JP2021091010A - 後処理装置及び画像形成システム - Google Patents
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Abstract
Description
このような後処理装置は、所望のサイズに断裁を行うために、搬送方向の先端部及び後端部の断裁量をユーザーが操作部のキー入力にて設定を行うことが可能なものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、シートの先端部における断裁量が必要長に満たないと、搬送不良や切断不良が生じるため、断裁を行う際の最小断裁量を予め定めている後処理装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、特許文献2の後処理装置の場合、シートの先端部における断裁量の最小断裁量を定めるだけでは、装置内の種々の問題に対して十分に対応することができなかった。
前記断裁手段が断裁する前記シートの断裁位置を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定される前記シートの複数の断裁位置について、当該断裁位置ごとに設定可能な範囲を記憶する記憶手段と、
を備えることを特徴とする。
シートに画像形成を行う画像形成手段と、
前記シートを断裁する断裁手段と、
前記断裁手段が断裁する前記シートの断裁位置を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定される前記シートの複数の断裁位置について、当該断裁位置ごとに設定可能な範囲を記憶する記憶手段と、
を備えることを特徴とする。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
図1は本発明の実施の形態における画像形成システム100の構成図である。画像形成システム100は、シートとしての用紙Pに画像を形成する画像形成手段としての画像形成装置10と、画像形成装置10により画像が形成された用紙Pに断裁処理を施す後処理装置20と、を備えて構成されている。
画像形成装置10は、給紙部15、画像読取部16、画像形成部17、操作表示部18等を備える。
後処理装置20は、用紙Pに対して断裁処理を施す断裁機である。後処理装置20は、画像形成装置10から搬入された用紙Pに対して必要に応じて断裁処理を施し、断裁処理により作成された成果物を排紙トレイT11,T12又はカードトレイT13に排出する。
後処理装置20は、搬送路D1、カット装置30、センサー27、屑箱29等を備える。
また、搬送路D1、D2には、各々の経路に沿って規定の間隔で用紙Pを表裏に挟むように設けられた一対のローラの回転により用紙Pの搬送を行う搬送ローラ35が設けられている。
FD断裁部31〜33は、用紙Pを搬送方向(Feed Direction)Fに沿って断裁するスリッターである。FD断裁部31,32は、それぞれ、用紙Pの平面に平行であって搬送方向Fと直交する方向(「搬送直交方向」とする)Cにおける端部(奥側・手前側)を断裁する天地スリッターである。FD断裁部33は、用紙Pの搬送直交方向Cに隣接する成果物同士の間の余白を搬送方向Fに沿って断裁するドブ断ちスリッターである。
FD断裁部31〜33は、例えば、図示しないモーター等のアクチュエーターを備え、搬送直交方向Cにおける切断位置を規定の範囲内で調節することができる。これにより、用紙Pの搬送直交方向Cの両端部から規定距離となる位置で搬送方向Fに沿ってカットを行うことができる。
CD断裁部34は、用紙Pを搬送直交方向Cに沿って断裁するギロチンカッターである。CD断裁部34は、用紙Pの搬送方向Fにおける断裁位置を搬送ローラ35との協働によって任意に調節することができる。
この屑箱29は、FD断裁部31〜33及びCD断裁部34における断裁屑の落下位置下方にそれぞれ所定寸法の排出口を有しており、各断裁部31〜34の断裁屑は各々の排出口を介して屑箱29内に断裁屑を陥れる構造となっている。また、FD断裁部31〜33のそれぞれの排出口は、搬送方向Fに沿って長尺な矩形の開口からなり、CD断裁部34の排出口は、搬送直交方向Cに沿って長尺な矩形の開口からなる。
