JP2021093545A - 固体電解キャパシタ用の低esr陽極リードテープ - Google Patents

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Abstract

【課題】極めて低いESRを示すことができる固体電解キャパシタを提供する。【解決手段】キャパシタ素子100は、焼結多孔質陽極体33と、焼結多孔質陽極体を覆う誘電体層と、誘電体層を覆い、固体電解質を含む陰極と、を含む。陽極リードアセンブリ50は、陽極体内に配置された包埋部分と陽極体の表面から縦方向に延びた外側部分とを有する陽極リードテープを含む。陽極リードテープの幅は、陽極リードテープの高さより大きい。キャリヤリード線70は、陽極体の外側に配置され、第一の部分71と第二の部分72とを含む。第一の部分は実質的平面を有し、陽極リードテープの外側部分61の実質的平面に接続されている。【選択図】図1

Description

[背景技術]
固体電解キャパシタ(例えばタンタルキャパシタ)は、電子回路の小型化に大きく貢献し、そのような回路を極限環境で使用することを可能にした。典型的な固体電解キャパシタの陽極は多孔質陽極体を含み、陽極リードは陽極体から延びてキャパシタの陽極終端に接続されている。陽極は、まず、タンタルパウダーをプレスしてペレットにし、次いでそれを焼結して、個々のパウダー粒子間に融合接続を作り出すことによって形成できる。多くの従来型固体電解キャパシタにまつわる一つの問題は、タンタル粒子の粒度が小さいために陽極体と陽極リードとの間の体積接触(volumetric contact)を低減しうることである。実際、陽極リードとパウダー粒子との間に多数の接点を見出すのは困難かもしれない。陽極体と陽極リード間の接触面積が減少すると、陽極リードと陽極が交わるところで、それに応じた抵抗の増加がある。この等価直列抵抗(ESR)の増加は、電気的性能の低下したキャパシタをもたらす。他方、陽極リードの直径が増大すると、陽極リード自体の内部抵抗が増大し、この内部抵抗の増大が、陽極体と陽極リードとの間の接点の増加の結果として見られるESRの何らかの改良(減少)を打ち消すことになりかねない。さらに、陽極リードの直径又は幅の増大は、陽極リードをリードフレームの陽極終端部分に抵抗溶接又はレーザー溶接するのに要するエネルギーを増大させる。
従って、陽極体と陽極リード間の接点の増加の利益との間のバランスを、リード直径の増大に伴うリード自体の抵抗増大の悪影響なしに見出すことによって、極めて低いESRレベルを達成することにより、キャパシタの電気的性能を著しく改良した改良型固体電解キャパシタを求めるニーズが今も存在する。また、そのようなバランスを、陽極リードを陽極終端に電気的に接続するのに必要なエネルギーも最小化しながら見出し得ることも求められている。
本発明の一態様に従って、キャパシタ素子と陽極リードアセンブリとを含む固体電解キャパシタを開示する。キャパシタ素子は、焼結された多孔質陽極体と;焼結多孔質陽極体を覆う誘電体層と;そして誘電体層を覆い、固体電解質を含む陰極とを含む。陽極リードアセンブリは、焼結多孔質陽極体内に配置された包埋部分と焼結多孔質陽極体の表面から縦方向に延びた外側部分とを有する陽極リードテープを含むほか、焼結多孔質陽極体の外側に配置されたキャリヤリード線も含む。さらに、陽極リードテープは幅及び高さを有し、陽極リードテープの幅は陽極リードテープの高さより大きい。さらに、キャリヤリード線は焼結多孔質陽極体の外側に配置され、第一の部分と第二の部分とを含み、第一の部分は実質的に平坦な表面を含む。さらに、キャリヤリード線の第一の部分の実質的平面は、陽極リードテープの外側部分に接続されている。
本発明の別の態様に従って、固体電解キャパシタの形成法を開示する。該方法は、陽極リードテープを、バルブ金属組成物から形成されたパウダー内に、陽極リードテープが多孔質陽極体内に配置された包埋部分と陽極体の表面から縦方向に延びた外側部分とを含むように配置し(ここで、陽極リードテープは幅及び高さを有し、陽極リードテープの幅は陽極リードテープの高さより大きい);陽極リードテープの包埋部分の周囲にパウダーを圧縮し;圧縮パウダーを焼結して焼結多孔質陽極体を形成し;キャリヤリード線を焼結多孔質陽極体の外側に配置し(ここで、キャリヤ線は第一の部分と第二の部分とを有し、第一の部分は実質的平面を含む);キャリヤリード線の第一の部分の実質的平面を陽極リードテープの外側部分に接続し;そしてキャリヤリード線の第二の部分を陽極終端に接続して、陽極リード線の第二の部分と陽極終端との間に電気的接続を形成することを含む。
本発明のその他の特徴及び側面について、以下でさらに詳細に説明する。
当業者に向けた、本発明の最良の形態を含む本発明の完全かつ実施可能な開示を、添付の図面への参照を含め、本明細書の残りの部分でさらに詳細に示す。
図1は、本発明の電解キャパシタ素子の一態様を示す断面上面図である。 図2は、本発明の電解キャパシタ素子の一態様を示す断面上面図である。 図3は、本発明の電解キャパシタ素子の一態様を示す断面上面図である。 図4は、本発明の電解キャパシタ素子の一態様を示す断面上面図である。 図5は、本発明の電解キャパシタ素子の一態様を示す断面上面図である。 図6は、図1の切断線Cから見た図1のキャパシタ素子を示す断面図である。 図7は、本発明の固体電解キャパシタの一態様を示す斜視図である。 図8は、樹脂ケーシングに収められた図7の固体電解キャパシタを示す斜視図である。
本明細書及び図面において繰り返し使用されている参照文字は、本発明の同一又は類似の特徴又は構成要素を表すものとする。
当業者であれば、本解説は単に例示的態様の説明であって、本発明のより広範な側面を制限することを意図していないことは理解されるはずである。
一般的に言えば、本発明は、焼結多孔質陽極体と、焼結多孔質陽極体を覆う誘電体層と、そして誘電体層を覆い、固体電解質を含む陰極とを含むキャパシタ素子を含有する固体電解キャパシタに向けられる。キャパシタは、陽極リードテープ及びキャリヤリード線を含む陽極リードアセンブリも含む。陽極リードテープは、多孔質陽極体内に配置された包埋部分と多孔質陽極体の表面から縦方向に延びた外側部分とを有する。陽極リードテープの外側部分は、実質的平面を含みうる。実質的平面は、陽極リードテープの外側部分のすべて又は一部の幾何学的形状を偏平化、クリンピング、又はそれ以外の方法で変更することによって形成できる。または、最初から、実質的平面を有するように陽極リードテープを成形してもよい。さらに、キャパシタは、多孔質陽極体の外側に配置されたキャリヤリード線も含み、キャリヤリード線は第一の部分と第二の部分とを含み、その第一の部分は実質的平面を含む。実質的平面は、第二のリード線の第一の部分の幾何学的形状を偏平化、クリンピング、又はそれ以外の方法で変更することによって形成できる。
その結果、一部の態様において、キャリヤリード線の第一の部分は、キャリヤリード線の第二の部分の対応寸法(例えば高さ/厚さ)より小さいであろう寸法(例えば高さ/厚さ)を有する。さらに、キャリヤリード線の第一の部分の実質的平面は陽極リードテープの外側部分の実質的平面と接触しうる。それらの実質的平面は、互いに接触している表面(例えば、陽極リードテープの外側部分の上面及びキャリヤリード線の第一の部分の下面、又はその逆)がどちらも一般的に平坦又は水平なので、適切な接続ができることを確実にすることにより、キャリヤリード線の陽極リードテープへの溶接を容易にする。実質的平面を持つ外側部分を有する陽極リードテープと、実質的平面を持つ第一の部分を有するキャリヤリード線を利用することにより、本発明者らは、陽極リードテープの外側部分とキャリヤリード線の第一の部分を抵抗溶接によって、より効果的かつ容易に相互接続できることを見出した。
さらにまた、陽極リードテープとキャリヤリード線は異なる材料から製造できる。例えば、陽極リードテープはタンタルでありうるが、キャリヤリード線は非タンタル材料(例
えば、ステンレススチール、ニッケル、又はニッケル−鉄合金)でよい。このように、キャリヤリード線の材料費は陽極リードテープの材料費より少なくてすむので、より費用効果的なリードフレームアセンブリが利用できる。そのような態様では、陽極酸化及び陰極堆積(buildup)などの化学工程中に陽極を担持するために非タンタル製のキャリヤリード
線を使用することで、材料コストを削減できる。例えば、キャリヤリード線の第二の部分の一部はキャパシタ自体から最終的にトリミングされ、最終のキャパシタ製品の構成要素として必要ないので、陽極リードテープに比べて安価な材料が使用できる。しかしながら、一部の態様においては、陽極リードテープとキャリヤリード線のどちらもタンタルの場合もあること、陽極リードテープとキャリヤリード線のどちらも非タンタルの場合もあること、又は陽極リードテープが非タンタルでキャリヤリード線がタンタルの場合もあることも理解されるべきである。
さらに、陽極リードテープの包埋部分(ならびに陽極リードテープの外側部分)は、キャリヤリード線の第二の部分の少なくとも幅又は直径より大きいであろう幅を有しうる。例えば、陽極リードテープの包埋部分及び外側部分は、約0.6ミリメートル〜約12ミリメートルの幅を有しうる。さらに、陽極リードテープの幅は、それが延びている多孔質陽極体の表面(例えば多孔質陽極体の前面)の幅の約25%〜約85%でありうる。従来の陽極リード線と比べてこの増大した幅は、陽極リードテープと多孔質陽極体との間の接点を増加させる役割を果たすので、得られるキャパシタのESRの低減に役立つ。陽極リードテープの包埋部分は、一つ又は複数の窪み又はキャビティを含んでいてもよく、そのような窪み又はキャビティも、陽極リードテープの包埋部分と多孔質陽極体との間の接点をさらに増加させることにより、得られるキャパシタのESRの低減に役立つ。言い換えると、陽極リードテープの包埋部分が増大した幅を有し、一つ又は複数の窪み及び/又はキャビティを含みうる場合、陽極リードテープの包埋部分と陽極体との間の接触面積が増大するので、陽極リードテープと陽極体との間の接点における抵抗が低減することにより、ESRが低減する。
しかしながら、陽極リードテープの幅を増大させると、陽極リードテープの内部抵抗も増大する。そこで、従来のリード線と比べて陽極リードテープの幅が増大したことによる陽極リードテープの包埋部分の内部抵抗増大の影響を軽減するためには、陽極リードテープの外側部分の長さを、キャリヤリード線の幅又は直径と同様、最小化すればよい。従って、陽極リードテープの外側部分は、約200マイクロメートル〜約2.5ミリメートルの長さを有しうる。一方、キャリヤリード線の第二の部分は、約50マイクロメートル〜約750マイクロメートルの幅又は直径を有しうる。陽極リードアセンブリの何らかの外部構成要素の幅又は直径を縮減することは、幅の大きい陽極リードテープに伴う内部抵抗の増大を制限するため、得られるキャパシタのESRをさらに低減できる。さらに、陽極酸化及び陰極堆積などの化学工程中に陽極を担持するために幅又は直径の小さいキャリヤリード線を使用することは、材料費の削減につながる。キャリヤリード線の第二の部分の一部はキャパシタ自体から最終的にトリミングされ、最終キャパシタ製品の構成要素として必要ないからである。さらに、キャリヤリード線の第二の部分に代表されるキャリヤリード線の幅又は直径は、包埋部分に代表される陽極リードテープの全幅より小さいであろうから、各種の加工工程は、幅又は直径の小さい陽極リードは幅の大きい陽極リードテープより取扱いが容易になるため、簡素化できる。また、陽極リードアセンブリの全体的安定性も、キャリヤリード線が陽極リードテープと比べた場合にその幅又は直径が小さいことにより撓むリスクが少ないため、増大できる。
