JP2021092447A - 検体採取具、検体採取具の製造方法、及び測定システム - Google Patents

検体採取具、検体採取具の製造方法、及び測定システム Download PDF

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Abstract

【課題】開放口の位置の設計に対する自由度を有することができる検体採取具を提供する。【解決手段】検体採取具1は、板状に形成される本体部を備え、本体部は、毛細管現象によって液状の検体を内部に移送する内空間部7を備え、内空間部7は、検体を採取するための採取口7aと、検体を内部に貯留させる貯留部7dと、貯留部7dの末端部に連接され、貯留部7dから検体が移送されることを抑止する抑止部と、抑止部と本体部の外部とを連通させるための開放口7bと、を備え、本体部の厚み方向において、抑止部の寸法は、貯留部7dの末端部の寸法よりも大きい。【選択図】図7

Description

本出願は、検体採取具、検体採取具の製造方法、及び測定システムに関する。
従来、例えば、検体採取具は、板状に形成される板状部を備えており、板状部は、毛細管現象によって液状の検体(例えば、血液)を内部に移送する内空間部を備えている。そして、内空間部は、検体を採取するための採取口と、検体を内部に貯留させる貯留部と、貯留部と板状部の外部とを連通させるための開放口とを備えている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に係る検体採取具においては、開放口は、貯留部の末端部に連接されている。これにより、検体は、貯留部の末端部まで移送されることになる。しかしながら、斯かる構成においては、開放口の位置が貯留部の末端部で拘束されるため、開放口の位置の設計に対する自由度が殆どない。
特開2009−175118号公報
そこで、課題は、開放口の位置の設計に対する自由度を有することができる検体採取具、検体採取具の製造方法、及び測定システムを提供することである。
検体採取具は、板状に形成される本体部を備え、前記本体部は、毛細管現象によって液状の検体を内部に移送する内空間部を備え、前記内空間部は、検体を採取するための採取口と、検体を内部に貯留させる貯留部と、前記貯留部の末端部に連接され、前記貯留部から検体が移送されることを抑止する抑止部と、前記抑止部と前記本体部の外部とを連通させるための開放口と、を備え、前記本体部の厚み方向において、前記抑止部の寸法は、前記貯留部の末端部の寸法よりも、大きい。
また、検体採取具においては、前記内空間部は、前記貯留部と前記抑止部との間に、段差を備える、という構成でもよい。
また、検体採取具においては、前記内空間部は、前記抑止部及び前記開放口を有して検体を収容可能な緩衝部を備え、前記本体部は、板状に形成される板状部と、前記板状部の第1面から前記厚み方向に突出し、先端に前記採取口を有する突出部と、を備え、前記内空間部は、前記突出部の内部で前記採取口から前記厚み方向に延びる移送部を備え、前記緩衝部の体積は、前記移送部の体積よりも、大きい、という構成でもよい。
また、検体採取具においては、前記内空間部は、前記抑止部及び前記開放口を有して検体を収容可能な緩衝部を備え、前記本体部は、前記貯留部の検体の少なくとも一部を透過させる透過部を備え、前記透過部は、変形可能な膜状に形成され、前記緩衝部の体積は、前記貯留部の体積の30%以上である、という構成でもよい。
また、検体採取具においては、前記抑止部の親水性は、前記貯留部の少なくとも一部の親水性よりも、小さい、という構成でもよい。
また、検体採取具の製造方法は、前記の検体採取具の製造方法であって、前記抑止部を構成する抑止用凹部を有するベース部材と、前記貯留部を構成する貯留用開口と前記抑止部を構成する抑止用開口とを有する層部材と、前記貯留用開口及び前記抑止用開口を覆う膜部材と、を準備することと、前記抑止用凹部と前記抑止用開口とが連接するように、前記ベース部材と前記層部材とを固定することと、前記膜部材が前記貯留用開口及び前記抑止用開口を覆うように、前記層部材と前記膜部材とを固定することと、を含む。
また、測定システムは、前記の検体採取具と、前記検体採取具で採取される検体を測定する測定機と、を備える。
図1は、一実施形態に係る測定システムの全体斜視図である。 図2は、図1のII領域の内視図である。 図3は、同実施形態に係る検体採取具の全体斜視図である。 図4は、同実施形態に係る検体採取具の要部斜視図である。 図5は、同実施形態に係る検体採取具の全体図であって、(a)は側面図、(b)は底面図である。 図6は、図5のVI領域拡大図である。 図7は、図6のVII−VII線の要部断面図である。 図8は、図7のVIII領域拡大図である。 図9は、図7のIX―IX線の拡大断面図である。 図10は、図7のX−X線の拡大断面図である。 図11は、図7のXI領域拡大図である。 図12は、図7と同じ位置の断面図であって、検体を採取した状態を示す図である。 図13は、図9と同じ位置の断面図であって、検体を採取した状態を示す図である。 図14は、本実施形態に係る検体採取具の採取方法の一例を示す図である。 図15は、本実施形態に係る検体採取具の採取方法の他の例を示す図である。 図16は、本実施形態に係る検体採取具の製造方法を説明する図であって、下方から見た斜視図である。 図17は、本実施形態に係る検体採取具の製造方法を説明する図であって、下方から見た斜視図である。 図18は、他の実施形態に係る検体採取具の要部断面図である。 図19は、さらに他の実施形態に係る検体採取具の要部断面図である。 図20は、さらに他の実施形態に係る検体採取具の要部断面図である。 図21は、図20のXXI−XXI線の拡大断面図である。
