JP2021093494A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】抗折強度が高く、かつ、実装厚みを低減することが可能な積層セラミックコンデンサを提供する。【解決手段】本発明の積層セラミックコンデンサは、誘電体層及び内部電極層を含む積層体と、上記積層体の主面に設けられた外部電極と、を備える。上記積層体は、上記内部電極層及び上記外部電極を接続する第1のビア導体、第2のビア導体、第3のビア導体及び第4のビア導体をさらに含む。上記外部電極は、各ビア導体の両側の端面に接続された第1の外部電極と、第2の外部電極と、第3の外部電極と、第4の外部電極とから構成される。いずれの外部電極も上記積層体の側面まで回り込んで設けられていない。上記積層セラミックコンデンサの長さ方向の寸法Lに対する、幅方向の寸法Wの比W/Lは、0.85以上1以下であり、上記積層セラミックコンデンサの長さ方向の寸法Lは、750μm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、積層セラミックコンデンサに関する。
近年、携帯電話機や携帯音楽プレイヤーなどの電子機器の小型化や薄型化が進んでいる。電子機器には、積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック電子部品が多数搭載されているが、電子機器の小型化に伴って、基板に内蔵されたり、基板表面に実装されたりして電子機器に搭載される積層セラミック電子部品についても小型化や薄型化が進んできている。このような積層セラミック電子部品の薄型化に伴い、積層セラミック電子部品の強度の確保が課題となってきている。
特許文献1には、集積回路(IC)と、回路基板と、3端子コンデンサとを備えるコンデンサ実装構造が開示されている。特許文献1に記載のコンデンサ実装構造において、上記3端子コンデンサは、平面視略正方形のチップ体内に平面視で直交し且つ厚さ方向で対向する同長の信号電極とグランド電極とを包含し、第1及び第2の外部電極が上記信号電極の両端部のそれぞれに電気的に接続し、第3及び第4の外部電極が上記グランド電極の両端部のそれぞれに電気的に接続している。
特開2011−54864号公報
近年の更なる電子機器の小型化や薄型化に伴い、積層セラミックコンデンサに対しても更なる薄型化が求められている。このような薄型化による積層セラミックコンデンサの抗折強度の低下が問題となる。
また、積層セラミックコンデンサなどの電子部品を基板に実装する際、従来は、導体を含有する半田ペーストを基板のランド上へ塗布した後、電子部品を搭載し、リフローを行うことで、基板と電子部品との間で電気的接続を得る。
しかしながら、特許文献1に記載されている構成では、積層セラミックコンデンサの側面に外部電極が存在するため、半田実装を行う際に実装厚みが高くなるという問題が生じる。
一方、積層セラミックコンデンサ以外の電子部品を基板に実装する方法として、導体を含有する半田ペーストの代わりに、導体を含有しない熱硬化性樹脂のフラックスを使用して電子部品を基板に実装する、フラックス実装と呼ばれる方法がある。この方法では、リフローを通じて、電子部品が備える外部電極の溶融物がランドと外部電極との間を接続することにより電気的接続が取れる。また、フラックス自体は、フラックスに含有される有機酸によるランド表面や外部電極上の酸化物の除去や、電子部品とランドとの間の固着力の向上に寄与する。
導体を含有しない熱硬化性樹脂のフラックスを使用したフラックス実装では、導体を含有する半田ペーストを使用した半田実装と比較して、実装厚みの低減、及び、耐熱衝撃性の向上という効果が期待できる。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、抗折強度が高く、かつ、実装厚みを低減することが可能な積層セラミックコンデンサを提供することを目的とする。
本発明の積層セラミックコンデンサは、積層された複数の誘電体層及び複数の内部電極層を含み、積層方向に相対する第1の主面及び第2の主面と、上記積層方向に直交する長さ方向に相対する第1の側面及び第2の側面と、上記積層方向及び上記長さ方向に直交する幅方向に相対する第3の側面及び第4の側面とを有する積層体と、上記積層体の主面に設けられ、上記内部電極層に電気的に接続された外部電極と、を備える。上記積層体は、上記内部電極層及び上記外部電極を接続する第1のビア導体、第2のビア導体、第3のビア導体及び第4のビア導体をさらに含む。各ビア導体は、上記積層体を積層方向に貫通するとともに、一方の端面が上記積層体の第1の主面に露出し、他方の端面が上記積層体の第2の主面に露出する。上記外部電極は、上記第1のビア導体の両側の端面に接続された一対の第1の外部電極と、上記第2のビア導体の両側の端面に接続された一対の第2の外部電極と、上記第3のビア導体の両側の端面に接続された一対の第3の外部電極と、上記第4のビア導体の両側の端面に接続された一対の第4の外部電極とから構成される。いずれの外部電極も上記積層体の側面まで回り込んで設けられていない。上記積層セラミックコンデンサの長さ方向の寸法Lに対する、上記積層セラミックコンデンサの幅方向の寸法Wの比W/Lは、0.85以上1以下であり、上記積層セラミックコンデンサの長さ方向の寸法Lは、750μm以下である。
本発明によれば、抗折強度が高く、かつ、実装厚みを低減することが可能な積層セラミックコンデンサを提供することができる。