図2は、画像形成システム100の機能的構成を示すブロック図である。
画像形成装置10は、CPU11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(RandomAccess Unit)13、記憶部14、給紙部15、画像読取部16、画像形成部17、操作表示部18、通信I/F(InterFace)19等を備える。既に説明した機能部については、説明を省略する。
ROM12は、不揮発性の半導体メモリー等により構成され、システムプログラム及びシステムプログラム上で実行可能な各種処理プログラムや、各種データ等を記憶する。
RAM13は、揮発性の半導体メモリー等により構成され、CPU11により実行される各種処理において、ROM12から読み出されたプログラム、入力若しくは出力データ、及び、パラメータ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。
通信I/F19は、NIC(Network Interface Card)やモデム等で構成され、後処理装置20やPC(Personal Computer)との間でデータの送受信を行う。
また、設定入力部26は、後処理装置20の用紙Pの断裁位置である各種のパラメータを設定する設定手段として機能する。
CPU21は、先端検出手段36により用紙Pの先端部を検出してからの各搬送ローラ35の駆動回転数を読み取り、用紙Pの先端部が搬送路D1のいずれに位置するかを認識することができる。そして、CPU21は、搬送される用紙Pに対して、カット装置30の各断裁部31〜34を制御して適正なタイミングで断裁を行う。
後処理装置20にて実行させる断裁作業に関する設定の概要について、図3に示す設定入力画面の表示例及び図4及び図5に示す用紙Pの設定対象を示す説明図に基づいて説明を行う。
上記設定の入力作業は、後処理装置20の設定入力部26から行われ、図3の設定入力画面は設定入力部26が有する表示部にて表示される。
なお、以下の説明において示す具体的な数値は、単なる例示であって、これに限定されるものではない。
用紙サイズは、断裁が行われる用紙Pの搬送方向Fの幅である用紙サイズL1と搬送直交方向Cの幅である用紙サイズL2をからなり、これら用紙サイズL1,L2の設定値は、予め、複数の組み合わせが用意されており、その中から一つを選択することにより決定される。なお、個別に用紙サイズL1,L2の数値を入力可能としても良い。
搬送直交方向Cに沿った断裁の位置に関するパラメータとしては、図4に示すように、用紙Pの前側の端部を搬送直交方向Cに断裁する先端断裁位置としての「先端位置X1」、用紙Pの後側の端部を搬送直交方向Cに断裁する後端断裁位置としての「後端位置A1」、用紙Pが搬送方向Fについて複数に分割される場合の分割数である「成果物の数N1」、用紙Pが搬送方向Fについて複数に分割される場合の各成果物の搬送方向Fの幅である「仕上がりサイズY1」、搬送方向Fに複数に分割される成果物同士の搬送方向Fにおける隙間幅である「ドブ断ち幅Z1」が挙げられる。
具体的には、図3の設定入力画面において、「先端位置」、「仕上がりサイズ(横幅)」、「ドブ断ち幅(横方向)」の項目を個別に選択し、数字キーから数値を入力する。入力可能な数値の最小単位は、例えば、0.1[mm]に設定されている。
これらの数値設定に対して、CPU21は、入力された各パラメータの数値範囲の適否の判断と、残るパラメータである「後端位置A1」、「成果物の数N1」の算出を行う。
なお、「後端位置A1」、「成果物の数N1」は、「先端位置X1」、「仕上がりサイズY1」、「ドブ断ち幅Z1」の設定に基づいて決定されるので、「後端位置A1」、「成果物の数N1」も間接的に設定されていると言うことができる。
以下、「先端位置X1」の設定時にCPU21が実行する処理を説明する。図6は処理中に表示されるエラーメッセージの表示例、図7は処理中に表示されるハイライト表示の表示例、図8は断裁位置に関するパラメータの設定時のCPU21の処理を示したフローチャートである。
即ち、「先端位置X1」は、設定可能な範囲として、用紙Pの前側の端部の先端から断裁位置までの距離について、規定の下限値が予め決められており、当該下限値が記憶部24に格納されている。