以下、測定システム及び検体採取具における一実施形態について、図1〜図17を参照しながら説明する。なお、各図(図18〜図21も同様)において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致しておらず、また、各図面の間での寸法比も、必ずしも一致していない。
図1に示すように、測定システム100は、検体を採取する検体採取具1と、検体採取具1で採取された検体を測定する測定機101とを備えている。そして、測定機101は、例えば、検体中の成分の濃度を測定する。
なお、検体は、液状であれば、特に限定されないが、例えば、検体として、血液、血清、血漿、唾液、尿等の体液が挙げられる。また、測定機101が測定する測定成分は、特に限定されないが、例えば、測定成分として、グルコース、コレステロール、遊離脂肪酸、中性脂肪、尿酸、乳酸等が挙げられる。
図1及び図2に示すように、測定機101は、検体採取具1が装着される装着口102aを有する測定機本体102と、検体を測定する測定部103と、検体採取具1の位置を検出する位置検出部104と、検体採取具1の検体の量(規定量)を検出する検体規定量検出部105とを備えている。なお、測定部103、位置検出部104及び検体規定量検出部105は、それぞれ測定機本体102の内部に配置されている。
測定部103の構成は、特に限定されないが、本実施形態においては、測定部103は、検体を測定する際に検体採取具1に接する接触部103aを備えており、接触部103aは、凸状の球面状に形成されている。また、例えば、検体が血液であり、測定成分がグルコースの場合に、測定部103は、例えば、電極と、電極に被覆される処理膜とを備えている。
具体的には、血液が、検体採取具1に設けられた血球分離膜によって、血球と血漿とに分離された後に、血球分離膜を透過した血漿のみが、電極上に移送される。そして、血漿内のグルコースが、電極に被覆される酵素反応膜で過酸化水素に変換された後、電極上で過酸化水素の量が測定される。即ち、本実施形態に係る検体採取具1は、電気化学反応による測定試料としての検体を採取する検体採取具1である。
位置検出部104は、検体採取具1の位置が適正であるか否かを検出する。なお、位置検出部104の構成は、特に限定されないが、本実施形態においては、位置検出部104は、一対の電極104a,104aを備えている。そして、測定機101に対する検体採取具1の位置が適正である場合に、一対の電極104a,104a間が導通する。
検体規定量検出部105は、検体採取具1で採取された検体の量が適正であるか否かを検出する。なお、検体規定量検出部105の構成は、特に限定されないが、本実施形態においては、検体規定量検出部105は、一対の電極105a,105aを備えている。そして、検体採取具1で採取された検体の量が適正である場合に、一対の電極105a,105a間が導通する。
図3〜図6に示すように、検体採取具1は、長尺に形成されている。そして、検体採取具1は、本体部2と、本体部2に連結される柱状部3とを備えている。また、本体部2は、板状に形成される板状部4と、板状部4から突出する突出部5とを備えている。
各図、及び、以下の説明において、第1方向D1は、(本体部2、板状部4の)長手方向D1といい、第1方向D1と直交する第2方向D2は、(本体部2、板状部4の)短手方向D2といい、第1方向D1及び第2方向D2とそれぞれ直交する第3方向D3は、(本体部2、板状部4の)厚み方向D3という。なお、検体採取具1の形状によって、第1方向D1が短手方向であり、第2方向D2が長手方向であってもよい。
板状部4は、厚み方向D3の第1側(各図の厚み方向D3の矢印向き側)を向く第1面4aと、厚み方向D3の第2側(各図の厚み方向D3の矢印向きと反対側)を向く第2面4bと、第1面4aと第2面4bとを接続する側周面4cとを備えている。そして、突出部5は、板状部4の第1面4aから厚み方向D3に突出している。また、板状部4の第1面4aは、突出部5周りに凹状の凹部4dを備えている。
柱状部3は、板状部4の側周面4cに連結されている。具体的には、柱状部3は、板状部4の側周面4cから長手方向D1に延びている。また、柱状部3の厚み方向D3の寸法は、板状部4の厚み方向D3の寸法よりも、大きくなっている。
そして、柱状部3は、厚み方向D3において、板状部4の第1面4aよりも突出していると共に、板状部4の第2面4bよりも突出している。これにより、検体採取具1は、柱状部3と板状部4の第1面4aとの間に、段差を有していると共に、柱状部3と板状部4の第2面4bとの間に、段差を有している。
また、本体部2は、位置検出部104(図2参照)に検出される被検出部2aを備えている。被検出部2aの構成は、特に限定されないが、本実施形態においては、被検出部2aは、板状部4の第2面4bに配置される導電体としている。そして、測定機101に対する検体採取具1の位置が適正である場合に、被検出部2aは、位置検出部104の一対の電極104a,104aにそれぞれ接続され、一対の電極104a,104a間を導通させる。
また、本体部2は、検体規定量検出部105(図2参照)に検出される回路を構成する検出回路部6を備えている。検出回路部6の構成は、特に限定されないが、本実施形態においては、検出回路部6は、導電性を有する一対の導電部6a,6aを備えている。導電部6aは、後述する内空間部7に配置される第1端子6bと、検体規定量検出部105の電極105aに接続される第2端子6cとを備えている。