図1は、本発明の積層セラミックコンデンサの一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、図1に示す積層セラミックコンデンサのII−II線に沿った断面図である。 図3は、図1を示す積層セラミックコンデンサを構成する第1の内部電極層を含む断面を積層方向から見た平面図である。 図4は、図1を示す積層セラミックコンデンサを構成する第2の内部電極層を含む断面を積層方向から見た平面図である。 図5は、図1に示す積層セラミックコンデンサを第1の主面から見た平面図である。 図6は、図1に示す積層セラミックコンデンサを第1の側面から見た側面図である。 図7は、本発明の積層セラミックコンデンサの別の一例を模式的に示す断面図である。 図8は、XPSによる分析箇所を説明するための平面図である。 図9A、図9B及び図9Cは、半田実装を説明するための模式図である。 図10A、図10B及び図10Cは、フラックス実装を説明するための模式図である。 図11は、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法の一例を説明するためのフローチャートである。 図12は、抗折強度試験を説明するための斜視図である。 図13は、比較例に係る積層セラミックコンデンサの斜視図である。
以下、本発明の積層セラミックコンデンサについて説明する。
しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
図1は、本発明の積層セラミックコンデンサの一例を模式的に示す斜視図である。図2は、図1に示す積層セラミックコンデンサのII−II線に沿った断面図である。図3は、図1を示す積層セラミックコンデンサを構成する第1の内部電極層を含む断面を積層方向から見た平面図である。図4は、図1を示す積層セラミックコンデンサを構成する第2の内部電極層を含む断面を積層方向から見た平面図である。図5は、図1に示す積層セラミックコンデンサを第1の主面から見た平面図である。図6は、図1に示す積層セラミックコンデンサを第1の側面から見た側面図である。
図1に示す積層セラミックコンデンサ10は、直方体状の積層体12と、第1の外部電極14aと、第2の外部電極14bと、第3の外部電極15aと、第4の外部電極15bとを備える。
積層体12は、積層方向xに相対する第1の主面12a及び第2の主面12bと、積層方向xに直交する長さ方向yに相対する第1の側面12c及び第2の側面12dと、積層方向x及び長さ方向yに直交する幅方向zに相対する第3の側面12e及び第4の側面12fとを有する。第1の主面12a及び第2の主面12bは、各々、長さ方向y及び幅方向zに沿って延在する。第1の側面12c及び第2の側面12dは、各々、積層方向x及び幅方向zに沿って延在する。第3の側面12e及び第4の側面12fは、各々、積層方向x及び長さ方向yに沿って延在する。
本明細書においては、積層セラミックコンデンサ10又は積層体12の長さ方向y及び積層方向xに沿う面をLT面といい、長さ方向y及び幅方向zに沿う面をLW面といい、積層方向x及び幅方向zに沿う面をWT面という。
図1に示す積層セラミックコンデンサ10を基板に実装する際、積層体12の第1の主面12aが実装面、第2の主面12bが対向面とされる。
積層体12は、角部及び稜線部に丸みが付けられていることが好ましい。ここで、角部は、積層体12の3面が交わる部分であり、稜線部は、積層体12の2面が交わる部分である。
図2に示すように、積層体12は、積層方向xに積層された複数の誘電体層16と、複数の第1の内部電極層18aと、複数の第2の内部電極層18bとを含む。
誘電体層16は、外層部16aと有効層部16bとを含む。外層部16aは、積層体12の第1の主面12a側及び第2の主面12b側に位置し、第1の主面12aと最も第1の主面12aに近い内部電極層(図2では第1の内部電極層18a)との間に位置する誘電体層16、及び、第2の主面12bと最も第2の主面12bに近い内部電極層(図2では第1の内部電極層18a)との間に位置する誘電体層16である。片側の外層部16aの厚みは、3μm以上15μm以下であることが好ましく、3μm以上13μm以下であることがより好ましく、3μm以上9μm以下であることがさらに好ましい。そして、両外層部16aに挟まれた領域が有効層部16bである。すなわち、有効層部16bは、第1の内部電極層18a及び第2の内部電極層18bが積層されている領域である。
誘電体層16は、例えば、誘電体材料により形成することができる。誘電体材料としては、例えば、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムカルシウム、又は、ジルコン酸カルシウムなどの主成分を含む誘電体セラミックを用いることができる。上記の誘電体材料を主成分として含む場合、所望する積層セラミックコンデンサ10の特性に応じて、例えば、Mg化合物、Mn化合物、Si化合物、Al化合物、V化合物、Ni化合物、希土類化合物などの主成分よりも含有量の少ない副成分を添加したものを用いてもよい。
第1の内部電極層18a及び第2の内部電極層18bに挟まれた誘電体層16の平均厚みは、0.4μm以上1.0μm以下であることが好ましく、0.4μm以上0.8μm以下であることがより好ましく、0.4μm以上0.6μm以下であることがさらに好ましい。
積層体12内においては、第1の内部電極層18a及び第2の内部電極層18bが、誘電体層16を介して交互に積層されている。
第1の内部電極層18aは、誘電体層16の表面に配置される。図3に示すように、第1の内部電極層18aは、積層体12の第1の側面12c、第2の側面12d、第3の側面12e及び第4の側面12fには露出していない。
第2の内部電極層18bは、第1の内部電極層18aが配置される誘電体層16と異なる誘電体層16の表面に配置される。図4に示すように、第2の内部電極層18bは、積層体12の第1の側面12c、第2の側面12d、第3の側面12e及び第4の側面12fには露出していない。
第1の内部電極層18a及び第2の内部電極層18bの材料としては、例えば、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属や、これらの金属の一種を含む例えばAg−Pd合金などの合金により構成することができる。第1の内部電極層18a及び第2の内部電極層18bは、さらに、誘電体層16に含まれるセラミックスと同一組成系の誘電体粒子を含んでいてもよい。第1の内部電極層18a及び第2の内部電極層18bの積層枚数は、合計で10枚以上80枚以下であることが好ましい。第1の内部電極層18a及び第2の内部電極層18bの平均厚みは、各々、0.3μm以上1.0μm以下であることが好ましく、0.6μm以上1.0μm以下であることがより好ましい。
