JP2021089303A - 光源装置および画像投射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光源装置において、光源への戻り光を抑制し耐久性を高める。【解決手段】光源装置は、光源と、該光源からの光が照射される光学素子と、光源と光学素子との間に配置され、光源からの光に対して作用する微細構造面1032を有する微細構造素子103とを含む。微細構造素子103を、微細構造面1032が光源側を向くように配置する。【選択図】図2
Description
本発明は、画像投射装置(以下、プロジェクタという)に好適な光源装置に関する。
プロジェクタには、その光源として半導体レーザ素子を用いるものがある。特許文献1〜3には、レーザ光がコヒーレント光であることを利用して、光源からの光路上に回折光学素子等の微細構造素子を配置したプロジェクタが開示されている。
微細構造素子は、その微細構造面の反対側の入射面が光源側を向いていると、光源からのレーザ光が入射面で反射して光源に戻ることで、光源が劣化するおそれがある。しかしながら、特許文献1〜3には微細構造面の向きについては記載がない。
本発明は、微細構造面の向きを適切に設定することで、より耐久性が高い光源装置およびこれを用いたプロジェクタを提供する。
本発明の一側面としての光源装置は、光源と、該光源からの光が照射される光学素子と、光源と光学素子との間に配置され、光源からの光に対して作用する微細構造面を有する微細構造素子とを含む。微細構造素子は、微細構造面が光源側を向くように配置されていることを特徴とする。なお、上記光源装置を用いた画像投射装置も、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、微細構造素子における微細構造面の向きを適切に設定したことで、より耐久性が高い光源装置を実現することができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施例1である光源装置100を備えたプロジェクタ(画像投射装置)の構成を示している。光源装置100は、複数のレーザ光源101、複数のコリメータレンズ(コリメート素子)A102、複数の微細構造素子103、波長変換素子(光学素子)としての複数の蛍光体104および複数のコリメータレンズB105により構成されている。なお、複数の微細構造素子103に代えて、1つの微細構造素子を設け、該1つの微細構造素子における複数の領域に複数のレーザ光源101からの光が入射するように構成してもよい。同様に、複数の蛍光体104に代えて、1つの蛍光体を設け、該1つの蛍光体における複数の領域に複数のレーザ光源101からの光が入射するように構成してもよい。
複数のレーザ光源101はそれぞれ、青色のレーザ光(以下、単に光または青色光という)を発する。レーザ光源101から発せられた拡散光は、コリメータレンズA102により一点鎖線で示す光軸が延びる方向(以下、光軸方向という)に進む平行光に変換されて微細構造素子103に入射する。微細構造素子103は、図2に示すように、基板1031における一方の面が微細構造面1032で、他方(反対側)の面が平面1033として形成された素子である。
図3は、微細構造面1032の8位相分の構成を概略的に示している。微細構造面1032には、光軸方向に交差(図では光軸方向に直交)する端面1032aおよび光軸方向に延びる(図では光軸方向に平行な)側面1032bをそれぞれ複数含む微細構造(複数の凸部と凹部)が形成されている。微細構造面1032には、高さ1,000nm内に8つの端面1032a(125nmずつの段差)が設けられている。そして本実施例では、微細構造素子103は、図2に示すように微細構造面1032がレーザ光源101側(光源側)を向き、その反対側の出射面としての平面1033が蛍光体104側(光学素子側)を向くように配置されている。
なお、レーザ光源101と微細構造素子103との間に反射面が含まれていてもよい。この場合、反射面での反射を含む屈曲光路を直線光路に展開したときに拡微細構造面がレーザ光源101側を向いていればよく、言い換えれば微細構造素子103において微細構造面1032が入射側にあればよい。同様に微細構造素子103と蛍光体104との間に後述する実施例2のように反射面があったとしても、そこでの反射を含む屈曲光路を直線光路に展開したときに平面1033が蛍光体104側を向いていればよく、言い換えれば微細構造素子103において平面1033が出射側にあればよい。
微細構造面1032に入射した光は、該微細構造面1032で回折されて平面1033から出射し、蛍光体104に照射されて(入射して)蛍光体104上に所定の光強度分布を形成する。すなわち、微細構造面1032は、入射する光に作用してその光の強度分布、言い換えれば光軸に直交する断面形状の縦横比を変換する。例えば、図4は、微細構造素子103に入射する光の平面1033上での光強度分布(断面形状)を示す。図5は、微細構造面1032の光学作用である回折作用によって蛍光体104上に形成された光強度分布を示す。
