その飲み方は、直接容器に口をつけて飲む方法や、コップなどの別の容器に移して飲む方法、又はストローを使って吸い上げて飲む方法などが挙げられる。近年、携帯性や簡便性を考慮した、ストロー付容器に充填された飲料や、スパウト(吸引口)が取り付けられた柔軟性容器(パウチ)に充填された飲食品が多く普及している。
これらのストロー付容器やスパウト付容器に充填された飲食品において、水やお茶、スポーツドリンク(清涼飲料水)などの粘性の低い飲料類では、容易に吸引し飲食できるが、粘性を有する飲食品では、強い力を要して吸引して飲食され、幼児や高齢者などの吸引力が弱い人には、時間を要して飲食する、別の容器に移し替えてそのまま又はスプーンで掬って飲食する、などの課題がある。また、粘性が高い飲食品においては、口径が小さいストロー又はスパウトでは、吸い上げる又は吸い出すことが難しく、口径が大きいストロー又はスパウトで飲食する必要がある。
チューブで投与する経管栄養食などでは、逆流や下痢リスクの低減として適度な粘性を付与する必要があるが、チューブ内に付着した飲食品が残存することにより、微生物が増殖するなどの課題がある。また、ソフトチューブ容器に充填されたマヨネーズなどの調味料類では、必要な量を絞り出して使用するが、容器中の残量が少なくなると強い力で絞り出すことが必要となるなどの課題がある。
粘性を有する飲食品を連続大量生産する場合には、飲食品を移送充填する際に、配管内のポンプ圧力が高くなって製造設備の故障の要因となったり、流量が少なくなって生産能力が低下したり、タンクや配管内の付着量が多くなって製造収量が少なくなるなどの課題がある。
粘性を有する飲食品として、例えば、飲むヨーグルト(発酵乳)や、牛乳、乳飲料、乳酸菌飲料、乳製品、豆乳、高蛋白質飲料、栄養調整食品(流動食、経管栄養食)、野菜果実飲料(スムージー)などが挙げられ、粘性の高い飲食品としては、スパウト付容器に充填されたゼリー飲料や、柔らかい物性のソフトクリームなどのストローで飲む様なシェイクドリンク、シャーベット、スパウト付容器に充填された手で揉んで飲食するアイスクリーム、ソフトチューブや三角袋などに充填されたマヨネーズ、ケチャップ、練りがらしなどの調味料類、ホイップクリーム、バター、マーガリン、ファットスプレッド、デミグラスソース、ミートソース、ホワイトクリーム、タルタルソース、たれ、中濃ソース、濃厚ソース、調味ソースなどが挙げられる。この様な粘性を有する飲食品において、その粘性などの物性を維持したまま、ストローやスパウトなどで容易に吸引できる様に、又はチューブや配管などを容易に流れ易くできる様に、流動性を改質することが、かねてより望まれていた。
これらのストロー付容器やスパウト付容器に充填された飲食品において、水やお茶、スポーツドリンク(清涼飲料水)などの粘性の低い飲料類では、容易に吸引し飲食できるが、粘性を有する飲食品では、強い力を要して吸引して飲食され、幼児や高齢者などの吸引力が弱い人には、時間を要して飲食する、別の容器に移し替えてそのまま又はスプーンで掬って飲食する、などの課題がある。また、粘性が高い飲食品においては、口径が小さいストロー又はスパウトでは、吸い上げる又は吸い出すことが難しく、口径が大きいストロー又はスパウトで飲食する必要がある。
チューブで投与する経管栄養食などでは、逆流や下痢リスクの低減として適度な粘性を付与する必要があるが、チューブ内に付着した飲食品が残存することにより、微生物が増殖するなどの課題がある。また、ソフトチューブ容器に充填されたマヨネーズなどの調味料類では、必要な量を絞り出して使用するが、容器中の残量が少なくなると強い力で絞り出すことが必要となるなどの課題がある。
粘性を有する飲食品を連続大量生産する場合には、飲食品を移送充填する際に、配管内のポンプ圧力が高くなって製造設備の故障の要因となったり、流量が少なくなって生産能力が低下したり、タンクや配管内の付着量が多くなって製造収量が少なくなるなどの課題がある。
粘性を有する飲食品として、例えば、飲むヨーグルト(発酵乳)や、牛乳、乳飲料、乳酸菌飲料、乳製品、豆乳、高蛋白質飲料、栄養調整食品(流動食、経管栄養食)、野菜果実飲料(スムージー)などが挙げられ、粘性の高い飲食品としては、スパウト付容器に充填されたゼリー飲料や、柔らかい物性のソフトクリームなどのストローで飲む様なシェイクドリンク、シャーベット、スパウト付容器に充填された手で揉んで飲食するアイスクリーム、ソフトチューブや三角袋などに充填されたマヨネーズ、ケチャップ、練りがらしなどの調味料類、ホイップクリーム、バター、マーガリン、ファットスプレッド、デミグラスソース、ミートソース、ホワイトクリーム、タルタルソース、たれ、中濃ソース、濃厚ソース、調味ソースなどが挙げられる。この様な粘性を有する飲食品において、その粘性などの物性を維持したまま、ストローやスパウトなどで容易に吸引できる様に、又はチューブや配管などを容易に流れ易くできる様に、流動性を改質することが、かねてより望まれていた。
これらの改善策として、ゼリー、プリン、ババロア、ムース、ハードヨーグルト、ドリンクゼリー、ゼリー寄せ、ゲル状調味料、嚥下困難者用食品といったゲル状食品に関して、こんにゃく粉と水飴及び澱粉を合わせて調製した乾燥こんにゃく加工品を添加することにより、ゲルの硬さや弾力のある食感をそのまま維持しながら、食する際のスプーン切れがよく、またストローで喫食し易くなり、離水の問題も解決したゲル状食品になることが報告されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、乳飲料に関しては、乳由来の成分を0.5質量%以上及びセルロースを0.05質量%以上含み、攪拌後にガラス製容器(直径5.5cm、高さ11.5cmの円筒容器)に200mLを充填し、5℃で5時間静置した後、上層(液面から2cm下の容器中央部)から採取した液体の貯蔵弾性率(G‘c)と、下層(底面から2cm上の容器中央部)から採取した液体の貯蔵弾性率(G‘d)の比(G‘c/G‘d)を、0.7以上にすることにより、乳成分の風味を維持しつつ、飲用時にストローで吸引する際に容易に吸引でき、飲み始めと飲み終わりの味の差が小さい乳飲料になることが報告されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、これらの先行技術は、特定分野の飲食品における流動性を改質する技術として、又は物性を制限して流動性を改質する技術として、ストローの吸引性を容易にする技術であり、様々な物性を有した幅広い分野の飲食品には適応できず、その粘性などの物性を維持したまま、流動性を改質する技術としては、まだ十分とは言えないものである。
本発明は、粘性を有する飲食品において、その粘性などの物性を維持したまま、ストローやスパウトなどで容易に吸引できる様に、又はチューブや配管などを容易に流れ易くする様に、流動性を改質する改質剤を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意努力した結果、メジアン径が500μm以下である、ゲル化剤によって調製された微細なゲルを含有する改質剤を、粘性を有する飲食品に添加することで、その粘性などの物性を維持したまま、ストローやスパウトなどで容易に吸引できる様に、又はチューブや配管などを容易に流れ易くする様に、流動性を改質することを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち本発明は、粘性を有する飲食品用流動性改質剤、及びその改質剤を含有する飲食品に関する。
すなわち本発明は、粘性を有する飲食品用流動性改質剤、及びその改質剤を含有する飲食品に関する。
上記構成からなる本発明の粘性を有する飲食品用流動性改質剤を、粘性を有する飲食品に添加することで、その粘性などの物性を維持したまま、ストローやスパウトなどで容易に吸引できる様に、又はチューブや配管などを容易に流れ易くする様に、流動性を改質することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明における流動性とは、特に限定するものではないが、例えば、ストローやスパウトなどで容易に吸引できる様な流動性、チューブや配管などを容易に流れ易くする様な流動性、ソフトチューブなどの柔軟性容器より容易に絞り出せる様な流動性、容器などに充填する際の重量又は容量が安定する流動性、パンなどに塗布する際に容易に均一に伸展できる様な流動性、飲食品の製造工程で使用するタンクや配管などへの付着量が少なくなる様な流動性、エネルギー環境面より飲食品類をポンプで移送する際のポンプ圧力が低下して消費電力量が抑制される様な流動性などが挙げられる。
本発明の粘性を有する飲食品用流動性改質剤は、粘性を有する飲食品に添加することで、その粘性などの物性を維持したまま、ストローやスパウトなどで容易に吸引できる様に、又はチューブや配管などを容易に流れ易くする様に、流動性を改質する。これは、本発明の粘性を有する飲食品用流動性改質剤が、潤滑剤(外滑剤)として機能するためと考えられた。
本発明における外滑剤とは、例えば、粘性を有する飲食品と、ストロー、スパウト、チューブ、配管、ソフトチューブ、パン、タンクなどの容器類や設備類との、界面の摩擦を軽減させる目的で使用される添加剤が挙げられる。
本発明の粘性を有する飲食品用流動性改質剤は、粘性を有する飲食品に添加することで、その粘性などの物性を維持したまま、ストローやスパウトなどで容易に吸引できる様に、又はチューブや配管などを容易に流れ易くする様に、流動性を改質する。これは、本発明の粘性を有する飲食品用流動性改質剤が、潤滑剤(外滑剤)として機能するためと考えられた。
本発明における外滑剤とは、例えば、粘性を有する飲食品と、ストロー、スパウト、チューブ、配管、ソフトチューブ、パン、タンクなどの容器類や設備類との、界面の摩擦を軽減させる目的で使用される添加剤が挙げられる。
本発明における微細なゲルの調製に用いられるゲル化剤は、通常のゲル状食品に使用されるものであって特に限定するものではないが、例えば、寒天、カラギナン、ジェランガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、タラガム、グルコマンナン、こんにゃく粉、ペクチン、アルギン酸、アルギン酸塩類、カードランなどが挙げられ、粘性を有する飲食品への本発明品添加後の飲食品の製造工程における微細なゲルの安定性の面より、好ましくは、寒天、ジェランガム、グルコマンナン、こんにゃく粉、ペクチン、アルギン酸、アルギン酸塩類、カードランなどからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が挙げられ、より好ましくは、ジェランガム、カードランなどからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が挙げられる。
上記ゲル化剤の種類により、ゲルの形成や強度の調整、溶解性の向上、又は耐熱性の向上などのために、カリウムや、カルシウム、ナトリウムなどの金属塩類を併用してもよい。
上記ゲル化剤の種類により、ゲルの形成や強度の調整、溶解性の向上、又は耐熱性の向上などのために、カリウムや、カルシウム、ナトリウムなどの金属塩類を併用してもよい。