図2、図3及び図4に示すように、積層体12は、第1のビア導体22aと、第2のビア導体22bと、第3のビア導体24aと、第4のビア導体24bとをさらに含む。
第1のビア導体22a、第2のビア導体22b、第3のビア導体24a及び第4のビア導体24bは、各々、積層体12を積層方向xに貫通するとともに、一方の端面が積層体12の第1の主面12aに露出し、他方の端面が積層体12の第2の主面12bに露出している。
第1のビア導体22aは、各第1の内部電極層18aを貫通しており、これらの第1の内部電極層18aを互いに電気的に接続している。同様に、第2のビア導体22bは、各第1の内部電極層18aを貫通しており、これらの第1の内部電極層18aを互いに電気的に接続している。
第3のビア導体24aは、各第2の内部電極層18bを貫通しており、これらの第2の内部電極層18bを互いに電気的に接続している。同様に、第4のビア導体24bは、各第2の内部電極層18bを貫通しており、これらの第2の内部電極層18bを互いに電気的に接続している。
第1のビア導体22a、第2のビア導体22b、第3のビア導体24a及び第4のビア導体24bの材料としては、例えば、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属や、これらの金属の一種を含む例えばAg−Pd合金などの合金により構成することができる。第1のビア導体22a、第2のビア導体22b、第3のビア導体24a及び第4のビア導体24bは、さらに、誘電体層16に含まれるセラミックスと同一組成系の誘電体粒子を含んでいてもよい。第1のビア導体22a、第2のビア導体22b、第3のビア導体24a及び第4のビア導体24bの材料は、第1の内部電極層18a及び第2の内部電極層18bの材料と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
第1のビア導体22a、第2のビア導体22b、第3のビア導体24a及び第4のビア導体24bの直径は、各々、30μm以上150μm以下であることが好ましい。
積層体12の第1の主面12a及び第2の主面12bには、一対の第1の外部電極14aと、一対の第2の外部電極14bと、一対の第3の外部電極15aと、一対の第4の外部電極15bとが設けられている。積層セラミックコンデンサ10においては、一対の第1の外部電極14aと、一対の第2の外部電極14bと、一対の第3の外部電極15aと、一対の第4の外部電極15bという4対の外部電極によって外部電極が構成されている。
第1の外部電極14aは、第1のビア導体22aの両側の端面にそれぞれ接続されている。よって、第1の外部電極14aは、第1の内部電極層18aに電気的に接続されている。
第2の外部電極14bは、第2のビア導体22bの両側の端面にそれぞれ接続されている。よって、第2の外部電極14bは、第1の内部電極層18aに電気的に接続されている。
第3の外部電極15aは、第3のビア導体24aの両側の端面にそれぞれ接続されている。よって、第3の外部電極15aは、第2の内部電極層18bに電気的に接続されている。
第4の外部電極15bは、第4のビア導体24bの両側の端面にそれぞれ接続されている。よって、第4の外部電極15bは、第2の内部電極層18bに電気的に接続されている。
積層体12内においては、第1の内部電極層18aと第2の内部電極層18bとが誘電体層16を介して対向することにより、電気特性(例えば、静電容量)が発生する。そのため、第1の内部電極層18aが電気的に接続された第1の外部電極14a及び第2の外部電極14bと第2の内部電極層18bが電気的に接続された第3の外部電極15a及び第4の外部電極15bとの間に、静電容量を得ることができる。したがって、積層セラミックコンデンサ10は、コンデンサとして機能する。
積層セラミックコンデンサ10においては、外部電極14a、14b、15a及び15bが、いずれも積層体12の側面まで回り込んで設けられていない。そのため、実装厚みを低くすることができる。
積層セラミックコンデンサ10の長さ方向yの寸法Lに対する、積層セラミックコンデンサ10の幅方向zの寸法Wの比W/Lは、0.85以上1以下であり、積層セラミックコンデンサ10の長さ方向yの寸法Lは、750μm以下である。寸法比W/L及び寸法Lを上記の範囲とすることにより、抗折強度を高くすることができる。
積層セラミックコンデンサ10の長さ方向yの寸法Lは、400μm以上であることが好ましい。
積層セラミックコンデンサ10の積層方向xの寸法Tは、50μm以上110μm以下であることが好ましい。積層セラミックコンデンサの強度の確保が課題となる寸法Tの上記の範囲において、実装厚みの低減効果を充分に得ることができる。
なお、寸法Tは、積層体及び外部電極を含む寸法である。
図5に示すように、積層体12の第1の主面12aにおいて、隣り合う外部電極間の距離Gは、100μm以上であることが好ましい。これにより、基板に実装した時のマイグレーションの発生を抑制することができる。
隣り合う外部電極間の距離Gは、600μm以下であることが好ましい。なお、第1の外部電極14aと第3の外部電極15aとの間の距離G、第1の外部電極14aと第4の外部電極15bとの間の距離G、第2の外部電極14bと第3の外部電極15aとの間の距離G、及び、第2の外部電極14bと第4の外部電極15bとの間の距離Gは、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。
積層体12の実装面の平坦度は、31以上であることが好ましい。これにより、半田実装だけでなく、フラックス実装における接続不良の発生を抑制することができる。
