JPH06242147A - 変流装置 - Google Patents
変流装置Info
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- JPH06242147A JPH06242147A JP5030870A JP3087093A JPH06242147A JP H06242147 A JPH06242147 A JP H06242147A JP 5030870 A JP5030870 A JP 5030870A JP 3087093 A JP3087093 A JP 3087093A JP H06242147 A JPH06242147 A JP H06242147A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 被検出電流の定格電流までの領域は高精度で
検出し、定格電流を越える過電流領域は精度は劣るもの
の検出が出来る変流装置を、低価格で得る。 【構成】 被検出電流I1が流れる一次導体又は一次巻
線1の磁束と鎖交する磁路体2と、この磁路体2に巻か
れ、被検出電流I1が変流された電流が流れる二次巻線
3と、この二次巻線3に流れる電流に基づいて被検出電
流I1に応じた信号を出力する電流−電圧変換回路と、
磁路体2に巻かれ、一次導体又は一次巻線1の磁束と鎖
交する三次巻線7と、常時は開で、電流−電圧変換回路
の出力信号が飽和したことにより三次巻線7に発生する
起電力により動作して閉となり、三次巻線7の出力回路
の開閉を行なう開閉器8とを備えたことを特徴とする。
検出し、定格電流を越える過電流領域は精度は劣るもの
の検出が出来る変流装置を、低価格で得る。 【構成】 被検出電流I1が流れる一次導体又は一次巻
線1の磁束と鎖交する磁路体2と、この磁路体2に巻か
れ、被検出電流I1が変流された電流が流れる二次巻線
3と、この二次巻線3に流れる電流に基づいて被検出電
流I1に応じた信号を出力する電流−電圧変換回路と、
磁路体2に巻かれ、一次導体又は一次巻線1の磁束と鎖
交する三次巻線7と、常時は開で、電流−電圧変換回路
の出力信号が飽和したことにより三次巻線7に発生する
起電力により動作して閉となり、三次巻線7の出力回路
の開閉を行なう開閉器8とを備えたことを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、被検出電流が流れる
一次導体又は一次巻線と鎖交する磁路体に巻回された巻
線によって被検出電流を変流して検出電流として取り出
す変流装置に関するものであり、たとえば、変流器、変
成器、電力量計あるいは、交流電流センサなどに用いら
れるものである。
一次導体又は一次巻線と鎖交する磁路体に巻回された巻
線によって被検出電流を変流して検出電流として取り出
す変流装置に関するものであり、たとえば、変流器、変
成器、電力量計あるいは、交流電流センサなどに用いら
れるものである。
【0002】
【従来の技術】図12は、たとえば、「センサ・インタ
ーフェーシングNo.3」(CQ出版株式会社発行、昭
和62年2月10日第6版発行)の111頁〜117頁
に示された従来の変流装置であり、図12において、1
は被検出電流I1が流れる導体(電線)からなる検出
体、2はこの検出体と鎖交する鉄心からなる磁路体で、
検出体1を取り囲んでいるものである。3は磁路体1に
巻かれ、検出体1に流れる被検出電流を変流した二次検
出電流I2が流れる二次巻線で、巻き回数N2で巻かれ
ているものである。4はこの巻線の両端間に接続され、
巻線3に流れる二次検出電流I2を二次検出電圧Eに変
換するための抵抗値Rを持った検出抵抗である。
ーフェーシングNo.3」(CQ出版株式会社発行、昭
和62年2月10日第6版発行)の111頁〜117頁
に示された従来の変流装置であり、図12において、1
は被検出電流I1が流れる導体(電線)からなる検出
体、2はこの検出体と鎖交する鉄心からなる磁路体で、
検出体1を取り囲んでいるものである。3は磁路体1に
巻かれ、検出体1に流れる被検出電流を変流した二次検
出電流I2が流れる二次巻線で、巻き回数N2で巻かれ
ているものである。4はこの巻線の両端間に接続され、
巻線3に流れる二次検出電流I2を二次検出電圧Eに変
換するための抵抗値Rを持った検出抵抗である。
【0003】次に、このように構成された従来の変流装
置の動作について説明する。まず、検出体1に被検出電
流I1が流れると、電磁誘導の原理に基づいて二次巻線
3に被検出電流I1を変流した二次検出電流I2が流れ
る。この二次検出電流I2は次の式1によって表わされ
る。 I2=(N1/N2)×I1(A) ……………(1)
置の動作について説明する。まず、検出体1に被検出電
流I1が流れると、電磁誘導の原理に基づいて二次巻線
3に被検出電流I1を変流した二次検出電流I2が流れ
る。この二次検出電流I2は次の式1によって表わされ
る。 I2=(N1/N2)×I1(A) ……………(1)
【0004】上記式1において、N1は検出体1の巻き
回数であり、この従来例では導体であるのでN1=1で
ある。上記式1によって示された二次検出電流I2が二
次巻線3に流れると、この二次検出電流I2は検出抵抗
4に流れ、検出抵抗4の両端には二次検出電圧E(=R
×I2)が現われることになる。従って、検出抵抗4の
抵抗値Rを適当に選択することにより、所望の二次検出
電圧E2の値を得ることが出来るものである。
回数であり、この従来例では導体であるのでN1=1で
ある。上記式1によって示された二次検出電流I2が二
次巻線3に流れると、この二次検出電流I2は検出抵抗
4に流れ、検出抵抗4の両端には二次検出電圧E(=R
×I2)が現われることになる。従って、検出抵抗4の
抵抗値Rを適当に選択することにより、所望の二次検出
電圧E2の値を得ることが出来るものである。
【0005】しかし、検出抵抗4が負担インピーダンス
となり、変流装置としての性能が低下するため、実際に
は図13に示す回路が使用されている。図13におい
て、図12と同一符号を付した部分は同一または相当部