本発明における微細なゲルの調製方法は、特に限定するものではないが、例えば、通常のゲル状食品の様に、ゲル化剤を水にそのまま溶解、又は加熱して溶解、pHを調整して溶解して液状とし、冷却、又は加熱、塩類を添加、pHを調整して一旦ゲル状とした塊を、機械的に破砕・粉砕処理をして微細化させることにより得る方法が挙げられる。また、液状としたものを高速で攪拌しながら、連続的に冷却、又は加熱、塩類を添加、pHを調整して、微細なゲルを得る方法や、他に、塩類溶液に塩類と反応してゲル化するゲル化剤溶液を微細な粒状で滴下させることにより得る方法や、又は大きな粒状で滴下して得られたゲルを機械的に破砕・粉砕処理して微細化させることにより得る方法、冷却又は加熱してゲル化するゲル化剤溶液を霧状に噴霧して冷却又は加熱させることにより得る方法などが挙げられる。
また、必要により、ゲルの融解温度以下で微細なゲルを加熱殺菌することもできる。
また、必要により、ゲルの融解温度以下で微細なゲルを加熱殺菌することもできる。
本発明における微細なゲルに用いるゲル化剤の配合割合は、ゲル化剤の種類や、微細なゲルの調製方法、各々の工程における機械適性などによって、適宜調整することができる。
本発明における微細なゲルの大きさは、メジアン径で500μm以下であればよく、特に限定するものではないが、使用するゲル化剤において、好ましくはメジアン径で300μm以下であり、より好ましくはメジアン径で200μm以下である。
本発明における微細なゲルの大きさは、メジアン径で500μm以下であればよく、特に限定するものではないが、使用するゲル化剤において、好ましくはメジアン径で300μm以下であり、より好ましくはメジアン径で200μm以下である。
本発明における微細なゲルのメジアン径は、湿式粒度分布測定装置(レーザ回折散乱法、Beckman coulter社製、機種名:LS 13 320)で測定した、体積基準の累積分布の50%に対応する粒子径(微細ゲルをある粒子径から同じ体積になるよう2つに分けたとき、大きい側と小さい側が等量となる径)のことである。湿式粒度分布測定装置の測定条件は、分散媒:水、ポンプ速度:31%循環、微細なゲルの相対濃度:8〜12%、超音波分散レベル:8で30秒間処理、測定時間:90秒、であり、粒度の算出条件は、分散媒屈折率の実数部:1.333、サンプル屈折率の実数部:1.6、 虚数部:0、とし、自動的にメジアン径を算出した。
本発明における粘性を有する飲食用流動性改質剤に対する微細なゲルの配合割合は、特に限定するものではないが、10重量%以上であればよく、好ましくは20重量%以上、より好ましくは50重量%以上、更に好ましくは65重量%以上、最も好ましくは80重量%以上である。
本発明の効果に悪影響を与えない限度において、本発明における微細なゲル、又は本発明における微細なゲルを含有する粘性を有する飲食品用流動性改質剤に、各種原料や添加剤を使用してもよく、特に限定するものではないが、例えば、砂糖などの糖類や、醤油、塩、香辛料、抹茶やココアなどの粉末類、チョコレートやゴマ油などの油脂類、牛乳や脱脂粉乳などの乳製品、食酢、果汁、酸味料、pH調整剤、グァーガムなどの増粘剤、乳化剤、アミノ酸などの調味料、高甘味度甘味料、香料、着色料、アルコール類、保存料、日持ち向上剤、酸化防止剤などが挙げられる。
本発明における粘性を有する飲食品は、特に限定するものではないが、例えば、飲むヨーグルト(発酵乳)や、牛乳、乳飲料、乳酸菌飲料、乳製品、豆乳、高蛋白質飲料、栄養調整食品(流動食、経管栄養食)、野菜果実飲料(スムージー)、ゼリー飲料、プリンドリンク、ムース様飲料、シェイクドリンク、ソフトクリーム、シャーベット、アイスクリーム、マヨネーズ、ドレッシング、ケチャップ、練りがらし、練りわさび、おろししょうが、おろしにんにく、ホイップクリーム、バター、マーガリン、ファットスプレッド、デミグラスソース、ミートソース、ホワイトクリーム、タルタルソース、たれ、中濃ソース、濃厚ソース、調味ソースなどが挙げられる。
本発明における粘性を有する飲食品の粘性は、特に限定するものではないが、20℃の恒温槽に1時間静置した飲食品を、BL型粘度計(東機産業社製)を使用して、回転数:30rpm、ローターNo.:任意、測定時間:30秒の条件で測定した粘度が、3mPa・s以上であればよく、好ましくは5mPa・s以上、より好ましくは10mPa・s以上であり、更に好ましくは20mPa・s以上である。また、ゲル状に固めて飲食時にクラッシュ状にして流動性をもたせた飲食品や、泡を含有させて保形性があり飲食時に流動性がある飲食品も、粘性を有する飲食品に含まれる。
本発明品における粘性を有する飲食品用流動性改質剤の粘性を有する飲食品への配合割合は、含有する微細なゲルの大きさ、微細なゲルに用いるゲル化剤の種類や含量、粘性を有する飲食品の種類や物性及び水分量などに応じて適時調整することができるが、その上限値は、特に限定するものではないが、粘性を有する飲食品100重量%に対して25.0重量%以下であればよく、好ましくは15.0重量%以下、より好ましくは10.0重量%以下、更に好ましくは5.0重量%以下である。また、その下限値は、特に限定するものではないが、粘性を有する飲食品100重量%に対して0.1重量%以上であればよく、好ましくは0.2重量%以上であり、より好ましくは0.5重量%以上である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、以降で記載された%は、特別な記載がない限り重量%である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、以降で記載された%は、特別な記載がない限り重量%である。
実施例1〜3、比較例1
表1に記載の配合割合で、ゲル化剤としてジェランガムを使用して、図1に記載の操作に従って、メジアン径の異なる微細なゲルを含有する本発明品1〜3及び比較品1を調製した。尚、クエン酸液は、クエン酸500gを水で溶解して全量が1Lとなるように調製した。
表1に記載の配合割合で、ゲル化剤としてジェランガムを使用して、図1に記載の操作に従って、メジアン径の異なる微細なゲルを含有する本発明品1〜3及び比較品1を調製した。尚、クエン酸液は、クエン酸500gを水で溶解して全量が1Lとなるように調製した。
実施例4
表2に記載の配合割合で、ゲル化剤としてペクチンを使用して、図2に記載の操作に従って、微細なゲルを含有する本発明品4を調製した。尚、乳酸液は、ムサシノ乳酸50(50%乳酸溶液)(株式会社武蔵野化学研究所製)を用いた。
表2に記載の配合割合で、ゲル化剤としてペクチンを使用して、図2に記載の操作に従って、微細なゲルを含有する本発明品4を調製した。尚、乳酸液は、ムサシノ乳酸50(50%乳酸溶液)(株式会社武蔵野化学研究所製)を用いた。
実施例5
表3に記載の配合割合で、ゲル化剤としてペクチンを使用して、図3に記載の操作に従って、微細なゲルを含有する本発明品5を調製した。尚、乳酸液は、ムサシノ乳酸50(50%乳酸溶液)(株式会社武蔵野化学研究所製)を用いた。
表3に記載の配合割合で、ゲル化剤としてペクチンを使用して、図3に記載の操作に従って、微細なゲルを含有する本発明品5を調製した。尚、乳酸液は、ムサシノ乳酸50(50%乳酸溶液)(株式会社武蔵野化学研究所製)を用いた。
実施例6
表4に記載の配合割合で、ゲル化剤として寒天を使用して、図4に記載の操作に従って、微細なゲルを含有する本発明品6を調製した。
表4に記載の配合割合で、ゲル化剤として寒天を使用して、図4に記載の操作に従って、微細なゲルを含有する本発明品6を調製した。
実施例7
表5に記載の配合割合で、ゲル化剤としてアルギン酸ナトリウムを使用して、図5に記載の操作に従って、微細なゲルを含有する本発明品7を調製した。
表5に記載の配合割合で、ゲル化剤としてアルギン酸ナトリウムを使用して、図5に記載の操作に従って、微細なゲルを含有する本発明品7を調製した。
実施例8
表6に記載の配合割合で、ゲル化剤としてアルギン酸を使用して、図6に記載の操作に従って、微細なゲルを含有する本発明品8を調製した。尚、クエン酸液は、クエン酸500gを水で溶解して全量が1Lとなるように調製した。
表6に記載の配合割合で、ゲル化剤としてアルギン酸を使用して、図6に記載の操作に従って、微細なゲルを含有する本発明品8を調製した。尚、クエン酸液は、クエン酸500gを水で溶解して全量が1Lとなるように調製した。
実施例9
表7に記載の配合割合で、ゲル化剤としてこんにゃく粉を使用して、図7に記載の操作に従って、微細なゲルを含有する本発明品9を調製した。
表7に記載の配合割合で、ゲル化剤としてこんにゃく粉を使用して、図7に記載の操作に従って、微細なゲルを含有する本発明品9を調製した。
実施例10、11
表8に記載の配合割合で、ゲル化剤としてカラギナンと他のゲル化剤類を混合したゲル化剤製剤を使用して、図8に記載の操作に従って、微細なゲルを含有する本発明品10及び11を調製した。尚、クエン酸液は、クエン酸500gを水で溶解して全量が1Lとなるように調製した。
表8に記載の配合割合で、ゲル化剤としてカラギナンと他のゲル化剤類を混合したゲル化剤製剤を使用して、図8に記載の操作に従って、微細なゲルを含有する本発明品10及び11を調製した。尚、クエン酸液は、クエン酸500gを水で溶解して全量が1Lとなるように調製した。
実施例12
表9に記載の配合割合で、ゲル化剤としてカードランを使用して、図9に記載の操作に従って、微細なゲルを含有する本発明品12を調製した。尚、クエン酸液は、クエン酸500gを水で溶解して全量が1Lとなるように調製した。
表9に記載の配合割合で、ゲル化剤としてカードランを使用して、図9に記載の操作に従って、微細なゲルを含有する本発明品12を調製した。尚、クエン酸液は、クエン酸500gを水で溶解して全量が1Lとなるように調製した。
実施例1〜12及び比較例1で調製した本発明品1〜12及び比較品1について、粒度分布測定装置(Beckman coulter社製、機種名:LS 13 320)にて測定したメジアン径の測定結果と、図1〜9に記載の破砕工程前のゲルに対して(それぞれ図中の(*)の工程で得られるゲル)、ゲルの50重量%の水を加え、ゲルの融解温度を測定した結果を、表10に記載した。
尚、実施例8で調製した本発明品8のゲルの融解温度は、実施例7で調製した本発明品7のゲルの融解温度と同様に、アルギン酸溶液にグルコノデルタラクトン溶液を投入し混合後、30分以上静置しゲル化したもので測定した。また、実施例12で調製した本発明品12のゲルの融解温度は、図9に記載のカードラン分散液(図中の(*)の工程で得られる液)を静置状態で90℃まで加熱して得られたゲルに対し、ゲルの50重量%の水を加え、ゲルの融解温度を測定した。
尚、実施例8で調製した本発明品8のゲルの融解温度は、実施例7で調製した本発明品7のゲルの融解温度と同様に、アルギン酸溶液にグルコノデルタラクトン溶液を投入し混合後、30分以上静置しゲル化したもので測定した。また、実施例12で調製した本発明品12のゲルの融解温度は、図9に記載のカードラン分散液(図中の(*)の工程で得られる液)を静置状態で90℃まで加熱して得られたゲルに対し、ゲルの50重量%の水を加え、ゲルの融解温度を測定した。