積層体12の実装面の平坦度は、外部電極14a、14b、15a及び15bの合計面積に対する、外部電極14a、14b、15a及び15bの最高点から5μm以内の高さにある領域の合計面積の割合により求められる。具体的には、積層体12の実装面(図1では第1の主面12a)を測定台の上に置き、測定台を基準に、実装面の対向面(図1では第2の主面12b)上の外部電極14a、14b、15a及び15bの最高点から5μm以内の高さにある領域を抽出する。高さの測定には、レーザー変位計を用いる。以下の式により、積層体12の実装面の平坦度を算出する。
平坦度=100×外部電極の最高点から5μm以内の高さにある領域の合計面積/外部電極の合計面積(4端子)
積層体12の実装面の平坦度は、100以下であることが好ましい。また、積層体12の対向面の平坦度の好ましい範囲は、積層体12の実装面の平坦度の好ましい範囲と同じである。
図7は、本発明の積層セラミックコンデンサの別の一例を模式的に示す断面図である。
図7に示す積層セラミックコンデンサ10Aでは、積層体12の表面のうち、実装面である第1の主面12aには、シランカップリング剤層26が設けられている。シランカップリング剤層26は、第1の主面12aにおいて、第1の外部電極14a、第2の外部電極14b、第3の外部電極15a及び第4の外部電極15bが配置されない部分の全体又は一部に設けられていることが好ましい。
積層セラミックコンデンサ10Aでは、シランカップリング剤層26は、積層体12の表面のうち、少なくとも実装面に設けられていればよい。しかし、シランカップリング剤層26は、積層体12の表面のうち、実装面の対向面に設けられていてもよい。すなわち、シランカップリング剤層26は、第1の主面12aに加えて、第2の主面12bに設けられていてもよい。この場合、シランカップリング剤層26は、第2の主面12bにおいて、第1の外部電極14a、第2の外部電極14b、第3の外部電極15a及び第4の外部電極15bが配置されない部分の全体又は一部に設けられていることが好ましい。
さらに、積層セラミックコンデンサ10Aでは、シランカップリング剤層26は、積層体12の表面のうち、実装面及び対向面以外の表面に設けられていてもよい。すなわち、シランカップリング剤層26は、第1の主面12a及び第2の主面12bに加えて、第1の側面12c、第2の側面12d、第3の側面12e及び第4の側面12fに設けられていてもよい。この場合、シランカップリング剤層26は、第1の側面12c、第2の側面12d、第3の側面12e及び第4の側面12fにおいて、第1の外部電極14a、第2の外部電極14b、第3の外部電極15a及び第4の外部電極15bが配置されない部分の全体又は一部に設けられていることが好ましい。
第1の外部電極14a、第2の外部電極14b、第3の外部電極15a及び第4の外部電極15bは、各々、積層体12側から順に、下地電極層28と、めっき層30とを含むことが好ましい。
下地電極層28は、焼付け電極層であることが好ましい。焼付け電極層は、ガラス及び金属を含む。焼付け電極層の金属としては、例えば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含む。焼付け電極層は、複数層であってもよい。焼付け電極層は、ガラス及び金属を含む導電性ペーストを積層体12に塗布して焼き付けることにより形成される。焼付け電極層は、誘電体層16、第1の内部電極層18a及び第2の内部電極層18bと同時に焼成したものでもよく、誘電体層16、第1の内部電極層18a及び第2の内部電極層18bを焼成した後に焼き付けたものでもよい。焼付け電極層の厚みは、1μm以上6μm以下であることが好ましい。
めっき層30は、例えば、Ni、Sn、Cu、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Auなどから選ばれる少なくとも1つを含む。めっき層30は、複数層であってもよい。
図2及び図7に示す例では、めっき層30は、下地電極層28側から順に、Cuめっき層31と、Niめっき層32と、Snめっき層33とを含む。図7に示すように、シランカップリング剤層26が設けられている場合には、Cuめっき層31とNiめっき層32との間にシランカップリング剤層26が設けられていることが好ましい。
Niめっき層32は、下地電極層28が積層セラミックコンデンサ10を実装する際の半田によって侵食されることを抑制することができる。Snめっき層33は、積層セラミックコンデンサ10を実装する際の半田の濡れ性を向上させ、実装を容易にすることができる。
Cuめっき層31の平均厚みは、5μm以上8μm以下であることが好ましい。Niめっき層32の平均厚みは、2μm以上4μm以下であることが好ましい。Snめっき層33の平均厚みは、2μm以上4μm以下であることが好ましい。
なお、第1の外部電極14a、第2の外部電極14b、第3の外部電極15a及び第4の外部電極15bは、各々、下地電極層28を含まず、めっき層30を含んでもよい。この場合、めっき層30は、積層体12側から順に、Cuめっき層31と、Niめっき層32と、Snめっき層33とを含むことが好ましい。
積層体12にシランカップリング剤層26が設けられている場合、実装面におけるシランカップリング剤濃度は、実装面の対向面におけるシランカップリング剤濃度よりも高いことが好ましい。
積層体の実装面にシランカップリング剤層を設けることにより、外部から積層体への水分やフラックスなどの浸入を防止することができる。したがって、フラックス実装時において、フラックスに含有される有機酸による腐食を抑制することができるため、耐湿信頼性の低下を抑制することができる。
実装面におけるシランカップリング剤濃度が対向面におけるシランカップリング剤濃度よりも高いということは、例えば、実装面のみにシランカップリング剤を塗布することでも効果が発現することを意味している。その場合、積層体の全面にシランカップリング剤を塗布する必要がなくなるため、積層体に負荷が掛からない塗布プロセス(例えば、積層体を支持体に固定した後の浸漬、スプレーコート、インクジェット、スピンコート等)を選定することが可能となる。
以上の理由により、フラックス実装が可能となるため、積層セラミックコンデンサを低背化することができ、さらに、耐熱衝撃性を向上させることができる。