本発明の様々な態様について以下でさらに詳細に説明する。
I.キャパシタ素子
本発明のキャパシタ素子は、陽極、誘電体層、及び陰極を含むほか、任意の追加層も含む。そのそれぞれについて以下でさらに詳細に説明する。
A.陽極
本発明のキャパシタの多孔質陽極体は、典型的には、高い比電荷、例えば約2,000μFV/g以上、一部の態様においては、約5,000μFV/g以上、一部の態様においては約10,000μFV/g以上の比電荷を有するバルブ金属組成物から形成できる。例えば、そのようなパウダーは、約10,000〜約600,000μFV/g、一部の態様においては約40,000〜約500,000μFV/g、一部の態様においては約70,000〜約400,000μFV/g、一部の態様においては約100,000〜約350,000μFV/g、そして一部の態様においては約150,000〜約300,000μFV/gの比電荷を有しうる。当該技術分野で公知の通り、比電荷は、キャパシタンスと使用された陽極酸化電圧を掛け、次いでこの積を陽極酸化電極体の重量で割ることによって求められる。
バルブ金属組成物は、バルブ金属(すなわち酸化可能な金属)又はバルブ金属ベースの化合物、例えば、タンタル、ニオブ、アルミニウム、ハフニウム、チタン、それらの合金、それらの酸化物、それらの窒化物などを含有する。例えば、バルブ金属組成物は、ニオブの導電性酸化物、例えばニオブ対酸素の原子比1:1.0±1.0、一部の態様においては1:1.0±0.3、一部の態様においては1:1.0±0.1、及び一部の態様においては1:1.0±0.05を有する酸化ニオブを含有しうる。例えば、酸化ニオブは、NbO0.7、NbO1.0、NbO1.1、及びNbOでありうる。好適な態様において、組成物はNbO1.0を含有する。これは、高温で焼結後も化学的に安定な状態を保てる導電性酸化ニオブである。そのようなバルブ金属酸化物の例は、米国特許第6,322,912号(Fife);第6,391,275号(Fifeら);第6,416,730号(Fifeら);第6,527,937号(Fife);第6,576,099号(Kimmelら);第6,592,740号(Fifeら);及び第6,639,787号(Kimmelら);及び第7,220,397号(Kimmelら)のほか、米国特許出願公開第2005/0019581号(Schnitter);第2005/0103638号(Schnitterら);第2005/0013765号(Thomasら)に記載されており、いずれも引用によってそれらの全文をあらゆる目的のために本明細書に援用する。
陽極を形成するためには、一般的にバルブ金属組成物のパウダーを使用する。パウダーは、任意の様々な形状、例えば球状(nodular)、角状(angular)、フレーク状などの粒子のほか、それらの混合物を含有していてもよい。特に適切なパウダーは、Cabot Corp.社(例えば、C255フレークパウダー、TU4Dフレーク/ノジュラーパウダーなど)及びH.C.Starck社(例えば、NH175ノジュラーパウダー)から入手できるタンタルパウダーである。必須ではないが、パウダーは、当該技術分野で公知の任意技術を用いて、例えば熱処理により凝集させてもよい。パウダーを陽極の形状に形成する前に、粒子がプレスされて陽極体を形成する際に互いの適切な接着を確保するために、パウダーにバインダ及び/又は滑沢剤を混合してもよい。得られたパウダーは、次いで、任意の慣用パウダープレス装置を用いて圧縮し、ペレットに成形することができる。例えば、ダイと一つ又は複数のパンチを含有するシングルステーション式圧縮プレス機であるプレス成形機を用いることができる。あるいは、ダイと単一の下方パンチのみを使用するアンビル式(anvil-type)圧縮プレス成形機を使用することもできる。シングルステーション式圧縮プレス成形機はいくつかの基本的タイプで入手可能である。例えば、シングルアクション、ダブルアクション、浮動ダイ、可動式プラテン、対向ラム、スクリュー、インパクト、ホットプレス、印圧加工又はサイジングなどの様々な能力を有するカムプレス、トグル/ナックルプレス、及び偏心/クランクプレス機などである。
パウダーは、その特定の組成に関わらず、以下でさらに詳細に説明する通り、図1〜5
及び6を参照すると、陽極リードテープ59の包埋部分60の周囲に圧縮され、陽極リードテープ59の外側部分61は圧縮多孔質陽極体33から突き出している。陽極リードテープは、その高さより大きい幅を有するプレート、フィルム、シート、ペーストなどでありうる。一つの特別な態様において、二つ以上の部分(例えば上部及び下部)を有するダイを含むプレス成形機が使用されうる。使用中、ダイの該部分を、それらの壁が実質的に並ぶように互いに隣接させて配置すると、所望の陽極形状を有するダイキャビティが形成される。一定量のパウダーをダイキャビティに装填する前、最中、及び/又は後に陽極リードテープ59の包埋部分60をその中に埋め込むことができる。ダイは、陽極リードの挿入を可能にする単一又は複数のスロットを画定しうる。ダイにパウダーを充填し、陽極リードテープをその中に埋め込んだ後、ダイキャビティを閉じ、パンチにより圧縮力をかけることができる。典型的には、圧縮力は、縦方向軸(すなわち図1〜5及び7のz-軸
)に延びている陽極リードテープの長さに一般的に平行か又は一般的に垂直な方向に行使される。これにより粒子が押し付けられて、陽極リードテープと緊密接触するので、強力なリード−パウダー結合が作り出される。
何らかのバインダ/滑沢剤は、プレス後ペレットを真空下、一定の温度(例えば約150℃〜約500℃)で数分間加熱することによって除去できる。あるいは、バインダ/滑沢剤は、ペレットを、Bishopらによる米国特許第6,197,252号(引用によってその全文をあらゆる目的のために本明細書に援用する)に記載されているような水溶液と接触させることによって除去することもできる。その後、多孔質陽極体を焼結し、多孔質の一体塊(integral mass)にする。ペレットは、典型的には約1200℃〜約200
0℃、一部の態様においては約1300℃〜約1900℃、そして一部の態様においては約1500℃〜約1800℃の温度で、約5分〜約100分間、そして一部の態様においては約30分〜約60分間焼結される。所望であれば、焼結は、酸素原子の陽極への移動を制限する雰囲気中で行ってもよい。例えば、焼結は、真空下、不活性ガス下、水素下などの還元雰囲気中で行うことができる。還元雰囲気は、約10トル〜約2000トル、一部の態様においては約100トル〜約1000トル、そして一部の態様においては約100トル〜約930トルの圧力でありうる。水素とその他のガス(例えばアルゴン又は窒素)の混合物も使用できる。
図1〜7に示されている特別な態様において、焼結多孔質陽極体33は長方形ペレットの形状である。しかしながら、長方形の形状を有するほかに、陽極は、立方体、円筒形、円形、又は任意のその他の幾何学的形状を有していてもよい。陽極は、表面積対体積比を増大させてESRを最小化するため及びキャパシタの周波数応答を拡張するために、一つ又は複数の溝(furrows, grooves)又は窪み(depressions, indentations)を含有できると
いう点において“溝付き(fluted)”であってもよい。そのような“溝付き”陽極は、例えば、米国特許第6,191,936号(Webberら);第5,949,639号(Maedaら);及び第3,345,545号(Bourgaultら)のほか、米国特許出願公開第2005/0270725号(Hahnら)に記載されている。これらはすべて引用によってそれらの全文をあらゆる目的のために本明細書に援用する。
図1〜7を参照すると、本発明のキャパシタは、上記のようにして形成された多孔質陽極体33と共に、以下でさらに詳述するような陽極リードテープ59及びキャリヤリード線70を含有する陽極リードアセンブリ50も含みうる。一般的に、図1〜6に、本発明によって想定されているいくつかのキャパシタ素子の断面上面図が示されている。それによれば、多孔質陽極体33が陽極リードテープ59の包埋部分60の周囲に形成され、陽極リードテープ59の外側部分61は、多孔質陽極体33の外側のキャリヤリード線70と接合している。図1〜7に示されているように、多孔質陽極体33(及びそれから形成されるキャパシタ素子)は、第一の側面31、第二の側面32、前面36、後面37、上面38、及び下面39を有しうる。さらに、多孔質陽極体33は、例えば前面36の、x
−軸に沿った幅と言える幅W、例えば前面36の、y−軸に沿った高さ又は厚さと言える高さH、及び、例えば上面38の、z−軸に沿った長さと言える長さLも有しうる。多孔質陽極体33の前面36の幅Wは、約1.5ミリメートル〜約15ミリメートル、一部の態様においては約1.75ミリメートル〜約10ミリメートル、そして一部の態様においては約2ミリメートル〜約5ミリメートルの範囲でありうる。さらに、多孔質陽極体33の前面36の高さHは、約300マイクロメートル〜約5ミリメートル、一部の態様においては約500マイクロメートル〜約4ミリメートル、そして一部の態様においては約700マイクロメートル〜約3ミリメートルの範囲でありうる。さらに、多孔質陽極体33の上面38の長さLは、約800マイクロメートル〜約15ミリメートル、一部の態様においては約1ミリメートル〜約10ミリメートル、そして一部の態様においては約1.2ミリメートル〜約5ミリメートルの範囲でありうる。
B.誘電体
示されてはいないが、誘電体が多孔質陽極体を覆っている又は被覆していることは理解されるはずである。誘電体は、焼結陽極を陽極酸化し(“anodizing”)、誘電体層を陽
極体上及び/又は陽極体内に形成させることにより形成できる。例えば、タンタル(Ta)陽極体を陽極酸化すると五酸化タンタル(Ta)になる。典型的には、陽極酸化は、陽極体を電解質中に浸漬することなどにより、まず溶液を陽極体に適用することにより実施される。水(例えば脱イオン水)などの溶媒が一般的に使用される。イオン伝導度を増強するために、溶媒中で解離してイオンを形成できる化合物を使用してもよい。そのような化合物の例は、例えば、電解質に関して以下に記載されているような酸などである。例えば、酸(例えばリン酸)は、陽極酸化溶液の約0.01wt%〜約5wt%、一部の態様においては約0.05wt%〜約0.8wt%、そして一部の態様においては約0.1wt%〜約0.5wt%を構成しうる。所望であれば、酸のブレンドも使用できる。