試験例1
実施例1〜12及び比較例1で調製した本発明品1〜12及び比較品1について、表11に記載の配合割合で、図10に記載の操作に従って、試験品1〜13の飲むヨーグルト(発酵乳)を調製した。また対照として、表11に記載の配合割合で、図10に記載の操作に従って、本発明品及び比較品が無添加の対照品1の飲むヨーグルト(発酵乳)を調製した。
実施例1〜12及び比較例1で調製した本発明品1〜12及び比較品1について、表11に記載の配合割合で、図10に記載の操作に従って、試験品1〜13の飲むヨーグルト(発酵乳)を調製した。また対照として、表11に記載の配合割合で、図10に記載の操作に従って、本発明品及び比較品が無添加の対照品1の飲むヨーグルト(発酵乳)を調製した。
試験例1で調製した飲むヨーグルト(発酵乳)について、以下の評価を行った。
<粘度>
10℃の恒温槽に1時間静置した飲むヨーグルト(発酵乳)の粘度について、BL型粘度計(東機産業社製)を使用して、下記の測定条件で粘度を測定した。
回転数:30rpm
ローターNo.:No.1
測定時間:30秒
<粘度>
10℃の恒温槽に1時間静置した飲むヨーグルト(発酵乳)の粘度について、BL型粘度計(東機産業社製)を使用して、下記の測定条件で粘度を測定した。
回転数:30rpm
ローターNo.:No.1
測定時間:30秒
<pH>
冷蔵庫で1日保存した飲むヨーグルト(発酵乳)のpHについて、pHメーター(堀場製作所社製)を使用して測定し、発酵の進行程度の評価を行った。
冷蔵庫で1日保存した飲むヨーグルト(発酵乳)のpHについて、pHメーター(堀場製作所社製)を使用して測定し、発酵の進行程度の評価を行った。
<ストロー吸引性>
冷蔵庫で1日保存した飲むヨーグルト(発酵乳)のストロー吸引性について、直径:4mm・長さ:16cmのポリプロピレン製のストローを使用して、熟練したパネラー5名による官能評価を行った。対照品1のストロー吸引性を基準(評点:0)として、以下に示す7段階の点数評価を行い、その平均値を算出した。
+3点…対照品1より、かなり弱い力にて、ストローで吸引できる。
+2点…対照品1より、弱い力にて、ストローで吸引できる。
+1点…対照品1より、やや弱い力にて、ストローで吸引できる。
0点…対照品1と、同様の力にて、ストローで吸引できる。
−1点…対照品1より、やや強い力にて、ストローで吸引できる。
−2点…対照品1より、強い力にて、ストローで吸引できる。
−3点…対照品1より、かなり強い力にて、ストローで吸引できる。
冷蔵庫で1日保存した飲むヨーグルト(発酵乳)のストロー吸引性について、直径:4mm・長さ:16cmのポリプロピレン製のストローを使用して、熟練したパネラー5名による官能評価を行った。対照品1のストロー吸引性を基準(評点:0)として、以下に示す7段階の点数評価を行い、その平均値を算出した。
+3点…対照品1より、かなり弱い力にて、ストローで吸引できる。
+2点…対照品1より、弱い力にて、ストローで吸引できる。
+1点…対照品1より、やや弱い力にて、ストローで吸引できる。
0点…対照品1と、同様の力にて、ストローで吸引できる。
−1点…対照品1より、やや強い力にて、ストローで吸引できる。
−2点…対照品1より、強い力にて、ストローで吸引できる。
−3点…対照品1より、かなり強い力にて、ストローで吸引できる。
<シリンジ吸上荷重>
20℃の恒温槽に1時間静置した飲むヨーグルト(発酵乳)のシリンジ吸上荷重について、レオメーター(レオテック社製)と5mLシリンジ(テルモ社製)と図11に記載の特製器具を使用して、下記の測定条件で、シリンジが20mm吸上げるまでの最大荷重を5回測定した。シリンジ吸上荷重は、5回の測定値の内最大値と最小値を除いた、3回の測定値を平均して算出した。
・プランジャー:直径20mmの円板状
・テーブル下降速度:2.0cm/分
・試料充填量:140g
試験例1の評価結果を、表12に示した。
20℃の恒温槽に1時間静置した飲むヨーグルト(発酵乳)のシリンジ吸上荷重について、レオメーター(レオテック社製)と5mLシリンジ(テルモ社製)と図11に記載の特製器具を使用して、下記の測定条件で、シリンジが20mm吸上げるまでの最大荷重を5回測定した。シリンジ吸上荷重は、5回の測定値の内最大値と最小値を除いた、3回の測定値を平均して算出した。
・プランジャー:直径20mmの円板状
・テーブル下降速度:2.0cm/分
・試料充填量:140g
試験例1の評価結果を、表12に示した。
表12の結果より、メジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する本発明品1〜12を添加した試験品1〜12は、対照品1と同様の粘度であり、pHも対照品1と同様で発酵阻害は無く、対照品1より弱い力にてストローで吸引でき、シリンジ吸上荷重も対照品1より低い飲むヨーグルト(発酵乳)であるのに対し、メジアン径が500μm以上の微細なゲルを含有する比較品1を添加した試験品13は、対照品1と同様の粘度で、pHも対照品1と同様で発酵阻害も無いが、対照品1と同様の力にてストローで吸引でき、シリンジ吸上荷重も対照品1と同様の飲むヨーグルト(発酵乳)であった。
以上のことから、メジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する粘性を有する飲食品用流動性改質剤は、粘性を有する飲むヨーグルト(発酵乳)において、その粘性を維持したまま、ストローで容易に吸引できる様に、流動性を改質した。
試験例2
表13に記載の配合割合で、実施例1で調製した本発明品1の添加量を変えて、図10に記載の操作に従って試験品1と同様の方法で、試験品14〜19の飲むヨーグルト(発酵乳)を調製した。また対照として、表13に記載の配合割合で、図12に記載の操作に従って、本発明品1のゲル化剤として使用したジェランガム及び塩化カルシウムを、飲むヨーグルト(発酵乳)液に溶解し発酵後に粉砕処理した、対照品2の飲むヨーグルト(発酵乳)を調製した。
また、試験例2で調製した飲むヨーグルト(発酵乳)について、試験例1と同様の評価を行った。
試験例2の評価結果を、表14に示した。
表13に記載の配合割合で、実施例1で調製した本発明品1の添加量を変えて、図10に記載の操作に従って試験品1と同様の方法で、試験品14〜19の飲むヨーグルト(発酵乳)を調製した。また対照として、表13に記載の配合割合で、図12に記載の操作に従って、本発明品1のゲル化剤として使用したジェランガム及び塩化カルシウムを、飲むヨーグルト(発酵乳)液に溶解し発酵後に粉砕処理した、対照品2の飲むヨーグルト(発酵乳)を調製した。
また、試験例2で調製した飲むヨーグルト(発酵乳)について、試験例1と同様の評価を行った。
試験例2の評価結果を、表14に示した。
表14の結果より、本発明品1を0.1%添加した試験品14は、対照品1より弱い力にてストローで吸引でき、シリンジ吸上荷重も対照品1より低くなった。本発明品1の添加量が増加するに従い、更に弱い力にて吸引でき、シリンジ吸上荷重も更に低くなり、添加量が5.0%の試験品19が、最もストローで容易に吸引できる様に流動性を改質した。粘度及びpHは、本発明品を5.0%まで添加しても、試験例1の対照品1と同様な結果であった。
一方、ゲル化剤であるジェランガムを飲むヨーグルト(発酵乳)液に添加し発酵後に、微細なゲル状(ゾル状)とした対照品2は、ストローで容易に吸引できる様に、流動性を改質する効果は全く無かった。尚、対照品2と試験品19のジェランガム含量は同じであることから、予め調製されたメジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する粘性を有する飲食品用流動性改質剤を飲むヨーグルト(発酵乳)液に添加し発酵することで、その粘性を維持したまま、ストローで容易に吸引できる様に、流動性を改質した。
試験例3
実施例1〜12及び比較例1で調製した本発明品1〜12及び比較品1について、表15に記載の配合割合で、図13に記載の操作に従って、試験品20〜32の栄養調整食品(流動食)を調製した。また対照として、表15に記載の配合割合で、図13に記載の操作に従って、本発明品及び比較品が無添加の対照品3の栄養調整食品(流動食)を調製した。
実施例1〜12及び比較例1で調製した本発明品1〜12及び比較品1について、表15に記載の配合割合で、図13に記載の操作に従って、試験品20〜32の栄養調整食品(流動食)を調製した。また対照として、表15に記載の配合割合で、図13に記載の操作に従って、本発明品及び比較品が無添加の対照品3の栄養調整食品(流動食)を調製した。
試験例3で調製した栄養調整食品(流動食)について、以下の評価を行った。
<粘度>
20℃の恒温槽に1時間静置した栄養調整食品(流動食)の粘度について、BL型粘度計(東機産業社製)を使用して、下記の測定条件で粘度を測定した。
回転数:30rpm
ローターNo.:No.1
測定時間:30秒
<粘度>
20℃の恒温槽に1時間静置した栄養調整食品(流動食)の粘度について、BL型粘度計(東機産業社製)を使用して、下記の測定条件で粘度を測定した。
回転数:30rpm
ローターNo.:No.1
測定時間:30秒
<ストロー吸引性>
冷蔵庫で1日保存した栄養調整食品(流動食)のストロー吸引性について、直径:4mm・長さ:16cmのポリプロピレン製のストローを使用して、熟練したパネラー5名による官能評価を行った。対照品3のストロー吸引性を基準(評点:0)として、以下に示す7段階の点数評価を行い、その平均値を算出した。
+3点…対照品3より、かなり弱い力にて、ストローで吸引できる。
+2点…対照品3より、弱い力にて、ストローで吸引できる。
+1点…対照品3より、やや弱い力にて、ストローで吸引できる。
0点…対照品3と、同様の力にて、ストローで吸引できる。
−1点…対照品3より、やや強い力にて、ストローで吸引できる。
−2点…対照品3より、強い力にて、ストローで吸引できる。
−3点…対照品3より、かなり強い力にて、ストローで吸引できる。
冷蔵庫で1日保存した栄養調整食品(流動食)のストロー吸引性について、直径:4mm・長さ:16cmのポリプロピレン製のストローを使用して、熟練したパネラー5名による官能評価を行った。対照品3のストロー吸引性を基準(評点:0)として、以下に示す7段階の点数評価を行い、その平均値を算出した。
+3点…対照品3より、かなり弱い力にて、ストローで吸引できる。
+2点…対照品3より、弱い力にて、ストローで吸引できる。
+1点…対照品3より、やや弱い力にて、ストローで吸引できる。
0点…対照品3と、同様の力にて、ストローで吸引できる。
−1点…対照品3より、やや強い力にて、ストローで吸引できる。
−2点…対照品3より、強い力にて、ストローで吸引できる。
−3点…対照品3より、かなり強い力にて、ストローで吸引できる。
<シリンジ吸上荷重>
