JP2021090023A - カレントトランス及びこれを用いた電磁誘導型発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】送電線に流れる電流が小さいときでも所望の電力を発電でき、電流が大きいときには余剰電力をできるだけ発生させないようにする。【解決手段】カレントトランス10Aは、送電線2に取り付け可能な磁性コア11と、磁性コア11に巻回された発電コイル12及びフリーコイル13と、フリーコイル13の両端間に接続されたスイッチ回路14と、発電コイル12の両端間に現れる電圧に基づいてスイッチ回路14を制御するスイッチ制御部15とを備える。これにより、送電線2に流れる電流によって磁性コア11に生じる磁束φ1がフリーコイル13によって低減される。また、送電線2に流れる電流が小さい場合には、スイッチ回路14によってフリーコイル13を無効化することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、カレントトランス及びこれを用いた電磁誘導型発電装置並びに送電線監視システムに関する。
送電線に取り付けられてその状態を監視するIoTデバイスが知られている。例えば、特許文献1には、送電線の異常振動を検出するための振動検出装置が記載されている。振動検出装置の電源には、送電線の周囲に発生する磁界の変化による電磁誘導を利用した発電装置、あるいは太陽光発電装置が用いられている。
また特許文献2には、電磁誘導方式の電源装置を用いた監視カメラシステムが記載されている。この監視カメラシステムは、送・配電線路に着脱可能に設けられ、電磁誘導方式で電力を生成する発電用CTコアと、発電用CTコアから発生した交流電力を直流電力に変換する電力変換部と、動画を撮影するカメラモジュールと、カメラモジュールの出力データを外部に伝送する無線通信モジュールとを備えている。
特開2007−93342号公報 特表2016−517261号公報 特開2017−220729号公報
図5に示すように、送電線に流れる電流は電力需要により大きく変動する。送電線に流れる電流が変動してもIoTデバイスが安定的に動作するためには、送電線に流れる電流が最小値IのときでもIoTデバイスが動作可能な最低限の電圧Vminが常に発電されるように電磁誘導型発電装置を設計する必要がある。
一方、送電線に流れる電流で発電する電磁誘導型発電装置では、送電線の電流の増加と共に二次電流も増加する。そのため、図5に示すように、送電線に流れる電流が非常に大きい場合には、発電される電力も非常に大きくなる。このように発電量が増加しているにもかかわらず、IoTデバイスが一定の消費電力で動作している場合には、余分な電力が大量に発生することなるため、熱に変換するなど、何らかの方法で余剰電力を消費する必要がある。
しかしながら、余剰電力を熱に変換する場合、IoTデバイスの不要な温度上昇を招くことになり、IoTデバイス内の部品や素子の劣化が加速するおそれがある。また例えば、高圧送電線には数千アンペア以上の大電流が流れる場合があるが、大電流によって発生した余剰電力をすべて熱に変換することは極めて困難である。さらにIoTデバイスが架空送電線に設置される場合、その設置やメンテナンスは非常に困難である。そのため、そのような場所に設置されるIoTデバイスには、一度設置したら例えば10年以上の長期間にわたって安定的に動作することが求められていることから、高温化等によるIoTデバイスの特性劣化を極力防止することが望ましい。
一方、特許文献3には、コアに磁束低減部を設けることによって、送電線に流れる電流によってコアに生じる磁束を低減する方法が開示されている。しかしながら、特許文献3に記載された方法では、送電線に流れる電流が小さい場合に十分な発電量が得られないという問題があった。
したがって、本発明の目的は、送電線に流れる電流が小さいときでも所望の電力を発電でき、電流が大きいときには余分な電力をできるだけ発電しないカレントトランス及びこれを用いた電磁誘導型発電装置並びに送電線監視システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明によるカレントトランスは、送電線に取り付け可能な磁性コアと、磁性コアに巻回された発電コイル及びフリーコイルと、フリーコイルの両端間に接続されたスイッチ回路と、発電コイルの両端間に現れる電圧に基づいてスイッチ回路を制御するスイッチ制御部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、送電線に流れる電流によって磁性コアに生じる磁束がフリーコイルによって低減されることから、送電線に流れる電流が大きい場合であっても、発電コイルの両端に現れる出力電圧が抑制される。しかも、フリーコイルの両端にはスイッチ回路が設けられていることから、送電線に流れる電流が小さい場合にはフリーコイルを無効化することができる。これにより、送電線に流れる電流の量にかかわらず、所望の電力を発電することが可能となる。