電流を陽極酸化溶液に流し、誘電体層を形成させる。化成電圧(formation voltage)の
値は誘電体層の厚さを制御する。例えば、電源は最初、所要電圧に到達するまで定電流モードに設定することができる。その後、電源を定電位モードに切り替え、所望の誘電体厚が陽極体の表面全体に形成されるのを確実にすることができる。当然ながら、パルス又はステップ定電位法などのその他の公知法も使用できる。陽極酸化が起こる電圧は、典型的には、約4〜約250V、一部の態様においては約9〜約200V、そして一部の態様においては約20〜約150Vの範囲である。酸化中、陽極酸化溶液は高温、例えば約30℃以上、一部の態様においては約40℃〜約200℃、そして一部の態様においては約50℃〜約100℃に維持できる。陽極酸化は周囲温度以下で実施することもできる。得られた誘電体層は陽極体の表面上及びその孔内に形成されうる。
C.固体電解質
キャパシタ素子は、キャパシタの陰極として機能する固体電解質も含有する。二酸化マンガン固体電解質は、例えば、硝酸マンガン(Mn(NO)の熱分解によって形成することができる。そのような技術は、米国特許第4,945,452号(Sturmerら)に記載されている(引用によってその全文をあらゆる目的のために本明細書に援用する)。
あるいは、固体電解質は、一つ又は複数の導電性ポリマー層から形成されてもよい。そのようなものに使用される導電性ポリマーは、π共役で、例えば酸化後に少なくとも約1μScm−1の導電率というような導電率を酸化又は還元後に有しうる。そのようなπ共役導電性ポリマーの例は、例えば、ポリヘテロ環(例えば、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンなど)、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン、ポリフェノラートなどを含む。特に適切な導電性ポリマーは、下記一般式:
Figure 2021093545
[式中、
TはO又はSであり;
Dは、置換されていてもよいC〜Cアルキレン基であり(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレン、n−ペンチレンなど);
は、直鎖又は分枝の置換されていてもよいC〜C18アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−又はイソ−プロピル、n−、イソ−、sec−又はtert−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1−エチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシルなど);置換されていてもよいC〜C12シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシルなど);置換されていてもよいC〜C14アリール基(例えば、フェニル、ナフチルなど);置換されていてもよいC〜C18アラルキル基(例えば、ベンジル、o−、m−、p−トリル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、3,5−キシリル、メシチルなど);置換されていてもよいC〜Cヒドロキシアルキル基又はヒドロキシル基であり;そして
qは、0〜8の整数、一部の態様においては0〜2、そして一態様においては0であり;そして
nは、2〜5,000、一部の態様においては4〜2,000、そして一部の態様においては5〜1,000である]を有する置換ポリチオフェンである。基“D”又は“R”の置換基の例は、例えば、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、ハロゲン、エーテル、チオエーテル、ジスルフィド、スルホキシド、スルホン、スルホネート、アミノ、アルデヒド、ケト、カルボン酸エステル、カルボン酸、カーボネート、カルボキシレート、シアノ、アルキルシラン及びアルコキシシラン基、カルボキシルアミド基などである。
特に適切なチオフェンポリマーは、“D”が置換されていてもよいC〜Cアルキレン基のものである。例えば、ポリマーは、置換されていてもよいポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)であり、これは下記一般式を有する。
Figure 2021093545
上記のような導電性ポリマーの形成法は当該技術分野で周知である。例えば、米国特許第6,987,663号(Merkerら)(引用によってその全文をあらゆる目的のために本明細書に援用する)には、モノマー前駆体から置換ポリチオフェンを形成するための様々な技術が記載されている。モノマー前駆体は、例えば、下記構造:
Figure 2021093545
[式中、T、D、R、及びqは上記定義の通りである]を有しうる。特に適切なチオフェンモノマーは、“D”が置換されていてもよいC〜Cアルキレン基のものである。例えば、一般式:
Figure 2021093545
[式中、R及びqは上記定義の通りである]を有する置換されていてもよい3,4−アルキレンジオキシチオフェンが使用できる。一つの特別な態様において、“q”は0である。一つの適切な市販例の3,4−エチレンジオキシチオフェンはHeraeus Cl
evios社からCleviosTM Mの名称で入手できる。その他の適切なモノマーも、米国特許第5,111,327号(Blohmら)及び第6,635,729号(Groenendaalら)に記載されている(これらは引用によってそれらの全文をあらゆる目的のために本明細書に援用する)。これらのモノマーの誘導体、例えば上記モノマーの二量体又は三量体も使用できる。モノマーのより高級な分子誘導体、すなわち四量体、五量体なども本発明での使用に適切である。誘導体は、同一又は異なるモノマー単位で構成されていてもよく、純粋形でも相互の混合物及び/又はモノマーとの混合物でも使用できる。これらの前駆体の酸化形又は還元形も使用できる。
チオフェンモノマーは酸化触媒の存在下で化学重合できる。酸化触媒は、典型的には、遷移金属カチオン、例えば、鉄(III)、銅(II)、クロム(VI)、セリウム(IV)、マ
ンガン(IV)、マンガン(VII)、又はルテニウム(III)カチオンなどを含む。ドーパントも、導電性ポリマーに過剰電荷を供給し、ポリマーの導電率を安定化させるために使用されてもよい。ドーパントは、典型的には、無機又は有機アニオン、例えばスルホン酸イオンを含む。一定の態様において、前駆体溶液中で使用される酸化触媒は、カチオン(例えば遷移金属)及びアニオン(例えばスルホン酸)を含むという点において、触媒の機能もドーパントの機能も含む。例えば、酸化触媒は、鉄(III)カチオンを含む遷移金属の
塩、例えばハロゲン化鉄(III)(例えばFeCl)又はその他の無機酸の鉄(III)塩、例えばFe(ClO又はFe(SO及び有機基を含む有機酸及び無機酸の鉄(III)塩でありうる。有機基を有する無機酸の鉄(III)塩の例は、例えば、C〜C20アルカノールの硫酸モノエステルの鉄(III)塩(例えば硫酸ラウリルの鉄(III)塩)などである。同様に、有機酸の鉄(III)塩の例は、例えば、C〜C20アルカン
スルホン酸(例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、又はドデカンスルホン酸)の鉄(III)塩;脂肪族ペルフルオロスルホン酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸
、ペルフルオロブタンスルホン酸、又はペルフルオロオクタンスルホン酸)の鉄(III)
塩;脂肪族C〜C20カルボン酸(例えば2−エチルヘキシルカルボン酸)の鉄(III
)塩;脂肪族ペルフルオロカルボン酸(例えば、トリフルオロ酢酸又はペルフルオロオクタン酸)の鉄(III)塩;C〜C20アルキル基で置換されていてもよい芳香族スルホ
ン酸(例えば、ベンゼンスルホン酸、o−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、又はドデシルベンゼンスルホン酸)の鉄(III)塩;シクロアルカンスルホン酸(例え
ばカンファースルホン酸)の鉄(III)塩などである。上記鉄(III)塩の混合物も使用できる。鉄(III)−p−トルエンスルホネート、鉄(III)−o−トルエンスルホネート、及びそれらの混合物が特に適切である。鉄(III)−p−トルエンスルホネートの一つの
適切な市販例は、Heraeus Clevios社からCleviosTM Cの名称で入手できる。
様々な方法が導電性ポリマー層の形成に利用できる。一態様においては、酸化触媒とモノマーを順次又は一緒に適用し、重合反応が陽極部分の現場で起こるようにする。スクリーン印刷、浸漬、電気泳動コーティング、及び噴霧を含みうる適切な適用技術を使用して導電性ポリマーコーティングを形成できる。一例として、モノマーをまず酸化触媒と混合し、前駆体溶液を形成する。混合物が形成されたら、陽極部分にそれを適用し、次いで重合させて導電性コーティングが表面上に形成されるようにする。あるいは、酸化触媒とモノマーを順次適用してもよい。一態様においては、例えば、酸化触媒を有機溶媒(例えばブタノール)中に溶解した後、浸漬溶液として適用する。次に、陽極部分を乾燥させて溶媒を除去する。その後、該部分をモノマーを含有する溶液中に浸漬する。
重合は、典型的には、使用される酸化剤及び所望の反応時間に応じて、約−10℃〜約250℃、一部の態様においては約0℃〜約200℃の温度で実施できる。上記のような適切な重合技術は、米国特許第7,515,396号(Biler)に、より詳細に記載されている。そのような導電性コーティングを適用するためのさらにその他の方法は、米
国特許第5,457,862号(Sakataら)、第5,473,503号(Sakataら)、第5,729,428号(Sakataら)、及び第5,812,367号(Kudohら)に記載されている。これらの特許は引用によってそれらの全文をあらゆる目的のために本明細書に援用する。
現場適用のほかに、導電性ポリマー層は、導電性ポリマー粒子の分散液の形態で適用することもできる。粒度は様々でよいが、典型的には、陽極部分への接着に利用できる表面積を増大させるために、粒子は小径を有するのが望ましい。例えば、粒子は、約1ナノメートル〜約500ナノメートル、一部の態様においては約5ナノメートル〜約400ナノメートル、そして一部の態様においては約10ナノメートル〜約300ナノメートルの平均直径を有しうる。粒子のD90値(D90値以下の直径を有する粒子が全固体粒子の総体積の90%を構成する)は、約15マイクロメートル以下、一部の態様においては約10マイクロメートル以下、そして一部の態様においては約1ナノメートル〜約8マイクロメートルでありうる。粒子の直径は、超遠心分離、レーザー回折などの公知技術を用いて求めることができる。