このように、先端位置X1の入力値が適正範囲外であること報知することにより、設定入力部26は報知手段として機能する。
なお、図7では、「先端位置X1」、「仕上がりサイズY1」、「ドブ断ち幅Z1」が全てハイライト表示となっている例が示されているが、適正範囲外であったパラメータが「先端位置X1」のみの場合には、「先端位置X1」のみがハイライト表示される。
また、適正範囲外であったパラメータをユーザーに認識させることが可能であれば、ハイライト表示に限らず、他の表示を行っても良い。
即ち、「先端位置X1」は、設定可能な範囲として、用紙Pの前側の端部の先端から断裁位置までの距離について、規定の上限値が予め決められており、当該上限値が記憶部24に格納されている。
但し、断裁を繰り返す場合には断裁時間が増大するので、作業時間の遅延防止の観点から先端位置X1の上限値も記憶部24に格納されている。例えば、先端位置X1の上限値は、100[mm]に設定されている。
なお、先端位置X1の入力値が下限値未満又は上限値を超える場合に、CPU21は、報知処理を行う例を示したが、報知せずに、入力値が下限値又は上限値のいずれか近い方の値に自動的に変更し、記憶部24に登録する処理を行っても良い。
以下、「ドブ断ち幅Z1」の設定時にCPU21が実行する処理を説明する。この場合も図6〜図8を参照して説明する。
まず、CPU21は、図3の設定入力画面から「ドブ断ち幅Z1」の入力が行われたか否かを判定し(ステップS1)、入力が行われた場合には、「ドブ断ち幅Z1」の入力値が予め定められた「ドブ断ち幅Z1」の下限値以上であるかを判定する(ステップS3)。
即ち、「ドブ断ち幅Z1」は、前述した「先端位置X1」と同様に、良好な断裁を行うことが可能な幅が確保できる下限値(実際の下限値に幾分余裕を持たせたより大きな値を含む)が記憶部24に用意されている。例えば、ドブ断ち幅Z1の下限値は、10[mm]に設定されている。
ドブ断ち幅Z1の場合も、前述した「先端位置X1」と同様に、複数回の繰り返しの断裁により、断裁屑の排出口の制限は受けないが、作業時間の遅延防止の観点から上限値が記憶部24に格納されている。例えば、ドブ断ち幅Z1の上限値は、100[mm]に設定されている。
一方、ドブ断ち幅Z1の入力値が上限値以下であった場合には、CPU21は、ドブ断ち幅Z1の入力値を設定値として記憶部24に登録する(ステップS11)。
なお、ドブ断ち幅Z1の入力値が下限値未満又は上限値を超える場合に、CPU21は、報知処理を行う例を示したが、報知せずに、入力値が下限値又は上限値のいずれか近い方の値に自動的に変更し、記憶部24に登録する処理を行っても良い。
以下、「仕上がりサイズY1」の設定時にCPU21が実行する処理を説明する。この場合も図6〜図8を参照して説明する。
まず、CPU21は、図3の設定入力画面から「仕上がりサイズY1」の入力が行われたか否かを判定し(ステップS1)、入力が行われた場合には、「仕上がりサイズY1」の入力値が予め定められた「仕上がりサイズY1」の下限値以上であるかを判定する(ステップS3)。
即ち、「仕上がりサイズY1」の断裁は、断裁によって生じる成果物の搬送方向Fの幅が下流側に搬送可能な長さであることが要求される。この場合、成果物の搬送方向Fの幅は、CD断裁部34による断裁位置からそのすぐ下流側に位置する搬送ローラ35に届く長さを下限値とすることが要求される。この仕上がりサイズY1の下限値(実際の下限値に幾分余裕を持たせたより大きな値を含む)が記憶部24に用意されている。
仕上がりサイズY1の場合は、断裁屑が発生しないので、前述した「先端位置X1」や「ドブ断ち幅Z1」の場合とは異なり、物理的に可能な範囲を上限とする。即ち、既に設定された「用紙サイズL1」の設定値から「先端位置X1」の設定値を減じた値を上限値とする。
一方、仕上がりサイズY1の入力値が上限値以下であった場合には、CPU21は、仕上がりサイズY1の入力値を設定値として記憶部24に登録する(ステップS11)。
なお、仕上がりサイズY1の入力値が下限値未満又は上限値を超える場合に、CPU21は、報知処理を行う例を示したが、報知せずに、入力値が下限値又は上限値のいずれか近い方の値に自動的に変更し、記憶部24に登録する処理を行っても良い。