そして、検体採取具1で採取された検体の量が適正である場合に、一対の導電部6a,6aの第1端子6b,6b間は、検体によって、導通する。これにより、一対の導電部6a,6a間が導通するため、検出回路部6は、検体規定量検出部105の一対の電極105a,105a間を導通させる。
本体部2は、毛細管現象によって検体を内部に移送する内空間部7を備えている。内空間部7は、検体を採取するために本体部2の外部に開放される採取口7aと、毛細管現象を引き起こすために本体部2の外部に開放される開放口7bとを備えている。なお、内空間部7は、採取口7a及び開放口7bのみで、本体部2の外部に開放されている。また、内空間部7とは、内空間を構成する面を含む概念である。
採取口7aは、板状部4の厚み方向D3に開放されている。具体的には、採取口7aは、突出部5の先端に配置されている。これにより、採取口7aの位置を容易に認識することができる。
開放口7bは、板状部4の第2面4bに配置されている。これにより、開放口7bが配置される第2面4bは、採取口7aが配置される第1面4aと、反対側の面となっている。したがって、開放口7bを採取口7aと誤認することを抑制することができる。
突出部5は、円錐台形状の突出本体部5aと、突出本体部5aの先端から厚み方向D3にさらに突出する凸部5bを備えている。凸部5bは、一対備えられている。そして、一対の凸部5b,5bは、隙間を形成するように、長手方向D1で離れており、長手方向D1で対面するように配置されている。
これにより、凸部5b,5b間に隙間が形成されるため、例えば、突出部5の先端が患者の皮膚に接した際に、皮膚で採取口7aを密閉してしまうことを防止することができる。したがって、突出部5の先端、即ち、凸部5bが患者の皮膚に接した状態でも、血液は、凸部5b,5b間の隙間を通過して、採取口7aに導入される。なお、凸部5bの個数は、特に限定されない。
なお、突出部5は、透明に形成されている。しかも、板状部4は、突出部5と厚み方向D3視で重なる領域を、透明に形成されている。具体的には、板状部4は、被検出部2a及び検出回路部6を除いて、透明に形成されている。これにより、板状部4の第2面4b側から、採取口7aの位置を認識することができる。
ここで、内空間部7の構成について、図6〜図11を参照しながら説明する。
図6及び図7に示すように、内空間部7は、突出部5の内部で採取口7aから厚み方向D3に延びる移送部7cと、移送部7cの末端部(下流端部)に連接し、板状部4の内部で検体を貯留させる貯留部7dと、貯留部7dの末端部(下流端部)に連接され、検体を収容可能な緩衝部7eとを備えている。なお、緩衝部7eは、開放口7bを備えており、開放口7bは、緩衝部7eを本体部2の外部へ開放させている。
板状部4は、貯留部7dを構成するために厚み方向D3で離れる第1壁部4e及び第2壁部4fを備えている。なお、第1壁部4eの外表面は、板状部4の第1面4aを構成しており、第2壁部4fの外表面は、板状部4の第2面4bを構成している。
そして、第2壁部4fは、貯留部7dの検体の一部(本実施形態においては、血液中の血漿)を透過可能に構成されている。これにより、板状部4は、第2面4bに、貯留部7dの検体の一部を透過させる透過部4g(即ち、第2壁部4f)を備えている。なお、透過部4gは、変形可能な膜状に形成されている。
なお、透過部4gの構成は、特に限定されないが、本実施形態においては、透過部4gは、血液から血球と血漿とを分離するために、血漿のみを透過させる血液分離膜としている。即ち、特に限定されないが、本実施形態に係る検体採取具1は、内空間部7に検体(血液)と反応させる試薬を備えていない。
また、移送部7cは、板状部4の第1壁部4eを貫通することによって、貯留部7dと連接している。即ち、板状部4の第1壁部4eは、移送部7cの末端部(下流端部)も構成している。ところで、第1壁部4eが第2壁部4fと厚み方向D3で離れているため、検体が第1壁部4eから第2壁部4fへ移送される際に、例えば、毛細管現象による検体の移送速度が遅くなる。
そこで、図8に示すように、板状部4は、第1壁部4eから第2壁部4fへ向けて延びる案内部4hを備えている。そして、案内部4hの面は、移送部7cの面と、段差を有することなく、滑らかに連続している。これにより、案内部4hが第1壁部4eから第2壁部4fへ検体を案内するため、移送部7cから貯留部7dに検体を円滑に移送することができる。したがって、検体が第1壁部4eから第2壁部4fへ移送される際に、検体の移送速度が遅くなることを抑制することができる。
そこで、図9に示すように、移送部7cは、厚み方向D3視において、貯留部7dの一端部(上流端部)に連接されている。そして、開放口7bは、厚み方向D3視において、貯留部7dの他端部(下流端部)に接続されている。具体的には、貯留部7dの他端部は、開放部7bを有する緩衝部7eに連接されている。これにより、移送部7cから移送された検体が、貯留部7dの一端部から他端部へ移送されるため、貯留部7dの全域に亘って検体を移送することができる。
本実施形態においては、長手方向D1の第1側(各図の長手方向D1の矢印向き側)に、検体を移送することによって、貯留部7dの全域に亘って検体を移送させることができる。即ち、長手方向D1の第2側(各図の長手方向D1の矢印向きと反対向き側)に、検体を移送させる必要はない。