導電性ポリマーを粒状形にする工程は、置換ポリチオフェンが持つ正電荷に拮抗する別個の対イオンを使用することによって増進できる。場合によっては、ポリマーは構造単位中に正電荷と負電荷を有することもある。その場合、正電荷が主鎖上に位置し、負電荷は任意に基“R”の置換基、例えばスルホネート又はカルボキシレート基上に位置する。主鎖の正電荷は、基“R”上に任意に存在するアニオン基で部分的に又は全体的に飽和されうる。全体的に見ると、ポリチオフェンは、これらの場合、カチオン性のことも、中性のことも又はさらにはアニオン性のこともある。それにもかかわらず、ポリチオフェン主鎖に正電荷を有するので、それらはすべてカチオン性ポリチオフェンと見なされる。
対イオンは、モノマー性又はポリマー性アニオンでありうる。ポリマー性アニオンは、例えば、ポリマー性カルボン酸(例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸など);ポリマー性スルホン酸(例えば、ポリスチレンスルホン酸(“PSS”)、ポリビニルスルホン酸など);などのアニオンでありうる。これらの酸は、ビニルカルボン酸及びビニルスルホン酸とその他の重合可能モノマー、例えばアクリル酸エステル及びスチレンとのコポリマーなどのコポリマーでもよい。同様に、適切なモノマー性アニオンは、例えば、C〜C20アルカンスルホン酸(例えばドデカンスルホン酸);脂肪族ペルフルオロスルホン酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸、ペルフルオロブタンスルホン酸又はペルフルオロオクタンスルホン酸);脂肪族C〜C20カルボン酸(例えば2−エチル−ヘキシルカルボン酸);脂肪族ペルフルオロカルボン酸(例えば、トリフルオロ酢酸又はペルフルオロオクタン酸);C〜C20アルキル基で置換されていてもよい芳香族スルホン酸(例えば、ベンゼンスルホン酸、o−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸又はドデシルベンゼンスルホン酸);シクロアルカンスルホン酸(例えばカンファースルホン酸又はテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ペルクロレート、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロアルセネート又はヘキサクロロアンチモネート);などのアニオンを含む。特に適切な対アニオンは、ポリマー性カルボン酸又はスルホン酸(例えば、ポリスチレンスルホン酸(“PSS”))のようなポリマー性アニオンである。そのようなポリマー性アニオンの分子量は、典型的には、約1,000〜約2,000,000、そして一部の態様においては約2,000〜約500,000の範囲である。
使用される場合、所与の層におけるそのような対イオン対置換ポリチオフェンの重量比は、典型的には、約0.5:1〜約50:1、一部の態様においては約1:1〜約30:1、そして一部の態様においては約2:1〜約20:1である。上記重量比において引用されている置換ポリチオフェンの重量は、重合中に完全変換が起こると仮定して、使用さ
れたモノマーの計量部分を指す。
分散液は、ポリマー層の接着性をさらに増強し、そしてまた分散液内の粒子の安定性を増大するために、一つ又は複数のバインダを含有することもできる。バインダは、有機的性質のもの、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチレート、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸アミド、ポリメタクリル酸エステル、ポリメタクリル酸アミド、ポリアクリロニトリル、スチレン/アクリル酸エステル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル及びエチレン/酢酸ビニルコポリマー、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、メラミンホルムアルデヒド樹脂、エポキシド樹脂、シリコーン樹脂又はセルロースなどでありうる。架橋剤も、バインダの接着能力を増強するために使用できる。そのような架橋剤は、例えば、メラミン化合物、マスクドイソシアネート又は官能性シラン、例えば3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、テトラエトキシシラン及びテトラエトキシシラン加水分解物又は架橋可能ポリマー、例えばポリウレタン、ポリアクリレート又はポリオレフィンなどでありうる。分散液には、当該技術分野で公知の他の成分、例えば分散剤(例えば水)、界面活性物質などを含めることもできる。
所望であれば、一つ又は複数の上記適用工程は、所望のコーティング厚が達成されるまで繰り返されてよい。一部の態様においては、一時に比較的薄いコーティング層しか形成されない。コーティングの全標的厚は、一般的にキャパシタの所望の性質に応じて変動しうる。典型的には、得られた導電性ポリマーコーティングは、約0.2マイクロメートル〜約50マイクロメートル、一部の態様においては約0.5マイクロメートル〜約20マイクロメートル、そして一部の態様においては約1マイクロメートル〜約5マイクロメートルの厚さを有する。コーティングの厚さは、必ずしも陽極部分のあらゆる位置で同じでなくてもよいことは理解されるべきである。それでも、基板上のコーティングの平均厚は、一般的には上記範囲内に入る。
導電性ポリマー層はヒーリングされてもよい。ヒーリングは、導電性ポリマー層の適用ごとに行われても、又は全コーティングの適用後に行われてもよい。一部の態様においては、導電性ポリマーは、その部分を電解質溶液中に浸漬し、その後、溶液に定電圧を、電流が予め選択されたレベルに下がるまで印加することによってヒーリングできる。所望であれば、そのようなヒーリングは、多段階で達成することもできる。例えば、電解質溶液は、モノマー、触媒、及びドーパントのアルコール溶媒(例えばエタノール)中希薄溶液でありうる。コーティングは、様々な副産物、過剰の試薬などを除去するために所望であれば洗浄されてもよい。
D.追加の層
必須ではないが、外部ポリマーコーティングも陽極体に適用して固体電解質を覆うことができる。外部ポリマーコーティングは、一般的に、上で詳述したような予備重合導電性粒子の分散液から形成される一つ又は複数の層を含有する。外部コーティングは、キャパシタ本体のエッジ領域にさらに浸透して、誘電体への接着を増大できるので、より機械的に堅牢な部品が得られる結果、等価直列抵抗及び漏れ電流を低減できる。一般的に、陽極体内部への浸透というより、エッジの被覆度を改良することを意図しているので、外部コーティングに使用される粒子は、典型的には、固体電解質の何らかの任意の分散液に使用される粒子より大きいサイズを有する。例えば、外部ポリマーコーティングに使用される粒子の平均サイズの、固体電解質の何らかの分散液に使用される粒子の平均サイズに対する比率は、典型的には約1.5〜約30、一部の態様においては約2〜約20、そして一部の態様においては約5〜約15である。例えば、外部コーティングの分散液に使用される粒子は、約50ナノメートル〜約500ナノメートル、一部の態様においては約80ナ
ノメートル〜約250ナノメートル、そして一部の態様においては約100ナノメートル〜約200ナノメートルの平均サイズを有しうる。
所望であれば、架橋剤も外部ポリマーコーティングに使用して、固体電解質への接着度を増強することができる。典型的には、架橋剤は外部コーティングに使用される分散液の適用前に適用される。適切な架橋剤は、例えば、Merkerらによる米国特許公開第2007/0064376号に記載されており、例えば、アミン(例えば、ジアミン、トリアミン、オリゴマーアミン、ポリアミンなど);多価金属カチオン、例えば、Mg、Al、Ca、Fe、Cr、Mn、Ba、Ti、Co、Ni、Cu、Ru、Ce又はZnの塩又は化合物、ホスホニウム化合物、スルホニウム化合物などを含む。特に適切な例は、例えば、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ビス(アミノ−メチル)シクロヘキサン、エチレンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−ブタンジアミンなどのほか、それらの混合物を含む。
架橋剤は、典型的には、25℃における測定でpHが1〜10、一部の態様においては2〜7、一部の態様においては3〜6の溶液又は分散液から適用できる。酸性化合物を使用して、所望pHレベルの達成に役立ててもよい。架橋剤用の溶媒又は分散剤の例は、水又は有機溶媒、例えばアルコール、ケトン、カルボン酸エステルなどを含む。架橋剤は、キャパシタ本体に任意の公知法、例えば、スピンコーティング、含浸、流延、滴下適用、スプレー適用、蒸着、スパッタリング、昇華、ナイフコーティング、塗装又は印刷、例えばインクジェット、スクリーン又はパッド印刷により適用できる。適用されたら、架橋剤はポリマー分散液の適用前に乾燥させることができる。この工程はその後、所望厚が達成されるまで繰り返されてよい。例えば、架橋剤及び分散液の層を含む全外部ポリマーコーティングの全厚は、約1マイクロメートル〜約50マイクロメートル、一部の態様においては約2マイクロメートル〜約40マイクロメートル、そして一部の態様においては約5マイクロメートル〜約20マイクロメートルの範囲であろう。
所望であれば、キャパシタはその他の層も含有できる。例えば、誘電体と固体電解質との間に保護コーティング、例えば比較的絶縁性の樹脂材料(天然又は合成)から製造されたコーティングを形成してもよい。そのような材料は、約10Ω・cmより大、一部の態様においては約100より大、一部の態様においては約1,000Ω・cmより大、一部の態様においては約1×10Ω・cmより大、そして一部の態様においては約1×1010Ω・cmより大の比抵抗(specific resistivity)を有しうる。本発明に利用できるいくつかの樹脂材料は、ポリウレタン、ポリスチレン、不飽和又は飽和脂肪酸のエステル(例えばグリセリド)などであるが、これらに限定されない。例えば、適切な脂肪酸のエステルは、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エレオステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アロイリット酸(aleuritic acid)、シェロール酸(shellolic acid)などのエステルであるが、これらに限定されない。これら脂肪酸のエステルは、得られた皮膜を迅速に重合して安定な層にすることを可能にする“乾性油”を形成させるための比較的複雑な組合せに使用される場合に特に有用であることが分かっている。そのような乾性油は、モノ−、ジ−、及び/又はトリ−グリセリドを含みうる。これらはグリセロール主鎖と、それぞれ1、2、及び3個のエステル化された脂肪アシル残基を有する。例えば、使用できるいくつかの適切な乾性油は、オリーブ油、アマニ油、ヒマシ油、キリ油、大豆油、及びセラックなどであるが、これらに限定されない。これら及びその他の保護コーティング材料は、Fifeらによる米国特許第6,674,635号に、より詳細に記載されており、前記特許はあらゆる目的のためにその全文を引用によって本明細書に援用する。