「先端位置X1」、「仕上がりサイズY1」、「ドブ断ち幅Z1」の値が設定されると、CPU21は、「後端位置A1」、「成果物の数N1」の算出を行う。図9は後端位置A1、成果物の数N1の算出時のCPU21の処理を示したフローチャートである。
図4から分かるように、「成果物の数N1」は、「用紙サイズL1」、「先端位置X1」、「仕上がりサイズY1」、「ドブ断ち幅Z1」との間で次式(1)の関係が成立する。
X1+Y1×N1+Z1×(N1−1)<L1 (1)
N1<(L1+Z1−X1)/(Y1+Z1) (2)
「成果物の数N1」が算出されると、次式(3)が成立するので、「後端位置A1」を算出することができる(ステップS23)。CPU21は、これにより、第一決定手段として機能する。
A1=L1−(X1+Y1×N1+Z1(N1−1)) (3)
「後端位置A1」の下限値は、前述した「先端位置X1」と同様に、良好な断裁を行うことが可能な幅が確保できる下限値(実際の下限値に幾分余裕を持たせたより大きな値を含む)が記憶部24に用意されている。例えば、後端位置A1の下限値は、10[mm]に設定されている。
つまり、「先端位置X1」、「仕上がりサイズY1」、「ドブ断ち幅Z1」のいずれか又は全ての数値を修正するようにユーザーを促す。
後端位置A1で断裁されて発生する断裁屑は、長尺の短冊状となり、CD断裁部34の下方にある排出口を通じて屑箱29に落下する。その場合、断裁屑が排出口の搬送方向Fの幅よりも広いと、排出口を通ることができず、詰まりの原因となるため、断裁屑の幅は、排出口の搬送方向Fの幅よりも小さくする必要がある。
なお、後端位置A1の断裁の場合、一回の断裁で後端位置A1が断裁位置から下流側に送られてしまうので、先端位置X1における断裁のように繰り返して行うことができない。
従って、後端位置A1の幅は、排出口の搬送方向Fの幅以下に設定する必要があるため、後端位置A1の上限値は、排出口の搬送方向Fの幅と同じかこれよりも余裕を持って幾分小さい値に設定される。
後端位置A1の上限値は、記憶部24に格納されている。例えば、後端位置A1の上限値は、13[mm]に設定されている。
一方、後端位置A1の算出値が上限値以下であった場合には、CPU21は、後端位置A1の算出値を設定値として記憶部24に登録する(ステップS33)。
搬送方向Fに沿った断裁の位置に関するパラメータとしては、図5に示すように、用紙Pの搬送直交方向Cにおける一端部側(奥側という)の端部を搬送方向Fに断裁する第一側端断裁位置としての「奥側位置X2」、用紙Pの搬送直交方向Cにおける他端部側(手前側という)の端部を搬送方向Fに断裁する第二側端断裁位置としての「手前側位置A2」、用紙Pが搬送直交方向Cについて複数に分割される場合の分割数である「成果物の数N2」、用紙Pが搬送直交方向Cについて複数に分割される場合の各成果物の搬送直交方向Cの幅である「仕上がりサイズY2」、搬送直交方向Cに複数に分割される成果物同士の搬送直交方向Cにおける隙間幅である「ドブ断ち幅Z2」が挙げられる。
これらの数値設定に対して、CPU21は、入力された各パラメータの数値範囲の適否の判断と、残るパラメータである「手前側位置A2」の算出を行う。
なお、「手前側位置A2」は、「奥側位置X2」、「仕上がりサイズY2」の設定に基づいて決定されるので、「手前側位置A2」も間接的に設定されていると言うことができる。
以下、「奥側位置X2」の設定時にCPU21が実行する処理を図6〜図8を参照して説明する。
まず、CPU21は、図3の設定入力画面から「奥側位置X2」の入力が行われたか否かを判定し(ステップS1)、入力が行われた場合には、「奥側位置X2」の入力値が予め定められた「奥側位置X2」の下限値以上であるかを判定する(ステップS3)。
この場合も、用紙Pの奥側の端部を搬送方向Fに沿って断裁する場合、奥側の先端から断裁位置までの距離が小さすぎると、良好な断裁を行えない場合が起こりうるので、良好な断裁を行うことが可能である下限値(実際の下限値に幾分余裕を持たせたより大きな値を含む)が予め求められ、記憶部24に用意されている。例えば、奥側位置X2の下限値は、8[mm]に設定されている。