分を示しているものであり、5は演算増幅器で検出抵抗
4とで電流→電圧変換回路を構成しており、演算増幅器
5の二次出力電圧Eは次の式2によって表わされる。 E2=I2×R(V) ……………(2) 図13では、負担インピーダンスがゼロであり検出抵抗
4が負担インピーダンスとならないため、性能を落とす
ことなく高精度の変流装置を得ることが出来るものであ
る。なお、検出電流I2は検出抵抗Rを通過後に演算増
幅器5の出力に流れ込む。
となり、変流装置としての性能が低下するため、実際に
は図13に示す回路が使用されている。図13におい
て、図12と同一符号を付した部分は同一または相当部
分を示しているものであり、5は演算増幅器で検出抵抗
4とで電流→電圧変換回路を構成しており、演算増幅器
5の二次出力電圧Eは次の式2によって表わされる。 E2=I2×R(V) ……………(2) 図13では、負担インピーダンスがゼロであり検出抵抗
4が負担インピーダンスとならないため、性能を落とす
ことなく高精度の変流装置を得ることが出来るものであ
る。なお、検出電流I2は検出抵抗Rを通過後に演算増
幅器5の出力に流れ込む。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の変
流装置では、検出抵抗4が負担インピーダンスとなって
性能が低下することを防ぐため、演算増幅器5の使用に
よる電流→電圧変換回路によって、性能を低下させるこ
となく高精度の変流装置を得ている。ここで二次検出電
流I2は演算増幅器5に流れ込むが、演算増幅器5が吸
い込める電流には演算増幅器固有の最大出力電流Iop
max仕様によって限界がある。従って、被検出電流I
1を検出出来る最大値I1maxは次の式3で表わされ
る。 I1max=(N2/N1)×I2 =(N2/N1)×Iopmax ………(3) ただし N1:一次巻線巻き回数 N2:二次巻線巻き回数 I2:二次検出電流 Iopmax:演算増幅器の最大出力電流
流装置では、検出抵抗4が負担インピーダンスとなって
性能が低下することを防ぐため、演算増幅器5の使用に
よる電流→電圧変換回路によって、性能を低下させるこ
となく高精度の変流装置を得ている。ここで二次検出電
流I2は演算増幅器5に流れ込むが、演算増幅器5が吸
い込める電流には演算増幅器固有の最大出力電流Iop
max仕様によって限界がある。従って、被検出電流I
1を検出出来る最大値I1maxは次の式3で表わされ
る。 I1max=(N2/N1)×I2 =(N2/N1)×Iopmax ………(3) ただし N1:一次巻線巻き回数 N2:二次巻線巻き回数 I2:二次検出電流 Iopmax:演算増幅器の最大出力電流
【0007】上記式3について図14を用いて説明する
と、式3で示した最大被検出電流I1maxまでの検出
は、上述したように演算増幅器5の最大出力電流Iop
maxまで高精度の検出が可能である。しかし、式3で
示した最大被検出電流I1max以上の電流では演算増
幅器5の出力電流が飽和して全く検出出来ないという問
題がある。また、上記式3で示した最大被検出電流I1
maxを大きくするには、二次巻線3の巻き回数N2を
増やす方法があるが、製造時に手間がかかってコストア
ッフプしたり断線などの信頼性上の問題がある。さら
に、上記式3で示した最大被検出電流I1maxを大き
くするには、演算増幅器5の最大出力電流Iopmax
の特性のさらに大きな仕様のものを利用する方法や、ト
ランジスタなどを用いた電力増幅器を接続する方法で、
検出電流I2を吸収する能力を増加させる方法もある
が、回路が複雑となったりコストアップするという問題
がある。
と、式3で示した最大被検出電流I1maxまでの検出
は、上述したように演算増幅器5の最大出力電流Iop
maxまで高精度の検出が可能である。しかし、式3で
示した最大被検出電流I1max以上の電流では演算増
幅器5の出力電流が飽和して全く検出出来ないという問
題がある。また、上記式3で示した最大被検出電流I1
maxを大きくするには、二次巻線3の巻き回数N2を
増やす方法があるが、製造時に手間がかかってコストア
ッフプしたり断線などの信頼性上の問題がある。さら
に、上記式3で示した最大被検出電流I1maxを大き
くするには、演算増幅器5の最大出力電流Iopmax
の特性のさらに大きな仕様のものを利用する方法や、ト
ランジスタなどを用いた電力増幅器を接続する方法で、
検出電流I2を吸収する能力を増加させる方法もある
が、回路が複雑となったりコストアップするという問題
がある。
【0008】所で、二次巻線と共に三次巻線を設けて、
スイッチ切換又は三次巻線の短絡によって定格電流より
大きい電流を測定するようにしたものが、特開平2−1
03915号公報、特開昭60−60562号公報に開
示されている。上記特開平2−103915号公報に記
載の変流装置は、「一次巻線又は一次導体と鎖交する鉄
心に二次巻線又は二次巻線と三次巻線を巻回する変流器
において、鉄心を2個に分割し、一方の鉄心に二次巻線
の一部を巻回し、残りの二次巻線を2個の鉄心に巻回す
るか、又は一方の鉄心に二次巻線を巻回し、三次巻線を
2個の鉄心に巻回するようにすることにより、二次巻線
インピーダンスを小さくしたもの」である。この先行技
術には、被検出電流の検出を演算増幅器を使った電流−
電圧変換回路により行なう点は開示されていない。従っ
て、この先行技術は演算増幅器の出力電流の飽和により
被検出電流の測定範囲が制限される問題を解決したもの
ではない。
スイッチ切換又は三次巻線の短絡によって定格電流より
大きい電流を測定するようにしたものが、特開平2−1
03915号公報、特開昭60−60562号公報に開
示されている。上記特開平2−103915号公報に記
載の変流装置は、「一次巻線又は一次導体と鎖交する鉄
心に二次巻線又は二次巻線と三次巻線を巻回する変流器
において、鉄心を2個に分割し、一方の鉄心に二次巻線
の一部を巻回し、残りの二次巻線を2個の鉄心に巻回す
るか、又は一方の鉄心に二次巻線を巻回し、三次巻線を
2個の鉄心に巻回するようにすることにより、二次巻線