シランカップリング剤層は、例えば、フッ素系シランカップリング剤又は炭素系シランカップリング剤からなる。
中でも、シランカップリング剤層は、フッ素系シランカップリング剤からなることが好ましい。実装面におけるシランカップリング剤濃度が高くなるほど、外部電極のめっき付き性は低下するが、フッ素系シランカップリング剤を用いることにより、めっき付き不良を確実に抑えることができる。
シランカップリング剤層がフッ素系シランカップリング剤からなる場合、実装面におけるシランカップリング剤濃度A、及び、対向面におけるシランカップリング剤濃度Bは、シランカップリング剤由来のF原子と積層体由来のBa原子の濃度比から、以下の式(1)及び(2)により算出される。
A=(実装面上のF原子濃度)/(実装面上のBa原子濃度)・・・(1)
B=(対向面上のF原子濃度)/(対向面上のBa原子濃度)・・・(2)
シランカップリング剤層が炭素系シランカップリング剤からなる場合、実装面におけるシランカップリング剤濃度A、及び、対向面におけるシランカップリング剤濃度Bは、シランカップリング剤由来のSi原子と積層体由来のBa原子の濃度比から、以下の式(3)及び(4)により算出される。
A=(実装面上のSi原子濃度)/(実装面上のBa原子濃度)・・・(3)
B=(対向面上のSi原子濃度)/(対向面上のBa原子濃度)・・・(4)
各原子濃度は、X線光電子分光法を用いた分析(以下、XPS分析ともいう)により測定することができる。
X線光電子分光装置として、例えば、アルバック・ファイ社製Quantum2000が用いられる。この場合、測定領域としては、直径50μm、分析深さ数nmの領域とする。X線源はAlKα線である。サーベイ積算回数は30回である。サーベイエネルギー範囲は0eV以上1200eV以下である。
図8は、XPSによる分析箇所を説明するための平面図である。
実装面及び対向面のそれぞれにおいて、以下の3点でXPS分析を行い、各元素比(各原子比)の平均値を算出する。
1.外部電極14a、14b、15a及び15bを外した積層体12上の黒色の点線で囲まれた四角形の重心
2.上記四角形の隣り合う二辺の交点と重心との中点に位置し、同一対角線上に位置する二点
シランカップリング剤層に含まれるフッ素系シランカップリング剤は、
CF−(CFn1−R−Si(O−R’)
(ただし、n1は、0以上の整数であり、Rは、SiまたはOを含む置換基あるいはアルキレン基であり、R’は、アルキル基である)
で表されるシランカップリング剤であることが好ましい。例えば、n1は0以上7以下の整数であってよい。R’はメチル基あるいはエチル基であってよい。
上記シランカップリング剤は、反応性基であるアルコキシ基を少なくとも1つ備える。また、上記シランカップリング剤は、パーフルオロアルキル基を1つ以上備える。
フッ素系シランカップリング剤としては、例えば、
CF(CF(CHSi(OCH
CF(CF(CHSi(OCH
CF(CF(CHSi(OC
CF(CF(CHSi(OCH
CFCHO(CH15Si(OCH
CF(CHSi(CH(CH15Si(OCH
CF(CF(CHSi(CH(CHSi(OCH
CFCOO(CH15Si(OCH
CF(CF(CHSi(OC
CF(CF(CHSi(CH(CHSi(OC
CF(CF(CHSi(CH(CHSi(OC
CF(CF(CHSi(OC
CFCHO(CH15Si(OC
CFCOO(CH15Si(OC
CF(CFCONH(CHSi(OCH
CF(CFCONH(CHSi(OCH
CF(CFCONH(CHSi(OC、または、
CF(CFCONH(CHSi(OC
を用いることができる。
シランカップリング剤層に含まれる炭素系シランカップリング剤は、
(RO)Si−(CHn2−CH
(ただし、n2は0以上17以下の整数であり、Rはメチル基あるいはエチル基である)
で表されるシランカップリング剤であることが好ましい。
炭素系シランカップリング剤としては、例えば、
信越化学:KBM−3103C(デシルトリメトキシシラン)、KBM−13(メチルトリメトキシシラン)、KBE−13(メチルトリエトキシシラン)、KBM−3033(n−プロピルトリメトキシシラン)、KBE−3033(n−プロピルトリエトキシシラン)、KBM−3063(ヘキシルトリメトキシシラン)、KBE−3063(ヘキシルトリエトキシシラン)、または、
東京化成工業(TCI):オクタデシルトリメトキシシラン
を用いることができる。
上記以外の炭素系シランカップリング剤としては、以下のシランカップリング剤を用いることもできる。
信越化学:KBM−103(フェニルメトキシシラン)、KBM−3066(1,6−ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン)、KBM−9659(トリス−(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート)
上述したように、本発明の積層セラミックコンデンサは、フラックス実装を行うことが可能な構造を有しているが、従来の半田実装を行うことも可能である。
図9A、図9B及び図9Cは、半田実装を説明するための模式図である。
半田実装では、図9Aに示すように基板100のランド110上へ半田ペースト120を塗布した後、図9Bに示すように積層セラミックコンデンサ10を搭載する。その後、図9Cに示すようにリフローを行うことで、基板100と積層セラミックコンデンサ10との間で電気的接続が取れる。
図10A、図10B及び図10Cは、フラックス実装を説明するための模式図である。
フラックス実装では、図10Aに示すように基板100のランド110上へ熱硬化性樹脂のフラックス130を塗布した後、図10Bに示すように積層セラミックコンデンサ10を搭載する。その後、図10Cに示すようにリフローを行うことで、積層セラミックコンデンサ10が備える外部電極の溶融物がランド110と外部電極との間を接続することにより、基板100と積層セラミックコンデンサ10との間で電気的接続が取れる。
以下、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法の一例について説明する。