所望であれば、部品には炭素層(例えばグラファイト)及び銀層をそれぞれ適用することもできる。銀コーティングは、例えば、キャパシタのためのはんだ付け可能導体、接触層、及び/又は集電荷体として機能でき、炭素コーティングは、銀コーティングと固体電解質との接触を制限できる。このようなコーティングは固体電解質の一部を覆っていても全部を覆っていてもよい。
II.陽極リードアセンブリ
上記のように、本発明の電解キャパシタは、陽極リードアセンブリを形成する陽極リードテープとキャリヤリード線とを含む。陽極リードテープは、多孔質陽極体内に埋め込まれた包埋部分とその表面から縦方向に延びた外側部分とを有しうる。一方、キャリヤリード線は、多孔質陽極体内に埋め込まれておらず、陽極リードテープの外側部分と接触している第一の部分と、陽極終端と接触している第二の部分とを有する。陽極リードテープ及びキャリヤリード線は、タンタル、ニオブ、ニッケル、アルミニウム、ハフニウム、チタン、ステンレススチールなどのほか、それらの合金、酸化物、及び/又は窒化物などの任意の導電性材料から形成できる。例えば、一部の態様において、陽極リードテープはタンタルでありうるが、キャリヤリード線は、ステンレススチール、ニッケル、又はニッケル合金でよく、陽極リードアセンブリのコスト削減に役立ちうる。一つの特別な態様において、キャリヤリード線は、ニッケル−鉄合金であるNILO(登録商標)から形成できる。一部の態様において、陽極リードテープはタンタルから形成され、キャリヤリード線は非タンタル材料から形成できるが、他の態様においては陽極リードテープもキャリヤリード線も同じ材料(例えばタンタル)から形成されてもよいことは理解されるべきである。
陽極リードテープは、一般的に、長方形、スタンダードオーバル形、レーストラック(例えば細長い)オーバル形、楕円形、又はそのx−方向(横方向)の幅W1が一般的にそのy−方向の厚さ又は高さH1より大きい限り任意のその他の形状を有することができるので、図6により詳細に示されているようなリードテープの形態となる。例えば、陽極リードテープ59の幅W1の高さH1に対する比率は、約1.5〜約10、例えば約1.75〜約7.5、例えば約2〜約5の範囲でありうる。さらに、陽極リードテープ59の幅W1は、多孔質陽極体33の幅Wの約25%〜約85%、例えば約30%〜約80%、例えば約35%〜約75%でありうる。一つの特別な態様において、陽極リードテープ59の幅W1は、多孔質陽極体の幅Wの約50%〜約70%でありうる。図1〜5を参照すると、陽極リードテープ59は、約600マイクロメートル〜約12ミリメートル、例えば約800マイクロメートル〜約10ミリメートル、例えば約1ミリメートル〜約8ミリメートルの範囲の幅W1を有しうる。さらに、図6に示されているように、陽極リードテープ59は、約200マイクロメートル〜約800マイクロメートル、例えば約225マイクロメートル〜約700マイクロメートル、例えば約250マイクロメートル〜約600マイクロメートルの範囲の高さH1を有しうる。さらに、図1〜5を参照すると、陽極リードテープ59の包埋部分60は、約200マイクロメートル〜約13.5ミリメートル、例えば約250マイクロメートル〜約9ミリメートル、例えば約300マイクロメートル〜約4.5ミリメートルの範囲の長さL1を有しうる。言い換えれば、陽極リードテープ59の包埋部分60は、多孔質陽極体33の上面38の長さLの約25%〜約90%、例えば約30%〜約80%、例えば約40%〜約75%である長さL1を有しうる。一方、陽極リードテープ59の外側部分61は、約200マイクロメートル〜約2.5ミリメートル、例えば約250マイクロメートル〜約2ミリメートル、例えば約300マイクロメートル〜約1.5ミリメートルの範囲の長さL2を有しうる。陽極リードテープ59の外側部分61の長さL2は、陽極リードテープ59の第一の外側部分61の内部抵抗増大(その幅W1がキャリヤリード線70に比べて大きいため)に起因しうるキャパシタのESRを低減するために、そしてまた陽極リードテープ59の重量のために撓むリスクを低減することによってリードアセンブリ50の安定性を増強するために、最小化される。い
ずれにせよ、陽極リードテープ59は、約400マイクロメートル〜約16ミリメートル、例えば約500マイクロメートル〜約11ミリメートル、例えば約600マイクロメートル〜約6ミリメートルの範囲の長さL7(包埋部分60の長さL1と外側部分61の長さL2の合計)を有しうる。
さらに、キャリヤリード線は、任意の所望の断面形状、例えば円形、楕円形、正方形、長方形、三角形、台形、スタンダードオーバル形、レーストラックオーバル形など、又はそれらの組合せの形状を有しうる。一つの特別な態様において、陽極リードテープの包埋部分及び外側部分は、一般的に長方形又はレーストラックオーバル形を有しうるので、陽極リードテープの外側部分の上面及び下面は実質的に平坦である。一方、キャリヤリード線の第一の部分は、実質的に平坦な下面及び上面を有するスタンダードオーバル形又はレーストラックオーバル形でありうるが、キャリヤリード線の第二の部分は円形でありうる。この形状の相違は、実質的平面を作り出すためにキャリヤリード線の第一の部分の形状を偏平化、クリンピング、圧縮、又はそれ以外の方法で変更したためであり、以下でさらに詳細に説明するように、陽極リードテープの外側部分の実質的平面とキャリヤリード線の第一の部分は相互に接続される。そのような態様において、図1〜6を参照すると、キャリヤリード線70の第一の部分71は、約60マイクロメートル〜約1ミリメートル、例えば約80マイクロメートル〜約800マイクロメートル、例えば約120マイクロメートル〜約600マイクロメートルの幅W2を有しうる。さらに、キャリヤリード線70の第一の部分71は、約25マイクロメートル〜約500マイクロメートル、例えば約50マイクロメートル〜約400マイクロメートル、例えば約75マイクロメートル〜約300マイクロメートルの高さH2を有しうる。さらに、キャリヤリード線70の第一の部分71は、約20マイクロメートル〜約2.25ミリメートル、例えば約25マイクロメートル〜約1.8ミリメートル、例えば約30マイクロメートル〜約1.35ミリメートルの長さL3を有しうる。言い換えれば、キャリヤリード線70の第一の部分71は、陽極リードテープ59の外側部分61の長さL2の約10%〜約90%、例えば約20%〜約80%、例えば約30%〜約70%である長さL3を有しうる。この長さは、陽極リードテープ59の外側部分61に溶接されるキャリヤリード線70の部分に相当する。
さらに、図1〜7に示されているように、キャリヤリード線70の第一の部分71の偏平化のため、キャリヤリード線70の第一の部分71は、キャリヤリード線70の第二の部分72と比べて減少した高さ及び増加した幅を有しうる。そのため、キャリヤリード線70の第二の部分72は、約30マイクロメートル〜約450マイクロメートル、例えば約60マイクロメートル〜約350マイクロメートル、例えば約90マイクロメートル〜約250マイクロメートルの高さH3を有しうる。さらに、キャリヤリード線70の第二の部分72は、約50マイクロメートル〜約750マイクロメートル、例えば約75マイクロメートル〜約625マイクロメートル、例えば約100マイクロメートル〜約500マイクロメートルの幅W3を有しうる。さらに、キャリヤリード線70が円形の場合、キャリヤリード線70の第二の部分72の幅W3及び高さH3は同じであり、その直径を表しうることに注意する。陽極リードテープ59の高さH1と比べて縮減されたキャリヤリード線70の第二の部分72の高さ/厚さ又は直径H3は、ESRの低減をもたらすことができるほか、陽極リードアセンブリ50を陽極終端35に接続するのに必要なエネルギー量も削減できる。同様に、陽極リードテープ59の幅W1と比べて縮減されたキャリヤリード線70の第二の部分72の幅又は直径W3も、陽極リードアセンブリ50を陽極終端35に接続するのに必要なエネルギー量を著しく削減できる。さらに、キャリヤリード線70の第二の部分72は、約1ミリメートル〜約50ミリメートル、例えば約2.5ミリメートル〜約40ミリメートル、例えば約5ミリメートル〜約30ミリメートルのプレトリミングされた長さL4を有しうるが、長さL4は、キャパシタを更に組み立てた後、ケーシング内の陽極終端35及び陽極体33の配置に応じて、トリミングによってさらに短くすることができる。言い換えれば、トリミング後、第二の陽極リード70の第二の部
分72は、陽極終端35に溶接するために、少なくともそこまで延びていなければならないので、全長L3+L4は、キャパシタの特定の設計及び陽極終端35の配置に基づいて変動しうる。
陽極リードアセンブリの構成要素の特定の寸法に関わらず、幅の大きい陽極リードテープと幅又は直径の小さいキャリヤリード線との組合せは、得られるキャパシタのESR及び漏れ電流(DCL)を相乗的に低減できる。例えば、陽極リードテープの包埋部分は幅が大きく、陽極リードテープと陽極体との間の接点を増加できるので、陽極リードテープと陽極体との間の接点における抵抗は低減される。さらに、陽極リードテープの外側部分は陽極リードテープの包埋部分と同じ幅を有しているが、外側部分は、大きい幅を有する陽極リードテープの第一の外側部分の長さを最小化するために、一般的に陽極体の表面から短い距離しか延びていない。これにより、陽極リードテープの内部抵抗増大の影響を最小化できる。一方、陽極リードテープの外側部分に接続されているキャリヤリード線の第一の部分と、陽極終端と電気的接続を形成するために使用できるキャリヤリード線の第二の部分は、陽極リードテープの幅と比べて小さい幅又は直径を有しているので、陽極終端35への接触/溶接に必要なエネルギー(例えばレーザーエネルギー)の量を著しく最少化する。従って、最終キャパシタの漏れ電流が低減され、アセンブリの歩留まりが改良される。
次に、図1〜5に目を向け、陽極リードアセンブリ50の陽極リードテープ59の包埋部分60の様々な態様について、さらに詳細に解説する。まず、図1に示されているように、本発明は、陽極リードテープ59の包埋部分60がその幅W1及び長さL1全体にわたって均一な形状を有しているキャパシタ素子100を想定している。言い換えれば、陽極リードテープ59の包埋部分60は実質的に一様(solid)で、窪み又はキャビティがそ
の中に形成されていないということである。