加えて、厚み方向D3視において、貯留部7dの短手方向D2(検体の移送方向と直交する方向)の寸法W1は、検体の移送方向(長手方向D1の第1側)に向けて、大きくなり、その後、小さくなる。これにより、貯留部7dの全域に亘って検体をさらに確実に移送することができる。なお、検出回路部6の導電部6aの第1端子6bは、貯留部7dの末端(下流端)側に配置されている。
また、貯留部7dのうち、検体が測定される測定領域7hは、測定部103(図2参照)に接する領域である。特に限定されないが、本実施形態においては、測定領域7hの最大幅W1は、貯留部7dの短手方向D2の寸法W1の最大値である。
そして、厚み方向D3視において、移送部7cと測定領域7hとの距離W2は、測定領域7hの最大幅W1よりも、小さい、という構成が好ましい。斯かる構成によれば、移送部7cから測定領域7hまでに必要となる検体量が少なくなる。したがって、検体を測定するために必要となる検体量を少なくすることができる。
ところで、通常、検体は、毛細管現象によって、開放口7bまで移送される。このとき、開放口7bが貯留部7dから離れているため、開放口7bまで検体を移送させるためには、多くの検体量が必要となる。
そこで、図10及び図11に示すように、緩衝部7eは、貯留部7dから検体が移送されることを抑止する抑止部7fを備えている。抑止部7fは、貯留部7dの末端部(下流端部)に連接されている。なお、図11において、破線は、貯留部7dと緩衝部7e(抑止部7f)との境界を示している。
そして、抑止部7fの厚み方向D3の寸法W3は、貯留部7dの末端部の厚み方向D3の寸法W4よりも、大きくなっている。これにより、内空間部7は、抑止部7fと貯留部7dとの間に、段差7gを備えている。したがって、検体が毛細管現象によって貯留部7dから抑止部7fへ移送されることを抑止することができる。なお、特に限定されないが、段差7gを境界として、抑止部7fの当該寸法W3は、貯留部7dの末端部の当該寸法W4の1.5倍以上であることが好ましく、2倍以上であることがさらに好ましい。
しかも、抑止部7fの親水性は、貯留部7dの少なくとも一部の親水性よりも、小さくなっている。即ち、抑止部7fの親水性(具体的には、抑止部7f全体の親水性の平均)は、貯留部7dの親水性(具体的には、貯留部7d全体の親水性の平均)よりも、小さくなっている。これにより、検体が抑止部7fへ移送されることをさらに抑制することができるため、検体が貯留部7dから抑止部7fへ移送されることを効果的に抑止することができる。
特に限定されないが、例えば、抑止部7fの親水性は、貯留部7dの全域の親水性よりも、小さい、という構成でもよい。また、例えば、抑止部7fの親水性は、貯留部7dの上流側領域の親水性よりも小さく、且つ、貯留部7dの下流側領域の親水性と同じ、という構成でもよい。なお、貯留部7dのうち、厚み方向D3視において、移送部7cと重なる領域の親水性は、抑止部7fの親水性よりも、大きい、という構成が好ましい。
このように、開放口7bの位置が貯留部7dの末端部から離れている構成であっても、検体の移送を貯留部7dの末端部で停止することができる。これにより、遠心分離されることなく、毛細管現象のみで検体が移送される構成であっても、開放口7bの位置が貯留部7dの末端部で拘束されないため、開放口7bの位置の設計に対する自由度を有することができる。なお、開放口7bは、抑止部7fと本体部2の外部とを連通させている。
次に、緩衝部7eの機能について、図12及び図13を参照しながら説明する。
毛細管現象によって移送された検体(図12及び図13において、色塗り部)は、図12及び図13に示すように、採取口7a、移送部7c及び貯留部7dを満たすことになる。ところで、例えば、移送部7c内の検体による水頭(ヘッド)によって、移送部7cの検体が貯留部7dへ漏出する可能性がある。
そこで、緩衝部7eの体積は、移送部7cの体積よりも、大きくなっている。これにより、移送部7c内の検体が貯留部7dに漏出した際に、緩衝部7eは、それに伴って貯留部7dから漏出する検体を、収容することができる。これにより、移送部7c内の検体による水頭(ヘッド)によって、移送部7cの検体が貯留部7dに漏出した場合でも、開放口7bから検体を漏出することを抑制することができる。
また、測定機101の測定部103の接触部103a(図2参照)は、検体採取具1の板状部4の透過部4gに接触することになる。そして、透過部4gが変形可能な膜状に形成されているため、接触部103aが透過部4gに接触することによって、透過部4gが変形し、貯留部7dの体積を小さくする可能性がある。特に、本実施形態においては、接触部103aは、凸状の球面状に形成されている。
そこで、緩衝部7eの体積は、貯留部7dの体積の30%以上であることが好ましく、また、50%以上であることがさらに好ましい。これにより、透過部4gが変形し、貯留部7dの体積が小さくなることによって、貯留部7dから検体が漏出した場合に、緩衝部7eは、貯留部7dから漏出した検体を、収容することができる。したがって、開放口7bから検体を漏出することを抑制することができる。
次に、検体採取具1による検体の採取方法について、図14及び図15を参照しながら説明する。
まず、図14に示すように、採取口7aを下向きにすることで、表面上にある検体、例えば、皮膚上に出ている血液を採取口7aから吸い上げて採取することができる。そして、板状部4のうち、突出部5と厚み方向D3視で重なる領域と、突出部5とは、透明に形成されている。これにより、板状部4の第2面4b側から、採取口7aの位置を容易に認識することができるため、検体の採取を容易に行うことができる。