図11は、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法の一例を説明するためのフローチャートである。
まず、セラミックグリーンシートと、内部電極用の導電性ペーストとを準備する(ステップS1、S2)。セラミックグリーンシートや内部電極用の導電性ペーストは、バインダ(例えば、公知の有機バインダなど)及び溶剤(例えば、有機溶剤など)を含む。
次に、セラミックグリーンシート上に、例えば、スクリーン印刷やグラビア印刷などによって、所定のパターンで導電性ペーストを印刷し、内部電極パターンを形成する(ステップS3)。具体的には、セラミックグリーンシート上に、導電性材料からなるペーストをスクリーン印刷やグラビア印刷などの方法で塗布することにより、導電性ペースト層が形成される。導電性材料からなるペーストは、例えば、金属粉末に有機バインダ及び有機溶剤が加えられたものである。また、内部電極パターンが印刷されていない外層用のセラミックグリーンシートも作製する。
内部電極パターンが形成されていない外層用のセラミックグリーンシートを積層し、その上に第1の内部電極層18aに対応する内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートと第2の内部電極層18bに対応する内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートとを交互に積層し、さらに内部電極パターンが形成されていない外層用のセラミックグリーンシートを積層することによって、積層シートを作製する(ステップS4)。
作製した積層シートを静水圧プレスなどの手段により積層方向xにプレスして、積層ブロックを作製する(ステップS5)。
続いて、積層ブロックにビアホールを形成する(ステップS6)。例えば、レーザー加工によって積層ブロックに4つのビアホールを形成する。この際、各ビアホール内のスミア(残渣)を除去するデスミア処理を行うことが好ましい。
その後、各ビアホール内に導電性ペーストを充填して、未焼成のビア導体22a、22b、24a及び24bを形成する(ステップS7)。ビア導体を形成するための導電性ペーストは、内部電極パターンを形成するための導電性ペーストと同じであってもよいし、異なっていてもよい。
ビア導体が形成された積層ブロックに、未焼成の下地電極層28を形成する(ステップS8)。具体的には、積層ブロックの両主面上に、Niを主成分とする外部電極ペーストをローラー転写により塗布する。
続いて、積層ブロックを所定のサイズにカットすることにより積層チップを作製する(ステップS9)。このとき、バレル研磨などにより、積層チップの角部及び稜線部に丸みが付けられてもよい。積層チップは、未焼成の状態にある積層体12である。
その後、積層チップを焼成することにより、積層体12を作製する(ステップS10)。焼成温度は、セラミックや内部電極の材料にもよるが、900℃以上1300℃以下であることが好ましい。この焼成により、導電性ペーストは焼き付けられて、内部電極層18a及び18b、並びに、ビア導体22a、22b、24a及び24bが形成される。また、外部電極ペーストは焼き付けられて、下地電極層28が形成される。
そして、下地電極層28の表面を覆うように、Cuめっき層31を形成する(ステップS11)。
図7に示す積層セラミックコンデンサ10Aを作製する際には、Cuめっき層31までが形成された積層体12にシランカップリング剤層26を形成する(ステップS12)。
まず、シランカップリング剤溶液を準備する。シランカップリング剤溶液は、シランカップリング剤と、必要に応じて溶媒とを混合することにより準備することができる。
シランカップリング剤としては、例えば、上述したフッ素系シランカップリング剤又は炭素系シランカップリング剤を用いる。
溶媒は、例えば、メタノール、エタノール、またはイソプロパノールであってよい。
シランカップリング剤溶液中のシランカップリング剤の濃度は、例えば0.1体積%以上5体積%以下であってよい。
そして、このように準備したシランカップリング剤溶液を、Cuめっき層31までが形成された積層体12に付着させる。シランカップリング剤溶液を積層体12に付着させる方法は、積層体12を発泡剥離シート等の支持体へ固定した状態での浸漬や、塗布、スピンコーティングやスプレー法であってよい。この際、積層体12の支持体と反対側の面が実装面、支持体側の面が対向面となる。その後、シランカップリング剤溶液が付着した積層体12を加熱することにより、積層体12上にシランカップリング剤層26を形成することができる。加熱温度は、60℃以上150℃以下であってよい。加熱時間は60分以上120分以下であってよい。
シランカップリング剤層26を形成した後、Niめっき層32を形成する(ステップS13)。その後、Niめっき層32の表面にSnめっき層33を形成する(ステップS14)。これにより、Cuめっき層31、Niめっき層32及びSnめっき層を含むめっき層30が形成される。その結果、下地電極層28及びめっき層30を含む、第1の外部電極14a、第2の外部電極14b、第3の外部電極15a及び第4の外部電極15bが形成される。
以上のようにして、図7に示す積層セラミックコンデンサ10Aが製造される。
なお、図1に示す積層セラミックコンデンサ10を製造する際には、ステップS12を省略すればよい。
また、下地電極層28を形成するステップS8は省略してもよい。この場合、下地電極層28が形成されていない積層チップを焼成して積層体12を作製し、積層体12にCuめっき層31を形成すればよい。
上述した実施形態では、第1のビア導体及び第2のビア導体が第1の内部電極層に接続され、第3のビア導体及び第4のビア導体が第2の内部電極層に接続されているが、ビア導体と内部電極層の接続関係や内部電極層と外部電極との接続関係は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、積層体が第1の内部電極層、第2の内部電極層、第3の内部電極層及び第4の内部電極層を含み、第1のビア導体が第1の内部電極層に接続され、第2のビア導体が第2の内部電極層に接続され、第3のビア導体が第3の内部電極層に接続され、第4のビア導体が第4の内部電極層に接続されていてもよい。