奥側位置X2で断裁されて発生する断裁屑は、長尺の短冊状となり、FD断裁部31の下方にある排出口を通じて屑箱29に落下する。その場合、断裁屑が排出口の搬送直交方向Cの幅よりも広いと、排出口を通ることができず、詰まりの原因となるため、断裁屑の幅は、排出口の搬送直交方向Cの幅と同じかこれよりも余裕を持って幾分小さい値とする必要がある。
奥側位置X2の上限値は、記憶部24に格納されている。例えば、後端位置A1の上限値は、26[mm]に設定されている。
なお、奥側位置X2の入力値が下限値未満又は上限値を超える場合に、CPU21は、報知処理を行う例を示したが、報知せずに、入力値が下限値又は上限値のいずれか近い方の値に自動的に変更し、記憶部24に登録する処理を行っても良い。
以下、「仕上がりサイズY2」の設定時にCPU21が実行する処理を説明する。この場合も図6〜図8を参照して説明する。
まず、CPU21は、図3の設定入力画面から「仕上がりサイズY2」の入力が行われたか否かを判定し(ステップS1)、入力が行われた場合には、「仕上がりサイズY2」の入力値が予め定められた「仕上がりサイズY2」の下限値以上であるかを判定する(ステップS3)。
「仕上がりサイズY2」は下限値と上限値とが定められている。下限値は、断裁によって得られる成果物の搬送直交方向Cの片側において、ドブ断ち幅Z2に従って断裁を行う一対の刃の搬送直交方向Cの可動範囲に応じて決定されている。
また、上限値は、ドブ断ち幅Z2の断裁を行わない場合であり、「用紙サイズL2」の設定値から「奥側位置X2」の設定値を減じた値を上限値とする。
この仕上がりサイズY2の下限値(実際の下限値に幾分余裕を持たせたより大きな値を含む)と上限値とが記憶部24に用意されている。
仕上がりサイズY2の入力値が上限値を超える場合には、下限値の場合と同様に、CPU21は、報知処理として図6に示すエラーメッセージを表示し(ステップS5)、適正範囲外であったパラメータのハイライト表示を行う(ステップS7)。
一方、仕上がりサイズY2の入力値が上限値以下であった場合には、CPU21は、仕上がりサイズY2の入力値を設定値として記憶部24に登録する(ステップS11)。
なお、仕上がりサイズY2の入力値が下限値未満又は上限値を超える場合に、CPU21は、報知処理を行う例を示したが、報知せずに、入力値が下限値又は上限値のいずれか近い方の値に自動的に変更し、記憶部24に登録する処理を行っても良い。
「奥側位置X2」及び「仕上がりサイズY2」の値が設定されると、CPU21は、「手前側位置A2」の算出を行う。図10のフローチャートを参照して算出処理を説明する。
A2=L2−(X2+Y2×N2+Z2(N2−1)) (4)
「手前側位置A2」の下限値は、前述した「奥側位置X2」と同様に、良好な断裁を行うことが可能な幅が確保できる下限値(実際の下限値に幾分余裕を持たせたより大きな値を含む)が記憶部24に用意されている。例えば、手前側位置A2の下限値は、8[mm]に設定されている。
つまり、「奥側位置X2」、「仕上がりサイズY2」のいずれか又は両方の数値を修正するようにユーザーを促す。
手前側位置A2の場合も奥側位置X2と同様に、断裁屑がFD断裁部33の下方にある排出口の搬送直交方向Cの幅よりも広いと、詰まりの原因となるため、断裁屑の幅は、排出口の搬送直交方向Cの幅と同じかこれよりも余裕を持って幾分小さい値とする必要がある。
手前側位置A2の上限値は、記憶部24に格納されている。例えば、手前側位置A2の上限値は、26[mm]に設定されている。
一方、手前側位置A2の算出値が上限値以下であった場合には、CPU21は、手前側位置A2の算出値を設定値として記憶部24に登録する(ステップS51)。
上述のように、断裁作業に必要となる設定パラメータである用紙サイズと搬送直交方向Cに沿った断裁位置に関するパラメータと搬送方向Fに沿った断裁位置に関するパラメータとが全て設定されると、CPU21は、断裁動作を行う。