20℃の恒温槽に1時間静置した栄養調整食品(流動食)のシリンジ吸上荷重について、レオメーター(レオテック社製)と5mLシリンジ(テルモ社製)と図11に記載の特製器具を使用して、下記の測定条件で、シリンジが20mm吸上げるまでの最大荷重を5回測定した。シリンジ吸上荷重は、5回の測定値の内最大値と最小値を除いた、3回の測定値を平均して算出した。
・プランジャー:直径20mmの円板状
・テーブル下降速度:2.0cm/分
・試料充填量:140g
20℃の恒温槽に1時間静置した栄養調整食品(流動食)のシリンジ吸上荷重について、レオメーター(レオテック社製)と5mLシリンジ(テルモ社製)と図11に記載の特製器具を使用して、下記の測定条件で、シリンジが20mm吸上げるまでの最大荷重を5回測定した。シリンジ吸上荷重は、5回の測定値の内最大値と最小値を除いた、3回の測定値を平均して算出した。
・プランジャー:直径20mmの円板状
・テーブル下降速度:2.0cm/分
・試料充填量:140g
<シリンジ押出荷重>
20℃の恒温槽に1時間静置した栄養調整食品(流動食)のシリンジ押出荷重について、レオメーター(レオテック社製)と5mLシリンジ(テルモ社製)と図14に記載の特製器具を使用して、下記の測定条件で、シリンジが20mm押出すまでの最大荷重を5回測定した。シリンジ押出荷重は、5回の測定値の内最大値と最小値を除いた、3回の測定値を平均して算出した。
・プランジャー:直径20mmの円板状
・テーブル上昇速度:2.0cm/分
・試料シリンジ吸引量:5mL
試験例3の評価結果を、表16に示した。
20℃の恒温槽に1時間静置した栄養調整食品(流動食)のシリンジ押出荷重について、レオメーター(レオテック社製)と5mLシリンジ(テルモ社製)と図14に記載の特製器具を使用して、下記の測定条件で、シリンジが20mm押出すまでの最大荷重を5回測定した。シリンジ押出荷重は、5回の測定値の内最大値と最小値を除いた、3回の測定値を平均して算出した。
・プランジャー:直径20mmの円板状
・テーブル上昇速度:2.0cm/分
・試料シリンジ吸引量:5mL
試験例3の評価結果を、表16に示した。
表16の結果より、メジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する本発明品1〜12を添加した試験品20〜31は、対照品3と同様の粘度であり、対照品3より弱い力にてストローで吸引でき、シリンジ吸上荷重とシリンジ押出荷重も対照品3より低い栄養調整食品(流動食)であるのに対し、メジアン径が500μm以上の微細なゲルを含有する比較品1を添加した試験品32は、対照品3と同様の粘度であり、対照品3と同様の力にてストローで吸引でき、シリンジ吸上荷重とシリンジ押出荷重も対照品3と同様の栄養調整食品(流動食)であった。
以上のことから、メジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する粘性を有する飲食品用流動性改質剤は、粘性を有する栄養調整食品(流動食)において、その粘性を維持したまま、ストローで容易に吸引できる様に、またチューブを容易に流れ易くできる様に、流動性を改質した。
試験例4
表17に記載の配合割合で、実施例1で調製した本発明品1の添加量を変えて、図13に記載の操作に従って試験品20と同様の方法で、試験品33〜38の栄養調整食品(流動食)を調製した。また対照として、表17に記載の配合割合で、図15に記載の操作に従って、本発明品1のゲル化剤として使用したジェランガム及び塩化カルシウムを、栄養調整食品(流動食)液に溶解し冷却後に粉砕処理した、対照品4の栄養調整食品(流動食)を調製した。
また、試験例4で調製した栄養調整食品(流動食)について、試験例3と同様の評価を行った。
試験例4の評価結果を、表18に示した。
表17に記載の配合割合で、実施例1で調製した本発明品1の添加量を変えて、図13に記載の操作に従って試験品20と同様の方法で、試験品33〜38の栄養調整食品(流動食)を調製した。また対照として、表17に記載の配合割合で、図15に記載の操作に従って、本発明品1のゲル化剤として使用したジェランガム及び塩化カルシウムを、栄養調整食品(流動食)液に溶解し冷却後に粉砕処理した、対照品4の栄養調整食品(流動食)を調製した。
また、試験例4で調製した栄養調整食品(流動食)について、試験例3と同様の評価を行った。
試験例4の評価結果を、表18に示した。
表18の結果より、本発明品1を0.1%添加した試験品33は、対照品3より弱い力にてストローで吸引でき、シリンジ吸上荷重とシリンジ押出荷重も対照品3より低くなった。本発明品1の添加量が増加するに従い、更に弱い力にて吸引でき、シリンジ吸上荷重とシリンジ押出荷重も更に低くなり、添加量が5.0%の試験品38が、最もストローで容易に吸引できる様に、またチューブを容易に流れ易くできる様に、流動性を改質した。粘度は、本発明品を5.0%まで添加しても、試験例3の対照品3と同様な結果であった。
一方、ゲル化剤であるジェランガムを栄養調整食品(流動食)液に添加し冷却後に、微細なゲル状(ゾル状)とした対照品4は、ストローで容易に吸引できる様に、またチューブを容易に流れ易くできる様に、流動性を改質する効果は全く無かった。尚、対照品4と試験品38のジェランガム含量は同じであることから、予め調製されたメジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する粘性を有する飲食品用流動性改質剤を栄養調整食品(流動食)液に添加することで、粘性を維持したまま、ストローで容易に吸引できる様に、またチューブを容易に流れ易くできる様に、流動性を改質した。
試験例5
実施例1〜12及び比較例1で調製した本発明品1〜12及び比較品1について、表19に記載の配合割合で、図16に記載の操作に従って、試験品39〜51の野菜果実飲料(スムージー)を調製した。また対照として、表19に記載の配合割合で、図16に記載の操作に従って、本発明品及び比較品が無添加の対照品5の野菜果実飲料(スムージー)を調製した。尚、クエン酸液は、クエン酸500gを水で溶解して全量が1Lとなるように調製した。
実施例1〜12及び比較例1で調製した本発明品1〜12及び比較品1について、表19に記載の配合割合で、図16に記載の操作に従って、試験品39〜51の野菜果実飲料(スムージー)を調製した。また対照として、表19に記載の配合割合で、図16に記載の操作に従って、本発明品及び比較品が無添加の対照品5の野菜果実飲料(スムージー)を調製した。尚、クエン酸液は、クエン酸500gを水で溶解して全量が1Lとなるように調製した。
試験例5で調製した野菜果実飲料(スムージー)について、以下の評価を行った。
<粘度>
20℃の恒温槽に1時間静置した野菜果実飲料(スムージー)の粘度について、BL型粘度計(東機産業社製)を使用して、下記の測定条件で粘度を測定した。
回転数:30rpm
ローターNo.:No.2
測定時間:30秒
<粘度>
20℃の恒温槽に1時間静置した野菜果実飲料(スムージー)の粘度について、BL型粘度計(東機産業社製)を使用して、下記の測定条件で粘度を測定した。
回転数:30rpm
ローターNo.:No.2
測定時間:30秒
<ストロー吸引性>
冷蔵庫で1日保存した野菜果実飲料(スムージー)のストロー吸引性について、直径:4mm・長さ:16cmのポリプロピレン製のストローを使用して、熟練したパネラー5名による官能評価を行った。対照品5のストロー吸引性を基準(評点:0)として、以下に示す7段階の点数評価を行い、その平均値を算出した。
+3点…対照品5より、かなり弱い力にて、ストローで吸引できる。
+2点…対照品5より、弱い力にて、ストローで吸引できる。
+1点…対照品5より、やや弱い力にて、ストローで吸引できる。
0点…対照品5と、同様の力にて、ストローで吸引できる。
−1点…対照品5より、やや強い力にて、ストローで吸引できる。
−2点…対照品5より、強い力にて、ストローで吸引できる。
−3点…対照品5より、かなり強い力にて、ストローで吸引できる。
冷蔵庫で1日保存した野菜果実飲料(スムージー)のストロー吸引性について、直径:4mm・長さ:16cmのポリプロピレン製のストローを使用して、熟練したパネラー5名による官能評価を行った。対照品5のストロー吸引性を基準(評点:0)として、以下に示す7段階の点数評価を行い、その平均値を算出した。
+3点…対照品5より、かなり弱い力にて、ストローで吸引できる。
+2点…対照品5より、弱い力にて、ストローで吸引できる。
+1点…対照品5より、やや弱い力にて、ストローで吸引できる。
0点…対照品5と、同様の力にて、ストローで吸引できる。
−1点…対照品5より、やや強い力にて、ストローで吸引できる。
−2点…対照品5より、強い力にて、ストローで吸引できる。
−3点…対照品5より、かなり強い力にて、ストローで吸引できる。
<シリンジ吸上荷重>
20℃の恒温槽に1時間静置した野菜果実飲料(スムージー)のシリンジ吸上荷重について、レオメーター(レオテック社製)と5mLシリンジ(テルモ社製)と図11に記載の特製器具を使用して、下記の測定条件で、シリンジが20mm吸上げるまでの最大荷重を5回測定した。シリンジ吸上荷重は、5回の測定値の内最大値と最小値を除いた、3回の測定値を平均して算出した。
・プランジャー:直径20mmの円板状
・テーブル下降速度:2.0cm/分
・試料充填量:140g
試験例5の評価結果を、表20に示した。
20℃の恒温槽に1時間静置した野菜果実飲料(スムージー)のシリンジ吸上荷重について、レオメーター(レオテック社製)と5mLシリンジ(テルモ社製)と図11に記載の特製器具を使用して、下記の測定条件で、シリンジが20mm吸上げるまでの最大荷重を5回測定した。シリンジ吸上荷重は、5回の測定値の内最大値と最小値を除いた、3回の測定値を平均して算出した。
・プランジャー:直径20mmの円板状
・テーブル下降速度:2.0cm/分
・試料充填量:140g
試験例5の評価結果を、表20に示した。
表20の結果より、メジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する本発明品1〜12を添加した試験品39〜50は、対照品5と同様の粘度であり、対照品5より弱い力にてストローで吸引でき、シリンジ吸上荷重も対照品5より低い野菜果実飲料(スムージー)であるのに対し、メジアン径が500μm以上の微細なゲルを含有する比較品1を添加した試験品51は、対照品5と同様の粘度で、対照品5と同様の力にてストローで吸引でき、シリンジ吸上荷重も対照品5と同様の野菜果実飲料(スムージー)であった。
以上のことから、メジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する粘性を有する飲食品用流動性改質剤は、粘性を有する野菜果実飲料(スムージー)において、その粘性を維持したまま、ストローで容易に吸引できる様に、流動性を改質した。
試験例6
表21に記載の配合割合で、実施例1で調製した本発明品1の添加量を変えて、図16に記載の操作に従って、試験品39と同様の方法で、試験品52〜57の野菜果実飲料(スムージー)を調製した。また対照として、表21に記載の配合割合で、図17に記載の操作に従って、本発明品1のゲル化剤として使用したジェランガム及び塩化カルシウムを、野菜果実飲料(スムージー)液に溶解し冷却後に粉砕処理した、対照品6の野菜果実飲料(スムージー)を調製した。尚、クエン酸液は、クエン酸500gを水で溶解して全量が1Lとなるように調製した。