インピーダンスを小さくしたもの」である。この先行技
術には、被検出電流の検出を演算増幅器を使った電流−
電圧変換回路により行なう点は開示されていない。従っ
て、この先行技術は演算増幅器の出力電流の飽和により
被検出電流の測定範囲が制限される問題を解決したもの
ではない。
【0009】また、特開昭60−60562号公報に記
載の変流装置は、「一次コイル、二次コイル及び三次コ
イルを有し、上記一次コイルが電流検出用の一対の入力
端子に接続された変流器と、この変流器の二次コイルに
接続されて、帰還抵抗体とで電流・電圧変換回路を構成
する演算増幅器とを備え、上記変流器の三次コイルはそ
の両端を電気的に短絡させてなり、低消費電力の演算増
幅器で大電流を検出できるようにしたもの」である。し
かし、この先行技術は、演算増幅器の出力電流が飽和し
ない範囲で大電流を検出できるようにしたものであり、
演算増幅器の出力電流の飽和により、被検出電流の測定
範囲が制限されるという問題を解決したものではない。
載の変流装置は、「一次コイル、二次コイル及び三次コ
イルを有し、上記一次コイルが電流検出用の一対の入力
端子に接続された変流器と、この変流器の二次コイルに
接続されて、帰還抵抗体とで電流・電圧変換回路を構成
する演算増幅器とを備え、上記変流器の三次コイルはそ
の両端を電気的に短絡させてなり、低消費電力の演算増
幅器で大電流を検出できるようにしたもの」である。し
かし、この先行技術は、演算増幅器の出力電流が飽和し
ない範囲で大電流を検出できるようにしたものであり、
演算増幅器の出力電流の飽和により、被検出電流の測定
範囲が制限されるという問題を解決したものではない。
【0010】この発明は、かかる問題点を解決するため
になされたもので、被検出電流の定格電流までの領域は
高精度で検出し、定格電流を越える過電流領域は精度は
劣るものの検出が出来る変流装置を低価格で得ることを
目的としている。
になされたもので、被検出電流の定格電流までの領域は
高精度で検出し、定格電流を越える過電流領域は精度は
劣るものの検出が出来る変流装置を低価格で得ることを
目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る変流装置
は、被検出電流が流れる一次導体又は一次巻線の磁束と
鎖交する磁路体と、この磁路体に巻かれ、被検出電流が
変流された電流が流れる二次巻線と、この二次巻線に流
れる電流に基づいて被検出電流に応じた信号を出力する
電流−電圧変換回路と、磁路体に巻かれ、一次導体又は
一次巻線の磁束と鎖交する三次巻線と、常時は開で、電
流−電圧変換回路の出力信号が飽和したことにより三次
巻線に発生する起電力により動作して閉となり、三次巻
線の出力回路の開閉を行なう開閉器とを備えたものであ
る。
は、被検出電流が流れる一次導体又は一次巻線の磁束と
鎖交する磁路体と、この磁路体に巻かれ、被検出電流が
変流された電流が流れる二次巻線と、この二次巻線に流
れる電流に基づいて被検出電流に応じた信号を出力する
電流−電圧変換回路と、磁路体に巻かれ、一次導体又は
一次巻線の磁束と鎖交する三次巻線と、常時は開で、電
流−電圧変換回路の出力信号が飽和したことにより三次
巻線に発生する起電力により動作して閉となり、三次巻
線の出力回路の開閉を行なう開閉器とを備えたものであ
る。
【0012】この発明の別の発明に係る変流装置は、被
検出電流が流れる一次導体又は一次巻線の磁束と鎖交す
る磁路体と、この磁路体に巻かれ、被検出電流が変流さ
れた電流が流れる二次巻線と、この二次巻線に流れる電
流に基づいて被検出電流に応じた信号を出力する電流−
電圧変換回路と、磁路体に巻かれ、一次導体又は一次巻
線の磁束と鎖交する三次巻線と、電流−電圧変換回路の
出力信号が飽和する近傍の予め設定した値を越えたこと
を判断して信号を出力する判断回路と、常時は開で、判
断回路の出力信号により動作して閉となり三次巻線の出
力回路の開閉を行なう開閉器とを備えたものである。
検出電流が流れる一次導体又は一次巻線の磁束と鎖交す
る磁路体と、この磁路体に巻かれ、被検出電流が変流さ
れた電流が流れる二次巻線と、この二次巻線に流れる電
流に基づいて被検出電流に応じた信号を出力する電流−
電圧変換回路と、磁路体に巻かれ、一次導体又は一次巻
線の磁束と鎖交する三次巻線と、電流−電圧変換回路の
出力信号が飽和する近傍の予め設定した値を越えたこと
を判断して信号を出力する判断回路と、常時は開で、判
断回路の出力信号により動作して閉となり三次巻線の出
力回路の開閉を行なう開閉器とを備えたものである。
【0013】また、別の発明に係る変流装置は、開閉器
が閉になったとき三次巻線に流れる電流を検出する電流
検出回路を設けたものである。
が閉になったとき三次巻線に流れる電流を検出する電流
検出回路を設けたものである。
【0014】さらに、別の発明に係る変流装置は、二次
巻線を流れる電流から得られる検出信号と三次巻線を流
れる電流から得られる検出信号とを合成する演算を行な
う演算処理回路を設けたものである。
巻線を流れる電流から得られる検出信号と三次巻線を流
れる電流から得られる検出信号とを合成する演算を行な
う演算処理回路を設けたものである。
【0015】
【作用】この発明においては、一次導体又は一次巻線の
磁束と鎖交する三次巻線を設け、常時は開の開閉器が、
被検出電流に応じた信号を出力する電流−電圧変換回路
の出力信号が飽和したことにより三次巻線に発生する起
動電力により動作して閉となり、三次巻線の出力回路の
開閉を行なうから、開閉器が開のときは二次巻線のみに
変流された電流が流れ、開閉器が閉になると変流された
電流が二次巻線と三次巻線とに分流される。
磁束と鎖交する三次巻線を設け、常時は開の開閉器が、
被検出電流に応じた信号を出力する電流−電圧変換回路
の出力信号が飽和したことにより三次巻線に発生する起
動電力により動作して閉となり、三次巻線の出力回路の
開閉を行なうから、開閉器が開のときは二次巻線のみに
変流された電流が流れ、開閉器が閉になると変流された
電流が二次巻線と三次巻線とに分流される。