本発明において、スイッチ制御部は、第1の制御状態においてはスイッチ回路をオフさせることによってフリーコイルの両端を開放し、第2の制御状態においてはスイッチ回路をオンさせることによってフリーコイルの両端を短絡しても構わない。これによれば、スイッチ回路をオフさせることによってフリーコイルを無効化し、スイッチ回路をオンさせることによってフリーコイルを有効化することが可能となる。
本発明において、フリーコイルは少なくとも一つの中間タップを有し、スイッチ回路は、フリーコイルの一端に接続された固定ノードと、フリーコイルの他端及び中間タップに接続された複数の選択ノードを含み、スイッチ制御部は、第2の制御状態においては、発電コイルの両端間に現れる電圧に基づいて固定ノードを複数の選択ノードのいずれかに接続することにより、フリーコイルの有効ターン数を切り替えても構わない。これによれば、フリーコイルによる減磁効果を多段階に制御することが可能となる。
本発明において、発電コイルの一端とフリーコイルの一端は短絡されており、スイッチ回路は、フリーコイルの一端とフリーコイルの他端との間に直列に接続された第1及び第2のスイッチ回路を含むものであっても構わない。これによれば、フリーコイルを発電コイルの一部として利用することが可能となる。
本発明において、スイッチ制御部は、第1の制御状態においては第1のスイッチ回路をオフ、第2のスイッチ回路をオンさせ、第2の制御状態においては第1のスイッチ回路をオン、第2のスイッチ回路をオフさせても構わない。これによれば、第1の制御状態においては発電コイルとフリーコイルが直列に接続されることから発電量を大きくすることができ、第2の制御状態においてはフリーコイルが無効化されることから、発電量を小さくすることができる。
本発明において、スイッチ制御部は、第3の制御状態においては第1及び第2のスイッチ回路をオンさせても構わない。これによれば、発電量をより小さくすることが可能となる。
本発明において、フリーコイルは少なくとも一つの中間タップを有し、スイッチ回路は、第1及び第2のスイッチ回路の接続点に接続された固定ノードと、フリーコイルの他端及び中間タップに接続された複数の選択ノードを含み、スイッチ制御部は、第3の制御状態においては、発電コイルの両端間に現れる電圧に基づいて固定ノードを複数の選択ノードのいずれかに接続することにより、フリーコイルの有効ターン数を切り替えても構わない。これによれば、フリーコイルによる減磁効果を多段階に制御することが可能となる。
本発において、送電線に流れる電流の大きさに対する発電コイルの出力電圧はヒステリシス特性を有していても構わない。これによれば、スイッチ回路の不安定な動作を防止することができる。
また、上記課題を解決するため、本発明による電磁誘導型発電装置は、上述した本発明の特徴を有するカレントトランスと、発電コイルの両端に接続された電源回路とを備えることを特徴とする。本発明によれば、送電線に流れる電流が小さいときでも所望の電力を発電でき、電流が大きいときには余分な電力をできるだけ発電しない電磁誘導型発電装置を提供することができる。
さらに本発明による送電線監視システムは、上述した本発明の特徴を有する電磁誘導型発電装置と、電源回路から供給される電力によって送電線の監視動作を行うIoTデバイスとを備えることを特徴とする。本発明によれば、送電線に流れる一次電流が非常に小さいときでも所望の電力を発電でき、IoTデバイスに対して安定的に電力を供給することができる。また一次電流が非常に大きいときには、二次巻線からの出力電圧の増加は一次電流に比例せず、出力電圧の増加が抑制されるので、余剰電力の発生を抑えることができ、余剰電力を熱に変換することによる不要な温度上昇を防止することができる。これにより、電力供給を受けるIoTデバイスの性能の低下等を防止することができる。