また、試験例6で調製した野菜果実飲料(スムージー)について、試験例5と同様の評価を行った。
試験例6の評価結果を、表22に示した。
表21に記載の配合割合で、実施例1で調製した本発明品1の添加量を変えて、図16に記載の操作に従って、試験品39と同様の方法で、試験品52〜57の野菜果実飲料(スムージー)を調製した。また対照として、表21に記載の配合割合で、図17に記載の操作に従って、本発明品1のゲル化剤として使用したジェランガム及び塩化カルシウムを、野菜果実飲料(スムージー)液に溶解し冷却後に粉砕処理した、対照品6の野菜果実飲料(スムージー)を調製した。尚、クエン酸液は、クエン酸500gを水で溶解して全量が1Lとなるように調製した。
また、試験例6で調製した野菜果実飲料(スムージー)について、試験例5と同様の評価を行った。
試験例6の評価結果を、表22に示した。
表22の結果より、本発明品1を0.1%添加した試験品52は、対照品5より弱い力にてストローで吸引でき、シリンジ吸上荷重も対照品5より低くなった。本発明品1の添加量が増加するに従い、更に弱い力にて吸引でき、シリンジ吸上荷重も更に低くなり、添加量が5.0%の試験品57が、最もストローで容易に吸引できる様に流動性を改質した。粘度は、本発明品を5.0%まで添加しても、試験例5の対照品5と同様な結果であった。
一方、ゲル化剤であるジェランガムを野菜果実飲料(スムージー)液に添加し冷却後に、微細なゲル状(ゾル状)とした対照品6は、ストローで容易に吸引できる様に、流動性を改質する効果は殆ど無かった。尚、対照品6と試験品57のジェランガム含量は同じであることから、予め調製されたメジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する粘性を有する飲食品用流動性改質剤を野菜果実飲料(スムージー)液に添加することで、その粘性を維持したまま、ストローで容易に吸引できる様に、流動性を改質した。
試験例7
実施例1〜12及び比較例1で調製した本発明品1〜12及び比較品1について、表23に記載の配合割合で、図18に記載の操作に従って、試験品58〜70のゼリー飲料を調製した。また対照として、表23に記載の配合割合で、図18に記載の操作に従って、本発明品及び比較品が無添加の対照品7のゼリー飲料を調製した。尚、クエン酸液は、クエン酸500gを水で溶解して全量が1Lとなるように調製した。
このゼリー飲料とは、一般的にゼリー状に固めたゲルを、ストロー又はスパウトで吸上げる際にクラッシュ状に崩して、飲食するものである。
実施例1〜12及び比較例1で調製した本発明品1〜12及び比較品1について、表23に記載の配合割合で、図18に記載の操作に従って、試験品58〜70のゼリー飲料を調製した。また対照として、表23に記載の配合割合で、図18に記載の操作に従って、本発明品及び比較品が無添加の対照品7のゼリー飲料を調製した。尚、クエン酸液は、クエン酸500gを水で溶解して全量が1Lとなるように調製した。
このゼリー飲料とは、一般的にゼリー状に固めたゲルを、ストロー又はスパウトで吸上げる際にクラッシュ状に崩して、飲食するものである。
試験例7で調製したゼリー飲料について、以下の評価を行った。
<ゲル強度>
冷蔵庫で1日保存後、10℃の恒温槽に1時間静置した樹脂製円筒型カップに充填したゼリー飲料のゲル強度について、レオメーター(レオテック社製)を使用して、下記の測定条件で、プランジャーがゼリー表面を初回に破断する時の荷重を測定した。
プランジャー:直径20mmの円板状
テーブル上昇速度:6.0cm/分
<ゲル強度>
冷蔵庫で1日保存後、10℃の恒温槽に1時間静置した樹脂製円筒型カップに充填したゼリー飲料のゲル強度について、レオメーター(レオテック社製)を使用して、下記の測定条件で、プランジャーがゼリー表面を初回に破断する時の荷重を測定した。
プランジャー:直径20mmの円板状
テーブル上昇速度:6.0cm/分
<ストロー吸引性>
冷蔵庫で1日保存し、スパウト付容器から絞り出しクラッシュ状としたゼリー飲料のストロー吸引性について、直径:6mm・長さ:10cmのポリプロピレン製のストローを使用して、熟練したパネラー5名による官能評価を行った。対照品7のストロー吸引性を基準(評点:0)として、以下に示す7段階の点数評価を行い、その平均値を算出した。
+3点…対照品7より、かなり弱い力にて、ストローで吸引できる。
+2点…対照品7より、弱い力にて、ストローで吸引できる。
+1点…対照品7より、やや弱い力にて、ストローで吸引できる。
0点…対照品7と、同様の力にて、ストローで吸引できる。
−1点…対照品7より、やや強い力にて、ストローで吸引できる。
−2点…対照品7より、強い力にて、ストローで吸引できる。
−3点…対照品7より、かなり強い力にて、ストローで吸引できる。
冷蔵庫で1日保存し、スパウト付容器から絞り出しクラッシュ状としたゼリー飲料のストロー吸引性について、直径:6mm・長さ:10cmのポリプロピレン製のストローを使用して、熟練したパネラー5名による官能評価を行った。対照品7のストロー吸引性を基準(評点:0)として、以下に示す7段階の点数評価を行い、その平均値を算出した。
+3点…対照品7より、かなり弱い力にて、ストローで吸引できる。
+2点…対照品7より、弱い力にて、ストローで吸引できる。
+1点…対照品7より、やや弱い力にて、ストローで吸引できる。
0点…対照品7と、同様の力にて、ストローで吸引できる。
−1点…対照品7より、やや強い力にて、ストローで吸引できる。
−2点…対照品7より、強い力にて、ストローで吸引できる。
−3点…対照品7より、かなり強い力にて、ストローで吸引できる。
<シリンジ吸上荷重>
スパウト付容器から絞り出しクラッシュ状として、20℃の恒温槽に1時間静置したゼリー飲料のシリンジ吸上荷重について、レオメーター(レオテック社製)と5mLシリンジ(テルモ社製)と図11に記載の特製器具を使用して、下記の測定条件で、シリンジが20mm吸上げるまでの最大荷重を5回測定した。シリンジ吸上荷重は、5回の測定値の内最大値と最小値を除いた、3回の測定値を平均して算出した。
・プランジャー:直径20mmの円板状
・テーブル下降速度:2.0cm/分
・試料充填量:140g
試験例7の評価結果を、表24に示した。
スパウト付容器から絞り出しクラッシュ状として、20℃の恒温槽に1時間静置したゼリー飲料のシリンジ吸上荷重について、レオメーター(レオテック社製)と5mLシリンジ(テルモ社製)と図11に記載の特製器具を使用して、下記の測定条件で、シリンジが20mm吸上げるまでの最大荷重を5回測定した。シリンジ吸上荷重は、5回の測定値の内最大値と最小値を除いた、3回の測定値を平均して算出した。
・プランジャー:直径20mmの円板状
・テーブル下降速度:2.0cm/分
・試料充填量:140g
試験例7の評価結果を、表24に示した。
表24の結果より、メジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する本発明品1〜12を添加した試験品58〜69は、対照品7と同様のゲル強度であり、対照品7より弱い力にてストロー又はスパウトで吸引でき、シリンジ吸上荷重も対照品7より低いゼリー飲料であるのに対し、メジアン径が500μm以上の微細なゲルを含有する比較品1を添加した試験品70は、対照品7と同様のゲル強度で、対照品7と同様の力にてストロー又はスパウトで吸引でき、シリンジ吸上荷重も対照品7と同様のゼリー飲料であった。
以上のことから、メジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する粘性を有する飲食品用流動性改質剤は、ゲル化性を有するゼリー飲料において、そのゲル強度を維持したまま、ストロー又はスパウトで容易に吸引できる様に、流動性を改質した。
試験例8
表25に記載の配合割合で、実施例1で調製した本発明品1の添加量を変えて、図18に記載の操作に従って試験品58と同様の方法で、試験品71〜76のゼリー飲料を調製した。また対照として、表25に記載の配合割合で、図19に記載の操作に従って、本発明品1のゲル化剤として使用したジェランガム及び塩化カルシウムを、ゼリー飲料液に溶解した、対照品8のゼリー飲料を調製した。
ゼリー飲料とは、一般的にゼリー状に固めたゲルを、ストロー又はスパウトで吸上げる際にクラッシュ状に崩して、飲食するものである。
この試験例8の対照品8のゼリー飲料では、ジェランガムとゲル化剤製剤Cのゲル化温度が同様の約25℃であることより、20℃以下に冷却後に粉砕処理した場合は液状(ゾル状)となり、ゼリー状に固まらないため、粉砕処理を省いた。尚、クエン酸液は、クエン酸500gを水で溶解して全量が1Lとなるように調製した。
また、試験例8で調製したゼリー飲料について、試験例7と同様の評価を行った。
試験例8の評価結果を、表26に示した。
表25に記載の配合割合で、実施例1で調製した本発明品1の添加量を変えて、図18に記載の操作に従って試験品58と同様の方法で、試験品71〜76のゼリー飲料を調製した。また対照として、表25に記載の配合割合で、図19に記載の操作に従って、本発明品1のゲル化剤として使用したジェランガム及び塩化カルシウムを、ゼリー飲料液に溶解した、対照品8のゼリー飲料を調製した。
ゼリー飲料とは、一般的にゼリー状に固めたゲルを、ストロー又はスパウトで吸上げる際にクラッシュ状に崩して、飲食するものである。
この試験例8の対照品8のゼリー飲料では、ジェランガムとゲル化剤製剤Cのゲル化温度が同様の約25℃であることより、20℃以下に冷却後に粉砕処理した場合は液状(ゾル状)となり、ゼリー状に固まらないため、粉砕処理を省いた。尚、クエン酸液は、クエン酸500gを水で溶解して全量が1Lとなるように調製した。
また、試験例8で調製したゼリー飲料について、試験例7と同様の評価を行った。
試験例8の評価結果を、表26に示した。
表26の結果より、本発明品1を0.1%添加した試験品71は、ストロー又はスパウトで容易に吸引できる様に、流動性を改質する効果は殆ど無かった。本発明品1を0.2%添加した試験品72は、対照品7より弱い力にてストロー又はスパウトで吸引でき、シリンジ吸上荷重も対照品7より低くなった。本発明品1の添加量が増加するに従い、更に弱い力にて吸引でき、シリンジ吸上荷重も更に低くなり、添加量が5.0%の試験品76が、最もストロー又はスパウトで容易に吸引できる様に、流動性を改質した。ゲル強度は、本発明品を5.0%まで添加しても、試験例7の対照品7と同様な結果であった。
一方、ゲル化剤であるジェランガムをゼリー飲料液に添加した対照品8は、ストロー又はスパウトで容易に吸引できる様に、流動性を改質する効果は全く無かった。尚、対照品8と試験品76のジェランガム含量は同じであることから、予め調製されたメジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する粘性を有する飲食品用流動性改質剤をゼリー飲料液に添加することで、そのゲル化性を維持したまま、ストロー又はスパウトで容易に吸引できる様に、流動性を改質した。