蛍光体104は、入射した青色光の一部を黄色光に波長変換し、残りを波長変換せずに出射させる。黄色光と波長変換されなかった青色光とが合成されることで白色光が生成される。蛍光体104から拡散光としての出射した白色光は、コリメータレンズB105で再び平行光に変換されて光源装置100から出射し、後段の照明光学系に入射する。
照明光学系は、2つのフライアイレンズにより構成される光分割光学系200とコンデンサレンズ300により構成されている。光分割光学系200は、入射した光を複数の光に分割する。該複数の光はコンデンサレンズ300によって光変調素子400上にて互いに重ね合わせられるように集光される。これにより、光変調素子400の変調面が均一な光強度で照明される。
光変調素子400は、液晶パネルやデジタルマイクロミラーデバイス等により構成され、入射した光(照明光)をプロジェクタに外部から入力された映像信号に応じて変調する。光変調素子400から出射した変調光(画像光)は、投射光学系500によりスクリーン(被投射面)600に拡大投射される。これによりスクリーン600上に投射画像が表示される。
次に、微細構造素子103を微細構造面1032がレーザ光源101側を向くように配置した理由を、図6を用いて説明する。図6の上段には微細構造素子103の平面1033がレーザ光源101側を向いている場合を、下段には微細構造素子103の微細構造面1032がレーザ光源101側を向いている場合をそれぞれ示している。
上段に示すようにコリメータレンズA102からの平行光が微細構造素子103の平面1033に入射すると、該平行光の一部が平面1033で反射して直接、レーザ光源101の発光部に戻る。この結果、レーザ光源101が劣化し、レーザ光源101の光量低下や不点灯を引き起こすおそれがある。
一方、下段に示すようにコリメータレンズA102からの平行光が平面1033を介さずに微細構造面1032に入射すると、該平行光の一部は微細構造面1032で反射するが、その反射光は収束または発散する。この結果、レーザ光源101の発光部に直接戻る光を低減することができる。このため、戻り光によるレーザ光源101の劣化を抑制し、耐久性を向上させることが可能となる。
このように本実施例によれば、微細構造素子103における微細構造面1032の向きを適切に設定したことで、より耐久性が高い光源装置100、さらにはプロジェクタを実現することができる。
図7は、本発明の実施例2である光源装置110、照明光学系および光変調素子400を示している。光源装置110は、複数のレーザ光源111(111R,111G,111B)、複数のコリメータレンズA112(112R,112G,112B)、複数の微細構造素子113(113R,113G,113B)、複数の拡散板(光学素子としての拡散素子)114および複数のコリメータレンズB115により構成されている。符号に付されたR,GおよびBはそれぞれ、赤色光、緑色光および青色光用の構成要素であることを示している。
なお、複数の微細構造素子113R,113G,113Bのそれぞれに代えて、微細構造素子を1つずつ設け、該1つずつの微細構造素子における複数の領域に複数のレーザ光源111R,111G,111Bからの光が入射するように構成してもよい。同様に、複数の拡散板114に代えて、1つの拡散板を設け、該1つの拡散板における複数の領域に後述する白色光が入射するように構成してもよい。
複数のレーザ光源111Rは赤色(R)光を発し、複数のレーザ光源111Gは緑色(G)光を発する。複数のレーザ光源111Bは青色(B)光を発する。各レーザ光源111からの拡散光は、コリメータレンズA112により一点鎖線で示す光軸が延びる方向(光軸方向)に進む平行光に変換されて微細構造素子113に入射する。微細構造素子113は、実施例1と同様に構成されたものであり、その微細構造面がレーザ光源111側を向き、平面が出射面として拡散板114側(光学素子側)を向くように配置されている。
微細構造素子113の微細構造面に入射した光(図4に示すような光強度分布を有する光)は、該微細構造面で回折されて平面から出射し、ダイクロイックミラーA116,B117を介して拡散板114に照射されて(入射して)、拡散板114上に図5に示したような所定の光強度分布を形成する。言い換えれば、実施例1と同様に、微細構造面はその光学作用としての回折作用によって、入射した光の光軸に直交する断面形状の縦横比を変換する。
ダイクロイックミラーA116はG光とB光を透過してR光を反射し、ダイクロイックミラーB117はB光を反射してG光とR光を透過させる。微細構造素子113Rから出射してダイクロイックミラーA116により反射されたR光、微細構造素子113Gから出射してダイクロイックミラーA116,B117を透過したG光および微細構造素子113Bから出射してダイクロイックミラーB117により反射されたB光は、互いに合成されて白色光を形成する。拡散板114に入射いて拡散光となった白色光は、コリメータレンズB115で再び光軸方向に進む平行光に変換されて光源装置110から出射し、後段の照明光学系に入射する。