【0016】この発明の別の発明においては、一次導体
又は一次巻線の磁束と鎖交する三次巻線を設け、判断回
路が、被検出電流に応じた信号を出力する電流検出手段
の出力信号が飽和する近傍の予め設定した値を越えたこ
とを判断して信号を出力し、常時は開の開閉器が、判断
回路の出力信号により動作して閉となり三次巻線の出力
回路の開閉を行なうから、開閉器が開のときは二次巻線
のみに変流された電流が流れ、開閉器が閉になると変流
された電流が二次巻線と三次巻線とに分流される。ま
た、開閉器の動作点が任意に設定できる。
又は一次巻線の磁束と鎖交する三次巻線を設け、判断回
路が、被検出電流に応じた信号を出力する電流検出手段
の出力信号が飽和する近傍の予め設定した値を越えたこ
とを判断して信号を出力し、常時は開の開閉器が、判断
回路の出力信号により動作して閉となり三次巻線の出力
回路の開閉を行なうから、開閉器が開のときは二次巻線
のみに変流された電流が流れ、開閉器が閉になると変流
された電流が二次巻線と三次巻線とに分流される。ま
た、開閉器の動作点が任意に設定できる。
【0017】また、別の発明においては、二次巻線の電
流を変換する電流−電圧変換回路の出力信号が飽和した
後は三次巻線により被検出電流が検出される。
流を変換する電流−電圧変換回路の出力信号が飽和した
後は三次巻線により被検出電流が検出される。
【0018】さらに、別の発明においては、演算処理回
路が、二次巻線に流れる電流から得られる検出信号と三
次巻線に流れる電流から得られる検出信号とを合成して
出力する。
路が、二次巻線に流れる電流から得られる検出信号と三
次巻線に流れる電流から得られる検出信号とを合成して
出力する。
【0019】
実施例1.図1はこの発明の実施例1を示す構成図であ
る。図1において、図12および図13に示した従来例
と同一符号を付した部分は同一または相当部分を示し、
E2は二次巻線の二次検出電流I2を検出した信号、6
は二次巻線の検出信号E2を外部に出力するための二次
巻線出力端子、7は磁路体2と鎖交し巻き回数N3で巻
かれており、検出電流I3が流れる三次巻線、8は三次
巻線7に変流された検出電流I3を自動的にスイッチン
グして制御するスイッチ、9は三次巻線の三次検出電流
I3を検出するための検出回路、E3は三次検出電流I
3を検出回路9で検出した三次検出電圧、10は三次検
出電圧E3を外部に出力するための三次巻線出力端子で
ある。
る。図1において、図12および図13に示した従来例
と同一符号を付した部分は同一または相当部分を示し、
E2は二次巻線の二次検出電流I2を検出した信号、6
は二次巻線の検出信号E2を外部に出力するための二次
巻線出力端子、7は磁路体2と鎖交し巻き回数N3で巻
かれており、検出電流I3が流れる三次巻線、8は三次
巻線7に変流された検出電流I3を自動的にスイッチン
グして制御するスイッチ、9は三次巻線の三次検出電流
I3を検出するための検出回路、E3は三次検出電流I
3を検出回路9で検出した三次検出電圧、10は三次検
出電圧E3を外部に出力するための三次巻線出力端子で
ある。
【0020】次に、実施例1の動作を、図1を具現化し
た図2の回路図及び図3の二次巻線および三次巻線の検
出電圧特性図を参照しながら説明する。まず、検出体1
に式3で示した最大被検出電流I1max以下の被検出
電流I1が流れると、電磁誘導の原理に基づいて二次巻
線3および三次巻線7に二次検出電流I2および三次検
出電流I3が流れようとする。二次巻線3の負担インピ
ーダンスは非常に小さく二次検出電流I2は流れ易い状
態となっている。ところが三次巻線7にはダイオード8
aおよび8bを逆並列接続して構成したスイッチ8が接
続されており、ダイオード固有の順電圧特性によって負
担インピーダンスは非常に高くなっており三次検出電流
I3は流れにくい状態となっている。つまりダイオード
8aおよび8bによるスイッチ8はオフ(OFF)状態
であり、三次検出電流I3は流れず三次検出電圧E3も
零である。これより二次検出電流I2のみが流れ、従来
例と同様にして検出抵抗4と演算増幅器5により電流→
電圧変換され二次巻線出力端子6には高精度で検出した
二次検出電圧E2を得ることが出来る。以上の動作は被
検出電流I1が式3で示した最大被検出電流I1max
を越えるまで継続する。即ち、検出体1に流れる式3で
示した最大被検出電流I1max以下の被検出電流I1
を検出するのは、従来例と同様に高精度の検出が出来
る。
た図2の回路図及び図3の二次巻線および三次巻線の検
出電圧特性図を参照しながら説明する。まず、検出体1
に式3で示した最大被検出電流I1max以下の被検出
電流I1が流れると、電磁誘導の原理に基づいて二次巻
線3および三次巻線7に二次検出電流I2および三次検
出電流I3が流れようとする。二次巻線3の負担インピ
ーダンスは非常に小さく二次検出電流I2は流れ易い状
態となっている。ところが三次巻線7にはダイオード8
aおよび8bを逆並列接続して構成したスイッチ8が接
続されており、ダイオード固有の順電圧特性によって負
担インピーダンスは非常に高くなっており三次検出電流
I3は流れにくい状態となっている。つまりダイオード
8aおよび8bによるスイッチ8はオフ(OFF)状態
であり、三次検出電流I3は流れず三次検出電圧E3も
零である。これより二次検出電流I2のみが流れ、従来
例と同様にして検出抵抗4と演算増幅器5により電流→
電圧変換され二次巻線出力端子6には高精度で検出した
二次検出電圧E2を得ることが出来る。以上の動作は被
検出電流I1が式3で示した最大被検出電流I1max
を越えるまで継続する。即ち、検出体1に流れる式3で
示した最大被検出電流I1max以下の被検出電流I1
を検出するのは、従来例と同様に高精度の検出が出来
る。
【0021】被検出電流I1が式3で示した演算増幅器
5のIopmaxによる最大被検出電流I1maxを越
えると、演算増幅器5が飽和し、二次検出電流I2がI
opmax以上流れなくなると同時に三次巻線7に起電
力が発生する。このとき、この起電力とダイオード8a