本発明によれば、送電線に流れる電流が小さいときでも所望の電力を発電でき、電流が大きいときには余分な電力をできるだけ発電しないカレントトランス及びこれを用いた電磁誘導型発電装置並びに送電線監視システムを提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態による送電線監視システム1Aの構成を概略的に示す図である。 図2は、カレントトランス10Aの動作の一例を示す説明図であって、送電線2に流れる電流とカレントトランス10Aの出力電圧との関係を示すグラフである。 図3は、本発明の第2の実施形態による送電線監視システム1Bの構成を概略的に示す図である。 図4は、カレントトランス10Bの動作の一例を示す説明図であって、送電線2に流れる電流とカレントトランス10Bの出力電圧との関係を示すグラフである。 図5は、従来の電磁誘導型発電装置の動作を示す説明図であって、送電線に流れる電流と電磁誘導型発電装置の出力電圧との関係を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態による送電線監視システム1Aの構成を概略的に示す図である。
図1に示すように、第1の実施形態による送電線監視システム1Aは、送電線2に流れる電流によって発電する電磁誘導型発電装置3Aと、電磁誘導型発電装置3Aから電力の供給を受けて送電線2の監視動作を行うIoTデバイス4とを備えている。電磁誘導型発電装置3AはIoTデバイス4の電源となるものであり、IoTデバイス4は電磁誘導型発電装置3Aの出力端子に接続されている。IoTデバイス4の種類は特に限定されず、送電線2の物理的又は電気的な状態を計測する各種センサモジュールであってもよく、遠隔監視カメラなどであってもよい。IoTデバイス4は通信機能を有し、センサやカメラで収集したデータをサーバに向けて送信することができる。
送電線2は架空送電線であることが好ましく、送電電圧が66kV以上の高圧送電線であることがさらに好ましい。架空送電線は地上から数十メートル以上の高所に架設されているため、IoTデバイス4の設置やメンテナンスが極めて困難であり、さらに送電線2に流れる電流の変動範囲(ダイナミックレンジ)が50A〜3000Aと非常に広く、本発明の効果が顕著だからである。送電線2には商用周波数(50Hz又は60Hz)の交流電流が流れており、送電線2の周囲には交番磁界が発生している。交番磁界の大きさは、送電線2に流れる電流の大きさによって変化する。
電磁誘導型発電装置3Aは、送電線2に取り付けられるカレントトランス10Aと、カレントトランス10Aに接続された電源回路20とを備えている。図示しないが、電源回路20は、カレントトランス10Aからの交流出力電圧を整流する整流回路と、整流回路から出力される直流電圧を一定の電圧レベルに制限するレギュレータ回路を有している。
カレントトランス10Aは、一次巻線としての送電線2に取り付けられた磁性コア11と、磁性コア11を介して送電線2に磁気結合された発電コイル12と、発電コイル12と共に磁性コア11を介して送電線2に磁気結合されたフリーコイル13と、フリーコイル13に接続されたスイッチ回路14と、発電コイル12の両端間に現れる出力電圧に基づいてスイッチ回路14を制御するスイッチ制御部15とを有している。
磁性コア11は例えば分割型トロイダルコアであり、送電線2がトロイダルコアの中空部を貫通するように当該送電線2に取り付けられている。発電コイル12は磁性コア11に所定のターン数で巻回された二次巻線であり、電源回路20の一対の入力端子は発電コイル12の一端12a及び他端12bに接続されている。
フリーコイル13は磁性コア11に所定のターン数で巻き回された三次巻線である。本実施形態においては、フリーコイル13が2つの中間タップ13c,13cを有している。但し、本発明において中間タップの数については特に限定されず、また、中間タップが存在しなくても構わない。スイッチ回路14は、フリーコイル13の一端13aに接続された固定ノードNと、フリーコイル13に接続されない選択ノードPと、フリーコイル13の中間タップ13c,13cにそれぞれ接続された選択ノードP,Pと、フリーコイル13の他端13bに接続された選択ノードPと含み、スイッチ制御部15による制御により、固定ノードNが選択ノードP〜Pのいずれかに接続される。
スイッチ制御部15は、発電コイル12の両端間に現れる出力電圧の大きさに応じてスイッチ回路14を制御する。具体的には、発電コイル12の出力電圧が小さいときには、固定ノードNを選択ノードPに接続する。つまり、スイッチ回路14をオフ状態とする。これにより、フリーコイル13の両端が開放されることから、フリーコイル13が無効化される。そして、スイッチ制御部15は、発電コイル12の出力電圧が大きいときには出力電圧の増加に合わせてフリーコイル13の有効ターン数が大きくなるように選択ノードP→P→Pの順に切り替える。