以下、本発明の積層セラミックコンデンサをより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
実施例として、表1に示す構造を有する積層セラミックコンデンサのサンプルを作製した。また、比較例として、表2に示す構造を有する積層セラミックコンデンサのサンプルを作製した。
[抗折強度試験]
図12は、抗折強度試験を説明するための斜視図である。
図12に示すように、チップ保持台50及び52の間隔Dを400μmとし、サンプルの積層セラミックコンデンサ10の主面側の中央を直径50μmの押し棒54で押した。押力は1Nとなるまで、徐々に押力を上昇させた。内部構造の欠陥について、LT面を幅方向zの1/2の位置まで研磨し、クラックの発生の有無を調べた。クラックが発生していたものをNG品とし、NG品の発生数を調べた。各実施例及び各比較例に対する評価数量は、25個とした。内部構造欠陥の発生数を表1及び表2に示す。
Figure 2021093494
Figure 2021093494
表1より、実施例1−1ないし実施例1−5において、積層セラミックコンデンサの積層方向xから見た形状を正方形とし、積層セラミックコンデンサの長さ方向yの寸法Lと幅方向zの寸法Wとを変化させた場合、W/Lが1.00であり、かつ寸法Lが750μm以下であると、抗折強度試験の結果、いずれも内部構造欠陥の発生は確認されなかった。
また、実施例1−6ないし実施例1−9において、積層セラミックコンデンサの積層方向xから見た形状を長方形とし、積層セラミックコンデンサの長さ方向yの寸法Lと幅方向zの寸法Wとを変化させた場合、W/Lが0.85以上1未満であり、かつ寸法Lが750μm以下であると、抗折強度試験の結果、いずれも内部構造欠陥の発生は確認されなかった。
実施例1−10及び実施例1−11においては、W/Lが1であり、寸法Lが600μmの条件でビア導体の直径を変化させて評価を行った。ビア導体の直径を30μm、150μmとして上記と同様の評価を行ったところ、いずれも内部構造欠陥の発生は確認されなかった。
実施例1−12において、第1の主面における隣り合う外部電極間の距離を80μmとした際にも、上記と同様に内部構造欠陥の発生は確認されなかった。
一方、表2より、W/Lが0.43であり、0.85以上1以下ではない比較例1−1では、抗折強度試験の結果、3個のNG品が確認された。また、W/Lが0.43であり、0.85以上1以下ではない比較例1−2では、抗折強度試験の結果、2個のNG品が確認された。
W/Lが0.73であり、0.85以上1以下ではない比較例1−3では、抗折強度試験の結果、2個のNG品が確認された。
W/Lが0.75であり、0.85以上1以下ではなく、さらに、寸法Lが800μmであり、750μm以下ではない比較例1−4では、抗折強度試験の結果、3個のNG品が確認された。
以上の結果から、積層セラミックコンデンサの長さ方向yの寸法Lと幅方向zの寸法Wとを比較したとき、0.85≦W/L≦1、かつ、L≦750の範囲を満たすことで、抗折強度が向上することが確認された。すなわち、積層セラミックコンデンサの積層方向xから見た形状が正方形に近づくことによって、抗折強度を強くすることができる。同様の結果は、積層方向xの寸法Tが50μm≦T≦110μmの範囲でも確認できている。
(実施例2)
[マイグレーション試験]
積層体の第1の主面において隣り合う外部電極間の距離Gが180μm、100μm及び80μmである積層セラミックコンデンサを使用して、マイグレーションによる外部電極間のショートの発生の有無を評価した。具体的には、積層セラミックコンデンサを基板にフラックス実装し、温度125℃、湿度95%の状態で3.2V以下にして72時間キープし、マイグレーションによる外部電極間のショートの発生の有無を評価した。各実施例に対する評価数量は、18個とした。結果を表3に示す。
Figure 2021093494
表3より、第1の主面において隣り合う外部電極間の距離Gが100μm以上である実施例2−1及び実施例2−2の積層セラミックコンデンサでは、基板に実装した時のマイグレーションによるショートの発生が確認されなかった。一方、第1の主面において隣り合う外部電極間の距離Gが100μm以下である実施例2−3の積層セラミックコンデンサでは、18個中の2個の試料から、基板に実装した時のマイグレーションによるショートの発生が確認された。
(実施例3)
[ランドとの電気的接続性の評価]
積層体の実装面の平坦度が異なる積層セラミックコンデンサを使用して、半田実装及びフラックス実装を行い、ランド−コンデンサ間の電気的接続性を比較した。評価対象の試料数をそれぞれ100個とし、容量測定により電気的接続性を確認した。結果を表4に示す。
Figure 2021093494
半田実装を行う際には、いずれの平坦度でも容量測定を行うことが可能であり、接続不良は検出されなかった。一方、フラックス実装を行う際には、平坦度が31よりも低くなると接続不良が確認された。以上の結果から、積層体の実装面の平坦度を31以上とすることによりフラックス実装を好適に行えることが確認できた。
(実施例4)
[耐熱衝撃性の評価]
寸法Lが600μm、寸法Wが600μm、寸法Tが90μm、ビア導体の直径が60μmの積層セラミックコンデンサを使用して、半田実装及びフラックス実装をそれぞれ行い、耐熱衝撃性を比較した。評価対象の試料数をそれぞれ30個とし、各実装方法で四層基板へ実装した試料に対して、−55℃から125℃の温度範囲での熱衝撃試験を100サイクル行った。内部構造の欠陥について、LT面を積層体の幅方向の1/2の位置まで研磨し、クラックの発生の有無を調べた。半田実装を行った場合、30個中2個の試料からクラックが検出された。一方、フラックス実装を行った場合、クラックが検出された試料は30個中0個であった。以上の結果から、フラックス実装を行うことで、半田実装と比較して耐熱衝撃性が向上することが確認できた。