および8bの順電圧特性の関係からスイッチ8が動作し
て閉となるように、三次巻線7の巻き回数N3を適当に
決定する。スイッチ8が閉になると三次巻線7の三次検
出電流I3が流れ、抵抗9aから成る電流検出回路9に
よって三次検出電圧E3が得られる。以上の構成によれ
ば、三次検出電圧E3はスイッチ8のダイオード8aお
よび8bの順電圧特性によって精度は二次検出電圧E2
よりも劣るが、式3で示した最大被検出電流I1max
までを二次巻線により高精度で検出し、これを越える被
検出電流I1の検出は簡単な回路を付加するだけで達成
出来る。従って、安価で信頼性の高い高性能な変流装置
が得られる。
5のIopmaxによる最大被検出電流I1maxを越
えると、演算増幅器5が飽和し、二次検出電流I2がI
opmax以上流れなくなると同時に三次巻線7に起電
力が発生する。このとき、この起電力とダイオード8a
および8bの順電圧特性の関係からスイッチ8が動作し
て閉となるように、三次巻線7の巻き回数N3を適当に
決定する。スイッチ8が閉になると三次巻線7の三次検
出電流I3が流れ、抵抗9aから成る電流検出回路9に
よって三次検出電圧E3が得られる。以上の構成によれ
ば、三次検出電圧E3はスイッチ8のダイオード8aお
よび8bの順電圧特性によって精度は二次検出電圧E2
よりも劣るが、式3で示した最大被検出電流I1max
までを二次巻線により高精度で検出し、これを越える被
検出電流I1の検出は簡単な回路を付加するだけで達成
出来る。従って、安価で信頼性の高い高性能な変流装置
が得られる。
【0022】また、スイッチ8のダイオード8aおよび
8bを順電圧特性が良好であるショットキーバリア型ダ
イオードにすることで、三次巻線7の負担インピーダン
スを小さくすることが出来る。これによって三次検出電
流I3の検出精度を、簡単で安価に高めた変流装置が得
られる。
8bを順電圧特性が良好であるショットキーバリア型ダ
イオードにすることで、三次巻線7の負担インピーダン
スを小さくすることが出来る。これによって三次検出電
流I3の検出精度を、簡単で安価に高めた変流装置が得
られる。
【0023】実施例2.さらに、図4に示すようにスイ
ッチング素子として三次巻線7に接続されるゲート回路
8cによって制御されるトライアック8dをスイッチ8
に用いることで、動作点の設定など容易なスイッチ8を
構成することが可能である。またトライアック8dのオ
フ(OFF)時のインピーダンスが高く、またオン(O
N)時の動作抵抗も小さい。したがって三次巻線7の負
担インピーダンスが非常に小さくなるため、より一層高
精度検出が可能な変流装置が得られる。ここではスイッ
チ8にトライアックを用いた例を示したがトランジス
タ、FETおよびリレーなどのスイッチング素子を用い
ても同様な効果を奏する。
ッチング素子として三次巻線7に接続されるゲート回路
8cによって制御されるトライアック8dをスイッチ8
に用いることで、動作点の設定など容易なスイッチ8を
構成することが可能である。またトライアック8dのオ
フ(OFF)時のインピーダンスが高く、またオン(O
N)時の動作抵抗も小さい。したがって三次巻線7の負
担インピーダンスが非常に小さくなるため、より一層高
精度検出が可能な変流装置が得られる。ここではスイッ
チ8にトライアックを用いた例を示したがトランジス
タ、FETおよびリレーなどのスイッチング素子を用い
ても同様な効果を奏する。
【0024】以上述べたように、二次巻線3の検出電流
I2を検出した二次検出電圧E2を出力する二次巻線出
力端子6を設けたので、被検出電流I1を高精度で検出
した二次検出電圧E2を他の装置に出力することが可能
である。また、同様に三次巻線7の検出電流I3を検出
した三次検出電圧E3を出力する三次巻線出力端子10
を設けたので、式3で示した演算増幅器5の最大出力電
流Iopamxを越える被検出電流I1を検出した三次
検出電圧E3を他の装置に出力することが可能である。
I2を検出した二次検出電圧E2を出力する二次巻線出
力端子6を設けたので、被検出電流I1を高精度で検出
した二次検出電圧E2を他の装置に出力することが可能
である。また、同様に三次巻線7の検出電流I3を検出
した三次検出電圧E3を出力する三次巻線出力端子10
を設けたので、式3で示した演算増幅器5の最大出力電
流Iopamxを越える被検出電流I1を検出した三次
検出電圧E3を他の装置に出力することが可能である。
【0025】また、磁路体2に分割型のものを用いても
上述と同様の効果が得られるとともに、分割された一方
の磁路体には二次巻線3を巻き、他方の磁路体に三次巻
線7を巻く構成にすれば、高価な巻線機が不要で巻線作
業が簡略化され、大幅な生産性の向上がはかられる。な
お、変流装置には二次巻線3および三次巻線7だけを具
備し、外部にスイッチ8が設けられた装置を含むことは
言うまでもない。また、一次巻線もしくは一次導体1を
含んだ図面を示しているが、これらを含まない変流装置
を含むことは言うまでもない。さらに、二次巻線3およ
び三次巻線7を個別の巻線として示しているが、一つの
巻線の中間点からタップとして引き出して、巻線を分割
した構成の装置を含むことは言うまでもない。
上述と同様の効果が得られるとともに、分割された一方
の磁路体には二次巻線3を巻き、他方の磁路体に三次巻
線7を巻く構成にすれば、高価な巻線機が不要で巻線作
業が簡略化され、大幅な生産性の向上がはかられる。な
お、変流装置には二次巻線3および三次巻線7だけを具
備し、外部にスイッチ8が設けられた装置を含むことは
言うまでもない。また、一次巻線もしくは一次導体1を
含んだ図面を示しているが、これらを含まない変流装置
を含むことは言うまでもない。さらに、二次巻線3およ
び三次巻線7を個別の巻線として示しているが、一つの
巻線の中間点からタップとして引き出して、巻線を分割
した構成の装置を含むことは言うまでもない。
【0026】実施例3.図5はこの発明の実施例3を示
す回路図であり、図1〜図4と同一符号を付した部分は
同一または相当部分を示す。I1は二次検出電圧E2と
三次検出電圧Eとを合成する演算を行なう演算処理回