送電線2に流れる電流によって磁性コア11に時計回りの磁束φが発生したとき、発電コイル12には一端12a側をプラス、他端12b側をマイナスとする起電力が発生する。ここで、スイッチ回路14の固定ノードNが選択ノードPに接続されている場合、フリーコイル13の両端13a,13bには磁束φに起因する電圧が発生するが、フリーコイル13の両端13a,13bは開放されているため電流は流れず、磁性コア11に対する磁気的な寄与は実質的にゼロである。一方、スイッチ回路14の固定ノードNが選択ノードP〜Pのいずれかに接続されている場合、フリーコイル13の一端13aと中間タップ13c,13c又は他端13bの間には、磁束φに起因する起電力が生じるが、両者は短絡されているため同電位とならざるを得ず、起電力を打ち消すよう磁束φとは反対方向(反時計回り)の磁束φが発生する。これにより、フリーコイル13がないときと比べて磁束φが弱められ、発電コイル12の端子間電圧は小さくなる。したがって、発電コイル12による発電電力を小さくすることができる。
上記のように、スイッチ回路14の固定ノードNが選択ノードPに接続されている場合には、フリーコイル13が機能しないので、フリーコイル13による発電抑制効果は得られない。スイッチ回路14の固定ノードNが選択ノードPに接続されている場合には、フリーコイル13は機能するが、フリーコイル13の有効ターン数が小さいので、発電抑制効果は小さい。スイッチ回路14の固定ノードNが選択ノードPに接続されている場合には、フリーコイル13の有効ターン数がより大きくなるので、スイッチ回路14の固定ノードNが選択ノードPに接続されているときよりも発電抑制効果は大きくなる。スイッチ回路14の固定ノードNが選択ノードPに接続されている場合には、フリーコイル13の全ターンが有効となるので、発電抑制効果は最大となる。
図2は、カレントトランス10Aの動作の一例を示す説明図であって、送電線2に流れる電流とカレントトランス10Aの出力電圧との関係を示すグラフである。
図2に示すように、送電線2に流れる電流のダイナミックレンジが例えば50A〜3000Aであり、送電線2に流れる電流が50A〜750Aの範囲内とき、スイッチ制御部15は、スイッチ回路14の固定ノードNが選択ノードPに接続されるよう制御してフリーコイル13を無効にする。この場合、発電コイル12の出力電圧はフリーコイル13によって抑制されることなく、送電線2に流れる電流に比例する。発電コイル12は、送電線2に流れる電流の最低値I=50Aのときに最低必要な電圧Vminを発電するようにターン数等の条件が設定される。
送電線2に流れる電流が増加して750A以上に達したことを検出したとき、スイッチ制御部15はスイッチ回路14の固定ノードNが選択ノードPに接続されるように制御して発電抑制を開始する。スイッチ制御部15は、送電線2に流れる電流が750A〜1500Aのときに選択ノードP、1500A〜2250Aのときに選択ノードP、2250A〜3000Aのときに選択ノードPが選択されるようにスイッチ回路14を制御する。
図示のように、スイッチ回路14を切り替えて減圧レベル(発電抑制効果)を下げる(例えば選択ノードP→Pに切り替える)際に用いる閾値は、減圧レベルを上げる(選択ノードP→Pに切り替える)際に用いる閾値(例えば750A)よりも低い値(例えば700A)に設定される。このように、送電線2に流れる電流の大きさに対する発電コイル12の出力電圧にヒステリシス特性を持たせることにより、スイッチ回路14の不安定な動作(チャタリング)を防止することができる。
以上説明したように、本実施形態による送電線監視システム1Aは、IoTデバイス4に電力を供給する電磁誘導型発電装置3Aを備え、電磁誘導型発電装置3Aのカレントトランス10Aは、送電線2に電流が流れることで磁性コア11に発生する磁束φの向きと逆向きの磁束φを発生させるフリーコイル13と、フリーコイル13の両端に接続されたスイッチ回路14を備えていることから、送電線2に流れる電流が小さいときには所望の電力を発電でき、電流が大きいときには余分な発電を抑制することができる。またカレントトランス10Aは、発電コイル12の端子間電圧が大きいほど当該端子間電圧を減圧する効果が大きくなるように、フリーコイル13の有効ターン数を段階的に大きくするので、送電線2に流れる電流の変動範囲が広い場合であっても余剰電力の発生を十分に抑制することができる。したがって、余剰電力を熱に変換することによる不要な温度上昇を防止することができる。これにより、電力供給を受けるIoTデバイス4の性能の低下等を防止することができる。しかも、フリーコイル13は両端がスイッチ回路14に接続された構成を有しており、外部からフリーコイル13に電流を流す必要がないことから、回路構成を非常に単純化することが可能となる。