次に、図2では、包埋部分60がその幅W1及び長さL1全体にわたって一様でない陽極リードテープ59を含むキャパシタ素子101が想定されている。全体を一様にする代わりに、陽極リードテープ59の包埋部分60と多孔質陽極体33との間の接点をさらに増加させるために、キャパシタ素子101の陽極リードテープ59の包埋部分60には窪み85が設けられた結果、陽極リードテープ59の包埋部分は、窪み85から陽極体33の第一の側面の側に延びる縮減された幅W4と、窪み85から陽極体33の第二の側面の側に延びる縮減された幅W5を有している。陽極リードテープ59の包埋部分60は、陽極リードテープ59の形成後、窪み85のところで陽極リードテープ材料を任意の適切な手段で除去するか(例えば切断)、又は最初から窪み85を含むように陽極リードテープ59を形成することにより、窪み85の部分には陽極リードテープ材料(例えばタンタル)がない状態である。窪み85は、陽極リードテープ59の包埋部分60のx−方向(横方向)の幅W1全体の中央に配置できるので、陽極リードテープ59の包埋部分60はn字形の外観を有し、陽極リードテープ59の包埋部分60は、陽極体33の後面37に向かって縦方向に延びる第一の突起82及び第二の突起83によって画定されている。しかしながら、窪み85は、陽極リードテープ59の包埋部分60の任意の適切な場所に形成できることも理解されるはずである。例えば、x−方向ではなくz−方向(縦)に沿って形成し、第一の突起82及び第二の突起83が陽極体33の第一の側面31又は第二の側面32に向かって延びるようにすることもできる。いずれにしても、窪み85の結果、図2に示されているように、陽極リードテープ59の包埋部分60の各幅W4及びW5は、陽極リードテープ59の幅W1の約10%〜約90%、例えば約15%〜約70%、例えば約20%〜約50%の範囲でありうる。例えば、一部の態様において、各幅W4及びW5は、約60マイクロメートル〜約10.8ミリメートル、例えば約80マイクロメートル〜約9ミリメートル、例えば約100マイクロメートル〜約7.2ミリメートルの範囲でありうる。さらに、窪み85が陽極リードテープ59の包埋部分60に形成された後、
窪み85が形成されていない、そして窪み85から陽極体33の前面36及びキャリヤ線70に向かって延びているリードテープ59の長さL5は、陽極リードテープ59の全長L7の約20%〜約90%、例えば約25%〜約75%、例えば約30%〜約50%である。例えば、長さL5は、約80マイクロメートル〜約15ミリメートル、例えば約100マイクロメートル〜約10ミリメートル、例えば約120マイクロメートル〜約5ミリメートルの範囲でありうる。
さらに、図3では、包埋部分60がその幅W1及び長さL1全体にわたって一様でない陽極リードテープ59を含む別のキャパシタ素子102が想定されている。全体を一様にする代わりに、図2のキャパシタ素子101のように、陽極リードテープ59の包埋部分60と多孔質陽極体33との間の接点をさらに増加させるために、キャパシタ素子102の陽極リードテープ59の包埋部分60には第一の窪み85と第二の窪み86が設けられている。陽極リードテープ59の包埋部分60は、陽極リードテープ59の形成後、第一の窪み85及び第二の窪み86のところで陽極リードテープ材料を任意の適切な手段で除去するか(例えば切断)、又は最初から窪みを含むように陽極リードテープ59を形成することにより、第一の窪み85と第二の窪み86の部分には陽極リードテープ材料(例えばタンタル)がない状態である。第一の窪み85と第二の窪み86は、陽極リードテープ59の包埋部分60のx−方向(横方向)の幅W1全体に等間隔で配置できるので、陽極リードテープ59の包埋部分60はm字形の外観を有し、陽極リードテープ59の包埋部分60は、陽極体33の後面37に向かって縦方向に延びる第一の突起82、第二の突起83、及び第三の突起84によって画定されている。しかしながら、第一の窪み85及び第二の窪み86は、陽極リードテープ59の包埋部分60の任意の適切な場所に形成できることも理解されるはずである。例えば、x−方向ではなくz−方向(縦)に沿って形成し、第一の突起82、第二の突起83、及び第三の突起84が陽極体の第一の側面31又は第二の側面32に向かって延びるようにすることもできる。
さらに、図2及び3には、陽極リードテープ59の包埋部分60に形成された1個の窪み及び2個の窪みをそれぞれ有する本発明のキャパシタ素子101及び102が示されているが、本発明は、任意の適切な数の窪み、例えば3個、4個、5個、又はさらには6個の窪みを陽極リードテープ59の包埋部分60に形成できることも想定していることは理解されるはずである。
次に、図4に目を向けると、包埋部分60がその幅W1及び長さL1全体にわたって一様でない陽極リードテープ59を含む更に別のキャパシタ素子103が想定されている。窪み85を有するキャパシタ素子101について上で解説したように、全体を一様にする代わりに、陽極リードテープ59の包埋部分60と多孔質陽極体33との間の接点をさらに増加させるために、キャパシタ素子103の陽極リードテープ59の包埋部分60にはキャビティ87が設けられた結果、陽極リードテープ59の包埋部分は、キャビティ87から陽極体33の第一の側面の側に延びる縮減された幅W4と、キャビティ87から陽極体33の第二の側面の側に延びる縮減された幅W5を有している。陽極リードテープ59の包埋部分60は、陽極リードテープ59の形成後、キャビティ87のところでリードテープ材料を任意の適切な手段で除去するか(例えば切断)、又は最初からキャビティ87を含むように陽極リードテープ59を形成することにより、キャビティ87の部分には陽極リードテープ材料(例えばタンタル)がない状態である。キャビティ87は、陽極リードテープ59の包埋部分60のx−方向(横方向)の幅W1及び陽極リードテープ59の包埋部分60のz−方向の長さL1の中央に配置できるので、陽極リードテープ59の包埋部分60は、その高さH1に沿って中央に位置する、陽極リードテープ59の包埋部分60によって完全に囲まれた又は枠組みされた中空部分を含む。さらに、キャビティ87が陽極リードテープ59の包埋部分60に形成された後、キャビティ87が形成されていない、そしてキャビティ87から陽極体33の前面36及びキャリヤ線70に向かって延
びているリードテープ59の長さL5は、陽極リードテープ59の全長L7の約20%〜約90%、例えば約25%〜約75%、例えば約30%〜約50%である。例えば、長さL5は、約80マイクロメートル〜約15ミリメートル、例えば約100マイクロメートル〜約10ミリメートル、例えば約120マイクロメートル〜約5ミリメートルの範囲でありうる。さらに、キャビティ87を形成した結果、陽極リードテープ59は、キャビティ87から陽極体33の後面37に向かって延びる長さL6を有し、その長さは、陽極リードテープ59の全長L7の約10%〜約70%、例えば約15%〜約60%、例えば約20%〜約50%である。例えば、長さL6は、約40マイクロメートル〜約12ミリメートル、例えば約50マイクロメートル〜約7ミリメートル、例えば約60マイクロメートル〜約3.5ミリメートルの範囲でありうる。
さらに、図5に示されているように、本発明は、包埋部分60がその幅W1及び長さL1全体にわたって一様でない陽極リードテープ59を含むさらに別のキャパシタ素子104も想定している。全体を一様にする代わりに、陽極リードテープ59の包埋部分60と多孔質陽極体33との間の接点をさらに増加させるために、キャパシタ素子104の陽極リードテープ59の包埋部分60には第一のキャビティ87と第二のキャビティ88が設けられている。陽極リードテープ59の包埋部分60は、陽極リードテープ59の形成後、第一のキャビティ87及び第二のキャビティ88のところでリードテープ材料を任意の適切な手段で除去するか(例えば切断)、又は最初から第一のキャビティ87及び第二のキャビティ88を含むようにリードテープ材料を形成することにより、第一のキャビティ87及び第二のキャビティ88の部分には陽極リードテープ材料(例えばタンタル)がない状態である。第一のキャビティ87及び第二のキャビティ88は、陽極リードテープ59の包埋部分60のx−方向(横方向)の幅W1及び陽極リードテープ59の包埋部分60のz−方向の長さL1全体に等間隔で配置できるので、陽極リードテープ59の包埋部分60は、その高さH1に沿って、それぞれ陽極リードテープ材料によって完全に囲まれた又は枠組みされた2個の対称的な中空部分を含む。
さらに、図4及び5には、陽極リードテープ59の包埋部分60に形成された1個のキャビティ及び2個のキャビティをそれぞれ有する本発明のキャパシタ素子103及び104が示されているが、本発明は、任意の適切な数のキャビティ、例えば3個、4個、5個、又はさらには6個のキャビティを陽極リードテープ59の包埋部分60に形成できることも想定していることは理解されるはずである。
陽極リードテープ59の包埋部分60に様々な窪み及び/又はキャビティを含みうる陽極リードアセンブリ50を想定することに加えて、本発明は、キャリヤリード線70が陽極リードテープ59の外側部分61に接続されている場所に応じて、様々な配置を有しうる陽極リードアセンブリ50も想定していることは理解されるべきである。例えば、図1のキャパシタ素子100の切断線Cから見た断面図である図6では、陽極リードテープ59の外側部分61の上面63は、キャリヤリード線70の第一の部分71の下面74と接触している。他方、他の態様においては(図示せず)、陽極リードテープ59の外側部分61の下面64が、キャリヤリード線70の第一の部分71の上面73と接触していてもよい。さらに他の態様においては、陽極リードテープ59の外側部分61の任意の面をキャリヤリード線70の第一の部分71の任意の面と接続できることも理解されるはずである。いずれにしても、キャリヤリード線70は、図1〜5に示されているように、陽極リードテープ59の外側部分61から縦又はz−軸方向に延ばすことができる。さらに、キャリヤリード線70の第一の部分71は、任意の適切な方法、例えば、抵抗溶接、レーザー溶接、又は導電接着剤により、陽極リードテープ59の外側部分61に接続できる。図6を参照すると、一つの特別な態様において、例えば、陽極リードテープの外側部分61とキャリヤリード線の第一の部分71は、キャリヤリード線の第一の部分71の実質的に平坦な下面74を陽極リードテープの外側部分61の実質的に平坦な上面63に抵抗溶接
することにより、接続されている。
キャパシタ素子100〜104が形成される特定の設計又は様式に関わらず、各キャパシタ素子は当該技術分野で周知の通り、終端に接続できる。例えば、陽極終端及び陰極終端は、それぞれ第二の陽極リード及び陰極に電気的に接続できる。終端の具体的構造は当該技術分野で周知の通り変動しうる。必須ではないが、図7に示されているように、例えば、陰極終端44は、キャパシタ素子の下面39と電気的に接触している平面部分45と、平面部分45に実質的に垂直に配置され、図7のキャパシタ200のキャパシタ素子の後面37と電気的に接触している直立部分46とを含有しうる。キャパシタを陰極終端に接合するためには、当該技術分野で公知の通り導電接着剤が使用できる。導電接着剤は、例えば、樹脂組成物内に含有された導電性金属粒子を含みうる。金属粒子は、銀、銅、金、白金、ニッケル、亜鉛、ビスマスなどでありうる。樹脂組成物は、熱硬化性樹脂(例えばエポキシ樹脂)、硬化剤(例えば酸無水物)、及びカップリング剤(例えばシランカップリング剤)を含みうる。適切な導電接着剤は、Osakoらによる米国特許出願公開第2006/0038304号(引用によってその全文をあらゆる目的のために本明細書に援用する)に記載されている。