路、12は演算処理回路11で得られた信号を他の装置
に出力するための演算信号出力端子である。
す回路図であり、図1〜図4と同一符号を付した部分は
同一または相当部分を示す。I1は二次検出電圧E2と
三次検出電圧Eとを合成する演算を行なう演算処理回
路、12は演算処理回路11で得られた信号を他の装置
に出力するための演算信号出力端子である。
【0027】次に、図5の動作について図6および図7
を用いて説明する。図6は図5の演算処理回路11の一
具体例で、11a〜11cが抵抗、11dが演算増幅器
で、加算回路を構成したものである。二次検出電圧E2
および三次検出電圧E3が出力されるまでの動作は、上
記実施例1と同様である。上記実施例1と同様にして出
力される二次検出電圧E2および三次検出電圧E3を演
算処理回路11に入力すると、抵抗11a〜11cと演
算増幅器11dによって、二次検出電圧E2および三次
検出電圧E3を加算演算処理した演算出力電圧E4が得
られる。
を用いて説明する。図6は図5の演算処理回路11の一
具体例で、11a〜11cが抵抗、11dが演算増幅器
で、加算回路を構成したものである。二次検出電圧E2
および三次検出電圧E3が出力されるまでの動作は、上
記実施例1と同様である。上記実施例1と同様にして出
力される二次検出電圧E2および三次検出電圧E3を演
算処理回路11に入力すると、抵抗11a〜11cと演
算増幅器11dによって、二次検出電圧E2および三次
検出電圧E3を加算演算処理した演算出力電圧E4が得
られる。
【0028】以上述べたように、実施例1及び2と同様
の効果が得られるとともに二次検出電圧E2と三次検出
電圧E3を演算処理回路11によって加算したことによ
り、高精度で検出した二次検出電圧E2と、従来検出不
可能であった式3に示した最大被検出電流I1maxを
越える被検出電流I1を検出した三次検出電圧E3を、
図7に示すように演算出力電圧E4の一つで同時に検出
することが可能である。また、上記演算出力電圧E4を
他の装置に出力するための演算信号出力端子12を設け
たので、他の装置は二次巻線出力端子6と三次巻線出力
端子10の両方を入力する必要がなく、配線の短時間化
や、システムの簡略化が可能である。なお、変流装置か
らは二次検出電圧E2と三次検出電圧E3を出力し、外
部に演算処理回路11を設けても同様であることは言う
までもない。
の効果が得られるとともに二次検出電圧E2と三次検出
電圧E3を演算処理回路11によって加算したことによ
り、高精度で検出した二次検出電圧E2と、従来検出不
可能であった式3に示した最大被検出電流I1maxを
越える被検出電流I1を検出した三次検出電圧E3を、
図7に示すように演算出力電圧E4の一つで同時に検出
することが可能である。また、上記演算出力電圧E4を
他の装置に出力するための演算信号出力端子12を設け
たので、他の装置は二次巻線出力端子6と三次巻線出力
端子10の両方を入力する必要がなく、配線の短時間化
や、システムの簡略化が可能である。なお、変流装置か
らは二次検出電圧E2と三次検出電圧E3を出力し、外
部に演算処理回路11を設けても同様であることは言う
までもない。
【0029】実施例4.図8はこの発明の実施例4を示
す構成図であり、図1〜図7と同一符号を付した部分は
同一または相当部分を示す。13は演算増幅器5の出力
電流もしくは出力電圧の大きさを判断し、スイッチ8に
動作信号を出力する判断回路である。次に、動作につい
て図8、図9ないし図11を用いて説明する。判断回路
13によって演算増幅器5の出力電流もしくは出力電圧
の大きさを判断し、演算増幅器5の出力電流が最大出力
電流未満では、スイッチ8を動作させない信号をスイッ
チ8のゲート回路8cに出力してトライアック8dをO
FFさせておき、最大出力電流Iopmax以上ではス
イッチ8を動作させる信号をゲート回路8cに出力して
トライアック8dをONさせる。なお、図9は判断回路
13の一具体例を示す回路図で、スイッチ8の動作点を
決める設定電圧V1及びV2は、抵抗15,16及び1
7の値を変えることにより任意に設定できる。また、二
次検出電圧E2は交流のため演算増幅器18及び19に
よるウインドコンパレータを用いている。以上の動作に
よって、上記実施例3と同様の効果が得られる。
す構成図であり、図1〜図7と同一符号を付した部分は
同一または相当部分を示す。13は演算増幅器5の出力
電流もしくは出力電圧の大きさを判断し、スイッチ8に
動作信号を出力する判断回路である。次に、動作につい
て図8、図9ないし図11を用いて説明する。判断回路
13によって演算増幅器5の出力電流もしくは出力電圧
の大きさを判断し、演算増幅器5の出力電流が最大出力
電流未満では、スイッチ8を動作させない信号をスイッ
チ8のゲート回路8cに出力してトライアック8dをO
FFさせておき、最大出力電流Iopmax以上ではス
イッチ8を動作させる信号をゲート回路8cに出力して
トライアック8dをONさせる。なお、図9は判断回路
13の一具体例を示す回路図で、スイッチ8の動作点を
決める設定電圧V1及びV2は、抵抗15,16及び1
7の値を変えることにより任意に設定できる。また、二
次検出電圧E2は交流のため演算増幅器18及び19に
よるウインドコンパレータを用いている。以上の動作に
よって、上記実施例3と同様の効果が得られる。
【0030】しかし、上記の動作によれば、ゲート回路
8cからトライアック8dに信号が出力されるのは、二
次検出電圧E2が飽和する最大検出電流I1maxを越
えた時点からであり、二次検出電圧E2が飽和してから
トライアック8dがONする迄の間検出不能状態となっ
てしまう。この結果、演算出力電圧E4も図10に示す
ように階段状になる。そこで、判断回路13は上述のよ
うにスイッチ8の動作点を任意に設定することが可能で
あり、判断回路13を演算増幅器5の出力電流が最大出
力電流Iopmaxになる以前に、例えば最大出力電流
Iopmaxの10%程度低い電流で、スイッチ8を動
作させるように設定することで、図11に示すように二