<第2の実施形態>
図3は、本発明の第2の実施形態による送電線監視システム1Bの構成を概略的に示す図である。
図3に示すように、本実施形態による送電線監視システム1Bは、送電線2に流れる電流によって発電する電磁誘導型発電装置3Bと、電磁誘導型発電装置3Bから電力の供給を受けて送電線2の監視動作を行うIoTデバイス4とを備えている。電磁誘導型発電装置3Bは、図1に示したカレントトランス10Aがカレントトランス10Bに置き換えられた構成を有している。カレントトランス10Bは、発電コイル12とフリーコイル13が直列に接続されているとともに、スイッチ回路14に2つのスイッチ回路SW1,SW2が含まれている点において、図1に示したカレントトランス10Aと相違している。その他の基本的な構成は図1に示したカレントトランス10Aと同じであることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態においては、磁性コア11に流れる磁束によって生じる起電力が同一の方向となるよう、発電コイル12とフリーコイル13が直列に接続されている。発電コイル12の一端12aとフリーコイル13の一端13aの接続点Cは、スイッチ回路SW1を介してスイッチ回路SW2の固定ノードNに接続されている。スイッチ回路SW2は、フリーコイル13に接続されない選択ノードPと、フリーコイル13の中間タップ13c,13cにそれぞれ接続された選択ノードP,Pと、フリーコイル13の他端13bに接続された選択ノードPと含み、スイッチ制御部15による制御により、固定ノードNが選択ノードP〜Pのいずれかに接続される。
本実施形態においては、発電コイル12の他端12bと、スイッチ回路SW2の固定ノードNの間に現れる電圧が電源回路20に供給されるとともに、スイッチ制御部15によって監視される。
スイッチ制御部15は、発電コイル12の両端間に現れる出力電圧の大きさに応じてスイッチ回路SW1,SW2を制御する。具体的には、発電コイル12の出力電圧が小さいときには、スイッチ回路SW1をオフさせるとともに、スイッチ回路SW2の固定ノードNを選択ノードPに接続する。これにより、電源回路20の一対の入力端子間には、発電コイル12とフリーコイル13が直列に接続されることから、送電線2に流れる電流が小さい場合であっても、カレントトランス10Bからは高い出力電圧が出力される。
カレントトランス10Bの出力電圧が大きくなると、スイッチ制御部15は、スイッチ回路SW1をオンさせるとともに、スイッチ回路SW2の固定ノードNを選択ノードPに接続する。これにより、発電コイル12の一端12a及び他端12bが電源回路20の一対の入力端子に接続される一方、フリーコイル13のループが遮断されることから、フリーコイル13が無効化される。そして、スイッチ制御部15は、発電コイル12の出力電圧の増加に合わせてフリーコイル13の有効ターン数が大きくなるように選択ノードP→P→Pの順に切り替える。
図4は、カレントトランス10Bの動作の一例を示す説明図であって、送電線2に流れる電流とカレントトランス10Bの出力電圧との関係を示すグラフである。
図4に示すように、スイッチ回路SW1がオフし、スイッチ回路SW2の固定ノードNが選択ノードPに接続されている場合には、発電コイル12とフリーコイル13が直列に接続されるため、送電線2に流れる電流の増加に対する出力電圧の増加量が大きくなる。そして、出力電圧が所定レベルを超えるとスイッチ回路SW1がオンし、スイッチ回路14の固定ノードNは、送電線2に流れる電流が増加するにつれて、選択ノードP→P→P→Pの順に接続される。これにより、スイッチ回路SW1がオフした状態においては、送電線2に流れる電流が少ない場合であっても、効率よく出力電圧を発生させることができるとともに、スイッチ回路SW1がオンした状態においては、第1の実施形態と同じ動作を実現することができる。
また、スイッチ回路14を切り替えて発電効率を高める(例えばスイッチ回路SW1をオンからオフに切り替える)際に用いる閾値は、第1の実施形態と同様、発電効率を低下させる(例えばスイッチ回路SW1をオフからオンに切り替える)際に用いる閾値(例えば750A)よりも低い値(例えば700A)に設定される。このように、送電線2に流れる電流の大きさに対する発電コイル12の出力電圧にヒステリシス特性を持たせるにより、スイッチ回路14の不安定な動作(チャタリング)を防止することができる。