試験例9
実施例1〜12及び比較例1で調製した本発明品1〜12及び比較品1について、表27に記載の配合割合で、図20に記載の操作に従って、試験品77〜89のソフトクリーム(シェイクドリンク)を調製した。また対照として、表27に記載の配合割合で、図20に記載の操作に従って、本発明品及び比較品が無添加の対照品9のソフトクリーム(シェイクドリンク)を調製した。
実施例1〜12及び比較例1で調製した本発明品1〜12及び比較品1について、表27に記載の配合割合で、図20に記載の操作に従って、試験品77〜89のソフトクリーム(シェイクドリンク)を調製した。また対照として、表27に記載の配合割合で、図20に記載の操作に従って、本発明品及び比較品が無添加の対照品9のソフトクリーム(シェイクドリンク)を調製した。
試験例9で調製したソフトクリーム(シェイクドリンク)について、以下の評価を行った。
<粘度>
10℃の恒温槽に1時間静置したエージング中のソフトクリーム液(図20中の(*)印の工程で得られた液)の粘度について、BL型粘度計(東機産業社製)を使用して、下記の測定条件で粘度を測定した。
回転数:60rpm
ローターNo.:No.1
測定時間:30秒
<粘度>
10℃の恒温槽に1時間静置したエージング中のソフトクリーム液(図20中の(*)印の工程で得られた液)の粘度について、BL型粘度計(東機産業社製)を使用して、下記の測定条件で粘度を測定した。
回転数:60rpm
ローターNo.:No.1
測定時間:30秒
<ストロー吸引性>
フリージング直後のソフトクリーム(シェイクドリンク)のストロー吸引性について、直径:10mm・長さ:10cmのポリプロピレン製のストローを使用して、熟練したパネラー5名による官能評価を行った。対照品9のストロー吸引性を基準(評点:0)として、以下に示す7段階の点数評価を行い、その平均値を算出した。
+3点…対照品9より、かなり弱い力にて、ストローで吸引できる。
+2点…対照品9より、弱い力にて、ストローで吸引できる。
+1点…対照品9より、やや弱い力にて、ストローで吸引できる。
0点…対照品9と、同様の力にて、ストローで吸引できる。
−1点…対照品9より、やや強い力にて、ストローで吸引できる。
−2点…対照品9より、強い力にて、ストローで吸引できる。
−3点…対照品9より、かなり強い力にて、ストローで吸引できる。
試験例9の評価結果を、表28に示した。
尚、シリンジ吸上荷重の評価については、ソフトクリーム(シェイクドリンク)が温度上昇により直ぐに融け出して、保形性が無くなって液状となり、測定値のバラツキが甚だしく信頼性に欠けたため、実施しなかった。
フリージング直後のソフトクリーム(シェイクドリンク)のストロー吸引性について、直径:10mm・長さ:10cmのポリプロピレン製のストローを使用して、熟練したパネラー5名による官能評価を行った。対照品9のストロー吸引性を基準(評点:0)として、以下に示す7段階の点数評価を行い、その平均値を算出した。
+3点…対照品9より、かなり弱い力にて、ストローで吸引できる。
+2点…対照品9より、弱い力にて、ストローで吸引できる。
+1点…対照品9より、やや弱い力にて、ストローで吸引できる。
0点…対照品9と、同様の力にて、ストローで吸引できる。
−1点…対照品9より、やや強い力にて、ストローで吸引できる。
−2点…対照品9より、強い力にて、ストローで吸引できる。
−3点…対照品9より、かなり強い力にて、ストローで吸引できる。
試験例9の評価結果を、表28に示した。
尚、シリンジ吸上荷重の評価については、ソフトクリーム(シェイクドリンク)が温度上昇により直ぐに融け出して、保形性が無くなって液状となり、測定値のバラツキが甚だしく信頼性に欠けたため、実施しなかった。
表28の結果より、メジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する本発明品1〜12を添加した試験品77〜88は、対照品9と同様の粘度であり、対照品9より弱い力にてストローで吸引できるソフトクリーム(シェイクドリンク)であるのに対し、メジアン径が500μm以上の微細なゲルを含有する比較品1を添加した試験品89は、対照品9と同様の粘度で、対照品9と同様の力にてストローで吸引できるソフトクリーム(シェイクドリンク)であった。
以上のことから、メジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する粘性を有する飲食品用流動性改質剤は、粘性を有するソフトクリーム(シェイクドリンク)において、その粘性を維持したまま、ストローで容易に吸引できる様に、流動性を改質した。
試験例10
表29に記載の配合割合で、実施例1で調製した本発明品1の添加量を変えて、図20に記載の操作に従って試験品77と同様の方法で、試験品90〜95のソフトクリーム(シェイクドリンク)を調製した。また対照として、表29に記載の配合割合で、図21に記載の操作に従って、本発明品1のゲル化剤として使用したジェランガム及び塩化カルシウムの溶液を、ソフトクリーム(シェイクドリンク)液に溶解し冷却後に粉砕処理した、対照品10のソフトクリーム(シェイクドリンク)を調製した。
また、試験例10で調製したソフトクリーム(シェイクドリンク)について、試験例9と同様の評価を行った。
試験例10の評価結果を、表30に示した。
表29に記載の配合割合で、実施例1で調製した本発明品1の添加量を変えて、図20に記載の操作に従って試験品77と同様の方法で、試験品90〜95のソフトクリーム(シェイクドリンク)を調製した。また対照として、表29に記載の配合割合で、図21に記載の操作に従って、本発明品1のゲル化剤として使用したジェランガム及び塩化カルシウムの溶液を、ソフトクリーム(シェイクドリンク)液に溶解し冷却後に粉砕処理した、対照品10のソフトクリーム(シェイクドリンク)を調製した。
また、試験例10で調製したソフトクリーム(シェイクドリンク)について、試験例9と同様の評価を行った。
試験例10の評価結果を、表30に示した。
表30の結果より、本発明品1を0.1%及び0.2%添加した試験品90と91は、ストローで容易に吸引できる様に、流動性を改質する効果は殆ど無かった。本発明品1を0.5%添加した試験品92は、対照品9より弱い力にてストローで吸引できた。本発明品1の添加量が増加するに従い、更に弱い力にて吸引でき、添加量が5.0%の試験品95が、最もストローで容易に吸引できる様に、流動性を改質した。エージング中の粘度は、本発明品を5.0%まで添加しても、試験例9の対照品9と同様な結果であった。
一方、ゲル化剤であるジェランガムをソフトクリーム(シェイクドリンク)液に添加し冷却後に、微細なゲル状(ゾル状)とした対照品10は、ストローで容易に吸引できる様に、流動性を改質する効果は全く無かった。尚、対照品10と試験品95のジェランガム含量は同じであることから、予め調製されたメジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する粘性を有する飲食品用流動性改質剤をソフトクリーム(シェイクドリンク)液に添加することで、その粘性を維持したまま、ストローで容易に吸引できる様に、流動性を改質した。
試験例11
実施例1〜12及び比較例1で調製した本発明品1〜12及び比較品1について、表31に記載の配合割合で、図22に記載の操作に従って、試験品96〜108のマヨネーズを調製した。また対照として、表31に記載の配合割合で、図22に記載の操作に従って、本発明品及び比較品が無添加の対照品11のマヨネーズを調製した。
実施例1〜12及び比較例1で調製した本発明品1〜12及び比較品1について、表31に記載の配合割合で、図22に記載の操作に従って、試験品96〜108のマヨネーズを調製した。また対照として、表31に記載の配合割合で、図22に記載の操作に従って、本発明品及び比較品が無添加の対照品11のマヨネーズを調製した。
試験例11で調製したマヨネーズについて、以下の評価を行った。
<粘度>
20℃の恒温槽に1時間静置したマヨネーズの粘度について、BH型粘度計(東機産業社製)を使用して、下記の測定条件で粘度を測定した。
回転数:10rpm
ローターNo.:No.6
測定時間:60秒
<粘度>
20℃の恒温槽に1時間静置したマヨネーズの粘度について、BH型粘度計(東機産業社製)を使用して、下記の測定条件で粘度を測定した。
回転数:10rpm
ローターNo.:No.6
測定時間:60秒
<チューブ絞り出し性>
マヨネーズ用のソフトチューブ(容量:220mL、キャップ吐出口:丸穴直径3mm)に200g充填し、20℃の恒温槽に1時間静置したマヨネーズのチューブ絞り出し性について、熟練したパネラー5名による感触評価を行った。対照品11のチューブ絞り出し性を基準(評点:0)として、以下に示す7段階の点数評価を行い、その平均値を算出した。
+3点…対照品11より、かなり弱い力にて、チューブより絞り出しできる。
+2点…対照品11より、弱い力にて、チューブより絞り出しできる。
+1点…対照品11より、やや弱い力にて、チューブより絞り出しできる。
0点…対照品11と、同様の力にて、チューブより絞り出しできる。
−1点…対照品11より、やや強い力にて、チューブより絞り出しできる。
−2点…対照品11より、強い力にて、チューブより絞り出しできる。
−3点…対照品11より、かなり強い力にて、チューブより絞り出しできる。
マヨネーズ用のソフトチューブ(容量:220mL、キャップ吐出口:丸穴直径3mm)に200g充填し、20℃の恒温槽に1時間静置したマヨネーズのチューブ絞り出し性について、熟練したパネラー5名による感触評価を行った。対照品11のチューブ絞り出し性を基準(評点:0)として、以下に示す7段階の点数評価を行い、その平均値を算出した。
+3点…対照品11より、かなり弱い力にて、チューブより絞り出しできる。
+2点…対照品11より、弱い力にて、チューブより絞り出しできる。
+1点…対照品11より、やや弱い力にて、チューブより絞り出しできる。
0点…対照品11と、同様の力にて、チューブより絞り出しできる。
−1点…対照品11より、やや強い力にて、チューブより絞り出しできる。
−2点…対照品11より、強い力にて、チューブより絞り出しできる。
−3点…対照品11より、かなり強い力にて、チューブより絞り出しできる。
<シリンジ押出荷重>
20℃の恒温槽に1時間静置したマヨネーズのシリンジ押出荷重について、レオメーター(レオテック社製)と5mLシリンジ(テルモ社製)と図14に記載の特製器具を使用して、下記の測定条件で、シリンジが20mm押出すまでの最大荷重を5回測定した。シリンジ押出荷重は、5回の測定値の内最大値と最小値を除いた、3回の測定値を平均して算出した。
・プランジャー:直径20mmの円板状
・テーブル上昇速度:2.0cm/分
・試料シリンジ吸引量:5mL