再度、図7を参照する。必須ではないが、陽極終端35も同様に平面部分41と直立部分42を含有しうる。直立部分42は、本発明のキャリヤリード線70の第二の部分72を保持する領域を含有しうる。例えば、該領域は、キャリヤリード線70の第二の部分72を受容するためのスロット43を有しうる。スロットは任意の所望形状を有することができ、陽極終端35の位置でキャリヤリード線70の第二の部分72の表面接触及び機械的安定性をさらに増強するために、U字形、V字形、円形、楕円形、オーバル形、長方形、正方形、階段形などであってよい。例えば、スロット43の形状(geometry)は、キャリヤリード線70の第二の部分72の形状に適合しうる。キャリヤリード線70の第二の部分72は、任意の適切な技術、例えばレーザー溶接、抵抗溶接、又は導電接着剤の使用などによって、陽極終端35に電気的に接続できる。一つの特別な態様においては、レーザービームを使用して、キャリヤリード線70の第二の部分72をスロット43の位置で陽極終端35にレーザー溶接することができる。キャリヤリード線70の第二の部分72を陽極終端35に接続するために使用される特定の溶接技術に関わらず、十分な溶接を形成するために必要とされるエネルギー量は、陽極リードテープ59のより大きい厚さ/高さ又は直径の外側部分61を陽極終端35に直接接続する場合に必要とされるであろうエネルギー量と比べた場合、削減される。従って、より小径のキャリヤリード線70を利用して陽極終端35への直接接続としての役割を果たさせることにより、第二の陽極リード70の厚さ/高さ又は直径が特に第二の部分72で縮減されたために、陽極終端35との電気的接続を形成するための溶接工程をより効率的かつ費用効果的な様式で実施できながらも、なお多孔質陽極体33に陽極リードテープ59の比較的厚い包埋部分60を埋め込むことの利益を実現することができる(すなわち、多孔質陽極体との接触が改良されてESRが低減する)。
さらに、上記のようにキャパシタ素子が形成され、終端に接合されたら、そしてまた第二の陽極リード70の第二の部分72の過剰の長さ(ある場合)がトリミングされたら、図8に示されているように、キャパシタ素子及び陽極リードアセンブリを樹脂ケーシング81内に封入し、次いでそれにシリカ又は任意のその他の公知封入材料を充填することができる。ケースの幅及び長さは意図する用途に応じて変動しうる。しかしながら、ケーシングの全厚は、得られるアセンブリが薄型製品(例えば“ICカード”)に容易に組み込めるように、典型的には小さい。例えば、ケーシングの厚さは、約4.0ミリメートル以下、一部の態様においては約100マイクロメートル〜約2.5ミリメートル、そして一部の態様においては約150マイクロメートル〜約2.0ミリメートルの範囲でありうる。適切なケーシングは、例えば、“A”、“B”、“H”、又は“T”ケース(AVX
Corporation社)を含みうる。封入後、各陽極終端及び陰極終端の露出部分は、エージング、スクリーニング、及びトリミングできる。所望であれば、露出部分は、ケーシングの外側に沿って2回折り曲げてもよい(例えば、およそ90°の角度で)。
本発明の結果、下記の試験手順による判定の通り、優れた電気的性質を示すキャパシタが形成できる。例えば、本発明のキャパシタは、周波数100kHz及び温度23℃±2℃での測定で、例えば約300ミリオーム(mΩ)以下、一部の態様においては約100mΩ以下、一部の態様においては約0.01mΩ〜約50mΩ、そして一部の態様においては約0.1mΩ〜約20mΩという極めて低いESRを示すことができる。さらに、漏れ電流(一般的には一つの導体から隣接する導体へ絶縁体を通って流れる電流のこと)も比較的低レベルに維持できる。例えば、本発明のキャパシタの正規化漏れ電流の数値は、一部の態様においては約0.1μA/μFV未満、一部の態様においては約0.01μA/μFV未満、そして一部の態様においては約0.001μA/μFV未満である。ここで、μAはマイクロアンペアであり、μFVはキャパシタンスと定格電圧の積である。
試験手順
等価直列抵抗(“ESR”)
ESRは、一般的に、キャパシタが電子回路内で充電及び放電する際に抵抗器のように振る舞う程度のことを言い、通常、キャパシタと直列の抵抗として表される。ESRは、典型的には、Kelvinリードを備えたKeithley 3330 Precision LCZメーターを用い、2.2ボルトのDCバイアス及び0.5ボルトのピーク-
ピーク正弦波信号、動作周波数100kHz、温度23℃±2℃で測定される。
キャパシタンス(“Cap”)
キャパシタンスは、Kelvinリードを備えたKeithley 3330 Precision LCZメーターを用い、2.2ボルトのDCバイアス及び0.5ボルトのピーク-ピーク正弦波信号で測定された。動作周波数は120Hz、温度は23℃±2℃
であった。
誘電正接
誘電正接は、Kelvinリードを備えたKeithley 3330 Precision LCZメーターを用い、2.2ボルトのDCバイアス及び0.5ボルトのピーク-ピーク正弦波信号で測定された。動作周波数は120Hz、温度は23℃±2℃であっ
た。
漏れ電流
漏れ電流(“DCL”)は、漏れ電流を測定する漏洩試験セットを用い、23℃±2℃の温度及び定格電圧で、最低60秒後に測定された。
レーザー溶接
レーザー溶接は、Trumpf Nd:YaG HAASレーザー(1,064ナノメートル前後の波長の近IR光を放出する)を用いて実施した。溶接のエネルギーは、一般的に、陽極リードをリードフレームの陽極終端部品に接合するために必要なレーザーエネルギー量のことである。溶接のエネルギーはジュールで測定される。
実施例1
70,000μFV/gのタンタルパウダーをプレスしてペレットにし、長さ1.8mm、幅2.4mm、及び厚さ1.2mmを有する多孔質体を形成した。タンタルパウダー
をタンタルデバイス自動成形機のホッパーに投入し、幅1.35mm及び厚さ0.35mmを有するタンタルプレートと共に自動的に成形し、6.8g/cmの密度にまでプレスして、図1に示されているような多孔質体を製造した。多孔質体へのワイヤの針入度は陽極の長さの75%であった。この成形体を減圧下1300℃で放置し、焼結体を得た。
次に、直径0.19mmのキャリヤタンタル線を抵抗溶接法によりタンタルプレートと溶接した。その後、キャリヤ線(直径0.19mmのタンタル線)を補助的なステンレススチール片に溶接した。
タンタル陽極を0.1%リン酸の液体電解質中13Vで陽極酸化し、120Hzで150μFのキャパシタを製造した。次に、陽極を鉄(III)トルエンスルホネート(Cle
viosTM C,H.C.Starck社)のブタノール溶液中に5分間、次いで3,4−エチレンジオキシチオフェン(CleviosTM M,H.C.Starck社)中に1分間浸漬することにより、導電性ポリマーコーティングを形成させた。45分間の重合後、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)の薄層が誘電体の表面に形成された。陽極をメタノール中で洗浄して反応副産物を除去し、液体電解質中で陽極酸化し、そしてメタノール中で再度洗浄した。この工程を12回繰り返した。この部品を次にグラファイト分散液中に浸漬し、乾燥させた。最後に、該部品を銀分散液中に浸漬し、乾燥させた。仕上げた部品は、従来のアセンブリ技術により完成させた。アセンブリ工程の仕上げとして銅ベースのリードフレームを使用した。キャパシタ素子を陰極終端に接合したら、レーザー溶接工程を用いて陽極リード線を陽極終端に接合した。次に、リードフレームを封入エポキシ樹脂で密閉した。このようにして、150μF/6.3Vキャパシタの多数の部品(50)を製造した。
実施例2
実施例1に記載のようにしてキャパシタを形成したが、ここではタンタルパウダーを幅1.35mm及び厚さ0.35mmを有するタンタルプレートと共に成形し、6.8g/cmの密度にまでプレスして、図2に示されているような多孔質体を製造した。このようにして多数の部品(50)を製造した。
実施例3
実施例1に記載のようにしてキャパシタを形成したが、ここではタンタルパウダーを幅1.35mm及び厚さ0.35mmを有するタンタルプレートと共に成形し、6.8g/cmの密度にまでプレスして、図4に示されているような多孔質体を製造した。このようにして多数の部品(50)を製造した。
比較例4
実施例1に記載のようにしてキャパシタを形成したが、ここでは直径0.19mmのタンタルリード線のみを成形し、6.8g/cmの密度にまでプレスして多孔質体を製造した。このようにして多数の部品(250)を製造した。
以下の表1に、上記例の特徴、すなわち、完成キャパシタのタンタル線の直径、レーザー溶接の設定、メジアンDCL、メジアンキャパシタンス、メジアン誘電正接、及びメジアンESRをまとめた。
Figure 2021093545
当業者であれば、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明のこれら及びその他の修正及び変形を実施できるであろう。さらに、様々な態様の側面は、全体的にも又は部分的にも交換できることも理解されるはずである。さらに、当業者であれば、以上の記載は単なる例であって、当該添付の特許請求の範囲においてさらに記載される本発明を制限することを意図したものでないことも分かるであろう。
31 (陽極体の)第一の側面
32 (陽極体の)第二の側面
33 多孔質陽極体
35 陽極終端
36 (陽極体の)前面
37 (陽極体の)後面
38 (陽極体の)上面
39 (陽極体の)下面
41 (陽極終端の)平面部分
42 (陽極終端の)直立部分
43 スロット
44 陰極終端
45 (陰極終端の)平面部分
46 (陰極終端の)直立部分
50 陽極リードアセンブリ
59 陽極リードテープ
60 (陽極リードテープの)包埋部分
61 (陽極リードテープの)外側部分
63 (陽極リードテープの外側部分の)上面
64 (陽極リードテープの外側部分の)下面
70 キャリヤリード線
71 (キャリヤリード線の)第一の部分
72 (キャリヤリード線の)第二の部分
73 (キャリヤリード線の第一の部分の)上面
74 (キャリヤリード線の第一の部分の)下面
81 樹脂ケーシング
82 第一の突起
83 第二の突起
84 第三の突起
85 窪み
86 第二の窪み
87 キャビティ
88 第二のキャビティ
100 キャパシタ素子
101 キャパシタ素子
102 キャパシタ素子
103 キャパシタ素子
104 キャパシタ素子
200 キャパシタ
当業者であれば、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明のこれら及びその他の修正及び変形を実施できるであろう。さらに、様々な態様の側面は、全体的にも又は部分的にも交換できることも理解されるはずである。さらに、当業者であれば、以上の記載は単なる例であって、当該添付の特許請求の範囲においてさらに記載される本発明を制限することを意図したものでないことも分かるであろう。
本発明は以下の実施態様を含む。
(1)キャパシタ素子と陽極リードアセンブリとを含む固体電解キャパシタであって、