断裁動作の際には、CPU21は、FD断裁部31〜33を制御して、「奥側位置X2」、「手前側位置A2」、「仕上がりサイズY2」の設定値に従って搬送方向Fに沿って断裁を行い、CD断裁部34を制御して「先端位置X1」、「後端位置A1」、「成果物の数N1」、「仕上がりサイズY1」、「ドブ断ち幅Z1」に従って搬送直交方向Cに沿って断裁を行い、用紙Pから成果物を形成し、排紙トレイT11,T12又はカードトレイT13に排出する。
画像形成システム100の後処理装置20は、設定入力部26により設定される用紙Pの複数の断裁位置のパラメータについて、当該断裁位置のパラメータごとに設定可能な数値範囲を記憶する記憶部24を備えているので、それぞれの断裁位置について、適切な範囲で設定を行うことができ、搬送不良等の発生を抑制して良好な断裁を実現することが可能となる。
このため、搬送方向Fに沿った複数の断裁位置について、適切な範囲で設定を行うことができ、断裁不良等の発生を抑制して良好な断裁を実現することが可能となる。
このため、ユーザーが後端位置A1の適正な位置を計算して決定する作業を不要とし、断裁における設定作業負担を飛躍的に低減することが可能となる。また、設定ミスによる断裁不良の発生を低減することが可能となる。
そして、CPU21は、算出された後端位置A1が下限値以上であって上限値以下の範囲外となる場合に報知する制御を行っている。
これにより、後端位置A1における断裁をより良好且つ安定的に行うことができ且つ断裁屑の詰まり等の発生を抑え、継続的に良好な断裁を行うことができるように、後端位置A1を適正な範囲に設定することが可能となる。
このため、搬送直交方向Cにおける両端部の断裁位置について適切な範囲で設定を行うことができ、断裁不良等の発生を抑制して良好な断裁を実現することが可能となる。
このため、ユーザーが手前側位置A2の適正な位置を計算して決定する作業を不要とし、断裁における設定作業負担を飛躍的に低減することが可能となる。また、設定ミスによる断裁不良の発生を低減することが可能となる。
そして、CPU21は、算出された手前側位置A2が下限値以上であって上限値以下の範囲外となる場合に報知する制御を行っている。
これにより、手前側位置A2における断裁をより良好且つ安定的に行うことができ且つ断裁屑の詰まり等の発生を抑え、継続的に良好な断裁を行うことができるように、手前側位置A2を適正な範囲に設定することが可能となる。
なお、上記各実施の形態における記述は、本発明に係る後処理装置及び画像形成システムの例であり、これに限定されるものではない。装置を構成する各部の細部構成及び細部動作に関しても本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
その場合、パーソナルコンピュータ等の情報処理端末を含む構成を画像形成システムと見なしても良い。
11 CPU
14 記憶部
17 画像形成部
18 操作表示部
20 後処理装置
21 CPU(第一決定手段、第二決定手段)
24 記憶部
26 設定入力部(設定手段、報知手段)
29 屑箱
30 カット装置
31〜33 FD断裁部
34 CD断裁部
35 搬送ローラ
36 先端検出手段
100 画像形成システム
A1 後端位置(後端断裁位置)
A2 手前側位置(第二側端断裁位置)
C 搬送直交方向
F 搬送方向
L1,L2 用紙サイズ
P 用紙(シート)
X1 先端位置(先端断裁位置)
X2 奥側位置(第一側端断裁位置)
Y1 仕上がりサイズ(搬送方向におけるサイズ)
Y2 仕上がりサイズ(搬送方向に直交する方向におけるサイズ)
Z1 ドブ断ち幅
Z2 ドブ断ち幅
Claims (20)
- シートを断裁する断裁手段と、
前記断裁手段が断裁する前記シートの断裁位置を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定される前記シートの複数の断裁位置について、当該断裁位置ごとに設定可能な範囲を記憶する記憶手段と、
を備えることを特徴とする後処理装置。 - 前記断裁位置は、前記シートの搬送方向における下流側の端部を前記搬送方向に直交する方向に断裁する先端断裁位置と前記シートの搬送方向における上流側の端部を前記搬送方向に直交する方向に断裁する後端断裁位置とを含むことを特徴とする請求項1に記載の後処理装置。
- 前記先端断裁位置の設定可能な範囲として、前記シートの搬送方向における下流側の端部の先端からの距離が規定の下限値以上とすることを特徴とする請求項2に記載の後処理装置。