次検出電圧E2が飽和となる最大検出電流I1maxに
なる以前から三次検出電圧E3の検出が可能となる。こ
の結果、直線状の演算出力電圧E4が得ることができ、
より高精度の検出が可能となる。なお、判断回路13が
装置の外部に設けられ、スイッチ8の動作制御を外部か
ら行なう装置を含むことは言うまでもない。
8cからトライアック8dに信号が出力されるのは、二
次検出電圧E2が飽和する最大検出電流I1maxを越
えた時点からであり、二次検出電圧E2が飽和してから
トライアック8dがONする迄の間検出不能状態となっ
てしまう。この結果、演算出力電圧E4も図10に示す
ように階段状になる。そこで、判断回路13は上述のよ
うにスイッチ8の動作点を任意に設定することが可能で
あり、判断回路13を演算増幅器5の出力電流が最大出
力電流Iopmaxになる以前に、例えば最大出力電流
Iopmaxの10%程度低い電流で、スイッチ8を動
作させるように設定することで、図11に示すように二
次検出電圧E2が飽和となる最大検出電流I1maxに
なる以前から三次検出電圧E3の検出が可能となる。こ
の結果、直線状の演算出力電圧E4が得ることができ、
より高精度の検出が可能となる。なお、判断回路13が
装置の外部に設けられ、スイッチ8の動作制御を外部か
ら行なう装置を含むことは言うまでもない。
【0031】
【発明の効果】この発明は以上説明したとおり、一次導
体又は一次巻線の磁束と鎖交する三次巻線を設け、常時
は開の開閉器が、被検出電流に応じた信号を出力する電
流−電圧変換回路の出力信号が飽和したことにより三次
巻線に発生する起電力により動作して閉となり、三次巻
線の出力回路の開閉を行なうから、開閉器が開のときは
二次巻線のみに変流された電流が流れ、開閉器が閉にな
ると変流された電流が二次巻線と三次巻線とに分流され
る。従って、電流−電圧変換回路の出力信号が飽和する
迄は従来通りの高精度の電流検出ができる。また、電流
−電圧変換回路の出力信号が飽和した後も三次巻線によ
りさらに大きな被検出電流を検出することができる。
体又は一次巻線の磁束と鎖交する三次巻線を設け、常時
は開の開閉器が、被検出電流に応じた信号を出力する電
流−電圧変換回路の出力信号が飽和したことにより三次
巻線に発生する起電力により動作して閉となり、三次巻
線の出力回路の開閉を行なうから、開閉器が開のときは
二次巻線のみに変流された電流が流れ、開閉器が閉にな
ると変流された電流が二次巻線と三次巻線とに分流され
る。従って、電流−電圧変換回路の出力信号が飽和する
迄は従来通りの高精度の電流検出ができる。また、電流
−電圧変換回路の出力信号が飽和した後も三次巻線によ
りさらに大きな被検出電流を検出することができる。
【0032】この発明の別の発明は以上説明したとお
り、一次導体又は一次巻線の磁束と鎖交する三次巻線を
設け、判断回路が、被検出電流に応じた信号を出力する
電流検出手段の出力信号が飽和する近傍の予め設定した
値を越えたことを判断して信号を出力し、常時は開の開
閉器が、判断回路の出力信号により動作して閉となり三
次巻線の出力回路の開閉を行なうから、開閉器が開のと
きは二次巻線のみに変流された電流が流れ、開閉器が閉
になると変流された電流が二次巻線と三次巻線とに分流
される。また、開閉器の動作点が任意に設定できる。従
って、三次巻線により過電流領域迄被検出電流を検出す
ることができると共に、その検出を直線的に行なうこと
ができる。
り、一次導体又は一次巻線の磁束と鎖交する三次巻線を
設け、判断回路が、被検出電流に応じた信号を出力する
電流検出手段の出力信号が飽和する近傍の予め設定した
値を越えたことを判断して信号を出力し、常時は開の開
閉器が、判断回路の出力信号により動作して閉となり三
次巻線の出力回路の開閉を行なうから、開閉器が開のと
きは二次巻線のみに変流された電流が流れ、開閉器が閉
になると変流された電流が二次巻線と三次巻線とに分流
される。また、開閉器の動作点が任意に設定できる。従
って、三次巻線により過電流領域迄被検出電流を検出す
ることができると共に、その検出を直線的に行なうこと
ができる。
【0033】また、スイッチが閉になったとき三次巻線
に流れる電流を検出する電流検出回路を設けたから、二
次巻線の電流を変換する電流−電圧変換回路の出力信号
が飽和した後も、さらに大きな被検出電流を検出でき
る。
に流れる電流を検出する電流検出回路を設けたから、二
次巻線の電流を変換する電流−電圧変換回路の出力信号
が飽和した後も、さらに大きな被検出電流を検出でき
る。
【0034】さらに、二次巻線に流れる電流が得られる
検出信号と三次巻線に流れる電流から得られる検出信号
とを合成して出力するから、開閉器の開閉にかかわら
ず、常に被検出電流の検出信号が得られる。
検出信号と三次巻線に流れる電流から得られる検出信号
とを合成して出力するから、開閉器の開閉にかかわら
ず、常に被検出電流の検出信号が得られる。
【図1】この発明の実施例1を示す構成図である。
【図2】この発明の実施例1を示す回路図である。
【図3】この発明の実施例1における検出電圧特性を示
す特性図である。
す特性図である。
【図4】この発明の実施例2を示す構成図である。
【図5】この発明の実施例3を示す構成図である。
【図6】この発明の実施例3における演算処理回路11
の一例を示す回路図である。
の一例を示す回路図である。
【図7】この発明の実施例3における検出電圧特性を示
す特性図である。
す特性図である。
【図8】この発明の実施例4を示す構成図である。
【図9】この発明の実施例4における判断回路13の一
例を示す回路図である。
例を示す回路図である。
【図10】この発明の実施例4における検出電圧特性の
一例を示す特性図である。
一例を示す特性図である。
【図11】この発明の実施例4における検出電圧特性の
他の例を示す特性図である。
他の例を示す特性図である。
【図12】従来の変流装置を示す構成図である。
【図13】従来の変流装置を示す回路図である。
【図14】従来の変流装置における検出電圧特性を示す
特性図である。
特性図である。