前記キャパシタ素子は、焼結多孔質陽極体と;焼結多孔質陽極体を覆う誘電体層と;そして誘電体層を覆い、固体電解質を含む陰極とを含み;そして
前記陽極リードアセンブリは、焼結多孔質陽極体内に配置された包埋部分と焼結多孔質陽極体の表面から縦方向に延びた外側部分とを有する陽極リードテープと、焼結多孔質陽極体の外側に配置されたキャリヤリード線とを有し、
前記陽極リードテープは幅及び高さを有し、陽極リードテープの幅は陽極リードテープの高さより大きく;
前記キャリヤリード線は第一の部分と第二の部分とを含み、第一の部分は実質的平面を有し、キャリヤリード線の第一の部分の実質的平面は陽極リードテープの外側部分に接続されている
固体電解キャパシタ。
(2)陽極リードテープの幅の、陽極リードテープの高さに対する比率が、約1.5〜約10である、(1)に記載の固体電解キャパシタ。
(3)焼結多孔質陽極体が幅を有し、陽極リードテープの幅が焼結多孔質陽極体の幅の約25%〜約85%である、(1)に記載の固体電解キャパシタ。
(4)陽極リードテープの包埋部分が一つ又は複数の窪みを含む、(1)に記載の固体電解キャパシタ。
(5)陽極リードテープの包埋部分が一つ又は複数の中空キャビティを含む、(1)に記載の固体電解キャパシタ。
(6)陽極リードテープが一般的に長方形であるか又はレーストラックオーバル形を有する、(1)に記載の固体電解キャパシタ。
(7)キャリヤリード線の第一の部分が、陽極リードテープの幅より小さい幅を有する、(1)に記載の固体電解キャパシタ。
(8)キャリヤリード線の第二の部分が一般的に円形である、(1)に記載の固体電解キャパシタ。
(9)キャリヤリード線の第二の部分が、陽極リードテープの幅より小さい直径を有する、(8)に記載の固体電解キャパシタ。
(10)第二の陽極リードの第一の部分の実質的に平坦な表面が、抵抗溶接によって陽極リードテープの外側部分に接続されている、(1)に記載の固体電解キャパシタ。
(11)陽極終端をさらに含み、キャリヤリード線の第二の部分が、その陽極終端にレーザー溶接により接続されている、(1)に記載の固体電解キャパシタ。
(12)陰極に電気的に接続されている陰極終端をさらに含む、(1)に記載の固体電解キャパシタ。
(13)陽極体が、タンタル、ニオブ、アルミニウム、ハフニウム、チタン、その導電性酸化物、又はその導電性窒化物を含むパウダーから形成される、(1)に記載の固体電解キャパシタ。
(14)固体電解キャパシタの形成法であって、該方法は、
陽極リードテープを、バルブ金属組成物から形成されたパウダー内に、陽極リードテープが多孔質陽極体内に配置された包埋部分と多孔質陽極体の表面から縦方向に延びた外側部分とを含むように配置し(ここで、陽極リードテープは幅及び高さを有し、陽極リードテープの幅は陽極リードテープの高さより大きい);
陽極リードテープの包埋部分の周囲にパウダーを圧縮し;
圧縮パウダーを焼結して焼結多孔質陽極体を形成し;
キャリヤリード線を焼結多孔質陽極体の外側に配置し(ここで、キャリヤリード線は第一の部分と第二の部分を有し、第一の部分は実質的平面を含む);
キャリヤリード線の第一の部分の実質的平面を陽極リードテープの外側部分に接続し;そして
キャリヤリード線の第二の部分を陽極終端に接続してキャリヤリード線の第二の部分と陽極終端との間に電気的接続を形成する
ことを含む方法。
(15)キャリヤリード線の第二の部分を陽極終端に溶接後、キャリヤリード線から過剰の陽極リード材料をトリミングすることをさらに含む、(14)に記載の方法。
(16)陽極リードテープの幅の、陽極リードテープの高さに対する比率が、約1.5〜約10である、(14)に記載の方法。
(17)焼結多孔質陽極体が幅を有し、陽極リードテープの幅が焼結多孔質陽極体の幅の約25%〜約85%である、(14)に記載の方法。
(18)陽極リードテープの包埋部分に一つ又は複数の窪み又は中空キャビティを形成することをさらに含む、(14)に記載の方法。
(19)キャリヤリード線の第一の部分が陽極リードテープの幅より小さい幅を有し、キャリヤリード線の第二の部分は円形であって、キャリヤリード線の第二の部分は陽極リードテープの幅より小さい直径を有する、(14)に記載の方法。
(20)キャリヤリード線の第一の部分が、抵抗溶接によって陽極リードテープの外側部分に接続されている、(14)に記載の方法。
(21)第二の陽極リードの第二の部分が、レーザー溶接によって陽極終端に接続されている、(14)に記載の方法。
(22)さらに、
焼結多孔質陽極体を陽極酸化して誘電体層を形成し;そして
固体電解質を陽極酸化された焼結多孔質陽極体に適用して陰極を形成する
ことを含む、(14)に記載の方法。
(23)さらに、
陰極と陰極終端との間に電気的接続を形成し;そして
キャパシタを、少なくとも陽極終端の一部及び陰極終端の一部を露出させたまま成形材料で封入する
ことを含む、(22)に記載の方法。

Claims (23)

  1. キャパシタ素子と陽極リードアセンブリとを含む固体電解キャパシタであって、
    前記キャパシタ素子は、焼結多孔質陽極体と;焼結多孔質陽極体を覆う誘電体層と;そして誘電体層を覆い、固体電解質を含む陰極とを含み;そして
    前記陽極リードアセンブリは、焼結多孔質陽極体内に配置された包埋部分と焼結多孔質陽極体の表面から縦方向に延びた外側部分とを有する陽極リードテープと、焼結多孔質陽極体の外側に配置されたキャリヤリード線とを有し、
    前記陽極リードテープは幅及び高さを有し、陽極リードテープの幅は陽極リードテープの高さより大きく;
    前記キャリヤリード線は第一の部分と第二の部分とを含み、第一の部分は実質的平面を有し、キャリヤリード線の第一の部分の実質的平面は陽極リードテープの外側部分に接続されている
    固体電解キャパシタ。
  2. 陽極リードテープの幅の、陽極リードテープの高さに対する比率が、約1.5〜約10である、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  3. 焼結多孔質陽極体が幅を有し、陽極リードテープの幅が焼結多孔質陽極体の幅の約25%〜約85%である、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  4. 陽極リードテープの包埋部分が一つ又は複数の窪みを含む、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  5. 陽極リードテープの包埋部分が一つ又は複数の中空キャビティを含む、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  6. 陽極リードテープが一般的に長方形であるか又はレーストラックオーバル形を有する、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  7. キャリヤリード線の第一の部分が、陽極リードテープの幅より小さい幅を有する、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  8. キャリヤリード線の第二の部分が一般的に円形である、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  9. キャリヤリード線の第二の部分が、陽極リードテープの幅より小さい直径を有する、請求項8に記載の固体電解キャパシタ。
  10. 第二の陽極リードの第一の部分の実質的に平坦な表面が、抵抗溶接によって陽極リードテープの外側部分に接続されている、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  11. 陽極終端をさらに含み、キャリヤリード線の第二の部分が、その陽極終端にレーザー溶接により接続されている、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  12. 陰極に電気的に接続されている陰極終端をさらに含む、請求項1に記載の固体電解キャパシタ。
  13. 陽極体が、タンタル、ニオブ、アルミニウム、ハフニウム、チタン、その導電性酸化物、又はその導電性窒化物を含むパウダーから形成される、請求項1に記載の固体電解キャパ
    シタ。
  14. 固体電解キャパシタの形成法であって、該方法は、
    陽極リードテープを、バルブ金属組成物から形成されたパウダー内に、陽極リードテープが多孔質陽極体内に配置された包埋部分と多孔質陽極体の表面から縦方向に延びた外側部分とを含むように配置し(ここで、陽極リードテープは幅及び高さを有し、陽極リードテープの幅は陽極リードテープの高さより大きい);
    陽極リードテープの包埋部分の周囲にパウダーを圧縮し;
    圧縮パウダーを焼結して焼結多孔質陽極体を形成し;
    キャリヤリード線を焼結多孔質陽極体の外側に配置し(ここで、キャリヤリード線は第一の部分と第二の部分を有し、第一の部分は実質的平面を含む);
    キャリヤリード線の第一の部分の実質的平面を陽極リードテープの外側部分に接続し;そして
    キャリヤリード線の第二の部分を陽極終端に接続してキャリヤリード線の第二の部分と陽極終端との間に電気的接続を形成する
    ことを含む方法。
  15. キャリヤリード線の第二の部分を陽極終端に溶接後、キャリヤリード線から過剰の陽極リード材料をトリミングすることをさらに含む、請求項14に記載の方法。
  16. 陽極リードテープの幅の、陽極リードテープの高さに対する比率が、約1.5〜約10である、請求項14に記載の方法。
  17. 焼結多孔質陽極体が幅を有し、陽極リードテープの幅が焼結多孔質陽極体の幅の約25%〜約85%である、請求項14に記載の方法。
  18. 陽極リードテープの包埋部分に一つ又は複数の窪み又は中空キャビティを形成することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
  19. キャリヤリード線の第一の部分が陽極リードテープの幅より小さい幅を有し、キャリヤリード線の第二の部分は円形であって、キャリヤリード線の第二の部分は陽極リードテープの幅より小さい直径を有する、請求項14に記載の方法。
  20. キャリヤリード線の第一の部分が、抵抗溶接によって陽極リードテープの外側部分に接続されている、請求項14に記載の方法。
  21. 第二の陽極リードの第二の部分が、レーザー溶接によって陽極終端に接続されている、請求項14に記載の方法。
  22. さらに、
    焼結多孔質陽極体を陽極酸化して誘電体層を形成し;そして
    固体電解質を陽極酸化された焼結多孔質陽極体に適用して陰極を形成する
    ことを含む、請求項14に記載の方法。
  23. さらに、
    陰極と陰極終端との間に電気的接続を形成し;そして
    キャパシタを、少なくとも陽極終端の一部及び陰極終端の一部を露出させたまま成形材料で封入する
    ことを含む、請求項22に記載の方法。
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