なお、検体の採取を行う際に、柱状部3が把持されてもよい。そして、柱状部3が板状部4の側周面4cに連結されているため、例えば、指で柱状部3を摘んで回転するように操作されることによって、採取口7aの向き(上向き、下向き)を容易に変えることができる。これにより、例えば、検体の採取作業、検体採取具1の測定機101(図1参照)への装着作業を容易にすることができる。
また、採取口7aが厚み方向D3に開放されているため、図15に示すように、採取口7aを上向きにすることで、上方から落として供給される検体、例えば、シリンジX1(又は、ボトル等)から落とされて供給される検体を、採取口7aから吸わせて採取することができる。
このとき、仮に、検体が採取口7aから漏れた場合でも、板状部4が検体を受けることができる。しかも、板状部4の第1面4aが、突出部5、即ち、採取口7aの周りに凹部4d(図3参照)を備えているため、漏れた検体を凹部4dに滞留させることもできる。したがって、検体採取具1から検体が垂れ落ちることを抑制することができる。このように、いずれの採取方法においても、検体を確実に採取することができる。
また、柱状部3が板状部4の第2面4bよりも突出しているため、板状部4の第2面4bを下向きにして、検体採取具1が載置面X2上に置かれた際に、板状部4の第2面4bの端部と柱状部3とが載置面X2に支持されている。これにより、測定に重要となる透過部4gが、載置面X2から離れているため、透過部4gが載置面X2に接触することを抑制することができる。なお、柱状部3のみが載置面X2に支持され、板状部4の第2面4b全体が載置面X2から離れている、という構成でもよい。
また、採取口7aが、板状部4の第1面4a上ではなく、板状部4の第1面4aから突出する突出部5の先端に設けられているため、検体に触れる面積を小さくすることができる。これにより、例えば、測定機101(図1及び図2参照)を検体で汚染することを抑制することができる。
次に、検体採取具1の製造方法について、図16及び図17を参照しながら説明する。
検体採取具1を構成する部材数は、特に限定されないが、本実施形態に係る検体採取具1は、図16及び図17に示すように、三つの部材11〜13で構成されている。三つの部材11〜13は、柱状部3及び板状部4の大部分を構成するベース部材11と、貯留部7d及び抑止部7fの一部を構成する層部材12と、透過部4g(第2壁部4f)を構成する膜部材13とを備えている。
ベース部材11の材質は、特に限定されないが、例えば、合成樹脂(例えば、ポリカーボネート)とすることができる。また、膜部材13の材質は、特に限定されないが、例えば、血液中から血漿を透過可能な合成樹脂(例えば、ポリカーボネート)とすることができる。
なお、ベース部材11の移送部7c及び貯留部7dを構成する面に、親水化処理が施され、また、膜部材13の貯留部7dを構成する面に、親水化処理が施されている。これにより、移送部7c及び貯留部7dにおける、検体の移送を促進させることができる。なお、特に限定されないが、親水化処理として、例えば、界面活性材剤(例えば、29−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノキシ]−3,6,9,12,15,18,21,24,27−ノナオキサノナコサン−1−オール、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウラート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリビニルピロリドン等)による被膜処理を採用することができる。
ベース部材11は、一方側の面に、例えば、緩衝部7eを構成する緩衝用凹部11aと、案内部4hを構成する案内用突起11bとを備えている。なお、緩衝用凹部11aは、有底の凹状に形成されており、抑止部7fを構成する抑止用凹部11cを備えている。また、ベース部材11は、他方側の面から突出する突出部5(図16及び図17においては、図示していない)を備えており、突出部5は、移送部7cを構成する移送用開口11dを備えている。
なお、案内用突起11bがベース部材11に設けられているため、ベース部材11に対する層部材12の位置に関わらず(例えば、層部材12の位置が適正な位置からずれた場合でも)、案内部4hの面は、移送部7cの面と、段差なく滑らかに連続する(図8参照)。
また、案内用突起11bの突出量は、層部材12の厚みよりも、大きい、という構成でもよい。これにより、貯留部7dを構成する板状部4の第2壁部4fに案内部4hを確実に当てることができる(図8参照)。
また、層部材12は、貯留部7dを構成する貯留用開口12aと、抑止部7fを構成する抑止用開口12bとを備えている。なお、貯留用開口12a及び抑止用開口12bは、それぞれ厚み方向で層部材12を貫通している。また、貯留用開口12aは、抑止用開口12bと連接されている。また、層部材12の材質は、特に限定されないが、例えば、接着性を有する樹脂とすることができる。
したがって、まず、ベース部材11、層部材12及び膜部材13が、準備される(準備工程)。そして、層部材12が接着層となるため、図16に示すように、ベース部材11に層部材12が接着されることによって、ベース部材11と層部材12とが固定される(第1固定工程)。