このように、本実施形態による送電線監視システム1Bは、第1の実施形態による送電線監視システム1Aの効果に加え、送電線2に流れる電流が小さい場合には、フリーコイル13が発電コイル12の一部として機能することから、発電効率を高めることが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
1A,1B 送電線監視システム
2 送電線
3A,3B 電磁誘導型発電装置
4 IoTデバイス
10A,10B カレントトランス
11 磁性コア
12 発電コイル
12a 発電コイルの一端
12b 発電コイルの他端
13 フリーコイル
13a フリーコイルの一端
13b フリーコイルの他端
13c,13c 中間タップ
14 スイッチ回路
15 スイッチ制御部
20 電源回路
C 接続点
N 固定ノード
〜P 選択ノード
SW1,SW2 スイッチ回路
φ,φ 磁束

Claims (10)

  1. 送電線に取り付け可能な磁性コアと、
    前記磁性コアに巻回された発電コイル及びフリーコイルと、
    前記フリーコイルの両端間に接続されたスイッチ回路と、
    前記発電コイルの両端間に現れる電圧に基づいて前記スイッチ回路を制御するスイッチ制御部と、を備えることを特徴とするカレントトランス。
  2. 前記スイッチ制御部は、第1の制御状態においては前記スイッチ回路をオフさせることによって前記フリーコイルの両端を開放し、第2の制御状態においては前記スイッチ回路をオンさせることによって前記フリーコイルの両端を短絡することを特徴とする請求項1に記載のカレントトランス。
  3. 前記フリーコイルは、少なくとも一つの中間タップを有し、
    前記スイッチ回路は、前記フリーコイルの一端に接続された固定ノードと、前記フリーコイルの他端及び前記中間タップに接続された複数の選択ノードを含み、
    前記スイッチ制御部は、前記第2の制御状態においては、前記発電コイルの両端間に現れる電圧に基づいて前記固定ノードを前記複数の選択ノードのいずれかに接続することにより、前記フリーコイルの有効ターン数を切り替えることを特徴とする請求項2に記載のカレントトランス。
  4. 前記発電コイルの一端と前記フリーコイルの一端は短絡されており、
    前記スイッチ回路は、前記フリーコイルの前記一端と前記フリーコイルの他端との間に直列に接続された第1及び第2のスイッチ回路を含むことを特徴とする請求項1に記載のカレントトランス
  5. 前記スイッチ制御部は、第1の制御状態においては前記第1のスイッチ回路をオフ、前記第2のスイッチ回路をオンさせ、第2の制御状態においては前記第1のスイッチ回路をオン、前記第2のスイッチ回路をオフさせることを特徴とする請求項4に記載のカレントトランス。
  6. 前記スイッチ制御部は、第3の制御状態においては前記第1及び第2のスイッチ回路をオンさせることを特徴とする請求項4又は5に記載のカレントトランス。
  7. 前記フリーコイルは、少なくとも一つの中間タップを有し、
    前記スイッチ回路は、前記第1及び第2のスイッチ回路の接続点に接続された固定ノードと、前記フリーコイルの他端及び前記中間タップに接続された複数の選択ノードを含み、
    前記スイッチ制御部は、前記第3の制御状態においては、前記発電コイルの両端間に現れる電圧に基づいて前記固定ノードを前記複数の選択ノードのいずれかに接続することにより、前記フリーコイルの有効ターン数を切り替えることを特徴とする請求項6に記載のカレントトランス。
  8. 前記送電線に流れる電流の大きさに対する前記発電コイルの出力電圧はヒステリシス特性を有する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のカレントトランス。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載のカレントトランスと、
    前記発電コイルの両端に接続された電源回路と、を備えることを特徴とする電磁誘導型発電装置。
  10. 請求項9に記載の電磁誘導型発電装置と、
    前記電源回路から供給される電力によって前記送電線の監視動作を行うIoTデバイスと、を備えることを特徴とする送電線監視システム。
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