- 前記断裁手段による前記搬送方向に直交する方向の断裁による断裁屑の排出口を備え、
前記後端断裁位置の設定可能な範囲として、前記シートの搬送方向における上流側の端部の先端からの距離が規定の下限値以上であって、前記搬送方向に直交する方向の断裁による前記断裁屑が前記排出口から排出可能な幅となる上限値以下とすることを特徴とする請求項2又は3に記載の後処理装置。 - 前記設定手段は、前記シートの搬送方向における下流側の端部を前記搬送方向に直交する方向に断裁する先端断裁位置と、断裁による成果物の前記搬送方向におけるサイズとを設定し、
前記設定手段により設定された前記先端断裁位置と前記成果物の前記搬送方向におけるサイズとから、前記シートの搬送方向における上流側の端部を前記搬送方向に直交する方向に断裁する後端断裁位置を決定する第一決定手段を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の後処理装置。 - 前記断裁手段による前記搬送方向に直交する方向の断裁による断裁屑の排出口を備え、
前記後端断裁位置の設定可能な範囲として、前記シートの搬送方向における上流側の端部の先端からの距離が規定の下限値以上であって、前記搬送方向に直交する方向の断裁による断裁屑が前記排出口から排出可能な幅となる上限値以下とし、
前記第一決定手段が決定した前記後端断裁位置が前記下限値以上であって前記上限値以下の範囲から外れた場合に報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の後処理装置。 - 前記断裁位置は、前記搬送方向に直交する方向における一端部を前記搬送方向に断裁する第一側端断裁位置と前記搬送方向に直交する方向における他端部を前記搬送方向に断裁する第二側端断裁位置とを含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の後処理装置。
- 前記断裁手段による前記搬送方向の断裁による断裁屑の排出口を備え、
前記第一側端断裁位置と前記第二側端断裁位置の設定可能な範囲として、前記シートの搬送方向に直交する方向における一端部の先端から前記第一側端断裁位置までの距離と前記シートの搬送方向に直交する方向における他端部の先端から前記第二側端断裁位置までの距離が、いずれも、規定の下限値以上であって、前記搬送方向の断裁による前記断裁屑が前記排出口から排出可能な幅となる上限値以下とすることを特徴とする請求項7に記載の後処理装置。 - 前記設定手段は、前記シートの搬送方向に直交する方向における一端部を前記搬送方向に断裁する第一側端断裁位置と、断裁による成果物の前記搬送方向に直交する方向におけるサイズとを設定し、
前記設定手段により設定された前記第一側端断裁位置と前記成果物の前記搬送方向に直交する方向におけるサイズとから、前記シートの搬送方向に直交する方向における他端部を前記搬送方向に断裁する第二側端断裁位置を決定する第二決定手段を備えることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の後処理装置。 - 前記断裁手段による前記搬送方向の断裁による断裁屑の排出口を備え、
前記第二側端断裁位置の設定可能な範囲として、前記シートの搬送方向に直交する方向における他端部の先端からの距離が規定の下限値以上であって、前記搬送方向の断裁による断裁屑が前記排出口から排出可能な幅となる上限値以下とし、
前記第二決定手段が決定した前記第二側端断裁位置が前記下限値以上であって前記上限値以下の範囲から外れた場合に報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項9に記載の後処理装置。 - シートに画像形成を行う画像形成手段と、
前記シートを断裁する断裁手段と、
前記断裁手段が断裁する前記シートの断裁位置を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定される前記シートの複数の断裁位置について、当該断裁位置ごとに設定可能な範囲を記憶する記憶手段と、