このとき、ベース部材11の移送用開口11dは、層部材12の貯留用開口12aと、連接する。しかも、ベース部材11の抑止用凹部11cは、層部材12の抑止用開口12bと、連接する。これにより、抑止用開口12bと緩衝用開口11aとによって、抑止部7fが構成され、抑止部7fと貯留部7dと間に、段差7gが形成される。なお、図16において、破線は、貯留用開口12aと抑止用開口12bとの境界を示している。
その後、図17に示すように、層部材12に膜部材13が接着されることによって、層部材12と膜部材13とが固定される(第2固定工程)。これにより、層部材12の貯留用開口12a及び抑止用開口12bが、膜部材13によって覆われる。このようにして、検体採取具1が製造される。
なお、検体採取具1の製造方法は、特に限定されない。例えば、検体採取具1は、一つ、二つ又は四つ以上の部材から製造されてもよい。また、層部材12が接着性を有しておらず、各部材11,12,13同士が、例えば、接着剤等によって、固定される、という製造方法でもよく、また、例えば、熱溶着によって、固定される、という製造方法でもよい。また、例えば、ベース部材11及び層部材12の固定と、層部材12及び膜部材13の固定との順番は、特に限定されない。
以上より、本実施形態に係る検体採取具1は、板状に形成される本体部2を備え、前記本体部2は、毛細管現象によって液状の検体を内部に移送する内空間部7を備え、前記内空間部7は、検体を採取するための採取口7aと、検体を内部に貯留させる貯留部7dと、前記貯留部7dの末端部に連接され、前記貯留部7dから検体が移送されることを抑止する抑止部7fと、前記抑止部7fと前記本体部2の外部とを連通させるための開放口7bと、を備え、前記本体部2の厚み方向D3において、前記抑止部7fの寸法W2は、前記貯留部7dの末端部の寸法W3よりも、大きい。
斯かる構成によれば、内空間部7は、貯留部7dの末端部と連接される抑止部7fを備えている。そして、本体部2の厚み方向D3において、抑止部7fの寸法W2が、貯留部7dの末端部の寸法W3よりも、大きいため、検体が貯留部7dから抑止部7fへ移送されることを抑止することができる。これにより、開放口7bの位置が貯留部7dの末端部で拘束されないため、開放口7bの位置の設計に対する自由度を有することができる。
また、本実施形態に係る検体採取具1においては、前記内空間部7は、前記貯留部7dと前記抑止部7fとの間に、段差7gを備える、という構成である。
斯かる構成によれば、貯留部7dと抑止部7fとの間に、段差7gが存在するため、検体が貯留部7dから抑止部7fへ移送されることを、段差7gによって効果的に抑止することができる。
また、本実施形態に係る検体採取具1においては、前記内空間部7は、前記抑止部7f及び前記開放口7bを有して検体を収容可能な緩衝部7eを備え、前記本体部2は、板状に形成される板状部4と、前記板状部4の第1面4aから前記厚み方向D3に突出し、先端に前記採取口7aを有する突出部5と、を備え、前記内空間部7は、前記突出部5の内部で前記採取口7aから前記厚み方向D3に延びる移送部7cを備え、前記緩衝部7eの体積は、前記移送部7cの体積よりも、大きい、という構成である。
斯かる構成によれば、内空間部7が、突出部5の内部で採取口7aから厚み方向D3に延びる移送部7cを備えていることに対して、緩衝部7eの体積は、移送部7cの体積よりも、大きくなっている。これにより、移送部7c内の検体が貯留部7dに漏出した際に、緩衝部7eは、それに伴って貯留部7dから漏出する検体を、収容することができる。
また、本実施形態に係る検体採取具1においては、前記内空間部7は、前記抑止部7f及び前記開放口7bを有して検体を収容可能な緩衝部7eを備え、前記本体部2は、前記貯留部7dの検体の少なくとも一部を透過させる透過部4gを備え、前記透過部4gは、変形可能な膜状に形成され、前記緩衝部7eの体積は、前記貯留部7dの体積の30%以上である、という構成である。
斯かる構成によれば、本体部2は、貯留部7dの検体の少なくとも一部を透過させる透過部4gを備えており、透過部4gは、変形可能な膜状に形成されている。そして、緩衝部7eの体積が、貯留部7dの体積の30%以上であるため、透過部4gが変形した際に、緩衝部7eは、貯留部7dから漏出した検体を、収容することができる。
また、本実施形態に係る検体採取具1においては、前記抑止部7fの親水性は、前記貯留部7dの少なくとも一部の親水性よりも、小さい、という構成である。
斯かる構成によれば、抑止部7fの親水性が、貯留部7dの少なくとも一部の親水性よりも小さいため、検体が抑止部7fで移送されることさらに抑制することができる。これにより、検体が貯留部7dから抑止部7fへ移送されることを効果的に抑止することができる。
また、本実施形態に係る検体採取具1の製造方法は、前記抑止部7fを構成する抑止用凹部11cを有するベース部材11と、前記貯留部7dを構成する貯留用開口12aと前記抑止部7fを構成する抑止用開口12cとを有する層部材12と、前記貯留用開口12a及び前記抑止用開口12bを覆う膜部材13と、を準備することと、前記抑止用凹部11cと前記抑止用開口12bとが連接するように、前記ベース部材11と前記層部材12とを固定することと、前記膜部材13が前記貯留用開口12a及び前記抑止用開口12bを覆うように、前記層部材12と前記膜部材13とを固定することと、を含む。
なお、検体採取具1、検体採取具1の製造方法、及び測定システム100は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、検体採取具1、検体採取具1の製造方法、及び測定システム100は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