1 一次導体又は一次巻線 2 磁路体 3 二次巻線 6 二次巻線出力端子 7 三次巻線 8 スイッチ 9 電流検出回路 10 三次巻線出力端子 11 演算処理回路 12 演算信号出力端子 13 判断回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 道雄 丸亀市蓬莱町8番地 三菱電機株式会社丸 亀製作所内
Claims (4)
- 【請求項1】 被検出電流が流れる一次導体又は一次巻
線の磁束と鎖交する磁路体と、 この磁路体に巻かれ、前記被検出電流が変流された電流
が流れる二次巻線と、 この二次巻線に流れる電流に基づいて前記被検出電流に
応じた信号を出力する電流−電圧変換回路と、 前記磁路体に巻かれ、前記一次導体又は一次巻線の磁束
と鎖交する三次巻線と、 常時は開で、前記電流−電圧変換回路の出力信号が飽和
したことにより前記三次巻線に発生する起電力により動
作して閉となり、前記三次巻線の出力回路の開閉を行な
う開閉器とを備えた変流装置。 - 【請求項2】 被検出電流が流れる一次導体又は一次巻
線の磁束と鎖交する磁路体と、 この磁路体に巻かれ、前記被検出電流が変流された電流
が流れる二次巻線と、 この二次巻線に流れる電流に基づいて前記被検出電流に
応じた信号を出力する電流−電圧変換回路と、 前記磁路体に巻かれ、前記一次導体又は一次巻線の磁束
と鎖交する三次巻線と、 前記電流−電圧変換回路の出力信号が飽和する近傍の予
め設定した値を越えたことを判断して信号を出力する判
断回路と、 常時は開で、前記判断回路の出力信号により動作して閉
となり前記三次巻線の出力回路の開閉を行なう開閉器と
を備えた変流装置。 - 【請求項3】 開閉器が閉になったとき三次巻線に流れ
る電流を検出する電流検出回路を設けた請求項1又は2
記載の変流装置。 - 【請求項4】 二次巻線を流れる電流から得られる検出
信号と三次巻線を流れる電流から得られる検出信号とを
合成する演算を行なう演算処理回路を設けた請求項1又
は2記載の変流装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5030870A JPH06242147A (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 変流装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5030870A JPH06242147A (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 変流装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06242147A true JPH06242147A (ja) | 1994-09-02 |
Family
ID=12315768
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5030870A Pending JPH06242147A (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 変流装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06242147A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1108260A1 (en) * | 1999-06-30 | 2001-06-20 | General Electric Company | Dual-rated current transformer circuit |
JP2017125723A (ja) * | 2016-01-13 | 2017-07-20 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 着磁防止装置及びこれを用いた電流検出装置 |
WO2021112112A1 (ja) * | 2019-12-06 | 2021-06-10 | Tdk株式会社 | カレントトランス及びこれを用いた電磁誘導型発電装置 |
-
1993
- 1993-02-19 JP JP5030870A patent/JPH06242147A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1108260A1 (en) * | 1999-06-30 | 2001-06-20 | General Electric Company | Dual-rated current transformer circuit |
JP2003503836A (ja) * | 1999-06-30 | 2003-01-28 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | 2重定格変流器回路 |
EP1108260A4 (en) * | 1999-06-30 | 2009-03-25 | Gen Electric | ELECTRICITY CIRCUIT WITH TWO-STAGE ELECTRICITY |
JP4846149B2 (ja) * | 1999-06-30 | 2011-12-28 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | 2重定格変流器回路 |
JP2017125723A (ja) * | 2016-01-13 | 2017-07-20 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 着磁防止装置及びこれを用いた電流検出装置 |
WO2021112112A1 (ja) * | 2019-12-06 | 2021-06-10 | Tdk株式会社 | カレントトランス及びこれを用いた電磁誘導型発電装置 |
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