を備えることを特徴とする画像形成システム。 - 前記断裁位置は、前記シートの搬送方向における下流側の端部を前記搬送方向に直交する方向に断裁する先端断裁位置と前記シートの搬送方向における上流側の端部を前記搬送方向に直交する方向に断裁する後端断裁位置とを含むことを特徴とする請求項11に記載の画像形成システム。
- 前記先端断裁位置の設定可能な範囲として、前記シートの搬送方向における下流側の端部の先端からの距離が規定の下限値以上とすることを特徴とする請求項12に記載の画像形成システム。
- 前記断裁手段による前記搬送方向に直交する方向の断裁による断裁屑の排出口を備え、
前記後端断裁位置の設定可能な範囲として、前記シートの搬送方向における上流側の端部の先端からの距離が規定の下限値以上であって、前記搬送方向に直交する方向の断裁による前記断裁屑が前記排出口から排出可能な幅となる上限値以下とすることを特徴とする請求項12又は13に記載の画像形成システム。 - 前記設定手段は、前記シートの搬送方向における下流側の端部を前記搬送方向に直交する方向に断裁する先端断裁位置と、断裁による成果物の前記搬送方向におけるサイズとを設定し、
前記設定手段により設定された前記先端断裁位置と前記成果物の前記搬送方向におけるサイズとから、前記シートの搬送方向における上流側の端部を前記搬送方向に直交する方向に断裁する後端断裁位置を決定する第一決定手段を備えることを特徴とする請求項11から14のいずれか一項に記載の画像形成システム。 - 前記断裁手段による前記搬送方向に直交する方向の断裁による断裁屑の排出口を備え、
前記後端断裁位置の設定可能な範囲として、前記シートの搬送方向における上流側の端部の先端からの距離が規定の下限値以上であって、前記搬送方向に直交する方向の断裁による断裁屑が前記排出口から排出可能な幅となる上限値以下とし、
前記第一決定手段が決定した前記後端断裁位置が前記下限値以上であって前記上限値以下の範囲から外れた場合に報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項15に記載の画像形成システム。 - 前記断裁位置は、前記搬送方向に直交する方向における一端部を前記搬送方向に断裁する第一側端断裁位置と前記搬送方向に直交する方向における他端部を前記搬送方向に断裁する第二側端断裁位置とを含むことを特徴とする請求項11から16のいずれか一項に記載の画像形成システム。
- 前記断裁手段による前記搬送方向の断裁による断裁屑の排出口を備え、
前記第一側端断裁位置と前記第二側端断裁位置の設定可能な範囲として、前記シートの搬送方向に直交する方向における一端部の先端から前記第一側端断裁位置までの距離と前記シートの搬送方向に直交する方向における他端部の先端から前記第二側端断裁位置までの距離が、いずれも、規定の下限値以上であって、前記搬送方向の断裁による前記断裁屑が前記排出口から排出可能な幅となる上限値以下とすることを特徴とする請求項17に記載の画像形成システム。 - 前記設定手段は、前記シートの搬送方向に直交する方向における一端部を前記搬送方向に断裁する第一側端断裁位置と、断裁による成果物の前記搬送方向に直交する方向におけるサイズとを設定し、
前記設定手段により設定された前記第一側端断裁位置と前記成果物の前記搬送方向に直交する方向におけるサイズとから、前記シートの搬送方向に直交する方向における他端部を前記搬送方向に断裁する第二側端断裁位置を決定する第二決定手段を備えることを特徴とする請求項11から18のいずれか一項に記載の画像形成システム。 - 前記断裁手段による前記搬送方向の断裁による断裁屑の排出口を備え、
前記第二側端断裁位置の設定可能な範囲として、前記シートの搬送方向に直交する方向における他端部の先端からの距離が規定の下限値以上であって、前記搬送方向の断裁による断裁屑が前記排出口から排出可能な幅となる上限値以下とし、
前記第二決定手段が決定した前記第二側端断裁位置が前記下限値以上であって前記上限値以下の範囲から外れた場合に報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項19に記載の画像形成システム。
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