(1)上記実施形態に係る検体採取具1においては、採取口7aは、本体部2の厚み方向D3に開放されている、という構成である。しかしながら、検体採取具1は、斯かる構成が好ましいものの、斯かる構成に限られない。例えば、採取口7aは、本体部2の厚み方向D3と直交する方向D1,D2に開放されている、という構成でもよい。具体的には、採取口7aは、板状部4の側周面4cに配置されている、という構成でもよい。
(2)また、上記実施形態に係る検体採取具1においては、板状部4の第1面4aから突出する突出部5を備え、採取口7aは、突出部5の先端に配置されている、という構成である。しかしながら、検体採取具1は、斯かる構成が好ましいものの、斯かる構成に限られない。例えば、突出部5は、備えられておらず、採取口7aは、板状部4の第1面4aに配置されている、という構成でもよい。
(3)また、上記実施形態に係る検体採取具1においては、移送部7cは、厚み方向D3視において、貯留部7dの端部に連接されている、という構成である。しかしながら、検体採取具1は、斯かる構成が好ましいものの、斯かる構成に限られない。例えば、移送部7cは、厚み方向D3視において、貯留部7dの端部から離れた位置(例えば、貯留部7dの中央部)に連接されている、という構成でもよい。
(4)また、上記実施形態に係る検体採取具1においては、板状部4は、第1壁部4eから第2壁部4fまで延びる案内部4hを備え、案内部4hの面は、移送部7cの面と滑らかに連続している、という構成である。しかしながら、検体採取具1は、斯かる構成が好ましいものの、斯かる構成に限られない。例えば、板状部4は、案内部4hを備えていない、という構成でもよい。また、例えば、案内部4hの面は、移送部7cの面と段差を有して連続している、という構成でもよい。
(5)また、上記実施形態に係る検体採取具1においては、板状部4は、被検出部2a及び検出回路部6を除いて、透明に形成されおり、突出部5は、透明に形成されている、という構成である。しかしながら、検体採取具1は、斯かる構成に限られない。例えば、板状部4は、突出部5と厚み方向D3視で重なる領域のみを、透明に形成されている、という構成でもよい。また、板状部4及び突出部5の少なくとも一方は、不透明に形成されている、という構成でもよい。
(6)また、上記実施形態に係る検体採取具1においては、板状部4の第1面4aは、突出部5の周りに凹部4dを備える、という構成である。しかしながら、検体採取具1は、斯かる構成が好ましいものの、斯かる構成に限られない。例えば、板状部4の第1面4aは、突出部5の周り全域に亘って平坦である、即ち、凹部4dを備えていない、という構成でもよい。
(7)また、上記実施形態に係る検体採取具1においては、板状部4の第1面4aは、突出部5の周りが凹むことによって形成される凹部4dを備える、という構成である。しかしながら、検体採取具1は、斯かる構成に限られない。例えば、図18に示すように、板状部4は、第1面4aから突出部5を囲むように環状に突出する環状凸部4iを備えており、凹部4dは、環状凸部4iの内側で形成されている、という構成でもよい。
(8)また、上記実施形態に係る検体採取具1においては、開放口7bは、板状部4の第2面4bに配置されている、即ち、採取口7aと反対側の面4aに配置されている、という構成である。しかしながら、検体採取具1は、斯かる構成が好ましいものの、斯かる構成に限られない。例えば、開放口7bは、板状部4の第1面4aに配置されている、即ち、採取口7aと同じ側の面4aに配置されている、という構成でもよい。また、例えば、開放口7bは、板状部4の側周面4cに配置されている、という構成でもよい。
(9)また、上記実施形態に係る検体採取具1は、板状部4の側周面4cに連結される柱状部3を備えている、という構成である。しかしながら、検体採取具1は、斯かる構成が好ましいものの、斯かる構成に限られない。例えば、検体採取具1は、柱状部3を備えておらず、全体が板状となるように、形成されている、という構成でもよい。
(10)また、上記実施形態に係る検体採取具1においては、柱状部3は、厚み方向D3において、板状部4の第2面4bよりも突出している、という構成である。しかしながら、検体採取具1は、斯かる構成が好ましいものの、斯かる構成に限られない。例えば、柱状部3は、厚み方向D3において、板状部4の第2面4bと段差なく滑らかに連続している、という構成でもよい。また、例えば、柱状部3は、厚み方向D3において、板状部4の第2面4bよりも凹んでいる、という構成でもよい。
(11)また、上記実施形態に係る検体採取具1においては、内空間部7は、貯留部7dと抑止部7fとの間に、段差7gを備える、という構成である。しかしながら、検体採取具1は、斯かる構成が好ましいものの、斯かる構成に限られない。例えば、図19に示すように、内空間部7は、貯留部7dと抑止部7fとの間に、段差7gを備えておらず、抑止部7fの厚み方向D3の寸法W3は、貯留部7dの末端部の厚み方向D3の寸法W4に対して、次第に大きくなっている、という構成でもよい。
(12)また、上記実施形態に係る検体採取具1においては、緩衝部7eの体積は、移送部7cの体積よりも、大きい、という構成である。しかしながら、検体採取具1は、斯かる構成が好ましいものの、斯かる構成に限られない。例えば、緩衝部7eの体積は、移送部7cの体積以下である、という構成でもよい。