20℃の恒温槽に1時間静置したマヨネーズのシリンジ押出荷重について、レオメーター(レオテック社製)と5mLシリンジ(テルモ社製)と図14に記載の特製器具を使用して、下記の測定条件で、シリンジが20mm押出すまでの最大荷重を5回測定した。シリンジ押出荷重は、5回の測定値の内最大値と最小値を除いた、3回の測定値を平均して算出した。
・プランジャー:直径20mmの円板状
・テーブル上昇速度:2.0cm/分
・試料シリンジ吸引量:5mL
<パン塗布時伸展性>
市販食パン(8枚切)を半分に切断し、パンの上に6g載せてバターナイフで薄く拡げ塗布したマヨネーズの伸展性について、熟練したパネラー5名による感触評価を行った。対照品11のチューブ絞り出し性を基準(評点:0)として、以下に示す7段階の点数評価を行い、その平均値を算出した。
+3点…対照品11より、かなり弱い力にて、かなり滑らかで均一に、伸展できる。
+2点…対照品11より、弱い力にて、滑らかで均一に、伸展できる。
+1点…対照品11より、やや弱い力にて、やや滑らかで均一に、伸展できる。
0点…対照品11と、同様の力にて、同様の滑らかさで均一に、伸展できる。
−1点…対照品11より、やや強い力にて、やや粗く不均一に、伸展できる。
−2点…対照品11より、強い力にて、粗く不均一に、伸展できる。
−3点…対照品11より、かなり強い力にて、かなり粗く不均一に、伸展できる。
市販食パン(8枚切)を半分に切断し、パンの上に6g載せてバターナイフで薄く拡げ塗布したマヨネーズの伸展性について、熟練したパネラー5名による感触評価を行った。対照品11のチューブ絞り出し性を基準(評点:0)として、以下に示す7段階の点数評価を行い、その平均値を算出した。
+3点…対照品11より、かなり弱い力にて、かなり滑らかで均一に、伸展できる。
+2点…対照品11より、弱い力にて、滑らかで均一に、伸展できる。
+1点…対照品11より、やや弱い力にて、やや滑らかで均一に、伸展できる。
0点…対照品11と、同様の力にて、同様の滑らかさで均一に、伸展できる。
−1点…対照品11より、やや強い力にて、やや粗く不均一に、伸展できる。
−2点…対照品11より、強い力にて、粗く不均一に、伸展できる。
−3点…対照品11より、かなり強い力にて、かなり粗く不均一に、伸展できる。
<摩擦力安定性>
5℃の冷蔵庫で保管したマヨネーズの摩擦力安定性について、トライボマスターTL201Tt(トリニティーラボ社製、静・動摩擦測定装置)を使用して、下記の測定条件で摩擦力を10回測定した。摩擦力安定性は、移動距離が50mm以上で60mm未満の範囲内での測定間隔毎の摩擦力測定値において、10回の測定値の最大値と最小値の差を算出し、この測定間隔毎での差を平均して算出した。
・治具:触覚接触子
・サンプリング速度:1/ms
・荷重:30g
・治具移動速度:30mm/秒
・サンプル塗布量:0.5g(治具表面に塗布)
・移動距離:金属板上を0〜60mm治具を移動
・摩擦力測定間隔:0.03mm移動毎
試験例11の評価結果を、表32に示した。
5℃の冷蔵庫で保管したマヨネーズの摩擦力安定性について、トライボマスターTL201Tt(トリニティーラボ社製、静・動摩擦測定装置)を使用して、下記の測定条件で摩擦力を10回測定した。摩擦力安定性は、移動距離が50mm以上で60mm未満の範囲内での測定間隔毎の摩擦力測定値において、10回の測定値の最大値と最小値の差を算出し、この測定間隔毎での差を平均して算出した。
・治具:触覚接触子
・サンプリング速度:1/ms
・荷重:30g
・治具移動速度:30mm/秒
・サンプル塗布量:0.5g(治具表面に塗布)
・移動距離:金属板上を0〜60mm治具を移動
・摩擦力測定間隔:0.03mm移動毎
試験例11の評価結果を、表32に示した。
表32の結果より、メジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する本発明品1〜12を添加した試験品96〜107は、対照品11と同様の粘度であり、対照品11より弱い力にてチューブを絞り出しでき、シリンジ押出荷重も対照品11より低く、対照品11より弱い力にて滑らかで均一にパンに進展し、摩擦力安定性も対照品11より低いマヨネーズであるのに対し、メジアン径が500μm以上の微細なゲルを含有する比較品1を添加した試験品108は、対照品11と同様の粘度で、対照品11と同様の力にてチューブを絞り出しでき、シリンジ押出荷重も対照品11と同様で、対照品11と同様の力で同様の滑らかさで均一にパンに伸展し、摩擦力安定性も対照品11と同様な、マヨネーズであった。
以上のことから、メジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する粘性を有する飲食品用流動性改質剤は、粘性を有するマヨネーズにおいて、その粘性を維持したまま、チューブを容易に絞り出す様に、パンに塗布する際に容易に均一に伸展できる様に、流動性を改質した。
尚、摩擦力安定性は、パンにマヨネーズを塗布する際の、バターナイフの表面とパンの表面との間のマヨネーズの伸展性を示したものである。
潤滑剤は相対運動する2面間の摩擦状態を変化させるものであり、相対運動する2面間における摩擦状態を示したストライベック曲線において、潤滑剤は摩擦状態を流体潤滑領域や混合潤滑領域に移行させる。
ここでマヨネーズの役割は、バターナイフの表面とパンの表面の間で潤滑剤として機能していると考えられ、潤滑剤として機能するマヨネーズが塊状から薄膜状へ変形することで、バターナイフの表面とパンの表面の間の摩擦状態が流体潤滑領域や混合潤滑領域に移行すると想定され、マヨネーズの摩擦力安定性が低いほど、マヨネーズの伸展性が高くなることから、本発明の粘性を有する飲食品用流動性改質剤は、マヨネーズに添加されることで、マヨネーズの流体潤滑領域や混合潤滑領域に移行させる能力を高めると考えられた。
尚、摩擦力安定性は、パンにマヨネーズを塗布する際の、バターナイフの表面とパンの表面との間のマヨネーズの伸展性を示したものである。
潤滑剤は相対運動する2面間の摩擦状態を変化させるものであり、相対運動する2面間における摩擦状態を示したストライベック曲線において、潤滑剤は摩擦状態を流体潤滑領域や混合潤滑領域に移行させる。
ここでマヨネーズの役割は、バターナイフの表面とパンの表面の間で潤滑剤として機能していると考えられ、潤滑剤として機能するマヨネーズが塊状から薄膜状へ変形することで、バターナイフの表面とパンの表面の間の摩擦状態が流体潤滑領域や混合潤滑領域に移行すると想定され、マヨネーズの摩擦力安定性が低いほど、マヨネーズの伸展性が高くなることから、本発明の粘性を有する飲食品用流動性改質剤は、マヨネーズに添加されることで、マヨネーズの流体潤滑領域や混合潤滑領域に移行させる能力を高めると考えられた。
試験例12
表33に記載の配合割合で、実施例1で調製した本発明品1の添加量を変えて、図22に記載の操作に従って試験品96と同様の方法で、試験品109〜114のマヨネーズを調製した。また対照として、表33に記載の配合割合で、図23に記載の操作に従って、本発明品1のゲル化剤として使用したジェランガム及び塩化カルシウムの溶液を、マヨネーズ液に溶解し冷却後に粉砕処理した、対照品12のマヨネーズを調製した。
また、試験例12で調製したマヨネーズについて、試験例11と同様の評価を行った。
試験例12の評価結果を、表34に示した。
表33に記載の配合割合で、実施例1で調製した本発明品1の添加量を変えて、図22に記載の操作に従って試験品96と同様の方法で、試験品109〜114のマヨネーズを調製した。また対照として、表33に記載の配合割合で、図23に記載の操作に従って、本発明品1のゲル化剤として使用したジェランガム及び塩化カルシウムの溶液を、マヨネーズ液に溶解し冷却後に粉砕処理した、対照品12のマヨネーズを調製した。
また、試験例12で調製したマヨネーズについて、試験例11と同様の評価を行った。
試験例12の評価結果を、表34に示した。
表34の結果より、本発明品1を0.1%添加した試験品109は、チューブを容易に絞り出す様に、パンに塗布する際に容易に均一に伸展できる様に、流動性を改質する効果は殆ど無かった。本発明品1を0.2%添加した試験品110は、対照品11より弱い力にてチューブを絞り出しでき、シリンジ押出荷重も対照品11より低くなり、対照品11より弱い力にて滑らかで均一にパンに進展し、摩擦力安定性も対照品11より低くなった。本発明品1の添加量が増加するに従い、更に弱い力にて絞り出しでき、シリンジ押出荷重も更に低く、更に弱い力にて滑らかで均一にパンに進展し、摩擦力安定性も更に低くなり、添加量が5.0%の試験品114が、最もチューブを容易に絞り出しできる様に、最もパンに塗布する際に容易に均一に伸展できる様に、流動性を改質した。粘度は、本発明品を5.0%まで添加しても、試験例11の対照品11と同様な結果であった。
一方、ゲル化剤であるジェランガムをマヨネーズ液に添加し冷却後に、微細なゲル状(ゾル状)とした対照品12は、チューブを容易に絞り出しできる様に、パンに塗布する際に容易に均一に伸展できる様に、流動性を改質する効果は全く無かった。尚、対照品12と試験品114のジェランガム含量は同じであることから、予め調製されたメジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する粘性を有する飲食品用流動性改質剤を、マヨネーズ液に添加することで、その粘性を維持したまま、チューブを容易に絞り出しできる様に、パンに塗布する際に容易に均一に伸展できる様に、流動性を改質した。
試験例13
実施例1〜3と12及び比較例1で調製した本発明品1〜3と12及び比較品1について、表35に記載の配合割合で、図24に記載の操作に従って、試験品115〜119の調味ソース(A)を調製した。また対照として、表35に記載の配合割合で、図24に記載の操作に従って、本発明品及び比較品が無添加の対照品13の調味ソース(A)を調製した。
実施例1〜3と12及び比較例1で調製した本発明品1〜3と12及び比較品1について、表35に記載の配合割合で、図24に記載の操作に従って、試験品115〜119の調味ソース(A)を調製した。また対照として、表35に記載の配合割合で、図24に記載の操作に従って、本発明品及び比較品が無添加の対照品13の調味ソース(A)を調製した。
試験例13で調製した調味ソース(A)について、以下の評価を行った。
<粘度>
20℃の恒温槽に1時間静置した調味ソース(A)の粘度について、BL型粘度計(東機産業社製)を使用して、下記の測定条件で粘度を測定した。
回転数:12rpm
ローターNo.:No.3
測定時間:60秒
<粘度>
20℃の恒温槽に1時間静置した調味ソース(A)の粘度について、BL型粘度計(東機産業社製)を使用して、下記の測定条件で粘度を測定した。
回転数:12rpm
ローターNo.:No.3
測定時間:60秒
<流量とポンプ圧力>
23℃で保存した調味ソース(A)の流量とポンプ圧力について、図25に記載の装置を用いて、下記の条件で調味ソース(A)を送液循環し、(1)バタフライバルブ弁を全開(目盛:5)に設定した時、及び(2)バタフライバルブ弁を60%閉(目盛:2)に設定した時の、流量とポンプ圧力を下記条件で2回測定した。流量とポンプ圧力は、2回の測定値を平均して算出した。