(実施例5)
[実装厚み低減効果の評価]
実施例及び比較例に係る積層セラミックコンデンサに対して、半田実装及びフラックス実装をそれぞれ行い、外部電極の構造及びフラックス実装による実装厚み低減効果を確認した。対象試料としては、素体強度が特に課題となる寸法Tが50μmである積層セラミックコンデンサを使用して評価を行った。
実施例に係る積層セラミックコンデンサとして、寸法Lが600μm、寸法Wが600μm、ビア導体の直径が60μmであり、図1に示すような外部電極(以下、ビア電極構造という)を有する積層セラミックコンデンサを作製した。
図13は、比較例に係る積層セラミックコンデンサの斜視図である。
比較例に係る積層セラミックコンデンサとして、寸法Lが600μm、寸法Wが600μmであり、図13に示すような外部電極(以下、U字状電極構造という)を有する積層セラミックコンデンサを作製した。図13に示す積層セラミックコンデンサ10’は、直方体状の積層体12’の四隅に、第1の外部電極14’a、第2の外部電極14’b、第3の外部電極15’a及び第4の外部電極15’bがU字状に設けられている。
実装厚みの計測は、LT面を積層体の幅方向の1/2の研磨を行い、断面を観察した。半田実装を行った場合、ビア電極構造ではU字状電極構造と比較して、実装厚みが11%低減できていることが確認できた。また、ビア電極構造については、フラックス実装を行うことで、半田実装と比べて実装厚みが20%低減できていることが確認できた。以上の結果から、寸法Tが50μmである場合においても、外部電極をビア電極構造とし、フラックス実装を行うことにより、実装厚みを低減できることが確認できた。実装厚みが低減される分だけ、素体の厚みを増加させることが可能であるため、抗折強度を向上させることが可能となる。
10、10A、10’ 積層セラミックコンデンサ
12、12’ 積層体
12a 第1の主面
12b 第2の主面
12c 第1の側面
12d 第2の側面
12e 第3の側面
12f 第4の側面
14a、14’a 第1の外部電極
14b、14’b 第2の外部電極
15a、15’a 第3の外部電極
15b、15’b 第4の外部電極
16 誘電体層
16a 外層部
16b 有効層部
18a 第1の内部電極層
18b 第2の内部電極層
22a 第1のビア導体
22b 第2のビア導体
24a 第3のビア導体
24b 第4のビア導体
26 シランカップリング剤層
28 下地電極層
30 めっき層
31 Cuめっき層
32 Niめっき層
33 Snめっき層
50、52 チップ保持台
54 押し棒
100 基板
110 ランド
120 半田ペースト
130 フラックス

Claims (8)

  1. 積層された複数の誘電体層及び複数の内部電極層を含み、積層方向に相対する第1の主面及び第2の主面と、前記積層方向に直交する長さ方向に相対する第1の側面及び第2の側面と、前記積層方向及び前記長さ方向に直交する幅方向に相対する第3の側面及び第4の側面とを有する積層体と、
    前記積層体の主面に設けられ、前記内部電極層に電気的に接続された外部電極と、を備える積層セラミックコンデンサであって、
    前記積層体は、前記内部電極層及び前記外部電極を接続する第1のビア導体、第2のビア導体、第3のビア導体及び第4のビア導体をさらに含み、各ビア導体は、前記積層体を積層方向に貫通するとともに、一方の端面が前記積層体の第1の主面に露出し、他方の端面が前記積層体の第2の主面に露出し、
    前記外部電極は、前記第1のビア導体の両側の端面に接続された一対の第1の外部電極と、前記第2のビア導体の両側の端面に接続された一対の第2の外部電極と、前記第3のビア導体の両側の端面に接続された一対の第3の外部電極と、前記第4のビア導体の両側の端面に接続された一対の第4の外部電極とから構成され、いずれの外部電極も前記積層体の側面まで回り込んで設けられておらず、
    前記積層セラミックコンデンサの長さ方向の寸法Lに対する、前記積層セラミックコンデンサの幅方向の寸法Wの比W/Lは、0.85以上1以下であり、
    前記積層セラミックコンデンサの長さ方向の寸法Lは、750μm以下である、積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記積層セラミックコンデンサの積層方向の寸法Tは、50μm以上110μm以下である、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 前記外部電極の合計面積に対する、前記外部電極の最高点から5μm以内の高さにある領域の合計面積の割合により求められる、前記積層体の実装面の平坦度は、31以上である、請求項1又は2に記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 前記積層体の第1の主面において、隣り合う前記外部電極間の距離は、100μm以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
  5. 前記ビア導体の直径は、30μm以上150μm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
  6. 前記積層体の第1の主面が実装面、第2の主面が対向面とされ、
    前記積層体の表面のうちの少なくとも実装面には、シランカップリング剤層が設けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
  7. 前記実装面におけるシランカップリング剤濃度は、前記対向面におけるシランカップリング剤濃度よりも高い、請求項6に記載の積層セラミックコンデンサ。
  8. 前記シランカップリング剤層は、フッ素系シランカップリング剤からなる、請求項6又は7に記載の積層セラミックコンデンサ。
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