(13)また、上記実施形態に係る検体採取具1においては、緩衝部7eの体積は、貯留部7dの体積の30%以上である、という構成である。しかしながら、検体採取具1は、斯かる構成が好ましいものの、斯かる構成に限られない。例えば、緩衝部7eの体積は、貯留部7dの体積の30%未満である、という構成でもよい。
(14)また、上記実施形態に係る検体採取具1においては、透過部4gは、変形可能な膜状に形成されている、という構成である。しかしながら、検体採取具1は、斯かる構成に限られない。例えば、透過部4gは、変形不能に剛性を有している、という構成でもよい。
(15)また、上記実施形態に係る検体採取具1においては、透過部4gは、貯留部7dの検体の一部を透過させる、という構成である。しかしながら、検体採取具1は、斯かる構成に限られない。例えば、透過部4gは、貯留部7dの検体の全部を透過させる、という構成でもよい。
(16)また、上記実施形態に係る検体採取具1においては、抑止部7fの親水性は、貯留部7dの少なくとも一部の親水性よりも、小さい、という構成である。しかしながら、検体採取具1は、斯かる構成が好ましいものの、斯かる構成に限られない。例えば、抑止部7fの親水性は、貯留部7dの親水性と、同じ、という構成でもよい。また、例えば、抑止部7fの親水性は、貯留部7dの親水性よりも、大きい、という構成でもよい。
(17)また、上記実施形態に係る検体採取具1においては、厚み方向D3視において、移送部7cは、測定領域7hから離れている、という構成である。しかしながら、検体採取具1は、斯かる構成に限られない。例えば、図20及び図21に示すように、厚み方向D3視において、移送部7cが測定領域7hに連接されている、という構成が好ましい。即ち、移送部7cと測定領域7hとの距離W2(図9参照)がゼロである、という構成が好ましい。斯かる構成によれば、検体を測定するために必要となる検体量を非常に少なくすることができる。
1…検体採取具、2…本体部、2a…被検出部、3…柱状部、4…板状部、4a…第1面、4b…第2面、4c…側周面、4d…凹部、4e…第1壁部、4f…第2壁部、4g…透過部、4h…案内部、4i…環状凸部、5…突出部、5a…突出本体部、5b…凸部、6…検出回路部、6a…導電部、6b…第1端子、6c…第2端子、7…内空間部、7a…採取口、7b…開放口、7c…移送部、7d…貯留部、7e…緩衝部、7f…抑止部、7g…段差、7h…測定領域、11…ベース部材、11a…緩衝用凹部、11b…案内用突起、11c…抑止用凹部、11d…移送用開口、12…層部材、12a…貯留用開口、12b…抑止用開口、13…膜部材、100…測定システム、101…測定機、102…測定機本体、102a…装着口、103…測定部、103a…接触部、104…位置検出部、104a…電極、105…検体規定量検出部、105a…電極、D1…長手方向、D2…短手方向、D3…厚み方向、X1…シリンジ、X2…載置面

Claims (7)

  1. 板状に形成される本体部を備え、
    前記本体部は、毛細管現象によって液状の検体を内部に移送する内空間部を備え、
    前記内空間部は、検体を採取するための採取口と、検体を内部に貯留させる貯留部と、前記貯留部の末端部に連接され、前記貯留部から検体が移送されることを抑止する抑止部と、前記抑止部と前記本体部の外部とを連通させるための開放口と、を備え、
    前記本体部の厚み方向において、前記抑止部の寸法は、前記貯留部の末端部の寸法よりも、大きい、検体採取具。
  2. 前記内空間部は、前記貯留部と前記抑止部との間に、段差を備える、請求項1に記載の検体採取具。
  3. 前記内空間部は、前記抑止部及び前記開放口を有して検体を収容可能な緩衝部を備え、
    前記本体部は、板状に形成される板状部と、前記板状部の第1面から前記厚み方向に突出し、先端に前記採取口を有する突出部と、を備え、
    前記内空間部は、前記突出部の内部で前記採取口から前記厚み方向に延びる移送部を備え、
    前記緩衝部の体積は、前記移送部の体積よりも、大きい、請求項1又は2に記載の検体採取具。
  4. 前記内空間部は、前記抑止部及び前記開放口を有して検体を収容可能な緩衝部を備え、
    前記本体部は、前記貯留部の検体の少なくとも一部を透過させる透過部を備え、
    前記透過部は、変形可能な膜状に形成され、
    前記緩衝部の体積は、前記貯留部の体積の30%以上である、請求項1〜3の何れか1項に記載の検体採取具。
  5. 前記抑止部の親水性は、前記貯留部の少なくとも一部の親水性よりも、小さい、請求項1〜4の何れか1項に記載の検体採取具。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の検体採取具の製造方法であって、
    前記抑止部を構成する抑止用凹部を有するベース部材と、前記貯留部を構成する貯留用開口と前記抑止部を構成する抑止用開口とを有する層部材と、前記貯留用開口及び前記抑止用開口を覆う膜部材と、を準備することと、
    前記抑止用凹部と前記抑止用開口とが連接するように、前記ベース部材と前記層部材とを固定することと、
    前記膜部材が前記貯留用開口及び前記抑止用開口を覆うように、前記層部材と前記膜部材とを固定することと、を含む、検体採取具の製造方法。
  7. 請求項1〜5の何れか1項に記載の検体採取具と、
    前記検体採取具で採取される検体を測定する測定機と、を備える、測定システム。
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