照明光学系は、実施例1と同様に2つのフライアイレンズにより構成される光分割光学系200とコンデンサレンズ300により構成され、入射した光を複数の光に分割してこれらを光変調素子400上で重ね合わせるように集光する。
本実施例でも、微細構造素子113を微細構造面が入射面側(レーザ光源111側)に向くように配置したことで、より耐久性が高い光源装置110、さらにはプロジェクタを実現することができる。
図8は、実施例1で説明した光源装置100を備えたプロジェクタのうち光源装置100、照明光学系および光変調素子400を示している。本実施例のプロジェクタは、照明光学系が光分割光学系200を有さない点で実施例1と異なる。本実施例では、実施例1と同様に、蛍光体104上に図5に示すような光強度分布が形成され、その光強度分布をコリメータレンズB105とコンデンサレンズ300によって光変調素子400上に投影する。
このように光分割光学系200を有さないプロジェクタにも、微細構造素子103の微細構造面をレーザ光源101側に向けた実施例1の光源装置100を用いることができる。
なお、上記各実施例ではプロジェクタに用いられる光源装置について説明したが、各実施例の光源装置をプロジェクタ以外の装置に用いてもよい。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
101,111 レーザ光源
103,113 微細構造素子
104 蛍光体
114 拡散板
103,113 微細構造素子
104 蛍光体
114 拡散板
Claims (9)
- 光源と、
該光源からの光が照射される光学素子と、
前記光源と前記光学素子との間に配置され、前記光源からの光に対して作用する微細構造面を有する微細構造素子とを含み、
前記微細構造素子は、前記微細構造面が前記光源側を向くように配置されていることを特徴とする光源装置。 - 前記光源と前記微細構造素子との間に、前記光源からの拡散光を平行光に変換するコリメート素子を有することを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
- 前記微細構造面は、入射した光を回折させる作用を有することを特徴とする請求項1または2に記載の光源装置。
- 前記微細構造面は、入射した光の断面形状を変換する作用を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記微細構造素子における前記微細構造面とは異なる出射面が平面であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記光学素子は、入射した光を該入射した光の波長と異なる波長の光に変換する波長変換素子であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記光学素子は、入射した光を拡散させる拡散素子であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記光源を複数有し、
該複数の光源に対して、少なくとも1つの微細構造素子が設けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の光源装置。 - 請求項1から8のいずれか一項に記載の光源装置と、
該光源装置から出射した光を変調する光変調素子とを有し、
前記光変調素子からの光を投射して画像を表示することを特徴とする画像投射装置。
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JP2019217692A JP2021089303A (ja) | 2019-12-02 | 2019-12-02 | 光源装置および画像投射装置 |
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CN114188815A (zh) * | 2021-12-09 | 2022-03-15 | 北京工业大学 | 一种相干阵激光器的无透镜聚焦装置及方法 |
JP7410625B2 (ja) | 2021-09-28 | 2024-01-10 | キヤノン株式会社 | 照明装置、計測装置、基板処理装置、および物品の製造方法 |
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2019
- 2019-12-02 JP JP2019217692A patent/JP2021089303A/ja active Pending
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