・クリアランス:最小から−2目盛回転
・モーター回転数:8000rpm
・試料投入量:6kg
・流量:U字配管の吐出口を5Lビーカーに移動し、1.0分間の充填重量を測定
・ポンプ圧力:動水圧測定用水圧テスターの針と重なる目盛を測定
(針が振動した場合は、振動巾の中心値を採用)
試験例13の評価結果を、表36に示した。
23℃で保存した調味ソース(A)の流量とポンプ圧力について、図25に記載の装置を用いて、下記の条件で調味ソース(A)を送液循環し、(1)バタフライバルブ弁を全開(目盛:5)に設定した時、及び(2)バタフライバルブ弁を60%閉(目盛:2)に設定した時の、流量とポンプ圧力を下記条件で2回測定した。流量とポンプ圧力は、2回の測定値を平均して算出した。
・クリアランス:最小から−2目盛回転
・モーター回転数:8000rpm
・試料投入量:6kg
・流量:U字配管の吐出口を5Lビーカーに移動し、1.0分間の充填重量を測定
・ポンプ圧力:動水圧測定用水圧テスターの針と重なる目盛を測定
(針が振動した場合は、振動巾の中心値を採用)
試験例13の評価結果を、表36に示した。
表36の結果より、メジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する本発明品1〜3と12を添加した試験品115〜118は、対照品13と同様の粘度であり、バルブ弁を全開に設定した時と60%閉に設定した時とも対照品13より流量が多く、バルブ弁を60%閉に設定した時のポンプ圧力が対照品13より低い調味ソース(A)であるのに対し、メジアン径が500μm以上の微細なゲルを含有する比較品1を添加した試験品119は、対照品13と同様の粘度で、バルブ弁を全開に設定した時と60%閉に設定した時とも、対照品13と同様の流量で、ポンプ圧力も対照品13と同様の調味ソース(A)であった。
以上のことから、メジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する粘性を有する飲食品用流動性改質剤は、粘性を有する調味ソース(A)において、その粘性を維持したまま、流量が多くなる様に、ポンプ圧が低くなる様に、流動性を改質した。
試験例14
実施例1〜3と12及び比較例1で調製した本発明品1〜3と12及び比較品1について、表37に記載の配合割合で、図26に記載の操作に従って、試験品120〜124の調味ソース(B)を調製した。また対照として、表37に記載の配合割合で、図26に記載の操作に従って、本発明品及び比較品が無添加の対照品14の調味ソース(B)を調製した。
実施例1〜3と12及び比較例1で調製した本発明品1〜3と12及び比較品1について、表37に記載の配合割合で、図26に記載の操作に従って、試験品120〜124の調味ソース(B)を調製した。また対照として、表37に記載の配合割合で、図26に記載の操作に従って、本発明品及び比較品が無添加の対照品14の調味ソース(B)を調製した。
試験例14で調製した調味ソース(B)について、以下の評価を行った。
<粘度>
20℃の恒温槽に1時間静置した調味ソース(B)の粘度について、BL型粘度計(東機産業社製)を使用して、下記の測定条件で粘度を測定した。
回転数:12rpm
ローターNo.:No.3
測定時間:60秒
<粘度>
20℃の恒温槽に1時間静置した調味ソース(B)の粘度について、BL型粘度計(東機産業社製)を使用して、下記の測定条件で粘度を測定した。
回転数:12rpm
ローターNo.:No.3
測定時間:60秒
<付着率>
23℃で保存した調味ソース(B)の付着率について、図27に記載の様に、[A]金属製ロート(上面円錐内径:240mm、排出管内径:24mm、円錐部辺:217mm、排出管長辺側長さ:120mm、ロート全体長辺側高さ:310mm)の排出管に、[B]樹脂製チューブ(塩化ビニル、内径:25mm、長さ:100cm)を5cm挿入接続し、樹脂製チューブの金属製ロート排出管口より10cm下の位置に[C]バインドクリップを挟み固定し、[D]実験台(高さ:80cm)に[E]スタンドを設置し、[F]リング(内径:132mm)を実験台より高さ110cm位置で[E]スタンドに固定し、その[F]リング内に[A〜C]金属製ロート類(樹脂製チューブとバインドクリップ装着)を、金属製ロート上面より11cm下の位置に設置し、[G]別の台(高さ:60cm)に[H]3Lビーカーを設置し、[H]3Lビーカー内に[B]樹脂製チューブが5cm挿入する様に固定した装置を組み立てた。調味ソース(B)を金属ロートに充填し、バインドクリップを外して自然落下後の金属製ロートと樹脂製チューブと付着した調味ソース(B)の合計重量を、下記の条件で2回測定した。
・試料充填量:2.30〜2.35kg
・自然落下時間:2.0分間
(測定終了後、樹脂製チューブ吐出口を金属製ロートの上面内側に固定した。)
付着率は、2回の測定値を平均して、下記の式1と式2を用いて算出した。
(式1)
容器内付着量(g)=(自然落下後の金属製ロートと樹脂製チューブと付着した調味ソース(B)の合計重量)−(金属製ロートと樹脂製チューブの合計重量)
(式2)
付着率(%)=(容器内付着量)÷(試料充填量)×100
試験例14の評価結果を、表38に示した。
23℃で保存した調味ソース(B)の付着率について、図27に記載の様に、[A]金属製ロート(上面円錐内径:240mm、排出管内径:24mm、円錐部辺:217mm、排出管長辺側長さ:120mm、ロート全体長辺側高さ:310mm)の排出管に、[B]樹脂製チューブ(塩化ビニル、内径:25mm、長さ:100cm)を5cm挿入接続し、樹脂製チューブの金属製ロート排出管口より10cm下の位置に[C]バインドクリップを挟み固定し、[D]実験台(高さ:80cm)に[E]スタンドを設置し、[F]リング(内径:132mm)を実験台より高さ110cm位置で[E]スタンドに固定し、その[F]リング内に[A〜C]金属製ロート類(樹脂製チューブとバインドクリップ装着)を、金属製ロート上面より11cm下の位置に設置し、[G]別の台(高さ:60cm)に[H]3Lビーカーを設置し、[H]3Lビーカー内に[B]樹脂製チューブが5cm挿入する様に固定した装置を組み立てた。調味ソース(B)を金属ロートに充填し、バインドクリップを外して自然落下後の金属製ロートと樹脂製チューブと付着した調味ソース(B)の合計重量を、下記の条件で2回測定した。
・試料充填量:2.30〜2.35kg
・自然落下時間:2.0分間
(測定終了後、樹脂製チューブ吐出口を金属製ロートの上面内側に固定した。)
付着率は、2回の測定値を平均して、下記の式1と式2を用いて算出した。
(式1)
容器内付着量(g)=(自然落下後の金属製ロートと樹脂製チューブと付着した調味ソース(B)の合計重量)−(金属製ロートと樹脂製チューブの合計重量)
(式2)
付着率(%)=(容器内付着量)÷(試料充填量)×100
試験例14の評価結果を、表38に示した。
表38の結果より、メジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する本発明品1〜3と12を添加した試験品120〜123は、対照品14と同様の粘度であり、付着率が対照品14より低い調味ソース(B)であるのに対し、メジアン径が500μm以上の微細なゲルを含有する比較品1を添加した試験品124は、対照品14と同様の粘度で、付着率も比較品14と同様の調味ソース(B)であった。
以上のことから、メジアン径が500μm以下の微細なゲルを含有する粘性を有する飲食品用流動性改質剤は、粘性を有する調味ソース(B)において、その粘性を維持したまま、付着率が低くなる様に、流動性を改質した。
本発明により、粘性を有する飲食品に、その粘性を維持したまま、ストローやスパウトなどで容易に吸引できる様に、又はチューブや配管などを容易に流れ易くする様に、流動性を改質する粘性を有する飲食品用流動性改質剤を提供することが可能となり、産業上の貢献度は高いものである。
Claims (5)
- メジアン径が500μm以下である、ゲル化剤の微細なゲルを含有することを特徴とする、粘性を有する飲食品用流動性改質剤。
- ゲル化剤が、寒天、カラギナン、ジェランガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、タラガム、グルコマンナン、こんにゃく粉、ペクチン、アルギン酸、アルギン酸塩類、及びカードランからなる群より選ばれる少なくとも1種以上の多糖類である請求項1記載の粘性を有する飲食品用流動性改質剤。
- 粘性を有する飲食品が、飲むヨーグルト(発酵乳)、牛乳、乳飲料、乳酸菌飲料、乳製品、豆乳、高蛋白質飲料、栄養調整食品(流動食、経管栄養食)、野菜果実飲料(スムージー)、ゼリー飲料、プリンドリンク、ムース様飲料、シェイクドリンク、ソフトクリーム、シャーベット、アイスクリーム、マヨネーズ、ドレッシング、ケチャップ、練りがらし、練りわさび、おろししょうが、おろしにんにく、ホイップクリーム、バター、マーガリン、ファットスプレッド、デミグラスソース、ミートソース、ホワイトクリーム、タルタルソース、たれ、中濃ソース、濃厚ソース、調味ソースである請求項1又は2記載の粘性を有する飲食品用流動性改質剤。
- 請求項1〜3いずれか記載の粘性を有する飲食品用流動性改質剤を含有する、粘性を有する飲食品。
- 請求項1〜3いずれか記載の粘性を有する飲食品用流動性改質剤を添加する工程を有する、粘性を有する飲食品の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019228342 | 2019-12-18 | ||
JP2019228342 | 2019-12-18 |
Publications (1)
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JP2020137430A Pending JP2021094013A (ja) | 2019-12-18 | 2020-08-17 | 粘性を有する飲食品用流動性改質剤 |
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---|---|
JP (1) | JP2021094013A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6997853B1 (ja) * | 2020-12-24 | 2022-02-14 | 株式会社ヤヨイサンフーズ | 自己保形性食品組成物およびその製造方法 |
-
2020
- 2020-08-17 JP JP2020137430A patent/JP2021094013A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6997853B1 (ja) * | 2020-12-24 | 2022-02-14 | 株式会社ヤヨイサンフーズ | 自己保形性食品組成物およびその製造方法 |
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